(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0027】
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態に係る血圧測定装置1の一例について、
図1乃至
図18を用いて以下例示する。
【0028】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る血圧測定装置1の構成を、ベルト4を閉じた状態で示す斜視図である。
図2は、血圧測定装置1の構成を、ベルト4を開いた状態で示す斜視図である。
図3は、血圧測定装置1の構成を示す分解図である。
図4は、血圧測定装置1の構成を示すブロック図である。
図5及び
図6は第1ベルト部61の構成を示す斜視図及び断面図である。
図7は第1ベルト部61の製造方法を示す説明図である。
図8はプリフォーム61Aの構成を示す斜視図である。
図9は第2ベルト部62の構成を示す断面図である。
図10は、血圧測定装置1の他の構成を示す斜視図である。
図11は、血圧測定装置1の装置本体3の構成を裏蓋35側から示す斜視図である。
図12及び
図13は、装置本体3の内部の構成をそれぞれ風防32側及び裏蓋35側から示す平面図である。
図14は、血圧測定装置1のカフ構造体6の構成をセンシングカフ73側から示す平面図である。
【0029】
図15は、血圧測定装置1のカーラ5及びカフ構造体6の構成を
図14中XV−XV線断面で模式的に示す断面図である。
図16は、カーラ5及びカフ構造体6の構成を
図14中XVI−XVI線断面で示す断面図である。
図17及び
図18は、カフ構造体6の押圧カフ71及びセンシングカフ73が膨張したときの一例を側面及び断面で模式的に示す図である。なお、
図15において、カーラ5及びカフ構造体6は、説明の便宜上、直線形状で模式的に示すが、血圧測定装置1に設けられた構成においては、湾曲する形状である。
【0030】
血圧測定装置1は、生体に装着する電子血圧測定装置である。本実施形態においては、生体の手首100に装着するウェアラブルデバイスの態様をもつ電子血圧測定装置を用いて説明する。
図1乃至
図18に示すように、血圧測定装置1は、装置本体3と、ベルト4と、カーラ5と、押圧カフ71及びセンシングカフ73を有するカフ構造体6と、流体回路7と、を備えている。ここで、押圧カフ71は、本発明の「カフ」の一例である。
【0031】
図1乃至
図18に示すように、装置本体3は、ケース11と、表示部12と、操作部13と、ポンプ14と、流路部15と、開閉弁16と、圧力センサ17と、電力供給部18と、振動モータ19と、制御基板20と、を備えている。装置本体3は、ポンプ14、開閉弁16、圧力センサ17及び制御基板20等によって、押圧カフ71に流体を供給する供給装置である。
【0032】
ケース11は、外郭ケース31と、外郭ケース31の上部開口を覆う風防32と、外郭ケース31の内部の下方に設けられた基部33と、基部33の裏面の一部を覆う流路カバー34と、外郭ケース31の下方を覆う裏蓋35と、を備えている。また、ケース11は、流体回路7の一部を構成する流路チューブ36を備えている。
【0033】
外郭ケース31は、円筒状に形成される。外郭ケース31は、外周面の周方向で対称位置にそれぞれ設けられた一対のラグ31aと、2つの一対のラグ31a間にそれぞれ設けられるバネ棒31bと、を備えている。風防32は、円形状のガラス板である。
【0034】
基部33は、表示部12、操作部13、ポンプ14、開閉弁16、圧力センサ17、電力供給部18、振動モータ19及び制御基板20を保持する。また、基部33は、流路部15の一部を構成する。
【0035】
流路カバー34は、基部33の裏蓋35側の外面である裏面に固定される。基部33及び流路カバー34は、一方又は双方に溝が設けられることで、流路部15の一部を構成する。
【0036】
裏蓋35は、外郭ケース31の生体側の端部を覆う。裏蓋35は、例えば4つのビス35a等によって外郭ケース31又は基部33の生体側の端部に固定される。
【0037】
流路チューブ36は、流路部15の一部を構成する。流路チューブ36は、例えば、開閉弁16及び基部33の流路部15を構成する一部を接続する。
【0038】
表示部12は、外郭ケース31の基部33上であって、且つ、風防32の直下に配置される。表示部12は、電気的に制御基板20に接続される。表示部12は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機エレクトロルミネッセンスディスプレイである。表示部12は、日時や最高血圧及び最低血圧などの血圧値や心拍数等の測定結果を含む各種情報を表示する。
【0039】
操作部13は、使用者からの指令を入力可能に構成される。例えば、操作部13は、ケース11に設けられた複数の釦41と、釦41の操作を検出するセンサ42と、表示部12又は風防32に設けられたタッチパネル43と、を備える。操作部13は、使用者が操作することで、指令を電気信号に変換する。センサ42及びタッチパネル43は、電気的に制御基板20に接続され、電気信号を制御基板20へ出力する。
【0040】
複数の釦41は、例えば3つ設けられる。釦41は、基部33に支持されるとともに、外郭ケース31の外周面から突出する。複数の釦41及び複数のセンサ42は、基部33に支持される。タッチパネル43は、例えば、風防32に一体に設けられる。
【0041】
ポンプ14は、例えば圧電ポンプである。ポンプ14は、空気を圧縮し、流路部15を介して圧縮空気をカフ構造体6に供給する。ポンプ14は、電気的に制御部55に接続される。
【0042】
流路部15は、基部33の裏蓋35側の主面及び基部33の裏蓋35側を覆う流路カバー34に設けられた溝等より構成された空気の流路である。流路部15は、ポンプ14から押圧カフ71へつながる流路、及び、ポンプ14からセンシングカフ73へつながる流路を構成する。また、流路部15は、押圧カフ71から大気へつながる流路、及び、センシングカフ73から大気へつながる流路を構成する。流路カバー34は、押圧カフ71及びセンシングカフ73がそれぞれ接続される被接続部34aを有する。被接続部34aは、例えば、流路カバー34に設けられた、円筒状のノズルである。
【0043】
開閉弁16は、流路部15の一部を開閉する。開閉弁16は、例えば、複数設けられ、各開閉弁16の開閉の組み合わせによりポンプ14から押圧カフ71へつながる流路、ポンプ14からセンシングカフ73へつながる流路、押圧カフ71から大気へつながる流路、及び、センシングカフ73から大気へつながる流路を選択的に開閉する。例えば、開閉弁16は、2つ用いられる。
【0044】
圧力センサ17は、押圧カフ71及びセンシングカフ73の圧力を検出する。圧力センサ17は、電気的に制御基板20に接続される。圧力センサ17は、電気的に制御基板20に接続され、検出した圧力を電気信号に変換し、制御基板20へ出力する。圧力センサ17は、例えば、ポンプ14から押圧カフ71へつながる流路、及び、ポンプ14からセンシングカフ73へつながる流路に設けられる。これらの流路は押圧カフ71及びセンシングカフ73と連続することから、これら流路内の圧力を押圧カフ71及びセンシングカフ73の内部空間の圧力となる。
【0045】
電力供給部18は、例えば、リチウムイオンバッテリ等の二次電池である。電力供給部18は、制御基板20に電気的に接続される。電力供給部18は、制御基板20に電力を供給する。
【0046】
図4及び
図12に示すように、制御基板20は、例えば、基板51と、加速度センサ52と、通信部53と、記憶部54と、制御部55と、を備えている。制御基板20は、加速度センサ52、通信部53、記憶部54及び制御部55が基板51に実装されることで構成される。
【0047】
基板51は、ケース11の基部33にビス等によって固定される。
【0048】
加速度センサ52は、例えば、3軸加速度センサである。加速度センサ52は、装置本体3の互いに直交する3方向の加速度を表す加速度信号を制御部55に出力する。例えば、加速度センサ52は、検出された加速度から血圧測定装置1を装着した生体の活動量を測定するために用いられる。
【0049】
通信部53は、外部の装置と無線又は有線によって情報を送受信可能に構成される。通信部53は、例えば、制御部55によって制御された情報や測定された血圧値及び脈拍等の情報を、ネットワークを介して外部の装置へ送信し、また、外部の装置からネットワークを介してソフトウェア更新用のプログラム等を受信して制御部に送る。
【0050】
本実施形態において、ネットワークは、例えばインターネットであるが、これに限定されず、病院内に設けられたLAN(Local Area Network)等のネットワークであってもよく、また、USB等の所定の規格の端子を有するケーブルなどを用いた外部の装置との直接的な通信であってもよい。このため、通信部53は、無線アンテナ及びマイクロUSBコネクタ等の複数を含む構成であってもよい。
【0051】
記憶部54は、血圧測定装置1全体及び流体回路7を制御するためのプログラムデータ、血圧測定装置1の各種機能を設定するための設定データ、圧力センサ17で測定された圧力から血圧値や脈拍を算出するための算出データ等を予め記憶する。また、記憶部54は、測定された血圧値や脈拍等の情報を記憶する。
【0052】
制御部55は、単数又は複数のCPUにより構成され、血圧測定装置1全体の動作、及び、流体回路7の動作を制御する。制御部55は、表示部12、操作部13、ポンプ14、各開閉弁16及び各圧力センサ17に電気的に接続されるとともに、電力を供給する。また、制御部55は、操作部13及び圧力センサ17が出力する電気信号に基づいて、表示部12、ポンプ14及び開閉弁16の動作を制御する。
【0053】
例えば、制御部55は、
図4に示すように、血圧測定装置1全体の動作を制御するメインCPU56及び流体回路7の動作を制御するサブCPU57を有する。例えば、サブCPU57は、操作部13から血圧を測定する指令が入力されると、ポンプ14及び開閉弁16を駆動して押圧カフ71及びセンシングカフ73に圧縮空気を送る。
【0054】
また、サブCPU57は、圧力センサ17が出力する電気信号に基づいて、ポンプ14の駆動及び停止、並びに、開閉弁16の開閉を制御し、圧縮空気を押圧カフ71及びセンシングカフ73に選択的に送るとともに、押圧カフ71及びセンシングカフ73を選択的に加圧する。また、メインCPU56は、圧力センサ17が出力する電気信号から、最高血圧及び最低血圧などの血圧値や心拍数などの測定結果を求め、この測定結果に対応した画像信号を表示部12へ出力する。
【0055】
図1乃至
図13に示すように、ベルト4は、一方の一対のラグ31a及びバネ棒31bに設けられた第1ベルト部61と、他方の一対のラグ31a及びバネ棒31bに設けられた第2ベルト部62と、を備える。
【0056】
第1ベルト部61は、所謂親と呼ばれ、樹脂材料で構成されている。第1ベルトは、例えばカーラ5の一方側に設けられ、カーラ5の一部を覆う。第1ベルト部61は、カーラ5の外周に沿って湾曲する帯状に構成されている。
【0057】
第1ベルト部61は、一方の端部に設けられ、第1ベルト部61の長手方向に直交する第1孔部61aと、他方の端部に設けられ、第1ベルト部61の長手方向に直交する第2孔部61bと、第2孔部61bに設けられた尾錠61cと、を有する。第1孔部61aは、バネ棒31bを挿入可能、且つ、バネ棒31bに関して第1ベルト部61が回転可能な内径を有する。即ち、第1ベルト部61は、一対のラグ31aの間であって、且つ、バネ棒31bに第1孔部61aが配置されることで、外郭ケース31に回転可能に保持される。第2孔部61bは、第1ベルト部61の先端に設けられる。
【0058】
図6に示すように、第1ベルト部61は、カバー層63と、第1のインサート層64と、第2のインサート層65と、を備える。第1ベルト部61は、生体の外周に沿う湾曲形状に形成されている。
【0059】
カバー層63は、例えば熱硬化性樹脂で構成されている。カバー層63は、例えば弾性変形可能な、柔軟性を有する樹脂材料で構成されている。熱硬化性樹脂の1種としてたとえば熱硬化性エラストマーがあり、熱硬化性エラストマーの1種としてたとえばシリコーン樹脂やフッ素樹脂がある。
【0060】
第1のインサート層64は、カバー層63内に配されている。第1のインサート層64は第1インサート材64Aで構成されている。第1インサート材64Aは、高張力材で構成されている。第1インサート材64Aは、例えばカバー層63を構成する樹脂材よりも引っ張り強度が高い高張力材で構成された高張力シートである。具体的には、高張力材は生体の周方向における引っ張り強度がカバー層63を構成する熱硬化性樹脂よりも高く構成されている。高張力材の例としては、例えば高強力ポリアリレート(ベクトラン)繊維、液晶ポリマー、PET樹脂、PEN樹脂、等が挙げられる。第1インサート材64Aは、メッシュ状あるいはフィルム状に構成される。第1のインサート層64は幅方向及び周方向の長さが、カバー層63よりも僅かに短く構成され、カバー層63に覆われている。第1インサート材64Aは、例えば第2インサート材65Aの、湾曲の外側に配置されている。
【0061】
第2のインサート層65は、カバー層63内に配された第2インサート材65Aで構成されている。第2インサート材65Aは例えば熱可塑樹脂で構成された樹脂シートである。第2のインサート層65は、第1のインサート層64の、湾曲形状の湾曲形状の内側に積層されている。第2のインサート層65は幅方向及び周方向の長さがカバー層63よりも僅かに短く構成され、カバー層63に覆われている。第2のインサート層65は厚さ1.0mm程度に構成されている。
【0062】
尾錠61cは、矩形枠状の枠状体61dと、枠状体61dに回転可能に取り付けられたつく棒61eを有する。枠状体61dは、つく棒61eが取り付けられた一辺が第2孔部61bに挿入され、第1ベルト部61に関して回転可能に取り付けられる。
【0063】
次に、一実施形態に係る血圧測定装置1の製造方法の一部であるベルト4の製造方法について、
図5乃至
図9を参照して説明する。血圧測定装置1の製造方法は、第1ベルト部61の製造方法として、プリフォーム形成工程と、曲成工程と、を備える。
【0064】
プリフォーム形成工程として、まず、
図7のST11に示すように、ベース部63aを作成する。ベース部63aはベース部63a用の第1の金型101を用いてカバー層63を構成する樹脂を加熱により成型し、所定形状の帯状のベース部63aを形成する。次に、
図7のST12に示すように、ベース部63a上に第1インサート材64A及び第2インサート材65Aを載置する。そしてST13に示すように、直線状に延びる帯状のプリフォーム61Aを形成する。具体的には帯状のプリフォーム61Aに対応する金型102を用いて、ベース部63a及びインサート材64,65上にカバー層63を構成する熱硬化性樹脂を配しインサート成型する。このとき、所定の温度まで加熱することで、カバー層63を構成する熱硬化性樹脂を硬化させるとともに第2インサート材65Aを軟化させ、プリフォーム61Aを形成する。
【0065】
プリフォーム61Aは
図7のST13及び
図8に示すように、インサート成型の直後には直線状に延びる帯状に構成されている。
【0066】
次にST14に示すように、曲成工程として、プリフォーム61Aを生体の外周に沿う所定形状の型枠103に収容し、湾曲させる。例えば、曲成工程は、プリフォーム61Aを湾曲させ、インサート成型時の温度よりも低い温度となるように冷却してインサート材を硬化させる硬化工程を備える。以上により、プリフォーム61Aが所定形状に湾曲される。湾曲した第1ベルト部61を型枠103から取り外し、尾錠61cを取付けて、第1ベルト部61が完成する。
【0067】
なお、加熱温度によって硬化のタイミングが異なるのであればカバー層63及び第2インサート材65を熱可塑性樹脂で構成してもよい。例えば軟化点や硬化点が異なる樹脂を用いることで同じ温度でもカバー層63及び第2インサート材65の曲げ易さなどの特性を異ならせることができる。
【0068】
上記の他、例えばST13において湾曲した形状の金型102を用いることにより、金型102においてプリフォーム61Aの形成及び湾曲処理を行うことも可能である。
【0069】
第2ベルト部62は、所謂剣先と呼ばれ、枠状体61dに挿入可能な幅を有する帯状に構成される。また、第2ベルト部62は、つく棒61eが挿入される小孔62aを複数有する。また、第2ベルト部62は、一方の端部に設けられ、第2ベルト部62の長手方向に直交する第3孔部62bを有する。第3孔部62bは、バネ棒31bを挿入可能、且つ、バネ棒31bに関して第2ベルト部62が回転可能な内径を有する。即ち、第2ベルト部62は、一対のラグ31aの間であって、且つ、バネ棒31bに第3孔部62bが配置されることで、外郭ケース31に回転可能に保持される。
【0070】
図9に示すように、第2ベルト部62は、カバー層63と、第1のインサート層64と、を備える。一例として、カバー層63及び第1のインサート層64は、第1ベルト部61と同様の材料で構成されている。すなわち、第2ベルト部62は第1ベルト部61における第2のインサート層65がない構成である。
【0071】
カバー層63は、例えば熱硬化性樹脂で構成されている。カバー層63は、例えば弾性変形可能な、柔軟性を有する樹脂材料で構成されている。
【0072】
第1のインサート層64は、カバー層63内に配されている。第1のインサート層64は第1インサート材64Aで構成されている。第1インサート材64Aは高張力材で構成される。第1インサート材64Aは、例えばカバー層を構成する樹脂材よりも引っ張り強度が高い高張力材で構成された高張力シートである。具体的には、高張力材は生体の周方向における引っ張り強度がカバー層63を構成する熱硬化性樹脂よりも高く構成されている。高張力材の例としては、例えばベクトラン繊維、液晶ポリマー、PET樹脂、及びPEN樹脂、が挙げられる。第1インサート材64Aは、メッシュ状あるいはフィルム状に構成される。第1のインサート層64は幅方向及び周方向の長さが、カバー層63よりも僅かに短く構成され、カバー層63に覆われている。第1のインサート層64は、例えばカバー層63の厚さ方向の中心位置よりも、湾曲の外周側の位置に配されている。
【0073】
第2ベルト部62を形成する方法は、例えば第1ベルト部61のプリフォーム形成工程と同様に、インサート成型により、まず、
図7のST11に示すように、第1の金型101を用いてカバー層を構成する樹脂を熱成型し、所定形状の帯状のベース部63aを形成する。次に、
図7のST12に示すように、ベース部63a上に第1インサート材64Aを載置し、ST13に示すように、ベース部63a及びインサート材64上に熱硬化性樹脂を配しインサート成型することでカバー層の63残りの部分を形成する。以上により、第2ベルト部62が形成される。
【0074】
このようなベルト4は、第2ベルト部62が枠状体61dに挿入され、小孔62aにつく棒61eが挿入されることで、第1ベルト部61及び第2ベルト部62が一体に接続され、外郭ケース31とともに、手首100の周方向に倣った環状となる。
【0075】
カーラ5は、樹脂材料で構成され、手首の周方向に沿って湾曲する帯状に構成される。カーラ5は、例えば、一端が装置本体3の例えば基部33及び流路カバー34と裏蓋35との間に固定され、他端が装置本体3に近接して構成される。なお、カーラ5は、
図10に示すように、裏蓋35の外面に固定され、一端が裏蓋35の一方の一対のラグ31a側から突出するとともに、一端から他端に向かって裏蓋35の他方の一対のラグ31a側から突出し、他端が一端に隣接する位置まで延設される構成であってもよい。
【0076】
図1乃至
図3に示すように、カーラ5は、例えば、手首の周方向に対して直交する方向、換言すると手首の長手方向からの側面視で手首100の周方向に沿って湾曲する形状を有する、樹脂材料で形成される。カーラ5は、例えば、装置本体から手首の手の甲側から一方の側方側を通って手の平側へと渡り、他方の側方側の中央側へと延びる。即ち、カーラ5は、手首の周方向に沿って湾曲することで、手首100の周方向の大半に渡るとともに、両端が所定の間隔を有して離間する。
【0077】
カーラ5は、可撓性及び形状保持性を有する硬さを有する。ここで、可撓性とは、カーラ5に外力が印加されたときに径方向に形状が変形することをいい、例えば、ベルト4によってカーラ5が押圧されたときに、手首に近接するか、手首の形状に沿うか、又は、手首の形状に倣うように側面視の形状が変形することをいう。また、形状保持性とは、外力が印加されないときに、カーラ5が予め賦形された形状を維持できること、本実施形態においてはカーラ5の形状が手首の周方向に沿って湾曲する形状を維持できることである。カーラ5は、樹脂材料で構成される。カーラ5は、例えば、ポリプロピレンによって厚さが1mm程度に形成される。カーラ5は、カーラ5の内面形状に沿ってカフ構造体6を保持する。
【0078】
図1乃至
図3、
図14乃至
図16に示すように、カフ構造体6は、押圧カフ71と、背板72と、センシングカフ73と、を備えている。カフ構造体6は、押圧カフ71、背板72、及びセンシングカフ73が積層され、一体に構成される。カフ構造体6は、カーラ5の内面に固定される。
【0079】
押圧カフ71は、カフの一例である。押圧カフ71は、流路部15を介してポンプ14に流体的に接続される。押圧カフ71は、膨張することで背板72及びセンシングカフ73を生体側に押圧する。押圧カフ71は、複数の空気袋81と、空気袋81と連通するチューブ82と、チューブ82の先端に設けられた接続部83と、を含む。
【0080】
ここで、空気袋81とは、袋状構造体であり、本実施形態においては血圧測定装置1がポンプ14により空気を用いる構成であることから、空気袋を用いて説明するが、空気以外の流体を用いる場合には、袋状構造体は液体袋等の流体袋であってもよい。
【0081】
複数の空気袋81は、積層され、積層方向に流体的に連通する。具体例として、押圧カフ71は、積層方向に流体的に連通する二層の空気袋81と、一方の空気袋81の長手方向の一方の端部に設けられたチューブ82と、チューブ82の先端に設けられた接続部83と、を備える。
【0082】
押圧カフ71は、一方の空気袋81の主面がカーラ5の内面に固定される。例えば、押圧カフ71は、カーラ5の内面に両面テープや接着剤により貼付される。
【0083】
二層の空気袋81は、一方向に長い矩形状に構成される。空気袋81は、例えば、一方向に長い二枚のシート部材86を組み合わせ、縁部を熱により溶着することで構成される。具体例として、二層の空気袋81は、
図14乃至
図16に示すように、生体側から、第1シート部材86aと、第1シート部材86aと一層目の空気袋81を構成する第2シート部材86bと、第2シート部材86bと一体に接着される第3シート部材86cと、第3シート部材86cと二層目の空気袋81を構成する第4シート部材86dと、を備える。
【0084】
第1シート部材86a及び第2シート部材86bは、四辺の周縁部が溶着されることで空気袋81を構成する。第2シート部材86b及び第3シート部材86cは、対向して配置され、それぞれ、二つの空気袋81を流体的に連続させる複数の開口86b1、86c1を有する。第4シート部材86dは、カーラ5側の外面に接着剤層や両面テープが設けられ、この接着剤層や両面テープによりカーラ5に貼付される。
【0085】
第3シート部材86c及び第4シート部材86dは、四辺の周縁部が溶着されることで空気袋81を構成する。また、例えば、第3シート部材86c及び第4シート部材86dの一辺に、空気袋81の内部空間と流体的に連続するチューブ82が配置され、溶着により固定される。例えば、第3シート部材86c及び第4シート部材86dは、第3シート部材86c及び第4シート部材86dの間にチューブ82が配置された状態で四辺の周縁部を溶着して空気袋81を成形することで、チューブ82が一体に溶着される。
【0086】
チューブ82は、二層の空気袋81の一方に接続されるとともに、空気袋81の長手方向の一方の端部に設けられる。具体例として、チューブ82は、二層の空気袋81のカーラ5側であって、且つ、装置本体3に近い端部に設けられる。チューブ82は、先端に、接続部83を有する。チューブ82は、流体回路7のうち、装置本体3と空気袋81との間の流路を構成する。接続部83は、流路カバー34の被接続部34aに接続される。接続部83は、例えばニップルである。
【0087】
背板72は、押圧カフ71の第1シート部材86aの外面86a1に、接着剤層や両面テープ等により貼付される。背板72は、樹脂材料で形成され、板状に形成される。背板72は、例えば、ポリプロピレンからなり、厚さが1mm程度の板状に形成される。背板72は、形状追従性を有する。
【0088】
ここで、形状追従性とは、配置される手首100の被接触箇所の形状を倣うように背板72が変形可能な機能をいい、手首100の被接触箇所とは、背板72と接触する領域をいい、ここでの接触とは、直接的な接触及び間接的な接触の双方を含む。
【0089】
このため、形状追従性とは、押圧カフ71に設けられた背板72が、又は、押圧カフ71及びセンシングカフ73の間に設けられた背板72が、背板72自身が又は背板72に設けられたセンシングカフ73が手首100に倣うか、又は、手首100に倣い密着する程度まで変形する機能である。
【0090】
例えば、背板72は、背板72の両主面に、それぞれ対向する位置にであって、且つ、背板72の長手方向に等間隔に配置された複数の溝72aを有する。これにより、背板72は、複数の溝72aを有する部位が溝72aを有さない部位に比べて薄肉となることで、複数の溝72aを有する部位が変形しやすいことから、手首100の形状に倣って変形する形状追従性を有する。背板72は、手首100の手の平側を覆う長さに形成される。背板72は、手首100の形状に沿った状態で、押圧カフ71からの押圧力をセンシングカフ73の背板72側の主面に伝達する。
【0091】
センシングカフ73は、背板72の生体側の主面に固定される。センシングカフ73は、
図17に示すように、手首100の動脈が存する領域に直接接触する。センシングカフ73は、背板72の長手方向及び幅方向で、背板72と同一形状か、又は、背板72よりも小さい形状に形成される。センシングカフ73は、膨張することで手首100の手の平側の動脈110が存する領域を圧迫する。センシングカフ73は、膨張した押圧カフ71により、背板72を介して生体側に押圧される。
【0092】
具体例として、センシングカフ73は、一つの空気袋91と、空気袋91と連通するチューブ92と、チューブ92の先端に設けられた接続部93と、を含む。センシングカフ73は、空気袋91の一方の主面が背板72に固定される。例えば、センシングカフ73は、背板72の生体側の主面に両面テープや接着剤層等により貼付される。
【0093】
ここで、空気袋91とは、袋状構造体であり、本実施形態においては血圧測定装置1がポンプ14により空気を用いる構成であることから、空気袋を用いて説明するが、空気以外の流体を用いる場合には、袋状構造体は液体袋等であってもよい。このような複数の空気袋91は、積層され、積層方向に流体的に連通する。
【0094】
空気袋91は、一方向に長い矩形状に構成される。空気袋91は、例えば、一方向に長い二枚のシート部材を組み合わせ、縁部を熱により溶着することで構成される。具体例として、空気袋91は、
図9及び
図10に示すように、生体側から第5シート部材96a及び第6シート部材96bを備える。
【0095】
例えば、第5シート部材96a及び第6シート部材96bは、第5シート部材96a及び第6シート部材96bの一辺に、空気袋91の内部空間と流体的に連続するチューブ92が配置され、溶着により固定される。例えば、第5シート部材96a及び第6シート部材96bは、第5シート部材96a及び第6シート部材96b間にチューブ92が配置された状態で四辺の周縁部を溶着して空気袋91を成形することで、チューブ92が一体に溶着される。
【0096】
チューブ92は、空気袋91の長手方向の一方の端部に設けられる。具体例として、チューブ92は、空気袋91の装置本体3に近い端部に設けられる。チューブ92は、先端に、接続部93を有する。チューブ92は、流体回路7のうち、装置本体3と空気袋91との間の流路を構成する。接続部93は、流路カバー34の被接続部34aに接続される。接続部93は、例えばニップルである。
【0097】
また、押圧カフ71及びセンシングカフ73を形成する各シート部材86、96は、熱可塑性エラストマーにより構成される。シート部材86、96を構成する熱可塑性エラストマーとしては、例えば、熱可塑性ポリウレタン系樹脂(Thermoplastic PolyUrethane、以下TPUと表記する)、塩化ビニル樹脂(PolyVinyl Chloride)、エチレン酢酸ビニル樹脂(Ethylene−Vinyl Acetate)、熱可塑性ポリスチレン系樹脂(Thermoplastic PolyStyrene)、熱可塑性ポリオレフィン樹脂(Thermoplastic PolyOlefin)、熱可塑性ポリエステル系樹脂(ThermoPlastic Polyester)及び熱可塑性ポリアミド樹脂(Thermoplastic PolyAmide)を用いることができる。熱可塑性エラストマーとしては、TPUを用いることが好ましい。シート部材は、単層構造を有していても良く、また、複層構造を有していても良い。
【0098】
なお、シート部材86、96は、熱可塑性エラストマーに限定されず、シリコーン等の熱硬化性エラストマーであってもよく、また、熱可塑性エラストマー(例えばTPU)と熱硬化性エラストマー(例えばシリコーン)との組み合わせであっても良い。
【0099】
シート部材86、96は、熱可塑性エラストマーを用いる場合には、Tダイ押し出し成形や射出成形等の成形方式が用いられ、熱硬化性エラストマーを用いる場合には、金型注型成形等の成形方式が用いられる。シート部材は、各成形方式で成形された後、所定の形状にサイジングされ、そして、サイジングした個片を接着や溶着等により接合することで袋状構造体である空気袋81、91を構成する。接合の方式としては、熱可塑性エラストマーを用いる場合には、高周波ウェルダーやレーザー溶着が用いられ、熱硬化性エラストマーを用いる場合には、分子接着剤が用いられる。
【0100】
流体回路7は、ケース11、ポンプ14、流路部15、開閉弁16、圧力センサ17、押圧カフ71、及び、センシングカフ73によって構成される。流体回路7に用いられる二つの開閉弁16を第1開閉弁16A及び第2開閉弁16Bとし、二つの圧力センサ17を第1圧力センサ17A及び第2圧力センサ17Bとして、以下、流体回路7の具体例を説明する。
【0101】
流体回路7は、
図4に示すように、例えば、ポンプ14から押圧カフ71を連続する第1流路7aと、第1流路7aの中途部が分岐されることで構成され、ポンプ14からセンシングカフ73を連続する第2流路7bと、第1流路7aと大気を接続する第3流路7cと、を備えている。また、第1流路7aは、第1圧力センサ17Aを含む。第1流路7a及び第2流路7bの間には第1開閉弁16Aが設けられる。第2流路7bは、第2圧力センサ17Bを含む。第1流路7a及び第3流路7cの間には、第2開閉弁16Bが設けられる。
【0102】
このような流体回路7は、第1開閉弁16A及び第2開閉弁16Bが閉じることで、第1流路7aのみがポンプ14と接続し、ポンプ14及び押圧カフ71が流体的に接続される。流体回路7は、第1開閉弁16Aが開き、そして、第2開閉弁16Bが閉じることで、第1流路7a及び第2流路7bが接続され、ポンプ14及び押圧カフ71、並びに、ポンプ14及びセンシングカフ73が流体的に接続される。流体回路7は、第1開閉弁16Aが閉じ、そして、第2開閉弁16Bが閉じることで、第1流路7a及び第3流路7cが接続され、押圧カフ71及び大気が流体的に接続される。流体回路7は、第1開閉弁16A及び第2開閉弁16Bが開くことで、第1流路7a、第2流路7b及び第3流路7cが接続され、押圧カフ71、センシングカフ73及び大気が流体的に接続される。
【0103】
次に、血圧測定装置1を使用した血圧値の測定の一例について、
図19乃至
図22を用いて説明する。
図19は、血圧測定装置1を用いた血圧測定の一例を示す流れ図であり、ユーザの動作及び制御部55の動作の双方を示す。また、
図20乃至
図22は、ユーザが手首100に血圧測定装置1を装着する一例を示す。
【0104】
先ず、ユーザは、手首100に血圧測定装置1を装着する(ステップST1)。具体例として、例えば、ユーザは、
図20に示すように、手首100の一方をカーラ5内に挿入する。
【0105】
このとき、血圧測定装置1は、装置本体3及びセンシングカフ73がカーラ5の相対する位置に配置されることから、センシングカフ73を手首100の手の平側の動脈110が存する領域に配置される。これにより、装置本体3は、手首100の手の甲側に配される。次いで
図21に示すように、ユーザが血圧測定装置1を配した手とは反対の手によって、第1ベルト部61の尾錠61cの枠状体61dに第2ベルト部62を通す。次いで、ユーザは、第2ベルト部62を引っ張り、カーラ5の内周面側の部材、即ち、カフ構造体6を手首100に密着させ、小孔62aにつく棒61eを挿入する。これにより、
図22に示すように、第1ベルト部61及び第2ベルト部62が接続され、血圧測定装置1が手首100に装着される。
【0106】
次に、ユーザは、操作部13を操作して、血圧値の測定開始に対応した指令の入力を行う。指令の入力操作が行われた操作部13は、測定開始に対応した電気信号を制御部55へ出力する(ステップST2)。制御部55は、当該電気信号を受信すると、例えば、第1開閉弁16Aを開くとともに、第2開閉弁16Bを閉じ、ポンプ14を駆動し、第1流路7a及び第2流路7bを介して押圧カフ71及びセンシングカフ73へ圧縮空気を供給する(ステップST3)。これにより、押圧カフ71及びセンシングカフ73は膨張を開始する。
【0107】
第1圧力センサ17A及び第2圧力センサ17Bは、押圧カフ71及びセンシングカフ73の圧力をそれぞれ検出し、この圧力に対応した電気信号を制御部55へ出力する(ステップST4)。制御部55は、受信した電気信号に基づいて、押圧カフ71及びセンシングカフ73の内部空間の圧力が血圧測定のための所定の圧力に達しているか否かを判断する(ステップST5)。例えば、押圧カフ71の内圧が所定の圧力に達しておらず、且つ、センシングカフ73の内圧が所定の圧力に達した場合には、制御部55は、第1開閉弁16Aを閉じ、第1流路7aを介して圧縮空気を供給する。
【0108】
押圧カフ71の内圧及びセンシングカフ73の内圧が、双方ともに所定の圧力に達した場合には、制御部55は、ポンプ14の駆動を停止する(ステップST5でYES)。このとき、
図17に示すように、押圧カフ71は十分に膨張しており、膨張した押圧カフ71は、手首100、背板72を押圧する。
【0109】
さらに、センシングカフ73は、十分に膨張しており、そして、押圧カフ71に押圧された背板72によって手首100に向かって押圧される。このため、センシングカフ73は、手首100内の動脈110を押圧し、
図18に示すように動脈110を閉塞する。
【0110】
その後、制御部55は、第2開閉弁16Bを制御し、第2開閉弁16Bの開閉を繰り返すか、又は、第2開閉弁16Bの開度を調整することで、押圧カフ71の内部空間の圧力を加圧させる。この加圧の過程において第2圧力センサ17Bが出力する電気信号に基づいて、制御部55は、最高血圧及び最低血圧等の血圧値や心拍数等の測定結果を求める。
【0111】
なお、血圧測定時における第1開閉弁16A及び第2開閉弁16Bの開閉のタイミングは適宜設定でき、また、制御部55は、押圧カフ71の加圧過程において血圧を算出する例を説明したが、押圧カフ71の減圧過程で血圧を算出してもよく、また、押圧カフ71の加圧過程及び減圧過程の双方で血圧を算出してもよい。次に、制御部55は、求めた測定結果に対応した画像信号を、表示部12へ出力する。
【0112】
表示部12は、画像信号を受信すると、当該測定結果を画面に表示する。使用者は、表示部12を視認することで、当該測定結果を確認する。なお、使用者は、測定終了後、小孔62aからつく棒61eを外し、枠状体61dから第2ベルト部62を外し、カーラ5から手首100を抜くことで、手首100から血圧測定装置1を取り外す。
【0113】
このように構成された一実施形態に係る血圧測定装置1は、流体により膨張するカフ構造体6の外周に設けられるベルト4が引っ張り強度の高い高張力材を備えることで、カフの膨張によりベルトを引っ張る方向に応力がかかる場合にあっても、ベルト4の伸びを抑制できる。また、ベルト4の外面を形成するカバー層63は樹脂材量で構成されることにより、装着作業においては樹脂材の柔軟性による装着しやすさを確保できる。すなわち、伸び難くするためにベルト4の全体を硬度の高い材料で構成すると、装着時の柔軟性が損なわれるが、外面を構成する樹脂製のカバー層63内に、カバー層63よりも引っ張り強度の高い高張力材を配する複数層の積層構造により、装着しやすさと伸び難さとを両立することが可能となる。したがって、血圧測定時にカフが膨張した場合に密着性を維持しつつベルト4の伸びを抑えることで、高精度での血圧測定を実現できる。
【0114】
また、第1ベルト部61が湾曲形状に形成されていることにより生体に巻き付けて装着する際の作業性が良い。すなわち、尾錠61cなどの締結具が生体の近くの所望の位置に位置決めされるため、位置決め作業が不要となる。
【0115】
したがって、ベルト4の伸びを防止するとともに、装着性の良いベルト4が提供できる。
【0116】
また、高張力材がメッシュやフィルムなどで帯状にフィルム状に構成されていることから、ベルトを薄型かつ軽量化することができる。さらに高張力材がメッシュ状に構成されている場合にはカバー層63と第1のインサート層64との接合性が良く、剥がれにくい構成とすることができる。さらに、第1インサート材64Aが第2インサート材65Aの湾曲の外側に配置される構成により、プリフォーム加工した際に皺が出にくくなる。
【0117】
血圧測定装置1の製造方法によれば、直線状の簡易な形状で帯状にインサート成型し、型抜きをした後に、所望の形状の型枠に収容して湾曲させることで、成型処理や型の構成を単純化できる。
【0118】
すなわち、第1ベルト部61は、外層を構成するカバー層63が熱硬化性樹脂で構成され、内部のインサート層64が熱可塑性樹脂で構成されることにより、インサート成型時の温度と冷却時の温度を調整することでカバー層63の硬化とインサート層64の軟化を一度の処理で実現でき、さらに冷却により所望の形状に湾曲させることで、曲成処理が容易となる。
【0119】
上述したように、血圧測定装置1に設けられるベルト4は、カフの膨張により生体の周方向にベルト4を引っ張る応力がかかる場合にあっても、ベルト4の伸びを抑制できるため、高い測定精度を維持できる
また、一旦直線状のプリフォームを形成し加熱後の熱硬化性樹脂の型抜きをすることから、型抜き作業が容易であり、金型の形状や型抜きにおける制約も少ない。したがって、例えば第1ベルト部61の表面にシボ加工や凹凸加工等の表面加工を形成することも容易であり、汎用性が高い。
【0120】
ただし、上述した各実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。