特許第6971907号(P6971907)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6971907
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】コンバイン
(51)【国際特許分類】
   A01D 57/26 20060101AFI20211111BHJP
   A01D 61/00 20060101ALI20211111BHJP
   A01D 34/13 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   A01D57/26
   A01D61/00 301M
   A01D34/13 A
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-76919(P2018-76919)
(22)【出願日】2018年4月12日
(65)【公開番号】特開2019-180319(P2019-180319A)
(43)【公開日】2019年10月24日
【審査請求日】2020年6月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】山下 直樹
(72)【発明者】
【氏名】林 翔太
【審査官】 佐藤 智子
(56)【参考文献】
【文献】 実開平05−013132(JP,U)
【文献】 特開2017−051165(JP,A)
【文献】 実開平01−109931(JP,U)
【文献】 特開2003−125630(JP,A)
【文献】 実開昭63−201417(JP,U)
【文献】 特開昭55−068208(JP,A)
【文献】 米国特許第03866400(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 57/00−57/30
A01D 63/00−65/08
A01D 61/00−61/04
A01D 34/02−34/408
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体左右方向に沿うリール軸芯周りに回転駆動しながら植立穀稈を掻き込むリールと、
植立穀稈を切断する切断装置と、
前記切断装置によって切断された刈取穀稈を受け入れる刈取フレームと、
機体左右方向に沿うオーガ軸芯周りに回転駆動しながら前記刈取フレーム内の刈取穀稈を機体左右方向に搬送し、機体後方へ掻き込むオーガと、
前記刈取フレームの後壁部に連通接続されており、前記オーガにより掻き込まれた刈取穀稈を機体後方へ搬送するフィーダと、を備え、
前記刈取フレーム内の下部において、前記切断装置よりも後側であり、且つ、前記オーガよりも前側である位置に、機体左右方向に延びる状態で設けられた刈取穀稈倒し部材を備え、
前記切断装置付近の領域と前記オーガ付近の領域とを前後に連通させる隙間が、前記刈取穀稈倒し部材と前記刈取フレームの底面部との間に形成されるように、前記刈取穀稈倒し部材が前記刈取フレームの底面部よりも高い位置に設けられているコンバイン。
【請求項2】
前記刈取穀稈倒し部材は、前記切断装置の上端よりも高く、前記オーガ軸芯よりも低い位置に配置されている請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
平面視において、前記刈取穀稈倒し部材と前記切断装置との間の距離は、前記刈取穀稈倒し部材と前記オーガとの間の距離よりも短い請求項1または2に記載のコンバイン。
【請求項4】
前記切断装置は、固定刃と、前記固定刃に対して機体左右方向に往復運動する可動刃と、を有しており、
前記可動刃と共に機体左右方向に往復運動しながら刈取穀稈を機体左右方向に搬送する横送り部材を備え、
前記刈取穀稈倒し部材は、前記横送り部材よりも後側であり、且つ、前記横送り部材の上端よりも低い位置に配置されている請求項1から3の何れか一項に記載のコンバイン。
【請求項5】
前記フィーダは、前記刈取フレームの機体左右方向での中央位置に対して機体左右方向一方側に偏倚した位置に配置されており、
前記刈取穀稈倒し部材は、前記刈取フレームの機体左右方向他方側の端部から前記刈取フレームの機体左右方向での中央位置に亘って設けられている請求項1から4の何れか一項に記載のコンバイン。
【請求項6】
前記刈取穀稈倒し部材は、前記刈取フレームの左右端に亘って延びる状態で設けられている請求項1から5の何れか一項に記載のコンバイン。
【請求項7】
前記刈取穀稈倒し部材は、棒状であり、且つ、前記刈取フレームにおける左端壁及び右端壁に支持されている請求項6に記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切断装置と、オーガと、フィーダと、を備えるコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
上記のようなコンバインとして、例えば、特許文献1に記載のコンバインが既に知られている。このコンバインは、植立穀稈を掻き込むリール(特許文献1では「回転リール」)を備えている。また、切断装置(特許文献1では「刈刃」)によって切断された刈取穀稈は、刈取フレームに受け入れられる。
【0003】
そして、この刈取フレーム内の刈取穀稈は、オーガ(特許文献1では「横送りオーガ」)によって機体左右方向に搬送され、機体後方へ掻き込まれる。このオーガにより掻き込まれた刈取穀稈は、フィーダによって機体後方へ搬送される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−178866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1に記載のコンバインによって麦の収穫作業を行う場合、コンバインを高速で走行させると、刈取フレーム内で刈取穀稈が立った状態で密集することにより、オーガが刈取穀稈を掻き込みにくくなることがある。これは、麦の穀稈が比較的硬いことや、高速走行によって刈取穀稈が刈取フレーム内で密集しやすくなることが主な原因であると考えられる。
【0006】
そして、オーガが刈取穀稈を掻き込みにくくなると、刈取穀稈が刈取フレーム内で詰まってしまう。
【0007】
本発明の目的は、刈取穀稈が刈取フレーム内で詰まる事態を回避しやすいコンバインを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の特徴は、機体左右方向に沿うリール軸芯周りに回転駆動しながら植立穀稈を掻き込むリールと、植立穀稈を切断する切断装置と、前記切断装置によって切断された刈取穀稈を受け入れる刈取フレームと、機体左右方向に沿うオーガ軸芯周りに回転駆動しながら前記刈取フレーム内の刈取穀稈を機体左右方向に搬送し、機体後方へ掻き込むオーガと、前記刈取フレームの後壁部に連通接続されており、前記オーガにより掻き込まれた刈取穀稈を機体後方へ搬送するフィーダと、を備え、前記刈取フレーム内の下部において、前記切断装置よりも後側であり、且つ、前記オーガよりも前側である位置に、機体左右方向に延びる状態で設けられた刈取穀稈倒し部材を備え、前記切断装置付近の領域と前記オーガ付近の領域とを前後に連通させる隙間が、前記刈取穀稈倒し部材と前記刈取フレームの底面部との間に形成されるように、前記刈取穀稈倒し部材が前記刈取フレームの底面部よりも高い位置に設けられていることにある。



【0009】
本発明であれば、切断装置により切断された刈取穀稈は、刈取穀稈倒し部材により倒される。そして、倒された刈取穀稈は、オーガによってスムーズに機体後方へ掻き込まれる。
【0010】
これにより、刈取穀稈が立った状態で密集する事態は起こりにくくなる。従って、本発明であれば、刈取穀稈が刈取フレーム内で詰まる事態を回避しやすい。
【0011】
さらに、本発明において、前記刈取穀稈倒し部材は、前記切断装置の上端よりも高く、前記オーガ軸芯よりも低い位置に配置されていると好適である。
【0012】
刈取穀稈倒し部材が切断装置の上端よりも低い位置に配置されている場合、刈取穀稈倒し部材は、刈取穀稈に接触しにくくなる。これにより、刈取穀稈倒し部材が、刈取穀稈を倒しにくくなる。
【0013】
ここで、上記の構成によれば、刈取穀稈倒し部材は切断装置の上端よりも高い位置に配置されている。従って、刈取穀稈倒し部材が、刈取穀稈を倒しやすい。
【0014】
また、刈取穀稈倒し部材の配置される位置が高いほど、コンバインが植立穀稈及び刈取穀稈から受ける抵抗が大きくなる。
【0015】
ここで、上記の構成によれば、刈取穀稈倒し部材は、オーガ軸芯よりも低い位置に配置されている。そのため、刈取穀稈倒し部材がオーガ軸芯よりも高い位置に配置されている場合に比べて、コンバインが植立穀稈及び刈取穀稈から受ける抵抗は小さくなる。
【0016】
即ち、上記の構成によれば、刈取穀稈倒し部材が刈取穀稈を倒しやすい構成でありながら、コンバインが植立穀稈及び刈取穀稈から受ける抵抗が比較的小さい構成を実現できる。
【0017】
さらに、本発明において、平面視において、前記刈取穀稈倒し部材と前記切断装置との間の距離は、前記刈取穀稈倒し部材と前記オーガとの間の距離よりも短いと好適である。
【0018】
刈取穀稈倒し部材とオーガとの間の距離が比較的短い場合、刈取穀稈倒し部材の作用を受けた刈取穀稈が、十分に倒れる前にオーガに到達する事態が想定される。その場合、オーガは、その刈取穀稈を掻き込みにくい。
【0019】
ここで、上記の構成によれば、刈取穀稈倒し部材とオーガとの間の距離が比較的長くなる。そのため、刈取穀稈倒し部材の作用を受けた刈取穀稈は、十分に倒れた状態でオーガに到達する。これにより、オーガは、刈取穀稈をスムーズに機体後方へ掻き込むことができる。
【0020】
さらに、本発明において、前記切断装置は、固定刃と、前記固定刃に対して機体左右方向に往復運動する可動刃と、を有しており、前記可動刃と共に機体左右方向に往復運動しながら刈取穀稈を機体左右方向に搬送する横送り部材を備え、前記刈取穀稈倒し部材は、前記横送り部材よりも後側であり、且つ、前記横送り部材の上端よりも低い位置に配置されていると好適である。
【0021】
刈取穀稈倒し部材が横送り部材よりも前側に配置されている場合、刈取穀稈倒し部材によって刈取穀稈が上側へ案内され、刈取穀稈が横送り部材よりも上側を通過してしまう事態が想定される。刈取穀稈が横送り部材よりも上側を通過した場合、横送り部材は、刈取穀稈を機体左右方向に搬送することができない。
【0022】
ここで、上記の構成によれば、刈取穀稈倒し部材は、横送り部材よりも後側に配置されている。従って、刈取穀稈倒し部材によって刈取穀稈が上側へ案内されることにより刈取穀稈が横送り部材よりも上側を通過してしまう事態を回避できる。これにより、横送り部材は、刈取穀稈を確実に機体左右方向に搬送することができる。
【0023】
また、刈取穀稈倒し部材の配置される位置が高いほど、コンバインが植立穀稈及び刈取穀稈から受ける抵抗が大きくなる。
【0024】
ここで、上記の構成によれば、刈取穀稈倒し部材は、横送り部材の上端よりも低い位置に配置されている。そのため、刈取穀稈倒し部材が横送り部材の上端よりも高い位置に配置されている場合に比べて、コンバインが植立穀稈及び刈取穀稈から受ける抵抗は小さくなる。
【0025】
即ち、上記の構成によれば、横送り部材が刈取穀稈を確実に機体左右方向に搬送することができると共に、コンバインが植立穀稈及び刈取穀稈から受ける抵抗が比較的小さい構成を実現できる。
【0026】
さらに、本発明において、前記フィーダは、前記刈取フレームの機体左右方向での中央位置に対して機体左右方向一方側に偏倚した位置に配置されており、前記刈取穀稈倒し部材は、前記刈取フレームの機体左右方向他方側の端部から前記刈取フレームの機体左右方向での中央位置に亘って設けられていると好適である。
【0027】
刈取フレーム内において、フィーダから機体左右方向に離れた位置であるほど、刈取穀稈が滞留しやすい。そのため、フィーダが刈取フレームの機体左右方向での中央位置に対して機体左右方向一方側に偏倚した位置に配置されている場合、刈取フレーム内における機体左右方向他方側は、刈取フレーム内における機体左右方向一方側に比べて、刈取穀稈が滞留しやすい。
【0028】
ここで、上記の構成によれば、刈取穀稈倒し部材は、刈取フレームの機体左右方向他方側の端部から刈取フレームの機体左右方向での中央位置に亘って設けられている。これにより、少なくとも、刈取フレーム内における機体左右方向他方側では、刈取穀稈を確実に倒すことができる。
【0029】
その結果、刈取フレーム内における機体左右方向他方側での刈取穀稈の滞留を防止しやすくなる。これにより、刈取フレーム内における刈取穀稈の滞留を効果的に防止することができる。
【0030】
さらに、本発明において、前記刈取穀稈倒し部材は、前記刈取フレームの左右端に亘って延びる状態で設けられていると好適である。
【0031】
この構成によれば、刈取フレーム内における左右端に亘って、刈取穀稈を確実に倒すことが可能となる。これにより、刈取穀稈が刈取フレーム内で詰まる事態をより確実に回避できる。
【0032】
さらに、本発明において、前記刈取穀稈倒し部材は、棒状であり、且つ、前記刈取フレームにおける左端壁及び右端壁に支持されていると好適である。
【0033】
この構成によれば、比較的簡素な構成により、刈取穀稈倒し部材を設けることが可能となる。しかも、この構成によれば、刈取穀稈倒し部材を支持するための部材を新たに設ける必要がない。従って、製造コストの増大を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】コンバインの左側面図である。
図2】コンバインの平面図である。
図3】刈取部の平面図である。
図4】刈取部の縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明を実施するための形態について、図面に基づき説明する。尚、以下の説明においては、特に断りがない限り、図1から図4に示す矢印Fの方向を「前」、矢印Bの方向を「後」として、図2及び図3に示す矢印Lの方向を「左」、矢印Rの方向を「右」とする。また、図1及び図4に示す矢印Uの方向を「上」、矢印Dの方向を「下」とする。
【0036】
〔コンバインの全体構成〕
図1及び図2に示すように、普通型のコンバイン1は、刈取部2と、フィーダ3と、運転部4と、脱穀装置5と、穀粒タンク6と、を備えている。
【0037】
刈取部2は、コンバイン1の機体前部に設けられている。また、刈取部2は、リール21、切断装置22、刈取フレーム23、オーガ24を有している。
【0038】
リール21は、リール軸芯P1周りに回転駆動しながら植立穀稈を掻き込む。尚、リール軸芯P1は、機体左右方向に沿っている。
【0039】
このように、コンバイン1は、機体左右方向に沿うリール軸芯P1周りに回転駆動しながら植立穀稈を掻き込むリール21を備えている。
【0040】
図3及び図4に示すように、切断装置22は、固定刃22b及び可動刃22cを有している。固定刃22bは、前方に突出する状態で設けられている。また、可動刃22cは、可動刃駆動機構(図示せず)から伝達される駆動力により、機体左右方向に往復運動する。これにより、可動刃22cは、固定刃22bに対して機体左右方向に往復運動する。そして、切断装置22は、固定刃22b及び可動刃22cによって、植立穀稈を切断する。
【0041】
このように、コンバイン1は、植立穀稈を切断する切断装置22を備えている。また、切断装置22は、固定刃22bと、固定刃22bに対して機体左右方向に往復運動する可動刃22cと、を有している。
【0042】
また、図3及び図4に示すように、刈取部2は、横送り部材25を有している。横送り部材25は、切断装置22の可動刃22cに固定されている。これにより、横送り部材25は、可動刃22cと共に機体左右方向に往復運動する。また、図4に示すように、横送り部材25は、可動刃22cから後上方に延びる状態で設けられている。
【0043】
横送り部材25は、第1横送り部材25a及び第2横送り部材25bを含んでいる。図3に示すように、第1横送り部材25aは、刈取フレーム23内における右側に配置されている。また、第2横送り部材25bは、刈取フレーム23内における左側に配置されている。
【0044】
そして、第1横送り部材25aは、機体左右方向に往復運動しながら刈取穀稈を左方に搬送する。また、第2横送り部材25bは、機体左右方向に往復運動しながら刈取穀稈を右方に搬送する。
【0045】
このように、コンバイン1は、可動刃22cと共に機体左右方向に往復運動しながら刈取穀稈を機体左右方向に搬送する横送り部材25を備えている。
【0046】
また、刈取フレーム23は、切断装置22によって切断された刈取穀稈を受け入れるように構成されている。
【0047】
このように、コンバイン1は、切断装置22によって切断された刈取穀稈を受け入れる刈取フレーム23を備えている。
【0048】
図3に示すように、オーガ24は、第1スクリュー体24a、第2スクリュー体24b、掻込爪24cを有していると共に、オーガ軸芯P2周りに回転駆動する。尚、オーガ軸芯P2は、機体左右方向に沿っている。
【0049】
図3における線Xは、刈取フレーム23の機体左右方向での中央位置を示している。また、図3に示すように、フィーダ3は、刈取フレーム23の後壁部23cに連通接続されている。フィーダ3は、刈取フレーム23の機体左右方向での中央位置に対して左側に偏倚した位置に配置されている。そして、掻込爪24cは、フィーダ3の前端部に対向する位置に設けられている。
【0050】
第1スクリュー体24aは、掻込爪24cよりも右側に設けられている。また、第2スクリュー体24bは、掻込爪24cよりも左側に設けられている。
【0051】
第1スクリュー体24aは、オーガ軸芯P2周りに回転駆動しながら、刈取フレーム23内の刈取穀稈を左方に搬送する。また、第2スクリュー体24bは、オーガ軸芯P2周りに回転駆動しながら、刈取フレーム23内の刈取穀稈を右方に搬送する。そして、掻込爪24cは、刈取穀稈を機体後方へ掻き込む。
【0052】
このように、コンバイン1は、機体左右方向に沿うオーガ軸芯P2周りに回転駆動しながら刈取フレーム23内の刈取穀稈を機体左右方向に搬送し、機体後方へ掻き込むオーガ24を備えている。
【0053】
また、フィーダ3は、オーガ24により掻き込まれた刈取穀稈を機体後方へ搬送する。
【0054】
このように、コンバイン1は、刈取フレーム23の後壁部23cに連通接続されており、オーガ24により掻き込まれた刈取穀稈を機体後方へ搬送するフィーダ3を備えている。
【0055】
図1に示すように、フィーダ3は、後上がりに傾斜した状態で設けられている。また、図1及び図2に示すように、運転部4は、フィーダ3の上方においてフィーダ3を跨ぐ状態で設けられている。運転部4は、運転座席41を有している。
【0056】
また、脱穀装置5は、フィーダ3の後方に位置している。そして、穀粒タンク6は、脱穀装置5の上側に配置されている。
【0057】
フィーダ3は、刈取穀稈を脱穀装置5へ搬送する。脱穀装置5において、刈取穀稈は脱穀処理される。脱穀処理により得られた穀粒は、穀粒タンク6に貯留される。
【0058】
また、図1に示すように、コンバイン1の下部には、前輪7及び後輪8が設けられている。コンバイン1は、前輪7及び後輪8によって自走可能である。
【0059】
〔刈取穀稈倒し部材に関する構成〕
図3及び図4に示すように、コンバイン1は、刈取穀稈倒し部材10を備えている。刈取穀稈倒し部材10は、機体左右方向に延びる状態で設けられている。また、刈取穀稈倒し部材10は、刈取フレーム23内の下部において、切断装置22よりも後側であり、且つ、オーガ24よりも前側である位置に設けられている。
【0060】
このように、コンバイン1は、刈取フレーム23内の下部において、切断装置22よりも後側であり、且つ、オーガ24よりも前側である位置に、機体左右方向に延びる状態で設けられた刈取穀稈倒し部材10を備えている。
【0061】
尚、本実施形態において、刈取穀稈倒し部材10は中実の丸棒状である。
【0062】
ここで、図4における線T1は、オーガ軸芯P2の高さを示している。また、線T2は、横送り部材25の上端の高さを示している。また、線T3は、切断装置22の上端の高さを示している。
【0063】
図4に示すように、刈取穀稈倒し部材10は、切断装置22の上端よりも高く、オーガ軸芯P2よりも低い位置に配置されている。また、刈取穀稈倒し部材10は、横送り部材25の上端よりも低い位置に配置されている。
【0064】
また、図3に示すように、平面視において、刈取穀稈倒し部材10と切断装置22との間の距離D1は、刈取穀稈倒し部材10とオーガ24との間の距離D2よりも短い。また、刈取穀稈倒し部材10は、横送り部材25よりも後側に配置されている。
【0065】
このように、刈取穀稈倒し部材10は、横送り部材25よりも後側であり、且つ、横送り部材25の上端よりも低い位置に配置されている。
【0066】
また、図3に示すように、刈取穀稈倒し部材10は、刈取フレーム23における右側の端部から刈取フレーム23の機体左右方向での中央位置に亘って設けられている。さらに、刈取穀稈倒し部材10は、刈取フレーム23における左側の端部から刈取フレーム23の機体左右方向での中央位置に亘って設けられている。
【0067】
即ち、刈取穀稈倒し部材10は、刈取フレーム23の左右端に亘って延びる状態で設けられている。
【0068】
このように、フィーダ3は、刈取フレーム23の機体左右方向での中央位置に対して機体左右方向一方側に偏倚した位置に配置されている。また、刈取穀稈倒し部材10は、刈取フレーム23の機体左右方向他方側の端部から刈取フレーム23の機体左右方向での中央位置に亘って設けられている。
【0069】
図4に示すように、植立穀稈が切断装置22により切断されて、刈取穀稈となる。そして、コンバイン1の進行に伴い、刈取穀稈倒し部材10によって刈取穀稈の下端部が前方へ押される。これにより、刈取穀稈は倒される。そして、倒された刈取穀稈は、オーガ24によってスムーズに機体後方へ掻き込まれる。
【0070】
また、図3及び図4に示すように、刈取フレーム23における左端壁23a及び右端壁23bには、それぞれ、上下方向に延びる長孔26が形成されている。刈取穀稈倒し部材10における左端部は、左端壁23aに形成された長孔26に挿入されている。また、刈取穀稈倒し部材10における右端部は、右端壁23bに形成された長孔26に挿入されている。
【0071】
そして、刈取穀稈倒し部材10は、固定機構11により、左端壁23a及び右端壁23bに固定されている。この構成により、刈取穀稈倒し部材10は、左端壁23a及び右端壁23bに支持されている。また、長孔26に沿って刈取穀稈倒し部材10の位置を変更することにより、刈取穀稈倒し部材10の高さを容易に調節することができる。
【0072】
このように、刈取穀稈倒し部材10は、棒状であり、且つ、刈取フレーム23における左端壁23a及び右端壁23bに支持されている。
【0073】
尚、本実施形態においては、刈取穀稈倒し部材10における左端部及び右端部のみが左端壁23a及び右端壁23bによって直接的に支持されており、刈取穀稈倒し部材10における中間部分は直接的には支持されていない。これにより、刈取穀稈倒し部材10は振動しやすい。
【0074】
そして、刈取穀稈倒し部材10が振動することにより、刈取穀稈倒し部材10は刈取穀稈を容易に倒すことができる。
【0075】
以上で説明した構成であれば、切断装置22により切断された刈取穀稈は、刈取穀稈倒し部材10により倒される。そして、倒された刈取穀稈は、オーガ24によってスムーズに機体後方へ掻き込まれる。
【0076】
これにより、刈取穀稈が立った状態で密集する事態は起こりにくくなる。従って、以上で説明した構成であれば、刈取穀稈が刈取フレーム23内で詰まる事態を回避しやすい。
【0077】
尚、以上に記載した実施形態は一例に過ぎないのであり、本発明はこれに限定されるものではなく、適宜変更が可能である。
【0078】
〔その他の実施形態〕
(1)刈取穀稈倒し部材10は中実の丸棒状以外の形状であっても良い。例えば、刈取穀稈倒し部材10は丸パイプ状や角パイプ状であっても良いし、フラットバーであっても良いし、多角形断面を有する棒状の部材であっても良い。
【0079】
(2)刈取穀稈倒し部材10は、刈取フレーム23における左端壁23a及び右端壁23bに支持されていなくても良い。例えば、刈取穀稈倒し部材10を支持するための専用の支持部材を設けると共に、その支持部材によって刈取穀稈倒し部材10が支持される構成であっても良い。
【0080】
(3)刈取穀稈倒し部材10は、刈取フレーム23の左右端に亘っていなくても良い。例えば、刈取穀稈倒し部材10は、刈取フレーム23内における機体左右方向中央部に配置されると共に、刈取フレーム23の左端及び右端の何れにも達しない状態で設けられていても良い。
【0081】
(4)フィーダ3が、刈取フレーム23の機体左右方向での中央位置に対して右側に偏倚した位置に配置されており、刈取穀稈倒し部材10が、刈取フレーム23における左側の端部から刈取フレーム23の機体左右方向での中央位置に亘って設けられていても良い。
【0082】
(5)フィーダ3は、刈取フレーム23の機体左右方向での中央位置に配置されていても良い。
【0083】
(6)刈取穀稈倒し部材10は、横送り部材25よりも前側に配置されていても良い。
【0084】
(7)刈取穀稈倒し部材10は、横送り部材25の上端よりも高い位置、あるいは、横送り部材25の上端と同じ高さに配置されていても良い。
【0085】
(8)横送り部材25は設けられていなくても良い。
【0086】
(9)平面視において、刈取穀稈倒し部材10と切断装置22との間の距離D1は、刈取穀稈倒し部材10とオーガ24との間の距離D2に比べて、長くても良いし、同一でも良い。
【0087】
(10)刈取穀稈倒し部材10は、切断装置22の上端よりも低い位置、あるいは、切断装置22の上端と同じ高さに配置されていても良い。
【0088】
(11)刈取穀稈倒し部材10は、オーガ軸芯P2よりも高い位置、あるいは、オーガ軸芯P2と同じ高さに配置されていても良い。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、切断装置と、オーガと、フィーダと、を備えるコンバインに利用可能である。
【符号の説明】
【0090】
1 コンバイン
3 フィーダ
10 刈取穀稈倒し部材
21 リール
22 切断装置
22b 固定刃
22c 可動刃
23 刈取フレーム
23a 左端壁
23b 右端壁
23c 後壁部
24 オーガ
25 横送り部材
P1 リール軸芯
P2 オーガ軸芯
図1
図2
図3
図4