特許第6971943号(P6971943)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6971943
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】芳香材料
(51)【国際特許分類】
   C11B 9/00 20060101AFI20211111BHJP
   A61K 8/46 20060101ALI20211111BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20211111BHJP
   A61Q 13/00 20060101ALI20211111BHJP
   A61Q 15/00 20060101ALI20211111BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20211111BHJP
   C11D 3/50 20060101ALI20211111BHJP
   D06F 35/00 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   C11B9/00 Z
   C11B9/00 H
   C11B9/00 V
   C11B9/00 W
   A61K8/46
   A61K8/49
   A61Q13/00 100
   A61Q15/00
   A61Q19/10
   C11D3/50
   D06F35/00 Z
【請求項の数】5
【外国語出願】
【全頁数】70
(21)【出願番号】特願2018-172716(P2018-172716)
(22)【出願日】2018年9月14日
(62)【分割の表示】特願2017-102793(P2017-102793)の分割
【原出願日】2013年12月13日
(65)【公開番号】特開2019-23299(P2019-23299A)
(43)【公開日】2019年2月14日
【審査請求日】2018年9月26日
【審判番号】不服2020-6364(P2020-6364/J1)
【審判請求日】2020年5月11日
(31)【優先権主張番号】61/737,257
(32)【優先日】2012年12月14日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/869,241
(32)【優先日】2013年8月23日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/879,217
(32)【優先日】2013年9月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 卓久
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(74)【代理人】
【識別番号】100187207
【弁理士】
【氏名又は名称】末盛 崇明
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン、ロバート、チェッティ
(72)【発明者】
【氏名】ツェルリーナ、グズダール、デュボア
(72)【発明者】
【氏名】バージニア、ツン−ウェイ、ハッチンス
(72)【発明者】
【氏名】マイケル、ウェイン、キンジー
(72)【発明者】
【氏名】クリスティーヌ、マリー、リードヌール
【合議体】
【審判長】 門前 浩一
【審判官】 川端 修
【審判官】 亀ヶ谷 明久
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−15683(JP,A)
【文献】 特開2011−68836(JP,A)
【文献】 特開昭57−131755(JP,A)
【文献】 特開2009−23964(JP,A)
【文献】 特開2008−154476(JP,A)
【文献】 特開2006−25706(JP,A)
【文献】 特開2012−219012(JP,A)
【文献】 特開2008−297355(JP,A)
【文献】 特開2013−6967(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11B 1/00−15/00
C11C 1/00− 5/02
A61K 8/00− 8/99
A61Q 1/00−99/00
C11D 1/00−19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
芳香剤馴化を低減する方法であって、
部位を、香料組成物と接触させる工程を含み、
前記香料組成物が、
1−ブチルスルファニルブタン、4,7,7−トリメチル−6−チアビシクロ[3.2.1]オクタン、2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン、1−(1,3−チアゾル−2−イル)エタノン、1−ピラジン−2−イルエタノン、(NE)−N−[(6E)−2,4,4,7−テトラメチルノナ−6,8−ジエン−3−イリデン]ヒドロキシルアミン及びこれらの混合物から選択される、香料原材料と、
2,6−ノナジエノール、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、アリルへプトエート、アンブレットリト゛、アニスアルデヒド、ベンズアルデヒド、ベンゾインシャムレジノイド、酢酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、βγヘキセノール、カシュメラン、ケイ皮アルコール、シス−3−ヘキセニルアセタート、シス−3−ヘキセニルサリチラート、シス−6−ノネン−1−オールFCC、シトロネロール、酢酸シトロネリル、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクロガルバネート、サイマール、δ−ダマスコーン、δ−ムセノン962191、ジヒドロミルセノール、ジメチルベンジルカルビニルアセタート、エチル2メチルペンタノエート、エチルアセトアセタート、エチルマルトール、エチル−2−メチルブチラート、エチレンブラシレート、フローラルオゾン、γデカラクトン、ゲラニルアセタート、ヘリオナール、ヘリオトロピン、ヘキサメチルインダノピラン、へキシルアセタート、へキシルシンナミックアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、インドレン、イオノンγメチル、イソEスーパー又はウッド、イソオイゲノール、ジャスモラクトン、左旋性トリサンドール、リファローム、リグストラール又はTriplal、リナロール、酢酸リナリル、リラール、メロナール、メチルジヒドロジャスモネート、メチルパンプルムース、メチルフェニルカルビニルアセタート、メチル−2−ノネノエート、ネロリドール、オイルレモンBrazilcp Select Fcc Enh 15130、オリボン、パラヒドロキシフェニルブタノン、フェニルエチルアルコール、フェニルエチルフェニルアセタート、ピーノアセトアルデヒド、ポリサントール、プレシクレモンB、プレニルアセタート、ウンデカラクトン、ウンデカベルトール、ウンデシレンアルデヒド、バニリン、ヴェルドックス及びこれらの混合物からなる群より選択される、1以上の追加の香料原材料と、
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記香料組成物が、
a)組成物の全重量に対して、1重量%〜30重量%の量で存在する芳香剤構成成分であって、
(i)前記芳香剤構成成分が、0.001トル未満の蒸気圧を有する低揮発性芳香材料を少なくとも1つ含み、
(ii)前記低揮発性芳香材料が、前記芳香剤構成成分の全重量に対して、0.1重量%〜30重量%の量で存在する、芳香剤構成成分と、
b)組成物の全重量に対して0.1重量%〜20重量%の量の、メチルグルコシドポリオール、エチルグルコシドポリオール、及びプロピルグルコシドポリオールからなる群から選択されるアルコキシル化メチルグルコシドで形成される少なくとも1つの無臭芳香モジュレータと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記香料組成物が、
a)少なくとも1の、2週間抗馴化指数;および/または
b)少なくとも1の、4週間抗馴化指数;
を有する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記香料組成物が、制汗有効成分、抗菌防臭有効成分、一価アルコール、多価アルコール、ペトロラタム、乳化剤、発泡界面活性剤、ヘアコンディショナー、グリセリン及びこれらの混合物からなる群から選択される消費者製品材料をさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記香料原材料が、そのそれぞれの臭気検出閾値未満で存在する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、香料原材料、香料、香料送達系、並びに、かかる香料原材料、香料及び/又はかかる香料送達系を含む消費者製品、並びに、かかる香料原材料、香料、香料送達系及び消費者製品の製造及び使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
消費者製品は、かかる製品及び/又はかかる製品と接触する部位へ所望の香りを提供することができ、並びに/又は望ましくない匂いを隠すことができる香料及び/又は香料送達系の1種以上を含むことができる。現行の香料及び香料達系は所望の匂いを提供しているが、消費者は、持続性が高く、それぞれの個人的要求に応じた香りを有する製品を求め続けている−残念なことに、消費者は香料原材料(PRM)及び香料に馴化するようになる。結果として、同じ効果を達成するために必要なかかるPRM及び/又は香料の量が増え続け、あるいは、消費者はこのような馴化を逆転するためにかなりの時間をかけて別の製品及び/又は香料に切り替えなければならない。
【0003】
理論に束縛されるものではないが、出願人は、馴化は、何らかの刺激への長期反復暴露の後に、身体が、その刺激に嗅覚が打ちのめされるのを避けようとする、消費者の生理学に基づく現象であると考えている。この防御機構は、原始的、進化論的防御機構の可能性が高い。つまり、出願人は、馴化問題の原因は進化にある可能性が高いと認識した。結果として、出願人は危険と関連する可能性のある匂いに馴化した人の進化経路は途中で終わっていると考え、そのような匂いに注目した。驚くべきことに、出願人は、生命維持に有害又は重要となり得る条件に関連する特定の化学部分が、この馴化現象の影響を受けないことを見出した。この認識に基づき、出願人は、香料原材料、及び開発された香料、香料送達系並びにかかる香料原材料、香料及び/若しくはかかる香料送達系を含む消費者製品、並びに馴化の影響を受けにくいかかる香料原材料、香料送達系及び消費者製品の製造及び使用方法を特定した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願は、香料原材料、香料、香料送達系、並びにかかる香料原材料、香料及び/又はかかる香料送達系を含む消費者製品、並びにかかる香料原材料、香料送達系及び消費者製品の製造及び使用方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本発明の少なくとも1つの態様は、次の添付図面を合わせることで、以下の説明から、よりよく理解されるであろう:
図1】揮発性組成物を放出するためのデバイスの非限定的実施形態を示した、部分的に分解した概略的前面図である。
図2図1に示すデバイスの部分的に分解した概略的側面図である。
図3図1に示すデバイスの概略的上面図で、コンセントのカバープレートに隣接するデバイスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
用語の定義
本明細書で使用するとき、「消費者製品」は、販売される形態での使用又は消費を一般に意図する、ベビーケア、ビューティケア、布地及びホームケア、ファミリーケア、女性用ケア、ヘルスケア、スナック及び/又は飲料製品、包装若しくはデバイスを意味する。かかる製品としては、おむつ、よだれかけ、拭取り用品;脱色、着色、染色、コンディショニング、シャンプー、スタイリングを含む毛髪(ヒト、イヌ、及び/又はネコ)の処理に関連する製品及び/又は方法;防臭剤及び制汗剤;パーソナルクレンジング;化粧品;上質な芳香剤を含む消費者使用のためのクリーム、ローション、及び他の局所塗布製品の塗布を含むスキンケア;並びにシェービング製品、エアフレッシュナー及び芳香送達系を含む空気ケア、車ケア、食器洗浄、布地コンディショニング(柔軟化及び/又はフレッシュニングを含む)、洗濯洗浄、洗濯及びすすぎ添加剤並びに/又はケア、床及び便器洗浄剤を含む硬質表面洗浄及び/又は処理、並びに消費者用又は業務用の他の洗浄などの、布地及びホームケア領域内の布地、硬質表面、及び任意の他の表面処理に関する製品及び/又は方法;トイレットペーパー、フェイシャルティッシュ、紙ハンカチ、及び/又は紙タオルに関連する製品及び/又は方法;タンポン、女性用ナプキン;練り歯磨き、歯用ジェル、歯用リンス、義歯接着剤、歯ホワイトニングを含む口腔ケアに関連する製品及び/又は方法;咳及び風邪治療薬、鎮痛剤、処方薬、ペットヘルス及び栄養を含む店頭販売ヘルスケア;主に慣習的な食事の間又は食事随伴物としての消費が意図される加工食品(非限定的な例としては、ポテトチップス、トルティーヤチップス、ポップコーン、プレッツェル、コーンチップス、シリアルバー、野菜チップス又はクリスプ、スナックミックス、パーティミックス、マルチグレインチップス、スナッククラッカー、チーズスナック、ポークラインズ、コーンスナック、ペレットスナック、押出成形スナック及びベーグルチップが挙げられる)、並びにコーヒーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0007】
本明細書で使用するとき、用語「洗浄及び/又は処理組成物」は、特に断りのない限り、ビューティケア、布地及びホームケア製品を含む消費者製品の部分集合である。かかる製品としては、脱色、着色、染色、コンディショニング、シャンプー、スタイリングを含む毛髪(ヒト、イヌ、及び/又はネコ)を処理するための製品;防臭剤及び制汗剤;パーソナルクレンジング;化粧品;上質な芳香剤を含む消費者使用のためのクリーム、ローション、及び他の局所塗布製品の塗布を含むスキンケア;並びにシェービング製品、エアフレッシュナー及び芳香送達系を含む空気ケア、車ケア、食器洗浄、布地コンディショニング(柔軟化及び/又はフレッシュニングを含む)、洗濯洗浄、洗濯及びすすぎ添加剤並びに/又はケア、床及び便器洗浄剤を含む硬質表面洗浄及び/又は処理、顆粒又は粉末状の多目的即ち「強力」洗浄剤、特に洗浄洗剤を含む、布地及びホームケア領域内の布地、硬質表面、及び任意の他の表面を処理するための製品;液体、ゲル又はペースト状の多目的洗浄剤、特にいわゆる強力液体型;液体高級衣類用洗剤;手洗い食器洗浄剤又は軽質食器洗浄剤、特に泡立ちのよいもの;家庭又は業務用の各種の錠剤、顆粒、液体、及びすすぎ補助剤型を含む食器洗い機用洗剤;抗菌手洗い用型を含む液体洗浄及び殺菌剤、手洗い石鹸、マウスウォッシュ、義歯洗浄剤、歯磨剤、車又はカーペット用シャンプー、便器洗浄剤を含む浴室洗浄剤;ヘアシャンプー及びヘアリンス;シャワーゲル、上質な芳香剤、及び泡状溶液、並びに金属洗浄剤;に加えて漂白添加剤、及び「染み用スティック」又は前処理用型などの洗浄助剤、乾燥機添加シート等の基材を有する製品、乾燥及び湿潤型拭取り用品並びにパッド、不織布基材、及びスポンジ;並びに全て消費者及び/又は業務用のスプレー剤、及びミスト剤;並びに/又は練り歯磨き、歯用ジェル、歯用リンス、義歯接着剤、歯ホワイトニングを含む口腔ケアに関連する方法が挙げられるが、これらに限定されない。
【0008】
本明細書で使用するとき、「布地及び/若しくは硬質表面洗浄並びに/又は処理組成物」という用語は、特に指示のない限り、顆粒又は粉末状の多目的即ち「強力」洗浄剤、特に洗浄洗剤;液体、ゲル又はペースト状の多目的洗浄剤、特にいわゆる強力液体型;液体高級衣類用洗剤;手洗い食器洗浄剤又は軽質食器洗浄剤、特に泡立ちのよいもの;家庭用及び業務用の各種の錠剤、顆粒、液体、及びすすぎ補助剤型を含む食器洗い機用洗剤;抗菌手洗い用型を含む液体洗浄殺菌剤、手洗い石鹸、車又はカーペット用シャンプー、便器洗浄剤を含む浴室洗浄剤;並びに金属洗浄剤、液体、固体、及び/又は乾燥機用シート形態であり得る柔軟化及び/又はフレッシュニングを含む布地コンディショニング製品;に加えて漂白添加剤、及び「染み用スティック」又は前処理用型などの洗浄助剤、乾燥機添加シート等の基材を有する製品、乾燥及び湿潤型拭取り用品並びにパッド、不織布基材、及びスポンジ;並びにスプレー剤、及びミスト剤が挙げられる洗浄及び処理組成物の部分集合である。適用可能であったかかる製品の全ては、標準形態、濃縮形態であり得、又は、かかる製品が特定の態様では非水性であり得る程度まで高度濃縮形態にすらなり得る。
【0009】
本明細書で使用するとき、「a」及び「an」のような冠詞は、特許請求の範囲で使用されるときには、1つ以上の請求又は記載されるものを意味するものと理解される。
【0010】
本願で使用するとき、用語「include」、「includes」、及び「including」は、非限定であることを意味する。
【0011】
本明細書で使用するとき、用語「固体」は、顆粒、粉末、塊、及び錠剤の製品形態を含む。
【0012】
本明細書で使用するとき、用語「流体」は、液体、ゲル、ペースト及びガスの製品形態を含む。
【0013】
本明細書で使用するとき、用語「部位」には、紙製品、繊維、衣服、硬質表面、毛髪、及び皮膚が含まれる。
【0014】
本明細書で使用するとき、香料に関連して使用する用語「未希釈の」は、その香料が香料送達系の一部/含有部分ではないことを意味する。
【0015】
本明細書で特許請求及び/又は開示する香料で開示、特許請求及び/又は使用される香料原材料は、このような香料原材料の任意の立体異性体を包含する。
【0016】
本明細書で使用するとき、用語「馴化」は、芳香剤又は芳香材料の知覚感受性が低下した個人又は集団を指す。芳香剤又は芳香材料は、本明細書の試験方法の項に記載の方法によるその馴化度(ODTの変化率)が150%超、300%超、500%超、1000%超であるときに、馴化しているとみなされる。
【0017】
特に記載のない限り、成分又は組成物の濃度は、全て、当該成分又は組成物の活性部分に関するものであり、このような成分又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば残留溶媒又は副生成物は、除外される。
【0018】
百分率及び比率は全て、別途記載のない限り重量で計算される。全ての百分率及び比率は、別途記載のない限り組成物全体を基準にして計算される。
【0019】
本明細書の全体を通じて与えられる全ての最大の数値限定は、それよりも小さい全ての数値限定を、そうしたより小さい数値限定が恰も明確に本明細書に記載されているものと同様にして包含するものと理解すべきである。本明細書全体を通して記載される全ての最小数値限定は、このようなより高い数値限定が本明細書に明示的に記載されているかのように、全てのより高い数値限定を含む。本明細書全体を通して記載される全ての数値範囲は、このようなより狭い数値範囲が全て本明細書に明示的に記載されているかのように、このようなより広い数値範囲内の全てのより狭い数値範囲を含む。
【0020】
香料
一態様では、香料の全重量に基づいて、
a)約0.0000001%〜約10%、約0.000001%〜約5%、約0.000005%〜約2.5%、約0.00001%〜約1%、約0.000025%〜約0.8%の、チオール部分を含む香料原材料;
b)約0.0000001%〜約10%、約0.0000001%〜約5%、約0.000005%〜約2.5%、約0.00001%〜約1%、約0.000025%〜約0.5%の、スルフィド部分を含む香料原材料;
c)約0.000001%〜約10%、約0.000005%〜約5%、約0.00001%〜約2.5%、約0.0005%〜約1%、約0.001%〜約0.1%の、チアゾール部分を含む香料原材料;
d)約0.00000005%〜約5%、約0.0000001%〜約2.5%、約0.0000005%〜約2%、約0.000001%〜約1%、約0.000005%〜約0.5%の、ピラジン部分を含む香料原材料;
e)約0.00001%〜約20%、約0.0001%〜約15%、約0.001%〜約10%、約0.01%〜約5%、約0.1%〜約2.5%の、ニトリル部分を含む香料原材料;
f)約0.000001%〜約10%、約0.00001%〜約7%、約0.0001%〜約4%、約0.001%〜約2%、約0.01%〜約1%の、インドール部分を含む香料原材料;
g)約0.0000001%〜約10%、約0.000001%〜約5%、約0.000005%〜約2.5%、約0.00001%〜約1%、約0.000025%〜約0.8%の、オキサチアン部分を含む香料原材料;
h)約0.00001%〜約10%、約0.0001%〜約7.5%、約0.001%〜約5%、約0.005%〜約2.5%、約0.01%〜約1%の、オキシム部分を含む香料原材料;
i)約0.00001%〜約20%、約0.0001%〜約15%、約0.001%〜約10%、約0.01%〜約5%、約0.1%〜約2.5%の、アミン部分を含む香料原材料;
j)約0.00000005%〜約5%、約0.0000001%〜約2.5%、約0.0000005%〜約2%、約0.000001%〜約1%、約0.000005%〜約0.5%の、イソチオシアネート部分を含む香料原材料;
k)約0.00000005%〜約5%、約0.0000001%〜約2.5%、約0.0000005%〜約2%、約0.000001%〜約1%、約0.000005%〜約0.5%の、ジアミン部分を含む香料原材料;
l)約0.000001%〜約10%、約0.000005%〜約5%、約0.00001%〜約2.5%、約0.0005%〜約1%、約0.001%〜約0.1%の、酸素、硫黄及び窒素を含む香料原材料;及び
m)これらの混合物、からなる群から選択される香料原材料を、前記香料原材料の百分率の合計が100%を超え得ないという条件で含む香料が開示される。
【0021】
一態様では、前記香料は、香料の全重量に基づいて、項目a)、b)c)、d)、g)、h)、j)、k)、l)、m)及びこれらの混合物からなる群から選択される香料原材料を含む。
【0022】
一態様では、前記香料は、香料の全重量に基づいて、項目a)、b)c)、d)、g)、m)及びこれらの混合物からなる群から選択される香料原材料を含む。
【0023】
前記香料の一態様では:
a)前記チオール部分を含む香料原材料は、5−メチル−5−スルファニルヘキサン−3−オン;2−(4−メチル−1−シクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−チオール;5−メチル−2−(2−スルファニルプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1−オン;4,7,7−トリメチル−6−チアビシクロ[3.2.1]オクタン;4−メトキシ−2−メチルブタン−2−チオール;メタンチオール;エタンチオール;プロパ−2−エン−1−チオール;プロパン−2−チオール;2−メチルプロパン−2−チオール;プロパン−1−チオール;ブタン−2−チオール;ブタン−1−チオール;2−メチルプロパン−1−チオール;メチルジスルファニルメタン;2−メチルブタン−2−チオール;3−メチルブタン−2−チオール;3−メチルブタン−2−チオール;ペンタン−2−チオール;ペンタン−1−チオール;2−メチルブタン−1−チオール;シクロペンタンチオール;3−メチルジスルファニルプロパ−1−エン;メチルスルファニルジスルファニルメタン;1−メチルジスルファニルプロパン;エタン−1,2−ジチオール;1−(メチルジスルファニル)プロパ−1−エン;3−スルファニルブタン−2−オン;エチルジスルファニルエタン;ヘキサン−1−チオール;1−エチルジスルファニルプロパン;チオフェン−2−チオール;プロパン−1,3−ジチオール;3−スルファニルペンタン−2−オン;2−プロパン−2−イルジスルファニルプロパン;ブタン−1,4−ジチオール;ベンゼンチオール;エチルスルファニルジスルファニルエタン;3−メチルスルファニルジスルファニルプロパ−1−エン;1−メチルスルファニルジスルファニルプロパン;ブタン−2,3−ジチオール;4−メチル−4−スルファニルペンタン−2−オン;3−プロパ−2−エニルジスルファニルプロパ−1−エン;1−メトキシヘキサン−3−チオール;エチル=2−スルファニルプロパノアート;1−(プロパ−2−エニルジスルファニル)プロパン;1−プロピルジスルファニルプロパン;1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)エタノンブタン−1,3−ジチオール;1−プロピルジスルファニルプロパ−1−エン;2−メチルベンゼンチオール;チオフェン(thiophene)−2−イルメタンチオール;3−スルファニルブタン−2−オール;フェニルメタンチオールペンタン−1,5−ジチオール;2−エチルベンゼンチオール;3−プロパ−2−エニルスルファニルジスルファニルプロパ−1−エン;メチルジスルファニルジスルファニルメタン;1−プロピルスルファニルジスルファニルプロパン;2,7,7−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2−チオール;2,6−ジメチルベンゼンチオール;2−フェニルエタンチオール;ヘキサン−1,6−ジチオール;2−(メチルジスルファニルメチル)フラン;ピリジン−2−イルメタンチオール;2−メトキシベンゼンチオール;(7,7−ジメチル−2−ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル)メタンチオール;メチルジスルファニルベンゼン;1−ブチルジスルファニルブタン;(4−メトキシフェニル)メタンチオール;2−スルファニルプロパン酸;エチル=2−メチルジスルファニルプロパノアート;(2E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−チオール;3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−チオール;ピラジン−2−イルメタンチオール;メチルジスルファニルメチルベンゼン;2−メチル−5−(1−スルファニルプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1−チオール;オクタン−1,8−ジチオール;2−ピラジン−2−イルエタンチオール;ナフタレン−2−チオール;2−オキソ−3−スルファニルプロパン酸;2−チオフェン−2−イルジスルファニルチオフェン;シクロヘキシルジスルファニルシクロヘキサン;2−(フラン−2−イルメチルジスルファニルメチル)フラン;フェニルジスルファニルベンゼン;ベンジルジスルファニルメチルベンゼン;8−ヒドロキシ−5−キノリンスルホン酸;ビス(3−メチルブチル)=2−スルファニルブタンジオアート;2−アミノエタンスルホン酸;2−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−5−スルホン酸;2−メチル−2−スルファニルペンタン−1−オール;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
b)前記スルフィド部分を含む香料原材料は、1−ブチルスルファニルブタン;エチル=3−メチルスルファニルプロパノアート;2−(メチルスルファニルメチル)フラン;メチルスルファニルメタン;メチルスルファニルエタン;3−メチルスルファニルプロパ−1−エン;S−メチル=エタンチオアート;エチルスルファニルエタン;1−メチルスルファニルプロパン;S−エチル=エタンチオアート;1−メチルスルファニルブタン;2−プロパン−2−イルスルファニルプロパン;ビス(メチルスルファニル)メタン;1−エチルスルファニルプロパン;チオラン;1−プロピルスルファニルプロパン;1−エチルスルファニルブタン;S−エチル=プロパンチオアート;S−メチル=ブタンチオアート;S−メチル=3−メチルブタンチオアート;3−メチルスルファニルプロパナール;3−プロパ−2−エニルスルファニルプロパ−1−エン;メチル=2−メチルスルファニルアセタート;S−プロパ−2−エニル=プロパンチオアート;1−メチルスルファニルブタン−2−オン;4−メチルスルファニルブタン−2−オン;3−メチルスルファニルプロパン−1−アム;2,4,6−トリメチル−1,3,5−トリチアン;3−メチルスルファニルブタナール;2−メチル−1,3−チアゾリジン;2−メチル−4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール;エチル=2−メチルスルファニルアセタート;メチル=3−メチルスルファニルプロパノアート;S−プロパン−2−イル=3−メチルブタンチオアート;4−メチル−4−メチルスルファニルペンタン−2−オン;2−メチル−1,3−ジチオラン;メチル=2−メチルスルファニルブタノアート;S−メチル=フラン−2−カルボチオアート;S−プロパン−2−イル=3−メチルブタ−2−エンチオアート;チオラン−3−オン;3,5−ジエチル−1,2,4−トリチオラン;メチルスルファニルメチルベンゼン;3−メチルスルファニルプロパン−1−オール;2−(プロパン−2−イルスルファニルメチル)フラン;2−メチル−5−メチルスルファニルフラン;S−(フラン−2−イルメチル)=メタンチオアート;1,2,4−トリチオラン;2−メチルチオラン−3−オン;4−メチルスルファニルブタン−1−オール;S−ブタン−2−イル=3−メチルブタンチオアート;S−ブタン−2−イル=3−メチルブタ−2−エンチオアート;S−(フラン−2−イルメチル)=エタンチオアート;2−プロピル−1,3−チアゾリジン;3−メチル−1,1−ビス(メチルスルファニル)ブタン;3−エチルスルファニルプロパン−1−オール;S−メチル=ベンゼンカルボチオアート;3,5−ジメチル−1,2,4−トリチオラン;S−ブタン−2−イル=2−メチルブタンチオアート;メチルスルファニルベンゼン;1−ペンチルスルファニルペンタン;(2R,4S)−2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン;2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン;エチル=2−メチル−2−メチルスルファニルプロパノアート;S−(フラン−2−イルメチル)=プロパンチオアート;4,7,7−トリメチル−6−チアビシクロ[3.2.1]オクタン;3−メチル−1,2,4−トリチアン;メチルスルファニルメチル=ヘキサノアート;1−(4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;3−メチルスルファニルプロパン酸;5−メチルスルファニル−2−(メチルスルファニルメチル)ペンタ−2−エナール;4,5−ジメチル−2−(2−メチルプロピル)−2,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール;3−メチルスルファニルヘキサン−1−オール;2−メチル−4,5−ジヒドロフラン−3−チオールアセタート;4−(3−オキソブチルスルファニル)ブタン−2−オン;3−メチルスルファニル酪酸;2−メチルスルファニルピラジン;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;2−(フラン−2−イルメチルスルファニルメチル)フラン;2−(メチルスルファニルメチル)ピラジン;3,5−ジ(プロパン−2−イル)−1,2,4−トリチオラン;2−メチルスルファニルフェノール;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;エチル=3−(フラン−2−イルメチルスルファニル)プロパノアート;2,2,4,4,6,6−ヘキサメチル−1,3,5−トリチアン;2−メチル−5,7−ジヒドロチエノ[3,4−d]ピリミジン;2−アミノ−4−メチルスルファニル酪酸;(2S)−2−アミノ−4−メチルスルファニル酪酸;2’,3a−ジメチルスピロ[6,6a−ジヒドロ−5H−[1,3]ジチオロ[4,5−b]フラン−2,3’−オキソラン];2,5−ジメチル−1,4−ジチアン−2,5−ジオール;メチル=2−チオフロアート及びこれらの混合物からなる群から選択され、
c)前記チアゾール部分を含む香料原材料は、2−(2−メチルプロピル)−1,3−チアゾール;2−(4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノール;4−メチル−2−プロパン−2−イル−1,3−チアゾール;1−(1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;2,4,5−トリメチルチアゾール;2−イソプロピル−4−メチルチアゾール;4−ビニル−5−メチルチアゾール;2,4−ジメチル−5−アセチルチアゾール1,3−チアゾール;4−メチル−1,3−チアゾール;2,4−ジメチル−1,3−チアゾール;4,5−ジメチル−1,3−チアゾール;2,5−ジメチル−1,3−チアゾール;5−エテニル−4−メチル−1,3−チアゾール;2−エチル−4−メチル−1,3−チアゾール;4−エチル−2−メチル−1,3−チアゾール;2−プロピル−1,3−チアゾール;2,4,5−トリメチル−1,3−チアゾール;2−エチル−1,3−チアゾール;2−エトキシ−1,3−チアゾール;2−ブタン−2−イル−1,3−チアゾール;5−メトキシ−2−メチル−1,3−チアゾール;2−エチル−4,5−ジメチル−1,3−チアゾール;1,3−ベンゾチアゾール;2,5−ジエチル−4−メチル−1,3−チアゾール;1−(1,3−チアゾール−2−イル)プロパン−1−オン;4,5−ジメチル−2−(2−メチルプロピル)−1,3−チアゾール;2−メチル−1,3−ベンゾチアゾール;1−(2,4−ジメチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノン;4−メチル−2−プロパン−2−イル−1,3−チアゾール;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
d)前記ピラジン部分を含む香料原材料は、2−メトキシ−3−(2−メチルプロピル)ピラジン;2,3−ジメチルピラジン;1−ピラジン−2−イルエタノン;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;ピラジン;2−メチルピラジン;2−エテニルピラジン;2−エチルピラジン;2,6−ジメチルピラジン;2,5−ジメチルピラジン;2−プロパ−1−エン−2−イルピラジン;2−プロパン−2−イルピラジン;2−メトキシピラジン;2−エテニル−5−メチルピラジン;2−エチル−5−メチルピラジン;2−エチル−6−メチルピラジン;2−エチル−3−メチル−ピラジン;2−プロピルピラジン;2,3,5−トリメチルピラジン;2−tert−ブチルピラジン;ピラジン−2−アミン;2−(2−メチルプロピル)ピラジン;2−メチル−5−プロパン−2−イルピラジン;2−(メトキシメチル)ピラジン;2,3−ジエチルピラジン;2−エチル−3,(5又は6)−ジメチルピラジン;2−エチル−3,5−ジメチルピラジン;3−エチル−2,5−ジメチルピラジン;3−エチル−2,5−ジメチルピラジン;2−エチル−3,5−ジメチルピラジン;2−メチル−3−プロピルピラジン;2,3,5,6−テトラメチルピラジン;7−メチル−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピラジン;2−メチルスルファニルピラジン;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;2−エトキシ−3−エチルピラジン;2−イソブチル−3−メチルピラジン;ピラジン−2−イルメタンチオール;3,5−ジメチル−2−プロピルピラジン;2−エチル−3−メトキシピラジン;2−エトキシ−3−メチルピラジン;2−エチル−5−メトキシピラジン;5,6,7,8−テトラヒドロキノキサリン;2−エトキシ−3−プロパン−2−イルピラジン;2−(メチルスルファニルメチル)ピラジン;3,5−ジメチル−2−(2−メチルプロピル)ピラジン;2,3−ジエチル−5−メチルピラジン;3,5−ジエチル−2−メチルピラジン;2,5−ジメチル−3−(2−メチルプロピル)ピラジン;2−メチル−6−プロポキシピラジン;2−(2−メチルプロポキシ)ピラジン;1−(3−メチルピラジン−2−イル)エタノン;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;2−メトキシ−3−プロパン−2−イルピラジン;キノキサリン;3−ブチル−2,5−ジメチルピラジン;2−ブチル−3,5−ジメチルピラジン;2−ピラジン−2−イルエタンチオール;1−(3−エチルピラジン−2−イル)エタノン;1−(3,5−ジメチルピラジン−2−イル)エタノン;2−ブタン−2−イル−3−メトキシピラジン;2−メチルキノキサリン;5−メチルキノキサリン;2−メトキシ−3−(4−メチルペンチル)ピラジン;2,3−ジメチルキノキサリン;2−(シクロヘキシルメチル)ピラジン;2−[(フラン−2−イルメチル)スルファニル]−5−メチルピラジン及びこれらの混合物からなる群から選択され、
e)前記ニトリル部分を含む香料原材料は、3,7−ジメチルオクタ−6−エンニトリル、3−(4−エチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパンニトリル;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
f)前記インドール部分を含む香料原材料は、1H−インドール、3−メチル−1H−インドール;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
g)前記オキサチアン部分を含む香料原材料は、(2R,4S)−2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン、2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン、2−ペンチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
h)前記オキシム部分を含む香料原材料は、(NE)−N−[(6E)−2,4,4,7−テトラメチルノナ−6,8−ジエン−3−イリデン]ヒドロキシルアミン;N−(5−メチルヘプタン−3−イリデン)ヒドロキシルアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
i)前記アミン部分を含む香料原材料は、メチル=2−アミノベンゾアート、ペンタン−1,5−ジアミン;6−メチル−7−オキサ−1−チア−4−アザスピロ[4.4]ノナン;及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0024】
前記香料の一態様では、前記香料原材料は、少なくとも1つの硫黄、酸素及び窒素原子を含み、前記香料原材料は、2−(4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノール;1−(1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;6−メチル−7−オキサ−1−チア−4−アザスピロ[4.4]ノナン;2−[(フラン−2−イルメチル)スルファニル]−5−メチルピラジン;2,4−ジメチル−5−アセチルチアゾール;2−エトキシ−1,3−チアゾール;5−メトキシ−2−メチル−1,3−チアゾール;1−(4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;1−(1,3−チアゾール−2−イル)プロパン−1−オン;1−(2,4−ジメチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノン;2−アミノ−4−メチルスルファニル酪酸;(2S)−2−アミノ−4−メチルスルファニル酪酸;8−ヒドロキシ−5−キノリンスルホン酸;2−アミノエタンスルホン酸;2−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−5−スルホン酸;及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0025】
前記香料の一態様では、
a)前記チオール部分を含む香料原材料は、5−メチル−5−スルファニルヘキサン−3−オン;2−(4−メチル−1−シクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−チオール;5−メチル−2−(2−スルファニルプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1−オン;4,7,7−トリメチル−6−チアビシクロ[3.2.1]オクタン;4−メトキシ−2−メチルブタン−2−チオール;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
b)前記スルフィド部分を含む香料原材料は、1−ブチルスルファニルブタン;エチル=3−メチルスルファニルプロパノアート;2−(メチルスルファニルメチル)フラン;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
c)前記チアゾール部分を含む香料原材料は、2−(2−メチルプロピル)−1,3−チアゾール;2−(4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノール;4−メチル−2−プロパン−2−イル−1,3−チアゾール;4−メチル−2−プロパン−2−イル−1,3−チアゾール;1−(1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
d)前記ピラジン部分を含む香料原材料は、2−メトキシ−3−(2−メチルプロピル)ピラジン;2,3−ジメチルピラジン;1−ピラジン−2−イルエタノン;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
e)前記ニトリル部分を含む香料原材料は、3,7−ジメチルオクタ−6−エンニトリル、3−(4−エチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパンニトリル;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
f)前記インドール部分を含む香料原材料は、1H−インドールからなる群から選択され、
g)前記オキサチアン部分を含む香料原材料は、(2R,4S)−2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアンからなる群から選択され、
h)前記オキシム部分を含む香料原材料は、(NE)−N−[(6E)−2,4,4,7−テトラメチルノナ−6,8−ジエン−3−イリデン]ヒドロキシルアミンからなる群から選択され、
i)前記アミン部分を含む香料原材料は、メチル=2−アミノベンゾアート、ペンタン−1,5−ジアミン、6−メチル−7−オキサ−1−チア−4−アザスピロ[4.4]ノナン;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
j)前記酸素、硫黄、及び窒素を含む香料原材料は、2−(4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノール、1−(1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;6−メチル−7−オキサ−1−チア−4−アザスピロ[4.4]ノナン;及びこれらの混合物からなる群から選択される。
前記香料の一態様では、前記香料原材料は以下からなる群から選択される香料原材料を含む:
a)1−ブチルスルファニルブタン;(2R,4S)−2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン;及び4−メトキシ−2−メチルブタン−2−チオール;
b)(NE)−N−[(6E)−2,4,4,7−テトラメチルノナ−6,8−ジエン−3−イリデン]ヒドロキシルアミン;及び7−ヒドロキシ−3,7−ジメチルオクタナール;3−(4−エチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパンニトリル;
c)2−(4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノール;7−オキサ−1−チア−4−アザスピロ[4.4]ノナン;及び6−メチル−,1−(1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;
d)2−メトキシ−3−(2−メチルプロピル)ピラジン;1−ピラジン−2−イルエタノン;及び2,3−ジメチルピラジン;
e)2−(メチルスルファニルメチル)フラン;エチル=3−メチルスルファニルプロパノアート;及び1−ブチルスルファニルブタン;
f)5−メチル−5−スルファニルヘキサン−3−オン;5−メチル−2−(2−スルファニルプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1−オン;及び2−(4−メチル−1−シクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−チオール;
g)2−メトキシ−3−(2−メチルプロピル)ピラジン;3,7−ジメチルオクタ−6−エンニトリル;及びメチル=2−アミノベンゾアート;
h)2−(2−メチルプロピル)−1,3−チアゾール;2−(4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノール;及び4−メチル−2−プロパン−2−イル−1,3−チアゾール;
i)(2R,4S)−2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン;2−(4−メチル−1−シクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−チオール;及び(NE)−N−[(6E)−2,4,4,7−テトラメチルノナ−6,8−ジエン−3−イリデン]ヒドロキシルアミン;並びに
j)これらの混合物。
【0026】
前記香料組成物の一態様では、前記組成物は、以下からなる群から選択される香料原材料を含む:
a)スルフィド部分を含む香料原材料であって、一態様では、前記スルフィド部分を含む香料原材料は、1−ブチルスルファニルブタン、4,7,7−トリメチル−6−チアビシクロ[3.2.1]オクタン、及び2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン及びこれらの混合物からなる群から選択される;
b)チアゾール部分を含む香料原材料であって、一態様では、前記チアゾール部分を含む材料は、1−(1,3−チアゾール−2−イル)エタノンからなる群から選択される;
c)ピラジン部分とアセチル部分とを含む香料原材料であって、一態様では、前記ピラジン部分とアセチル部分とを含む材料は、1−ピラジン−2−イルエタノンからなる群から選択される;
d)オキシム部分を含む香料原材料であって、一態様では、前記オキシム部分を含む材料は、(NE)−N−[(6E)−2,4,4,7−テトラメチルノナ−6,8−ジエン−3−イリデン]ヒドロキシルアミンからなる群から選択される;並びに
e)これらの混合物。
【0027】
一態様では、
a)少なくとも0、1、2、3又は4の、2週間抗馴化指数;
b)少なくとも0、1、2、3、又は4の、4週間抗馴化指数;
c)0、1、2、3又は4の、2週間抗馴化指数;及び/又は
d)0、1、2、3又は4の、4週間抗馴化指数
を有する香料が開示される。
【0028】
一態様では、前記香料組成物は、芳香モジュレータを含有してもよい。芳香モジュレータは、好ましくは揮発性芳香材料がその初期の印象を最後までかなり一貫して維持するように、芳香特性の強度を長期間強化する。芳香モジュレータは、参照により本明細書に援用する米国仮特許出願第61/915,514号に開示されている。一態様では、前記香料組成物は以下を含む:
a)組成物の全重量に対して、約1重量%〜約30重量%、好ましくは約20重量%未満、好ましくは約15重量%未満、好ましくは約10重量%未満又は好ましくは8重量%未満の量で存在する芳香剤構成成分であって、
(i)前記芳香剤構成成分は、0.1Pa(0.001トル)未満の蒸気圧を有する低揮発性芳香材料を少なくとも1つ含み;
(ii)前記低揮発性芳香材料は、芳香剤構成成分の全重量に対して、約0.1重量%〜約30重量%、好ましくは約25重量%未満、好ましくは約20重量%未満、又は好ましくは約12重量%未満の量で存在する、芳香剤構成成分;
b)組成物の全重量に対して約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約0.5重量%〜約18重量%、又はより好ましくは約2.5重量%〜約15%の量の、メチルグルコシドポリオール、エチルグルコシドポリオール、及びプロピルグルコシドポリオールからなる群から選択されるアルコキシル化メチルグルコシド、好ましくはPPG−20メチルグルコースエーテル、で形成される少なくとも1つの無臭芳香モジュレータ。
【0029】
一態様では、前記低揮発性芳香材料は以下からなる群から選択される:2−ブテン−1−オール,2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−;エタノン,1−(2−ナフタレニル)−;3−デカノン,1−ヒドロキシ−;シクロプロパンメタノール,1−メチル−2−[(1,2,2−トリメチルビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イル)メチル]−;ベンズアルデヒド,3−エトキシ−4−ヒドロキシ−;2H−1,5−ベンゾジオキセピン−3(4H)−オン,7−メチル−;2−ブタノール,1−[[2−(1,1−ジメチルエチル)シクロヘキシル]オキシ]−;スピロ[5.5]ウンデカ−8−エン−1−オン,2,2,7,9−テトラメチル−;シクロペンタン酢酸,3−オキソ−2−ペンチル−,メチルエステル,(1R,2R)−rel−;シクロペンタン酢酸,3−オキソ−2−ペンチル−,メチルエステル;オクタナール,2−(フェニルメチレン)−;インデノ[4,5−d]−1,3−ジオキシン,4,4a,5,6,7,8,9,9b−オクタヒドロ−7,7,8,9,9−ペンタメチル−;シクロペンタンカルボン酸,2−へキシル−3−オキソ−,メチルエステル;3−シクロペンテン−1−ブタノール,α,β,2,2,3−ペンタメチル−;シクロペンタノン,2−(3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−イル)−;1,6,10−ドデカトリエン−3−オール,3,7,11−トリメチル−;2−ペンテンニトリル,3−メチル−5−フェニル−,(2Z)−;ベンゼンプロパンニトリル,4−エチル−α,α−ジメチル−;1H−3a,7−メタノアズレン−6−オール,オクタヒドロ−3,6,8,8−テトラメチル−,(3R,3aS,6R,7R,8aS)−;エタノン,1−(1,2,3,5,6,7,8,8a−オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−;エタノン,1−(1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−2,3,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−;プロパン酸,2−メチル−,4−ホルミル−2−メトキシフェニルエステル;1,6−ヘプタジエン−3−オン,1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−;安息香酸,2−ヒドロキシ−,へキシルエステル;安息香酸,フェニルエステル;シクロヘキサンプロパノール,2,2,6−トリメチル−α−プロピル−,(1R,6S)−;シクロヘキサンプロパノール,2,2,6−トリメチル−α−プロピル−;安息香酸,2−ヒドロキシ−,3−メチル−2−ブテン−1−イルエステル;2H−1,5−ベンゾジオキセピン−3(4H)−オン,7−(1−メチルエチル)−;ブタナール,4−(オクタヒドロ−4,7−メタノ−5H−インデン−5−イリデン)−;シクロペンタ[g]−2−ベンゾピラン,1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−4,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−;シクロペンタノン,2−[2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル]−;2(3H)−ナフタレノン,4,4a,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−4,4a−ジメチル−6−(1−メチルエテニル)−,(4R,4aS,6R)−;2−プロペン酸,3−フェニル−,ペンチルエステル;4H−ピラン−4−オン,3−ヒドロキシ−2−メチル−;1−プロパノール,2−メチル−3−[(1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)オキシ]−;1−ナフタレノール,1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−2,2,6,8−テトラメチル−;2−ブテン酸,2−メチル−,(2E)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−イルエステル,(2E)−;1,3−ジオキサン,2−(2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−イル)−5−メチル−5−(1−メチルプロピル)−;4−ペンテン−2−オール,3−メチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−;プロパン酸,2−メチル−,2−メチル−4−オキソ−4H−ピラン−3−イルエステル;2−ブテン−1−オール,2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−;1,6−メタノナフタレン−1(2H)−オール,オクタヒドロ−4,8a,9,9−テトラメチル−,(1R,4S,4aS,6R,8aS)−;2H−1,5−ベンゾジオキセピン−3(4H)−オン,7−(1,1−ジメチルエチル)−;安息香酸,フェニルメチルエステル;8−シクロヘキサデセン−1−オン;安息香酸,2−ヒドロキシ−,(3Z)−3−ヘキセン−1−イルエステル;4H−ピラン−4−オン,2−エチル−3−ヒドロキシ−;シクロペンタデカノン,3−メチル−;安息香酸,2−ヒドロキシ−,フェニルメチルエステル;6,8−ノナジエン−3−オン,2,4,4,7−テトラメチル−,オキシム;安息香酸,2−ヒドロキシ−,シクロヘキシルエステル;ベンゼン,[2−(ジメトキシメチル)−1−へプテン−1−イル]−;3−シクロペンテン−1−ブタノール,β,2,2,3−テトラメチル−δ−メチレン−;4−ペンテン−1−オン,1−スピロ[4.5]デカ−7−エン−7−イル−;酢酸,2−(1−オキソプロポキシ)−,1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エチルエステル;4−ペンテン−2−オール,3,3−ジメチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−;5,8−メタノ−2H−1−ベンゾピラン−2−オン,6−エチリデンオクタヒドロ−;4−シクロペンタデセン−1−オン,(4Z)−;エタノン,1−[(3R,3aR,7R,8aS)−2,3,4,7,8,8a−ヘキサヒドロ−3,6,8,8−テトラメチル−1H−3a,7−メタノアズレン−5−イル]−;1,3−ジオキソラン,2,4−ジメチル−2−(5,6,7,8−テトラヒドロ−5,5,8,8−テトラメチル−2−ナフタレニル)−;オキサシクロヘキサデカン−2−オン;1−プロパノール,2−[1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)エトキシ]−2−メチル−,1−プロパノアート;5−シクロペンタデセン−1−オン,3−メチル−;2H−1,5−ベンゾジオキセピン−3(4H)−オン,7−(3−メチルブチル)−;エタノン,1−(2,6,10−トリメチル−2,5,9−シクロドデカトリエン−1−イル)−;1H−3a,6−メタノアズレン−3−メタノール,オクタヒドロ−7,7−ジメチル−8−メチレン−,(3S,3aR,6R,8aS)−;ベンゼンアセトニトリル,α−シクロヘキシリデン−;安息香酸,2−[(2−メチルペンチリデン)アミノ]−,メチルエステル;安息香酸,2−フェニルエチルエステル;シクロヘキサノール,4−(1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル)−;3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド,4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−;エタノン,1−(5,6,7,8−テトラヒドロ−3,5,5,6,8,8−ヘキサメチル−2−;2−シクロペンタデセン−1−オン,3−メチル−;オキサシクロヘプタデカン−2−オン;ベンゼン酢酸,4−メチルフェニルエステル;ベンゼン酢酸,2−フェニルエチルエステル;シクロドデカンエタノール,β−メチル−;2−プロペン酸,3−フェニル−,フェニルメチルエステル;安息香酸,2,4−ジヒドロキシ−3,6−ジメチル−,メチルエステル;ナフト[2,1−b]フラン−6(7H)−オン,8,9−ジヒドロ−1,5,8−トリメチル−,(8R)−;ベンゼン酢酸,(4−メトキシフェニル)メチルエステル;ベンゼン,2−メトキシ−1−(フェニルメトキシ)−4−(1−プロペン−1−イル)−;ベンゼン酢酸,(2E)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−イルエステル;安息香酸,2−ヒドロキシ−,2−フェニルエチルエステル;2−プロペン酸,3−フェニル−,1−エテニル−1,5−ジメチル−4−ヘキセン−1−イルエステル;オキサシクロヘプタデカ−10−エン−2−オン;オキサシクロヘプタデカ−8−エン−2−オン,(8Z)−;1,7−ジオキサシクロヘプタデカン−8−オン;1,4−ジオキサシクロヘキサデカン−5,16−ジオン;1,4−ジオキサシクロヘプタデカン−5,17−ジオン;安息香酸,2−[(1−ヒドロキシ−3−フェニルブチル)アミノ]−,メチルエステル;及びこれらの組み合わせ。
【0030】
一態様では、前記芳香剤構成成分は1つ以上の揮発性芳香材料を含み、その際:
a)前記揮発性芳香材料は、≧0.1Pa(0.001トル)の蒸気圧を有する、
b)前記揮発性芳香材料は、芳香剤構成成分の全重量に対して、約70重量%〜約99.9重量%、好ましくは約80重量%超、又は最も好ましくは約88重量%超の量で存在する、及び
c)これらの組み合わせである。
【0031】
一態様では、前記揮発性芳香材料は、
a)>13Pa(0.1トル)の蒸気圧を有する高揮発性芳香材料、
b)13Pa〜0.1Pa(0.1トル〜0.001トル)の範囲の蒸気圧を有する中揮発性芳香材料、及び
c)これらの組み合わせ、からなる群から選択される。
【0032】
一態様では、前記揮発性芳香材料は、以下からなる群から選択される:ギ酸,メチルエステル;メタン,1,1’−チオビス−;酢酸エチルエステル;プロパン酸,エチルエステル;酢酸,2−メチルプロピルエステル;酪酸,エチルエステル;1−ブタノール;酪酸,2−メチル−,エチルエステル;1−ブタノール,3−メチル−,1−アセタート;酪酸,2−メチル−,1−メチルエチルエステル;2−ヘプタノン;2−ヘキセナール,(2E)−;1−ブタノール,3−メチル−;2−ブテン−1−オール,3−メチル−,1−アセタート;1,3−ジオキソラン−2−メタンアミン,N−メチル−;ビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン,2,6,6−トリメチル−,(1R,5R)−;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン,2,2−ジメチル−3−メチレン−;2−ブタンチオール,4−メトキシ−2−メチル−;ペンタン酸,2−メチル−,エチルエステル;ビシクロ[3.1.1]ヘプタン,6,6−ジメチル−2−メチレン−;1−ブタノール,3−メチル−,1−プロパノアート;1,6−オクタジエン,7−メチル−3−メチレン−;オクタナール;2H−ピラン,2−エテニルテトラヒドロ−2,6,6−トリメチル−;2−オクタノン;ヘキサン酸,エチルエステル;2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン,1,3,3−トリメチル−;ベンゼン,1−メチル−4−(1−メチルエチル)−;ベンゼン,1−メトキシ−4−メチル−;1,3,6−オクタトリエン,3,7−ジメチル−;シクロヘキセン,1−メチル−4−(1−メチルエテニル)−;シクロヘキセン,1−メチル−4−(1−メチルエテニル)−,(4R)−;3−オクタノン;ウンデカナール,2−メチル−;酢酸,へキシルエステル;5−へプテン−2−オン,6−メチル−;2−へプテン−4−オン,5−メチル−;3−ヘキセン−1−オール,1−アセタート,(3Z)−;3−ヘキセン−1−オール,1−アセタート;プロパン酸,2−ヒドロキシ−,エチルエステル;酪酸,2−メチルブチルエステル;酪酸,3−メチルブチルエステル;1,4−シクロヘキサジエン,1−メチル−4−(1−メチルエチル)−;チアゾール,2−(2−メチルプロピル)−;3−ヘキセン−1−オール,(3Z)−;ベンズアルデヒド;酪酸,3−オキソ−,エチルエステル;2−ヘキセン−1−オール,(2E)−;2−ヘキセン−1−オール,(2Z)−;シクロヘキサン,3−エトキシ−1,1,5−トリメチル−,cis−(9CI);2−ペンタノン,4−メルカプト−4−メチル−;2,4,6−オクタトリエン,2,6−ジメチル−,(4E,6E)−;オキシラン,2,2−ジメチル−3−(3−メチル−2,4−ペンタジエン−1−イル)−;4,7−オクタジエン酸,メチルエステル,(4E)−;炭酸,(3Z)−3−ヘキセン−1−イルメチルエステル;ヘキサン酸,2−プロペン−1−イルエステル;5−へプテナール,2,6−ジメチル−;ヘプタン酸,エチルエステル;3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド,2,4−ジメチル−;ベンゼン,(2,2−ジメトキシエチル)−;2H−ピラン,テトラヒドロ−4−メチル−2−(2−メチル−1−プロペン−1−イル)−;3−ノナノン;ベンゾニトリル;3−オクタノール;1−ヘキサノール,3,5,5−トリメチル−,1−アセタート;4−ヘプタノール,2,6−ジメチル−,4−アセタート;ヘキサン酸,2−メチルプロピルエステル;プロパン酸,2−メチル−,へキシルエステル;シクロヘキサンカルボン酸,1,4−ジメチル−,メチルエステル,trans−;ベンゼンアセトアルデヒド;酪酸,3−ヒドロキシ−,エチルエステル;プロパン二酸,1,3−ジエチルエステル;安息香酸,メチルエステル;1,3,5−ウンデカトリエン;4−デセナール,(4E)−;1,3−ジオキサン,2−ブチル−4,4,6−トリメチル−;2−ヘプタノール,2,6−ジメチル−;エタノン,1−フェニル−;ベンゼンアセトアルデヒド,α−メチル−;プロパン酸,2−メチル−,1,3−ジメチル−3−ブテン−1−イルエステル;2,6−ノナジエナール,(2E,6Z)−;ピラジン,2−メトキシ−3−(2−メチルプロピル)−;ギ酸,フェニルメチルエステル;ベンゼン,1−メトキシ−4−プロピル−;シクロヘキサノン,5−メチル−2−(1−メチルエチル)−,(2R,5R)−rel−;シクロヘキサノン,5−メチル−2−(1−メチルエチル)−,(2R,5S)−rel−;2−ノネナール;シクロヘキサノン,2−エチル−4,4−ジメチル−;ベンゼン,1,4−ジメトキシ−;ベンゼン,1−(エトキシメチル)−2−メトキシ−;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン,1,7,7−トリメチル−;2−ヘキセン,6,6−ジメトキシ−2,5,5−トリメチル−;デカナール;ベンゼンプロパナール,β−メチル−;ベンゼンメタノール,α−メチル−,1−アセタート;酢酸,ノニルエステル;エタノン,1−(4−メチルフェニル)−;2H−ピラン,6−ブチル−3,6−ジヒドロ−2,4−ジメチル−;プロパン酸,2−メチル−,(3Z)−3−ヘキセン−1−イルエステル;安息香酸,エチルエステル;3−オクタノール,3,7−ジメチル−,3−アセタート;1−ヘキサノール,5−メチル−2−(1−メチルエチル)−,1−アセタート;シクロヘキサノール,3,3,5−トリメチル−,(1R,5R)−rel−;2−ヘキセナール,5−メチル−2−(1−メチルエチル)−;7−オクテン−2−オール,2,6−ジメチル−;酢酸,フェニルメチルエステル;シクロヘキサノン,2−(1−メチルプロピル)−3−オクテン−1−オール,(3Z)−;ヘプタン酸,2−プロペン−1−イルエステル;ベンゼンメタノール;酪酸,2−メチル−,へキシルエステル;2(3H)−フラノン,5−エチルジヒドロ−;シクロヘキサンエタノール,1−アセタート;2−ノネン酸,メチルエステル;シクロヘキサンカルボン酸,2,2−ジメチル−6−メチレン−,メチルエステル;酪酸,(3Z)−3−ヘキセン−1−イルエステル;2−オクチン酸(Octynoic),メチルエステル;1,3−オキサチアン,2−メチル−4−プロピル−,(2R,4S)−rel−;ヘプタナール,6−メトキシ−2,6−ジメチル−;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オール,1,3,3−トリメチル−,2−アセタート;1,6−オクタジエン−3−オール,3,7−ジメチル−,3−アセタート;2−オクタノール,2,6−ジメチル−;1−オクタノール;3−シクロヘキセン−1−メタンチオール,α,α,4−トリメチル−;シクロヘキサンメタノール,α,α,4−トリメチル−,1−アセタート;シクロヘキサノール,2−(1,1−ジメチルエチル)−,1−アセタート;シクロヘキサノール,4−(1,1−ジメチルエチル)−,1−アセタート;ピラジン,2−メトキシ−3−(1−メチルプロピル)−;シクロヘキサノール,5−メチル−2−(1−メチルエテニル)−,(1R,2S,5R)−;2−ウンデカノン;ベンゼンプロパノール,α,α−ジメチル−;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オール,1,7,7−トリメチル−,2−アセタート,(1R,2R,4R)−rel−;1,6−オクタジエン−3−オール,3,7−ジメチル−;ベンゼン酢酸,エチルエステル;ベンゼンエタノール,α,α−ジメチル−;シクロプロパンカルボン酸,(3Z)−3−ヘキセン−1−イルエステル;3−シクロヘキセン−1−メタノール,3,5−ジメチル−,1−アセタート;ウンデカナール;エタノン,1−(3−シクロオクテン−1−イル)−;シクロヘキサノン,4−(1,1−ジメチルエチル)−;6−ノネン−1−オール,(6Z)−;ベンゼン,(2−ブトキシエチル)−;シクロヘキサンカルボン酸,2,2,6−トリメチル−,エチルエステル,(1R,6S)−rel−;ベンゼンエタノール;2,6−オクタジエナール,3,7−ジメチル−,(2Z)−;2,6−オクタジエナール,3,7−ジメチル−;シクロヘキサノール,5−メチル−2−(1−メチルエチル)−,1−アセタート,(1R,2S,5R)−rel−;安息香酸,2−ヒドロキシ−,メチルエステル;ベンゼン,1−メトキシ−4−(1E)−1−プロペン−1−イル−;2,6−オクタジエン,1,1−ジメトキシ−3,7−ジメチル−;シクロヘキサンメタノール,α,3,3−トリメチル−,1−ホルマート;2−デセナール,(2E)−;3−シクロペンテン−1−アセトニトリル,2,2,3−トリメチル−;2−シクロヘキセン−1−オン,2−メチル−5−(1−メチルエテニル)−,(5R)−;シクロヘキサノン,4−(1,1−ジメチルプロピル)−;2−シクロヘキセン−1−オン,3−メチル−5−プロピル−;ベンゾニトリル,4−(1−メチルエチル)−;2,6−ノナジエンニトリル;酪酸,2−メチル−,(3Z)−3−ヘキセン−1−イルエステル;ベンゼン,1−(シクロプロピルメチル)−4−メトキシ−;2−ノニン酸,メチルエステル;酢酸,2−フェニルエチルエステル;シクロヘキサノール,2−(1,1−ジメチルエチル)−;2,6−ノナジエン−1−オール;プロパン酸,2−メチル−,フェニルメチルエステル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オール,1,2,3,3−テトラメチル−,(1R,2R,4S)−rel−;ベンズアルデヒド,4−(1−メチルエチル)−;2,5−オクタジエン−4−オン,5,6,7−トリメチル−,(2E)−;3−シクロヘキセン−1−オール,4−メチル−1−(1−メチルエチル)−;3−シクロヘキセン−1−メタノール,2,4,6−トリメチル−;ペンタン酸,(3Z)−3−ヘキセン−1−イルエステル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オール,1,7,7−トリメチル−,2−プロパノアート,(1R,2R,4R)−rel−;ベンゼン,1−メチル−4−(1−メチルエチル)−2−(1−プロペン−1−イル)−;2,4−ノナンジオン,3−メチル−;3−シクロヘキセン−1−プロパナール,β,4−ジメチル−;1−ヘキサノール,5−メチル−2−(1−メチルエチル)−,(2R)−;3−ヘプタノン,5−メチル−,オキシム;2(3H)−フラノン,5−ブチルジヒドロ−;1−ノナノール;酢酸,2−(3−メチルブトキシ)−,2−プロペン−1−イルエステル;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オール,1,7,7−トリメチル−,(1S,2R,4S)−;ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オール,1,7,7−トリメチル−,(1R,2R,4R)−rel−;シクロヘキサノール,2−(1,1−ジメチルプロピル)−,1−アセタート;3−シクロヘキセン−1−メタノール,α,α,4−トリメチル−,1−アセタート;シクロヘキサンメタノール,α,α,4−トリメチル−;10−ウンデセナール;1−オクタノール,3,7−ジメチル−;フラン,テトラヒドロ−2,4−ジメチル−4−フェニル−;ベンゼン,[2−(3−メチルブトキシ)エチル]−;酪酸,フェニルメチルエステル;安息香酸,2−ヒドロキシ−,エチルエステル;シクロヘキサノール,4−(1,1−ジメチルエチル)−;1,6−オクタジエン−3−オール,3,7−ジメチル−,3−ホルマート;ドデカナール;3,6−ノナジエン−1−オール,(3Z,6Z)−;デカンニトリル;シクロヘキサノール,5−メチル−2−(1−メチルエチル)−,(1R,2S,5R)−;プロパン酸,2−メチル−,4−メチルフェニルエステル;プロパン酸,2−メチル−,(1R,2S,4R)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルエステル,rel−;アセトアルデヒド,2−(4−メチルフェノキシ)−;2−ブテン酸,2−メチル−,(3Z)−3−ヘキセン−1−イルエステル,(2E)−;ビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン−2−プロパナール,6,6−ジメチル−;2−ノナノール,6,8−ジメチル−;シクロヘキサノール,1−メチル−3−(2−メチルプロピル)−;1H−インドール;2−ウンデセナール;2H−ピ
ラン−2−オン,4,6−ジメチル−;3−シクロヘキセン−1−メタノール,α,α,4−トリメチル−;3−へプテン−2−オン,3,4,5,6,6−ペンタメチル−,(3Z)−;2(3H)−フラノン,5−ブチルジヒドロ−4−メチル−;7−オクテン−2−オール,2,6−ジメチル−,2−アセタート;2−プロペナール,3−フェニル−;1,6−オクタジエン−3−オール,3,7−ジメチル−,3−プロパノアート;1,6−ノナジエン−3−オール,3,7−ジメチル−,3−アセタート;シクロペンタノン,2,2,5−トリメチル−5−ペンチル−;2,6−オクタジエン−1−オール,3,7−ジメチル−,1−アセタート,(2Z)−;2,6−オクタジエン−1−オール,3,7−ジメチル−,1−アセタート,(2E)−;ウンデカン,1,1−ジメトキシ−2−メチル−;ベンゼンメタノール,α−メチレン−,1−アセタート;ベンズアルデヒド,4−メトキシ−;シクロヘキサノール,5−メチル−2−(1−メチルエテニル)−,1−アセタート,(1R,2S,5R)−;6−オクテンニトリル,3,7−ジメチル−;6−オクテン−2−オール,2,6−ジメチル−;ベンゼン,1,1’−オキシビス−;安息香酸,ブチルエステル;5,8−メタノ−2H−1−ベンゾピラン,6−エチリデンオクタヒドロ−;シクロヘキサンプロパノール,α,α−ジメチル−;ベンゼンプロパナール,β−メチル−3−(1−メチルエチル)−;ベンゼンメタノール,4−メトキシ−,1−アセタート;フェノール,2−エトキシ−4−メチル−;ベンゼン,[2−(1−プロポキシエトキシ)エチル]−;7−オクテン−1−オール,3,7−ジメチル−;ビシクロ[4.3.1]デカン,3−メトキシ−7,7−ジメチル−10−メチレン−;プロパン酸,2−(1,1−ジメチルプロポキシ)−,プロピルエステル,(2S)−;安息香酸,2−(メチルアミノ)−,メチルエステル;6−オクテン−1−オール,3,7−ジメチル−,(3S)−;7−オクテン−2−オール,2−メチル−6−メチレン−;4,6−オクタジエン−3−オール,3,7−ジメチル−;5−オキサトリシクロ[8.2.0.04,6]ドデカン,4,9,12,12−テトラメチル−;2−シクロヘキセン−1−カルボン酸,2−エチル−6,6−ジメチル−,エチルエステル;3−ブテン−2−オン,4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−,(3E)−;4,7−メタノ−1H−インデン−5−オール,オクタヒドロ−,5−アセタート;安息香酸,2−アミノ−,メチルエステル;スピロ[1,3−ジオキソラン−2,8’(5’H)−[2H−2,4a]メタノナフタレン],ヘキサヒドロ−1’,1’,5’,5’−テトラメチル−,(2’S,4’aS,8’aS)−(9CI);3−ブテン−2−オン,4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−,(3E)−;ベンゼンエタノール,α,α−ジメチル−,1−アセタート;4,7−メタノ−1H−インデン−5−オール,3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−,5−アセタート;6−オクテン−1−オール,3,7−ジメチル−,1−アセタート;2H−ピラン,テトラヒドロ−2−メチル−4−メチレン−6−フェニル−;ビシクロ[3.3.1]ノナン,2−エトキシ−2,6,6−トリメチル−9−メチレン−;2,6−オクタジエン−1−オール,3,7−ジメチル−,(2E)−;ビシクロ[7.2.0]ウンデカ−4−エン,4,11,11−トリメチル−8−メチレン−,(1R,4E,9S)−;1H−3a,7−メタノアズレン,オクタヒドロ−6−メトキシ−3,6,8,8−テトラメチル−,(3R,3aS,6S,7R,8aS)−;ビシクロ[7.2.0]ウンデカ−4−エン,4,11,11−トリメチル−8−メチレン−,(1R,4E,9S)−;1H−インデン−1−オン,2,3−ジヒドロ−2,3,3−トリメチル−;2−プロパノール,1,1’−オキシビス−;2−オクタノール,7−メトキシ−3,7−ジメチル−;4,9−デカジエナール,4,8−ジメチル−;3−ヘキセン酸,(3Z)−3−ヘキセン−1−イルエステル,(3Z)−;ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸,3−(1−メチルエチル)−,エチルエステル,(1R,2S,3S,4S)−rel−;2−プロペン−1−オール,3−フェニル−;プロパン酸,2−メチル−,1−エテニル−1,5−ジメチル−4−ヘキセン−1−イルエステル;エタノール,2−フェノキシ−,1−プロパノアート;2−プロペン酸,3−フェニル−,メチルエステル;ベンゼンプロパナール,2−エチル−α,α−ジメチル−;プロパン酸,デシルエステル;ベンゼン,1,2−ジメトキシ−4−(1−プロペン−1−イル)−;3−デセン−5−オール,4−メチル−;フェノール,2−メトキシ−4−(2−プロペン−1−イル)−;1−プロパノン,1−[2−メチル−5−(1−メチルエチル)−2−シクロヘキセン−1−イル]−;1,3−ベンゾジオキソール−5−カルボキシアルデヒド;2−ドデセナール;2−ドデセナール,(2E)−;ベンゼンプロパナール,4−メトキシ−α−メチル−;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸,1,4−ジメチルエステル;2−ブテン−1−オン,1−(2,6,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−イル)−;2−ブタノン,4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−;2−プロペンニトリル,3−フェニル−,(2E)−;プロパン酸,2−メチル−,2−フェニルエチルエステル;2−シクロペンテン−1−オン,3−メチル−2−(2Z)−2−ペンテン−1−イル−;アセトアルデヒド,2−[(3,7−ジメチル−6−オクテン−1−イル)オキシ]−;1−シクロヘキセン−1−エタノール,4−(1−メチルエチル)−,1−ホルマート;2,4−デカジエン酸,エチルエステル,(2E,4Z)−;2−プロペン−1−オール,3−フェニル−,1−アセタート;ナフト[2,1−b]フラン,ドデカヒドロ−3a,6,6,9a−テトラメチル−,(3aR,5aS,9aS,9bR)−;ベンゼンプロパナール,4−(1,1−ジメチルエチル)−;1,4−メタノナフタレン−5(1H)−オン,4,4a,6,7,8,8a−ヘキサヒドロ−;ドデカン酸,12−ヒドロキシ−,λ−ラクトン(6CI,7CI);1,12−;シクロヘキサンプロパン酸,2−プロペン−1−イルエステル;2(3H)−フラノン,5−へキシルジヒドロ−5−メチル−;2,6−ノナジエンニトリル,3,7−ジメチル−;10−ウンデセン酸,エチルエステル;ベンゼンプロパナール,α−メチル−4−(1−メチルエチル)−;1−オキサスピロ[4.5]デカン−2−オン,8−メチル−;2(3H)−フラノン,ジヒドロ−5−ペンチル−;2(3H)−フラノン,5−へキシルジヒドロ−;2−ブテン−1−オン,1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−,(2E)−;2−ブテン−1−オン,1−(2,4,4−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−,(2E)−;2H−ピラン−2−オン,テトラヒドロ−6−ペンチル−;ベンゼンプロパナール,4−エチル−α,α−ジメチル−;1,3−ベンゾジオキソール,5−(ジエトキシメチル)−;4−ペンテン−1−オン,1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−;ビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン−2−エタノール,6,6−ジメチル−,2−アセタート;2−プロペン酸,3−フェニル−,エチルエステル;1,3−ジオキサン,2,4,6−トリメチル−4−フェニル−;シクロドデカン,(メトキシメトキシ)−;ビシクロ[3.1.1]ヘプタ−2−エン−2−プロパナール,α,α,6,6−テトラメチル−;2(3H)−ベンゾフラノン,ヘキサヒドロ−3,6−ジメチル−;ベンゼンアセトニトリル,4−(1,1−ジメチルエチル)−;2−ブテン−1−オン,1−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−;1,4−メタノナフタレン−6(2H)−オン,オクタヒドロ−7−メチル−;ビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オン,1,5−ジメチル−,オキシム;ベンゼンペンタノール,γ−メチル−;シクロヘキセン,4−(1,5−ジメチル−4−ヘキセン−1−イリデン)−1−メチル−;フェノール,2−メトキシ−4−プロピル−;安息香酸,2−ヒドロキシ−,2−メチルプロピルエステル;2H−1−ベンゾピラン−2−オン,オクタヒドロ−;シクロヘキサノン,2−(1−メルカプト−1−メチルエチル)−5−メチル−;2−オキシランカルボン酸,3−メチル−3−フェニル−,エチルエステル;3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド,4−(4−メチル−3−ペンテン−1−イル)−;プロパン酸,2−メチル−,2−フェノキシエチルエステル;インデノ[1,2−d]−1,3−ジオキシン,4,4a,5,9b−テトラヒドロ−;2H−ピラン−4−オール,テトラヒドロ−4−メチル−2−(2−メチルプロピル)−;シクロヘキサンブタナール,α,2,6,6−テトラメチル−;1,6−ノナジエン−3−オール,3,7−ジメチル−;3−ブテン−2−オン,4−(2,2,6−トリメチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタ−1−イル)−;フェノール,2−メトキシ−4−(1−プロペン−1−イル)−;2(3H)−フラノン,5−へキシルジヒドロ−4−メチル−;1−ペンテン−3−オン,1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−;2−ブテン−1−オン,1−(2,6,6−トリメチル−1,3−シクロヘキサジエン−1−イル)−;2−シクロペンテン−1−オン,2−ヒドロキシ−3−メチル−;プロパン酸,2,2−ジメチル−,2−フェニルエチルエステル;ドデカンニトリル;6−オクテン−1−オール,3,7−ジメチル−,1−プロパノアート;ベンゼンペンタナール,β−メチル−;酢酸,2−フェノキシ−,2−プロペン−1−イルエステル;ベンゼンプロパナール,4−(1,1−ジメチルエチル)−α−メチル−;4,7−メタノ−1H−インデン−2−カルボキシアルデヒド,オクタヒドロ−5−メトキシ−;ペンチトール,1,5−アンヒドロ−2,4−ジデオキシ−2−ペンチル−,3−アセタート;シクロドデカン,(エトキシメトキシ)−;3−ブテン−2−オン,4−(2,5,6,6−テトラメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−;インデノ[4,3a−b]フラン,デカヒドロ−2,2,7,7,8,9,9−ヘプタメチル−;キノリン,6−(1−メチルプロピル)−;炭酸,4−シクロオクテン−1−イルメチルエステル;1H−インデン−5−プロパナール,2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−;3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド,1−メチル−3−(4−メチル−3−ペンテン−1−イル)−;6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン,5−メチル−1−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−;2H−ピラン−2−オン,テトラヒドロ−6−(3−ペンテン−1−イル)−;2,4,7−デカトリエン酸,エチルエステル;酪酸,3−メチル−,2−フェニルエチルエステル;スピロ[1,4−メタノナフタレン−2(1H),2’−オキシラン],3,4,4a,5,8,8a−ヘキサヒドロ−3’,7−ジメチル−;エタノール,2−[[(1R,2R,4R)−1,7,7−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル]オキシ]−,rel−;フェノール,−,1−アセタート;2H−インデノ[4,5−b]フラン,デカヒドロ−2,2,6,6,7,8,8−ヘプタメチル−;酢酸,2−(シクロヘキシルオキシ)−,2−メトキシ−4−(1−プロペン−1−イル)2−プロペン−1−イルエステル;オクタナール,7−ヒドロキシ−3,7−ジメチル−;1,6−ヘプタジエン−3−オン,2−シクロヘキシル−;5−チアゾールエタノール,4−メチル−;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸,1,4−ジエチルエステル;2(3H)−フラノン
,5−ヘプチルジヒドロ−;1,3−ベンゾジオキソール−5−プロパナール,α−メチル−;4H−インデン−4−オン,1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,1,2,3,3−ペンタメチル−;シクロヘキサノン,4−(1−エトキシエテニル)−3,3,5,5−テトラメチル−;ベンゼンプロパンニトリル,α−エテニル−α−メチル−;9−ウンデセナール,2,6,10−トリメチル−;ピリジン,2−(3−フェニルプロピル)−;インデノ[1,2−d]−1,3−ジオキシン,4,4a,5,9b−テトラヒドロ−2,4−ジメチル−;プロパン酸,2−メチル−,3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン−5−イルエステル;1−ナフタレノール,1,2,3,4,4a,7,8,8a−オクタヒドロ−2,4a,5,8a−テトラメチル−,1−ホルマート;ベンゼンプロパノール,β,β,3−トリメチル−;2−シクロヘキセン−1−オン,4−(2−ブテン−1−イリデン)−3,5,5−トリメチル−3−ヘキセン−1−オール,1−ベンゾアート,(3Z)−;ベンズアルデヒド,4−ヒドロキシ−3−メトキシ−;1H−3a,7−メタノアズレン−6−オール,オクタヒドロ−3,6,8,8−テトラメチル−,6−アセタート,(3R,3aS,6R,7R,8aS)−;4,7−メタノ−1H−インデン−6−オール,3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−8,8−ジメチル−,6−プロパノアート;2−オキシランカルボン酸,3−フェニル−,エチルエステル;4H−4a,9−メタノアズレノ[5,6−d]−1,3−ジオキソール,オクタヒドロ−2,2,5,8,8,9a−ヘキサメチル−,(4aR,5R,7aS,9R)−;1H−インデン−2−メタノール,2,3−ジヒドロ−2,5−ジメチル−;酪酸,1,1−ジメチル−2−フェニルエチルエステル;シクロドデカ[c]フラン,1,3,3a,4,5,6,7,8,9,10,11,13a−ドデカヒドロ−;ベンゼンブタンニトリル,α,α,γ−トリメチル−;2−ブタノン,4−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)−;安息香酸,4−ヒドロキシ−3−メトキシ−,メチルエステル;3−シクロペンテン−1−ブタノール,β,2,2,3−テトラメチル−2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)ブタノール;2−ブテナール,2−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−;2−ナフタレノール,デカヒドロ−2,5,5−トリメチル−;1,7−オクタンジオール,3,7−ジメチル−;2H−1−ベンゾピラン−2−オン;1,3−ジオキソラン,2−[6−メチル−8−(1−メチルエチル)ビシクロ[2.2.2]オクタ−5−エン−2−イル]−;プロパン酸,2,2−ジメチル−,3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン−6−イルエステル;酪酸,(2E)−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−イルエステル;2−ブタノン,4−(4−ヒドロキシフェニル)−;10−ウンデセン酸ブチルエステル;及びこれらの組み合わせ。
【0033】
一態様では、前記香料組成物は、組成物の全重量に対して約50重量%〜約80重量%、又は約55重量%〜約75重量%の量のエタノールを含む。
【0034】
一態様では、前記香料組成物は、
a)イソセチルアルコール、例えば、CERAPHYL ICA;
b)PPG−3ミリスチルエーテル、例えば、Tegosoft APM及び/又はVaronic APM
c)ネオペンチルグリコールジエチルヘキサノアート、例えば、Schercemol
NGDO;及び
d)これらの混合物
からなる群から選択される1種以上の無臭芳香コモジュレータを含み、この1種以上の無臭芳香コモジュレータは、組成物の全重量に対して、約0.05重量%〜約10重量%、好ましくは約0.5重量%〜約6重量%の量で存在する。
【0035】
一態様では、前記香料組成物は、イソセチルアルコールを含む。
【0036】
前記香料組成物の一態様では、無臭芳香モジュレータは、無臭芳香モジュレータと無臭芳香コモジュレータとを合わせた重量に対して、少なくとも50重量%のPPG−20メチルグルコースエーテルを含む。
【0037】
前記香料組成物の一態様では、前記組成物は、
芳香剤構成成分の全重量に対して、約0.1重量%〜約30重量%の量の、<0.1Pa(0.001トル)の蒸気圧を有する少なくとも1つの低揮発性芳香材料;
(i)芳香剤構成成分の全重量に対して、約70重量%〜約99.9重量%の量の、≧0.1Pa(0.001トル)の蒸気圧を有する少なくとも1つの揮発性芳香材料;及び
(ii)組成物の全重量に対して、約0.1重量%〜約20重量%の量の、アルコキシル化メチルグルコシド、好ましくはPPG−20メチルグルコースエーテルを含む、無臭芳香モジュレータ、を含む。
【0038】
前記香料組成物の一態様では、前記組成物は、イソセチルアルコール、例えば、CERAPHYL ICA;PPG−3ミリスチルエーテル、例えば、Tegosoft APM及び/又はVaronic APM;ネオペンチルグリコールジエチルヘキサノアート、例えば、Schercemol NGDO;又はこれらの混合物からなる群から選択される1種以上の無臭芳香コモジュレータを、一態様では組成物の全重量に対して約0.5重量%〜約6重量%の量で含む。
【0039】
一態様では、前記香料組成物は香料、オードトワレ、オードパルファム、コロン、ボディーミスト、又はボディースプレーの形態である。
【0040】
一態様では、少なくとも0、1、2、3、又は4の2週間抗馴化指数;少なくとも0、1、2、3又は4の4週間抗馴化指数;0、1、2、3、又は4の2週間抗馴化指数;及び/又は0、1、2、3、又は4の4週間抗馴化指数を有する香料原材料が、前記香料原材料が以下ではないことを条件として、開示される:
a)前記チオール部分を含む香料原材料は、5−メチル−5−スルファニルヘキサン−3−オン;2−(4−メチル−1−シクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−チオール;5−メチル−2−(2−スルファニルプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1−オン;4,7,7−トリメチル−6−チアビシクロ[3.2.1]オクタン;4−メトキシ−2−メチルブタン−2−チオール;メタンチオール;エタンチオール;プロパ−2−エン−1−チオール;プロパン−2−チオール;2−メチルプロパン−2−チオール;プロパン−1−チオール;ブタン−2−チオール;ブタン−1−チオール;2−メチルプロパン−1−チオール;メチルジスルファニルメタン;2−メチルブタン−2−チオール;3−メチルブタン−2−チオール;3−メチルブタン−2−チオール;ペンタン−2−チオール;ペンタン−1−チオール;2−メチルブタン−1−チオール;シクロペンタンチオール;3−メチルジスルファニルプロパ−1−エン;メチルスルファニルジスルファニルメタン;1−メチルジスルファニルプロパン;エタン−1,2−ジチオール;1−(メチルジスルファニル)プロパ−1−エン;3−スルファニルブタン−2−オン;エチルジスルファニルエタン;ヘキサン−1−チオール;1−エチルジスルファニルプロパン;チオフェン−2−チオール;プロパン−1,3−ジチオール;3−スルファニルペンタン−2−オン;2−プロパン−2−イルジスルファニルプロパン;ブタン−1,4−ジチオール;ベンゼンチオール;エチルスルファニルジスルファニルエタン;3−メチルスルファニルジスルファニルプロパ−1−エン;1−メチルスルファニルジスルファニルプロパン;ブタン−2,3−ジチオール;4−メチル−4−スルファニルペンタン−2−オン;3−プロパ−2−エニルジスルファニルプロパ−1−エン;1−メトキシヘキサン−3−チオール;エチル=2−スルファニルプロパノアート;1−(プロパ−2−エニルジスルファニル)プロパン;1−プロピルジスルファニルプロパン;1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)エタノンブタン−1,3−ジチオール;1−プロピルジスルファニルプロパ−1−エン;2−メチルベンゼンチオール;チオフェン−2−イルメタンチオール;3−スルファニルブタン−2−オール;フェニルメタンチオールペンタン−1,5−ジチオール;2−エチルベンゼンチオール;3−プロパ−2−エニルスルファニルジスルファニルプロパ−1−エン;メチルジスルファニルジスルファニルメタン;1−プロピルスルファニルジスルファニルプロパン;2,7,7−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2−チオール;2,6−ジメチルベンゼンチオール;2−フェニルエタンチオール;ヘキサン−1,6−ジチオール;2−(メチルジスルファニルメチル)フラン;ピリジン−2−イルメタンチオール;2−メトキシベンゼンチオール;(7,7−ジメチル−2−ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル)メタンチオール;メチルジスルファニルベンゼン;1−ブチルジスルファニルブタン;(4−メトキシフェニル)メタンチオール;2−スルファニルプロパン酸;エチル=2−メチルジスルファニルプロパノアート;(2E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−チオール;3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−チオール;ピラジン−2−イルメタンチオール;メチルジスルファニルメチルベンゼン;2−メチル−5−(1−スルファニルプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1−チオール;オクタン−1,8−ジチオール;2−ピラジン−2−イルエタンチオール;ナフタレン−2−チオール;2−オキソ−3−スルファニルプロパン酸;2−チオフェン−2−イルジスルファニルチオフェン;シクロヘキシルジスルファニルシクロヘキサン;2−(フラン−2−イルメチルジスルファニルメチル)フラン;フェニルジスルファニルベンゼン;ベンジルジスルファニルメチルベンゼン;8−ヒドロキシ−5−キノリンスルホン酸;ビス(3−メチルブチル)=2−スルファニルブタンジオアート;2−アミノエタンスルホン酸;2−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−5−スルホン酸;2−メチル−2−スルファニルペンタン−1−オール;及びこれらの混合物からなる群から選択される;
b)前記スルフィド部分を含む香料原材料は、1−ブチルスルファニルブタン;エチル=3−メチルスルファニルプロパノアート;2−(メチルスルファニルメチル)フラン;メチルスルファニルメタン;メチルスルファニルエタン;3−メチルスルファニルプロパ−1−エン;S−メチル=エタンチオアート;エチルスルファニルエタン;1−メチルスルファニルプロパン;S−エチル=エタンチオアート;1−メチルスルファニルブタン;2−プロパン−2−イルスルファニルプロパン;ビス(メチルスルファニル)メタン;1−エチルスルファニルプロパン;チオラン;1−プロピルスルファニルプロパン;1−エチルスルファニルブタン;S−エチル=プロパンチオアート;S−メチル=ブタンチオアート;S−メチル=3−メチルブタンチオアート;3−メチルスルファニルプロパナール;3−プロパ−2−エニルスルファニルプロパ−1−エン;メチル=2−メチルスルファニルアセタート;S−プロパ−2−エニル=プロパンチオアート;1−メチルスルファニルブタン−2−オン;4−メチルスルファニルブタン−2−オン;3−メチルスルファニルプロパン−1−アム;2,4,6−トリメチル−1,3,5−トリチアン;3−メチルスルファニルブタナール;2−メチル−1,3−チアゾリジン;2−メチル−4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール;エチル=2−メチルスルファニルアセタート;メチル=3−メチルスルファニルプロパノアート;S−プロパン−2−イル=3−メチルブタンチオアート;4−メチル−4−メチルスルファニルペンタン−2−オン;2−メチル−1,3−ジチオラン;メチル=2−メチルスルファニルブタノアート;S−メチル=フラン−2−カルボチオアート;S−プロパン−2−イル=3−メチルブタ−2−エンチオアート;チオラン−3−オン;3,5−ジエチル−1,2,4−トリチオラン;メチルスルファニルメチルベンゼン;3−メチルスルファニルプロパン−1−オール;2−(プロパン−2−イルスルファニルメチル)フラン;2−メチル−5−メチルスルファニルフラン;S−(フラン−2−イルメチル)=メタンチオアート;1,2,4−トリチオラン;2−メチルチオラン−3−オン;4−メチルスルファニルブタン−1−オール;S−ブタン−2−イル=3−メチルブタンチオアート;S−ブタン−2−イル=3−メチルブタ−2−エンチオアート;S−(フラン−2−イルメチル)=エタンチオアート;2−プロピル−1,3−チアゾリジン;3−メチル−1,1−ビス(メチルスルファニル)ブタン;3−エチルスルファニルプロパン−1−オール;S−メチル=ベンゼンカルボチオアート;3,5−ジメチル−1,2,4−トリチオラン;S−ブタン−2−イル=2−メチルブタンチオアート;メチルスルファニルベンゼン;1−ペンチルスルファニルペンタン;(2R,4S)−2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン;2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン;エチル=2−メチル−2−メチルスルファニルプロパノアート;S−(フラン−2−イルメチル)=プロパンチオアート;4,7,7−トリメチル−6−チアビシクロ[3.2.1]オクタン;3−メチル−1,2,4−トリチアン;メチルスルファニルメチル=ヘキサノアート;1−(4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;3−メチルスルファニルプロパン酸;5−メチルスルファニル−2−(メチルスルファニルメチル)ペンタ−2−エナール;4,5−ジメチル−2−(2−メチルプロピル)−2,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール;3−メチルスルファニルヘキサン−1−オール;2−メチル−4,5−ジヒドロフラン−3−チオールアセタート;4−(3−オキソブチルスルファニル)ブタン−2−オン;3−メチルスルファニル酪酸;2−メチルスルファニルピラジン;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;2−(フラン−2−イルメチルスルファニルメチル)フラン;2−(メチルスルファニルメチル)ピラジン;3,5−ジ(プロパン−2−イル)−1,2,4−トリチオラン;2−メチルスルファニルフェノール;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;エチル=3−(フラン−2−イルメチルスルファニル)プロパノアート;2,2,4,4,6,6−ヘキサメチル−1,3,5−トリチアン;2−メチル−5,7−ジヒドロチエノ[3,4−d]ピリミジン;2−アミノ−4−メチルスルファニル酪酸;(2S)−2−アミノ−4−メチルスルファニル酪酸;2’,3a−ジメチルスピロ[6,6a−ジヒドロ−5H−[1,3]ジチオロ[4,5−b]フラン−2,3’−オキソラン];2,5−ジメチル−1,4−ジチアン−2,5−ジオール;メチル=2−チオフロアート及びこれらの混合物からなる群から選択される;
c)前記チアゾール部分を含む香料原材料は、2−(2−メチルプロピル)−1,3−チアゾール;2−(4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノール;4−メチル−2−プロパン−2−イル−1,3−チアゾール;1−(1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;2,4,5−トリメチルチアゾール;2−イソプロピル−4−メチルチアゾール;4−ビニル−5−メチルチアゾール;2,4−ジメチル−5−アセチルチアゾール1,3−チアゾール;4−メチル−1,3−チアゾール;2,4−ジメチル−1,3−チアゾール;4,5−ジメチル−1,3−チアゾール;2,5−ジメチル−1,3−チアゾール;5−エテニル−4−メチル−1,3−チアゾール;2−エチル−4−メチル−1,3−チアゾール;4−エチル−2−メチル−1,3−チアゾール;2−プロピル−1,3−チアゾール;2,4,5−トリメチル−1,3−チアゾール;2−エチル−1,3−チアゾール;2−エトキシ−1,3−チアゾール;2−ブタン−2−イル−1,3−チアゾール;5−メトキシ−2−メチル−1,3−チアゾール;2−エチル−4,5−ジメチル−1,3−チアゾール;1,3−ベンゾチアゾール;2,5−ジエチル−4−メチル−1,3−チアゾール;1−(1,3−チアゾール−2−イル)プロパン−1−オン;4,5−ジメチル−2−(2−メチルプロピル)−1,3−チアゾール;2−メチル−1,3−ベンゾチアゾール;1−(2,4−ジメチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノン;4−メチル−2−プロパン−2−イル−1,3−チアゾール;及びこれらの混合物からなる群から選択される;
d)前記ピラジン部分を含む香料原材料は、2−メトキシ−3−(2−メチルプロピル)ピラジン;2,3−ジメチルピラジン;1−ピラジン−2−イルエタノン;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;ピラジン;2−メチルピラジン;2−エテニルピラジン;2−エチルピラジン;2,6−ジメチルピラジン;2,5−ジメチルピラジン;2−プロパ−1−エン−2−イルピラジン;2−プロパン−2−イルピラジン;2−メトキシピラジン;2−エテニル−5−メチルピラジン;2−エチル−5−メチルピラジン;2−エチル−6−メチルピラジン;2−エチル−3−メチル−ピラジン;2−プロピルピラジン;2,3,5−トリメチルピラジン;2−tert−ブチルピラジン;ピラジン−2−アミン;2−(2−メチルプロピル)ピラジン;2−メチル−5−プロパン−2−イルピラジン;2−(メトキシメチル)ピラジン;2,3−ジエチルピラジン;2−エチル−3,(5又は6)−ジメチルピラジン;2−エチル−3,5−ジメチルピラジン;3−エチル−2,5−ジメチルピラジン;3−エチル−2,5−ジメチルピラジン;2−エチル−3,5−ジメチルピラジン;2−メチル−3−プロピルピラジン;2,3,5,6−テトラメチルピラジン;7−メチル−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピラジン;2−メチルスルファニルピラジン;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;2−エトキシ−3−エチルピラジン;2−イソブチル−3−メチルピラジン;ピラジン−2−イルメタンチオール;3,5−ジメチル−2−プロピルピラジン;2−エチル−3−メトキシピラジン;2−エトキシ−3−メチルピラジン;2−エチル−5−メトキシピラジン;5,6,7,8−テトラヒドロキノキサリン;2−エトキシ−3−プロパン−2−イルピラジン;2−(メチルスルファニルメチル)ピラジン;3,5−ジメチル−2−(2−メチルプロピル)ピラジン;2,3−ジエチル−5−メチルピラジン;3,5−ジエチル−2−メチルピラジン;2,5−ジメチル−3−(2−メチルプロピル)ピラジン;2−メチル−6−プロポキシピラジン;2−(2−メチルプロポキシ)ピラジン;1−(3−メチルピラジン−2−イル)エタノン;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;2−メトキシ−3−プロパン−2−イルピラジン;キノキサリン;3−ブチル−2,5−ジメチルピラジン;2−ブチル−3,5−ジメチルピラジン;2−ピラジン−2−イルエタンチオール;1−(3−エチルピラジン−2−イル)エタノン;1−(3,5−ジメチルピラジン−2−イル)エタノン;2−ブタン−2−イル−3−メトキシピラジン;2−メチルキノキサリン;5−メチルキノキサリン;2−メトキシ−3−(4−メチルペンチル)ピラジン;2,3−ジメチルキノキサリン;2−(シクロヘキシルメチル)ピラジン;2−[(フラン−2−イルメチル)スルファニル]−5−メチルピラジン及びこれらの混合物からなる群から選択される;
e)前記ニトリル部分を含む香料原材料は、3,7−ジメチルオクタ−6−エンニトリル、3−(4−エチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパンニトリル;及びこれらの混合物からなる群から選択される;
f)前記インドール部分を含む香料原材料は、1H−インドール、3−メチル−1H−インドール;及びこれらの混合物からなる群から選択される;
g)前記オキサチアン部分を含む香料原材料は、(2R,4S)−2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン、2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン、2−ペンチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン;及びこれらの混合物からなる群から選択される;
h)前記オキシム部分を含む香料原材料は、(NE)−N−[(6E)−2,4,4,7−テトラメチルノナ−6,8−ジエン−3−イリデン]ヒドロキシルアミン;N−(5−メチルヘプタン−3−イリデン)ヒドロキシルアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される;
i)前記アミン部分を含む香料原材料は、メチル=2−アミノベンゾアート、ペンタン−1,5−ジアミン;6−メチル−7−オキサ−1−チア−4−アザスピロ[4.4]ノナン;及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0041】
一態様では、本明細書に開示される前記香料原材料のいずれかが、香料又は前記香料を含む組成物中に、それぞれの臭気検出閾値よりも低い濃度で存在してもよい。つまり、香料及び該香料を含む組成物は、1種以上の、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10種等の、抗馴化香料原材料を、かかる抗馴化香料原材料のそれぞれの臭気検出閾値よりも低い濃度で含んでもよい。
【0042】
好適な香料としては、下の表1の香料A〜Gが挙げられる:
【0043】
【表1】
【0044】
したがって、表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料が開示される。
【0045】
好適な香料原材料は、Symrise GmbH(事業所所在地Muhlenfeldstrasse 1,Holzminden,37603,Germany);New Yorkの会社International Flavors & Fragrances Inc.(所在地521 W 57th Street,New York,NY 10019);スイスの会社Givaudan Suisse SA(所在地1214 Vernier,Switzerland);Firmenich Inc.,(事業所所在地250 Plainsboro Rd.,Plainsboro Township,NJ 08536,United States);及びTakasago International Corporation(USA)(事業所所在地4 Volvo Drive,Rockleigh,NJ 07647,United States.)から入手できる。
【0046】
組成物
本明細書に開示されている香料は、任意のタイプの消費者製品、洗浄及び/又は処理組成物、布地及び硬質表面用の洗浄及び/又は処理組成物、洗剤、並びに超コンパクト洗剤において、任意に組み合わせて使用されてもよい。
【0047】
一態様では、消費者製品材料と、組成物の全重量に基づいて、
a)約0.00000001%〜約1%、約0.0000001%〜約0.5%、約0.0000005%〜約0.25%、約0.000001%〜約0.1%、約0.0000025%〜約0.08%の、チオール部分を含む香料原材料;
b)約0.00000001%〜約1%,約0.00000001%〜約0.5%、約0.0000005%〜約0.25%、約0.000001%〜約0.1%、約0.0000025%〜約0.05%、スルフィド部分を含む香料原材料;
c)約0.0000001%〜約1%、約0.0000005%〜約0.5%、約0.000001%〜約0.25%、約0.00050%〜約0.1%、約0.0001%〜約0.01%の、チアゾール部分を含む香料原材料;
d)約0.000000005%〜約0.5%、約0.00000001%〜約0.25%、約0.00000005%〜約0.2%、約0.0000001%〜約0.1%、約0.0000005%〜約0.05%の、ピラジン部分を含む香料原材料;
e)約0.000001%〜約2%、約0.00001%〜約1.5%、約0.0001%〜約1%、約0.001%〜約0.5%、約0.01%〜約0.25%の、ニトリル部分を含む香料原材料;
f)約0.0000001%〜約1%、約0.000001%〜約0.7%、約0.00001%〜約0.4%、約0.0001%〜約0.2%、約0.001%〜約0.1%の、インドール部分を含む香料原材料;
g)約0.00000001%〜約1%、約0.0000001%〜約0.5%、約0.0000005%〜約0.25%、約0.000001%〜約0.1%、約0.0000025%〜約0.08%の、オキサチアン部分を含む香料原材料;
h)約0.000001%〜約1%、約0.00001%〜約0.75%、約0.0001%〜約0.5%、約0.0005%〜約0.25%、約0.001%〜約0.1%の、オキシム部分を含む香料原材料;
i)約0.000001%〜約2%、約0.00001%〜約1.5%、約0.0001%〜約1%、約0.001%〜約0.5%、約0.01%〜約0.25%の、アミン部分を含む香料原材料;
j)約0.000000005%〜約0.5%、約0.00000001%〜約0.25%、約0.00000005%〜約0.2%、約0.0000001%〜約0.1%、約0.0000005%〜約0.05%の、イソチオシアネート部分を含む香料原材料;
k)約0.000000005%〜約0.5%、約0.00000001%〜約0.25%、約0.00000005%〜約0.2%、約0.0000001%〜約0.1%、約0.0000005%〜約0.05%の、ジアミン部分を含む香料原材料;
l)約0.0000001%〜約1%、約0.0000005%〜約0.5%、約0.000001%〜約0.25%、約0.00005%〜約0.1%、約0.0001%〜約0.01%の、酸素、硫黄及び窒素を含む香料原材料;及び
m)これらの混合物からなる群から選択される香料原材料とを、前記香料原材料の百分率の合計が100%を超え得ないことを条件として、含む組成物が開示される。
【0048】
前記組成物の一態様では、前記消費者製品材料は、制汗有効成分、抗菌防臭有効成分、一価アルコール、多価アルコール、ペトロラタム、乳化剤、発泡界面活性剤、ヘアコンディショナー、グリセリン(gylcerine)及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0049】
一態様では、消費者製品材料と、
a)少なくとも0、1、2、3又は4の、2週間抗馴化指数;
b)少なくとも0、1、2、3又は4の、4週間抗馴化指数;
c)0、1、2、3、又は4の、2週間抗馴化指数;及び/又は
d)0、1、2、3又は4の、4週間抗馴化指数
を有する香料と、を含む組成物が開示される。
【0050】
一態様では、消費者製品材料と1種以上の香料原材料をと含む組成物であって、前記組成物が
a)少なくとも0、1、2、3、又は4の、2週間抗馴化指数;
b)少なくとも0、1、2、3又は4の、4週間抗馴化指数;
c)0、1、2、3又は4の、2週間抗馴化指数;及び/又は
d)0、1、2、3又は4の、4週間抗馴化指数
を有する組成物が開示される。
【0051】
一態様では、消費者製品の全重量に基づいて、約0.0001%〜約100%の本明細書に開示される未希釈香料及び/又は香料原料を含む消費者製品であって、前記消費者製品の残部が、補助成分と、並びに/又は香料、本明細書に開示される封入体、本明細書に開示される環状オリゴ糖複合体及び/若しくは本明細書に開示される香料原材料を含む香料送達系とを含む、消費者製品が開示される。
【0052】
一態様では、洗浄及び処理製品の全重量に基づいて、約0.0001%〜約25%の香料、本明細書に開示される封入体、本明細書に開示される環状オリゴ糖複合体及び/又は本明細書に開示される香料原料と、補助成分とを含む洗浄及び/又は処理組成物が開示される。
【0053】
一態様では、布地及び/又は硬質表面用洗浄及び/又は処理組成物の全重量に基づいて、約0.00001%〜約25%の香料、本明細書に開示される封入体、本明細書に開示される環状オリゴ糖複合体及び/又は本明細書に開示される香料原料と、補助成分とを含む布地及び/又は硬質表面用洗浄及び/又は処理組成物が開示される。
【0054】
一態様では、布地及び/又は硬質表面用洗浄及び/又は処理組成物の全重量に基づいて、約0.00001%〜約25%の香料、本明細書に開示される封入体、本明細書に開示される環状オリゴ糖複合体及び/又は本明細書に開示される香料原料と、補助成分とを含む洗剤が開示される。
【0055】
一態様では、超コンパクト化消費者製品組成物の全重量に基づいて、約0.00001%〜約25%の香料、本明細書に開示される封入体、本明細書に開示される環状オリゴ糖複合体及び/若しくは本明細書に開示される香料原料と、補助成分とを含む超コンパクト化消費者製品が開示される。
【0056】
一態様では、消費者製品の全重量に基づいて、約0.0001%〜約100%の未希釈香料、及び/又は本明細書に開示される香料原料を含む消費者製品であって、前記消費者製品の残部が、補助成分と、並びに/又は本明細書に開示される香料及び/若しくは香料原料を含む香料送達系とを含む、消費者製品が開示される。
【0057】
一態様では、洗浄及び処理組成物の全重量に基づいて、約0.0001%〜約25%の、本明細書に開示される香料、及び/又は香料原料と補助成分とを含む洗浄及び/又は処理組成物が開示される。
【0058】
一態様では、布地及び/又は硬質表面用洗浄及び/又は処理組成物の全重量に基づいて、約0.00001%〜約25%の香料、及び/又は本明細書に開示される香料原料と、補助成分と、を含む、布地及び/又は硬質表面用洗浄及び/又は処理組成物が開示される。
【0059】
一態様では、洗剤の全重量に基づいて、約0.00001%〜約25%の香料、及び/又は本明細書に開示される香料原料と、補助成分と、を含む、洗剤が開示される。
【0060】
一態様では、超コンパクト化消費者製品組成物の全重量に基づいて、約0.00001%〜約25%の香料、及び/又は本明細書に開示される香料原料と、補助成分と、を含む、高コンパクト化消費者製品が開示される。
【0061】
一態様では、香料、本明細書に開示される封入体、本明細書に開示される環状オリゴ糖複合体及び/又は本明細書に開示される香料原料、並びに、防臭剤の全重量に基づいて、約0.01%〜約75%の抗菌剤を含む防臭剤が開示される。
【0062】
一態様では、前記防臭剤は、防臭剤の全重量に基づいて、約10%〜約75%のグリコールを含む。
【0063】
一態様では、香料、本明細書に開示される封入体、本明細書に開示される環状オリゴ糖複合体及び/又は本明細書に開示される香料原料、並びに、組成物の全重量に基づいて、約1%〜約25%のアルミニウム塩制汗有効成分を含む制汗剤が開示される。
【0064】
一態様では、香料、本明細書に開示される封入体、本明細書に開示される環状オリゴ糖複合体及び/又は本明細書に開示される香料原料、並びに、ミセル相及び/又はラメラ相を含むボディーソープ/シャンプーが開示される。
【0065】
一態様では、香料、本明細書に開示される封入体、本明細書に開示される環状オリゴ糖複合体及び/又は本明細書に開示される香料原料、並びに、保湿剤を含むローションが開示される。
【0066】
一態様では、前記ローションはグリセリンを含む。
【0067】
一態様では、香料、本明細書に開示される封入体、本明細書に開示される環状オリゴ糖複合体及び/又は本明細書に開示される香料原料を含む布地ケア組成物であって、前記布地ケア組成物が、洗剤、布地柔軟剤、及び洗濯用添加剤からなる群から選択され、
a)前記洗剤は、
(i)再付着防止ポリマー、酵素、構造化剤及びこれらの混合物から選択される材料を含む液体洗剤、
(ii)再付着防止ポリマー、酵素、漂白剤及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む、粉末又は顆粒洗剤、
(iii)再付着防止ポリマー、酵素、漂白剤、可溶性基材/フィルム及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む、1回用量、であり、
b)前記布地柔軟剤は、布地柔軟剤有効成分と任意の構造化剤とを含む液体、粉末又はシートであり、
c)前記洗濯用添加剤は、
(i)次亜塩素酸塩、過酸化水素及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む漂白添加剤、
(ii)発泡剤、噴射剤及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む前処理剤、及び
(iii)酵素、非塩素系漂白剤及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む、洗浄補助剤である、
布地ケア組成物が開示される。
【0068】
一態様では、香料、本明細書に開示される封入体、本明細書に開示される環状オリゴ糖複合体及び/又は本明細書に開示される香料原料を含むホームケア組成物であって、前記ホームケア組成物が、自動食器洗い組成物、手洗い用食器洗い組成物、硬質表面洗浄組成物及び空気ケア組成物からなる群から選択され、
a)前記自動食器洗い組成物は、
(i)再付着防止ポリマー、酵素、構造化剤、光沢/シーティングポリマー及びこれらの混合物から選択される材料を含む液体又はゲル;
(ii)再付着防止ポリマー、酵素、漂白剤、光沢/シーティングポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む、粉末又は顆粒;
(iii)再付着防止ポリマー、酵素、漂白剤、光沢/シーティングポリマー、可溶性基材/フィルム及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む1回用量;であり
b)前記手洗い用食器洗い組成物は、抗菌剤、手/皮膚柔軟剤、光沢/シーティングポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み;
c)前記硬質表面洗浄組成物は、抗菌剤、強酸(好ましくはグリコール酸、クエン酸及びこれらの混合物等からなる群から選択される強酸)、強塩基(好ましくは水酸化Na、水酸化Li及びこれらの混合物からなる群から選択される強塩基)、発泡剤、噴射剤、光沢/シーティングポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み;
d)空気ケア組成物は、亜鉛、シクロデキストリン、噴射剤及び/又はこれらの混合物を含む悪臭抑制組成物を含む;
ホームケア組成物が開示される。
【0069】
消費者製品の全重量に基づいて約0.0001%〜約100%の、表1の香料A〜Gからなる群から選択される未希釈の香料を含む消費者製品であって、消費者製品の残部が、補助成分と、及び/又は表1の香料を含む香料送達系とを含む、消費者製品も開示される。
【0070】
洗浄及び処理製品の全重量に基づいて約0.0001%〜約25%の、表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料と、補助成分とを含む洗浄及び/又は処理組成物も開示される。
【0071】
布地及び/又は硬質表面用洗浄及び/又は処理組成物の全重量に基づいて約0.00001%〜約25%の、表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料と、補助成分とを含む布地及び/又は硬質表面用洗浄及び/又は処理組成物も開示される。
【0072】
布地及び/又は硬質表面用洗浄及び/又は処理組成物の全重量に基づいて約0.00001%〜約25%の、表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料と、補助成分とを含む洗剤も開示される。
【0073】
超コンパクト化消費者製品組成物の全重量に基づいて約0.00001%〜約25%の、表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料と、補助成分とを含む超コンパクト化消費者製品も開示される。
【0074】
消費者製品の全重量に基づいて約0.0001%〜約100%の、表1の香料A〜Gからなる群から選択される未希釈の香料と、補助成分を含む前記消費者製品の残部と、及び/又は表1の香料原材料の1つ以上を含む香料送達系とを含む消費者製品も開示される。
【0075】
洗浄及び処理組成物の全重量に基づいて約0.0001%〜約25%の、表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料と、補助成分とを含む洗浄及び/又は処理組成物も開示される。
【0076】
組成物の全重量に基づいて約0.00001%〜約25%の、表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料と、補助成分とを含む布地及び/又は硬質表面用洗浄及び/又は処理組成物も開示される。
【0077】
洗剤の全重量に基づいて約0.00001%〜約25%の、表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料と、補助成分とを含む洗剤も開示される。
【0078】
超コンパクト化消費者製品組成物の全重量に基づいて約0.00001%〜約25%の、表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料と、補助成分とを含む超コンパクト化消費者製品も開示される。
【0079】
防臭剤の全重量に基づいて約0.01%〜約75%の、抗菌剤と表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料とを含む防臭剤も開示される。一態様では、前記防臭剤は、防臭剤の全重量に基づいて、約10%〜約75%のグリコールを含む。
【0080】
制汗剤の全重量に基づいて約1%〜約25%の、アルミニウム塩制汗有効成分と表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料とを含む制汗剤も開示される。
【0081】
表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料と、ミセル相及び/又はラメラ相とを含むボディーソープ/シャンプーも開示される。
【0082】
表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料と保湿剤とを含むローションも開示される。一態様では、前記保湿剤はグリセリンを含む。
【0083】
表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料を含む布地ケア組成物であって、前記布地ケア組成物が洗剤、布地柔軟剤、及び洗濯用添加剤からなる群から選択され、
a)前記洗剤は、
(i)再付着防止ポリマー、酵素、構造化剤及びこれらの混合物から選択される材料を含む液体洗剤;
(ii)再付着防止ポリマー、酵素、漂白剤及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む、粉末又は顆粒洗剤;
(iii)再付着防止ポリマー、酵素、漂白剤、可溶性基材/フィルム及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む1回用量;であり、
b)前記布地柔軟剤は、布地柔軟剤有効成分と任意の構造化剤とを含む液体、粉末又はシートであり;
c)前記洗濯用添加剤は、
(i)次亜塩素酸塩、過酸化水素及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む漂白添加剤;
(ii)発泡剤、噴射剤及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む前処理剤;及び
(iii)酵素、非塩素系漂白剤及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む、洗浄補助剤;である、
布地ケア組成物も開示される。
【0084】
表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料を含むホームケア組成物であって、前記ホームケア組成物が、自動食器洗い組成物、手洗い用食器洗い組成物、硬質表面洗浄組成物及び/又は空気ケア組成物からなる群から選択され、
a)前記自動食器洗い組成物が、
(i)再付着防止ポリマー、酵素、構造化剤、光沢/シーティングポリマー及びこれらの混合物から選択される材料を含む液体又はゲル;
(ii)再付着防止ポリマー、酵素、漂白剤、光沢/シーティングポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む、粉末又は顆粒;
(iii)再付着防止ポリマー、酵素、漂白剤、光沢/シーティングポリマー、可溶性基材/フィルム及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む1回用量;であり、
b)前記手洗い用食器洗い組成物は、抗菌剤、手/皮膚柔軟剤、光沢/シーティングポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み、
c)前記硬質表面洗浄組成物は、抗菌剤、強酸(好ましくはグリコール酸、クエン酸及びこれらの混合物等からなる群から選択される強酸)、強塩基(好ましくは水酸化Na、水酸化Li及びこれらの混合物からなる群から選択される強塩基)、発泡剤、噴射剤、光沢/シーティングポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み、
d)空気ケア組成物は、亜鉛、シクロデキストリン、噴射剤及び/又はこれらの混合物を含む悪臭抑制組成物を含む、
ホームケア組成物も開示される。
【0085】
空気ケアデバイス
本明細書に開示される香料は馴化していないため、このような香料は、空気ケアデバイスで消費者が馴化しないように一般的に行われるような香料の切り替えという手段をとることなく使用できる。本発明は、大気に揮発性材料を送達するための装置に関する。装置は、揮発性材料を大気に送達するための様々な用途で使用するために構成され得るということが想到される。好適なデバイスとしては、米国特許出願公開第2012/0228402 A1号及び米国特許出願公開第2010/0308130 A1号に開示されているデバイスが挙げられ、この両公開を参照により本明細書に明示的に援用する。
【0086】
例えば、装置は、通電されている装置と共に使用するために構成されてもよい。例示の通電されているデバイスは、電気加熱装置であってもよい。より具体的には、装置は、米国特許第7,223,361号に記載されるように、電気の、壁コンセントのエアフレッシュナー、電池式の加熱装置、又は他の加熱装置(例えば、燃料触媒システム等の化学反応を動力源とする装置、太陽電池式装置等)であってもよい。そのような装置では、揮発性材料送達エンジンは、揮発性材料を拡散するために、加熱面の隣に配置されてもよい。
揮発性材料の配合は、低蒸気圧の製剤全体を含むように調節され得る。
【0087】
装置はまた、精製された空気及び揮発性材料の両方を大気に送達するために、空気浄化システムと共に使用するために構成されてもよい。非限定的な例には、小さな空間(例えば、寝室、浴室、自動車等)、及び家全体の集中空調/暖房(例えばHVAC)における使用のために、イオン化及び/又は濾過技術を使用する空気浄化システムが挙げられる。
【0088】
装置はまた、エアゾール又は非エアゾールエアスプレーと共に使用するために構成されてもよい。この実施形態では、送達エンジンは、ユーザーの要望時に、又は自動的に大気に揮発性材料を送達するプログラムによって、揮発性材料を送達することができる。
【0089】
装置はまた、揮発性材料を大気へ送達するために、ファンと共に使用するために構成されてもよい。
【0090】
一態様では、単一の開口部を含む、揮発性材料を収容するための液体リザーバと、この単一の開口部を包囲する破裂可能な基材と、破裂要素と、破裂可能な基材の破裂時に、液体リザーバと流体連通する収集ボウルと、液体リザーバ、破裂可能な基材、破裂要素、及び収集ボウルを包囲する通気性膜と、を有する、送達エンジンを含む、揮発性材料を送達するための装置が開示される。通気性膜は、約2cm〜約35cmの蒸発表面積を有し、約0.02マイクロメートルの平均孔径を有する。装置は、送達系を受容し、これと開放可能に係合するためのハウジングも含む。ハウジングは、送達エンジンを案内するためのリブと、ハウジング内への送達エンジンの挿入時に、破裂要素を圧縮するためのノッチと、を有する。
【0091】
図1〜3は、本明細書に開示される香料及び組成物と共に使用するのに好適な空気ケアデバイスを示す。ここで図1〜3に示すように、デバイス20はハウジング22を備え、ハウジング22は、ハウジング22に少なくとも間接的に接続されたプラグ26によって、電気コンセント24上に支持される。デバイス20は、少なくとも1つの容器を更に備える。図1〜3に示す実施形態において、デバイス20は2つの容器28及び30を備える。容器28及び30は、少なくとも第1の揮発性組成物32と第2の揮発性組成物34とを収容する。ハウジング22は、容器28及び30、並びに以下に記載されるデバイスのその他の構成要素のいずれかのホルダーとして機能してもよい。
【0092】
一態様では、1つのチャンバを備える空気ケアデバイスであって、前記チャンバが本明細書に開示される香料及び/又は香料原材料を含む、空気ケアデバイスが開示される。一態様では、1つを超えるチャンバを備える空気ケアデバイスであって、前記チャンバの少なくとも1つが本明細書に開示される香料及び/又は香料原材料を含む、空気ケアデバイスが開示される。
【0093】
香料送達系
特定の香料送達系、特定の香料送達系の製造方法、及びかかる香料送達系の使用は、米国特許出願公開第2007/0275866(A1)号に開示されている。本明細書に開示される香料及びPRMを、かかる香料送達系に使用してもよい。かかる香料送達系には以下のものが挙げられる。
【0094】
I.ポリマー支援型送達(PAD):この香料送達技術は、香料材料を送達するうえでポリマー材料を用いるものである。古典的なコアセルべーション、水溶性又は部分的可溶性ないし不溶性の、荷電又は中性ポリマー、液晶、ホットメルト、ヒドロゲル、香料プラスチック(perfumed plastics)、マイクロカプセル、ナノ及びマイクロラテックス、ポリマーフィルムフォーマー、ポリマー吸収剤、ポリマー吸着剤などがこの例である。PADには次のものが挙げられるがこれらに限定されない:
a.)マトリックス系:芳香剤をポリマーマトリックス又は粒子中に溶解又は分散させる。例えば、香料は、1)製品を配合する前にポリマー内に分散させるか、又は2)製品の配合中又は配合後にポリマーとは別に添加する、ことができる。ポリマーからの香料の分散は、所望の表面(部位)に堆積又は適用されるポリマーマトリックス系からの香料放出速度を可能にする又は増加させる一般的なトリガである。ただし、香料放出を制御し得るトリガは他に数多くのものが知られている。ポリマー粒子、フィルム、溶液、及び同様物の内部又は表面への吸収及び/又は吸着は、この技術の態様である。例としては、有機材料(例えばラテックス)からなるナノ又はマイクロ粒子がある。好適な粒子としては、限定するものではないが、ポリアセタール、ポリアクリレート、ポリアクリル酸、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアリールエーテルケトン、ポリブタジエン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリクロロプレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリクロロプレン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリケトン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンクロリネート、ポリイミド、ポリイソプレン、ポリ乳酸、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフタルアミド、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、並びにアクリロニトリル−ブタジエン、酢酸セルロース、エチレン−酢酸ビニル、エチレンビニルアルコール、スチレン−ブタジエン、酢酸ビニル−エチレン、及びこれらの混合物等に基づいたポリマー又はコポリマー等の広範な材料が挙げられる。
「標準」系は、ポリマーに結合した予備充填された香料を香料の放出の瞬間まで保持することを意図して「予備充填された」もののことを指す。こうしたポリマーは、純製品の匂いを抑制し、香料の放出速度に応じてブルーム及び/又は持続性の効果も与え得る。そのような系における課題の1つは、1)製品内の安定性(必要な時まで担体の内部に香料を保持する)と2)タイムリーな放出(使用中又は乾燥部位から)との間の理想的なバランスを達成することである。そのような安定性を達成することは、製品内保存及び製品の熟成において特に重要である。この課題は特に、水性系の界面活性剤含有製品(例えばヘビーデューティ液体洗濯洗剤)において明らかである。利用できる多くの「標準」マトリックス系は、水性系製品に配合されると、「平衡」系になる。許容可能な製品内の拡散安定性及び利用できる放出トリガ(例えば摩擦)を有するような、「平衡」系又はリザーバ系を選択することができる。「平衡」系は、香料及びポリマーを製品に別々に添加することができ、香料とポリマーの間の平衡相互作用により、1か所以上の消費者の接触点で利益を提供するものである(これに対して、遊離香料制御では、ポリマー支援送達技術がない)。このポリマーも香料で予備充填することができるが、香料の一部又は全部が製品内保存時に拡散し、所望の香料原材料(PRM)がポリマーに結合した平衡状態に達する場合がある。このポリマーは次に、香料を表面へと運び、放出は典型的に香料の拡散により生じる。そのような平衡系ポリマーの使用は、純製品の純製品匂い強度を低減させる可能性を有する(通常、予備充填された標準系の場合においてその傾向がより強い)。そのようなポリマーの堆積は、放出特性を「平坦化」するのに役立ち、持続性を高め得る。上記に示したように、こうした持続性は初期の強度を抑制することによって得られ、配合者が、より高いインパクト又は低い嗅覚閾値(ODT)又は低いコバッツ・インデックス(KI)のPRMを用いて、初期強度が強過ぎたり、変質することのないFMOT効果を得ることが可能となる。香料の放出は、望ましい消費者接触点に影響を与えるために、適用の特定の時間枠内で発生することが重要である。好適なマイクロ粒子及びマイクロラテックス、並びにこれらの製造方法は、米国特許出願第2005/0003980(A1)号に見出すことができる。マトリックス系は更に、ホットメルト接着剤及び香料プラスチックを含む。加えて、疎水変性多糖類を香料入り製品に配合することにより、香料の堆積を増加させ、及び/又は香料の放出を改変することができる。そのようなマトリックス系は全て、例えば多糖類及びナノラテックスを含めて、他のPDTと組み合わせることができ、これには他のPAD系(例えば香料マイクロカプセル(PMC)の形態のPADリザーバ系)が含まれる。ポリマー支援型送達(PAD)マトリックス系としては下記の参考文献に記載のものが挙げられる:米国特許出願公開第2004/0110648 A1号及び米国特許第6,531,444号。
シリコーンも、PDTとして使用可能なポリマーの例であり、ポリマー支援送達「マトリックス系」と同様の様相で香料の利益をもたらし得る。このようなPDTは、シリコーン支援送達(SAD)と呼ばれる。シリコーンに香料を予備充填することができ、あるいは、PADで記載したように平衡系として使用することができる。好適なシリコーン並びにその製造方法は、米国特許出願公開第20050143282A1号に見出すことができる。米国特許出願第2006/003913(A1)号に記載されているように、官能基化シリコーンも使用することができる。シリコーンの例としては、ポリジメチルシロキサン及びポリアルキルジメチルシロキサンが挙げられる。他の実施例としては、アミン官能性を有するものが挙げられ、これを用いてアミン支援型送達(AAD)、及び/又はポリマー支援型送達(PAD)、及び/又はアミン反応生成物(ARP)に関連した効果を与えることができる。その他のこのような例は、米国特許出願公開第2005/0003980 A1号に見出すことができる。
b.)リザーバ系:リザーバ系はコア/シェル型技術、すなわちフレグランスが保護シェルとして機能し得る香料放出制御膜によって包囲される技術としても知られる。マイクロカプセル内の材料は、コア、内部相、又は充填物と呼ばれ、壁は、場合によりシェル、コーティング、又は膜と呼ばれる。微粒子若しくは感圧性カプセル又はマイクロカプセルが、この技術の例である。本発明のマイクロカプセルは、様々な手順で形成され、これには、コーティング、押出成形、スプレードライ、界面重合、その場での重合、及びマトリックス重合が挙げられるがこれらに限定されない。可能なシェル材料は、水に対する安定性において幅広く異なる。最も安定なもののひとつがポリオキシメチレン尿素(PMU)系材料であり、これは、水溶液(又は製品)中で長期間にわたって特定のPRMを保持し得る。そのような系には、尿素−ホルムアルデヒド及び/又はメラミン−ホルムアルデヒドが挙げられるがこれらに限定されない。ゼラチン系マイクロカプセルは、例えば架橋の度合に応じて、水に急速又はゆっくり溶けるように調製することができる。数多くの他のカプセル壁材料が利用可能であり、観察される香料拡散安定性の程度が異なる。理論に束縛されるものではないが、例えば、表面にいったん堆積されたカプセルからの香料の放出速度は、典型的に、製品内香料拡散安定性の逆の順序になる。同様に、例えば尿素−ホルムアルデヒド及びメラミン−ホルムアルデヒドマイクロカプセルは、典型的に、放出のために、拡散以外、又は拡散に追加する放出機構を必要とし、例えばカプセルを破断して香料(芳香剤)放出速度を高めるための機械的力(例えば摩擦、圧力、剪断応力)を必要とする。他のトリガには、融解、溶解、加水分解、又はその他の化学反応、電磁放射線、及び同様物が挙げられる。好適なカプセル壁材料としては、アミノ樹脂に加えて、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、多糖類及び修飾多糖類、ゲル形成タンパク質、カルボキシメチルセルロース及び/又はヒドロキシエチルセルロースのような変性セルロース、ポリアクリレート、ポリ尿素、ポリウレタン並びにこれらの混合物が挙げられる。カプセルは、所望の表面へのカプセルの付着及び/又は保持を改良できる追加のコーティングで更にコーティングされてもよい。好適なコーティング材料としては、多糖類、カチオン性加工デンプン、カチオン性加工グアー、ポリシロキサン、ポリジアリルジメチルアンモニウムハライド、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリドとビニルピロリドンとのコポリマー、アクリルアミド、イミダゾール、イミダゾリニウムハライド、イミダゾリウムハライド、ポリビニルアミン、ポリビニルアミンとN−ビニルホルムアミドとのコポリマーからなる群から選択される、カプセルの表面にカチオン性コーティングポリマー封入材料を形成するカチオン性ポリマーが挙げられる。典型的なカプセルは、1マイクロメートル〜500マイクロメートルの直径を有する。予備充填マイクロカプセルの使用には、製品内安定性と使用中及び/又は表面上(部位上)での放出との適切な比、並びに適切なPRM選択が必要となる。尿素−ホルムアルデヒド及び/又はメラミン−ホルムアルデヒドマイクロカプセルは、特に中性付近の水性系溶液中で比較的安定である。これらの材料は、摩擦トリガを必要とする可能性があり、これは全ての製品用途に適用可能ではない場合がある。他のマイクロカプセル材料(例えばゼラチン)は水性系製品中で不安定である可能性があり、製品内で熟成すると、利益が低下する可能性がある(遊離香料制御に比べて)。
【0095】
II.分子支援型送達(MAD):非ポリマー物質又は分子も香料の送達を向上させるうえで機能し得る。理論に束縛されるものではないが、香料は、有機材料と非共有結合的に相互作用して、堆積及び/又は放出の変化をもたらし得る。そのような有機材料の非限定的な例には、疎水性材料(例えば有機油、ろう、鉱物油、ワセリン、脂肪酸又はエステル)、糖、界面活性剤、リポソーム、更に他の香料原材料(香油)、並びに天然油(体の汚れ及び/又はその他の汚れを含む)が含まれるがこれらに限定されない。香料固定剤は、更に別の例である。一態様において、非ポリマー性材料又は分子は、約2よりも大きいCLogPを有する。分子支援型送達(MAD)としては、米国特許第7,119,060号に記載のものが挙げられる。
【0096】
III.繊維支援型送達(FAD):部位の選択又は使用はそれ自体香料の送達を向上させる可能性がある。実際、部位それ自体が香料送達技術であり得る。例えば、綿又はポリエステルなどの異なる種類の布地は、香料をひき付ける、及び/又は保持する、及び/又は放出する能力に関して異なる性質を有する。繊維の表面又は内部に蓄積される香料の量は、繊維の選択によって、更に繊維の履歴又は処理によって、並びにあらゆる繊維コーティング又は処理によって変化し得る。繊維は、織り繊維及び不織繊維であり得、また天然繊維又は合成繊維であり得る。天然繊維には、植物、動物、及び地質学的プロセスにより生成されたものが挙げられ、これには木綿、麻、黄麻、亜麻、ラミー、及びサイザルなどのセルロース材料、並びに紙及び布を製造するのに使用される繊維が挙げられるがこれらに限定されない。繊維支援送達は、サーモメカニカルパルプ、漂白若しくは未漂白クラフト、又は亜硫酸パルプなどの、木材繊維の使用からなり得る。動物繊維は、主として絹、腱、腸、及び毛髪(ウールなど)などの特定のタンパク質からなるものである。合成化学物質によるポリマー繊維には、ポリアミドナイロン、PET又はPBTポリエステル、フェノール−ホルムアルデヒド(PF)、ポリビニルアルコール繊維(PVOH)、ポリ塩化ビニル繊維(PVC)、ポリオレフィン(PP及びPE)、並びにアクリルポリマーが挙げられるがこれらに限定されない。そのような繊維は全て、香料を予備充填することができ、その後で製品に添加することができ、この製品は遊離香料及び/又は1つ以上の香料送達技術を含んでも含まなくてもよい。一態様において、繊維は、香料で充填する前に製品に添加され、その後繊維内に拡散し得る香料をその製品に添加することによって、繊維に香料を充填することができる。理論に束縛されるものではないが、香料は、例えば製品保管中に、繊維に吸収又は繊維内に吸着させることができ、次に、1つ以上の決定的瞬間又は消費者接触点で放出させることができる。
【0097】
IV.アミン支援型送達(AAD):アミン支援型送達技術の手法は、アミン基を含有する材料を使用することによって香料の蓄積量を増大させる、又は製品使用時の香料放出性を改変するものである。このアプローチでは、製品への添加前に香料原材料とアミンとを先行複合体化又は先行反応させる必要はない。一態様において、本明細書で使用するのに好適なアミン含有AAD材料は、非芳香族、例えばポリアルキルイミン(例えばポリエチレンイミン(PEI))、又はポリビニルアミン(PVAm)、あるいは芳香族(例えばアントラニレート)であり得る。こうした材料はポリマー性又は非ポリマー性であってよい。一態様では、こうした材料には少なくとも1つの一級アミンが含有される。この技術は、アミン官能基を介して、低ODTの香料ノート(例えばアルデヒド、ケトン、エノン)の持続性を伸ばし、放出を制御し、また理論に拘束されるものではないが、ポリマーアミンのポリマー支援送達による他のPRMの送達を可能にする。技術なしでは、揮発性のトップノートはあまりにも急激に失われる可能性があり、トップノートに対するミドルノート及びベースノートの比率が高くなり得る。ポリマーアミンの使用によって、より高いレベルのトップノート及び他のPRMを使用して、純製品の匂いを望む以上の強さにすることなく新鮮さを持続することが可能となるか、又はトップノート及び他のPRMをより有効に使用することが可能となる。一態様において、AAD系は、ほぼ中性よりも高いpHでPRMを送達するのに有効である。理論に束縛されるものではないが、AAD系のアミンがより多く脱プロトン化する条件では、PRM(例えばアルデヒド及びケトン(不飽和ケトンを含む)及びエノン(例えばダマスコーン))に対する脱プロトン化されたアミンの親和力が高くなる可能性がある。別の一態様において、ポリマーアミンは、ほぼ中性よりも低いpHでPRMを送達するのに有効である。理論に束縛されるものではないが、AAD系のアミンがより多くプロトン化する条件では、PRM(例えばアルデヒド及びケトン)に対するプロトン化したアミンの親和力が低くなり、幅広い範囲のPRMに対してポリマー骨格の親和力が高くなる可能性がある。こうした態様では、ポリマー支援型送達によってより高い香料効果が送達され得る。すなわち、こうした系はAADの下位に分類されるものであり、アミン−ポリマー支援型送達すなわちAPADと呼ぶことができる。7よりも低いpHの組成物中でAPADが採用された場合において、そのようなAPAD系はまた、ポリマー支援送達(PAD)とみなすこともできる。更に別の一態様において、AADとPAD系は他の材料(例えばアニオン性界面活性剤又はポリマーなど)と相互作用し、コアセルベート及び/又はコアセルベート様の系を形成し得る。別の態様では、例えば硫黄、リン、セレニウムなどの窒素以外のヘテロ原子を含有する物質をアミン化合物の代わりに使用することができる。更なる別の態様では、上記の代替化合物をアミン化合物と組み合わせて使用することができる。更なる別の態様では、1つの分子がアミン部分と、例えばチオール、ホスフィン、及びセレノールなどの1つ以上の代替ヘテロ原子部分とを含有していてもよい。好適なAAD系並びにその製造方法は、米国特許第6,103,678号に見出すことができる。
【0098】
V.シクロデキストリン送達系(CD):この技術手法は、環状オリゴ糖又はシクロデキストリンを用いて香料の送達を向上させる。典型的に、香料とシクロデキストリン(CD)の複合体が形成される。こうした複合体は、予め形成してもよく、その場で形成してもよく、部位の表面上又は内部で形成してもよい。理論に束縛されるものではないが、特に、シクロデキストリン空洞に対して香料と競合する他の補助成分(例えば界面活性剤)が高濃度で存在していない場合は、水を喪失することで、平衡がCD−香料複合体に向かってシフトし得る。水の曝露又は水分量増加が後の時点で起こった場合、ブルーム効果が達成され得る。加えて、シクロデキストリンにより、香料配合者がPRMを選択する際のフレキシビリティが高められる。シクロデキストリンは、香料を予備充填することができ、又は香料とは別に添加して、望ましい香料安定性、堆積、又は放出の利益を得ることができる。好適なCD並びにその製造方法は、米国特許出願公開第2006/0263313 A1号に見出すことができる。
【0099】
VI.デンプン封入アコード(SEA):デンプン封入アコード(SEA)技術の使用により、例えばデンプンなどの成分を添加して液体香料を固体に変換することによって香料の性質を改変することが可能である。この利益には、製品保管中(特に非水性条件下で)の香りの保留性が高くなることが挙げられる。水分に曝露すると、香料のブルームがトリガされ得る。デンプンにより、製品配合者は、SEAの存在なしでは通常使用できないPRM又はPRM濃度を選択できるようになるため、他の決定的瞬間における利益も達成され得る。他の技術例には、他の有機及び無機材料(例えばシリカ)を使用して、香料を液体から固体に変換することが挙げられる。好適なSEA並びにその製造方法は、米国特許第6,458,754 B1号に見出すことができる。
【0100】
VII.無機担体送達系(ZIC):この技術は香料を送達するうえで多孔質のゼオライト又は他の無機材料を使用することに関する。香料で充填したゼオライトを、例えば香料充填ゼオライト(PLZ)をコーティングするために用いられる補助成分と共に、又はこのような補助成分は用いずに使用して、製品保存時、又は使用時、又は乾燥した部位からの香料放出特性を変化させることが可能である。好適なゼオライト及び無機担体並びにその製造方法は、米国特許出願第2005/0003980 A1号に見ることができる。シリカはZICの別の形態である。好適な無機担体の別の例としては無機チューブがあり、この場合、香料又は他の活性物質がナノ又はマイクロチューブの内腔内に収容される。好ましくは、香料で充填した無機チューブ(すなわち香料充填チューブ又はPLT)は、ハロイサイト、又はハロイサイトと他の無機材料(他の粘土を含む)との混合物のような、鉱物性のナノ又はマイクロチューブである。PLT技術は更に、製品内拡散安定性の改善、望ましい部位への堆積、又は充填された香料の放出速度の制御のために、チューブの内側及び/又は外側に追加の成分を含み得る。モノマー及び/又はポリマー材料(デンプンカプセル化を含む)を使用して、PLTをコーティング、プラグ、キャップ、又は別の方法でカプセル化することができる。好適なPLT系及びその製造方法は、米国特許第5,651,976号に見出すことができる。
【0101】
VIII.プロ香料(PP):この技術は、1つ以上のPRMと1つ以上の担体との間に共有結合を有する材料を形成するために、香料材料と他の基材又は化学物質とを反応させることから得られる、香料技術を指す。PRMはプロPRM(即ちプロ香料)と呼ばれる新たな材料へと変換され、プロPRMは水や光などの誘因への曝露に応じオリジナルのPRMを放出する。プロ香料は、香料の堆積、持続性、安定性、定着などを高めるなど、香料送達特性の強化を提供し得る。プロ香料には、モノマー(非ポリマー)又はポリマーであるものが挙げられ、予め形成することができ、あるいは例えば製品内保存中又は湿潤若しくは乾燥部位に存在し得るような平衡条件下でその場で形成することができる。プロ香料の非限定的な例としては、マイケル付加物(例えば、β−アミノケトン)、芳香族又は非芳香族イミン(シッフ塩基)、オキサゾリジン、β−ケトエステル、及びオルトエステルが挙げられる。別の態様には、例えばα、β−不飽和ケトン、アルデヒド又はカルボキシルエステルなどの、PRMを放出可能な1つ以上のβ−オキシ又はβ−チオカルボニル部分を有する化合物が含まれる。香料放出の典型的なトリガは、水への曝露であるが、他のトリガとしては、酵素、熱、光、pH変化、自動酸化、平衡のシフト、濃度又はイオン強度の変化などが挙げられる。水性系製品については、光トリガのプロ香料が特に適している。そのような光プロ香料(PPP)には、トリガされたときにクマリン誘導体及び香料並びに/又はプロ香料を放出するものが挙げられるがこれらに限定されない。放出されたプロ香料は、上述のトリガのうち任意のものにより、1種以上のPRMを放出し得る。一態様において、光プロ香料は、光及び/又は水分トリガに曝されると、窒素系プロ香料を放出する。別の一態様において、窒素系プロ香料は、光プロ香料から放出されて、例えばアルデヒド、ケトン(エノンを含む)及びアルコールから選択される1種以上のPRMを放出する。更に別の一態様において、PPPはジヒドロキシクマリン誘導体を放出する。光トリガのプロ香料は更に、クマリン誘導体及び香料アルコールを放出するエステルであり得る。一態様において、プロ香料は、米国特許出願第2006/0020459(A1)号に記載されるジメトキシベンゾイン誘導体である。別の態様では、プロ香料は、電磁放射に曝した場合にアルコールを放出する3’,5’−ジメトキシベンゾイン(DMB)誘導体である。更に別の一態様において、プロ香料は1種以上の低ODT PRMを放出し、これには三級アルコール(例えばリナロール、テトラヒドロリナロール、又はジヒドロミルセノール)が含まれる。好適なプロ香料及びその製造方法は、米国特許第7,018,978 B2号に見出すことができる。
a.)アミン反応生成物(ARP):本出願の目的において、ARPはPPの下位又はその種に分類されるものである。アミン官能基が1つ以上のPRMと予備反応してアミン反応生成物(ARP)を生成することから、「反応性」ポリマーアミンという呼び方をすることもできる。典型的に、反応性アミンは一級及び/又は二級アミンであり、ポリマー又はモノマー(非ポリマー)の一部であり得る。こうしたARPには、更なるPRMと混合してポリマー支援型送達効果及び/又はアミン支援型送達効果を提供することも可能である。ポリマーアミンの非限定的な例としては、ポリエチレンイミン(PEI)などのポリアルキルイミン、又はポリビニルアミン(PVAm)に基づいたポリマーが挙げられる。モノマー(非ポリマー)アミンの非限定的な例としては、ヒドロキシルアミン(例えば2−アミノエタノール)及びそのアルキル置換誘導体、並びに芳香族アミン(例えばアントラニレート)が挙げられる。ARPは予め香料と混合してもよく、リーブオン又はリンスオフの用途では香料と別に添加してもよい。別の態様では、例えば酸素、硫黄、リン又はセレニウムなどの窒素以外のヘテロ原子を含有する物質をアミン化合物の代わりに使用することができる。更なる別の態様では、上記の代替化合物をアミン化合物と組み合わせて使用することができる。更なる別の態様では、1つの分子がアミン部分と、例えばチオール、ホスフィン、及びセレノールなどの1つ以上の代替ヘテロ原子部分とを含有していてもよい。この利益には、改善された香料送達、並びに制御された香料放出が挙げられ得る。好適なARP並びにその製造方法は、米国特許第6,413,920 B1号に見出すことができる。
b.)硫黄含有プロ香料化合物
本明細書に開示される香料の実施形態は、硫黄を含有するプロ香料化合物の香料構成成分として使用できる。本明細書で、用語「プロ香料化合物」は、香料原材料(PRM)と硫黄を含む材料との化学結合の結果得られる化合物を指す。プロ香料化合物は、水又は光又は大気中酸素のようなトリガに曝露すると当初のPRM(即ち、予め変換された)を放出することができる。プロ香料化合物の好適な製造方法は、米国特許第7,018,978号に見出すことができる。
【0102】
送達系に使用する香料及びPRMの量
一態様では、表1に開示されるものを含む本明細書に開示される香料及びPRM、並びにその立体異性体は、香料送達系の全重量に基づいて、0.001%〜約50%、0.005%〜30%、0.01%〜約10%、0.025%〜約5%、又は更には0.025%〜約1%の濃度で香料送達系に用いるのに好適である。
【0103】
一態様では、本明細書に開示されている香料送達系は、消費者製品の全重量に基づいて、約0.001%〜約20%、約0.01%〜約10%、約0.05%〜約5%、約0.1%〜約0.5%の濃度で、消費者製品、洗浄及び処理組成物、並びに、布地及び硬質表面用の、洗浄及び/又は処理組成物、洗剤、並びに、超コンパクト化消費者製品(超コンパクト化布地及び硬質表面洗浄及び/又は処理組成物が挙げられ、例えば、固体又は液体であり得る超コンパクト化洗剤)において使用するに好適である。
【0104】
一態様では、表1のPRMを含む本明細書に開示される香料及びPRMの量は、マイクロカプセル及び/又はナノカプセル(ポリマー支援型送達(PAD)リザーバ系)の全重量に基づいて、約0.1重量%〜約99重量%、25重量%〜約95重量%、30〜約90重量%、45重量%〜約90重量%、65重量%〜約90重量%であってもよい。
【0105】
一実施形態では、香料の総量は、デンプン封入体及びデンプン凝集体(デンプン封入アコード(SEA))の全重量に基づいて、0.1%〜約99%、25%〜約95%、30〜約90%、45%〜約90%、65%〜約90%の範囲である。一態様では、表1に開示されるものを含め、本明細書に開示される香料及びPRM、並びにその立体異性体は、かかるデンプン封入体及びデンプン凝集体中において用いるのに好適である。かかる香料、PRM及びその立体異性体は、かかるデンプン封入体及びデンプン凝集体において、組み合わせて使用されてもよい。
【0106】
一態様では、香料の総量は、[シクロデキストリン−香料]複合体(シクロデキストリン(CD))の全重量に基づいて、0.1%〜約99%、2.5%〜約75%、5%〜約60%、5%〜約50%、5%〜約25%の範囲である。一態様では、表1に開示されるものを含め、本明細書に開示される香料及びPRM、並びにその立体異性体は、かかる[シクロデキストリン−香料]複合体に用いるのに好適である。このような香料、PRM及びその立体異性体は、このような[シクロデキストリン−香料]複合体に組み合わせて使用されてもよい。
【0107】
一態様では、香料の総量は、ポリマー支援型送達(PAD)マトリックス系(シリコーンを含む)の全重量に基づいて、0.1%〜約99%、2.5%〜約75%、5%〜約60%、5%〜約50%、5%〜約25%の範囲である。一態様では、香料の総量は、ホットメルト香料送達系/香料充填プラスチックマトリックス系の全重量に対して、1%〜約99%、2.5%〜約75%、5%〜約60%、5%〜約50%、10%〜約50%の範囲である。一態様では、表1に開示されるものを含め、本明細書に開示される香料及びPRM、並びにその立体異性体は、ホットメルト香料送達系/香料充填プラスチックマトリックス系を含む、かかるポリマー支援型送達(PAD)マトリックス系に用いるのに好適である。かかる香料、PRM及びその立体異性体は、かかるポリマー支援型送達(PAD)マトリックス系(ホットメルト香料送達系/香料充填プラスチックマトリックス系など)において、組み合わせて使用されてもよい。
【0108】
一態様では、香料の総量は、アミン支援型送達(AAD)(アミノシリコーンを含む)の全重量に対して、1%〜約99%、2.5%〜約75%、5%〜約60%、5%〜約50%、5%〜約25%の範囲である。一態様では、表1に開示されるものを含め、本明細書に開示される香料及びPRM、並びにその立体異性体は、かかるアミン支援型送達(AAD)系に用いるのに好適である。
【0109】
一態様では、香料の総量は、プロ香料(PP)アミン反応生成物(ARP)系の全重量に基づいて、0.1%〜約99%、約1%〜約99%、5%〜約90%、10%〜約75%、20%〜約75%、25%〜約60%の範囲である。一態様では、表1に開示されるものを含め、本明細書に開示される香料及びPRM、並びにその立体異性体は、かかるプロ香料(PP)アミン反応生成物(ARP)系に用いるのに好適である。
【0110】
本明細書に開示されている香料送達系としても既知の香料送達技術は、任意のタイプの消費者製品、洗浄及び/又は処理組成物、布地及び硬質表面用洗浄及び/又は処理組成物、洗剤、並びに超コンパクト洗剤において、任意に組み合わせて使用され得る。
【0111】
一態様では、シェルとコアとを含む封入体であって、前記シェルが前記コアを封入し、前記コアが本明細書に開示される香料及び/又は香料原料を含む、封入体が開示される。
【0112】
一態様では、シェルとコアとを含む封入体であって、前記コアが、表1のA〜Gのものを含め、本明細書に開示される香料及びPRMからなる群から選択される香料を含む、封入体が開示される。
【0113】
上記態様で提供される封入体の一態様では、前記封入体のシェルは以下を含む:
(i)アミノ樹脂ポリマーであって、一態様では、前記アミノ樹脂ポリマーは、メラミンとホルムアルデヒドの反応生成物、尿素とホルムアルデヒドの反応生成物及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含み、一態様では、メチロールメラミン、メチル化メチロールメラミン、ジメチロール尿素、メチル化ジメチロール尿素及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含む
(ii)ポリアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリメタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリウレタンメタクリレート、エポキシメタクリレート及びこれらの混合物からなる群から選択される材料;
(iii)1つ以上の芳香族アルコールと少なくとも1つのアルデヒド部分を含む1つ以上の材料との反応生成物であって、一態様において、前記芳香族アルコールは2個以上のヒドロキシ基を含むフェノールであってもよく、一態様では、前記芳香族アルコールは、ブレンツカテキン(ピロカテコール)、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,4ナフトヒドロキシキノン、フロログルシン、ピロガロール、ヒドロキシヒドロキノン及びこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。一態様では、前記1つ以上のアルデヒド部分を含む材料は、1分子当たり2、3、又は4つの遊離アルデヒド部分を含み、前記1つ以上のアルデヒド部分を含む材料は、グリオキサール、グルタルアルデヒド、スクシンジアルデヒドからなる群から選択される;及び/又は
(iv)構造CH(NHを有するメラミン又はメチレンジアミン、1つ以上のアルデヒド部分を含む材料、アルコキシエタノール及び酸の反応生成物であって、一態様では、前記1つ以上のアルデヒド部分を含む材料は、グリオキサール、C(4,6)−2,2−ジアルコキシ−エタナール、一態様では、2,2−ジメトキシ−エタナール、又は2,2−ジエトキシ−エタナール、又はこれらの混合物、グリオキサレート及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0114】
一態様では、香料及び/又は本明細書に開示される香料原料と複合したβ−シクロデキストリンを含む環状オリゴ糖複合体が開示される。
【0115】
表1のA〜Gのものを含め、本明細書に開示される香料及びPRMからなる群から選択される香料と複合したβ−シクロデキストリンを含む環状オリゴ糖複合体も開示される。
【0116】
補助成分
本発明の目的のために、以下に例示される補助剤の非限定的な一覧は、本発明の組成物での使用に適しており、例えば、性能を補助若しくは向上させるために、洗浄される基材の処理のために、又は香料、着色剤、染料などを用いる場合のように組成物の審美性を変化させるために、望ましくは本発明の特定の態様に組み込むことができる。このような補助剤は、本出願人らの香料及び/又は香料系を介して供給される成分に追加されると理解される。このような追加的構成成分の正確な性質、及びそれを組み込む濃度は、組成物の物理的形態及び使用されるべき作業の性質に依存する。好適な追加材料としては、漂白活性化剤、抗菌剤、界面活性剤、ビルダー、キレート化剤、移染抑制剤、分散剤、酵素及び酵素安定剤、触媒物質、漂白活性化剤、ポリマー系分散剤、泥汚れ除去/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、構造弾性化剤、布地柔軟剤、キャリア、ヒドロトロープ、制汗有効成分、加工助剤、及び/又は顔料が挙げられるが、これらに限定されない。下記の開示に加えて、このような他の補助剤の好適な例及び使用量は、米国特許第6,326,348 B1号に見出される。
【0117】
各補助成分は、本出願人らの組成物にとって必須ではない。したがって、本出願人らの組成物の特定の実施形態は、以下の補助剤物質の1つ以上を含有しない:漂白剤活性化剤、抗菌剤、界面活性剤、ビルダー、キレート剤、移染防止剤、分散剤、酵素及び酵素安定剤、触媒金属錯体、高分子分散剤、泥汚れ除去剤/再付着防止剤、増白剤、泡抑制剤、染料、構造弾性化剤、布地柔軟剤、キャリア、ヒドロトロープ、制汗有効成分、加工助剤並びに/又は顔料。しかし、1種以上の補助剤が存在する場合、このような1種以上の補助剤は、以下に詳述されるように存在してもよい。
【0118】
抗菌剤−好適な抗菌剤としては、限定するものではないが、金属(例えば、Zn、Cu、Al、Ti、Sn、Bi、及びAg)、金属塩(例えば、炭酸亜鉛、硫酸銅、及びグルコン酸亜鉛)、金属ピリチオン塩(例えば、ZPT及びCuPT)、ゼオライト、金属ゼオライト、四級アンモニウム(quat)化合物(例えば、塩化ピリジニウムセチル及び塩化ベンジルアルコニウム)、quat結合粘土(quat bound clay)、金属結合粘土(metal bound clay)、及びPolyAspirinが挙げられる。その他の好適な抗菌剤としては、サリチル酸、ポリビニルアミン、コールタール、硫黄、ウィットフィールド軟膏、カステラーニ塗布剤、塩化アルミニウム、ゲンチアナバイオレット、オクトピロックス(ピロクトンオラミン)、シクロピロックスオラミン、ウンデシレン酸及びその金属塩、過マンガン酸カリウム、硫化セレン、チオ硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、橙皮油、尿素製剤、グリセオフルビン、8−ヒドロキシキノリンクリオキノール(ciloquinol)、チオベンダゾール、チオカルバメート、ハロプロジン、ポリエン、ヒドロキシピリドン、モルホリン、ベンジルアミン、アリルアミン(テルビナフィンなど)、ティーツリーオイル、クローブリーフオイル、コリアンダー、パルマローザ、ベルベリン、タイムレッド、桂皮油、ケイ皮アルデヒド、シトロネル酸、ヒノキトール、イヒチオールペール、Sensiva SC−50、Elestab HP−100、アゼライン酸、リチカーゼ、ヨードプロピニルブチルカルバメート(IPBC)、グリコール(例えば、プロピレングリコール;ジプロピレングリコール及びヘキシレングリコール);ジオール(例えば、ヘキサンジオール)、トリクロサン、トリクロカルバン、イソチアザリノン(例えば、オクチルイソチアザリノン及びアゾール)及びこれらの組み合わせが挙げられる。好適な抗菌剤は、米国特許第6,488,943号及び米国特許出願公開第2008/0138441号に記載されている。
【0119】
界面活性剤−本発明による組成物は、界面活性剤又は界面活性剤系を含むことができ、界面活性剤は、非イオン性及び/若しくはアニオン性及び/若しくはカチオン性界面活性剤並びに/又は両性及び/若しくは双極性及び/若しくは半極性非イオン性界面活性剤から選択できる。界面活性剤は、典型的には洗浄組成物の約0.1重量%から、約1重量%から、又は更には約5重量%から、洗浄組成物の約99.9重量%まで、約80重量%まで、約35重量%まで、又は更には約30重量%までの濃度で存在する。
【0120】
ビルダー−本発明の組成物は、1つ以上の洗剤ビルダー又はビルダー系を含むことができる。存在する場合、本組成物は典型的には、少なくとも約1重量%のビルダー、又は約5重量%又は10重量%から約80重量%まで、50重量%まで、又は更には30重量%までの前記ビルダーを含む。ビルダーとしては、ポリホスフェートのアルカリ金属、アンモニウム及びアルカノールアンモニウム塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ土類及びアルカリ金属炭酸塩、アルミノシリケートビルダー、ポリカルボキシレート化合物、エーテルヒドロキシポリカルボキシレート、無水マレイン酸とエチレン又はビニルメチルエーテルとのコポリマー、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン−2,4,6−トリスルホン酸、並びにカルボキシメチルオキシコハク酸、エチレンジアミン四酢酸及びニトリロ三酢酸のようなポリ酢酸の種々のアルカリ金属、アンモニウム及び置換アンモニウム塩、並びにメリット酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼン1,3,5−トリカルボン酸、カルボキシメチルオキシコハク酸、及びそれらの可溶性塩のようなポリカルボン酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。
【0121】
キレート化剤−本明細書の組成物はまた、任意で1つ以上の銅、鉄、及び/又はマンガンキレート化剤を含有してもよい。使用される場合、キレート化剤は、一般に、本明細書の組成物の約0.1重量%〜約15重量%、又は更には本明細書の組成物の約3.0重量%〜約15重量%を構成する。
【0122】
移染防止剤−本発明の組成物はまた、1つ以上の移染防止剤を含んでもよい。好適な高分子移染防止剤としては、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書の組成物中に存在する場合、移染防止剤は、洗浄組成物の約0.0001重量%から、約0.01重量%から、約0.05重量%から、洗浄組成物の約10重量%まで、約2重量%まで、又は更には約1重量%までの濃度で存在する。
【0123】
分散剤−本発明の組成物はまた、分散剤を含むことができる。好適な水溶性有機材料は、ホモポリマー又はコポリマーの酸又はそれらの塩であり、それらのうちのポリカルボン酸は、互いに炭素原子2個を超えない程度に離れている少なくとも2個のカルボキシル基を含み得る。
【0124】
酵素−組成物は、洗浄性能効果、及び/又は布地ケア効果をもたらす1つ以上の洗浄性酵素を含むことができる。好適な酵素の例としては、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、及びアミラーゼ、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。典型的な組み合わせは、プロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、及び/又はセルラーゼのような従来の適用可能な酵素をアミラーゼと組み合わせた混液である。
【0125】
酵素安定剤−組成物において、例えば洗剤において使用するための酵素は、様々な技術によって安定化可能である。本明細書に用いられる酵素は、カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオンを酵素に供給する、最終組成物中のカルシウム及び/又はマグネシウムイオンの水溶性供給源の存在によって安定化させることができる。
【0126】
触媒金属錯体−本出願人らの組成物は、触媒金属錯体を包含してもよい。金属含有漂白触媒の1つの種類は、銅、鉄、チタン、ルテニウム、タングステン、モリブデン、又はマンガンのカチオンのような、限定された漂白触媒活性の遷移金属カチオン、亜鉛又はアルミニウムのカチオンのような、漂白触媒活性をほとんど又は全く有さない補助金属カチオン、並びに触媒金属及び補助金属のカチオンに対して規定された安定度定数を有する金属イオン封鎖剤(sequestrate)、特にエチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)及びこれらの水溶性塩を含む触媒系である。このような触媒は、米国特許第4,430,243号に開示される。
【0127】
所望する場合、本明細書の組成物はマンガン化合物を用いて触媒可能である。このような化合物及び使用濃度は当該技術分野で周知であり、例えば、米国特許第5,576,282号に開示されるマンガン系触媒が挙げられる。
【0128】
本明細書で有用なコバルト漂白触媒は既知である。このようなコバルト触媒は、既知の手順、例えば、米国特許第5,597,936号に教示されているような手順によって容易に調製される。
【0129】
本明細書における組成物は、「MRL」と略される大多環状の剛性配位子の遷移金属錯体も好適に含み得る。実際には、限定目的ではないが、本明細書における組成物及び洗浄方法は、水性の洗浄媒質内において少なくともおよそ1憶分の1部の有益剤MRL種を提供するように調整することができ、約0.005ppm〜約25ppm、約0.05ppm〜約10pm、更には約0.1ppm〜約5ppmのMRLを洗浄溶液中に提供するよう調整できる。
【0130】
本遷移金属漂白剤触媒中の好適な遷移金属としては、マンガン、鉄、及びクロムが挙げられる。本明細書における好適なMRLは、架橋した特定の種類の超剛性配位子、例えば、5,12−ジエチル−1,5,8,12−テトラアザビシクロ[6.6.2]ヘキサデカンである。
【0131】
好適な遷移金属MRLは、既知の手順、例えば米国特許第6,225,464号で教示されているような手順によって容易に調製される。
【0132】
本発明の無水制汗組成物に使用するための制汗有効成分としては、制汗活性を有する任意の化合物、組成物又はその他の材料が挙げられる。より具体的には、制汗有効成分としては、特にアルミニウム、ジルコニウム及び亜鉛の無機塩及び有機塩である収斂性金属塩、並びにこれらの混合物が挙げられる。更により具体的には、制汗有効成分としては、アルミニウム含有及び/又はジルコニウム含有塩又は物質、例えば、アルミニウムハライド、アルミニウムクロロヒドレート、アルミニウムヒドロキシハライド、ジルコニルオキシハライド、ジルコニルヒドロキシハライド、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0133】
使用方法及び使用
本明細書に開示されている特定の消費者製品は、部位を、とりわけ、表面又は布地を、洗浄又は処理するために使用することができる。通常、この部位の少なくとも一部は、未希釈形態で又は液体、例えば洗浄液に希釈されて本出願人らの組成物の実施形態と接触し、そしてその後、場合により、その部位が洗浄及び/又はすすがれてもよい。一態様では、ある部位が任意により洗浄及び/又はすすがれ、本発明による粒子に又は前記粒子を含む組成物に接触され、次に任意により洗浄及び/又はすすがれる。本発明の目的に関して、洗浄としては、限定するものではないが、こすり洗い及び機械的撹拌が挙げられる。布地は、標準的な消費者の使用条件で洗濯又は処理することが可能な大部分の任意の布地を含んでよい。開示される組成物を含み得る液体は、約3〜約11.5のpHを有してよい。こうした組成物は、典型的には溶液中で約500ppm〜約15,000ppmの濃度で使用される。洗浄溶媒が水であるとき、水温は、典型的には、約5℃〜約90℃であり、部位が布地を含むとき、水と布地との割合は、典型的には、約1:1〜約30:1である。
【0134】
一態様では、部位を任意により洗浄及び/又はすすぐ工程と、本明細書に開示される香料及び/又は香料原料並びにこれらの混合物を含む本明細書に開示される任意の組成物に前記部位を接触させる工程と、任意追加的に前記部位を洗浄及び/若しくはすすぎ並びに/又は乾燥する工程と、を含む、芳香剤馴化を低減する方法が開示される。
【0135】
上記の開示に加えて、芳香剤馴化を低減する方法であって、
a)任意追加的に、部位を洗浄及び/又はすすぐ工程と、
b)表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料、及び/又は表1の香料A〜Gからなる群から選択される香料及びこれらの混合物を含む任意の組成物に前記部位を接触させる工程と、
c)任意追加的に前記部位を洗浄及び/若しくはすすぎ並びに/又は乾燥する(一態様ではライン乾燥及び/又は機械乾燥により)工程と、
を含む方法が開示される。
【0136】
一態様では、香料及び/又は消費者製品の改良された新鮮さが長時間得られる、そのような香料及び/又は消費者製品に抗馴化特性を付与するための、本明細書に開示される1つ以上の香料原材料の使用が開示される。
【0137】
一態様では、香料及び/又は消費者製品に抗馴化特性を付与し、その結果かかる香料及び/又は消費者製品の改良された新鮮さを長時間得るための、本明細書に開示される1つ以上の香料原材料の使用であって、そのような香料原材料が以下からなる群から選択される
a)チオール部分を含む香料原材料は、5−メチル−5−スルファニルヘキサン−3−オン;2−(4−メチル−1−シクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−チオール;5−メチル−2−(2−スルファニルプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1−オン;4,7,7−トリメチル−6−チアビシクロ[3.2.1]オクタン;4−メトキシ−2−メチルブタン−2−チオール;メタンチオール;エタンチオール;プロパ−2−エン−1−チオール;プロパン−2−チオール;2−メチルプロパン−2−チオール;プロパン−1−チオール;ブタン−2−チオール;ブタン−1−チオール;2−メチルプロパン−1−チオール;メチルジスルファニルメタン;2−メチルブタン−2−チオール;3−メチルブタン−2−チオール;3−メチルブタン−2−チオール;ペンタン−2−チオール;ペンタン−1−チオール;2−メチルブタン−1−チオール;シクロペンタンチオール;3−メチルジスルファニルプロパ−1−エン;メチルスルファニルジスルファニルメタン;1−メチルジスルファニルプロパン;エタン−1,2−ジチオール;1−(メチルジスルファニル)プロパ−1−エン;3−スルファニルブタン−2−オン;エチルジスルファニルエタン;ヘキサン−1−チオール;1−エチルジスルファニルプロパン;チオフェン−2−チオール;プロパン−1,3−ジチオール;3−スルファニルペンタン−2−オン;2−プロパン−2−イルジスルファニルプロパン;ブタン−1,4−ジチオール;ベンゼンチオール;エチルスルファニルジスルファニルエタン;3−メチルスルファニルジスルファニルプロパ−1−エン;1−メチルスルファニルジスルファニルプロパン;ブタン−2,3−ジチオール;4−メチル−4−スルファニルペンタン−2−オン;3−プロパ−2−エニルジスルファニルプロパ−1−エン;1−メトキシヘキサン−3−チオール;エチル=2−スルファニルプロパノアート;1−(プロパ−2−エニルジスルファニル)プロパン;1−プロピルジスルファニルプロパン;1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)エタノンブタン−1,3−ジチオール;1−プロピルジスルファニルプロパ−1−エン;2−メチルベンゼンチオール;チオフェン−2−イルメタンチオール;3−スルファニルブタン−2−オール;フェニルメタンチオールペンタン−1,5−ジチオール;2−エチルベンゼンチオール;3−プロパ−2−エニルスルファニルジスルファニルプロパ−1−エン;メチルジスルファニルジスルファニルメタン;1−プロピルスルファニルジスルファニルプロパン;2,7,7−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプタン−2−チオール;2,6−ジメチルベンゼンチオール;2−フェニルエタンチオール;ヘキサン−1,6−ジチオール;2−(メチルジスルファニルメチル)フラン;ピリジン−2−イルメタンチオール;2−メトキシベンゼンチオール;(7,7−ジメチル−2−ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル)メタンチオール;メチルジスルファニルベンゼン;1−ブチルジスルファニルブタン;(4−メトキシフェニル)メタンチオール;2−スルファニルプロパン酸;エチル=2−メチルジスルファニルプロパノアート;(2E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−チオール;3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−チオール;ピラジン−2−イルメタンチオール;メチルジスルファニルメチルベンゼン;2−メチル−5−(1−スルファニルプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1−チオール;オクタン−1,8−ジチオール;2−ピラジン−2−イルエタンチオール;ナフタレン−2−チオール;2−オキソ−3−スルファニルプロパン酸;2−チオフェン−2−イルジスルファニルチオフェン;シクロヘキシルジスルファニルシクロヘキサン;2−(フラン−2−イルメチルジスルファニルメチル)フラン;フェニルジスルファニルベンゼン;ベンジルジスルファニルメチルベンゼン;8−ヒドロキシ−5−キノリンスルホン酸;ビス(3−メチルブチル)=2−スルファニルブタンジオアート;2−アミノエタンスルホン酸;2−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−5−スルホン酸;2−メチル−2−スルファニルペンタン−1−オール;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
b)スルフィド部分を含む香料原材料は、1−ブチルスルファニルブタン;エチル=3−メチルスルファニルプロパノアート;2−(メチルスルファニルメチル)フラン;メチルスルファニルメタン;メチルスルファニルエタン;3−メチルスルファニルプロパ−1−エン;S−メチル=エタンチオアート;エチルスルファニルエタン;1−メチルスルファニルプロパン;S−エチル=エタンチオアート;1−メチルスルファニルブタン;2−プロパン−2−イルスルファニルプロパン;ビス(メチルスルファニル)メタン;1−エチルスルファニルプロパン;チオラン;1−プロピルスルファニルプロパン;1−エチルスルファニルブタン;S−エチル=プロパンチオアート;S−メチル=ブタンチオアート;S−メチル=3−メチルブタンチオアート;3−メチルスルファニルプロパナール;3−プロパ−2−エニルスルファニルプロパ−1−エン;メチル=2−メチルスルファニルアセタート;S−プロパ−2−エニル=プロパンチオアート;1−メチルスルファニルブタン−2−オン;4−メチルスルファニルブタン−2−オン;3−メチルスルファニルプロパン−1−アム;2,4,6−トリメチル−1,3,5−トリチアン;3−メチルスルファニルブタナール;2−メチル−1,3−チアゾリジン;2−メチル−4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール;エチル=2−メチルスルファニルアセタート;メチル=3−メチルスルファニルプロパノアート;S−プロパン−2−イル=3−メチルブタンチオアート;4−メチル−4−メチルスルファニルペンタン−2−オン;2−メチル−1,3−ジチオラン;メチル=2−メチルスルファニルブタノアート;S−メチル=フラン−2−カルボチオアート;S−プロパン−2−イル=3−メチルブタ−2−エンチオアート;チオラン−3−オン;3,5−ジエチル−1,2,4−トリチオラン;メチルスルファニルメチルベンゼン;3−メチルスルファニルプロパン−1−オール;2−(プロパン−2−イルスルファニルメチル)フラン;2−メチル−5−メチルスルファニルフラン;S−(フラン−2−イルメチル)=メタンチオアート;1,2,4−トリチオラン;2−メチルチオラン−3−オン;4−メチルスルファニルブタン−1−オール;S−ブタン−2−イル=3−メチルブタンチオアート;S−ブタン−2−イル=3−メチルブタ−2−エンチオアート;S−(フラン−2−イルメチル)=エタンチオアート;2−プロピル−1,3−チアゾリジン;3−メチル−1,1−ビス(メチルスルファニル)ブタン;3−エチルスルファニルプロパン−1−オール;S−メチル=ベンゼンカルボチオアート;3,5−ジメチル−1,2,4−トリチオラン;S−ブタン−2−イル=2−メチルブタンチオアート;メチルスルファニルベンゼン;1−ペンチルスルファニルペンタン;(2R,4S)−2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン;2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン;エチル=2−メチル−2−メチルスルファニルプロパノアート;S−(フラン−2−イルメチル)=プロパンチオアート;4,7,7−トリメチル−6−チアビシクロ[3.2.1]オクタン;3−メチル−1,2,4−トリチアン;メチルスルファニルメチル=ヘキサノアート;1−(4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;3−メチルスルファニルプロパン酸;5−メチルスルファニル−2−(メチルスルファニルメチル)ペンタ−2−エナール;4,5−ジメチル−2−(2−メチルプロピル)−2,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール;3−メチルスルファニルヘキサン−1−オール;2−メチル−4,5−ジヒドロフラン−3−チオールアセタート;4−(3−オキソブチルスルファニル)ブタン−2−オン;3−メチルスルファニル酪酸;2−メチルスルファニルピラジン;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;2−(フラン−2−イルメチルスルファニルメチル)フラン;2−(メチルスルファニルメチル)ピラジン;3,5−ジ(プロパン−2−イル)−1,2,4−トリチオラン;2−メチルスルファニルフェノール;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;エチル=3−(フラン−2−イルメチルスルファニル)プロパノアート;2,2,4,4,6,6−ヘキサメチル−1,3,5−トリチアン;2−メチル−5,7−ジヒドロチエノ[3,4−d]ピリミジン;2−アミノ−4−メチルスルファニル酪酸;(2S)−2−アミノ−4−メチルスルファニル酪酸;2’,3a−ジメチルスピロ[6,6a−ジヒドロ−5H−[1,3]ジチオロ[4,5−b]フラン−2,3’−オキソラン];2,5−ジメチル−1,4−ジチアン−2,5−ジオール;メチル=2−チオフロアート及びこれらの混合物からなる群から選択され、
c)チアゾール部分を含む香料原材料は、2−(2−メチルプロピル)−1,3−チアゾール;2−(4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノール;4−メチル−2−プロパン−2−イル−1,3−チアゾール;1−(1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;2,4,5−トリメチルチアゾール;2−イソプロピル−4−メチルチアゾール;4−ビニル−5−メチルチアゾール;2,4−ジメチル−5−アセチルチアゾール1,3−チアゾール;4−メチル−1,3−チアゾール;2,4−ジメチル−1,3−チアゾール;4,5−ジメチル−1,3−チアゾール;2,5−ジメチル−1,3−チアゾール;5−エテニル−4−メチル−1,3−チアゾール;2−エチル−4−メチル−1,3−チアゾール;4−エチル−2−メチル−1,3−チアゾール;2−プロピル−1,3−チアゾール;2,4,5−トリメチル−1,3−チアゾール;2−エチル−1,3−チアゾール;2−エトキシ−1,3−チアゾール;2−ブタン−2−イル−1,3−チアゾール;5−メトキシ−2−メチル−1,3−チアゾール;2−エチル−4,5−ジメチル−1,3−チアゾール;1,3−ベンゾチアゾール;2,5−ジエチル−4−メチル−1,3−チアゾール;1−(1,3−チアゾール−2−イル)プロパン−1−オン;4,5−ジメチル−2−(2−メチルプロピル)−1,3−チアゾール;2−メチル−1,3−ベンゾチアゾール;1−(2,4−ジメチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノン;4−メチル−2−プロパン−2−イル−1,3−チアゾール;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
d)前記ピラジン部分を含む香料原材料は、2−メトキシ−3−(2−メチルプロピル)ピラジン;2,3−ジメチルピラジン;1−ピラジン−2−イルエタノン;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;ピラジン;2−メチルピラジン;2−エテニルピラジン;2−エチルピラジン;2,6−ジメチルピラジン;2,5−ジメチルピラジン;2−プロパ−1−エン−2−イルピラジン;2−プロパン−2−イルピラジン;2−メトキシピラジン;2−エテニル−5−メチルピラジン;2−エチル−5−メチルピラジン;2−エチル−6−メチルピラジン;2−エチル−3−メチル−ピラジン;2−プロピルピラジン;2,3,5−トリメチルピラジン;2−tert−ブチルピラジン;ピラジン−2−アミン;2−(2−メチルプロピル)ピラジン;2−メチル−5−プロパン−2−イルピラジン;2−(メトキシメチル)ピラジン;2,3−ジエチルピラジン;2−エチル−3,(5又は6)−ジメチルピラジン;2−エチル−3,5−ジメチルピラジン;3−エチル−2,5−ジメチルピラジン;3−エチル−2,5−ジメチルピラジン;2−エチル−3,5−ジメチルピラジン;2−メチル−3−プロピルピラジン;2,3,5,6−テトラメチルピラジン;7−メチル−6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピラジン;2−メチルスルファニルピラジン;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;2−エトキシ−3−エチルピラジン;2−イソブチル−3−メチルピラジン;ピラジン−2−イルメタンチオール;3,5−ジメチル−2−プロピルピラジン;2−エチル−3−メトキシピラジン;2−エトキシ−3−メチルピラジン;2−エチル−5−メトキシピラジン;5,6,7,8−テトラヒドロキノキサリン;2−エトキシ−3−プロパン−2−イルピラジン;2−(メチルスルファニルメチル)ピラジン;3,5−ジメチル−2−(2−メチルプロピル)ピラジン;2,3−ジエチル−5−メチルピラジン;3,5−ジエチル−2−メチルピラジン;2,5−ジメチル−3−(2−メチルプロピル)ピラジン;2−メチル−6−プロポキシピラジン;2−(2−メチルプロポキシ)ピラジン;1−(3−メチルピラジン−2−イル)エタノン;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;2−メトキシ−3−プロパン−2−イルピラジン;キノキサリン;3−ブチル−2,5−ジメチルピラジン;2−ブチル−3,5−ジメチルピラジン;2−ピラジン−2−イルエタンチオール;1−(3−エチルピラジン−2−イル)エタノン;1−(3,5−ジメチルピラジン−2−イル)エタノン;2−ブタン−2−イル−3−メトキシピラジン;2−メチルキノキサリン;5−メチルキノキサリン;2−メトキシ−3−(4−メチルペンチル)ピラジン;2,3−ジメチルキノキサリン;2−(シクロヘキシルメチル)ピラジン;2−[(フラン−2−イルメチル)スルファニル]−5−メチルピラジン及びこれらの混合物からなる群から選択され、
e)ニトリル部分を含む香料原材料は、3,7−ジメチルオクタ−6−エンニトリル、3−(4−エチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパンニトリル;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
f)インドール部分を含む香料原材料は、1H−インドール、3−メチル−1H−インドール;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
g)オキサチアン部分を含む香料原材料は、(2R,4S)−2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン、2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン、2−ペンチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
h)オキシム部分を含む香料原材料は、(NE)−N−[(6E)−2,4,4,7−テトラメチルノナ−6,8−ジエン−3−イリデン]ヒドロキシルアミン;N−(5−メチルヘプタン−3−イリデン)ヒドロキシルアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択され、
i)アミン部分を含む香料原材料は、メチル=2−アミノベンゾアート、ペンタン−1,5−ジアミン;6−メチル−7−オキサ−1−チア−4−アザスピロ[4.4]ノナン;及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0138】
一態様では、前記香料原材料は、少なくとも1つの硫黄、酸素及び窒素原子を含み、前記香料原材料は、2−(4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノール;1−(1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;6−メチル−7−オキサ−1−チア−4−アザスピロ[4.4]ノナン;2−[(フラン−2−イルメチル)スルファニル]−5−メチルピラジン;2,4−ジメチル−5−アセチルチアゾール;2−エトキシ−1,3−チアゾール;5−メトキシ−2−メチル−1,3−チアゾール;1−(4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;1−(1,3−チアゾール−2−イル)プロパン−1−オン;1−(2,4−ジメチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノン;2−アミノ−4−メチルスルファニル酪酸;(2S)−2−アミノ−4−メチルスルファニル酪酸;8−ヒドロキシ−5−キノリンスルホン酸;2−アミノエタンスルホン酸;2−フェニル−3H−ベンゾイミダゾール−5−スルホン酸;及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0139】
一態様では、
a)前記チオール部分を含む香料原材料は、5−メチル−5−スルファニルヘキサン−3−オン;2−(4−メチル−1−シクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−チオール;5−メチル−2−(2−スルファニルプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1−オン;4,7,7−トリメチル−6−チアビシクロ[3.2.1]オクタン;4−メトキシ−2−メチルブタン−2−チオール;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
b)前記スルフィド部分を含む香料原材料は、1−ブチルスルファニルブタン;エチル=3−メチルスルファニルプロパノアート;2−(メチルスルファニルメチル)フラン;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
c)前記チアゾール部分を含む香料原材料は、2−(2−メチルプロピル)−1,3−チアゾール;2−(4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノール;4−メチル−2−プロパン−2−イル−1,3−チアゾール;4−メチル−2−プロパン−2−イル−1,3−チアゾール;1−(1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
d)前記ピラジン部分を含む香料原材料は、2−メトキシ−3−(2−メチルプロピル)ピラジン;2,3−ジメチルピラジン;1−ピラジン−2−イルエタノン;2−メチル−3−メチルスルファニルピラジン;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
e)前記ニトリル部分を含む香料原材料は、3,7−ジメチルオクタ−6−エンニトリル、3−(4−エチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパンニトリル;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
f)前記インドール部分を含む香料原材料は、1H−インドールからなる群から選択され、
g)前記オキサチアン部分を含む香料原材料は、(2R,4S)−2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアンからなる群から選択され、
h)前記オキシム部分を含む香料原材料は、(NE)−N−[(6E)−2,4,4,7−テトラメチルノナ−6,8−ジエン−3−イリデン]ヒドロキシルアミンからなる群から選択され、
i)前記アミン部分を含む香料原材料は、メチル=2−アミノベンゾアート、ペンタン−1,5−ジアミン、6−メチル−7−オキサ−1−チア−4−アザスピロ[4.4]ノナン;及びこれらの混合物からなる群から選択され、
j)前記酸素、硫黄、及び窒素を含む香料原材料は、2−(4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノール、1−(1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;6−メチル−7−オキサ−1−チア−4−アザスピロ[4.4]ノナン;及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0140】
一態様では、前記香料原材料は、以下からなる群から選択される香料原材料を含み:
a)1−ブチルスルファニルブタン;(2R,4S)−2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン;及び4−メトキシ−2−メチルブタン−2−チオール;
b)(NE)−N−[(6E)−2,4,4,7−テトラメチルノナ−6,8−ジエン−3−イリデン]ヒドロキシルアミン;及び7−ヒドロキシ−3,7−ジメチルオクタナール;3−(4−エチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパンニトリル;
c)2−(4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノール;7−オキサ−1−チア−4−アザスピロ[4.4]ノナン;及び6−メチル−,1−(1,3−チアゾール−2−イル)エタノン;
d)2−メトキシ−3−(2−メチルプロピル)ピラジン;1−ピラジン−2−イルエタノン;及び2,3−ジメチルピラジン;
e)2−(メチルスルファニルメチル)フラン;エチル=3−メチルスルファニルプロパノアート;及び1−ブチルスルファニルブタン;
f)5−メチル−5−スルファニルヘキサン−3−オン;5−メチル−2−(2−スルファニルプロパン−2−イル)シクロヘキサン−1−オン;及び2−(4−メチル−1−シクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−チオール;
g)2−メトキシ−3−(2−メチルプロピル)ピラジン;3,7−ジメチルオクタ−6−エンニトリル;及びメチル=2−アミノベンゾアート;
h)2−(2−メチルプロピル)−1,3−チアゾール;2−(4−メチル−1,3−チアゾール−5−イル)エタノール;及び4−メチル−2−プロパン−2−イル−1,3−チアゾール;
i)(2R,4S)−2−メチル−4−プロピル−1,3−オキサチアン;2−(4−メチル−1−シクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−チオール;及び(NE)−N−[(6E)−2,4,4,7−テトラメチルノナ−6,8−ジエン−3−イリデン]ヒドロキシルアミン;並びに
j)これらの混合物、
該香料原材料が開示される。
【0141】
一態様では、組成物の芳香剤プロファイルを強化し、組成物の芳香、好ましくはフローラルの芳香の長期持続性を改良する方法であって、少なくとも1つの無臭芳香モジュレータを本明細書でこれまでに定義された組成物による少なくとも1つの低揮発性芳香材料に接触させるか又は混合する工程が開示される。一態様では、前記フローラルの芳香は、ラベンダータイプのノート、バラタイプのノート、リリーオブザバレータイプのノート、ミュゲタイプのノート、モクレンタイプのノート、シクラメンタイプのノート、ヒヤシンスタイプのノート、ライラックタイプのノート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0142】
一態様では、感覚刺激的に活性な量の本明細書に開示される香料組成物を製品と接触させるか又は製品に混合する工程を含む消費者製品の製造方法であって、前記香料組成物が芳香モジュレータを含む、方法が開示される。
【0143】
一態様では、体表面の臭気特性を変更又は強化する方法であって、体表面を本明細書に開示される香料組成物で接触又は処理する工程を含み、前記香料組成物が芳香モジュレータを含む、方法が開示される。
【0144】
試験方法
香料、PRM又はかかる材料を含む製品への馴化度は、その香りに4週間にわたって毎日暴露した人による官能検査で測定され、2週間及び4週間の両方の時点で、初期基準時点を基準にして計算される。
【0145】
各暴露官能検査について、15名を超える官能試験員を採用し、続いて、製品の最終使用目的で指示される方法、頻度、及び濃度で試験する香りに暴露するが、連続する4週間、毎日1日当たり少なくとも1回の暴露を包含する。香料暴露は、官能試験員が、製品から又は製品に含有される香料送達系から送達される対象となる香料を検知できる十分なものでなければならない。暴露官能試験員の採用基準は、官能試験員が、問題の製品の典型的な消費者であること、試験する香りの使用に同意すること、非喫煙者であること、並びに鼻詰まり及びアレルギーがないことを要求する。馴化度は、2週間及び4週間の時点の臭気検出閾値(ODT)の、初期基準ODT値に対する変化率(%)として計算及び報告される。馴化度は相対的尺度であることから、異なる試験研究所間で生じ得る絶対ODT値の変動に対応する。
【0146】
原材料及び原材料を含む最終製品は、馴化度を測定するために一緒に使用してもよい。
例えば、官能試験員への毎日の暴露には最終製品を使用し、ODT試験測定にはそれぞれの未希釈香料又はPRMを使用してもよい。毎日の暴露又はODT試験への使用に選択される条件は、全ての官能試験員に均一に適用され、4週間の試験期間全体を通じて不変を維持しなければならない。試験香料材料がその単純な形態、すなわち、PRM、未希釈香料、又はファインフレグランスの形態で、複合製品又は送達系に組み込まれずに入手できる場合、ODT試験は、これらの単純形態でオルファクトメーターにより実施される。試験香料材料のこのような単純な形態が試験用に入手できない場合、ODT試験は、試験香料材料を含む最終製品又は複合製剤を用いて実施してもよい。最終製品又は複合製剤のODT試験を実施する場合、オルファクトメーター以外の提示デバイスが必要になる場合があり、そのような例としては、以下に記載の試験方法ASTM E679−04で考慮されるような、スニフカップ、ヘッドスペースチャンバ及び蓋付きボトル等のデバイスが挙げられる。
【0147】
各官能試験員のODT値を、4週間の毎日暴露期間中の3つの各時点、即ち、初期基準時、2週間、及び4週間の時点で測定する。ODT値は、常に2011年に再承認された試験方法ASTM E679−04(Standard Practice for Determination of Odor and Taste Thresholds by a Forced−Choice Ascending Concentration Series of Limits)に従って測定されるが、ただし試験方法の第4.4項、第8.2項及び第8.3項のプロトコルが以下に置き換えられる。
【0148】
第4.4項、閾値の個人最良推定値は、各官能試験員によって別々に生じた正解/不正解のパターンから導出される。所与の時点におけるグループ平均ODT値は、その時点の全官能試験員からの全データセットをLogロジスティック回帰モデルにあてはめることによって導出される。
【0149】
第8.2項、濃度範囲が適切に選択されている場合、所与の濃度範囲工程内で全ての官能試験員が正しく判定する必要はない。したがって、第8.1項のような官能試験員の判定の提示は、2回以上連続するプラス(+)で終わる必要はない。
【0150】
第8.3項、正しい回答がたまたま出る有限の可能性があることから、官能試験員は試験を3回繰り返すことが重要である。最高濃度の試験で不合格となった官能試験員は、試験材料に対して嗅覚消失しているとみなされ、その回答はデータセットから除去される。
【0151】
更に、以下の選択を試験方法の第1.3項、第1.4項、第1.6項、第1.7項、及び第4.1項に従って実施し、第9.3項に従ってここに規定する。
【0152】
第1.3項、閾値は、a)ごく少量の追加物質が存在することの検知(認識)のみで、必ずしも認識可能ではないことを特徴とする。
【0153】
第1.4項、好ましい方法が実施されている場合、即ち、オルファクトメーターで提示される単純な香料形態を使用する場合、提示媒体は、空気、純窒素、又はこの2つの混合物であることができる。最終製品又は複合製品を試験する場合、空気等の代替提示媒体を使用してもよい。
【0154】
第1.6項、好ましい方法が実施されている場合、即ち、オルファクトメーターで提示された単純な香料形態を使用する場合、物理的提示方法は、40L/分の速度である。最終製品又は複合製品を試験する場合、スニフカップ、ヘッドスペースチャンバ又は蓋付きボトルが挙げられるがこれらに限定されない代替提示媒体を使用してもよい。
【0155】
第1.7項、提示が15名を超える官能試験員によって行われる場合、その官能試験員は毎日暴露パネルに参加している。
【0156】
第4.1項、8つの評価工程を使用し、各工程が試験対象となる刺激に適した個別の規定希釈係数を有し、温度は35℃である。PRM又は未希釈香料の刺激は、典型的には、ポンプシリンジによって未希釈形態でオルファクトメーターシステムに導入される。場合により、エタノールで刺激を希釈する必要がある。
【0157】
3つの時点で得たグループ平均ODT値を用いて馴化度を計算する。馴化度は、2回の特定の時点で、初期基準時点におけるグループ平均ODTを基準にした、1つの時点におけるグループ平均ODTの変化率(%)として報告される。馴化度は、4週間の毎日暴露期間の2週間及び4週間の時点で、以下の式を用いて決定される:
時間Xにおける馴化度(ODTの変化率(%))=
((グループ平均ODT(時間X)−グループ平均ODT(基準))/グループ平均ODT(基準))×100
式中、時間Xは、反復毎日暴露の2週間、又は4週間のいずれかである。
【0158】
抗馴化指数
香料は、以下の抗馴化指数を有すると考えられる:
2週間試験の場合
・前記香料に2週間暴露した後の馴化度が約150%〜25%である場合、ゼロ(0)
・前記香料に2週間暴露した後の馴化度が25%未満であるが10%を超える場合、(1)
・前記香料に2週間暴露した後の馴化度が約10%〜0%である場合、(2)
・前記香料に2週間暴露した後の馴化度が0%未満〜約−25%である場合、(3)
・前記香料に2週間暴露した後の馴化度が−25%未満〜約−500%である場合、(4)
4週間試験の場合
・前記香料に4週間暴露した後の馴化度が約150%〜25%である場合、ゼロ(0)
・前記香料に4週間暴露した後の馴化度が25%未満であるが10%を超える場合、(1)
・前記香料に4週間暴露した後の馴化度が約10%〜0%である場合、(2)
・前記香料に4週間暴露した後の馴化度が0%未満〜約−25%である場合、(3)
・前記香料に4週間暴露した後の馴化度が−25%未満〜約−500%である場合、(4)
【実施例】
【0159】
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【0160】
(実施例1)
馴化に耐える無水スティック組成物の例(処方IVを除く)
【0161】
【表2】
QS(適量)は、この材料を使用して、合計を100%にすることを示す。
【0162】
処方IVを除いて、上に定義した製剤は、表1の香料を様々な濃度で含有し、任意追加的に様々な香料送達系を使用する。処方IIIは、上記ポリマー支援型送達リザーバ系に記載のように、ポリアクリレートマイクロカプセルに収容された表1の香料を含有する。
処方VIは、上記シクロデキストリン送達系に記載のように、表1の香料を含有した。
【0163】
上記処方IV、V及びVIの製品の香りの許容性に基づいて、次の研究のための被験者を採用した。1つの用法グループについて約20名の被験者を研究用に採用した。研究に配置された被験者について、上記の臭気検出閾値(ODT)法に従って製品中の問題の香料に対する基準閾値強度を評価した。被験者は、処方IV、V、及びVIに従う制汗剤/防臭剤を用いた3つの試験グループに配置され、4週間の試験期間を通して1つの腋窩につき2クリック(1つの腋窩につき約0.4g)を塗布し、試験期間中他の腋窩用製品を使用しないよう指示された。被験者の臭気検出閾値(ODT)を、2週間使用後、及び4週間使用後に、再度測定した。平均臭気検出閾値を各用法グループについて計算した。結果を以下に示す。
【0164】
結果は、処方IV(比較香料)を用いた用法グループで、4週間使用後に、臭気検出閾値が基準よりも有意に増大し(被験者の感度がより低くなり)、馴化を示している。意外な結果として、表1の香料を含有する処方V及び処方VIを用いた各用法グループで、臭気検出閾値が基準未満を維持し、製品の香りに対して長時間馴化しなかったことを示した。したがって、処方V及びVIに使用された香料は、2週間試験で試験したときにそれぞれ4及び3の抗馴化指数を有し、4週間試験で試験したときにそれぞれ4及び4の抗馴化指数を有する。
【0165】
【表3】
【0166】
(実施例2)
馴化に耐える無水スティック組成物
【0167】
【表4-1】
【0168】
【表4-2】
Symrise GmbH(事業所所在地Muhlenfeldstrasse 1,Holzminden,37603,Germany)より供給
【0169】
【表5】
【0170】
【表6】
QS(適量)は、この材料を使用して、合計を100%にすることを示す。
【0171】
上記の製剤は様々な香料製剤を含有する。処方VIIはベース対照香料製剤PDを含有する。処方VIII、IX、X、及びXIはそれぞれ追加の構成成分を含有する。より具体的には、香料2.Aを含有する処方VIIIは、チオール部分を含有する香料原材料を含む3成分香料アコードを包含する。香料2.Bを含有する処方IXは、ピラジン、ニトリル及びアミン部分を含有する香料原材料を含む3成分香料アコードを包含する。香料2.Cを含有する処方Xは、チアゾール部分を含有する香料原材料を含む3成分香料アコードを包含する。香料2.Dを含有する処方XIは、メントール及びメントール誘導体からなる香料原材料を含む3成分香料アコードを包含する。
【0172】
1つの用法グループについて約20名の被験者を研究用に採用した。研究に配置された被験者について、上記の臭気検出閾値(ODT)法に従って製品中の問題の香料に対する基準閾値強度を評価した。被験者は、処方VII、VIII、IX、X、及びXIに従う制汗剤/防臭剤を用いた5つの試験グループに配置され、4週間の試験期間を通して1つの腋窩につき2クリック(1つの腋窩につき約0.4g)を塗布し、試験期間中他の腋窩用製品を使用しないよう指示された。被験者の臭気検出閾値(ODT)を、2週間使用後、及び4週間使用後に、再度測定した。平均臭気検出閾値を各用法グループについて計算した。結果を以下に示す。
【0173】
結果は、臭気検出閾値が、処方VII(比較香料)を使用した用法グループで、4週間の使用後に不変のままであることを示す。処方XI(メントール及びメントール誘導体を含有する香料)を用いた用法グループで、4週間使用後に、臭気検出閾値が基準よりも有意に増大し(被験者の感度がより低くなり)、馴化を示している。驚くべき結果の1つは、ベース香料(処方VII)の抗馴化指数が、2週間試験の2から、抗馴化材料(処方VIII、IX及びX)を添加したときに、香料2.A、香料2.B及び香料2.Cで指定された追加の香料原材料を添加したときの2週間試験下のかかる処方の抗馴化指数である4、4及び3にそれぞれ移動したことである。別の驚くべき結果は、ベース香料(処方VII)の抗馴化指数が、4週間試験の3から、抗馴化材料(処方VIII、IX及びX)を添加したときに、香料2.A、香料2.B及び香料2.Cで指定された追加の香料原材料を添加したときの4週間試験下のかかる処方の抗馴化指数である4、4及び4にそれぞれ移動したことである。このような材料は、チオールアコード、ピラジン−ニトリル−アミンアコード、及びチアゾールアコードであった。
【0174】
【表7】
【0175】
上記製剤VII、VIII、IX、X、及びXIを、用法試験で消費者によって評価した。約20名の官能試験員の第三者試験グループ10グループに、製品を通常通り使用するよう指示した。上記試験グループのうち5グループは、それぞれVII、VIII、IX、X、及びXIの1つを使用し、製品を1日使用して、製品使用後に製品に関する全体的意見を5段階の評点で評価するように指示された。(100=秀、75=優、50=良、25=可、0=不可)。別途、他の5つの試験グループは、それぞれVII、VIII、IX、X、及びXIの1つを使用し、製品を4週間使用して、製品に関する全体的意見を上記と同じ5段階の評点に基づいて評価するように指示された。結果は、各処方は1日使用後には同等に評価されているが、表5に示す耐馴化性により、4週間後のみで使用評価が改善されることを示す。
【0176】
【表8】
【0177】
実施例3:馴化に耐える無水スティック組成物
【0178】
【表9】
QS(適量)は、この材料を使用して、合計を100%にすることを示す。
【0179】
【表10】
Sauvignone 100は、5−メチル−5−スルファニルヘキサン−3−オンを含有する1%活性物質として供給される。
** Labienxoximeは、(NE)−N−[(6E)−2,4,4,7−テトラメチルノナ−6,8−ジエン−3−イリデン]ヒドロキシルアミンを含有する10%活性物質として供給される。
【0180】
表8に定義する製剤は、処方XIIに使用する様々な香料製剤である。処方XIIから、それぞれが表8に定義する実施例番号XII.A〜XII.Qの香料の1つを0.9%含有する17の独自処方を作製した。
【0181】
1つの用法グループについて約20名の被験者を研究用に採用した。研究に配置された被験者について、上記の臭気検出閾値(ODT)法に従って製品中の問題の香料に対する基準閾値強度を評価した。被験者は、制汗剤/防臭剤を用いた19の試験グループに配置され、4週間の試験期間を通して1つの腋窩につき2回クリック(1つの腋窩につき約0.4g)を塗布し、試験期間中他の腋窩用製品を使用しないよう指示された。被験者の臭気検出閾値(ODT)を、4週間使用後に再度測定した。平均臭気検出閾値を各用法グループについて計算した。結果を以下に示す。
【0182】
結果は、ベース香料PDのみを含有する処方を使用した用法グループでは臭気検出閾値が基準よりも有意に増大する(被験者の感度がより低くなる)ことを示し(これは全ての硫黄及び窒素PRMの4週間使用後には見られなかった)、馴化を示す。驚くべきことに、硫黄及び窒素を含有する全ての構成成分は、対照と比較して改良を示した。データは更に、スルフィド部分、チアゾール部分、オキシム部分、又はアセチル基を有する硫黄又は窒素含有分子は、馴化に対して最も高い耐性を生じ、したがって、閾値の上下の濃度で最も高い抗馴化指数を有することを示唆する。
【0183】
【表11】
【0184】
ベース香料が4週間試験で抗馴化指数3を有する実施例2と、ベース香料がODTの有意な増大を示した実施例3とに見られた差は、官能試験員間の個人的変動で予想される差を超えると考えられ、香料濃度の違い(0.8%対0.9%)と関係していた。更に、ベース香料は、被験者が製品を長期間使用した場合に、より低い香料濃度でも、馴化しないと考えられる。硫黄及び窒素PRMの添加は、試験した香料濃度には関係なく、一貫して、対照と比較して、より大きな耐馴化性を示した。
【0185】
(実施例4)
【0186】
【表12】
QS(適量)は、この材料を使用して、合計を100%にすることを示す。
【0187】
上記の製剤は様々な香料製剤を含有する。処方XVIIは、表1の香料を含有する。処方XV及びXVIは比較香料を含有する。
【0188】
1つの用法グループについて約20名の被験者を研究用に採用した。研究に配置された被験者について、上記の臭気検出閾値(ODT)法に従って製品中の問題の香料に対する基準閾値強度を評価した。被験者は、処方XV、XVI、及びXVIIに従うボディーソープを用いた3つの試験グループに配置され、4週間の試験期間を通して現在の洗浄製品を通常使用するのと同じ様に毎日製品を使用し、試験期間中他の洗浄製品を使用しないよう指示された。被験者の臭気検出閾値(ODT)を、2週間使用後、及び4週間使用後に、再度測定した。平均臭気検出閾値を各用法グループについて計算した。結果を以下に示す。
【0189】
結果は、処方XV(比較香料A)を用いた用法グループで、4週間使用後に、臭気検出閾値が基準よりも有意に増大し(被験者の感度がより低くなり)、馴化を示している。驚くべき結果は、表1の香料を含有するボディーソープを使用した試験グループは、4週間の使用後に最低の馴化度を有し、時間が経過しても製品の香りに馴化しなかったことを示したことである。したがって、処方XVIIに使用される香料は、2週間試験で試験したときに抗馴化指数0を有し、4週間試験で試験したときに抗馴化指数4を有する。
【0190】
【表13】
【0191】
実施例2予め形成されたアミン反応生成物
以下の成分:
本明細書で特許請求される香料、例えば表1の香料A〜Gの1つ以上を含む香料材料を50%と、
BASFのLupasol WF(CAS番号09002−98−6)を50%と、を秤量し、ガラスバイアル瓶に加え、60℃の温水浴中に使用前に1時間置く。Ultra−Turrax T25 Basic装置(IKA製)を使用して、2種類の成分の混合を5分間行う。混合が完了したら、試料を60℃の温水浴中に±12時間置く。均質な粘稠材料を得る。
【0192】
上記のものと同様の方法において、構成成分間において異なる比率を使用することが可能である:
【0193】
【表14】
【0194】
実施例3:84重量%がコア/16重量%が壁の、メラミンホルムアルデヒド(MF)のカプセル(PADリザーバ系)
ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(Colloid C351、固形分25%、pKa 4.5〜4.7、Kemira Chemicals,Inc.(Kennesaw,Georgia U.S.A.))25グラムを脱イオン水200グラムに溶解及び混合する。溶液のpHを、水酸化ナトリウム溶液でpH 4.0に調整する。部分メチル化メチロールメラミン樹脂(Cymel 385、80%固形分(Cytec Industries West Paterson,New Jersey,U.S.A.))8グラムを乳化剤溶液に添加する。200グラムの本明細書で特許請求される香料、例えば表1の香料A〜Gの1つ以上を、機械撹拌下で上記の混合物に添加し、温度を50℃に上昇させる。安定なエマルションが得られるまで高速で混合した後に、第2の溶液及び4グラムの硫酸ナトリウム塩をこのエマルションに添加する。この第2の溶液は、ブチルアクリレート−アクリル酸コポリマー乳化剤(コロイド(Colloid)C351)、25%固形分、pKa 4.5〜4.7、ケミラ社(Kemira))10グラム、蒸留水120グラム、pHを4.8に調整するための水酸化ナトリウム溶液、部分メチル化メチロールメラミン樹脂(サイメル(Cymel))385、80%固形分、サイテック社(Cytec))25グラムを含有する。この混合物を70℃まで加熱し、連続的に攪拌しながら1晩にわたって維持して、カプセル封入プロセスを完了させる。アセトアセトアミド(Sigma−Aldrich,Saint Louis,Missouri,U.S.A.)23グラムをこの懸濁液に添加する。モデル780アキュサイザー(Accusizer)により分析したときに30μmの平均カプセルサイズを得る。
【0195】
実施例4:ポリマー支援型送達(PAD)マトリックス系の製造プロセス
50%の本明細書で特許請求される香料、例えば表1の香料A〜Gのうち1つ以上と、40%のNoveon製カルボキシル末端Hycar(登録商標)1300X18(CAS番号0068891−50−9)(混合前に1時間60℃の温水浴中に置く)と、10%のBASF製Lupasol(登録商標)WF(CAS番号09002−98−6)(混合前に1時間60℃の温水浴中に置く)とを含む混合物。Ultra−Turrax T25 Basic装置(IKA製)を用いて5分間混合することにより、混合を達成する。混合後、混合物を±12時間60℃の温水浴中に置く。均質な、粘稠かつ粘着性のある物質が得られる。
【0196】
上記のものと同様の方法において、構成成分間において異なる比率を使用することが可能である:
【0197】
【表15】
【0198】
【表16】
【0199】
実施例5:製品製剤−布地柔軟剤
本明細書に開示されたPRM、香料及びアミンを含有する製品製剤の非限定的な例を、以下の表に要約する。
【0200】
【表17】
N,N−ジ(タローオイルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド
メチルビス(タローアミドエチル)2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルサルフェート
脂肪酸とメチルジエタノールアミンとのモル比1.5:1での反応生成物を塩化メチルで四級化して得られる、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロリドとN−(ステアロイル−オキシ−エチル)N−ヒドロキシエチルN,Nジメチルアンモニウムクロリドとの1:1モル混合物
National Starchから商品名CATO(登録商標)で入手可能なカチオン性高アミローストウモロコシデンプン
表1の香料
米国特許第5,574,179号、第15欄、1〜5行目に記載の式を有する、エチレンオキシドとテレフタレートとのコポリマーであって、式中、各Xはメチルであり、各nは40であり、uは4であり、各R1は本質的に1,4−フェニレン部分であり、各R2は、本質的にエチレン、1,2−プロピレン部分、又はこれらの混合物である。
WackerからのSE39
ジエチレントリアミン五酢酸
Rohm and Haas Co.から入手可能なKATHON(登録商標)CG。「PPM」は、「百万分の一」である。
グルタルアルデヒド
DC2310の商標名でDow Corning Corp.から入手可能なシリコーン消泡剤。
Rohm and Haas Co.からAculan 44の商品名で入手可能な、疎水変性エトキシル化ウレタン。
本明細書に開示されているようなアミン部分を含む1種以上の材料。
† 残部
【0201】
実施例6乾燥洗濯製剤
【0202】
【表18】
本明細書に開示されているようなアミン部分を含む1種以上の材料。
** 任意
【0203】
実施例7:液体洗濯製剤(HDL)
【0204】
【表19】
本明細書に開示されているようなアミン部分を含む1種以上の材料。
** 任意。
【0205】
実施例8防臭剤組成物
【0206】
【表20】
QS(適量)は、この材料を使用して、合計を100%にすることを示す。
【0207】
【表21】
【0208】
ローション実施例:
【0209】
【表22】
Cognis(商標)のEmulgade(商標)PL68/50
Seppic(商標)のポリアクリルアミド、C13〜14イソパラフィン及びラウレス−7。
Equistar(商標)のポリエチレンホモポリマースフェア
Dow Corning(商標)のジメチコン及びジメチコノール
BASF(商標)のビス−エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
Syntheon(商標)のジオクタノイルイソソルビド
【0210】
適切な容器中で、水相成分を組み合わせ、75℃に加熱する。別の適切な容器で、油相成分を組み合わせ、75℃に加熱する。次に油相を水相に加え、得られたエマルションをすり混ぜる(例えば、Tekmar T−25により)。次に、増粘剤をエマルションに加え、撹拌しながらエマルションを45℃に冷却する。45℃にて、残りのその他の成分を加える。次に、撹拌しながら生成物を30℃になるまで冷却し、再度すり混ぜ、次に適切な容器に注ぎ入れる。
【0211】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らない限り、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0212】
「発明を実施するための形態」で引用する全ての文献は、関連部分において本明細書に参照により組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関する先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。本明細書中の用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文献中の同一用語の任意の意味又は定義と相反する限りにおいては、本明細書においてその用語に与えられた意味又は定義を適用する。
【0213】
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
図1
図2
図3