特許第6971993号(P6971993)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6971993
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】電子ベイピング装置用の香味組立品
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20211111BHJP
【FI】
   A24F40/40
【請求項の数】19
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2018-541284(P2018-541284)
(86)(22)【出願日】2017年3月3日
(65)【公表番号】特表2019-510477(P2019-510477A)
(43)【公表日】2019年4月18日
(86)【国際出願番号】EP2017055100
(87)【国際公開番号】WO2017149154
(87)【国際公開日】20170908
【審査請求日】2020年2月28日
(31)【優先権主張番号】15/059,790
(32)【優先日】2016年3月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】コバル ゲルト
(72)【発明者】
【氏名】リ サン
【審査官】 山本 崇昭
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2015/0351456(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0166029(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0027454(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0261486(US,A1)
【文献】 国際公開第2015/046385(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00−47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ベイピング装置(EVD)用のカートリッジであって、
未加工の蒸気を形成するように構成される、気化器組立品と、
香味組立品が前記気化器組立品と流体連通するように、前記気化器組立品に取り外し可能に結合される、香味組立品であって、前記香味組立品が、多孔性構造を囲み、前記多孔性構造が、少なくとも1つの風味剤を保持し、前記香味組立品が、前記未加工の蒸気への前記少なくとも1つの風味剤の溶出に基づいて、香味付きの蒸気を形成するように構成され、前記溶出が、前記未加工の蒸気が前記多孔性構造を通過することに基き、前記香味組立て品が、少なくとも1つの風味剤を保持するように構成される貯蔵部を含み、前記貯蔵部が、前記貯蔵部を通って長手方向に延在する中空コアを有する管状の本体を含み、前記多孔性構造が、前記貯蔵部から少なくとも1つの風味剤を引き出すように構成される芯材料を含み、および前記多孔性構造は、前記多孔性構造が前記中空コアの一方の端の上に延在するように前記貯蔵部の一端に沿って横軸方向に延在する、香味組立品と、を含む、カートリッジ。
【請求項2】
前記多孔性構造が、3次元(3D)ネットワークの材料を含む、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記材料が、前記未加工の蒸気に対して実質的に不活性である、請求項2に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記材料は、前記少なくとも1つの風味剤が少なくとも部分的に注入される、請求項2または3に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記材料が、少なくとも1つの植物性物質を含み、前記少なくとも1つの植物性物質が、前記少なくとも1つの風味剤を含む、請求項2、3または4に記載のカートリッジ。
【請求項6】
香味組立品であって、気化器組立品に取り外し可能に結合されるように構成される多孔性構造を含み、前記多孔性構造が、前記多孔性構造を通じて前記気化器組立品から通過する未加工の蒸気への風味剤の溶出に基づいて、香味付きの蒸気を形成するように構成され、前記多孔性構造が、
3次元(3D)ネットワークの材料であって、前記材料が、前記未加工の蒸気に対してそれぞれ実質的に不活性である、3次元(3D)ネットワークの材料と、
前記3Dネットワークの材料によって、前記香味組立品の外部環境と流体連通して保持される、少なくとも1つの風味剤と、
前記少なくとも1つの風味剤を保持するように構成される貯蔵部であって、前記貯蔵部を通って長手方向に延在する中空コアを有する管状の本体を含む、前記貯蔵部と、を含み、
前記多孔性構造が、前記貯蔵部から少なくとも1つの風味剤を引き出すように構成される芯材料を含み、および前記多孔性構造は、前記多孔性構造が前記中空コアの一方の端の上に延在するように前記貯蔵部の一端に沿って横軸方向に延在する、香味組立品。
【請求項7】
前記3次元(3D)ネットワークの材料は、前記少なくとも1つの風味剤が少なくとも部分的に注入される、請求項6に記載の香味組立品。
【請求項8】
前記材料が、少なくとも1つの植物性物質を含み、前記少なくとも1つの植物性物質が、前記少なくとも1つの風味剤を含む、請求項6または7に記載の香味組立品。
【請求項9】
前記香味組立品が、前記香味組立品がイーベイピング装置の気化器組立品と流体連通して保持されるように、前記イーベイピング装置の香味組立品区画内に取り外し可能に挿入されるように構成され、
前記多孔性構造が、前記少なくとも1つの風味剤が前記3Dネットワークの材料から前記未加工の蒸気に溶出されて、香味付きの蒸気を形成するように、前記3Dネットワークの材料を通じて、前記気化器組立品によって形成される未加工の蒸気を導くように構成される、請求項6〜8のいずれかに記載の香味組立品。
【請求項10】
電子ベイピング装置(EVD)用の香味組立品モジュールであって、
気化器組立品と取り外し可能に結合するように構成される、境界面と、
香味組立品を保持する香味組立品区画であって、前記香味組立品が多孔性構造を囲み、前記多孔性構造が少なくとも1つの風味剤を保持する、香味組立品区画と、
前記境界面と前記香味組立品区画との間に延在する、導管であって、蒸気組立品から前記香味組立品区画へ未加工の蒸気を導くように構成される、導管と、を含み、
前記香味組立品区画が、前記導管から受けられる前記未加工の蒸気を導き、それが前記香味組立品を通り抜けるように構成され、したがって、前記未加工の蒸気が、前記香味組立品からの前記少なくとも1つの風味剤を溶出して、香味付きの蒸気を形成し、
前記香味組立品が、前記少なくとも1つの風味剤を保持するように構成される貯蔵部を含み、前記貯蔵部が、前記貯蔵部を通して長手方向に延在する中空コアを有する管状の本体を含み、前記多孔性構造が、前記貯蔵部から前記少なくとも1つの風味剤を引き出すように構成される芯材料を含み、および前記多孔性構造は、前記多孔性構造が前記中空コアの一端の上に延在するように前記貯蔵部の一端に沿って横軸方向に延在する、香味組立品モジュール。
【請求項11】
前記香味組立品区画が、前記香味組立品を取り外し可能に受けるように構成される、請求項10に記載の香味組立品モジュール。
【請求項12】
気化器組立品を保持する気化器組立品区画であって、前記気化器組立品が、未加工の蒸気を形成するように構成される、気化器組立品区画と、
前記気化器組立品と流体連通する香味組立品を保持する、香味組立品区画であって、前記香味組立品が、多孔性構造を囲み、前記多孔性構造が、少なくとも1つの風味剤を保持し、
前記香味組立品区画が、前記未加工の蒸気が前記多孔性構造からの前記少なくとも1つの風味剤を溶出して、香味付きの蒸気を形成するように、前記香味組立品を通る前記未加工の蒸気を導くように構成される、香味組立品区画と、
前記気化器組立品に選択的に電力を供給するように構成される、電源セクションと、を含み、
前記香味組立品が、前記少なくとも1つの風味剤を保持するように構成される貯蔵部をさらに含み、前記貯蔵部が、前記貯蔵部を通して長手方向に延在する中空コアを有する管状の本体を含み、前記多孔性構造が、前記貯蔵部から前記少なくとも1つの風味剤を引き出すように構成される芯材料を含み、および前記多孔性構造は、前記多孔性構造が前記中空コアの一端の上に延在するように前記貯蔵部の一端に沿って横軸方向に延在する、イーベイピング装置。
【請求項13】
前記多孔性構造が、3次元(3D)ネットワークの材料を含む、請求項12に記載のイーベイピング装置。
【請求項14】
前記3次元(3D)ネットワークの材料が、前記未加工の蒸気に対して実質的に不活性である、請求項13に記載のイーベイピング装置。
【請求項15】
前記3次元(3D)ネットワークの材料は、前記少なくとも1つの風味剤が少なくとも部分的に注入される、請求項13または14に記載のイーベイピング装置。
【請求項16】
前記3次元(3D)ネットワークの材料が、少なくとも1つの植物性物質を含み、前記少なくとも1つの植物性物質が、前記少なくとも1つの風味剤を含む、請求項13、14または15に記載のイーベイピング装置。
【請求項17】
前記香味組立品区画と前記気化器組立品区画との間にある仕切り壁であって、前記仕切り壁が、導管を含み、前記導管が、前記仕切り壁を通じて延在し、前記香味組立品区画と前記気化器組立品区画の両方と流体連通する、仕切り壁をさらに含む、請求項12〜16のいずれかに記載のイーベイピング装置。
【請求項18】
前記香味組立品区画が、前記香味組立品を取り外し可能に受けるように構成される、請求項12〜17のいずれかに記載のイーベイピング装置。
【請求項19】
前記気化器組立品区画が、前記気化器組立品を取り外し可能に受けるように構成される、請求項12〜18のいずれかに記載のイーベイピング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電子ベイピングまたはイーベイピング装置、イーベイピング装置用のカートリッジ、イーベイピング装置用の香味組立品、および香味組立品モジュールに関連する。
【背景技術】
【0002】
電子ベイピング装置(EVD)として本明細書でまた言及されるイーベイピング装置は、携帯用ベイピングのために成人イーベイピング装置使用者によって使用され得る。イーベイピング装置内の香味付きの蒸気は、イーベイピング装置によって生成され得る蒸気と共に気持ちのよい香味を送達するように用いられ得る。香味付きの蒸気は、香味システムを介して、送達され得る。
【0003】
一部の場合に、香味システムからの香味付きの蒸気内の香味の損失は、香味システムが熱源に露出された時に発生し得る。一部の場合に、香味付きの蒸気の香味の損失は、蒸気が十分に高温である時に、香味システムと蒸気との間の化学反応の結果として発生し得る。
【0004】
香味システムからのこうした香味の損失は、香味システムがその中に含まれるイーベイピング装置によって提供される、知覚体験を低減し得る。
【発明の概要】
【0005】
いくつかの例示的な実施形態によると、電子ベイピング装置(EVD)用のカートリッジは、気化器組立品および香味組立品を含む。気化器組立品は、未加工の蒸気を形成し得る。香味組立品は、香味組立品が気化器組立品と流体連通するように、気化器組立品に取り外し可能に結合され得る。香味組立品は、多孔性構造を囲み得る。多孔性構造は、少なくとも1つの風味剤を保持し得る。香味組立品は、未加工の蒸気への少なくとも1つの風味剤の溶出に基づいて、香味付きの蒸気を形成するように構成され得る。溶出は、未加工の蒸気が多孔性構造を通過することに基づき得る。
【0006】
いくつかの例示的な実施形態では、多孔性構造は、3次元(3D)ネットワークの材料を含み得る。材料は、未加工の蒸気に対して実質的に不活性であり得る。材料は、少なくとも1つの風味剤が少なくとも部分的に注入され得る。材料は、少なくとも1つの植物性物質を含んでもよく、少なくとも1つの植物性物質は、少なくとも1つの風味剤を含む。
【0007】
いくつかの例示的な実施形態では、香味組立品は、貯蔵部を含んでもよく、多孔性構造は、芯材料を含んでもよい。貯蔵部は、少なくとも1つの風味剤を保持するように構成され得る。芯材料は、貯蔵部から少なくとも1つの風味剤を引き出すように構成され得る。
【0008】
いくつかの例示的な実施形態では、貯蔵部は、内側表面を有する中空シリンダーであってもよく、多孔性構造は、貯蔵部の内側表面に沿って延在してもよい。
【0009】
いくつかの例示的な実施形態によると、香味組立品は、気化器組立品に取り外し可能に結合されるように構成され得る、多孔性構造を含む。多孔性構造は、多孔性構造を通じて気化器組立品から通過する未加工の蒸気への風味剤の溶出に基づいて、香味付きの蒸気を形成するように構成され得る。多孔性構造は、3次元(3D)ネットワークの材料と、3Dネットワークの材料によって香味組立品の外部環境と流体連通して保持される少なくとも1つの風味剤と、を含み得る。材料は、未加工の蒸気に対してそれぞれ実質的に不活性であり得る。
【0010】
いくつかの例示的な実施形態では、材料は、少なくとも1つの風味剤が少なくとも部分的に注入され得る。材料は、少なくとも1つの植物性物質を含んでもよく、少なくとも1つの植物性物質は、少なくとも1つの風味剤を含む。
【0011】
いくつかの例示的な実施形態では、香味組立品は、少なくとも1つの風味剤を保持するように構成される、貯蔵部を含み得る。多孔性構造は、貯蔵部から少なくとも1つの風味剤を引き出すように構成される、芯材料を含み得る。
【0012】
いくつかの例示的な実施形態では、貯蔵部は、内側表面を有する中空の円筒であってもよく、多孔性構造は、貯蔵部の内側表面に沿って延在してもよい。
【0013】
いくつかの例示的な実施形態では、香味組立品は、香味組立品がイーベイピング装置の気化器組立品と流体連通して保持されるように、イーベイピング装置の香味組立品区画内に取り外し可能に挿入されるように構成され得る。多孔性構造は、少なくとも1つの風味剤が3Dネットワークの材料から未加工の蒸気に溶出されて、香味付きの蒸気を形成するように、3Dネットワークの材料を通じて気化器組立品によって形成される未加工の蒸気を導くように構成され得る。
【0014】
いくつかの例示的な実施形態によると、電子ベイピング装置(EVD)用の香味組立品モジュールは、境界面、香味組立品区画、および境界面と香味組立品区画との間に延在する導管を含む。境界面は、気化器組立品と取り外し可能に結合するように構成され得る。香味組立品区画は、香味組立品を保持するように構成され得る。導管は、蒸気組立品から香味組立品区画へ未加工の蒸気を導くように構成され得る。香味組立品区画は、導管から受けられる未加工の蒸気を導き、それが香味組立品を通り抜けるように構成されてもよく、したがって、未加工の蒸気は、香味組立品からの少なくとも1つの風味剤を溶出して、香味付きの蒸気を形成する。
【0015】
いくつかの例示的な実施形態では、香味組立品区画は、香味組立品を取り外し可能に受けるように構成され得る。
【0016】
いくつかの例示的な実施形態によると、イーベイピング装置は、気化器組立品を保持する気化器組立品と、気化器組立品と流体連通する香味組立品を保持する香味組立品区画と、気化器組立品に選択的に電力を供給するよう構成される電源セクションと、含む。気化器組立品は、未加工の蒸気を形成するように構成され得る。香味組立品は、少なくとも1つの風味剤を保持する、多孔性構造を囲み得る。香味組立品区画は、未加工の蒸気が多孔性構造からの少なくとも1つの風味剤を溶出して、香味付きの蒸気を形成するように、香味組立品を通る未加工の蒸気を導くように構成され得る。
【0017】
いくつかの例示的な実施形態では、多孔性構造は、3次元(3D)ネットワークの材料を含み得る。材料は、未加工の蒸気に対して実質的に不活性であり得る。材料は、少なくとも1つの風味剤が少なくとも部分的に注入され得る。材料は、少なくとも1つの植物性物質を含んでもよく、少なくとも1つの植物性物質は、少なくとも1つの風味剤を含む。
【0018】
いくつかの例示的な実施形態では、香味組立品は、貯蔵部を含んでもよく、多孔性構造は、芯材料を含んでもよい。貯蔵部は、少なくとも1つの風味剤を保持するように構成され得る。芯材料は、貯蔵部から少なくとも1つの風味剤を引き出すように構成され得る。
【0019】
いくつかの例示的な実施形態では、イーベイピング装置は、香味組立品区画と気化器組立品区画との間に仕切り壁をさらに含み得る。仕切り壁は、導管を含み得る。導管は、仕切り壁を通って延在してもよく、香味組立品区画と気化器組立品区画の両方と流体連通してもよい。
【0020】
いくつかの例示的な実施形態では、香味組立品区画は、香味組立品を取り外し可能に受けるように構成され得る。
【0021】
いくつかの例示的な実施形態では、気化器組立品区画は、気化器組立品を取り外し可能に受けるように構成され得る。
【0022】
本明細書の非限定的な実施形態の様々な特徴および利点は、詳細な説明を添付の図面と併せて検討するとより明らかになるはずである。添付の図面は単に図示の目的のために提供され、請求項の範囲を制限するものと解釈されるべきではない。添付の図面は、明示的に注記されていない限り、実寸に比例して描かれていると考えられるべきでない。明瞭化の目的で、図面の様々な寸法は誇張されている場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1A図1Aは、いくつかの例示的な実施形態によるイーベイピング装置の側面図である。
図1B図1Bは、図1Aの、線IB−IB’に沿ったイーベイピング装置の断面図である。
図2図2は、いくつかの例示的な実施形態による香味組立品の斜視図である。
図3図3は、いくつかの例示的な実施形態による香味組立品のための多孔性構造の斜視図である。
図4A図4Aは、いくつかの例示的な実施形態による香味組立品モジュールおよび気化器組立品モジュールの断面図である。
図4B図4Bは、いくつかの例示的な実施形態による香味組立品モジュールと気化器組立品モジュールとの結合によって形成された、カートリッジの断面図である。
図5図5は、いくつかの例示的な実施形態によるイーベイピング装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
いくつかの詳細な例示的な実施形態が本明細書で開示されている。しかしながら、本明細書に開示されている特定の構造面および機能面の詳細は、例示的な実施形態を説明することを目的とした単なる典型である。しかしながら、例示的な実施形態は、数多くの代替的な形態で具体化されることができ、本明細書に記載の例示的な実施形態のみに限定されるものと解釈されるべきではない。
【0025】
従って、例示的な実施形態は、様々な修正および代替的形態が可能である一方で、その例示的な実施形態は例として図面に示されており、本明細書で詳細に説明する。ところが、当然のことながら、開示された特定の形態に対する例示的な実施形態に限定する意図はなく、反対に、例示的な実施形態は、例示的な実施形態の範囲の中に収まるあらゆる修正、均等物、代替物が網羅される。同様の数字は、図の説明の全体で同様の要素を意味する。
【0026】
要素または層が別の要素もしくは層「の上にある」、「に接続される」、「に結合される」、または「を覆う」と言及される時、これはもう一方の要素もしくは層の上に直接ある、それに直接的に接続される、それに直接的に結合される、またはそれを直接的に覆う、あるいは介在する要素もしくは層が存在してもよいことが理解されるべきである。対照的に、要素が別の要素もしくは層「の上に直接ある」、「に直接的に接続される」、または「に直接的に結合される」と言及される時、介在する要素もしくは層は存在しない。同様の数字は、明細書の全体で同様の要素を指す。
【0027】
第一の、第二の、第三のなどという用語は、様々な要素、領域、層、またはセクションを記述するために本明細書で使用されてもよいが、これらの要素、領域、層、またはセクションはこれらの用語によって限定されないことを理解するべきである。これらの用語は、1つの要素、領域、層、またはセクションを別の要素、領域、層、またはセクションと区別するためにのみ使用される。それ故、下記で考察される第一の要素、領域、層、またはセクションは、例示的な実施形態の教示内容から逸脱することなく、第二の要素、領域、層、またはセクションと呼ぶこともできる。
【0028】
空間的関係の用語(例えば、「下に」、「下方に」、「下部」、「上方に」、「上部」、およびこれに類するもの)は、図中で図示する際に、一つの要素または特徴と他の要素または特徴との間の関係を説明しやすくするために本明細書で使用されてもよい。空間的関係の用語は、図に図示されている方向に加えて、使用時または動作時に装置の異なる方向を包含することが意図されていることを理解するべきである。例えば、図中の装置をひっくり返した場合、他の要素または特徴の「下方に」または「下に」と説明されている要素は、その後は他の要素または特徴の「上方に」方向付けられることになる。従って、用語「下方に」は上方および下方の両方の方向を包含する場合がある。装置は、その他の方法で(90度回転して、または他の方向で)方向付けられる場合があり、本明細書で使用される空間的関係の記述語は適宜に解釈される。
【0029】
本明細書で使用される用語は、様々な例示的な実施形態を説明する目的のみのものであり、例示的な実施形態の制限を意図しない。単数形「一つの(a)」、「一つの(an)」、および「その(the)」は本明細書で使用される場合、複数形も含むことが意図されているが、文脈によって明らかにそうではないことが示される場合はその限りではない。本明細書で使用される時、「含む(includes)」、「含む(including)」「備える(comprises)」、および「備える(comprising)」という用語は述べられた特徴、整数、工程、動作、または要素の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、整数、工程、動作、要素、およびこれらの群の存在または追加を除外しないことがさらに理解されるであろう。
【0030】
例示的な実施形態は、例示的な実施形態の理想的な実施形態の概略図(および中間構造)である断面図を参照して本明細書で説明される。このように、例えば製造技法または許容差の結果として得られた図の形状からの変化が予想される。従って、例示的な実施形態は、本明細書に図示された領域の形状を限定するものとして解釈されるべきでなく、例えば製造に起因する形状の逸脱を含む。
【0031】
その他の方法で定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術的用語および科学的用語を含む)は、例示的な実施形態が属する当該技術分野の当業者が通常理解しているものと同じ意味を有する。用語(一般的に使用されている辞書で定義された用語を含む)は、関連する技術分野の文脈でのそれらの用語の意味と一致する意味を有するものと解釈されるべきであり、理想的なまたは過度に正式な意味で解釈されないが、本明細書で明示的にそのように定義されている場合はその限りではないことがさらに理解されるであろう。
【0032】
図1Aは、いくつかの例示的な実施形態によるイーベイピング装置10の側面図である。図1Bは、図1Aの、線IB−IB’に沿ったイーベイピング装置の断面図である。イーベイピング装置10は、2013年1月31日に出願されたU.S.Patent Application Publication No.2013/0192623 to Tucker et al.、および2013年1月14日に出願されたU.S.Patent Application Publication No.2013/0192619 to Tucker et al.において述べられる特徴のうち1つ以上を含み得、そのそれぞれの全内容が参照により本明細書に組み込まれる。本明細書で使用される場合、「イーベイピング装置」という用語は、形態、サイズまたは形状にかかわらず、すべてのタイプの電子ベイピング装置を含む。
【0033】
図1Aおよび図1Bを参照すると、イーベイピング装置10は、交換可能なカートリッジ(すなわち第1のセクション)70および再利用可能な電源セクション(すなわち第2のセクション)72を含む。セクション70、72は、それぞれのセクション70、72の相補的な境界面74、84で共に連結され得る。
【0034】
いくつかの例示的な実施形態では、境界面74、84は、ねじ状のコネクタである。境界面74、84が、限定されないが、滑り嵌め、戻り止め、クランプ、差込みピン、留め金およびそれらの組合せを含む、任意のタイプのコネクタであってもよいことは認識されるべきである。境界面74、84のうち1つ以上は、陰極コネクタ、陽極コネクタ、いくつかのそれらの組合せ等を含んでもよく、それは、境界面74、84が互いに結合された時に、カートリッジ70の1つ以上の要素を電源セクション72内の1つ以上の電源12に電気的に結合させる。図1Bに示すように、例えば、境界面74は、境界面74、84が連結されると、導線26−1、26−2のうちの少なくとも1つをヒーター24に電源12に電気的に結合するよう構成されるコネクタ素子91を含む。
【0035】
図1Aおよび図1Bに示すように、例示的な実施形態によっては、出口端インサート19がカートリッジ70の出口端に位置付けられ得る。出口端インサート19は、イーベイピング装置10の長手方向軸から離れて位置され得る、少なくとも1つの出口ポート21を含む。出口ポート21のうち1つ以上は、イーベイピング装置10の長手方向軸に関して外側に曲がり得る。複数の出口ポート21は、蒸気の吸引の間に出口端インサート19を通して引き出される蒸気を実質的に均一に分配するように、出口端インサート19の周囲に均一に、または実質的に均一に分布されてもよい。したがって、蒸気が出口端インサート19を通して引き出されるのに従って、蒸気は、異なる方向に移動し得る。
【0036】
カートリッジ70は、長手方向に延在する外側ハウジング16と、外側ハウジング16の中に同軸に位置付けられる内側管62と、を含む。電源セクション72は、長手方向に延在する外側ハウジング17を含む。いくつかの例示的な実施形態では、外側ハウジング16は、カートリッジ70と電源セクション72の両方を収容する単一の管であってもよく、またイーベイピング装置10全体を使い捨てとすることができる。外側ハウジング16は、全体的に円柱状の断面を持ち得る。いくつかの例示的な実施形態では、外側ハウジング16は、カートリッジ70および電源セクション72のうち1つ以上に沿う全体的に三角形の断面を持ち得る。いくつかの例示的な実施形態では、外側ハウジング16は、イーベイピング装置10の出口端における円周または寸法よりも大きい先端部における円周または寸法を有し得る。
【0037】
カートリッジ70は、気化器組立品22および香味組立品14を含む。気化器組立品22は、未加工の蒸気を形成することができ、香味組立品14は、気化器組立品22によって形成された未加工の蒸気への一つ以上の揮発性香味物質の溶出に基づいて、香味付きの蒸気を形成することができる。
【0038】
気化器組立品22は、内側管62、ガスケット15、ガスケット27、プレベイパー製剤を保持するように構成される貯蔵部23、貯蔵部23からプレベイパー製剤を引き出すように構成される分配境界面25、および引き出されたプレベイパー製剤を気化するように構成されるヒーター24を含み得る。
【0039】
内側管62の一方の端において、ガスケット(またはシール)15のノーズ部29は、内側管62の端部分に嵌合される。ガスケット15の外周は、外側ハウジング16の内部表面との実質的な気密シールを提供し得る。ガスケット15は、流路20を画定する内側管62の内部に開口する、長手方向通路64を含む。ガスケット15の背面部分にある空間35は、通路64と、ガスケット15とコネクタ素子91との間に位置される一つ以上の空気吸込み口ポート44との間の連通を確実にする。コネクタ素子91は、境界面74内に含まれ得る。
【0040】
いくつかの例示的な実施形態では、ガスケット27のノーズ部18は、内側管62の別の端部分に嵌合される。ガスケット27の外周は、外側ハウジング16の内部表面との実質的な気密シールを提供し得る。ガスケット27は、内側管62の流路20と出口端インサート19の内部との間に配置された通路63を含む。中央通路63は、香味組立品14を介して、中央流路20から出口端インサート19へと蒸気を輸送し得る。
【0041】
いくつかの例示的な実施形態では、少なくとも1つの空気吸込み口ポート44は、境界面74に隣接して外側ハウジング16に形成され、成人イーベイピング装置使用者の指がポートのうちの1つを塞ぐ可能性を最小にし、また蒸気の吸引の間の引き出し抵抗(RTD)を制御し得る。いくつかの例示的な実施形態では、空気吸込み口ポート44は、それらの直径が、製造時に正確に制御されて、1つのイーベイピング装置10から次のものへと複製されるように、精密な工具を用いて外側ハウジング16内に機械加工され得る。
【0042】
いくつかの例示的な実施形態では、空気吸込み口ポート44は、超硬合金ドリルビットまたはその他の高精密な道具もしくは技術を用いて穴をあけられ得る。いくつかの例示的な実施形態では、外側ハウジング16は、空気吸込み口ポート44のサイズおよび形状が、製造作業、包装および蒸気の吸引の間に変化しなくなり得るように、金属または金属合金で形成され得る。したがって、空気吸込み口ポート44は、一貫性のRTDを提供し得る。いくつかの例示的な実施形態では、空気吸込み口ポート44は、イーベイピング装置10が約60ミリメートルの水〜約150ミリメートルの水の範囲においてRTDを有するように、サイズ設定され、また構成され得る。
【0043】
さらに図1Aおよび図1Bを参照すると、貯蔵部23は、プレベイパー製剤を含み得る。ガスケット27およびガスケット15と外側ハウジング16および内側管62との間に画定される空間は、貯蔵部23の境界を確立することができ、したがって、貯蔵部23は、内側管62および外側ハウジング16とガスケット27およびガスケット15との間の外側環状部に含まれ得る。したがって、貯蔵部23は、流路20を少なくとも部分的に囲み得る。
【0044】
分配境界面25は、分配境界面25が貯蔵部23の対向する部分の間の流路20にわたって横軸方向に延在し得るように、貯蔵部23に結合される。分配境界面25は、貯蔵部23からプレベイパー製剤を引き出すよう構成される。
【0045】
ヒーター24は、分配境界面25に結合され、熱を発生するように構成される。図1Bに示す例示的な実施形態に示すように、ヒーター24は、貯蔵部23の対向する部分間の流路20にわたって横軸方向に延在し得る。いくつかの例示的な実施形態では、ヒーター24は、中央流路20の長手方向軸に平行に延在し得る。
【0046】
分配境界面25は、貯蔵部23からプレベイパー製剤を引き出すように構成され、したがって、プレベイパー製剤は、ヒーター24による分配境界面25の加熱に基づいて、分配境界面25から気化され得る。
【0047】
蒸気の吸引の間、プレベイパー製剤は、分配境界面25の毛細管作用によって、貯蔵部23および貯蔵媒体のうちの少なくとも1つからヒーター24の近傍に移動され得る。分配境界面25は、第一の端部分と、第二の端部分と、を含み得る。分配境界面25の第一および第二の端部分は、貯蔵部23の対向する側部内に延在し得る。分配境界面25の端部分は、ルートとして本明細書で言及されてもよい。ヒーター24が作動されて、熱を発生した時に、分配境界面25のその中央部分の中のプレベイパー製剤がヒーター24によって気化され、蒸気を形成するように、ヒーター24は分配境界面25の中央部分を少なくとも部分的に囲み得る。分配境界面25の中央部分は、トランクとして本明細書で言及され得る。
【0048】
貯蔵部23は、風味剤を含まないプレベイパー製剤を含んでもよく、したがって、ヒーター24によるプレベイパー製剤の気化によって、気化器組立品22が蒸気95を形成した時に、蒸気95は、実質的に香味がなく、その結果、それは「未加工の蒸気」であり得る。こうした気化器組立品22の貯蔵部23内に風味剤がないことは、ヒーター24によるプレベイパー製剤の加熱の結果の気化に基づく、貯蔵部23内のプレベイパー製剤材料と風味剤との間の化学反応の軽減をもたらし得る。
【0049】
図1Aおよび図1Bをさらに参照すると、香味組立品14は、気化器組立品22と出口端インサート19との間に位置付けられる。香味組立品14は、気化器組立品22によって形成された未加工の蒸気95への風味剤の溶出に基づいて、香味付きの蒸気97を形成するように構成される。
【0050】
香味組立品14は、気化器組立品22と出口端インサート19の両方と流体連通して位置付けられる。カートリッジ70は、気化器組立品22によって形成された未加工の蒸気95を導き、出口21を介して、カートリッジ70を抜け出るように構成され得る。カートリッジ70は、未加工の蒸気95を導き、それが出口21の方へ香味組立品14と流体連通して通るようにさらに構成され得る。香味組立品14と流体連通して通ることは、香味組立品14の少なくとも一部分を通過することを含み得る。
【0051】
さらに以下で説明するように、香味組立品14は、多孔性構造を含み得る。多孔性構造は、気化器組立品22と流体連通して風味剤を保持することができ、その結果、気化器組立品22によって形成され、香味組立品14を通過する未加工の蒸気95は、多孔性構造を少なくとも部分的に通り、多孔性構造によって保持される風味剤と流体連通し得る。未加工の蒸気95は、溶出剤として作用し、多孔性構造から、未加工の蒸気95へ風味剤を溶出して、溶出物を形成し得る。溶出物は、未加工の蒸気および風味剤を含み得る。こうした溶出物は、香味付きの蒸気97として言及され得る。
【0052】
いくつかの例示的な実施形態では、未加工の蒸気95に溶出される風味剤は、微粒子相である。微粒子相は、液相、位相等を含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、未加工の蒸気95に溶出される風味剤は、位相、気相等である。風味剤は、揮発性香味物質を含んでもよく、揮発性香味物質は、未加工の蒸気95に溶出され得る。いくつかの例示的な実施形態では、未加工の蒸気95に溶出される風味剤は、不揮発性香味物質を含む。
【0053】
いくつかの例示的な実施形態では、香味組立品14が、気化器組立品22から分離される風味剤を保持し、カートリッジ70が、未加工の蒸気95の形成に続いて香味組立品14を通る未加工の蒸気を導くように構成される場合、未加工の蒸気95は、気化器組立品22での形成における初期段階での温度から冷却され得る。香味組立品14を通過する未加工の蒸気95が初期段階での温度から冷却される場合、未加工の蒸気95に溶出される風味剤と未加工の蒸気95の要素との間の化学反応は、少なくとも部分的に軽減され、それにより、香味付きの蒸気97の望ましい香味の損失を軽減することができる。
【0054】
いくつかの例示的な実施形態では、イーベイピング装置10が、気化器組立品22から分離される風味剤を保持する香味組立品14を含む場合、イーベイピング装置10は、風味剤と気化器組立品22の一つ以上の要素との間の化学反応の可能性を軽減するように構成され得る。そのような化学反応の不存在は、香味付きの蒸気97における反応生成物の不存在をもたらし得る。こうした反応生成物は、香味付きの蒸気97によって提供される知覚体験を損ない得る。結果として、こうした化学反応の可能性を軽減するように構成されるイーベイピング装置10は、香味付きの蒸気97を通じたより一貫した、かつ向上した知覚体験を提供し得る。
【0055】
いくつかの例示的な実施形態では、香味組立品14は、香味組立品14を通る未加工の蒸気95を冷却するように構成される。香味組立品14は、未加工の蒸気95から未加工の蒸気95に溶出される風味剤および香味組立品14に含まれる材料のうちの少なくとも1つへの熱伝達に基づいて、未加工の蒸気95を冷却し得る。いくつかの例示的な実施形態では、未加工の蒸気95から香味組立品14に含まれる風味剤および材料のうちの少なくとも1つへの熱伝導は、未加工の蒸気95に溶出される風味剤の量を増加する。増加した量の溶出された風味剤を有する香味付きの蒸気97は、向上した知覚体験を提供し得る。いくつかの例示的な実施形態では、香味組立品14を出る香味付きの蒸気97は、香味組立品14に入る未加工の蒸気95よりも冷たくあり得る。香味組立品14に入る未加工の蒸気よりも冷たい香味付きの蒸気97は、香味付きの蒸気97の減少した温度に基づいて、向上した知覚体験を提供し得る。
【0056】
いくつかの例示的な実施形態では、風味剤は、プレベイパー製剤がその中に含まれた気化器組立品22から分離される香味組立品14に含まれるので、イーベイピング装置10に含まれる風味剤は、カートリッジ70内のプレベイパー製剤と無関係に交換可能であり得る。香味組立品14は、別の香味組立品14と取り替えられて、それにより、成人イーベイピング装置使用者にとって望ましいイーベイピング装置10に含まれる風味剤と取り替えられ得る。香味組立品14は、気化器組立品22を取り替えることなく、イーベイピング装置10の風味剤を補充するために別の香味組立品14と取り替えられてもよく、ここにおいて、気化器組立品22は、十分なプレベイパー製剤を含み、追加的な蒸気の吸引を支持し得る。
【0057】
さらに図1Aおよび図1Bを参照すると、カートリッジ70は、電源セクション72内の1つ以上の素子を有するカートリッジ70内の素子の間の電気的接続を少なくとも部分的に確立するよう構成されるコネクタ素子91を含む。いくつかの例示的な実施形態では、コネクタ素子91は、境界面74と境界面84が互いに結合された時に、少なくとも1つの導線を電源セクション内の電源12に電気的に結合するように構成される、電極要素を含む。図1Aおよび図1Bに示す例示的な実施形態では、例えば、導線26−1はコネクタ素子91に結合される。電極要素は、陰極コネクタ素子および陽極コネクタ素子のうち1つ以上であり得る。境界面74、84が連結されると、コネクタ素子91は、図1Bに示すように、電源12の少なくとも一部と結合されてもよい。
【0058】
いくつかの例示的な実施形態では、境界面74および境界面84のうち1つ以上は、陰極コネクタ素子および陽極コネクタ素子のうち1つ以上を含む。図1Bに示す例示的な実施形態では、例えば、導線26−2は境界面74に結合される。さらに図1Bに示すように、電源セクション72は、制御回路11を境界面84に結合する導線92を含む。境界面74と境界面84が互いに結合された時に、結合された境界面74、84は、互いにリード線26−2およびリード線92に電気的に結合され得る。
【0059】
カートリッジ70内の要素がリード線26−1とリード線26−2の両方に結合された時に、カートリッジ70と電源セクション72を通じる電気回路が、確立され得る。確立された電気回路は、少なくともカートリッジ70内の要素、制御回路11および電源12を含み得る。電気回路は、リード線26−1およびリード線26−2、リード線92、ならびに境界面74、84を含み得る。
【0060】
図1Aおよび図1Bに示す例示的な実施形態では、ヒーター24は、境界面74およびコネクタ素子91に結合され、したがって、ヒーター24は、境界面74と境界面84が互いに結合された時に、境界面74およびコネクタ素子91を介して、電源12に電気的に結合され得る。
【0061】
以下でさらに説明される制御回路11は、制御回路11が電源12からカートリッジ70の一つ以上の要素への電力の供給を制御し得るように、電源12に結合されるように構成される。制御回路11は、確立された電気回路を制御することに基づいて、要素への電力の供給を制御し得る。例えば、制御回路11は、電気回路を選択的に開閉することができ、回路等を通じる電流を調節可能に制御することができる。
【0062】
さらに図1Aおよび図1Bを参照すると、電源セクション72は、自由端またはイーベイピング装置10、少なくとも1つの電源12、および制御回路11の先端に隣接する空気吸込み口44aを介して電源セクション72に引き込まれる空気に反応するセンサー13を含む。電源12は再充電可能電池を含み得る。センサー13は、圧力センサー、微小電気機械システム(MEMS)センサー等のうち1つ以上であってもよい。
【0063】
いくつかの例示的な実施形態では、電源12は、イーベイピング装置10内で陽極が陰極の下流となるように配置された電池を含む。コネクタ素子91は電池の下流端部と接触する。
【0064】
電源12は、リチウム−イオン電池またはその別形のうちの1つ、例えばリチウム−イオンポリマーバッテリーでもよい。あるいは、電源12は、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、リチウムマンガン電池、リチウムコバルト電池、または燃料電池であってもよい。イーベイピング装置10は、電源12のエネルギーが消耗されるまで、またはリチウムポリマー電池の場合には、最小の電圧カットオフレベルが達成されるまで、成人イーベイピング装置使用者によって有用であり得る。
【0065】
さらに、電源12は再充電可能であってもよく、外部充電装置による電池の充電を可能にするように構成される回路を含んでもよい。イーベイピング装置10を再充電するために、ユニバーサルシリアルバス(USB)充電器またはその他の適切な充電器組立品が用いられ得る。
【0066】
カートリッジ70と電源セクション72との間の接続の完成に基づいて、少なくとも1つの電源12は、センサー13の作動に基づいて、カートリッジ70のヒーター24に電気的に接続され得る。空気は、主に一つ以上の空気吸込み口ポート44を通じて、カートリッジ70内に引き出される。一つ以上の空気吸込み口ポート44は、第一のセクション70と第二のセクション72の外側ハウジング16と外側ハウジング17に沿って、または結合される境界面74、84のうち1つ以上に、位置され得る。
【0067】
センサー13は、空気圧力の降下を感知し、電源12からヒーター24への電圧の印加を開始するように構成され得る。図1Bに示した例示的な実施形態に示すように、電源セクション72のいくつかの例示的な実施形態は、ヒーター24が作動した時に点灯するように構成される、ヒーター作動灯48を含む。ヒーター作動灯48は、発光ダイオード(LED)を含み得る。さらに、ヒーター作動灯48は、蒸気の吸引の間、成人イーベイピング装置使用者から見えるように配置され得る。加えて、ヒーター作動灯48は、イーベイピングシステムの診断に、または再充電の進行を示すために利用することができる。ヒーター作動灯48を、成人イーベイピング装置使用者がプライバシーのためにヒーター作動灯48を作動する、作動停止する、または作動および作動停止するようにも構成することもできる。図1Aおよび図1Bに示すように、ヒーター作動灯48は、イーベイピング装置10の先端に位置してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、ヒーター作動灯48は、外側ハウジング17の側面部分に位置され得る。
【0068】
さらに、少なくとも1つの空気吸込み口ポート44aは、センサー13が、イーベイピング装置の出口端を通して引き出された蒸気を示す気流を感知し得るように、センサー13に隣接して位置され得る。センサー13は、電源12およびヒーター作動灯48を起動させて、ヒーター24が作動していることを示し得る。
【0069】
さらに、制御回路11は、センサー13に応答するヒーター24への電力の供給を制御し得る。いくつかの例示的な実施形態では、制御回路11は、最大時間リミッターを含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、制御回路11は、成人電子ベイピング使用者が手動でベイピングを開始するための手動で操作可能なスイッチを含んでもよい。ヒーター24への電流供給の時間は、気化されるプレベイパー製剤の所望の量に応じて予め設定されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、制御回路11は、センサー13が圧力降下を検出する限り、ヒーター24への電力の供給を制御し得る。
【0070】
ヒーター24への電力の供給を制御するために、制御回路11は、コンピュータ実行可能プログラムコードの一つ以上のインスタンスを実行し得る。制御回路11は、プロセッサおよびメモリを含み得る。メモリは、コンピュータ実行可能コードを記憶するコンピュータ可読記憶媒体であり得る。
【0071】
制御回路11は、プロセッサ、中央処理装置(CPU)、コントローラ、演算論理ユニット(ALU)、信号処理装置、マイクロコンピュータ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、システムオンチップ(SoC)、プログラマブル論理ユニット、マイクロプロセッサ、または定義された様式における命令に応答し実行可能な任意の他の装置を含むがそれらに限定されない、処理回路を含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、制御回路11は、特定用途向け集積回路(ASIC)およびASICチップのうちの少なくとも1つであってもよい。
【0072】
制御回路11は、記憶装置に記憶されたコンピュータ実行可能プログラムコードを実行する特殊用途機械として構成され得る。プログラムコードは、上述の制御回路のうち1つ以上などの一つ以上のハードウエア装置によって実行することができる、プログラムまたはコンピュータ実行可能命令、ソフトウエア要素、ソフトウエアモジュール、データファイル、データ構造などを含み得る。プログラムコードの実施例には、コンパイラによって生成される機械コードと、解釈プログラムを用いて実行される高レベルのプログラムコードの両方が挙げられる。
【0073】
制御回路11は、一つ以上の記憶装置を含み得る。一つ以上の記憶装置は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、恒久的大容量記憶装置(ディスクドライブなど)、ソリッドステート(例えば、NANDフラッシュ)装置、またはデータの保存および記録が可能なデータ記憶機構のような任意の他のものなどの有形または非一時的コンピュータ可読記憶媒体であってもよい。一つ以上の記憶装置は、一つ以上のオペレーティングシステムに関して、または本明細書に記載の例示的な実施形態を実施するために、またはその両方において、コンピュータプログラム、プログラムコード、命令、またはいくつかのそれらの組合せを記憶するように構成され得る。コンピュータプログラム、プログラムコード、命令、またはいくつかのそれらの組合せはまた、駆動機構を用いて、別個のコンピュータ可読記憶媒体から、一つ以上の記憶装置、一つ以上のコンピュータ処理装置またはその両方へロードされ得る。こうした別個のコンピュータ可読記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、メモリースティック、ブルーレイ/DVD/CD−ROMドライブ、メモリーカード、またはその他の同様なコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。コンピュータプログラム、プログラムコード、命令、またはいくつかのそれらの組合せは、ローカルなコンピュータ可読記憶媒体を介するのではなくネットワークインタフェースを介して、リモートデータ記憶装置から、一つ以上の記憶装置、一つ以上のコンピュータ処理装置またはその両方へロードされ得る。さらに、コンピュータプログラム、プログラムコード、命令、またはいくつかのそれらの組合せは、ネットワークを通じて、コンピュータプログラム、プログラムコード、命令、またはいくつかのそれらの組合せを伝送する、分配する、または伝送し、かつ分配するように構成される、リモートコンピューティングシステムから、一つ以上の記憶装置、一つ以上のプロセッサまたはその両方へロードされ得る。リモートコンピューティングシステムは、有線インタフェース、無線インタフェースまたは任意のその他の同様の媒体を介して、コンピュータプログラム、プログラムコード、命令、またはいくつかのそれらの組合せを伝送する、分配する、または伝送し、かつ分配し得る。
【0074】
制御回路11は、コンピュータ実行可能コードを実行して、ヒーター24への電力の供給を制御するように構成される、特殊用途機械であってもよい。ヒーター24への電力の供給を制御することは、ヒーター24を作動させることとして互換的に本明細書で言及され得る。
【0075】
図1Aおよび図1Bをさらに参照すると、ヒーター24が作動した時に、作動したヒーター24は、約10秒未満の間、ヒーター24によって囲まれる分配境界面25の一部を加熱し得る。したがって、電力サイクル(または最大ベイピング長さ)は、約2秒間〜約10秒間(例えば、約3秒間〜約9秒間、約4秒間〜約8秒間、または約5秒間〜約7秒間)の時間の範囲とすることができる。
【0076】
プレベイパー製剤は、ベイパーへと変換され得る材料または材料の組み合わせである。例えば、プレベイパー製剤は、水、ビーズ、溶媒、活性成分、エタノール、植物抽出物、天然または人工の香料、グリセリンおよびプロピレングリコールなどのプレベイパー製剤、ならびにそれらの組み合わせを含むがこれに限定されない、液体、固体またはゲル製剤のうちの少なくとも1つであってもよい。プレベイパー製剤は、2014年7月16日に出願されたU.S.Patent Application Publication No.2015/0020823 to Lipowicz et al.、および2015年1月21日に出願されたU.S.Patent Application Publication No.2015/0313275 to Anderson et al.において説明されるものを含んでもよく、そのそれぞれの全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【0077】
いくつかの例示的な実施形態では、プレベイパー製剤は、プロピレングリコール、グリセリンおよびその組み合わせのうち1つ以上である。
【0078】
プレベイパー製剤は、ニコチンを含んでもよく、またはニコチンを含まなくてもよい。プレベイパー製剤は、一つ以上のたばこ風味を含んでもよい。プレベイパー製剤は、一つ以上のたばこ風味とは別の一つ以上の風味を含んでもよい。
【0079】
いくつかの例示的な実施形態では、ニコチンを含むプレベイパー製剤はまた、一つ以上の酸を含み得る。一つ以上の酸の組み合わせは、ピルビン酸、ギ酸、シュウ酸、グリコール酸、酢酸、イソ吉草酸、吉草酸、プロピオン酸、オクタン酸、乳酸、ソルビン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、オレイン酸、アコニット酸、酪酸、ケイ皮酸、デカン酸、3,7−ジメチル−6−オクテン酸、1−グルタミン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、3−ヘキサン酸、トランス−2−ヘキサン酸、イソ酪酸、ラウリン酸、2−メチル酪酸、2−メチル吉草酸、ミリスチン酸、ノナン酸、パルミチン酸、4−ペンテン酸、フェニル酢酸、3−フェニルプロピオン酸、塩酸、リン酸、硫酸およびそれらの組み合わせのうちの1つ以上を含み得る。
【0080】
いくつかの例示的な実施形態では、気化器組立品22で形成される未加工の蒸気95は、気相である一つ以上の材料を実質的に含まなくてもよい。例えば、未加工の蒸気95は、実質的に微粒子相であり、実質的に気相ではない一つ以上の材料を含み得る。
【0081】
貯蔵部23の貯蔵媒体は、綿、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む繊維質材料であってもよい。繊維は、約6ミクロン〜約15ミクロン(例えば、約8ミクロン〜約12ミクロン、または約9ミクロン〜約11ミクロン)のサイズの範囲である直径を有してもよい。貯蔵媒体は、焼結材料、多孔性材料、または発泡性材料であってもよい。また、繊維は無関係にサイズ設定されてもよく、またY字形状、十字形状、クローバー形状、または任意の他の好適な形状の断面を有してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、貯蔵部23は、いくつかの貯蔵媒体が不足しており、プレベイパー製剤のみを収容して充填されたタンクを含み得る。
【0082】
貯蔵部23は、イーベイピング装置10が少なくとも約200秒間の蒸気の吸引のために構成され得るように、十分なプレベイパー製剤を保持するようにサイズ設定され、また構成されてもよい。イーベイピング装置10は、各蒸気の吸引が最大で約5秒持続することが可能となるように構成され得る。
【0083】
分配境界面25は、芯を含み得る。分配境界面25は、プレベイパー製剤を引き出す能力を有するフィラメント(またはスレッド)を含み得る。例えば、分配境界面25は、一束のガラス(またはセラミック)フィラメント、ガラスフィラメント等の一群の巻回を含む束である芯であってもよく、そのすべての配置は、フィラメント間の隙間間隔による毛細管作用によって、プレベイパー製剤を引き出すことを可能にし得る。フィラメントは、イーベイピング装置10の長手方向に対して垂直な(横軸する)方向に概して整列されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、分配境界面25は、1〜8のフィラメントストランドを含んでもよく、各ストランドは、互いにねじれた複数のガラスフィラメントを含む。分配境界面25の端部は、可撓性で、貯蔵部23の境界内に折り畳めてもよい。フィラメントは、概して十字型、クローバー型、Y字型、または任意の他の好適な形状の断面を有する。
【0084】
分配境界面25は、芯材料として本明細書でまた言及される、任意の適切な材料または材料の組み合わせを含み得る。適切な材料の例には、ガラス、セラミックまたはグラファイトをベースにした材料があるがそれらに限定されない。分配境界面25は、密度、粘性、表面張力および蒸気圧といった異なる物理特性を有するプレベイパー製剤に適応するように、適切な任意の毛細管引出し作用を有する場合がある。
【0085】
いくつかの例示的な実施形態では、ヒーター24は、気化器組立品22において分配境界面25を少なくとも部分的に囲む、ワイヤーコイルを含み得る。ワイヤーは金属ワイヤーであってもよい。ワイヤーコイルは、分配境界面の長さに沿って全体的または部分的に延在し得る。ワイヤーコイルは、分配境界面25の周囲に全体的または部分的にさらに延在し得る。いくつかの例示的な実施形態では、ワイヤーコイルは、分配境界面25との直接的な接触から分離されていてもよい。
【0086】
ヒーター24は、任意の適切な電気抵抗性材料で形成され得る。好適な電気抵抗性材料の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族由来の金属が挙げられ得るが、それらに限定されない。好適な合金の実施例としては、ステンレス鋼、ニッケル含有、コバルト含有、クロミウム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル系、鉄系、コバルト系、およびステンレス鋼系の超合金が挙げられるが、それらに限定されない。例えば、ヒーター24は、ニッケルアルミナイド、表面上にアルミナの層をもつ材料、鉄アルミナイドおよび他の複合材料で形成されてもよく、電気抵抗性の材料は、必要とされるエネルギー伝達の動態学および外部の物理化学的性質に応じて、随意に断熱材料に埋め込み、封入、または断熱材料で被覆されてもよく、もしくはその逆であってもよい。ヒーター24は、ステンレス鋼、銅、銅合金、ニッケル−クロム合金、超合金、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの材料を含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、ヒーター24はニッケル−クロム合金または鉄−クロム合金で形成され得る。いくつかの例示的な実施形態では、ヒーター24は、その外側表面上に電気的抵抗性層を有するセラミックヒーターであることができる。
【0087】
ヒーター24は、分配境界面25内のプレベイパー製剤を熱伝導によって加熱してもよい。あるいは、ヒーター24からの熱は、熱伝導要素によってプレベイパー製剤へと伝導されてもよく、またはヒーター24は、蒸気の吸引の間にイーベイピング装置10を通して引き出される入ってくる周囲空気へと熱を伝達してもよく、その結果プレベイパー製剤を対流によって加熱する。
【0088】
分配境界面25を使用する代わりに、気化器組立品22は、多孔性材料であり、迅速に熱を生成することができる高い電気抵抗を有する材料で形成された抵抗ヒーターと一体となるヒーター24を含んでもよいことが認識されよう。
【0089】
いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジ70は交換可能であってもよい。別の言い方をすると、カートリッジの風味剤またはプレベイパー製剤が消耗すると、カートリッジ70だけを取り替えればよい。いくつかの例示的な実施形態では、イーベイピング装置10は、貯蔵部23または香味組立品14のうちの1つが消耗されるとすべてが処分され得る。
【0090】
いくつかの例示的な実施形態では、イーベイピング装置10は、約80ミリメートル〜約110ミリメートルの長さ、および約7ミリメートル〜約8ミリメートルの直径とし得る。例えば、いくつかの例示的な実施形態では、イーベイピング装置10は、約84ミリメートルの長さであってもよく、約7.8ミリメートルの直径を有してもよい。
【0091】
本明細書で使用される場合、「風味剤」という用語は、香味、アロマ、または香味およびアロマを成人イーベイピング装置使用者に提供し得る、化合物または化合物の組み合わせを説明するために使用される。いくつかの例示的な実施形態では、風味剤は、少なくとも1つの成人イーベイピング装置使用者の知覚受容体と相互作用するように構成される。風味剤は、オルソネイザル刺激およびレトロネイザル刺激のうちの少なくとも1つを介して、知覚受容体と相互作用するように構成され得る。風味剤は、一つ以上の揮発性香味物質を含み得る。
【0092】
少なくとも1つの風味剤は、天然風味剤または人工(「合成」)風味剤のうち1つ以上を含み得る。少なくとも1つの風味剤は、一つ以上の植物抽出物材料を含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、少なくとも1つの風味剤は、タバコフレーバ、メントール、ウインターグリーン、ペパーミント、ハーブフレーバ、フルーツフレーバ、ナッツフレーバ、リカーフレーバ、およびその組み合わせのうち1つ以上である。いくつかの例示的な実施形態では、風味剤は、植物性材料に含まれる。植物性材料は、一つ以上の植物の材料を含み得る。植物性材料は、一つ以上のハーブ、スパイス、果実、根、葉、草等を含み得る。例えば、植物性材料は、オレンジ皮材料およびセイヨウコウボウ材料を含み得る。別の実施例では、植物性材料はたばこ材料を含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、たばこ風味(「たばこ風味剤」)である風味剤は、合成材料および植物抽出物材料のうちの少なくとも1つを含む。たばこ風味剤に含まれる植物抽出物材料は、一つ以上のたばこ材料から抽出され得る。
【0093】
いくつかの例示的な実施形態では、たばこ材料はタバコ属に属する任意の数の材料を含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、たばこ材料は二つ以上の異なるたばこ品種のブレンドを含む。使用されうる適切なタイプのたばこ材料の例には、火力乾燥たばこ、バーレー種たばこ、ダークたばこ、メリーランド種たばこ、オリエント葉たばこ、希少たばこ、特殊たばこ、その混合物、およびこれに類するものが含まれるが、これに限定されない。たばこ材料は、たばこラミナ、加工たばこ材料(ボリュームエクスパンデッドまたはパフトたばこなど)、加工たばこ茎(カットロールドまたはカットパフトステムなど)、再生たばこ材料、その混合物、およびこれに類するものを含め、これに限定されない適切な任意の形態で提供されうる。いくつかの例示的な実施形態では、たばこ材料は実質的に乾燥したたばこの塊の形態である。
【0094】
図2は、いくつかの例示的な実施形態による香味組立品14の斜視図である。図2に示す香味組立品14は、図1Bに示した香味組立品14を含む、本明細書に含まれるいくつかの実施形態に含まれ得る。
【0095】
いくつかの例示的な実施形態では、香味組立品は、一つ以上の風味剤がその中に含まれる多孔性構造を囲む、封入構造を含む。風味剤は、多孔性構造の材料に注入され得る。多孔性構造は、一つ以上の貯蔵部から多孔性構造内に風味剤を引き出し得る。香味組立品は、未加工の蒸気を導き、それが多孔性構造を通り抜けるようにし、多孔性構造から、未加工の蒸気へ風味剤を溶出して、香味付きの蒸気を形成するように構成され得る。
【0096】
図2に示す例示的な実施形態では、例えば、香味組立品14は、多孔性構造202を少なくとも部分的に囲む、封入構造201を含む。いくつかの例示的な実施形態では、封入構造201は、多孔性構造202および一つ以上の風味剤を含む、バッグであり得る。封入構造201は、多孔性封入構造201であり得る。封入構造201(例えば、バッグ)の材料は、多孔性アルミニウム、穿孔性アルミ箔、ナイロン、フィルター紙、絹、プラスチック、およびセルロースアセテートのうちの少なくとも1つを含み得る。封入構造201の材料は、多孔性、穿孔性、または多孔性および穿孔性であり得る。
【0097】
多孔性構造202は、一つ以上の風味剤を保持し得る。多孔性構造202は、未加工の蒸気95が多孔性構造202内に保持されている風味剤と流体連通した状態で通って、風味剤を溶出するように、未加工の蒸気95を含む蒸気が多孔性構造202を通り抜けることを可能にするように構成され得る。多孔性構造202および封入構造201は、異なる材料を含み得る。
【0098】
いくつかの例示的な実施形態では、封入構造201内に一つ以上の風味剤を閉じ込めることは、香味組立品14がその中に含まれるカートリッジ70、イーベイピング装置10等の他の部分への風味剤の移動の減少を可能にし得る。したがって、いくつかの例示的な実施形態では、香味組立品14を用いて、気化器組立品22内のプレベイパー製剤とは別に少なくとも1つの風味剤を貯蔵することによって、カートリッジ70、イーベイピング装置10等の貯蔵寿命が向上され得、カートリッジ70、イーベイピング装置10等内の風味剤の移動が減少され得る。
【0099】
香味組立品14は、貯蔵部204を含み得る。貯蔵部204は、一つ以上の風味剤、および随意にその中に一つ以上の風味剤を貯蔵するように構成される貯蔵媒体を保持し得る。貯蔵媒体は、図1Aおよび図1Bに示すカートリッジ70の一部の周りに、綿ガーゼまたはその他の繊維性材料の巻回を含み得る。
【0100】
貯蔵部204の貯蔵媒体は、綿、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、およびこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む繊維質材料であってもよい。繊維は、約6ミクロン〜約15ミクロン(例えば、約8ミクロン〜約12ミクロン、または約9ミクロン〜約11ミクロン)のサイズの範囲である直径を有してもよい。貯蔵媒体は、焼結材料、多孔性材料、または発泡性材料であってもよい。また、繊維は無関係にサイズ設定されてもよく、またY字形状、十字形状、クローバー形状、または任意の他の好適な形状の断面を有してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、貯蔵部204は、いくつかの貯蔵媒体が不足しており、一つ以上の風味剤のみを収容して充填されたタンクを含み得る。
【0101】
いくつかの例示的な実施形態では、多孔性構造202の一つ以上の部分は、貯蔵部204内に延在し、貯蔵部から多孔性構造202内に風味剤を引き出すように構成される。多孔性構造202は、風味剤が、芯材料内に保持され、未加工の蒸気が多孔性構造を通過することに基づいて、芯材料から溶出され得るように、貯蔵部204から風味剤を引き出すように構成される芯材料を含み得る。ベイピングの間、風味剤は、多孔性構造202の芯材料の毛細管作用を介して、貯蔵部204、貯蔵媒体、または貯蔵部204と貯蔵媒体の両方から、多孔性構造202へと運ばれ得る。
【0102】
多孔性構造202は、貯蔵部204から風味剤を引き出すように構成される、フィラメント(またはスレッド)を含み得る。例えば、多孔性構造202は、一束のガラス(またはセラミック)フィラメント、ガラスフィラメントの一群の巻回を含む束等の芯材料を含んでもよく、そのすべての配置は、フィラメント間の隙間間隔による毛細管作用によって、風味剤を引き出すことを可能にし得る。いくつかの例示的な実施形態では、芯材料は、1〜8のフィラメントストランドを含んでもよく、各ストランドは、互いにねじれた複数のガラスフィラメントを含む。フィラメントは、概して十字型、クローバー型、Y字型、または任意の他の好適な形状の断面を有する。
【0103】
多孔性構造202は、ガラス、セラミック系の材料またはグラファイト系の材料を含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、多孔性構造は、実質的に不活性であり風味剤のうち1つ以上と化学反応する、材料を含む。いくつかの例示的な実施形態では、多孔性構造202は、実質的に不活性であり未加工の蒸気と化学反応する、材料を含む。多孔性構造202は、密度、粘性、表面張力および蒸気圧といった異なる物理特性を有する風味剤に適応するように、適切な任意の毛細管引出し作用を有する場合がある。
【0104】
いくつかの例示的な実施形態では、貯蔵部204は、香味組立品14になく、多孔性構造202は、多孔性構造202の材料のうち1つ以上に注入される一つ以上の風味剤を含む。いくつかの例示的な実施形態では、多孔性構造202は、一つ以上の風味剤を含む植物性材料を含み、一つ以上の風味剤は、未加工の蒸気が、多孔性構造202に含まれる植物性材料と流体連通して、多孔性構造202に含まれる植物性材料などを通じて通ることに応じて、未加工の蒸気に溶出される。
【0105】
いくつかの例示的な実施形態では、香味組立品14は、未加工の蒸気95を導き、それが多孔性構造202を通り抜けるように構成される。図2に示すように、例えば、香味組立品14は、管状の本体を有する貯蔵部204を含んでもよく、ここにおいて、管状の本体の中空コア206は、貯蔵部204を通じて長手方向に延在する。示されるように、香味組立品14は、管207の内側表面が中空空間206の外側境界を少なくとも部分的に画定するように、貯蔵部204の内側表面に沿って延在する管207を含み得る。管207は、管207を通じた貯蔵部204から中空空間206への風味剤の浸透を抑制するように構成される、一つ以上の材料を含み得る。管207は、貯蔵部204から中空空間206を通過する未加工の蒸気95へ直接的に浸透する代わりに、貯蔵部204内に保持されている風味剤が多孔性構造202内に引き出されること制限し得る。
【0106】
さらに示されるように、多孔性構造202は、多孔性構造202が中空コア206の一方の端を通じて延在するように、貯蔵部204の一方の端に沿って横軸方向に延在し得る。中空コア206は、気化器組立品22で形成された未加工の蒸気95が、中空コア206を通って流れるように導き、イーベイピング装置10の一つ以上の出口ポート21を通って引き出されるように、気化器組立品22からイーベイピング装置10の開口部へ通じる導管を香味組立品14を通して確立し得る。多孔性構造202が中空コア206の端にわたって延在することに基づいて、未加工の蒸気95は、多孔性構造202を通過して中空コア206を通るように導かれてもよく、それにより、多孔性構造202内に保持されている風味剤が未加工の蒸気95に溶出されて、香味付きの蒸気97が形成される。
【0107】
いくつかの例示的な実施形態では、管207は、香味組立品14になく、多孔性構造202は、図2に示される管207の位置で貯蔵部204の内側表面の周りに延在し、したがって、多孔性構造202は、中空空間206の外側境界を少なくとも部分的に画定する。未加工の蒸気95は、中空空間206を通り抜けて、多孔性構造202からの風味剤を溶出し得る。
【0108】
いくつかの例示的な実施形態では、香味組立品14は、未加工の蒸気95を導き、それが多孔性構造202の外側表面に沿って通るように構成される。中空コア206がない場合には、例えば、したがって、未加工の蒸気95は、多孔性構造202の外側表面に沿って、一つ以上の流れ経路241Aおよび241Bを通り抜けるように導かれ得る。
【0109】
図3は、いくつかの例示的な実施形態による香味組立品のための多孔性構造202の斜視図である。図3に示す多孔性構造202は、図2に示した多孔性構造202を含む、本明細書に含まれるいくつかの実施形態に含まれ得る。
【0110】
いくつかの例示的な実施形態では、香味組立品に含まれる多孔性構造202は、3次元(3D)ネットワークの材料を含む。3Dネットワークの材料は、メッシュ構造の材料、ゆるく巻かれた構造の材料等を含み得る。材料は、材料内、材料の一つ以上の表面上などで、一つ以上の風味剤を保持し得る。材料は、一つ以上の風味剤、未加工の蒸気等に対して実質的に不活性であり得る。
【0111】
図3に示す例示的な実施形態では、例えば、多孔性構造202は、3Dネットワーク構造の材料310を含み得る。材料310は、実質的に不活性であり、それにより、未加工の蒸気95、風味剤320のうち1つ以上等のうち1つ以上と化学反応し得る。一つ以上の風味剤320は、材料310の一つ以上の部分によって保持され得る。示される例示的な実施形態では、風味剤320は、材料310の外側表面に保持される。いくつかの例示的な実施形態では、一つ以上の風味剤320は、材料310内に保持されてもよいことが理解されよう。例えば、一つ以上の風味剤320は、材料310内に注入され得る。
【0112】
図3に示すように、多孔性構造202は、未加工の蒸気95に対して透過性である。未加工の蒸気95は、未加工の蒸気95が3Dネットワークに含まれるいくつかのまたはすべての材料310と流体連通した状態で通るように、多孔性構造202を通り抜けることができる。例えば、未加工の蒸気95は、材料310のうち少なくともいくつかと接触して通過し得る。材料310と流体連通して通過する未加工の蒸気95は、材料310によって保持されている少なくともいくつかの風味剤320を溶出してもよく、したがって、未加工の蒸気95は香味付きの蒸気97として多孔性構造202を抜け出し、香味付きの蒸気97は、未加工の蒸気95および風味剤320の要素を含む。いくつかの例示的な実施形態では、溶出された風味剤320は、未加工の蒸気95に含まれる一つ以上の粒子332に結びつけられる。いくつかの例示的な実施形態では、溶出された風味剤320は、未加工の蒸気95に含まれる一つ以上の粒子332と無関係に、気相または蒸気相であり、したがって、香味付きの蒸気97は、未加工の蒸気95、粒子332および風味剤320の混合物である。
【0113】
図4Aは、いくつかの例示的な実施形態による香味組立品モジュール410および気化器組立品モジュール420の断面図である。図4Bは、いくつかの例示的な実施形態による香味組立品モジュールと気化器組立品モジュールとの結合によって形成された、カートリッジの断面図である。図4Aおよび図4Bに示すカートリッジ70は、図1Aおよび図1Bに示したイーベイピング装置10のカートリッジ70を含む、本明細書に含まれるいくつかの実施形態に含まれ得る。いくつかの例示的な実施形態では、図4Aおよび図4Bに示すカートリッジ70は、図1Aおよび図1Bに示した電源セクション72に結合されて、イーベイピング装置10を形成し得る。
【0114】
いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジ70は、互いに結合して、カートリッジを構成し、香味付きの蒸気を提供する複数のモジュールを含み得る。香味組立品は、香味組立品モジュールに含まれ得る。香味組立品モジュールは、気化器組立品モジュールと取り外し可能に結合するように構成され得る。気化器組立品モジュールは気化器組立品を含んでもよい。香味組立品モジュールは、異なる香味組立品モジュール等と取り替えるために、気化器組立品モジュールから分離され得る。異なる香味組立品モジュールは、異なる香味組立品、異なる風味剤、異なる揮発性香味物質、それらの組合せ等を含み得る。異なる香味組立品は、異なる香味と関係付けられる異なる香味付きの蒸気を形成するように構成され得る。結果として、カートリッジ内の異なる香味組立品を取り替えることは、成人イーベイピング装置使用者が、すべてのカートリッジを取り替えることと無関係にベイピングの間に、成人イーベイピング装置使用者に提供される香味付きの蒸気と関係付けられる香味を取り替えることを可能にし、それにより、ベイピングの間の成人イーベイピング装置使用者の知覚体験を向上することができる。
【0115】
図4Aおよび図4Bに示すように、カートリッジ70は、香味組立品モジュール410および気化器組立品モジュール420を含み得る。モジュール410、420は、相補的な境界面416、426を介して、互いに結合され得る。境界面416、426は、本明細書に記載のいくつかのタイプの境界面を含み得ることが理解されよう。各モジュール410、420は、それぞれのハウジング411、421を含み得る。
【0116】
気化器組立品モジュール420は、ハウジング421内に気化器組立品22を含み得る。図4Aおよび図4Bに示す気化器組立品22は、図1Bに示した気化器組立品22であり得る。
【0117】
図4Aおよび図4Bに示すように、モジュール420の境界面426は、モジュール420のハウジング421内に保持される気化器組立品22がモジュール420の外部と流体連通して保持されるように、導管427を含み得る。気化器組立品モジュール420は、境界面426から遠位な一方の端において、カートリッジ境界面74を含み得る。カートリッジ境界面74は、イーベイピング装置の別個の電源セクションに含まれる電源と気化器組立品22を電気的に結合するように構成され得る。
【0118】
香味組立品モジュール410は、ハウジング411内に香味組立品14を含み得る。図4Aおよび図4Bに示す香味組立品14は、図1図2および図3のいずれかで示した香味組立品14であり得る。
【0119】
図4Aおよび図4Bに示すように、モジュール410の境界面416は、導管417を含み得る。導管417は、モジュール410のハウジング411内に保持される香味組立品14が導管417を通じてモジュール410の外部と流体連通して保持されるように、境界面416とハウジング411の内部との間に延在し得る。ハウジング411の内部は、香味組立品区画413として本明細書で言及され得る。香味組立品モジュール410は、モジュール410の出口端における出口端インサート19と、インサート19内の一つ以上の出口ポート21の組と、を含み得る。
【0120】
図4Bに示すように、モジュール410、420が、境界面416、426を介して結合された時に、モジュール410、420は、カートリッジ70を形成し得、ここにおいて、カートリッジは、出口端に出口端インサート19および先端に電気的な境界面74を含む。カートリッジ70は、結合した境界面416、426内の導管437を介して、気化器組立品22と流体連通して保持される、香味組立品14をさらに含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、導管437は、導管417および導管427の組み合わせであり得る。いくつかの例示的な実施形態では、導管437は、導管417および導管427のうち1つ以上である。例えば、いくつかの例示的な実施形態では、導管437は、境界面416とハウジング411内の香味組立品区画413との間に延在する、導管417である。カートリッジ70は、出口ポート21と流体連通する香味組立品14をさらに含んでもよく、したがって、気化器組立品22によって生成された未加工の蒸気は、香味組立品14を通って延在する経路から出口ポート21へと通り、続いてカートリッジ70の外へ出ることができる。ハウジング411内の香味組立品区画413は、導管437を通って香味組立品区画413内に受けられる未加工の蒸気を導き、それが香味組立品14を通り抜けるようにし得る。
【0121】
示されるように、香味組立品モジュール410は、香味組立品14を通るモジュール410の流体連通を制限するように構成されてもよく、したがって、形成されたカートリッジ70内で気化器組立品22から出口ポート21へと通る未加工の蒸気が、香味組立品14を通過することを制限する。モジュール410のハウジング411は、香味組立品14の外側表面との物理的な接触を確立するようにサイズ設定され得る。
【0122】
いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジ70は、香味組立品14がそれを介してモジュール410に挿入され、またはモジュール410から取り出され得る、開口部を含む。カートリッジ70は、ハッチ(図示せず)を含んでもよく、そのハッチは、外部環境からモジュール410内部を選択的に露出し、または密封して、香味組立品14がモジュール410内部に挿入されることに基づいて、香味組立品14が外部環境からモジュール410内部を選択的に密封することを可能にするように動作可能であり得る。
【0123】
香味組立品モジュール410は、香味組立品モジュール410がモジュール420から取り替えられ得るように、モジュール420と取り外し可能に結合されるように構成され得る。
【0124】
図5は、いくつかの例示的な実施形態によるイーベイピング装置の断面図である。図5に示すイーベイピング装置10は、図1Aおよび図1Bに示したイーベイピング装置10を含む、本明細書に含まれるいくつかの実施形態に含まれ得る。
【0125】
いくつかの例示的な実施形態では、イーベイピング装置10は、香味組立品区画510および気化器組立品区画520を含み得る。イーベイピング装置10は、香味組立品14を香味組立品区画510内に取り外し可能に受けるように構成され得る。イーベイピング装置10は、気化器組立品22を気化器組立品区画520内に取り外し可能に受けるように構成され得る。
【0126】
イーベイピング装置10は、区画510と区画520との間に仕切り壁525を含み得る。仕切り壁525は、仕切り壁525を通って延在し、香味組立品区画510と気化器組立品区画520の両方と流体連通する、導管530を含んでもよく、その結果、香味組立品区画510内に挿入された香味組立品14は、気化器組立品区画22内に挿入された気化器組立品22と流体連通して保持される。
【0127】
いくつかの例示的な実施形態では、区画510、520のうち1つ以上は、イーベイピング装置の外側ハウジング501内にハッチ(図5に示されない)を含む。ハウジング501内のハッチは、区画510、520の特定のうちの区画と連通し得る。所与の区画510、520と連通するハッチは、区画510、520の内部を選択的に密封し、または露出し得る。ハッチは、開放状態であってもよく、香味組立品14または気化器組立品22が所与の区画に挿入され、または所与の区画から取り出されることを可能にする。
【0128】
いくつかの例示的な実施形態では、香味組立品14および気化器組立品22のうち1つ以上は、香味組立品14および気化器組立品22のうち1つ以上がそれぞれの区画510、520に挿入された時に、区画510、520のシーリングを完成するように形成される。
【0129】
イーベイピング装置10は、電源セクション72を含んでもよく、電源セクション72は、電源12を含む。カートリッジ70および電源セクション72は、相補的な境界面74、84を介して結合され得る。気化器組立品区画520は、境界面74、84のうち1つ以上を介して電源12に結合される、電気的な境界面541を含み得る。区画520は、電気的な境界面541を介して、気化器組立品22を電源12に電気的に結合し得る。
【0130】
いくつかの例示的な実施形態では、境界面74、84が存在せず、セクション70、72は、取り外しできないように結合される。
【0131】
イーベイピング装置10は、イーベイピング装置10の出口端に出口端インサート19を含み得る。出口端インサート19は、区画510内の香味組立品14の外へと通る香味付きの蒸気が、出口端インサート19内の一つ以上の出口21の組を介してイーベイピング装置10の外へ出ることができるように、区画510と流体連通し得る。
【0132】
いくつかの実施形態では、区画510、520は、イーベイピング装置10のハウジング内に香味組立品14および気化器組立品22のシーリングを完成するように構成され、したがって、イーベイピング装置10の部分を通過する未加工の蒸気および香味付きの蒸気は、出口端インサート19以外の導管を介して、イーベイピング装置から出ることを制限される。
【0133】
香味組立品14および気化器組立品22は、それぞれの区画510、520から、追加的なそれぞれの香味組立品14および気化器組立品22と独立して取り替えられ得る。したがって、異なる風味剤を含み、したがって、異なる香味付きの蒸気を形成するように構成される、異なる香味組立品14は、所望の場合、香味組立品区画510から取り替えられ得る。
【0134】
成人イーベイピング装置使用者は、香味組立品14内の風味剤の枯渇に応じて、香味組立品14によって可能な香味付きの蒸気を別の蒸気組立品14によって可能な別の香味付きの蒸気に替えることを成人イーベイピング装置使用者が望むことに応じて、またそれらの組合せ等で、香味組立品14と取り替え得る。さらに、香味組立品14は、気化器組立品22から独立してイーベイピング装置10から取り替えられ得るので、気化器組立品22は、気化器組立品22が十分なプレベイパー製剤を含み、蒸気を形成する限り、イーベイピング装置10内での使用を維持することができる。
【0135】
数多くの例示的な実施形態が本明細書で開示されてきたが、他の変形物が可能でありうることを理解するべきである。こうした変形は、例示的な実施形態の意図される範囲を逸脱するものと見なされず、当業者にとって明らかであろうすべての変更は、以下の請求項の範囲内に含まれることが意図される。
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図5