特許第6971998号(P6971998)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6971998マルチメディアサービスのコンテンツ関連情報提供方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6971998
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】マルチメディアサービスのコンテンツ関連情報提供方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/262 20110101AFI20211111BHJP
   H04N 21/235 20110101ALI20211111BHJP
   H04N 21/462 20110101ALI20211111BHJP
   H04N 21/643 20110101ALI20211111BHJP
【FI】
   H04N21/262
   H04N21/235
   H04N21/462
   H04N21/643
【請求項の数】24
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2018-543683(P2018-543683)
(86)(22)【出願日】2017年2月17日
(65)【公表番号】特表2019-506098(P2019-506098A)
(43)【公表日】2019年2月28日
(86)【国際出願番号】KR2017001780
(87)【国際公開番号】WO2017142347
(87)【国際公開日】20170824
【審査請求日】2020年2月12日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0018787
(32)【優先日】2016年2月17日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】べ,ジェ−ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ドン−ヨン
(72)【発明者】
【氏名】パク,キョン−モ
(72)【発明者】
【氏名】ソ,ヨン−ワン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ヒョン−ク
【審査官】 大西 宏
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−510453(JP,A)
【文献】 特表2015−507882(JP,A)
【文献】 特表2015−527788(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/146378(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0113577(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0159546(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第102598691(CN,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2013−0090824(KR,A)
【文献】 MI-MooD: Content Aggregaion - Dynamic Unicast-Broadcast Switching,Qualcomm Incorporated, 3GPP DRAFT,S4-130909,2013年09月27日,https://www.3gpp.org/DynaReport/TDocExMtg--S4-75--30009.htm
【文献】 Understanding Timelines Within MPEG Standards,IEEE Communications Surveys & Tutorials ( Volume: 18, Issue: 1, Firstquarter 2016),2015年10月07日,https://ieeexplore.ieee.org/stamp/stamp.jsp?tp=&arnumber=7293587
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/10
H04N 7/14 − 7/173
H04N 7/20 − 7/56
H04N 21/00 −21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチメディアサービスの提供を制御する送信エンティティの方法であって、
メディアコンテンツを含むアセットの位置情報とスケジュール情報と配信タイプ情報を含むメディアリソースの識別(MRI)メッセージを受信エンティティに伝送するステップと、
前記受信エンティティの識別情報と、前記受信エンティティによって受信される前記メディアコンテンツの識別情報と、前記メディアコンテンツのプレゼンテーション時間情報と、前記配信タイプ情報を含む消費報告(CR)メッセージを受信するステップと、
前記メディアコンテンツを受信する少なくとも一つの受信エンティティの個数をカウントし、前記CRメッセージを使用して前記受信エンティティに前記メディアコンテンツを伝送するための配信タイプを決定するステップと、を含み、
前記メディアコンテンツの前記位置情報は、アセット内の各位置での最初のMPUシーケンス番号を指示する情報と前記アセット内の各位置での最後のMPUシーケンス番号を指示する情報を含み、
前記アセットは、前記メディアコンテンツに関連するメディアパッケージ内に含まれることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記メディアコンテンツに関連する前記スケジュール情報は
記メディアコンテンツに関連したメディアセッションの有効開始時間を示す情報と、前記メディアセッションの有効終了時間を示す情報と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記MRIメッセージは、
前記ディアパッケージの識別子と、
前記セットの識別子と、を含み、
前記メディアコンテンツに関連する前記位置情報は、前記アセットの位置情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記メディアコンテンツに関連する前記識別情報は、
前記受信エンティティによって受信される前記メディアパッケージの識別子と、前記アセットの識別子と、を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記配信タイプ情報は、ブロードキャストの配信専用、ユニキャスト配信専用、ハイブリッド配信のうち何れか一つを指示する情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記MRIメッセージは、前記MRIメッセージのバージョンを指示するバージョン情報をさらに含み、前記バージョン情報は、前記MRIが前記受信エンティティで新しいものであるか否かを確認するために使用されることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項7】
マルチメディアサービスを受信する受信エンティティの方法であって、
メディアコンテンツを含むアセットの位置情報とスケジュール情報と配信タイプ情報を含むメディアリソースの識別(MRI)メッセージを送信エンティティから受信するステップと、
前記受信エンティティの識別情報と前記受信エンティティによって受信された前記メディアコンテンツの識別情報と、前記メディアコンテンツのプレゼンテーション時間情報と、前記配信タイプ情報を含む消費報告(CR)メッセージを前記送信エンティティに伝送するステップと、を含み、
前記CRメッセージは、前記送信エンティティから前記メディアコンテンツを受信する少なくとも一つの受信エンティティの個数をカウントし、前記受信エンティティに前記メディアコンテンツを伝送するための配信タイプを決定するために使用され、
前記メディアコンテンツの前記位置情報は、アセット内の各位置での最初のMPUシーケンス番号を指示する情報と前記アセット内の各位置での最後のMPUシーケンス番号を指示する情報を含み、
前記アセットは、前記メディアコンテンツに関連するメディアパッケージ内に含まれることを特徴とする方法。
【請求項8】
前記メディアコンテンツに関連する前記スケジュール情報は、
記メディアコンテンツに関連したメディアセッションの有効開始時間を示す情報と、前記メディアセッションの有効終了時間を示す情報と、を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記MRIメッセージは、
前記ディアパッケージの識別子と、
前記セットの識別子と、を含み、
前記メディアコンテンツに関連する前記位置情報は、前記アセットの位置情報を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記メディアコンテンツに関連する前記識別情報は、
前記受信エンティティによって受信される前記メディアパッケージの識別子と、前記アセットの識別子と、を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記配信タイプ情報は、ブロードキャストの配信専用、ユニキャスト配信専用、ハイブリッド配信のうち何れか一つを指示することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記MRIメッセージは、前記MRIメッセージのバージョンを指示するバージョン情報をさらに含み、前記バージョン情報は、前記MRIが前記受信エンティティで新しいものであるか否かを確認するために使用されることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項13】
マルチメディアサービスの提供を制御する送信エンティティの装置であって、
送受信器と、
前記送受信器を制御する少なくとも一つのプロセッサと、を含み、
前記少なくとも一つのプロセッサは、
メディアコンテンツを含むアセットの位置情報とスケジュール情報と配信タイプの情報を含むメディアリソースの識別(MRI)メッセージを受信エンティティに送信し、
前記受信エンティティの識別情報と、前記受信エンティティによって受信される前記メディアコンテンツの識別情報と、前記メディアコンテンツのプレゼンテーション時間情報と、前記配信タイプ情報を含む消費報告(CR)メッセージを受信し、
前記メディアコンテンツを受信する少なくとも一つの受信エンティティの個数をカウントし、前記CRメッセージを使用して前記受信エンティティに前記メディアコンテンツを伝送するための配信タイプを決定するように構成され、
前記メディアコンテンツの前記位置情報は、アセット内の各位置での最初のメディアプロセッシングユニット(MPU)のシーケンス番号を指示する情報と前記アセット内の各位置での最後のMPUシーケンス番号を指示する情報を含み、
前記アセットは、前記メディアコンテンツに関連するメディアパッケージ内に含まれることを特徴とする装置。
【請求項14】
前記メディアコンテンツに関連する前記スケジュール情報は、
前記メディアコンテンツに関連するメディアセッションの有効開始時間を示す情報と、前記メディアセッションの有効終了時間を示す情報と、を含むことを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記MRIメッセージは、
前記メディアパッケージの識別子と、
前記アセットの識別子と、を含み、
前記メディアコンテンツに関連する前記位置情報は、前記アセットの位置情報を含むことを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記メディアコンテンツに関連する前記識別情報は、
前記受信エンティティによって受信される前記メディアパッケージの識別子と、前記アセットの識別子と、を含むことを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記配信タイプの情報は、ブロードキャストの配信専用、ユニキャスト配信専用、ハイブリッド配信のうち何れか一つを指示する情報を含むことを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項18】
前記MRIメッセージは、前記MRIメッセージのバージョンを指示するバージョン情報をさらに含み、前記バージョン情報は、前記MRIが前記受信エンティティで新しいものであるか否かを確認するために使用されることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項19】
マルチメディアサービスを受信する受信エンティティの装置であって、
送受信器と、
前記送受信器を制御する少なくとも一つのプロセッサと、を含み、
前記少なくとも一つのプロセッサは、
メディアコンテンツを含むアセットの位置情報とスケジュール情報と配信タイプの情報を含むメディアリソースの識別(MRI)メッセージを送信エンティティから受信し、
前記受信エンティティの識別情報と前記受信エンティティによって受信された前記メディアコンテンツの識別情報と、前記メディアコンテンツのプレゼンテーション時間情報と、前記配信タイプ情報を含む消費報告(CR)メッセージを前記送信エンティティに送信するように構成され、
前記CRメッセージは、前記送信エンティティから前記メディアコンテンツを受信する少なくとも一つの受信エンティティの個数をカウントし、前記受信エンティティに前記メディアコンテンツを伝送するための配信タイプを決定するために使用され、
前記メディアコンテンツの前記位置情報は、アセット内の各位置での最初のメディアプロセッシングユニット(MPU)のシーケンス番号を指示する情報と前記アセット内の各位置での最後のMPUシーケンス番号を指示する情報を含み、
前記アセットは、前記メディアコンテンツに関連するメディアパッケージ内に含まれることを特徴とする装置。
【請求項20】
前記メディアコンテンツに関連する前記スケジュール情報は、
前記メディアコンテンツに関連するメディアセッションの有効開始時間を示す情報と、前記メディアセッションの有効終了時間を示す情報と、を含むことを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記MRIメッセージは、
前記メディアパッケージの識別子と、
前記アセットの識別子と、を含み、
前記メディアコンテンツに関連する前記位置情報は、前記アセットの位置情報を含むことを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記メディアコンテンツに関連する前記識別情報は、
前記受信エンティティによって受信される前記メディアパッケージの識別子と、前記アセットの識別子と、を含むことを特徴とする請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記配信タイプの情報は、ブロードキャストの配信専用、ユニキャスト配信専用、ハイブリッド配信のうち何れか一つを指示することを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項24】
前記MRIメッセージは、前記MRIメッセージのバージョンを指示するバージョン情報をさらに含み、前記バージョン情報は、前記MRIが前記受信エンティティで新しいものであるか否かを確認するために使用されることを特徴とする請求項19に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチメディアサービスシステムにおけるマルチメディアサービスを構成するコンテンツ関連情報を提供する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
有線・無線インターネットの急速な成長に従って、多様なタイプのインターネットテレビ(TV)が今後日常生活の意味ある一部となる傾向にある。そのうち、モバイルデータトラフィックの急激な増加により、未来には全体モバイルデータトラフィックの相当量をモバイルビデオトラフィックが占めると予想されている。この場合、特定時間帯にモバイルデータトラフィックも大きく増加し、スマートフォンを通じて視聴がスムーズに提供されないという問題が発生する可能性もある。
【0003】
モバイル端末を通じるリアルタイムライブ放送サービスの需要が増加することによって、サービスプロバイダが関連した付加サービスを開発すると同時に、モバイルトラフィックを効率的に管理できる方案が必要となる。上記方案のための解決策の一つとして、LTE(Long Term Evolution)ブロードキャストのための技術であるeMBMS(enhanced Multimedia Broadcast and Multicast Service)が提案される。LTEブロードキャストは、LTE周波数をそのまま活用して、マルチキャスト伝送方式を採択しトラフィック負荷を減少するだけでなく、モバイル放送以外にも地域ベースの広告やコンテンツ事業のような多様な新規サービスがサポート可能である。このようにモバイル放送以外にも地上波放送などでも既存の地上波チャンネル以外に、広帯域チャンネル、Wi-Fiチャンネルのような多様な伝送チャンネルを介してメインコンテンツ及び多様な付加情報を伝送することによって、多様な新規サービスが可能になった。しかしながら、この場合にもトラフィック負荷を減少させることが重要である。
【0004】
HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)を用いてメディアコンテンツを伝送する既存のストリーミング方式は、メディアコンテンツを生成する際にメディアソースの位置を提供するメディアリソース識別情報(identification information)をメディアコンテンツのメタデータとともに生成する。例えば、10分のメディアコンテンツがインターネットを介するストリーミングのためにHTTPベースのファイルフォーマットに変換される場合、10分のメディアコンテンツを提供するコンテンツサーバを指示するメディアリソース識別情報は、URL(Uniform Resource Locator)のような形態でメディアコンテンツのメタデータに含まれ、メタデータは受信器に伝送される。受信器は、メタデータを受信した後、メタデータ内に格納されているメディアリソース識別情報(例えば、URL)に基づいて、ユーザーの希望するストリーミングサービスに対するメディアコンテンツの伝送をHTTPベースのコンテンツサーバに要請する。
【0005】
このような従来のストリーミング方式は、実際のリアルタイムストリーミング環境で様々な問題点を有する。一例として、HTTP方式で使用したメディアリソース識別情報(すなわち、URL)は、コンテンツサーバの実際のアドレス(例えば、IPアドレス)を指示しないため、受信器は、コンテンツサーバにアクセスするためにDNS(Domain Name System)サーバにコンテンツサーバの実際のアドレスを探すためのリクエストを伝送しなければならず、それによって遅延が発生するようになる。
【0006】
さらに、既存のストリーミングサービスでは、コンテンツサーバのアドレスが所定ファイル期間で維持されるので、動的なチャンネル変化によるメディアリソース識別情報のリアルタイム更新が不可能であり、それによって受信器が該当ストリーミングサービスを受信する間に一つのプログラム内で動的なチャンネル変化に適応しにくくなる。
【0007】
最後に、マルチキャスト方式のサービスを提供される場合に、効率的なネットワーク管理のために、各メディアコンテンツチャンネルを利用するユーザーの数を把握し、それに適したリソースが割り当てられなければならないが、既存のストリーミングサービスでは、該当チャンネルにアクセスしてサービスを利用中であるユーザーの数を把握することが難しいという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明は上記した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、マルチメディアサービスシステムにおける信号を送受信する方法及び装置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、メディアコンテンツのストリーミングサービスを提供する際にネットワーク状況に従って効率的なネットワーク管理を実行する方法及び装置を提供することにある。
【0010】
さらに、本発明の目的は、マルチメディアサービスでメディアリソース識別情報を用いてリアルタイムサービスをサポートする方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した目的を達成するために、本発明の一態様によれば、マルチメディアサービスの提供を制御する方法が提供される。その方法は、サービスされるメディアコンテンツのスケジュール情報と配信タイプ情報を含むシグナリングメッセージを伝送するステップと、少なくとも一つの端末からメディアコンテンツの識別情報と配信タイプ情報を含む少なくとも一つの報告メッセージを受信するステップと、メディアコンテンツを受信する少なくとも一つの端末から受信された少なくとも一つの報告メッセージに基づいて更新されるシグナリングメッセージを伝送するステップとを有する。
【0012】
本発明の他の態様によれば、マルチメディアサービスを受信する方法が提供される。その方法は、サービスされるメディアコンテンツのスケジュール情報と配信タイプ情報を含むシグナリングメッセージを受信するステップと、メディアコンテンツの識別情報と配信タイプ情報を含む報告メッセージを伝送するステップと、報告メッセージに基づいて更新されるシグナリングメッセージを受信するステップと、シグナリングメッセージ及び更新されたシグナリングメッセージのうち少なくとも一つに基づいてメディアコンテンツを受信するステップとを有する。
【0013】
また、本発明の他の態様によれば、マルチメディアサービスの提供を制御する送信装置が提供される。その送信装置は、サービスされるメディアコンテンツのスケジュール情報と配信タイプ情報を含むシグナリングメッセージを伝送し、少なくとも一つの端末からメディアコンテンツの識別情報と配信タイプ情報を含む少なくとも一つの報告メッセージを受信する送受信器と、メディアコンテンツを受信する少なくとも一つの端末から受信された少なくとも一つの報告メッセージに基づいて更新されたシグナリングメッセージを生成して送受信器により伝送するプロセッサを含む。
【0014】
さらに、本発明の他の態様によれば、マルチメディアサービスを受信する受信装置が提供される。その受信装置は、サービスされるメディアコンテンツのスケジュール情報と配信タイプ情報を含むシグナリングメッセージを受信し、メディアコンテンツの識別情報と配信タイプ情報を含む報告メッセージを伝送し、報告メッセージに基づいて更新されるシグナリングメッセージを受信し、シグナリングメッセージ及び更新されたシグナリングメッセージのうち少なくとも一つに基づいてメディアコンテンツを受信する送受信器と、報告メッセージを生成するプロセッサとを有する。
【0015】
本発明による実施形態の上記及び他の態様、特徴、及び利点は、添付の図面と共に述べる以下の詳細な説明から、一層明らかになるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態によるメディアパッケージの論理的構成を示す図である。
図2】HTTPベースのストリーミングサービスの提供を説明するための図である。
図3】本発明の一実施形態によるマルチメディアサービスを提供するためのシステム構成を示す図である。
図4】本発明の一実施形態によるストリーミングサービスの手順を示す信号フロー図である。
図5】本発明の一実施形態によるマルチメディアサービスを提供するためのシステム構成を示す図である。
図6】本発明の一実施形態によるストリーミングサービスの手順を示す信号フロー図である。
図7】本発明の一実施形態によるコンテンツプロバイダ又はサービスプロバイダを構成するサーバを示すブロック構成図である。
図8】本発明の一実施形態によるクライアント端末を示すブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の望ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
本発明の実施形態の説明において、本発明が属する技術分野でよく知られており、本発明と直接関連しない技術内容に関する説明を省略する。これは、不必要な説明を省略することによって、本発明の要旨を不明にすることなく一層明確にするためである。
【0019】
同様に、添付の図面において、一部構成要素は、誇張又は省略され、あるいは概略的に示される場合がある。さらに、各構成要素のサイズは、実際のサイズを反映するものではない。各図面で、同一の又は対応する構成要素に対しては同一の参照番号を付して説明する。
【0020】
本発明の実施形態の利点と特徴、及びそれらを実現する方法は、添付の図面及び後述する本発明の実施形態を参照して明確になる。しかしながら、本発明は、後述する実施形態に限定されるものではなく、多様な形態で実現され、単にこれら実施形態は、本発明の完全な理解のために、また本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の範囲を知らせるために提供されるものであって、本発明は請求項の範囲により定義される。本発明の全般にわたって使用される同一の参照符号は同一の構成要素を意味する。
【0021】
さらに、フローチャートの各ブロックとフローチャートの組合せは、コンピュータプログラムインストラクションにより実行可能である。これらコンピュータプログラムインストラクションは、汎用コンピュータ、特殊用途コンピュータ、またはその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサにロードできるので、コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサを通じて実行されるプログラムインストラクションが、フローチャートのブロックで説明された機能を実行する手段を生成するようになる。これらコンピュータプログラムインストラクションは、特定方式で機能を実現するために、コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータ処理装置に用いられるコンピュータ利用可能な又はコンピュータ読み取り可能なメモリに格納することも可能なので、そのコンピュータ利用可能な又はコンピュータ読み取り可能なメモリに格納されたインストラクションは、フローチャートのブロックにおいて説明された機能を実行するインストラクション手段を含む製品を生産することも可能である。コンピュータプログラムインストラクションは、コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータ処理装置にロードすることも可能なので、コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータ処理装置で一連の動作ステップが実行されて、コンピュータで実行されるプロセスを生成し、コンピュータ又はその他のプログラム可能なデータ処理装置にて実行されるインストラクションは、フローチャートのブロックにおいて説明された機能を実行するためのステップを提供することも可能である。
【0022】
さらに、各ブロックは、特定した論理的機能を実現するための一つ以上の実行可能なインストラクションを含むモジュール、セグメント、又はコードの一部に対応付けることができる。また、一部の代替の実行形態では、ブロックで記述した機能が順序から外れて発生することも可能であることに注目しなければならない。例えば、続けて示されている2個のブロックは、実際に同時に実行することも可能であり、あるいはそのブロックを該当する機能に従って逆順に実行することも可能である。
【0023】
このとき、本発明の実施形態で使用される用語‘〜部’、‘〜モジュール’は、ソフトウェア又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)のようなハードウェア構成要素を意味し、任意の役割を実行する。しかしながら、‘〜部’などは、ソフトウェア又はハードウェアに限定されるものではない。‘〜部’などは、アドレッシング可能な格納媒体に存在するように構成されてもよく、一つ以上のプロセッサを駆動するように構成されてもよい。したがって、一例として‘〜部’などは、ソフトウェア構成要素、オブジェクト指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素、及びタスク構成要素のような構成要素、プロセス、関数、属性、プロシージャ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバ、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、配列、及び変数を含む。構成要素と‘〜部’などにより提供される機能は、より少ない数の構成要素及び‘〜部’などに結合されるか、あるいは追加的な構成要素と‘〜部’などにさらに分離され得る。その上、構成要素及び‘〜部’などは、デバイス又は保安マルチメディアカード内の一つ以上のCPUを駆動させるように構成することもできる。
【0024】
本発明の実施形態では、MPEG(Moving Picture Experts Group)メディアトランスポート(MMT)ベースのメディアコンテンツをサポートするストリーミングサービスを提供するマルチメディアサービスシステムを主な対象として説明するが、本発明で請求しようとする主な要旨は、類似した技術的背景を有する他の通信システム及びサービスにも本発明で開示する範囲を逸脱しない範囲で適用可能であり、これは、当該技術分野で熟練された技術的知識を持った者には明らかなことである。
【0025】
本発明の実施形態を具体的に説明するに先立ち、MMT標準において定義されているデータ構成について説明する。MMT標準では、マルチメディアデータパケットは、MMTサービスのための配信フレームとして定義される。MMTプロトコル(MMTP)は、IPネットワークを介して、MMTペイロードフォーマット(PF)で構成された配信フレームを配信するためのアプリケーション階層プロトコルを定義する。MMTペイロードは、MMTペイロードフォーマットで構成され、効率的に配信できるように設計される。異種(heterogeneous)IPネットワークを介してMPEGメディアデータを効率的に配信するために、MMTは、カプセル化フォーマット(Encapsulation Formats)、配信プロトコル(Delivery Protocols)、及びシグナリングメッセージフォーマットを定義する。
【0026】
MMTペイロードは、カプセル化したデータユニット及びMMT階層プロトコル、又は、他の既存のアプリケーショントランスポートプロトコルによる他の情報を配信するためのペイロードフォーマットにより特定される。MMTペイロードは、ストリーミングに関する情報及びファイル伝送に関する情報を提供する。ストリーミングにおいて、データユニットは、メディアフラグメントユニット(MFU)又はメディアプロセッシングユニット(MPU)であってもよい。ファイル伝送において、データユニットは、メディアアセット及びメディアパッケージであってもよい。ここで、MPUは、独立的に復号化されるリアルタイム又は非リアルタイムデータのための一般コンテナであり、MFUは、MPUの一つのフラグメントを意味する。一例として、一つのフレームをアクセスユニットとして用いて符号化が実行される場合、MFUは、一つのビデオフレームでありうる。他の場合には、一つのフレーム内に含まれた一つのスライスでありうる。
【0027】
MPUは、一つ以上のMFUと追加的な配信及び処理に関連した情報を含むコンテナフォーマットであり、複数の異なるアクセスユニットから生成される多様な個数のMFUを含むことができる。MPUは、MMT実現エンティティによって完全かつ独立的に処理可能な符号化されたメディアデータユニットを意味することで、アプリケーション環境による特定のサイズ、例えばビデオでは1GOP(Group of Picture)を有することができる。例えば、MPUは、1GOP(例えば、1秒のビデオ)を構成する複数のピクチャフレームで構成され、MFUは、各ピクチャフレームを含むことができる。
【0028】
メディアアセットは、一つ以上のMPUの論理グループで構成されるデータエンティティであって、同一の合成情報(CI)及びトランスポート特性が適用される最大のデータユニットである。メディアアセットは、パッケージ又は多重化されたデータを含む一つのデータタイプのみを含む。例えば、各メディアアセットは、オーディオのエレメンタリストリーム(ES)の少なくとも一部、ビデオのESの少なくとも一部、MPEG-UI(User Interface)ウィジェットパッケージ、MPEG-2トランスポートストリーム(TS)の少なくとも一部、MP4(MPEG-4)ファイルの少なくとも一部、及びMMTパッケージの全体又は少なくとも一部であってもよい。
【0029】
ここで、エレメンタリストリーム(ES)は、特定メディアコーデックにより定義されるもので、論理的に一つ以上のMMTアセットであってもよい。階層化コーデック及び多視点コーデックをサポートするMMTアセット230は、他のMMTアセットとオーバーラップされてもよい。
【0030】
合成情報(CI)は、MMTアセットの空間及び時間関係を定義する情報を意味し、MMTトランスポート特性(MMT-TC)は、MMTアセットの配信のために要求されるサービス品質(QoS)を定義する。MMT-TCは、特定の配信環境に対してアセット配信特性(ADC)にて表現可能である。
【0031】
メディアパッケージは、MMT実現エンティティにより処理される符号化されたメディアデータと関連情報の集合体として定義される。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態によるメディアパッケージの論理的構成を示す。
【0033】
図1を参照すると、メディアパッケージ100は、一つ以上のメディアアセット120、合成情報110、及びメディアトランスポート特性を示す一つ以上のADC130で構成される。メディアパッケージ100は、識別子のような記述情報及びメディアアセット120の位置を含み、メディアパッケージ100内のメディアアセット120は、多重化され、あるいは連接されてもよい。
【0034】
メディアパッケージ100の処理は、MPU単位で適用され、メディアアセット120は、同一のアセットIDを有する一つ以上のMPUの集合体であり、各メディアアセット120に関連したトランスポート特性は、ADC130により表現される。ADC130は、メディアパッケージ100をパケット化するエンティティにより、MMTペイロードのパラメータと共にMMTパケットのヘッダー情報を構成するために使用されてもよい。
【0035】
MMTペイロードは、HTTPベースのストリーミングサービスを通じて受信エンティティに伝送できる。
【0036】
図2は、HTTPベースのストリーミングサービスの提供を説明するための図である。
【0037】
図2を参照すると、第1のファイル210はメディアリソース識別情報URL Aを含み、第2のファイル220はメディアリソース識別情報URL Bを含む。受信エンティティは、第2のファイル220を受信し、URL Bに基づいてDNSサーバ230にURL Bのメディアコンテンツを提供するコンテンツサーバにアクセスするIPアドレスをリクエストする。以後、受信エンティティは、当該IPアドレスに基づいてコンテンツサーバにアクセスすることで、ユーザーの希望するメディアコンテンツにアクセスすることができる。
【0038】
上記のように、ストリーミングサービスに対するメディアリソースの位置は、メディアコンテンツサービスを利用するためのメディアリソース識別情報を通じて提供される。メディアリソース識別情報は、コンテンツプロバイダ(CP)により提供されるメディアコンテンツ構成情報と、コンテンツプロバイダ又はサービスプロバイダ(SP)により提供されるメディアリソース割当情報とを集合することによって構成される。
【0039】
さらに、サービスを消費する(consume)受信エンティティとして動作するユーザー端末は、メディアリソース割当情報及びユーザーが視聴中であるメディアコンテンツに関する消費報告情報(consumption reporting information)をシグナリングメッセージを用いて伝送できる。シグナリングメッセージは、受信されたメディアパケットに関する識別情報をコンテンツプロバイダ又はサービスプロバイダ(SP)となり得る送信エンティティに提供する。動的マルチメディア配信をサポートする送信エンティティは、ユーザー端末により利用されるネットワークを管理するネットワークプロバイダのサーバであり、消費報告情報に基づいて、ユーザーが現在ストリーミングサービスを利用しているネットワークの状況を把握して、メディアサービスを効率的に提供するようにサポートする。
【0040】
一実施形態において、メディアリソースの位置を提供する現在メディアリソース識別情報は、メディアリソース識別(MRI)メッセージを通じてコンテンツプロバイダからメディアサービスを利用するユーザー端末に提供することができる。一実施形態で、MRIメッセージは、セッションの開始時にメディアデータと同一のチャンネルを介してインバンド伝送されるか、あるいはメディアデータとは異なるチャンネルを介してアウトバンド伝送することができる。
【0041】
下記の<表1>は、本発明の一実施形態によるMRIメッセージのフォーマットを示し、MRIメッセージは、後述するメッセージフィールドのうち少なくとも一つを含んで構成することができる。
【0042】
【表1】
ここで、message_idフィールドは、MRIメッセージの識別子を示し、versionフィールドは、MRIメッセージのバージョンを示す。受信エンティティは、versionフィールドに基づいて、MRIメッセージが新しいか否かを判定できる。lengthフィールドは、MRIメッセージの長さをバイト単位で示す。message_payloadに含まれるフィールドは、下記のように説明できる。
【0043】
number_of_MMT_packageフィールドは、メディアパッケージの個数を示す。MMT_package_idフィールドは、サービスされる該当メディアパッケージの固有識別子であり、MMT_packet_id_lengthフィールド(=N1)とN1個のMMT_package_id_byteフィールドで構成される。MMT_packet_id_lengthフィールドは、MMT_package_idのバイト単位の長さを意味する。
【0044】
delivery_typeフィールドは、メディアパッケージの配信のためのメディアセッションのタイプ、例えば、「broadcast delivery only」(ブロードキャスト配信専用)、「unicast delivery only」(ユニキャスト配信専用)、及び「hybrid delivery」(ハイブリッド配信)のうちいずれか一つを指示する。
【0045】
number_of_assetsフィールドは、各メディアパッケージ内のアセットの個数を提供し、asset_idフィールドは、該当メディアパッケージ内に含まれるアセットの識別子であり、location_countフィールドは、一つのアセットのための位置情報の個数を意味する。すなわち、一つのアセットが一つの位置を通じて提供されるとき、location_countは‘1’に設定され、一つのアセットに含まれるMPUが多重チャンネルを介して伝送されるバルク伝送が使用される場合、‘1’でない値に設定される。
【0046】
mpu_sequence_start_numberフィールドは、一つのアセット内で各位置の最初のMPUシーケンス番号を示し、mpu_sequence_end_numberフィールドは、一つのアセット内で各位置の最後のMPUシーケンス番号を示し、MMT_general_location_infoフィールドは、メディアコンテンツに関連した構成情報であって、メディアコンテンツを含むアセットの位置情報を提供できる。位置情報は、MRIメッセージを提供するコンテンツサーバと同一の又は異なるリソースサーバを示す。valid_time_start及びvalid_time_durationフィールドは、メディアセッションの有効開始時間及び有効期間を示し、consumption_server_addressは、各受信エンティティからの測定結果を受信するサーバの位置を示すMMT_general_location_infoフィールドを含む。メディアセッションの有効時間は、valid_time_start及びvalid_time_durationフィールドの代わりに多様な方式で定義できる。
【0047】
一実施形態において、ユーザー端末は、送信エンティティ又は第三者のアプリケーションサーバに下記の<表2>に示すメッセージフィールドのうち少なくとも一つを含んで構成されるシグナリングメッセージ、すなわちCR(Consumption Reporting)メッセージを伝送できる。送信エンティティは、CRメッセージを使用することによって、特定のメディアコンテンツのメディアパケットを受信する受信エンティティの個数をカウントし、配信タイプを決定することができる。
【0048】
【表2】
ここで、message_idフィールド、versionフィールド、及びlengthフィールドに関する説明は、<表1>に示される。
【0049】
<表2>に示すように、ユーザー端末から送信エンティティに伝送されるCRメッセージは、MRIメッセージを通じて受信した有効時間に関する情報(例えば、valid_time_start及びvalid_time_durationフィールド)と配信タイプの情報(例えば、delivery_typeフィールド)を含むことができる。
【0050】
さらに、CRメッセージは、ユーザーが視聴中であるメディアコンテンツの連続受信のための情報として、MMT_package_id及びasset_idフィールドを含むことができる。サーバは、複数のユーザー端末から収集されるCRメッセージに基づいて、該当メディアサービスのユーザーが利用しているチャンネルタイプ及び消費報告情報を把握できる。
【0051】
ここで、MMT_package_idは、ユーザー端末が受信したパッケージの固有識別子であり、MMT_packet_id_lengthフィールド(=N1)とN1個のMMT_package_id_byteフィールドで構成される。ユーザー端末が移動装置(mobile device)である場合、mobile_information_descriptorフィールドが含まれてもよい。ユーザー端末は、セルラーネットワークとして定義される端末識別子及びセル識別子を含むmobile_information_descriptorフィールドをCRメッセージに含める。
【0052】
number_of_assetsフィールドは、アセットの個数を示し、各アセットに対してasset_idフィールド、mpu_timestamp_descriptorフィールド、及びdelivery_typeフィールドが含まれる。asset_idフィールドは、該当メディアパッケージに含まれるアセットの識別子を示し、mpu_timestamp_descriptorフィールドは、該当MPUの最初アセットのための再生時間(presentation time)を提供できる。delivery_typeフィールドは、メディアパッケージを配信するためのメディアセッションのタイプ、例えば放送配信専用、ユニキャスト配信専用、及びハイブリッド配信のうちいずれか一つを示す。
【0053】
さらに、CRメッセージは、サーバのアドレスを示すconsumption_server_addressを含むことができる。
【0054】
ユーザー端末は、<表1>のように構成されるMRIメッセージを受信し、まずversionフィールド内のメッセージバージョンを確認してMRIメッセージが更新された情報を含むか否かを判定する。メッセージバージョンが以前に受信したMRIメッセージのバージョンと同一である場合、ユーザー端末は、以前に受信され格納されているMRIメッセージの情報に従って動作する。メッセージバージョンが以前のメッセージバージョンより更新されるか、あるいは以前メッセージバージョンに関する情報がない場合、ユーザー端末は、次のように動作する。
【0055】
ユーザー端末は、受信したMRIメッセージのメッセージペイロードに含まれたMMT_package_id、asset_id、mpu_sequence_start_number、及びmpu_sequence_end_numberフィールドを用いて、現在提供されるメディアサービスの次に受信されるメディアデータを識別し、valid_time_start及びvalid_time_durationフィールドを用いて、現在提供されているメディアサービスの伝送チャンネルに対する有効開始時間及び持続時間を認知する。また、MRIメッセージ内のMMT_general_location_infoフィールドに基づき、メディアサービスを提供するサーバの位置情報(すなわち、アドレス)を検出し、検出した位置情報に基づいて、メディアサービスをサーバにリクエストしてメディアサービスを利用する。メディアサービスは、delivery_typeフィールドにより定義される伝送チャンネルを介してユーザー端末に配信される。
【0056】
ユーザー端末は、現在利用中であるメディアサービスに関する消費報告情報を、CRメッセージを用いて、コンテンツプロバイダ又はサービスプロバイダといった送信エンティティに伝送できる。送信エンティティは、一つ又はそれ以上のユーザー端末から収集した消費報告情報に基づいて、ユーザー端末に提供されるMRIメッセージの情報を更新し、効率的なサービスの提供をサポートすることができる。
【0057】
一実施形態において、ユーザー端末は、ユーザー端末を識別するクライアント識別子(client id)を、CRメッセージを通じてコンテンツプロバイダ又はサービスプロバイダといった送信エンティティに伝送できる。送信エンティティは、少なくとも一つのユーザー端末から報告される少なくとも一つのクライアント識別子を収集することによって、各伝送チャンネル/メディアコンテンツを利用するユーザーの数を把握し、把握したユーザーの数を参照してネットワーク状況に適するストリーミングサービスを提供できる。
【0058】
図3は、本発明の一実施形態によるマルチメディアサービスの提供のためのシステム構成を示す。ここでは、コンテンツプロバイダとサービスプロバイダが異なる場合のシステム構成を示す。
【0059】
図3を参照すると、受信エンティティとして動作するクライアント端末330は、移動装置又はユーザー端末であり、コンテンツプロバイダ(CP)320から希望するマルチメディアサービスのメディアコンテンツにアクセスできる。サービスプロバイダ(SP)310は、クライアント端末330がシームレスなサービスを利用するようにネットワーク状況をモニタリングし、クライアント端末330の伝送チャンネルを管理する。クライアント端末330は、ユニキャストタイプの広帯域チャンネル、及び/又は、ブロードキャストタイプのブロードキャストチャンネル325を介して、コンテンツプロバイダ320にアクセスすることができる。
【0060】
図4は、本発明の一実施形態によるストリーミングサービス手順を示す信号フロー図である。ここで、MMTベースのメディアコンテンツをサポートするストリーミングサービスにおいて、コンテンツプロバイダ320がサービスプロバイダ310と異なる場合の動作を示す。
【0061】
図4を参照すると、ステップ405において、コンテンツプロバイダ320は、メディアリソース識別情報を有するMRIメッセージを伝送し、MRIメッセージは、クライアント端末330により受信される。MRIメッセージは、コンテンツプロバイダ320が提供するメディアコンテンツの構成情報(例えば、MMT_general_location_info)と、サービスプロバイダ310の伝送スケジュールに関連した構成情報(例えば、mpu_sequence_start_number、mpu_sequence_end_number、valid_time_start、valid_time_duration、及びdelivery_type)に基づいて生成される。
【0062】
一実施形態において、MMTベースのメディアを生成する際にMMTベースのシグナリングメッセージ(例えば、上記したMRIメッセージ)がメディアコンテンツと共に生成され、コンテンツプロバイダ320は、シグナリングメッセージにメディアコンテンツに関連した構成情報であるMMT_general_location_infoと、基本的な伝送に関連した構成情報であるmpu_sequence_start_number、mpu_sequence_end_number、valid_time_start、valid_time_duration、及びdelivery_typeのうち少なくとも一つを含めてサービスプロバイダ310に伝送し、サービスプロバイダ310のサーバは、伝送に関連した構成情報を更新してコンテンツプロバイダ320に応答する。更新された情報は、MRIメッセージに含まれてクライアント端末330に伝送される。ステップ410及びステップ415において、クライアント端末330は、MRIメッセージに基づき、コンテンツプロバイダ320により現在提供されているメディアコンテンツのストリーミングサービスに途切れなくアクセスできる。具体的には、クライアント端末330は、MMT_general_location_infoにより指示される位置情報に格納されたメディアアセットのMPUのうち、mpu_sequence_start_number及びmpu_sequence_end_numberに該当するMPUをvalid_time_start及びvalid_time_durationに該当する有効時間の間に受信することができる。
【0063】
ステップ420において、クライアント端末330は、現在視聴しているメディアコンテンツに関する消費報告情報を、CRメッセージを通じてサービスプロバイダ310にフィードバックする。CRメッセージは、周期的に及び/又はイベントにより伝送可能である。サービスプロバイダ310は、CRメッセージ及び他のクライアント端末から受信されたCRメッセージを通じて、各サービスを利用するユーザーの数を把握し、把握したユーザーの数に従ってMRIメッセージの情報を更新できる。ステップ425において、更新された情報を含むMRIメッセージが伝送される。クライアント端末330は、MRIメッセージを受信し、MRIメッセージに含まれている更新された情報に基づいてメディアコンテンツを途切れなく受信することができる。MRIメッセージの更新を通じて、効率的なネットワーク管理を実行すると同時に、シームレスなサービスをユーザーに提供することができる。
【0064】
一実施形態において、コンテンツプロバイダ320は、メディアコンテンツに関連したMRIメッセージを生成して配信する(ステップ405)。クライアント端末330だけでなくメディアコンテンツに関連した端末は、MRIメッセージに含まれたdelivery_typeフィールドの値に基づき、広帯域ネットワークのチャンネルを用いて、コンテンツプロバイダ320にメディアコンテンツのリクエストを伝送し(ステップ410)、それに対する応答においてメディアコンテンツのMPUを含んでいるメディアパケットを受信する(ステップ415)。クライアント端末330は、メディアコンテンツの受信中に、又は受信後に、メディアコンテンツに関する消費報告情報及びそれに関連したシグナリング情報を、サービスプロバイダ310にCRメッセージを通じて配信する(ステップ420)。
【0065】
サービスプロバイダ310は、CRメッセージに基づいて各メディアサービスのユーザーの数を判定し、把握したユーザーの数に基づいて該当メディアサービスを提供するために使用される伝送チャンネルの配信タイプを決定できる。例えば、特定メディアサービスを利用するユーザーの数が所定のしきい値以上である場合、メディアサービスの伝送チャンネルを広帯域チャンネルからブロードキャストチャンネルに切り替えることを決定し、その決定結果に基づいて、更新されたdelivery_typeを含むMRIメッセージを伝送する(ステップ425)。
【0066】
ステップ430において、クライアント端末330は、更新されたMRIメッセージの受信に応答して、メディアサービスに対するリクエストをコンテンツプロバイダ320に伝送し、ステップ435において、メディアサービスのメディアコンテンツを継続して受信することができる。
【0067】
図5は、本発明の一実施形態によるマルチメディアサービス提供のためのシステム構成を示す。ここでは、コンテンツプロバイダがMRIメッセージを生成して伝送する場合のシステム構成を示す。
【0068】
図5を参照すると、クライアント端末520は、コンテンツプロバイダ510から、希望するマルチメディアサービスのメディアコンテンツを受信する。コンテンツプロバイダ510は、ネットワーク状況をモニタリングし、クライアント端末520がマルチメディアサービスを受信するために使用する伝送チャンネルに対するメディアリソース情報を、MRIメッセージを通じて提供できる。クライアント端末520は、MRIメッセージの情報に基づき、広帯域チャンネル及び/又はブロードキャストチャンネル515を介して、コンテンツプロバイダ510にアクセスできる。
【0069】
図6は、本発明の一実施形態によるストリーミングサービス手順を示す信号フロー図である。ここでは、MMTベースのメディアコンテンツをサポートするストリーミングサービスでコンテンツプロバイダ510がMRIメッセージ及びメディアコンテンツを提供する場合の動作を示す。
【0070】
図6を参照すると、ステップ605において、コンテンツプロバイダ510は、メディアコンテンツの構成情報(例えば、MMT_general_location_info)と、自身が管理しているネットワークの状態を反映するメディアコンテンツの伝送スケジュールに関連した構成情報(例えば、mpu_sequence_start_number、mpu_sequence_end_number、valid_time_start、valid_time_duration、及びdelivery_type)を含むMRIメッセージを作成し、このMRIメッセージを伝送する。MRIメッセージは、クライアント端末520により受信できる。
【0071】
一実施例において、MMTベースのメディアの生成時にMMTベースのシグナリングメッセージ(例えば、上記したMRIメッセージ)がメディアコンテンツと共に生成され、コンテンツプロバイダ510は、シグナリングメッセージにメディアコンテンツに関連した構成情報であるMMT_general_location_infoと、基本的な伝送に関連した構成情報であるmpu_sequence_start_number、mpu_sequence_end_number、valid_time_start、valid_time_duration、及びdelivery_typeのうち少なくとも一つを含んで配信する。ステップ610及びステップ615において、クライアント端末520は、MRIメッセージに基づき、コンテンツプロバイダ510により現在提供されているメディアコンテンツのストリーミングサービスに、途切れなく接続することができる。
【0072】
ステップ620において、クライアント端末520は、現在視聴しているメディアコンテンツに関する消費報告情報を、CRメッセージを通じてコンテンツプロバイダ510にフィードバックする。CRメッセージは、周期的に及び/又はイベントにより伝送される。コンテンツプロバイダ510は、CRメッセージ及び他のクライアント端末から受信されるCRメッセージを通じて、各メディアサービスを利用するユーザーの数を把握し、把握したユーザーの数に基づいて、MRIメッセージの情報を更新できる。ステップ625において、更新された情報を含むMRIメッセージが伝送される。クライアント端末520は、MRIメッセージを受信し、MRIメッセージに含まれた更新された情報に基づいて、メディアコンテンツを途切れなく受信することができる。MRIメッセージの更新を通じて効率的なネットワーク管理を実行する同時にシームレスなサービス及び追加的な付加サービスをユーザーに提供できる。
【0073】
一実施形態において、コンテンツプロバイダ510がメディアコンテンツに関連したMRIメッセージを生成して、MRIメッセージを、クライアント端末520だけでなく、該当メディアサービスのユーザーに配信する(ステップ605)。クライアント端末520は、MRIメッセージに含まれたdelivery_typeフィールドに基づいて、コンテンツプロバイダ510が提供する伝送方式、例えばブロードキャストネットワークのブロードキャストチャンネルを介して、メディアサービスのメディアコンテンツを受信する(ステップ615)。クライアント端末520は、メディアコンテンツの受信中に、あるいは受信後に、現在利用しているメディアコンテンツに関する消費報告情報及びそれに関連したシグナリング情報を、コンテンツプロバイダ510にCRメッセージを通じて配信する(ステップ620)。
【0074】
コンテンツプロバイダ510は、CRメッセージに基づいて各メディアサービスのユーザーの数を決定し、把握したユーザーの数に従って該当メディアサービスを提供するために使用される伝送チャンネルの配信タイプ及び/又はメディアサービスの付加情報(例えば、追加的言語字幕、偏波放送など)を決定する。例えば、特定メディアサービスを利用するユーザーの数が所定のしきい値に到達する場合、メディアサービスの伝送チャンネルを既存の伝送チャンネルからインターネットチャンネルといった他のチャンネルに切り替えることに決定し、その決定結果に従って、更新されたdelivery_typeを含むMRIメッセージをクライアント端末520に伝送する(ステップ625)。
【0075】
ステップ630において、クライアント端末520は、更新されたMRIメッセージの受信に応答して、メディアサービスに対するリクエストをコンテンツプロバイダ510に伝送し、ステップ635において、メディアサービスのメディアコンテンツを継続して受信することができる。
【0076】
図7は、本発明の一実施形態による送信エンティティとして動作するサーバを示すブロック構成図である。
【0077】
図7を参照すると、サーバ700は、他のサーバ及び/又はクライアント端末とシグナリングメッセージ及びメディアコンテンツを通信する送受信器720と、送受信器720により処理されるメッセージ及びコンテンツを処理するプロセッサ710を含む。一実施形態において、プロセッサ710は、送受信器720により伝送されるMRIメッセージに含まれる情報を生成し、送受信器720により受信されるCRメッセージに含まれる情報を分析することができる。
【0078】
図8は、本発明の一実施形態による受信エンティティとして動作するクライアント端末のブロック構成図である。
【0079】
図8を参照すると、クライアント端末800は、コンテンツプロバイダ又はサービスプロバイダとなる送信エンティティとシグナリングメッセージ及びメディアコンテンツを通信する送受信器820と、送受信器820により送受信されるメッセージ及びコンテンツを処理するプロセッサ810を含む。一実施形態において、プロセッサ810は、送受信器820により送信されるCRメッセージに含まれる情報を生成し、送受信器820により受信されるMRIメッセージに含まれる情報を分析することができる。
【0080】
以上のように動作する本発明の実施形態を通じて、MMTベースのメディアコンテンツをサポートするストリーミングサービスにおいて、MRIメッセージとCRメッセージの活用を通じて、既存のストリーミングサービスにおいてマルチキャストチャンネルを介してストリーミングサービスを提供する場合に、サービスを利用するユーザーの数を把握しにくいという問題点を解決すると同時に、ストリーミングサービスの提供時に動的情報を用いてリアルタイムメディアサービスを提供する場合に、実際のネットワーク状況(例えば、ユーザーの数)に従って効率的なネットワークの管理及びシームレスなストリーミングサービスを提供することができる。
【0081】
本発明の多様な実施形態は、特定の側面では、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に対するコンピュータ読み取り可能なコードとして実施することができる。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取り可能なデータを格納するデータストレージデバイスとできる。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例としては、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random−Access Memory)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ格納装置、及び搬送波(インターネットを経由するデータ伝送など)を含む。このコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、ネットワーク接続されたコンピュータシステムにわたって分散されることによって、コンピュータ読み取り可能なコードは分散形態で格納及び実行される。また、本発明を達成するための機能プログラム、コード、及びコードセグメントは、当該技術分野における熟練されたプログラマにとっては容易に理解できる。
【0082】
本発明の実施形態による装置及び方法は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせの形態で実現可能であることがわかる。このようなソフトウェアは、例えば、削除可能又は再書き込み可能の有無に関係なく、ROMなどの格納装置のような揮発性又は不揮発性格納装置 、あるいは例えばRAM、メモリチップ、及びデバイス又は集積回路(IC)といったメモリ、又は例えば、CD、DVD、磁気ディスク、及び磁気テープといった光学的又は磁気的に記録可能な機械(例えば、コンピュータ)又は読み取り可能な格納媒体に格納することができる。本発明の一実施形態による方法は、制御部及びメモリを含むコンピュータ又は移動端末により実現できる。このメモリは、本発明の実施形態を実現するための命令を含むプログラムを格納するのに適合した機械読み取り可能な格納媒体であり得る。
【0083】
したがって、本発明は、本請求項により定められた装置及び方法を実現するための符号を含むプログラム、及びこのようなプログラムを格納する機械(例えば、コンピュータ)読み取り可能な格納媒体を含む。このプログラムは、有線/無線接続を通じて伝送される通信信号のような媒体を介して電気的に伝送でき、これに均等なものと共に本発明に含まれる。
【0084】
本発明の多様な実施形態による装置は、有線又は無線で接続されるプログラム提供装置からプログラムを受信して格納することができる。プログラム提供装置は、プログラム処理装置により予め設定されたコンテンツ保護方法を実行するようにする指示を含むプログラム、コンテンツ保護方法に必要な情報などを格納するためのメモリと、グラフィック処理装置との有線又は無線通信を実行するための通信部と、グラフィック処理装置からのリクエスト又は自動で該当プログラムを送受信装置に伝送する制御部を含むことができる。
【0085】
以上、本発明の詳細な説明においては具体的な実施形態に関して説明したが、特許請求の範囲を逸脱しない限り、様々な変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。したがって、本発明の範囲は、前述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものに基づいて定められるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8