特許第6972009号(P6972009)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6972009表面調整剤、該表面調整剤を含有する塗料組成物及び塗膜形成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6972009
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】表面調整剤、該表面調整剤を含有する塗料組成物及び塗膜形成方法
(51)【国際特許分類】
   C09D 201/06 20060101AFI20211111BHJP
   C09D 7/65 20180101ALI20211111BHJP
   C09D 7/63 20180101ALI20211111BHJP
   C09K 3/00 20060101ALI20211111BHJP
   C08F 220/56 20060101ALI20211111BHJP
   C08L 33/26 20060101ALI20211111BHJP
   C08L 101/06 20060101ALI20211111BHJP
   C08K 5/41 20060101ALI20211111BHJP
   C08F 290/06 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   C09D201/06
   C09D7/65
   C09D7/63
   C09K3/00 112F
   C08F220/56
   C08L33/26
   C08L101/06
   C08K5/41
   C08F290/06
   C09K3/00 R
【請求項の数】7
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2018-552528(P2018-552528)
(86)(22)【出願日】2017年11月15日
(86)【国際出願番号】JP2017041154
(87)【国際公開番号】WO2018097012
(87)【国際公開日】20180531
【審査請求日】2020年8月21日
(31)【優先権主張番号】特願2016-227498(P2016-227498)
(32)【優先日】2016年11月24日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001409
【氏名又は名称】関西ペイント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】滋野 亜美
(72)【発明者】
【氏名】永井 彰典
(72)【発明者】
【氏名】山下 文男
【審査官】 青鹿 喜芳
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−224219(JP,A)
【文献】 国際公開第02/061012(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 3/00
C09D 1/00−201/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量平均分子量が1000〜50000の範囲内の共重合体(a)を含有する表面調整剤(A)であって、
前記共重合体(a)は、
(a1)第3級アミノ基含有重合性不飽和モノマー及び/又は第4級アンモニウム塩基含有重合性不飽和モノマー、
(a2)分子量が145未満のN−置換(メタ)アクリルアミド、及び
(a3)重量平均分子量が420〜4600の範囲内であるポリシロキサン鎖含有重合性不飽和モノマー、を共重合成分とし、かつ、モノマー(a1)及びモノマー(a2)の含有比率が、質量比で(a1)/(a2)=5/95〜55/45の範囲内である共重合体(a)である、表面調整剤(A)。
【請求項2】
前記共重合体(a)は、水酸基含有(メタ)アクリレート、ブロックされていても良いイソシアネート基含有(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート化合物、ポリオキシアルキレン鎖含有(メタ)アクリレート化合物、(メタ)アクリルアミド化合物(前記モノマー(a1)又はモノマー(a2)である場合を除く)、ビニル基含有化合物及び窒素原子含有複素環を有する重合性不飽和化合物から成る群から選ばれる少なくとも1種の重合性不飽和基モノマー(a4)をさらに含有する請求項1に記載の表面調整剤(A)。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の表面調整剤(A)を含有する塗料組成物。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の表面調整剤(A)、水酸基含有樹脂(B)及び水酸基と反応する架橋剤(C)を含有し、かつ、該表面調整剤(A)を、塗料組成物中の樹脂固形分100質量部を基準として、0.1〜15質量部含有する請求項3に記載の塗料組成物。
【請求項5】
さらに、アニオン性界面活性剤(D)を含有する請求項3又は請求項4に記載の塗料組成物。
【請求項6】
前記アニオン性界面活性剤(D)が、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩系のアニオン性界面活性剤(d1)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩系のアニオン性界面活性剤(d2)、アルキルベンゼンスルホン酸塩系のアニオン性界面活性剤(d3)及びスルホコハク酸塩系のアニオン性界面活性剤(d4)から成る群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤である請求項5に記載の塗料組成物。
【請求項7】
被塗物に、請求項3〜6のいずれか1項に記載の塗料組成物を塗装して塗膜を形成する工程を含む塗膜形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面調整剤に関する。
【背景技術】
【0002】
屋外で使用される基材には装飾又は保護を目的として、一般に塗料が塗装されている。こうした塗装基材の塗膜表面は、屋外で長期間暴露されることにより、砂塵、鉄粉、雨、太陽光線、PM2.5などの大気中の汚染物質によって汚れて外観が悪くなることがある。そこで、屋外暴露による塗膜の耐汚染性を向上させる方法のひとつとして、これまでに塗膜表面に親水性を付与する技術が提案されてきた。
【0003】
例えば、特許文献1には、ジメチル(メタ)アクリルアミド類、ジエチル(メタ)アクリルアミド類であるアクリルアミドモノマー、片末端(メタ)アクリル変性のシロキシ基含有モノ(メタ)アクリレートモノマー、並びに特定の官能基含有モノマーを特定量で共重合させた共重合体を含有する表面調整剤について開示されている。この発明によれば、塗膜を形成する塗料に表面調整剤を少量配合することにより、塗料の塗工時に巻き込まれた微細な泡により焼付け時に発生する泡抜け痕であるワキを防止して塗膜表面に親水性を付与し防汚性を付与できるものである。しかしながら、特許文献1の方法によれば、屋外暴露初期の耐汚染性は改善されるものの、長期間の屋外暴露においては塗膜表面の親水性が低下して所望の耐汚染性が得られないことがある。
【0004】
また、特許文献2には、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその塩を共重合した水溶性重合体を含有する高親水性塗料組成物が開示されている。この発明によれば、スルホン酸基を有する2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはその塩に由来する親水性官能基を高い比率で含むものであるため、非常に高い親水性を示し汚染物質が容易に除去されるものであるが、外観不良及び耐汚染性が悪化する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】日本国特開2014−224219号公報
【特許文献2】日本国特開2015−147852号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、長期間の曝露においても維持可能な耐汚染性を塗膜に付与することができる、表面調整剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる状況の下、本発明者らは鋭意研究した結果、特定のモノマーを特定の比率で共重合した共重合体を含有する表面調整剤を用いることにより、上記課題を解決できることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は下記の表面調整剤、該表面調整剤を含有する塗料組成物、及び塗膜形成方法の態様を包含する。
【0009】
態様1.重量平均分子量が1000〜50000の範囲内の、下記モノマー(a1)〜(a4)の共重合体(a)を含有する表面調整剤(A)であって、
前記共重合体(a)は、
(a1)第3級アミノ基含有重合性不飽和モノマー及び/又は第4級アンモニウム塩基含有重合性不飽和モノマー、
(a2)分子量が145未満のN−置換(メタ)アクリルアミド、及び
(a3)重量平均分子量が420〜4600の範囲内であるポリシロキサン鎖含有重合性不飽和モノマー、を共重合成分とし、かつ、モノマー(a1)及びモノマー(a2)の含有比率が、質量比で(a1)/(a2)=5/95〜55/45の範囲内である共重合体(a)である、表面調整剤(A)。
【0010】
態様2.共重合体(a)は、水酸基含有(メタ)アクリレート、ブロックされていても良いイソシアネート基含有(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート化合物、ポリオキシアルキレン鎖含有(メタ)アクリレート化合物、(メタ)アクリルアミド化合物(上記モノマー(a1)又はモノマー(a2)である場合を除く)、ビニル基含有化合物及び窒素原子含有複素環を有する重合性不飽和化合物から成る群から選ばれる少なくとも1種の重合性不飽和基モノマー(a4)をさらに含有する態様1の表面調整剤(A)。
態様3.態様1又は態様2に記載の前記表面調整剤(A)を含有する塗料組成物。
【0011】
態様4.態様1又は態様2に記載の表面調整剤(A)、水酸基含有樹脂(B)及び架橋剤(C)を含有し、かつ、該表面調整剤(A)を、塗料組成物中の樹脂固形分100質量部を基準として、0.1〜15質量部含有する態様3に記載の塗料組成物。
【0012】
態様5.さらに、アニオン性界面活性剤(D)を含有する態様3又は態様4に記載の塗料組成物。
【0013】
態様6.前記アニオン性界面活性剤(D)が、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩系のアニオン性界面活性剤(d1)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩系のアニオン性界面活性剤(d2)、アルキルベンゼンスルホン酸塩系のアニオン性界面活性剤(d3)及びスルホコハク酸塩系のアニオン性界面活性剤(d4)からから成る群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤である態様5に記載の塗料組成物。
【0014】
態様7.被塗物に、態様3〜6のいずれかに記載の塗料組成物を塗装して塗膜を形成する工程を含む塗膜形成方法。
【発明の効果】
【0015】
本発明の表面調整剤を含有する塗料組成物により形成される塗膜は、耐汚染性に優れ、長時間屋外に暴露された後においても十分な耐汚染性を発現することができるものである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。
【0017】
本発明の表面調整剤(A)は、重量平均分子量が1000〜50000の範囲内の特定の共重合体(a)を含有する。
【0018】
共重合体(a)
本発明の表面調整剤(A)が含有する共重合体(a)は、後述するモノマー(a1)〜(a3)を必須成分として、必要に応じて残部はモノマー(a4)を共重合成分とし、かつ、モノマー(a1)とモノマー(a2)との含有比率が、質量比で(a1)/(a2)=5/95〜55/45の範囲内であることを特徴とする。つまり、モノマー(a1)とモノマー(a2)の合計を100とした場合に、質量比で(a1):(a2)=5:95から(a1):(a2)=55:45までの範囲内である。
【0019】
モノマー(a1)
本発明の表面調整剤が含有する共重合体(a)に共重合成分として使用される、第3級アミノ基含有重合性不飽和モノマー及び/又は第4級アンモニウム塩基含有重合性不飽和モノマー(a1)は、第3級アミノ基と重合性不飽和基とを1分子中に共に有する化合物、第4級アンモニウム塩基と重合性不飽和基とを1分子中に共に有する化合物、又はその両方である。
【0020】
第3級アミノ基含有重合性不飽和モノマーとしては、具体的には、下記一般式(I)で表される化合物が挙げられる。
【0021】
【化1】
【0022】
[式(I)中、R1は水素又はメチル基を示し、nは1〜8の整数であり、Yは酸素原子又は−NH−基、R2はメチル基又はエチル基である。]
前記一般式(I)としては、(メタ)アクリル酸のアミン誘導体、(メタ)アクリルアミドのジアルキルアミン誘導体等が挙げられる。具体的には、(メタ)アクリル酸のアミン誘導体としては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレートなどのN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。(メタ)アクリルアミドのジアルキルアミン誘導体としては、[(メタ)アクリロイルアミノ]エチル−N,N−ジメチルアミン、[(メタ)アクリロイルアミノ]エチル−N,N−ジエチルアミン、[(メタ)アクリロイルアミノ]プロピル−N,N−ジメチルアミン、[(メタ)アクリロイルアミノ]エチル−N,N−ジメチルアミン、N−(ジメチルアミノメチル)アクリルアミドなどの[(メタ)アクリロイルアミノ]アルキルジアルキルアミンが挙げられる。
【0023】
ここで、上記(メタ)アクリレートはメタクリレート又はアクリレート、(メタ)アクリロイルはメタクリロイル又はアクリロイルのことをいう。
【0024】
モノマー(a1)は、第3級アミノ基含有重合性不飽和モノマーを第4級塩化剤を用いて第4級アンモニウム塩化したものであってもよい。第4級塩化剤としては、塩化メチレン、臭化メチレンなどのハロゲン化アルキレン;ヨウ化メチルなどのハロゲン化アルキル;硫酸ジメチルなどの硫酸ジアルキル;炭酸ジエチルなどの炭酸ジアルキル;塩化ベンジル、臭化ベンジル、スルホン酸メチル等が挙げられる。第4級塩化は、従来から公知の方法で行なうことができ、例えば、前記一般式(I)で表される第3級アミノ基含有重合性不飽和モノマーと前記第4級塩化剤とを20〜120℃の範囲の温度で、所望量の塩生成物が得られるまで反応することにより得ることができる。この第4級塩化の工程は、共重合体(a)を得てから行なっても良い。
【0025】
得られる共重合体(a)は第4級アンモニウム塩の基を有しており、該共重合体(a)における第4級アンモニウム塩基の濃度は、好ましくは3〜30質量%、より好ましくは4〜25質量%、さらに好ましくは10〜20質量%の範囲内である。
【0026】
第4級アンモニウム塩基の濃度は、例えば、電位差滴定等により定量することができる。
【0027】
第4級アンモニウム塩基含有重合性不飽和モノマーとしては、具体的には、下記一般式(II)で表される化合物が挙げられる。
【0028】
【化2】
【0029】
[式(II)中、R1、n、Y及びR2は式(I)に関して前記したものと同じであり、R3は水素、炭素数1〜24の直鎖状、分岐状、もしくは脂環式のアルキル基、又は炭素数1〜24の芳香環であり、Xは無機酸アニオンまたは有機酸アニオンを示す]。
好ましいR3の炭素数1〜24の直鎖状、分岐状、もしくは脂環式のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。好ましいR3の炭素数1〜24の芳香環としては、フェニル基、ベンジル基等が挙げられる。
【0030】
上記Xとしては、特に限定されず、Cl、Br、Iなどのハロゲンイオン、OH、CH3COO、NO3、ClO4、HSO4、CH3SO3、CH366SO3、H2PO4等を挙げることができる。好ましいXとしては、Cl、CH3SO3等が挙げられる。
【0031】
前記一般式(II)として具体的には、[(メタ)アクリロイルオキシ]エチルトリメチルアンモニウムクロライド、[(メタ)アクリロイルオキシ]エチルトリメチルアンモニウムブロマイド、[(メタ)アクリロイルオキシ]エチルトリメチルアンモニウムジメチルホスフェート、[(メタ)アクリロイルオキシ]エチルトリメチルアンモニウムメチルスルフェートなどの[(メタ)アクリロイルオキシ]アルキルトリアルキルアンモニウム塩;[(メタ)アクリルアミド]プロピルトリメチルアンモニウムクロライド、[(メタ)アクリルアミド]プロピルトリメチルアンモニウムブロマイド、[(メタ)アクリルアミド]プロピルトリメチルアンモニウムメチルスルフェートなどの[(メタ)アクリルアミド]アルキルトリアルキルアンモニウム塩、などが挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。ここで、上記(メタ)アクリルアミドはメタクリルアミド又はアクリルアミドのことをいう。
【0032】
なかでも、2−[(メタ)アクリロイルオキシ]エチルトリメチルアンモニウムクロライド、3−[(メタ)アクリルアミド]プロピルトリメチルアンモニウムクロライド、2−[(メタ)アクリロイルオキシ]エチルトリメチルアンモニウムメチルスルフェート、3−[(メタ)アクリルアミド]プロピルトリメチルアンモニウムメチルスルフェートが好ましい。
【0033】
上記モノマー(a1)の含有量は、共重合体(a)を構成するモノマー成分(以下、「共重合モノマー成分」と称する)の総量を基準として、耐汚染性及び耐汚染性の持続性の観点から、好ましくは3〜30質量%、より好ましくは4〜25質量%、さらに好ましくは10〜20質量%の範囲内である。
【0034】
モノマー(a2)
本発明の表面調整剤が含有する共重合体(a)の共重合成分として使用される、モノマー(a2)は、分子量が145未満のN−置換(メタ)アクリルアミドモノマーである。分子量が145未満のN−置換(メタ)アクリルアミドであれば特に限定されないが、分子量が80以上145未満のN−置換(メタ)アクリルアミドが好ましい。ここで、N−置換とは、N,N−二置換又はN−一置換のいずれかを指す。ただし、分子量145未満の(メタ)アクリルアミドのジアルキルアミン誘導体はモノマー(a2)から除く。
【0035】
モノマー(a2)として具体的には、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミドなどのN,N−ジアルキル又はN−アルキル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのN−置換アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−又はN−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドなどの水酸基含有(メタ)アクリルアミド化合物等が挙げられる。これらのモノマーは単独で使用されてもよいし、また2種類以上併用されてもよい。
【0036】
中でも、耐汚染性及び塗膜外観の点から、N−置換アルキル(メタ)アクリルアミドが好ましく、さらに特にN,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドが好ましい。
【0037】
本発明において前記モノマー(a1)とモノマー(a2)の含有比率は、質量比で(a1)/(a2)=5/95〜55/45の範囲内である。質量比が5/95より小さいと、耐汚染性が不十分となる。質量比が55/45よりも大きいと、耐汚染性の持続性が低下する。耐汚染性及び耐汚染性の持続性の点から、好ましくは(a1)/(a2)=10/90〜40/60、さらに好ましくは(a1)/(a2)=15/85〜30/70の範囲内である。
【0038】
上記モノマー(a2)の含有量は、耐汚染性の観点から、共重合モノマー成分の総量を基準として、10質量%以上95質量%以下、好ましくは35〜87質量%、さらに好ましくは50〜75質量%の範囲内が好適である。
【0039】
特に、前記モノマー(a1)とモノマー(a2)を特定比率で含有し、かつ後述するモノマー(a3)を共重合成分として含有することにより、塗膜外観に優れ、かつ耐汚染性を効果的に向上させ、かつ、耐汚染性の持続性を有する共重合体を得ることができる。
【0040】
モノマー(a3)
本発明の表面調整剤が含有する共重合体(a)の共重合成分として使用される、ポリシロキサン鎖含有重合性不飽和モノマー(a3)は、分子内に1個以上のシロキサン鎖及び1個以上の重合性不飽和基を有する化合物である。
【0041】
上記重合性不飽和基はラジカル重合しうる不飽和基であって、具体的には、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、マレイミド基、ビニルエーテル基、等を挙げることができる。
【0042】
これらの重合性不飽和基のうち、反応性に優れる観点から、アクリロイル基及びメタクリロイル基が好ましく、アクリロイル基が特に好ましい。
【0043】
ポリシロキサン鎖は、シロキサン結合(Si−O−Si)を骨格としているポリマーで、骨格としては、分岐鎖状又は直鎖状のポリシロキサンが挙げられる。
【0044】
該ポリシロキサン鎖含有重合性不飽和モノマー(a3)としては、例えば、下記一般式(III)で示される重合性不飽和モノマーを挙げることができる。
【0045】
【化3】
【0046】
[式(III)中、R1は式(I)に関して前記したものと同じ意味である。Rは炭素数2〜10の炭化水素基、好ましくは炭素数2〜10のアルキレン基、さらに好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基を表し、Rは互いに同一又は異なって、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基又はトリアルキルシロキシ基、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、さらに好ましくはメチル基及び/又はトリメチルシロキシ基を表し、mは整数、好ましくは3〜300の整数、さらに好ましくは4〜100の整数である。]
【0047】
上記ポリシロキサン鎖含有重合性不飽和モノマー(a3)の市販品としては、例えば、サイラプレーンFM−0721、サイラプレーンFM−0711、サイラプレーンFM−0725(以上、JNC社製、商品名);X−22−174ASX、X−22−174BX、KF−2012、X−22−2426、X−22−2404、X−22−2475(以上、信越化学工業社製、商品名)等を挙げることができる。
【0048】
上記ポリシロキサン鎖含有重合性不飽和モノマー(a3)の重量平均分子量は、耐汚染性の維持性、塗膜外観、共重合体(a)の製造の容易さなどの観点から、好ましくは420〜4600、より好ましくは600〜4000、さらに好ましくは800〜3000の範囲内である。
【0049】
上記ポリシロキサン鎖含有重合性不飽和モノマー(a3)は、それぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
【0050】
前記共重合体(a)における、上記ポリシロキサン鎖含有重合性不飽和モノマー(a3)の含有量は、耐汚染性、耐汚染性の維持性、塗膜外観などの観点から、共重合モノマー成分の総量を基準として、2〜20質量%、好ましくは3〜15質量%、さらに好ましくは5〜13質量%の範囲内である。
【0051】
モノマー(a4)
その他の重合性不飽和基モノマー(a4)としては、成分(a1)〜成分(a3)に示すモノマー以外であって、重合性不飽和基を少なくとも1つ有するモノマーであれば特に限定されない。例えば、水酸基含有(メタ)アクリレート、ブロックされていても良いイソシアネート基含有(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート化合物、ポリオキシアルキレン鎖含有(メタ)アクリレート化合物、前記モノマー(a1)又はモノマー(a2)以外の(メタ)アクリルアミド化合物、ビニル基含有化合物及び窒素原子含有複素環を有する重合性不飽和化合物等が挙げられる。
【0052】
水酸基含有(メタ)アクリレートとしては例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、又は水酸基を有する(メタ)アクリレートにε-カプロラクトンを付加したモノマー(例えばプラクセルFMシリーズ)等が挙げられる。
【0053】
イソシアネート基含有(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。前記、イソシアネート基含有(メタ)アクリレート化合物をブロック剤でブロックする場合のブロック剤としては例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、カプロラクタム、MEK−オキシム、ジメチルピラゾール、マロン酸ジエチル等が挙げられる。
【0054】
アルキル(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、2−アクリロイロキシエチル−コハク酸、2−アクリロイロキシエチル−フタル酸、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0055】
ポリオキシアルキレン鎖含有(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレン(プロピレン)グリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレン(プロピレン)グリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレン(プロピレン)グリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、本明細書において、「ポリエチレン(プロピレン)グリコール」は、エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体を意味し、ブロック共重合体とランダム共重合体のいずれか又はどちらも含むものであってもよい。
【0056】
(メタ)アクリルアミド化合物としては、前記成分(a2)に分類される化合物以外のもので、例えば、ダイアセトンアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミド−tert−ブチルスルホン酸、(メタ)アクリルアミド−tert−ブチルスルホン酸無機塩などの(メタ)アクリルアミドアルキルスルホン酸または該スルホン酸塩等が挙げられる。
【0057】
ビニル基含有化合物としては、例えば、スチレン;n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテルのような炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルビニルエーエルモノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニルのようなビニルエステルモノマー等が挙げられる。
【0058】
窒素原子含有複素環を有する重合性不飽和化合物としては、N−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピリジン化合物、ビニルキノリン化合物、ビニルピペリジン化合物、(メタ)アクリロイルモルホリン等が挙げられる。
【0059】
上記モノマー(a4)としては、その成分の一部として、架橋官能基含有モノマーを用いることが好適である。架橋官能基としては、水酸基、ブロックされていても良いイソシアネート基等が挙げられ、具体的には、上記の中で例えば、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物、水酸基含有(メタ)アクリルアミド化合物、及びブロックされていてもよいイソシアネート基含有(メタ)アクリレート化合物から選ばれる少なくとも1つの架橋官能基含有モノマーが好ましい。
【0060】
また、モノマー(a4)としては、その成分の一部として、ポリオキシアルキレン鎖含有(メタ)アクリレート化合物を用いることが好適である。これにより、共重合体(a)を安定に製造でき、このものを含む塗膜が十分な耐汚染性を確保することが可能である。
【0061】
上記モノマー(a4)の含有量は、共重合モノマー成分の総量を基準として、好ましくは0〜55質量%の範囲内、より好ましくは0〜30質量%の範囲内である。
【0062】
以上のとおり、本発明の表面調整剤が含有する共重合体(a)は、上記モノマー(a1)〜(a3)を必須成分として、必要に応じて残部はモノマー(a4)を共重合成分とし、かつ、モノマー(a1)とモノマー(a2)の含有比率が、質量比で(a1)/(a2)=5/95〜55/45の範囲内である。
【0063】
この共重合体(a)の製造方法としては、特に制限されることなく、それ自体既知の重合方法が好適に用いられ、例えば、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法等が挙げられる。これら重合方法は1種又は2種以上組み合わせることもできる。
【0064】
この共重合体(a)は具体的には、上記のモノマー(a1)〜(a3)と、さらに必要に応じて前記モノマー(a4)と、を適宜溶媒中、重合開始剤、必要に応じて連鎖移動剤の存在下で共重合させて得ることができる。
【0065】
上記共重合体(a)の調製に使用される重合開始剤及び有機溶剤としては、公知の各種のものが使用できる。
【0066】
上記重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビス−シクロヘキサンカルボニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロペン)2塩酸塩、2−tert−ブチルアゾ−2−シアノプロパン、2,2’−アゾビス(2−メチル−プロピオンアミド)2水和物、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロペン]、2,2’−アゾビス(2,2,4−トリメチルペンタン)などのアゾ化合物;過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、カリウムパーサルフェート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ビス−tert−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、tert−ブチルパーオキシーラウレート、tert−ブチルパーオキシイソフタレート、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシドなどのケトンパーオキシド系化合物;パーオキシケタール系化合物;ハイドロパーオキシド系化合物;ジアルキルパーオキシド系化合物;ジアシルパーオキシド系化合物;パーオキシエステル系化合物;パーオキシジカーボネート系化合物;過酸化水素等が挙げられる。
【0067】
前記有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノールなどのアルキルアルコール系溶剤;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテルなどのグリコールエーテル系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素系溶剤;エクソンアロマティックナフサNo.2(米国エクソン社製)などの芳香族炭化水素を含有する混合炭化水素系溶剤;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタンなどの脂肪族炭化水素系溶剤;アイソパーC、アイソパーE、エクソールDSP100/140、エクソールD30(いずれも米国エクソン社製)、IPソルベント1016(出光石油化学社製)などの脂肪族炭化水素を含有する混合炭化水素系溶剤;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテルなどのエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチルなどのエステル系溶剤等が挙げられる。これら有機溶剤には少量の水を併用することもできる。
【0068】
さらに、上記共重合体(a)の調製に際しては、必要に応じて連鎖移動剤を用いることもできる。連鎖移動剤としては、例えば、ドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、チオグリコール酸エステル、メルカプトエタノール、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。
【0069】
上記の様にして得られる共重合体(a)の重量平均分子量は、塗膜の外観、及び耐汚染性及び耐汚染性の持続性の点から、通常1000〜50000の範囲内であり、好ましくは2000〜20000、さらに好ましくは2200〜10000の範囲内である。
【0070】
なお、本明細書において、数平均分子量又は重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定した保持時間(保持容量)を、同一条件で測定した分子量既知の標準ポリスチレンの保持時間(保持容量)によりポリスチレンの分子量に換算して求めた値である。
【0071】
ゲルパーミエーションクロマトグラフは、「HLC8120GPC」(東ソー社製)を使用した。カラムとしては、「TSKgel G−4000HXL」、「TSKgel G−3000HXL」、「TSKgel G−2500HXL」、「TSKgel G−2000HXL」(いずれも東ソー(株)社製、商品名)の4本を用い、移動相;テトラヒドロフラン、測定温度;40℃、流速;1cc/分、検出器;RIの条件で行った。
【0072】
表面調整剤(A)
本発明の表面調整剤(A)は、以上に述べた共重合体(a)を含有する。
【0073】
本発明の表面調整剤(A)は、共重合体(a)のみからなっていてもよく、あるいは共重合体(a)をその他成分と共に不活性溶媒で溶解又は懸濁させ希釈して用いてもよい。
【0074】
不活性溶媒は、共重合体(a)を溶解又は懸濁させることができるものである。不活性溶媒としては、具体的にはキシレン、トルエン、シクロヘキサンのような炭化水素溶媒;シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンのようなケトン溶媒;メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、カルビトール、ブチルカルビトール、ジエチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなエーテル溶媒;酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテートのようなエステル溶媒;n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、シクロヘキサノール、2−エチルヘキサノール、3−メチル−3−メトキシブタノールのようなアルコール溶媒が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよく、複数種混合して用いてもよい。
【0075】
上記の如くして得られる本発明の表面調整剤(A)は、各種塗料組成物中に配合することができる。
【0076】
表面調整剤中の共重合体(a)の固形分含有率としては、特に制限されないが、好ましくは1〜70質量%、さらに好ましくは5〜40質量%の範囲内である。
【0077】
ここで、本明細書において固形分含有率とは、試料約2.0gを直径約5cmのアルミニウム箔カップに採取し、110℃で1時間加熱後の残分(g)を測定して算出した値である。
【0078】
この表面調整剤(A)を配合して塗料組成物を調製する場合、表面調整剤(A)を同時に又は任意の順で従来から公知の塗料組成物に混合するだけで、所望の性能を発揮する塗料組成物を得ることができる。
【0079】
塗料組成物としては、特に制限されないが、例えば、公知の熱硬化型塗料組成物、常温硬化性塗料組成物等が挙げられる。
【0080】
これらの塗料組成物の形態は、特に制限されるものではなく、有機溶剤型、非水分散液型、水溶液型、水分散液(スラリー)型、ハイソリッド型、粉体型など任意の形態のものを使用することができる。有機溶剤型及び非水分散液型が特に好ましい。
【0081】
塗料組成物中の表面調整剤(A)の含有量は、前記共重合体(a)の含有量が、耐汚染性の点から、塗料組成物中に含まれる樹脂固形分100質量部を基準として、好ましくは0.1〜15質量部、より好ましくは0.5〜8.0質量部の範囲内となるよう適宜調整される。
【0082】
ここで、本発明の塗料組成物中に含まれる樹脂固形分とは、表面調整剤(A)を除いた全ての樹脂の固形分であり、後述する基体樹脂及びそれを架橋硬化させるための架橋剤を含有する塗料組成物を用いる場合にはその基体樹脂及び架橋剤を全て合せた合計樹脂固形分のことである。
【0083】
塗料組成物としては、なかでも得られる塗膜外観及び耐汚染性の点から、架橋性官能基を有する基体樹脂と該基体樹脂を架橋硬化させるための架橋剤とを含有する塗料組成物が好ましい。基体樹脂の種類としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ・ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。前記架橋性官能基としては、例えば、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基、シラノール基等が挙げられる。これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。なかでも、基体樹脂として、少なくともその一部として水酸基含有樹脂(B)と水酸基と反応する架橋剤(C)とを含有する塗料組成物、及び酸基含有樹脂とエポキシ基含有樹脂とを含有する塗料組成物が好適である。
【0084】
水酸基含有樹脂(B)
前記水酸基含有樹脂(B)の樹脂として、耐汚染性、塗膜硬度、加工性の向上の点から水酸基含有アクリル樹脂及び/又は水酸基含有ポリエステル樹脂等が好ましく、なかでも水酸基含有ポリエステル樹脂が特に好ましい。
【0085】
前記水酸基含有アクリル樹脂は、例えば、水酸基含有重合性不飽和モノマー及び該水酸基含有重合性不飽和モノマーと共重合可能な他の重合性不飽和モノマーを含有する混合物を、それ自体既知の方法、例えば、有機溶媒中での溶液重合法、水中でのエマルション重合法などの方法により共重合せしめることによって製造することができる。
【0086】
水酸基含有重合性不飽和モノマーは、1分子中に水酸基及び重合性不飽和結合をそれぞれ1個以上有する化合物であって、具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物;該(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物のε−カプロラクトン変性体;N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド;アリルアルコール、さらに、分子末端が水酸基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0087】
また、水酸基含有重合性不飽和モノマーと共重合可能な他の重合性不飽和モノマーとしては、例えば、アルキル又はシクロアルキル(メタ)アクリレート;イソボルニル基を有する重合性不飽和モノマー;アダマンチル基を有する重合性不飽和モノマー;ビニル芳香族化合物;アルコキシシリル基を有する重合性不飽和モノマー;パーフルオロアルキル(メタ)アクリレート;フッ素化アルキル基を有する重合性不飽和モノマー;光重合性官能基を有する重合性不飽和モノマー;ビニル化合物;カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー;含窒素重合性不飽和モノマー;重合性不飽和基を1分子中に2個以上有する重合性不飽和モノマー;エポキシ基含有重合性不飽和モノマー;分子末端がアルコキシ基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート;スルホン酸基を有する重合性不飽和モノマー;リン酸基を有する重合性不飽和モノマー;紫外線吸収性官能基を有する重合性不飽和モノマー;カルボニル基を有する重合性不飽和モノマー化合物等が挙げられ、これらはそれぞれ単独でもしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
アルキル又はシクロアルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリルアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
イソボルニル基を有する重合性不飽和モノマーとしては、イソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アダマンチル基を有する重合性不飽和モノマーとしては、アダマンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ビニル芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。
【0088】
アルコキシシリル基を有する重合性不飽和モノマーとしては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
パーフルオロアルキル(メタ)アクリレートとしては、パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
フッ素化アルキル基を有する重合性不飽和モノマーとしては、フルオロオレフィン等が挙げられる。
光重合性官能基を有する重合性不飽和モノマーとしては、マレイミド基等が挙げられる。
ビニル化合物としては、N−ビニルピロリドン、エチレン、ブタジエン、クロロプレン、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル等が挙げられる。
カルボキシル基含有重合性不飽和モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
含窒素重合性不飽和モノマーとしては、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレートとアミン化合物との付加物等が挙げられる。
重合性不飽和基を1分子中に2個以上有する重合性不飽和モノマーとしては、アリル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオ−ルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
エポキシ基含有重合性不飽和モノマーとしては、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0089】
スルホン酸基を有する重合性不飽和モノマーとしては、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム塩、スルホエチルメタクリレート及びそのナトリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
リン酸基を有する重合性不飽和モノマーとしては、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−アクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート等が挙げられる。
紫外線吸収性官能基を有する重合性不飽和モノマー;紫外線安定性重合性不飽和モノマーとしては、2−ヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
紫外線安定性重合性不飽和モノマーとしては、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられる。
カルボニル基を有する重合性不飽和モノマー化合物としては、アクロレイン、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アセトアセトキシエチルメタクリレート、ホルミルスチロール、4〜7個の炭素原子を有するビニルアルキルケトン(例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン)等が挙げられる。
【0090】
また、本明細書において、「(メタ)アクリレート」はアクリレート又はメタクリレートを意味する。「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。また、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル又はメタクリロイルを意味する。また、「(メタ)アクリルアミド」は、アクリルアミド又はメタクリルアミドを意味する。
【0091】
水酸基含有アクリル樹脂の重量平均分子量は、得られる塗膜の塗膜硬度、加工性、仕上り性の観点から、2000〜30000が好ましく、3000〜25000の範囲内の重量平均分子量を有することが特に好ましい。
【0092】
水酸基含有アクリル樹脂の水酸基価は、得られる塗膜の塗膜硬度、耐汚染性の点から10〜200mgKOH/g、特に60〜185mgKOH/gの範囲が望ましい。
【0093】
前記水酸基含有ポリエステル樹脂の種類としては、特に制限されるものではなく、例えば、多塩基酸成分及び多価アルコール成分とのエステル化反応又はエステル交換反応による反応物などが挙げられる。上記多塩基酸成分としては、例えば、脂環族多塩基酸成分、脂肪族多塩基酸成分、芳香族多塩基酸成分等を使用することができる。
【0094】
前記多価アルコール成分としては、1分子中に2個以上の水酸基を有する多価アルコールを好適に使用することができる。上記多価アルコールとしては、例えば、脂環族ジオール、脂肪族ジオール、芳香族ジオール及び3価以上の多価アルコール等を挙げることができる。
【0095】
また、水酸基含有ポリエステル樹脂は、該樹脂の調製中、又はエステル化反応後若しくはエステル交換反応後に、脂肪酸、油脂、モノエポキシ化合物、モノアルコール化合物、ポリイソシアネート化合物等で変性されたものであってもよい。
【0096】
水酸基含有ポリエステル樹脂の数平均分子量は、得られる塗膜の塗膜硬度、加工性、仕上り性の観点から、2000〜30000が好ましく、特に3000〜25000の範囲内が好適である。
【0097】
水酸基含有ポリエステル樹脂の水酸基価は、得られる塗膜の塗膜硬度、耐汚染性の点から10〜200mgKOH/g、特に60〜185mgKOH/gの範囲が望ましい。水酸基含有ポリエステル樹脂の酸価は、加工性などの観点から30mgKOH/g以下、好ましくは1〜20mgKOH/gの範囲内が望ましい。
【0098】
架橋剤(C)
架橋剤(C)としては、水酸基と反応するものであれば特に制限なく使用することができ、メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、ブロック化されてもよいポリイソシアネート化合物などが挙げられる。
【0099】
架橋剤(C)の含有率は、塗膜が硬化し充分な性能を有するように適宜調整することができる。得られる塗膜の硬化性の観点から、水酸基含有樹脂(B)/架橋剤(C)の比率は質量比で85/15〜50/50の範囲が好適である。架橋剤(C)として、ポリイソシアネート化合物を使用する場合その配合割合は、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基と、塗料組成物中の水酸基含有樹脂の水酸基との当量比(NCO/OH)が、通常0.5〜2、好ましくは0.7〜1.8の範囲内が好適である。
【0100】
アニオン性界面活性剤(D)
本発明の塗料組成物は、耐汚染性の向上を目的として前記表面調整剤(A)に併用して、アニオン性界面活性剤(D)を含有できる。
【0101】
このようなアニオン性界面活性剤(D)としては、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩系のアニオン性界面活性剤(d1)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩系のアニオン性界面活性剤(d2)、アルキルベンゼンスルホン酸塩系のアニオン性界面活性剤(d3)及びスルホコハク酸塩系のアニオン性界面活性剤(d4)からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤が挙げられる。
【0102】
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩系のアニオン性界面活性剤(d1)
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩系のアニオン性界面活性剤(d1)(以下、アニオン性界面活性剤(d1)と略することがある)としては、下記式(IV)で表される構造式のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸又はその金属塩を挙げることができる。これらの中でも、特に、耐汚染性向上の点からアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム塩が好ましい。
【0103】
【化4】
【0104】
[(式(IV)中のRは炭素数1〜15のアルキル基を表し、MはH、Na、K、Li、NH又は有機アンモニウムイオンを表す)
上記アニオン性界面活性剤(d1)の市販品としては、ペレックスSS−L、ペレックスSS−H(花王株式会社)、ニューコール261−A、ニューコール271−A(日本乳化剤株式会社)等が挙げられる。
【0105】
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩系のアニオン性界面活性剤(d2)
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩系のアニオン性界面活性剤(d2)(以下、アニオン性界面活性剤(d2)と略することがある)としては、下記一般式(V)で表される構造式のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル又はその金属塩を挙げることができる。これらの中でも、特に、耐汚染性の向上の点からポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム塩が好ましい。
【0106】
【化5】
【0107】
[式(V)中のRは炭素数1〜50の炭化水素基、aは1〜30を表し、MはH、Na、K、Li、NH又は有機アンモニウムイオンを表す]
上記アニオン性界面活性剤(d2)の市販品としては、例えば、ニューコール707SN、ニューコール714SF、ニューコール2308SF、ニューコール2360SN(日本乳化剤株式会社)、ラテムルE−118B、ラテルムE−150、ラテムルWX、ラテムルPD−140(花王株式会社)等が挙げられる。
【0108】
アルキルベンゼンスルホン酸塩系のアニオン性界面活性剤(d3)
アルキルベンゼンスルホン酸塩系のアニオン性界面活性剤(d3)(以下、アニオン性界面活性剤(d3)と略することがある)としては、下記式(VI)で表される構造式のアルキルベンゼンスルホン酸又はその金属塩を挙げることができる。これらの中でも、特に、耐汚染性の向上の点からアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩が好ましい。
【0109】
【化6】
【0110】
[(式(VI)中のRは、炭素数1〜15の炭化水素基を表し、MはH、Na、K、Li、NH又は有機アンモニウムイオンを表す)
上記アニオン性界面活性剤(d3)の市販品としては、ニューコール210、ニューコール220−L(日本乳化剤株式会社)、ネオペレックスG−15、ネオペレックスG−25(花王株式会社)等が挙げられる。
【0111】
スルホコハク酸塩系のアニオン性界面活性剤(d4)
上記スルホコハク酸塩系のアニオン性界面活性剤(d4)(以下、アニオン性界面活性剤(d4)と略することがある)としては、下記一般式(VII)で表される構造式のジアルキルスルホコハク酸又はその金属塩を挙げることができる。
【0112】
【化7】
【0113】
[式(VII)中のRは、それぞれ同一又は異なって炭素数1〜15のアルキル基を表す。MはH、Na、K、Li、NH又は有機アンモニウムイオンを表す]
具体的には、例えば、モノアルキルスルホコハク酸エステル塩、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、スルホコハク酸アルキル二塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二塩、アルキルアミンオキサイドビストリデシルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ジシクロヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ジアミルスルホコハク酸ナトリウム、ジイソブチルスルホコハク酸ナトリウム、イソデシルスルホコハク酸ジナトリウム、N−オクタデシルスルホコハク酸アミドジナトリウム、N−(1,2−ジカルボキシエチル)−N−オクタデシルスルホコハク酸アミドテトラナトリウム等が挙げられる。これらの中でも、特に、耐汚染性の向上の点からジアルキルスルホコハク酸ナトリウム塩が好ましい。
【0114】
上記アニオン性界面活性剤(d4)の市販品としては、ペレックスOT−P、ペレックスTR、ペレックスCS、ペレックスTA(花王株式会社)、ニューコール290−A、ニューコール290−M、ニューコール291−M、ニューコール291−PG、ニューコール291−GL、ニューコール292−PG、ニューコール293(日本乳化剤株式会社)、ネオコールSW−C、ネオコールYSK、ネオコールP(第一工業製薬株式会社)が挙げられる。
【0115】
また、上記アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩系のアニオン性界面活性剤(d1)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩系のアニオン性界面活性剤(d2)及びアルキルベンゼンスルホン酸塩系のアニオン性界面活性剤(d3)からなる群から選ばれる少なくとも1種類のアニオン性界面活性剤と、スルホコハク酸塩系のアニオン性界面活性剤(d4)から選ばれる少なくも1種類の界面活性剤は、固形分合計質量部を基準にして、[アニオン性界面活性剤(d1)+アニオン性界面活性剤(d2)+アニオン性界面活性剤(d3)]/アニオン性界面活性剤(d4)=20/80〜75/25(質量比)、好ましくは44/56〜70/30(質量比)の範囲が、耐汚染性、塗膜硬度及び加工性に優れた塗膜を得るために望ましい。
【0116】
本発明の塗料組成物においてアニオン性界面活性剤(D)を配合する場合、その含量は、塗料組成物中の樹脂固形分合計100質量部を基準として、0.1〜20質量部、好ましくは2〜10質量部、さらに好ましくは2〜6質量部であることが、耐汚染性、塗膜硬度、加工性に優れた塗膜を得ることができる点から好適である。
【0117】
その他の成分
また、上記塗料組成物は、必要に応じて、その他の成分として、潤滑性付与剤、着色顔料、体質顔料、防錆顔料などの顔料、硬化触媒(例えば、前記架橋剤がアミノ樹脂である場合には、スルホン酸化合物又はスルホン酸化合物のアミン中和物、ブロック化ポリイソシアネート化合物である場合には、オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート、オクチル酸亜鉛などの有機金属化合物が挙げられる)、顔料分散剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、消泡剤、前記表面調整剤(A)以外の表面調整剤、カチオン性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、樹脂粒子、シリカ微粉末などの艶消し剤、希釈溶剤、有機溶剤など、従来から塗料に使用されている公知の材料を含有することができる。また、必要に応じて、塗料組成物には増感剤、帯電防止剤、消泡剤、分散剤、粘度調整剤等が配合されてもよい。
【0118】
塗膜形成方法
本発明の表面調整剤(A)を含有した塗料組成物の塗膜形成方法としては、適用される塗料組成物の樹脂の硬化方式により適宜選択される。本発明の表面調整剤(A)を含有する塗料組成物が適用される被塗物は、特に限定されるものではなく、例えば、鋼板、アルミニウム、錫などの金属基材;モルタル、セメント、プラスチックス、ガラスなどのその他の基材;これらの基材に表面処理及び/又は塗膜形成を施したものなどを挙げることができる。なかでも、金属基材、特に鋼板を基材としたものや、プラスチックスを基材としたものを好適に使用することができる。前記鋼板としては、冷延鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、アルミニウムメッキ鋼板、ステンレス鋼板、銅メッキ鋼板、錫メッキ鋼板、鉛−錫合金メッキ鋼板(ターンシート);鉄−亜鉛、アルミニウム−亜鉛、ニッケル−亜鉛などの亜鉛合金メッキ鋼板などを挙げることができる。また、表面処理を施した鋼板としては、上記鋼板に燐酸塩処理、クロム酸塩処理などの化成処理を施した鋼板を挙げることができる。
【0119】
前記金属基材の片面又は両面上に、プライマー塗膜が形成されたものであってもよい。
【0120】
本発明のプライマーとしては、着色カラー鋼板塗装分野、産業用機械塗装分野、金属部品塗装分野等で知られる公知のプライマーを適用することができる。
【0121】
本発明を適用した塗料組成物を塗装する方法としては、エアスプレー、エアレススプレー、回転霧化、ハケ、ローラー、ハンドガン、万能ガン、浸漬、ロールコーター、カーテンフローコーター、ローラーカーテンコーター、ダイコーター等が挙げられ、被塗物の用途等に応じて適宜選択することができ、複数回塗り重ねてもよい。
【0122】
塗装膜厚は、硬化膜厚で通常5〜100μm、好ましくは10〜50μm、さらに好ましくは15〜35μmの範囲内とすることができる。
【0123】
本発明の塗料は、常温硬化又は加熱硬化を行なっても良い。
【0124】
加熱硬化の場合の加熱温度と時間は、適用する素材に応じて適宜選択できる。素材の到達最高温度が120〜260℃で15秒〜30分間程度が好ましい。加熱により変形するおそれのある素材(例えばプラスチック基材等)を適用する場合の加熱温度としては、例えば、30〜100℃が好ましく、35〜90℃がより好ましい。加熱時間としては、例えば、5〜120分好ましく、10〜100分がより好ましい。
【0125】
本発明を適用した塗料組成物は耐汚染性に優れることから、上塗り塗料組成物として使用することが特に好適である。
【0126】
本発明を適用した塗料組成物が塗装された後に加工されてもよい。
【0127】
本発明を適用した塗料組成物が塗装された被塗物の用途としては、特に限定されず、耐汚染性が要求される物品又はその部品が特に好ましい。例えば建造物、表示物、ガードフェンス、屋根などの屋外基材、建機、自動車や自転車の車体や外装部品、家電製品等が挙げられる。
【0128】
本発明の共重合体(a)を含有する表面調整剤(A)を塗料組成物中へ少量添加するだけで、得られる硬化塗膜に耐汚染性を発現させることができる。また、本発明の表面調整剤(A)を含有する塗料組成物により形成される塗膜は、得られる塗膜の外観や物性を損なうことなく耐汚染性に優れ、長期間屋外に暴露された後においても十分な耐汚染性を発現することができ持続性に優れるものである。
【実施例】
【0129】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。尚、「部」及び「%」は、特記しない限り「質量部」及び「質量%」を示す。
【0130】
(実施例1)
撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート、温度計及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mLの反応容器に、プロピレングリコールモノメチルエーテルを100重量部加えて、窒素ガス雰囲気下で100℃に昇温した。プロピレングリコールモノメチルエーテルの温度を100℃に維持し、表1に記載のモノマー配合と重合開始剤にV−59(注12) 1.0部を予め混合した混合溶液1を、滴下ロートにより2時間で等速滴下した。滴下終了後、モノマー溶液を、100℃に維持したまま2時間反応させて共重合体(a)No.1を得た。この共重合体(a)No.1の重量平均分子量は、ポリスチレン換算で4200であった。この共重合体(a)No.1をプロピレングリコールモノメチルエーテルで固形分25%となるよう調整し、表面調整剤(A)No.1とした。
【0131】
(実施例2、3及び5〜18)
実施例1において各共重合成分のモノマー組成及び配合量を下記表1に示す内容とする以外は実施例1と同様にして、共重合体(a)No.2、3及び5〜18を含む表面調整剤(A)No.2、3及び5〜18を得た。表面調整剤(A)の固形分は全て25%となるようプロピレングリコールモノメチルエーテルで調整した。各共重合体(a)の重量平均分子量をあわせて表1に示す。
【0132】
【表1】
【0133】
(注1)3−(アクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムクロリド:第4級アンモニウム塩基含有重合性不飽和モノマー、下記(a1−1)で表される化合物、分子量206.7
【0134】
【化8】
【0135】
(注2)2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロリド:第4級アンモニウム塩基含有重合性不飽和モノマー、下記(a1−2)で表される化合物、分子量207.7
【0136】
【化9】
【0137】
(注3)N−[2−(アクリロイルオキシ)エチル]−N−ベンジル−N,N−ジメチルアンモニウム=クロリド:第4級アンモニウム塩基含有重合性不飽和モノマー、下記(a1−3)で表される化合物、分子量269.8
【0138】
【化10】
【0139】
(注4)3−(アクリロイルアミノ)プロピル−N,N−ジメチルアミン:第3級アミノ基含有重合性不飽和モノマー、下記(a1−4)で表される化合物、分子量156.23
【0140】
【化11】
【0141】
(注5)N,N−ジメチルアクリルアミド:下記(a2−1)で表される化合物、分子量99.13
【0142】
【化12】
【0143】
(注6)N,N−ジエチルアクリルアミド:下記(a2−2)で表される化合物、分子量127.19
【0144】
【化13】
【0145】
(注7)N−イソプロピルアクリルアミド:下記(a2−3)で表される化合物、分子量113.16
【0146】
【化14】
【0147】
(注8)サイラプレーンFM−0711:商品名、JNC社製、片末端型メタクリル変性ポリジメチルシロキサン、直鎖状ポリシロキサン鎖含有重合性不飽和モノマー、重量平均分子量1,000
(注9)X−22−2404:商品名、信越化学工業社製、片末端型メタクリル変性ポリジメチルシロキサン、分岐鎖状ポリシロキサン鎖含有重合性不飽和モノマー、重量平均分子量420、不飽和官能基当量420
【0148】
(注10)「ブレンマーPME−400」:商品名、日油社製、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、オキシエチレン繰り返し単位数≒9
【0149】
(注11)2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸:その他の重合性不飽和モノマー
【0150】
(注12)V−59:商品名、和光純薬株式会社製、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、重合開始剤
【0151】
(実施例4)
撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート、温度計及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mLの反応容器に、プロピレングリコールモノメチルエーテルを100重量部加えて、窒素ガス雰囲気下で100℃に昇温した。プロピレングリコールモノメチルエーテルの温度を100℃に維持し、表1の第1段階欄に記載のモノマー配合及び重合開始剤に2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル) 1.0部を予め混合した混合溶液1を、滴下ロートにより2時間で等速滴下した。滴下終了後、モノマー溶液を、100℃に維持したまま2時間反応させて共重合体を得た。
液温が30℃付近になるまで冷却し、滴下漏斗を塩化メチル導入管に付け替え、塩化メチルを導入しながら30℃で8時間反応を行なった。反応終了後、真空下で脱気し未反応塩化メチルを追い出し、共重合体(a)No.4を得た。共重合体(a)No.4をプロピレングリコールモノメチルエーテルで固形分25%となるよう調整し、表面調整剤(A)No.4とした。共重合体(a)重量平均分子量は、ポリスチレン換算で4200、第4級アンモニウム塩の濃度は15質量%であった。第4級アンモニウム塩濃度は、電位差自動滴定装置(装置名:AT−310京都電子工業株式会社製)を用いて、濃度0.02mol/Lのテトラフェニルほう酸ナトリウム溶液(関東化学株式会社製)により滴定を行って確認した。
【0152】
(比較例1〜8)
実施例1において各共重合成分のモノマー組成及び配合量を下記表2に示す内容とする以外は実施例1と同様にして、共重合体(a)No.19〜26を含む表面調整剤(A)No.19〜26を得た。表面調整剤(A)の固形分は全て25%となるようプロピレングリコールモノメチルエーテルで調整した。各共重合体(a)の重量平均分子量をあわせて表2に示す。
【0153】
【表2】
【0154】
(実施例19)塗料組成物No.1
実施例1で得られた表面調整剤(A)No.1の25%溶液 24部(固形分6部)、水酸基含有樹脂No.B−1(注13)の50%溶液を160部(固形分 80部)、架橋剤C−1としてサイメル303(注15)を 固形分 20部、顔料としてタイペークCR−95(注19) 120部、硬化触媒としてドデシルベンゼンスルホン酸を0.5部に、アニオン性界面活性剤ニューコール291−M(注14)を固形分3.0部、有機溶剤(シクロヘキサノン/スワゾール1500=40/60(質量比)の混合溶剤を加えて希釈し、塗料組成物No.1を得た。
【0155】
(実施例19〜36及び比較例9〜17)
実施例19において、各成分の配合を表3に示す配合とする以外は実施例19と同様にして、表3に示す固形分含有率61%の塗料組成物No.2〜No.27を得た。なお表3の配合量は、固形分の配合量を示す。
【0156】
【表3】
【0157】
(注13)水酸基含有樹脂No.B−1:水酸基含有ポリエステル樹脂
温度計、攪拌機、加熱装置及び精留搭を具備した反応装置に、イソフタル酸1079部、アジピン酸407部、ネオペンチルグリコール466部及びトリメチロールプロパン802部を仕込み、160℃まで昇温し、さらに160℃〜230℃まで3時間かけて徐々に昇温した。次いで、230℃で30分間反応を続けた後、精留搭を水分離機と置換し、内容部にキシレン124部を加え水分離機にもキシレンを入れて、水とキシレンとを共沸させて縮合水を除去し、酸価が10mgKOH/gになるまで反応させ、冷却し、反応物にシクロヘキサノン855部を加えて、固形分55%のポリエステル樹脂溶液を得た。得られた樹脂の数平均分子量は3400、水酸基価は184mgKOH/gであった。
【0158】
(注14)水酸基含有樹脂No.B−2:水酸基含有アクリル樹脂
温度計、サーモスタット、攪拌機、還流冷却機及び滴下装置をつけた反応容器に、酢酸ブチル480部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら130℃に加熱した後、その温度を保持しながら滴下装置から、スチレン200部、メチルメタクリレート290部、シクロヘキシルメタクリレート250部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート260部及び22’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)50部」の混合溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、反応物を130℃で1時間熟成し、シクロヘキサノンで固形分を調整して樹脂固形分55%のアクリル樹脂溶液を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は9000、水酸基価は107mgKOH/gであった。
【0159】
(注15)架橋剤C−1:サイメル303、商品名、ダイセル・オルネクス社製、メチルエーテル化メラミン樹脂
(注16)架橋剤C−2:スミジュールBL3175、商品名、住化コベストロウレタン株式会社製、固形分75質量%、HDIヌレートのオキシムブロック、NCO%:11.2%
(注17)アニオン性界面活性剤D−1:ニューコール291−M、商品名、ジアルキルサクシネートスルホン酸Na塩、有効成分70%
(注18)アニオン性界面活性剤D−2:ニューコール714−SF、商品名、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩、有効成分30%
(注19)TIPAQUE CR−95:製品名、石原産業社製、チタン白、着色成分
【0160】
<試験塗板の作成>
被塗物1に、ロールコーターにて、上記実施例及び比較例で得た塗料組成物No.1〜27を各々乾燥膜厚18μmとなるように塗装し、素材到達最高温度が220℃となる条件で40秒間焼き付けて各試験板を得た。各試験板を用いて、後記の試験条件に従って、試験した結果を表3に示す。
【0161】
被塗物1:亜鉛−アルミニウム合金メッキ鋼板(GL材、板厚0.35mm)上に乾燥膜厚3μmのプライマー塗膜を形成したもの。
【0162】
<評価試験>
各評価項目の試験方法及び評価基準は下記の通りである。
【0163】
(試験項目1.)初期の塗面外観:
A:塗面に、ハジキ、凹み、曇りなどの塗面異常が認められない、
B:ハジキ、凹みなどの塗面異常が認められないが、塗面に曇りが認められる、
C:塗面にハジキ、凹みなどの塗面異常が認められる。
【0164】
(試験項目2.)接触角:
JIS R3257(1999)に記載の試験方法を参考に、23℃、65%RHの雰囲気下で各試験板の塗面にシリンジから蒸留水2μLを滴下して静置し、その水滴と塗面との接触角1を「接触角計CA−X150(商品名、協和界面科学(株)製)」を用いて測定した。また、シリンジ先端と塗面との距離を1mmに保ち、200μLの水を搾り出した直後再び水を吸い上げ、残存した水滴の接触角2を、同装置を用いて測定した。
接触角1を静的接触角(静滴法)、接触角2を動的接触角(拡張/収縮法における収縮時の接触角)として、試験塗板上で試験箇所をずらして3回試験した平均値を下記基準にて評価した。接触角の値がいずれも低いほどその塗膜が親水性であることを示す。
【0165】
(静的接触角)
S:静的接触角が70°未満である、
A:静的接触角が70°以上75°未満である、
B:静的接触角が75°以上80°未満である、
C:静的接触角が80°以上である。
(動的接触角)
S:動的接触角が15°未満である、
A:動的接触角が15°以上25°未満である、
B:動的接触角が25°以上35°未満である、
C:動的接触角が35°以上である。
【0166】
(試験項目3.)親水持続性:
各試験板を20℃の脱イオン水に24時間浸漬した。その後試験項目2と同様に接触角を測定し同様の基準にて評価した。
【0167】
(試験項目4.)耐汚染性1:カーボン固着試験
各試験板の塗膜表面に、カーボン顔料(FW−200、商品名、オリオン・エンジニアカーボンズ社製)の10質量%水分散液をモデル汚染水とし、該汚染水2gをスポット滴下し、80℃で30分焼付けた後、スポンジでかるく水洗いした後、初期の非汚染部と汚染部の色差△Eを測定した。測定には、X−rite社製測色機SP−64を用いた。
【0168】
S:△Eが1未満の範囲内である、
A:△Eが1以上2未満の範囲内である、
B:△Eが2以上5未満の範囲内である、
C:△Eが5以上である。
【0169】
(試験項目5.)耐汚染性2:屋外曝露試験
各試験板を100×300mmの大きさに切断したものを屋外曝露用試験板とし、各屋外曝露用試験板を、東京都大田区の関西ペイント(株)屋上の軒先をモデル化した設置台に、塗膜が北側に面するように、垂直から4度の角度を付けて取り付け暴露試験を行なった。「暴露開始から1ヶ月後」及び「暴露開始から3ヶ月後」において、初期塗板との色差(△E)を、スガ試験機(株)製の多光源分光測色計MSC−5Nを用いて測定し、JIS−K5600−4−6に基づいて、以下の基準により評価した。
【0170】
S:△Eが1未満の範囲内である、
A:△Eが1以上2未満の範囲内である、
B:△Eが2以上5未満の範囲内である、
C:△Eが5以上である。