特許第6972013号(P6972013)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 8 リバーズ キャピタル,エルエルシーの特許一覧

特許6972013炭化水素ガスの酸化のためのシステムおよび方法
<>
  • 特許6972013-炭化水素ガスの酸化のためのシステムおよび方法 図000002
  • 特許6972013-炭化水素ガスの酸化のためのシステムおよび方法 図000003
  • 特許6972013-炭化水素ガスの酸化のためのシステムおよび方法 図000004
  • 特許6972013-炭化水素ガスの酸化のためのシステムおよび方法 図000005
  • 特許6972013-炭化水素ガスの酸化のためのシステムおよび方法 図000006
  • 特許6972013-炭化水素ガスの酸化のためのシステムおよび方法 図000007
  • 特許6972013-炭化水素ガスの酸化のためのシステムおよび方法 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6972013
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】炭化水素ガスの酸化のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   F01K 25/10 20060101AFI20211111BHJP
   F02C 3/30 20060101ALI20211111BHJP
   F02C 3/34 20060101ALI20211111BHJP
   F02C 7/10 20060101ALI20211111BHJP
   F02C 1/06 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   F01K25/10 E
   F02C3/30 A
   F02C3/34
   F02C7/10
   F02C1/06
【請求項の数】23
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2018-555533(P2018-555533)
(86)(22)【出願日】2017年4月20日
(65)【公表番号】特表2019-515170(P2019-515170A)
(43)【公表日】2019年6月6日
(86)【国際出願番号】IB2017052283
(87)【国際公開番号】WO2017182980
(87)【国際公開日】20171026
【審査請求日】2020年4月9日
(31)【優先権主張番号】62/325,752
(32)【優先日】2016年4月21日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】312000387
【氏名又は名称】8 リバーズ キャピタル,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】フォーレスト,ブロック アラン
(72)【発明者】
【氏名】フェットベット,ジェレミー イーロン
(72)【発明者】
【氏名】マックグラディ,ピーター マイケル
【審査官】 谿花 正由輝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−163243(JP,A)
【文献】 特開2010−180868(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01K 25/10
F02C 3/30
F02C 3/34
F02C 7/10
F02C 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力生産のための方法であって、
密閉式または半密閉式電力生産サイクルを実行するステップであって、
COが、電力生産のために繰り返し圧縮かつ膨張される作業流体として循環しており、
電力生産のため前記作業流体を圧縮した後であって前記作業流体を膨張させる前に、第1の燃料を燃焼器で燃焼して前記作業流体を加熱し、
復熱式熱交換器を使用して、前記作業流体の加熱のため燃焼熱を再捕捉する、
ステップと、
前記密閉式または半密閉式電力生産サイクルの構成要素において前記燃焼器以外での実質的な燃焼を伴うことなく、第2の燃料を酸化して形成される熱で前記作業流体を加熱するステップであって、前記作業流体の前記熱が、再捕捉された燃焼熱に加えられ、前記第2の燃料が、希釈剤および1つまたは複数の炭化水素を、前記1つまたは複数の炭化水素の爆発下限界(LEL)未満である濃度で含む低濃度の炭化水素流である、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記低濃度の炭化水素流中の炭化水素を、触媒により酸化させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の燃料を、CO作業流体の存在下で、前記燃焼器で酸素を用いて燃焼させて排気流を形成し、
前記燃焼器からの排気流を、タービンで膨張させて発電を行い、タービン排気流を形成し、
前記タービン排気流を、前記復熱式熱交換器で冷却し、
前記復熱式熱交換器を出たタービン排気流を、前記作業流体から少なくとも水を除去するように精製し、
前記作業流体の少なくとも一部を、圧縮器で圧縮し、
前記圧縮した作業流体の少なくとも一部を、前記復熱式熱交換器に戻すことにより、前記圧縮した作業流体を、前記タービン排気流から回収した熱で加熱し、
前記加熱し、圧縮した作業流体を、前記燃焼器に再循環させる、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記低濃度の炭化水素流を、前記作業流体を前記圧縮で圧縮した後であって前記作業流体を前記復熱式熱交換器に戻す前に、前記作業流体に添加する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記低濃度の炭化水素流中の炭化水素を、前記復熱式熱交換器の中で酸化させる、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記低濃度の炭化水素流中の炭化水素を、前記作業流体と、前記燃焼器に酸素を提供する酸素流とのうちの1つまたは両方との熱交換のために構成されたさらなる熱交換器で酸化させる、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記低濃度の炭化水素流を、前記復熱式熱交換器で圧縮した作業流体と組み合わせる、請求項3〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記圧縮した作業流体の一部を、酸素と組み合わせて低濃度の酸素流を形成し、前記低濃度の炭化水素流を、前記低濃度の酸素流と組み合わせる、請求項3〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記低濃度の炭化水素流と組み合わせた前記低濃度の酸素流を、前記復熱式熱交換器に通し、前記低濃度の炭化水素流中の炭化水素を酸化させる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記低濃度の炭化水素流と組み合わせた前記低濃度の酸素流を、さらなる熱交換器に通し、前記低濃度の炭化水素流中の炭化水素を酸化させる、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記低濃度の炭化水素流を、酸化反応器に投入する、請求項3〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記酸化反応器を出た反応流を、前記復熱式熱交換器に投入する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記酸化反応器を出た反応流を、電力生産のためにさらなるタービンに投入する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記タービン排気流の一部を、前記酸化反応器に投入して前記さらなるタービンに投入される反応流に含める、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記低濃度の炭化水素流が、石油増進回収処理の生成物である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
電力生産システムであって、
密閉式または半密閉式電力生産サイクルを実行するように構成された電力生産部であって、
圧縮したCO作業流体の存在下で、第1の燃料を燃焼するように構成された燃焼器と、
前記圧縮したCO作業流体を膨張させて膨張したCO作業流体を提供するように構成されたタービンと、
前記膨張したCO作業流体を圧縮して圧縮したCO作業流体を提供するように構成された圧縮機と、
前記タービンを出た膨張したCO作業流体から前記圧縮機を出た圧縮したCO作業流体まで熱を伝達するように構成された復熱式熱交換器と、
反応流を産出して前記復熱式熱交換器に前記反応流を投入するように構成された酸化反応器と、
前記酸化反応器に、低濃度の炭化水素流を投入するように構成された1つまたは複数の投入であって、前記低濃度の炭化水素流が、希釈剤および1つまたは複数の炭化水素を、前記1つまたは複数の炭化水素の爆発下限界(LEL)未満である濃度で含む、1つまたは複数の投入と
を含む、電力生産部を含む、
電力生産システム。
【請求項17】
前記1つまたは複数の投入が、前記低濃度の炭化水素流を前記復熱式熱交換器に投入するようにさらに構成されている、請求項16に記載の電力生産システム。
【請求項18】
第2の熱交換器をさらに含み、前記1つまたは複数の投入が、前記低濃度の炭化水素流を前記第2の熱交換器に投入するようにさらに構成されている、請求項16または17に記載の電力生産システム。
【請求項19】
前記1つまたは複数の投入が、前記CO作業流体を含むラインへ前記低濃度の炭化水素流を投入するようにさらに構成されている、請求項16〜18のいずれか1項に記載の電力生産システム。
【請求項20】
前記1つまたは複数の投入が、前記低濃度の炭化水素流を、前記復熱式熱交換器の下流かつ前記圧縮機の上流にあるラインに投入するようにさらに構成されている、請求項19に記載の電力生産システム。
【請求項21】
前記酸化反応器が、触媒型酸化反応器である、請求項16に記載の電力生産システム。
【請求項22】
前記酸化反応器が、前記復熱式熱交換器の上流で膨張した前記CO作業流体の一部を受領するように構成されている、請求項16に記載の電力生産システム。
【請求項23】
前記酸化反応器から反応流を受領するように構成されている第2のタービンをさらに含む、請求項16に記載の電力生産システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エネルギー生産のために様々なガス流を酸化し得るシステムおよび方法に関する。ガス流は、具体的には、炭化水素、および1つまたは複数の希釈剤を含み得る。酸化を介して生産されたエネルギーは、たとえば電力生産のシステムまたは方法に付与することができる。
【背景技術】
【0002】
多くの産業プロセスは、ある含有量の可燃性である炭化水素物質を含んでいる気体の流れからもたらされる。多くの例では、このような流れは、炭化水素、ならびにこの炭化水素を汚染または希薄するとみなされ得る1つまたは複数のさらなる物質を含み、よってそれらの有用性が限定される場合がある。二酸化炭素は、特に石油産業の様々な態様において、炭化水素ガスと共によく見いだされているさらなる物質の例である。たとえば、地質からもたらされる未加工の天然ガスは、多くの場合、有意な量の二酸化炭素を含んでいる。反対に、地質から回収された二酸化炭素は、多くの場合、有意な量の炭化水素ガスを含んでいる。またさらに、石油増進回収(EOR)法で回収した採ガスは、多くの場合、炭化水素ガスおよび二酸化炭素の混合物を含む。上述の例などのガス流の組み合わせは、概して、これら構成成分を分離、すなわち、燃焼に適し得る実質的に純粋な炭化水素流を提供するため、および/またはEORでの使用、もしくは隔離、もしくは他の最終的な用途に適し得る実質的に純粋な二酸化炭素を提供するために、特定の処理を必要とする。よって、炭化水素含有流を利用するためさらなる選択肢を有することが有用である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
1つまたは複数の実施形態では、本開示は、電力生産に有用なシステムおよび方法を提供することができる。特に、本システムおよび方法は、流れの中の炭化水素が実質的に燃焼することなく酸化されることにより、電力生産サイクルに追加のエネルギーを付与するように、低濃度の炭化水素流を処理するように構成することができる。
【0004】
1つまたは複数の実施形態では、本開示は、電力生産のための方法であって、
リサイクルCO流の存在下で、燃焼器で酸素を用いて炭素質燃料を燃焼して、COを含む燃焼生成流を形成するステップと、
燃焼生成物流をタービンで膨張させて、発電し、タービン排気流を形成するステップと、
タービン排気流を、復熱式熱交換器で冷却するステップと、
冷却したタービン排気流から、存在する水を除去して、リサイクルCO流を形成するステップと、
リサイクルCO流の少なくとも一部を圧縮するステップと、
任意に、リサイクルCO流の一部を転用し、酸素と転用した一部を組み合わせた後に、上記燃焼を行うステップと、
圧縮したリサイクルCO流を復熱式熱交換器に戻すことにより、圧縮したリサイクルCO流を、タービン排気流から回収した熱で加熱するステップと、
低濃度の炭化水素流中の炭化水素が実質的に燃焼することなく酸化される条件下で、低濃度の炭化水素流を投入するステップと、
加熱し、圧縮したリサイクルCO流を燃焼器に向けるステップと
を含む、方法を提供することができる。
【0005】
1つまたは複数のさらなる実施形態では、電力生産のための方法は、任意の数および順序で組み合わせることのできる以下の記載のうちの1つまたは複数に関連させて、さらに定義することができる。
【0006】
低濃度の炭化水素流は、炭化水素流がリサイクルCO流および酸素のうちの1つまたは両方と熱交換するように構成されている復熱式熱交換器またはさらなる熱交換器の中で酸化されるように、投入することができる。
【0007】
低濃度の炭化水素流は、上記通過ステップの前に、圧縮したリサイクルCO流と組み合わせることができる。
【0008】
低濃度の炭化水素流は、復熱式熱交換器で、圧縮したリサイクルCO流と組み合わせることができる。
【0009】
低濃度の炭化水素流は、さらなる熱交換器で、圧縮したリサイクルCO流と組み合わせることができる。
【0010】
リサイクルCO流の一部を転用し、酸素と組み合わせて、低濃度の酸素流を形成することができ、低濃度の炭化水素流は、この低濃度の酸素流と組み合わせることができる。
【0011】
低濃度の炭化水素流と組み合わせた低濃度の酸素流を、復熱式熱交換器またはさらなる熱交換器に通し、ここで低濃度の炭化水素流中の炭化水素を酸化させることができる。
【0012】
低濃度の炭化水素ガスは、石油増進回収処理の生成物である。
【0013】
1つまたは複数の実施形態では、本開示は、密閉式または半密閉式ブレイトンサイクル(COが作業流体として使用され;炭素質燃料が第1の燃料供給源として使用され、作業流体を加熱するために燃焼され;かつ復熱式熱交換器を、燃焼熱を再捕捉するために使用する)を実行するステップと、低濃度の炭化水素流を第2の燃料供給源として、密閉式または半密閉式のブレイトンサイクルに添加し、低濃度の炭化水素流中の炭化水素を、実質的に燃焼することなく酸化させてさらなる熱を提供するステップとを含む、電力生産のための方法を提供することができる。
【0014】
1つまたは複数の実施形態では、本開示は、1つまたは複数の炭化水素および1つまたは複数の希釈剤を含む廃棄流を準備するステップと、密閉式または半密閉式ブレイトンサイクルに廃棄流を投入することにより、廃棄流中の炭化水素を実質的に燃焼することなく酸化させるステップとを含む、廃棄流を処理するための方法を提供することができる。
【0015】
1つまたは複数の実施形態では、電力生産のための方法は、密閉式または半密閉式の電力生産サイクルを実行するステップを含み、ここでCOが、電力生産のため繰り返し圧縮および膨張される作業流体として循環し;電力生産のため作業流体を圧縮した後であって作業流体を膨張させる前に、第1の燃料供給源を燃焼器で燃焼して作業流体を加熱し、復熱式熱交換器を使用して、作業流体を加熱するための燃焼熱を再捕捉する。本方法は、第2の燃料供給源を使用する燃焼器の外側に形成される熱で作業流体を加熱するステップをさらに含むことができ、上記加熱は、再捕捉された燃焼熱に加えられ、上記第2の燃料供給源は、燃焼器の外側に形成される熱を提供するために実質的な燃焼を用いることなく酸化される低濃度の炭化水素流である。
【0016】
1つまたは複数のさらなる実施形態では、電力生産のための方法は、任意の数および順序で組み合わせることができる以下の記載のうちの1つまたは複数と関連させて、さらに定義することができる。
【0017】
低濃度の炭化水素流中の炭化水素の濃度は、炭化水素の爆発下限界(LEL)未満とすることができる。
【0018】
低濃度の炭化水素流中の炭化水素は触媒により酸化させることができる。
【0019】
本方法は、特に、以下のステップを含むことができる:第1の燃料を、CO作業流体の存在下で酸素を用いて燃焼させて、排気流を形成する;燃焼器からの排気流をタービンで膨張させて発電を行い、タービン排気流を形成する;タービン排気流を復熱式熱交換器で冷却する;復熱式熱交換器を出たタービン排気流を、作業流体から少なくとも水を除去するように精製する;作業流体の少なくとも一部を圧縮機で圧縮する;圧縮した作業流体の少なくとも一部を復熱式熱交換器に戻すことにより、圧縮した作業流体を、タービン排気流から回収した熱で加熱する;および加熱し、圧縮した作業流体を、燃焼器に再循環させる。
【0020】
低濃度の炭化水素流を、作業流体を圧縮機で圧縮した後であって作業流体を復熱式熱交換器に戻す前に、作業流体に添加することができる。
【0021】
低濃度の炭化水素流中の炭化水素を、復熱式熱交換器の中で酸化させることができる。
【0022】
低濃度の炭化水素流中の炭化水素を、作業流体と、燃焼器に酸素を提供する酸素流とのうちの1つまたは両方との熱交換のために構成されているさらなる熱交換器で、酸化させることができる。
【0023】
低濃度の炭化水素流を、復熱式熱交換器において、圧縮した作業流体と組み合わせることができる。
【0024】
圧縮した作業流体の一部を、酸素と組み合わせて、低濃度の酸素流を形成することができる。ここで低濃度の炭化水素流を、この低濃度の酸素流と組み合わせる。
【0025】
低濃度の炭化水素流と組み合わせた低濃度の酸素流を、復熱式熱交換器に通すことができ、ここで低濃度の炭化水素流中の炭化水素が酸化される。
【0026】
低濃度の炭化水素流と組み合わせた低濃度の酸素流を、さらなる熱交換器に通すことができ、ここで低濃度の炭化水素流中の炭化水素が酸化される。
【0027】
低濃度の炭化水素流を、酸化反応器に投入することができる。
【0028】
酸化反応器を出た反応流を、復熱式熱交換器に投入することができる。
【0029】
酸化反応器を出た反応流は、電力生産のためにさらなるタービンに投入される。
【0030】
タービン排気流の一部を、酸化反応器に投入して、さらなるタービンに投入される反応流に含めることができる。
【0031】
低濃度の炭化水素流は、石油増進回収処理の生成物とすることができる。1つまたは複数の実施形態では、本開示は、電力生産のためのシステムであって、
密閉式または半密閉式のブレイトンサイクルを実行するように構成された電力生産部であって、
リサイクルCO流の存在下で炭素質燃料を燃焼するように構成された燃焼器と、
燃焼器以外の部品の構成要素に低濃度の炭化水素流を投入するように構成された1つまたは複数の投入と
を含む、電力生産部を含む、システムを提供することができる。
【0032】
一部の実施形態では、電力生産システムは、密閉式または半密閉式の電力生産サイクルを実行するように構成された電力生産部であって、圧縮したCO作業流体の存在下で第1の燃料を燃焼するように構成された燃焼器と;膨張したCO作業流体を提供するために圧縮したCO作業流体を膨張させるように構成されたタービンと;圧縮したCO作業流体を提供するために膨張したCO作業流体を圧縮するように構成された圧縮機と;タービンを出た膨張したCO作業流体から圧縮機を出た圧縮したCO作業流体に熱を伝達するように構成された復熱式熱交換器と;燃焼器以外の電力生産部の構成要素に低濃度の炭化水素流を投入するように構成された1つまたは複数の投入とを備える、電力生産部を含むことができる。
【0033】
1つまたは複数のさらなる実施形態では、電力生産システムは、任意の数および順序で組み合わせることができる以下の記載のうちの1つまたは複数に関連させて、さらに定義することができる。
【0034】
投入は、低濃度の炭化水素流を復熱式熱交換器に投入するように構成することができる。
【0035】
電力生産システムは、第2の熱交換器をさらに含むことができ、投入は、低濃度の炭化水素流を第2の熱交換器に投入するように構成することができる。
【0036】
投入は、低濃度の炭化水素流を、CO作業流体を含むラインに投入するように構成することができる。
【0037】
投入は、低濃度の炭化水素流を、復熱式熱交換器の下流であって圧縮器の上流のラインに投入するように構成することができる。
【0038】
電力生産システムは、酸化反応器をさらに含むことができ、投入は、低濃度の炭化水素流を酸化反応器に投入するように構成することができる。
【0039】
酸化反応器は、触媒型酸化反応器とすることができる。
【0040】
酸化反応器は、復熱式熱交換器に投入される反応流を産出するように構成することができる。
【0041】
酸化反応器は、復熱式熱交換器の上流で膨張したCO作業流体の一部を受領するように構成することができる。
【0042】
電力生産システムはさらに、酸化反応器からの反応流を受領するように構成された第2のタービンを含むことができる。
【0043】
本発明は、限定するものではないが、以下の実施形態を含む。
【0044】
実施形態1:電力生産のための方法であって、
密閉式または半密閉式電力生産サイクルを実行するステップであって、
COが、電力生産のために繰り返し圧縮かつ膨張される作業流体として循環しており、
電力生産のため前記作業流体を圧縮した後であって前記作業流体を膨張させる前に、第1の燃料供給源を燃焼器で燃焼して前記作業流体を加熱し、
復熱式熱交換器を使用して、前記作業流体の加熱のための燃焼熱を再捕捉する、
ステップと、
第2の燃料供給源を使用して前記燃焼器の外側に形成される熱で前記作業流体を加熱するステップであって、前記熱が、再捕捉された燃焼熱に加えられ、前記第2の燃料供給源が、前記燃焼器の外側に形成される熱を提供するために、実質的な燃焼を伴うことなく酸化される低濃度の炭化水素流である、ステップと
を含む、方法。
【0045】
実施形態2:前記低濃度の炭化水素流中の炭化水素の濃度が、炭化水素の爆発下限界(LEL)未満である、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0046】
実施形態3:前記低濃度の炭化水素流中の炭化水素を、触媒により酸化させる、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0047】
実施形態4:前記第1の燃料を、CO作業流体の存在下で、前記燃焼器で酸素を用いて燃焼して排気流を形成し、
前記燃焼器からの排気流を、タービンで膨張させて発電を行い、タービン排気流を形成し、
前記タービン排気流を、前記復熱式熱交換器で冷却し、
前記復熱式熱交換器を出たタービン排気流を、前記作業流体から少なくとも水を除去するように精製し、
前記作業流体の少なくとも一部を、圧縮器で圧縮し、
前記圧縮した作業流体の少なくとも一部を、前記復熱式熱交換器に戻すことにより、前記圧縮した作業流体を、前記タービン排気流から回収した熱で加熱し、
前記加熱し、圧縮した作業流体を、前記燃焼器に再循環させる、
上述または後述のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0048】
実施形態5:前記低濃度の炭化水素流を、前記作業流体を前記圧縮機で圧縮した後であって前記作業流体を前記復熱式熱交換器に戻す前に、前記作業流体に添加する、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0049】
実施形態6:前記低濃度の炭化水素流中の炭化水素を、前記復熱式熱交換器の中で酸化させる、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0050】
実施形態7:前記低濃度の炭化水素流中の炭化水素を、前記作業流体と、前記燃焼器に酸素を提供する酸素流とのうちの1つまたは両方との熱交換のために構成されたさらなる熱交換器で酸化させる、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0051】
実施形態8:前記低濃度の炭化水素流を、前記復熱式熱交換器において、前記圧縮した作業流体と組み合わせる、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0052】
実施形態9:前記圧縮した作業流体の一部を、酸素と組み合わせて低濃度の酸素流を形成し、前記低濃度の炭化水素流を、前記低濃度の酸素流と組み合わせる、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0053】
実施形態10:前記低濃度の炭化水素流と組み合わせた低濃度の酸素流を、前記復熱式熱交換器に通し、前記低濃度の炭化水素流中の炭化水素を酸化させる、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0054】
実施形態11:前記低濃度の炭化水素流と組み合わせた低濃度の酸素流を、さらなる熱交換器に通し、前記低濃度の炭化水素流中の炭化水素を酸化させる、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0055】
実施形態12:前記低濃度の炭化水素流を、酸化反応器に投入する、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0056】
実施形態13:前記酸化反応器を出た反応流を、前記復熱式熱交換器に投入する、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0057】
実施形態14:前記酸化反応器を出た反応流を、電力生産のためにさらなるタービンに投入する、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0058】
実施形態15:前記タービン排気流の一部を、前記酸化反応器に投入して、前記さらなるタービンに投入される反応流に含める、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0059】
実施形態16:前記低濃度の炭化水素流が、石油増進回収処理の生成物である、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の方法。
【0060】
実施形態17:電力生産システムであって、
密閉式または半密閉式電力生産サイクルを実行するように構成された電力生産部であって、
圧縮したCO作業流体の存在下で、第1の燃料を燃焼するように構成された燃焼器と、
膨張したCO作業流体を提供するために、前記圧縮したCO作業流体を膨張させるように構成されたタービンと、
圧縮したCO作業流体を提供するために、前記膨張したCO作業流体を圧縮するように構成された圧縮機と、
前記タービンを出た膨張したCO作業流体から前記圧縮機を出た圧縮したCO作業流体に熱を伝達するように構成された復熱式熱交換器と、
前記燃焼器以外の電力生産部の構成要素に、低濃度の炭化水素流を投入するように構成された1つまたは複数の投入と
を含む、
電力生産部
を含む、電力生産システム。
【0061】
実施形態18:前記1つまたは複数の投入が、前記低濃度の炭化水素流を前記復熱式熱交換器に投入するように構成されている、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の電力生産システム。
【0062】
実施形態19:第2の熱交換器をさらに含み、前記1つまたは複数の投入が、前記低濃度の炭化水素流を前記第2の熱交換器に投入するように構成されている、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の電力生産システム。
【0063】
実施形態20:前記1つまたは複数の投入が、前記低濃度の炭化水素流を、前記CO作業流体を含むラインに投入するように構成されている、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の電力生産システム。
【0064】
実施形態21:前記1つまたは複数の投入が、前記低濃度の炭化水素流を、前記復熱式熱交換器の下流かつ前記圧縮機の上流にあるラインへ投入するように構成されている、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の電力生産システム。
【0065】
実施形態22:酸化反応器をさらに含み、前記1つまたは複数の投入が、前記低濃度の炭化水素流を前記酸化反応器に投入するように構成されている、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の電力生産システム。
【0066】
実施形態23:前記酸化反応器が、触媒型酸化反応器である、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の電力生産システム。
【0067】
実施形態24:前記酸化反応器が、前記復熱式熱交換器に投入される反応流を産出するように構成されている、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の電力生産システム。
【0068】
実施形態25:前記酸化反応器が、前記復熱式熱交換器の上流で膨張したCO作業流体を受領するように構成されている、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の電力生産システム。
【0069】
実施形態26:前記酸化反応器から反応流を受領するように構成されている第2のタービンをさらに含む、上述または後述のいずれかの実施形態に記載の電力生産システム。
【0070】
このように、上記の一般的な用語で本開示を説明してきたが、添付の図面を参照されたい。これら図面は必ずしも尺度通りに描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0071】
図1】低濃度の炭化水素流を電力生産プラントの様々な構成部に投入できる、本開示の実施形態に係る電力生産プラントに関する流れ図である。
図2】低濃度の炭化水素流を、再利用される作業流体流に投入する、本開示の実施形態に係る電力生産プラントに関する流れ図である。
図3】低濃度の炭化水素流を、追加の熱交換器に投入する、本開示の実施形態に係る電力生産プラントに関する流れ図である。
図4】低濃度の炭化水素流を、低濃度の酸化剤流と組み合わせる、本開示の実施形態に係る電力生産プラントに関する流れ図である。
図5】低濃度の炭化水素流を、触媒型反応器に投入する、本開示の実施形態に係る電力生産プラントに関する流れ図である。
図6】低濃度の炭化水素流を、タービンから下流かつ熱交換器から上流にあるタービン排気流に投入する、本開示の実施形態に係る電力生産プラントに関する流れ図である。
図7】低濃度の炭化水素流を、タービン排気流を含む触媒型反応器に投入し、次に第2のタービンを介して膨張させる、本開示の実施形態に係る電力生産プラントに関する流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0072】
さて、本発明は、本明細書中以下でより完全に説明されている。本発明は、しかしながら、多くの異なる形態で例示されてもよく、本明細書中に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではなく;むしろ、これら実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、当業者に本発明の範囲を完全に伝達するように提供されている。本明細書および特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が特段他の意味を明記しない限り、複数形を含む。
【0073】
1つまたは複数の実施形態では、本開示は、低濃度の炭化水素流を、電力生産用のエネルギーを追加するために実質的に燃焼させることなく酸化させる、電力生産のためのシステムおよび方法を提供する。本システムおよび方法は、他の方法では、有用な物質(たとえば炭化水素の精製流および/または1つもしくは複数の希釈剤の精製流)を提供するために高価かつ時間がかかる分離を行うことを必要とする流れの、低コストで効率的な利用を可能にする。
【0074】
本明細書中使用される低濃度の炭化水素流は、微量を超える1つまたは複数の炭化水素および少なくとも1つの希釈剤を含む流れを意味することが理解されている。低濃度の炭化水素流は、炭化水素の酸化を介した望ましい加熱レベルを提供するのに適した炭化水素の濃度を含むことができる。低濃度の炭化水素流中の炭化水素の濃度は、低濃度の炭化水素流が爆発下限界(LEL)未満である量の炭化水素を含むという点でのみ限定されている。特に、この流れにおける低濃度の炭化水素の濃度は、低濃度の炭化水素流を本明細書中さらに記載されているリサイクルCO流と混合した後で、LEL未満とすることができる。
【0075】
低濃度の炭化水素流に存在する炭化水素は、好ましくは気体の状態である。存在し得る炭化水素の非限定的な例として、C〜C10化合物が挙げられ得る。好ましくは、低濃度の炭化水素流は、C〜C化合物を含む;しかしながら、特に、低濃度の炭化水素流が加圧される際に、C〜C10の化合物が存在してもよい。特定の実施形態では、低濃度の炭化水素流は、少なくともメタンを含む。一部の実施形態では、低濃度の炭化水素流は、天然ガスを含む。
【0076】
低濃度の炭化水素流に存在する希釈剤は、上述の範囲内に炭化水素の濃度を希釈するように作用するいずれかの物質とすることができる。特定の実施形態では、希釈剤は、COを含み得る。存在し得る希釈剤の他の非限定的な例は、窒素、水、HS、および酸素を含んで存在してもよい。一部の実施形態では、希釈剤は、主にCOを含み(すなわち希釈剤の50容量%超がCO)、希釈剤は、特に、約60容量%以上、約75容量%以上、約80容量%以上、約90容量%以上、約95容量%以上、約98容量%以上、約99容量%以上、約99.5容量%以上、または約99.8容量%以上のCOを含み得る。たとえば、希釈剤は、約60容量%〜約99.9容量%、約75容量%〜約99.8容量%、または約80容量%〜約99.5容量%のCOを含み得る。
【0077】
低濃度の炭化水素流は、産業廃棄物、反応生成物、炭化水素生成流(たとえば天然ガス井または油井由来)などを含むいずれの供給源からももたらすことができる。必要に応じて、このような供給源由来の炭化水素流は、具体的に、炭化水素流へのCO(または他の希釈剤)の添加を介して希釈することができる。たとえば、廃棄流は、LEL超の濃度で炭化水素を含む場合があり、このような流れは、さらなる希釈剤の添加を介して本開示に従い使用されてもよい。上記に加えて、天然の形成物から回収されたCOは、多くの場合、ある含有量の天然ガスまたは気体の炭化水素の他の混合物を含む。一部の実施形態では、低濃度の炭化水素流は、たとえばその開示が参照によって本明細書に援用されているPalmerらに対する米国特許第8,869,889号に記載されている方法などの、石油増進回収(EOR)法から生じ得る。EOR法は、概して、実質的に純粋な物質である使用可能な流れを提供するために分離すべきである物質の混合物を含む生成物の流れをもたらす。COがEORで使用される場合、生成される物質は、特に、炭化水素生成物からCOを分離するように処理しなければならない。Palmerらに対する上述の特許では、COおよび炭化水素の混合物は、関連する電力生産方法の燃料供給源の一部として使用され得る。このような方法では、組み合わせたCOおよび炭化水素の混合物は、概して、実質的に純粋な炭化水素燃料の流れと併せて、燃焼される燃焼器へと向けられる。このような方法は、低いBTUを含有する燃料を燃焼できる専用の燃焼器を必要とし、特定の炭化水素濃度(centration)の流れのみを使用することに限定されており(燃焼器で炎の安定性を維持するため)、かつ、単一のプラントで処理され得るCOを多く含む炭化水素の総流量に限定される。さらに、EOR由来のCOおよび気体の炭化水素といったこのような流れの成分の相対的な濃度は、有意な変動が起こり得るため、このような方法は、燃焼器で実質的に一定した炎の温度を達成することが困難であるという点で、妨げがある。
【0078】
現在、COから炭化水素を分離するために、有意なエネルギーおよび費用が必要とされている。未加工の天然ガスの生産の場合、フィールドから生成された低濃度の炭化水素は、概して、長鎖炭化水素(天然ガスの液体、またはNGL)を除去するため乾燥、蒸留され、HSおよび他の不純物の除去を介して好ましくなり、COを取り除くために吸着塔を介して送られる。次に、清浄にした天然ガスは、たとえば電力生産による消費などの下流での消費のためにパイプラインに送られ、清浄なCOが放出され、隔離され、かつ/または利用される(たとえばさらなるEORのため)。COをEORで使用する場合、生成した油と併せて生成される注入したCOの一部は、多くの場合、形成物へのCOの再注入を可能にするために分離されなければならない少量の気体の炭化水素を含む。このCOを多く含む炭化水素ガスは、生成した油から分離されなければならず、同様に、乾燥し、蒸留させてNGLを除去しなければならない。次にこのガスを、フィールドの中に再注入するために再度圧縮しなければならない。これらの処理は、大量のエネルギーおよび消耗品を必要とし、この処理に関する高い資本コストおよび運営コストをもたらしている
【0079】
本開示のシステムおよび方法は、既存の電力生産システムおよび方法にエネルギーを加えるために、低濃度の炭化水素流の低コストで効率的な使用を可能にする。たとえば、低濃度の炭化水素流を、炭素質燃料を燃焼させて大気圧超に加圧してもよいまたは加圧しなくてもよい流れに熱をもたらすシステムおよび方法に投入することができる。同様に、低濃度の炭化水素流は、作業流体が、繰り返し加熱および冷却、ならびに/または繰り返し加圧および膨張を行うように循環している1つまたは複数のシステムに、適用することができる。このような作業流体は、たとえば、HO、CO、およびNのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0080】
本開示のシステムおよび方法は、燃焼することなく低濃度の炭化水素流の取りこまれた炭化水素の発熱量を取り出すことにより、フィールドでの問題を克服することができる。代わりに、高温の電力生産システムおよび方法の固有の条件を、低濃度の炭化水素流におけるこれら炭化水素の熱的酸化を促進するために利用することができる。たとえば、酸化は、熱交換器で起こり得る。このことにより、既存の電力サイクルは、最小限処理を修正することでこれら低濃度の炭化水素流を利用することができ、これら流れの著しい高流量を利用することができ、かつ、外部の熱供給源に関する特定の機器および必要性を排除することにより、総合的なサイクルを単純化することができる。
【0081】
電力生産において作業流体としてのCO(特に超臨界形態でのCO)の利用は、電力生産に高効率な方法であるように示されている。たとえば、Allamらに対する米国特許第8,596,075号を参照されたい。この開示は、参照により本明細書に援用されており、大気への流れの放出が実質的にゼロである酸素―燃料の再熱ブレイトンサイクルの発電システムにおける直接加熱したCO作業流体の使用を説明している。以前より、間接的な熱供給源および1つまたは複数の熱交換器を使用した中間的加熱を用いた電力生産のためにCOが繰り返し圧縮および膨張される密閉式サイクルで、COを作業流体として利用し得ることが提案されていた。たとえば、Heldらに対する米国特許第8,783,034号を参照されたい。この開示は参照により本明細書に援用されている。よって、一部の実施形態では、低濃度の炭化水素流は、このようなサイクルを介した電力生産の効率を上げるために、閉鎖式または半閉鎖式のブレイトンサイクルへの投入として使用することができる。
【0082】
本明細書中記載の低濃度の炭化水素流を使用できる電力生産のシステムおよび方法のさらなる例が、Palmerらに対する米国特許第9,068,743号、Allamらに対する米国特許第9,062,608号、Palmerらに対する米国特許第8,986,002号、Allamらに対する米国特許第8,959,887号、Palmerらに対する米国特許第8,869,889号、およびAllamらに対する米国特許第8,776,532号に開示されている。これら開示は参照により本明細書に援用されている。非限定的な例として、低濃度の炭化水素流を使用可能な電力生産システムは、燃焼器でCO循環流体の存在下でOを用いて燃料を燃焼するように構成することができ、ここで好ましくは、COは、COを含む燃焼生成流を提供するために、少なくとも約12MPa(たとえば約12MPa〜約60MPa)の圧力および少なくとも約400℃(たとえば約400℃〜約1,200℃)の温度で導入され、好ましくは、燃焼生成流は、少なくとも約800℃(たとえば約1,500℃)の温度を有する。このような電力生産システムは、さらに、以下のうちの1つまたは複数を特徴とすることができる。
【0083】
燃焼生成物流は、約1MPa以上(約1MPa〜約7.5MPa)の放出圧力で、タービンを通して膨張させて、発電を行い、COを含むタービン放出流(steam)を提供することができる。
【0084】
タービン放出流を復熱式熱交換器部に通し、冷却した放出流を提供することができる。
【0085】
冷却したタービン放出流を、CO以外の1つまたは複数の二次的な成分(特に存在する何等かの水および/またはSOxおよび/またはNOx)を除去するように処理して、特にはリサイクルCO流であり得る精製した放出流を提供することができる。
【0086】
リサイクルCO流を、特にはCOが超臨界である圧力まで圧縮することができる。
【0087】
超臨界のCOを、冷却して、リサイクルCO流の密度を(好ましくは少なくとも約200kg/mに)上げることができる。
【0088】
高密度のリサイクルCO流を、(たとえば上述のように)燃焼器への投入に適した圧力に圧縮(pump)することができる。
【0089】
加圧したリサイクルCO流を、タービン放出流から回収した熱を使用する復熱式熱交換器に通すことにより加熱することができる。
【0090】
加圧したリサイクルCO流の全てまたは一部を、燃焼器へと再利用する前に、タービン放出流から回収されていない熱を用いて、さらに加熱することができる(好ましくは、さらなる加熱は、復熱式熱交換器に通す前、通す間、または通した後のうちの1つ以上で提供される)。
【0091】
加熱し、加圧したリサイクルCO流を、燃焼器の中へ通すことができる。
【0092】
1つまたは複数の実施形態では、本明細書中記載の低濃度の炭化水素流の投入に適した電力生産システムは、炭素質燃料の完全燃焼(through combustion)以外の方法(または炭素質燃焼の燃焼を加えた炭素質燃料の完全燃焼以外の方法)を介して加熱するように構成することができる。非限定的な一例として、太陽光発電を使用して、燃焼器での炭素質燃料の燃焼に由来する熱の投入を補う、またはこれと置き換えることができる。他の加熱手段も同様に使用することができる。一部の実施形態では、400℃以下の温度のCOリサイクル流への任意の形態の熱の投入を、使用することができる。たとえば、約400℃超であり得る、凝縮蒸気、ガスタービン排気、断熱的に圧縮したガス流、および/または他の熱い流体流を使用してもよい。
【0093】
1つまたは複数の実施形態では、電力生産プラントは、図1に示されている構成部のいくつかの組み合わせを含んでもよい(しかしながら、さらなる構成部も同様に含まれる場合があることが理解されている)。この中を見ると、電力生産プラント10(または電力生産部)は、燃料供給部50からの燃料(たとえば炭素質燃料)と、酸化剤供給部60(たとえば、実質的に純粋な酸素を生産する空気分離部または空気分離プラント(ASU))からの酸素とを受領するように構成された燃焼器100を含むことができる。複数の燃料供給ライン(52、54)が、例示されている;しかしながら、単一の燃料供給ラインのみを使用してもよく、または2超の燃料供給ラインを使用してもよい。同様に、単一の酸化剤ライン62のみが例示されているが、複数の酸化剤ラインを使用してもよい。燃料は、リサイクルCO流の存在下で、酸化剤を用いて燃焼器で燃焼される。ライン102の燃焼生成物流は、複合型の発電機115で発電を行うために、タービン110を通して膨張される。燃焼器100およびタービン110は、別々の構成部として例示されているが、一部の実施形態では、タービンは、燃焼器を含むように構成され得ることが理解されている。言い換えると、単一のタービン部は、燃焼区域および膨張区域を含んでもよい。よって、燃焼器への流れの通過の本明細書中の論述は、燃焼および膨張のために構成されているタービンへの流れの通過として読み取られてもよい。
【0094】
ライン112のタービン排気は、熱交換器120で冷却され、水(ライン132)が、分離器130で分離されて、ライン135の実質的に純粋なリサイクルCO流が生成される。必要に応じて、実質的に純粋なCOの流れの一部は、プラントから回収されてもよく、かつ/またはプラントの他の部分に転用されてもよい(たとえばタービンを冷却するため)。リサイクルCO流は、多段階の圧縮機で圧縮される。例示されるように、多段階の圧縮機は、第1の段階140、第2の段階160、および中間冷却器150を含む。任意に、1つまたは複数のさらなる圧縮機またはポンプを追加してもよい。ライン165の圧縮したリサイクルCO流は、熱交換器120を介して燃焼器100に戻される。例示されるように(および以下でさらに論述されるように)、低濃度の炭化水素流170を、電力生産サイクルに導入することができる。流れ170は、一般的に、電力生産部10の構成要素へ低濃度の炭化水素流を投入するように構成された1つまたは複数の投入として示されている。これは、図1の右の余白の実線の矢印により例示されている。低濃度の炭化水素流170は、特には、燃焼器100へ投入から除外されてもよい。
【0095】
上述の電力生産サイクルの中で、ライン135およびライン165のうちの1つまたは両方のリサイクル流(主に清浄なCOからなる)を、輸送CO部分、希釈CO部分、およびリサイクルCO流に分割することができる。希釈CO部分に分割されるCOの割合は、ASUからの実質的に純粋な酸素と混合し、望ましいO/CO比での燃焼酸化剤を提供するために何が必要とされるかにより、決定される。低濃度の炭化水素流170は、リサイクルCO流(たとえば、ライン135および/もしくはライン165の流れ、ならびに/またはライン135および/もしくはライン165から取られた副流)と直接混合することができる。この混合物で使用されるリサイクルCO流の量は、必要なリサイクル回路を介した質量流量を維持するために十分であり、低濃度の炭化水素流の質量流量に応じて変動する(このことはまた、低濃度の炭化水素流の流量の変化を操作するための機構をも提供する)。タービン排気流からのCOの残りは、洗浄され、下流での利用または隔離に関するパイプラインに送られる輸送CO部分となる。
【0096】
輸送CO部分および希釈CO部分の流れは、電力サイクルの典型的な作動で共に圧縮(compressおよびpump)されてもよい(すなわち、輸送CO部分の最終的な用途に応じたいずれかの方法の組み合わせで圧縮されてもよい)。一実施形態では、これらの流れは、CO精製部(たとえば冷却および蒸留を使用する)に送られて、過剰なOおよびいずれかの不活性な物質を除去し、望ましい圧力の高純度のCOの流れを作製してもよい。次に、希釈CO部分は、流入したOと混合するために送られ、燃焼器で必要とされる高圧の酸化剤を形成する。別の実施形態では、希釈CO部分は、必要とされるこの不純物の除去を用いることなくOの混合に直接送ることができる。輸送CO部分は、下流での隔離または利用に関するパイプラインに送られる。
【0097】
一実施形態では、リサイクルCO流は、低濃度の炭化水素流170と混合した後に、燃焼器投入圧力(たとえば一部の実施形態では約300bar)に圧縮することができる。図2に例示されているように、炭化水素供給源171からの低濃度の炭化水素は、ライン172を通って流れ、ライン135に投入される。また、ライン171の低濃度の炭化水素は、復熱式熱交換器120の下流、ならびに、圧縮機140および/または圧縮機160の上流のリサイクルCO作業流体を含むライン135に投入される。これは、低濃度の炭化水素流170に存在する炭化水素および他の非CO種によるこれらの流れの汚染を予防するために、輸送CO部分および希釈CO部分とは別に行うことができる。これは、全く別々の回転器具を使用して、または、ギア内蔵型圧縮機で実現可能な同一の回転器具の別々のホイールを使用して達成することができる。次に、混合した低濃度の炭化水素/リサイクルCO流(ここでは、約300barの圧力および大気温度をわずかに超える温度)が、第1の熱交換器のトレーン120に送られ、ライン112のタービン排気流と接触させて加熱される。特段他の記載がない限り、図2に例示されている他の構成部が、図1に関連して記載されている。
【0098】
流れが、熱交換器のトレーン120を介して、タービン排気に近い温度に加熱されると、低濃度の炭化水素流170を介して投入された炭化水素は、実質的に燃焼することなく熱的酸化を経る。熱的酸化は、この条件が持続型の炎の形成を可能にしない点で、実質的な燃焼を用いることなく行われる。よって、実質的な燃焼が存在しないことは、必ずしも、何等かの燃焼が起こることを排除するものではなく、低濃度の炭化水素流を介して提供されるパーセンテージの小さい(たとえば5容量%未満)の炭化水素化合物が燃焼してもよく、その代わりに低濃度の炭化水素流を介して提供される実質的に全て(たとえば少なくとも95容量%)の炭化水素化合物が熱的酸化を受ける。一部の実施形態では、熱的酸化は、低濃度の炭化水素流を介して提供される炭化水素化合物の燃焼が全く存在しない中で行われてもよい。この熱的酸化は、第1の復熱式熱交換器で起こってもよく、かつ/またはこれらの反応を容易にするための専用の別の熱交換器で起こってもよい。一部の実施形態では、熱的酸化は、復熱式熱交換器の専用の経路の中で行うことができる。
【0099】
これらの酸化反応は、電力サイクルの燃焼器が過度のOと共に作動すると、実質的に少ない濃度ではあるが高い分圧の、リサイクルCO流に存在する残余のOをもたらすという事実により、使用可能である。たとえば、ライン135および/またはライン165のリサイクルCO流は、約0.01容量%〜約10容量%、約0.1容量%〜約8容量%、または約0.2容量%〜約5容量%の濃度のOを有してもよい。このOの存在下では、低濃度の炭化水素流からリサイクルCO流へ投入される取り込んだ炭化水素(およびHSなどの他の種類の希釈剤)は、徐々に加熱されると、電力サイクルの熱交換器のチャネルの中で酸化し始める。
【0100】
低濃度の炭化水素流とリサイクルCO流の混合物は、好ましくは、この混合物の総炭化水素含有量が、爆発下限界(LEL)未満であり、存在する化合物の中の特定の混合物に応じて変動し得るように制御されている。よって、一部の実施形態では、低濃度の炭化水素流およびリサイクルCO流の混合物は、少なくとも0.1容量%、少なくとも0.5容量%、少なくとも1容量%、または少なくとも2容量%の最少炭化水素濃度を有することができ、低濃度の炭化水素流およびリサイクルCO流の混合物は、上述のように、LEL未満である最大炭化水素濃度を有することができる。非限定的な例として、主にCOおよびメタンを含む混合物は、5容量%未満(たとえば約0.01容量%〜4.95容量%)の最大メタン含有量を有してもよい。
【0101】
燃焼に関する条件は、十分な割合での燃料および酸化剤の両方と点火供給源の組み合わせを必要とすることが、理解されている。燃料の濃度がLEL未満である場合、酸化剤に対する燃料の比は、燃焼に不十分である。様々な炭化水素に関するLELの値の例は、以下の通りである(すべてのパーセンテージは容量ベースである):ブタン(1.8%);一酸化炭素(12.5%);エタン(3.0%);エタノール(3.3%);エチレン(2.7%);ガソリン(1.2%);メタン(5.0%);メタノール(6.7%);およびプロパン(2.1%)。既知のLEL値に基づき、リサイクルCO流と混合された特定の物質または複数の物質に関して炭化水素の濃度が総合的なLEL未満であることを確実にするために、実質的に純粋な炭化水素の燃料および混合した炭化水素の燃料のLELを計算することが可能である。よって、この混合した流れにおける炭化水素の濃度は低濃度(すなわち混合物のLEL未満)であるため、「燃焼」は起こらない。この工程は、単純に、炭化水素をCOおよび水に酸化し、リサイクルCO流に関する顕熱を提供し、これにより高グレードのタービン排気熱を、さらに保存して熱交換器で下流において使用することができる。この追加的な熱はまた、電力サイクルの復熱式熱交換器のトレーンを最適化するために使用される低グレードの熱の供給源に関する必要性を低減する。すなわち、非タービン由来の熱供給源として、ASUの主空気圧縮機および/または高温ガス圧縮サイクルから熱を捕捉することを必要としなくてもよい。
【0102】
この工程からのライン112のタービン排気は、たとえば図1に示されるものなどの、典型的な電力生産サイクルの構成においてみられる第1の熱交換器120で冷却される。しかしながら、これは、次に、低濃度の炭化水素流から生じるいずれかのSOxおよび/またはNOx種(たとえば、HSなどの硫黄含有化合物の酸化により形成される硫酸塩もしくは亜硫酸塩、および/または、窒素の酸化により形成される硝酸塩もしくは亜硝酸塩)を除去するためにアップグレードされた改良版の直接接触型冷却器に送られる。このことに関する例示的な工程は、この開示が参照により本明細書中に援用されている、2016年10月20日に出願の米国特許出願番号第15/298,975号に記載されている。次に、清浄にしたタービン排気は、希釈CO部分、輸送CO部分、およびリサイクルCO流に分割され、この工程は、電力サイクルに投入される追加的な低濃度の炭化水素流を用いて反復される。
【0103】
一部の実施形態では、リサイクルCO流および低濃度の炭化水素流は、リサイクルCO流を、酸化反応の促進に適した温度に加熱した後に、第1の熱交換器のトレーンの中で混合することができる。あるいは(または組み合わせて)、リサイクルCO流および低濃度の炭化水素流は、さらなる別の熱交換器の中で混合することができる。これにより、これら反応を、温度が酸化反応を起こすのに不十分であり得る熱交換器のトレーンの低温部で起こらないようにすることができる。よって、リサイクルCO流は、第1の温度区域で熱交換器に投入されてもよく、低濃度の炭化水素流は、第2のより高い温度区域で熱交換器に投入されてもよく、ここでリサイクルCO流の温度は、低濃度の炭化水素流中の炭化水素化合物の酸化を促進するために十分である。例として、図3において、任意の第2の熱交換器167(または補足的な熱交換器)が例示されている。ライン165から取られた副流166は、第2の熱交換器167に投入され、炭化水素供給源171から受領されるライン172の低濃度の炭化水素流の酸化により加熱されるように、第2の熱交換器167を介してリサイクルCO流の一部に向かう。次に、リサイクルCO流の加熱した流れは、復熱式熱交換器120に投入される。
【0104】
一部の実施形態では、低濃度の炭化水素流は、組み合わせた流れの温度が酸化反応を持続させるのに十分であるように、第1の熱交換器(またはあるいは別の専用の熱交換器)の中の適切な位置で、酸素および希釈CO部分の混合物から形成される、酸化剤流に導入することができる。酸化剤流を使用することにより、リサイクルCO流中の酸素の分圧と比較して、このような流れに存在する酸素のより高い分圧により、これら反応の速度を上げる(および必要とされる滞留時間を減少させる)ようにすることができる。たとえば、図4を参照すると、ライン165aの希釈CO部分は、ライン165から取られており、酸化剤供給源60からのライン62の酸化剤と混合されて、低濃度の酸化剤流を形成する(たとえば、約5/95〜約40/60、または約10/90〜約30/70のO/CO比を有する)。低濃度の酸化剤流は、ライン112の冷却タービン放出流と接触させる熱交換器120に通すことにより、加熱してもよい。よって、低濃度の炭化水素流の全てまたは一部は、熱交換器120に通す前または通す間に、低濃度の酸化剤流に投入されてもよい。図4に例示されるように、低濃度の炭化水素供給源171からの低濃度の炭化水素を、COがライン165aに添加されるポイントから下流のライン62の低濃度の酸化剤流へ投入するために、ライン172に通す。
【0105】
一部の実施形態では、酸化剤流の一部を、第1の熱交換器のトレーン(または代わりに別の専用の熱交換器)の上流または中のいずれかで、低濃度の炭化水素流およびリサイクルCO流の混合物に導入してもよい。このような添加は、酸素の分圧を上げ、酸化反応速度を上げるように作用し得る。
【0106】
一部の実施形態では、熱交換器の領域で触媒を使用してもよく、ここで酸化は、酸化反応を促進し、完全な酸化を確保するために行われるべきである。非限定的な例として、一般的に使用される水性ガスシフトの触媒(たとえば、Fe、Cr、およびCuOなどの様々な金属酸化物)を使用してもよい。同様に、混合したリサイクルCO流および低濃度の炭化水素流に必要なOの分圧を低下させるように適合した他の触媒を、使用してもよい。
【0107】
さらに、触媒を介した酸化は、第1の熱交換部120とは別の専用の反応器で行うことができる。図5に例示されているように、任意の酸化反応器180を使用することができ、低濃度の炭化水素流の全てまたは一部を、この酸化反応器に直接投入することができる。特に、低濃度の炭化水素供給源171からの低濃度の炭化水素は、ライン172を通って、熱を生成するために炭化水素を酸化させる酸化反応器180に通される。さらに任意に、酸化剤を、ライン62から流れ62aで(または酸化剤供給源60から直接)取ることができ、酸化反応器180に投入することができる。酸化反応器180における低濃度の炭化水素流の酸化は、COおよびHOから実質的に構成されている(潜在的に無視できる量の残留炭化水素を含む)化学物質を有し得る反応流182を生成することができる。反応流182は、酸化反応の結果として温度が上昇すると予測されており、よって加熱された反応流を、適切な温度界面で熱交換器120に投入することができる。一部の実施形態では、リサイクルCO流(たとえばライン135および165のうちの1つまたは両方からのリサイクルCO流)の一部を、低濃度の炭化水素流および/または反応流182に添加してもよい。図5でわかるように、(ライン165から取られた)ライン165bのCOは、ライン165b’を介して低濃度の炭化水素流を含むライン172に投入することができ、かつ/またはライン165b’’を介して反応流182に投入することができる。このような添加は、酸化反応器180の酸化反応の温度の調節、および/または第1の復熱式熱交換器のトレーン120に導入する前の反応流182自体の温度の調節に有用とすることができる。この方法で、低濃度の炭化水素流は、基本的に、ASUおよび/または熱いガスの再圧縮サイクルからの復熱を利用するなどの他の外部の熱の供給源に加えることができる、またはこれと置き換えることができる復熱式熱交換器120への追加のための「外部の熱」と考慮され得る低グレードの熱供給源として使用することができる。このような作動方法は、輸送のため追加的なCOを提供し、さらには電力サイクルの燃焼器の燃料の需要を弱めつつ、電力サイクルの復熱式熱交換器のトレーンのUAの必要性(UA requirements)を低減することにより効率を向上させるために有用とすることができる。
【0108】
一部の実施形態では、低濃度の炭化水素流は、炭化水素の酸化が、タービン排気流を「過熱(super−heat)」できるように、タービン排気流と混合させてもよい。図6に例示されるように、低濃度の炭化水素供給源171からの低濃度の炭化水素は、熱交換器120から上流のライン112のタービン排気に直接、ライン172を介して投入することができる。これは、熱交換器120に通すことにより、リサイクルCO流による復熱に利用可能な熱量を増やすように作用し得る。酸化剤流62からの酸化剤は、このような実施形態では、タービン排気に残る酸素濃度および低濃度の炭化水素流170の化学的性質に応じてタービン排気流に投入されてもよい。このような任意の実施形態は図6に例示されており、ここでライン62bの酸化剤は、ライン62から(または酸化剤供給源60から直接)タービン排気ライン112へ通される。酸化剤ライン62aは、ライン172の低濃度の炭化水素が投入されるポイントの上流でタービン排気ライン112に入ることが示されているが、酸化剤ライン62aはライン172の低濃度の炭化水素が投入されるポイントの下流でタービン排気ライン112に入ってもよく、または酸化剤ライン62aは、タービン排気ライン112に入る前に低濃度の炭化水素との混合のためライン172に直接接続してもよいことが、理解されている。
【0109】
さらなる任意の実施形態では、図7に例示されているように、ライン112のタービン排気の一部は、低濃度の炭化水素供給源171からライン172で送達される低濃度の炭化水素と組み合わせるために、酸化反応器190(上述の1つまたは複数の触媒を含み得る)へとライン112aで転用することができる。さらに任意に、酸化剤供給源60からの酸化剤を、酸化反応器190に投入してもよい。ライン112aは、復熱式熱交換器120の上流かつタービン110から下流にある、膨張したCO作業流体の一部を転用するように構成することができる。酸化反応器190を出たライン192の反応生成物流は、ライン112のタービン排気の温度を超える温度に上昇し、追加の発電のためさらなるタービン195(すなわち、二次的なタービンまたは捕足のタービン)を通してさらに膨張させることができる。流れ197におけるタービン排気は、復熱式熱交換器120に入る前に、ライン112のタービン排気と再度組み合わせることができ、これを他の目的に利用してもよく、または排出させてもよい。
【0110】
本明細書中記載の実施形態のいずれかでは、低濃度の炭化水素流は、低濃度の炭化水素流の流量または組成の変化に対応するために、別の燃料を補充してもよい。たとえば、ある含有量の天然ガスを、低濃度の炭化水素流と混合してもよい。
【0111】
本明細書中開示のシステムおよび方法は、利用される器具(たとえば燃焼器および/またはタービン)の基本的な性質の変更を必要とせずに、低BTU燃料と高効率の電力生産システムの統合に有益である。アップグレードを必要とせずにこの方法で低濃度の炭化水素流を利用する能力は、GPUの必要性の低下もしくは排除、および/またはCOの回収の増大などの、有意な経済利益および処理の利益を提供する。
【0112】
本発明の多くの修正および他の実施形態が、本発明が上述の説明に提示されている教示の利点を有することを、本発明が属する分野の当業者は想起するであろう。よって本発明は、開示の特定の実施形態に限定すべきではなく、修正および他の実施形態が、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることを理解すべきである。特定の用語が本明細書中で使用されているが、これらは、単に一般的な意味および説明の意味で使用されており、限定を目的とするものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7