(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記フィルムラベルが、前記異なる直径又は寸法を有する2つの異なる部分の間でありかつそれらを含む前記ボトルの少なくとも一部に巻き付く、請求項5に記載の方法。
前記前縁接着剤の少なくとも一部が前記ボトルと前記後縁との間に配置され、前記方法が、前記ボトルと前記前縁との間に配置された前記前縁接着剤を硬化することを更に含む、請求項9に記載の方法。
前記ボトルと前記前縁との間に配置された前記前縁接着剤が、前記前縁と前記後縁との間の前記重複部分に配置された前記LED硬化型接着剤と同時に硬化される、請求項10に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0028】
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、「含有する(contain)」、「含有している(containing)」などの非限定用語は、「含んでいる(comprising)」を意味する。これらの非限定的移行句は、追加の列挙されない要素又は方法工程を排除しない、要素、方法工程などの非限定的列挙を導入するために使用される。
【0029】
「からなる(consisting of)」という移行句及びその変形形態は、これらに通常関連する不純物を除いて、列挙されていないいかなる要素、工程、又は成分も排除する。
【0030】
「から本質的になる(consists essentially of)」という移行句、又は「から本質的になる(consist essentially of)」若しくは「から本質的になっている(consisting essentially of)」などの変形形態は、指定された方法、構造又は組成の基本的性質若しくは新規性質を物質的に変化させない要素、工程、又は成分を除いて、列挙されないいかなる要素、工程、又は成分も排除する。
【0031】
また、本発明の要素又は成分に前置する「a」及び「an」という不定冠詞は、実例、すなわち、要素又は成分の出現の数に関して非制限的であることが意図されている。したがって、「a」又は「an」は、1つ又は少なくとも1つを含むと解釈されるべきであり、要素又は成分の単数語形はまた、数字が単数であることを明確に意味しない限り、複数も含む。
【0032】
本明細書で使用される用語「発明」又は「本発明」は、非制限的な用語ではなく、請求項の範囲の限定を意図するものでもない。
【0033】
本明細書で使用される、用語「フィルムラベル」は、収縮フィルムラベル又は非収縮フィルムラベルのいずれも含み得る。
【0034】
本明細書で使用される、フィルムラベルの「前縁」という用語は、ラベル付けされる物品に最初に接触するラベルの縁を意味し、一方、フィルムラベルの「後縁」はラベルの反対側の縁を意味する。本明細書で使用される、前縁又は後縁の「近く」は、前縁又は後縁から1cm以内(例えば0.5cm以内、0.25cm以内、又は1mm以内)であり、前縁又は後縁に接触することも含む。本明細書に記載の任意の実施形態において、前縁又は後縁の「近く」は前縁又は後縁の1mm以内であり得、前縁又は後縁に接触することも含み得る。
図1Aに示すように、フィルムラベル100は、2つの縁130及び140を有する長方形である。いくつかの実施形態において、2つの接着領域110及び120は、ラベルと同じ面の縁130及び140の近くに塗布することができる。これらの領域は、任意の適切な幾何学的形状であってもよい。図示のように、領域120は細片であり、領域110は2つの接着剤の点である。いくつかの実施形態において、接着剤110は、例えば
図1Aに示すように、2つの点として縁130の近くに塗布することができる。ラベル付けされる物品に最初に接触する縁がどちらであるかによって、いずれの縁も前縁になり得る。
図1Bにおいて、縁130が最初にボトル150と接触するため、130が前縁になり、反対側の縁140が後縁になる。
図1Bに示すように、前縁の近くに塗布された接着剤である前縁接着剤は、収縮フィルムラベルなどのフィルムラベルをボトル150に付着させる。ラベル付け機械内のボトル150は、ボトル150の周囲にフィルムラベルが巻き付くようにフィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)の移動に応じて移動し、後縁近くの接着剤の細片120が前縁130と重複してシーム付きの筒を形成することができる。例えば、いくつかの実施形態において、ボトルが時計回りに移動し、フィルムラベルが反時計回りに移動するか、又はその逆方向に移動して、フィルムラベルがボトルに巻き付く。フィルムラベルがボトルに巻き付いた後、5つの層、すなわち、内側から外側の順に、ボトル、前縁接着剤(ピックアップ用接着剤)、前縁、後縁接着剤(ラップ用接着剤)、及び、後縁を形成し得る。これは、LED光160が硬化できる接着剤の細片120が、前縁と後縁から形成される重複部分の間に配置されている
図2Aにおいて更に示される。
【0035】
本明細書で使用される、用語「収縮フィルムラベル」は、一般に、それが覆っている物品上で、加熱時に、例えば、100℃又はそれより低い温度の収縮トンネルに通すことによって収縮できる材料を意味する。
図2Bは、ボトルを示し、熱にさらされた後、成形されたボトルの上に収縮フィルムラベルが巻き付けられている。
LED硬化装置及びプロセス
【0036】
収縮トンネルの温度及び環境(熱気又は熱風)に耐えることができるシーム付きの収縮フィルムラベル又はローラから供給される収縮フィルムラベルのシームを生成するのは難しい作業である。従来用いられる接着剤はホットメルトであり、収縮トンネル環境に使用すると、望ましくない問題を引き起こすことがある。ホットメルト接着剤を使用しながら1Pa・s(1000cps)よりも低い塗布粘度を得るためには、典型的に、140℃又はそれより高い溶融温度が要求される。しかし、収縮フィルムは、一般的に、100℃又はそれより低い温度で収縮する。フィルム収縮温度を超える塗布温度で接着剤を転写すると、シーム領域に早期収縮が生じる。これにより、不規則な形状及び多方向に向かう皺などラベルの外観に不備が生じる。更に、100℃の収縮トンネル内でラベルを一緒に保持するために必要な接着強度を十分有するホットメルト接着剤を塗布した場合、この接着剤は加工し難く、しばしばラベラ上に蓄積し、ほんの短い使用の後に清掃する必要がある。
【0037】
本発明者らは、LED硬化型接着剤を使用することにより、ホットメルト接着剤などを使用する従来の収縮フィルムラベルの加工と比較して、収縮フィルムラベルの外観がシームも含めて向上し得ることを発見した。理論に束縛されること望むわけではないが、観察された効果の一部は、LED硬化型接着剤が収縮フィルムの収縮温度よりもはるかに低い温度で塗布することできるためであると考えられる。LED硬化型接着剤は、70℃よりも低い温度(例えば、50℃よりも低い温度)及び25℃又は周囲温度のような低い温度で、適切な塗布粘度となるように設計され得る。適切な塗布粘度は、約0.3Pa・s(300cps)から約2Pa・s(2000cps)(例えば、0.3Pa・s(300cps)、約0.5Pa・s(500cps)、約1Pa・s(1000cps)、約2Pa・s(2000cps)、又は規定値の間の任意の範囲)であり得る。いくつかの実施形態において、適切な塗布粘度が、2Pa・s(2000cps)より低く、例えば、1Pa・s(1000cps)より低い、又は0.5Pa・s(500cps)より低いこともあり得る。いくつかの実施形態において、適切な塗布粘度は、0.8Pa・s(800cps)から1.5Pa・s(1500cps)の範囲内(例えば、1Pa・s(1000cps)から1.3Pa・s(1300))である。LEDランプが最小量の熱を生成し、接着剤が低い温度で塗布されるため、ホットメルト接着剤を使用する従来の収縮フィルムラベルの加工と比較して、収縮フィルムラベルの外観を大きく改善することができ、皺のような瑕疵を除去することができる。更に、LED光にさらされたときのLED接着剤の架橋結合及びポリマー化が高速になるので、収縮温度の影響をはるかに受けにくくなり、収縮トンネル内で実質的に非常に高い接着強度が与えられる。言い換えれば、ホットメルト接着剤などを使用する従来の収縮フィルムラベルの加工と比較して、LED硬化型接着剤は変形せず、それにより、収縮フィルムラベルの外観が向上する。
【0038】
図3A〜3Fは、LEDの硬化を使用してフィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)のラベル付けをする例示的な装置とプロセスの流れを示している。図の説明のために、フィルムラベルは、収縮フィルムラベルと呼び得る。しかしながら、当業者は、本明細書に記載された方法及び装置は、収縮フィルムラベル以外のフィルムラベルに対して有用であり得ることを理解されよう。
【0039】
図3Aに示すように、装置は、送込みユニット31と、ラベル送りステーション33と、LED接着剤塗布部307と、切断部306と、真空ドラム308と、LEDステーション309と、出力ユニット32とを含み得る。
図3B〜3Eは、前縁接着剤と後縁接着剤とを塗布するための様々な代替的な設計を示す。
図3Fは、収縮トンネル312を備える装置を示す。
【0040】
送込みユニット31は、直線コンベアベルト301と、配送ホイール302と、容器台303とを含み得る。直線コンベアベルト301は、ボトル150などの物品に適切なボトル間隔を置かせるアルキメディアンスクリューに接続され得る。物品は、次いで、容器台303の回転方向に対し時計方向に回転するスターホイールなどの配送ホイール302に供給され得る。送込みユニットの他の設計は当該技術分野で既知であり、発明の実施形態で使用され得る。例えば、切断するラベルを配送する方法で使用される送込みユニットと、積層されたラベルは、発明の実施形態でも使用され得る。
【0041】
送込みユニット31は、ラベル付けされる様々な物品を供給するように構成され得る。本発明に記載された方法で使用する適切な物品は、当該技術分野で既知の任意の物品を含む。かかる物品の非限定的な例として、収縮フィルムラベル及び非収縮フィルムラベルをなどの従来のフィルムラベルによってラベル付けされる、飲料用ボトルなどの任意の既知の物品を含む。いくつかの実施形態において、ラベル付けされる物品は、フィルムラベルが包囲することができる容器である。言い換えれば、フィルムラベルは、容器を包囲する全幅の筒として使用され得る。いくつかの実施形態において、ラベル付けされる物品は、フィルムラベルによって形成されるタンパーエビデントシール又は梱包材(例えば、タンパーエビデントバンド)を提供するように設計される。いくつかの実施形態において、ラベル付けされる物品は、成形された及び/又は輪郭形成された容器(例えば、非対象に成形された容器)である。例えば、ラベル付けされる物品は、寸法及び/又は形状が同じではない少なくとも2つの異なる部分を含み得る。いくつかの実施形態において、ラベル付けされる物品は、市販のGatoradeボトルのように、異なる直径又は寸法を有する少なくとも2つの部分(例えば、円柱部分)を有する。いくつかの実施形態において、フィルムラベルは、異なる直径又は寸法を有する異なる2つの部分の間でありかつそれらを含む、ラベル付けされる物品の少なくとも一部に巻き付く。例えば
図2Bを参照されたい。
図1A及び1Bを参照すると、縁130の上部と下部に存在する接着剤110は、好ましくは、同じボトル寸法を有する位置でボトル150に接触する。この好ましい構成は、接点の方向付けを行う。ここで、接着剤110は、ボトル150の軸に平行な線上に配置され、これにより、巻き付きが起きたとき、縁130の向きにより、縁140が縁130に対して上下に転移する傾向がなく、円柱、正方形、多角形又は他の形状のボトル150の周囲へのフィルムラベル100の巻き付きを容易にする。方向付けの機構は、回転対称でない形状をボトル150と接着剤110が接触する位置で制御するために使用され得る。
【0042】
好ましい実施形態において、ラベル付けされる物品は、フィルムラベルの前縁を適切に付着することができるように同一平面上に存在する少なくとも2点を含む。
図2Cは、少なくとも2つの同一平面上の接点を含む形状であって、かかる形状を有する物品にフィルムラベルの前縁を取り付け固定させる様々な例を示す。比較すると、
図2Dに示す例示的な形状では、かかる形状とフィルムラベル(長方形の枠)との潜在的な接点が、同一平面内にない又は形状が凸形状である。このように、フィルムラベルの前縁は、一般的に、
図2Dに示す形状を有する物品には適切に貼り付けられない。
【0043】
ラベル送りステーション33は、送りローラ304及びラベルウェブ案内部305を含み得る。送りローラ304は、所望のラベル長に従い調整され得る速度で、継続的に巻き枠からラベルウェブを引き出す。ラベルウェブ案内部305は、標準として取り付けることができ、ラベルウェブを確実に真っ直ぐ引き出す。別法として、既に切断された積層されたラベルを備えるスタック送り(例えば、カートリッジ)などのラベル送りを使用することもできる。
【0044】
ラベル送りステーション33は、切断部306によって切断することができる様々なフィルムラベル(例えば、収縮フィルム)を送ることができる。本明細書に記載された方法のフィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)の使用に適した材料には、当該技術分野で既知の任意の材料が含まれる。フィルムラベルは、一般的に、ポリマープラスチックフィルムからなる材料であり、例えば、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンなどである。このようなポリマーは架橋又は非架橋であり得る。いくつかの実施形態において、収縮フィルムなどのフィルムラベルは、例えば、ロータリースクリーン、グラビア、又はフレキソ技術などの任意の適切なインク印刷方法によって塗布された印刷画像を有し得る。他の実施形態において、フィルムラベルは印刷画像を持たないが、画像が塗布される(例えば、印刷される)のに適している。好ましくは、フィルムラベルは、365nm〜420nm(例えば、385nm〜405nm)の波長の十分な量のLED光を透過することができる印刷インクの半透明の層を有する。
【0045】
切断部306は、ラベル送りステーションからラベルを受け取り、次いで、ラベルを切断し、所定の寸法のラベル片にする。コンピュータサーボモータは、正確な切断ポイントを提供することができる。真空ドラム308は、次いで、ラベル片を受け取り、それらを真空で保持し、容器第303内で回転する物品の上にラベル片を搬送する。真空ドラム308の構造と機能は、広く知られており、そのため、これ以上の詳細は記載しない。
【0046】
収縮フィルムラベルをラベルの細片に切断した後、真空ドラム308で保持しながら、ラベルの細片に接着剤を塗布する。接着剤をラベル片に塗布することができるように、真空ドラム308が回転し、ラベル片を307などの接着剤塗布部に連続して供給する。
【0047】
フィルムラベルのラベル片を搬送する他の機構は、本明細書に記載の実施形態で使用することができる。例えば、いくつかの実施形態において、既に切断された積層されたラベル片をスタック送り(例えば、カートリッジ)内に供給することが可能であり、次いでラベル付けされる物品に巻き付けるために移動させることができる。例えば、切断され積層されたラベルは、ラベル付けされる物品に巻き付けるために、個別に送られ位置決めされ得る。切断され積層されたラベルを用いて物品をラベル付けする方法は、米国特許出願公開第2010/0170618号に記載のように当該技術分野で既知である。
【0048】
ラベルに接着剤を塗布する各種方法が適している。例えば、
図1Aに示すように、接着剤110及び120は、縁130及び140の近くに塗布され得る。いくつかの実施形態において、接着剤110は、縁130の近くの2つ点として塗布され得る。この点の一方は上部に近く、他方は下部に近い。いくつかの実施形態において、接着剤110及び120は両方ともLED硬化型接着剤である。このような実施形態において、
図3Aに示すように、ローラ307などの同じ塗布部を用いて、接着剤が塗布され得る。
【0049】
いくつかの実施形態において、接着剤110及び120は、異なるタイプの接着剤を使用する。ラベル付けされる物品に最初に接触する縁がどちらかに応じて、いずれの縁も前縁になり得る。
図1Bにおいて、縁130が最初にボトル150と接触し、そのため130が前縁になり、反対側の縁140が後縁になる。いくつかの実施形態において、前縁接着剤110は、加熱式グルーローラ、又はホットメルト接着剤銃などの前縁接着剤塗布部(例えば、
図3Aに示す307A)を用いて、フィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)130の前縁の近くに塗布される。後縁接着剤120は、LED硬化型接着剤であり、後縁接着剤塗布部(例えば、
図3Aに示す307)を用いてフィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)140の後縁近くに塗布される。前縁と後縁の接着剤は、略同時に(0から10秒の間隔をあけて、1秒又は半秒以内に)又は順次、塗布することができる。いくつかの実施形態において、前縁接着剤がホットメルト接着剤であり、後縁接着剤がLED硬化型接着剤である。いくつかの実施形態において、前縁及び後縁接着剤の両方がLED硬化型接着剤である。
【0050】
いくつかの実施形態において、接着剤銃を用いて前縁接着剤を塗布することができ、ローラを用いて後縁接着剤を塗布することができる。例えば、
図3Aにおいて、接着剤銃307Aにより前縁接着剤(ピックアップ用接着剤)がフィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)に塗布され、ローラ307によって後縁接着剤(ラップ用接着剤)が塗布される。別法として、
図3Bにおいて、接着剤銃307Aを用いて前縁接着剤(ピックアップ用接着剤)がボトルに塗布され、ローラ307を用いて後縁接着剤(ラップ用接着剤)がフィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)に塗布される。
【0051】
いくつかの実施形態において、前縁及び後縁接着剤の両方が、接着剤銃を用いて塗布され得る。例えば、
図3Cにおいては、接着剤銃307Aを用いて、前縁接着剤(ピックアップ用接着剤)がボトルに塗布され、後縁接着剤(ラップ用接着剤)も接着剤銃307Bを用いてフィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)に塗布される。
図3Dにおいては、接着剤銃307Aを用いて、前縁接着剤(ピックアップ用接着剤)がフィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)に塗布され、後縁接着剤(ラップ用接着剤)も接着剤銃307Bを用いてフィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)に塗布される。
【0052】
いくつかの実施形態において、前縁接着剤及び後縁接着剤の両方を、ローラを用いて塗布することができる。例えば、
図3Eにおいて、前縁接着剤(ピックアップ用接着剤)が、ローラ307を用いて、フィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)に塗布され、後縁接着剤(ラップ用接着剤)もローラ307を用いてフィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)に塗布される。いくつかの実施形態において、前縁接着剤と後縁接着剤の両方がLED硬化性である。このような実施形態において、装置は、塗布と同時に前縁接着剤を硬化するLEDステーション320を任意選択で含み得る。
【0053】
図1Bに示すように、前縁の近くに塗布された接着剤、すなわち前縁接着剤は、フィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)をボトル150に付着させる。ラベル付け機械内(例えば、
図3A〜3Fの容器台303内)のボトル150は、ボトル150の周囲にフィルムラベルを巻き付けるようにフィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)の移動に対応して移動し、後縁近くの接着剤の細片120が前縁130と重複したシーム付きの筒を形成することができる。例えば、いくつかの実施形態において、ボトルは時計回りに移動しフィルムラベルは反時計回りに移動する、又はその逆方向に移動して、フィルムラベルがボトルに巻き付く。このように、LED硬化型接着剤の少なくとも一部が、前縁と後縁との間の重複部分に配置され、例えば、
図3A〜3EのLEDステーション309用いて、LED光によって硬化され得る。
図2Aも参照。
【0054】
別法として、
図3B及び3Cに示すように、接着剤銃307Aを用いて、直接ボトルに前縁接着剤を塗布し得る。このような実施形態において、フィルムラベルの前縁自体に別個に接着剤を塗布する必要はない。搬送時には、まず、ボトル150に塗布された接着剤を用いて、フィルムラベルをボトルに付着させる。同様に、ラベル付け機械内のボトル150は、ボトル150の周囲にフィルムラベルを巻き付けるようにフィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)の移動に対応して移動し、後縁の近くの接着剤の細片120が前縁130と重複して巻き管を形成し、次いでLED光によって硬化され得る。例えば、いくつかの実施形態において、ボトルは時計回りに移動し、フィルムラベルは反時計周りに移動する、又はその逆方向に移動して、フィルムラベルがボトルに巻き付く。
【0055】
前縁又はラベル付けされる物品に塗布された接着剤(例えば、ホットメルト接着剤又はLED硬化型接着剤)の細片又は点は、回転する容器への正確かつ確実な移動を保証する。この接着剤により、ラベルの正確な位置づけと、正確な糊付けが保証される。容器が回転すると同時にラベルが塗布されるとき、ラベル付けされる物品を巻き付けるためにラベルが軽く擦られる。LED硬化型接着剤の細片の後縁と前縁が重複するとき、物品の上にシーム付きラベルが形成される。
【0056】
いくつかの実施形態において、前縁と後縁との間に接着剤を塗布する処理の後に、ワイパーで接着剤を広げるワイピングステップが続く。ワイパーは、例えば、ブラシ、スポンジローラ、スポンジパッド、又は他の適切なデバイスであり得る。後縁のワイピングは、その分野の標準的な技術を用いて実施され得る。例えば、
図4に示すように、フィルムラベル406は不規則な形状の物品412の周囲に巻き付けられ、ワイパー403で処理される。第1に、フィルムラベル406の前縁400は、同一平面上の2つ付着点404を介して物品にラベルを固定する。説明を容易にするため、
図4の点を点404として例示するが、これらの点は、より大きな面積、例えば、
図1Aに示す接着領域110及び120を占めていてもよい。フィルムラベル406は、次いで、前縁400と後縁401との間に配置された後縁接着剤402により後縁401が前縁400と重複するように物品の周りに巻き付く。配置410は、この巻き付きの成果物を示す。配置410において、後縁接着剤402は、シームに沿って後縁接着剤402が存在する全ての場所で、前縁400と後縁401が必ずしも結合しているわけではない。次に、ワイパー403を利用して、物品に対して前縁400と後縁401と軽く擦りつけ、前縁と後縁との間に後縁接着剤402(LED硬化型接着剤)を広げることができる。配置420は、この方法でワイピングするワイパー403を示す。説明を容易にするため、配置420は、ワイパー403と、フィルムラベル406と、物品412との間の空間を示す。しかし、ワイパー403は、物品412に対して前縁400と後縁401を軽く擦りつけることができる。その後、ワイパー403は、取り外され、配置430になる。ワイパー403の前の動作の結果、配置構成430では、後縁接着剤402がシームに沿って存在する全ての場所で、後縁接着剤402が前縁400と後縁401とを結合するため、配置430は配置410と異なる。
【0057】
いくつかの実施形態において、ワイピングによってフィルムラベルが持ち上がらないよう、前縁及び/又は後縁の位置又は1mmの範囲内で接着剤を塗布することが好ましい。いくつかの実施形態において、前縁接着剤は、炭化水素、改質ロジンエステル、ポリアミド、ポリエステル、ワックス、及び鉱物油を含むがそれに限定されない混合物であり得る。いくつかの実施形態において、前縁接着剤は、Henkel493A又はKIC5003であり得る。いくつかの実施形態において、前縁接着剤はLED硬化性ではない。
【0058】
図3A〜3Fを再度参照すると、シーム付きフィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)が付された物品は、次に、LEDステーション309を通って容器台303内を移動する。LEDステーションは、例えば、365nm〜420nm(例えば、385nm〜405nm)の波長で発光する少なくとも1つのLED光を含む。LED光にさらされたLED硬化型接着剤は、次いで、LEDステーション309を通過しながら硬化され得る。
【0059】
LEDステーション309は、365nm〜420nm(例えば、385nm〜405nm)の波長で発光する少なくとも1つのLEDランプを含み得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのLEDランプ(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個のランプ)が、ラベルが物品(例えば、ボトル)に搬送された後の直ぐ下流に取り付けられ得る。LEDランプは容器台303の非回転部分であって、容器台303内の容器が真空ドラム308からラベルを受け取る場所の下流の位置に取り付けることができる。LEDランプは、また、容器台303と物理的に関連のない個別のユニットに設けることができる。容器台303内を移動する物品はLED光にさらされ、LED硬化加工で毎分最大720個(例えば、50、100、150、200、300、400、500、600、700、720個又は規定の値の間の任意の範囲)の物品を順次ラベル付けすることができる。
【0060】
LEDランプは、LEDの最大電力レベルの50%〜100%(例えば、80%〜100%)など、様々な電力レベルで操作され得る。いくつかの実施形態において、各LEDランプが同じ電力レベルで操作される。いくつかの実施形態において、各LEDランプがこのプロセスで使用される他のLEDランプと独立した電力レベルで操作される。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のLEDランプが80%の電力レベルで操作される。いくつかの実施形態において、1つ以上のLEDランプが100%の電力レベルで操作される。
【0061】
LEDランプの個数と、それらのLEDランプの電力レベルの他に、接着剤の硬化に影響を与える別の要素は、接着剤がLED光にさらされる時間である。接着剤がLED光にさらされる時間は、容器台303の回転速度に依存し得る。いくつかの実施形態において、接着剤は、動作するLEDランプごとに10ミリ秒(ms)又はそれより少ない時間LED光にさらされる。いくつかの実施形態において、接着剤は、動作するLEDランプごとに2ms〜6msの時間LED光にさらされる。いくつかの実施形態において、接着剤は、全体で5ms〜10msの時間LED光にさらされる。一実施例として、動作中のLED光が1つで600個のボトル毎分(bottles per minute、bpm)を処理する一台の機械において、各ボトルは約2.4msのLED光にさらされた。
【0062】
フィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)が巻き付けられた容器は、次いで、直線コンベアベルト311と、出力搬送ホイール310と、容器台303とを含み得る出力ユニット32を通って退出する。出力配送ホイール310は、好ましくは、スターホイールであり、容器台303の回転方向に対して反対方向に回転し、LED硬化型ラベルが付与され、容器台303に存在する物品を受け取り、その物品をコンベアベルト311に移送する。収縮フィルムラベルが使用された場合、コンベアベルト311は、オーブン(図示しない)又は例えば蒸気又は熱風を用いる
図3Fの312に示すような収縮トンネルなどの加熱ステーションに、ラベル付けされた物品を搬送し得、それが物品上に巻き付くようにラベルを熱収縮させ、収縮したラベルはそれが囲む容器の形状に一致する。
前縁及び/又は後縁のLED硬化型接着剤
【0063】
ボトルにラベルを貼付する間、まず、前縁が、液体接着剤、すなわち、加熱で溶融した接着剤、又は未だ硬化されていないLED硬化型接着剤により、ボトルに付着される。ラベルがボトルの周囲に巻き付けられ、後縁がボトルに付着される。この巻き付けは、例えば600bpm(ボトル毎分)の速度で起こる。その結果、ホットメルト接着剤が冷却して固まり、又はLED硬化型接着剤が硬化される。しかし、巻き付けは、液体接着剤を塗布した直後に発生する。
【0064】
図1に関して上述した実施形態において、前縁接着剤はホットメルト接着剤であり、後縁接着剤はLED硬化型接着剤であった。既存のLED硬化型接着剤はLED硬化の前の液体状態で、ボトルに十分に接着せず、600bpmのような商業的に望ましい速度での処理が可能でなかったため、前縁にはホットメルト接着剤が使用されていた。しかし、2つの理由により、前縁と後縁の両方にLED硬化型接着剤を使用することが望ましい。
【0065】
第一に、LED硬化型接着剤は、優れた接着力を有し得、ラベルが貼付された後の配送及び保管の間の、ボトルのラベル付けの不良率を減少し得る。
【0066】
第二に、前縁及び後縁に同じ接着剤を使用することにより、液体接着剤を塗布する装置を簡略化し得る。例えば、LED硬化型接着剤を前縁と後縁に使用することで、ホットメルト接着剤を加熱する装置の必要性がなくなり、作業者にとってより安全かつ快適な周囲温度での作業が可能になる。
【0067】
発明者らは、LED硬化型接着剤を前縁と後縁との両方に使用して、600bpmなどの商業的に望ましいラベル付け速度が達成可能になることを、驚きをもって発見した。硬化前の液体形状において非常に高いタック力及び/又は粘度を有するLED硬化型接着剤は、この望ましい速度を達成するために用いられた。いくつかの実施形態において、LED硬化型接着剤は、少なくとも5ニュートン(「N」)のタック力を有し得る。いくつかの実施形態において、LED硬化型接着剤は、少なくとも5N、6N、7N、8N、9N、10N、11N、12N、13N、14N、15N、16N、17N、18N、19N、20N、21N、22N、23N、24N、25N、26N、27N、28N、29N、30N、又はエンドポイントとしてこれらの値の任意の2つを有するタック力を持ち得る。いくつかの実施形態において、LED硬化型接着剤は、25℃で少なくとも2パスカル秒(「Pa・s」)の粘度を有し得る。いくつかの実施形態において、LED硬化型接着剤は、25℃で少なくとも2Pa・s、3Pa・s、4Pa・s、5Pa・s、6Pa・s、7Pa・s、8Pa・s、9Pa・s、10Pa・s、15Pa・s、20Pa・s、25Pa・s、30Pa・s、35Pa・s、40Pa・s、45Pa・s、50Pa・s、55Pa・s、60Pa・s、65Pa・s、70Pa・s、75Pa・s、80Pa・s、85Pa・s、90Pa・s、95Pa・s、100Pa・s、又はエンドポイントしてこれらの値の任意の2つ有する粘度を有し得る。粘度は、例えば温度及び負荷応力に依存し得るパラメータである。本明細書で使用されるように、液体がニュートン流体のように振る舞うように、十分に高い負荷応力で粘度が測定され得る。別途規定がない場合、本明細書に記載される粘度は、100パスカルのせん断応力で測定される。低いタック力及び/又は粘度を使用することも可能であるが、このような使用は、望ましくないほどに低いラベル付けスピードとなり得、ボトルの周囲にラベルを巻き付ける加工中の前縁の分離を妨害する。
【0068】
液体状態のLED硬化型接着剤の粘度とタック力の間には、しばしば正の相関がある。粘度が高いほど高いタック力と相関し得る。しかし、粘度を変更することなくタック力を変更すること、又は粘度よりも大幅にタック力を変更することは可能である。
【0069】
タック力と粘度はラベル付着の良好性に影響を与え得るが、タック力の方がより関連していると考えられる。いくつかの実施形態において、あまりに高い粘度は接着剤の塗布を遅らせるので、低い粘度と高いタック力を組み合わせることが望ましくなり得る。
【0070】
本明細書に記載される粘度とタック力の値は、商業的に利用可能なラベル付けシステムで使用するのに適している。しかしながら、ラベル付けシステムの機械的な改善を行い、任意の所定の接着剤に対する接着性とボトリングスピードが可能になると、本発明の記載よりも低い粘度又はタック力を有するLED硬化型接着剤を使用することも可能になり得る。
非収縮ラベルは、炭酸清涼飲料に使用されるラベルを含む。
【0071】
非収縮ラベルは、炭酸清涼飲料のボトルなどの物品に巻き付けるために使用され得る。これらのラベルは白色又は金属化など、透明又は不透明であり得る。ボトルのラベル付け中に形成される接着剤の結合は、配送及び貯蔵中に時折外れることが観察されていた。この問題は、例えばポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate、PET)ボトルなどのプラスチックの炭酸清涼飲料水(carbonated soft drink、「CSD」)ボトルに透明なラベルを使用したとき、特に深刻である。いずれの学説に限定されるわけではないが、透明ラベルは他のラベルよりも表面エネルギーが低く、不透明なラベルは一般に透明なラベルよりも高い表面エネルギーを有し、接着剤がラベル表面に接触及び接着する能力を向上すると考えられている。そのため、透明ラベルは、同等な不透明なラベルよりも良好ではないことがある。CSDボトルは、特に、振ったり、落としたりした場合、炭酸化のために膨張することがある。ボトルの膨張となめらかなラベルが組み合わさると、通常よりも高い確率で配送中及び保管中にラベルが外れる。ラベルの不備は、不透明なラベル及び/又はCSDでないボトルなどの別の背景でも起こり得る。LED硬化型接着剤の接着力はホットメルト接着剤と比較して優れているので、商業的に意義ある程度に不良率を削減し得る。透明か不透明かに関わらずポリオレフィン、ポリエステル及び他の材料などの任意の適切なラベル材料を使用することが可能である。
LED硬化型接着剤
【0072】
LEDランプは、365ナノメータ(nm)及びそれより高い可視光スペクトルの範囲付近でのみ光を発生するので、赤外線(ultraviolet、UV)ランプと異なり非常に小型で、LEDランプはオゾンを発生しない。LEDランプの発生する熱は少なく、換気又は高度なシールドも不要である。
【0073】
これに対して、UV硬化型接着剤を使用してラベルをシーリングすることは、収縮フィルムのラベル付けの用途に望ましくない。UVランプは、かなりの量の熱を発生し、ラベルの安定性に対して有害であり得る。UVランプは、また、オゾンを発生し、例えば200nm程度の低いスペクトル範囲のUV光を大量に生成する。これは目に有害であり得る。このようなランプを既存のラベル付け機械に装着することは、設計、オゾンの換気、及びUV光の効果的な遮蔽に大幅な変更が必要になると思われる。更に、LED硬化型接着剤は、もしあったとしても揮発性の有機化合物をほとんど有さず、UV硬化又は溶剤接着などの他のシーム形成加工よりもLED硬化型接着剤が好ましいものとなる。
【0074】
最新のLEDランプは、可視光スペクトルの範囲に近い高強度単色光を放射する能力がある。接着剤組成物は同じスペクトル範囲の光を吸収することができ、そのため、例えば、1秒より短い時間で素早く架橋/ポリマー化を行うことができる。更に、LED硬化は、365nm〜420nm(例えば、385nm〜405nm)スペクトル範囲の十分な量の光を伝達し得る印刷インクの不透明層を介して行うことができる。例えば、視覚的に不透明な材料の場合、肉眼では見えないLED光(すなわち、395nmなどの400nmより低い波長の光)が、依然としてラベルを通過しLED硬化型接着剤を硬化し得る。
【0075】
LED硬化は、ポリマー化速度を遅くする酸素阻害が過剰になるため、UV硬化よりもはるかに遅いと考えられている。LED硬化は、600ボトル/分の速度であり最高で720ボトル/分で行うことが好ましいボトルのラベル付けのような高速用途には適しているとは考えられていなかった。しかしながら、本発明者らは、ラベル付けされる物品の周囲に巻き付けられたフィルムを硬化する速度が、2つの層の間のシームにあるLED硬化型接着剤を硬化すれば、代表的なラベル付け用途の高速要件を満たすことができるということを発見した。理論に束縛されること望むわけではないが、フィルムの2層の間の嫌気性無酸素状態により、LED光での硬化速度は、大幅に増加すると考えられる。
【0076】
更に、LED硬化型接着剤は、透明及び視覚的に不透明な、様々な種類のラベルに効果的に使用することができる。通常の強度のLED光(例えば、5W/cm
2未満の放射照度の光)を、透明ラベルを通して伝達すると、50%〜100%の透過率(例えば80%以上)であり得る。白色ラベルを介して正規の強度のLEDライトの透過率は、0%から30%(例えば、1%以下)であり得る。金属化されたラベルを通した正規の強度のLED光の透過率は、0%から5%(例えば、0%)であり得る。たとえ可視光が白色又は金属化されたラベルを貫通しないとしても、肉眼では見えない光、例えば、高強度な395nmのLED光は、これらの不透明なラベルを貫通することが可能であり得る。高強度の光は、例えば、5W/cm
2(例えば、少なくとも10W/cm
2)よりも大きな高い放射照度を有し得る。例えば、いくつかの実施形態において、高照度395nmのLEDランプの使用が可能であり、最大放射照度10W/cm
2以上を有するLED光を生成する。いくつかの実施形態において、高強度395nmのLEDランプの使用が可能であり、最大放射照度20W/cm
2以上を有するLED光を生成する。
【0077】
本明細書に記載された方法への使用に適したLED硬化型接着剤は、以下の1つ以上を特徴とし得る。(1)適切な塗布粘度は70℃より低い温度(例えば、50℃より低い)で、(例えば、約0.3Pa・s(300cps)から約2Pa・s(2000cps)、又は1Pa・s(1000cps)より低い、0.8Pa・s(800cps)、又は0.6Pa・s(600cps)より低い、及び/又は上述した粘度及びタック力、(2)最大で順次毎分720個の物品(例えば、50、100、150、200、300、400、500、600、700、720個又は規定値の間の任意の範囲)のラベル付けに適したLEDの硬化速度、(3)接着強度(LED硬化後)は、収縮フィルムの場合は100℃の収縮トンネルなどの熱でも接着を維持し、又は、収縮及び非収縮フィルムの場合は配送、保管、出荷中の接着を維持するなどの用途に対応する。
【0078】
いくつかの実施形態において、LED硬化型接着剤は、エチレン性不飽和プレポリマーと、エチレン性不飽和オリゴマーと、エチレン性不飽和モノマーと、385nm〜405nmの範囲内のLEDと近接した状態で光吸収性を有する光開始剤と、任意選択で1つ以上の不活性な相溶性充填剤との混合物である。
【0079】
好ましい実施形態において、LED硬化型接着剤は、アクリレート又はメタクリレート機能性ポリウレタンと、アクリレート又はメタクリレート機能性モノマーと、385nm〜405nmの範囲内のLEDと近接した状態で光吸収性を有するホスフィンオキシド型光開始剤と、任意選択で1つ以上の不活性な相溶性充填剤の混合物であって、1つ以上の不活性な充填剤は、炭化水素樹脂、ロジンエステル、ポリアミド、又はそれらの組み合わせである。
【0080】
いくつかの特定の実施形態において、LED硬化型接着剤は以下の表に従う組成を有してもよい。
【0082】
フィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)上のLED硬化型接着剤の量は、一般に5g/m
2〜50g/m
2(例えば、10g/m
2、20g/m
2、30g/m
2、40g/m
2、50g/m
2、又は規定値の間の任意の範囲)であり得る。好ましい実施形態において、LED硬化型接着剤の量は、5g/m
2〜30g/m
2又は10g/m
2〜30g/m
2である。理論に束縛されること望むわけではないが、LED硬化型接着剤は高い接合強度を有し、高温への感度が低いため、通常は、収縮フィルム用途において80〜100g/m
2のコート重量で塗布される、従来のホットメルト接着剤よりも更に低いコート重量で塗布することができる。このように、LED硬化型接着剤を使用することにより、接着剤費用の大幅な削減をもたらすことができる。
【0083】
LED硬化型接着剤は、代表的な収縮温度より低い様々な温度で、フィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)を塗布することができる。好ましい実施形態において、LED硬化型接着剤は、50℃より低い、40℃より低い、30℃より低い、又は周囲温度などの、70℃より低い温度で、フィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)に塗布される。
【0084】
通常、フィルムラベル(例えば、収縮フィルムラベル)がラベル付けされる物品に移動した後、LED硬化型接着剤を硬化する。様々なLEDランプの使用が可能であり、当該技術分野で既知である。好ましい実施形態において、LEDランプは、365nm〜420nm(例えば、385nm〜405nm(例えば、395nm))の波長を有するLED光を発生する。
粘着付与剤樹脂のスクリーニング
【0085】
以下の表に示すように、異なるロジン又は樹脂とモノマー及び希釈剤を組み合わせることにより、LED硬化型接着剤の混合物は様々なタック力を実現することができる。
【0086】
【表2】
*これらの樹脂は、水溶性ではない又は選択された単量体と相溶性がなかった。
【0087】
表に示すように、ロジン改質剤と、単量体/希釈剤との混合物は、49Nの粘着性を得た。ポリエチレン樹脂と単量体/希釈剤との組み合わせを有する混合物は、水溶性でない又は単量体との相溶性がなかった。
タック力試験
【0088】
種々のLED硬化型接着剤混合物のタック力を決定するために試験を行った。試験を行うために、バードアプリケータを用いて金属プラットフォーム上に、5mil/125ミクロン接着剤の厚さを作る量の特定の接着剤混合物を塗布した。直径が24mm、接触面積が4.52cm
2の50gの円柱形の重りを、力計に取り付け、接着層の上に重りを下降させ、約10秒間表面に載せた。その後、重りを2つの速度で接着層から持ち上げた。速い速度は約1mm/sであり、遅い速度は約0.1mm/sである。接着剤から重りを離す間に得られた最大の力を力計が記録した。その最大の力が「タック力」である。特に規定がない限り、本明細書のタック力の値は、速い速度で重りを持ち上げたときに測定される。
【0089】
タック力は、接着剤の配合及び粘度、並びに速度及び/又は接着表面から重りを持ち上げる加速度に依存し得る。サンプルC1及びC2はコントロール接着剤であった。分析結果の測定基準の全体には、タック力、接着力、及び粘度などの特性が含まれる。以下の表は、重りを速い速度で持ち上げた場合の種々の接着剤のタック力の値を示している。
【0091】
表に示すように、混合物B8、B9、B12、B14、B17及びB18は、C1及びC2のコントロール混合物と比較して、等しい又は良好な予想接着力を有した。これらの混合物はそれぞれ、ホットメルト接着剤システムと比較して、良好な予想接着力を有した。予想接着強度とは、各組成に対しいくつかのボトルからLED硬化型ラベルの剥がし難さに基づく。この試験用のラベルを接着するために使用された実験配置は、剥がし難さに影響を与える接着剤の厚みなどのパラメータに小さなばらつきをもたらす。このような小さなばらつきは、接着力の正確な定量化を困難にし、これが、接着力が「予測」とみなされる理由である。しかし、実験配置は、特定の接着剤がコントロールサンプルよりも悪化、等しい、又は良好と予測されるかどうかについて、合理的に良好な情報を提供するのに適当である。上の表の全てのサンプルは、代表的なホットメルト接着剤よりも良好な接着力を有した。表に示すように、混合物B9及びB18は、コントロールサンプルC1及びC2よりも全体的に良好な分析結果を提供した。
【0092】
以下の表は、重りを遅い速度で持ち上げた場合の様々な接着剤のタック力の値を示す。
【0093】
【表4】
ホットメルトラベル付け機への追加導入装置
【0094】
ラベル付けの市場は、従来のホットメルト接着剤で占有されており、高温の影響を受けやすい収縮フィルムは使用されていない。膨大な数の収縮フィルムラベルが有機溶剤の助けでシーリングされ、筒型の形成と、それをボトルに貼付するためとの両方には、別の設備を必要とした。新しい世代の飲料包装に収縮ラベルを導入することは、従来の収縮筒型ラベル付け設備と、既存のホットメルトラベル付け機械の交換に、多くの工場で大幅な投資が必要となるであろう。しかしながら、新規なLED硬化技術の導入は、これまでラベル付け業界では使用されていないが、LEDランプの購入と装着への必要な最小の投資で既存のホットメルト設備への追加導入を可能にし、大幅な金額を削減する。
【0095】
LED技術を使用することにより、本発明で示す方法のラベル付け機械は、例えば、Krones(登録商標)Contirollのラベル付け機械である、既存のホットメルトラベル付け機械への追加導入設備とすることができる。収縮フィルムラベルの前縁と後縁との間の重複部分に配置されLED硬化型接着剤を硬化するように構成された少なくとも1つのLEDランプを備えるLEDステーションを取り付けることにより、殆どの任意のホットメルトラベル付け機械を、本明細書で記載される装置に改良することができる。本明細書の上部で説明した
図3A〜3Fを参照。例えば、少なくとも1つのLEDランプ(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個のランプ)が、ラベルが物品(例えば、ボトル)に搬送させた後の直ぐ下流に取り付けられ得る。LEDランプは、ラベルが容器に巻き付けられる場所の下流の位置で、ラベル付け機械の非回転部に固定され得る。LEDランプは、また、ラベル付け機械と物理的に関連のない個別のユニットに設けられ得る。いくつかの実施形態において、既存ホットメルトラベル付けシステムはKrones(登録商標)Contirollラベル付けシステムなどの1つである。
【0096】
全ての既存ラベル付け機械は、Krones(登録商標)Contirollラベル付け機械などの既存のラベル付け機械を変更することなく、LEDランプを、拡張機能として、既存の全てのラベル付け機械に取り付けることができる。ボトル(例えば、プラスチック製のスポーツドリンク又は他の清涼飲料水のボトル)の製造に使用される現行のホットメルトラベル付け機械を、収縮フィルムラベル付け機械に変更できるように、既存のラベル付け装置にLEDランプが取り付けられる。
【0097】
LED接着剤塗布部は、ホットメルト接着剤塗布部に追加導入可能であり、LED硬化型接着剤を塗布するように構成されている。いくつかの実施形態において、ホットメルト接着剤を塗布するための加熱部がホットメルトラベル付けシステムから取り外される。いくつかの実施形態において、加熱部を取り外さず、LED硬化型接着剤を塗布するとき、単純に電源を切ることができる。いくつかの実施形態において、2つの異なる種類の接着剤が、前縁と後縁に塗布される。このような実施形態において、既存のホットメルト接着剤塗布部が取り外され、2つの接着剤塗布部と交換される。例えば、
図3Cの塗布部307A及び307B参照。塗布部の一方は、収縮フィルムラベルの前縁の近くでのLED硬化型接着剤又はホットメルト接着剤などの前縁接着剤の塗布に適しており、他方は、収縮フィルムラベルの後縁の近くでのLED硬化型接着剤を含む後縁接着剤を塗布に適している。例えば、
図3A〜3Fに示す他の適切な接着剤塗布部を使用することができる。
【0098】
LED硬化型接着剤を使用することの有効性を試験するため、各種性能試験を行った。試験は、異なる3つのLED硬化型接着剤、サンプルA、サンプルB、サンプルCを用いて完了した。性能試験の結果は、以下の実施例に記載される。
例1−ホットメルト接着剤
【0099】
コントロール試験は、ホットメルト接着剤を使用して実施された。ホットメルト接着剤は、前縁接着剤と後縁接着剤の両方に使用された。加熱部は、接着剤の温度を290°Fまで上げるために使用され、コントロール実験にLEDを使用しなかった。加熱後、接着剤を冷却してラベルの前縁と後縁を接着した。
【0100】
【表5】
実施例2−透過率及び不透明度測定
【0101】
透明、白色、金属化されたラベルの不透明度は、ラベルの前面のマークや印刷のない領域で、A2光源を用いて、2°の観察角度で400nm〜700nmの全スペクトルを使用して試験された。ラベルの種類ごとに、10個の異なるサンプルの不透明度が測定された。透明、白色、及び金属化されたラベルは、それぞれ、17.6%、83.5%、及び100%の平均不透明度を有した。
【0102】
透明、白色、及び金属化ラベルの正規の強度の光の透過率は、Uv−Visスペクトロフォトメータを使用して395nmで測定された。透明、白色、及び金属化ラベルの光の透過率は、それぞれ86%、0.3%、及び0%であった。例えば、実施例3〜5で述べられた試験結果では、高い強度の単色LED光源を接着剤の硬化に使用した場合、著しく高い透過率が得られることを示している。例えば、実施例3〜5で述べた試験の間には、20W/cm
2の最高放射照度有するLEDランプが使用された。
実施例3−LED硬化型接着剤サンプルA
【0103】
LED硬化型接着剤サンプルAは、前縁接着剤(ピックアップ用接着剤)と後縁接着剤(ラップ用接着剤)の両方に使用される。以下の表は、LED硬化型接着剤サンプルAを使用した、ボトルに巻き付けるための各種プロセスの構成を示している。接着剤サンプルAの剥離接着強度及びせん断接着強度を試験するために、プロセスパラメータに様々な変更がなされた。ラン全体にわたり変更される変数としては、接着剤の硬化に使用されるLEDランプの数、ラベルの種類、温度、ランプの位置、及び巻き付き速度などがあった。以下のテーブルに列挙された各ランの場合、前縁接着剤と後縁接着剤の両方を硬化した。加熱部を使用して、以下の表に示された温度まで温度を上げた。
【0104】
ランプの位置変更なしでは、上述のように、1つ以上のLEDランプがLEDステーションに配置された。ラン5、6、9、10、及び、13〜20は、上述したような変更された配置のLEDランプを用いて実行された。いくつかの実行のためにランプの配置が変更された。変更されたランプの配置において、1つのLEDランプは、ラベルがボトルの周囲に巻き付き始めた箇所で接着剤にLED光を照射するように配置された。
【0105】
透明ラベルで巻き付けられたボトルの場合、プロセスは、2及び4のLEDランプを使用して、600bpmの巻き付き速度を達成した。白色ラベルで巻き付けられたボトルの場合、プロセスは1、3及び4のLEDランプを使用して、600bpmの巻き付き速度を達成した。金属化されたラベルで巻き付けられたボトルの場合、プロセスは2、4のLEDランプを使用して400bpmの巻き付き速度を達成した。
【0106】
巻き付き速度を遅くすると、ボトルはより長い時間LED光に露光される。ラン1とラン2及び3を比較すると、ラン1の高い剥離接着強度はLED光への露光時間が剥離接着強度に影響を与えることを示している。例えば、露光時間が長いと、すなわちLEDエネルギー出力が高く、剥離接着強度の改善をもたらすことができる。
【0107】
同様に、ラン16〜20を比較すると、唯一調整した変数は巻き付き速度であった。ラン16〜20は、巻き付き速度が増加するにつれ(そしてLED光の露光時間が減少するにつれ)、剥離接着強度及びせん断接着強度が減少する傾向を示している。
【0108】
【表6】
実施例4−LED硬化型接着剤サンプルB
【0109】
LED硬化型接着剤サンプルBは、前縁接着剤と後縁接着剤の両方に使用された。以下の表は、LED硬化型接着剤サンプルBを使用して、ボトルに巻き付くための各種プロセスの構成を示している。接着剤サンプルBの剥離接着強度及びせん断接着強度を試験するために、プロセスパラメータに様々な変更がなされた。ラン全体にわたり変更される変数としては、接着剤の硬化に使用されるLEDランプの数、ラベルの種類、温度、及び巻き付き速度などがある。加熱部を使用して、以下の表に示された温度まで温度を上げた。
【0110】
透明ラベルで巻き付けられたボトルの場合、プロセスは、1、2、及び4のLEDランプを使用して、600bpmの巻き付き速度を達成した。白色ラベルで巻き付けられたボトルの場合、プロセスは、2及び4のLEDランプを使用して275bpmの巻き付き速度を達成した。以下のテーブルに列挙された各ランの場合、前縁接着剤と後縁接着剤の両方を硬化した。
【0111】
【表7】
実施例5−LED硬化型接着剤サンプルC
【0112】
LED硬化型接着剤サンプルCは、前縁接着剤と後縁接着剤の両方に使用された。以下の表は、LED硬化型接着剤サンプルCを用いてボトルに巻き付く各種プロセス構成の結果を示している。接着剤サンプルCの剥離接着強度及びせん断接着強度を試験するために、様々な変更がプロセスパラメータになされた。ラン全体にわたり変更される変数としては、接着剤の硬化に使用されるLEDランプの数、ラベルの種類、温度、及び巻き付き速度などがあった。加熱部を使用して、以下の表に示された温度まで温度を上げた。
【0113】
透明ラベルで巻き付けられたボトルの場合、プロセスは、1、2、及び4のLEDランプを使用して、600bpmの巻き付き速度を達成した。白色ラベルで巻き付けられたボトルの場合、プロセスは、2及び4のLEDランプを使用して275bpmの巻き付き速度を達成した。以下のテーブルに列挙された各実行に対し、前縁接着剤と後縁接着剤の両方を硬化した。
【0115】
実施例3〜5に示すように、剥離接着強度及びせん断接着強度は、一般に、より多くのLEDランプがプロセスに追加されると増加し、巻き付き速度が増加するにつれ減少した。更に、結果は、一般に、剥離接着強度は不透明度が増加すると減少することを示している。透明ラベルは、一般に、白色ラベルよりも高い接着強度を有し、白色ラベルは、一般に、金属化ラベルよりも高い接着強度を有する。
【0116】
更に、実施例1のホットメルト接着剤のデータと実施例3〜5のLED硬化型接着剤を比較すると、LED硬化型接着剤で行った試験は、ホットメルト接着剤と同じ巻き付き速度を達成し、類似の剥離接着強度とせん断接着強度とを示した。しかしながら、実施例3〜5の試験は、実施例1のホットメルトよりも更に低い温度で終了した(ホットメルトの実施例の290°Fと比較して130〜160°F)。
実施例6−落下試験
【0117】
冷却ブルーストン試験方法を使用して、接着剤の強度を試験した。ボトルに巻き付いた後、60インチから開始して、6インチの増加量で84インチまで徐々に高さを増加し、ボトルを落とした。落下した後、ラベルがボトルにとどまり、接着剤が砕けていない場合、ボトルはブルーストン試験に合格した。落下した後、ラベルがボトルから落ちる、又は、1つ以上の接着剤が砕けた場合には、ボトルは所定の高さでのブルーストン試験に失敗した。
【0118】
ホットメルト法で硬化されたラベルの場合、ラベルは60インチ〜84インチの全ての高さでブルーストン試験に合格した。同様に、上述したLED硬化型法で硬化されたラベルの場合、ラベルは60インチ〜84インチの全ての高さでブルーストン試験に合格した。すなわち、LED硬化法が、少なくともホットメルト硬化法と同じくらい効果的であることが証明された。
実施例7−粘度測定
【0119】
実施例3〜5の接着剤の粘度は、様々な温度で測定され、上述したLED硬化法を使用して接着剤を効果的に硬化するために最適な粘度範囲を決定する。1Pa・s(1000cps)〜1.3Pa・s(1300cps)の範囲が、ラベルの前縁と後縁の両方のLED硬化型接着剤の硬化に効果があると判定された。50℃(122°F)〜70℃(158°F)の温度範囲で接着剤ごとに粘度を測定した。
【0120】
実施例3の接着剤は、約55℃から約60℃の温度範囲で、1Pa・s(1000cps)〜1.3Pa・s(1300cps)の範囲の粘度を有した。実施例4の接着剤は、約65℃から約60℃の温度範囲で、1Pa・s(1000cps)〜1.3Pa・s(1300cps)の範囲の粘度を有した。実施例5の接着剤は、約68℃から70℃の試験限界の温度範囲で、1.2Pa・s(1200cps)〜1.3Pa・s(1300cps)の範囲の粘度を有した。3つの接着剤は全て、代表的な充填工場の毎日の平均気温よりも高い温度で、1Pa・s(1000cps)〜1.3Pa・s(1300cps)の範囲の粘度を有する。
【0122】
接着剤の粘度は接着剤の塗布に影響を与えるため、接着剤の粘度は重要な因子である。粘度が高すぎると、接着剤の塗布が遅くなることがあり、転写される接着剤の量が減少する。いくつかの実施形態において、高いタック力を低い粘度と組み合わせることが望ましく、上に示すデータはLED硬化型接着剤が有効な温度範囲で比較的低い粘度を維持することが可能であることを示している。
実施例8−高温での試験
【0123】
ホットメルト接着剤とLED硬化型接着剤との両方を使用して、22℃及び95℃で、いくつかのラベルサンプルのせん断接着強度を試験した。以下の表は、低い温度と比較した高い温度での接着力の減少率を含む、22℃及び95℃でのホットメルト接着剤とLED硬化型接着剤との両方の接着力を要約している。以下の表に示すように、全てのホットメルトのサンプルは、接着力が99%減少した。一方、LED硬化型接着剤の接着力は82%から91%減少した。
【0125】
上に示すデータによれば、高温でさえ、LED硬化型接着剤は接着力を維持する。高い温度での接着力を維持するこのような能力は、広い温度範囲にさらされるいくつかの用途、例えばCSD包装において有用であることもあり得る。CSD包装は、例えば車庫又は倉庫で保管される間は高温で湿度の高い状態、例えば小売店では室温状態、例えば冷蔵庫に保管された間は低温状態にさらされることがある。
【0126】
特定の実施形態の前述の説明は、当業者が知識を適用することにより、他の人にも可能である、そのような特定の実施形態を様々な用途に容易に変更及び/又は適合させ、過度の実験をすることなく、本発明の一般的な概念から逸脱することなく、本発明の一般的な性質を完全に明らかにするであろう。したがって、そのような適合及び修正は、本明細書に提示された教示及び指導に基づいて、開示された実施形態の等価物の意味及び範囲内にあることが意図される。本明細書の表現法又は用語法は、説明を目的とするものであって、限定するものではないことを理解されたく、したがって、本明細書の用語法又は表現法は、教示及び指導の観点から当業者によって解釈されるべきである。
【0127】
本発明の広さや範囲は、上述した例示的な任意の実施形態に限定されないものとする。
【0128】
本明細書に記載された様々な態様、実施形態及び選択肢の全ては、任意の変形形態及び全ての変形形態において組み合わせることができる。
【0129】
本明細書で言及された全ての刊行物、特許及び特許出願は、各個々の刊行物、特許又は特許出願が具体的に、かつ個々に参照により組み込まれることが示されているのと同様に、参照により組み込まれている。