(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記軸方向保持機構(54)が、前記本体(38)に隣接する空間(66)を画定し、前記ロータ(34)が、前記ロータ(34)内に前記蒸気タービンバケット(20)を軸方向に保持するために、前記蒸気タービンバケット(20)の本体(38)に隣接する前記空間(66)内の軸方向保持部材(64)をさらに備える、請求項8に記載の蒸気タービンロータ(34)。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の図面は、必ずしも一定の比率ではないことに留意されたい。図面は、本発明の典型的な態様だけを示すことを目的としており、したがって、本発明の範囲を限定するものとみなされるべきではない。図面において、同じ符号は、図面を通して同じ要素を表している。
【0010】
本明細書で開示される主題は、ターボ機械に関する。具体的には、本明細書に開示される主題は、ターボ機械、例えば、蒸気タービンにおけるバケットの支持に関する。
【0011】
これらの図に示されているように、「A」軸は、(タービンロータの軸に沿った、タービン中心線と呼ばれることもある)軸方向の向きを表す。本明細書で使用する場合、「軸方向の」および/または「軸方向に」という用語は、軸Aに沿った物体の相対的な位置/方向を指し、軸Aは、ターボ機械の回転軸(具体的には、ロータセクション)と実質的に平行である。さらに本明細書で使用する場合、「半径方向の」および/または「半径方向に」という用語は、軸(r)に沿った物体の相対的な位置/方向を指し、軸(r)は、軸Aと実質的に垂直であり、ただ1つの場所で軸Aと交差する。加えて、「円周方向の」および/または「円周方向に」という用語は、軸Aを囲むが、いかなる場所においても軸Aと交差しない円周(c)に沿った物体の相対的な位置/方向を指す。図中の同一符号の要素は、実質的に同様の(例えば同一の)構成要素を示す。
【0012】
蒸気タービンにバケットを保持するための従来の構成要素および手法とは対照的に、本開示の様々な態様は、蒸気タービンロータへのバケットの設置および/または取り外しを容易にすると共に、ロータ内でのそれらのバケットの保持を向上させる蒸気タービンバケット、および対応する保持シムを提供する。ロータ内にバケットを保持するための従来のシステムは、くさび、ばねおよび密接に嵌合するダブテール接続の組合せを利用する。これらのシステムは、それらの密接な嵌合および限られた柔軟性のために、かなりの量の空間を占有し、設置するのが困難であり、および/またはバケットダブテールまたはロータダブテールなどの構成要素に応力を生じさせ得る。本明細書に記載の様々な実施形態に従って開示される構成要素は、従来の構成よりもはるかに少ない労力で設置することができ、動作中の向上した保持を提供する。
【0013】
図1を参照すると、蒸気タービン2(例えば、高圧/中圧蒸気タービン)の部分断面概略図が示されている。蒸気タービン2は、例えば、低圧(LP)セクション4と、高圧(HP)セクション6とを含むことができる(LPセクション4またはHPセクション6のいずれかが、当技術分野で知られているように中圧(IP)セクションを含むことができることが理解される)。LPセクション4およびHPセクション6は、ケーシング7に少なくとも部分的に収容されている。蒸気は、ケーシング7の1つまたは複数の入口8を介してHPセクション6およびLPセクション4に入り、入口(単数または複数)8から軸方向下流に流れることができる。いくつかの実施形態では、HPセクション6とLPセクション4とは、共通のシャフト10によって接合され、これはベアリング12と接触し得、作動流体(蒸気)がLPセクション4およびHPセクション6の各々の内部でブレードの回転を強制するので、シャフト10の回転を可能にする。LPセクション4およびHPセクション6内のブレードに機械的加工を施した後、作動流体(例えば蒸気)は、ケーシング7の出口14を通って出ることができる。HPセクション6およびLPセクション4の中心線(CL)16は、基準点として示されている。LPセクション4とHPセクション6の両方は、ケーシング7のセグメント内に含まれる、ダイヤフラムアセンブリを含むことができる。
【0014】
図2は、本開示の様々な実施形態による蒸気タービンバケット20(例えば、HPセクション6および/またはLPセクション4内)の概略斜視図を示す。
図3は、蒸気タービンバケット20の一部の拡大斜視図を示す。示すように、蒸気タービンバケット(または単に、バケット)20は、第1の端部24と、第1の端部24とは反対側の第2の端部26とを有するブレード22を含むことができる。ブレード22の第1の端部24は、先端28を含むことができ、これはいくつかの実施形態ではシュラウド(図示せず)に結合することができる。ブレード22の第2の端部26には基部30があり、これはロータ(
図4)の対応するダブテールスロットを補完するためのダブテール32を含む。
図4は、バケット20のダブテール32と結合するための一組のダブテールスロット36を含むロータ34(例えば、蒸気タービンロータ)の一部の拡大斜視図を示す。
【0015】
図3に戻ると、従来の蒸気タービンバケットとは対照的に、バケット20は、ダブテール32を含むことができ、ダブテール32は、本体38と、本体から反対方向(d
1、d
2)に延びる複数の突起40と、反対方向(d
1、d
2)に沿って本体38を通って延びるシム係止スロット42とを含む。複数の突起40は、対応するダブテールスロット36(
図4)の複数の凹部44を補完する大きさである。様々な実施形態では、シム係止スロット42は、本体38の底面46で開口し、シム(
図5)と係合する大きさである。場合によっては、シム係止スロット42は、反対方向(d
1、d
2)に沿って本体38を完全に通って延びることができる。しかしながら、シム係止スロット42は、シム(
図5)と係合するために様々な形態をとることができることが理解される。様々な実施形態では、本体38は、ダブテールスロット36(
図4)の複数の凹部44の1つを補完するための最下部の球根状セクション48を含む。場合によっては、シム係止スロット42は、本体38の底面46から最下部の球根状セクション48内の場所50に延びる。シム52が
図5に概略的に示され、
図6に拡大斜視図で示され、そして本明細書でさらに説明される。
【0016】
図3に戻ると、様々な実施形態によれば、バケット20は、本体38の側面56から、複数の突起40から垂直な方向(d
p)に延びる軸方向保持機構54をさらに含むことができる。すなわち、軸方向保持機構54は、反対方向(d
1、d
2)に対して垂直である方向(d
p)に本体38の側面56から延びることができる。場合によっては、軸方向保持機構54は、本体38から第1の方向(方向d
p)に延びる第1の部材60と、第1の部材60から第2の別個の方向(d
h2)に延びる第2の部材62とを有する、フック58を含むことができる。様々な実施形態では、第2の別個の方向(d
h2)は、第1の方向(d
p)に垂直である。本明細書でさらに説明されるように、軸方向保持機構54は、軸方向保持部材64(
図7、
図8)を介して、バケット20をロータ34に(軸方向Aに)軸方向に保持するのを補助するように構成される。様々な実施形態では、軸方向保持機構54は、軸方向保持部材64と係合する大きさである本体38に隣接する空間66を画定する。空間66は、いくつかの実施形態では、軸方向保持機構54と本体38の側面56との間に位置してもよい。
図7は、ロータ34と係合したバケット20、およびロータ34内にバケット20を軸方向に保持するための空間66内の軸方向保持部材64の一部の概略切欠図を示す。
図8は、バケット(単数または複数)20を除いて、ロータ34に対して配置された軸方向保持部材64の半径方向外向きの斜視図を示す。場合によっては、軸方向保持部材64は、フック58(
図3)と係合して空間66(
図3、
図7)内での軸方向保持部材64の回転を防止するための回転防止タブ65(
図8)をさらに含む。加えて、回転防止ピン67(
図8)をロータ34に結合して、空間66内での軸方向保持部材64の半径方向の移動を防止することができる。
【0017】
図5および
図6に戻ると、シム52がより詳細に示されている。様々な実施形態では、シム52は、バケット20のシム係止スロット42と係合し、バケット20をダブテールスロット36(
図4)内に保持するのに役立つ大きさである。場合によっては、シム52は、主本体68を含み、主本体68は、主本体68の上面70と下面72との間で測定された第1の厚さ(t
1)を有する(シム52がダブテールスロット36のバケットとロータ34との間に装填されるとき、上面および下面70、72がそれぞれ半径方向内側および半径方向外側表面と一致する)。薄肉領域74が主本体68から延び、(主本体68と薄肉領域74との間で連続している)上面70と薄肉の下面76との間で測定された第2の厚さ(t
2)を有する。場合によっては、第2の厚さ(t
2)は、第1の厚さ(t
1)の約(例えば、+/−1〜5%)5%〜約50%である。第1の先細領域78が主本体68と薄肉領域74とを接続し、これは主本体68から薄肉領域74へと内側に先細になっている。シム52は、薄肉領域74から延びる係止領域80をさらに含むことができる。係止領域80は、フック82を含むことができ、これは上面70から離れるように(例えば、半径方向内側に)延びることができる。フック82は、バケット20のシム係止スロット42(
図3)と係合する大きさにすることができる。シム52は、薄肉領域74と係止領域80とを接続する第2の先細領域84をさらに含むことができ、第2の先細領域84は係止領域80から薄肉領域74へと内側に先細になっている。様々な実施形態では、係止領域80は、主本体68と等しい厚さ(t
1)(フック82を除く)を有することができ、これはバケット20がダブテールスロット36に装填されると、フック82がシム係止スロット42から外れるのを防止するのに役立ち得る。
【0018】
本明細書で説明するように、シム52は、バケット20のダブテール32とロータ34のダブテールスロット36との間に嵌合するように構成され、ロータ34内にバケット20を保持するのを補助する。場合によっては、フック82は、相補的なシム係止スロット42との相互作用を介して、バケット20と係合するのを補助することができる。さらに、様々な実施形態では、薄肉領域74は、蒸気タービンの狭い間隙内でのシム52の設置および取り外しを容易にする。すなわち、薄肉領域74は、バケット20に近接したスロット84(
図7および
図10に示す)内でのシム52の屈曲を可能にすることができる。場合によっては、係止領域80は、その下面88(
図6)に沿って丸みを帯びた縁部86を含み、これによりシム52を挿入し(例えば、係止領域80に先に)、シム係止スロット42と係合するように撓むことを可能にし得る。間隙および所望の設置技術に応じて、シム52をスロット84内に前方または後方方向のいずれかに挿入することができることが理解される。様々な実施形態では、薄肉領域74は、主本体68の長さ(1
MB)の約4分の1に等しい長さ(1
TR)を有することができる。
【0019】
図9および
図10は、バケット20、ロータ34(
図10)、およびシム52の斜視拡張図を示す。
図4はまた、本明細書に記載のように、複数のダブテールスロット36を含むロータ34の断面を示す。本開示の様々な態様では、ロータ34は、複数のダブテールスロット36と、複数のダブテールスロット36の1つの中にある少なくとも1つのバケット20とを含む。場合によっては、ロータ34の1段全体がバケット(単数または複数)20を使用して組み立てられるか、またはロータ34の複数段がバケット(単数または複数)20を使用して組み立てられる。
図9および
図10に見られるように、係止領域80は、シム係止スロット42を補完し、バケット20のダブテール32とロータ34のダブテールスロット36との間に嵌合する大きさである。
【0020】
図11は、様々な実施形態によるさらなる特徴を示す、ロータ34から見たバケット20の切欠図を示す。示すように、シム52をスロット36内に軸方向に保持するようにシム52を配置した後、ばね90をダブテールスロット36内に装填することができる。ばね90は、バケット20に対するシム52の位置をさらに維持するために、実質的に軸方向(A)に装填することができる。
図12は、ダブテールスロット36内のバケット20、ロータ34、およびシム52の間の関係を示す、ロータ34の組み立てられた部分の断面図を示す。
【0021】
バケット20および/またはシム52(
図2〜
図12)は、いくつかの方法で形成することができる。一実施形態では、バケット20および/またはシム52(
図2〜
図12)は、鋳造、鍛造、溶接および/または機械加工によって形成することができる。しかしながら、一実施形態では、付加製造がバケット20および/またはシム52(
図2〜
図12)を製造するのに特に適している。本明細書で使用する場合、付加製造(AM)は、従来のプロセスの場合である材料の除去ではなく、材料の連続した層形成を介して物体を製造する任意のプロセスを含み得る。付加製造は、あらゆる種類の工具、金型または器具を使用することなく、かつ廃棄材料をほとんどまたは全く伴わずに複雑な幾何学的形状を形成することができる。プラスチックの中実なビレットから構成要素を機械加工する場合には、かなりの部分が切り取られて廃棄されてしまうのに対し、付加製造において使用される材料は、部品を成形するために必要な材料だけである。付加製造プロセスは、限定はしないが、3D印刷、ラピッドプロトタイピング(RP)、直接デジタル製造(DDM)、選択的レーザ溶融(SLM)および直接金属レーザ溶融(DMLM)を含んでもよい。現在の状況においては、DMLMが有利であることが明らかになっている。
【0022】
付加製造プロセスの例を説明するために、
図13は、物体902を生成するための例示のコンピュータ化された付加製造システム900の概略/ブロック図を示す。この例では、システム900は、DMLM用に構成される。本開示の一般的な教示は、他の形態の付加製造に同様に適用可能であることが理解される。物体902は、二重壁のタービン要素として示されているが、付加製造プロセスは、バケット20および/またはシム52(
図2〜
図12)を製造するために容易に適合させることができることが理解される。AMシステム900は、一般に、コンピュータ化された付加製造(AM)制御システム904と、AMプリンタ906とを含む。AMシステム900は、後述するように、AMプリンタ906を使用して物体を物理的に生成するためにバケット20および/またはシム52(
図2〜
図12)を定義する一組のコンピュータ実行可能命令を含むコード920を実行する。各AMプロセスは、例えば、細粒粉末、液体(例えば、ポリマー)、シートなどの形態の異なる原材料を使用することができ、そのストックは、AMプリンタ906のチャンバ910に保持することができる。今回の場合、バケット20および/またはシム52(
図2〜
図12)は、プラスチック/ポリマーまたは同様の材料で作製することができる。図示されているように、アプリケータ912は、空白キャンバスとして広がる原材料914の薄層を形成することができ、これから最終物体の各連続スライスが形成される。他の場合には、アプリケータ912は、例えば、材料がポリマーである場合に、コード920によって定義される通りに先行の層上に次の層を直接適用または印刷することができる。示されている例では、レーザまたは電子ビーム916は、コード920によって定義されるように、各スライスの粒子を融合するが、これは迅速に硬化する液体プラスチック/ポリマーが採用される場合には必要ではない。AMプリンタ906の様々な部品は、各新しい層の追加に対応するように移動することができ、例えば、各層の後で、構築プラットフォーム918は降下することができ、ならびに/またはチャンバ910および/もしくはアプリケータ912が上昇することができる。
【0023】
AM制御システム904は、コンピュータプログラムコードとしてコンピュータ930に実装されて示されている。この点に関して、コンピュータ930は、メモリ932、プロセッサ934、入力/出力(I/O)インターフェース936、およびバス938を含むものとして示されている。さらに、コンピュータ930は、外部I/Oデバイス/リソース940および記憶システム942と通信するように示されている。一般に、プロセッサ934は、本明細書に記載のバケット20および/またはシム52(
図2〜
図12)を表すコード920からの命令の下で、メモリ932および/または記憶システム942に記憶されるAM制御システム904などのコンピュータプログラムコードを実行する。コンピュータプログラムコードの実行時に、プロセッサ934は、メモリ932、記憶システム942、I/Oデバイス940および/またはAMプリンタ906からデータを読み出すことおよび/またはこれらにデータを書き込むことができる。バス938が、コンピュータ930の構成要素の各々の間の通信リンクを提供し、I/Oデバイス940は、ユーザのコンピュータとの対話を可能にする任意のデバイス940(例えば、キーボード、ポインティングデバイス、ディスプレイなど)を備えることができる。コンピュータ930は、ハードウェアおよびソフトウェアの考えられる種々の組合せの代表にすぎない。例えば、プロセッサ934は、単一の処理ユニットを備えることができ、あるいはプロセッサ934を、例えばクライアントおよびサーバ上など、1つまたは複数の場所の1つまたは複数のプロセッシングユニットに分散させることができる。同様に、メモリ932および/または記憶システム942は、1つまたは複数の物理的な場所に存在することができる。メモリ932および/または記憶システム942は、磁気媒体、光学媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、などを含む様々な種類の非一時的コンピュータ可読記憶媒体の任意の組合せを備えることができる。コンピュータ930は、ネットワークサーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、携帯デバイス、携帯電話機、ポケットベル、携帯情報端末などの任意の種類のコンピューティングデバイスを備えることができる。
【0024】
付加製造プロセスは、非一時的コンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリ932、記憶システム942など)にバケット20および/またはシム52(
図2〜
図12)を表すコード920を記憶することによって始まる。前述のように、コード920は、外側電極を定義する一組のコンピュータ実行可能命令を含み、これはシステム900によるコードの実行時に、先端を物理的に生成するために使用することができる。例えば、コード920は、外側電極の正確に定義された3Dモデルを含むことができ、AutoCAD(登録商標)、TurboCAD(登録商標)、DesignCAD 3D Maxなどの多様な公知のコンピュータ支援設計(CAD)ソフトウェアシステムの一部から生成することができる。この点において、コード920は、任意の現在知られているまたは後に開発されるファイルフォーマットとすることができる。例えば、コード920は、3D SystemsのステレオリソグラフィCADプログラム用に生成された標準テッセレーション言語(Standard Tessellation Language、STL)によることができ、あるいは任意のAMプリンタ上で製作される任意の三次元物体の形状および構成の記述をあらゆるCADソフトウェアにとって可能にするように設計された拡張マークアップ言語(XML)ベースのフォーマットである米国機械学会(ASME)規格の付加製造ファイル(AMF)によることができる。コード920は、必要に応じて、異なるフォーマット間での転換、一組のデータ信号への変換および送信、一組のデータ信号としての受信およびコードへの変換、記憶などが可能である。コード920は、システム900への入力とすることができ、かつ部品設計者、知的財産(IP)プロバイダ、設計会社、システム900のオペレータもしくは所有者から、または他のソースから到来することができる。いずれにしても、AM制御システム904は、コード920を実行し、バケット20および/またはシム52(
図2〜
図12)を連続した薄いスライスに分割し、バケット20および/またはシム52は、液体、粉末、シートまたは他の材料の連続した層でAMプリンタ906を使用して組み立てられる。DMLMの例では、各層は、コード920によって定義された正確な幾何学的形状に溶融されて前の層に融合される。その後、バケット20および/またはシム52(
図2〜
図12)は、例えば、任意の様々な仕上げプロセス、例えば、二次的な機械加工、シーリング、研磨、イグナイタチップの他の部分への組み付けなどを施され得る。
【0025】
様々な実施形態では、互いに「結合」しているとして説明される構成要素は、1つまたは複数のインターフェースに沿って接合されてもよい。いくつかの実施形態では、これらのインターフェースは、別個の構成要素間の接合部を含むことができ、他の場合には、これらのインターフェースは、強固におよび/または一体的に形成された相互接続を含むことができる。すなわち、いくつかの場合において、互いに「結合」した構成要素は、単一の連続的な部材を定義するように同時に形成することができる。しかしながら、他の実施形態では、これらの結合された構成要素は、別々の部材として形成され、その後公知のプロセス(例えば、はんだ付け、締結、超音波溶接、接着)によって接合することができる。様々な実施形態では、「結合された」として説明される電子構成要素を、これらの電子構成要素が互いにデータを通信することができるように、従来の有線および/または無線手段を介してリンクすることができる。
【0026】
ある要素または層が別の要素または層に対して「上に」、「係合される」、「接続される」、または「結合される」と言及される場合には、他の要素または層に対して直接的に上に、係合され、接続され、または結合されてもよいし、あるいは介在する要素または層が存在してもよい。逆に、別の要素または層に対して「直接上に」、「直接係合される」、「直接接続される」、または「直接結合される」と言及される場合には、介在する要素または層は存在しなくてもよい。要素間の関係を記述するために使用される他の単語も同様なやり方(例えば、「間に」対「直接間に」、「隣接する」対「直接隣接する」など)で解釈するべきである。本明細書で使用する場合、「および/または」という用語は、関連する列挙された項目のいずれかおよび1つまたは複数のすべての組合せを含む。
【0027】
「内側」、「外側」、「真下」、「下方」、「下側」、「上方」、「上側」などのような空間的に相対的な用語は、本明細書では、図に示すような、1つの要素または特徴と別の要素(単数または複数)または特徴(単数または複数)との関係を記述するための説明を容易にするために使用することができる。空間的に相対的な用語は、図に描かれている向きに加えて、使用または動作中のデバイスの異なる向きを含むことを意図することができる。例えば、図中のデバイスが上下反転された場合、他の要素または特徴の「下方」または「真下」にあると記述される要素は、他の要素または特徴の「上方」に配される。したがって、「下方」の例の用語は、上方および下方の両方の向きを含むことができる。デバイスを、それ以外の方向に向ける(90度回転させる、または他の向きに回転させる)ことができ、したがって、本明細書で使用される空間的に相対的な記述はそれに応じて解釈される。
【0028】
本明細書は、最良の形態を含めて、本発明を開示するために実施例を用いており、また、任意のデバイスまたはシステムを製作し使用し、任意の組み込まれた方法を実行することを含めて、いかなる当業者も本発明を実施することが可能となるように実施例を用いている。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想到する他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、特許請求の範囲の文言との差がない構造要素を有する場合、または特許請求の範囲の文言との実質的な差がない等価の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にある。