特許第6972130号(P6972130)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6972130
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】電気エネルギー貯蔵デバイスの製造
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20211111BHJP
【FI】
   H01M10/04 Z
【請求項の数】19
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-527854(P2019-527854)
(86)(22)【出願日】2017年11月20日
(65)【公表番号】特表2020-500407(P2020-500407A)
(43)【公表日】2020年1月9日
(86)【国際出願番号】IB2017057244
(87)【国際公開番号】WO2018096435
(87)【国際公開日】20180531
【審査請求日】2020年7月21日
(31)【優先権主張番号】102016000119013
(32)【優先日】2016年11月24日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】517049345
【氏名又は名称】マンツ、イタリー、ソシエタ、ア、レスポンサビリタ、リミタータ
【氏名又は名称原語表記】MANZ ITALY S.R.L
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【弁理士】
【氏名又は名称】赤岡 明
(74)【代理人】
【識別番号】100217940
【弁理士】
【氏名又は名称】三並 大悟
(72)【発明者】
【氏名】マッシミリアーノ、サーレ
(72)【発明者】
【氏名】ファブリツィオ、ナンニ
【審査官】 守安 太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−181395(JP,A)
【文献】 特表2016−515753(JP,A)
【文献】 特表2014−503965(JP,A)
【文献】 特開2012−074402(JP,A)
【文献】 特開2012−185976(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/04
H01M 10/05
H01M 50/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気エネルギー貯蔵デバイスの製造のための方法であって、
− 第1のセパレータ(2)および第2のセパレータ(3)を送るステップと、
− 前記第1および第2のセパレータ(2;3)の間に一連の第1の電極(A1、A2)を次々と配列するステップと、
− 前記第1のセパレータ(2)の、前記第2のセパレータ(3)とは反対の側で一連の第2の電極(C1)を次々と配列し、前記第2の電極(C1)が、前記第1のセパレータ(2)を介在させつつそれぞれの第1の電極(A1)に重ねられ、前記第2の電極(C1)が、1つまたは複数の第1の電極(A2)に重複される前記第1のセパレータ(2)のいくつかの部分に配列されない、ステップと、
− 前記第2のセパレータ(3)の、前記第1のセパレータ(2)とは反対の側で一連の第3の電極(C2)を次々と配列し、前記第3の電極(C2)が、前記第2のセパレータ(3)を介在させつつそれぞれの第1の電極(A2)に重ねられ、前記第3の電極(C2)が、1つまたは複数の第1の電極(A1)に重ねられる前記第2のセパレータ(3)のいくつかの部分に配列されない、ステップとを含み、
前記第2の電極(C1)が、第1の電極(A1)に重ねられ、前記第1の電極(A1)が次いで、第3の電極(C2)が配列されない前記第2のセパレータ(3)の部分に重ねられ、前記第3の電極(C2)が、第1の電極(A2)に重ねられ、前記第1の電極(A2)が次いで、第2の電極(C1)が配列されない前記第1のセパレータ(2)の部分に重ねられ、
前記第1および第2のセパレータ(2;3)が、2つの連続要素を備え、前記方法が、前記第1、第2および第3の電極(A1、A2、C1、C2)ならびに前記第1および第2のセパレータ(2;3)を備える製品から個別要素(K、J)を分離するステップを含み、各個別要素(K;J)が、前記セパレータ(2;3)間の1つだけの第1の電極(A1、A2)、および第2の電極(C1)または第3の電極(C2)から成る1つだけの他の電極を含む、方法。
【請求項2】
互いに結合される複数の前記個別要素(K)を備える少なくとも1つの第1のグループ(12)を形成するステップ、および互いに結合される複数の前記個別要素(J)を備える少なくとも1つの第2のグループ(13)を形成するステップを含み、前記第1のグループ(12)の前記個別要素(K)の他方の電極が、第2の電極(C1)であり、および/または前記第2のグループ(13)の前記個別要素(J)の他方の電極が、第3の電極(C2)である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2および第3の電極(C1;C2)無しで前記第1および第2のセパレータ(2;3)に配列される前記第1の電極(A1、A2)を備える製品から補助個別要素(H)を分離するステップを含み、各補助個別要素が、いかなる他の電極も無しに、前記セパレータ(2;3)間の1つだけの第1の電極(A1、A2)を備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
各グループの2つの反対端に置かれる電極が、すなわち前記第1のグループ(12)に対しても前記第2のグループ(13)に対しても、第1の電極(A1、A2)から成るように、補助個別要素(H)が前記第1のグループ(12)の一端および前記第2のグループ(13)の一端に設けられる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記補助個別要素(H)の少なくとも1つの第1のマガジン(14)を形成するステップを含む、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記他方の電極が第2の電極(C1)である前記個別要素(K)の少なくとも1つの第2のマガジン(15)および前記他方の電極が第3の電極(C2)である前記個別要素(J)の少なくとも1つの第3のマガジン(16)を形成するステップを含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の電極(A1、A2)がアノードを備え、および/または前記第2の電極(C1)がカソードを備え、および/または前記第3の電極(C2)がカソードを備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
積層によって、前記第1、第2および第3の電極(A1、A2、C1、C2)を前記第1および第2のセパレータ(2;3)と結合するステップを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
特に請求項1から8のいずれか一項に記載の、電気エネルギー貯蔵デバイスの製造のための方法であって、
− 進路に沿って並んで配列される第1のセパレータ(2)および第2のセパレータ(3)を送るステップと、
− 前記第1および第2のセパレータ(2;3)間の前記進路に一連の第1の電極(A1、A2)を次々と配列するステップと、
− 前記第1のセパレータ(2)の、前記第2のセパレータ(3)とは反対の側で前記進路に一連の第2の電極(C1)を次々と配列し、前記第2の電極(C1)が、前記第1のセパレータ(2)を介在させつつそれぞれの第1の電極(A1)に重ねられ、前記第2の電極(C1)が、1つまたは複数の第1の電極(A2)に重複される前記第1のセパレータ(2)のいくつかの部分に配列されない、ステップと、
− 前記第2のセパレータ(3)の、前記第1のセパレータ(2)とは反対の側で前記進路に一連の第3の電極(C2)を次々と配列し、前記第3の電極(C2)が、前記第2のセパレータ(3)を介在させつつそれぞれの第1の電極(A2)に重ねられ、前記第3の電極(C2)が、1つまたは複数の第1の電極(A1)に重ねられる前記第2のセパレータ(3)のいくつかの部分に配列されない、ステップとを含み、
前記第2の電極(C1)が、第1の電極(A1)に重ねられ、前記第1の電極(A1)が次いで、第3の電極(C2)が配列されない前記第2のセパレータ(3)の部分に重ねられ、前記第3の電極(C2)が、第1の電極(A2)に重ねられ、前記第1の電極(A2)が次いで、第2の電極(C1)が配列されない前記第1のセパレータ(2)の部分に重ねられる、方法。
【請求項10】
特に請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実装するための、電気エネルギー貯蔵デバイスの製造のための装置であって、
− 進路に沿って並んで配列される第1のセパレータ(2)および第2のセパレータ(3)を送るための手段(4;5)と、
− 前記進路に沿って一連の第1の電極(A1、A2)を次々と前記第1のセパレータ(2)と前記第2のセパレータ(3)との間に介在させて配列するための手段(6;7)と、
− 前記進路に沿って前記第1のセパレータ(2)の、前記第2のセパレータ(3)とは反対の側で一連の第2の電極(C1)を次々と配列するための手段(8)と、
− 前記進路に沿って前記第2のセパレータ(3)の前記第1のセパレータ(2)とは反対の側で一連の第3の電極(C2)を次々と配列するための手段(9)と、
− 制御手段であって、
* 前記第2の電極(C1)が、前記第1のセパレータ(2)を介在させつつそれぞれの第1の電極(A1)に重複され、
* 前記第2の電極(C1)が、前記第1のセパレータ(2)のいくつかの部分に配列されず、前記第1のセパレータ(2)の前記部分が、1つまたは複数の第1の電極(A2)に重ねられ、
* 前記第3の電極(C2)が、前記第2のセパレータ(3)を介在させつつそれぞれの第1の電極(A2)に重ねられ、
* 前記第3の電極(C2)が、前記第2のセパレータ(3)のいくつかの部分に配列されず、前記第2のセパレータ(3)の前記部分が、1つまたは複数の第1の電極(A1)に重ねられ、
* 前記第2の電極(C1)が、第1の電極(A1)に重ねられ、前記第1の電極(A1)が次いで、前記第3の電極(C2)が配列されない前記第2のセパレータ(3)の部分に重ねられ、
* 前記第3の電極(C2)が、第1の電極(A2)に重ねられ、前記第1の電極(A2)が次いで、前記第2の電極(C1)が配列されない前記第1のセパレータ(2)の部分に重ねられる、ように前記装置を制御するように構成される制御手段とを備える、装置。
【請求項11】
前記制御手段が、前記第1、第2および第3の電極(A1、A2、C1、C2)ならびに前記第1および第2のセパレータ(2;3)を備える製品から個別要素(K、J)を分離するように構成され、各個別要素(K;J)が、前記セパレータ(2;3)間の1つだけの第1の電極(A1、A2)、および第2の電極(C1)または第3の電極(C2)から成る1つだけの他の電極を含む、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記制御手段が、複数の個別要素(K)を備える少なくとも1つの第1のグループ(12)および複数の個別要素(J)を備える少なくとも1つの第2のグループ(13)を形成するように構成され、前記第1のグループ(12)の前記個別要素(K)の他方の電極が、第2の電極(C1)であり、および/または前記第2のグループ(13)の前記個別要素(J)の他方の電極が、第3の電極(C2)である、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記制御手段が、前記第2および第3の電極(C1、C2)無しで前記第1および第2のセパレータ(2;3)に配列される前記第1の電極(A1、A2)を備える製品から補助個別要素(H)を分離するように構成され、各補助個別要素が、いかなる他の電極も無しで前記セパレータ(2;3)間の1つだけの第1の電極(A1、A2)を備える、請求項11または12に記載の装置。
【請求項14】
前記制御手段が、各グループの2つの反対端の電極が、すなわち前記第1のグループ(12)に対しても前記第2のグループ(13)に対しても、第1の電極(A1、A2)から成るように、前記第1のグループ(12)の一端および前記第2のグループ(13)の一端に補助個別要素(H)を置くように構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記第1および第2のセパレータを送るための前記手段が、テープ形状の前記第1のセパレータ(2)を送るために設けられる少なくとも1つの第1のフィーダ(4)と、テープ形状の前記第2のセパレータ(3)を送るために設けられる少なくとも1つの第2のフィーダ(5)と、を備える、請求項10から14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
一連の第1の電極を配列するための前記手段が、入口領域へいくつかの第1の電極(A1)を送るために設けられる少なくとも1つの第3のフィーダ(6)と、前記入口領域にいくつかの他の第1の電極(A2)を送るために設けられる少なくとも1つの第4のフィーダ(7)と、を備え、前記第3および第4のフィーダ(6;7)が、前記第1の電極(A1、A2)を次々と交互に送るように構成される、請求項10から15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
一連の第2の電極を配列するための前記手段が、前記第1のセパレータ(2)の側で前記第2の電極(C1)を送るために設けられる少なくとも1つの第5のフィーダ(8)を備える、請求項10から16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
一連の第3の電極を配列するための前記手段が、前記第2のセパレータ(3)の側で前記第3の電極(C2)を送るために設けられる少なくとも1つの第6のフィーダ(9)を備える、請求項10から17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記制御手段が、プログラム可能な電子手段を備える、請求項10から18のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気エネルギー貯蔵デバイスの製造のための方法および装置に関する。
【0002】
詳細には、排他的でなく、本発明は、電池、例えばリチウムイオン電池またはポリマーリチウムイオン電池を製造することに応用できる。
【背景技術】
【0003】
特に、各々が2つの分離部分と交互にされる2つの(カソードまたはアノード)電極から成る、複数のシングルセルを形成することによる電気エネルギー貯蔵デバイスの製造に参照がなされる。シングルセルは次いで共に(直列に)接続される。
【0004】
先行技術は、電気エネルギー貯蔵デバイスの製造のための方法の多くの例を含む。
【0005】
米国特許出願公開第2008/0280208A1は、それ自体に数回折り重ねられてアノードおよびカソードを分離する単一の連続分離要素を備える電気化学デバイスを製造するための方法を開示する。
【0006】
特許公報WO02/095858は、積層ユニットによって「Z」に折り畳まれる分離テープを開示する。
【0007】
米国特許出願公開第2002/0007552A1は、アノード用の少なくとも1つのテープ状材料、カソード用の1つのテープ状材料および2つの分離テープからの電池セルの製造のための方法を開示する。
【0008】
米国特許出願公開第2014/0134472A1は、第1の電極/セパレータ/第2の電極/セパレータ/第1の電極によって、かつ各第1の電極に積み重ねられる外側セパレータによって順に形成されるスタックを備える、二次電池のためのセルを開示する。
【0009】
米国特許出願公開第2016/006072A1は、積重ね領域に四組の電極を持つ2つの分離テープを送ることを含む、二次電池を製造するための方法を開示する。
【0010】
電気エネルギー貯蔵デバイスの製造の先行技術の様々な態様が改善可能である。第一に、製造性を上げることが望ましい。製造精度を改善して高品質電気エネルギー貯蔵デバイスを得ることがさらに望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的の一つは、先行技術の上述の制限および欠点の1つまたは複数を是正することができる、電気エネルギー貯蔵デバイスの製造のための方法および/または装置を提供することである。
【0012】
1つの利点は、電気エネルギー貯蔵デバイスが高製造性で製造されることを可能にすることである。
【0013】
1つの利点は、高品質の電気エネルギー貯蔵デバイスが製造されることを可能にすることである。
【0014】
1つの利点は、製造工程でセルをひっくり返す必要なく端部電極が常にアノードである、複数のシングルセルから形成される電気エネルギー貯蔵デバイスの製造である。
【0015】
1つの利点は、電気エネルギー貯蔵デバイスを製造するための構造的に安価かつ単純な装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
これらの目的および利点ならびにさらに他のものは、以下に述べられる請求項の1つまたは複数による装置によっておよび/または方法によって達成される。
【0017】
一実施形態において、電気エネルギー貯蔵デバイスの製造のための方法が、互いに隣り合う2つのセパレータを送るステップと、2つのセパレータ間に一連のアノードを次々と配列するステップと、2つのセパレータの2つの外側に一連のカソードを次々と、各アノードにカソードを重ねることによって交互に配列するステップとを含む。本方法は、各々が2つのセパレータの一部分を介在させつつ(単一の)アノードおよび(単一の)カソードを含む、様々な単一要素を分離するステップを含んでもよい。
【0018】
一実施形態において、電気エネルギー貯蔵デバイスの製造のための装置が、互いに隣り合う2つのセパレータの2つのフィーダと、2つのセパレータ間に一連のアノードを次々と交互に配列するために構成される2つのアノードフィーダと、2つのセパレータの2つの外側に一連のカソードを次々と、各アノードにカソードを重ねることによって交互に配列するために構成される2つのカソードフィーダとを備える。本装置は、各々が2つのセパレータの一部分を介在させつつ(単一の)アノードおよび(単一の)カソードを含む、様々な単一要素を分離するためのデバイスを備えてもよい。
【0019】
本発明は、非限定例としてその一実施形態を例示する添付図面を参照して、より良く理解および実装されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明に係る電気エネルギー貯蔵デバイスの製造のための装置の一実施形態の、立面垂直視による図である。
図2図1の拡大詳細を図示する。
図3図1の拡大詳細を図示する。
図4図1の装置の進行中に電極が採用し得る構成の特定の実施形態を、上部平面視により図示する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
1により、全体的に、電気エネルギー貯蔵デバイスの製造のための装置が示されている。
【0022】
製造装置1は、特に、(事前設定された)進路に沿って互いに隣り合う第1のセパレータ2および第2のセパレータ3を送るための手段を備えてもよい。第1のセパレータ2は、連続テープ形状のセパレータ材料から成ってもよい。第2のセパレータ3は、連続テープ形状のセパレータ材料から成ってもよい。
【0023】
第1および第2のセパレータ2および3を送るための手段は、特に、第1のテープ状のセパレータ2を送るために配置される少なくとも1つの第1のフィーダ4を備えてもよい。第1および第2のセパレータを送るための手段は、特に、第2のテープ状のセパレータ3を送るために配置される少なくとも1つの第2のフィーダ5を備えてもよい。第1のフィーダ4は、例えば、少なくとも1つのリールから少なくとも1つのテープを繰り出すための(公知の)デバイスを備えてもよい。第2のフィーダ5は、例えば、少なくとも1つのリールから少なくとも1つのテープを繰り出すための(公知の)デバイスを備えてもよい。第1のフィーダ4は、特に、連続的および/または断続的に進行しつつ動作してもよい。第2のフィーダ5は、特に、連続的および/または断続的に進行しつつ動作してもよい。
【0024】
製造装置1は、特に、第1のセパレータ2と第2のセパレータ3との間における上述の進路に、一連の第1の電極A1、A2を次々と配列するための手段を備えてもよい。
【0025】
一連の第1の電極A1、A2を配列するための上述の手段は、特に、2つのセパレータ2および3間の入口区域に一連の第1の電極A1を送るために配置される少なくとも1つの第3のフィーダ6、ならびに上述の入口区域に一連の第1の電極A2を送るために配置される少なくとも1つの第4のフィーダ7を備えてもよい。第3のフィーダ6および第4のフィーダ7は、特に、第1の電極A1、A2を連続して次々と交互に送るような様式で構成されてもよい。
【0026】
第3のフィーダ6は、例えば、少なくとも1つのリールから少なくとも1つのテープを繰り出すための(公知の)デバイスを備えてもよい。第4のフィーダ7は、例えば、少なくとも1つのリールから少なくとも1つのテープを繰り出すための(公知の)デバイスを備えてもよい。第3のフィーダ6は、特に、連続的および/または断続的に進行しつつ動作してもよい。第4のフィーダ7は、特に、連続的および/または断続的に進行しつつ動作してもよい。第3のフィーダ6は、例えば、テープから電極A1を分離するための、そしてセパレータに電極A1を貼り付けるための(公知の)デバイスを備えてもよい。第4のフィーダ7は、例えば、テープから電極A2を分離するための、そしてセパレータに電極A2を貼り付けるための(公知の)デバイスを備えてもよい。
【0027】
製造装置1は、特に、第1のセパレータ2の、第2のセパレータ3とは反対の側で上述の進路に一連の第2の電極C1を次々と配列するための手段を備えてもよい。
【0028】
一連の第2の電極C1を配列するための上述の手段は、特に、第1のセパレータ2側で第2の電極C1を送るために配置される少なくとも1つの第5のフィーダ8を備えてもよい。第5のフィーダ8は、例えば、少なくとも1つのリールから少なくとも1つのテープを繰り出すための(公知の)デバイスを備えてもよい。第5のフィーダ8は、特に、連続的および/または断続的に進行しつつ動作してもよい。第5のフィーダ8は、例えば、テープから電極C1を分離するための、そしてセパレータに電極C1を貼り付けるための(公知の)デバイスを備えてもよい。
【0029】
製造装置1は、特に、第2のセパレータ3の、第1のセパレータ2とは反対の側で上述の進路に一連の第3の電極C2を次々と配列するための手段を備えてもよい。
【0030】
一連の第3の電極C2を配列するための上述の手段は、特に、第2のセパレータ3側で第3の電極C2を送るために配置される少なくとも1つの第6のフィーダ9を備えてもよい。第6のフィーダ9は、例えば、少なくとも1つのリールから少なくとも1つのテープを繰り出すための(公知の)デバイスを備えてもよい。第6のフィーダ9は、特に、連続的および/または断続的に進行しつつ動作してもよい。第6のフィーダ9は、例えば、テープから電極C2を分離するための、そしてセパレータに電極C2を貼り付けるための(公知の)デバイスを備えてもよい。
【0031】
製造装置1は、特に、第2の電極C1が第1のセパレータ2を介在させつつそれぞれの第1の電極A1に重ねられるように、セパレータおよび電極を送るための上述の送り手段を制御するために構成される制御手段を備えてもよい。
【0032】
制御手段は、制御手段を実装可能であるコンピュータプログラム命令が設けられるプログラム可能な電子制御手段、例えば電子プロセッサを備えてもよい。
【0033】
制御手段は、特に、第1のセパレータ2のいくつかの部分に第2の電極C1が(規則的な様式では)配列されないような様式で、セパレータおよび電極を送るための上述の送り手段を制御するために構成されてもよい。第2の電極C1が配列されない、第1のセパレータ2の上述の部分は、1つまたは複数の第1の電極A2に重ねられてもよい。
【0034】
制御手段は、特に、第3の電極C2が第2のセパレータ3を介在させつつそれぞれの第1の電極A2に重ねられるように、セパレータおよび電極を送るための上述の送り手段を制御するために構成されてもよい。制御手段は、特に、第2のセパレータ3のいくつかの部分に第3の電極C2が配列されないような様式で、セパレータおよび電極を送るための上述の送り手段を制御するために構成されてもよい。第3の電極C2が配列されない、第2のセパレータ3の上述の部分は、1つまたは複数の第1の電極A1に重ねられてもよい。
【0035】
制御手段は、特に、第2の電極C1が第1の電極A1に重ねられ、第1の電極A1が次いで、第3の電極C2が配列されない第2のセパレータ3の部分に重ねられてもよいように、セパレータおよび電極を送るための上述の送り手段を制御するために構成されてもよい。制御手段は、特に、第3の電極C2が第1の電極A2に重ねられ、第1の電極A2が次いで、第2の電極C1が配列されない第1のセパレータ2の部分に重ねられてもよいように、セパレータおよび電極を送るための上述の送り手段を制御するために構成されてもよい。
【0036】
製造装置1は、特に、セパレータ2および3を、積層によって、少なくとも第1の電極A1、A2および/または第2の電極C1および/または第3の電極C2と結合するために上述の進路に沿って配置される少なくとも1つの(例えばローラ型の)積層デバイス10を備えてもよい。積層デバイス10は、特に、様々なフィーダ6〜9がセパレータ2および3上に電極A1、A2、C1、C2を導入する区域の下流に配置されてもよい。
【0037】
製造装置1は、特に、連続製品から個別要素を(例えばレーザ切断、双刃機械的切断または他の種類の切断によって)分離するために配置される少なくとも1つの切断デバイス11を備えてもよい。切断デバイス11は、特に、様々なフィーダ6〜9がセパレータ2および3上に電極A1、A2、C1およびC2を導入する区域の下流に、ならびに/または積層デバイス10の下流に配置されてもよい。
【0038】
制御手段は、電気エネルギー貯蔵デバイスの製造のための方法を作動させるような様式で構成されてもよい。この製造方法は、特に、進路に沿って互いに隣り合う第1のセパレータ2および第2のセパレータ3を送るステップを含んでもよい。
【0039】
この製造方法は、特に、第1のセパレータ2と第2のセパレータ3との間における進路に一連の第1の電極A1、A2を次々と配列するステップを含んでもよい。第1の電極A1、A2は、第3のフィーダ6から来る第1の電極A1を第4のフィーダ7から来る第1の電極A2と交互にするように配列されてもよい。
【0040】
この製造方法は、特に、第1のセパレータ2の第2のセパレータ3とは反対の(外)側で進路に一連の第2の電極C1を次々と配列するステップを含んでもよい。各第2の電極C1は、第1のセパレータ2を介在させつつそれぞれの第1の電極A1に重ねられてもよい。第1のセパレータ2のいくつかの部分に(規則的な間隔で)、第2の電極C1を配列しないようにそれが設けられてもよい。第1のセパレータ2のそのような部分は、少なくとも1つの第1の電極A1に重ねられてもよい。
【0041】
この製造方法は、特に、第2のセパレータ3の第1のセパレータ2とは反対の(外)側で進路に一連の第3の電極C2を次々と配列するステップを含んでもよい。各第3の電極C2は、第2のセパレータ3を介在させつつそれぞれの第1の電極A2に重ねられてもよい。第2のセパレータ3のいくつかの部分に(規則的な間隔で)、第3の電極C2を配列しないようにそれが設けられてもよい。第2のセパレータ3のそのような部分は、少なくとも1つの第1の電極A2に重ねられてもよい。
【0042】
第2の電極C1および第3の電極C2は、第5のフィーダ8から来る(第1のセパレータ2の外側の)第2の電極C1を第6のフィーダ9から来る(第2のセパレータ3の外側の)1つの第3の電極C2と交互にするように配列されてもよい。第2の電極C1および第3の電極C2は、(第5のフィーダ8から来る)第2の電極C1を(第3のフィーダ6から来る)第1の電極A1に、および(第6のフィーダ9から来る)第3の電極C2を(第4のフィーダ7から来る)第1の電極A2に重ねるように配列されてもよい。
【0043】
第1の電極A1およびA2は、特に、アノードを備えていてもよい。第2の電極C1は、特に、カソードを備えていてもよい。第3の電極C2は、特に、カソードを備えていてもよい。
【0044】
製造方法は、特に、各第2の電極C1が(第3のフィーダ6による)それぞれの第1の電極A1に重ねられ、第1の電極A1が次いで、第3の電極C2が配列されない第2のセパレータ3の一部分に重ねられてもよい。製造方法は、特に、各第3の電極C2が(第4のフィーダ7による)それぞれの第1の電極A2に重ねられ、第1の電極A2が次いで、第2の電極C1が配列されない第1のセパレータ2の一部分に重ねられてもよい。
【0045】
第1のセパレータ2は、連続(テープ)要素を備えていてもよい。第2のセパレータ3は、連続(テープ)要素を備えていてもよい。製造方法は、特に、第1のおよび第2のセパレータ2および3に配列される第1、第2および第3の電極A1、A2、C1およびC2を備える製品から個別要素K、Jを分離するステップを含んでもよい。分離は、切断デバイスによって(例えば切断デバイス11によって)行われてもよい。
【0046】
分離される各個別要素K、Jは、本実施形態におけるように、ただ1つの第1の電極A1またはA2、および第2の電極C1または第3の電極C2から成ってもよい1つだけの他の電極を含んでもよい。
【0047】
方法は、特に、互いに結合される(例えば連続的に接続される)複数の個別要素Kから成る少なくとも1つの第1のグループ12を形成するステップを含んでもよく、第1のグループ12の個別要素Kの他方の電極は第2の電極C1である。第1のグループ12は、例えば、互いに重ねられる個別要素Kの(垂直)スタックから成ってもよい。
【0048】
方法は、特に、互いに結合される(例えば連続的に接続される)複数の個別要素Jから成る少なくとも1つの第2のグループ13を形成するステップを含んでもよく、第2のグループ13の個別要素Jの他方の電極は第3の電極C2である。第2のグループ13は、例えば、互いに重ねられる個別要素Jの(垂直)スタックから成ってもよい。
【0049】
方法は、特に、第2および第3の電極C1およびC2なしで、第1のセパレータ2と第2のセパレータ3との間に配列される第1の電極A1、A2を備える製品から個別補助要素Hを分離するステップを含んでもよい。各個別補助要素Hは、本場合におけるように、いかなる他の電極もなしで、セパレータ2および3間に含まれるただ1つの第1の電極A1またはA2から成ってもよい。
【0050】
1つの個別補助要素Hが、第1のグループ12の底部および頂部に設けられる端部電極が第1の電極A1から成り、ならびに第2のグループ13の底部および頂部に設けられる端部電極が第1の電極A2から成るような様式で、第1のグループ12(垂直スタック)の頂部および第2のグループ13(垂直スタック)の底部に設けられてもよい。この様式で、個別要素KまたはJをひっくり返す必要なく、端部電極が常に同じ種類(アノード)であることを確保することが可能である。
【0051】
製造方法は、特に、個別補助要素Hの少なくとも1つの第1のマガジン14を形成するステップを含んでもよい。第1のマガジン14を形成するステップは、第2および第3の電極C1およびC2を、一定期間の間、送ることなく、上述の進路に沿ってセパレータ2および3ならびに第1の電極A1およびA2を送るステップを含んでもよい。第1のマガジン14を形成するステップは、セパレータ2および3を第1の電極A1およびA2と(積層デバイス10によって)結合するステップ、(切断デバイス11によって)個別補助要素Hを分離するステップ、ならびに第1のマガジン14に個別補助要素Hを搬送するステップを含んでもよい。個別補助要素Hは、必要に応じて第1のマガジン14から取り出されてもよい。
【0052】
製造方法は、特に、個別要素Kの他方の電極が第2の電極C1から成るこれらの個別要素Kの少なくとも1つの第2のマガジン15を形成するステップを含んでもよい。製造方法は、特に、個別要素Jの他方の電極が1つの第3の電極C2から成るこれらの個別要素Jの少なくとも1つの第3のマガジン16を形成するステップを含んでもよい。個別要素KおよびJは、特に、例えば要素の欠陥による不合格のため、または他の工程不規則性のため、通常の加工工程中に個別要素KまたはJの考えられる欠陥を置き換えるために、必要に応じて第2のマガジン15からまたは第3のマガジン16から取り出されてもよい。
【0053】
製造方法は、特に、積層によって(例えば積層デバイス10によって)、第1、第2および第3の電極A1、A2、C1、C2を第1および第2のセパレータ2および3と結合するステップを含んでもよい。
【0054】
個別要素のグループ12および13(シングルセルのスタック)は、最終製品、すなわち電気エネルギー貯蔵デバイス、特にリチウムイオン電池を得るために、(公知の種類の)さらなる工程を受けてもよい。
【0055】
様々なフィーダ4〜9は、特に、電気エネルギー貯蔵デバイスの製造のための公知の装置に既に使用されている種類の、セパレータおよび/または電極を送るためのデバイスを備えてもよい。
【0056】
製造装置1は、個別要素KおよびJならびに個別補助要素Hを、切断デバイス11の出口から所望の場所に、特にグループ化区域、すなわちグループ12および13が形成される場所に、もしくはマガジン14、15および16に、またはマガジン14、15および16からグループ12および13の形成区域に転送するような様式で構成される1つまたは複数の(図示されない、例えば公知の種類の)マニピュレータをさらに備えてもよい。
【0057】
個別補助要素Hは、グループ12の形成スペースと異なる場所で、例えば次のグループ12が形成されることを可能にするためにグループ12が転送される作業ステーションでグループ12の端部に(スタックの頂部に)に置かれてもよい。
図1
図2
図3
図4