特許第6972158号(P6972158)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6972158
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】除湿装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/0083 20190101AFI20211111BHJP
   F24F 3/14 20060101ALI20211111BHJP
   F24F 13/22 20060101ALI20211111BHJP
   F25B 29/00 20060101ALI20211111BHJP
   F25B 39/00 20060101ALI20211111BHJP
   F28D 1/047 20060101ALI20211111BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20211111BHJP
   B01D 53/26 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   F24F1/0083
   F24F3/14
   F24F1/0007 361D
   F24F13/22
   F25B29/00 391A
   F25B39/00 D
   F25B39/00 Z
   F28D1/047 C
   F25B1/00 396E
   B01D53/26 100
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-549083(P2019-549083)
(86)(22)【出願日】2017年10月20日
(86)【国際出願番号】JP2017038027
(87)【国際公開番号】WO2019077744
(87)【国際公開日】20190425
【審査請求日】2020年3月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊東 大輔
【審査官】 浅野 弘一郎
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2017/103987(WO,A1)
【文献】 特開2015−078399(JP,A)
【文献】 特開2010−054060(JP,A)
【文献】 特開2003−240266(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第03081871(EP,A1)
【文献】 特開平03−255857(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/084397(WO,A1)
【文献】 国際公開第2015/059832(WO,A1)
【文献】 特開昭63−233224(JP,A)
【文献】 特開2009−145009(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第3081871(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/0083
F24F 3/14
F24F 13/22
F25B 29/00
F25B 39/00
F28D 1/047
F25B 1/00
B01D 53/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体内に配置された送風機および冷媒回路とを備え、
前記送風機は、空気を送風するように構成されており、
前記冷媒回路は、圧縮機、凝縮器、減圧装置および蒸発器を有し、かつ前記圧縮機、前記凝縮器、前記減圧装置、前記蒸発器の順に冷媒を循環させるように構成されており、
前記凝縮器は、前記冷媒が流れ、かつ第1外径を有する第1伝熱管を有し、
前記蒸発器は、前記冷媒が流れ、かつ第2外径を有する第2伝熱管を有し、
前記蒸発器は、前記凝縮器よりも風上に配置されており、
前記凝縮器の前記第1伝熱管の前記第1外径は、前記蒸発器の前記第2伝熱管の前記第2外径よりも小さく、
前記蒸発器の前記第2伝熱管は円管であり、
前記凝縮器の前記第1伝熱管は扁平管であり、
前記第1伝熱管の断面形状は、前記蒸発器と前記凝縮器とが並ぶ方向に延びるように構成されており
前記第1伝熱管の前記第1外径は、前記扁平管の短軸の外径である除湿装置
【請求項2】
前記凝縮器の材料の孔食電位は、前記蒸発器の材料の孔食電位よりも高い、請求項1に記載の除湿装置
【請求項3】
前記凝縮器の前記第1伝熱管は、前記蒸発器と前記凝縮器とが並ぶ方向において、前記蒸発器の前記第2伝熱管が少ない領域に配置されている、請求項1または2に記載の除湿装置
【請求項4】
前記冷媒は、炭化水素系の可燃性冷媒であり、
前記蒸発器の容積に対する前記凝縮器の容積は100%以下である、請求項1〜のいずれか1項に記載の除湿装置
【請求項5】
前記凝縮器および前記蒸発器の各々の面積は、前記送風機の吸込口の面積よりも大きい、請求項1〜のいずれか1項に記載の除湿装置
【請求項6】
前記凝縮器と前記送風機の前記吸込口との間に隙間が設けられている、請求項に記載の除湿装置
【請求項7】
前記凝縮器の下方に配置されたドレン皿を備え、
前記凝縮器と前記ドレン皿との間に隙間が設けられている、請求項1〜のいずれか1項に記載の除湿装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
空気調和機の一例として除湿装置がある。除湿装置は、例えば特開2001−221458号公報(特許文献1)に開示されている。上記公報に記載された除湿装置においては、蒸発器は凝縮器よりも風上に配置されている。一般的に除湿装置においては、蒸発器における伝熱管の外径と凝縮器における伝熱管の外径とは同一である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−221458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
蒸発器における伝熱管の外径と凝縮器における伝熱管の外径とが同一である場合には、蒸発器における伝熱管の周りを流れる空気の流路の通風抵抗が凝縮器における伝熱管の周りを流れる空気の流路において維持される。そのため、凝縮器における伝熱管の周りを流れる空気の流路の通風抵抗は、蒸発器における伝熱管の周りを流れる空気の流路の通風抵抗よりも低減されない。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、凝縮器における伝熱管の周りを流れる空気の流路の通風抵抗を蒸発器における伝熱管の周りを流れる空気の流路の通風抵抗よりも低減することができる空気調和機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る除湿装置は、筐体と、筐体内に配置された送風機および冷媒回路とを備えている。送風機は、空気を送風するように構成されている。冷媒回路は、圧縮機、凝縮器、減圧装置および蒸発器を有し、かつ圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器の順に冷媒を循環させるように構成されている。凝縮器は、冷媒が流れ、かつ第1外径を有する第1伝熱管を有している。蒸発器は、冷媒が流れ、かつ第2外径を有する第2伝熱管を有している。蒸発器は、凝縮器よりも風上に配置されている。凝縮器の第1伝熱管の第1外径は、蒸発器の第2伝熱管の第2外径よりも小さい。蒸発器の第2伝熱管は円管である。凝縮器の第1伝熱管は扁平管である。第1伝熱管の断面形状は、蒸発器と凝縮器とが並ぶ方向に延びるように構成されている。第1伝熱管の第1外径は、扁平管の短軸の外径である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、凝縮器の第1伝熱管の第1外径は、凝縮器よりも風上に配置された蒸発器の第2伝熱管の第2外径よりも小さいため、凝縮器における第1伝熱管の周りを流れる空気の流路の通風抵抗を蒸発器における第2伝熱管の周りを流れる空気の流路の通風抵抗よりも低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態1に係る除湿装置の冷媒回路図である。
図2】本発明の実施の形態1に係る除湿装置の構成を示す概略図である。
図3】本発明の実施の形態1に係る除湿装置の蒸発器および凝縮器の断面図である。
図4】本発明の実施の形態3に係る除湿装置の蒸発器および凝縮器の断面図である。
図5】本発明の実施の形態4に係る除湿装置の蒸発器および凝縮器の断面図である。
図6】本発明の実施の形態4の比較例に係る除湿装置の蒸発器および凝縮器の断面図である。
図7】本発明の実施の形態5に係る除湿装置における蒸発器容積に対する凝縮器容積の割合と蒸発器容積に対する凝縮器の容積変化時の冷媒量/燃焼限界下限濃度時の冷媒量との関係を示すグラフである。
図8】本発明の実施の形態6に係る除湿装置の蒸発器と送風機の吸込口との位置関係を示す図である。
図9】本発明の実施の形態7に係る除湿装置の構成を示す概略図である。
図10】本発明の実施の形態8に係る除湿装置の蒸発器および凝縮器の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照符号が付され、その説明は繰り返されない。以下の各実施の形態においては、空気調和機の一例として除湿装置について説明する。
【0010】
実施の形態1.
図1および図2を参照して、本発明の実施の形態1に係る空気調和機としての除湿装置1の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る除湿装置1の冷媒回路図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る除湿装置1の構成を示す概略図である。
【0011】
図1および図2に示されるように、除湿装置1は、圧縮機2、凝縮器3、減圧装置4および蒸発器5を有する冷媒回路10と、送風機6と、筐体20とを備えている。冷媒回路10および送風機6は筐体20内に配置されている。筐体20は、除湿装置1が除湿対象とする外部空間(室内空間)に面している。
【0012】
冷媒回路10は、圧縮機2、凝縮器3、減圧装置4、蒸発器5の順に冷媒を循環させるように構成されている。具体的には、冷媒回路10は、圧縮機2、凝縮器3、減圧装置4、蒸発器5の順に配管で接続されることにより構成されている。そして、冷媒は、この配管内を通って冷媒回路10を圧縮機2、凝縮器3、減圧装置4、蒸発器5の順に循環する。
【0013】
圧縮機2は冷媒を圧縮するように構成されている。具体的には、圧縮機2は吸入口から低圧冷媒を吸入して圧縮し、高圧冷媒として吐出口から吐出するように構成されている。圧縮機2は、冷媒の吐出容量が可変に構成されていてもよい。具体的には、圧縮機2はインバータ圧縮機であってもよい。圧縮機2が冷媒の吐出容量を可変に構成されている場合には、除湿装置1内の冷媒循環量は、圧縮機2の吐出容量を調整することにより制御することが可能となる。
【0014】
凝縮器3は、圧縮機2で昇圧された冷媒を凝縮して冷却するように構成されている。凝縮器3は、冷媒と空気との間で熱交換を行う熱交換器である。凝縮器3は、冷媒の入口と出口、および空気の入口と出口とを有している。凝縮器3の冷媒の入口は圧縮機2の吐出口に配管で接続されている。
【0015】
減圧装置4は、凝縮器3にて冷却された冷媒を減圧させて膨張させるように構成されている。減圧装置4は、例えば膨張弁である。この膨張弁は電子制御弁であってもよい。なお、減圧装置4は、膨張弁に限られず、キャピラリーチューブであってもよい。減圧装置4は、凝縮器3の冷媒の出口と蒸発器5の冷媒の入口との各々に配管でそれぞれ接続されている。
【0016】
蒸発器5は、減圧装置4にて減圧されて膨張された冷媒に吸熱させて冷媒を蒸発させるように構成されている。蒸発器5は、冷媒と空気との間で熱交換を行う熱交換器である。蒸発器5は、冷媒の入口と出口、および空気の入口と出口とを有している。蒸発器5の冷媒の出口は圧縮機2の吸込口に配管で接続されている。蒸発器5は、送風機6によって発生する空気の流れにおいて凝縮器3よりも上流に配置されている。つまり、蒸発器5は、凝縮器3よりも風上に配置されている。
【0017】
送風機6は空気を送風するように構成されている。そして、送風機6は、空気を筐体20の外部から内部に取り込んで凝縮器3および蒸発器5に送風可能に構成されている。具体的には、送風機6は、外部空間(室内空間)から空気を筐体20内に取り込んで蒸発器5および凝縮器3を通過させた後に筐体20外に吐き出すように構成されている。
【0018】
本実施の形態では、送風機6は、軸6aと、軸6aを中心に回転するファン6bとを有している。ファン6bが軸6aを中心に回転することによって、図中矢印Aで示すように外部空間(室内空間)から取り込まれた空気が蒸発器5および凝縮器3を順に通過した後に、図中矢印Bで示すように再び外部空間(室内空間)へ吐き出される。このようにして、空気は、除湿装置1を経由して外部空間(室内空間)を循環する。
【0019】
本実施の形態では、送風機6は、送風機6によって発生する空気の流れにおいて凝縮器3よりも下流に配置されている。なお、送風機6は、送風機6によって発生する空気の流れにおいて、凝縮器3と蒸発器5との間に配置されていてもよく、蒸発器5よりも上流に配置されていてもよい。また、送風機6は、例えば1台であってもよい。
【0020】
筐体20には、除湿対象とする外部空間(室内空間)から筐体20の内部に空気を入れるための吸込口21と、筐体20の内部から外部空間(室内空間)に空気を吹き出すための吹出口22とが設けられている。また、筐体20は、吸込口21と吹出口22とをつなぐ風路(空気の流路)23を有している。風路23には蒸発器5、凝縮器3、送風機6が配置されている。したがって、蒸発器5と凝縮器3とは同一の風路23内に配置されている。
【0021】
風路23内において、図中矢印Cで示されるように、ファン6bが軸6aを中心に回転することによって筐体20の外部から吸込口21を通って筐体20の内部に吸込まれた空気が蒸発器5、凝縮器3、送風機6の順に通過し、吹出口22を通って筐体20の外部に吹出される。
【0022】
なお、除湿装置1において、風路23内には、凝縮器3、蒸発器5、送風機6の他に冷媒回路を構成する任意の部材が配置されていてもよい。例えば風路23内には、減圧装置4が配置されていてもよい。
【0023】
また、筐体20は風路23を第1領域23aと第2領域23bとを仕切る仕切部24を含んでいる。つまり、筐体20の内部には、仕切部24によって仕切られた第1領域23aと、第2領域23bとの2つの領域が設けられている。第1領域23a内には、凝縮器3、蒸発器5が配置されている。また、第2領域23bには送風機6が配置されている。送風機6によって発生する空気の流れにおいて、第1領域23aは第2領域23bよりも風上に位置している。
【0024】
図2を参照して、仕切部24は、第1領域23aと第2領域23bとをつなぐように構成された送風機6の吸込口24aを有している。仕切部24は、例えば平板状に形成されている。送風機6の軸6aが延びる方向(軸方向)に沿って第1領域23aから吸込口24aを見たときに、ファン6bは吸込口24a内に配置されている。つまり、ファン6bの外径は吸込口24aの内径よりも小さい。吸込口24aは、ファン6bの吸込み面積を閉塞しないように構成されている。
【0025】
なお、空気調和機が室内に設置される場合、凝縮器3の熱が室外へ放熱されることにより、室内が冷却されてもよい。この室外への放熱のため、排気ダクトの機器への搭載および機器自体が窓側に設置されてもよい。
【0026】
続いて、図3を参照して、凝縮器3および蒸発器5の構成を詳しく説明する。図3は、本発明の実施の形態1に係る凝縮器3および蒸発器5の断面図である。
【0027】
本実施の形態の除湿装置1では、凝縮器3は、複数のフィン11および第1伝熱管12を有している。複数のフィン11の各々は薄板状に構成されている。複数のフィン11は互いに積層するように配置されている。第1伝熱管12は互いに積層された複数のフィン11を積層方向に貫通するように配置されている。第1伝熱管12は、この積層方向に直線状に延びる複数の第1直線部と、複数の第1直線部をつなぐ複数の第1湾曲部とを有している。複数の第1直線部の各々と複数の第1湾曲部の各々とが互いに直列に接続されることにより、第1伝熱管12は蛇行するように構成されている。本実施の形態では、第1伝熱管12は円管である。
【0028】
蒸発器5は、複数のフィン13および第2伝熱管14を有している。複数のフィン13の各々は薄板状に構成されている。複数のフィン13は互いに積層するように配置されている。第2伝熱管14は互いに積層された複数のフィン13を積層方向に貫通するように配置されている。第2伝熱管14は、この積層方向に直線状に延びる複数の第2直線部と、複数の第2直線部をつなぐ複数の第2湾曲部とを有している。複数の第2直線部の各々と複数の第2直線部の各々とが互いに直列に接続されることにより、第2伝熱管14は蛇行するように構成されている。本実施の形態では、第2伝熱管14は円管である。
【0029】
図3は、凝縮器3の複数のフィン11の積層方向および蒸発器の複数のフィン13の積層方向のそれぞれに直交する断面における断面図である。凝縮器3では、図3に示される断面において、複数の第1伝熱管12における第1直線部が配置されている。これらの複数の第1伝熱管12における第1直線部の外径(第1外径)および内径(第1内径)は互いに同一であってもよい。
【0030】
本実施の形態では、これらの複数の第1伝熱管12における第1直線部は、列方向に3列に並んで配置されている。これらの3列の列方向における各列に配置された第1伝熱管12における第1直線部間の間隔は互いに同一であってもよい。なお、この間隔は、列方向における隣り合う各列に配置された第1伝熱管12における第1直線部の中心間の距離である。本実施の形態では、列方向において互いに隣り合う各列の複数の第1伝熱管12における第1直線部は、段方向に互いにずれるように配置されている。つまり、列方向において互いに隣り合う各列の複数の第1伝熱管12における第1直線部の中心は、列方向に一直線状に配置されていない。
【0031】
また、本実施の形態では、列方向において互いに隣り合う各列の複数の第1伝熱管12における第1直線部は、列方向に互いに重ならないように配置されている。さらに、本実施の形態では、列方向において互いに隣り合う各列の複数の第1伝熱管12における第1直線部は、段方向に互いに部分的に重ならないように配置されている。
【0032】
本実施の形態では、これらの複数の第1伝熱管12における第1直線部は各列において段方向に4段に並んで配置されている。また、本実施の形態では、これらの複数の第1伝熱管12における第1直線部は各列において段方向に直線状に並んで配置されている。つまり、各列において段方向に並んで配置された複数の第1伝熱管12における第1直線部の中心は一直線に配置されている。さらに、本実施の形態では、これらの3列の列方向における両端の各列に配置された複数の第1伝熱管12における第1直線部の段方向の位置は互いに同一である。また、これらの3列の列方向における中央の列に配置された第1伝熱管12における第1直線部の段方向の位置は、両端の各列に配置された複数の第1伝熱管12における第1直線部の段方向の位置間の中央に配置されている。
【0033】
蒸発器5では、図3に示される断面において、複数の第2伝熱管14における第2直線部が配置されている。これらの複数の第2伝熱管14における第2直線部の外径(第2外径)および内径(第2内径)は互いに同一であってもよい。
【0034】
本実施の形態では、これらの複数の第2伝熱管14における第2直線部は、列方向に3列に並んで配置されている。これらの3列の列方向における各列に配置された第2伝熱管14における第2直線部間の間隔は互いに同一であってもよい。なお、この間隔は、列方向における隣り合う各列に配置された第2伝熱管14における第2直線部の中心間の距離である。本実施の形態では、列方向において互いに隣り合う各列の複数の第2伝熱管14における第2直線部は、段方向に互いにずれるように配置されている。つまり、列方向において互いに隣り合う各列の複数の第2伝熱管14における第2直線部の中心は、列方向に一直線状に配置されていない。
【0035】
また、本実施の形態では、列方向において互いに隣り合う各列の複数の第2伝熱管14における第2直線部は、列方向に互いに部分的に重なるように配置されている。さらに、本実施の形態では、列方向において互いに隣り合う各列の複数の第2伝熱管14は、段方向に互いに部分的に重なるように配置されている。
【0036】
本実施の形態では、これらの複数の第2伝熱管14における第2直線部は各列において段方向に4段に並んで配置されている。また、本実施の形態では、これらの複数の第2伝熱管14における第2直線部は各列において段方向に直線状に並んで配置されている。つまり、各列において段方向に並んで配置された複数の第2伝熱管14における第2直線部の中心は一直線に配置されている。さらに、本実施の形態では、これら3列の列方向における両端の各列に配置された複数の第2伝熱管14における第2直線部の段方向の位置は互いに同一である。また、これらの3列の列方向における中央の列に配置された第2伝熱管14における第2直線部の段方向の位置は、両端の各列に配置された複数の第2伝熱管14における第2直線部の段方向の位置間の中央に配置されている。
【0037】
凝縮器3の第1伝熱管12の第1外径は、蒸発器5の第2伝熱管14の第2外径よりも小さい。凝縮器3の第1伝熱管12の第1内径は、蒸発器5の第2伝熱管14の第2内径よりも小さい。凝縮器3における3列の列方向における両端の各列に配置された複数の第1伝熱管12における第1直線部の中心の位置と、蒸発器5における3列の列方向における中央の列に配置された複数の第2伝熱管14における第2直線部の中心の位置とは、段方向において互いに同一である。凝縮器3における3列の列方向における中央の列に配置された複数の第1伝熱管12における第1直線部の中心の位置と、蒸発器5における3列の列方向における両端の各列に配置された複数の第2伝熱管14における第2直線部の中心の位置とは、段方向において互いに同一である。
【0038】
隣り合う第1伝熱管12における第1直線部の間の最短距離は、隣り合う第2伝熱管14における第2直線部の最短距離よりも大きい。なお、この最短距離は、隣り合う伝熱管の外周面間において最も短い距離である。したがって、第1伝熱管12の周りを流れる空気の流路の幅は、第2伝熱管14の周りを流れる空気の流路の幅よりも大きくなる。そのため、第1伝熱管12の周りを流れる空気の流路の通風抵抗は、第2伝熱管14の周りを流れる空気の流路の通風抵抗よりも低減される。
【0039】
なお、図3においては、凝縮器3と蒸発器5とは、列方向(水平方向)に並列に配置されている。しかしながら、凝縮器3と蒸発器5とは、段方向(垂直方向)に並列に配置されていてもよい。例えば凝縮器3が上側であり、蒸発器5が下側であっても、蒸発器5が風上側であり、凝縮器3が風下側であって、凝縮器3および蒸発器5が同一の風路内に設置されていれば良い。第1伝熱管12および第2伝熱管14は、円管に限られず、冷媒が流れる伝熱管の管断面積が円管相当に変換された場合に凝縮器3の伝熱管の相当直径が蒸発器5の伝熱管の相当直径よりも小さければよい。なお、この相当直径は、(4×管断面積/π)^0.5で規定される。
【0040】
次に、図1および図2を参照して、除湿装置1の除湿運転時の動作について説明する。
圧縮機2から吐出された過熱ガス状態の冷媒は、風路23内に配置された凝縮器3に流入する。凝縮器3に流入した過熱ガス状態の冷媒は、吸込口21を通じて外部空間から風路23内に取り込まれた空気と熱交換されることにより冷却されて気液二相状態の冷媒となる。そして、気液二相状体の冷媒はさらに冷却されて過冷却状態の冷媒となる。
【0041】
凝縮器3から流出した過冷却液状態の冷媒は、減圧装置4を通過することにより減圧され、気液二相状態の冷媒となった後、風路23内に配置された蒸発器5に流入する。蒸発器5に流入した気液二相状態の冷媒は、吸込口21を通じて外部空間から風路23内に取り込まれた空気と熱交換されることにより加熱されて過熱ガス状態の冷媒となる。この過熱ガス状態の冷媒が圧縮機2に吸入され、圧縮機2で圧縮されて再び吐出される。
【0042】
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態の除湿装置1によれば、凝縮器3の第1伝熱管12の第1外径は、凝縮器3よりも風上に配置された蒸発器5の第2伝熱管14の第2外径よりも小さいため、凝縮器3での空気の流路の幅が蒸発器5での空気の流路の幅よりも大きくなる。そのため、凝縮器3における第1伝熱管12の周りを流れる空気の流路の通風抵抗を蒸発器5における第2伝熱管14の周りを流れる空気の流路の通風抵抗よりも低減することができる。したがって、通風抵抗を低減することにより送風機6の入力(ファン入力)を低減することができる。よって、省エネルギー性能が高い除湿装置1を提供することができる。
【0043】
また、凝縮器3の第1伝熱管12の外径が蒸発器5の第2伝熱管14の外径よりも小さいため、凝縮器3の内容積を蒸発器5の内容積よりも減らすことが可能となる。これにより、所望の蒸発能力に対する必要冷媒量を低減することができる。さらに、冷媒量を低減することにより製品のコストを低減することができる。
【0044】
また、凝縮器3の第1伝熱管12の細径化により、凝縮器3内で熱伝達の悪い液冷媒の流速を増加させて熱伝達率を向上させることができる。このため、凝縮器3の熱交換性能を改善することができる。ガス冷媒領域または気液二相冷媒領域における伝熱管の分岐数よりも、液冷媒領域における伝熱管の分岐数を減らすことにより、冷媒の流速を増加することができるため、更に凝縮性能を改善することができる。凝縮性能の改善により冷媒回路内の凝縮圧力と蒸発圧力の差を低減することができるため、圧縮機2の仕事量を低減することができる。これにより、圧縮機2の消費電力量を低減することができる。
【0045】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2の除湿装置1は、凝縮器3に蒸発器5の孔食電位よりも高い材料が使用されている点で実施の形態1の除湿装置1と異なっている。本実施の形態の除湿装置1においては、凝縮器3の材料の孔食電位は、蒸発器5の材料の孔食電位よりも高い。
【0046】
一般的に孔食電位の低い材料ほど腐食し易い。凝縮器3の材料の孔食電位が蒸発器5の材料の孔食電位よりも高いと、蒸発器5で除湿された水(除湿水)が凝縮器3へ飛散した場合に、凝縮器3の腐食が抑制される。
【0047】
凝縮器3の材料の孔食電位が蒸発器5の材料の孔食電位よりも低いと、蒸発器5の材料が含まれた除湿水が凝縮器へ飛散した場合、または、蒸発器5と凝縮器3とが接触した場合、凝縮器3の材料の腐食が進行し易い。
【0048】
除湿装置1の動作中、凝縮器3は蒸発器5よりも高圧になる。したがって、特に孔食等の腐食が進むと蒸発器5よりも凝縮器3は破壊し易いため、凝縮器3からの冷媒漏洩のリスクが高くなる。例えば、蒸発器5および凝縮器3の材料がアルミニウムの場合、蒸発器5の材料はアルミニウム合金1050(孔食電位−745.8mV)であり、凝縮器3の材料はアルミニウム合金3003(孔食電位−719.3mV)である組合せが良い。
【0049】
凝縮器3のうちフィン13は腐食しても冷媒漏洩のリスクは高くならないため、凝縮器3のうち第1伝熱管12の材料の孔食電位が蒸発器5の第2伝熱管14の材料の孔食電位よりも高ければよい。孔食電位を蒸発器のフィン≦凝縮器のフィン<蒸発器の伝熱管<凝縮器の伝熱管の順にすると、伝熱管の腐食による冷媒漏洩を防ぐ効果が高くなる。
【0050】
本実施の形態の空気調和機によれば、凝縮器3の材料の孔食電位は蒸発器5の材料の孔食電位よりも高い。したがって、蒸発器5で除湿した水が凝縮器3に飛散しても、凝縮器3の腐食耐力が蒸発器5の腐食耐力よりも大きいため、凝縮器3の腐食を抑制することができる。
【0051】
実施の形態3.
図4を参照して、本発明の実施の形態3の除湿装置1は、凝縮器3の第1伝熱管12が実施の形態1の除湿装置1と異なっている。図4は、凝縮器3の複数のフィン11の積層方向および蒸発器の複数のフィン13の積層方向のそれぞれに直交する断面における断面図である。
【0052】
蒸発器5の第2伝熱管14は円管である。凝縮器3の第1伝熱管12は扁平管である。第1伝熱管12の断面形状は、蒸発器5と凝縮器3とが並ぶ方向に延びるように構成されている。また、第1伝熱管12は、第1伝熱管12は、この積層方向に直線状に延びる複数の第1直線部と、複数の第1直線部をつなぐヘッダとを有している。第1伝熱管12の複数の第1直線部の各々は複数の細径の管路を有している。
【0053】
本実施の形態の除湿装置1よれば、蒸発器5の第2伝熱管14として排水性に優れた円管が用いられ、凝縮器3の第1伝熱管12として内径が細径であり且つ全体が扁平形状である扁平管が用いられている。このため、凝縮器3の通風抵抗を小さくすることができる。
【0054】
また、除湿装置1の蒸発器5において、除湿水がフィン13又は第2伝熱管14に滞留すると、空気と冷媒間の熱伝達の阻害の要因および通風抵抗の悪化の要因となる。特に室内で設置される除湿装置1では、除湿水の室内への漏水につながる。プレートフィンと円管とを組み合わせた熱交換器は、円管の径方向における両側からプレートフィンに沿って除湿水が排水されるため、扁平管等の熱交換器に比べ、排水性に優れるので、除湿水の滞留による熱交換性能の低下も抑制できる。一方、凝縮器3に扁平管を備えた熱交換器を用いることにより、細径化により凝縮器3の内容積を減らすことができ、かつ扁平形状により通風抵抗を減らすことができる。
【0055】
なお、細径円管を複数用いても内容積を減らすことは可能であるが、熱交換性能(管外面積)を補うために多大な本数の細径円管が必要になるため、通風抵抗およびコストが増加する。多穴の扁平管であれば、複数の流路が一本に集約されているため、細径円管よりも本数を減らすことが可能である。そのため、通風抵抗の低減によるファン入力の低減および安価に凝縮器3を構成できる。
【0056】
扁平管は水平方向に配置されても良いし、鉛直方向に配置されても良い。プレートフィン、コルゲートフィン等の凝縮器3のフィン形状は、所望の性能や扁平管の設置姿勢により選択される。以上から、省エネルギー性能に優れ、安価な除湿装置1の提供が可能になる。
【0057】
実施の形態4.
図5を参照して、本発明の実施の形態4の除湿装置1は、凝縮器3の第1伝熱管12が実施の形態1の除湿装置1と異なっている。図5および図6は、凝縮器3の複数のフィン11の積層方向および蒸発器の複数のフィン13の積層方向のそれぞれに直交する断面における断面図である。
【0058】
図5中矢印で示されるように、通風方向に対し、蒸発器5の第2伝熱管14の本数が少ない領域に凝縮器3の第1伝熱管12が配置されている。凝縮器3の第1伝熱管12は、蒸発器5と凝縮器3とが並ぶ方向において、蒸発器5の第2伝熱管14が少ない領域に配置されている。
【0059】
図5に示されるように、通風方向(列方法)において、蒸発器5の第2伝熱管14の本数の少ない領域に凝縮器3の第1伝熱管12が配置されているため、通風方向の通風抵抗を段方向に均一化することができる。このため、最上流の蒸発器5に入る空気の風速分布を均一にすることができるため、熱交換効率が高くなる。
【0060】
また、蒸発器5の空気に偏流が生じると部分的に風速が増速するため、通風抵抗が悪化するのでファン入力が悪化する。風速が均一であれば、蒸発器前面の平均風速が低下するため、ファン入力を低下させることができる。
【0061】
図6に示されるように、比較例においては、蒸発器5と凝縮器3とが並ぶ方向に、蒸発器5の第2伝熱管14の多い領域に凝縮器3の第1伝熱管12が配置されている。この場合には、蒸発器5の第2伝熱管14の後縁が熱交換量の小さい死水域となるため、凝縮器3の第1伝熱管12の前縁での熱交換効率が悪くなる。
【0062】
これに対して、本実施の形態の除湿装置1によれば、図5に示されるように、蒸発器5の第2伝熱管14が少ない領域に凝縮器3の第1伝熱管12が配置される。このため、蒸発器5の第2伝熱管の後縁の影響が小さい状態で、凝縮器3の第1伝熱管12を空気が通過する。したがって、凝縮器3の第1伝熱管12の前縁での熱伝達が可能になり、熱交換効率を高めることができる。
【0063】
実施の形態5.
本発明の実施の形態5の除湿装置1においては、冷媒は炭化水素(HC)系の可燃性冷媒であってよい。冷媒は、具体的には、例えばR290等であってもよい。蒸発器5の容積に対する凝縮器3の容積は100%以下である。
【0064】
図7を参照して、冷媒について、炭化水素(HC)系の可燃性冷媒であるR290を例に説明する。図7は、冷媒の流路容積を示す蒸発器5の容積に対する凝縮器容積の割合と蒸発器容積に対する凝縮器3の容積変化時の冷媒量/燃焼限界下限濃度時の冷媒量との関係を示している。図7中横軸において蒸発器容積に対する凝縮器容積の割合は、蒸発器容積と凝縮器容積とが同等の場合に100%である。また、図7中縦軸の蒸発器容積に対する凝縮器容積変化時の冷媒量/燃焼限界下限濃度時の冷媒量は、燃焼限界下限濃度の冷媒量と蒸発器容積に対する凝縮器の容積変化時の冷媒量が同等の場合が100%である。この比率が100%以下であると燃えない冷媒量となる。
【0065】
既存のプレートフィン型の円管の熱交換器では、蒸発器容積に対する凝縮器容積の割合は200%以上であり、燃焼限界下限濃度を超える。凝縮器3の伝熱管を細径円管、扁平管等を用いて凝縮器3の容積を蒸発器5の容積に対し100%以下にすると、R290の燃焼限界下限濃度未満の冷媒量で使用可能な除湿装置1を提供できる。能力が大きくなると設置される部屋の広さも大きくなるため、蒸発器容積に対する凝縮器容積の割合が100%以下であれば、能力帯に依らず燃焼下限未満の濃度は維持される。R290の燃焼限界下限濃度は2%であり、本実施の形態であれば室内の容積に対し2%未満の冷媒量で除湿装置1を構成可能になる。
【0066】
なお、冷媒はR290を例に説明したがこれに限定されない。R600a等他の炭化水素(HC)系冷媒の違いによる液密度の差は小さいが、所望の冷媒に応じて凝縮器3の容積の大きさを調整しても良い。
【0067】
実施の形態6.
図8は、蒸発器5と吸込口24aとが重なる方向において、吸込口24aと反対側から蒸発器5を見たときの蒸発器5と吸込口24aとの位置関係を示す図である。図8を参照して、本発明の実施の形態6の除湿装置1においては、フィンと伝熱管による熱交換面積が送風機6の吸込口24aにより形成される面積よりも大きい。つまり、凝縮器3および蒸発器5の各々の面積は、送風機6の吸込口24aの面積よりも大きい。
【0068】
本実施の形態の除湿装置1によれば、凝縮器3および蒸発器5の各々の面積が送風機6の吸込口24aの面積よりも大きいため、凝縮器3および蒸発器5の各々の面積が送風機6の吸込口24aの面積よりも小さい場合に比べ、凝縮器3および蒸発器5に流入する空気の風速を小さくすることが可能になる。これにより、通風抵抗を低減できる。したがって、ファン入力を低減ですることができる。
【0069】
実施の形態7.
図9を参照して、本発明の実施の形態7の除湿装置1においては、凝縮器3と送風機6の吸込口24aとの間に所望の隙間tがある。
【0070】
本実施の形態によれば、凝縮器3と送風機6の吸込口24aに隙間tがあるため、隙間tが無い場合に比べ、送風機6の吸込口24aの面積よりも広く凝縮器3および蒸発器5を通過する空気を集められ、熱交換器の有効熱交換面積を拡げられる。これにより、熱交換性能を向上できるため、蒸発性能および凝縮性能の向上により省エネルギー性能に優れた除湿装置1を提供することができる。
【0071】
実施の形態8.
図10を参照して、本発明の実施の形態8の除湿装置1は、凝縮器3の下方に配置されたドレン皿18を備えている。ドレン皿18は除湿水(ドレン水)を貯留可能に構成されている。凝縮器3とドレン皿18との間に隙間が設けられている。つまり、垂直方向に凝縮器3の底面とドレン皿18の上面とは離れている。また、本実施の形態では、隣り合う第1伝熱管12の間にフィン11が配置されている。このフィン11はコルゲートフィンであってもよい。なお、フィン11又は第1伝熱管12とドレン皿18との間の隙間は、ヘッダ(図示せず)を支柱にして構成されていても良い。
【0072】
本実施の形態の除湿装置1によれば、凝縮器3とドレン皿18との間に隙間が設けられている。このため、除湿水を介した蒸発器5と凝縮器3の電位差による凝縮器3のフィン11および第1伝熱管12の孔食を抑制することができる。
【0073】
また、一般的なプレートフィン型の熱交換器を用いた場合、凝縮器3の下端部のフィン11により除湿水19が保持される。これにより、除湿水19がドレンタンクへ流れ難くなるため、除湿水19の漏水の要因になる。
【0074】
本実施の形態の除湿装置1によれば、凝縮器3のフィン11または第1伝熱管12が、ドレン皿18と接触しないように隙間が設けられている。そのため、凝縮器3の下端部のフィン11により除湿水19が保持されることが抑制される。したがって、除湿水19がドレンタンク(図示せず)へ流れ難くなることが抑制されるため、除湿水19の漏水を抑制することができる。
【0075】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0076】
1 除湿装置、2 圧縮機、3 凝縮器、4 減圧装置、5 蒸発器、6 送風機、10 冷媒回路、12 第1伝熱管、14 第2伝熱管、18 ドレン皿、20 筐体、24a 吸込口 t 隙間。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10