特許第6972162号(P6972162)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6972162機器ビーム相反性特定方法、装置および電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6972162
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】機器ビーム相反性特定方法、装置および電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/06 20060101AFI20211111BHJP
   H04B 7/08 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   H04B7/06 958
   H04B7/08 802
【請求項の数】18
【全頁数】40
(21)【出願番号】特願2019-551303(P2019-551303)
(86)(22)【出願日】2018年3月8日
(65)【公表番号】特表2020-512745(P2020-512745A)
(43)【公表日】2020年4月23日
(86)【国際出願番号】CN2018078469
(87)【国際公開番号】WO2018166401
(87)【国際公開日】20180920
【審査請求日】2019年10月1日
(31)【優先権主張番号】201710160629.6
(32)【優先日】2017年3月17日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】高 秋彬
(72)【発明者】
【氏名】タムラカール ラケシュ
(72)【発明者】
【氏名】スー シン
(72)【発明者】
【氏名】黄 秋萍
(72)【発明者】
【氏名】李 輝
【審査官】 谷岡 佳彦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2016/055102(WO,A1)
【文献】 国際公開第2017/038337(WO,A1)
【文献】 国際公開第2016/160728(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0285583(US,A1)
【文献】 Samsung,Discussion on beam correspondence[online],3GPP TSG RAN WG1 #88 R1-1702941,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88/Docs/R1-1702941.zip>,2017年02月07日
【文献】 vivo,Discussion on beam management for NR MIMO[online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1701 R1-1700274,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1701/Docs/R1-1700274.zip>,2017年01月09日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/02−7/12
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1機器に応用される機器ビーム相反性の特定方法において、
ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信するように第2機器に指示することと、
前記第2機器から送信された参照信号を受信し、前記参照信号の受信品質を算出することと、
前記第2機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信し、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出することと、
前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定することとを含む機器ビーム相反性の特定方法。
【請求項2】
前記ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信するように第2機器に指示することは、
前記第2機器の現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記第2機器に指示するための第1シグナリングを、前記第2機器に送信すること、または、
目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングであって、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記第2機器に指示するための第2シグナリングを、前記第2機器に送信することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2機器から送信された参照信号を受信することは、
前記第1機器にビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記第2機器に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記参照信号を受信すること、または、
現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれ参照信号を受信し、信号品質が最適な受信ビーム候補を特定し、前記信号品質が最適な受信ビーム候補で、後に送信される参照信号を受信すること、または、
前記ビーム訓練信号を受信する信号品質が最適な受信ビームである最適なビーム訓練信号受信ビームで、前記参照信号を受信することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信することは、
前記第1機器にビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記第2機器に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記ビーム訓練信号を受信すること、または、
前記参照信号を受信する信号品質が最適な受信ビームで、前記ビーム訓練信号を受信すること、または、
現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれビーム訓練信号を受信し、信号品質が最適な受信ビーム候補を特定し、前記信号品質が最適な受信ビーム候補で、後に送信されるビーム訓練信号を受信することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定することは、
前記複数のビーム訓練信号の受信品質のうちの最大受信品質を特定し、前記最大受信品質を前記参照受信品質とすることと、
前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定することとを含み、
または、
前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定することは、
前記複数のビーム訓練信号の受信品質を大きい順にソートし、前からK(1より大きい整数)個のビーム訓練信号の受信品質を選択することと、
前記K個のビーム訓練信号の受信品質の平均値を算出し、前記平均値を前記参照受信品質とすることと、
前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定することとを含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信する前に、
前記複数のビーム訓練信号の送信を前記第2機器に指示することをさらに含み、
前記第2機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信することは、具体的に、
前記第2機器から指示に基づいて送信された前記複数のビーム訓練信号を受信する請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第1指示情報を前記第2機器に送信すること、または、
前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第1指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第2指示情報を前記第2機器に送信すること、または、
前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第3指示情報を前記第2機器に送信すること、または、
前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第2指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第4指示情報を前記第2機器に送信することをさらに含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定することは、
前記第1機器が、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すること、または、
前記第2機器が、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、前記第1機器が、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を前記第2機器に送信すること、または、
前記第1機器が、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、前記第2機器が比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、比較結果を前記第2機器に送信することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
第2機器に応用される機器ビーム相反性の特定方法において、
第1機器の指示を受信することと、
前記第1機器が参照信号の受信品質を算出すべく、前記第1機器の指示に基づいて、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信することと、
複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信することとを含む機器ビーム相反性の特定方法。
【請求項10】
前記第1機器の指示に基づいて、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信することは、
前記第1機器から第1シグナリングを受信し、前記第1シグナリングに基づいて、現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信すること、または、
目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングを前記第1機器から受信し、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信することを含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する前に、
複数のビーム訓練信号を送信する指示を前記第1機器から受信することをさらに含み、
複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信することは、具体的に、
複数のビーム訓練信号を送信する指示に基づいて、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第2機器のビーム相反性の成立が前記第1機器によって特定された場合に送信される第1指示情報を前記第1機器から受信し、前記第1指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送すること、または、
前記第2機器のビーム相反性の不成立が前記第1機器によって特定された場合に送信される第2指示情報を前記第1機器から受信し、前記第2指示情報に基づいて、第1指定送信ビームでデータを伝送すること、または、
前記第2機器のビーム相反性が成立し、且つ前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送することが前記第1機器によって特定された場合に送信される第3指示情報を前記第1機器から受信し、前記第3指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送すること、または、
前記第2機器のビーム相反性が成立しなく、且つ前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送することが前記第1機器によって特定された場合に送信される第4指示情報を前記第1機器から受信し、前記第4指示情報に基づいて、第2指定送信ビームでデータを伝送することを含む請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信することは、
前記第1機器が前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、前記第2機器が複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信すること、または、
前記第1機器が前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を前記第2機器に送信し、前記第2機器によって、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、前記第2機器が複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信すること、または、
前記第1機器が前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果を前記第2機器に送信し、前記第2機器によって比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、前記第2機器が複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信することを含む請求項9に記載の方法。
【請求項14】
ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信するように第2機器に指示する指示モジュールと、
前記第2機器から送信された参照信号を受信し、前記参照信号の受信品質を算出する第1算出モジュールと、
前記第2機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信し、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出する第2算出モジュールと、
前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する処理モジュールとを含む機器ビーム相反性の特定装置。
【請求項15】
前記指示モジュールは、具体的に、
前記第2機器の現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記第2機器に指示するための第1シグナリングを、前記第2機器に送信し、または、
目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングであって、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記第2機器に指示するための第2シグナリングを、前記第2機器に送信し、
および/または、
前記第1算出モジュールは、
ビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記第2機器に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記参照信号を受信し、または、現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれビーム訓練信号を受信し、信号品質が最適な受信ビーム候補を特定し、前記信号品質が最適な受信ビーム候補で、後に送信されるビーム訓練信号を受信し、または、前記ビーム訓練信号を受信する信号品質が最適な受信ビームである最適なビーム訓練信号受信ビームで、前記参照信号を受信する第1受信サブモジュールと、
前記参照信号の受信品質を算出する第1算出サブモジュールとを含み、
および/または、
前記第2算出モジュールは、
ビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記第2機器に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記ビーム訓練信号を受信し、または、前記参照信号を受信する信号品質が最適な受信ビームで、前記ビーム訓練信号を受信し、または、現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれビーム訓練信号を受信し、信号品質が最適な受信ビーム候補を特定し、前記信号品質が最適な受信ビーム候補で、後に送信されるビーム訓練信号を受信する第2受信サブモジュールと、
前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出する第2算出サブモジュールとを含み、
および/または、
前記処理モジュールは、
前記複数のビーム訓練信号の受信品質のうちの最大受信品質を特定し、前記最大受信品質を前記参照受信品質とする第1特定サブモジュールと、
前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定する第2特定サブモジュールとを含み、
および/または、
前記処理モジュールは、
前記複数のビーム訓練信号の受信品質を大きい順にソートし、前からK(1より大きい整数)個のビーム訓練信号の受信品質を選択するソートサブモジュールと、
前記K個のビーム訓練信号の受信品質の平均値を算出し、前記平均値を前記参照受信品質とする算出サブモジュールと、
前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定する第3特定サブモジュールとを含み、
および/または、
前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第1指示情報を前記第2機器に送信し、または、
前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第1指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第2指示情報を前記第2機器に送信し、または、
前記第2機器が指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第3指示情報を前記第2機器に送信し、または、
前記第2機器が指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第2指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第4指示情報を前記第2機器に送信する送信モジュールをさらに含む請求項14に記載の装置。
【請求項16】
第1機器の指示を受信する受信モジュールと、
前記第1機器が参照信号の受信品質を算出すべく、前記第1機器の指示に基づいて、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信する第1送信モジュールと、
複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する第2送信モジュールとを含む機器ビーム相反性の特定装置。
【請求項17】
前記第1送信モジュールは、具体的に、
前記第1機器から第1シグナリングを受信し、前記第1シグナリングに基づいて、現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信し、または、
目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングを前記第1機器から受信し、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信し、
および/または、
前記受信モジュールは、さらに、
複数のビーム訓練信号を送信する指示を前記第1機器から受信し、
前記第2送信モジュールは、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する場合、具体的に、
前記複数のビーム訓練信号を送信する指示に基づいて、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信し、
および/または、
前記受信モジュールは、さらに、
前記第1機器のビーム相反性テスト結果を受信し、
さらに、
前記第2機器のビーム相反性の成立が前記第1機器によって特定された場合に送信される第1指示情報を前記第1機器から受信し、前記第1指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送し、または、
前記第2機器のビーム相反性の不成立が前記第1機器によって特定された場合に送信される第2指示情報を前記第1機器から受信し、前記第2指示情報に基づいて、第1指定送信ビームでデータを伝送し、または、
前記第2機器のビーム相反性が成立し、且つ前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送することが前記第1機器によって特定された場合に送信される第3指示情報を前記第1機器から受信し、前記第3指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送し、または、
前記第2機器のビーム相反性が成立しなく、且つ前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送することが前記第1機器によって特定された場合に送信される第4指示情報を前記第1機器から受信し、前記第4指示情報に基づいて、第2指定送信ビームでデータを伝送する処理モジュールを含み、
および/または、
前記第2送信モジュールは、具体的に、
前記第1機器が前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を前記第2機器に送信し、前記第2機器によって前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信し、または、
前記第1機器が前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果を前記第2機器に送信し、前記第2機器によって比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する請求項16に記載の装置。
【請求項18】
第1機器と第2機器とを含む機器ビーム相反性の特定システムであって、
第1機器は、
ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信するように第2機器に指示する指示モジュールと、
前記第2機器から送信された参照信号を受信し、前記参照信号の受信品質を算出する第1算出モジュールと、
前記第2機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信し、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出する第2算出モジュールと、
前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する処理モジュールとを含み、
第2機器は、
第1機器の指示を受信する受信モジュールと、
前記第1機器が参照信号の受信品質を算出すべく、前記第1機器の指示に基づいて、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信する第1送信モジュールと、
複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する第2送信モジュールとを含む、機器ビーム相反性の特定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2017年3月17日に中国特許庁に提出された中国特許出願201710160629.6の優先権を主張し、その全ての内容が援用によりここに取り込まれる。
本開示は、通信技術分野に係り、特に機器ビーム相反性(Beam reciprocity)の特定方法、装置および電子機器に係る。
【背景技術】
【0002】
ピークレートおよびシステムのスペクトル利用率の向上に対するMINO(Multiple−Input Multiple−Output)技術の重要な役割に鑑み、LTE(Long Term Evolution)/LTE−A(LTE−Advanced)などの無線アクセス技術標準は、いずれもMIMO+OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)技術を基に構築される。MIMO技術の性能ゲインは、マルチアンテナシステムによって取得可能な空間自由度に由来する。よって、MIMO技術の標準化の発展過程における最も重要な進化方向は、次元の拡張である。
【0003】
LTE Rel−8において、最多で4層のMIMO伝送がサポートされる。Rel−9において、MU−MIMO技術の強化がポイントであり、TM(Transmission Mode)−8のMU−MIMO(Multi−User MIMO)伝送では、最多で4つのダウンリンクデータ層がサポートされる。Rel−10において、8アンテナポートをサポートすることを導入してチャネル状態情報の空間解析度をさらに向上させ、SU−MIMO(Single−User MIMO)の伝送能力を最多8つのデータ層まで拡張させる。Rel−13とRel−14において、FD−MIMO技術の導入によって32ポートまでサポートし、全次元および垂直方向のビームフォーミングが実現される。
【0004】
MIMO技術の更なる向上のために、移動通信システムには大規模なアンテナ技術が導入される。基地局にとって、完全にデジタル化された大規模なアンテナは、128/256/512ものアンテナ振動子および128/256/512もの送受信機を有し、各アンテナ振動子が1つの送受信機に接続される。128/256/512ものアンテナポートのパイロット信号を送信することによって、端末は、チャネル状態情報を測定してフィードバックする。端末にとって、32/64ものアンテナ振動子のアンテナアレイを構成してもよい。基地局と端末の両方のビームフォーミングによって、巨大なビームフォーミングゲインを取得して経路損失による信号減衰を補う。特に高周波数帯域の通信において、たとえば30GHzの周波数点では、経路損失によって無線信号のカバレッジが厳重に抑制される。大規模なアンテナ技術によって、無線信号のカバレッジを実用可能な範囲内に拡大させることができる。
【0005】
完全にデジタル化されたアンテナアレイの各アンテナ振動子には独立な送受信機を有することによって、機器のサイズ、コストおよび電力消費は、大幅に上昇する。特に送受信機のアナログデジタルコンバータ(ADC)とデジタルアナログコンバータ(DAC)にとって、ここ十年で、その電力消費が1/10程度しか低下しておらず、性能の向上も比較的に限られている。機器のサイズ、コストおよび電力消費を低下させるには、アナログビームフォーミングに基づく技術手段、および、デジタルアナログ混合型ビームフォーミング送受信アーキテクチャーが提案されている。
【0006】
アナログビームフォーミングとデジタルアナログ混合型ビームフォーミングのいずれも、送受信の両方のアナログビームフォーミング重み値を調整する必要があり、それによって、形成されるビームは、通信の相手側に向けられる。ダウンリンク伝送の場合、基地局側から送信されるビームフォーミング重み値および端末側で受信されるビームフォーミング重み値を調整する必要があり、アップリンク伝送の場合、端末側から送信され、基地局側で受信されるビームフォーミング重み値を調整する必要がある。ビームフォーミング重み値は、通常、訓練信号の送信によって取得される。ダウンリンク方向において、基地局は、ダウンリンクビーム訓練信号を送信し、端末は、ダウンリンクビーム訓練信号を測定し、基地局からの最適な送信ビームを選択し、ビーム関連情報を基地局にフィードバックするとともに、対応する最適な受信ビームを選択してローカルに保存する。アップリンク方向において、端末は、アップリンクビーム訓練信号を送信し、基地局は、アップリンクビーム訓練信号を測定し、端末からの最適な送信ビームを選択し、ビーム関連情報を端末に伝達するとともに、対応する最適な受信ビームを選択してローカルに保存する。アップリンク/ダウンリンクの送受信ビームの訓練後に、データ伝送が行われる。
【0007】
実際の機器における素子の非理想特性やアップリンク/ダウンリンク干渉の非相反性などによって、アップリンク/ダウンリンクビーム相反性は、常に成立するとは限らない。よって、通信品質の向上のために、基地局または端末によって相手側のビーム相反性が成立するか否かを測定可能な方法が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これに鑑み、本開示の実施例は、通信品質を向上させるための機器ビーム相反性の特定方法、装置、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体および電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の技術問題を解決するために、本開示の実施例は、第1機器に応用される機器ビーム相反性の特定方法を提供する。当該方法において、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信するように第2機器に指示することと、前記第2機器から送信された参照信号を受信し、前記参照信号の受信品質を算出することと、前記第2機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信し、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出することと、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定することとを含む。
【0010】
ここで、前記ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信するように第2機器に指示することは、前記第2機器の現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記第2機器に指示するための第1シグナリングを、前記第2機器に送信すること、または、目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングであって、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記第2機器に指示するための第2シグナリングを、前記第2機器に送信することを含む。
【0011】
ここで、前記第2機器から送信された参照信号を受信することは、前記第1機器にビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記第2機器に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記参照信号を受信すること、または、現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれビーム訓練信号を受信し、信号品質が最適な受信ビーム候補を特定し、前記信号品質が最適な受信ビーム候補で、後に送信されるビーム訓練信号を受信すること、または、前記ビーム訓練信号を受信する信号品質が最適な受信ビームである最適なビーム訓練信号受信ビームで、前記参照信号を受信することを含む。
【0012】
ここで、前記第2機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信することは、前記第1機器にビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記第2機器に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記ビーム訓練信号を受信すること、または、前記参照信号を受信する信号品質が最適な受信ビームで、前記ビーム訓練信号を受信すること、または、現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれビーム訓練信号を受信し、信号品質が最適な受信ビーム候補を特定し、前記信号品質が最適な受信ビーム候補で、後に送信されるビーム訓練信号を受信することを含む。
【0013】
ここで、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定することは、前記複数のビーム訓練信号の受信品質のうちの最大受信品質を特定し、前記最大受信品質を前記参照受信品質とすることと、前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定することとを含む。
【0014】
ここで、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定することは、前記複数のビーム訓練信号の受信品質を大きい順にソートし、前からK(1より大きい整数)個のビーム訓練信号の受信品質を選択することと、前記K個のビーム訓練信号の受信品質の平均値を算出し、前記平均値を前記参照受信品質とすることと、前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定することとを含む。
【0015】
ここで、前記第2機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信する前に、前記方法において、前記複数のビーム訓練信号の送信を前記第2機器に指示することをさらに含む。前記機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信することは、具体的に、前記第2機器から指示に基づいて送信された前記複数のビーム訓練信号を受信する。
【0016】
ここで、前記方法において、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第1指示情報を前記第2機器に送信すること、または、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第1指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第2指示情報を前記第2機器に送信すること、または、前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第3指示情報を前記第2機器に送信すること、または、前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第2指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第4指示情報を前記第2機器に送信することをさらに含む。
【0017】
ここで、前記第2指示情報には、前記第1指定送信ビームのIDを含み、前記第4指示情報には、前記第2指定送信ビームのIDをさらに含む。
【0018】
ここで、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定することは、前記第1機器が、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すること、または、前記第2機器が、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、前記第1機器が、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を前記第2機器に送信すること、または、前記第1機器が、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、前記第2機器が比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、比較結果を前記第2機器に送信することを含む。
【0019】
第2の方面として、本開示の実施例は、第2機器に応用される機器ビーム相反性の特定方法を提供する。当該方法において、第1機器の指示を受信することと、前記第1機器が参照信号の受信品質を算出すべく、前記第1機器の指示に基づいて、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信することと、複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信することとを含む。
【0020】
ここで、前記第1機器の指示に基づいて、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信することは、前記第1機器から第1シグナリングを受信し、前記第1シグナリングに基づいて、現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信すること、または、目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングを前記第1機器から受信し、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信することを含む。
【0021】
ここで、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する前に、前記方法において、複数のビーム訓練信号を送信する指示を前記第1機器から受信することをさらに含む。複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信することは、具体的に、複数のビーム訓練信号を送信する指示に基づいて、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する。
【0022】
ここで、前記方法において、前記第2機器のビーム相反性の成立が前記第1機器によって特定された場合に送信される第1指示情報を前記第1機器から受信し、前記第1指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送すること、または、前記第2機器のビーム相反性の不成立が前記第1機器によって特定された場合に送信される第2指示情報を前記第1機器から受信し、前記第2指示情報に基づいて、第1指定送信ビームでデータを伝送すること、または、前記第2機器のビーム相反性が成立し、且つ前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送することが前記第1機器によって特定された場合に送信される第3指示情報を前記第1機器から受信し、前記第3指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送すること、または、前記第2機器のビーム相反性が成立しなく、且つ前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送することが前記第1機器によって特定された場合に送信される第4指示情報を前記第1機器から受信し、前記第4指示情報に基づいて、第2指定送信ビームでデータを伝送することをさらに含む。
【0023】
ここで、前記第2指示情報には、前記第1指定送信ビームのIDを含み、前記第4指示情報には、前記第2指定送信ビームのIDをさらに含み、前記第4指示情報に基づいて、第2指定送信ビームでデータを伝送することは、具体的に、前記第4指示情報に基づいて、前記第2指定送信ビームのIDに対応する第2指定送信ビームでデータを伝送する。
【0024】
ここで、複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信することは、前記第1機器が前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、前記第2機器が複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信すること、または、前記第1機器が前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を前記第2機器に送信し、前記第2機器によって、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、前記第2機器が複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信すること、または、前記第1機器が前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果を前記第2機器に送信し、前記第2機器によって比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、前記第2機器が複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信することを含む。
【0025】
第3の方面として、本開示の実施例は、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信するように第2機器に指示する指示モジュールと、前記第2機器から送信された参照信号を受信し、前記参照信号の受信品質を算出する第1算出モジュールと、前記第2機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信し、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出する第2算出モジュールと、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する処理モジュールとを含む機器ビーム相反性の特定装置を提供する。
【0026】
ここで、前記指示モジュールは、具体的に、前記第2機器の現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記第2機器に指示するための第1シグナリングを、前記第2機器に送信し、または、目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングであって、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記第2機器に指示するための第2シグナリングを、前記第2機器に送信する。
【0027】
ここで、前記第1算出モジュールは、ビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記第2機器に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記参照信号を受信し、または、現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれビーム訓練信号を受信し、信号品質が最適な受信ビーム候補を特定し、前記信号品質が最適な受信ビーム候補で、後に送信されるビーム訓練信号を受信し、または、前記ビーム訓練信号を受信する信号品質が最適な受信ビームである最適なビーム訓練信号受信ビームで、前記参照信号を受信する第1受信サブモジュールと、前記参照信号の受信品質を算出する第1算出サブモジュールとを含む。
【0028】
ここで、前記第2算出モジュールは、ビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記第2機器に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記ビーム訓練信号を受信し、または、前記参照信号を受信する信号品質が最適な受信ビームで、前記ビーム訓練信号を受信し、または、現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれビーム訓練信号を受信し、信号品質が最適な受信ビーム候補を特定し、前記信号品質が最適な受信ビーム候補で、後に送信されるビーム訓練信号を受信する第2受信サブモジュールと、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出する第2算出サブモジュールとを含む。
【0029】
ここで、前記処理モジュールは、前記複数のビーム訓練信号の受信品質のうちの最大受信品質を特定し、前記最大受信品質を前記参照受信品質とする第1特定サブモジュールと、前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定する第2特定サブモジュールとを含む。
【0030】
ここで、前記処理モジュールは、前記複数のビーム訓練信号の受信品質を大きい順にソートし、前からK(1より大きい整数)個のビーム訓練信号の受信品質を選択するソートサブモジュールと、前記K個のビーム訓練信号の受信品質の平均値を算出し、前記平均値を前記参照受信品質とする算出サブモジュールと、前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定する第3特定サブモジュールとを含む。
【0031】
ここで、前記指示モジュールは、さらに、前記複数のビーム訓練信号の送信を前記第2機器に指示し、前記第1算出モジュールは、前記機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信する場合、具体的に、前記第2機器から指示に基づいて送信された前記複数のビーム訓練信号を受信する。
【0032】
ここで、前記装置は、送信モジュールをさらに含む。前記送信モジュールは、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第1指示情報を前記第2機器に送信し、または、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第1指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第2指示情報を前記第2機器に送信し、または、前記第2機器が指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第3指示情報を前記第2機器に送信し、または、前記第2機器が指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第2指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第4指示情報を前記第2機器に送信する。
【0033】
ここで、前記第2指示情報には、前記第1指定送信ビームのIDを含み、前記第4指示情報には、前記第2指定送信ビームのIDをさらに含む。
【0034】
ここで、前記処理モジュールは、具体的に、前記第2機器が前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を前記第2機器に送信し、または、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、前記第2機器が比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、比較結果を前記第2機器に送信する。
【0035】
第4の方面として、本開示の実施例は、第1機器の指示を受信する受信モジュールと、前記第1機器が参照信号の受信品質を算出すべく、前記第1機器の指示に基づいて、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信する第1送信モジュールと、複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する第2送信モジュールとを含む機器ビーム相反性の特定装置を提供する。
【0036】
ここで、前記第1送信モジュールは、具体的に、前記第1機器から第1シグナリングを受信し、前記第1シグナリングに基づいて、現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信し、または、目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングを前記第1機器から受信し、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信する。
【0037】
ここで、前記受信モジュールは、さらに、複数のビーム訓練信号を送信する指示を前記第1機器から受信し、前記第2送信モジュールは、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する場合、具体的に、複数のビーム訓練信号を送信する指示に基づいて、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する。
【0038】
ここで、前記受信モジュールは、さらに、前記第1機器のビーム相反性テスト結果を受信する。前記装置において、処理モジュールをさらに含む。前記処理モジュールは、前記第2機器のビーム相反性の成立が前記第1機器によって特定された場合に送信される第1指示情報を前記第1機器から受信し、前記第1指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送し、または、前記第2機器のビーム相反性の不成立が前記第1機器によって特定された場合に送信される第2指示情報を前記第1機器から受信し、前記第2指示情報に基づいて、第1指定送信ビームでデータを伝送し、または、前記第2機器のビーム相反性が成立し、且つ前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送することが前記第1機器によって特定され場合に送信される第3指示情報を前記第1機器から受信し、前記第3指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送し、または、前記第2機器のビーム相反性が成立しなく、且つ前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送することが前記第1機器によって特定された場合に送信される第4指示情報を前記第1機器から受信し、前記第4指示情報に基づいて、第2指定送信ビームでデータを伝送する。
【0039】
ここで、前記第2指示情報には、前記第1指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第1指定送信ビームのIDを含み、前記第4指示情報には、前記第2指定送信ビームのIDをさらに含み、前記処理モジュールは、前記第4指示情報に基づいて、第2指定送信ビームでデータを伝送する場合、具体的に、前記第4指示情報に基づいて、前記第2指定送信ビームのIDに対応する第2指定送信ビームでデータを伝送する。
【0040】
ここで、前記第2送信モジュールは、具体的に、前記第1機器が前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を前記第2機器に送信し、前記第2機器によって前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信し、または、前記第1機器が前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果を前記第2機器に送信し、前記第2機器によって比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定すべく、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する。
【0041】
第5の方面として、本開示の実施例は、ハウジングと、プロセッサと、メモリと、回路板と、電源回路を含む電子機器を提供する。回路板は、ハウジングで囲まれた空間の内部に設けられる。プロセッサとメモリは、回路板に設けられる。電源回路は、上記電子機器の各回路または素子に給電する。メモリは、実行可能なプログラムコードを記憶する。プロセッサは、メモリに記憶されている実行可能なプログラムコードを読み取ることによって、実行可能なプログラムコードに対応するプログラムを実行し、上記の機器ビーム相反性の特定方法を実行する。
【0042】
第6の方面として、本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記の機器ビーム相反性の特定方法が実現される。
【発明の効果】
【0043】
本開示の実施例において、第1機器は、第2機器からビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで送信されたパイロット信号の受信品質を算出し、第2機器から受信した複数のビーム訓練信号に基づいて前記複数のビーム訓練信号の受信品質を算出する。それから、第1機器は、前記パイロット信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。本開示の実施例の技術手段によれば、第1機器は、第2機器のビーム相反性が成立するか否かを確実に特定することができ、対応するビームを正しく選択してデータを伝送することができ、通信品質を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定方法の第1フローチャートである。
図2】本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定方法の第2フローチャートである。
図3】本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定方法の第3フローチャートである。
図4】本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定方法の第4フローチャートである。
図5】本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定装置の概略図である。
図6】本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定装置の構造図である。
図7】本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定装置の別の概略図である。
図8】本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定装置の別の構造図である。
図9】本開示の実施例における電子機器の概略図である。
図10】本開示の実施例における基地局の概略図である。
図11】本開示の実施例における基地局の別の概略図である。
図12】本開示の実施例における端末の概略図である。
図13】本開示の実施例における端末の別の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、添付図面および実施例を通じて本開示の具体的な実施形態をさらに詳細に記載する。以下の実施例は、本開示を説明することに用いられるが、本開示の範囲を制限するためのものではない。
【0046】
図1に示すように、本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定方法は、第1機器に応用される。当該第1機器は、基地局または端末である。それに対応し、後記のステップにおける第2機器は、端末または基地局である。具体的に、当該方法は、下記ステップ101〜104を含む。
【0047】
ステップ101において、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信するように第2機器に指示する。
【0048】
送信ビームと受信ビームのビーム相反性とは、1つの機器による送信と受信において、同一組のビームフォーミング重み値によって、同一方向を指向する送信ビームまたは受信ビームが生成される。または、送信ビームと受信ビームに特定な対応関係を有し、すなわち、1つの端末(または基地局)に対しその受信ビームが与えられると、当該対応関係から、1つの送信ビームが特定される。その逆で、1つの端末(または基地局)に対しその送信ビームが与えられると、当該対応関係から、1つの受信ビームが特定される。
【0049】
実際の応用において、現在、第2機器は、自身のビーム相反性が成立するか否かにかかわらず、自身のビーム相反性から送信ビームを得ることができる。ただ、第2機器自身のビーム相反性が成立する場合、その送信信号の信号品質は、ビーム相反性が成立しない場合の送信信号の信号品質より優れる。よって、本開示の実施例において、通信品質の向上のために、第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する必要がある。
【0050】
具体的に、実際の応用において、第1機器は、以下の方式によって、第2機器に対しその使用すべき送信ビームを指示する。
(1)第1機器は、前記第2機器の現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記第2機器に指示するための第1シグナリングを、前記第2機器に送信する。
(2)第1機器は、目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングであって、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記第2機器に指示するための第2シグナリングを、前記第2機器に送信する。
【0051】
ここで、前記参照信号は、パイロット信号、データ信号、データチャネルなどである。ここで、前記パイロット信号は、SRS(Sounding Reference Signal)またはDMRS(Demodulation Reference Signal)などである。
【0052】
ステップ102において、前記第2機器から送信された参照信号を受信し、前記参照信号の受信品質を算出する。
【0053】
実際の応用において、第1機器は、前記第2機器から送信された参照信号を、以下の方式によって受信する。
(1)前記第1機器は、ビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記第2機器に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記参照信号を受信する。ここで、目標送信ビームに対応する受信ビームとは、目標送信ビームとはビーム相反性の関係を有する受信ビームである。すなわち、目標送信ビームとビーム相反性から、対応する受信ビームが特定される。
(2)現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれビーム訓練信号を受信し、最適な信号品質の受信ビーム候補を特定し、前記最適な信号品質の受信ビーム候補で、後に送信されるビーム訓練信号を受信する。ここで、前記最適な信号品質とは、信号電力が最も強いこと、SINRが最も高いことなどである。
(3)前記ビーム訓練信号を受信する信号品質が最適な受信ビームである最適なビーム訓練信号受信ビームで、前記参照信号を受信する。ここで、前記受信品質は、受信信号電力を含み、それに限られない。
【0054】
ステップ103において、前記第2機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信し、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出する。
【0055】
実際の応用において、第1機器は、以下の方式によって、前記複数のビーム訓練信号を受信する。
(1)前記第1機器は、ビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記第2機器に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記ビーム訓練信号を受信する。
(2)前記参照信号を受信する信号品質が最適な受信ビームで、前記ビーム訓練信号を受信する。
(3)現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれビーム訓練信号を受信し、最適な信号品質の受信ビーム候補を特定し、前記最適な信号品質の受信ビーム候補で、後に送信されるビーム訓練信号を受信する。
【0056】
ステップ104において、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0057】
このステップにおいて、以下の方式によって、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
方式1:前記複数のビーム訓練信号の受信品質のうちの最大受信品質を特定し、前記最大受信品質を前記参照受信品質とする。前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定する。
方式2:前記複数のビーム訓練信号の受信品質を大きい順にソートし、前からK(1より大きい整数)個のビーム訓練信号の受信品質を選択する。前記K個のビーム訓練信号の受信品質の平均値(または、セット平均値など、ほかの演算値)を算出し、前記平均値を前記参照受信品質とする。前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定する。
【0058】
上記実施例において、通信品質をさらに向上させるには、ステップ102の前に、前記複数のビーム訓練信号の送信を前記第2機器に指示することをさらに含む。この場合、ステップ103は、具体的に、前記第2機器から指示に基づいて送信された前記複数のビーム訓練信号を受信する。
【0059】
第2機器にビーム相反性を有するか否かを特定してから、特定結果を第2機器に通知する。
【0060】
具体的に、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第1指示情報を前記第2機器に送信する。前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第1指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第2指示情報を前記第2機器に送信する。前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第3指示情報を前記第2機器に送信する。前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第2指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第4指示情報を前記第2機器に送信する。
【0061】
ここで、前記第2指示情報には、前記第1指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第1指定送信ビームのIDを含み、前記第4指示情報には、前記第2指定送信ビームのIDをさらに含む。ここで第1指定送信ビームと第2指定送信ビームは、第1機器によって任意に選択された送信ビームであり、または、受信品質に基づいて特定された送信ビームである。
【0062】
以上から、本開示の実施例によれば、第1機器は、第2機器のビーム相反性が成立するか否かを確実に特定することができ、対応するビームを正しく選択してデータを伝送することができ、通信品質を向上させることが分かる。
【0063】
図1に示す実施例のステップ104において、上記方法に従って、第1機器によって第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定してもよく、以下の方式に従って、第2機器によって第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定してもよい。
(1)前記第1機器は、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を前記第2機器に送信する。よって、前記第2機器は、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
(2)前記第1機器は、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果を前記第2機器に送信する。よって、前記第2機器は、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0064】
ここで、前記第2機器によって、ビーム相反性が成立するか否かを特定する方法は、ステップ104の2種類の方式を参照されたい。
【0065】
図2に示すように、本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定方法は、第2機器に応用される。当該方法において、下記のステップ201〜203を含む。
【0066】
ステップ201において、第1機器の指示を受信する。
【0067】
ステップ202において、前記第1機器の指示に基づいて、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信する。よって、前記第1機器は、前記参照信号の受信品質を算出する。
【0068】
具体的に、このステップにおいて、前記第1機器から第1シグナリングを受信し、前記第1シグナリングに基づいて、現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信する。または、目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングを前記第1機器から受信し、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信する。
【0069】
ステップ203において、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する。よって、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0070】
このステップにおいて、第2機器は、複数のビーム訓練信号を送信する指示を前記第1機器から受信し、それから当該指示に基づいて、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信してもよい。
【0071】
通信品質をさらに向上させるには、本開示の実施例2は、さらに以下を含んでもよい。
前記第2機器のビーム相反性の成立が前記第1機器によって特定された場合に送信される第1指示情報を前記第1機器から受信し、前記第1指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送する。
または、前記第2機器のビーム相反性の不成立が前記第1機器によって特定された場合に送信される第2指示情報を前記第1機器から受信し、前記第2指示情報に基づいて、第1指定送信ビームでデータを伝送する。前記第2指示情報には、前記第1指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第1指定送信ビームのIDを含む。
または、前記第2機器のビーム相反性が成立し、且つ前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送することが前記第1機器によって特定された場合に送信される第3指示情報を前記第1機器から受信し、前記第3指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送する。
または、前記第2機器のビーム相反性が成立しなく、且つ前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送することが前記第1機器によって特定された場合に送信される第4指示情報を前記第1機器から受信し、前記第4指示情報に基づいて、第2指定送信ビームでデータを伝送する。前記第4指示情報には、前記第2指定送信ビームのIDをさらに含む。この場合、第2機器は、前記第4指示情報に基づいて、前記第2指定送信ビームのIDに対応する第2指定送信ビームでデータを伝送する。
【0072】
以上から、本開示の実施例によれば、第1機器は、第2機器のビーム相反性が成立するか否かを確実に特定することができ、対応するビームを正しく選択してデータを伝送することができ、通信品質を向上させることが分かる。
【0073】
図2に示す実施例において、以下の方式に従って、第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
(1)前記第2機器は、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する。よって、前記第1機器は、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
(2)前記第2機器は、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する。よって、前記第1機器は、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を前記第2機器に送信する。前記第2機器は、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
(3)前記第2機器は、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する。よって、前記第1機器は、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果を前記第2機器に送信する。前記第2機器は、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0074】
ここで、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かの特定方法は、ステップ104の2種類の方式を参照されたい。
【0075】
本開示の実施例において、第1機器が基地局であり、第2機器が端末であることを例とし、本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定方法の実現プロセスを記載する。
【0076】
図3に示すように、本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定方法は、下記ステップ301〜306を含む。
【0077】
ステップ301において、基地局は、ビーム相反性に基づいて得られるアップリンク送信ビームでパイロット信号を送信するように端末に指示する。ここで、基地局は、アップリンク送信ビームをどのように特定するかを、以下の方式で端末に指示する。
(a)基地局は、端末の現在の最適なダウンリンク受信ビームまたは使用しているダウンリンク受信ビームでアップリンク送信ビームを算出するように(たとえばシグナリングによって)端末に指示する。
(b)基地局は、ダウンリンク送信ビームのID情報が含まれるシグナリングであって、当該ダウンリンク送信ビームを受信する最適なダウンリンク受信ビームでアップリンク送信ビームを算出するように端末に指示するシグナリングを、端末に送信する。
【0078】
シグナリングに付帯されるダウンリンク送信ビームのIDは、目標ダウンリンク送信ビームのIDと称されてもよい。ここで、当該目標ダウンリンク送信ビームは、基地局が端末の測定および報告に基づいて特定した最適な信号品質のダウンリンク送信ビームである。実際の応用において、ダウンリンク送信ビームのID情報は、システムにおける当該ダウンリンク送信ビームの番号であってもよく、基地局から送信されるダウンリンク参照信号(たとえばCSI−RS)のリソースIDなどであってもよい。
【0079】
ここで、送信ビームと受信ビームのビーム相反性とは、1つの機器の送信と受信において、同一組のビームフォーミング重み値によって、同一方向を指向する送信ビームまたは受信ビームが生成される。または、送信ビームと受信ビームに特定な対応関係を有し、すなわち、1つの端末(または基地局)に対しその受信ビームが与えられると、当該対応関係から、1つの送信ビームが特定される。その逆で、1つの端末(または基地局)に対しその送信ビームが与えられると、当該対応関係から、1つの受信ビームが特定される。
【0080】
このステップにおいて、当該パイロット信号は、SRSまたはDMRSなどである。
【0081】
ステップ302において、基地局は、端末から送信されたパイロット信号を受信し、パイロット信号の受信品質を算出する。
【0082】
ここで、当該受信品質は、受信信号電力などである。
【0083】
このステップにおいて、基地局は、下記のアップリンク受信ビームで当該パイロット信号を受信する。
(a)基地局のビーム相反性が成立するのであれば、基地局は、現在のダウンリンク送信ビームまたはステップ301のシグナリングで指示されたダウンリンク送信ビームに対応するアップリンク受信ビームで当該パイロット信号を受信する。
(b)基地局は、アップリンク受信ビーム候補から、当該パイロット信号を受信するアップリンク受信ビームを選択する。
仮に基地局に計
【数1】
個のアップリンク受信ビーム候補を有し、各アップリンク受信ビームが1組のビームフォーミング重み値に対応し、第n個のアップリンク受信ビーム候補のビームフォーミング重み値は、
【数2】
である。ここでKは、ビームフォーミングのアンテナ素子数であり、基地局のアンテナ素子数より小さい。
基地局は、端末から送信されたパイロット信号の受信を、アップリンク受信ビーム候補毎に試み、最適な信号品質のアップリンク受信ビーム候補を、最終的にパイロット信号を受信するアップリンク受信ビームとする。
c)本開示の実施例の方法が初めて実行されるのではない場合、本方法実施例を実行する前回の結果に基づいて、アップリンクビーム訓練信号を受信する信号品質が最適なアップリンク受信ビームを選択して当該パイロット信号を受信する。
ここで、前記最適な信号品質とは、信号電力が最も強いこと、SINRが最も高いことなどである。
【0084】
ステップ303において、基地局は、複数のアップリンク送信ビーム候補のアップリンクビーム訓練信号を送信するように端末に指示する。
【0085】
ここで、端末から送信可能なアップリンク送信ビーム候補の数は、端末のハードウェアの能力による。仮に端末に計
【数3】
個のアップリンク送信ビーム候補を有し、各アップリンク送信ビーム候補が1組のビームフォーミング重み値に対応し、第n個のアップリンク送信ビーム候補のビームフォーミング重み値は、
【数4】
である。ここでLは、ビームフォーミングのアンテナ素子数であり、端末のアンテナユニット数より小さい。
【0086】
端末は、アップリンク送信ビーム候補毎に1つのビーム訓練信号を送信する。たとえば、
【数5】
個のアップリンク送信ビームに対し、端末は、
【数6】
個の訓練信号を送信する。当該
【数7】
個の訓練信号の間は、TDM(time−division multiplexing)、FDM(Frequency Division Multiplexing)、CDM(code division multiplexing)または各種類の多重化方式の組み合わせが用いられる。
【0087】
たとえば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)を基とするシステムにおいて、
【数8】
個の訓練信号は、
【数9】
個のOFDMシンボルを占め、各訓練信号は、1つのOFDMシンボルを占め、訓練信号の間は、TDMである。もちろん、1つのOFDMシンボルで複数のアップリンク送信ビーム候補のアップリンクビーム訓練信号を送信してもよく、それらの間は、FDMまたはCDMである。
【0088】
端末にとって、各アップリンク送信ビーム候補のアップリンクビーム訓練信号は、当該アップリンク送信ビーム候補に対応するビームフォーミング重み値でフォーミングされてから送信される。ここで、端末から送信されるアップリンクビーム訓練信号は、基地局によって構成されたリソースで送信される。構成されたリソースは、周期性リソース、非周期性リソースまたは半継続的リソースである。
【0089】
ステップ304において、基地局は、端末から送信されたアップリンクビーム訓練信号を受信し、アップリンクビーム訓練信号の受信品質を算出する。
【0090】
ここで、当該受信品質は、受信信号電力などである。
【0091】
実際の応用において、基地局は、以下の方式で特定されたアップリンク受信ビームでアップリンクビーム訓練信号を受信する。
(a)基地局は、ステップ302で特定されたアップリンク受信ビームでアップリンクビーム訓練信号を受信する。
(1)基地局のビーム相反性が成立するのであれば、基地局は、現在のダウンリンク送信ビームまたはステップ301のシグナリングで指示したダウンリンクビームに対応するアップリンク受信ビームでアップリンクビーム訓練信号を受信する。
(2)基地局は、アップリンク受信ビーム候補から、当該アップリンクビーム訓練信号を受信するアップリンク受信ビームを選択する。たとえば、基地局は、パイロット信号を受信する信号品質が最適なアップリンク受信ビーム候補を、最終的にアップリンクビーム訓練信号を受信するアップリンク受信ビームとして選択する。
(b)基地局は、端末から送信されたアップリンクビーム訓練信号を受信することによって、アップリンクビーム訓練信号を受信するアップリンク受信ビームを特定する。基地局のアップリンク受信ビームは、アップリンク受信ビーム候補から選択される。
【0092】
仮に基地局に計
【数10】
個のアップリンク受信ビームを有し、各アップリンク受信ビームが1組のビームフォーミング重み値に対応し、第n個のビームの受信ビームフォーミング重み値は、
【数11】
である。ここでKは、ビームフォーミングのアンテナ素子数であり、基地局のアンテナ素子数より小さい。
【0093】
基地局は、1つのアップリンクビーム訓練信号の受信を、アップリンク受信ビーム候補毎に試み、最適な信号品質のアップリンク受信ビーム候補を、当該アップリンクビーム訓練信号を受信するアップリンク受信ビームとして選択する。
【0094】
ステップ305において、基地局は、前記パイロット信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、端末のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0095】
このステップにおいて、基地局は、以下の方式によって、端末のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
(a)基地局は、すべてのアップリンクビーム訓練信号の受信品質を比較し、そのうちの最大値を特定してAと記する。当該最大値に対応するアップリンク送信ビームは、最適なアップリンク送信ビームである。相反性ビームで送信されるパイロット信号の受信品質をBと記する。
パイロット信号の受信品質がアップリンクビーム訓練信号の受信品質のうちの最大値より優れる(B>A)場合や、アップリンクビーム訓練信号の受信品質のうちの最大値とパイロット信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなる(A−B<Threshold)場合、端末のビーム相反性が成立すると見なすが、逆の場合、端末のビーム相反性が成立しないと見なす。ここで、当該閾値は、経験に基づいて設定される。
(b)基地局は、すべてのアップリンクビーム訓練信号の受信品質を大きい順にソートし、前からK(任意に選択され、たとえば1より大きい整数)個のアップリンクビーム訓練信号の受信品質(A1,A2,…,AKと記する)を選択する。相反性ビームで送信されるパイロット信号の受信品質をBと記する。
前記K個のアップリンクビーム訓練信号の受信品質の平均値(または、セット平均値など、ほかの演算値)を算出する。ここで、前記平均値を前記参照受信品質とする。
パイロット信号の受信品質がK個のアップリンクビーム訓練信号の受信品質の平均値(すなわち参照受信品質)より大きくなり(B>[A1+A2+…+AK]/K)、または、K個のアップリンクビーム訓練信号の受信品質の平均値(すなわち参照受信品質)とパイロット信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなる([A1+A2+…+AK]/K−B<Threshold)と、端末のビーム相反性が成立すると見なすが、逆の場合、端末のビーム相反性が成立しないと見なす。ここで、当該閾値は、経験に基づいて設定される。
【0096】
ステップ306において、基地局は、ビーム相反性のテスト結果を端末に送信し、すなわち端末に対しそのビーム相反性が成立するか否かを通知する。
【0097】
本開示の実施例において、基地局は、端末が相反性ビームで伝送するか否かに基づいて、異なる方式で端末に通知する。
(a)端末は、相反性ビームで伝送する。
実際の応用において、基地局は、本実施例を実行する以前の結果や事前の判断に基づいて、端末が相反性ビームで伝送しているか否かを特定する。
(1)端末のビーム相反性が成立するのであれば、基地局は、相反性ビームでデータを伝送するように前記端末に指示するための第1指示情報を端末に送信する。または、基地局は、テスト結果を端末に送信しなくてもよい。端末は、事前の取り決めに基づいて、引き続き相反性ビームによる伝送をデフォルトとする。
(2)端末のビーム相反性が成立しないのであれば、基地局は、指定されたアップリンク送信ビームでデータを伝送するように端末に指示するための第2指示情報を端末に送信する。ここで、当該第2指示には、端末の使用すべきアップリンク送信ビームを指示するための、端末の使用を指示するアップリンク送信ビーム(すなわち指定されたアップリンク送信ビーム)のIDを含む。当該IDは、たとえばアップリンクビーム訓練信号のIDである。端末は、当該指示を受信すると、相反性ビームによる伝送を停止させ、指定されたアップリンク送信ビームでデータを伝送する。
(b)現在の端末は、基地局から指示されたビームで伝送する。
(1)端末のビーム相反性が成立するのであれば、基地局は、端末のビーム相反性が成立し、端末の相反性ビームによる伝送が可能であることを端末に指示するための第3指示情報を端末に送信する。
(2)端末のビーム相反性が成立しないのであれば、基地局は、端末の使用すべきアップリンク送信ビームを指示するためのアップリンク送信ビームの指示情報が含まれる第4指示情報を端末に送信する。当該指示情報は、たとえばアップリンクビーム訓練信号のIDである。もちろん、この場合、基地局は、指示情報を端末に送信しなくてもよい。端末は、事前の取り決めに基づいて、引き続き、現在のアップリンク送信ビームによるアップリンクのデータ伝送を維持する。
【0098】
上記プロセスにおいて、端末のビーム相反性に対する基地局のテストプロセスは、周期的に行われてもよく、基地局からトリガーされて非周期的に行われてもよい。
【0099】
以上から、本開示の実施例によれば、基地局は、端末のビーム相反性が成立するか否かを確実に特定することができ、対応するビームを正しく選択してデータを伝送することができ、通信品質を向上させることが分かる。
【0100】
本開示の実施例において、第1機器が端末であり、第2機器が基地局であることを例とし、本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定方法の実現プロセスを記載する。当該実施例の原理は、図3に示す実施例と同じであり、単に伝送方向が相違する。
【0101】
図4に示すように、本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定方法は、下記ステップ401〜406を含む。
【0102】
ステップ401において、端末は、ビーム相反性に基づいて得られるダウンリンク送信ビームでパイロット信号を送信するように基地局に指示する。ここで、端末は、ダウンリンク送信ビームをどのように特定するかを、以下の方式で基地局に指示する。
(a)端末は、基地局の現在の最適なアップリンク受信ビーム(または使用しているアップリンク受信ビーム)でダウンリンク送信ビームを算出するように(たとえばシグナリングによって)基地局に指示する。
(b)端末は、アップリンク送信ビームのID情報が含まれるシグナリングであって、当該アップリンク送信ビームを受信する最適なアップリンク受信ビームでダウンリンク送信ビームを算出するように基地局に指示するシグナリングを、基地局に送信する。
【0103】
ステップ402において、端末は、基地局から送信されたパイロット信号を受信し、パイロット信号の受信品質を算出する。
【0104】
ここで、当該受信品質は、受信信号電力などである。
【0105】
このステップにおいて、端末は、下記のダウンリンク受信ビームで当該パイロット信号を受信する。
(a)端末のビーム相反性が成立するのであれば、端末は、現在のアップリンク送信ビームまたはステップ401のシグナリングで指示されたアップリンク送信ビームに対応するダウンリンク受信ビームで当該パイロット信号を受信する。
(b)端末は、ダウンリンク受信ビーム候補から、当該パイロット信号を受信するダウンリンク受信ビームを選択する。
端末は、基地局から送信されたパイロット信号の受信を、ダウンリンク受信ビーム候補毎に試み、最適な信号品質のダウンリンク受信ビーム候補を、最終的にパイロット信号を受信するダウンリンク受信ビームとして選択する。
c)本開示の実施例の方法が初めて実行されるのではない場合、本方法実施例を実行する前回の結果に基づいて、ビーム訓練信号を受信する信号品質が最適なダウンリンク受信ビームを選択して当該パイロット信号を受信する。
【0106】
ステップ403において、端末は、複数のダウンリンク送信ビーム候補のダウンリンクビーム訓練信号を送信するように基地局に指示する。
【0107】
ステップ404において、端末は、基地局から送信されたダウンリンクビーム訓練信号を受信し、ダウンリンクビーム訓練信号の受信品質を算出する。
【0108】
ここで、当該受信品質は、受信信号電力などである。
【0109】
実際の応用において、端末は、以下の方式で特定されたダウンリンク受信ビームでダウンリンクビーム訓練信号を受信する。
(a)端末は、ステップ402で特定されたダウンリンク受信ビームでダウンリンクビーム訓練信号を受信する。
(1)端末のビーム相反性が成立するのであれば、端末は、現在のアップリンク送信ビームまたはステップ401のシグナリングで指示したアップリンク送信ビームに対応するダウンリンク受信ビームで当該ダウンリンクビーム訓練信号を受信する。
(2)端末は、ダウンリンク受信ビーム候補から、当該ダウンリンクビーム訓練信号を受信するダウンリンク受信ビームを選択する。たとえば、端末は、パイロット信号を受信する信号品質が最適なダウンリンク受信ビーム候補を、最終的にダウンリンクビーム訓練信号を受信するダウンリンク受信ビームとして選択する。
(b)端末は、基地局から送信されたダウンリンクビーム訓練信号を受信することによって、ダウンリンクビーム訓練信号を受信するダウンリンク受信ビームを特定する。端末のダウンリンク受信ビームは、ダウンリンク受信ビーム候補から選択される。
【0110】
端末は、1つのダウンリンクビーム訓練信号の受信を、ダウンリンク受信ビーム候補毎に試み、最適な信号品質のダウンリンク受信ビーム候補を、当該ダウンリンクビーム訓練信号のダウンリンク受信ビームとして選択する。
【0111】
ステップ405において、端末は、前記パイロット信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、基地局のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0112】
このステップにおいて、端末は、以下の方式によって、基地局のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
(a)端末は、すべてのダウンリンクビーム訓練信号の受信品質を比較し、そのうちの最大値を特定してAと記する。当該最大値に対応するダウンリンク送信ビームは、最適なダウンリンク送信ビームである。相反性ビームで送信されるパイロット信号の受信品質をBと記する。
パイロット信号の受信品質がダウンリンクビーム訓練信号の受信品質のうちの最大値より優れる(B>A)場合や、ダウンリンクビーム訓練信号の受信品質のうちの最大値とパイロット信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなる(A−B<Threshold)場合、基地局のビーム相反性が成立すると見なすが、逆の場合、基地局のビーム相反性が成立しないと見なす。ここで、当該閾値は、経験に基づいて設定される。
(b)端末は、すべてのダウンリンクビーム訓練信号の受信品質を大きい順にソートし、前からK(任意に選択され、たとえば1より大きい整数)個のダウンリンクビーム訓練信号の受信品質(A1,A2,…,AKと記する)を選択する。相反性ビームで送信されるパイロット信号の受信品質をBと記する。
前記K個のダウンリンクビーム訓練信号の受信品質の平均値(または、セット平均値など、ほかの演算値)を算出する。ここで、前記平均値を前記参照受信品質とする。
パイロット信号の受信品質がK個のダウンリンクビーム訓練信号の受信品質の平均値(すなわち参照受信品質)より大きくなり(B>[A1+A2+…+AK]/K)、または、K個のダウンリンクビーム訓練信号の受信品質の平均値(または、セット平均値など、ほかの演算値)とパイロット信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなる([A1+A2+…+AK]/K−B<Threshold)と、基地局のビーム相反性が成立すると見なすが、逆の場合、基地局のビーム相反性が成立しないと見なす。ここで、当該閾値は、経験に基づいて設定される。
【0113】
ステップ406において、端末は、ビーム相反性のテスト結果を基地局に送信し、すなわち基地局に対しそのビーム相反性が成立するか否かを通知する。
【0114】
本開示の実施例において、端末は、基地局が相反性ビームで伝送するか否かに基づいて、異なる方式で基地局に通知する。
(a)基地局は、相反性ビームで伝送する。
実際の応用において、端末は、本実施例を実行する以前の結果や事前の判断に基づいて、基地局が相反性ビームで伝送しているか否かを特定する。
(1)基地局のビーム相反性が成立するのであれば、端末は、相反性ビームでデータを伝送するように基地局に指示するための第1指示情報を基地局に送信する。または、端末は、テスト結果を基地局に送信しなくてもよい。基地局は、事前の取り決めに基づいて、引き続き相反性ビームによる伝送をデフォルトとする。
(2)基地局のビーム相反性が成立しないのであれば、端末は、指定されたダウンリンク送信ビームでデータを伝送するように基地局に指示するための第2指示情報を基地局に送信する。ここで、当該第2指示には、基地局の使用すべきダウンリンク送信ビームを指示するための、基地局の使用を指示するダウンリンク送信ビーム(すなわち指定されたダウンリンク送信ビーム)のIDを含む。当該IDは、たとえばダウンリンクビーム訓練信号のIDである。
(b)現在の基地局は、端末から指示されたビームで伝送する。
(1)基地局のビーム相反性が成立するのであれば、端末は、基地局のビーム相反性が成立し、基地局の相反性ビームによる伝送が可能であることを基地局に指示するための第3指示情報を基地局に送信する。
(2)基地局のビーム相反性が成立しないのであれば、端末は、基地局の使用すべきダウンリンク送信ビームを指示するためのダウンリンク送信ビームの指示情報が含まれる第4指示情報を基地局に送信する。当該指示情報は、たとえばダウンリンクビーム訓練信号のIDである。もちろん、この場合、端末は、指示情報を基地局に送信しなくてもよい。基地局は、事前の取り決めに基づいて、引き続き、現在のダウンリンク送信ビームによるダウンリンクのデータ伝送を維持する。
【0115】
上記プロセスにおいて、基地局のビーム相反性に対する端末のテストプロセスは、周期的に行われてもよく、端末局からトリガーされて非周期的に行われてもよい。
【0116】
なお、実施例において、上記ステップ405の後に、ステップ406を省略してもよい。端末は、比較結果を基地局に送信し、基地局自身によって、基地局の相反性が成立するか否かを特定する。または、実施例において、上記ステップ404の後に、ステップ405と406を省略してもよい。端末は、取得したパイロット信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を基地局に送信し、基地局によって比較を行い、基地局の相反性が成立するか否かを特定する。ここで、基地局の相反性が成立するか否かの基地局自身による特定方式は、実施例3の記載を参照されたい。
【0117】
以上から、本開示の実施例によれば、端末は、基地局のビーム相反性が成立するか否かを確実に特定することができ、対応するビームを正しく選択してデータを伝送することができ、通信品質を向上させることが分かる。
【0118】
図5に示すように、本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定装置は、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信するように第2機器に指示する指示モジュール501と、前記第2機器から送信された参照信号を受信し、前記参照信号の受信品質を算出する第1算出モジュール502と、前記第2機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信し、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出する第2算出モジュール503と、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する処理モジュール504とを含む。
【0119】
ここで、前記参照信号は、パイロット信号、データ信号、データチャネルなどである。ここで、前記パイロット信号は、SRSまたはDMRSなどである。
【0120】
ここで、前記指示モジュール501は、具体的に、前記第2機器の現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記第2機器に指示するための第1シグナリングを、前記第2機器に送信する。または、前記指示モジュール501は、具体的に、目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングであって、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記第2機器に指示するための第2シグナリングを、前記第2機器に送信する。
【0121】
ここで、前記第1算出モジュール502は、第1受信サブモジュールと、第1算出サブモジュールとを含む。第1受信サブモジュールは、ビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記第2機器に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記参照信号を受信する。または、第1受信サブモジュールは、現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれビーム訓練信号を受信し、最適な信号品質の受信ビーム候補を特定し、前記最適な信号品質の受信ビーム候補で、後に送信されるビーム訓練信号を受信する。または、第1受信サブモジュールは、前記ビーム訓練信号を受信する信号品質が最適な受信ビームである最適なビーム訓練信号受信ビームで、前記参照信号を受信する。第1算出サブモジュールは、前記参照信号の受信品質を算出する。
【0122】
ここで、前記第2算出モジュール503は、第2受信サブモジュールと、第2算出サブモジュールとを含む。第2受信サブモジュールは、ビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記第2機器に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記ビーム訓練信号を受信する。または、第2受信サブモジュールは、前記参照信号を受信する信号品質が最適な受信ビームで、前記ビーム訓練信号を受信する。または、第2受信サブモジュールは、現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれビーム訓練信号を受信し、最適な信号品質の受信ビーム候補を特定し、前記最適な信号品質の受信ビーム候補で、後に送信されるビーム訓練信号を受信する。第2算出サブモジュールは、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出する。
【0123】
ここで、前記処理モジュール504は、第1特定サブモジュールと、第2特定サブモジュールとを含む。第1特定サブモジュールは、前記複数のビーム訓練信号の受信品質のうちの最大受信品質を特定し、前記最大受信品質を前記参照受信品質とする。第2特定サブモジュールは、前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定する。
【0124】
または、前記処理モジュール504は、ソートサブモジュールと、算出サブモジュールと、第3特定サブモジュールとを含む。ソートサブモジュールは、前記複数のビーム訓練信号の受信品質を大きい順にソートし、前からK(1より大きい整数)個のビーム訓練信号の受信品質を選択する。算出サブモジュールは、前記K個のビーム訓練信号の受信品質の平均値を算出し、前記平均値を前記参照受信品質とする。第3特定サブモジュールは、前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定する。
【0125】
通信効率をさらに向上させるには、前記指示モジュール501は、さらに、前記複数のビーム訓練信号の送信を前記第2機器に指示する。この場合、前記第1算出モジュール502は、前記機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信する場合、具体的に、前記第2機器から指示に基づいて送信された前記複数のビーム訓練信号を受信する。
【0126】
図6に示すように、通信品質をさらに向上させるには、前記装置は、送信モジュール505をさらに含む。送信モジュール505は、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第1指示情報を前記第2機器に送信する。または、送信モジュール505は、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第1指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第2指示情報を前記第2機器に送信する。または、送信モジュール505は、前記第2機器が指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記第2機器のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第3指示情報を前記第2機器に送信する。または、送信モジュール505は、前記第2機器が指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記第2機器のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第2指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第4指示情報を前記第2機器に送信する。
【0127】
ここで、前記第2指示情報には、前記第1指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第1指定送信ビームのIDを含み、前記第4指示情報には、前記第2指定送信ビームのIDをさらに含む。
【0128】
実際の応用において、前記処理モジュール504は、具体的に、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を前記第2機器に送信する。よって、前記第2機器は、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。または、前記処理モジュール504は、具体的に、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果を前記第2機器に送信する。よって、前記第2機器は、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0129】
本開示に記載の装置の稼動原理は、前記の方法実施例の記載を参照されたい。
【0130】
以上から、本開示の実施例によれば、第1機器は、第2機器のビーム相反性が成立するか否かを確実に特定することができ、対応するビームを正しく選択してデータを伝送することができ、通信品質を向上させることが分かる。
【0131】
図7に示すように、本開示の実施例における機器ビーム相反性の特定装置は、受信モジュール701と、第1送信モジュール702と、第2送信モジュール703とを含む。受信モジュール701は、第1機器の指示を受信する。第1送信モジュール702は、前記第1機器の指示に基づいて、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信する。よって、前記第1機器は、前記参照信号の受信品質を算出する。第2送信モジュール703は、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する。よって、前記第1機器は、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0132】
ここで、前記第1送信モジュール702は、具体的に、前記第1機器から第1シグナリングを受信し、前記第1シグナリングに基づいて、現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信する。または、前記第1送信モジュール702は、具体的に、目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングを前記第1機器から受信し、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信する。
【0133】
実際の応用において、前記受信モジュール701は、さらに、複数のビーム訓練信号を送信する指示を前記第1機器から受信する。この場合、前記第2送信モジュール703は、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する場合、具体的に、前記の複数のビーム訓練信号を送信する指示に基づいて、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する。
【0134】
通信品質をさらに向上させるには、前記受信モジュール701は、さらに、前記第1機器のビーム相反性テスト結果を受信する。図8に示すように、前記装置において、処理モジュール704をさらに含む。処理モジュール704は、前記第2機器のビーム相反性の成立が前記第1機器によって特定された場合に送信される第1指示情報を前記第1機器から受信し、前記第1指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送する。または、処理モジュール704は、前記第2機器のビーム相反性の不成立が前記第1機器によって特定された場合に送信される第2指示情報を前記第1機器から受信し、前記第2指示情報に基づいて、第1指定送信ビームでデータを伝送する。または、処理モジュール704は、前記第2機器のビーム相反性が成立し、且つ前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送することが前記第1機器によって特定された場合に送信される第3指示情報を前記第1機器から受信し、前記第3指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送する。または、処理モジュール704は、前記第2機器のビーム相反性が成立しなく、且つ前記第2機器が前記第1機器から指示されたビームでデータを伝送することが前記第1機器によって特定された場合に送信される第4指示情報を前記第1機器から受信し、前記第4指示情報に基づいて、第2指定送信ビームでデータを伝送する。
【0135】
前記第2指示情報には、前記第1指定送信ビームでデータを伝送するように前記第2機器に指示するための第1指定送信ビームのIDを含み、前記第4指示情報には、前記第2指定送信ビームのIDをさらに含む。この場合、前記処理モジュールは、前記第4指示情報に基づいて、第2指定送信ビームでデータを伝送する場合、具体的に、前記第4指示情報に基づいて、前記第2指定送信ビームのIDに対応する第2指定送信ビームでデータを伝送する。
【0136】
実際の応用において、前記第2送信モジュール702は、具体的に、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する。よって、前記第1機器は、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を前記第2機器に送信する。前記第2機器は、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。または、前記第2送信モジュール702は、具体的に、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する。よって、前記第1機器は、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果を前記第2機器に送信する。前記第2機器は、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0137】
本開示に記載の装置の稼動原理は、前記の方法実施例の記載を参照されたい。
【0138】
以上から、本開示の実施例によれば、第1機器は、第2機器のビーム相反性が成立するか否かを確実に特定することができ、対応するビームを正しく選択してデータを伝送することができ、通信品質を向上させることが分かる。
【0139】
図9に示すように、本開示の実施例は、ハウジング901と、プロセッサ902と、メモリ903と、回路板904と、電源回路905を含む電子機器を提供する。回路板904は、ハウジング901で囲まれた空間の内部に設けられる。プロセッサ902とメモリ903は、回路板904に設けられる。電源回路905は、上記電子機器の各回路または素子に給電する。メモリ903は、実行可能なプログラムコードを記憶する。プロセッサ902は、メモリ903に記憶されている実行可能なプログラムコードを読み取ることによって、実行可能なプログラムコードに対応するプログラムを実行し、上記のいずれか1つの実施例の方法を実行する。
【0140】
プロセッサ902による上記ステップの具体的な実行プロセス、および、プロセッサ902が実行可能なプログラムコードを実行することによってさらに実行するステップは、前記の方法実施例の記載を参照されたく、ここでは繰り返して記載しない。
【0141】
本開示の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記の機器ビーム相反性の特定方法が実現される。
【0142】
本開示の実施例は、プロセッサと、バスインタフェースを介して前記プロセッサに接続されるメモリを含むデータ処理装置を提供する。前記メモリは、前記プロセッサによる操作実行に用いられるプログラムおよびデータを記憶する。プロセッサは、前記メモリに記憶されているプログラムおよびデータを呼び出して実行すると、以下の機能的なモジュールまたはユニットが実現される。
指示モジュールは、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信するように第2機器に指示する。
第1算出モジュールは、前記第2機器から送信された参照信号を受信し、前記参照信号の受信品質を算出する。
第2算出モジュールは、前記第2機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信し、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出する。
処理モジュールは、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0143】
本開示の実施例は、プロセッサと、バスインタフェースを介して前記プロセッサに接続されるメモリを含むデータ処理装置を提供する。前記メモリは、前記プロセッサによる操作実行に用いられるプログラムおよびデータを記憶する。プロセッサは、前記メモリに記憶されているプログラムおよびデータを呼び出して実行すると、以下の機能的なモジュールまたはユニットが実現される。
受信モジュールは、第1機器の指示を受信する。
第1送信モジュールは、前記第1機器の指示に基づいて、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信する。よって、前記第1機器は、前記参照信号の受信品質を算出する。
第2送信モジュールは、複数のビーム訓練信号を前記第1機器に送信する。よって、前記第1機器は、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記第2機器のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0144】
なお、本開示の実施例で提供されるデータ処理装置は、上記方法実施例で提供される機器ビーム相反性の特定方法を対応して実現できる装置である。ゆえに、上記の方法実施例で提供される機器ビーム相反性の特定方法のすべての実施例は、いずれも当該実施例に対応して適用可能であり、同一または類似な有益な効果を奏することもできる。
【0145】
図10に示すように、本開示の実施例は、メモリ1020からプログラムを読み取って以下のプロセスを実行するプロセッサ1000と、プロセッサ1000による制御でデータを送受信するトランシーバ1010を含む基地局を提供する。
ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信するように端末に指示する。
前記端末から送信された参照信号を受信し、前記参照信号の受信品質を算出する。
前記端末から送信された複数のビーム訓練信号を受信し、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出する。
前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記端末のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0146】
ここで、図10において、バスアーキテクチャは、任意数の相互接続するバスとブリッジを含み、具体的に、プロセッサ1000をはじめとする1つ又は複数のプロセッサとメモリ1020をはじめとするメモリの各種類の回路が接続したものである。バスアーキテクチャは、周辺イクイップメント、レギュレーター、電力管理回路などの各種類のほかの回路を接続したものであってもよい。これらは、いずれも本分野の公知事項であり、本文においてさらなる記載をしない。バスインタフェースにより、インタフェースが提供される。トランシーバ1010は、複数の部品であってもよく、即ち送信機と受信機を含み、伝送媒体でほかの各種類の装置と通信するユニットとして提供される。プロセッサ1000は、バスアーキテクチャと通常の処理を管理する。メモリ1020は、プロセッサ1000による操作実行に使用されるデータを記憶できる。
【0147】
プロセッサ1000は、バスアーキテクチャと通常の処理を管理する。メモリ1020は、プロセッサ1000による操作実行に使用されるデータを記憶できる。
【0148】
プロセッサ1000は、さらに、前記端末の現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記端末に指示するための第1シグナリングを、前記端末に送信する。または、プロセッサ1000は、さらに、目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングであって、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記端末に指示するための第2シグナリングを、前記端末に送信する。
【0149】
プロセッサ1000は、さらに、前記基地局にビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記端末に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記参照信号を受信する。または、プロセッサ1000は、さらに、現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれ参照信号を受信し、最適な信号品質の受信ビーム候補を特定し、前記最適な信号品質の受信ビーム候補で、後に送信される参照信号を受信する。または、プロセッサ1000は、さらに、前記ビーム訓練信号を受信する信号品質が最適な受信ビームである最適なビーム訓練信号受信ビームで、前記参照信号を受信する。
【0150】
プロセッサ1000は、さらに、前記基地局にビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記端末に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記ビーム訓練信号を受信する。または、プロセッサ1000は、さらに、前記参照信号を受信する信号品質が最適な受信ビームで、前記ビーム訓練信号を受信する。または、プロセッサ1000は、さらに、現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれビーム訓練信号を受信し、最適な信号品質の受信ビーム候補を特定し、前記最適な信号品質の受信ビーム候補で、後に送信されるビーム訓練信号を受信する。
【0151】
プロセッサ1000は、さらに、前記複数のビーム訓練信号の受信品質のうちの最大受信品質を特定し、前記最大受信品質を前記参照受信品質とする。前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記端末のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記端末のビーム相反性が成立しないと特定する。
【0152】
プロセッサ1000は、さらに、前記複数のビーム訓練信号の受信品質を大きい順にソートし、前からK(1より大きい整数)個のビーム訓練信号の受信品質を選択する。前記K個のビーム訓練信号の受信品質の平均値を算出し、前記平均値を前記参照受信品質とする。前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記端末のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記端末のビーム相反性が成立しないと特定する。
【0153】
プロセッサ1000は、さらに、前記複数のビーム訓練信号の送信を前記端末に指示する。前記機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信することは、具体的に、前記端末から指示に基づいて送信された前記複数のビーム訓練信号を受信する。
【0154】
プロセッサ1000は、さらに、前記端末のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記端末に指示するための第1指示情報を前記端末に送信する。または、前記端末のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第1指定送信ビームでデータを伝送するように前記端末に指示するための第2指示情報を前記端末に送信する。または、前記端末が前記基地局から指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記端末のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記端末に指示するための第3指示情報を前記端末に送信する。または、前記端末が前記基地局から指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記端末のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第2指定送信ビームでデータを伝送するように前記端末に指示するための第4指示情報を前記端末に送信する。
【0155】
ここで、前記第2指示情報には、前記第1指定送信ビームのIDを含み、前記第4指示情報には、前記第2指定送信ビームのIDをさらに含む。
【0156】
図11に示すように、本開示の実施例は、メモリ1120からプログラムを読み取って以下のプロセスを実行するプロセッサ1100と、プロセッサ1100による制御でデータを送受信するトランシーバ1111を含む基地局を提供する。
端末の指示を受信する。
前記端末の指示に基づいて、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信する。よって、前記端末は、前記参照信号の受信品質を算出する。
複数のビーム訓練信号を前記端末に送信する。よって、前記端末は、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記基地局のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0157】
ここで、図11において、バスアーキテクチャは、任意数の相互接続するバスとブリッジを含み、具体的に、プロセッサ1100をはじめとする1つ又は複数のプロセッサとメモリ1120をはじめとするメモリの各種類の回路が接続したものである。バスアーキテクチャは、周辺イクイップメント、レギュレーター、電力管理回路などの各種類のほかの回路を接続したものであってもよい。これらは、いずれも本分野の公知事項であり、本文においてさらなる記載をしない。バスインタフェースにより、インタフェースが提供される。トランシーバ1111は、複数の部品であってもよく、即ち送信機と受信機を含み、伝送媒体でほかの各種類の装置と通信するユニットとして提供される。プロセッサ1100は、バスアーキテクチャと通常の処理を管理する。メモリ1120は、プロセッサ1100による操作実行に使用されるデータを記憶できる。
【0158】
プロセッサ1100は、バスアーキテクチャと通常の処理を管理する。メモリ1120は、プロセッサ1100による操作実行に使用されるデータを記憶できる。
【0159】
プロセッサ1100は、さらに、前記端末から第1シグナリングを受信し、前記第1シグナリングに基づいて、現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信する。または、目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングを前記端末から受信し、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信する。
【0160】
プロセッサ1100は、さらに、前記端末から第1シグナリングを受信し、前記第1シグナリングに基づいて、現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信する。または、目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングを前記端末から受信し、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信する。
【0161】
プロセッサ1100は、さらに、複数のビーム訓練信号を送信する指示を前記端末から受信し、前記の複数のビーム訓練信号を送信する指示に基づいて、複数のビーム訓練信号を前記端末に送信する。
【0162】
プロセッサ1100は、さらに、前記基地局のビーム相反性の成立が前記端末によって特定された場合に送信される第1指示情報を前記端末から受信し、前記第1指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送する。または、前記基地局のビーム相反性の不成立が前記端末によって特定された場合に送信される第2指示情報を前記端末から受信し、前記第2指示情報に基づいて、第1指定送信ビームでデータを伝送する。または、前記基地局のビーム相反性が成立し、且つ前記基地局が前記端末から指示されたビームでデータを伝送することが前記端末によって特定された場合に送信される第3指示情報を前記端末から受信し、前記第3指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送する。または、前記基地局のビーム相反性が成立しなく、且つ前記基地局が前記端末から指示されたビームでデータを伝送することが前記端末によって特定された場合に送信される第4指示情報を前記端末から受信し、前記第4指示情報に基づいて、第2指定送信ビームでデータを伝送する。
【0163】
ここで、前記第2指示情報には、前記第1指定送信ビームのIDを含む。プロセッサ1100は、さらに、前記第4指示情報に基づいて、前記第2指定送信ビームのIDに対応する第2指定送信ビームでデータを伝送する。
【0164】
プロセッサ1100は、さらに、複数のビーム訓練信号を前記端末に送信する。よって、前記端末は、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記基地局のビーム相反性が成立するか否かを特定する。または、プロセッサ1100は、さらに、複数のビーム訓練信号を前記端末に送信する。よって、前記端末は、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を前記基地局に送信する。前記基地局は、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記基地局のビーム相反性が成立するか否かを特定する。または、プロセッサ1100は、さらに、複数のビーム訓練信号を前記端末に送信する。よって、前記端末は、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果を前記基地局に送信する。前記基地局は、比較結果に基づいて、前記基地局のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0165】
図12に示すように、本開示の実施例は、メモリ1220からプログラムを読み取って以下のプロセスを実行するプロセッサ1200と、プロセッサ1200による制御でデータを送受信するトランシーバ1212を含むユーザ機器を提供する。
ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信するように基地局に指示する。
前記基地局から送信された参照信号を受信し、前記参照信号の受信品質を算出する。
前記基地局から送信された複数のビーム訓練信号を受信し、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出する。
前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記基地局のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0166】
ここで、図12において、バスアーキテクチャは、任意数の相互接続するバスとブリッジを含み、具体的に、プロセッサ1200をはじめとする1つ又は複数のプロセッサとメモリ1220をはじめとするメモリの各種類の回路が接続したものである。バスアーキテクチャは、周辺イクイップメント、レギュレーター、電力管理回路などの各種類のほかの回路を接続したものであってもよい。これらは、いずれも本分野の公知事項であり、本文においてさらなる記載をしない。バスインタフェースにより、インタフェースが提供される。トランシーバ1212は、複数の部品であってもよく、即ち送信機と受信機を含み、伝送媒体でほかの各種類の装置と通信するユニットとして提供される。ユーザ端末によっては、ユーザインタフェース1230は、内部接続や外部接続する機器のインタフェースであってもよい。接続する機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロフォン、ジョイスティックなどを含むが、それらに限られない。
【0167】
プロセッサ1200は、バスアーキテクチャと通常の処理を管理する。メモリ1220は、プロセッサ1200による操作実行に使用されるデータを記憶できる。
【0168】
プロセッサ1200は、さらに、前記基地局の現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記基地局に指示するための第1シグナリングを、前記基地局に送信する。または、目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングであって、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信するように前記基地局に指示するための第2シグナリングを、前記基地局に送信する。
【0169】
プロセッサ1200は、さらに、前記端末にビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記基地局に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記参照信号を受信する。または、現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれ参照信号を受信し、最適な信号品質の受信ビーム候補を特定し、前記最適な信号品質の受信ビーム候補で、後に送信される参照信号を受信する。または、前記ビーム訓練信号を受信する信号品質が最適な受信ビームである最適なビーム訓練信号受信ビームで、前記参照信号を受信する。
【0170】
プロセッサ1200は、さらに、前記端末にビーム相反性を有するのであれば、現在の送信ビームまたは前記基地局に指示した目標送信ビームに対応する受信ビームで前記ビーム訓練信号を受信する。または、前記参照信号を受信する信号品質が最適な受信ビームで、前記ビーム訓練信号を受信する。または、現在の時刻で、受信ビーム候補でそれぞれビーム訓練信号を受信し、最適な信号品質の受信ビーム候補を特定し、前記最適な信号品質の受信ビーム候補で、後に送信されるビーム訓練信号を受信する。
【0171】
プロセッサ1200は、さらに、前記複数のビーム訓練信号の受信品質のうちの最大受信品質を特定し、前記最大受信品質を前記参照受信品質とする。前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記基地局のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記基地局のビーム相反性が成立しないと特定する。
【0172】
プロセッサ1200は、さらに、前記複数のビーム訓練信号の受信品質を大きい順にソートし、前からK(1より大きい整数)個のビーム訓練信号の受信品質を選択する。前記K個のビーム訓練信号の受信品質の平均値を算出し、前記平均値を前記参照受信品質とする。前記参照信号の受信品質が前記参照受信品質より大きくなり、または、前記参照受信品質と前記参照信号の受信品質との差が所定の閾値より小さくなると、前記基地局のビーム相反性が成立すると特定するが、逆の場合、前記基地局のビーム相反性が成立しないと特定する。
【0173】
プロセッサ1200は、さらに、前記複数のビーム訓練信号の送信を前記基地局に指示する。前記機器から送信された複数のビーム訓練信号を受信することは、具体的に、前記基地局から指示に基づいて送信された前記複数のビーム訓練信号を受信する。
【0174】
プロセッサ1200は、さらに、前記基地局のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記基地局に指示するための第1指示情報を前記基地局に送信する。または、前記基地局のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第1指定送信ビームでデータを伝送するように前記基地局に指示するための第2指示情報を前記基地局に送信する。または、前記基地局が前記端末から指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記基地局のビーム相反性が成立すると特定すれば、相反性ビームでデータを伝送するように前記基地局に指示するための第3指示情報を前記基地局に送信する。または、前記基地局が前記端末から指示されたビームでデータを伝送すると特定し、前記基地局のビーム相反性が成立しないと特定すれば、第2指定送信ビームでデータを伝送するように前記基地局に指示するための第4指示情報を前記基地局に送信する。
【0175】
ここで、前記第2指示情報には、前記第1指定送信ビームのIDを含み、前記第4指示情報には、前記第2指定送信ビームのIDをさらに含む。
【0176】
プロセッサ1200は、さらに、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を前記基地局に送信する。よって、前記基地局は、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記基地局のビーム相反性が成立するか否かを特定する。または、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果を前記基地局に送信する。よって、前記基地局は、比較結果に基づいて、前記基地局のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0177】
図13に示すように、本開示の実施例は、メモリ1320からプログラムを読み取って以下のプロセスを実行するプロセッサ1300と、プロセッサ1300による制御でデータを送受信するトランシーバ1310を含むユーザ機器を提供する。
基地局の指示を受信する。
前記基地局の指示に基づいて、ビーム相反性に基づいて得られる送信ビームで参照信号を送信する。よって、前記基地局は、前記参照信号の受信品質を算出する。
複数のビーム訓練信号を前記基地局に送信する。よって、前記基地局は、複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記端末のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0178】
ここで、図13において、バスアーキテクチャは、任意数の相互接続するバスとブリッジを含み、具体的に、プロセッサ1300をはじめとする1つ又は複数のプロセッサとメモリ1320をはじめとするメモリの各種類の回路が接続したものである。バスアーキテクチャは、周辺イクイップメント、レギュレーター、電力管理回路などの各種類のほかの回路を接続したものであってもよい。これらは、いずれも本分野の公知事項であり、本文においてさらなる記載をしない。バスインタフェースにより、インタフェースが提供される。トランシーバ1310は、複数の部品であってもよく、即ち送信機と受信機を含み、伝送媒体でほかの各種類の装置と通信するユニットとして提供される。ユーザ端末によっては、ユーザインタフェース1330は、内部接続や外部接続する機器のインタフェースであってもよい。接続する機器は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロフォン、ジョイスティックなどを含むが、それらに限られない。
【0179】
プロセッサ1300は、バスアーキテクチャと通常の処理を管理する。メモリ1320は、プロセッサ1300による操作実行に使用されるデータを記憶できる。
【0180】
プロセッサ1300は、さらに、前記基地局から第1シグナリングを受信し、前記第1シグナリングに基づいて、現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信する。または、目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングを前記基地局から受信し、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信する。
【0181】
プロセッサ1300は、さらに、前記基地局から第1シグナリングを受信し、前記第1シグナリングに基づいて、現在の最適な受信ビームまたは使用している受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信する。または、目標送信ビームのID情報が含まれる第2シグナリングを前記基地局から受信し、前記ID情報に基づいて、前記目標送信ビームを受信する最適な受信ビームで送信ビームを特定し、特定した送信ビームで前記参照信号を送信する。
【0182】
プロセッサ1300は、さらに、複数のビーム訓練信号を送信する指示を前記基地局から受信し、前記の複数のビーム訓練信号を送信する指示に基づいて、複数のビーム訓練信号を前記基地局に送信する。
【0183】
プロセッサ1300は、さらに、前記端末のビーム相反性の成立が前記基地局によって特定された場合に送信される第1指示情報を前記基地局から受信し、前記第1指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送する。または、前記端末のビーム相反性の不成立が前記基地局によって特定された場合に送信される第2指示情報を前記基地局から受信し、前記第2指示情報に基づいて、第1指定送信ビームでデータを伝送する。または、前記端末のビーム相反性が成立し、かつ前記端末が前記基地局から指示されたビームでデータを伝送することが前記基地局によって特定された場合に送信される第3指示情報を前記基地局から受信し、前記第3指示情報に基づいて、相反性ビームでデータを伝送する。または、前記端末のビーム相反性が成立しなく、且つ前記端末が前記基地局から指示されたビームでデータを伝送することが前記基地局によって特定された場合に送信される第4指示情報を前記基地局から受信し、前記第4指示情報に基づいて、第2指定送信ビームでデータを伝送する。
【0184】
ここで、前記第2指示情報には、前記第1指定送信ビームのIDを含む。プロセッサ1300は、さらに、前記第4指示情報に基づいて、前記第2指定送信ビームのIDに対応する第2指定送信ビームでデータを伝送する。
【0185】
プロセッサ1300は、さらに、複数のビーム訓練信号を前記基地局に送信する。よって、前記基地局は、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて前記端末のビーム相反性が成立するか否かを特定する。または、プロセッサ1300は、さらに、複数のビーム訓練信号を前記基地局に送信する。よって、前記基地局は、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を前記端末に送信する。前記端末は、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果に基づいて、前記端末のビーム相反性が成立するか否かを特定する。または、プロセッサ1300は、さらに、複数のビーム訓練信号を前記基地局に送信する。よって、前記基地局は、前記複数のビーム訓練信号の受信品質をそれぞれ算出し、前記参照信号の受信品質と、前記複数のビーム訓練信号の受信品質から取得した参照受信品質を比較し、比較結果を前記端末に送信する。前記端末は、比較結果に基づいて、前記端末のビーム相反性が成立するか否かを特定する。
【0186】
本願で提供されるいくつかの実施例において、開示された方法および装置は、他の方式で実施され得ることを理解されたい。以上記載した装置実施例は、単に例示的なものである。例えば、記載したユニットの区分は、単に論理機能の区分であり、実際に実現する際に別の区分方式がある。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントは、組み合わせてもよく、別のシステムに一体化されてもよく、または、一部の特徴は、無視されてもよく、または実行されなくてもよい。また、示されておりまたは議論されている各構成部分の相互間の結合や直接結合や通信接続は、インタフェース、装置またはユニットを介した間接結合や通信接続であってもよく、電気的、機械的、または他の形式であってもよい。
【0187】
また、本開示の各実施例における各機能的ユニットは、全て1つの処理ユニットに一体化されていてもよいし、別々に1つのユニットとしてもよいし、2つ以上のユニットが1つのユニットに一体化されてもよい。上述した一体化ユニットは、ハードウェアの形態、またはハードウェアとソフトウェア機能ユニットの形態で実施することができる。
【0188】
上述したソフトウェア機能ユニットの形態で実施される一体化ユニットは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されてもよい。上記ソフトウェア機能ユニットは、記憶媒体に記憶され、本開示の各実施例の送受信方法のステップの一部をコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク装置であってもよい)に実行させるいくつかの指令を含む。前記の記憶媒体は、Uディスク、モバイルハードディスク、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、磁気ディスクまたは光ディスクなど、プログラムコードを格納することができる様々な媒体を含む。
【0189】
以上記載されたのは、本開示の好適な実施形態である。当業者は、本開示に記載されている原理を逸脱せずに様々な改良や修飾をすることもできる。これらの改良や修飾も、本開示の保護範囲として見なされるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13