(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6972171
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】レジストビアを有するファンアウトウエハレベルパッケージ
(51)【国際特許分類】
H01L 23/12 20060101AFI20211111BHJP
【FI】
H01L23/12 501P
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-555587(P2019-555587)
(86)(22)【出願日】2018年4月11日
(65)【公表番号】特表2020-517107(P2020-517107A)
(43)【公表日】2020年6月11日
(86)【国際出願番号】US2018027112
(87)【国際公開番号】WO2018191380
(87)【国際公開日】20181018
【審査請求日】2021年1月21日
(31)【優先権主張番号】62/484,974
(32)【優先日】2017年4月13日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/873,218
(32)【優先日】2018年1月17日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】309034272
【氏名又は名称】インヴェンサス・コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ハーバ ベルガセム
(72)【発明者】
【氏名】モハメド イリアス
(72)【発明者】
【氏名】カトカー ラジェシュ
【審査官】
小池 英敏
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2017/034641(WO,A1)
【文献】
特開2011−198878(JP,A)
【文献】
韓国公開特許第10−2011−0114165(KR,A)
【文献】
韓国公開特許第10−2011−0076606(KR,A)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0183731(US,A1)
【文献】
特表2018−523925(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
H01L 25/00
H05K 3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
マイクロエレクトロニクスパッケージを作製するためにダイをキャリアに接着することと、
レジスト層を成形品として前記ダイ及び前記キャリアに塗布することであって、前記レジスト層は平坦な上面を有する、塗布することと、
前記レジスト層内の前記レジスト層の前記平坦な上面から前記ダイの導電性領域及び前記キャリアの導電性領域にビアを形成するためにフォトリソグラフィを用いて前記レジスト層の一部を現像することであって、前記レジスト層の現像されない部分は前記ダイ及び前記キャリアに永久に残る、現像することと、
前記レジスト層を通り、前記ダイの前記導電性領域、前記レジスト層の前記平坦な上面、及び前記キャリアの前記導電性領域に同時に導電性経路を提供するために前記ビア内の金属の薄いライニングを共形に蒸着することであって、それにより単一のフォトリソグラフィパス内の前記レジスト層内にコンタクトビア及び垂直パッケージオンパッケージ(POP)ビアを形成する、共形に蒸着することと、
前記金属の前記薄いライニングをパターン化された金属層又は再配線層(RDL)に変えるために前記レジスト層の前記平坦な上面の前記金属の前記薄いライニングをエッチングすることと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記レジスト層が、光画像形成可能なレジストを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ビアのうちの少なくとも1つを形成するために前記レジスト層内に1つ以上の孔を穿設又は形成することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ビア内の前記金属の前記薄いライニングを蒸着することは、前記金属で前記ビアをライニングすることと、前記ビア内の残りの空間を誘電材料又は非導電性充填材料で充填することと、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記導電性経路に結合された前記パターン化された金属層又は前記再配線層を形成すること、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ダイが、前記キャリア上で上向きに接着される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記キャリアが、アルミニウムの層又は支持材料の層と、前記アルミニウム又は前記支持材料に剥離可能に取り付けられた銅層と、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記コンタクトビア及び前記垂直POPビアの正確で実質的に完全なレジストレーションを提供するために一つのリソグラフィパス内の前記レジスト層に前記コンタクトビア及び垂直パッケージオンパッケージ(POP)ビアを同時に形成することと、
正確なレジストレーションを用いて導電性コンタクトビア及び導電性垂直POPビアを作製するために、単一の工程で同時に、かつ共形に前記コンタクトビア及び前記垂直POPビア内に前記金属の前記薄いライニングをめっき又は蒸着することと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本特許出願は、2017年4月13日出願のHabaらに対する米国仮特許出願第62/484,974号の優先権の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
従来のウエハレベルパッケージでは、入出力端子は、チップ表面エリア上に位置し、可能な入出力接続の数を制限する。ファンアウトウエハレベルパッケージ(Fan-out wafer level package、FOWLP)は、標準的なウエハレベルパッケージ(wafer-level package、WLP)と比較して、より大きい入出力接続を有するより小さいパッケージ設置面積を慣例的に有し、それによって、より高い集積レベル及びより多くの外部電気接点を提供する。
【0003】
従来のファンアウトウエハレベルパッケージは、付加的な入出力ポイントのために各ダイ間に割り当てられた空間を有する、低コストのエポキシ成形型化合物(epoxy mold compound、EMC)内に、各個々のダイを埋め込んでいる。次いで、再配線層(redistribution layer、RDL)を、物理的蒸着(physical vapor deposition、PVD)シーディング、電気めっき、及びパターニングを用いて入出力接続を「ファンアウト」するように形成されて、ダイ上の入出力接続をエポキシ成形型化合物の周囲に経路を切り替える。
【0004】
これらの従来のファンアウトウエハレベルパッケージは、バンプダイ(例えば、はんだボール)、及び穿設、めっき、エッチング、又は予備成形されたパッケージオンパッケージビアを必要とする。ファンアウトパッケージは、ダイシフトに起因してダイパッドとビアとの間の良好なアライメントを要求し、良好なアライメントを達成することが、コストを増大させる可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
レジストビアを有するファンアウトウエハレベルパッケージが、提供される。一実施態様では、例示的なウエハレベルプロセス又はパネル製造プロセスは、ダイをキャリアに接着することと、ダイ及びキャリア上に仮レジスト層を塗布することと、レジスト層を現像してチャネル又は空間を形成することと、チャネル又は空間を成形材料で充填することと、残りのレジストを除去して成形材料内にビアを形成することと、成形材料内のビアを金属化してマイクロエレクトロニクスパッケージのための導電ビアを提供することと、を含む。本方法は、良好なビア及びパッドのアライメントを自動的に作る。別の実施態様では、例示的なプロセスは、ダイをキャリアに接着することと、ダイ及びキャリア上に永久レジスト層を塗布することと、レジスト層を現像してレジスト層内にビアを形成することと、永久レジスト層の残りのレジスト内のビアを金属化してマイクロエレクトロニクスパッケージのための導電ビアを提供することと、を含む。組立品は、半導体ダイを上向き又は下向きに構成することができる。1つ以上の再配線層(RDL)は、レジストビアを有する組立品の片側又は両側に構築されてもよい。
【0006】
この概要は、特許請求される主題の重要な又は必須の特徴を特定することを意図するものではなく、特許請求される主題の範囲を限定する助けとして使用されることを意図するものでもない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
以下、本開示の特定の実施形態を添付の図面を参照して説明するが、同様の参照番号は同様の要素を意味する。しかしながら、添付の図面は、本明細書に記載される様々な実施態様を示し、本明細書に記載される様々な技術の範囲を限定することを意味するものではないということを理解されたい。
【0008】
【
図1】成形型を形作るために、光画像形成可能なレジストなどの仮レジストを使用して、例示的なウエハレベルパッケージにおいてビアを作製するための例示的なプロセス図である。
【
図2】ビアのための永久レジストを使用して、例示的なウエハレベルパッケージにおいてビアを作製するための例示的なプロセス図である。
【
図3】マイクロエレクトロニクスパッケージ内の誘電充填剤特性のバランスを取るための接着剤の厚さ及び密度の選択を示す、例示的なマイクロエレクトロニクスパッケージの図である。
【
図4】仮レジストを使用して、ダイを上向きにした例示的なマイクロエレクトロニクスパッケージにおいてビアを作製するための例示的なプロセス図である。
【
図5】レジストビアを金属化又は充填するための、異なる例示的な技術を示す図である。
【
図6】本明細書に記載される例示的プロセスによって作られた、ファンアウトウエハレベルパッケージのための様々な例示的な選択肢及び特徴の図である。
【
図7】永久レジストを使用して、ダイを上向きにした例示的なマイクロエレクトロニクスパッケージにおいてビアを作製するための例示的なプロセス図である。
【
図8】仮レジストを使用して、ダイを下向きにした例示的なマイクロエレクトロニクスパッケージにおいてビアを作製するための例示的なプロセス図である。
【
図9】永久レジストを使用して、ダイを下向きにした例示的なマイクロエレクトロニクスパッケージにおいてビアを作製するための例示的なプロセス図である。
【
図10】成形型を形作るために使用される仮レジスト及びパッケージ内に永久ビアを形成するために使用される成形型を有する電子機器パッケージを作製する例示的な方法のフロー図である。
【
図11】マイクロエレクトロニクスパッケージ内のビアに使用される永久レジストを有するマイクロエレクトロニクスパッケージを作製する例示的な方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、レジストビアを有する例示的なファンアウトウエハレベルパッケージ(FOWLP)を説明する。例示的なプロセスは、フォトレジストなどのレジスト層を使用して、コンタクトビア及びパッケージオンパッケージ(POP)ビアを同時に作製し、アライメントを改善し、コストを最小限に抑えながら、POPビアと同時にダイのバンピングを統合し、又はバンピングを完全に無くす。
【0010】
例示的なプロセスは、ウエハレベルパッケージに使用することができるが、大きなパネルプロセスとして使用することもできる。
【0011】
一実施態様では、ダイがキャリアに接合された後、レジストの仮設層が塗布され、成形材料のテンプレートを提供するためにパターン化される。成形材料が仮レジストの周囲に追加、かつ成形される。次いで、レジストが成形材料内のビアチャネルを残して除去され、成形材料の表面が金属化されて、全て同じプロセス工程において、コンタクトビア、パッケージオンパッケージビア、及びダイパッドを直接形成する。これらのビアは、レーザーを当てられたビアとは対照的に平滑であり得る。ビアの金属化は、POPビア及びパッドビアの両方を同時に、かつ共形にめっきすることによって達成することができる。このように、コンタクトビア及びパッケージオンパッケージビアは、共に作製される。パッケージオンパッケージ(POP)ビア及びダイパッドビアを露出させるために、1つのリソグラフィパスのみを取り、それによって優れたレジストレーションを提供することができる。
【0012】
別の実施態様では、ダイがキャリアに接合された後、レジストの永久層が塗布及びパターン化され、次いで、パターン化されたレジスト自体の表面が金属化されて、全て同じプロセス工程でコンタクトビア、パッケージオンパッケージビア、及びダイパッドを形成する。この実施態様では、成形材料の代わりに永久レジストが使用される。
【0013】
例示的なプロセスは、キャリア上でダイが上向きか、又はダイが下向きの状態で使用することができる。
【0014】
これらの例示的プロセスのための例示的なキャリアは、支持層及び銅などの導体層を含む、2つの層を有してもよい。ダイは、キャリアの銅側に取り付けることができ、次いで、上記のレジストプロセス及び金属化工程が達成された後、支持層を後に除去することができる。残りの銅層は、既に取り付けられ、パターニング後に完全に位置合わせされた再配線層(RDL)となることができる。例えば、アルミニウム/銅基材(例えば、それぞれ150μm/18μmの厚さのAl/Cu)をキャリアとして使用することができ、アルミニウムは、余分なコスト又は労力なしに、残りの銅層をRDL後側層として残すために、最終的に溶解される。キャリアの一部は、RDL層のままで保持することができる。
【0015】
一実施態様では、ダイは、最初からキャリアに永久的に接合され、仮の接着剤を必要とし、ある時点でキャリアからダイの剥離を必要とするキャリアを取り扱う必要性が無くなる。ダイを設置し、硬化させ、それによってキャリアに定位置で固定することができ、成形中の望ましくない移動の可能性を無くす。
【0016】
例示的なパッケージオンパッケージプロセスのための接着剤は、選択的密度などの特性を有するように選択することができ、均質な密度及びバランスを有する平衡パッケージ又はパッケージオンパッケージ組立品を提供する。一実施態様では、平衡構造は、例えば、接着剤が厚くされ、接着剤の物理的特性が上側の均衡を保つように選択されるとき、達成することができる。
【0017】
例示的なプロセスは、ビア及びダイパッドの優れたアライメントを提供しながら、コストを最小限に抑え、ダイのバンピングの必要性を無くすことができる。場合によっては、ダイをバンピングする必要はないが(通常、40〜50μmのCuバンピング)、成形材料は依然として信頼性のためにダイを被覆する。
【0018】
上記で紹介された手順はまた、非常に薄いファンアウトウエハレベルパッケージ(FOWLP)を提供することもできる。
【0019】
一実施態様では、例示的なプロセスは、いくつかの状況において、上面を研磨する必要性を無くす、上面の同一平面上の側面を提供する。
【0020】
[例示的なプロセスおよび構造]
図1は、組立品の例示的なプロセス中の1つ以上のファンアウト導体層124を有する例示的なウエハレベルパッケージ100を示す。図は図式的なものであり、構成要素は、実物大又は互いに相対的なスケールでは示されていないが、説明のために様式化されている。初めの工程では、アルミニウムに結合された銅などの金属(複数可)などからなり得る、又は別の剛性材料からなり得るキャリア102が提供される。アルミニウムは、例えば、キャリア102の支持層を提供することができ、一方で銅は、キャリア102の導電層を提供することができる。ダイ104は、キャリア102に恒久的に接着される。ダイ104は、単一列のダイとして、パッケージングされたダイとして、積層されたダイとして、並列ダイとして、又は再配線層(RDL)を有するダイとして、キャリア102に取り付けられてもよい。光画像形成可能なレジスト106などの仮レジスト106が、ダイ104上及びキャリア102上に塗布され、仮レジスト106は、例えば、フォトリソグラフィによって現像される。成形材料108は、パッケージの上部にわたって塗布される。成形材料108の上面及び仮フォトレジスト106の上面を含む上面110は、平坦化112されてもよい。次いで、仮フォトレジスト106を除去し、パッケージオンパッケージ(package-on-package、POP)貫通ビアを提供するのに好適な成形材料108を通して、ダイ104の上部のビア114及びビア116を残す。このパターン化された成形材料108は、導電ビア120及びパッド122を形成するために金属化118される。1つ以上のRDL層124が、隙間内に誘電体126又は他の充填材を用いて上部に形成されてもよい。アルミニウム層128などのキャリア102の支持層は、除去され得、キャリア102と共に使用されるとき、キャリア102の銅層130は、例えば、後側RDL層132として残り得る。
【0021】
図2は、組立品の例示的なプロセスにおける1つ以上のファンアウト導体層を有する例示的なウエハレベルパッケージ200を示す。初めの工程では、キャリア102が提供され、これはアルミニウムに結合された銅などの金属(複数可)などからなり得、又は別の剛性材料からなり得る。アルミニウムは、例えば、キャリア102の支持層を提供することができ、一方で銅は、キャリア102の導電層を提供することができる。ダイ104は、キャリア102に恒久的に接着される。ダイ104は、単一のダイとして、又はパッケージングされたダイ、積層されたダイ、並列ダイとして、若しくは既に取り付けられた再配線層(RDL)を有するダイとして、キャリア102に取り付けられてもよい。光画像形成可能なレジスト202などの永久レジスト202は、ダイ104上及びキャリア102上に塗布される。永久レジスト202は、フォトリソグラフィによって現像され、例えば、ダイ104の導電パッド上にコンタクトビア204を残し、また、永久レジスト材料202を通して垂直ビア206を残す。代替的に、ビア204及び206は、ビア204及び206を形成するために、レジスト202を現像する代わりに、又はそれに加えて、永久レジスト202内に穿設されるか、別様に、形成されるか若しくは設置されてもよい。垂直ビア206は、パッケージオンパッケージ(POP)貫通ビアとして使用するのに好適である。上記の
図1の実施態様とは対照的に、
図2の実施態様では、フォトレジスト材料202は、永久的に定位置に残り、
図1の実施態様における成形材料108に取って代わる。次いで、この現像されたレジスト106を金属化208して、導電ビア210及び212を形成する。1つ以上のRDL層214は、隙間内に誘電体216又は他の充填材を用いて上部に形成されてもよい。キャリア102の支持層218は、除去され得、キャリア102と共に使用されるとき、キャリア102の銅層220は、後側RDL層222の基礎として残留し得る。
【0022】
図3は、ダイ104が接着剤302を用いてキャリア102に取り付けられる例示的なウエハレベルパッケージ300を示す。キャリアの支持層218は除去されている。
図3は、ダイ104をキャリア102の残りの導電層220に結合する接着剤302の場所を示し、またダイ104の上方の空間内の誘電体304又は他の充填剤も示す。接着剤302及び誘電体304は、例示的な充填剤として、密度などの物理的特性の類似性のために、パッケージ若しくは組立品の均衡を保つために選択されてもよく、又は相補的な物理的特性を有するために選択されてもよい。これにより、形成された様々なビアの壁としてパッケージ300内に恒久的に残る、レジスト106又は成形型108(図示せず)の物理的特性を考慮して、接着剤302及び/又は誘電充填材304が、パッケージ300の動きを判定することを可能にする。ダイ104をキャリア102に結合する接着剤302の厚さ及び密度は、誘電充填剤304の厚さ及び密度のために均衡を保ち、若しくは相殺するように、レジスト106と誘電充填材304との組み合わせ、又は成形材料108(図示せず)と誘電充填材304との組み合わせの均衡を保ち若しくは相殺するように選択されてもよい。一般に、ダイ104の上方の材料及びダイ104の下方に使用される材料の物理的特性は、互いに均衡を保つように選択されてもよい。
【0023】
図4は、ダイ104が上向き(パッド412が上向き)で、製造に仮レジスト106を使用して、ファンアウトウエハレベルパッケージ402(
図4の最終工程で示される)を製造する例示的な組立プロセス400を示す。例示的なパッケージ402の製造は、ダイ104をキャリア404上の金属シート又はRDLに取り付けることから始まる。ダイ104は、単一のダイであってもよく、又はパッド412が上向きになる、パッケージングされたダイ、積層ダイ、並列ダイであってもよい。406において、光画像形成可能なレジスト106などの仮レジスト106は、ダイ104上及びキャリア404上部に塗布される。408において、仮レジストは、例えば、フォトリソグラフィによって現像409される。410において、この技術は、仮レジスト106の代わりにプロセス400において後に具体化される、ダイパッド412と(将来の)導体ポスト414との間のアライメントを自動的に確立する。416において、成形材料108は、成形材料108の上面及び仮フォトレジスト106の上面を含む、パッケージの上面に塗布される。上面は、平坦化112されてもよい。418において、仮フォトレジスト106は、次いで、剥離されるか、又は別様に除去され、パッケージオンパッケージのバンピングと同時に、より高いレベルで後に金属化及び後にバンプされるのに好適な、ダイ104及びそのパッド412の上部のビア114を有し、並びにダイ104の上部のビア114と同時にバンプされ得るパッケージオンパッケージ(POP)貫通ビアに好適な、成形材料108を通じてより長い垂直ビア116を有するパターン化された成形材料108を残す。420において、このパターン化された成形材料108は、導体118でめっき又は金属化されて、導電ビア120及びパッドを形成する。422において、成形材料108の上部でめっき、蒸着、又は別様に金属化された導体118を、回路及び/又はRDLにパターン化424することができる。1つ以上の付加的なRDL層124は、ファンアウト導電トレースを提供するために上部に形成されてもよく、誘電体126又は他の充填材が空隙を占有し、RDL124を支持する。キャリア404の支持構成要素を除去して、導電層426を残してもよい。428において、1つ以上の後側RDL層132もまた、追加され得る。
【0024】
図5は、ビア114及び116を充填する様々な技術を示す。ビア114及び116は、例えば、仮フォトレジスト106が除去された後に、パターン化された成形材料108を所定の位置に残す、
図4のプロセス400において形成されてもよい。第1のプロセス500は、シーディング、めっき、蒸着、又は他の金属化技術を通して、ビア114及びビア116を、金属502で完全に充填する。ビア114及び116が金属502で充填された後、1つ以上のRDL層124が、パッケージの上面上に形成され得る。誘電材料126又は他の非導電性充填剤は、パッドの上部、ポストの周囲、及びパッケージの上部に構築された1つ以上のRDL124の下で使用されてもよい。
【0025】
第2のプロセス504は、ビア114及び116内に金属層506をめっき又は蒸着させる。金属層506は、上記のプロセス500において蒸着された完全な金属化502よりも薄い。蒸着金属層506の上面は、パターン化された金属層508又はRDLに任意選択的にエッチングされてもよい。次いで、1つ以上の付加的なRDL層124は、ビア114及び116が金属でライニング又は充填された後に、パッケージの上面上に構築されてもよい。誘電体126又は他の充填剤を、パターン化された508又はパターン化されていない金属層506の上部の空間を充填するため、及び存在する場合には、1つ以上のRDL124を支持するために使用されてもよい。
【0026】
第3のプロセス510は、パターン化された成形材料108内のビア114及び116に、より厚い金属層512を蒸着又はめっきする。より厚い金属層512は、一部のビア114を充填することができ、一方で、より長い垂直ビア116内にいくらかの空白514を完全に残すことができる。より厚い金属層512は、パターン化516されてもよく、1つ以上のRDL層124がパターン化された厚い金属層516の上部に、ビア116内の以前の空白514を占有し、1つ以上のRDL層124を支持する、誘電体126又は他の非導電性充填材で構築されてもよい。
【0027】
図6は、本明細書に記載されるプロセスによって作成することができる、オプションとして利用可能な特徴の一部、例えばファンアウトウエハレベルパッケージ(FOWLP)を要約する。まず、600において、マイクロエレクトロニクスパッケージは、仮レジスト106が除去された後に、成形108の層内にビアを有してもよく、又は余分な成形が必要ではない、レジスト202の永久層内にビアを有してもよい。マイクロエレクトロニクスパッケージは、ファンアウトトレースを有するウエハレベルプロセスで製造されてもよく、又はパネル製造プロセス602で製造されてもよい。ダイ104は、キャリア102上で上向き又は下向き604のいずれかで設置されてもよい。信頼性のために、パッケージは、銅バンプダイ104を使用することができ、厚い誘電体126が追加606されてもよい。ビア114及び116はまた、穿設され、次いでめっきされ、又は予備形成及びめっきされ、エッチングレジスト以外の他の方法608で形成されてもよい。成形材料108は、成形工程に使用されてもよく、一実施態様610では、成形材料は積層誘電体126であってもよい。第1のRDL124は、成形工程612の前又は後に構築され得る。必要に応じて、第2及び後続のRDL132を追加してもよい。
【0028】
図7は、ダイ104が上向きであり、製造に永久レジスト202を使用して、ファンアウトウエハレベルパッケージを製造する例示的な組立プロセス700を示す。例示的なパッケージ702(最終工程で示される)の製造は、ダイ104をキャリア704上の金属シート又はRDLに上向きに取り付けることで始まる。ダイ104は、単一のダイであってもよく、パッケージングされたダイ、積層ダイ、並列ダイ、又は1つ以上の再配線層(RDL)を有するダイであってもよい。706において、光画像形成可能なレジスト202などの永久レジスト202は、ダイ104上及びキャリア704上に塗布される。708において、永久レジスト202は、例えば、フォトリソグラフィによって現像709されて、ダイ104の上部にビア114、及びダイ104が存在しない箇所で永久レジスト202を通して垂直ビア116を形成する。710において、現像された永久レジスト202は、除去され、パッケージオンパッケージ(POP)貫通ビアになるのに好適な成形材料108を通して、ダイ104の上部に開放ビア114、及びより長い開放垂直ビア116を残す。ダイの上部のビア114は、プロセスにおいて後に導電ポストになることができる。712において、パターン化された永久レジスト202は、導電ビア114及び116、及び一実施態様ではRDL層を形成するために、めっき又は金属化714される。716において、1つ以上の追加のRDL層718及び720が、ファンアウト導電トレースを提供するために、又は後続のRDLを追加するために、上部に形成されてもよく、誘電体126又は他の充填材が空隙を占有し、RDL720を支持する。キャリア704の支持構成要素を除去して、導電層722を残すことができる。724において、1つ以上の後側RDL層132がまた、追加されてもよい。
【0029】
図8は、ダイ104が下向きであり、製造に仮レジスト106を使用して、ファンアウトウエハレベルパッケージを製造する例示的な組立プロセス800を示す。例示的なパッケージ802又は802’(
図8の最終工程で示される)の製造は、ダイ104をキャリア804上の金属シート又はRDLに下向きに取り付けることで始まる。下向きとは、ダイ104がキャリア804に接着されたとき、ダイ104の片面電気接点がキャリア804に面することを意味する。ダイ104は、単一のダイであってもよく、パッケージングされたダイ、積層ダイ、並列ダイ、又は1つ以上の再配線層(RDL)を有するダイであってもよい。806において、光画像形成可能なレジスト106などの仮レジスト106は、ダイ104上及びキャリア804上に塗布される。808において、仮レジスト106は、例えば、フォトリソグラフィによって現像810される。812において、現像されたレジスト810を除去し、現像されていない仮レジスト106を定位置に残す。814において、成形材料108が、ダイ104上に塗布され、キャリア102が現れ、依然として上部から露出される。現像されていない仮レジスト106は、仮レジスト106が除去されたとき、仮レジスト106によって占有された空間がビア116となるように成形材料108を形成するか又は形作る。816において、パッケージ802の上面は、ラッピング又は平坦化されてもよい。次いで、残りの仮フォトレジスト106を剥離するか、又は別様に除去し、パッケージオンパッケージ(POP)貫通ビアを提供するのに好適な除去された仮レジスト106によって、成形材料108を通して形成された垂直ビア116を有するパターン化された成形材料108を残す。818において、パターン化された成形材料108は、導電ビア120及びパッドを形成するためにめっき又は金属化118される。上部金属化層は、回路又はRDLにパターニングされ得、1つ以上のRDL層124は、ファンアウト導電トレースを提供するために上部に形成されてもよく、誘電体126又は他の非導電性充填材が空隙を占有し、1つ以上のRDL124を支持する。822において、キャリア804の支持構成要素を除去して、キャリア804の金属層824を残すことができ、又はキャリア804を完全に除去し、組立品の底部は、下向きのダイパッド412に結合された回路を形成するためにエッチング及び金属化824することができる。826において、導電性ダイパッド412と電気的に接触して結合された1つ以上の後側RDL層132もまた追加され得る。上部RDL(複数可)124は、パッケージ802内のようにダイ104の後面828の上部上に、又はパッケージ802’内のように工程814で設置された介在成形材料108のより厚い層上にぴったりと形成されてもよい。
【0030】
図9は、ダイ104が下向きで、製造中に永久レジスト202を使用して、ファンアウトウエハレベルパッケージ902又は902’(
図9の最終工程で示される)を製造する例示的な組立プロセス900を示す。例示的なパッケージ902又は902’の製造は、ダイ104をキャリア904上の金属シート又はRDLに下向きに取り付けることから始まる。ダイ104は、単一のダイであってもよく、パッケージングされたダイ、積層ダイ、並列ダイ、又は1つ以上の再配線層(RDL)を有するダイであってもよい。906において、光画像形成可能なレジスト202などの永久レジスト202は、ダイ104上及びキャリア904上に塗布される。908において、永久レジスト202は、例えば、フォトリソグラフィによって現像され、現像されたレジスト910の領域をもたらす。912において、パッケージの上部は、ラッピング又は平坦化112されてもよい。914において、現像されたレジスト910を除去し、開放垂直ビア116を残す。916において、開放垂直ビア116は、蒸着、めっき、又は他の技術によって金属化918され、上部にRDL920が形成されてもよい。922において、1つ以上の付加的なRDL層124は、ファンアウト導電トレースを提供するために上部に形成されてもよく、誘電体126又は他の充填材が空隙を占有し、RDL124を支持する。少なくともキャリア904の支持層もまた除去され、金属層924を残すか、又は導電性ダイパッド412への接近を可能にする。926において、1つ以上の後側RDL132は、ダイ104の電気接点412と導電接触して構築されてもよい。上部RDL(複数可)124は、パッケージ902内で示されるようにダイ104の後面928の上部上に、又はレジスト材料202のより厚い層がパッケージ902’内で示されるように工程910〜912で維持されるとき、レジスト材料202の介在層上に、密に形成されてもよい。
【0031】
[例示的方法]
図10は、パッケージ内に永久ビアを形成するために使用される仮レジストを有する電子機器パッケージを作製する例示的な方法1000を示す。例示的な方法1000の動作は、個々のブロックとして示される。
【0032】
ブロック1002において、ダイがキャリアに接着される。
【0033】
ブロック1004において、レジスト層がダイ及びキャリア上に塗布される。
【0034】
ブロック1006において、レジストが現像され、現像されたレジストが除去され、残りのレジスト内にチャネル又は空間が作られる。
【0035】
ブロック1008において、残りのレジスト内のチャネル又は空間は、成形材料で充填される。
【0036】
ブロック1010において、残りのレジストが除去され、成形材料内にビアが形成される。
【0037】
ブロック1012において、ビアは、パッケージ内に導電ビアを提供するように金属化される。
【0038】
図11は、マイクロエレクトロニクスパッケージ内に導電ビアを形成するために使用される永久レジストを有するマイクロエレクトロニクスパッケージを作製する例示的な方法1100を示す。例示的な方法1100の動作は、個々のブロックとして示される。
【0039】
ブロック1102において、ダイがキャリアに接着される。
【0040】
ブロック1104において、レジスト層がダイ及びキャリア上に塗布される。
【0041】
ブロック1106において、レジスト層が現像されて、レジスト層内にビアが形成される。
【0042】
ブロック1108において、レジスト層内のビアは、マイクロエレクトロニクスパッケージのための導電ビアを提供するために金属化される。
【0043】
上記の明細書及び添付の特許請求の範囲において、「接続する(connect)」、「接続(connection)」、「接続された(connected)」、「接続して(in connection with)」及び「接続している(connecting)」という用語は、「直接接続している(in direct connection with)」又は「1つ以上の要素を介して、接続している(in connection with, via one or more elements)」ことを意味するために使用される。「結合(couple)」、「結合している(coupling)」、「結合された(coupled)」、「共に結合された(coupled together)」及び「結合された(coupled with)」という用語は、「共に直接結合される(directly coupled together)」又は「1つ以上の要素を介して共に結合される(coupled together via one or more elements)」ことを意味するために使用される。
【0044】
本開示は、限定された数の実施形態に関して開示されているが、本開示の利益を有する当業者は、所与の説明で可能な多くの修正及び変形を理解するであろう。添付の特許請求の範囲は、本開示の真の趣旨及び範囲内に含まれるようなかかる修正及び変形を包含することが意図される。