(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態を通して共通の構成には同一の符号を付すものとし、重複する説明は省略する。また、各図は実施の形態の説明とその理解を促すための模式図であり、その形状や寸法、比などは実際の装置と異なる個所があるが、これらは以下の説明と公知の技術とを参酌して、適宜設計変更することができる。
【0012】
[第1の実施形態]
第1の実施形態によれば、扁平形状の電極群と、外装部材と、端子部とを含む電池が提供される。扁平形状の電極群は、正極、正極と電気的に接続された正極集電タブ、負極、及び、負極と電気的に接続された負極集電タブを含む。扁平形状に捲回された正極集電タブが第一端面に位置し、かつ扁平形状に捲回された負極集電タブが第二端面に位置する。外装部材は、有底角筒形状で、かつ開口部にフランジ部を有するステンレス鋼製の第1の外装部と、ステンレス鋼製の第2の外装部とを含む。第1の外装部のフランジ部と第2の外装部が溶接されて形成された空間内に電極群が収納されている。電極群の第一端面及び第二端面が第1の外装部の側壁の内面と対向する。端子部は、第1の外装部の側壁に開口された貫通孔と、正極または負極と電気的に接続された外部端子とを含む。外部端子は、頭部及び頭部から延び出た軸部を含む。頭部が第1の外装部の外側に突出する。軸部が第1の外装部の貫通孔にかしめ固定される。外部端子の頭部に対のテーパ部が設けられている。バスバーがテーパ部に固定されている。
【0013】
第1の実施形態の蓄電モジュールを
図1〜
図10を参照して説明する。
【0014】
蓄電モジュール100は、電池と、バスバーとを備えるものである。
図1に示す電池は、非水電解質電池である。電池は、外装部材1と、電極群2と、正極端子部3と、負極端子部4と、非水電解質(図示しない)とを含む。
【0015】
図1〜
図3に示すように、外装部材1は、第1の外装部5と、第2の外装部6とを含む。第1の外装部5は、ステンレス鋼製の底付き角筒容器であり、開口部5aにフランジ部5bを有する。
図1、
図2及び
図4に示すように、第1の外装部5の短辺側壁と底部とを繋ぐコーナの中央付近に容器内側に張り出した凹部が設けられており、凹部の底部が傾斜面5cになっている。第1の外装部5は、開口部5aの大きさ(開口面積となる部分の最大長)以下の深さを有するものである。より好ましい第1の外装部5は、開口面積となる部分の短辺以下の深さを有するものである(例えば
図1に示すもの)。第1の外装部5は、例えば、ステンレス鋼板から浅絞り加工によって作製される。一方、第2の外装部6は、ステンレス鋼製の矩形板である。第1の外装部5のフランジ部5bが第2の外装部6の四辺に溶接されて形成された空間内に電極群2が収納される。溶接には、例えば、抵抗シーム溶接が用いられる。抵抗シーム溶接は、レーザ溶接に比して低いコストで高い気密性と耐熱性を実現することができる。
【0016】
電極群2は、
図5に示すように、扁平形状である。また、
図6に示すように、電極群2は、正極7と、負極8と、正極7と負極8の間に配置されたセパレータ9とを含む。正極7は、例えば箔からなる帯状の正極集電体と、正極集電体の長辺に平行な一端部からなる正極集電タブ7aと、少なくとも正極集電タブ7aの部分を除いて正極集電体に形成された正極材料層(正極活物質含有層)7bとを含む。一方、負極8は、例えば箔からなる帯状の負極集電体と、負極集電体の長辺に平行な一端部からなる負極集電タブ8aと、少なくとも負極集電タブ8aの部分を除いて負極集電体に形成された負極材料層(負極活物質含有層)8bとを含む。電極群2は、正極7の正極材料層7bと負極8の負極材料層8bがセパレータ9を介して対向すると共に、捲回軸の一方側に正極集電タブ7aが負極8及びセパレータ9よりも突出し、かつ他方側に負極集電タブ8aが正極7及びセパレータ9よりも突出するように、正極7、セパレータ9及び負極8が扁平形状に捲回されたものである。よって、電極群2において、捲回軸と垂直な第一端面に、扁平の渦巻き状に捲回された正極集電タブ7aが位置する。また、捲回軸と垂直な第二端面に、扁平の渦巻き状に捲回された負極集電タブ8aが位置する。絶縁シート(図示せず)は、電極群2の最外周のうち、正極集電タブ7a及び負極集電タブ8aを除いた部分を被覆している。なお、電極群2は、非水電解質(図示しない)を保持している。
【0017】
バックアップ正極リード11(第1の正極リード)は、導電性の板をU字形状に折り曲げたもので、正極集電タブ7aの両端の湾曲部を除いた部分(中央付近)を挟んで正極集電タブ7aの層同士を密着させている。正極集電タブ7aとバックアップ正極リード11は、溶接により一体化され、これにより正極7が正極集電タブ7aを介してバックアップ正極リード11と電気的に接続されている。溶接は、例えば超音波溶接により行われる。
【0018】
バックアップ負極リード12(第1の負極リード)は、導電性の板をU字形状に折り曲げたもので、負極集電タブ8aの両端の湾曲部を除いた部分(中央付近)を挟んで負極集電タブ8aの層同士を密着させている。負極集電タブ8aとバックアップ負極リード12は、溶接により一体化され、これにより負極8が負極集電タブ8aを介してバックアップ負極リード12と電気的に接続されている。溶接は、例えば超音波溶接により行われる。
【0019】
正極端子部3及び負極端子部4について説明する。正極端子部3及び負極端子部4は、同様な構造を有するため、正極端子部3を例にして説明する。
図7は、
図1に示す電池の正極端子部3の頭部にバスバーを取り付けた部分を示す斜視図である。また、
図8は、
図1に示す電池を正極外部端子14の軸方向(
図7においてVIII−VIII線で示す方向)に沿って切断した断面図を示す。
【0020】
正極端子部3は、
図8に示すように、第1の外装部5の傾斜面5cに開口された貫通孔13と、正極外部端子14と、正極絶縁ガスケット15と、正極絶縁板(第1の正極絶縁部材)16とを含む。
【0021】
第1の貫通孔13は、第1の外装部5の傾斜面5cにバーリング加工により設けられ、側壁となる立ち上がり部が、第1の外装部5の内方に突出している。
【0022】
正極外部端子14は、
図8に示すように、略角錐台形状で、第1の外装部5の短辺方向に長辺を有する頭部17と、円柱状の軸部18とを含む。
図7に示すように、頭部17は、矩形の頂面17aと、頂面17aの向かい合う長辺に繋がる第1、第2の傾斜面17b、17cと、頂面17aに対して下面の四辺に設けられたテーパ部17dとを有する。円柱状の軸部18は、頭部17の下面から伸び出ている。正極外部端子14は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金等の導電性材料から形成される。
【0023】
テーパ部17dは、頭部17の下面の各辺に設けられているため、向かい合う短辺に設けられたテーパ部と、向かい合う長辺に設けられたテーパ部それぞれが対を形成している。二対のテーパ部17dは、それぞれ、頭部17の横断面の面積が下方に向かうに従って小さくなるように傾斜している。よって、二対のテーパ部17dは、四角錐形状のテーパ部を構成している。
【0024】
正極外部端子14が、四辺形の頂面17aと、頂面の互いに対向する二辺に連結された第1、第2の傾斜面17b、17cとを有することにより、三つの面のいずれかを溶接面に選択することで溶接方向を変更することができる。
【0025】
正極絶縁ガスケット15は、
図8に示すように、一方の開口端にフランジ部15aを有する円筒体(筒部)である。正極絶縁ガスケット15は、
図8に示すように、円筒体の部分が貫通孔13内に挿入され、フランジ部15aが第1の外装部5の外面上の貫通孔13の外周に配置されている。正極絶縁ガスケット15は、例えば、フッ素樹脂、フッ素ゴム、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS樹脂)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK樹脂)、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)、及びポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂)などの樹脂から形成されている。
【0026】
正極絶縁板(第1の正極絶縁部材)16は、
図8に示すように、貫通孔を有する矩形状の絶縁板である。正極絶縁板16は、第1の外装部5の外面5c上に配置されている。正極絶縁板16の貫通孔には、
図8に示すように、正極絶縁ガスケット15のフランジ部15aが挿入されている。
【0027】
バスバー200は、
図9に示すように、貫通孔201aを有する平板状の第1の接続部201と、第1の接続部201の一辺からほぼ垂直に立ち上がり、第1の外装部5の短辺側面に沿うように屈曲した第2の接続部202と、第2の接続部202の長辺中央付近に設けられた矩形の切欠部203とを有する。
図8に示すように、切欠部203の端面204は、下方(正極絶縁板16側)に向かうに従って開口面積が小さくなるように傾斜したテーパ形状を有する。切欠部203の端面204のテーパ形状は、テーパ部17dの形状に対応するものである。正極外部端子14の頭部17のテーパ部17dにバスバー200の切欠部203が挿入され、
図8に示すように、テーパ部17dに切欠部203の端面204が嵌合される。テーパ部17dと切欠部203の端面204とが接している部分は、例えば溶接により接合され、これにより、正極外部端子14とバスバー200が電気的に接続される。第1の接続部201は、他の電池等と電気的に接続させるために使用され得る。溶接方法として、レーザ溶接、抵抗溶接、超音波溶接等が挙げられる。
【0028】
正極端子部3は、正極端子リード19をさらに備えることができる。正極端子リード19は、貫通孔19aを有する導電性の板である。
【0029】
正極端子部3が正極端子リード19(第2の正極リード)を含む場合、正極端子部3が正極絶縁補強部材20をさらに備えることができる。
図10に示すように、正極絶縁補強部材20は、第1の外装部5の傾斜面5cを含む短辺側側壁を補強するもので、横断面が略コの字形状を有する。すなわち、正極絶縁補強部材20は、矩形状の底板20aと、底板20aの長辺から垂直に立ち上がった側板20bと、側板20bの長辺に繋がった傾斜板20cと、傾斜板20cの長辺から水平に伸び出た上板20dとが一体となったものである。傾斜板20cは、凹部20eを有する。凹部20eには、貫通孔20fが設けられている。正極絶縁補強部材20は、底板20a及び側板20bが、第2の外装部6と第1の外装部5で構成されたコーナ部を被覆する。傾斜板20cの貫通孔20fに、正極外部端子14の軸部18が挿入される。傾斜板20cの凹部20eの表面に正極絶縁ガスケット15の下端面及び第1の外装部5の貫通孔13の側壁の端面が接している。また、傾斜板20cの凹部20eの裏面が正極端子リード19と接している。さらに、上板20dが、第1の外装部5の底面と接する。
【0030】
上述した配置により、正極絶縁補強部材20は、第1の外装部5と正極端子リード19とを絶縁すると共に、外装部材の短辺側、特に第1の外装部5の傾斜面5cを含む短辺側側壁付近を補強することができる。
【0031】
正極外部端子14の軸部18は、正極絶縁ガスケット15、正極絶縁補強部材20の貫通孔20f、正極端子リード19の貫通孔19aに挿入された後、かしめ加工によって塑性変形を生じる。その結果、これらの部材が一体化されると共に、正極外部端子14が正極端子リード19と電気的に接続される。よって、正極外部端子14は、リベットの役割も担う。なお、正極外部端子14の軸部18の端面と正極端子リード19の貫通孔19aとの境界部をレーザー等により溶接し、より強固な接続と電気導通性の向上を施しても良い。
【0032】
正極中間リード21(第3の正極リード)は、矩形又は帯状の導電性の板が略U字状に折り曲がったものである。正極中間リード21は、バックアップ正極リード11と正極端子リード19との間に配置されている。正極中間リード21の一方の外面がバックアップ正極リード11に例えば溶接により固定され、他方の外面が正極端子リード19に例えば溶接により固定される。このような構成により、バックアップ正極リード11と、正極中間リード21と、正極端子リード19は、電気的に接続されている。溶接方法として、レーザ溶接、抵抗溶接、超音波溶接等が挙げられる。
【0033】
負極端子部4は、正極端子部3と同様な構造を有する。すなわち、負極端子部4は、第1の外装部5の傾斜面5cに開口された貫通孔と、負極外部端子と、負極絶縁ガスケットと、負極絶縁板(第1の負極絶縁部材)とを含む。また、負極端子部4は、負極端子リード(第2の負極リード)をさらに備えることができる。負極端子リードは、貫通孔を有する導電性の板である。負極端子部4が負極端子リードを含む場合、負極端子部4が負極絶縁補強部材をさらに備えることができる。また、バックアップ負極リードと負極端子リードとの間に負極中間リード(第3の負極リード)が配置される。これらの部材は、正極端子部3で説明したのと同様な構造を有する。例えば
図9に示す構造を有するバスバーは、負極外部端子の頭部に嵌合される。すなわち、負極外部端子の頭部のテーパ部にバスバーの切欠部が挿入されてテーパ部に切欠部が嵌合される。テーパ部と切欠部の端面とが接している部分は、例えば溶接により接合され、これにより、負極外部端子とバスバーが電気的に接続される。
【0034】
電極群2は、第1の外装部5内に、第一端面7aが正極端子部3と対向し、かつ第二端面8aが負極端子部4と対向するように収納される。そのため、電極群2の第一端面7a及び第二端面8aと交わる平面が第1の外装部5内の底面と対向し、第一端面7a及び第二端面8aと交わる湾曲面が第1の外装部5内の長辺側側面と対向する。
【0035】
第1の外装部5の短辺側壁と底部とを繋ぐコーナ部においては、電極群2の第一端面7aとの間、第二端面8aとの間、それぞれに隙間が存在する。第1の外装部5の短辺側壁と底部とを繋ぐコーナ部に内側に張り出した凹部を設け、凹部の底部を傾斜面5cとすることにより、第1の外装部5内のデッドスペースが少なくなるため、電池の体積エネルギー密度を高くすることが可能となる。また、傾斜面5cそれぞれに正極端子部3、負極端子部4を配置することにより、傾斜面を持たない短辺側面に正極端子部3及び負極端子部4を設ける場合よりも、端子部の設置面積を増やすことができる。そのため、正極外部端子14の軸部18及び負極外部端子の軸部の径を太くすることが可能になるため、低抵抗で大きな電流(ハイレート電流)を流すことが可能となる。
【0036】
第2の外装部6は、第1の外装部5の蓋として機能する。第1の外装部5のフランジ部5bと第2の外装部6の四辺が溶接されることにより、電極群2が外装部材1内に封止される。
【0037】
以上説明した
図1〜
図10に示す蓄電モジュールは、開口部にフランジ部を有するステンレス鋼製の第1の外装部とステンレス鋼製の第2の外装部が溶接されて形成された空間内に電極群が収納される外装部材を含む。第1,第2の外装部がステンレス鋼製であるため、第1,第2の外装部の板厚を薄くした際にも高い強度を保つことができる。その結果、外装部材の柔軟性を高めることができるため、減圧封止又は外装部材の外側から荷重を加える等により電極群を拘束しやすくなる。これにより、電極群の極間距離が安定して抵抗を低くすることができると共に、耐振動性と耐衝撃性を有する電池パックの実現が容易になる。さらに、第1,第2の外装部の柔軟性が高いと、第1,第2の外装部の内面から電極群までの距離を縮めることが容易となるため、電池の放熱性を改善し得る。
【0038】
ステンレス鋼製の第1,第2の外装部は、溶接がし易く、安価な抵抗シーム溶接により封止が可能である。よって、ラミネートフィルム製容器よりも気体シール性の高い外装部材を低コストで実現することができる。また、外装部材の耐熱性を向上することができる。例えば、SUS304の融点が1400℃であるのに対し、Alの融点は650℃である。
【0039】
また、外部端子の頭部にテーパ部を設けることにより、頭部にバスバー等の部品を固定することが容易となる。そのため、外部端子の頭部にバスバー等の部品を溶接する際、外部端子の位置決めが容易になり、所望の位置に高い強度で溶接することが可能となる。従って、電池の信頼性をより高めることができる。
【0040】
例えば、
図8に例示されるように、頭部17の下面の四角錐形状のテーパ部17dにバスバー200の切欠部203のテーパ状端面204を嵌め合わせるため、バスバー200の位置決めが容易になり、頭部17の頂面17aの所定の位置にバスバー200が高い強度で溶接される。その結果、電池の信頼性を向上することができる。
【0041】
また、外部端子の頭部のテーパ部と第1の外装部との間に新たな絶縁部材を固定することができるため、第1の外装部と他の電池等が接触することによる短絡等を回避することができる。
【0042】
対のテーパ部は、外部端子の頭部の下面の全辺に設ける代わりに、短辺のみか、長辺のみに設けることも可能である。対のテーパ部は、辺全体に亘って設ける必要はなく、互いに点対称の関係にあると良い。対のテーパ部は、一組に限らず、複数組あっても良い。
【0043】
頭部の下面にテーパ部を設ける代わりに、頭部の側面をテーパ部としても良い。その例を
図11〜
図16に示す。
【0044】
図11及び
図12は、頭部の形状を四角錐台形状(ピラミッド形状)にした例である。
図11に示すように、正極端子部及び/又は負極端子部の頭部117は、四角錐台形状(ピラミッド形状)を有する。すなわち、頭部117の頂面117aは、矩形の平面である。4つの側面117b,117c,117d,117eは、錐体面であり、下方に向かうに従って頭部の横断面積が大きくなるように傾斜している。4つの側面117b,117c,117d,117eがテーパ部として機能する。
【0045】
バスバー300は、
図12に示すように、平板状の第1の接続部301と、第1の接続部301の一辺からほぼ垂直に立ち上がり、第1の外装部5の短辺側面に沿うように屈曲した第2の接続部302と、第2の接続部302に設けられた矩形の貫通孔303とを有する。
図13に示すように、貫通孔303の内側面は、下方(絶縁板116側)に向かうに従って開口面積が大きくなるように傾斜したテーパ形状を有する。貫通孔303の内側面のテーパ形状は、頭部117のテーパ部117b,117c,117d,117eの形状に対応するものである。頭部117のテーパ部117b〜117eにバスバー300の貫通孔303が挿入され、
図12に示すように、テーパ部117b〜117eに貫通孔303が嵌合される。テーパ部117b〜117eと貫通孔303の内側面とが接している部分は、例えば溶接により接合され、これにより、正極外部端子及び/または負極外部端子とバスバーが電気的に接続される。第1の接続部301は、他の電池等と電気的に接続させるために使用され得る。溶接方法として、レーザ溶接、抵抗溶接、超音波溶接等が挙げられる。第1の絶縁部材116は、第1の外装部5の傾斜面5Cと、頭部117の下面並びにバスバー300の第2の接続部302との間に配置されて、これらを絶縁している。
【0046】
バスバー400は、
図14及び
図15に示すように、平板状の第1の接続部401と、第1の接続部401の一辺からほぼ垂直に立ち上がり、第1の外装部5の短辺側面に沿うように屈曲した第2の接続部402と、第2の接続部402の長辺中央付近に設けられた矩形の切欠部403とを有する。切欠部403の三つの端面は、下方(絶縁板116側)に向かうに従って開口面積が大きくなるように傾斜したテーパ形状を有する。切欠部403の三つの端面のテーパ形状は、頭部117のテーパ部117b,117c,117d,117eの形状に対応するものである。頭部117のテーパ部117b,117c,117dにバスバー400の切欠部403が挿入され、
図14及び
図15に示すように、テーパ部117b,117c,117dに切欠部403が嵌合される。テーパ部117b,117c,117dと切欠部403の端面とが接している部分は、例えば溶接により接合され、これにより、正極外部端子及び/または負極外部端子とバスバーが電気的に接続される。第1の接続部401は、他の電池等と電気的に接続させるために使用され得る。溶接方法として、レーザ溶接、抵抗溶接、超音波溶接等が挙げられる。第1の絶縁部材116は、第1の外装部5の傾斜面5Cと、頭部117の下面並びにバスバー400の第2の接続部402との間に配置されて、これらを絶縁している。
【0047】
図16は、頭部の形状を円錐台形状にした例である。
図16に示すように、正極端子部及び/又は負極端子部の頭部217は、円錐台形状を有する。すなわち、頭部217の頂面217aは、円形の平面である。側周面217bは、錐体面であり、下方に向かうに従って頭部の横断面積が大きくなるように傾斜している。側周面217bがテーパ部として機能する。
【0048】
バスバー500は、
図16に示すように、平板状の第1の接続部501と、第1の接続部501の一辺からほぼ垂直に立ち上がり、第1の外装部5の短辺側面に沿うように屈曲した第2の接続部502と、第2の接続部502に設けられた円形の貫通孔503とを有する。貫通孔503の内周面は、下方(絶縁板116側)に向かうに従って開口面積が大きくなるように傾斜したテーパ形状を有する。貫通孔503の内周面のテーパ形状は、頭部217のテーパ部217bの形状に対応するものである。頭部217のテーパ部217bにバスバー500の貫通孔503が挿入され、
図16に示すように、テーパ部217bに貫通孔503が嵌合される。テーパ部217bと貫通孔503の内周面とが接している部分は、例えば溶接により接合され、これにより、正極外部端子及び/または負極外部端子とバスバーが電気的に接続される。第1の接続部501は、他の電池等と電気的に接続させるために使用され得る。溶接方法として、レーザ溶接、抵抗溶接、超音波溶接等が挙げられる。第1の絶縁部材116は、第1の外装部5の傾斜面5Cと、頭部217の下面並びにバスバー500の第2の接続部502との間に配置されて、これらを絶縁している。
【0049】
バスバーを構成する材料は特に限定されないが、例えばアルミニウム、アルミニウム合金等が含まれる。
【0050】
なお、テーパ部は、正極外部端子あるいは負極外部端子の一方のみに設けても、正極外部端子及び負極外部端子の双方に設けることも可能である。正極外部端子及び負極外部端子の双方にテーパ部を設けることにより、電池の信頼性をより高めることができる。
【0051】
第1の外装部及び第2の外装部の板厚は、0.02mm以上0.3mm以下の範囲にすることが望ましい。この範囲にすることにより、機械的強度と柔軟性という相反する性質を両立させることができる。板厚のより好ましい範囲は、0.05mm以上0.15mm以下である。
【0052】
傾斜部は、外装部材の短辺の中央部付近に設けるものに限定されず、外装部材の短辺全体に亘るものでも良い。
【0053】
第2の外装部には、
図3に例示されるような平板を使用することができるが、平板の代わりに、開口部にフランジ部を有するものを使用しても良い。このような構造の例には、第1の外装部と同様なものを挙げることができる。
【0054】
外装部材は、電池内圧が規定値以上に上昇した際に電池内部の圧力を開放することができる安全弁などを更に備えることもできる。
【0055】
バックアップ正極リード及びバックアップ負極リードは、U字形状の導電板に限定されず、導電性の平板を使用しても良い。また、バックアップ正極リードまたはバックアップ負極リードあるいは両方を用いない構成にすることも可能である。
【0056】
以上説明した通り、第1の実施形態の蓄電モジュールによれば、外部端子の頭部にテーパ部が設けられ、バスバーがテーパ部に固定されているため、第1,第2の外装部の板厚を薄くした際にも高い強度と信頼性を得ることができる。そのため、柔軟性と放熱性に優れ、かつ強度と信頼性の高い蓄電モジュールを提供することができる。
【0057】
実施形態に係る蓄電モジュールの電池は、一次電池であってもよいし、又は二次電池であってもよい。実施形態に係る電池の一例としては、リチウムイオン二次電池が挙げられる。
【0058】
第1の正極リード及び第1の負極リードは、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金材、銅、ニッケルメッキが施された銅等から形成することができる。接触抵抗を低減するために、リードの材料は、リードに電気的に接続し得る正極集電体又は負極集電体の材料と同じであることが好ましい。
【0059】
第1の正極絶縁部材及び第1の負極絶縁部材、正極及び負極の絶縁補強部材は、例えば、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン、ポリブチレンテレフタラート(PBT)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリテトラフロオロエチレン(PTFE)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、及びポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の熱可塑性樹脂から形成される。
【0060】
実施形態の蓄電モジュールの電池に含まれる正極、負極、セパレータ及び非水電解質について、以下に説明する。
【0061】
1)正極
正極は、例えば、正極集電体と、正極集電体に保持された正極材料層と、正極集電タブとを含むことができる。正極材料層は、例えば、正極活物質、導電剤、及び結着剤を含むことができる。
【0062】
正極活物質としては、例えば、酸化物又は硫化物を用いることができる。酸化物及び硫化物の例には、リチウムを吸蔵する二酸化マンガン(MnO
2)、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、リチウムマンガン複合酸化物(例えばLi
xMn
2O
4またはLi
xMnO
2)、リチウムニッケル複合酸化物(例えばLi
xNiO
2)、リチウムコバルト複合酸化物(例えばLi
xCoO
2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(例えばLiNi
1-yCo
yO
2)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(例えばLi
xMn
yCo
1-yO
2)、スピネル構造を有するリチウムマンガンニッケル複合酸化物(例えばLi
xMn
2-yNi
yO
4)、オリビン構造を有するリチウムリン酸化物(例えばLi
xFePO
4、Li
xFe
1-yMn
yPO
4、Li
xCoPO
4)、硫酸鉄(Fe
2(SO
4)
3)、バナジウム酸化物(例えばV
2O
5)及び、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物が挙げられる。上記の式において、0<x≦1であり、0<y≦1である。活物質として、これらの化合物を単独で用いてもよく、或いは、複数の化合物を組合せて用いてもよい。
【0063】
結着剤は、活物質と集電体とを結着させるために配合される。結着剤の例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴムが挙げられる。
【0064】
導電剤は、集電性能を高め、且つ、活物質と集電体との接触抵抗を抑えるために必要に応じて配合される。導電剤の例としては、アセチレンブラック、カーボンブラック及び黒鉛のような炭素質物が挙げられる。
【0065】
正極材料層において、正極活物質及び結着剤は、それぞれ、80質量%以上98質量%以下及び2質量%以上20質量%以下の割合で配合することが好ましい。
【0066】
結着剤は、2質量%以上の量にすることにより十分な電極強度を得ることができる。また、20質量%以下にすることにより電極の絶縁材の配合量を減少させ、内部抵抗を減少できる。
【0067】
導電剤を加える場合には、正極活物質、結着剤及び導電剤は、それぞれ、77質量%以上95質量%以下、2質量%以上20質量%以下、及び3質量%以上15質量%以下の割合で配合することが好ましい。導電剤は、3質量%以上の量にすることにより上述した効果を発揮することができる。また、15質量%以下にすることにより、高温保存下での正極導電剤表面での非水電解質の分解を低減することができる。
【0068】
正極集電体は、アルミニウム箔、又は、Mg、Ti、Zn、Ni、Cr、Mn、Fe、Cu及びSiから選択される少なくとも1種類の元素を含むアルミニウム合金箔であることが好ましい。
【0069】
正極集電体は、正極集電タブと一体であることが好ましい。或いは、正極集電体は、正極集電タブと別体でもよい。
【0070】
2)負極
負極は、例えば、負極集電体と、負極集電体に保持された負極材料層と、負極集電タブとを含むことができる。負極材料層は、例えば、負極活物質、導電剤、及び結着剤を含むことができる。
【0071】
負極活物質としては、例えば、リチウムイオンを吸蔵及び放出することができる、金属酸化物、金属窒化物、合金、炭素等を用いることができる。0.4V以上(対Li/Li
+)貴な電位でリチウムイオンの吸蔵及び放出が可能な物質を負極活物質として用いることが好ましい。
【0072】
導電剤は、集電性能を高め、且つ、負極活物質と集電体との接触抵抗を抑えるために配合される。導電剤の例としては、アセチレンブラック、カーボンブラック及び黒鉛のような炭素質物が挙げられる。
【0073】
結着剤は、分散された負極活物質の間隙を埋め、また、負極活物質と集電体とを結着させるために配合される。結着剤の例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ素系ゴム、及びスチレンブタジェンゴムが挙げられる。
【0074】
負極材料層中の活物質、導電剤及び結着剤は、それぞれ、68質量%以上96質量%以下、2質量%以上30質量%以下、及び2質量%以上30質量%以下の割合で配合することが好ましい。導電剤の量を2質量%以上とすることにより、負極層の集電性能を向上させることができる。また、結着剤の量を2質量%以上とすることにより、負極材料層と集電体との結着性を十分に発現することができ、優れたサイクル特性を期待できる。一方、導電剤及び結着剤はそれぞれ28質量%以下にすることが高容量化を図る上で好ましい。
【0075】
集電体としては、負極活物質のリチウムの吸蔵電位及び放出電位において電気化学的に安定である材料が用いられる。集電体は、銅、ニッケル、ステンレス又はアルミニウム、或いは、Mg、Ti、Zn、Mn、Fe、Cu、及びSiから選択される少なくとも1種類の元素を含むアルミニウム合金から作られることが好ましい。集電体の厚さは5〜20μmの範囲内にあることが好ましい。このような厚さを有する集電体は、負極の強度と軽量化とのバランスをとることができる。
【0076】
負極集電体は、負極集電タブと一体であることが好ましい。或いは、負極集電体は、負極集電タブと別体でもよい。
【0077】
負極は、例えば負極活物質、結着剤および導電剤を汎用されている溶媒に懸濁してスラリーを調製し、このスラリーを集電体に塗布し、乾燥させて、負極材料層を形成した後、プレスを施すことにより作製される。負極はまた、負極活物質、結着剤及び導電剤をペレット状に形成して負極材料層とし、これを集電体上に配置することにより作製されてもよい。
【0078】
3)セパレータ
セパレータは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、またはポリフッ化ビニリデン(PVdF)を含む多孔質フィルム、または、合成樹脂製不織布から形成されてよい。中でも、ポリエチレン又はポリプロピレンから形成された多孔質フィルムは、一定温度において溶融し、電流を遮断することが可能であるため、安全性を向上できる。
【0079】
4)電解液
電解液としては、例えば、非水電解質を用いることができる。
【0080】
非水電解質は、例えば、電解質を有機溶媒に溶解することにより調製される液状非水電解質、又は、液状電解質と高分子材料を複合化したゲル状非水電解質であってよい。
【0081】
液状非水電解質は、電解質を0.5モル/L以上2.5モル/L以下の濃度で有機溶媒に溶解したものであることが好ましい。
【0082】
有機溶媒に溶解させる電解質の例には、過塩素酸リチウム(LiClO
4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF
6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF
4)、六フッ化砒素リチウム(LiAsF
6)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF
3SO
3)、及びビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF
3SO
2)
2]のようなリチウム塩、及び、これらの混合物が含まれる。電解質は高電位でも酸化し難いものであることが好ましく、LiPF
6が最も好ましい。
【0083】
有機溶媒の例には、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、及びビニレンカーボネートのような環状カーボネート;ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、及びメチルエチルカーボネート(MEC)のような鎖状カーボネート;テトラヒドロフラン(THF)、2メチルテトラヒドロフラン(2MeTHF)、及びジオキソラン(DOX)のような環状エーテル;ジメトキシエタン(DME)、及びジエトキシエタン(DEE)のような鎖状エーテル;γ−ブチロラクトン(GBL)、アセトニトリル(AN)、及びスルホラン(SL)が含まれる。これらの有機溶媒は、単独で、又は混合溶媒として用いることができる。
【0084】
高分子材料の例には、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、及びポリエチレンオキサイド(PEO)が含まれる。
【0085】
或いは、非水電解質として、リチウムイオンを含有した常温溶融塩(イオン性融体)、高分子固体電解質、無機固体電解質等を用いてもよい。
【0086】
常温溶融塩(イオン性融体)は、有機物カチオンとアニオンとの組合せからなる有機塩のうち、常温(15〜25℃)で液体として存在し得る化合物を指す。常温溶融塩には、単体で液体として存在する常温溶融塩、電解質と混合させることで液体となる常温溶融塩、及び有機溶媒に溶解させることで液体となる常温溶融塩が含まれる。一般に、非水電解質電池に用いられる常温溶融塩の融点は、25℃以下である。また、有機物カチオンは、一般に4級アンモニウム骨格を有する。
【0087】
以上説明した実施形態の蓄電モジュールによれば、外部端子の頭部に設けられたテーパ部にバスバーが固定されているため、信頼性を向上することができる。
【0088】
なお、端子部は、正極端子部及び負極端子部双方に適用しても良いが、正極端子部又は負極端子部のいずれか片方に適用することも可能である。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の電池パックは、実施形態の蓄電モジュールのうちの少なくとも一つ備える。実施形態の電池パックは、実施形態の蓄電モジュールを単位セルとする組電池を含んでいても良い。
【0089】
第2の実施形態の電池の組電池の例を
図17〜
図24に示す。
【0090】
図17〜
図20に示すように、電池パック601は、単位セルとして、
図1に示す第1の実施形態の蓄電モジュール100を用いた組電池101を含む。複数(例えば4個)の単位セル100
1〜100
4は、互いの外装部材1の主面同士が面した状態で積層されている。複数の単位セル100
1〜100
4は、直列に接続されている。
図17及び
図18に示す通り、組電池101の一方の短辺側側面においては、バスバー200が用いられている。他方の短辺側側面においては、
図19及び
図20に示す通り、三角柱状のバスバー602が用いられている。他方の短辺側側面において、
図20に示す通り、最も外側に位置する(図では最上層)単位セル100
1の正極外部端子14は、単位セル100
1の隣に位置する単位セル100
2の負極外部端子314とが三角柱状のバスバー602により電気的に接続されている。三角柱状のバスバー602は、正極外部端子14の頭部の頂面17aと、負極外部端子314の頭部の頂面317aとの間に配置されている。
【0091】
また、単位セル100
2の隣に位置する単位セル100
3の正極外部端子14は、単位セル100
3の隣に位置する単位セル100
4の負極外部端子314とが三角柱状のバスバー602により電気的に接続されている。三角柱状のバスバー602は、正極外部端子14の頭部の頂面17aと、負極外部端子314の頭部の頂面317aとの間に配置されている。負極絶縁板(第1の負極絶縁部材)216は、傾斜面5Cと負極外部端子314の頭部との間に配置されて、これらを絶縁している。
【0092】
なお、外部端子の二つの頂面とバスバーは、それぞれ、溶接により電気的に接続されている。溶接には、例えばレーザー溶接、アーク溶接、抵抗溶接が用いられる。
【0093】
一方、三角柱状のバスバーで接続された正負極外部端子それぞれの対極の外部端子は、
図18に示す通り、その頭部にバスバー200が取り付けられている。バスバー200の固定方法は、
図8で説明した通りである。単位セル100
2の正極外部端子14に固定されたバスバー200の第1の接続部201と、単位セル100
3の負極外部端子(図示せず)に固定されたバスバー200の第1の接続部201とが重ね合されている。これら第1の接続部201の貫通孔にボルト603が挿入され、ボルト603がナット604により固定されることにより、負極外部端子と正極外部端子がバスバーにより電気的に接続される。
【0094】
図18に示す通り、最も外側に位置する一方の(図では最上層)単位セル100
1の負極外部端子の頭部のテーパ部に嵌合されたバスバー200は、組電池101の負極外部端子として機能し得る。また、他方の(図では最下層)単位セル100
4の正極外部端子14の頭部のテーパ部に嵌合されたバスバー200は、組電池101の正極外部端子として機能し得る。
【0095】
以上説明した接続の結果、単位セル100
1〜100
4は直列に接続されて4直列の組電池101が得られる。この組電池101を含む電池パックでは、負極外部端子の頭部の頂面と正極外部端子の頭部の頂面の間に三角柱状のバスバーが配置されて、これらが接合されることにより電気的に接続されている。また、これらの正負極外部端子と対極の関係にある正負極外部端子については、頭部のテーパ部に嵌合されたバスバーを用いて電気的に接続されている。これらの結果、単位セル間の隙間を小さくすることができる。そのため、組電池101の体積エネルギー密度を高くすることができる。
【0096】
図21〜
図24に示す電池パック601は、二つの単位セルが並列に接続された二つの組電池ユニットを、直列に接続した組電池を含む。単位セルには、
図1に示す第1の実施形態の蓄電モジュール100が用いられる。複数(例えば4個)の単位セル100
1〜100
4は、互いの外装部材1の主面同士が面した状態で積層されている。
【0097】
組電池の一方の短辺側側面(第1の短辺側側面)では、
図22に示す通り、最も外側に位置する(図では最上層)単位セル100
1の負極外部端子314は、単位セル100
1の隣に位置する単位セル100
2の負極外部端子314と三角柱状のバスバー602により電気的に接続されている。三角柱状のバスバー602は、負極外部端子314の頭部の頂面317a同士の間に配置されている。216は、負極絶縁板(第1の負極絶縁部材)を示す。
【0098】
また、単位セル100
2の隣に位置する単位セル100
3の正極外部端子14は、単位セル100
3の隣に位置する単位セル100
4の正極外部端子14と三角柱状のバスバー602により電気的に接続されている。三角柱状のバスバー602は、正極外部端子14の頭部の頂面17a同士の間に配置されている。
【0099】
なお、外部端子の二つの頂面とバスバーは、それぞれ、溶接により電気的に接続されている。溶接には、例えばレーザー溶接、アーク溶接、抵抗溶接が用いられる。
【0100】
単位セル100
1及び単位セル100
2において、
図22に示す通り、第1の短辺側側面には、負極外部端子314が設けられているが、他方の短辺側側面(第2の短辺側側面)には、
図24に示す通り、正極外部端子14が設けられている。単位セル100
1の正極外部端子14は、単位セル100
2の正極外部端子14と三角柱状のバスバー602により電気的に接続されている。三角柱状のバスバー602は、正極外部端子14の頭部の頂面17a同士の間に配置されている。
【0101】
上記の方法により、単位セル100
1及び単位セル100
2が並列接続されることにより、第1の組電池ユニット102が得られる。
【0102】
一方、単位セル100
3及び単位セル100
4において、
図22に示す通り、第1の短辺側側面には、正極外部端子14が設けられているが、第2の短辺側側面には、
図24に示す通り、負極外部端子314が設けられている。単位セル100
3の負極外部端子314は、単位セル100
4の負極外部端子314と三角柱状のバスバー602により電気的に接続されている。三角柱状のバスバー602は、負極外部端子314の頭部の頂面317a同士の間に配置されている。
【0103】
上記の方法により、単位セル100
3及び単位セル100
4が並列接続されることにより、第2の組電池ユニット103が得られる。
【0104】
また、組電池101の第2の短辺側側面では、単位セル100
2の正極外部端子14と、単位セル100
3の負極外部端子314には、
図24に示す通り、バスバー200が取り付けられている。バスバー200の固定方法は、
図8で説明した通りである。単位セル100
2の正極外部端子14に固定されたバスバー200の第1の接続部201と、単位セル100
3の負極外部端子314に固定されたバスバー200の第1の接続部201とが重ね合されている。これら第1の接続部201の貫通孔にボルト603が挿入され、ボルト603がナット604により固定されることにより、負極外部端子314と正極外部端子14がバスバー200により電気的に接続される。これにより、第1の組電池ユニット102と第2の組電池ユニット103が直列に接続される。
【0105】
組電池101の第1の短辺側側面では、
図22に示す通り、最も外側に位置する一方の(図では最上層)単位セル100
1の負極外部端子314の頭部のテーパ部に嵌合されたバスバー200は、組電池101の負極外部端子として機能し得る。また、他方の(図では最下層)単位セル100
4の正極外部端子14の頭部のテーパ部に嵌合されたバスバー200は、組電池101の正極外部端子として機能し得る。
【0106】
以上説明した接続の結果、単位セル100
1及び単位セル100
2が並列に接続された第1の組電池ユニット102と、単位セル100
3及び単位セル100
4が並列に接続された第2の組電池ユニット103を、直列に接続した組電池101が得られる。この組電池101を含む電池パックでは、正極外部端子及び負極外部端子それぞれの頭部の頂面の間に三角柱状のバスバーが配置されて、これらが接合されることにより電気的に接続されている。また、第1の組電池ユニット102と第2の組電池ユニット103が、外部端子の頭部のテーパ部に嵌合されたバスバーを用いて電気的に接続されている。そのため、単位セル間の隙間を小さくすることができる。その結果、組電池101の体積エネルギー密度を高くすることができる。
【0107】
なお、隣り合う単位セル間には絶縁空間があっても良く、0.03mm以上の隙間を設けるか、絶縁部材(例えば、樹脂であるポリプロピレンやポリフェニレンサルファイドやエポキシ、ファインセラミックスであるアルミナやジルコニアなど)等を間に挟むことが出来る。
【0108】
バスバーは、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金材等から形成することができる。
【0109】
第2の実施形態の電池パックは、実施形態の蓄電モジュールを少なくとも一つ含むため、薄型化及び柔軟性の向上が可能で、信頼性に優れ、製造コストの削減が可能な電池パックを提供することができる。
【0110】
電池パックは、例えば、電子機器、車両(鉄道車両、自動車、原動機付自転車、軽車両、トロリーバス等)の電源として使用される。
【0111】
組電池は、複数の蓄電モジュールを直列、並列、あるいは直列及び並列を組み合わせて電気的に接続したものを含み得る。また、電池パックは、組電池に加え、電池制御ユニット(Battery Control Unit)等の回路を備えることができるが、組電池が搭載されるもの(例えば車両など)が有する回路を電池制御ユニットとして使用することができる。電池制御ユニットは、単電池及び組電池の電圧または電流あるいは両方を監視して過充電及び過放電を防止する機能等を有する。
【0112】
以上説明した少なくとも1つの実施形態に係る蓄電モジュールは、外部端子の頭部にテーパ部が設けられて、テーパ部にバスバーが固定されているため、エネルギー密度及び信頼性の高い蓄電モジュールを提供することができる。
【0113】
第1の実施形態の蓄電モジュールでは、外部端子の頭部にテーパ部を設け、テーパ部にバスバーを固定したが、外部端子の頭部にテーパ部を設けずに頭部にバスバーを固定しても良い。この実施形態を第3の実施形態として以下に説明する。
【0114】
(第3の実施形態)
第3の実施形態の蓄電モジュールを
図25及び
図26を参照して説明する。
図25及び
図26に示す蓄電モジュール1000は、外部端子の頭部及びバスバーの構造が異なること以外は、
図1〜
図10に示す蓄電モジュールと同様な構造を有する。
【0115】
正極外部端子14は、
図26に示すように、頭部417と、円柱状の軸部418とを含む。頭部417は、略直方体形状で、矩形の頂面417aを有する。円柱状の軸部418は、頭部417から軸方向に伸び出ており、正極絶縁ガスケット15の中空部及び正極端子リード19の貫通孔19a内に挿入されている。軸部418の先端は、正極端子リード19の貫通孔19aから突出している。この突出した部分は、かしめ加工により拡径されて、貫通孔19aの周縁を被覆している。頭部417と軸部418とをつなぐ段差部と、第1の外装部5との間に、正極絶縁ガスケット15のフランジ部15a及び正極絶縁板16が挟まれている。
【0116】
図25及び
図26に示すように、バスバー700は、矩形状の貫通孔701aを有する平板状の第1の接続部701と、第1の接続部701の長辺から延び出て第1,第2の外装部5,6の面方向に水平な板状の第2の接続部702とを有する。
【0117】
バスバー700の第1の接続部701の裏面が、頭部417の頂面417aと接している。裏面における貫通孔701aの周縁が、頂面417aに溶接により固定されている。バスバー700の第2の接続部702は、第1の外装部5のフランジ部5bの延出方向と平行に配置されている。換言すると、第2の接続部702は、第1,第2の外装部5,6の面方向、すなわち、蓄電モジュールの上下面に平行に配置されている。
【0118】
以上説明した第3の蓄電モジュールによれば、外部端子の頭部にバスバーが固定されているため、エネルギー密度及び信頼性の高い蓄電モジュールを提供することができる。また、バスバーが、第1の外装部のフランジ部の延出方向と平行に配置された板状の接続部を備えることにより、蓄電モジュール同士をその間の隙間を小さくして電気的に接続することが可能になる。
【0119】
(第4の実施形態)
第4の実施形態の電池パックは、第3の実施形態の蓄電モジュールを含む。実施形態の電池パックは、実施形態の蓄電モジュールを単位セルとする組電池を含んでいても良い。
【0120】
第3の実施形態の蓄電モジュールを含む組電池の例を
図27〜
図34に示す。
【0121】
図27〜
図30に示すように、電池パック601は、単位セルとして、
図25,26に示す第3の実施形態の蓄電モジュール1000を用いた組電池を含む。複数(例えば4個)の単位セル1000
1〜1000
4は、互いの外装部材1の主面同士が面した状態で第1方向Xに積層されている。複数の単位セル1000
1〜1000
4は、直列に接続されている。各単位セル1000
1〜1000
4は、バスバー700の代わりに、以下に説明する構造のバスバー800を備える。バスバー800は、矩形状の貫通孔801aを有する平板状の第1の接続部801と、第1の接続部801の長辺から延び出た中間部802と、中間部802の長辺から延び出た板状の第2の接続部803とを有する。中間部802の面方向は、第1の外装部5の側面に平行である。第2の接続部803の面方向は、第1,第2の外装部5,6の面方向に水平である。第2の接続部803は、円形の貫通孔803aを有する。
【0122】
図27及び
図28に示す通り、組電池の一方の短辺側側面においては、バスバー800が用いられている。他方の短辺側側面においては、
図29及び
図30に示す通り、三角柱状のバスバー602が用いられている。他方の短辺側側面において、
図30に示す通り、最も外側に位置する(図では最上層)単位セル1000
1の正極外部端子14は、第1方向Xにおいて単位セル1000
1と対向する単位セル1000
2の負極外部端子314とが三角柱状のバスバー602により電気的に接続されている。三角柱状のバスバー602は、正極外部端子14の頭部の頂面と、負極外部端子314の頭部の頂面との間に挟まれて、これらに溶接等によって固定されている。
【0123】
また、第1方向Xにおいて単位セル1000
2と対向する単位セル1000
3の正極外部端子14は、単位セル1000
3と第1方向Xにおいて対向する単位セル1000
4の負極外部端子314とが三角柱状のバスバー602により電気的に接続されている。三角柱状のバスバー602は、正極外部端子14の頭部の頂面と、負極外部端子314の頭部の頂面との間に挟まれて、これらに溶接等で固定されている。
【0124】
なお、外部端子の二つの頂面とバスバーは、それぞれ、溶接により電気的に接続されている。溶接には、例えばレーザー溶接、アーク溶接、抵抗溶接が用いられる。
【0125】
一方、三角柱状のバスバーで接続された正負極外部端子それぞれの対極の外部端子は、
図27及び
図28に示す通り、その頭部にバスバー800が取り付けられている。バスバー800の第1の接続部801の裏面が、正極外部端子の頭部の頂面417a又は負極外部端子の頭部の頂面314aと接している。裏面における貫通孔701aの周縁が、頂面417a,314aに溶接により固定されている。バスバー800の第2の接続部803は、第1,第2の外装部5,6の面方向、すなわち、蓄電モジュールの上下面に平行に配置されている。
【0126】
単位セル1000
2の正極外部端子14に固定されたバスバー800の第2の接続部803と、単位セル1000
3の負極外部端子314に固定されたバスバー800の第2の接続部803とが重ね合されている。これら第2の接続部803の貫通孔803aにボルト603が挿入され、ボルト603がナット604により固定されることにより、負極外部端子と正極外部端子がバスバーにより電気的に接続される。
【0127】
図28に示す通り、最も外側に位置する一方の(図では最上層)単位セル1000
1の負極外部端子の頭部のテーパ部に嵌合されたバスバー800は、電池パック601の負極外部端子として機能し得る。また、他方の(図では最下層)単位セル1000
4の正極外部端子14の頭部のテーパ部に嵌合されたバスバー800は、電池パック601の正極外部端子として機能し得る。
【0128】
以上説明した接続の結果、単位セル1000
1〜1000
4は直列に接続されて4直列の組電池が得られる。この組電池を含む電池パック601では、負極外部端子の頭部の頂面と正極外部端子の頭部の頂面の間に三角柱状のバスバーが配置されて、これらが接合されることにより電気的に接続されている。また、これらの正負極外部端子と対極の関係にある正負極外部端子については、頭部の頂面に固定されたバスバーを用いて電気的に接続されている。このようにして単位セル同士を電気的に接続すると、単位セル間の隙間を小さくすることができる。そのため、組電池の体積エネルギー密度を高くすることができる。
【0129】
図31〜
図34に示す電池パック601は、二つの単位セルが並列に接続された組電池ユニットを二つ含み、これら組電池ユニットを直列に接続したものを組電池として含む。単位セルには、蓄電モジュール1000が用いられる。複数(例えば4個)の単位セル1000
1〜1000
4は、互いの外装部材1の主面同士が面した状態で第1方向Xに積層されている。
【0130】
組電池の一方の短辺側側面(第1の短辺側側面)では、
図32に示す通り、最も外側に位置する(図では最上層)単位セル1000
1の負極外部端子314は、第1方向Xにおいて単位セル1000
1と対向する単位セル1000
2の負極外部端子314と三角柱状のバスバー602により電気的に接続されている。三角柱状のバスバー602は、負極外部端子314の頭部の頂面同士の間に配置されている。216は、負極絶縁板(第1の負極絶縁部材)を示す。
【0131】
また、第1方向Xにおいて単位セル1000
2と対向する単位セル1000
3の正極外部端子14は、単位セル1000
3と第1方向Xにおいて対向する単位セル1000
4の正極外部端子14と三角柱状のバスバー602により電気的に接続されている。三角柱状のバスバー602は、正極外部端子14の頭部の頂面同士の間に配置されている。
【0132】
なお、外部端子の二つの頂面とバスバーは、それぞれ、溶接により電気的に接続されている。溶接には、例えばレーザー溶接、アーク溶接、抵抗溶接が用いられる。
【0133】
単位セル1000
1及び単位セル1000
2において、
図32に示す通り、第1の短辺側側面には、負極外部端子314が設けられているが、他方の短辺側側面(第2の短辺側側面)には、
図34に示す通り、正極外部端子14が設けられている。単位セル1000
1の正極外部端子14は、単位セル1000
2の正極外部端子14と三角柱状のバスバー602により電気的に接続されている。三角柱状のバスバー602は、正極外部端子14の頭部の頂面同士の間に配置されている。
【0134】
上記の方法により、単位セル1000
1及び単位セル1000
2が並列接続されることにより、第1の組電池ユニット1002が得られる。
【0135】
一方、単位セル1000
3及び単位セル1000
4において、
図32に示す通り、第1の短辺側側面には、正極外部端子14が設けられているが、第2の短辺側側面には、
図34に示す通り、負極外部端子314が設けられている。単位セル1000
3の負極外部端子314は、単位セル1000
4の負極外部端子314と三角柱状のバスバー602により電気的に接続されている。三角柱状のバスバー602は、負極外部端子314の頭部の頂面同士の間に配置されている。
【0136】
上記の方法により、単位セル1000
3及び単位セル1000
4が並列接続されることにより、第2の組電池ユニット1003が得られる。
【0137】
また、組電池の第2の短辺側側面では、単位セル1000
2の正極外部端子14と、単位セル1000
3の負極外部端子314には、
図34に示す通り、バスバー800が取り付けられている。バスバー800の固定方法は、
図28で説明した通りである。単位セル1000
2の正極外部端子14に固定されたバスバー800の第2の接続部803と、単位セル1000
3の負極外部端子314に固定されたバスバー800の第2の接続部803とが重ね合されている。これら第2の接続部803の貫通孔にボルト603が挿入され、ボルト603がナット604により固定されることにより、負極外部端子314と正極外部端子14がバスバー800により電気的に接続される。これにより、第1の組電池ユニット1002と第2の組電池ユニット1003が直列に接続される。
【0138】
組電池の第1の短辺側側面では、
図32に示す通り、最も外側に位置する一方の(図では最上層)単位セル1000
1の負極外部端子314の頭部に固定されたバスバー800は、組電池の負極外部端子として機能し得る。また、他方の(図では最下層)単位セル1000
4の正極外部端子14の頭部に固定されたバスバー800は、組電池の正極外部端子として機能し得る。
【0139】
以上説明した接続の結果、単位セル1000
1及び単位セル1000
2が並列に接続された第1の組電池ユニット1002と、単位セル1000
3及び単位セル1000
4が並列に接続された第2の組電池ユニット1003を、直列に接続した組電池が得られる。この組電池を含む電池パック601では、正極外部端子及び負極外部端子それぞれの頭部の頂面の間に三角柱状のバスバーが配置されて、これらが接合されることにより電気的に接続されている。また、第1の組電池ユニット1002と第2の組電池ユニット1003が、外部端子の頭部に固定されたバスバーを用いて電気的に接続されている。このようにして単位セルを電気的に接続すると、単位セル間の隙間を小さくすることができる。その結果、組電池の体積エネルギー密度を高くすることができる。
【0140】
第4の実施形態の電池パックは、実施形態の蓄電モジュールを少なくとも一つ含むため、薄型化及び柔軟性の向上が可能で、信頼性に優れ、製造コストの削減が可能な電池パックを提供することができる。
【0141】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 電池と、バスバーとを含む蓄電モジュールであって、
前記電池は、
正極、前記正極と電気的に接続された正極集電タブ、負極、及び、前記負極と電気的に接続された負極集電タブを含み、扁平形状に捲回された正極集電タブが第一端面に位置し、かつ扁平形状に捲回された負極集電タブが第二端面に位置する、扁平形状の電極群と、
有底角筒形状で、かつ開口部にフランジ部を有するステンレス鋼製の第1の外装部と、ステンレス鋼製の第2の外装部とを含み、前記第1の外装部の前記フランジ部と前記第2の外装部が溶接されて形成された空間内に前記電極群が収納されて前記第一端面及び前記第二端面が第1の外装部の側壁の内面と対向する、外装部材と、
前記第1の外装部の前記側壁に開口された貫通孔と、頭部及び前記頭部から延び出た軸部を含み、前記頭部が前記第1の外装部の外側に突出し、かつ前記軸部が前記第1の外装部の前記貫通孔にかしめ固定され、前記正極または前記負極と電気的に接続された外部端子とを含む端子部とを含み、
前記外部端子の前記頭部に前記バスバーが固定されている、蓄電モジュール。
[2] 前記外部端子の前記頭部にテーパ部が設けられ、
前記バスバーが前記テーパ部に固定されている、[1]に記載の蓄電モジュール。
[3] 前記頭部の側面もしくは下面に前記テーパ部として、四角錐形状のテーパ部が設けられており、
前記バスバーが、テーパ状の内側面を有する矩形の貫通孔を有し、
前記頭部の前記テーパ部に前記バスバーの前記貫通孔が嵌合されている、[2]に記載の蓄電モジュール。
[4] 前記頭部の側面もしくは下面に前記テーパ部として、四角錐形状のテーパ部が設けられており、
前記バスバーが、テーパ状端面を有する矩形の切欠きを有し、
前記頭部の前記テーパ部に前記バスバーの前記貫通孔が嵌合されている、[2]に記載の蓄電モジュール。
[5] 前記頭部の側面に前記テーパ部として、円錐形状のテーパ部が設けられており、
前記バスバーがテーパ状内周面を有する円形の貫通孔を有し、
前記頭部の前記テーパ部に前記バスバーの前記貫通孔が嵌合されている、[2]に記載の蓄電モジュール。
[6] 前記頭部の側面に前記テーパ部として、円錐形状のテーパ部が設けられており、
前記バスバーがテーパ状内周面を有する楕円形の貫通孔を有し、
前記頭部の前記テーパ部に前記バスバーの前記貫通孔が嵌合されている、[2]に記載の蓄電モジュール。
[7] 前記バスバーが、前記第1の外装部の前記フランジ部の延出方向と平行に配置される接続部を含む、[2]に記載の蓄電モジュール。
[8] 前記外部端子の前記頭部と前記外装部材の前記第1の外装部との間に配置された絶縁部材をさらに備える、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の蓄電モジュール。
[9] [1]〜[8]のいずれか1項に記載の蓄電モジュールを含む、電池パック。
[10] 前記蓄電モジュールを複数備え、前記複数の蓄電モジュールが前記バスバーにより電気的に接続されている、[9]に記載の電池パック。