特許第6972212号(P6972212)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6972212
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】表示パネル
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1339 20060101AFI20211111BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20211111BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20211111BHJP
   G02F 1/1345 20060101ALI20211111BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   G02F1/1339 505
   G02F1/1339 500
   G02F1/1333 505
   G02F1/1368
   G02F1/1345
   G09F9/30 309
【請求項の数】16
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2020-36973(P2020-36973)
(22)【出願日】2020年3月4日
(62)【分割の表示】特願2019-3323(P2019-3323)の分割
【原出願日】2012年9月7日
(65)【公開番号】特開2020-109524(P2020-109524A)
(43)【公開日】2020年7月16日
【審査請求日】2020年3月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大師 和也
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 哲也
【審査官】 近藤 幸浩
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2007/110995(WO,A1)
【文献】 特開2005−018031(JP,A)
【文献】 特開2007−010888(JP,A)
【文献】 特開2012−118268(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1339
G02F 1/1333
G02F 1/1368
G02F 1/1345
G09F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域と、
前記表示領域を囲み、駆動回路が形成された周辺領域と、
前記周辺領域に位置する無機絶縁膜と、
前記周辺領域に位置し、前記駆動回路にクロック信号を供給するクロック配線と
前記周辺領域に位置し、前記駆動回路に電源信号を供給する電源配線と、
前記無機絶縁膜に接触し、前記表示領域及び前記周辺領域に設けられた有機絶縁膜と、
前記有機絶縁膜を貫通して形成されたスリットと、
を有するアレイ基板と、
前記アレイ基板に対向して配置される対向基板と、
前記アレイ基板と前記対向基板とを接合するシール材と、を備え、
前記クロック信号及び前記電源信号は、前記アレイ基板の第1端部と前記表示領域との間に位置する前記周辺領域に設けられたパッドを介して、それぞれ前記クロック配線及び前記電源配線に供給され、
前記スリットは、前記シール材と重なる位置に設けられた第1スリット、第2スリット及び第3スリットを有しており、
前記第1スリットは、前記電源配線の延在方向に延在する第1部分及び第2部分と、前記第1部分及び第2部分と交差する方向に延在する第3部分及び第4部分と、を有しており、
前記第1部分は、前記配線に沿って設けられ、前記表示領域と前記アレイ基板の第2端部との間に位置しており、
前記第2部分は、前記第2端部と対向する前記アレイ基板の第3端部と前記表示領域との間に位置しており、
前記第3部分は、前記第1端部と対向する前記アレイ基板の第4端部と前記表示領域との間に位置しており、
前記第4部分は、前記第1端部と前記表示領域との間に位置しており、
前記第2スリットは、前記表示領域と前記第2端部との間に位置し、前記第1部分に沿って設けられ、前記第1部分と間隔をあけて配置され、
前記第3スリットは、前記表示領域と前記第3端部との間に位置し、前記第2部分に沿って設けられ、前記第2部分と間隔をあけて配置され、
平面視において、前記第1部分、前記第2部分、前記第2スリット及び前記第3スリットは、前記クロック配線及び前記電源配線と重なっておらず、
前記電源配線は、前記第1スリットよりも前記表示領域側に位置している、
示パネル。
【請求項2】
前記シール材は、前記第1スリット、前記第2スリット及び前記第3スリットに充填されている、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記無機絶縁膜は、前記第1スリット、前記第2スリット及び前記第3スリットによって、前記有機絶縁膜から露出している、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記シール材は、前記第1スリット、前記第2スリット及び前記第3スリットにおいて、前記無機絶縁膜と接する、
請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記第2スリットは、前記第1部分よりも前記表示領域側に位置し、
前記第3スリットは、前記第2部分よりも前記表示領域側に位置する、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記シール材は、防湿部材である、
請求項1乃至5の何れか1項に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記シール材で囲まれた空間に形成された液晶層をさらに備え、
前記アレイ基板は、少なくとも前記表示領域に形成された配向膜をさらに有し、
前記配向膜の一部は、前記第2スリット及び前記第3スリットを含むスリット群と、前記第1スリットと、の少なくとも一方にまで形成されている、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記配向膜は、防湿部材である、
請求項7に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記アレイ基板は、前記アレイ基板と前記対向基板との間の隙間を保持するスペーサをさらに有し、
前記スペーサは、前記第1スリット、前記第2スリット及び前記第3スリットよりも前記表示領域側に位置する、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記アレイ基板と前記対向基板との間に設けられた突起をさらに有し、
前記突起は、前記アレイ基板及び前記対向基板のいずれか一方とのみ接触している、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記第1スリット、前記第2スリット及び前記第3スリットは、前記突起よりも前記表示領域側に位置する、
請求項10に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記駆動回路は、前記アレイ基板上に直接形成された周辺回路である、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記第3部分は、前記第1部分の一端及び前記第2部分の一端と接続し、
前記第4部分は、前記第1部分の他端及び前記第2部分の他端と接続している、
請求項1に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記表示領域は、前記第1部分、前記第2部分、前記第3部分、及び前記第4部分によって囲まれている、
請求項1乃至13のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項15】
前記電源配線は、前記第1部分と前記第2スリットとの間、及び、前記第2部分と前記第3スリットとの間に位置している、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項16】
前記第1スリットは、前記クロック配線よりも前記表示領域側に位置している、請求項1に記載の表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
表示パネルとして、例えば液晶表示パネルが知られている。液晶表示パネルは、コンピュータを中心とする情報機器分野およびテレビジョン受像機などを中心とする映像機器分野等において使用されている。一般に、液晶表示パネルは、アレイ基板と、対向基板と、これら両基板間に挟持された液晶層とを有している。アレイ基板は、有機絶縁膜などを有している。
【0003】
アレイ基板及び対向基板は表示領域を有している。アレイ基板及び対向基板の間には、複数のスペーサとして、例えば複数の柱状スペーサが配置され、両基板間の隙間を一定に保持している。アレイ基板及び対向基板は、両基板の表示領域外側の額縁領域に配設された矩形枠状のシール材により接合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−337334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、アレイ基板の有機絶縁膜は水分を浸透する性質を有している。そこで、アレイ基板の額縁領域の配線の外側の有機絶縁膜を幅200乃至300μmとして全周にわたって除去し、シール材を上記除去した領域に形成している。シール材は、水分を遮断する性質を有しているため、液晶表示パネル内部の配線への水分の浸入を遮断することができる。これにより、配線が腐食する懸念を排除することができる。
【0006】
上記のように有機絶縁膜が除去されると、狭額縁化は妨げられる。そこで、狭額縁化を図るため、額縁領域の配線の外側の有機絶縁膜ではなく、額縁領域の配線上の有機絶縁膜を除去することが考えられる。しかしながら、この場合、額縁領域の配線は、有機絶縁膜で保護されず剥き出しになる。このため、配線に静電気が侵入し、この配線の周辺回路を破壊する可能性が高くなる。すなわち、ESD(Electro Static Discharge)耐圧が低下し、絶縁膜がESD破壊を起こす可能性が高くなる。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、駆動回路の静電破壊を抑制することが可能な表示パネルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態に係る表示パネルは、
表示領域と、前記表示領域を囲み、駆動回路が形成された周辺領域と、前記周辺領域に位置する無機絶縁膜と、前記周辺領域に位置し、前記駆動回路にクロック信号を供給するクロック配線と、前記周辺領域に位置し、前記駆動回路に電源信号を供給する電源配線と、前記無機絶縁膜に接触し、前記表示領域及び前記周辺領域に設けられた有機絶縁膜と、前記有機絶縁膜を貫通して形成されたスリットと、を有するアレイ基板と、前記アレイ基板に対向して配置される対向基板と、前記アレイ基板と前記対向基板とを接合するシール材と、を備え、前記クロック信号及び前記電源信号は、前記アレイ基板の第1端部と前記表示領域との間に位置する前記周辺領域に設けられたパッドを介して、それぞれ前記クロック配線及び前記電源配線に供給され、前記スリットは、前記シール材と重なる位置に設けられた第1スリット、第2スリット及び第3スリットを有しており、前記第1スリットは、前記電源配線の延在方向に延在する第1部分及び第2部分と、前記第1部分及び第2部分と交差する方向に延在する第3部分及び第4部分と、を有しており、前記第1部分は、前記配線に沿って設けられ、前記表示領域と前記アレイ基板の第2端部との間に位置しており、前記第2部分は、前記第2端部と対向する前記アレイ基板の第3端部と前記表示領域との間に位置しており、前記第3部分は、前記第1端部と対向する前記アレイ基板の第4端部と前記表示領域との間に位置しており、前記第4部分は、前記第1端部と前記表示領域との間に位置しており、前記第2スリットは、前記表示領域と前記第2端部との間に位置し、前記第1部分に沿って設けられ、前記第1部分と間隔をあけて配置され、前記第3スリットは、前記表示領域と前記第3端部との間に位置し、前記第2部分に沿って設けられ、前記第2部分と間隔をあけて配置され、平面視において、前記第1部分、前記第2部分、前記第2スリット及び前記第3スリットは、前記クロック配線及び前記電源配線と重なっておらず、前記電源配線は、前記第1スリットよりも前記表示領域側に位置している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施形態に係る液晶表示パネルを示す斜視図である。
図2図2は、上記液晶表示パネルを示す概略断面図である。
図3図3は、上記液晶表示パネルを示す概略平面図であり、配線の構造を示す図である。
図4図4は、図1乃至図3に示したアレイ基板の一部を示す概略平面図である。
図5図5は、上記アレイ基板を示す拡大平面図であり、アレイ基板の配線構造を示す図である。
図6図6は、上記液晶表示パネルを示す拡大断面図であり、液晶表示パネルの構造を示す図である。
図7図7は、図3の線VII−VIIに沿った上記液晶表示パネルの周縁部を概略的に示す拡大断面図である。
図8図8は、上記液晶表示パネルを示す概略平面図であり、スリットの構造を示す図である。
図9図9は、上記液晶表示パネルの製造工程において、マザーガラス上にアレイパターンを形成した状態を示す平面図である。
図10図10は、図9に続き、マザーガラス上に受止めパターン等を形成し、6枚のアレイ基板を形成した状態を示す平面図である。
図11図11は、上記液晶表示パネルの製造工程において、マザーガラス上に6枚の対向基板を形成した状態を示す平面図である。
図12図12は、図10に続き、マザーガラスにシール材を塗布した状態を示す平面図である。
図13図13は、図11及び図12に示した2枚のマザーガラスが、シール材を介して貼り合せられている状態を示す平面図である。
図14図14は、図13の線XIV−XIVに沿った上記2枚のマザーガラスが、シール材を介して貼り合せられている状態を示す断面図である。
図15図15は、第2の実施形態に係る液晶表示パネルを示す概略平面図であり、スリットの構造を示す図である。
図16図16は、図15の線XVI−XVIに沿った上記液晶表示パネルの周縁部を概略的に示す拡大断面図である。
図17図17は、第3の実施形態に係る液晶表示パネルの周縁部を概略的に示す拡大断面図である。
図18図18は、第4の実施形態に係る液晶表示パネルの周縁部を概略的に示す拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら第1の実施形態に係る液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法について詳細に説明する。始めに、液晶表示パネルの構成について説明する。この実施の形態において、液晶表示パネルは対向CF型であり、対向基板側にカラーフィルタが形成されている。
【0010】
図1乃至図6に示すように、液晶表示パネルは、アレイ基板1と、アレイ基板に所定の隙間を置いて対向配置された対向基板2と、これら両基板間に挟持された液晶層3と、カラーフィルタ4とを備えている。アレイ基板1及び対向基板2の外面には、図示しない偏光板がそれぞれ配置されている。アレイ基板1の外面側には、図示しないバックライトユニットが配置されている。アレイ基板1及び対向基板2は矩形状の表示領域R1を有している。カラーフィルタ4は、アレイ基板1の表示領域R1に設けられている。
【0011】
アレイ基板1は、透明な絶縁基板としてガラス基板11を有している。表示領域R1において、ガラス基板11上には、行方向Xに延びているとともに行方向Xと直交した列方向Yに間隔を置いて並んだ複数の走査線15と、複数の走査線15と交差して列方向Yに延びているとともに行方向Xに間隔を置いて並んだ複数の信号線21とが格子状に配置されている。
【0012】
ガラス基板11上には、補助容量素子24を構成し、かつ、複数の信号線21と交差して行方向Xに延びているとともに列方向Yに間隔を置いて並んだ複数の補助容量線17が形成されている。補助容量線17は走査線15と平行に延びている。
【0013】
ここで、アレイ基板1及び対向基板2は、複数の信号線21及び複数の補助容量線17で囲まれた領域に重なって設けられたマトリクス状の複数の画素20を有している。すなわち、各画素20は隣合う2本の信号線21及び隣合う2本の補助容量線17で囲まれた領域に重なって設けられている。アレイ基板1の画素20にはスイッチング素子としてのTFT(薄膜トランジスタ)19がそれぞれ設けられている。より詳しくは、TFT19は、走査線15と信号線21との各交差部近傍に設けられている。
【0014】
TFT19は、半導体としてのアモルファスシリコン(a−Si)又はポリシリコン(p−Si)からなる半導体層12と、走査線15の一部を延出してなるゲート電極16とを有している。本実施の形態では、半導体層12及び後述する補助容量電極13はp−Siで形成されている。
【0015】
詳細に述べると、表示領域R1において、ガラス基板11上には、半導体層12と、補助容量電極13とが形成され、これら半導体層及び補助容量電極を含むガラス基板上にゲート絶縁膜14が成膜されている。ゲート絶縁膜14上に、走査線15、ゲート電極16及び補助容量線17が配設されている。補助容量線17及び補助容量電極13はゲート絶縁膜14を介し対向配置されている。走査線15、ゲート電極16及び補助容量線17を含むゲート絶縁膜14上には層間絶縁膜18が成膜されている。この実施形態において、層間絶縁膜18は無機絶縁膜である。
【0016】
層間絶縁膜18上には、信号線21及びコンタクト電極22が形成されている。各コンタクト電極22は、ゲート絶縁膜14及び層間絶縁膜18に形成されたコンタクトホールを通って半導体層12のドレイン領域及び後述する画素電極26にそれぞれ接続されている。さらに、コンタクト電極22は、ゲート絶縁膜14及び層間絶縁膜18に形成された他のコンタクトホールを通って補助容量電極13に接続されている。ここで、補助容量線17は、補助容量電極13とコンタクト電極22との接続部を除いて形成されている。
【0017】
信号線21は、ゲート絶縁膜14及び層間絶縁膜18に形成されたコンタクトホールを通って半導体層12のソース領域と接続されている。層間絶縁膜18、信号線21及びコンタクト電極22に重ねて保護絶縁膜23が形成されている。保護絶縁膜23は、基板上の配線等から生じる凹凸を平坦化する平坦化膜としての役割も果たす。この実施形態において、保護絶縁膜23は有機絶縁膜である。保護絶縁膜23は、表示領域R1だけでなく、表示領域R1を囲む額縁領域R2も覆っている。
【0018】
保護絶縁膜23上には、ITO(インジウム・すず酸化物)等の透明な導電膜により画素電極26がそれぞれ形成されている。補助容量線17に重なった保護絶縁膜23及び着色層30R、30G、30Bには複数のコンタクトホール25が形成されている。これらのコンタクトホール25は、複数の画素20に設けられている。
【0019】
各画素電極26は、コンタクトホール25を通ってコンタクト電極22に接続されている。各画素電極26の周縁部は、補助容量線17及び信号線21に重なっている。画素電極26は、画素20をそれぞれ形成している。
【0020】
上記のように、ガラス基板11上にアレイパターン1pが形成されている。表示領域R1において、アレイパターン1pは、ガラス基板11と画素電極26との間に積層されたものである。アレイパターン1p上には、複数のスペーサとしての複数の柱状スペーサ27が複数形成されている。柱状スペーサ27が形成されたアレイパターン1p(画素電極26等)上には配向膜28が形成されている。
【0021】
一方、図3及び図7に示すように、額縁領域R2において、ガラス基板11上には、アレイパターン1pと、受止めパターン60とが形成されている。額縁領域R2において、アレイパターン1pは、駆動回路6a、6bと、ゲート絶縁膜14と、層間絶縁膜18と、配線w1、w2、w3、w4、w7、w8と、保護絶縁膜23と、を有している。
【0022】
駆動回路6a、6bは、表示領域R1を挟んで行方向Xに対向配置されている。駆動回路6a、6bは、TFT19等を形成する際に、同一材料で同時に形成されている。駆動回路6a、6bは、走査線15及び補助容量線17に接続されたYドライバである。
【0023】
配線w1、w2、w3、w4、w7、w8は、額縁領域R2の左側と右側にそれぞれ設けられ駆動回路6a、6bを形成している。配線w1、w2、w3、w4、w7、w8は、列方向Yに延在し、行方向Xに間隔を置いて設けられている。配線w1、w2、w3、w4、w7、w8は、層間絶縁膜18上に形成され、保護絶縁膜23で覆われている。配線w1、w2、w3、w4は、ガラス基板11の端部まで引き延ばされ、アウターリードボンディングのパッドに接続されている。
【0024】
配線w1、w2はそれぞれ第1配線としての制御信号配線であり、配線w3、w4はそれぞれ第2配線としての電源配線である。配線w1には、パッドを介してスタートパルス信号STが与えられる。配線w2には、パッドを介してクロック信号CLKが与えられる。配線w3には、パッドを介して図示しない高電位電源から電圧V1(VDD)が与えられる。配線w4には、パッドを介して図示しない低電位電源から電圧V2(VSS)が与えられる。配線w3及び配線w4は互いに電位の異なる電源配線である。例えば、電圧V1は+10Vであり、電圧V2は−5Vである。
【0025】
配線w5、w6は、接続配線であり、後述するスリット23h1と交差する方向に延出している。この実施形態において、配線w5、w6は行方向Xに延出している。配線w5、w6は、少なくとも額縁領域R2のゲート絶縁膜14上に形成されている。配線w5、w6は層間絶縁膜18で覆われている。この実施形態において、配線w5、w6は、表示領域R1まで延出して形成されている。額縁領域R2において、層間絶縁膜18は、配線w5に対向したスルーホールと、配線w6に対向したスルーホールとを有している。配線w3はスルーホールを通って配線w5に電気的に接続され、配線w4はスルーホールを通って配線w6に電気的に接続されている。
【0026】
図3図7及び図8に示すように、保護絶縁膜23はスリット23h1を有している。スリット23h1は貫通して形成されている。スリット23h1は、配線が剥き出しにならないように形成され、層間絶縁膜18を剥き出しの状態にするように形成されている。スリット23h1は、枠状に形成され、ここでは矩形枠状に連続して形成されている。額縁領域R2の左側又は右側において、スリット23h1は、配線w2及び配線w3の延出した方向に沿って延在して形成されている。ここで、スリット23h1は、5乃至10μmの幅を有している。
【0027】
なお、配線w1、w2は、スリット23h1よりアレイ基板1の外縁側に位置している。配線w3、w4、w7、w8は、スリット23h1より表示領域R1側に位置している。なお、スリット23h1は、アレイパターン1pの最上部に位置している。スリットには、防湿部材29aが充填され層間絶縁膜18に接している。
【0028】
図3及び図7に示すように、受止めパターン60は、表示領域R1の周縁に間隔を置いて位置した樹脂膜の対応する部分にアレイ基板1及び対向基板2の少なくとも一方に設けられ、アレイ基板1及び対向基板2の少なくとも一方に隙間を置いて形成された壁状の突起を有している。
【0029】
この実施形態において、受止めパターン60は、表示領域R1の周縁に間隔を置いてアレイ基板1に設けられ、対向基板2に隙間を置いて形成された壁状の突起61、62を有している。
【0030】
突起61、62は、保護絶縁膜23上に形成されている。突起61、62は、列方向Yに延出している。突起61は、駆動回路6aに対して表示領域R1の反対側で、アレイ基板1及び対向基板2の周縁に間隔を置いて位置している。突起62は、駆動回路6bに対して表示領域R1の反対側で、アレイ基板1及び対向基板2の周縁に間隔を置いて位置している。
【0031】
突起61、62は、アレイ基板1及び対向基板2の周縁側への後述するシール材51の広がりを抑制するものである。突起61、62は、アレイ基板1に柱状スペーサ27と同一材料で同時に形成されている。突起61、62は、柱状スペーサ27より低く形成されている。但し、突起61、62は柱状スペーサ27と同じ高さでも良い。受止めパターン60は、後述する液晶注入口52と対向した領域を除いて形成されている。
【0032】
図1図2図3図6及び図7に示すように、対向基板2は、透明な絶縁基板としてガラス基板41を備えている。このガラス基板41上には、カラーフィルタ4が設けられている。カラーフィルタ4は、遮光部31と、周辺遮光部32と、複数の着色層とを有している。複数の着色層は、例えば赤色の着色層30R、緑色の着色層30G、青色の着色層30Bを有している。
【0033】
遮光部31は、格子状に形成されている。遮光部31は、補助容量線17及び信号線21に対向して形成されている。周辺遮光部32は、矩形枠状に形成され、額縁領域R2の全体に形成されている。周辺遮光部32は、表示領域R1の外側から漏れる光(バックライト)の遮光に寄与している。
【0034】
着色層30R、30G、30Bは、ガラス基板41及び遮光部31上に形成されている。着色層30R、30G、30Bは、列方向Yに沿って帯状に延在している。着色層30R、30G、30Bは、行方向Xに互いに隣接し、交互に並べられている。着色層30R、30G、30Bの周縁部は、遮光部31に重なっている。
なお、カラーフィルタ4上には、図示しないオーバーコート層を配置してもよい。これにより、遮光部31及びカラーフィルタ4の表面の凹凸の影響を緩和することができる。
【0035】
カラーフィルタ4(オーバーコート層)上に、ITO等の透明な導電膜により対向電極42が形成されている。対向電極42上には配向膜43が形成されている。上記のように、ガラス基板41上に対向パターン2pが形成されている。対向パターン2pは、カラーフィルタ4、対向電極42及び配向膜43を有している。対向パターン2pは、オーバーコート層をさらに有していてもよい。
【0036】
アレイ基板1及び対向基板2は、複数の柱状スペーサ27により所定の隙間を置いて対向配置されている。シール材51は、額縁領域R2に対向し、アレイ基板1及び対向基板2間に設けられ、表示領域R1の周縁と突起61、62の間に位置し矩形枠状に連続して形成されている。アレイ基板1及び対向基板2の周縁全体に亘って、シール材51は、アレイ基板1及び対向基板2の周縁に間隔を置いて位置している。
【0037】
アレイ基板1及び対向基板2は、シール材51により互いに接合されている。シール材51は、防湿部材29a上に形成されている。この実施形態において、防湿部材29aは、スリット23h1に充填され層間絶縁膜18に接したシール材51の一部で形成されている。シール材51は、水分を遮断する性質を有している。シール材51は、アクリル等の樹脂を利用して形成することができる。このため、保護絶縁膜23や保護絶縁膜23の表面(界面)を伝い、スリット23h1より表示領域R1側の配線w3、w4、w7、w8等への水分の浸入を遮断することができる。
【0038】
シール材51は、駆動回路6a、6b全体を覆っている。シール材51は、突起61、62(受止めパターン60)によりアレイ基板1及び対向基板2の周縁側への広がり(行方向Xへの広がり)が抑制されている。なお、突起61、62は、シール材51の側面で接するが、突起61、62は、シール材51の広がりを抑制するためのものであるため、すべての箇所で接しているとは限らず部分的に接している形状になる場合もある。
【0039】
液晶層3は、アレイ基板1、対向基板2及びシール材51で囲まれた空間に形成されている。
上記のように液晶表示パネルが形成されている。
【0040】
次に、上記液晶表示パネルの一層詳しい構成を、その製造方法と併せて説明する。
図1乃至図8、及び図9に示すように、まず、透明な絶縁基板としてアレイ基板1よりも寸法の大きい第1マザー基板としてのマザーガラス101を用意する。この実施形態によれば、マザーガラス101は、アレイ基板1を形成するため6つの矩形状のアレイ基板形成領域R6と、アレイ基板形成領域R6から外れた非有効領域R7とを有している。マザーガラス101は、アレイ基板形成領域R6の周縁に重なった第1分断予定線e1を有している。
【0041】
用意したマザーガラス101上には、成膜およびパターニングを繰り返す等、通常の製造工程により、TFT19、補助容量素子24、駆動回路6a、6b、スリット23h1を有した保護絶縁膜23等を含むアレイパターン1pを形成する。
【0042】
次いで、スピンナを用い、例えば感光性アクリル性の透明樹脂をマザーガラス101上全面に塗布する。続いて、透明樹脂を乾燥させる。次いで、所定のフォトマスクを用い、透明樹脂にパターニングを露光する。次に、露光された透明樹脂を現像した後、焼成し硬化させる。
【0043】
図1乃至図8、及び図10に示すように、これにより、柱状スペーサ27及び突起61、62が同時に形成される。なお、突起61、62及び柱状スペーサ27を同時に形成できるため、製造工程を増やすことなく形成可能である。
【0044】
その後、表示領域R1を含むマザーガラス101上全面に、配向膜材料を塗布し、パターニングすることにより、配向膜28を形成する。なお、配向膜28には、必要に応じて所定の配向処理(ラビング)が施される。
これにより、1枚のマザーガラス101にて6個のアレイ基板1が完成する。
【0045】
図1図2図3図6図7及び図8、並びに図11に示すように、一方、対向基板2の製造方法においては、まず、透明な絶縁基板として対向基板2よりも寸法の大きい第2マザー基板としてのマザーガラス102を用意する。この実施形態によれば、マザーガラス102は、対向基板2を形成するため6つの矩形状の対向基板形成領域R8と、対向基板形成領域R8から外れた非有効領域R9とを有している。マザーガラス102は、対向基板形成領域R8の周縁に重なった第2分断予定線e2を有している。
【0046】
用意したマザーガラス102上には、通常の製造工程により、対向パターン2pを形成する。なお、配向膜43には、必要に応じて所定の配向処理(ラビング)が施される。
これにより、1枚のマザーガラス102にて6個の対向基板2が完成する。
【0047】
次いで、図7図8及び図12に示すように、アレイ基板1の額縁領域R2に全周に亘って、シール材51を形成する材料として、例えば紫外線硬化型の樹脂を印刷法により塗布する。これにより、枠状のシール材51が形成される。また、シール材51を形成する際、アレイ基板1から対向基板2に電圧を印加するための電極転移材をシール材51の周辺の図示しない電極転移電極上に形成することができる。
【0048】
図11乃至図14に示すように、その後、シール材51で囲まれた領域に液晶材料を滴下する。続いて、配向膜28及び配向膜43が対向するよう、マザーガラス101及びマザーガラス102を対向配置し、アレイ基板1及び対向基板2を複数の柱状スペーサ27により所定の隙間を保持して対向配置し、アレイ基板1及び対向基板2の周縁部同士をシール材51により貼り合せる。この際、シール材51は、スリット23h1に充填される。また、突起61、62によりシール材51の広がりが抑制される。
【0049】
次いで、外部よりシール材51に紫外線を照射してシール材51を硬化させ、さらに熱硬化処理を施し、本硬化させる。これにより、シール材51を介してマザーガラス101及びマザーガラス102が接合される。
【0050】
続いて、マザーガラス101を第1分断予定線e1に沿って分割するとともに、マザーガラス102を第2分断予定線e2に沿って分割する。分割する際、例えば、第1分断予定線e1及び第2分断予定線e2に沿ってスクライブラインを引いて分割する。これにより、マザーガラス101からアレイ基板1が、マザーガラス102から対向基板2がそれぞれ切出される。
これにより、図3に示すように、分断されたマザーガラス101及びマザーガラス102から、液晶表示パネルが6組取出される。そして、6つの液晶表示パネルがそれぞれ完成する。
【0051】
上記のように構成された第1の実施形態に係る液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法によれば、液晶表示パネルは、アレイ基板1と、対向基板2と、液晶層3とシール材51とを備えている。アレイ基板1は、配線w1乃至w8と、層間絶縁膜18と、保護絶縁膜23と、防湿部材29aとを有している。保護絶縁膜23は、表示領域R1及び額縁領域R2上に形成され、配線w1乃至w4、w7及びw8を覆っている。保護絶縁膜23は、配線w2及び配線w3の間を貫通して形成されたスリット23h1を有している。防湿部材29aは、スリット23h1に充填され層間絶縁膜18に接したシール材51の一部で形成されている。
【0052】
シール材51は、水分を遮断する性質を有している。このため、有機絶縁膜である保護絶縁膜23や保護絶縁膜23と層間絶縁膜18との界面を伝う水分は、スリット23h1と防湿部材29aによって表示領域R1側への浸入が遮断される。なお、層間絶縁膜(無機絶縁膜)18は水分を遮断する性質を有している。この実施形態において、配線w3、w4、w7、w8等への水分の浸入を遮断することができる。特に、隣接配線との電位差が大きい配線間にスリット23h1と防湿部材29aを配置すると水分と電位差に起因する配線の腐食を防止することができる。本実施形態では、腐食が発生し易い配線w3、w4への水分の浸入を遮断することができる。これにより、配線w3、w4、w7、w8等が腐食する懸念を排除することができる。
【0053】
この実施形態において、スリット23h1は枠状に形成され、スリット23h1全域にシール材51が充填されているため、液晶表示パネル内部への水分の侵入を一層遮断することができ、配線の腐食など、水分による悪影響を一層排除することができる。
【0054】
スリット23h1は、5乃至10μmの幅を有している。これにより、空いているスペース(配線等の非利用スペース)にスリット23h1を形成することができる。なお、保護絶縁膜23のパターニングが可能であれば、スリット23h1の幅は、5μm未満でもよい。この場合も、上記防湿効果を得ることができる。また、配線等の非利用スペースに余裕がある場合、スリット23h1の幅は10μm以上であってもよい。また、配線と配線の間において、配線に沿ってスリット23h1を形成しても良い。例えば、コモン電位を持つ配線とHighレベルを電位を与える電源配線との間において、少なくとも一方の配線に沿って平行にスリット23h1を形成しても良い。
【0055】
配線w2及び配線w3の間にスリット23h1を形成することができる。配線w1乃至w4、w7及びw8よりアレイ基板1の外縁側の保護絶縁膜23を幅200乃至300μmとして全周にわたって除去し、上記除去した空間にシール材を形成する必要がなくなる。このため、狭額縁化を図ることができる。
【0056】
スリット23h1の幅は狭いため、配線w1乃至w4、w7及びw8等を剥き出しにすること無しにスリット23h1を形成することができる。配線w1乃至w4、w7及びw8への静電気の侵入を防止することができるため、上記配線の周辺回路(駆動回路6a、6b)の破壊を防止することができる。このため、ESD(Electro Static Discharge)耐圧の低下を防止することができる。
スリット23h1は、コンタクトホール25を形成する際、同時に形成できるため、製造工程を増やすことなく形成可能である。
【0057】
突起61、62は、表示領域R1の周縁に間隔を置いてアレイ基板1に設けられ、対向基板2に隙間を置いて形成されている。シール材51は、表示領域R1の周縁及び突起61の間、並びに表示領域R1の周縁及び突起62の間に位置している。シール材51は、突起61、62によりアレイ基板1及び対向基板2の周縁側への広がりが抑制されている。
【0058】
アレイ基板1(対向基板2)の周縁に近い領域にシール材51を塗布することができる。このため、額縁幅の狭い液晶表示パネルにおいても、表示領域R1内へのシール材51の広がりを抑制することができ、表示異常を防止することができる。アレイ基板1及び対向基板2の周縁側へのシール材51の広がりは、突起61、62により抑制され、シール材51が第1分断予定線e1(第2分断予定線e2)に重なるまで広がることはないため、マザーガラス101、102からアレイ基板1及び対向基板2を良好に分断することができる。
【0059】
また、マザーガラス101、102から液晶表示パネルを切り出す際に、ガラスを切断する刃は突起61、62の間、すなわち、分断予定線e1、e2にあたる。この刃がガラス面に接する時、壁状の突起61、62がガラスを支持することによって、ガラス面にかかる刃の圧力はガラス面で均等に分散される。したがって、ガラス切断の際にガラスが欠ける、割れる等の不具合が生じずに切断することが可能となる。
【0060】
本実施形態では、液晶表示パネルの表示領域R1の周囲の左右両側に突起61、62を配置している。すなわち、アウターリードボンディングのパッドが配置されている端辺と垂直に交わる端辺に沿って突起61、62は配置される。また、同じく上記パッドが配置されている端辺と垂直に交わる端辺に沿ってスリット23h1と防湿部材29aが配置されている。また、表示領域R1の周囲の上側及び/又は下側、すなわち、上記パッドが配置されている側の端辺と、この端辺に対向する端辺の側に突起を配置してもよい。
このように受止めパターン60を配置すれば、上述の通りガラス切断の際にガラスが欠ける等の不具合が生じずに、良好に切断することが可能となる。
上記したことから、狭額縁化を図ることができる、製品歩留まりの高い液晶表示パネル及び液晶表示装置の製造方法を得ることができる。
【0061】
次に、第2の実施形態に係る液晶表示パネルについて説明する。本実施形態に係る液晶表示パネルは、上記第1の実施形態に係る液晶表示パネルの製造方法と同様の手法を利用して形成可能である。本実施形態において、上述した第1の実施形態と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0062】
図3図15及び図16に示すように、保護絶縁膜23はスリット23h1の他、スリット23h2及びスリット23h3を有している。スリット23h1と同様、スリット23h2及びスリット23h3も保護絶縁膜23を貫通して形成されている。また、スリット23h2、23h3は、配線が剥き出しにならないように形成され、層間絶縁膜18を剥き出しの状態にするように形成されている。スリット23h2、23h3は、帯状に形成され、列方向Yに枠状に延出して形成されている。スリット23h2、23h3は、それぞれ配線w3及び配線w4の延出した方向に沿って延在して形成されている。スリット23h2、23h3は、例えば、それぞれ5乃至10μmの幅を有している。
【0063】
額縁領域R2の左側で、スリット23h2は、配線w3及び配線w4の間に形成されている。額縁領域R2の右側で、スリット23h3は、配線w3及び配線w4の間に形成されている。スリット23h1、23h2、23h3は、アレイパターン1pの最上部に位置している。スリット23h1には防湿部材29aが充填され層間絶縁膜18に接している。スリット23h2には防湿部材29bが充填され層間絶縁膜18に接している。スリット23h3には防湿部材29cが充填され層間絶縁膜18に接している。シール材51は、防湿部材29a、29b、29c上に形成されている。この実施形態において、スリット23h1、23h2、23h3にそれぞれシール材51の一部が充填されることにより、防湿部材29a、29b、29cが形成されている。
【0064】
上記のように構成された第2の実施形態に係る液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法によれば、液晶表示パネルは、アレイ基板1と、対向基板2と、液晶層3とシール材51とを備えている。保護絶縁膜23は、配線w3及び配線w4の間を貫通して形成されたスリット23h2、23h3を有している。すなわち、スリットが二重に形成されている。スリット23h2、23h3には、それぞれシール材51の一部が充填され層間絶縁膜18に接し、防湿部材29b、29cを形成している。
【0065】
この実施形態において、スリット23h1に形成された防湿部材29a(シール材51)により配線w3、w4、w7、w8等への水分の浸入を遮断することができ、スリット23h2、23h3に形成された防湿部材29b、29c(シール材51)により配線w4、w7、w8等への水分の浸入を一層遮断することができる。これにより、配線w3、w4、w7、w8等が腐食する懸念を排除することができる。上記のように、配線w4への水分の浸入を一層遮断することができるため、隣接配線間の電位差の大きい配線w3、w4の腐食を一層低減することができる。
【0066】
スリット23h2、23h3を、配線w3及び配線w4の間に形成することができる。スリット23h1同様、スリット23h2、23h3も空いているスペース(配線等の非利用スペース)に形成することができるため、狭額縁化を図ることができる。その他、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記したことから、狭額縁化を図ることができる、製品歩留まりの高い液晶表示パネル及び液晶表示装置の製造方法を得ることができる。
【0067】
次に、第3の実施形態に係る液晶表示パネルについて説明する。本実施形態に係る液晶表示パネルは、上記第1の実施形態に係る液晶表示パネルの製造方法と同様の手法を利用して形成可能である。本実施形態において、上述した第1の実施形態と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0068】
図17に示すように、配向膜28は、保護絶縁膜23より水分浸透性の低い無機系の材料で形成されている。配向膜28は、水分を遮断する性質を有している。防湿部材29aは、配向膜28と同一の材料で形成されている。配向膜28は、額縁領域R2のスリット23h1と対向する位置まで延在して形成されている。好ましくは、配向膜28は、額縁領域R2のスリット23h1を越える位置まで延在して形成されている。防湿部材29aは、スリット23h1に充填され層間絶縁膜18に接した配向膜28の一部で形成されている。上記のように、本実施形態において、表示領域R1の配向膜28と防湿部材29aとが一体に形成されているが、防湿部材29aが表示領域R1の配向膜28から分離して形成されていてもよい。
【0069】
上記のように構成された第3の実施形態に係る液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法によれば、液晶表示パネルは、アレイ基板1と、対向基板2と、液晶層3とシール材51とを備えている。保護絶縁膜23は、配線w2及び配線w2の間を貫通して形成されたスリット23h1を有している。配向膜28が水分を遮断する性質を有している場合、配向膜28の一部をスリット23h1に充填し、防湿部材29aを形成してもよい。
【0070】
この実施形態において、スリット23h1に形成された防湿部材29aにより配線w3、w4、w7、w8等への水分の浸入を遮断することができる。これにより、配線w3、w4、w7、w8等が腐食する懸念を排除することができる。上記のように、配線w4への水分の浸入を一層遮断することができるため、隣接配線間において電位差の大きい配線w3、w4の腐食を一層低減することができる。
【0071】
なお、配向膜28を形成する材料をスリット23h1に充填することができれば、上記効果を得ることができる。スリット23h1の幅が5乃至10μmであれば、スリット23h1に配向膜28を形成する材料を充填することができる。配向膜28を形成する材料をスリット23h1に充填することができれば、スリット23h1の幅が10μmを超えてもよい。
【0072】
その他、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記したことから、狭額縁化を図ることができる、製品歩留まりの高い液晶表示パネル及び液晶表示装置の製造方法を得ることができる。
【0073】
次に、第4の実施形態に係る液晶表示パネルについて説明する。本実施形態に係る液晶表示パネルは、上記第1の実施形態に係る液晶表示パネルの製造方法と同様の手法を利用して形成可能である。本実施形態において、上述した第1の実施形態と同一機能部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0074】
図18に示すように、柱状スペーサ27は、保護絶縁膜23より水分浸透性の低い材料で形成されている。柱状スペーサ27を形成する材料は、水分を遮断する性質を有している。防湿部材29aは、柱状スペーサ27と同一の材料で形成されている。柱状スペーサ27を形成する材料は、スリット23h1に充填され層間絶縁膜18に接し、防湿部材29aを形成している。柱状スペーサ27、突起61、62及び防湿部材29aは、同一材料で同時に形成されている。
【0075】
上記のように構成された第4の実施形態に係る液晶表示パネル及び液晶表示パネルの製造方法によれば、液晶表示パネルは、アレイ基板1と、対向基板2と、液晶層3とシール材51とを備えている。保護絶縁膜23は、配線w2及び配線w2の間を貫通して形成されたスリット23h1を有している。柱状スペーサ27を形成する材料が水分を遮断する性質を有している場合、柱状スペーサ27を形成する材料をスリット23h1に充填し、防湿部材29aを形成してもよい。
【0076】
この実施形態において、スリット23h1に形成された防湿部材29aにより配線w3、w4、w7、w8等への水分の浸入を遮断することができる。これにより、配線w3、w4、w7、w8等が腐食する懸念を排除することができる。上記のように、配線w4への水分の浸入を一層遮断することができるため、隣接配線間において電位差の大きい配線w3、w4の腐食を一層低減することができる。その他、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記したことから、狭額縁化を図ることができる、製品歩留まりの高い液晶表示パネル及び液晶表示装置の製造方法を得ることができる。
【0077】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0078】
例えば、複数の配線の中、最もアレイ基板1の外縁側に位置した配線を最外周配線とする。すると、最外周配線は、スリットより表示領域R1側に位置していてもよい。これにより、最外周配線を含む複数の配線への水分の浸入を一層遮断することができる。
【0079】
防湿部材29a、29b、29cは、シール材51を形成する材料、配向膜28を形成する材料、柱状スペーサ27を形成する材料、以外の材料で形成されていてもよい。防湿部材29a、29b、29cを形成する材料は、無機系の材料に限定されるものではなく、保護絶縁膜23(有機絶縁膜)より水分浸透性の低い材料であれば上述した効果を得ることができる。
【0080】
上述した実施形態の技術は、上記液晶表示パネルに限定されるものではなく、各種の液晶表示パネルに適用可能である。液晶注入法は、滴下注入法の利用に限定されるものではなく、真空注入法を利用することも可能である。また、上述した実施形態の技術は、液晶表示パネル以外の表示パネルにも適用可能である。
【0081】
以下に、本願出願の原出願に記載された発明を付記する。
[1]基板上に形成され表示領域及び前記表示領域を囲んだ額縁領域に位置した無機絶縁膜と、前記無機絶縁膜上に間隔を置いて形成され前記額縁領域に位置した第1配線及び第2配線と、前記無機絶縁膜上に形成され前記表示領域及び額縁領域に位置し前記第1配線及び第2配線を覆う有機絶縁膜と、前記第1配線及び第2配線の間において前記有機絶縁膜を貫通して形成されたスリットと、前記スリットに充填され前記無機絶縁膜に接している防湿部材と、を有したアレイ基板と、
前記アレイ基板に隙間を置いて対向配置された対向基板と、を備えている表示パネル。
[2]前記第1配線及び第2配線は、互いに電位の異なる配線である[1]に記載の表示パネル。
[3]前記第1配線は、前記スリットより前記表示領域側に位置している電源配線であり、
前記第2配線は、前記スリットより前記アレイ基板の外縁側に位置している制御信号配線である[1]に記載の表示パネル。
[4]少なくとも前記基板の額縁領域上に形成された前記無機絶縁膜で覆われ前記スリットと交差した接続配線をさらに備え、
前記第1配線は、前記スリットより前記表示領域側に位置し、
前記第2配線は、前記スリットより前記アレイ基板の外縁側に位置し、前記接続配線に電気的に接続されている[1]に記載の表示パネル。
[5]前記スリットは、前記第1配線及び第2配線の延出した方向に沿って延在して形成されている[1]に記載の表示パネル。
[6]前記有機絶縁膜は、前記第1配線及び第2配線より前記アレイ基板の外縁側に位置し、貫通して形成された枠状の他のスリットを有し、
前記アレイ基板は、前記他のスリットに充填され前記無機絶縁膜に接している他の防湿部材を有している[1]に記載の表示パネル。
[7]基板上に形成され表示領域及び前記表示領域を囲んだ額縁領域に位置した無機絶縁膜と、前記無機絶縁膜上に間隔を置いて形成され前記額縁領域に位置した最外周配線と、前記無機絶縁膜上に形成され前記表示領域及び額縁領域に位置し前記最外周配線を覆う有機絶縁膜と、前記有機絶縁膜を貫通して形成されたスリットと、前記スリットに充填され前記無機絶縁膜に接している防湿部材と、を有したアレイ基板と、
前記アレイ基板に隙間を置いて対向配置された対向基板と、を備え、
前記最外周配線は、前記スリットより前記表示領域側に位置している表示パネル。
[8]前記スリットは、前記最外周配線の延出した方向に沿って延在して形成されている[7]に記載の表示パネル。
[9]前記スリットは、枠状に形成されている[7]に記載の表示パネル。
[10]前記額縁領域に対向し、前記アレイ基板及び対向基板を接合したシール材をさらに備え、
前記防湿部材は、前記スリットに充填された前記シール材の一部で形成されている[1]又は[7]に記載の表示パネル。
[11]前記額縁領域に対向し、前記アレイ基板及び対向基板を接合し、前記防湿部材に接したシール材をさらに備え、
前記防湿部材は、前記シール材と異なる材料で形成されている[1]又は[7]に記載の表示パネル。
[12]前記アレイ基板、対向基板及びシール材で囲まれた空間に形成された液晶層をさらに備え、
前記アレイ基板は、少なくとも前記表示領域に形成され前記額縁領域の前記スリットと対向する位置まで延在して形成された無機系の配向膜をさらに有し、
前記防湿部材は、前記スリットに充填された前記配向膜の一部で形成されている[11]に記載の表示パネル。
[13]前記アレイ基板は、前記アレイ基板と前記対向基板との間の前記隙間を保持する柱状スペーサをさらに有し、
前記防湿部材は、前記柱状スペーサを形成する材料で形成されている[11]に記載の表示パネル。
[14]前記スリットは、5乃至10μmの幅を有している[1]又は[7]に記載の表示パネル。
【符号の説明】
【0082】
1…アレイ基板、2…対向基板、3…液晶層、6a,6b…駆動回路、11…ガラス基板、18…層間絶縁膜、23…保護絶縁膜、23h1,23h2,23h3…スリット、27…柱状スペーサ、28…配向膜、29a,29b,29c…防湿部材、51…シール材、w1,w2,w3,w4,w5,w6,w7,w8…配線、R1…表示領域、R2…額縁領域、X…行方向、Y…列方向。
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