特許第6972297号(P6972297)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6972297
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】三次元プリンタ
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/321 20170101AFI20211111BHJP
   B29C 64/357 20170101ALI20211111BHJP
   B29C 64/153 20170101ALI20211111BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20211111BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20211111BHJP
   B29C 64/165 20170101ALI20211111BHJP
   B29C 64/255 20170101ALI20211111BHJP
【FI】
   B29C64/321
   B29C64/357
   B29C64/153
   B33Y10/00
   B33Y30/00
   B29C64/165
   B29C64/255
【請求項の数】15
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2020-503025(P2020-503025)
(86)(22)【出願日】2017年7月28日
(65)【公表番号】特表2020-527493(P2020-527493A)
(43)【公表日】2020年9月10日
(86)【国際出願番号】US2017044320
(87)【国際公開番号】WO2019022754
(87)【国際公開日】20190131
【審査請求日】2020年1月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】511076424
【氏名又は名称】ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.
【氏名又は名称原語表記】Hewlett‐Packard Development Company, L.P.
(74)【代理人】
【識別番号】100087642
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100082946
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 昭広
(74)【代理人】
【識別番号】100195693
【弁理士】
【氏名又は名称】細井 玲
(72)【発明者】
【氏名】シャーク,ウェズレイ,アール
(72)【発明者】
【氏名】イングリッシュ,クリス,エム
(72)【発明者】
【氏名】ミランダ,シャノン
(72)【発明者】
【氏名】スワイア,ケヴィン,イー
【審査官】 ▲高▼村 憲司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−067018(JP,A)
【文献】 特開2016−198982(JP,A)
【文献】 特開2006−248231(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/00 − 64/40
B33Y 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元(3D)プリンタであって、
上面及び底面を備えた外側ハウジングと、
少なくとも部分的に前記外側ハウジング内で当該三次元プリンタと一体化され、当該三次元プリンタの造形エンクロージャの上端よりも下に配置されたカートリッジ収容部であって、材料カートリッジを受け取り、印刷の際に、前記材料カートリッジから材料を造形材料として利用できるようにするカートリッジ収容部と、
前記カートリッジ収容部の下に配置され、前記カートリッジ収容部に保持された前記材料カートリッジから搬送された前記造形材料を受け取る材料容器と、
前記材料容器から前記造形材料を当該三次元プリンタの上部に輸送する搬送システムと
を含む、三次元(3D)プリンタ。
【請求項2】
前記造形材料は、前記材料カートリッジから前記材料容器へ重力によって搬送される、請求項1に記載の三次元プリンタ。
【請求項3】
前記三次元プリンタは、前記造形エンクロージャと、造形台とを含み、前記造形台上の造形材料から三次元物体を形成し、
前記搬送システムは、空気搬送システムを含む、請求項1または請求項2に記載の三次元プリンタ。
【請求項4】
前記造形台にわたって造形材料を分配する造形材料付与装置を含み、
前記空気搬送システムは、造形材料を前記造形材料付与装置に輸送するものである、請求項3に記載の三次元プリンタ。
【請求項5】
前記造形材料付与装置は、前記カートリッジ収容部よりも前記外側ハウジングの前記上面に近い位置に配置された粉体スプレッダーを含む、請求項4に記載の三次元プリンタ。
【請求項6】
前記造形台よりも上に配置され、前記造形台上の造形材料の連続した層を選択的に固化することにより、三次元物体を形成する選択的固化モジュールを含み、
固化は、溶融、焼結、若しくは融着、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項3に記載の三次元プリンタ。
【請求項7】
前記カートリッジ収容部は、前記上面よりも前記底面に近い位置に配置されている、請求項1〜6の何れか一項に記載の三次元プリンタ。
【請求項8】
前記カートリッジ収容部は、前記外側ハウジングの前記底面から508.0mmを超える上方に配置されている、請求項7に記載の三次元プリンタ。
【請求項9】
前記カートリッジ収容部は、前記外側ハウジングの前記底面から1066.8mm未満だけ上方に配置されている、請求項1〜6の何れか一項に記載の三次元プリンタ。
【請求項10】
三次元(3D)プリンタであって、
上面及び底面を備えた外側ハウジングと、
前記外側ハウジング内に一体化され、前記上面よりも前記底面に近い位置に配置されたカートリッジ収容部であって、当該三次元プリンタから材料カートリッジ内に造形材料を受け取るように、かつ、前記材料カートリッジから造形材料を利用できるように、前記材料カートリッジを保持するためのカートリッジ収容部と、
前記カートリッジ収容部の下に配置され、前記カートリッジ収容部に保持された前記材料カートリッジから搬送された前記造形材料を受け取る材料容器と、
前記材料容器から前記造形材料を造形エンクロージャよりも上の当該三次元プリンタの上部領域に搬送するための一体型搬送システムと
を含む、三次元(3D)プリンタ。
【請求項11】
前記外側ケーシング内の前記造形エンクロージャと、前記三次元プリンタが三次元物体を印刷するときに造形材料を受け取るための前記造形エンクロージャと、前記外側ハウジングの前記底面から431.8mmから1066.8mmまでの範囲内の高さに配置された前記カートリッジ収容部とを含む、請求項10に記載の三次元プリンタ。
【請求項12】
前記一体型搬送システムは、空気搬送システムを含む、請求項10または請求項11に記載の三次元プリンタ。
【請求項13】
少なくとも部分的に前記造形エンクロージャ内にある造形台を含み、その上に前記造形材料から三次元物体が形成される、請求項10〜12の何れか一項に記載の三次元プリンタ。
【請求項14】
三次元(3D)プリンタを動作させる方法であって、
リサイクル材料を含む供給材料から三次元物体を印刷し、
前記三次元プリンタのカートリッジ収容部の下に配置されたリサイクル材料容器から前記三次元プリンタの上部へ前記リサイクル材料を提供し、前記カートリッジ収容部は、造形エンクロージャの上端よりも下に配置されており、
前記三次元物体の前記印刷から余分な材料をリサイクル材料として、前記カートリッジ収容部に保持されたリサイクル材料カートリッジの中に受け取り、
前記カートリッジ収容部に保持された前記リサイクル材料カートリッジから搬送された前記リサイクル材料を前記リサイクル材料容器の中に受け取ること
を含む方法。
【請求項15】
前記三次元物体を印刷することは、前記三次元プリンタの前記造形エンクロージャに関連する造形台上の前記供給材料から前記三次元物体を形成することを含み、
前記三次元プリンタの上部へ前記リサイクル材料を提供することは、前記リサイクル材料を空気搬送システムによって前記造形台よりも上に提供することを含み、
前記カートリッジ収容部は、前記三次元プリンタの上面よりも前記三次元プリンタの底面に近い位置に配置されている、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
積層造形(AM)は、三次元物体を形成するための三次元(3D)印刷を含む場合がある。特に、三次元プリンタは、コンピュータ制御下で材料の連続した層を付加することにより、三次元物体を生成することができる。実際、一部の積層造形プロセスでは、物体を製造するために、コンピュータ制御下で材料の連続した層が形成される。材料は、粉末であっても、粉末状の材料であってもよく、これには例えば、金属、プラスチック、複合材料その他の粉末が含まれる。物体は、種々の形、すなわち幾何形状を有する場合があり、三次元モデルや他の電子データソースのようなモデルを利用して生成される。製造には、レーザー溶融、レーザー焼結、電子ビーム溶融、又は熱融着などが、必要となる場合がある。モデルと自動制御により、階層化された製造及び付加製造が可能となる。製品に関しては、積層造形によれば、プロトタイプはもちろん、中間製品や最終製品も、製造することができる。応用例としては、航空宇宙(例えば、航空機)、機械部品、医療機器(例えば、インプラント)、自動車部品、ファッション製品、構造金属及び導電性金属、セラミック、導電性接着剤、半導体デバイス、及び他の応用例が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0002】
下記の詳細な説明では、図面を参照して、特定の例について説明する。
図1】本技術の例による三次元プリンタのブロック図である。
図2】本技術の例による三次元プリンタのブロック図である。
図3】本技術の例による三次元プリンタのブロック図である。
図4】本技術の例による三次元プリンタのブロック図である。
図5】本技術の例による三次元プリンタの概略図である。
図6】本技術の例による三次元プリンタを動作させる方法のブロックフロー図である。
図7】本技術の例による三次元プリンタの概略図である。
図8】本技術の例による三次元プリンタプロセスの概略図である。
図9】本技術の例による三次元プリンタの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0003】
詳細な説明
三次元プリンタは、粉体のような造形材料から、造形面上に三次元物体を形成することができる。ユーザーは、三次元プリンタの上部に造形材料を投入するために、比較的重いことがある造形材料のコンテナや袋を、自分の腰よりも上まで持ち上げることがある。例えば、ユーザーは、造形台を含む造形室よりも上にある袋やコンテナから造形材料を造形室に移したり、造形材料を造形室に直接入れたりすることがある。
【0004】
これに対し、本技術の例は、三次元プリンタでの造形材料の取り扱いに関するものであり、三次元プリンタにおける三次元プリンタの下部での造形材料の受け取りに関する。また、一部の例では、ユーザーは、造形材料を収容した取り外し可能なカートリッジの形で、造形材料をプリンタに投入することができる。また、三次元プリンタでの造形材料の取り扱いは、新しい材料及びリサイクル材料の取り扱いを含む場合がある。
【0005】
三次元プリンタの一例は、外側ハウジングと、少なくとも部分的に外側ハウジング内で三次元プリンタと一体化されたカートリッジ収容部とを有する。カートリッジ収容部は、外側ハウジングの上面よりも外側ハウジングの底面に近い位置に配置される。また、カートリッジ収容部は、上面及び底面から等距離に配置されてもよい。他の例では、カートリッジ収容部は、底面よりも上面に近い位置にあってもよい。一例では、カートリッジ収容部は、上面と底面の間の中間点よりも僅かに上にあり、例えば、中間点よりも152.4ミリメートル未満だけ上にある。カートリッジ収容部は、取り外し可能な材料カートリッジを受け取り、印刷の際に、材料カートリッジから造形材料を造形材料として利用できるようにする。三次元プリンタは、造形材料を三次元プリンタの上部に輸送するための空気搬送システムを含む。
【0006】
三次元プリンタの別の例は、外側ケーシングを含み、外側ケーシング内に一体化された造形エンクロージャを有している。造形エンクロージャは、造形バケット、造形室、又は造形コンテナなどであってよい。造形エンクロージャは、三次元プリンタが三次元物体を印刷し、すなわち生成するための造形材料を受け取る。さらに、三次元プリンタは、外側ケーシング内に一体化され、外側ケーシングの上面よりも外側ケーシングの底面に近い位置に配置されたカートリッジ収容部を含む。カートリッジ収容部は、三次元プリンタから材料カートリッジ内に造形材料を受け取るための取り外し可能な材料カートリッジを受け取り、当該材料カートリッジから造形材料を利用できるようにするものである。三次元プリンタ内に一体化された搬送システムは、造形エンクロージャよりも上の三次元プリンタの上部領域に、造形材料を搬送し、すなわち輸送する。
【0007】
三次元プリンタを動作させる方法の一例は、造形材料から三次元物体を印刷し、すなわち形成することを含む。これは、例えば、新しい造形材料とリサイクル材料の1以上から三次元物体を印刷し、すなわち形成することを含む場合がある。この方法は、三次元プリンタのカートリッジ収容部に配置されたリサイクル材料カートリッジから三次元プリンタの上部へ、造形材料を提供することを含む。カートリッジ収容部は、三次元プリンタの上面よりも三次元プリンタの底面に近い位置に配置される。最後に、この方法は、三次元物体の印刷から余分な材料を、カートリッジ収容部内のリサイクル材料カートリッジの中に受け取ることを含む。
【0008】
例には、造形台によって、造形材料から三次元物体を形成することができる三次元プリンタが含まれる。造形台は、造形エンクロージャに関連する場合がある。造形エンクロージャは、造形バケット、造形コンテナ、又は造形室などであってよい。三次元プリンタは、造形材料を造形エンクロージャ及び造形台のための供給装置まで輸送するための内部搬送システムを有する場合がある。以下で説明するように、一部の例では、搬送システムは、造形材料を、造形エンクロージャよりも少なくとも部分的に上に配置された選択的固化モジュールまで運ぶ。
【0009】
特定の例では、搬送システムは、材料カートリッジ若しくは材料容器、又はそれら両方から造形材料を受け取ることができる。実際、三次元プリンタは、材料カートリッジを保持するカートリッジ収容部を含む場合がある。カートリッジ収容部は、空洞、レセプタクル、スロット、スリーブ、又はそれらの任意の組み合わせであってよい。材料カートリッジは、造形材料を格納するためのエンクロージャであってもよい。この場合も、三次元プリンタは、その材料から三次元物体を形成する。材料は、金属、プラスチック、ポリマー、ガラス、セラミック、又は他の材料であってもよい。カートリッジ収容部に保持された材料カートリッジは、三次元プリンタから材料を受け取り、三次元物体を印刷する際に、三次元プリンタが材料を利用できるようにする。
【0010】
カートリッジ収容部の1つは、新しい材料を含む第1のカートリッジを受け取ることができる。別のカートリッジ収容部は、リサイクル材料を含む第2のカートリッジを受け取ることができ、あるいは、空のカートリッジを受け取り、三次元プリンタ内から余分な造形材料、すなわち未定着の造形材料を、リサイクル材料として収集することができる。そのようなリサイクル材料は、現在または以前の印刷ジョブの際に、焼結も融着もされなかった造形エンクロージャからの余分な材料であってよい。動作中、三次元プリンタは、造形動作中及び造形動作後に、リサイクル材料を回収することができる。リサイクル材料の一部は、後続の印刷動作の際に、再利用することができる。一般に、約80%のリサイクル材料を20%の新しい材料と混合することができるが、100%の新しい材料を使用してもよいし、100%のリサイクル材料を使用してもよいし、又はそれらの間の混合物を使用してもよい。時間が経つにつれて、プリンタ内に保管されているリサイクル材料の量は増加してゆき、その一部をプリンタから除去しなければならなくなる。
【0011】
リサイクル材料カートリッジは、将来の使用に備えて、取り外して保管されてもよいし、あるいは、廃棄されてもよい。新しい、すなわち新規の材料カートリッジが、三次元プリンタによって空になった場合、その空の新しい材料カートリッジを第2のカートリッジ収容部に挿入し、未融着のリサイクル材料を受け取ることができる。三次元プリンタは、材料カートリッジと造形エンクロージャの何れか一方から受け取った新しい材料又はリサイクル材料を格納するために、独立した内部容器のような容器を含む場合がある。特定の例では、これらの容器は、三次元プリンタから取り外し、中身を空にできる場合がある。あるいは、これらの容器は、容器内に格納されている造形材料を造形エンクロージャ、材料カートリッジ、又は他の容器に供給することにより、中身を空にできる場合がある。また、一部の例では、容器に材料が十分に充填されている場合、三次元プリンタは、材料カートリッジを挿入せずに動作することができる。また、特定の例では、材料カートリッジを三次元プリンタ内で回転させることで、三次元プリンタ内に長期間格納されていた材料の凝集をほぐすことができる。
【0012】
三次元プリンタは、材料カートリッジを受け取る1以上の材料カートリッジ収容部又はスロットを有する場合がある。単一のスロットしか存在しない場合、スロットは、三次元プリンタに材料を提供したり、三次元プリンタから材料を除去したりするための、材料カートリッジを保持する場合がある。2つのスロットを備えた三次元プリンタの例は、「新しい」材料用に1つのスロットを有し、「リサイクル」材料用に第2のスロットを有する場合がある。他の例では、材料カートリッジ用に3以上のスロットを有する場合や、別の内部容器との間で相互に経路接続された単一のスロットのみを有する場合もある。新しい、すなわち新規の材料スロットは、三次元物体の印刷の際に造形エンクロージャに材料を供給し、若しくは提供するための材料カートリッジを保持することができる。これに対し、リサイクル材料スロットは、三次元プリンタから材料を受け取るための材料カートリッジを保持することができる。リサイクル材料スロット内の材料カートリッジに入れる材料は、三次元物体の印刷時に残った、すなわち、使用されなかった余剰材料であってよい。新しい材料カートリッジが完全に使い果たされた場合、例えば、三次元プリンタが新しい材料カートリッジの中身を消費した場合、空になった新しい材料カートリッジは、ユーザーによって取り外され、後で別の目的のために、リサイクル材料スロットで使用することができる。一例では、この空のカートリッジは、スロット内、すなわちリサイクルスロット内でリサイクル材料カートリッジとして機能することができ、印刷ジョブ中及び/又は印刷ジョブの終了時に、プリンタから例えば未使用粉末のような未使用材料を受け取ることができる。その後、リサイクル材料スロット内のリサイクル材料を含む材料カートリッジは、印刷の際に、リサイクル材料を供給し、又は提供することができる。この場合も、三次元プリンタの例は、3以上のカートリッジスロットを有する場合がある。
【0013】
空になった新しい材料カートリッジのユーザーによる取り外しは通常、空になった後すぐに又は空になった直後に行われるため、三次元プリンタは、別の新しい材料カートリッジから新しい材料の補充を受けることができる。ただし、空のカートリッジ、すなわち現在「リサイクル」されているカートリッジの再取り付け又は再使用は、ある程度の時間の間、できない場合がある。空のリサイクルカートリッジは、プリンタから材料をカートリッジに入れることが必要になるまで、保管される場合がある。言い換えれば、ユーザーは、この空のリサイクルカートリッジを、将来の使用に備えて、保持する場合がある。実際、ユーザーは、空のリサイクルカートリッジや部分的に空のリサイクルカートリッジの多くを保管する場合がある。三次元プリンタは、空のカートリッジ又は完全に満杯ではないリサイクルカートリッジをスロット、すなわちリサイクル材料スロットに再取り付けするように、ユーザーに要求する場合がある。また、異なる時点で複数の材料タイプが三次元プリンタによって使用される場合があるため、ラベル、マーキング、インジケータ、又はその他の技術によれば、リサイクルカートリッジ内のリサイクル材料タイプの考慮が、可能になる場合がある。
【0014】
リサイクルカートリッジスロット又は収容部内のリサイクル材料カートリッジは、搬送システム又は造形エンクロージャから余分な造形材料を受け取ることができる。実際、三次元プリンタのリサイクル材料カートリッジ及び関連スロットは、造形エンクロージャから余分な材料を受け取ることができ、したがって、余分な材料を取り除くことが可能となる。実際、三次元プリンタの単一のスロット又は第2のスロット内のリサイクルカートリッジは、印刷中又は印刷後に、造形エンクロージャから余分な造形材料を受け取ることができる。完全な印刷動作には、造形室からの未融着の粉末の除去が必要となる場合がある。
【0015】
説明したように、完全又は部分的に充填されたリサイクルカートリッジは、造形エンクロージャにリサイクル材料を供給してもよいし、将来の使用等に備えて、取り外されてもよい。リサイクル材料を含むこれらのカートリッジの一部は、プリンタ内の所定の場所に残したままにされる場合もあれば、取り外され、保管若しくは廃棄される場合もある。リサイクル材料が充填されたこれらのリサイクルカートリッジの一部は、例えば、三次元プリンタにおいてリサイクル材料が不足した場合(例えば、リサイクル材料を新しい材料とを混合して印刷の際に使用する場合)のような将来の使用に備えて、取り外して保管されてもよい。材料カートリッジ用の単一のスロットを備えた三次元プリンタの特定の例では、新しい材料カートリッジをそのスロットに挿入し、その中身を内部保管容器に移すことができる。その後、そのカートリッジは、リサイクル材料の受け取り側になることができる。
【0016】
図1は、本技術の例による三次元プリンタ100のブロック図である。三次元プリンタ100は、造形台104上の造形材料の連続した層の種々の部分を選択的に固化させるための選択的固化モジュール102を含む場合がある。選択的固化モジュール102は、造形エンクロージャの上方に配置される場合がある。造形エンクロージャと造形台104は、合わせて、造形ユニットを構成することができる。造形ユニットは、操作上取り外し可能であってもよいし、操作上取り外し可能でなくてもよい。三次元プリンタは、造形材料カートリッジを保持するためのカートリッジ収容部106をさらに含む場合がある。カートリッジ収容部106は、空洞、レセプタクル、スロット、スリーブ、又はそれらの任意の組み合わせであってよい。カートリッジは、材料を格納するためのエンクロージャである材料カートリッジであってもよい。材料カートリッジは、造形エンクロージャから余分な材料を受け取り、三次元物体の印刷の際に、造形エンクロージャが材料を利用できるようにする。代替的又は追加的に、内部保管コンテナ又は容器に格納された材料が、造形エンクロージャに供給される場合がある。三次元物体の印刷は、カートリッジ収容部106に挿入された材料カートリッジから排出された材料から三次元物体を形成することを含む場合がある。材料は、例えば、プラスチック、ポリマー、金属、ガラス、セラミック、又はそれらの任意の組み合わせから構成された粉末であってもよい。
【0017】
三次元プリンタ100は、材料カートリッジによって利用可能になった材料を受け取るための供給容器、又は分配容器を含む場合がある。粉末スプレッダーは、供給容器から材料を受け取り、その材料を、造形エンクロージャ内の造形台104の表面にわたって分散させることができる。光源又はレーザーのようなエネルギー源は、造形台104上の材料を焼結、溶融、又は融着させることにより、三次元物体の第1の層を形成することができる。粉末スプレッダーは、次の層のために、造形台104の表面にわたって更なる材料を分散させることができる。追加された材料を焼結、溶融、又は融着することによって、三次元物体の次の層を形成することができる。これらの動作を、三次元物体が完全に形成され、若しくは実質的に完全に形成されるまで繰り返し、継続することができる。一例では、プリンタは、造形材料の層の固化される種々の部分に対応するパターンの融着剤を印刷するためのプリントヘッドをさらに含む場合がある。融着剤は、光源又は熱源からエネルギーを吸収することにより、融着剤が印刷された造形材料を十分に加熱し、溶融及び融着させることができる。プリントヘッドは、プリンタ100の底面から431.8ミリメートルから1066.8ミリメートルまでの間の高さにある薬剤収容部に装填された薬剤から薬剤を引き出すことができる。
【0018】
カートリッジ収容部106は、リサイクルカートリッジ収容部であってもよい。したがって、カートリッジは、リサイクル材料カートリッジであってもよい。リサイクル材料カートリッジは、リサイクル材料を含むことができる。リサイクル材料は、三次元印刷の後に残った、すなわち余分な未溶着の材料であってよい。リサイクルカートリッジ収容部のようなカートリッジ収容部106は、造形エンクロージャ及び造形台104が、リサイクル材料カートリッジからリサイクル材料を利用できるようにする。この場合も、造形エンクロージャ内では、造形台104上のリサイクル材料から、三次元物体が形成される。
【0019】
三次元プリンタの外側ハウジングは、上面108及び底面110を有する場合がある。外側ハウジングの上面108は、三次元プリンタが置かれている地面から最も遠い外側ハウジングの領域であってもよい。外側ハウジングの底面110は、三次元プリンタが置かれている地面に最も近い外側ハウジングの領域であってもよい。言い換えれば、底面110は、三次元プリンタが配置され、又は置かれている地面、床、又は表面に最も近い外側ハウジングの表面又は一部であってもよい。実際、一例では、底面110は、地面又は床と接触している場合がある。
【0020】
カートリッジ収容部106は、選択的固化モジュール102よりも低い高さにある。搬送システムは、カートリッジ収容部106内の材料カートリッジ、又は材料容器から選択的固化モジュールまで、造形材料を輸送する。一部の例では、三次元プリンタ100の外側ハウジング内に一体化されたカートリッジ収容部106は、上面108よりも底面110に近い位置に配置される場合がある。カートリッジ収容部106のこの低い位置によれば、アクセスの容易さを向上させることができ、カートリッジをカートリッジ収容部106に装填するユーザーの労力を低減することができる。一例では、一体型搬送システムとは、三次元プリンタ100の外側ハウジング内にある搬送システムを指している。一例では、一体型搬送システムは、三次元プリンタ100の外部に配置されていない搬送システムを指している。
【0021】
図2は、本技術の例による三次元プリンタ200のブロック図である。同様の符号が付された要素は、図1に関して説明したとおりである。
【0022】
三次元プリンタ200は、新しい材料カートリッジを保持するための新しいカートリッジ収容部202を含む場合がある。新しいカートリッジ収容部202は、三次元物体の印刷の際に、造形エンクロージャが、新しい材料カートリッジから新しい材料を利用できるようにする。プリンタ200は、リサイクル材料カートリッジを保持するためのリサイクルカートリッジ収容部204をさらに含む場合がある。リサイクルカートリッジ収容部204は、三次元物体の印刷の際に、造形エンクロージャが、リサイクル材料カートリッジからリサイクル材料を利用できるようにする。三次元プリンタ200は、リサイクル材料に対する新しい材料の指定された比率で、新しい材料及びリサイクル材料を、造形エンクロージャに供給することができる。この比率は、重量比であっても、体積比であっても、又は他の比率であってもよい。この比率は、ゼロ(例えば、新しい材料なし、すべてリサイクル材料)から1.0(例えば、すべて新しい材料、リサイクル材料なし)までの範囲を有する場合がある。例えば、重量比又は体積比のような比率は、0.01〜0.99、0.05〜0.95、0.1〜0.9、0.15〜0.85、0.2〜0.8、0.25〜0.75、0.3〜0.7等の範囲を有する場合がある。一例では、造形エンクロージャへの供給材料は、重量に基づいて20%が新しい材料であり、80%がリサイクル材料であり、0.25の重量比を生成する場合がある。別の例では、造形エンクロージャへの供給材料は、体積に基づいて20%が新しい材料であり、80%がリサイクル材料であり、0.25の体積比を生成する場合がある。
【0023】
三次元プリンタの外側ハウジングは、上述のように、上面108及び底面110を有する場合がある。三次元プリンタ内の搬送システムにより、三次元プリンタ100は、選択的固化モジュール102よりも低い位置に、新しいカートリッジ収容部202及びリサイクルカートリッジ収容部204を備えることができる。新しいカートリッジ収容部202及びリサイクルカートリッジ収容部204は、三次元プリンタ100の外側ハウジング内に一体化され、上面108よりも底面110に近い位置に配置される場合がある。新しいカートリッジ収容部202及びリサイクルカートリッジ収容部204のこれらの低い位置によれば、アクセスの容易さを向上させることができ、カートリッジ収容部202及び204に新しいカートリッジ又はリサイクルカートリッジをそれぞれ装填するユーザーの労力を低減することができる。カートリッジ収容部202及び204の位置は、三次元プリンタ200の上面108よりも低い。一部の例では、新しいカートリッジ収容部202及び204の位置は十分に高く、ユーザーが材料カートリッジを収容部202又は204内に取り付け又は挿入するときに、ユーザーがしゃがんだり、屈んだりする必要が一般にないように構成される。一例では、新しいカートリッジ収容部202は、一般的ユーザーのほぼ膝の高さに配置される場合がある。一例では、新しいカートリッジ収容部202は、一般的ユーザーのほぼ腰の高さ、又は、膝の高さと腰の高さとの間に配置される場合がある。
【0024】
図3は、本技術の例による三次元プリンタ300のブロック図である。同様の符号が付された要素は、図1及び図2に関して説明したとおりである。
【0025】
三次元プリンタ300は、プリンタ300の内部に、新しいカートリッジ収容部202の近くに配置された新しい材料容器302を含む場合があり、新しいカートリッジ収容部202内の新しい材料カートリッジから新しい材料を受け取ることができる。同様に、リサイクル材料容器304は、プリンタ300の内部に、リサイクルカートリッジ収容部204の近くに配置される場合があり、リサイクルカートリッジ収容部204内のリサイクル材料カートリッジからリサイクル材料を受け取ることができる。
【0026】
新しい材料及びリサイクル材料は、新しい材料容器302及びリサイクル材料容器304にそれぞれ、重力によって供給され、又は搬送される場合がある。図3は、新しいカートリッジ収容部202及びリサイクルカートリッジ収容部204よりも下に、新しい材料容器302及びリサイクル材料容器304を示している。一例では、新しい材料容器302及びリサイクル材料容器304は、新しい材料カートリッジ収容部202及びリサイクル材料カートリッジ収容部204よりも上に、それぞれ配置される場合がある。これらの容器は、重力以外の搬送システムにより、それらの間で材料を輸送するように機能する場合がある。一部の例では、空気搬送システムのようなこの搬送システムの使用により、新しい材料カートリッジ収容部202やリサイクルカートリッジ収容部204を、新しい材料容器302やリサイクル材料容器304よりも外側ハウジングの底面に近い位置に配置することが可能になる。
【0027】
図4は、本技術の例による三次元プリンタ400のブロック図である。同様の符号が付された要素は、図1図2、及び図3に関して説明したとおりである。
【0028】
三次元プリンタ400は、新しい材料容器302から分配容器402へ新しい材料を搬送するとともに、リサイクル材料容器304から分配容器402へリサイクル材料を搬送するための搬送システムを含む場合がある。搬送システムは、空気搬送システムであっても、機械的搬送システムであっても、粉体が重力等で移動されるシステムであってもよい。分配容器402は、新しい材料及びリサイクル材料を選択的固化モジュール102に供給することができる。一部の例では、分配容器402は、搬送システムの構成要素である。
【0029】
三次元プリンタ400は、例えば造形エンクロージャ及び造形台102から材料を回収するための回収容器404を有する場合がある。そのように回収された材料は、100%リサイクル材料として分類される場合もあれば、新しい材料に対するリサイクル材料の指定された比率を有する回収材料として分類される場合もある。他の分類が、適用されてもよい。回収材料が100%リサイクル材料として分類される第1の例として、図示の例において回収容器404は、第2のリサイクル容器と呼ばれ、又は特徴付けられる場合がある。さらに、回収容器404は、リサイクル材料又は回収材料が冷めるまでの滞留時間を提供することができる。回収容器404に回収され、格納された材料は、現在の印刷ジョブ又は後続の印刷ジョブ中に、造形台102に戻されることができる。
【0030】
一例では、リサイクル容器304が満杯である場合、回収容器404が、リサイクル材料を受け取ってもよい。あるいは、満杯のリサイクル材料カートリッジから格納されたリサイクル材料を回収容器404に追加し、リサイクル材料が三次元プリンタ400によって消費されるようにしてもよい。搬送システムは、回収容器404から分配容器402へリサイクル材料を搬送することができる。実際、回収容器404からの材料は、分配容器402に追加される場合がある。例えば、分配容器402内のリサイクル材料に対する新しい材料の指定された比率が、維持される場合がある。
【0031】
図5は、本技術の例による三次元プリンタ500の概略図である。同様の符号が付された要素は、図1図2図3、及び図4に関して説明したとおりである。
【0032】
三次元プリンタ500は、造形エンクロージャ502を含む場合があり、造形エンクロージャ502は、造形台104に関連する場合があり、造形台104の上に、供給材料から三次元物体504が形成される。説明したように、供給材料又は造形材料は、新しい材料、リサイクル材料、及び他の材料から構成される場合がある。造形エンクロージャ504は、造形バケット、造形室、造形コンテナ、又は造形ハウジング等であってよい。
【0033】
プリンタ500は、造形台104上の造形材料の連続した層を選択的に固化することにより、三次元物体504を形成する選択的固化モジュール506を含む場合がある。例えば、選択的固化モジュール506は、熱源、光源、レーザー等のエネルギー源を含む場合がある。したがって、造形材料を固化させるための選択的固化モジュール506とは、エネルギー源から造形台104上の造形材料にエネルギーを加えることにより、造形材料を焼結し、溶融し、及び/又は融着し、三次元物体504を形成するモジュール506を意味する場合がある。
【0034】
選択的固化モジュール506は、造形台104の上面にわたって供給材料又は造形材料を分配する造形材料付与装置508を含む場合がある。造形材料付与装置508の例としては、粉末スプレッダー、粉末スプレッダーアーム、粉末スプレッダーローラー、又は他のタイプの付与装置が挙げられる。また、一部の例では、造形材料付与装置508は、選択的固化モジュール506内のキャリッジ上に置かれ、キャリッジによって移動される場合がある。選択的固化モジュール506は、キャリッジ上又は一部の例ではプリントバーであるような他のキャリッジ上に、エネルギー源のようなさらに別の構成要素を含む場合がある。最後に、特定の例では、造形材料付与装置508は、選択的固化モジュール506の構成要素ではなく、代わりに、造形エンクロージャ502よりも高いプリンタ500の上部に配置された独立した構成要素であってもよい。
【0035】
材料を格納するために、三次元プリンタ500は、新しい材料カートリッジから新しい材料を受け取るための新しい材料容器302と、リサイクル材料カートリッジからリサイクル材料を受け取るためのリサイクル材料容器304とを含む場合がある。材料カートリッジ516は、新しい材料やリサイクル材料を有する場合もあれば、プリンタ500に挿入する前は、空である場合もある。さらに、プリンタ500は、新しい材料及びリサイクル材料を輸送するための搬送システム510を含む場合がある。搬送システム510は、空気搬送システム、機械的搬送システム、真空システム、重力搬送システム、振動搬送システム、ベルト搬送システム、又はオーガーシステム等、あるいは、それらの任意の組み合わせを含む場合がある。図示の例では、新しい材料容器302からの新しい材料、及びリサイクル材料容器304からのリサイクル材料は、搬送システム510の脚部に供給することができる。新しい材料及びリサイクル材料は、三次元プリンタの中を通って選択的固化モジュール506に向かって上に進行することができる。新しい材料及びリサイクル材料が搬送システム510を通って移動する際に、新しい材料とリサイクル材料とが一列に混合され、すなわち、それらを搬送システム510内で混合することができる。
【0036】
プリンタ300は、造形エンクロージャ502から造形材料を回収するための第2の搬送システム512を含む場合がある。一部の例では、空気搬送システムや真空システムのような第2の搬送システム512は、真空を使用して、造形エンクロージャ502からこぼれ出た、すなわち余分な造形材料を引き出す。特定の例では、第2の搬送システム512は、造形エンクロージャ502から真空によって造形材料を受け取るために、造形エンクロージャ502の底部に導管マニホールドを含む。一例では、このマニホルドは、周囲真空と呼ばれることがある。図示の例では、第2の搬送システム512を介して、余分な造形材料を造形エンクロージャ502から回収容器404又は他の目的地へ搬送することができる。
【0037】
回収容器404に回収される材料は、印刷ジョブの実行中に造形エンクロージャ502から収集された造形材料であってもよい。一例では、造形台104からの偶発的な粉末のこぼれは、同じ印刷ジョブの間に、回収粉末として造形エンクロージャ502に戻すことができる。なぜなら、回収粉末は一般に、その印刷ジョブに対して指定された新しい材料に対するリサイクル材料の比率を有しているからである。他の例では、造形エンクロージャ502からの余分な造形材料は、その印刷ジョブの間に及び/又は後に回収容器404に回収され、回収された材料は、例えば100%リサイクル材料として分類される。
【0038】
回収容器404は、造形エンクロージャから来る材料の最初の目的地として選択される場合がある。一例では、この材料は、比較的高温であるが、もっと低い温度であれば安定する粉末であってもよい。一例では、この材料を、第2の搬送システム512を介して最初の回収材料目的地としての回収容器404に送ることにより、高温の材料を冷却するための回収容器404内の滞留時間が得られる。冷却後、回収容器404内の材料は、搬送システム510によって、選択的固化モジュール506、リサイクルカートリッジ収容部204内のリサイクルカートリッジ、又はリサイクル材料容器304等へ輸送することができる。
【0039】
この場合も、一部の例について示したように、回収容器404は、印刷ジョブ中ではなく、印刷ジョブが完了した後に、造形エンクロージャ502から余分な未使用粉末を受け取る。一例では、リサイクル材料は、後続の印刷ジョブまで造形エンクロージャ502に戻されない場合がある。一例では、リサイクル材料は、三次元物体504が取り除かれ、次の三次元物体504が形成されるまで、造形エンクロージャ502に戻されない場合がある。一部の例では、リサイクル容器304、リサイクルカートリッジ、又は回収容器404に到達した材料は、その材料の一部が三次元物体504に使用されなかった新しい材料である場合であっても、リサイクル材料として分類される場合がある。
【0040】
三次元プリンタ500は、フロントアクセスパネル514を有するプリンタの外側ハウジング又はケーシングとともに示されている。プリンタ500の内部の一部が見えている。これらのアクセスパネル514を閉じることにより、三次元プリンタ500の種々の構成要素を隠し、さらには、保護することができる。特定の例では、例えばアクセスパネル514の内部のような三次元プリンタの外部ハウジングの内部にある、又は部分的に内部にある構成要素は、三次元プリンタ500内に一体化されていると見なされる場合がある。
【0041】
一例では、三次元プリンタ500は、上面108及び底面110を有する外側ハウジングを含む。カートリッジ収容部202は、外側ハウジング内に一体化され、上面108よりも底面に近い位置に配置される場合がある。カートリッジ収容部202を使用して、造形材料を有する材料カートリッジを保持することができる。三次元プリンタ500は、造形材料を選択的固化モジュール506に搬送するための搬送システム510を含む場合がある。一例では、カートリッジ収容部202は、外側ハウジングの底面110から508.0ミリメートルよりも上に配置される場合がある。一例では、カートリッジ収容部202は、外側ハウジングの底面110から上方に431.8ミリメートルから1066.8ミリメートルまでの範囲の高さに配置される場合がある。一例では、カートリッジ収容部202は、外側ハウジングの底面110から1066.8ミリメートル未満の位置に配置される場合がある。一例では、造形ユニットは、外側ハウジングの底面110から1016.0ミリメートルの高さにあり、カートリッジ収容部202は、それよりも下に配置される場合がある。最後に、図5は、カートリッジ収容部202又はカートリッジ収容部204に挿入することができる材料カートリッジ516を示している。図示のカートリッジは、一例に過ぎず、新しい材料又はリサイクル材料のような材料を収容し、又は保持するためのコンテナ又はハウジング518を含む場合がある。特定の例では、材料カートリッジ516は、材料カートリッジ516のユーザーによる持ち上げや、カートリッジ収容部202又は204に対するユーザーによるカートリッジ516の挿入を可能にするハンドルを有している。一例において、ハンドルによれば、材料カートリッジ516を収容部202又は204に挿入し、カートリッジ516を収容部202又は204内に固定するときに、ユーザーがカートリッジ516を回転させることも可能になる場合がある。
【0042】
図6は、本技術の例による三次元プリンタを動作させる方法600のブロックフロー図である。ブロック602で、この方法は、リサイクル材料を含む供給材料から三次元物体を印刷することを含む。供給材料は、新しい材料をさらに含む場合がある。印刷は、造形材料のような供給材料から三次元物体を形成し、すなわち生成することを含む場合がある。実際、三次元物体の印刷は、三次元プリンタの造形台上の供給材料から、三次元物体を形成することを含む場合がある。一部の例では、三次元物体は、層ごとに形成され、これには、エネルギー源を使用して、造形台上の供給材料を融着し、焼結し、又は溶融する三次元プリンタが必要とされる場合がある。
【0043】
ブロック604で、この方法は、三次元プリンタのカートリッジ収容部に配置されたリサイクル材料カートリッジから三次元プリンタの上部へリサイクル材料を提供することを含む。例えば、この方法は、空気搬送システムによってリサイクル材料を造形台の上方に提供することを含む場合がある。また、この方法では、カートリッジ収容部は、三次元プリンタの上面よりも三次元プリンタの底面に近い位置に配置される。
【0044】
ブロック606で、この方法は、三次元物体の印刷から余分な材料を、カートリッジ収容部内のリサイクル材料カートリッジの中に受け取ることを含む。例えば、そのように受け取られる余分な材料は、三次元プリンタの造形エンクロージャ又は造形台から回収された余分な材料であってよい。
【0045】
この場合も、新しい材料及びリサイクル材料からなる供給材料から、三次元物体を印刷することができる。供給材料は、ゼロから1.0までの範囲内で、新しい材料に対するリサイクル材料の特定の重量比又は体積比を有することができる。例えば、重量比は、0.01〜0.99、0.05〜0.95、0.1〜0.9、0.15〜0.85、0.2〜0.8、0.25〜0.75、0.3〜0.7等の範囲を有する場合がある。新しい材料は、三次元プリンタ内の新しい材料カートリッジを有する新しい材料カートリッジ収容部によって提供される場合がある。代替的又は追加的に、新しい材料容器が、新しい材料を格納し、及び提供してもよい。一部の例では、新しい材料容器を使用する場合、新しい材料容器は、新しい材料カートリッジよりも下に配置され、新しい材料容器は、新しい材料カートリッジによって補充されてもよい。
【0046】
新しい材料容器及びリサイクル材料容器を有する三次元プリンタでは、三次元物体の印刷の際に、新しい材料及びリサイクル材料が、新しい材料容器及びリサイクル材料容器から造形エンクロージャへ運ばれる場合がある。新しい材料とリサイクル材料は、造形エンクロージャへ運ばれるときに、リサイクル材料に対する新しい材料の指定された比率、又は望ましい比率を有する供給材料として、一列に混合される場合がある。この場合も、この比率は、重量比であっても、体積比であっても、又は他の比率であってもよい。また、供給材料は、造形エンクロージャに直接供給される代わりに、分配容器を介して、造形エンクロージャよりも上にある造形材料付与装置や選択的固化モジュールに運ばれてもよい。一部の例では、分配容器は、粉末スプレッダーや粉末スプレッダーアームのような造形材料付与装置を介して、供給材料を造形エンクロージャに供給する場合がある。
【0047】
本書に記載した技術によれば、三次元プリンタは、新しい材料、リサイクル材料、又は、新しい材料とリサイクル材料との混合物を、適宜選択することができる。この閉ループ材料ハンドリングシステムによれば、外界に失われる粉末を減らすことができる。一部の例では、外部の専用リソース、プリンタとは別の床面積、又は外部機器を使用して、粉体を混合したり、未融着の粉体から三次元物体を取り出したりすることが、できない場合がある。
【0048】
また、本明細書に記載した技術によれば、リサイクル材料の取り扱いを容易にすることができる。三次元プリンタ内のリサイクル材料をカートリッジに搭載して取り外し、将来の使用に備えて、保管することができる。さらに、三次元プリンタに対して材料を追加したり削除したりするための技術が、種々の例で提供される。特定の例では、リサイクル材料が、外部汚染物質を実質的に含まない状態に維持され、実質的に閉ループの材料取り扱いにより、未知の材料が三次元プリンタに入る可能性を低減することができる。
【0049】
図7は、本技術の例による三次元プリンタ700の概略図である。三次元プリンタ700は、上面702及び底面704を有する外側ハウジング又はケーシングを有する。図示の例では、上面702及び底面704はそれぞれ、プリンタ700の外側ハウジングが配置され、又は置かれているた床又は表面と概ね平行であってもよい。三次元プリンタは、少なくとも部分的に外側ハウジング内で三次元プリンタ内に一体化されたカートリッジ収容部706を有し、材料カートリッジ(図示せず)を受け取って、保持する。カートリッジ収容部706は、上面702よりも底面704に近い位置に配置されている。
【0050】
三次元プリンタ700は、造形エンクロージャ708内で、造形材料から三次元物体を造形台710上に構築することができる。具体的には、三次元プリンタ700は、選択的固化モジュール712を使用して、造形台710上の造形材料から三次元物体を生成することができる。造形材料は、カートリッジ収容部706に保持された材料カートリッジからの材料を含む場合がある。また、図示の例では、カートリッジ収容部706は、上面702よりも底面704に近い位置に配置されている。
【0051】
プリンタは、一体型搬送システム714により、カートリッジ収容部706に保持された材料カートリッジ内から選択的固化モジュール712へ材料を移動させることができる。一例では、搬送システム714は、空気搬送システムである。また、この例では、カートリッジ収容部706は、選択的固化モジュール712よりも低い高さにある。
【0052】
一部の例では、カートリッジ収容部706は、プリンタ700の外側ハウジング又はケーシングの底面704から、上方約508.0ミリメートルから約1066.8ミリメートルまでの範囲内の距離716にある。距離716は、底面704に対する垂直距離であってもよい。図示の例では、この距離716は、カートリッジ収容部706と上面702との間の距離718未満である。距離718は、距離716と平行であってもよい。一例では、距離718は、762.0ミリメートルから1270.0ミリメートルまでの範囲内にある。
【0053】
図8は、本技術の例による積層造形(AM)システム800の概略図である。積層造形システム800は、モデリングシステム802と、三次元プリンタ804とを含む。三次元プリンタ804は、先の図に示された1以上の三次元プリンタに類似するものであってよい。積層造形システム800は、デジタル技術を使用する材料プリンタのような三次元プリンタ804によって実施される、三次元印刷を必要とする場合がある。特定の例では、三次元印刷のような積層造形(AM)によれば、デジタルモデルから三次元立体物を形成することができる。実際、積層造形システム800は、三次元印刷に備えて、モデルを受け取ったり、受け取ったモデルを準備したり、又はモデルを生成したりするためのモデリングシステム802を含む場合がある。モデルは、三次元モデルであってもよい。また、層ごとの印刷に備えて、モデルは、「スライス」される場合がある。デジタルデータは、モデル以外の電子データソースから取得される場合がある。
【0054】
モデルソース又は他の電子ソースは、三次元プリンタ804が、材料を堆積させ、材料の一部を融着し、焼結し、溶融し、固化すること等により、部品又は製品を種々の層の形で構築するためのデジタル三次元設計データを提供することができる。このような積層造形(AM)は、例えば固体ブロックからワークピースを削り出すことすることとは、対照的である。三次元プリンタ804は、モデルに応じて、例えば粉末形態の材料を使用して、層ごとに製品を構築することができる。一定範囲の種々の金属、プラスチック、複合材料を使用することができる。材料の固体ブロックから開始され、余分な部分を切り取ることによって完成部品を作成する除去的製造技術とは異なり、積層造形によれば、三次元設計モデルとして表された幾何形状から、層ごとに部品を構築することができる。特定の例では、除去的製造技術や除去的機械加工が、三次元印刷と組み合わせて使用されてもよい。
【0055】
積層造形システム800は、三次元立体物を印刷するための1つ以上のプリンタ804を含む。立体物は、製品である場合があり、製品は、完全な製品であっても、製品の一部であっても、プロトタイプ等であってもよい。この場合も、三次元印刷によれば、デジタルファイルから三次元立体物を作成することができる。物体の作成は、物体が作成されるまで、材料の連続した層を積層することによって行うことができる。場合によっては、これらの各層は、最終的な物体の薄くスライスされた水平断面のように見える場合がある。三次元印刷は、レーザー、電子ビーム、光、紫外線、放射線、赤外線、近赤外線、熱、加熱ランプ等のようなエネルギー源により、材料又は粉末を焼結し、溶融し、融着し、又は融合することを含む場合がある。実際、三次元印刷は、選択的層焼結(SLS)、選択的熱焼結(SHS)、電子ビーム溶融(EBM)、熱融着、又は他の積層造形印刷技術を含む場合がある。
【0056】
三次元プリンタ804は、選択的固化モジュール810及び造形台808が造形材料を利用できるようにするために、取り外し可能な材料カートリッジを保持するカートリッジ収容部806を含む。カートリッジ収容部806は、プリンタ804内の比較的低い位置に配置されている。例えば、カートリッジ収容部は、プリンタ804の上端よりもプリンタ804の下端に近いような、プリンタ804の比較的低い部分にある場合がある。
【0057】
三次元プリンタ804は、造形台808を含み、その上に、粉体のような造形材料から三次元物体が印刷され、形成される。造形台808は、造形エンクロージャ(図示せず)に関連する場合がある。三次元物体を製造する際には、新しい粉末及びリサイクル粉末が、造形台808に供給される場合がある。また、三次元プリンタ804は、造形台808の隣りに、かつ造形台808よりも上に、選択的固化モジュール810を含む。選択的固化モジュール810は、融着、焼結、融解、固化等を実施し、それらによって、造形台808上の造形材料から三次元物体を生成する。材料は、搬送システム812により、三次元プリンタ804の中を通して移動される。搬送システム812は、造形材料を選択的固化モジュール810へ輸送する。
【0058】
積層造形システム800は、三次元物体の仕上げその他の処理を実施するための後処理システム814を含む場合がある。後処理システム814は、支持体除去、粉末除去、サンディング、ビーズブラスト、蒸気平滑化、塗装、電気めっき、金属加工、研磨などを含む場合がある。これらの後処理機能の一部は、三次元プリンタ804と一体化されてもよい。
【0059】
図9は、本技術の例による三次元プリンタ900の概略図である。三次元プリンタ900は、選択的固化モジュール902と、造形台904とを含む場合がある。造形エンクロージャ903は、造形台に関連する場合がある。一部の例では、造形エンクロージャ903は、造形台904を少なくとも部分的に含む。供給材料又は造形材料(例えば、粉末)は、選択的固化モジュール902に提供されてもよいし、造形エンクロージャ903に提供されてもよい。
【0060】
マニホルド906は、造形エンクロージャ903から、例えば三次元物体の一部にならなかった粉末のような余分な材料又は余分な粉末を、回収材料908として引き出すことができる。マニホルド906は、真空ポンプ、ブロワー、蒸気ジェット、又はそれらの任意の組み合わせのような動力構成要素911に動作可能に結合される場合がある。回収材料908は、マニホルド906及び動力構成要素911によって、回収容器910へと運ばれる場合がある。回収材料908と搬送流体(例えば、空気)は、分離システム907を通って流れることができる。分離システムは、回収材料908から搬送流体909を分離するためのサイクロンやフィルターなどを含む場合がある。分離された搬送流体909は、動力構成要素911を通して、外界に排出されてもよいし、別の処理に備えて他の機器に送出されてもよい。分離システム907又は回収容器910は、回収材料908から比較的大きい粒子(例えば、塊になった粒子や部分的に融着された粒子)を分離するためのふるい、スクリーン、フィルターなどを含む場合がある。
【0061】
回収材料908は、参照符号938で示されるように回収容器910を迂回して、供給搬送システムによって、例えば参照符号912で示されるように、リサイクルカートリッジ収容部914内のリサイクル材料カートリッジへ、又はリサイクル材料容器916へ輸送される場合がある。リサイクル材料容器916は、リサイクルカートリッジ収容部914内のリサイクル材料カートリッジによって補充されてもよい。同様に、新しい材料容器918は、新しいカートリッジ収容部920内の新しい材料カートリッジによって補充されてもよい。リサイクルカートリッジ収容部914及び新しいカートリッジ収容部は、プリンタ900の上端よりもプリンタ900の下端に近い位置に配置される場合がある。
【0062】
また、回収材料908は、リサイクル材料924や、新規の、すなわち新しい材料926と組み合われてもよい。リサイクル材料容器916及び新しい材料容器918は、リサイクル材料924及び新しい材料926を、それぞれ提供することができる。一部の例では、リサイクル材料924及び新しい材料926は、リサイクル材料924に対する新しい材料926の望ましい比率、又は指定された比率(例えば、重量比又は体積比)が得られるように、提供される場合がある。回収材料908は、リサイクル材料924に対する新しい材料926の望ましい比率、又は指定された比率を有する場合があり、すなわち、リサイクル材料として分類される場合がある。分配容器930及び熱融着システム902に供給される供給材料928は、リサイクル材料924、新しい材料926、又は回収材料908、あるいはそれらの任意の組み合わせを含む場合がある。特定の例では、供給材料928が分配容器930への経路上にあるときに、種々の材料924、926、及び908は、一列に混合される場合がある。
【0063】
一部の例では、供給材料928は、回収材料容器910からの回収材料922、リサイクル材料容器916からのリサイクル材料924、及び新しい材料容器918からの新しい材料926を含む場合がある。回収材料922を有しない例又は動作では、材料が分配容器930へ輸送されるときに、新しい材料926及びリサイクル材料924は、供給材料928を形成することができる。分配容器930は、供給材料928を造形材料932として熱融着システム902に提供することができる。あるいは、分配容器930は、造形材料932を造形台904に提供してもよい。制御システムによって、リサイクル材料に対する新しい材料の指定された比率を有する供給材料928の組成や造形材料932の組成が可能となる。制御システムは、新しい材料容器918及びリサイクル材料容器916から分配される材料の重量又は体積を測定することにより、指定された比率で分配することができる。
【0064】
図示の例では、回収材料922、リサイクル材料924、及び新しい材料926が、供給材料928として、分配容器930に供給される場合がある。三次元プリンタ900は、分配容器930及び造形エンクロージャ930への供給材料928の輸送を可能にする搬送システムを含む場合がある。一部の例では、空気搬送システムが使用される。その場合、空気搬送システムは、真空構成要素934を含む場合があり、真空構成要素934は、蒸気ジェット、ブロワー、又はそれらの任意の組み合わせであってよい。空気搬送用の空気936は、真空構成要素934(複数可)を通して排出することができる。造形台904上に三次元物体を印刷する際には、供給材料932から搬送用空気の大部分又は全部を差し引いたものが、例えば重力若しくはエアフロ―などにより、分配容器930から造形エンクロージャ903へ、又は他のプリンタ構成要素へ流れることができる。一例では、供給造形材料は、分配容器930から造形材料付与装置へと流れ、造形材料は、造形エンクロージャ903にある造形台904にわたって広げられる。特定の例では、造形材料付与装置は、投与ボックス及び粉末スプレッダーを含む。
【0065】
本技術は、様々な修正及び代替形態の影響を受け入れる余地があり、上で説明した例は、例として示したものである。本技術は、本明細書に開示された特定の例に限定されることを意図していないことを理解されたい。実際、本技術には、本技術の範囲内に入るすべての代替物、修正物、及び均等が含まれる。
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