(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記放射パターンは、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、バナジウム(V)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)又はこれらの合金からなる群より選択される少なくとも一つを含む、請求項1に記載のフィルムアンテナ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、向上した信号効率及び信頼性を有するフィルムアンテナを提供することである。
【0008】
本発明の課題は、向上した信号効率及び信頼性を有するフィルムアンテナを含むディスプレイ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
1.単一の誘電層と、前記単一の誘電層の上面上に共通に配列され、位相差配列(phased array)を形成する複数の放射パターンとを含む、フィルムアンテナ。
【0010】
2.前記項目1において、前記放射パターンのそれぞれから延長する伝送線路と、前記伝送線路の一端に接続された信号パッドとをさらに含む、フィルムアンテナ。
【0011】
3.前記項目2において、前記信号パッドと隣接するグランドパッドをさらに含み、前記信号パッドは、一対の前記グランドパッドの間に配置される、フィルムアンテナ。
【0012】
4.前記項目2において、前記信号パッドと接続される接続配線を含む回路基板と、前記回路基板上に配置され、前記接続配線を介して前記放射パターンを個別に制御する駆動集積回路(IC)チップとをさらに含む、フィルムアンテナ。
【0013】
5.前記項目4において、前記駆動ICチップは、それぞれの前記放射パターンと電気的に接続され、互いに異なる位相の信号を給電する駆動パッドを含む、フィルムアンテナ。
【0014】
6.前記項目5において、前記駆動パッドのそれぞれは、前記信号パッドのそれぞれと個別に接続される、フィルムアンテナ。
【0015】
7.前記項目4において、前記回路基板は、グランド配線をさらに含み、
前記接続配線は、一対の前記グランド配線の間に配置される、フィルムアンテナ。
【0016】
8.前記項目1において、隣り合う前記放射パターンの中心線間の距離はλ/2以上である、フィルムアンテナ。
【0017】
9.前記項目1において、前記放射パターンは、メッシュ構造を含むフィルムアンテナ。
【0018】
10.前記項目9において、前記放射パターンの周辺に配列され、前記放射パターンの前記メッシュ構造と同一のメッシュ構造を有するダミーパターンをさらに含む、フィルムアンテナ。
【0019】
11.前記項目1において、前記放射パターンは、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、バナジウム(V)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)又はこれらの合金からなる群より選択される少なくとも一つを含む、フィルムアンテナ。
【0020】
12.前記項目1において、前記誘電層の底面上に形成されたグランド層をさらに含む、フィルムアンテナ。
【0021】
13.前記項目1〜12のいずれかに記載のフィルムアンテナを含む、ディスプレイ装置。
【発明の効果】
【0022】
本発明の実施形態に係るフィルムアンテナは、互いに異なる位相を有するアンテナパターンが互いに独立して配列され、駆動ICチップを介してそれぞれ個別に制御できる。これにより、アンテナパターン相互間の干渉を防止しつつ、独立して信号送受信又は放射駆動を維持することができる。また、互いに異なる位相差を有するアンテナパターンが連続して配列されるので、受信される信号の波形の一部の重畳によって信号直進性(direcivity)が増加し、全体的なフィルムアンテナのゲイン(gain)を向上することができる。
【0023】
さらに、アンテナパターンの位相差配列による各アンテナパターンの共振周波数の重畳により、広帯域の信号送受信を実現することができる。
【0024】
前記フィルムアンテナは、3G以上、例えば5G高周波帯域の送受信が可能な移動通信機器を含むディスプレイ装置に適用され、放射特性および透過度のような光学特性を共に向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施形態は、互いに独立して駆動され、互いに異なる位相を有する複数の放射パターンを含み、指向性およびゲイン特性が向上したフィルムアンテナを提供するものである。
【0027】
前記フィルムアンテナは、例えば、透明フィルムの形で製作されるマイクロストリップパッチアンテナ(microstrip patch antenna)であってもよい。前記フィルムアンテナは、例えば、3G〜5G移動通信のための通信機器に適用できる。
【0028】
また、本発明の実施形態は、前記フィルムアンテナを含むディスプレイ装置を提供するものである。
【0029】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態をより具体的に説明する。ただし、本明細書に添付される図面は、本発明の好適な実施形態を例示するものであって、発明の詳細な説明とともに本発明の技術思想をさらに理解する一助となる役割を果たすものであるため、本発明は図面に記載された事項のみに限定されて解釈されるものではない。
【0030】
図1及び
図2は、それぞれ例示的な実施形態に係るフィルムアンテナを示す概略的な平面図および断面図である。
【0031】
図1及び
図2において、誘電層100の上面に平行であり、例えば、互いに垂直に交差する二つの方向をそれぞれ第1方向及び第2方向と定義する。前記第1方向は、前記フィルムアンテナの幅方向、前記第2方向は、前記フィルムアンテナの長手方向であってもよい。前記フィルムアンテナの厚み方向は、第3方向と定義される。前述の方向の定義は、他の図面でも同様に適用できる。
【0032】
図1及び
図2を参照すると、前記フィルムアンテナは、誘電層100上に形成された複数のアンテナパターンを含むことができる。前記アンテナパターンは、それぞれ放射パターン110および伝送線路120を含み、伝送線路120の一端と接続されるパッド電極130を含むことができる。
図2に示すように、誘電層100の底面上にはグランド層90をさらに形成することができる。
【0033】
誘電層100は、所定の誘電率を有する絶縁物質を含むことができる。誘電層100は、例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、金属酸化物などの無機絶縁物質、またはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、イミド系樹脂などの有機絶縁物質を含むことができる。誘電層100は、放射パターン110が形成されるフィルムアンテナのフィルム基材として機能することができる。
【0034】
例えば、透明フィルムを誘電層100として提供することができる。前記透明フィルムは、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレートなどのアクリル系樹脂;ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体などのスチレン系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系またはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン−プロピレン共重合体などのポリオレフィン系樹脂;塩化ビニル系樹脂;ナイロン、芳香族ポリアミドなどのアミド系樹脂;イミド系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;スルホン系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン系樹脂;硫化ポリフェニレン系樹脂;ビニルアルコール系樹脂;塩化ビニリデン系樹脂;ビニルブチラル系樹脂;アリレート系樹脂;ポリオキシメチレン系樹脂;エポキシ系樹脂などの熱可塑性樹脂を含むことができる。これらは、単独であるいは2以上を組み合わせて使用することができる。また、(メタ)アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系などの熱硬化性樹脂または紫外線硬化型樹脂からなる透明フィルムを誘電層100として活用することができる。
【0035】
一部の実施形態では、誘電層100の誘電率は、約1.5〜12の範囲に調節することができる。前記誘電率が約12を超えると、駆動周波数が減少しすぎて、所望の高周波帯域での駆動を実現できないことがある。
【0036】
誘電層100の上面上には、複数の放射パターンを互いに独立して配列することができる。例えば、
図1に示すように、第1の放射パターン112、第2の放射パターン114及び第3の放射パターン116を前記第1方向に沿って配列することができる。説明を容易にするため、
図1では3つのアンテナパターンを図示しているが、4つ以上の前記アンテナパターンを前記第1方向に沿って配列してもよい。
【0037】
例示的な実施形態によると、前記放射パターンは、位相差配列(phased array)を形成することができ、第1〜第3の放射パターン112,114,116は、互いに異なる位相を有してもよい。
【0038】
例えば、第1の放射パターン112を基準として、第2の放射パターン114は、第1の位相差(±α)で駆動することができ、第3の放射パターン116は、第2の位相差(±β)で駆動することができる。前記第1の位相差及び第2の位相差は互いに異なり、例えばα及びβが互いに異なっていてもよい。
【0039】
例えば、基準となる放射パターンから位相差の値が順次増加してもよい。例えば、
図1に示すように、第1の放射パターン112が基準放射パターンで提供される場合には、第1の放射パターン112から前記第1方向に行くほど位相差の値が増加してもよい。
【0040】
一具現例において、基準放射パターンが中央に位置する場合(例えば、第2の放射パターン114)には、前記基準放射パターンから両側方向に位相差の値が増加するように放射パターンを拡張配列することができる。
【0041】
前述した位相差配列は例示的なものであり、放射効率を考慮して適宜変更することができる。
【0042】
伝送線路120は、それぞれの放射パターン110から分岐して延長することができる。例えば、伝送線路120は、各放射パターン110から延長してパッド電極130と電気的に接続することができる。
【0043】
一部の実施形態では、伝送線路120および放射パターン110は、同じ導電物質を含むことができる。例えば、伝送線路120および放射パターン110は、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、バナジウム(V)、鉄(Fe)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)又はこれらの合金を含むことができる。これらは、単独であるいは2以上を組み合わせて使用することができる。例えば、伝送線路120および放射パターン110は、低抵抗の実現のために、銀(Ag)または銀合金を含むことができ、例えば、銀−パラジウム−銅(APC)合金を含むことができる。
【0044】
一部の実施形態では、伝送線路120および放射パターン110は、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、インジウム亜鉛スズ酸化物(ITZO)、亜鉛酸化物(ZnOx)のような透明金属酸化物を含むこともできる。
【0045】
例えば、伝送線路120および放射パターン110は、前述した導電物質を含む導電層をパターニングして共に形成することができる。この場合、伝送線路120は、放射パターン110と一体に接続され、実質的に単一の部材で提供することができる。
【0046】
例示的な実施形態によると、パッド電極130は、信号パッド131と、グランドパッド133とを含むことができる。一部の実施形態では、信号パッド131は、2つのグランドパッド133の間に配置することができる。
【0047】
信号パッド131は、例えば、フレキシブル回路基板(FPCB)などの回路基板の配線と接続され、駆動集積回路(IC)チップからの給電信号を放射パターン110に伝達することができる。前述のように、前記駆動ICチップを介して、各放射パターン112,114,116で位相差を有するように、互いに異なる給電信号を信号パッド131を経由して伝達することができる。前記回路基板は、フィルムアンテナのボンディング領域(Bonding Area:BA)でパッド電極130と接合することができる。
【0048】
各放射パターン110と接続される各信号パッド131がグランドパッド133によってサンドイッチされることによって、隣り合うアンテナパターンの間の信号干渉が低減し、独立駆動、独立放射特性をより強化することができる。
【0049】
パッド電極130は、放射パターン110および伝送線路120と実質的に同一又は類似の導電物質を含むように形成することができる。
【0050】
一部の実施形態では、グランド層90を誘電層100の底面上にさらに配置することができる。例えば、誘電層100によって放射パターン112,114,116とグランド層90との間で前記第3方向に静電容量(capacitance)又はインダクタンス(inductance)が形成され、前記フィルムアンテナが駆動又はセンシングできる周波数帯域を調節することができる。例えば、前記フィルムアンテナは、垂直放射アンテナで提供することができる。
【0051】
グランド層90は、金属、合金または透明導電性酸化物を含むことができる。一実施形態では、前記フィルムアンテナが実装されるディスプレイ装置の導電性部材をグランド層90で提供することもできる。
【0052】
前記導電性部材は、例えば、ディスプレイパネルに含まれる薄膜トランジスタ(TFT)のゲート電極、スキャンライン又はデータラインのような各種の配線、または画素電極、共通電極のような各種の電極などを含むことができる。
【0053】
一部の実施形態では、グランド層90は、接続グランド(図示せず)を介してグランドパッド133と電気的に接続することができる。例えば、前記接続グランドは、誘電層100内に形成されたコンタクト又はビアの形状を有することができる。
【0054】
前述のように、アンテナパターンの各放射パターン112,114,116をそれぞれ位相差配列が形成されるように配置し、独立した信号パッド131を介して個別に、互いに異なる位相の給電信号を各放射パターン112,114,116に分級できる。
【0055】
これにより、各放射パターン112,114,116から生成される共振周波数の波形が一部重畳し、送受信信号の直進性(directivity)が改善され、これにより、ゲイン(gain)の大きさも増加できる。また、受信可能な周波数の波形の重畳によって、送受信可能な帯域幅もまた拡張できる。
【0056】
また、互いに異なる位相の放射パターン112,114,116が同一層又は同一レベルに位置することにより、透明柔軟性フィルムアンテナを容易に実現できる。
【0057】
一部の実施形態では、隣り合う放射パターン110の間の距離(例えば、隣り合う放射パターンの中心ライン間の距離)は、前述した位相シフトによる直進性の改善および独立駆動を考慮して、前記フィルムアンテナの共振周波数に相当する波長(λ)の半波長(λ/2)以上であってもよく、好ましくはλ以上であってもよい。
【0058】
一部の実施形態では、パッド電極130の長さ(前記第2方向への長さ)は、回路基板とのインピーダンスマッチングのために約λ/4以上であってもよい。
【0059】
図3は、一部の例示的な実施形態に係るアンテナパターンの構造を示す概略平面図である。説明を容易にするために、
図3では1つのアンテナパターンのみを図示しているが、複数のアンテナパターンを誘電層100上に配列してもよい。
【0060】
図3を参照すると、放射パターン110は、メッシュ構造を含むことができる。例えば、前記メッシュ構造は、互いに交差する電極ラインによって定義することができる。
【0061】
一部の実施形態において、放射パターン110の周辺にはダミーパターン140を形成することができる。ダミーパターン140もまた、放射パターン110と実質的に同一又は類似のメッシュ構造を含むことができる。例えば、メッシュ構造が切断された分離領域150により、ダミーパターン140を区画することができる。
【0062】
これにより、放射パターン110の周辺の電極ラインの構造を均一化し、前記アンテナパターンがユーザに視認されることを防止することができる。また、前記メッシュ構造の適用により、フィルムアンテナの全体としての透過率を向上させることができる。
【0063】
前述のように、伝送線路120は、放射パターン110と一体に接続することができ、前記メッシュ構造を含むことができる。
【0064】
図4及び
図5は、それぞれ例示的な実施形態に係るフィルムアンテナを示す概略的な平面図および断面図である。
図4及び
図5は、回路接続構造が共に併合されているフィルムアンテナの構造を示している。前記回路接続構造は、回路基板200と、駆動ICチップ300とを含むことができる。
【0065】
図5に示すように、回路基板200を、フィルムアンテナのボンディング領域(BA)でフィルムアンテナの上部電極層105と電気的に接続することができる。上部電極層105は、
図1で説明した位相差配列を形成する複数のアンテナパターンを含むことができる。上部電極層105は、放射パターン110と、伝送線路120と、パッド電極130とを含み、回路基板200は、パッド電極130と接続することができる。
【0066】
一部の実施形態では、パッド電極130は、放射パターン110および伝送線路120の上層または上部レベルに配置できる。この場合、パッド電極130は、回路基板200との接触抵抗および信号損失の低減のために、中身が詰まった(solid)金属構造を有することができる。一実施形態では、
図3で説明したように、放射パターン110は、メッシュ構造を含むように形成して透過率を向上させ、パッド電極130は、ソリッド構造で形成して信号速度を向上させることができる。
【0067】
回路基板200は、例えばFPCB構造を有し、フレキシブルコア210および接続配線220を含むことができる。フレキシブルコア210は、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、液晶ポリマー(LCP)などを含むフレキシブル樹脂基板を含むことができる。
【0068】
接続配線220は、フレキシブルコア210上に配列されてもよく、フレキシブルコア210内に印刷または埋め込みされてもよい。フレキシブルコア210上には、接続配線220を覆うカバーレイ(coverlay)層をさらに形成してもよい。
【0069】
例示的な実施形態によると、各接続配線220は、各アンテナパターンと接続される信号パッド131にそれぞれ個別に、独立して接続することができる。接続配線220は、信号パッド131と直接接触してもよく、フレキシブルコア210内に形成されたコンタクト(図示せず)を介して信号パッド131と電気的に接続してもよい。
【0070】
一部の実施形態では、接続配線220と信号パッド131との間に異方性の導電フィルム(ACF)のような導電性の接続部材を挿入してもよい。
【0071】
駆動ICチップ300は、回路基板200上に配置することができる。駆動ICチップ300は、駆動パッド310を含み、駆動パッド310と接続される制御回路(図示せず)を含むことができる。
【0072】
回路基板200の接続配線220は、例えば、前記第1方向に延長し、駆動ICチップ300の駆動パッド310と電気的に接続することができる。駆動パッド310は、各接続配線220ごとに対応するように形成することができる。
【0073】
例示的な実施形態によると、各駆動パッド310を介して位相差配列で配置された放射パターン112,114,116を、個別に、独立して制御することができ、互いに異なる位相差で各放射パターン112,114,116に給電を行うことができる。
【0074】
回路基板200は、グランド配線230をさらに含み、駆動ICチップ300は、グランド回路パッド320をさらに含むことができる。
【0075】
例示的な実施形態によると、回路基板200のグランド配線230は、グランドパッド133とそれぞれ個別に接続され、駆動ICチップ300のグランド回路パッド320と接続することができる。
【0076】
回路基板200では、各接続配線220及び一対のグランド配線230を、フィルムアンテナの各アンテナパターンごとに提供することができる。互いに異なる位相差の放射が可能なように配列された放射パターン112,114,116ごとに各接続配線220が接続され、個別に、独立した放射を実現でき、接続配線220が一対のグランド配線230の間に配置され、ノイズ遮蔽機能を共に実現することができる。
【0077】
図6は、例示的な実施形態に係るディスプレイ装置を説明するための概略平面図である。例えば、
図6は、ディスプレイ装置のウインドウを含む外部形状を示している。
【0078】
図6を参照すると、ディスプレイ装置400は、表示領域410および周辺領域420を含むことができる。周辺領域420は、例えば、表示領域410の両側部及び/又は両端部に配置することができる。
【0079】
一部の実施形態において、前述したフィルムアンテナは、ディスプレイ装置400の周辺領域420にパッチの形で挿入することができる。一部の実施形態において、前記フィルムアンテナのボンディング領域(BA)は、ディスプレイ装置400の周辺領域420に対応するように配置することができる。
【0080】
周辺領域420は、例えば、画像表示装置の遮光部又はベゼル部に相当し得る。また、周辺領域420には、回路基板200と駆動ICチップ300を共に配置することができる。
【0081】
フィルムアンテナのボンディング領域(BA)を周辺領域420内で前記駆動ICチップと隣接するように配置することにより、信号の送受信経路を短縮して信号損失を抑制することができる。