特許第6972432号(P6972432)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6972432半導体パッケージ、半導体装置および電力変換装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6972432
(24)【登録日】2021年11月5日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】半導体パッケージ、半導体装置および電力変換装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20211111BHJP
   H01L 25/07 20060101ALI20211111BHJP
   H01L 25/18 20060101ALI20211111BHJP
   H01L 23/36 20060101ALI20211111BHJP
   H01L 23/48 20060101ALI20211111BHJP
   H01L 25/04 20140101ALI20211111BHJP
【FI】
   H01L23/12 N
   H01L25/04 C
   H01L23/36 Z
   H01L23/48 G
   H01L25/04 Z
【請求項の数】14
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2021-517874(P2021-517874)
(86)(22)【出願日】2020年10月29日
(86)【国際出願番号】JP2020040606
【審査請求日】2021年3月30日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原田 耕三
(72)【発明者】
【氏名】六分一 穂隆
【審査官】 豊島 洋介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−163372(JP,A)
【文献】 特開2006−303006(JP,A)
【文献】 特開2001−267458(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L23/12 −23/15
23/29
23/34 −23/36
23/373−23/427
23/44
23/467−23/48
25/00 −25/07
25/10 −25/11
25/16 −25/18
H02M 7/42 −7/98
H05K 3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体素子と、
前記半導体素子を覆い、かつ第1貫通孔および第2貫通孔が設けられた第1絶縁層と、
前記第1絶縁層を覆う第1層部を含み、かつ前記第1貫通孔を通って前記半導体素子に電気的に接続された第1配線層と、
前記第1絶縁層および前記第1配線層を覆い、かつ前記第2貫通孔に連通する第3貫通孔が設けられた第2絶縁層と、
前記第2絶縁層を覆う第2層部を含み、かつ前記第2貫通孔および前記第3貫通孔を通って前記半導体素子に電気的に接続された第2配線層とを備え、
前記第2配線層の前記第2層部は、前記第2絶縁層を挟み込んだ状態で前記第1配線層の前記第1層部に重ねられた部分を有し、
前記第1配線層は、第1端子部を含み、
前記第2配線層は、第2端子部を含み、
前記第1端子部および前記第2端子部は、前記第1絶縁層に対して前記半導体素子の反対側において露出した部分を有し、
前記第1配線層の前記第1層部に流れる電流の向きと前記第2層部の前記第2絶縁層を挟み込んだ状態で前記第1配線層の前記第1層部に重ねられた部分に流れる電流の向きが逆である、半導体パッケージ。
【請求項2】
前記第1配線層および前記第2配線層は、前記半導体素子以上の面積を有している、請求項1に記載の半導体パッケージ。
【請求項3】
前記第2配線層に重ねられた有機層をさらに備え、
前記第1配線層および前記第2配線層は、前記有機層から部分的に露出している、請求項1または2に記載の半導体パッケージ。
【請求項4】
半導体素子と、
前記半導体素子を覆い、かつ第1貫通孔および第2貫通孔が設けられた第1絶縁層と、
前記第1絶縁層を覆う第1層部を含み、かつ前記第1貫通孔を通って前記半導体素子に電気的に接続された第1配線層と、
前記第1絶縁層および前記第1配線層を覆い、かつ前記第2貫通孔に連通する第3貫通孔が設けられた第2絶縁層と、
前記第2絶縁層を覆う第2層部を含み、かつ前記第2貫通孔および前記第3貫通孔を通って前記半導体素子に電気的に接続された第2配線層とを備え、
前記第2配線層の前記第2層部は、前記第2絶縁層を挟み込んだ状態で前記第1配線層の前記第1層部に重ねられた部分を有し、
前記第2配線層に重ねられた有機層をさらに備え、
前記第1配線層および前記第2配線層は、前記有機層から部分的に露出しており、
前記第1配線層に電気的に接続された制御基板と、
制御部品とをさらに備え、
前記制御部品は、第1制御部材と、第2制御部材とを含み、
前記第1制御部材は、前記制御基板に搭載されており、
前記第2制御部材は、前記有機層に搭載されておりかつ前記第2配線層に電気的に接続されており、
前記第1配線層の前記第1層部に流れる電流の向きと前記第2層部の前記第2絶縁層を挟み込んだ状態で前記第1配線層の前記第1層部に重ねられた部分に流れる電流の向きが逆である、半導体パッケージ。
【請求項5】
導電板と、
第1面を含むヒートスプレッダとをさらに備え、
前記半導体素子および前記導電板は、前記第1面に接合されており、
前記第1配線層は、第1配線部分と、第2配線部分とを含み、
前記第1貫通孔は、前記半導体素子に重なる第1貫通部分と、前記導電板に重なる第2貫通部分とを含み、
前記第1配線部分は、前記第1貫通部分を通って前記半導体素子に電気的に接続されており、
前記第2配線部分は、前記第2貫通部分を通って前記導電板に電気的に接続されており、
前記第1配線部分および前記第2配線部分は、前記半導体素子、前記導電板および前記ヒートスプレッダによって接続されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体パッケージ。
【請求項6】
前記ヒートスプレッダは、前記半導体素子および前記導電板が電気的に接続された第1金属板と、絶縁基板と、第2金属板とを含み、
前記第2金属板は、前記第1金属板とで前記絶縁基板を挟み込んでいる、請求項5に記載の半導体パッケージ。
【請求項7】
封止部をさらに備え、
前記封止部は、前記第1面と前記第1絶縁層との間で前記半導体素子および前記導電板を封止している、請求項5または6に記載の半導体パッケージ。
【請求項8】
前記第1絶縁層には、前記第1絶縁層を貫通している第1開口部が設けられており、
前記第1開口部は、前記半導体素子および前記導電板から離れて設けられており、
前記封止部は、前記第1開口部に充填されている、請求項7に記載の半導体パッケージ。
【請求項9】
前記第2絶縁層には、前記第2絶縁層を貫通しかつ前記第1開口部に連通する第2開口部が設けられており、
前記封止部は、前記第1開口部および前記第2開口部に充填されている、請求項8に記載の半導体パッケージ。
【請求項10】
前記第1配線層は、前記封止部の外周よりも外側に伸びている、請求項7〜9のいずれか1項に記載の半導体パッケージ。
【請求項11】
請求項5〜10のいずれか1項に記載の半導体パッケージと、
ヒートシンクと、
樹脂絶縁層とを備え、
前記ヒートシンクは、前記ヒートスプレッダとで前記樹脂絶縁層を挟み込んでいる、半導体装置。
【請求項12】
請求項7〜10のいずれか1項に記載の半導体パッケージと、
ヒートシンクとを備え、
前記ヒートシンクは、前記ヒートスプレッダに対して前記半導体素子とは反対側で前記ヒートスプレッダに接合されており、
前記ヒートスプレッダおよび前記ヒートシンクは、前記封止部によって封止されている、半導体装置。
【請求項13】
請求項6に記載の半導体パッケージと、
ヒートシンクと、
導電性金属接合材とを備え、
前記ヒートシンクは、前記ヒートスプレッダの前記第2金属板とで前記導電性金属接合材を挟み込んでいる、半導体装置。
【請求項14】
請求項11〜13のいずれか1項に記載の半導体装置を有し、入力される電力を変換して出力する主変換回路と、
前記主変換回路を制御する制御信号を前記主変換回路に出力する制御回路と、
を備えた電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体パッケージ、半導体装置および電力変換装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パワー半導体素子と呼ばれる半導体素子がある。パワー半導体素子は、高電圧および大電流に対応した半導体素子である。パワー半導体素子には、通電経路がパワー半導体素子の縦方向に沿っているものがある。パワー半導体素子が回路基板上に実装されかつ封止樹脂によってパッケージングされたパワー半導体パッケージは、ヒートシンクと呼ばれる冷却器、制御部品等に接続されている。ヒートシンクに接続されたパワー半導体パッケージは、半導体装置として、産業機器、自動車、鉄道等の幅広い分野において用いられている。
【0003】
近年では、半導体装置を搭載した機器の小型化および軽量化に伴って、パワー半導体パッケージの小型化および軽量化も求められている。例えば、特開2014−179612号公報(特許文献1)に記載の半導体デバイスモジュール(半導体パッケージ)は、半導体デバイス(半導体素子)と、誘電層(第1絶縁層)と、メタライゼーション層(第1配線層)とを備えている。半導体デバイスモジュールは、パワー半導体パッケージとして適用可能である。誘電層は、半導体デバイスに重ねられている。誘電層には、半導体デバイスに重なる貫通孔が設けられている。メタライゼーション層は、貫通孔を通って半導体デバイスの電極に電気的に接続されている。これにより、メタライゼーション層の配線は、誘電層の表面に引き出されている。このため、メタライゼーション層の配線は、誘電層に重ねられている。したがって、半導体デバイスモジュールの幅方向に沿った小型化が可能である。
【0004】
また、パワー半導体パッケージのパワー半導体素子は、高電圧および大電流においてスイッチング動作する。スイッチング動作においてパワー半導体素子がオフ状態からオン状態になる際に、サージ電圧がパワー半導体素子に印加される。サージ電圧の大きさは、電流の時間変化率およびパワー半導体パッケージの配線のインダクタンスに比例している。サージ電圧が大きい場合、パワー半導体素子が劣化し得る。このため、パワー半導体パッケージでは、小型化と一緒に、インダクタンスを低減することが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−179612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記文献に記載の半導体パッケージ(半導体デバイスモジュール)では、第1配線層(メタライゼーション層)の配線を、隣り合う配線の絶縁距離が確保されるように引き回した場合、配線が複雑化する。配線が複雑化した場合には、隣り合う配線に流れる電流の向きを考慮することが困難であるため、隣り合う配線に同じ向きの電流が流れることがある。これにより、第1配線層には、電流による磁束の影響が生じる。したがって、半導体パッケージのインダクタンスを低減することが困難である。
【0007】
本開示は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、インダクタンスを低減することができる半導体パッケージ、半導体装置および電力変換装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の半導体パッケージは、半導体素子と、第1絶縁層と、第1配線層と、第2絶縁層と、第2配線層とを備えている。第1絶縁層は、半導体素子を覆っている。第1絶縁層には、第1貫通孔および第2貫通孔が設けられている。第1配線層は、第1層部を含んでいる。第1層部は、第1絶縁層を覆っている。第1配線層は、第1貫通孔を通って半導体素子に電気的に接続されている。第2絶縁層は、第1絶縁層および第1配線層を覆っている。第2絶縁層には、第3貫通孔が設けられている。第3貫通孔は、第2貫通孔に連通している。第2配線層は、第2貫通孔および第3貫通孔を通って半導体素子に電気的に接続されている。第2配線層は、第2層部を含んでいる。第2層部は、第2絶縁層を覆っている。第2配線層の第2層部は、第2絶縁層を挟み込んだ状態で第1配線層の第1層部に重ねられた部分を有している。第1配線層は、第1端子部を含んでいる。第2配線層は、第2端子部を含んでいる。第1端子部および第2端子部は、第1絶縁層に対して前記半導体素子の反対側において露出した部分を有している。第1配線層の第1層部に流れる電流の向きと第2層部の第2絶縁層を挟み込んだ状態で第1配線層の第1層部に重ねられた部分に流れる電流の向きが逆である。
【発明の効果】
【0009】
本開示の半導体パッケージによれば、第2配線層の第2層部は、第1配線層の第1層部に重ねられた部分を有している。このため、第2層部の第1配線層の第1層部に重ねられた部分に流れる電流の向きを、第1層部を流れる電流の向きと逆にすることができる。これにより、第1層部を流れる電流および第2層部を流れる電流の各々による磁束の影響を互いに打ち消すことができる。したがって、半導体パッケージのインダクタンスを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係る半導体パッケージの構成を概略的に示す断面図である。
図2】実施の形態1に係る半導体パッケージの構成を概略的に示す上面図である。
図3】実施の形態1に係る半導体パッケージの半導体素子、導電板およびヒートスプレッダの構成を概略的に示す上面図である。
図4】実施の形態1に係る半導体パッケージの半導体素子、導電板、ヒートスプレッダ、第1絶縁層および第1配線層の構成を概略的に示す上面図である。
図5】実施の形態1に係る半導体パッケージの半導体素子、導電板、ヒートスプレッダ、第1絶縁層、第1配線層、第2絶縁層および第2配線層の構成を概略的に示す上面図である。
図6】第1の比較例に係る半導体パッケージの構成を概略的に示す断面図である。
図7】第1の比較例に係る半導体パッケージの構成を概略的に示す上面図である。
図8】実施の形態2に係る半導体パッケージの構成を概略的に示す断面図である。
図9】実施の形態3に係る半導体パッケージの構成を概略的に示す断面図である。
図10】実施の形態4に係る半導体パッケージの構成を概略的に示す断面図である。
図11】第2の比較例に係る半導体パッケージの構成を概略的に示す断面図である。
図12】実施の形態5に係る半導体パッケージの構成を概略的に示す断面図である。
図13】実施の形態6に係る半導体パッケージの構成を概略的に示す断面図である。
図14】実施の形態7に係る半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。
図15】実施の形態7に係る半導体装置の半導体パッケージの第1絶縁層、第1配線層、第2絶縁層、第2配線層および有機層が積層された状態を概略的に示す断面図である。
図16】実施の形態7に係る半導体装置の半導体パッケージの半導体素子および導電板がヒートスプレッダに接合された状態を概略的に示す断面図である。
図17】実施の形態8に係る半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。
図18】実施の形態9に係る半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。
図19】実施の形態9に係る半導体装置の半導体パッケージとヒートシンクとが接合された状態を概略的に示す断面図である。
図20】実施の形態10に係る電力変換装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施の形態について図に基づいて説明する。なお、以下では、同一または相当する部分に同一の符号を付すものとし、重複する説明は繰り返さない。
【0012】
実施の形態1.
図1図5を用いて、実施の形態1に係る半導体パッケージ100の構成を説明する。図1は、図2のI−I線に沿った断面図である。図1に示されるように、半導体パッケージ100は、半導体素子1と、第1絶縁層5と、第1配線層6と、第2絶縁層7と、第2配線層8と含んでいる。本実施の形態に係る半導体パッケージ100は、導電板2と、接合材3と、ヒートスプレッダ4と、封止部9と、有機層OLとをさらに含んでいる。半導体パッケージ100は、パワー半導体パッケージである。パワー半導体パッケージは、後述されるパワー半導体素子を含んでいる半導体パッケージ100である。
【0013】
本実施の形態に係る半導体素子1は、パワー半導体素子である。本実施の形態において、パワー半導体素子とは、高電圧または大電流に対応するための半導体素子である。パワー半導体素子は、例えば、電力用の半導体素子である。パワー半導体素子は、具体的には、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET:Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)および絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)等の電力制御用の半導体素子、還流ダイオード等である。
【0014】
本実施の形態に係る半導体素子1は、いわゆる縦型半導体素子である。このため、電流は、半導体素子1の表面から裏面に向かう方向に沿って電流が流れる。半導体素子1の表面は、電極として構成されている。
【0015】
半導体素子1は、ヒートスプレッダ4に接合材3によって接合されている。接合材3は、例えば、はんだ、焼結銀(Ag)および導電性接着剤等である。なお、半導体素子1とヒートスプレッダ4との接合は、接合材3によるものに限られない。半導体素子1は、例えば、液相拡散接合によってヒートスプレッダ4に接合されていてもよい。
【0016】
導電板2は、ヒートスプレッダ4に接合材3によって接合されている。このため、半導体素子1およびヒートスプレッダ4を通った電流は、導電板2によって第1配線層6に導かれる。導電板2の材料は、導電性を有する金属である。導電板2の材料は、例えば、銅(Cu)およびアルミニウム(Al)等である。導電板2の厚みは、半導体素子1と同程度である。なお、導電板2とヒートスプレッダ4との接合は、接合材3によるものに限られない。導電板2は、例えば、液相拡散接合によってヒートスプレッダ4に接合されていてもよい。
【0017】
ヒートスプレッダ4は、第1面41と、第2面42と、側面43とを含んでいる。第1面41には、半導体素子1および導電板2が接合されている。第2面42は、第1面41に対向している。側面43は、第1面41および第2面42を接続している。ヒートスプレッダ4の材料は、例えば、銅(Cu)およびアルミニウム(Al)等の放熱性に優れた金属である。
【0018】
第1絶縁層5は、半導体素子1を覆っている。第1絶縁層5は、導電板2を覆っている。第1絶縁層5は、例えば、液晶ポリマーおよびポリイミド等のポリマー材が用いられたポリマー系の絶縁フィルムである。第1絶縁層5は、半導体素子1および導電板2の各々の表面に図示されない樹脂接着剤等によって接着されている。
【0019】
第1絶縁層5には、第1貫通孔TH1および第2貫通孔TH2が設けられている。第1貫通孔TH1および第2貫通孔TH2は、第1絶縁層5を貫通している。第1貫通孔TH1および第2貫通孔TH2は、ビアとして構成されている。第1絶縁層5には、例えば、レーザー加工等によって第1貫通孔TH1および第2貫通孔TH2が形成される。第1貫通孔TH1は、第1貫通部分TH1aと、第2貫通部分TH1bとを含んでいる。第1貫通部分TH1aは、半導体素子1に重なっている。第2貫通部分TH1bは、導電板2に重なっている。第2貫通孔TH2は、半導体素子1に重なっている。
【0020】
第1配線層6は、第1貫通孔TH1を通って半導体素子1に電気的に接続されている。第1配線層6は、金属配線層として構成されている。第1配線層6は、パターニング形成によって形成されている。
【0021】
第1配線層6は、以下のプロセスによって形成される。第1絶縁層5が半導体素子1および導電板2に接着された後、第1絶縁層5に第1貫通孔TH1および第2貫通孔TH2が形成される。その後、第1絶縁層5上に金属スパッタ膜が蒸着される。また、金属スパッタ膜は、第1貫通孔TH1および第2貫通孔TH2内にも蒸着される。続いて、めっきが金属スパッタ膜上に形成される。めっきが十分な厚みを有するまでめっきが成長した後、金属スパッタ膜およびめっきにエッチングが施される。これにより、第1配線層6の配線パターンが形成される。なお、第1配線層6の配線パターンを形成する方法は、上記の方法に限られない。例えば、第1絶縁層5上に金属箔が接着された後に、金属箔にエッチングが施されることで、第1配線層6の配線パターンが形成されてもよい。
【0022】
第1配線層6は、第1層部61と、第1接続部62と、第1端子部63とを含んでいる。第1層部61は、第1絶縁層5を覆っている。第1層部61は、第1接続部62によって半導体素子1に電気的に接続されている。第1層部61の形状は、平板である。第1接続部62は、第1貫通孔TH1の内部に配置されている。第1端子部63は、第2絶縁層7から露出している。このため、第1端子部63は、外部の配線に接続するための端子として構成されている。
【0023】
第1配線層6は、第1配線部分6aと、第2配線部分6bとを含んでいる。なお、本実施の形態において、第1配線層6は、後述されるように複数の第1配線部分6aを含んでいる。第1配線部分6aは、第1貫通部分TH1aを通って半導体素子1に電気的に接続されている。第2配線部分6bは、第2貫通部分TH1bを通って導電板2に電気的に接続されている。図1では、第1層部61は、第2配線部分6bに含まれている。第1配線部分6aおよび第2配線部分6bは、半導体素子1、導電板2およびヒートスプレッダ4によって接続されている。
【0024】
第2絶縁層7は、第1絶縁層5および第1配線層6を覆っている。第2絶縁層7には、第3貫通孔TH3が設けられている。第3貫通孔TH3は、第2絶縁層7を貫通している。第3貫通孔TH3は、ビアとして構成されている。第3貫通孔TH3は、第2貫通孔TH2に連通している。
【0025】
第2絶縁層7は、例えば、液晶ポリマーおよびポリイミド等のポリマー材が用いられたポリマー系の絶縁フィルムである。第2絶縁層7は、第1絶縁層5および第1配線層6の各々の表面に図示されない樹脂接着剤等によって接着されている。
【0026】
第2配線層8は、第2貫通孔TH2および第3貫通孔TH3を通って半導体素子1に電気的に接続されている。第2配線層8は、第1配線層6と同様の方法によって形成されている。このため、第2配線層8には、エッチングによって配線パターンが形成されている。また、本実施の形態では、例えば、第1配線層6がP端子として構成されており、第2配線層8がN端子として構成されている。
【0027】
第2配線層8は、第2層部81と、第2接続部82と、第2端子部83(図2参照)とを含んでいる。第2層部81は、第2絶縁層7を覆っている。第2層部81の形状は、平板である。第2層部81は、第1層部61に対して平行に重ねられている。すなわち、第1層部61および第2層部81は、平行平板として構成されている。第2層部81は、第2接続部82によって半導体素子1に電気的に接続されている。第2接続部82は、第2貫通孔TH2および第3貫通孔TH3の内部に配置されている。第2端子部83の構成は、後述される。
【0028】
第2配線層8の第2層部81は、第2絶縁層7を挟み込んだ状態で第1配線層6の第1層部61に重ねられた部分を有している。第2配線層8は、第2層部81の第2絶縁層7を挟み込んだ状態で第1層部61に重ねられた部分に第1層部61に流れる電流とは逆向きの電流が流れるように構成されている。
【0029】
封止部9は、第1面41と第1絶縁層5との間で半導体素子1および導電板2を封止している。封止部9は、ヒートスプレッダ4の第1面41および側面43を封止している。半導体素子1の表面、導電板2の表面およびヒートスプレッダ4の第2面42は、封止部9から露出している。封止部9の材料は、例えば、エポキシ樹脂等である。封止部9は、例えば、金型を用いたトランスファーモールド封止によって形成される。
【0030】
有機層OLは、第2配線層8に重ねられている。有機層OLの材料は、例えば、レジストである。有機層OLは、例えば、第2配線層8の表面にレジストが塗布されることによって形成されている。第2配線層8の表面は、有機層OLによって保護されている。
【0031】
図2に示されるように、第1配線層6および第2配線層8は、有機層OLから部分的に露出している。なお、図2では、半導体素子1、導電板2およびヒートスプレッダ4の他の部材が重ねられた部分の外形は、破線によって示されている。また、第1絶縁層5および第1配線層6の他の部材が重ねられた部分の外形は、一点鎖線によって示されている。第2絶縁層7および第2配線層8の他の部材が重ねられた部分の外形は、二点鎖線によって示されている。第1配線層6および第2配線層8は、有機層OLの外周から露出している。第2配線層8の第2端子部83は、有機層OLから露出している。このため、第2端子部83は、外部に接続するための端子として構成されている。
【0032】
図示されないが、半導体パッケージ100は、第3絶縁層および第3配線層をさらに含んでいてもよい。第3絶縁層は、第2絶縁層7および第2配線層8を覆っている。第3配線層は、第2配線層8に電気的に接続されている。第3配線層は、第3層部を含んでいる。第3層部は、第2配線層8を覆っている。第3層部は、第3絶縁層を挟み込んだ状態で第2配線層8の第2層部81に重ねられた部分を有している。有機層OLは、第3配線層を覆っていてもよい。
【0033】
次に、図3図5を用いて、実施の形態1に係る半導体パッケージ100を詳細に説明する。
【0034】
図3に示されるように、半導体素子1は、複数の第1半導体部1aと、複数の第2半導体部1bとを含んでいる。なお、図3では、説明の便宜上、封止部9が図示されていない。
【0035】
導電板2は、複数の第1導電部2aと、第2導電部2bと、複数の第3導電部2cとを含んでいる。第2導電部2bは、第1半導体部1aと第2半導体部1bとの間に配置されている。複数の第3導電部2cは、第1半導体部1aに対して、第2導電部2bとは反対側に配置されている。
【0036】
ヒートスプレッダ4は、第1ヒートスプレッダ部4aと、第2ヒートスプレッダ部4bとを含んでいる。第1ヒートスプレッダ部4aは、第1ヒートスプレッダ部4aと間隔を空けて配置されている。第1ヒートスプレッダ部4aには、複数の第1半導体部1aと、複数の第1導電部2aと、第2導電部2bとが接合されている。第2ヒートスプレッダ部4bには、複数の第2半導体部1bと、複数の第3導電部2cとが接合されている。
【0037】
図4に示されるように、第1配線層6は、複数の第1配線部分6a、第2配線部分6b、複数の第3配線部分6c、複数の第4配線部分6dおよび複数の第5配線部分6eを含んでいる。なお、図4では、半導体素子1、導電板2およびヒートスプレッダ4の他の部材が重ねられた部分の外形は、破線によって示されている。複数の第1配線部分6aの各々は、複数の第1半導体部1aの各々に接合されている。第2配線部分6bは、第2導電部2bおよび複数の第2半導体部1bの各々に接合されている。複数の第3配線部分6cの各々は、複数の第1導電部2aの各々にそれぞれ接合されている。複数の第4配線部分6dの各々は、複数の第2半導体部1bの各々にそれぞれ接合されている。複数の第5配線部分6eの各々は、複数の第3導電部2cの各々にそれぞれ接合されている。
【0038】
第1配線層6は、半導体素子1以上の面積を有している。具体的には、第2配線部分6bは、半導体素子1以上の面積を有している。第1層部61は、半導体素子1以上の面積を有している。
【0039】
図5に示されるように、複数の第1配線部分6a、複数の第3配線部分6c、複数の第4配線部分6dおよび複数の第5配線部分6eの各々は、第2絶縁層7から部分的に露出している。なお、図5では、第1絶縁層5および第1配線層6の他の部材が重ねられた部分の外形は、一点鎖線によって示されている。複数の第1配線部分6a、複数の第2配線部分6b、複数の第4配線部分6dおよび複数の第5配線部分6eの各々は、外部の端子に接続可能である。複数の第1配線部分6a、複数の第3配線部分6c、複数の第4配線部分6dおよび複数の第5配線部分6eの各々は、第1端子部63を含んでいる。第2配線部分6bは、第2絶縁層7に覆われている。第2配線層8は、第2配線部分6bに重なっている。第2配線層8は、半導体素子1以上の面積を有している。
【0040】
次に、実施の形態1に係る半導体パッケージ100に流れる電流を説明する。
本実施の形態に係る半導体パッケージ100は、大電流および高電圧においてスイッチング動作をする。図1に示されるように、スイッチング動作において半導体素子1がオン状態からオフ状態になる際には、半導体素子1にはサージ電圧ΔVが印加される。サージ電圧ΔVは、半導体素子1がオン状態からオフ状態になる際の電流の時間変化率di/dtおよび半導体装置200に含まれる配線のインダクタンスLに基づいて算出される。具体的には、サージ電圧ΔVは、以下の数式の通りである。
【0041】
ΔV=L・di/dt
インダクタンスLおよび電流の時間変化率di/dtが大きい場合には、半導体素子1の耐電圧を超えるサージ電圧ΔVが発生する可能性がある。これにより、半導体素子1が劣化することがある。よって、インダクタンスの低減が求められている。
【0042】
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態1に係る半導体パッケージ100によれば、図1に示されるように、第2配線層8の第2層部81は、第2絶縁層7を挟み込んだ状態で第1配線層6の第1層部61に重ねられた部分を有している。このため、第1配線層6の第1層部61に流れる電流の向きと第2層部81の第2絶縁層7を挟み込んだ状態で第1配線層6の第1層部61に重ねられた部分に流れる電流の向きとを逆にすることができる。これにより、第1配線層6の第1層部61に流れる電流の時間変化と、第2配線層8の第2層部81の第2絶縁層7を挟み込んだ状態で第1層部61に重ねられた部分に流れる電流の時間変化とは、正負が逆になる。よって、電流の時間変化率di/dtによって発生した磁束が打ち消される。これにより、第1層部61および第2層部81を流れる転流ループによる配線インダクタンスを低減することができる。なお、本実施の形態において、転流ループは、半導体素子1がスイッチング動作した際に生じる電流である。したがって、半導体パッケージ100のインダクタンスを低減することができる。
【0043】
半導体パッケージ100のインダクタンスを低減することができるため、半導体素子1の耐圧を超えるサージ電圧が発生することを抑制することができる。したがって、半導体素子1の劣化を抑制することができる。
【0044】
図1に示されるように、第1配線層6の第1層部61は、第1絶縁層5を覆っている。このため、第1配線層6が第1絶縁層5の面内方向に沿って突出することを抑制することができる。したがって、半導体パッケージ100を小型化することができる。
【0045】
図6および図7に示される第1の比較例に係る半導体パッケージ101と比較して、本実施の形態に係る半導体パッケージ100による作用効果を詳細に説明する。図6は、図7のVI−VI線に沿った断面図である。図6および図7に示されるように、第1の比較例に係る半導体パッケージ101では、半導体素子1は、絶縁基板47にはんだ等を介して接続されている。また、リードフレームLFが外部の配線への接続端子として用いられている。リードフレームLFと半導体素子1とは、ボンディングワイヤ69等によって接続されている。ボンディングワイヤ69は、例えば、銅(Cu)またはアルミニウム(Al)等によって形成されている。リードフレームLFは、一般的には、銅(Cu)または鉄(Fe)等の金属板が打ち抜かれることによって製造されている。このため、リードフレームLFにおけるボンディングワイヤ69との接合箇所となるインナーリードILは、同一平面上に配置されている。また、インナーリードILは、絶縁基板47の外周よりも突き出している。したがって、リードフレームLFによって、半導体パッケージ100の絶縁基板47の面内方向に沿った寸法が大きくなる。
【0046】
これに対して、本実施の形態によれば、第1配線層6の第1層部61は、第1絶縁層5を覆っているため、半導体パッケージ100を第1絶縁層5の面内方向に沿って小型化することができる。
【0047】
図4および図5に示されるように、第1配線層6および第2配線層8は、半導体素子1以上の面積を有している。このため、第1配線層6および第2配線層8の許容電流(容量)が大きい。第1配線層6および第2配線層8の許容電流は、例えば、第1配線層6および第2配線層8が細線である場合よりも大きい。よって、第1配線層6および第2配線層8を介して半導体素子1に大電流を印加することができる。
【0048】
図1に示されるように、有機層OLは、第2配線層8に重ねられている。このため、第2配線層8に異物が付着することによって放電が生じることを抑制することができる。また、外部の配線が第1配線層6にはんだによって接合される場合に、はんだが第2配線層8上に流動することを抑制することができる。すなわち、有機層OLをソルダーレジストとして用いることができる。また、例えば、第1配線層6、第2配線層8および半導体素子1等が図示されないケースの内部空間に配置され、内部空間がシリコーンゲル等によって封止される場合よりも、半導体パッケージ100が小型化された状態で半導体パッケージ100を絶縁することができる。
【0049】
図1に示されるように、第1配線部分6aおよび第2配線部分6bは、半導体素子1、導電板2およびヒートスプレッダ4によって接続されている。このため、半導体素子1が縦型半導体素子である場合でも、第1配線部分6aおよび第2配線部分6bによって半導体素子1に電流を流すことができる。
【0050】
図1に示されるように、封止部9は、第1面41と第1絶縁層5との間で半導体素子1および導電板2を封止している。このため、半導体素子1および導電板2の側面を絶縁することができる。
【0051】
図1に示されるように、第1絶縁層5および第2絶縁層7は、ポリマー系のフィルムである。このため、ガラスエポキシ基板による絶縁層が用いられる場合よりも、半導体パッケージ100の絶縁性を高めることができる。また、ガラスエポキシ基板による絶縁層が用いられる場合よりも、半導体パッケージ100を薄くすることができる。このため、半導体パッケージ100の厚みを薄くすることができる。また、図示されないが、例えば、半導体パッケージ100が第3絶縁膜および第3配線層を含んでいる場合であっても、半導体パッケージ100の厚みを低減することができる。したがって、半導体パッケージ100を小型化することができる。また、半導体パッケージ100を軽量化することができる。
【0052】
実施の形態2.
次に、図8を用いて、実施の形態2に係る半導体パッケージ100の構成を説明する。実施の形態2は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
【0053】
図8に示されるように、本実施の形態に係る半導体パッケージ100では、有機層OLには、有機層側貫通孔OOPが設けられている。有機層側貫通孔OOPは、有機層OLを貫通している。第2配線層8の第2端子部83は、有機層側貫通孔OOPの内部に配置されている。第2端子部83は、有機層側貫通孔OOPから露出している。
【0054】
本実施の形態に係る半導体パッケージ100は、第1配線層6および第2配線層8が露出している位置が第2絶縁層7の外周ではない点において実施の形態1に係る半導体パッケージ100とは異なっている。
【0055】
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態2に係る半導体パッケージ100によれば、図8に示されるように、第2端子部83は、有機層側貫通孔OOPから露出している。このため、有機層OLの表面側に外部接続端子を配置することができる。これにより、半導体パッケージ100の配線の設計の自由度が向上する。
【0056】
実施の形態3.
次に、図9を用いて、実施の形態3に係る半導体パッケージ100の構成を説明する。実施の形態3は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
【0057】
図9に示されるように、実施の形態3に係る半導体パッケージ100では、第1絶縁層5には、第1開口部OP1が設けられている。第1開口部OP1は、第1絶縁層5を貫通している。第1開口部OP1は、半導体素子1および導電板2から離れて設けられている。封止部9は、第1開口部OP1に充填されている。このため、封止部9は、第1絶縁層5に嵌合している。なお、図示されないが、第1絶縁層5と半導体素子1および導電板2との間に樹脂接着剤層が配置されている場合には、第1開口部OP1は、樹脂接着剤層を貫通している。
【0058】
第2絶縁層7には、第2開口部OP2が設けられている。第2開口部OP2は、第2絶縁層7を貫通している。第2開口部OP2は、第1開口部OP1に連通している。封止部9は、第1開口部OP1および第2開口部OP2に充填されている。このため、封止部9は、第1絶縁層5および第2絶縁層7に嵌合している。なお、図示されないが、第2絶縁層7と第1絶縁層5および第2配線層8との間に樹脂接着剤層が配置されている場合には、第2開口部OP2は、樹脂接着剤層を貫通している。
【0059】
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態3に係る半導体パッケージ100によれば、図9に示されるように、封止部9は、第1開口部OP1に充填されている。このため、第1絶縁層5と封止部9とを強固に接合することができる。したがって、第1絶縁層5と封止部9との剥離を抑制することができる。
【0060】
図9に示されるように、封止部9は、第1開口部OP1および第2開口部OP2に充填されている。このため、第2絶縁層7と封止部9とを強固に接合することができる。したがって、第2絶縁層7と封止部9との剥離を抑制することができる。
【0061】
実施の形態4.
次に、図10を用いて、実施の形態4に係る半導体パッケージ100の構成を説明する。実施の形態4は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
【0062】
図10に示されるように、実施の形態4に係る半導体パッケージ100は、制御基板SBと、制御部品SPとをさらに含んでいる。制御基板SBは、第1配線層6に電気的に接続されている。制御部品SPは、第1制御部材SP1と、第2制御部材SP2とを含んでいる。図10では、制御部品SPは、2つの第1制御部材SP1と、第2制御部材SP2とを含んでいる。第1制御部材SP1は、制御基板SBに搭載されている。第2制御部材SP2は、有機層OLに搭載されている。第2制御部材SP2は、第2配線層8に電気的に接続されている。第2制御部材SP2は、有機層OLを貫通して第2配線層8に接続されている。
【0063】
制御基板SBは、配線部SB1と、基板部SB2と、接続部SB3とを含んでいる。第1制御部材SP1は、配線部SB1に電気的に接続されている。配線部SB1は、接続部SB3によって第1配線層6に電気的に接続されている。
【0064】
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態4に係る半導体パッケージ100では、図10に示されるように、制御部品SPの第2制御部材SP2は、有機層OLに搭載されている。第2制御部材SP2は、第2配線層8に電気的に接続されている。このため、第2配線層8の一部を制御回路の一部として用いることができる。これにより、制御基板SBの面積を小さくすることができる。したがって、半導体装置200を小型化することができる。
【0065】
図11に示される第2の比較例に係る半導体パッケージ102と比較して、本実施の形態に係る半導体パッケージ100による作用効果を詳細に説明する。図11に示されるように、第2の比較例に係る半導体パッケージ102では、制御部品SPは、制御基板SBの表面に実装されている。制御部材の3つの第1制御部材SP1は、制御基板SBに搭載されている。このため、制御基板SBは、3つの第1制御部材SP1が搭載可能な面積を有している。
【0066】
これに対して、本実施の形態に係る半導体パッケージ100は、第2制御部材SP2が有機層OLに搭載されているため、制御基板SBは、2つの第1制御部材SP1が搭載可能な面積を有していればよい。したがって、制御基板SBの面積を小さくすることができる。
【0067】
実施の形態5.
次に、図12を用いて、実施の形態5に係る半導体パッケージ100の構成を説明する。実施の形態5は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
【0068】
図12に示されるように、実施の形態5に係る半導体パッケージ100では、第1配線層6は、封止部9の外周よりも外側に伸びている。具体的には、第1配線層6の第1端子部63は、封止部9の外周よりも外側に伸びている。また、第1絶縁層5は、封止部9の外周よりも外側に伸びている。半導体パッケージ100は、接続部材CCをさらに含んでいる。接続部材CCは、第1絶縁層5および第1端子部63に固定されている。接続部材CCは、第1絶縁層5および第1端子部63を貫通している。接続部材CCは、例えば、ボルトおよびナットである。
【0069】
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態5に係る半導体パッケージ100によれば、図12に示されるように、第1配線層6は、封止部9の外周よりも外側に伸びている。このため、第1配線層6に接続部材CCを固定することができる。これにより、第1配線層6を接続部材CCによって外部の配線に接続することができる。したがって、外部の配線が第1配線層6または第2配線層8にはんだ付けによって直接接続される場合よりも容易に半導体パッケージ100を外部の配線に接続することができる。また、外部の配線が第1配線層6または第2配線層8にはんだ付けされたソケットにソケット接続によって接続される場合よりも容易に半導体パッケージ100を外部の配線に接続することができる。
【0070】
実施の形態6.
次に、図13を用いて、実施の形態6に係る半導体パッケージ100の構成を説明する。実施の形態6は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
【0071】
図13に示されるように、実施の形態6に係る半導体パッケージ100では、ヒートスプレッダ4は、第1金属板46と、絶縁基板47と、第2金属板48とを含んでいる。第1金属板46には、半導体素子1および導電板2が電気的に接続されている。第2金属板48は、第1金属板46とで絶縁基板47を挟み込んでいる。絶縁基板47は、第1金属板46および第2金属板48に貼り付けられている。
【0072】
第1金属板46および第2金属板48の材料は、例えば、銅(Cu)およびアルミニウム(Al)等の高い導電性を有する金属である。絶縁基板47は、例えば、セラミック板である。絶縁基板47は、後述される樹脂絶縁層RL(図14参照)よりも高い熱伝導率を有している。
【0073】
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態6に係る半導体パッケージ100によれば、図13に示されるように、第2金属板48は、第1金属板46とで絶縁板を挟み込んでいる。このため、第1金属板46と第2金属板48とは、絶縁基板47によって絶縁されている。よって、半導体パッケージ100に後述されるヒートシンクHS(図14参照)が接合される場合に、絶縁基板47によって半導体素子1とヒートシンクHS(図14参照)とを絶縁することができる。これにより、ヒートスプレッダ4とヒートシンクHS(図14参照)との間に絶縁層を配置する必要がない。また、ヒートスプレッダ4の第2金属板48とヒートシンクHS(図14参照)とを高い熱伝導率を有するはんだ等によって接合することができる。したがって、半導体パッケージ100の放熱性が向上する。
【0074】
実施の形態7.
次に、図14を用いて、実施の形態7に係る半導体パッケージ100および半導体装置200の構成を説明する。実施の形態7は、特に説明しない限り、上記の実施の形態4と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態4と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
【0075】
図14に示されるように、実施の形態7に係る半導体装置200は、実施の形態1〜6に記載の半導体パッケージ100と、ヒートシンクHSと、樹脂絶縁層RLとを含んでいる。ヒートシンクHSは、ヒートスプレッダ4とで樹脂絶縁層RLを挟み込んでいる。このため、半導体パッケージは、樹脂絶縁層RLによってヒートシンクHSに接合されている。なお、図14では、半導体装置200は、実施の形態4に記載の半導体パッケージ100を含んでいる。半導体パッケージ100は、樹脂絶縁層RLによってヒートシンクHSに接着されている。半導体パッケージ100は、樹脂絶縁層RLによってヒートシンクHSに対して絶縁されている。
【0076】
ヒートシンクHSは、ベース部HS1と、複数のフィン部HS2とを含んでいる。ベース部HS1は、ヒートスプレッダ4に接合されている。複数のフィン部HS2は、ヒートスプレッダ4とでベース部HS1を挟み込んでいる。
【0077】
続いて、図14図16を用いて、実施の形態7に係る半導体装置200の製造方法を説明する。
【0078】
図15に示されるように、半導体素子1および導電板2を覆うように第1絶縁層5が配置されてから、第1配線層6、第2絶縁層7、第2配線層8および有機層OLが重ねられる。続いて、図16に示されるように、半導体素子1および導電板2が接合材3によってヒートスプレッダ4に接合される。続いて、図14に示されるように、半導体素子1、導電板2およびヒートスプレッダ4が封止部9によって封止されてから、ヒートスプレッダ4が樹脂絶縁層RLによってヒートシンクHSに接着される。
【0079】
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態7に係る半導体装置200によれば、図14に示されるように、ヒートシンクHSは、ヒートスプレッダ4とで樹脂絶縁層RLを挟み込んでいる。このため、半導体パッケージ100の半導体素子1から生じた熱は、ヒートスプレッダ4、樹脂絶縁層RLを通ってヒートシンクHSに伝わる。これにより、半導体素子1から生じた熱は、ヒートシンクHSから放散される。したがって、半導体装置200の放熱性が向上する。
【0080】
実施の形態8.
次に、図17を用いて、実施の形態8に係る半導体装置200の構成を説明する。実施の形態8は、特に説明しない限り、上記の実施の形態6と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態6と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
【0081】
図17に示されるように、実施の形態8に係る半導体装置200は、実施の形態6に記載の半導体パッケージ100と、ヒートシンクHSと、導電性金属接合材MLとを含んでいる。ヒートシンクHSは、ヒートスプレッダ4の第2金属板48とで導電性金属接合材MLを挟み込んでいる。このため、半導体パッケージ100は、導電性金属接合材MLによってヒートシンクHSに接合されている。導電性金属接合材MLは、例えば、はんだ、銀(Ag)、銅(Cu)等を含んでいる。導電性金属接合材MLは、導電性を有している。導電性金属接合材MLは、樹脂絶縁層RL(図14参照)よりも高い導電率を有している。また、導電性金属接合材MLは、樹脂絶縁層RL(図14参照)よりも高い熱伝導率を有している。
【0082】
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態8に係る半導体装置200によれば、図17に示されるように、ヒートシンクHSは、ヒートスプレッダ4の第2金属板48とで導電性金属接合材MLを挟み込んでいる。このため、半導体パッケージ100の半導体素子1から生じた熱はヒートスプレッダ4、導電性金属接合材MLを通ってヒートシンクHSに伝わる。これにより、半導体素子1から生じた熱は、ヒートシンクHSから放散される。したがって、半導体装置200の放熱性が向上する。また、導電性金属接合材MLは、樹脂絶縁層RL(図14参照)よりも高い熱伝導率を有している。このため、ヒートスプレッダ4とヒートシンクHSとが樹脂絶縁層RLによって接合されている場合よりも、半導体装置200の放熱性を向上する。
【0083】
実施の形態9.
次に、図18を用いて、実施の形態9に係る半導体装置200の構成を説明する。実施の形態9は、特に説明しない限り、上記の実施の形態4と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態4と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
【0084】
図18および図19に示されるように、実施の形態9に係る半導体装置200は、実施の形態1〜6に記載の半導体パッケージ100と、ヒートシンクHSとを含んでいる。ヒートシンクHSは、ヒートスプレッダ4に対して半導体素子1とは反対側でヒートスプレッダ4に接合されている。ヒートスプレッダ4およびヒートシンクHSは、封止部9によって封止されている。このため、ヒートスプレッダ4およびヒートシンクHSは、一括して封止されている。封止部9は、ヒートスプレッダ4の第1面41および側面43を封止している。
【0085】
本実施の形態では、ヒートスプレッダ4およびヒートシンクHSが接合されてから、ヒートスプレッダ4およびヒートシンクHSが封止部9によって封止される。このため、ヒートスプレッダ4とヒートシンクHSとの間に樹脂絶縁層RLが挟み込まれた状態で、ヒートスプレッダ4とヒートシンクHSとは金型を用いたトランスファーモールド封止によって封止される。なお、図19に示されるように、ヒートスプレッダ4およびヒートシンクHSは、あらかじめ樹脂絶縁層RLによって接合されていてもよい。また、ヒートスプレッダ4およびヒートシンクHSは、樹脂絶縁層RLの代わりにセラミック等の絶縁板によって接合されることで一体化されていてもよい。
【0086】
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
実施の形態9に係る半導体装置200によれば、図18に示されるように、ヒートスプレッダ4およびヒートシンクHSは、封止部9によって封止されている。このため、ヒートスプレッダ4およびヒートシンクHSを同時に封止部9によって封止することができる。よって、図14図16に示されるように、ヒートスプレッダ4が封止部9によって封止された後に、あらためてヒートシンクHSをヒートスプレッダ4に接合する必要がない。よって、半導体装置200の製造工程を簡略化することができる。
【0087】
実施の形態10.
本実施の形態は、上述した実施の形態10にかかる半導体装置を電力変換装置に適用したものである。本開示は特定の電力変換装置に限定されるものではないが、以下、実施の形態10として、三相のインバータに本開示を適用した場合について説明する。
【0088】
図20は、本実施の形態にかかる電力変換装置を適用した電力変換システムの構成を示すブロック図である。
【0089】
図20に示す電力変換システムは、電源110、電力変換装置300、負荷400から構成される。電源110は、直流電源であり、電力変換装置300に直流電力を供給する。電源110は種々のもので構成することが可能であり、例えば、直流系統、太陽電池、蓄電池で構成することができるし、交流系統に接続された整流回路やAC/DCコンバータで構成することとしてもよい。また、電源110を、直流系統から出力される直流電力を所定の電力に変換するDC/DCコンバータによって構成することとしてもよい。
【0090】
電力変換装置300は、電源110と負荷400の間に接続された三相のインバータであり、電源110から供給された直流電力を交流電力に変換し、負荷400に交流電力を供給する。電力変換装置300は、図20に示すように、直流電力を交流電力に変換して出力する主変換回路201と、主変換回路201を制御する制御信号を主変換回路201に出力する制御回路203とを備えている。
【0091】
負荷400は、電力変換装置300から供給された交流電力によって駆動される三相の電動機である。なお、負荷400は特定の用途に限られるものではなく、各種電気機器に搭載された電動機であり、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車、鉄道車両、エレベーター、もしくは、空調機器向けの電動機として用いられる。
【0092】
以下、電力変換装置300の詳細を説明する。主変換回路201は、スイッチング素子と還流ダイオードを備えており(図示せず)、スイッチング素子がスイッチングすることによって、電源110から供給される直流電力を交流電力に変換し、負荷400に供給する。主変換回路201の具体的な回路構成は種々のものがあるが、本実施の形態にかかる主変換回路201は2レベルの三相フルブリッジ回路であり、6つのスイッチング素子とそれぞれのスイッチング素子に逆並列された6つの還流ダイオードから構成することができる。主変換回路201の各スイッチング素子および各還流ダイオードの少なくともいずれかは、上述した実施の形態7〜9のいずれかの半導体装置に相当する半導体装置200が有するスイッチング素子又は還流ダイオードである。6つのスイッチング素子は2つのスイッチング素子ごとに直列接続され上下アームを構成し、各上下アームはフルブリッジ回路の各相(U相、V相、W相)を構成する。そして、各上下アームの出力端子、すなわち主変換回路201の3つの出力端子は、負荷400に接続される。
【0093】
また、主変換回路201は、各スイッチング素子を駆動する駆動回路(図示なし)を備えているが、駆動回路は半導体装置200に内蔵されていてもよいし、半導体装置200とは別に駆動回路を備える構成であってもよい。駆動回路は、主変換回路201のスイッチング素子を駆動する駆動信号を生成し、主変換回路201のスイッチング素子の制御電極に供給する。具体的には、後述する制御回路203からの制御信号に従い、スイッチング素子をオン状態にする駆動信号とスイッチング素子をオフ状態にする駆動信号とを各スイッチング素子の制御電極に出力する。スイッチング素子をオン状態に維持する場合、駆動信号はスイッチング素子の閾値電圧以上の電圧信号(オン信号)であり、スイッチング素子をオフ状態に維持する場合、駆動信号はスイッチング素子の閾値電圧以下の電圧信号(オフ信号)となる。
【0094】
制御回路203は、負荷400に所望の電力が供給されるよう主変換回路201のスイッチング素子を制御する。具体的には、負荷400に供給すべき電力に基づいて主変換回路201の各スイッチング素子がオン状態となるべき時間(オン時間)を算出する。例えば、出力すべき電圧に応じてスイッチング素子のオン時間を変調するPWM制御によって主変換回路201を制御することができる。そして、各時点においてオン状態となるべきスイッチング素子にはオン信号を、オフ状態となるべきスイッチング素子にはオフ信号が出力されるよう、主変換回路201が備える駆動回路に制御指令(制御信号)を出力する。駆動回路は、この制御信号に従い、各スイッチング素子の制御電極にオン信号又はオフ信号を駆動信号として出力する。
【0095】
本実施の形態に係る電力変換装置では、主変換回路201を構成する半導体装置200として実施の形態7〜9にかかる半導体装置を適用するため、インダクタンスの低減を実現することができる。
【0096】
本実施の形態では、2レベルの三相インバータに本開示を適用する例を説明したが、本開示は、これに限られるものではなく、種々の電力変換装置に適用することができる。本実施の形態では、2レベルの電力変換装置としたが3レベルやマルチレベルの電力変換装置であっても構わないし、単相負荷に電力を供給する場合には単相のインバータに本開示を適用しても構わない。また、直流負荷等に電力を供給する場合にはDC/DCコンバータやAC/DCコンバータに本開示を適用することも可能である。
【0097】
また、本開示を適用した電力変換装置は、上述した負荷が電動機の場合に限定されるものではなく、例えば、放電加工機やレーザー加工機、又は誘導加熱調理器や非接触給電システムの電源装置として用いることもでき、さらには太陽光発電システムや蓄電システム等のパワーコンディショナーとして用いることも可能である。
【0098】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0099】
1 半導体素子、2 導電板、3 接合材、4 ヒートスプレッダ、5 第1絶縁層、6 第1配線層、7 第2絶縁層、8 第2配線層、9 封止部、46 第1金属板、47 絶縁基板、48 第2金属板、61 第1層部、62 第2層部、100 半導体パッケージ、110 電源、200 半導体装置、201 主変換回路、203 制御回路、300 電力変換装置、400 負荷、HS ヒートシンク、ML 導電性金属接合材、OL 有機層、OP1 第1開口部、OP2 第2開口部、RL 絶縁樹脂層、TH1 第1貫通孔、TH1a 第1貫通部分、TH1b 第2貫通部分、TH2 第2貫通孔、TH3 第3貫通孔、SB 制御基板、SP 制御部品、SP1 第1制御部材、SP2 第2制御部材。
【要約】
半導体パッケージ(100)は、半導体素子(1)と、第1絶縁層(5)と、第1配線層(6)と、第2絶縁層(7)と、第2配線層(8)とを備えている。第1絶縁層(5)は、半導体素子(1)を覆っている。第1配線層(6)は、第1層部(61)を含んでいる。第1層部(61)は、第1絶縁層(5)を覆っている。第2絶縁層(7)は、第1絶縁層(5)および第1配線層(6)を覆っている。第2配線層(8)は、第2貫通孔(TH2)および第3貫通孔(TH3)を通って半導体素子(1)に電気的に接続されている。第2配線層(8)は、第2層部(81)を含んでいる。第2層部(81)は、第2絶縁層(7)を覆っている。第2配線層(8)の第2層部(81)は、第2絶縁層(7)を挟み込んだ状態で第1配線層(6)の第1層部(61)に重ねられた部分を有している。
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
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図20