(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記蓋体及びタブのうちの少なくともいずれかに、前記スライド部材が初期位置からスライドされる過程で、該スライド部材と摺接する突出部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の缶蓋。
前記蓋体には前記タブに対向する領域内に、該タブの回転方向の移動を規制する廻り止め突起が形成されており、かつ該廻り止め突起は、前記スライド部材が初期位置からスライドされる過程で、該スライド部材と摺接する突出部により構成されることを特徴とする請求項1に記載の缶蓋。
前記スライド部材に、該スライド部材が初期位置からスライドされる過程で、前記蓋体またはタブと摺接する突出部が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の缶蓋。
前記挿入部における前記蓋体側端面から前記タブ側端面までの距離について、前記挿入部のうちスライド方向の先端側と後端側とを比べると、先端側の方が短いことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の缶蓋。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施形態に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。本発明における缶蓋は、飲料や食料が収容される缶に備えられる。飲料缶に備えられる缶蓋の場合には、蓋体の一部のみが開口するパーシャルオープン型の缶蓋が一般的であり、食料缶に備えられる缶蓋の場合には、蓋体の略全域が開口するフルオープン型の缶蓋が一般的である。以下の実施形態においては、飲料缶に備えられるパーシャルオープン型の蓋体を例にして説明する。
【0022】
(実施形態1)
図1〜
図9を参照して、本発明の実施形態1に係る缶蓋について説明する。
図1は本発明の実施形態1に係る缶蓋の平面図である。
図2は本発明の実施形態1に係る蓋体の平面図である。
図3は本発明の実施形態1に係る蓋体の模式的断面図であり、
図2中のA2−A2断面図である。
図4は本発明の実施形態1に係るタブの平面図である。
図5は本発明の実施形態1に係るタブの模式的断面図であり、
図4中のA3−A3断面図である。
図6は本発明の実施形態1に係るスライド部材の平面図である。
図7は本発明の実施形態1に係る缶蓋の模式的断面図であり、
図1中のA1−A1断面図である。
図8は本発明の実施形態1に係るスライド部材を操作したときの様子を示す缶蓋の平面図である。
図9は本発明の実施形態1に係るスライド部材を操作したときの様子を示す缶蓋の模式的断面図であり、
図8中のA4−A4断面図である。
【0023】
<缶蓋の構成>
特に、
図1〜
図7を参照して、本実施形態に係る缶蓋10の構成について説明する。本実施形態に係る缶蓋10は、蓋体100と、蓋体100に固定されるタブ200と、蓋体100に取付けられるスライド部材300とから構成される。なお、缶蓋10を構成する蓋体100、タブ200、及びスライド部材300は、いずれもアルミニウムなどの金属により構成されている。
【0024】
蓋体100は、刻設されたスコア110と、タブ200を固定するための第1リベット部120と、一対の突出部130とを備えている。
図1及び
図2中点線で示すように、スコア110によって縁取られた領域が開口予定領域Oである。また、
図2中、××線で示す領域が開口開始領域OSである。この開口開始領域OSは、第1リベット部120の近傍に存在している。また、一対の突出部130は、略円錐の形状を有しており、タブ200に対向する領域内に形成されており、タブ200の回転方向の移動を規制する廻り止め突起としての役割を担っている。更に、蓋体100には、スライド部材300を回動可能に軸支する第2リベット部140も設けられている。なお、この第2リベット部140は、蓋体100にリベット加工を施す方法以外にも、第2リベット部140となる部材を接着して設けることもできる。
【0025】
タブ200は、第1リベット部120により固定されるための貫通孔210と、貫通孔210を挟んで一方側の先端部220と、その反対側の後端部230とを有している。ま
た、タブ200には、タブ200を引き起こす際にタブ200が変形し易いように、U字状孔240も設けられている。更に、タブ200には、指を引っ掛けることができる指掛かりリング250も設けられている。タブ200が蓋体100に固定された状態においては、タブ200の先端部220は、蓋体100における開口予定領域O内に位置する。また、タブ200の後端部230は、タブ200が蓋体100に対して固定されている部位(第1リベット部120が設けられた部位)を挟んで先端部220とは反対側に位置する。開口予定領域Oを開口させる場合には、通常、ユーザーは、後端部230、または指掛かりリング250に指を掛けてタブ200を引き起こす。
【0026】
スライド部材300は、タブ200の後端部230を蓋体100の表面から離れる方向に移動させる挿入部310と、蓋体100に設けられた第2リベット部140に軸支されるための貫通孔320を備えている。挿入部310は、タブ側の端縁の厚みが、蓋体100とタブ200の間に差し込み可能な厚みとなっており、また、蓋体100に取付けられたスライド部材300は、第2リベット部140を中心に回動させることができる。これにより、
図1中、スライド部材300を時計回り方向に回転させると、蓋体100とタブ200との間の隙間内にスライド部材300の一部(挿入部310)が入り込んだ状態で、スライド部材300をスライド(回転)させることができる。
【0027】
<スライド部材のスライド>
特に、
図8及び
図9を参照して、スライド部材300をスライドさせることによるタブの動作について説明する。
図8は、スライド部材300を
図1に示す初期位置から時計回り方向に所定角度だけ回転させた状態を示す缶蓋の平面図である。また、
図9は、
図8におけるA4−A4断面図である。本実施形態においては、スライド部材300が初期位置に位置している状態では、蓋体100とタブ200との間の隙間内に挿入部310は入り込んでいない(
図1参照)。そして、スライド部材300を回転(スライド)させることで、蓋体100とタブ200との間の隙間内に挿入部310が入り込むように構成されている。
【0028】
スライド部材300が回転(スライド)される過程で、挿入部310が蓋体100とタブ200との間の隙間内に入り込んだ後に、挿入部310は突出部130に接触し、その後、突出部130の上に乗り上がった状態となる。なお、本実施形態においては、
図2に示す一対の突出部130のうち、図中左側の突出部130の上に挿入部310が乗り上がるように構成されている。このように、挿入部310が突出部130の上に乗り上がって摺接することで、第1リベット部120を支点として、後端部230が蓋体100の表面から離れる方向に移動する。これにより、後端部230と蓋体100との間に隙間が形成される(
図9参照)。
【0029】
<本実施形態に係る缶蓋の優れた点>
以上説明したように、本実施形態に係る缶蓋10によれば、スライド部材300を初期位置からスライドさせることによって、タブ200の後端部230を蓋体100の表面から離れる方向に移動させることができる。従って、後端部230と蓋体100との間に形成された隙間に手指を差し込むことによって、容易にタブ200を引き起こすことができる。また、本実施形態においては、タブ200の回転方向の移動を規制する廻り止め突起としての突出部130にスライド部材300を乗り上げさせることで、タブ200の後端部を蓋体表面からより離れる方向に移動させることを可能としている。
【0030】
<その他>
上記実施形態においては、スライド部材300が初期位置からスライドされる過程で、スライド部材300と摺接する突出部(突出部130)が、蓋体100に形成されている場合を示した。しかしながら、本発明においては、スライド部材が初期位置からスライドされる過程で、スライド部材と摺接する突出部がタブに
も設けられていても良い。例えば、上記実施形態で示した構成において、タブ200に蓋体100側に向かって突出する突出部を設けても良い。すなわち、スライド部材300が初期位置から回転(スライド)される過程で、挿入部310が蓋体100とタブ200との間の隙間内に入り込んだ後に、挿入部310がタブ200に設けられた突出部(不図示)と蓋体100との間に入り込むように当該突出部を設ければよい。これにより、上記実施形態の場合と同様に、スライド部材300をスライドさせることで、第1リベット部120を支点として、タブ200の後端部230を蓋体100の表面から離れる方向に移動させることができることは言うまでもない。
【0031】
また、本発明においては、スライド部材に、当該スライド部材が初期位置からスライドされる過程で、蓋体またはタブと摺接する突出部を
更に設ける構成を採用することもできる。例えば、上記実施形態において、スライド部材300の挿入部310に、
図6に示すように、突出部310Xを設けることができる。なお、この突出部310Xは挿入部310の両面のうちの少なくともいずれか一方に設ければよい。このような構成を採用すれば、スライド部材300が初期位置から回転(スライド)される過程で、挿入部310が蓋体100とタブ200との間の隙間内に入り込み、突出部310Xが蓋体100またはタブ200と摺接することになる。挿入部310の両面に突出部310Xを設けた場合には、各突出部310Xが蓋体100とタブ200の両者にそれぞれと摺接することになる。これにより、上記実施形態の場合と同様に、スライド部材300をスライドさせることで、第1リベット部120を支点として、タブ200の後端部230を蓋体100の表面から離れる方向に移動させることができることは言うまでもない。
【0032】
なお、上述した実施形態の場合には、初期状態ではスライド部材300の挿入部310は、蓋体100とタブ200との間の隙間内に入り込んでいない。従って、スライド部材300がスライドする過程で、挿入部310が蓋体100とタブ200との間の隙間内に入り込むことで、第1リベット部120を支点として、タブ200の後端部230を蓋体100の表面から離れる方向に、ある程度移動させることは可能である。ただし、タブ200の後端部230と蓋体100の表面との間に形成させる隙間を極力大きくするために、突出部を設けるのが望ましい
。なお、突出部は、蓋体100とタブ200とスライド部材300
の二つ以上に対して設けてもよい。また、タブ200に指掛かりリング230を形成せずに把持面とする場合には、その全体を突出部とする、又はその一部に蓋体100側に向かって突出する突出部を設けてもよい。さらに、スライド部材の取り付け方法としては、上述のように第2リベット140によるものの他、接着固定など、様々な方法によることができる。
【0033】
<スライド部材の変形例>
以下、上述した実施形態に係る缶蓋に適用可能なスライド部材の変形例について、いくつか説明する。
【0034】
(変形例1)
図10を参照して、変形例1に係るスライド部材について説明する。なお、
図10は変形例1に係るスライド部材の模式的断面図であり、
図6において、突出部310Xが設けられない場合における図のB−B断面に相当する断面図である。この変形例1に係るスライド部材においては、挿入部310の厚み方向の高さが、図中、右側に比べて左側が高くなるように、先端側に向かって先細りするように構成されている(図中H1<H2参照)。このような構成を採用することによって、スライド部材をスライドさせる過程で、蓋体100とタブ200との間の隙間内に挿入部310を進入させ易くすることができ、かつタブ200の後端部230を、蓋体100の表面から離れる方向に徐々に移動させること
ができる。
【0035】
なお、本変形例においては、挿入部310の外縁(先端側)に折り曲げ加工を施すことによって、上述のように先細りする構成を実現している。しかしながら、挿入部310を構成するアルミニウムなどの金属板の肉厚自体を変化させることにより、上記のような先細りする構成とすることもできる。また、本変形例では、
図10中、上側に傾斜面を設けることによって、挿入部310における蓋体側端面からタブ側端面までの距離が徐々に変化する場合の構成を示している。しかしながら、階段状の段差を設けることによって、挿入部における蓋体側端面からタブ側端面までの距離が段階的に変化するように構成することもできる。
【0036】
本変形例に係るスライド部材を採用すれば、スライド部材をスライドさせることで、後端部230と蓋体100との間に大きな隙間を形成させることができる。従って、上述した突出部(突出部130等)を設ける必要がなくなる。ただし、本変形例に係るスライド部材と突出部とを併用してもよいことは言うまでもない。
【0037】
(変形例2)
図11を参照して、変形例2に係るスライド部材について説明する。
図11は変形例2に係るスライド部材の外観図である。なお、
図11中、左側にはスライド部材の平面図を示し、右側には、平面図において図中矢印方向にスライド部材を見た図を示している。
【0038】
本変形例に係るスライド部材300Aにおいては、スライド部材300Aを操作する操作部としての凸部330が設けられている。このように、凸部330を設けることで、凸部330に指を引っ掛けることができるため、スライド部材300Aを容易にスライドさせることが可能となる。
【0039】
(変形例3)
図12を参照して、変形例3に係るスライド部材について説明する。
図12は変形例3に係るスライド部材の外観図である。なお、
図12中、左側にはスライド部材の平面図を示し、右側には、平面図において図中矢印方向にスライド部材を見た図を示している。
【0040】
本変形例に係るスライド部材300Bにおいては、スライド部材300Bを操作する操作部としての凹部340が設けられている。このように、凹部340を設けることで、凹部340に指を引っ掛けることができるため、スライド部材300Bを容易にスライドさせることが可能となる。
【0041】
(変形例4)
図13を参照して、変形例4に係るスライド部材について説明する。
図13は変形例4に係るスライド部材の外観図(平面図)である。
【0042】
本変形例に係るスライド部材300Cにおいては、スライド部材300Cを操作する操作部としての孔350が設けられている。このように、孔350を設けることで、孔350に指を引っ掛けることができるため、スライド部材300Cを容易にスライドさせることが可能となる。
【0043】
(変形例5)
図14を参照して、変形例5に係るスライド部材について説明する。
図14は変形例5に係るスライド部材の外観図(平面図)である。
【0044】
本変形例に係るスライド部材300Dにおいては、スライド部材300Dを操作する操
作部としての滑り止め構造部360が設けられている。滑り止め構造部360においては、指を滑り難くするために、摩擦抵抗が大きくなる構造が採用されている。このように、滑り止め構造部360を設けることで、指が滑り難いため、スライド部材300Dを容易にスライドさせることが可能となる。なお、滑り止め構造部360の一例として、金属製のスライド部材300Dの表面にブラスト処理を施すことにより、微小な凹凸を設ける構成を採用し得る。
【0045】
なお、操作部の具体例として、凸部(変形例2)、凹部(変形例3)、孔(変形例4)、滑り止め構造部(変形例5)をそれぞれ示した。しかしながら、操作部については、凸部,凹部,孔、及び滑り止め構造部のうちの少なくともいずれか一つにより構成されていればよい。従って、操作部については、適宜、これらを二つ以上組み合わせて構成してもよい。
【0046】
以下、実施形態2〜8に、スライド部材の構成が上記実施形態とは異なる場合の構成を示す。その他の蓋体及びタブの構成および作用については実施形態1と略同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0047】
(実施形態2)
図15は本発明の実施形態2に係る缶蓋の平面図である。
図15においては、蓋体とタブについては、主要な構成のみを簡略的に示している。また、
図15においては、スライド部材300Eが初期位置に位置している状態を示している。
【0048】
図示のように、本実施形態に係る缶蓋10においても、蓋体100と、蓋体100に固定されるタブ200と、蓋体100に取付けられるスライド部材300Eとから構成される。また、本実施形態に係るスライド部材300Eにおいても、蓋体100に設けられた第2リベット部140Eによって回動自在に軸支されている。ただし、第2リベット部140Eの位置は、上記実施形態1の場合とは異なっている。
【0049】
そして、本実施形態に係るスライド部材300Eの場合には、初期位置において、蓋体100とタブ200との間の隙間内に入り込むように構成されている。また、本実施形態に係るスライド部材300Eは、矩形状の板状部材により構成されており、かつ一端側が第2リベット部140Eにより回動自在に軸支され、他端側には操作部としての凸部330Eが形成されている。そして、この凸部330Eの近傍の部位が挿入部310Eとしての役割を担っている。
【0050】
以上のように構成される本実施形態に係る缶蓋10においても、スライド部材300Eを図中矢印R方向に回転(スライド)させることで、挿入部310Eが蓋体100に設けられた突出部130Eに接触し、その後、突出部130Eの上に乗り上って摺接する。従って、第1リベット部120を支点として、タブ200の後端部230が蓋体100の表面から離れる方向に移動する。これにより、実施形態1の場合と同様に、後端部230と蓋体100との間に隙間が形成される。
【0051】
以上のように、本実施形態においても、上記実施形態1の場合と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態において
は、突出部130Eとして、タブ200の回転方向の移動を規制する廻り止め突起としての突出部を利用
している。また、挿入部310Eの構成として、
図10に示した変形例1のように、挿入部310Eの厚み方向の高さがスライド方向の先端側と後端側とで異なるようにすることもできる。更に、本実施形態の場合には、操作部としての凸部330Eを設ける場合を示したが、操作部については、上記変形例3〜5に示したように、各種の構成を採用することができる。
【0052】
なお、本実施形態で示したスライド部材300Eは、タブ200における指掛かりリング250の外側かつ図中右側で、第2リベット部140Eによって、回動自在に軸支される場合を示した。しかしながら、スライド部材300Eを回動自在に軸支させる位置は、これに限られることはない。例えば、指掛かりリング250内に配置してもよいし、指掛かりリング250の外側かつ図中上側に配置させることもできる。また、スライド部材300Eを初期位置からスライド(回転)させる方向についても特に限定されるものではない。
【0053】
(
実施形態3)
図16には、
本発明の実施形態3が示されている。
図16は
本発明の実施形態3に係る缶蓋の平面図である。
図16においては、蓋体とタブについては、主要な構成のみを簡略的に示している。また、
図16においては、スライド部材300Fが初期位置に位置している状態を示している。
【0054】
図示のように、本
実施形態に係る缶蓋10においても、蓋体100と、蓋体100に固定されるタブ200と、蓋体100に取付けられるスライド部材300Fとから構成される。また、本
実施形態に係るスライド部材300Fは、タブ200を固定するための第1リベット部120によって、回動自在に軸支されている。つまり、第1リベット部120は、タブ200を固定する役割と、スライド部材300Fを回動自在に軸支する役割とを担っている。
【0055】
そして、本
実施形態に係るスライド部材300Fの場合には、初期位置においては、実施形態1の場合と同様に、蓋体100とタブ200との間の隙間内には入り込んでいない。また、本
実施形態に係るスライド部材300Fは、略扇形の板状部材により構成されており、回転(スライド)させる方向の先端側には挿入部310Fが設けられ、後端側には、操作部としての凸部330Fが形成されている。
【0056】
以上のように構成される本
実施形態に係る缶蓋10においても、スライド部材300Fを図中矢印R方向に回転(スライド)させることで、挿入部310Fが蓋体100とタブ200との間の隙間内に入り込んだ後に、突出部130Fに接触し、その後、突出部130Fの上に乗り上がって摺接する。従って、第1リベット部120を支点として、タブ200の後端部230が蓋体100の表面から離れる方向に移動する。これにより、実施形態1の場合と同様に、後端部230と蓋体100との間に隙間が形成される。
【0057】
以上のように、本
実施形態においても、上記実施形態1の場合と同様の効果を得ることができる。また、本
実施形態において
は、突出部130Fとして、タブ200の回転方向の移動を規制する廻り止め突起としての突出部を利用
している。また、挿入部310Fの構成として、
図10に示した変形例1のように、挿入部310Fの厚み方向の高さがスライド方向の先端側と後端側とで異なるようにすることもできる。更に、本
実施形態の場合には、操作部としての凸部330Fを設ける場合を示したが、操作部については、上記変形例3〜5に示したように、各種の構成を採用することができる。
【0058】
(実施形態4)
図17には、本発明の実施形態4が示されている。
図17は本発明の実施形態4に係る缶蓋の平面図である。なお、平面図の左側にスライド部材付近の断面図も示している。
図17においては、蓋体とタブについては、主要な構成のみを簡略的に示している。また、
図17においては、スライド部材300Gが初期位置に位置している状態を示している。
【0059】
図示のように、本実施形態に係る缶蓋10においても、蓋体100と、蓋体100に固定されるタブ200と、スライド部材300Gとから構成される。本実施形態に係るスライド部材300Gは、矩形状の板状部材から構成され、スライド方向(図中、矢印S方向)に垂直な方向の両端部に、折り曲げ加工部371G,372Gが設けられている。また、タブ200には、指掛かりリング250を介して両側の直線状部分251,252にカール加工が施されている。そして、スライド部材300Gは、上記の折り曲げ加工部371G,372Gがタブ200におけるカール加工が施された直線状部分251,252に差し込まれるようにして取り付けられている。従って、本実施形態の場合には、上記各実施形態の場合とは異なり、スライド部材を回動自在に軸支するためのリベットは設けられてはいない。
【0060】
また、本実施形態に係るスライド部材300Gは、その中央に凸部330Gが設けられている。そして、スライド部材300Gは蓋体100とタブ200との間の隙間内に配置される。このとき、タブ200の裏面側(蓋体100側)から表面側に向けて、凸部330Gが指掛かりリング250から突出するように配置される。また、この凸部330Gの両側近傍の部位が、それぞれ挿入部310Gとしての役割を担っている。
【0061】
以上のように構成される本実施形態に係る缶蓋10においても、スライド部材300Gを図中矢印S方向にスライドさせることで、一対の挿入部310Gが蓋体100に設けられた一対の突出部130Gにそれぞれ接触し、その後、これらの突出部130Gの上に乗り上がって摺接する。従って、第1リベット部120を支点として、タブ200の後端部230が蓋体100の表面から離れる方向に移動する。これにより、実施形態1の場合と同様に、後端部230と蓋体100との間に隙間が形成される。なお、本実施形態においては、スライド部材300Gにおける凸部330の両端が、タブ200に設けられた指掛かりリング250の両側面にガイドされることにより、スライド部材300Gのスライド方向が案内される。
【0062】
以上のように、本実施形態においても、上記実施形態1の場合と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態において
は、突出部130Gとして、タブ200の回転方向の移動を規制する廻り止め突起としての突出部を利用
している。更に、挿入部310Gの構成として、
図10に示した変形例1のように、挿入部310Gの厚み方向の高さがスライド方向の先端側と後端側とで異なるようにすることもできる。
【0063】
なお、本実施形態においては、スライド部材300Gを図中上下方向にスライド可能に構成する場合を示したが、図中、左右方向にスライド可能に構成することもできる。この場合においても、スライド部材300Gが初期位置からスライドさせる過程で、スライド部材300Gに摺接する突出部を蓋体10
0に設ければよい。また、本実施形態においては、スライド部材300Gを初期位置から図中下方向にスライドさせる場合の構成を示したが、スライド部材300Gを初期位置から図中上方向にスライドさせるように構成してもよい。勿論、この場合には、突出部をスライド部材300Gに対して、図中上側に設ける必要があることは言うまでもない。
【0064】
(実施形態5)
図18には、本発明の実施形態5が示されている。
図18は本発明の実施形態5に係る缶蓋の平面図である。
図18においては、蓋体とタブについては、主要な構成のみを簡略的に示している。また、
図18においては、スライド部材300Hが初期位置に位置して
いる状態を示している。
【0065】
図示のように、本実施形態に係る缶蓋10においても、蓋体100と、蓋体100に固定されるタブ200と、スライド部材300Hとから構成される。本実施形態に係るスライド部材300Hには、操作部としての一対の凸部330Hが設けられている。これら一対の凸部330Hは、タブ200の両側付近にそれぞれ位置するように構成されている。また、蓋体100には、スライド部材300Hのスライド方向を案内するための一対のガイド凸部150が設けられている。本実施形態の場合にも、上記実施形態4の場合と同様に、スライド部材を回動自在に軸支するためのリベットは設けられてはいない。
【0066】
本実施形態に係るスライド部材300Hは、略矩形状の板状部材により構成されており、その両端付近にそれぞれ上記の凸部330Hが設けられている。そして、スライド部材300Hは蓋体100とタブ200との間の隙間内に配置される。このとき、スライド部材300Hの両端が、一対のガイド凸部150に挟まれた状態となるように配置される。また、スライド部材300Hのうち、初期状態において、蓋体100とタブ200の間に挟まれる部位が挿入部310Hとしての役割を担っている。従って、挿入部310Hは一対設けられている。
【0067】
以上のように構成される本実施形態に係る缶蓋10においても、スライド部材300Hを図中矢印S方向にスライドさせることで、一対の挿入部310Hが蓋体100に設けられた一対の突出部130Hに接触し、その後、これらの突出部130Hの上に乗り上がって摺接する。従って、第1リベット部120を支点として、タブ200の後端部230が蓋体100の表面から離れる方向に移動する。これにより、実施形態1の場合と同様に、後端部230と蓋体100との間に隙間が形成される。なお、本実施形態においては、スライド部材300Hの両端が、蓋体100に設けられた一対のガイド凸部150にガイドされることにより、スライド部材300Hのスライド方向が案内される。
【0068】
以上のように、本実施形態においても、上記実施形態1の場合と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態において
は、突出部130Hとして、タブ200の回転方向の移動を規制する廻り止め突起としての突出部を
利用している。また、挿入部310Hの構成として、
図10に示した変形例1のように、挿入部310Hの厚み方向の高さがスライド方向の先端側と後端側とで異なるようにすることもできる。また、本実施形態の場合には、操作部としての凸部330Hを設ける場合を示したが、操作部については、上記変形例3〜5に示したように、各種の構成を採用することができる。更に、本実施形態にお
いては、スライド部材300Hは、初期状態において、蓋体100とタブ200との間の隙間内に配置される場合の構成を説明した。しかしながら、初期状態においては、スライド部材300Hをタブ200の外側(図中上側)に配置させており、スライド部材300Hをスライドさせる過程で、スライド部材300Hが、蓋体100とタブ200との間の隙間内に進入するように構成させることも可能である。
【0069】
(実施形態6)
図19には、本発明の実施形態6が示されている。
図19は本発明の実施形態6に係る缶蓋の平面図である。なお、平面図の右側にスライド部材付近の断面図と、側面図も示している。
図19においては、蓋体とタブについては、主要な構成のみを簡略的に示している。また、
図19においては、スライド部材300Iが初期位置に位置している状態を示している。
【0070】
図示のように、本実施形態に係る缶蓋10においても、蓋体100と、蓋体100に固
定されるタブ200と、スライド部材300Iとから構成される。本実施形態の場合にも、上記実施形態4及び5の場合と同様に、スライド部材を回動自在に軸支するためのリベットは設けられてはいない。
【0071】
本実施形態に係るスライド部材300Iは、タブ200に対して、指掛かりリング250を介して両側の直線状部分のうちの一方の直線状部分251を覆い囲むように取り付けられている。なお、スライド部材300Iは、矩形状の板状部材から構成され、当該板状部材に折り曲げ加工を施すことにより、直線状部分251に取付けられている。本実施形態においては、板状部材の両端の先端同士が接触するように折り曲げ加工が施されている場合を示しているが、これらの先端同士の間に隙間が形成されてもよい。また、本実施形態においては、スライド部材300Iが、タブ200の表面側から裏面側(蓋体100側)に向かって折り曲げ加工が施される場合を示しているが、裏面側から表面側に向かって折り曲げ加工を施しても良い。以上の構成により、スライド部材300Iを直線状部分251に沿ってスライドさせることが可能となる。
【0072】
本実施形態においては、スライド部材300Iのうち、蓋体100とタブ200の間に挟まれる部位が挿入部310Iとしての役割を担っている。
【0073】
以上のように構成される本実施形態に係る缶蓋10においても、スライド部材300Iを図中矢印S方向にスライドさせることで、挿入部310Iが蓋体100に設けられた突出部130Iに接触し、その後、突出部130Iの上に乗り上がって摺接する。従って、第1リベット部120を支点として、タブ200の後端部230が蓋体100の表面から離れる方向に移動する。これにより、実施形態1の場合と同様に、後端部230と蓋体100との間に隙間が形成される。
【0074】
以上のように、本実施形態においても、上記実施形態1の場合と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態において
は、突出部130Iとして、タブ200の回転方向の移動を規制する廻り止め突起としての突出部を利用
している。なお、本実施形態においては、スライド部材300Iの移動可能範囲が狭いため、突出部130Iへの乗り上げをより確実にさせるために、右下に示した側面図のように、突出部130Iに向かって伸びる板状部380Iを設けると好適である。また、本実施形態においては、スライド部材300Iが取り付けられる部分は、直線状に伸びる直線状部分251の場合を説明した。しかしながら、タブによっては、指掛かりリングの両側が、曲線状に伸びるように構成される場合がある。この場合でも、曲線状に伸びる部分の幅が一定であれば、本実施形態と同様のスライド部材を適用しても、スライド移動させることは可能であるので、本実施形態と同様の構成を採用し得る。
【0075】
(実施形態7)
図20には、本発明の実施形態7が示されている。
図20は本発明の実施形態7に係る缶蓋の平面図である。なお、平面図の右側にスライド部材付近の断面図も示している。
図20においては、蓋体とタブについては、主要な構成のみを簡略的に示している。また、
図20においては、スライド部材300Jが初期位置に位置している状態を示している。
【0076】
図示のように、本実施形態に係る缶蓋10においても、蓋体100と、蓋体100に固定されるタブ200と、スライド部材300Jとから構成される。本実施形態の場合にも、上記実施形態4〜6の場合と同様に、スライド部材を回動自在に軸支するためのリベットは設けられてはいない。
【0077】
本実施形態に係るスライド部材300Jは、タブ200に対して、タブ200の両側の直線状部分251,252の両者を覆い囲むように取り付けられている。なお、スライド
部材300Jは、矩形状の板状部材から構成され、当該板状部材に折り曲げ加工を施すことにより、タブ200に取付けられている。本実施形態においては、板状部材の両端の先端同士の間に隙間が形成されるように折り曲げ加工が施されている場合を示しているが、これらの先端同士を接触させてもよい。また、本実施形態においては、スライド部材300Jが、タブ200の表面側から裏面側(蓋体100側)に向かって折り曲げ加工が施される場合を示しているが、裏面側から表面側に向かって折り曲げ加工を施しても良い。以上の構成により、スライド部材300Jをタブ200に沿ってスライドさせることが可能となる。
【0078】
本実施形態においては、スライド部材300Jのうち、蓋体100とタブ200の間に挟まれる部位が挿入部310Jとしての役割を担っている。
【0079】
以上のように構成される本実施形態に係る缶蓋10においても、スライド部材300Jを図中矢印S方向にスライドさせることで、挿入部310Jが蓋体100に設けられた突出部130Jに接触し、その後、突出部130Jの上に乗り上がって摺接する。従って、第1リベット部120を支点として、タブ200の後端部230が蓋体100の表面から離れる方向に移動する。これにより、実施形態1の場合と同様に、後端部230と蓋体100との間に隙間が形成される。
【0080】
以上のように、本実施形態においても、上記実施形態1の場合と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態において
は、突出部130Jとして、タブ200の回転方向の移動を規制する廻り止め突起としての突出部を利用
している。なお、本実施形態においても、上記実施形態6の場合と同様に、突出部130Jへの乗り上げをより確実にさせるために、突出部130Jに向かって伸びる板状部を設けてもよい。
【0081】
(実施形態8)
図21には、本発明の実施形態8が示されている。
図21は本発明の実施形態8に係る缶蓋の平面図である。なお、平面図の下側にはスライド部材付近の側面図(平面図において左側から見た図)も示している。
図21においては、蓋体とタブについては、主要な構成のみを簡略的に示している。また、
図21においては、スライド部材300Kが初期位置に位置している状態を示している。
【0082】
図示のように、本実施形態に係る缶蓋10においても、蓋体100と、蓋体100に固定されるタブ200と、スライド部材300Kとから構成される。
【0083】
本実施形態に係るスライド部材300Kは、タブ200に対して、回動自在に設けられている。より具体的には、本実施形態に係るスライド部材300Kは、タブ200に設けられた貫通孔260に挿通される軸部370Kと、軸部370Kの一端側に固定される挿入部310Kと、軸部370Kの他端側に固定されるツマミ部380Kとから構成されている。以上の構成により、ツマミ部380Kを矢印R方向に回転させることにより、挿入部310Kを回転(スライド)させることが可能となる。
【0084】
以上のように構成される本実施形態に係る缶蓋10においても、ツマミ部380Kを回転させることにより、挿入部310Kをスライドさせることで、挿入部310Kが蓋体100に設けられた突出部130Kに接触し、その後、突出部130Kの上に乗り上がって摺接する。従って、第1リベット部120を支点として、タブ200の後端部230が蓋体100の表面から離れる方向に移動する。これにより、実施形態1の場合と同様に、後端部230と蓋体100との間に隙間が形成される。
【0085】
以上のように、本実施形態においても、上記実施形態1の場合と同様の効果を得ること
ができる。また、本実施形態においても、上記実施形態1で説明したように、突出部を蓋体100ではなくタブ200に設けることも可能である。更に、挿入部310Kの構成として、
図10に示した変形例1のように、挿入部310Kの厚み方向の高さがスライド方向の先端側と後端側とで異なるようにすることもできる。
【0086】
(その他)
以上の実施形態においては、飲料缶に備えられるパーシャルオープン型の缶蓋を例にして説明した。しかしながら、本発明における缶蓋は、食料缶等に備えられるフルオープン型の缶蓋にも適用可能である。