特許第6972537号(P6972537)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6972537
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】壁構造及び区分構造
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/74 20060101AFI20211111BHJP
   A47B 17/04 20060101ALI20211111BHJP
   A47B 13/10 20060101ALI20211111BHJP
   A47B 13/00 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   E04B2/74 561H
   A47B17/04
   A47B13/10
   A47B13/00 Z
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-218467(P2016-218467)
(22)【出願日】2016年11月8日
(65)【公開番号】特開2018-76689(P2018-76689A)
(43)【公開日】2018年5月17日
【審査請求日】2019年9月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004075
【氏名又は名称】ヤマハ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120329
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 一規
(74)【代理人】
【識別番号】100106264
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 耕治
(72)【発明者】
【氏名】加藤 信一
【審査官】 須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】 特開平03−257497(JP,A)
【文献】 特開平03−049398(JP,A)
【文献】 特開2003−144239(JP,A)
【文献】 特開平07−107588(JP,A)
【文献】 特開2007−304446(JP,A)
【文献】 米国特許第06520280(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/62−1/99
E04B 2/74
A47B 17/04
A47B 13/10
A47B 13/00
G10K 11/26
G10K 11/28
H04R 1/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内スペースを区分する壁構造であって、
前面に前方から入射する音波を反射して三次元的に収束させる集音形状を備え、
前記集音形状が、同軸の複数の二次曲線回転面を有し、前記複数の二次曲線回転面の焦点位置が等しいことを特徴とする壁構造。
【請求項2】
室内を1又は複数のスペースに区分した区分構造であって、
前記室内を区分する壁構造と、
前記スペース内部に載置されるテーブルと
を備え、
前記テーブルが、二名の話者が対面して着席するような切欠きと、前記二名の話者の側面の一方側に、載置する遠隔会議端末の配置位置を示すマーキングとを有し、
前記壁構造が、
前面に前方から入射する音波を反射して収束させる1又は複数の集音形状を有し、
前記二名の話者の背面と、反射した音波が上記マーキングに収束するような位置とに配置される区分構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁構造及び区分構造に関する。
【背景技術】
【0002】
室内に間仕切りを設置して会議や商談等に用いる打ち合わせスペースが形成されている。企業秘密や個人情報等について話し合う場合には、会話内容が打ち合わせスペースの外部に漏れないようにすることが望まれる。そこで、間仕切りパネルにスピーカーを設け、マスキング音を放音することによって、打ち合わせスペース内での会話内容が外部で聞き取れないようにする技術が実用化されている(特開2012−82582号公報参照)。
【0003】
しかしながら、マスキング音を用いる場合、周囲の環境ノイズが大きくなるという問題が生じる。つまり複数の商談スペースを隣接して設ける場合、隣の打ち合わせスペースの会話を聞き取れなくするためのマスキング音があるため、打ち合わせスペース内で比較的大きな声で会話する必要が生じるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−82582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記不都合に鑑みて、本発明は、周囲の環境ノイズを大きくすることなく、会話内容が外部に伝わり難くすることができる壁構造及び区分構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するためになされた発明は、室内スペースを区分する壁構造であって、前面に前方から入射する音波を反射して収束させる1又は複数の集音形状を備えることを特徴とする壁構造である。
【0007】
前記集音形状が二次曲線回転面、この二次曲線回転面の一部、又はその一部の組み合わせであってもよい。
【0008】
前記二次曲線回転面が回転放物面であってもよい。
【0009】
前記二次曲線回転面が回転楕円面であってもよい。
【0010】
また、前記課題を解決するためになされた別の発明は、室内を1又は複数のスペースに区分した区分構造であって、前記室内を区分する当該壁構造と、前記スペース内部に載置されるテーブルとを備える区分構造である。
【0011】
前記テーブルが着席位置を誘導する誘導構造を有するとよい。
【0012】
なお、「壁」とは、直立した壁に限られず、例えば天井、床等、空間を区分する面を有するものを広く含む概念である。「三次元的に収束させる形状」とは、同一の点から入射する音波に対して表面の2以上の点での反射波が同一の点に到達し、この2以上の点の反射波の軌跡が2以上の平面状に描かれる形状を意味する。また、「二次曲線回転面」、「回転放物面」及び「回転楕円面」は、複数の平面や球面で近似される面であってもよい。また、「二次曲線回転面の一部」とは、中心軸周りの全周にわたって存在していないものを意味する。また、「着席位置」とは、話者が着座する位置に限られず、立って会話する場合に話者が立つ位置を含む。
【発明の効果】
【0013】
本発明の壁構造及び区分構造は、当該壁構造が前方から入射する音波を反射して収束させる集音形状を有することによって、当該壁構造の前では比較的小さい声で会話しても、互いの声を比較的容易に聞き取ることができる。このため、話者の声が自然と小さくなり、外部に声が漏れて会話内容が第三者に聞き取られることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態の区分構造により形成される打ち合わせスペースの模式的平面図である。
図2図1の商談スペースの模式的A−A線断面図である。
図3】本発明の図1とは異なる区分構造により形成される打ち合わせスペースの模式的平面図である。
図4図3の商談スペースの模式的B−B線断面図である。
図5】本発明の図1及び図3とは異なる区分構造により形成される打ち合わせスペースの模式的平面図である。
図6】本発明の図1図3及び図5とは異なる壁構造の模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
【0016】
[第一実施形態]
図1及び図2に示す本発明の第一実施形態に係る区分構造は、間仕切り1と、テーブル2とを含む住器セットによって形成される。当該区分構造は、図示するように床面に配置することによって、打ち合わせスペースを形成する。具体的には、間仕切り1によってテーブル2の近傍の空間を周囲の空間と区分することによって、室内に打ち合わせスペースが画定される。
【0017】
本実施形態の区分構造によって形成される打ち合わせスペースは、図1に示すように、2人の話者Pがテーブル2を挟んで一対一で会話するために特に好適に用いられるが、より多くの話者Pによる会話や、遠隔会議システムを使用するためにも使用することができる。
【0018】
<間仕切り>
間仕切り1は、本発明の別の実施形態に係る壁構造を有する住設材料3を備える。間仕切り1は、住設材料3を一定の高さに保持すると共に、住設材料3より下方を仕切る腰壁部4を有する構成とすることができる。
【0019】
(住設材料)
住設材料3の壁構造は、前面(テーブル2側の面)に、前方から入射する音波を反射して収束させる1又は複数の集音形状を備える。この集音形状は、前方から入射する音波を反射して三次元的に収束させる集音形状であることが好ましい。
【0020】
このように、当該区分構造は、当該壁構造を備える住設材料3を有することによって、打ち合わせスペースで会話する話者Pが相手の声を聞き取りやすくなり、自然と声が小さくなる。このため、打ち合わせスペースの周囲の環境ノイズを大きくすることなく、話者Pの声が打ち合わせスペースの外部に漏れて会話内容が第三者に聞き取られることが防止される。
【0021】
当該壁構造の三次元集音形状としては、二次曲線回転面、この二次曲線回転面の一部、又はその一部の組み合わせが好適に用いられる。この二次曲線回転面は、複数の平面を並べて配置することによって近似したものであってもよい。当該壁構造の三次元集音形状が複数の二次曲線回転面を含む場合、複数の二次曲線回転面が同軸であることが好ましい。当該壁構造の三次元集音形状に採用される二次曲線回転面の回転軸は、打ち合わせスペースにおいて想定される話者Pの頭部を通る水平な軸であることが好ましい。また、当該壁構造の三次元集音形状の反射波が収束する焦点位置としては、打ち合わせスペースにおいて想定される話者Pの頭部近傍であることが好ましい。
【0022】
当該壁構造の三次元集音形状の焦点位置に対応する音源位置としては、入射波が平行となる無限遠とすることができる。このとき、当該壁構造の理想的な三次元集音形状は、二次曲線回転面の一種である回転放物面となる。このように、当該壁構造の三次元集音形状が回転放物面であることによって、テーブル2反対側に当該壁構造に対向して複数の話者Pが存在する場合に、これら複数の話者Pの声を当該壁構造に背を向けて位置する話者Pに効率よく収束させることで、当該壁構造に背を向けて位置する話者Pが会話を聞き取りやすくなる。
【0023】
また、当該壁構造の三次元集音形状の焦点位置に対応する音源位置は、テーブル2反対側に当該壁構造に対向して位置する話者Pの想定される頭部近傍としてもよい。このとき、当該壁構造の理想的な三次元集音形状は、二次曲線回転面の一種である回転楕円面となる。このように、当該壁構造の三次元集音形状が回転楕円面であることによって、2人の話者Pがテーブル2を挟んで会話する場合に、一方の話者Pの声を他方の話者Pに効率よく収束させることができる。
【0024】
<テーブル>
テーブル2は、話者Pの着席位置を誘導する誘導構造を有する。図1の区分構造における誘導構造は、天板に人の胴が入り込むよう形成された切欠き4である。このように、テーブル2が誘導構造を有することによって、当該壁構造によって音が収束する位置に話者Pを誘導し、会話が打ち合わせスペースの外部に漏れることをより確実に防止する。
【0025】
なお、「人の胴が入り込むよう形成された」とは、実際に話者Pが切欠き5の中に入り込んで使用するものに限定されず、話者Pがテーブル2の天板の側縁から適当な間隔を空けて着座するために切欠き5に正対するような形状を含む。
【0026】
[第二実施形態]
図3及び図4に示す本発明の第二実施形態に係る区分構造は、第1間仕切り11a及び第2間仕切り11bと、テーブル12とを含む。当該区分構造において、テーブル12は、第2間仕切り11に取り付けられている。当該区分構造は、図示するように床面に配置することによって、室内に打ち合わせスペースを形成する。
【0027】
本実施形態の区分構造によって形成される打ち合わせスペースは、図3に示すように、2人の話者Pが遠隔会議システムを使用して、遠隔地の話者Pと打ち合わせを行うために特に好適に用いられる。
【0028】
<第1間仕切り>
第1間仕切り11aは、それ自体が本発明のまた別の実施形態である2つの当該壁構造を有する住設材料13aを備える。当該第1間仕切り11aは、2つの住設材料13aを一定の高さに並んで保持すると共に、住設材料13aより下方を仕切る腰壁部14aを有する構成とすることができる。なお、2つの住設材料13aは一体に形成されていてもよい。
【0029】
(住設材料)
住設材料13aの壁構造は、前面(テーブル12側の面)に前方から入射する音波を反射して収束させる集音形状を備える。この集音形状は、前方から入射する音波を反射して、テーブル12の前に並んで着席する2人の話者Pの頭部にそれぞれ反射波を三次元的に収束させる三次元集音形状とすることができる。この当該壁構造の三次元集音形状としては、図1の間仕切り1における壁構造の三次元集音形状と同様とすることができるが、三次元集音形状を構成する二次曲線回転面の回転軸は、話者Pの頭部近傍及び遠隔会議端末T近傍を通るよう傾斜してもよい。
【0030】
<第2間仕切り>
第2間仕切り11bは、それ自体が本発明のまた別の実施形態である壁構造を有する住設材料13bを備える。当該第2間仕切り11bは、住設材料13bを一定の高さに保持すると共に、住設材料13bより下方を仕切る腰壁部14bを有する構成とすることができる。
【0031】
(住設材料)
住設材料13bの壁構造は、前面(テーブル12側の面)に前方から入射する音波を反射して収束させる集音形状を備える。この集音形状は、前方から入射する音波を反射して、テーブル12上に配置され、スピーカー及びマイクを有する遠隔会議端末Tに反射波を三次元的に収束させる三次元集音形状とすることが好ましい。この第2間仕切り11bの住設材料13bは、テーブル12よりも上側にのみ配置されてもよい。
【0032】
この住設材料13bの壁構造における三次元集音形状としては、図1の住設材料3の壁構造における三次元集音形状と同様とすることができる。なお、住設材料13bの壁構造は、三次元集音形状の回転軸が遠隔会議端末T近傍及び2人の話者Pの頭部の中間点近傍を通るよう傾斜していてもよい。
【0033】
当該区分構造は、当該壁構造を有する第1間仕切り11a及び第2間仕切り11bを備えることによって、遠隔会議端末Tのスピーカーの音量を小さくしても、話者Pがスピーカーの音声を聞き取りやすい。このため当該区分構造を用いることで、遠隔会議端末Tのスピーカーの音量を小さくして、打ち合わせスペースの外部に遠隔会議端末Tのスピーカーの音声が漏れ出ることを防止できる。
【0034】
<テーブル>
テーブル12は、話者Pの着席位置を誘導する誘導構造である2つの切欠き15を有する。図3のテーブル12の切欠き15は、図1のテーブル2の切欠き5と同様とすることができる。
【0035】
また、テーブル12は、遠隔会議端末Tを配置すべき位置を示す位置決め構造16を有する。この位置決め構造16としては、例えば着色によるマーキング、台座の設置等が適用できる。
【0036】
[第三実施形態]
図5に示す本発明の第三実施形態に係る区分構造は、1対の第1間仕切り21a及び第2間仕切り21bと、テーブル22とを含む。1対の第1間仕切り21aは互いに対向するよう配置され、第2間仕切り21bは1対の第1間仕切り21aの側方に配置される。当該区分構造は、図示するように床面に配置することによって、室内に打ち合わせスペースを形成する。
【0037】
本実施形態の区分構造によって形成される打ち合わせスペースは、2人の話者Pが遠隔会議システムを使用して、遠隔地の話者Pと打ち合わせを行うために特に好適に用いられる。本実施形態の区分構造では、2人の話者Pがテーブルを挟んで向かい合うよう着席する。
【0038】
<第1間仕切り>
第1間仕切り21aは、それ自体が本発明のまた別の実施形態である壁構造をそれぞれ備える2つの住設材料23aを有する。当該第1間仕切り21aは、2つの住設材料23aを一定の高さに並んで保持すると共に、住設材料23aより下方を仕切る腰壁部24aを有する構成とすることができる。
【0039】
(住設材料)
住設材料23aの壁構造は、前面(テーブル22側の面)に前方から入射する音波を反射して収束させる集音形状を備える。この集音形状は、前方から入射する音波を反射して、テーブル22の前に着席する話者Pの頭部にそれぞれ反射波を三次元的に収束させる三次元集音形状とされることが好ましい。この住設材料23aの壁構造における三次元集音形状としては、図1の住設材料3の壁構造における三次元集音形状と同様とすることができる。
【0040】
<第2間仕切り>
第2間仕切り21bは、それ自体が本発明のまた別の実施形態である壁構造を備える住設材料23bを有する。当該第2間仕切り21bは、住設材料13bを一定の高さに保持すると共に、住設材料23bより下方を仕切る腰壁部24bを有する構成とすることができる。
【0041】
(住設材料)
住設材料23bの壁構造は、前面(テーブル22側の面)に前方から入射する音波を反射して収束させる集音形状を有す。この集音形状としては、前方から入射する音波を反射して、テーブル22上に配置される遠隔会議端末Tに反射波を三次元的に収束させる三次元集音形状を有することができる。
【0042】
<テーブル>
テーブル22は、話者Pの着席位置を誘導する誘導構造である2つの切欠き25を有する。図5のテーブル12の切欠き25は、図1のテーブル2の切欠き5と同様とすることができる。
【0043】
また、テーブル22は、遠隔会議端末Tを配置すべき位置を示す位置決め構造26を有する。この位置決め構造26としては、例えば着色によるマーキング、台座の設置等が適用できる。
【0044】
[第四実施形態]
図6に、本発明のさらに異なる実施形態に係る壁構造を有する住設材料33を示す。この当該住設材料33の壁構造は、前方から入射する音波を反射して収束させる複数の集音形状を備える。本実施形態の集音形状は、前方から入射する音波を反射して三次元的に収束させる複数の二次曲線回転面から形成される三次元集音形状である。
【0045】
具体的には、当該壁構造の三次元集音形状は、焦点位置が等しく、頂点位置が異なる複数の二次曲線回転面が、同心円状に配置されている。これら複数の二次曲線回転面は、焦点を頂点とする円錐面によって接続されている。
【0046】
このように、当該壁構造は、集音形状が複数の二次曲線回転面を有することによって、全体の厚さを小さくすることができ、打ち合わせスペース間にデッドスペースが形成されにくいため、室内空間を有効に利用することができる。
【0047】
[その他の実施形態]
前記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、前記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて前記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
【0048】
当該区分構造は、4以上の間仕切りを備えるものであってもよく、複数のテーブルを備えてもよい。
【0049】
当該区分構造におけるテーブルの着席位置の誘導構造やスピーカーの位置決め構造の数は、話者及び遠隔会議端末の数に合わせて任意に増減することができる。また、当該区分構造におけるテーブルは、着席位置の誘導構造やスピーカーの位置決め構造を有しないものであってもよい。
【0050】
当該区分構造におけるテーブルの誘導構造は、天板の切欠きに限定されず、例えば天板の下に椅子及び話者の脚を入れることが可能な領域を限定するような側板、テーブル脚等の構造であってもよい。
【0051】
間仕切りは、3以上の壁構造を有してもよい。
【0052】
当該壁構造は、建物の一部をなす固定壁や天井を形成するために使用してもよい。これにより、天井からの反射波が間仕切りの上方の空間から打ち合わせスペースの外部に漏れ出ることを抑制することができる。
【0053】
当該壁構造は、複数の平面又は比較的平坦な曲面を含み、各面の法線が1又は複数の点で交差するよう各面を傾斜させたものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明に係る壁構造及び区分構造は、室内空間を分割して複数の打ち合わせスペースを形成するために特に好適に利用できる。
【符号の説明】
【0055】
1,11a,11b,21a,21b 間仕切り
2,12,22 テーブル
3,13a,13b,23a,23b,33 壁構造
4,14a,14b,24a,24b 腰壁部
5,15,25 切欠き
16,26 位置決め構造
P 話者
T 遠隔会議端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6