(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第4半導体領域の内部に選択的に設けられ、前記第2トレンチの、前記第5半導体領域側に対して反対側の側壁を覆う、前記第4半導体領域よりも不純物濃度が高い第2導電型の第9半導体領域をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の半導体装置。
前記第7半導体領域は、前記第2トレンチの底面から前記第4半導体領域の内部に放射状に第2導電型不純物が拡散されてなる円形状または楕円状の断面形状を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の半導体装置。
前記第3半導体領域は、前記第1トレンチの底面から前記第1半導体領域の内部に放射状に第2導電型不純物が拡散されてなる円形状または楕円状の断面形状を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一つに記載の半導体装置。
【背景技術】
【0002】
従来、パワー半導体素子の高信頼性化、小型化および低コスト化を目的として、縦型パワー半導体素子と、この縦型パワー半導体素子の制御・保護回路用の横型半導体素子と、を同一の半導体基板(半導体チップ)上に設けたパワー半導体装置が公知である(例えば、下記特許文献1〜3参照。)。
【0003】
従来の半導体装置の構造について、出力段用の縦型nチャネルパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)と、制御回路用の横型CMOS(Complementary MOS:相補型MOS)とを同一の半導体基板上に設けたパワー半導体装置を例に説明する。
図17は、従来の半導体装置の構造を示す断面図である。
【0004】
図17に示す従来の半導体装置は、出力段用の縦型nチャネルパワーMOSFETをトレンチゲート構造の縦型MOSFET110とした車載用のハイサイド型パワーIC(Integrated Circuit:集積回路)の一例である。
図17に示す従来の半導体装置は、半導体基板113上に出力段部141および回路部142を備える。半導体基板113は、n
+型出発基板101のおもて面上にn
-型半導体層102をエピタキシャル成長させてなるエピタキシャル基板である。
【0005】
出力段部141には、出力段用の縦型MOSFET110が配置されている。出力段部141において、n
+型出発基板101およびn
-型半導体層102はそれぞれドレイン領域およびドリフト領域として機能する。半導体基板113の裏面(n
+型出発基板101の裏面)に接続されたドレイン電極(ドレイン端子)112は、車載用バッテリーが接続される電源電圧端子(以下、Vcc端子とする)である。
【0006】
半導体基板113のおもて面側(n
-型半導体層102の、n
+型出発基板101側に対して反対側)には、接地端子(以下、GND端子とする)および出力端子(以下、OUT端子とする)が設けられている。OUT端子には、縦型MOSFET110のソース電極(ソース端子)111が接続されている。符号103〜109は、それぞれ縦型MOSFET110のトレンチ、ゲート絶縁膜、ゲート電極、p型ベース領域、n
+型ソース領域、p
++型コンタクト領域および層間絶縁膜である。
【0007】
回路部142には、縦型MOSFET110を制御する制御回路用の横型CMOSなどが配置されている。
図17には、回路部142に配置された制御回路用の横型CMOSを構成する相補に接続された横型pチャネルMOSFETおよび横型nチャネルMOSFET120のうち、横型nチャネルMOSFET120のみを図示する。回路部142において、半導体基板113のおもて面の表面層には、p
-型ウェル領域121が選択的に設けられている。
【0008】
p
-型ウェル領域121の内部には、横型nチャネルMOSFET120のn
+型ソース領域122、n
+型ドレイン領域123およびp
++型コンタクト領域124がそれぞれ選択的に設けられている。p
++型コンタクト領域124は、ソース電極(ソース端子)127とのコンタクト(電気的接触)が形成されるコンタクトホール109aにn
+型ソース領域122とともに露出されている。
【0009】
また、p
-型ウェル領域121の内部には、p
-型ウェル領域121の外周付近に、横型nチャネルMOSFET120と離してp
+型拡散領域131が設けられている。p
+型拡散領域131の深さは、p
-型ウェル領域121の深さと同じか、p
-型ウェル領域121の深さよりも深い。p
+型拡散領域131は、半導体基板113のおもて面上に積層される配線層の電位によるp
-型ウェル領域121の反転を防止する反転防止層として機能する。また、p
+型拡散領域131は、回路部142に内蔵されたサージ保護用の後述する縦型ダイオード130のアノード領域として機能する。
【0010】
p
+型拡散領域131の内部には、配線層133とのコンタクトを形成するp
++型コンタクト領域132が選択的に設けられている。
図17には、横型nチャネルMOSFET120が制御回路内の各種インバータ回路に用いられる場合の一例を示しており、横型nチャネルMOSFET120のソース電極127はGND端子に電気的に接続されている。バックゲートであるp
-型ウェル領域121もp
++型コンタクト領域124およびソース電極127を介してGND端子に電気的に接続されている。
【0011】
横型nチャネルMOSFET120のドレイン電極128には、図示省略する各種横型半導体素子(抵抗素子や、制御回路用の横型CMOSを構成する横型pチャネルMOSFET)が電気的に接続されている。符号122,123,125,126は、横型nチャネルMOSFET120のn
+型ソース領域、n
+型ドレイン領域、ゲート絶縁膜およびゲート電極である。このような車載用のパワーICには、高いサージ耐量、出力段用の縦型MOSFET110の性能向上(低オン抵抗、スイッチング速度の高速化)が要求される。
【0012】
図17に示すパワーICにおいて、Vcc端子とOUT端子との間で高サージ耐量を確保するには、出力段用の縦型MOSFET110のサージ耐量を高くする必要がある。従来、MOSFET単体のサージ耐量および性能を向上したコンタクト構造として、半導体基板の、コンタクトホールに露出する部分に設けたトレンチの内部に電極層を埋め込むことで、当該トレンチの内壁に電極層と半導体部(半導体基板)とのコンタクトを形成したトレンチコンタクト構造が提案されている(例えば、下記特許文献4〜7参照。)。
【0013】
MOSFETをトレンチコンタクト構造とすることで、アバランシェ降伏時の寄生バイポーラ動作を抑制し、サージ耐量を向上させることができる。また、MOSFETをトレンチコンタクト構造とすることで、電極層と半導体部との接触面積が増えるため、コンタクト抵抗を低減させることができる。このため、コンタクト抵抗を維持して単位セル(素子の構成単位)を微細化するか、単位セルのサイズを変えずにコンタクト抵抗を低減させることによって、MOSFETのオン抵抗RonA(mΩcm
2)を低減させることができる。
【0014】
一方、Vcc端子とGND端子との間で高サージ耐量を確保するには、Vcc端子とGND端子との間に並列にサージ電流吸収用(サージ保護用)の縦型ダイオード(不図示)が接続される。この縦型ダイオードは、出力段用の縦型MOSFET110や各種横型回路素子(横型nチャネルMOSFET120等)と同一の半導体基板113に形成される。このとき、工程数の増加を抑制するために、サージ電流吸収用の縦型ダイオードのp型アノード領域は、上述した反転防止層となるp
+型拡散領域131と同時に形成される。
【0015】
サージ電流吸収用の縦型ダイオードのp型アノード領域とp
+型拡散領域131とが同じ構成となるため、回路部142内にも、p
+型拡散領域131とn
-型基板領域102aとで、サージ電流吸収用の縦型ダイオードと同じpn接合構造の縦型ダイオード130が形成される。これは、回路部142内にも、小面積の縦型ダイオード130が複数内蔵されることと等価である。n
-型基板領域102aは、n
-型半導体層102の、p
-型ウェル領域121等が形成されずにそのままの導電型および不純物濃度で残る部分である。
【0016】
このように、パワーICで大きな面積を占める回路部142の一部をサージ保護用の縦型ダイオードとして利用する。これによって、半導体基板113の回路部142以外の部分にサージ保護用の縦型ダイオードを単独で形成する場合よりも、サージ保護用の縦型ダイオードの実効的なpn接合面積が大きくなる。サージ保護用の縦型ダイオードのサージ耐量はpn接合面積に比例して大きくなるため、サージ保護用の縦型ダイオードの実効的なpn接合面積が大きくなることに伴って、パワーICのサージ耐量が向上する。
【0017】
また、縦型ダイオードの耐圧は、温度上昇とともに増加する。このため、仮に、回路部142の一部を利用して形成された小面積の縦型ダイオード130に電流が集中したとしても、当該縦型ダイオード130の耐圧が発熱により増加するため、縦型ダイオード130への電流集中が緩和される。したがって、上述したように回路部142の一部を利用して形成されたサージ保護用の縦型ダイオード130を回路部142内に点在させたとしても、回路部142での局所的な破壊は生じにくい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
しかしながら、上述した従来のパワーIC(
図17参照)において、Vcc端子とGND端子との間の高サージ耐量を実現するには、次の問題があることが新たに判明した。パワーICの回路部142には、横型nチャネルMOSFET120のソースとして高不純物濃度のn
+型ソース領域122が形成されていることで、n
+型ソース領域122をエミッタとし、p
-型ウェル領域121をベースとし、n
-型基板領域102aをコレクタとする縦型の寄生バイポーラ素子143が形成される。
【0020】
横型nチャネルMOSFET120のn
+型ソース領域122は、低電位側のGND端子に電気的に接続されている。このため、サージ電圧の上昇に伴って回路部142に発生した電流(以下、アバランシェ電流とする)144が増加してくると、アバランシェ電流(正孔電流)の一部の電流144aがp
-型ウェル領域121を経由してn
+型ソース領域122に流れ込む。この電流144aがベース電流となり、寄生バイポーラ素子143がオン状態になってスナップバックする。
【0021】
寄生バイポーラ素子143がスナップバックすると、回路部142のインピーダンスが急激に低下して横型nチャネルMOSFET120のn
+型ソース領域122に電流144aが集中する。横型nチャネルMOSFET120のn
+型ソース領域122は比較的小面積で形成されるため、横型nチャネルMOSFET120の破壊電流量は小さい。このため、横型nチャネルMOSFET120のn
+型ソース領域122が電流144aの集中により破壊される虞がある。
【0022】
横型nチャネルMOSFET120のn
+型ソース領域122が電流集中により破壊してしまうと、縦型ダイオード130のpn接合面積を大きくして縦型ダイオード130の破壊耐量を高くしたとしても、寄生バイポーラ素子143がスナップバックする電流144aによってパワーIC全体のサージ耐量が決定してしまう。このため、パワーIC全体のサージ耐量を効果的に向上させることができない。
【0023】
この問題を解消するには、寄生バイポーラ素子143がスナップバックしても回路部142が破壊されない構造(以下、1つ目の構造とする)とする、または、回路部142で寄生バイポーラ素子143がスナップバックしにくい構造(以下、2つ目の構造とする)とする必要がある。上記1つ目の構造では、回路部142で寄生バイポーラ素子143がスナップバックしても回路部142が破壊されなければ、所定の電流値以上では当該寄生バイポーラ素子143が保護用素子となり、縦型ダイオード130よりもサージ電流の吸収能力が大幅に上昇するため、サージ耐量の向上には有用である。しかしながら、回路部142の微細化が進むと、横型nチャネルMOSFET120のn
+型ソース領域122の面積の減少とともに、n
+型ソース領域122とソース電極127とのコンタクトが形成されるコンタクトホール109aの幅が狭くなり、コンタクトホール109aの破壊電流量が小さくなる。このため、寄生バイポーラ素子143のスナップバック後の電流集中によってn
+型ソース領域122につながるコンタクトホール109aが破壊されやすくなり、回路部142の破壊電流量がよりいっそう低下する。このため、回路部142の微細化と破壊電流量の増加とを両立させることは困難である。したがって、上記2つ目の構造を実現して、回路部142で寄生バイポーラ素子143をスナップバックしにくくすることが望まれる。
【0024】
上記特許文献4〜7は、トレンチコンタクト構造による縦型MOSFETの特性改善(サージ耐量向上、低オン抵抗化)に関する技術であり、上記特許文献4〜7には、パワーICの回路部の寄生構造に起因する問題を解消してパワーICのサージ耐量を向上させることについて言及されていない。また、上記特許文献4〜7には、トレンチコンタクト構造によってパワーICの出力段および回路部の特性を同時に改善することについて言及されていない。また、上記特許文献4〜7には、出力段用の縦型半導体素子と回路用の横型半導体素子との両方に適切に適用可能なトレンチコンタクト構造について言及されていない。
【0025】
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、主回路部と当該主回路部を制御する回路部とを同一の半導体基板に備えた半導体装置において、回路部のサージ耐量を向上させることができるとともに、主回路部の電気的特性を向上させることができる半導体装置および半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0026】
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置は、第1素子および第2素子を同一の半導体基板に備えた半導体装置であって、次の特徴を有する。前記第1素子は、第2導電型の第1半導体領域、第1導電型の第2半導体領域、第2導電型の第3半導体領域、第1導電型の半導体層、第1ゲート絶縁膜、第1ゲート電極、第1トレンチおよび第1,2電極を有する。前記第1半導体領域は、第1導電型の前記半導体基板の第1主面の表面層に選択的に設けられている。前記第2半導体領域は、前記第1半導体領域の内部に選択的に設けられている。前記第3半導体領域は、前記第1半導体領域の内部に選択的に設けられている。前記第3半導体領域は、前記第1半導体領域よりも不純物濃度が高い。
【0027】
前記半導体層は、前記半導体基板の、前記第1半導体領域よりも第2主面側に設けられ、第1半導体領域に接する。前記第1ゲート絶縁膜は、前記第1半導体領域の、前記第2半導体領域と前記半導体層との間の領域に接して設けられている。前記第1ゲート電極は、前記第1ゲート絶縁膜を挟んで前記第1半導体領域の反対側に設けられている。前記第1トレンチは、前記第2半導体領域および前記第3半導体領域にわたって、前記半導体基板の第1主面から所定深さで設けられている。前記第1電極は、前記第1トレンチの内部に埋め込まれ、前記第2半導体領域および前記第3半導体領域に電気的に接続されている。前記第2電極は、前記半導体基板の第2主面に設けられ、前記半導体基板に電気的に接続されている。
【0028】
前記第2素子は、第2導電型の第4半導体領域、第1導電型の第5半導体領域、第1導電型の第6半導体領域、第2導電型の第7半導体領域、第2ゲート絶縁膜、第2ゲート電極、第2,3トレンチおよび第3,4電極を有する。前記第4半導体領域は、前記半導体基板の第1主面の表面層に、前記第1半導体領域と離して選択的に設けられている。前記第5半導体領域は、前記第4半導体領域の内部に選択的に設けられている。前記第6半導体領域は、前記第4半導体領域の内部に、前記第5半導体領域と離して選択的に設けられている。前記第7半導体領域は、前記第4半導体領域の内部に選択的に設けられている。前記第7半導体領域は、前記第4半導体領域よりも不純物濃度が高い。前記第2ゲート絶縁膜は、前記第4半導体領域の、前記第5半導体領域と前記第6半導体領域との間の領域に接して設けられている。前記第2ゲート電極は、前記第2ゲート絶縁膜を挟んで前記第4半導体領域の反対側に設けられている。
【0029】
前記第2トレンチは、前記第5半導体領域および前記第7半導体領域にわたって、前記半導体基板の第1主面から所定深さで設けられている。前記第3トレンチは、前記第6半導体領域に、前記半導体基板の第1主面から所定深さで設けられている。前記第3電極は、前記第2トレンチの内部に埋め込まれ、前記第5半導体領域および前記第7半導体領域に電気的に接続されている。前記第4電極は、前記第3トレンチの内部に埋め込まれ、前記第6半導体領域に電気的に接続されている。前記第4半導体領域の内部に、前記第2素子と離して、第2導電型の第8半導体領域が選択的に設けられている。前記第8半導体領域は、前記半導体基板の第1主面から前記第4半導体領域を貫通して前記半導体層に達する。前記第8半導体領域は、前記第4半導体領域よりも不純物濃度が高い。前記第3トレンチの深さは、前記第6半導体領域の深さよりも浅い。前記第7半導体領域は、前記第2トレンチの底面を覆い、前記半導体基板の第1主面から所定深さにおいて不純物濃度が
最大となる箇所が存在する。前記第1トレンチの深さは、前記第2トレンチの深さと同じである。
【0030】
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第2トレンチの深さは、前記第5半導体領域の深さよりも浅いことを特徴とする。
【0031】
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第2トレンチの深さは、前記第5半導体領域の深さより深いことを特徴とする。
【0032】
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第4半導体領域の内部に選択的に設けられ、前記第2トレンチの、前記第5半導体領域側に対して反対側の側壁を覆う、前記第4半導体領域よりも不純物濃度が高い第2導電型の第9半導体領域をさらに備えることを特徴とする。
【0033】
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第7半導体領域は、前記第9半導体領域に接することを特徴とする。
【0034】
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第7半導体領域は、前記第5半導体領域に接することを特徴とする。
【0035】
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第7半導体領域は、前記第2トレンチの底面から前記第4半導体領域の内部に放射状に第2導電型不純物が拡散されてなる円形状または楕円状の断面形状を有することを特徴とする。
【0036】
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第7半導体領域は、前記第5半導体領域を挟んで前記第6半導体領域と反対側に設けられていることを特徴とする。
【0037】
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第3トレンチの全体が前記第6半導体領域で覆われていることを特徴とする。
【0038】
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第1トレンチの深さは、前記第2半導体領域の深さよりも浅いことを特徴とする。
【0039】
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第1トレンチは、前記第2半導体領域
よりも深さが深く、前記第2半導体領域よりも第2電極側に突出して前記第1半導体領域に達することを特徴とする。
【0040】
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第3半導体領域は、前記第2半導体領域に接することを特徴とする。
【0041】
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第3半導体領域は、前記第1トレンチの底面から前記第1半導体領域の内部に放射状に第2導電型不純物が拡散されてなる円形状または楕円状の断面形状を有することを特徴とする。
【0042】
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第8半導体領域は、前記第4半導体領域の外周に沿って設けられ、前記第2素子の周囲を囲むことを特徴とする。
【0043】
また、上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、第1素子および第2素子を同一の半導体基板に備えた半導体装置の製造方法であって、次の特徴を有する。前記第1素子の形成工程は、第1〜8工程を含む。前記第1工程は、第1導電型の前記半導体基板の第1主面を構成する第1導電型の半導体層の表面層に第2導電型の第1半導体領域を選択的に形成する。前記第2工程は、前記第1半導体領域の内部に、第1導電型の第2半導体領域を選択的に形成する。前記第3工程は、前記第1半導体領域の内部に、前記第1半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第3半導体領域を選択的に形成する。
【0044】
前記第4工程は、前記第1半導体領域の、前記第2半導体領域と前記半導体層との間の領域に接する第1ゲート絶縁膜を形成する。前記第5工程は、前記第1ゲート絶縁膜を挟んで前記第1半導体領域の反対側に第1ゲート電極を形成する。前記第6工程は、前記第2半導体領域および前記第3半導体領域にわたって、前記半導体基板の第1主面から所定深さで第1トレンチを形成する。前記第7工程は、前記第1トレンチの内部に第1電極を埋め込む。前記第8工程は、前記半導体基板の第2主面に第2電極を形成する。
【0045】
前記第2素子の形成工程は、第9〜18工程を含む。前記第9工程は、前記半導体層の表面層に、前記第1半導体領域と離して第2導電型の第4半導体領域を選択的に形成する。前記第10工程は、前記第4半導体領域の内部に、第1導電型の第5半導体領域を選択的に形成する。前記第11工程は、前記第4半導体領域の内部に、前記第5半導体領域と離して、第1導電型の第6半導体領域を選択的に形成する。前記第12工程は、前記第4半導体領域の内部に、前記第4半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第7半導体領域を選択的に形成する。前記第13工程は、前記第4半導体領域の、前記第5半導体領域と第6半導体領域との間の領域に接する第2ゲート絶縁膜を形成する。前記第14工程は、前記第2ゲート絶縁膜を挟んで前記第
4半導体領域の反対側に第2ゲート電極を形成する。前記第15工程は、前記第5半導体領域および前記第7半導体領域にわたって、前記半導体基板の第1主面から所定深さで第2トレンチを形成する。
【0046】
前記第16工程は、前記第6半導体領域に、前記半導体基板の第1主面から所定深さで第3トレンチを形成する。前記第17工程は、前記第2トレンチの内部に第3電極を埋め込む。前記第18工程は、前記第3トレンチの内部に第4電極を埋め込む。前記第4半導体領域の内部に、前記第2素子と離して、前記半導体基板の第1主面から前記第4半導体領域を貫通して前記半導体層に達する、前記第4半導体領域よりも不純物濃度の高い第2導電型の第8半導体領域を選択的に形成する第19工程をさらに行う。前記第15工程の後に前記第12工程を行う。前記第12工程では、前記第2トレンチの底面に第2導電型不純物をイオン注入することで、前記第2トレンチの底面を覆う前記第7半導体領域を形成する。
【0047】
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第2工程、前記第10工程および前記第11工程を同時に行うことを特徴とする。
【0048】
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第6工程および前記第15工程を同時に行うことを特徴とする。
【0049】
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、上述した発明において、前記第6工程、前記第15工程および前記第16工程を同時に行うことを特徴とする。
【0050】
上述した発明によれば、p
++型コンタクト領域(第7半導体領域)を半導体基板のおもて面よりも深い位置に配置することができるため、回路部で発生したアバランシェ電流を吸収しやすくなる。これにより、回路部で発生したアバランシェ電流の一部の電流が第2素子のn
+型ソース領域(第5半導体領域)に流れ込みにくくなり、回路部で寄生バイポーラ動作が起きにくくなる。
【発明の効果】
【0051】
本発明にかかる半導体装置および半導体装置の製造方法によれば、主回路部(出力段部)と当該主回路部を制御する回路部とを同一の半導体基板に備えた半導体装置において、回路部のサージ耐量を向上させることができるとともに、主回路部の電気的特性を向上させることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体装置および半導体装置の製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書および添付図面においては、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+および−は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0054】
(実施の形態1)
実施の形態1にかかる半導体装置の構造について説明する。
図1は、実施の形態1にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。
図1に示す回路部42の断面構造は、
図2の切断線A−A’における断面構造である。
図1には、実施の形態1にかかる半導体装置の一例として、出力段用の縦型nチャネルパワーMOSFETと、制御回路用の横型CMOSと、を同一の半導体基板(半導体チップ)上に設けた車載用のハイサイド型パワーICを示す。
図1では、素子間に配置され素子同士を分離するLOCOS(Local Oxidation of Silicon:局部絶縁)膜などの厚い絶縁膜を図示省略する(
図2,14〜16においても同様)。
【0055】
図1に示す実施の形態1にかかる半導体装置は、半導体基板13上に出力段部41および回路部42を備える。半導体基板13は、n
+型出発基板1のおもて面上にn
-型半導体層2をエピタキシャル成長させてなるエピタキシャル基板である。出力段部41および回路部42は、互いに離して配置されている。出力端子(OUT端子)および低電位側の接地端子(GND端子)は、半導体基板13のおもて面に設けられている。高電位側の電源電圧端子(Vcc端子)は、半導体基板13の裏面に設けられている。
【0056】
出力段部41には、出力段用の縦型nチャネルパワーMOSFETとして、例えばトレンチゲート構造の縦型MOSFET(第1素子)10が配置されている。この出力段用の縦型MOSFET10は、ソース電極11とのコンタクト用のトレンチ(以下、第1コンタクトトレンチ(第1トレンチ)とする)11aを有するトレンチコンタクト構造を備える。
図1には、縦型MOSFET10の1つの単位セルのみを示すが、同一構成の複数の単位セルが隣接して配置されてもよい。
【0057】
出力段部41において、n
+型出発基板1およびn
-型半導体層2はそれぞれ出力段用の縦型MOSFET10のドレイン領域およびドリフト領域として機能する。半導体基板13のおもて面側(n
-型半導体層2の、n
+型出発基板1側に対して反対側)には、縦型MOSFET10のMOSゲート構造が設けられている。
【0058】
縦型MOSFET10のMOSゲート構造は、トレンチ(以下、ゲートトレンチとする)3、ゲート絶縁膜(第1ゲート絶縁膜)4、ゲート電極(第1ゲート電極)5、p型ベース領域(第1半導体領域)6、n
+型ソース領域(第2半導体領域)7およびp
++型コンタクト領域(第3半導体領域)8からなるトレンチゲート構造である。ゲートトレンチ3は、半導体基板13のおもて面から所定深さで設けられている。ゲート電極5は、ゲートトレンチ3の内部にゲート絶縁膜4を介して設けられている。
【0059】
p型ベース領域6は、半導体基板13のおもて面からゲートトレンチ3よりも浅い深さで設けられている。p型ベース領域6は、ゲートトレンチ3の側壁においてゲート絶縁膜4を挟んでゲート電極5と対向する。n
+型ソース領域7およびp
++型コンタクト領域8は、p型ベース領域6の内部にそれぞれ選択的に設けられている。n
+型ソース領域7は、ゲートトレンチ3の側壁においてゲート絶縁膜4を挟んでゲート電極5と対向する。
【0060】
p
++型コンタクト領域8は、第1コンタクトトレンチ11aの底面を覆う。p
++型コンタクト領域8は、第1コンタクトトレンチ11aの底面コーナー部を覆っていてもよい。第1コンタクトトレンチ11aの底面コーナー部とは、第1コンタクトトレンチ11aの側壁と底面との境界である。p
++型コンタクト領域8は、n
+型ソース領域7に接することが好ましい。
【0061】
このp
++型コンタクト領域8は、第1コンタクトトレンチ11aの底面からp型ベース領域6の内部に放射状にp型不純物が拡散されてなる略円形状または略楕円状の断面形状を有する。p
++型コンタクト領域8の深さは、n
+型ソース領域7の深さよりも深い。p
++型コンタクト領域8は、半導体基板13のおもて面から深さ方向Zに離れた位置に配置されていてもよい。
【0062】
図1には、p
++型コンタクト領域8がn
+型ソース領域7よりも低不純物濃度である場合を示す。この場合、p
++型コンタクト領域8は、n
+型ソース領域7の第1コンタクトトレンチ11a側の端部を覆い、n
+型ソース領域7の下面(n
+型出発基板1側の端部)まで延在する。
図1では図示省略するが、p
++型コンタクト領域8の内部に、p
+型コンタクト領域8aが選択的に設けられていてもよい(
図9参照)。この場合、p
+型コンタクト領域8aおよびp
++型コンタクト領域8で、第1コンタクトトレンチ11aの底面が覆われる。
【0063】
半導体基板13のおもて面には、ゲート電極5を覆うように層間絶縁膜9が設けられている。層間絶縁膜9には、半導体基板13のおもて面を選択的に露出する第1〜4コンタクトホール9a〜9dがそれぞれ設けられている。第1コンタクトトレンチ11aは、半導体基板13の、第1コンタクトホール9aに露出する部分に、半導体基板13のおもて面からn
+型ソース領域7よりも浅い深さで設けられている。第1コンタクトトレンチ11aの幅は、例えば第1コンタクトホール9aの幅と略同じである。
【0064】
第1コンタクトトレンチ11aの底面は、n
+型ソース領域7およびp
++型コンタクト領域8の内部で終端している。第1コンタクトトレンチ11aの側壁にn
+型ソース領域7が露出されている。縦型MOSFET10の単位セルが隣接して複数配置される場合、第1コンタクトトレンチ11aの両側壁にn
+型ソース領域7が露出される。第1コンタクトトレンチ11aの底面には、p
++型コンタクト領域8(p
+型コンタクト領域8aを設けた場合には、p
+型コンタクト領域8aおよびp
++型コンタクト領域8)が露出されている。
【0065】
第1コンタクトトレンチ11aの内部には、ソース電極(ソース端子(第1電極))11として、例えばタングステン(W)等の導電膜11bが埋め込まれている。n
+型ソース領域7およびp
++型コンタクト領域8は、導電膜11bおよび金属配線層11cを介して、出力端子に電気的に接続されている。半導体基板13の裏面(n
+型出発基板1の裏面)には、縦型MOSFET10のドレイン電極(ドレイン端子(第2電極))12が設けられている。このドレイン電極12は、例えば車載用バッテリーが接続されるVcc端子である。
【0066】
回路部42には、制御回路などの各回路が設けられている。
図1の回路部42には、制御回路用の横型CMOSを構成する相補に接続された横型pチャネルMOSFETおよび横型nチャネルMOSFETのうち、横型nチャネルMOSFET(第2素子)20のみを図示する。制御回路用の横型nチャネルMOSFET20は、ソース電極27とのコンタクト用のトレンチ(以下、第2コンタクトトレンチ(第2トレンチ)とする)27aと、ドレイン電極28とのコンタクト用のトレンチ(以下、第3コンタクトトレンチ(第3トレンチ)とする)28aと、を有するトレンチコンタクト構造を備える。
【0067】
例えば、回路部42において、半導体基板13のおもて面の表面層には、p
-型ウェル領域(第4半導体領域)21が選択的に設けられている。p
-型ウェル領域21の深さは、たとえば、出力段用の縦型MOSFET10のp型ベース領域6の深さよりも深くてもよい。p
-型ウェル領域21の内部に、横型nチャネルMOSFET20のn
+型ソース領域(第5半導体領域)22、n
+型ドレイン領域(第6半導体領域)23およびp
++型コンタクト領域(第7半導体領域)24がそれぞれ選択的に設けられている。
【0068】
n
+型ソース領域22は、n
+型ドレイン領域23と離して配置されている。n
+型ソース領域22は、第2コンタクトトレンチ27aの一方の側壁において導電膜27bに接する。n
+型ドレイン領域23は、第3コンタクトトレンチ28aの全体を覆う。n
+型ドレイン領域23の深さd1は、例えば0.5μm以上0.6μm以下程度であってもよい。また、n
+型ソース領域22およびn
+型ドレイン領域23の深さは、例えば縦型MOSFET10のn
+型ソース領域7の深さと同じであってもよい。
【0069】
p
++型コンタクト領域24は、n
+型ソース領域22の、n
+型ドレイン領域23側に対して反対側に設けられている。p
++型コンタクト領域24は、第2コンタクトトレンチ27aの底面を覆う。第2コンタクトトレンチ27aの底面から底面コーナー部にわたって、p
++型コンタクト領域24に覆われていてもよい。第2コンタクトトレンチ27aの底面コーナー部とは、第2コンタクトトレンチ27aの側壁と底面との境界である。p
++型コンタクト領域24は、n
+型ソース領域22に接することが好ましい。
【0070】
p
++型コンタクト領域24は、第2コンタクトトレンチ27aの底面からp
-型ウェル領域21の内部に放射状にp型不純物が拡散されてなる略円形状または略楕円状の断面形状を有する。p
++型コンタクト領域24の深さは、n
+型ソース領域22の深さよりも深い。p
++型コンタクト領域24は、半導体基板13のおもて面から深さ方向Zに離れた位置に配置されていてもよい。
図1には、p
++型コンタクト領域24がn
+型ソース領域22よりも低不純物濃度である場合を示す。この場合、p
++型コンタクト領域24は、n
+型ソース領域22の第2コンタクトトレンチ27a側の端部を覆い、n
+型ソース領域22の下面(n
+型出発基板1側の端部)まで延在する。
【0071】
また、p
-型ウェル領域21の内部に、第2コンタクトトレンチ27aの、n
+型ソース領域22側に対して反対側の側壁を覆うように、p
+型コンタクト領域(第9半導体領域)29が選択的に設けられていてもよい。p
+型コンタクト領域29は、p
++型コンタクト領域24に接していることが好ましい。その理由は、第2コンタクトトレンチ27aの内部の導電膜27bが高抵抗なp
-型ウェル領域21に接触しない構成とすることができるからである。
【0072】
p
-型ウェル領域21の、n
+型ソース領域22とn
+型ドレイン領域23とに挟まれた部分の表面上には、ゲート絶縁膜(第2ゲート絶縁膜)25を介してゲート電極(第2ゲート電極)26が設けられている。
【0073】
また、p
-型ウェル領域21には、p
-型ウェル領域21を深さ方向Zに貫通して、n
-型基板領域(第1導電型層)2aに達するp
+型拡散領域(第8半導体領域)31が設けられている。n
-型基板領域2aは、n
-型半導体層2の、p
-型ウェル領域21等が形成されずにそのままの導電型および不純物濃度で残る部分である。深さ方向Zとは、半導体基板13のおもて面から裏面に向かう方向である。すなわち、p
+型拡散領域31の深さは、p
-型ウェル領域21の深さ以上となっている。
【0074】
p
+型拡散領域31は、横型nチャネルMOSFET20のn
+型ソース領域22、n
+型ドレイン領域23およびp
++型コンタクト領域24と離して設けられている。また、p
+型拡散領域31は、例えば、p
-型ウェル領域21の外周付近に、例えばp
-型ウェル領域21の外周に沿って設けられ、p
-型ウェル領域21の中央部(p
-型ウェル領域21の、p
+型拡散領域31よりも内側部分)21aの周囲を囲む。p
-型ウェル領域21の中央部21aには、横型nチャネルMOSFET20の複数の単位セルが隣接して配置されていてもよい。
【0075】
p
+型拡散領域31は、半導体基板13のおもて面上に積層される金属配線層27c,28c,33cの電位によるp
-型ウェル領域21の反転を防止する反転防止層として機能する。また、p
+型拡散領域31は、横型nチャネルMOSFET20が隣接する他のデバイスから、ノイズ等の影響を受けるのを防止するガードリングとして機能する。また、p
+型拡散領域31とn
-型基板領域2aとのpn接合で、サージ保護用の縦型ダイオード30が形成される。
【0076】
p
+型拡散領域31の内部には、p
++型コンタクト領域32が選択的に設けられている。p
++型コンタクト領域32は、接地電位のコンタクト電極33とのコンタクト用のトレンチ(以下、第4コンタクトトレンチとする)33aの底面を覆う。p
++型コンタクト領域32は、第4コンタクトトレンチ33aの底面コーナー部を覆っていてもよい。第4コンタクトトレンチ33aの底面コーナー部とは、第4コンタクトトレンチ33aの側壁と底面との境界である。
【0077】
p
++型コンタクト領域32は、第4コンタクトトレンチ33aの底面からp
+型拡散領域31の内部に放射状にp型不純物が拡散されてなる略円形状または略楕円状の断面形状を有する。p
++型コンタクト領域32の深さは、例えば縦型MOSFET10のp
++型コンタクト領域8や、横型nチャネルMOSFET20のp
++型コンタクト領域24の深さと同じであってもよい。
【0078】
第2コンタクトトレンチ27aは、半導体基板13の、第2コンタクトホール9bに露出する部分に、半導体基板13のおもて面からn
+型ソース領域22よりも浅い深さで設けられている。第2コンタクトトレンチ27aの底面は、n
+型ソース領域22、p
++型コンタクト領域24およびp
+型コンタクト領域29の内部で終端している。第2コンタクトトレンチ27aの幅は、例えば第2コンタクトホール9bの幅と略同じである。
【0079】
第2コンタクトトレンチ27aの底面にはp
++型コンタクト領域24が露出されている。第2コンタクトトレンチ27aの一方の側壁にはn
+型ソース領域22が露出され、他方の側壁にはp
+型コンタクト領域29が露出されている。p
+型コンタクト領域29を設けない場合には、第2コンタクトトレンチ27aの他方の側壁にp
-型ウェル領域21が露出される。
【0080】
第2コンタクトトレンチ27aの内部には、ソース電極(ソース端子(第3電極))27として、例えばタングステン等の導電膜27bが埋め込まれている。n
+型ソース領域22およびp
++型コンタクト領域24は、導電膜27bおよび金属配線層27cを介して、GND端子に電気的に接続されている。
【0081】
第3コンタクトトレンチ28aは、半導体基板13の、第3コンタクトホール9cに露出する部分に、半導体基板13のおもて面から所定の深さd2で設けられている。第3コンタクトトレンチ28aの深さd2は、例えば第2コンタクトトレンチ27aの深さと同じであってもよく、具体的には、例えば0.2μm以下0.3μm以上程度であってもよい。第3コンタクトトレンチ28aの底面は、n
+型ドレイン領域23の内部で終端している。
【0082】
すなわち、第3コンタクトトレンチ28aはn
+型ドレイン領域23に完全に覆われ、n
+型ドレイン領域23によりドレイン電極28とp
-型ウェル領域21とが分離されている。第3コンタクトトレンチ28aがn
+型ドレイン領域23を貫通してバックゲートであるp
-型ウェル領域21に達していると、横型nチャネルMOSFET20がMOSFETとして機能しないため、好ましくない。
【0083】
第3コンタクトトレンチ28aの幅は、例えば第3コンタクトホール9cの幅と略同じである。第3コンタクトトレンチ28aの内部には、ドレイン電極(ドレイン端子(第4電極))28として、例えばタングステン等の導電膜28bが埋め込まれている。n
+型ドレイン領域23は、導電膜28bおよび金属配線層28cを介して、ソース電極27よりも高電位の端子に電気的に接続されている。
【0084】
第4コンタクトトレンチ33aは、半導体基板13の、第4コンタクトホール9dに露出する部分に、半導体基板13のおもて面から所定の深さで設けられている。第4コンタクトトレンチ33aの深さは、例えば第2コンタクトトレンチ27aの深さと同じであってもよい。第4コンタクトトレンチ33aの底面はp
++型コンタクト領域32の内部で終端しており、第4コンタクトトレンチ33aの底面にはp
++型コンタクト領域32が露出されている。
【0085】
第4コンタクトトレンチ33aの幅は、例えば第4コンタクトホール9dの幅と略同じである。第4コンタクトトレンチ33aの内部には、接地電位のコンタクト電極33として、例えばタングステン等の導電膜33bが埋め込まれている。p
+型拡散領域31、p
++型コンタクト領域32、導電膜33bおよび金属配線層33cを介して、バックゲートであるp
-型ウェル領域21がGND端子に電気的に接続されている。
【0086】
次に、回路部42の各部の平面形状および半導体基板のおもて面側から見たレイアウトについて説明する。
図2は、
図1の回路部を半導体基板のおもて面側から見たレイアウトを示す平面図である。
図2に示すように、バックゲートであるp
-型ウェル領域21は、例えば略矩形状の平面形状を有する。p
-型ウェル領域21には、横型nチャネルMOSFET20の活性領域(以下、第1活性領域とする)51と、サージ保護用の縦型ダイオード30の活性領域(以下、第2活性領域とする)52と、が設けられている。
【0087】
第1活性領域51は、横型nチャネルMOSFET20のオン状態のときに主電流が流れる領域である。第1活性領域51は、例えば半導体基板13の中央部に略矩形状の平面形状で配置されている。第2活性領域52は、第1活性領域51と離して配置され、略矩形状に第1活性領域51の周囲を囲む。第2活性領域52には、サージ保護用の縦型ダイオード30が配置されている。
【0088】
第1活性領域51と第2活性領域52との距離d10は、加工精度で制約されるLOCOS膜の最少残し寸法以上で、かつ第2活性領域52を取り囲むp
+型拡散領域31が、第1活性領域51のうちゲート電極26で覆われた部分の内側に入り込まない程度の距離まで低減することができる。
図2には、最も細かい破線で第1活性領域51の輪郭を示す(
図14〜16の第1活性領域、
図14,15の第3活性領域も同様)。第2活性領域52は、第1活性領域51の輪郭を示す破線と同じ細かさの破線52a,52b間の領域である(
図14〜16の第2活性領域も同様)。
【0089】
具体的には、第1活性領域51には、横型nチャネルMOSFET20のn
+型ソース領域22、n
+型ドレイン領域23およびp
++型コンタクト領域24が配置されている。第1活性領域51は、横型nチャネルMOSFET20のすべての単位セルが配置可能で、かつ可能な限り表面積の小さい例えば略矩形状の平面形状を有する。n
+型ソース領域22、n
+型ドレイン領域23およびp
++型コンタクト領域24は、例えば略矩形状の平面形状を有する。n
+型ドレイン領域23の表面積は、例えばn
+型ソース領域22の表面積よりも大きくてもよい。
【0090】
n
+型ソース領域22とn
+型ドレイン領域23との間に、例えば略矩形状の平面形状でゲート電極26が設けられている。p
++型コンタクト領域24は、上述したようにn
+型ソース領域22の、n
+型ドレイン領域23側に対して反対側に、n
+型ソース領域22に接して設けられている。p
++型コンタクト領域24は、第1活性領域51の内部で終端しており、第1活性領域51の外側(p
+型拡散領域31側)に延在していない。p
++型コンタクト領域24の表面積は、例えばn
+型ソース領域22の表面積よりも小さくてもよい。
【0091】
これらn
+型ソース領域22、n
+型ドレイン領域23、p
++型コンタクト領域24およびゲート電極26は、例えば、n
+型ソース領域22およびn
+型ドレイン領域23が並ぶ方向(以下、第1方向とする)Xと直交する方向(以下、第2方向とする)Yに直線状に延びるストライプ状に配置されている。第2,3コンタクトトレンチ27a,28aは、例えば略矩形状の平面形状を有する。第2コンタクトトレンチ27aは、n
+型ソース領域22およびp
++型コンタクト領域24に跨るように配置されている。第3コンタクトトレンチ28aは、n
+型ドレイン領域23に配置されている。
【0092】
第2活性領域52には、サージ保護用の縦型ダイオード30を構成するp
+型拡散領域31およびp
++型コンタクト領域32が配置されている。第2活性領域52は、図示省略するLOCOS膜などの厚い絶縁膜により第1活性領域51と分離されている。すなわち、第1活性領域51と第2活性領域52との間において、半導体基板13のおもて面にはLOCOS膜が設けられている。
【0093】
p
+型拡散領域31は、例えば、略矩形状に横型nチャネルMOSFET20の周囲を囲むレイアウトでp
-型ウェル領域21に配置されている。p
+型拡散領域31は、第2活性領域52よりも内側(第1活性領域51側)や、第2活性領域52よりも外側(半導体基板13の端面側)にわたって設けられていてもよい。p
++型コンタクト領域32は、例えば、第1活性領域51の周囲を囲むレイアウトでp
+型拡散領域31に設けられている。第4コンタクトトレンチ33aは、p
++型コンタクト領域32に沿った矩形状で当該p
++型コンタクト領域32に配置され、第1活性領域51の周囲を囲む。
【0094】
図1の出力段部41を半導体基板のおもて面側から見たレイアウトは図示省略するが、出力段部41に配置された出力段用の縦型MOSFET10のn
+型ソース領域7、p
++型コンタクト領域8および第1コンタクトトレンチ11aのレイアウトは、それぞれ、例えば、回路部42に配置された制御回路用の横型nチャネルMOSFET20のn
+型ソース領域22、p
++型コンタクト領域24および第2コンタクトトレンチ27aと同様である。
【0095】
次に、実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法について、縦型MOSFET10および横型nチャネルMOSFET20にそれぞれp
+型コンタクト領域8a,29を設ける場合を例に説明する。
図3〜9は、実施の形態1にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
図3〜9には、(a)に
図1の回路部42に配置される制御回路用の横型nチャネルMOSFET20を模式的に示し、(b)に
図1の出力段部41に配置される出力段用の縦型MOSFET10を模式的に示す(
図10〜13においても同様)。
【0096】
図3〜9では、p
+型拡散領域31、p
++型コンタクト領域32、第4コンタクトトレンチ33aおよび導電膜33bを図示省略するが、p
+型拡散領域31は、例えば、p
-型ウェル領域21の形成後、p
++型コンタクト領域32の形成前までにイオン注入により形成すればよい。p
++型コンタクト領域32、第4コンタクトトレンチ33aおよび導電膜33bは、それぞれ横型nチャネルMOSFET20のp
++型コンタクト領域24、第2コンタクトトレンチ27aおよび導電膜27bと同時に形成すればよい。
【0097】
まず、n
+型出発基板1のおもて面にn
-型半導体層2をエピタキシャル成長させることで半導体基板(半導体ウエハ)13を作製する(
図1参照)。次に、
図3に示すように、フォトリソグラフィおよびイオン注入により、出力段部41において、n
-型半導体層2の表面層にp型ベース領域6を選択的に形成する。また、フォトリソグラフィおよびイオン注入により、回路部42において、n
-型半導体層2の表面層に、バックゲートであるp
-型ウェル領域21を選択的に形成する。
【0098】
次に、例えばp
-型ウェル領域21の周囲を囲むように、LOCOS膜61などの厚い絶縁膜を形成することで、回路部42と、p
-型ウェル領域21の回路部42以外の部分(例えば出力段部41)と、を分離する。次に、出力段部41において、半導体基板13のおもて面からp型ベース領域6を深さ方向Zに貫通するゲートトレンチ3を形成し、当該ゲートトレンチ3の内部にゲート絶縁膜4を介してゲート電極5を形成する。
【0099】
また、回路部42において、p
-型ウェル領域21の表面に、ゲート絶縁膜25を介してゲート電極26を形成する。ゲート絶縁膜4,25は、同時に形成されてもよく、例えば半導体基板13の表面およびゲートトレンチ3の内壁を熱酸化してなる酸化シリコン(SiO
2)膜であってもよい。ゲート電極5,26は、同時に形成されてもよく、例えばゲート絶縁膜4,25となる酸化膜上に堆積したポリシリコン(poly−Si)層を所定箇所のみに残すようにパターニングすることで形成されてもよい。なお、ゲートトレンチ3、ゲート絶縁膜4およびゲート電極5を形成後にp型ベース領域6を形成してもよい。
【0100】
次に、
図4に示すように、半導体基板13のおもて面に、縦型MOSFET10のn
+型ソース領域7、横型nチャネルMOSFET20のn
+型ソース領域22およびn
+型ドレイン領域23の形成領域に対応する部分が開口したレジスト膜62を形成する。このとき、レジスト膜62の開口部に、ゲート電極26の、n
+型ソース領域22の形成領域とn
+型ドレイン領域23の形成領域とに挟まれた部分を露出する。かつレジスト膜62の開口部に、ゲートトレンチ3の、隣り合うn
+型ソース領域7間に挟まれた部分を露出する。
【0101】
次に、レジスト膜62、LOCOS膜61およびゲート電極5,26をマスクとしてn型不純物をイオン注入63する。これにより、出力段部41において半導体基板13のおもて面の表面層に、ゲートトレンチ3に自己整合的に、縦型MOSFET10のn
+型ソース領域7が形成される。かつ、回路部42において半導体基板13のおもて面の表面層に、ゲート電極26に自己整合的に、横型nチャネルMOSFET20のn
+型ソース領域22およびn
+型ドレイン領域23が形成される。
【0102】
次に、
図5に示すように、レジスト膜62を除去した後、半導体基板13のおもて面に、縦型MOSFET10および横型nチャネルMOSFET20の各p
+型コンタクト領域8a,29の形成領域に対応する部分が開口したレジスト膜64を形成する。次に、レジスト膜64およびLOCOS膜61をマスクとしてp型不純物をイオン注入65することで、半導体基板13のおもて面の表面層にp
+型コンタクト領域8a,29を選択的に形成する。
【0103】
次に、
図6に示すように、レジスト膜64を除去した後、半導体基板13のおもて面に、ゲート電極5,26を覆うように層間絶縁膜9を形成する。次に、層間絶縁膜9の表面に、コンタクトホール9a〜9cの形成領域に対応する部分が開口したレジスト膜66を形成する。次に、レジスト膜66をマスクとしてエッチングを行うことで層間絶縁膜9を選択的に除去し、層間絶縁膜9を深さ方向Zに貫通する第1〜3コンタクトホール9a〜9cを形成する。
【0104】
次に、
図7に示すように、レジスト膜66を除去した後、層間絶縁膜9をマスクとしてエッチングを行うことで、半導体基板13のおもて面の、第1〜3コンタクトホール9a〜9cに露出する部分にそれぞれ第1〜3コンタクトトレンチ11a,27a,28aを形成する。このとき、第3コンタクトトレンチ28aは、n
+型ドレイン領域23よりも浅い深さd2で形成し、その底面をn
+型ドレイン領域23の内部で終端させる。また、第3コンタクトトレンチ28aの全体がn
+型ドレイン領域23で覆われている。
【0105】
第3コンタクトトレンチ28aの深さd2をn
+型ドレイン領域23の深さd1よりも浅くすることで、第1コンタクトトレンチ11aは、n
+型ソース領域7およびp
+型コンタクト領域8aよりも浅い深さで形成され、これらの領域の内部で底面が終端される。かつ、第2コンタクトトレンチ27aは、n
+型ソース領域22およびp
+型コンタクト領域29よりも浅い深さで形成され、これらの領域の内部で底面が終端される。
【0106】
次に、
図8に示すように、第3コンタクトトレンチ28aにレジスト膜67を埋め込んで当該レジスト膜67で第3コンタクトトレンチ28aを覆う。レジスト膜67により、半導体基板13のおもて面の、第3コンタクトトレンチ28aに露出する部分(n
+型ドレイン領域23)が覆われる。レジスト膜67の開口部には、半導体基板13のおもて面の、第1,2コンタクトトレンチ11a,27aに露出する部分(n
+型ソース領域7,22およびp
+型コンタクト領域8a,29)が露出される。
【0107】
次に、レジスト膜67および層間絶縁膜9をマスクとして、第1,2コンタクトトレンチ11a,27aの底面にp型不純物をイオン注入68する。これにより、n
+型ソース領域7およびp
+型コンタクト領域8aよりも深い位置に、n
+型ソース領域7およびp
+型コンタクト領域8aに接して、第1コンタクトトレンチ11aの底面を覆うp
++型コンタクト領域8が形成される。n
+型ソース領域22およびp
+型コンタクト領域29よりも深い位置に、n
+型ソース領域22およびp
+型コンタクト領域29に接して、第2コンタクトトレンチ27aの底面を覆うp
++型コンタクト領域24が形成される。
【0108】
第2コンタクトトレンチ27aの底面へのイオン注入68によりp
++型コンタクト領域24を形成することで、半導体基板13のおもて面から、より深い位置にp
++型コンタクト領域24を形成することができる。これによって、後述するようにVcc端子へのサージ電圧印加時にp
-型ウェル領域21に広がるアバランシェ電流44(
図1参照)の吸収能力を向上させることができる。このため、回路部42のサージ耐量を向上させることができる。
【0109】
第1,2,
4コンタクトトレンチ11a,27a,33aの底面へのイオン注入68によりp
++型コンタクト領域8,24,32を形成するため、第1,2,
4コンタクトトレンチ11a,27a,33aの底面もしくは第1,2,
4コンタクトトレンチ11a,27a,33aの底面から半導体基板13の裏面に向かうp
++型コンタクト領域8,24,32内においてp
++型コンタクト領域8,24の不純物濃度が最大となる箇所が存在する。p
++型コンタクト領域8,24,32の不純物濃度が最大となる箇所は、イオン注入68時の加速電圧によって決まる。
【0110】
また、出力段用の縦型MOSFET10の第1コンタクトトレンチ11aおよびp
++型コンタクト領域8は、制御回路用の横型nチャネルMOSFET20の第2コンタクトトレンチ27aおよびp
++型コンタクト領域24と同じ構造(トレンチコンタクト構造)で形成されるが、縦型MOSFET10の電気的特性に悪影響は及ばない。すなわち、制御回路用の横型nチャネルMOSFET20のトレンチコンタクト構造は、出力段用の縦型MOSFET10にも適している。
【0111】
次に、
図9に示すように、レジスト膜67を除去した後、第1〜3コンタクトトレンチ11a,27a,28aの内部にそれぞれ導電膜11b,27b,28bを埋め込む。次に、半導体基板13のおもて面に、導電膜11b,27b,28bにそれぞれ接する金属配線層11c,27c,28cを形成する。半導体基板13の裏面に、ドレイン電極12を形成する。その後、半導体ウエハを個々のチップ状にダイシングして個片化することで、
図1に示す半導体装置が完成する。
【0112】
次に、実施の形態1にかかる半導体装置の動作について、
図1を参照して説明する。Vcc端子から侵入したサージ電圧によりVcc端子とGND端子との間の電圧が上昇して回路部42への印加電圧が上昇すると、p
-型ウェル領域21の外周付近に配置されたサージ保護用の縦型ダイオード30がp
+型拡散領域31とn
-型基板領域2aとの間のpn接合でブレイクダウンし、p
+型拡散領域31の底部(n
+型出発基板1側の端部)で電流(アバランシェ電流(正孔電流))44が発生する。回路部42に流れるアバランシェ電流44が増加してくると、アバランシェ電流44の一部の電流がp
-型ウェル領域21まで広がって流れるようになる。このアバランシェ電流44の一部の電流は、第2コンタクトトレンチ27aの底部を覆うp
++型コンタクト領域24により、従来構造(
図17)よりも半導体基板13のおもて面から深い位置で外部へ引き抜かれる。このため、アバランシェ電流44が横型nチャネルMOSFET20のn
+型ソース領域22に流れ込むことが抑制される。その結果、n
+型ソース領域22をエミッタとし、p
-型ウェル領域21をベースとし、n
-型基板領域2aをコレクタとする寄生バイポーラ素子43がスナップバックしにくくなるため、Vcc端子とGND端子との間のサージ耐量を向上させることができる。
【0113】
以上、説明したように、実施の形態1によれば、回路部のp
-型ウェル領域に配置され、サージ保護用の縦型ダイオードに周囲を囲まれた回路用の横型nチャネルMOSFETにおいて、ソース電極とのコンタクトが形成されるコンタクトホールにコンタクトトレンチ(第2コンタクトトレンチ)を形成し、当該第2コンタクトトレンチの内壁でソース電極とn
+型ソース領域およびp
++型コンタクト領域とのコンタクトを形成する。かつ、当該p
++型コンタクト領域で第2コンタクトトレンチの底面を覆う。これにより、p
++型コンタクト領域を半導体基板のおもて面よりも深い位置に配置することができるため、回路部で発生したアバランシェ電流を吸収しやすくなる。これにより、回路部で発生したアバランシェ電流の一部の電流が回路用の横型nチャネルMOSFETのn
+型ソース領域に流れ込みにくくなり、回路部で寄生バイポーラ動作が起きにくくなる。したがって、パワーIC全体のサージ耐量を向上させることができる。
【0114】
また、実施の形態1によれば、コンタクトトレンチの内壁で電極膜と半導体部とのコンタクトを形成することで、単位セルを縮小することができるため、半導体装置全体の微細化が可能である。また、実施の形態1によれば、出力段用の縦型MOSFETと回路用の横型nチャネルMOSFETとで同条件の各部(導電型、不純物濃度および拡散深さの同じ拡散領域や、各コンタクトトレンチ)を同一工程で同時に形成することができるため、製造コストの上昇を抑えることができる。また、実施の形態1によれば、回路用の横型nチャネルMOSFETと同じトレンチコンタクト構造を出力段用の縦型MOSFETで採用することができる。すなわち、出力段用の縦型MOSFETにおいても、コンタクトトレンチ(第1コンタクトトレンチ)の内壁でソース電極とn
+型ソース領域およびp
++型コンタクト領域とのコンタクトが形成される。これにより、出力段用の縦型MOSFETのオン抵抗を低減させることができる。
【0115】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる半導体装置の構造について説明する。
図10は、実施の形態2にかかる半導体装置の構造を示す断面図である。実施の形態2にかかる半導体装置が実施の形態1にかかる半導体装置と異なる点は、第1,2コンタクトトレンチ11a’,27a’の深さがそれぞれ縦型MOSFET10および横型nチャネルMOSFET20の各n
+型ソース領域7,22の深さよりも深い点である。
【0116】
縦型MOSFET10において、p
++型コンタクト領域8’は、第1コンタクトトレンチ11a’の、n
+型ソース領域7からn
+型出発基板1側に突出した部分全体を覆う。p
++型コンタクト領域8’は、n
+型ソース領域7と接していることが好ましい。
【0117】
横型nチャネルMOSFET20において、p
++型コンタクト領域24’は、第2コンタクトトレンチ27a’の、n
+型ソース領域22およびp
+型コンタクト領域29からn
+型出発基板1側に突出した部分全体を覆う。p
++型コンタクト領域24’は、n
+型ソース領域22およびp
+型コンタクト領域29と接していることが好ましい。
【0118】
第1,2コンタクトトレンチ11a’,27a’の深さは、p
++型コンタクト領域8’,24’がn
-型基板領域2aに達しない程度に深くしてもよい。
【0119】
実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法は、実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法において、第1,2コンタクトトレンチ11a’,27a’を第3コンタクトトレンチ28aと異なる工程で形成する。このとき、第1,2コンタクトトレンチ11a’,27a’の深さを第3コンタクトトレンチ28aよりも深くすればよい。具体的には、実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法は、次の通りである。
図11〜13は、実施の形態2にかかる半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
【0120】
まず、実施の形態1と同様に、半導体基板(半導体ウエハ)13へのp型ベース領域6およびp
-型ウェル領域21の形成から、層間絶縁膜9への第1〜3コンタクトホール9a〜9cの形成までの工程を順に行う(
図3〜6参照)。なお、p
+型コンタクト領域8aは形成しなくてもよい。この場合、
図5においてレジスト膜64の開口部は、回路部42にのみ形成される。
【0121】
次に、
図11に示すように、レジスト膜66を除去した後、第3コンタクトホール9cにレジスト膜69を埋め込んで当該レジスト膜69で、半導体基板13のおもて面の、第3コンタクトホール9cに露出する部分(n
+型ドレイン領域23)を覆う。レジスト膜69の開口部には、半導体基板13のおもて面の、第1,2コンタクトホール9a,9bに露出する部分(n
+型ソース領域7,22およびp
+型コンタクト領域8a,29)が露出される。
【0122】
次に、レジスト膜69および層間絶縁膜9をマスクとしてエッチングを行うことで、半導体基板13のおもて面の、第1,2コンタクトホール9a,9bに露出する部分にそれぞれ第1,2コンタクトトレンチ11a’,27a’を形成する。このとき、第1,2コンタクトトレンチ11a’,27a’は、それぞれn
+型ソース領域7,22よりも深く形成し、n
+型ソース領域7,22を深さ方向Zに貫通させて、その底面をn
-型基板領域2aの内部で終端させる。第1,2コンタクトトレンチ11a’,27a’の形成時、レジスト膜69の開口部に露出される部分で層間絶縁膜9もエッチングされ、当該エッチングされた部分で層間絶縁膜9の厚さが薄くなる。
【0123】
次に、
図12に示すように、レジスト膜69を除去した後、第1,2コンタクトホール9a,9bおよび第1,2コンタクトトレンチ11a’,27a’にレジスト膜70を埋め込んで当該レジスト膜70で、半導体基板13のおもて面の、第1,2コンタクトホール9a,9bに露出する部分(n
+型ソース領域7,22およびp
+型コンタクト領域8a,29)を覆う。レジスト膜
70の開口部には、半導体基板13のおもて面の、第3コンタクトホール9cに露出する部分が露出される。
【0124】
次に、レジスト膜70および層間絶縁膜9をマスクとしてエッチングを行うことで、半導体基板13のおもて面の、第3コンタクトホール9cに露出する部分に、実施の形態1と同様に第3コンタクトトレンチ28aを形成する。すなわち、第3コンタクトトレンチ28aは、n
+型ドレイン領域23よりも浅い深さd2で形成し、その底面をn
+型ドレイン領域23の内部で終端させる。第3コンタクトトレンチ28aの形成時、レジスト膜70の開口部に露出される部分で層間絶縁膜9もエッチングされ、当該エッチングされた部分で層間絶縁膜9の厚さが薄くなる。第3コンタクトトレンチ28aと、第1,2コンタクトトレンチ11a’,27a’と、の形成順序を入れ替えてもよい。
【0125】
次に、
図13に示すように、レジスト膜70を除去した後、第3コンタクトトレンチ28aにレジスト膜71を埋め込んで当該レジスト膜71で第3コンタクトトレンチ28aを覆う。レジスト膜71により、半導体基板13のおもて面の、第3コンタクトトレンチ28aに露出する部分(n
+型ドレイン領域23)が覆われる。レジスト膜71の開口部には、半導体基板13のおもて面の、第1,2コンタクトトレンチ11a’,27a’に露出する部分(n
+型ソース領域7,22およびp
+型コンタクト領域8a,29)が露出される。
【0126】
次に、レジスト膜71および層間絶縁膜9をマスクとして、第1,2コンタクトトレンチ11a’,27a’の底面にp型不純物をイオン注入72する。これにより、半導体基板13のおもて面から実施の形態1よりも深い位置に、第1コンタクトトレンチ11a’の底面を覆うp
++型コンタクト領域8’が形成される。半導体基板13のおもて面から実施の形態1よりも深い位置に、第2コンタクトトレンチ27a’の底面を覆うp
++型コンタクト領域24’が形成される。p
++型コンタクト領域8’,24’は、それぞれn
+型ソース領域7,22に接していることが好ましい。
【0127】
次に、レジスト膜71を除去した後、実施の形態1と同様に、第1〜3コンタクトトレンチ11a’,27a’,28aの内部にそれぞれ導電膜11b,27b,28bを埋め込む。その後、実施の形態1と同様に、金属配線層11c,27c,28cの形成以降の工程を順に行うことで、
図10に示す半導体装置が完成する。
【0128】
図11〜13では、p
+型拡散領域31、p
++型コンタクト領域32、第4コンタクトトレンチ33aおよび導電膜33bを図示省略するが、p
+型拡散領域31は、例えば、p
-型ウェル領域21の形成後、p
++型コンタクト領域32の形成前までにイオン注入により形成すればよい。p
++型コンタクト領域32、第4コンタクトトレンチ33aおよび導電膜33bは、それぞれ横型nチャネルMOSFET20のp
++型コンタクト領域24’、第2コンタクトトレンチ27a’および導電膜27bと同時に形成すればよい。
【0129】
以上、説明したように、実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、実施の形態2によれば、第2コンタクトトレンチを制御回路用の横型nチャネルMOSFETのn
+型ソース領域の深さより深く形成することで、サージ電圧により流れる電流(サージ電流(すなわちアバランシェ電流))の吸収能力を向上させることができる。
【0130】
(実施の形態3)
実施の形態3にかかる半導体装置の構造について説明する。
図14は、実施の形態3にかかる半導体装置を半導体基板のおもて面側から見たレイアウトを示す平面図である。
図14には、回路部42を半導体基板13のおもて面側から見たレイアウトを示す。実施の形態3にかかる半導体装置が実施の形態1にかかる半導体装置と異なる点は、横型nチャネルMOSFET20のp
++型コンタクト領域24の代わりにp
++型コンタクト領域81を設けた点である。このp
++型コンタクト領域81はn
+型ソース領域22と離して配置されている。
【0131】
p
++型コンタクト領域81は、実施の形態1と同様に、n
+型ソース領域22の、n
+型ドレイン領域23側に対して反対側に配置されている。横型nチャネルMOSFET20のn
+型ソース領域22、n
+型ドレイン領域23、p
++型コンタクト領域81およびゲート電極26は、例えば、半導体基板13のおもて面に平行な同一方向に延びるストライプ状に配置されている。
【0132】
n
+型ソース領域22、n
+型ドレイン領域23およびp
++型コンタクト領域81に、それぞれ第2,3,5コンタクトトレンチ82a,28a,83aが配置されている。第3コンタクトトレンチ28a、および第3コンタクトトレンチ28aの内部に埋め込まれた導電膜28bの構成は、実施の形態1と同様である。
【0133】
第2コンタクトトレンチ82aは、略矩形状の平面形状を有する。第2コンタクトトレンチ82aは、n
+型ソース領域22のみに配置され、第2コンタクトトレンチ82aの全体がn
+型ソース領域22に覆われている。第2コンタクトトレンチ82aの断面構造は、例えば、n
+型ドレイン領域23のみに形成された第3コンタクトトレンチ28aと同様である(
図1,2参照)。
【0134】
第5コンタクトトレンチ83aは、例えば矩形状の平面形状を有する。第5コンタクトトレンチ83aの底面は、p
++型コンタクト領域81に覆われている。第5コンタクトトレンチ83aの底面から底面コーナー部にわたってp
++型コンタクト領域81に覆われていてもよい。必要に応じて、p
++型コンタクト領域81に接するように実施の形態1で説明したp
+型コンタクト領域29を第5コンタクトトレンチ83aの側面を覆うように第5コンタクトトレンチ83aの周囲に配置してもよい。第5コンタクトトレンチ83aの断面構造は、実施の形態1における第2コンタクトトレンチ27a(
図1,2参照)と同様である。
【0135】
第2,5コンタクトトレンチ82a,83aの内部には、それぞれ導電膜82b,83bが埋め込まれている。導電膜82b,83bは、金属配線層を介してGND端子に電気的に接続されている。横型nチャネルMOSFET20の活性領域(第1活性領域)53には、n
+型ソース領域22、n
+型ドレイン領域23およびゲート電極26が配置される。
【0136】
第5コンタクトトレンチ83aを配置した活性領域(以下、第3活性領域とする)54は、第1,2活性領域53,52と離して配置されている。第3活性領域54と第1活性領域53との距離d20は、加工精度で制約されるLOCOS膜の最少残し寸法まで低減することができる。第3活性領域54と第2活性領域52との第1方向Xの最短距離d30は、加工精度で制約されるLOCOS膜の最少残し寸法以上で、かつ第2活性領域52を取り囲むp
+型拡散領域31が、第1活性領域53のうちゲート電極26で覆われた部分の内側に入り込まない程度の距離まで低減することができる。
【0137】
サージ保護用の縦型ダイオード30のp
+型拡散領域31、p
++型コンタクト領域32、第4コンタクトトレンチ33aおよび導電膜33bの構成は、実施の形態1と同様である。
【0138】
実施の形態3を実施の形態2に適用してもよい。
【0139】
以上、説明したように、実施の形態3によれば、実施の形態1,2と同様の効果を得ることができる。また、実施の形態3によれば、制御回路用の横型nチャネルMOSFETのp
++型コンタクト領域をn
+型ソース領域と離して配置することで、製造工程中にn
+型ソース領域の内部にp
++型コンタクト領域からp型不純物が拡散することが抑制される。このため、例えばp
++型コンタクト領域の不純物濃度がn
+型ソース領域の不純物濃度よりも高い場合に、n
+型ソース領域が消失することを抑制することができる。
【0140】
(実施の形態4)
実施の形態4にかかる半導体装置の構造について説明する。
図15は、実施の形態4にかかる半導体装置を半導体基板のおもて面側から見たレイアウトを示す平面図である。
図15には、回路部42を半導体基板13のおもて面側から見たレイアウトを示す。実施の形態4にかかる半導体装置が実施の形態3にかかる半導体装置と異なる点は、横型nチャネルMOSFET20のp
++型コンタクト領域81’を、ガードリングとして機能するp
+型拡散領域31の内部のp
++型コンタクト領域32と連結させた点である。
【0141】
p
++型コンタクト領域81’は、例えば第2方向Yに直線状に延在し、p
++型コンタクト領域32の、p
++型コンタクト領域81’と直交する1組の対辺に連結されている。第5コンタクトトレンチ83a’は、p
++型コンタクト領域81’に平行な直線状のレイアウトで配置され、第4コンタクトトレンチ33aに連結されている。
【0142】
第5コンタクトトレンチ83a’の底面は、p
++型コンタクト領域81’に覆われている。第5コンタクトトレンチ83a’の底面から底面コーナー部にわたってp
++型コンタクト領域81’に覆われていてもよい。第5コンタクトトレンチ83a’の断面構造は、実施の形態1における第2コンタクトトレンチ27a(
図1,2参照)と同様である。必要に応じて、p
++型コンタクト領域81’に接するように実施の形態1で説明したp
+型コンタクト領域29を、第5コンタクトトレンチ83a’の第2方向Y方向の両側面を覆うように配置してもよい。
【0143】
第5コンタクトトレンチ83a’を配置した活性領域(第3活性領域)54’は、第2活性領域52に連結されている。第3活性領域54’と第1活性領域53との距離d20’は、加工精度で制約されるLOCOS膜の最少残し寸法まで低減することができる。
【0144】
実施の形態4を実施の形態2に適用してもよい。
【0145】
以上、説明したように、実施の形態4によれば、実施の形態1〜3と同様の効果を得ることができる。また、実施の形態4によれば、制御回路用の横型nチャネルMOSFETのp
++型コンタクト領域を直線状の平面形状で配置することで、p
++型コンタクト領域の第1方向の幅を増加させずに、当該p
++型コンタクト領域の表面積を増やすことができる。このため、サージ耐量をさらに向上させることができる。また、実施の形態4によれば、p
++型コンタクト領域の第1方向の幅が増えないため、製造工程中におけるp
++型コンタクト領域の第1方向への拡散が抑制される。これにより、第1,3活性領域間の距離を短くすることができ、チップの小型化を図ることができる。
【0146】
(実施の形態5)
実施の形態5にかかる半導体装置の構造について説明する。
図16は、実施の形態5にかかる半導体装置を半導体基板のおもて面側から見たレイアウトを示す平面図である。
図16には、回路部42を半導体基板13のおもて面側から見たレイアウトを示す。実施の形態5にかかる半導体装置が実施の形態3にかかる半導体装置と異なる点は、横型nチャネルMOSFET20のp
++型コンタクト領域84を、略矩形状の平面形状のn
+型ソース領域22の3辺に対向するように当該n
+型ソース領域22の周囲を囲む略U字状の平面形状に配置した点である。
【0147】
第5コンタクトトレンチ85aは、p
++型コンタクト領域84に沿った略U字状の平面形状でn
+型ソース領域22の3辺に対向する。第5コンタクトトレンチ85aの底面は、p
++型コンタクト領域84に覆われている。第5コンタクトトレンチ85aの底面から底面コーナー部にわたってp
++型コンタクト領域84に覆われていてもよい。第5コンタクトトレンチ85aの断面構造は、実施の形態1における第2コンタクトトレンチ27a(
図1,2参照)と同様である。
【0148】
必要に応じて、p
++型コンタクト領域84に接するように実施の形態1で説明したp
+型コンタクト領域29を第5コンタクトトレンチ85aの側面を覆うように第5コンタクトトレンチ85aの周囲に配置してもよい。第1活性領域55と第2活性領域52との距離d10’は、加工精度で制約されるLOCOS膜の最少残し寸法以上で、かつ第2活性領域52を取り囲むp
+型拡散領域31が、第1活性領域55のうちゲート電極26で覆われた部分の内側に入り込まない程度の距離まで低減することができる。
【0149】
実施の形態5を実施の形態2に適用してもよい。
【0150】
以上、説明したように、実施の形態5によれば、制御回路用の横型nチャネルMOSFETのp
++型コンタクト領域が、n
+型ソース領域の、n
+型ドレイン領域23側に対して反対側で、かつ第1活性領域の内部のみに配置されていればよく、p
++型コンタクト領域の平面形状に依らず、実施の形態1〜4と同様の効果を得ることができる。
【0151】
以上において本発明では、上述した各実施の形態に限らず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上述した各実施の形態では、出力段用の半導体素子として、トレンチゲート構造の縦型MOSFETを設けた場合を例に説明しているが、出力段用の半導体素子として、トレンチゲート構造の縦型IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やプレーナゲート構造の縦型MOSFET,IGBTなどさまざまなデバイスを設けてもよい。なお、縦型IGBTの場合は、例えば、n
+型出発基板1の代わりにp
+型出発基板を用い、このp
+型出発基板の裏面に電極を形成することができる。また、本発明は、回路部を構成するさまざまなデバイス(素子)と、これらのデバイスをサージから保護する保護用素子とを同一の半導体基板に備えた半導体装置に適用することができる。また、本発明は、導電型(n型、p型)を反転させても同様に成り立つ。