(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
浴室内に設置される人感センサは、洗い場から浴槽に至る浴室内の広い範囲をカバーするため、レンズ等を用いることで広い視野角を有するように構成される。しかしながら、視野角が広くされた場合、人感センサは、その感度が低くなりやすく、細かな動作を検出することが難しくなりやすい。よって、浴室内に人が存在していても、その動きが小さければ、人感センサによって人の存在が検出されにくくなる。
【0006】
そこで、従来は、人感センサによって人の存在が検出されなくなった状態が、ある程度長い時間、たとえば数分間継続したときに浴室内から人が退室したと判断するようなされていた。このため、退室に基づいて給湯機などの装置で行われる処理が、実際の人の退室から大きく遅れて行われやすかった。
【0007】
かかる課題に鑑み、本発明は、浴室への人の入退室に応じた処理を円滑に行うことができる浴室用装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の主たる態様に係る浴室用装置は、浴室内の洗い場に視野が向けられるよう当該浴室に設置でき、人の動作を検出する動作検出部と、人の入退浴に基づく浴槽内の水位変動を検出する水位検出部と、前記動作検出部の検出結果と前記水位検出部の検出結果とに基づいて、前記浴室内の人の有無に応じた処理を行う制御部と、
前記浴室内に配置され、前記浴室に備えられた浴室水栓からの給湯に係る情報を表示する浴室内表示部と、を備える。
前記制御部は、前記水位検出部の検出結果から前記浴槽内に人が入ったと見做されたときに、点灯していた前記浴室内表示部を消灯させる。
【0009】
たとえば、前記制御部は、前記動作検出部の検出結果から前記洗い場に人が存在すると見做されるか前記水位検出部の検出結果から前記浴槽内に人が存在すると見做されるときに、前記浴室内に人が存在する場合の第1の処理を行い、前記動作検出部の検出結果から前記洗い場に人が存在しないと見做され且つ前記水位検出部の検出結果から前記浴槽内に人が存在しないと見做されるときに、前記浴室内に人が存在しない場合の第2の処理を行う。
【0010】
上記の構成によれば、動作検出部による洗い場内での人の動作の検出結果と水位検出部による浴槽内の水位変動の検出結果の双方に基づいて浴室内の人の有無が検出される。このため、主として洗い場内が動作検出部の検出領域とされれば良く、動作検出部は、その視野角を小さくして感度を高めることができる。これにより、動作検出部によって人の細かな動作の検出が可能となるので、動作検出部が人の動作を検出しなくなった場合に、人が浴室から退室したとの判断を短い時間で下すことが可能となる。
【0011】
よって、たとえば、人が浴室から退出した後、浴室内に人が存在しない場合の第2の処理を速やかに実行することが可能となり、浴室内の人の有無に応じた処理を円滑に行うことが可能となる。
さらに、人が浴槽内に入ることで浴室内表示部に表示された情報を気にかけにくい状況となると、浴室内表示部が消灯される。これにより、浴室用装置の節電を図ることができる。
【0012】
本態様に係る浴室用装置において、前記浴室以外の部屋に配置された浴室外表示部を、さらに備えるような構成が採られ得る。この場合、前記制御部は、前記第1の処理として、前記浴室外表示部に入浴中であることを示す情報を表示し、前記第2の処理として、前記浴室外表示部に前記情報を表示しない。
【0013】
上記の構成によれば、浴室内への人の入退出に応じて入浴中の有無を報知する機能において、人が浴室から退出した後、浴室外表示部に表示された入浴中であることを示す情報を速やかに消去することができ、この報知機能に係る処理を円滑に行うことが可能となる。
【0016】
本態様に係る浴室用装置において、前記浴室に備えられた浴室水栓と前記浴室以外の部屋に備えられた外部水栓とへ、前記浴室水栓用の給湯温度と前記外部水栓用の給湯温度のうち優先設定がなされた給湯温度の湯を供給する給湯部を、さらに備えるような構成が採られ得る。この場合、前記制御部は、前記動作検出部の検出結果から前記洗い場に人が存在すると見做されるときに、前記浴室水栓用の給湯温度に対して優先設定を行い、前記動作検出部の検出結果から前記洗い場に人が存在しないと見做されるときに、前記外部水栓用の給湯温度に対して優先設定を行う。
【0017】
上記の構成によれば、洗い場に人が存在するために浴室水栓が使用される可能性が高いときには、浴室水栓用の給湯温度が、給湯部から供給される湯の給湯温度として優先され、浴室内に人が存在していてもそれが浴槽内であれば、浴室水栓が使用される可能性が低いため、外部水栓用の給湯温度が、給湯部から供給される湯の給湯温度として優先される。これにより、浴室水栓と外部水栓との間の使用の可能性に基づいた適正な給湯温度の優先設定を行うことが可能となる。
【0018】
本態様に係る浴室用装置において、前記動作検出部は、前記視野の向きを水平方向に変更できるよう構成され得る。
【0019】
上記の構成によれば、動作検出部の設置位置と洗い場との位置関係に応じて動作検出部の水平方向の視野の向きを調整することができる。
【発明の効果】
【0020】
以上のとおり、本発明によれば、浴室への人の入退室に応じた処理を円滑に行うことができる浴室用装置を提供することができる。
【0021】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0024】
本実施形態において、水位センサ126が、特許請求の範囲に記載の「水位検出部」に対応する。また、人感センサ240が、特許請求の範囲に記載の「動作検出部」に対応する。さらに、表示部230が、特許請求の範囲に記載の「浴室内表示部」に対応する。さらに、表示部330が、特許請求の範囲に記載の「浴室外表示部」に対応する。さらに、制御部140、制御部210および制御部310により、特許請求の範囲に記載の「制御部」が構成される。
【0025】
ただし、上記記載は、あくまで、特許請求の範囲の構成と実施形態の構成とを対応付けることを目的とするものであって、上記対応付けによって特許請求の範囲に記載の発明が実施形態の構成に何ら限定されるものではない。
【0026】
図1は、本実施の形態に係る、浴室用装置10の構成を示す概略図である。
図2は、本実施の形態に係る、浴室用装置10を構成する給湯器付き風呂釜100、浴室リモコン200および外部リモコン300の配置について説明するための図である。
【0027】
図1および
図2を参照して、浴室用装置10は、給湯器付き風呂釜100と、浴室リモコン200と、外部リモコン300とを備える。給湯器付き風呂釜100は、浴室1内の浴槽2に湯を張る湯張り機能と、浴室1内に設けられたシャワー付きの浴室水栓20および浴室1の外の部屋に設けられた外部水栓30に湯を供給する給湯機能と、浴槽2に張られた湯の追い焚きを行う追い焚き機能とを有する。外部水栓30は、台所水栓、洗面水栓などの水栓である。
【0028】
浴室リモコン200および外部リモコン300は、給湯器付き風呂釜100に対する各種操作、たとえば、浴槽2の湯張りを指示する湯張り操作、浴槽2の湯の追い焚きを指示する追い焚き操作、浴槽2内の湯温、浴室水栓20用の給湯温度、外部水栓30用の給湯温度など設定する温度設定操作などを行うためのものである。また、浴室リモコン200および外部リモコン300には、設定された浴槽2内の湯温、浴室水栓20の給湯温度、外部水栓30の給湯温度などの各種情報が表示される。
【0029】
図2に示すように、給湯器付き風呂釜100は、浴室1の横の屋外に配置される。浴室リモコン200は、浴室1内に配置される。浴室リモコン200は、たとえば、浴槽2と洗い場3との並び方向に沿う壁部1aにおいて、浴槽2側であって浴槽2よりやや高い位置に配置される。壁部1aにおける洗い場3側に、浴室水栓20が設けられる。浴室1には、浴室水栓20から離れた位置に、洗い場3に繋がる出入口4が設けられる。出入口4は、ドア5によって開閉される。外部リモコン300は、浴室1以外の部屋6、たとえば、台所の壁部6aに配置される。
【0030】
<給湯器付き風呂釜の構成>
図1に示すように、給湯器付き風呂釜100は、給湯部110と、追い焚き部120と、バイパス部130と、制御部140とを備える。
【0031】
給湯部110は、給水管路111と、給湯熱交換器112と、給湯管路113と、給湯燃焼器114と、給気ファン115とを含む。給水管路111は、水道管と給湯熱交換器112とに繋がり、給湯管路113は、給湯熱交換器112と浴室水栓20および外部水栓30とに繋がる。給湯燃焼器114には、ガス電磁弁116により開閉される給湯ガス管路117を通じてガスが供給される。給湯燃焼器114は、ガスを燃料として燃焼する。給気ファン115は、給湯燃焼器114に燃焼用の空気を供給する。
【0032】
追い焚き部120は、戻り管路121と、風呂熱交換器122と、往き管路123と、風呂燃焼器124と、循環ポンプ125と、水位センサ126とを含む。戻り管路121は、浴槽2の循環アダプタ2aと風呂熱交換器122とに繋がり、往き管路123は、風呂熱交換器122と循環アダプタ2aとに繋がる。風呂燃焼器124には、ガス電磁弁127により開閉される風呂ガス管路128を通じてガスが供給される。風呂燃焼器124は、ガスを燃料として燃焼する。給気ファン115が給湯部110と追い焚き部120との間で共用され、給気ファン115から風呂燃焼器124に燃焼用の空気が供給される。戻り管路121に、循環ポンプ125および水位センサ126が配置される。水位センサ126は、戻り管路121内の水圧に基づいて浴槽2内の水位を検出する。
【0033】
バイパス部130は、バイパス管路131と、給湯電磁弁132とを含む。バイパス管路131は、給湯管路113と戻り管路121とに繋がる。給湯電磁弁132は、バイパス管路131を開閉する。
【0034】
制御部140は、マイクロコンピュータ等を含み、給湯部110の給湯燃焼器114、給気ファン115およびガス電磁弁116、追い焚き部120の風呂燃焼器124、循環ポンプ125、水位センサ126およびガス電磁弁127、バイパス部130の給湯電磁弁132などを制御する。
【0035】
浴室水栓20または外部水栓30が開かれると、給湯機能が実行される。水道管からの水が給水管路111を通じて給湯熱交換器112に導入されるとともに、給湯燃焼器114が燃焼して給湯熱交換器112が加熱される。給湯熱交換器112に導入された水が加熱されて湯となり、湯が給湯管路113を通じて浴室水栓20または外部水栓30に供給される。浴室水栓20または外部水栓30が閉じられると、水道管から給水管路111への給水が停止するとともに給湯燃焼器114の燃焼が停止する。
【0036】
次に、浴室リモコン200や外部リモコン300から浴槽2への湯張りの指令を受けると、湯張り機能が実行される。給湯電磁弁132が開放されるとともに、水道管からの水が給水管路111を通じて給湯熱交換器112に導入され、給湯熱交換器112で加熱される。そして、給湯熱交換器112からの湯が給湯管路113およびバイパス管路131を通じて戻り管路121に導入される。戻り管路121に導入された湯の一部は、戻り管路121を循環アダプタ2a側へと流れ、循環アダプタ2aから浴槽2内に注がれる。戻り管路121に導入された湯の残りは、戻り管路121を風呂熱交換器122側へと流れ、さらに風呂熱交換器122および往き管路123を流れて循環アダプタ2aから浴槽2内に注がれる。給湯が行われて浴槽2内に湯が溜められると、戻り管路121、風呂熱交換器122および往き管路123が水で満たされた状態となる。これにより、水位センサ126での浴槽2内の水位検出が可能となる。浴槽2内の水位が予め設定された水位に到達したことが水位センサ126により検出されると、給湯電磁弁132が閉じられ、水道管から給水管路111への給水が停止するとともに給湯燃焼器114の燃焼が停止する。
【0037】
なお、湯が張られた浴槽2内に人が入ると浴槽2内の水位が上昇する。また、浴槽2内から人が出ると水位が下降する。この浴槽2内への人出入りに基づく水位変動を、水位センサ126によって検出することができる。
【0038】
次に、浴室リモコン200や外部リモコン300から追い焚きの指令を受けると、あるいは、浴槽2内の湯温が予め設定された下限温度よりも低くなると、追い焚き機能が実行される。循環ポンプ125が作動するとともに風呂燃焼器124が燃焼する。浴槽2内の湯が、戻り管路121、風呂熱交換器122および往き管路123からなる循環路と浴槽2との間で循環し、その間に風呂熱交換器122で加熱される。これにより、浴槽2内の湯温が上昇する。浴槽2内の湯温が予め設定された上限温度よりも高くなると、循環ポンプ125が停止するとともに風呂燃焼器124の燃焼が停止する。
【0039】
<浴室リモコンの構成>
図1に示すように、浴室リモコン200は、制御部210と、操作部220と、表示部230と、人感センサ240とを備える。操作部220は、上述した湯張り操作、追い焚き操作、温度設定操作などの各種操作を行うための操作ボタンを有する。表示部230は、たとえば、液晶ディスプレイにより構成され、浴槽2内の湯温、浴室水栓20用の給湯温度、外部水栓30用の給湯温度などの各種情報を表示する。
【0040】
人感センサ240は、焦電センサ(焦電型赤外線センサ)である。人が動作を行うと人から放出される赤外線量に変化が生じる。人感センサ240は、人から放出された赤外線を受け、受けた赤外線量の変化を検出することにより、人の動作を検出する。人感センサ240は、人の動作を検出することによって人の存在の有無を検出するものであるため、人が存在していても動作が行われなければ人の存在を検出することができない。
【0041】
人感センサ240は、水平方向の視野角が鉛直方向の視野角より小さくなるように構成される。たとえば、人感センサ240は、水平方向の視野角が約30度、鉛直方向の視野角が約45度(水平方向から下向きに約15度、上向きに約30度)とされる。人感センサ240は、水平方向の視野角が約30度と小さくされているので、高い感度を確保でき、人の細かな動作を検出することが可能となる。
【0042】
図2に示すように、人感センサ240は、浴室リモコン200の正面側において、上部のほぼ中央に設けられる。
図2の一点鎖線で示すように、人感センサ240は、その視野が洗い場3に向けられる。人感センサ240の検出領域には、洗い場3の人が存在する主要な領域、即ち、ドア5の近傍の領域および浴室水栓20のシャワー等を用いて体や頭を洗う際に人が留まる領域が含まれる。一方で、人感センサ240は、水平方向の視野角が小さいため、浴槽2の大部分の領域は、人感センサ240の検出領域に含まれない。
【0043】
なお、人感センサ240の水平方向の視野角は約30度に限られないが、検出領域の広さと感度とを考慮すると、約25度から約35度の範囲とされることが望ましい。また、人感センサ240の鉛直方向の視野角も約45度に限られない。
【0044】
制御部210は、マイクロコンピュータ等により構成され、操作部220、表示部230および人感センサ240を制御する。浴室リモコン200は、給湯器付き風呂釜100と通信線(図示せず)で接続されており、この通信線を通じて、制御部210は給湯器付き風呂釜100の制御部140と通信可能である。たとえば、制御部210から制御部140へ湯張り操作や追い焚き操作に基づく指令や温度設定操作で設定された温度が送信される。
【0045】
<外部リモコンの構成>
図1に示すように、外部リモコン300は、制御部310と、操作部320と、表示部330とを備える。制御部310、操作部320および表示部330の構成は、浴室リモコン200の制御部210、操作部220および表示部230の構成と同様である。外部リモコン300は、給湯器付き風呂釜100と通信線(図示せず)で接続されており、この通信線を通じて、制御部310は給湯器付き風呂釜100の制御部140と通信可能である。たとえば、制御部310から制御部140へ湯張り操作や追い焚き操作に基づく指令や温度設定操作で設定された温度が送信される。
【0046】
なお、外部リモコン300の制御部310と浴室リモコン200の制御部210とは、給湯器付き風呂釜100の制御部140を中継することによって、互いに通信を行うことができる。
【0047】
<入浴中報知機能>
本実施の形態の浴室用装置10は、浴室1内で人が入浴しているときに入浴中であることを外部リモコン300において報知する入浴報知機能を備えている。入浴報知機能のための制御処理は、給湯器付き風呂釜100の制御部140、浴室リモコン200の制御部210および外部リモコン300の制御部310の3つが連携することにより実行される。
【0048】
制御部210は、人感センサ240により検出される人の動作に基づいて洗い場3内の人の有無を判定し、判定結果を制御部310へ通知する。制御部140は、水位センサ126により検出される浴槽2内の水位の変動に基づいて浴槽2内の人の有無を判定し、判定結果を制御部310へ通知する。制御部310は、双方の判定結果に基づいて浴室1内の人の有無を判定し、浴室1内に人が存在すると見做される場合には、入浴中であることを示す情報を表示部330に表示させ、浴室1内に人が存在しないと見做される場合には、入浴中であることを示す情報を表示部330に表示させない。
【0049】
図3(a)は、本実施の形態に係る、制御部210により実行される、洗い場3内の人の有無を検出するための制御処理を示すフローチャートである。
【0050】
制御部210は、人感センサ240が人の動作を検出したか否かを監視する(S101)。人感センサ240により人の動作が検出されると(S101:YES)、制御部210は、洗い場3に人が入ったこと示す入場信号を制御部310に送信する(S102)。
【0051】
次に、制御部210は、タイマーをリセットし、作動させる(S103)。タイマーは、制御部210に内蔵され、所定時間をカウントするとタイムアップする。人感センサ240は、高い感度を有しているため、入浴者が体や頭を洗う時の細かな動作を検出することができる。よって、所定時間は、洗い場3内の人が、一旦、動作を止めることがあっても、その間に動作を再開すると見込めるような短い時間に設定することができる。所定時間は、たとえば10秒程度の時間とされる。
【0052】
制御部210は、タイマーがタイムアップしたか否か、および、人感センサ240が人の動作を検出したか否かを監視する(S104、S105)。タイマーがタイムアップする前に、人感センサ240により人の動作が検出されると(S104:NO→S105:YES)、制御部210は、再び、タイマーをリセットし、作動させる(S103)。こうして、洗い場3に人が存在し、人の動作が継続して検出される間は、タイマーがタイムアップしない。
【0053】
洗い場3から人がいなくなることで、人感センサ240により人の動作が検出されなくなると、やがてタイマーがタイムアップする。タイマーがタイムアップすると(S104:YES)、制御部210は、洗い場3から人が出たこと示す退場信号を制御部310に送信する(S106)。
【0054】
図3(b)は、本実施の形態に係る、制御部140により実行される、浴槽2内の人の有無を検出するための制御処理を示すフローチャートである。
【0055】
制御部140は、水位センサ126からの検出信号を監視し、浴槽2内の水位が上昇すると、その上昇勾配が予め定めた第1閾値より大きいか否かを判定する(S201)。浴槽2内の湯に人が浸かると、急激に水位が上昇するので、水位の上昇勾配が第1閾値より大きくなる。水位の上昇勾配が第1閾値より大きい場合(S201:YES)、制御部140は、人が浴槽2内に入ったこと示す入槽信号を制御部310に送信する(S202)。
【0056】
その後、制御部140は、水位センサ126からの検出信号を監視し、浴槽2内の水位が下降すると、その下降勾配が予め定めた第2閾値より大きいか否かを判定する(S203)。浴槽2内の湯から人が出ると、急激に水位が下降するので、水位の下降勾配が第2閾値より大きくなる。水位の下降勾配が第2閾値より大きい場合(S203:YES)、制御部140は、人が浴槽2内から出たこと示す出槽信号を制御部310に送信する(S204)。
【0057】
図4(a)は、本実施の形態に係る、制御部310により実行される、フラグの設定を行うための制御処理を示すフローチャートである。
図4(b)は、本実施の形態に係る、制御部310により実行される、入浴中であることの報知を行うための制御処理を示すフローチャートである。
【0058】
図4(a)の制御処理と
図4(b)の制御処理は並行して実行される。これら制御処理のために、制御部310は、洗い場フラグと入湯フラグとを備える。洗い場フラグは、洗い場3内の人の存在の有無を示すためのフラグであり、入湯フラグは、浴槽2内の人の存在の有無を示すためのフラグである。
【0059】
図4(a)を参照し、制御部310は、制御部210から入場信号を受信した場合(S301:YES)、洗い場フラグがリセット状態にあればセットする(S302)。また、制御部310は、制御部210から退場信号を受信した場合(S303:YES)、洗い場フラグがセット状態にあればリセットする(S304)。さらに、制御部310は、制御部140から入槽信号を受信した場合(S305:YES)、入湯フラグがリセット状態にあればセットする(S306)。さらに、制御部310は、制御部140から出槽信号を受信した場合(S307:YES)、入湯フラグがセット状態にあればリセットする(S308)。
【0060】
図4(b)を参照し、制御部310は、洗い場フラグがセット状態にあるか否かを判定する(S401)。洗い場フラグがセット状態にある場合(S401:YES)、洗い場3に人が存在する、即ち浴室1内に人が存在すると見做すことができるので、制御部310は、入浴中であることを示す情報として、表示部330に「入浴中」の文字を表示させる(S402)。
【0061】
一方、洗い場フラグがセット状態にない、即ちリセット状態にある場合(S401:NO)、制御部310は、入湯フラグがセット状態にあるか否かを判定する(S403)。入湯フラグがセット状態にある場合(S403:YES)、洗い場3には人が存在しないが浴槽2内には人が存在する、即ち浴室1内に人が存在すると見做すことができるので、制御部310は、表示部330に「入浴中」の文字を表示させる(S402)。
【0062】
一方、入湯フラグがセット状態にない、即ちリセット状態にある場合(S403:NO)、洗い場3および浴槽2内の何れにも人が存在しない、即ち浴室1内に人が存在しないと見做すことができるので、制御部310は、表示部330に「入浴中」の文字を表示させない(S404)。即ち、制御部310は、表示部330に「入浴中」の文字が表示されていた場合は、「入浴中」の文字を消去させる。
【0063】
図5(a)ないし(d)は、本実施の形態に係る、入浴報知機能について説明するための図である。
【0064】
図5(a)に示すように、入浴のために人が浴室1内、即ち洗い場3内に入ってくると、その動作が浴室リモコン200の人感センサ240により検出される。外部リモコン300では、洗い場フラグがセットされ、表示部330に「入浴中」の表示がなされる。その後、
図5(b)に示すように、洗い場3で人が体や頭を洗うと、その動作が人感センサ240により検出されるため、外部リモコン300では、洗い場フラグがセットされたままとなり、表示部330での「入浴中」の表示が継続される。
【0065】
次に、
図5(c)に示すように、人が浴槽2の湯に浸かると、人感センサ240により人の動作が検出されなくなり、一方で、給湯器付き風呂釜100の水位センサ126により浴槽2内の水位上昇が検出される。外部リモコン300では、洗い場フラグはリセットされるが入湯フラグがセットされるので、表示部330での「入浴中」の表示が継続される。その後、
図5(d)に示すように、人が浴室1から出ると、外部リモコン300では、洗い場フラグおよび入湯フラグが共にリセットされ、表示部330での「入浴中」の表示が消される。
【0066】
なお、入浴中であること示す情報は、「入浴中」の文字でなく、入浴中であることを示すイラストやアイコンであってもよい。
【0067】
<浴室リモコンの節電機能>
本実施の形態の浴室用装置10は、上述した入浴報知機能の他、人が浴槽2内に入ると浴室リモコン200の表示部230を消灯する節電機能を備えている。表示部230には、設定された浴室水栓20の給湯温度および浴槽2内の湯温が表示される。洗い場3にいる人は、浴室水栓20を使用しようとするときには給湯温度を気にかけ得るし、浴槽2内に入ろうとするときには湯温を気にかけ得る。しかしながら、人は、浴槽2内に入ってしまうと、これら給湯温度や湯温を気にかけにくくなる。そこで、人が浴槽2内に入ったときに表示部230を消灯させることで、浴室リモコン200、延いては浴室用装置10の節電を図ることができる。
【0068】
図6は、本実施の形態に係る、節電機能のための制御処理を示すフローチャートである。節電機能のための制御処理は、浴室リモコン200において、浴室1に人が入ってきたことが人感センサ240により検出されると、制御部210によって実行される。節電機能のため、
図4(b)の制御処理により給湯器付き風呂釜100の制御部140から送信される入槽信号および出槽信号が制御部210にも送信される。
【0069】
図6を参照して、制御部210は、入槽信号を受信したか否かを監視する(S501)。浴槽2内に人が入ると、制御部140から制御部210へ入槽信号が送信される。入槽信号を受信すると(S501:YES)、制御部210は、表示部230が点灯中であるか否かを判定する(S502)。表示部230が点灯中である場合(S502:YES)、制御部210は、浴室リモコン200での操作中または浴室水栓20への給湯中であるか否かを判定し(S503)、操作中または給湯中でなければ(S503:NO)、表示部230を消灯させる(S504)。
【0070】
次に、制御部210は、出槽信号を受信したか否かを監視するとともに(S505)、浴室リモコン200での操作または浴室水栓20への給湯が開始されたか否かを監視する(S506)。浴槽2内から人が出ると、制御部140から制御部210へ出槽信号が送信される。出槽信号を受信すると(S505:YES)、制御部210は、表示部230を点灯させる(S507)。また、浴室リモコン200での操作または浴室水栓20への給湯が開始された場合も(S506:YES)、制御部210は、表示部230を点灯させる(S507)。
【0071】
<優先設定切替機能>
本実施の形態の浴室用装置10では、給湯器付き風呂釜100の給湯部110が、浴室リモコン200または外部リモコン300での温度設定操作により設定された浴室水栓20用の給湯温度および外部水栓30用の給湯温度のうち、優先設定がなされた給湯温度の湯を浴室水栓20や外部水栓30に供給する。本実施の形態の浴室用装置10は、洗い場3に人が存在するか否かに応じて優先設定を切り替える優先設定切替機能を備えている。
【0072】
図7は、本実施の形態に係る、優先設定切替機能のための制御処理を示すフローチャートである。優先設定切替機能のための制御処理は、給湯器付き風呂釜100の制御部140によって実行される。優先設定切替機能のため、
図4(a)の制御処理により浴室リモコン200の制御部210から送信される入場信号および退場信号が制御部140にも送信される。
【0073】
図7を参照して、制御部140は、入場信号を受信したか否かを監視する(S601)。洗い場3内に人が入ると、制御部140から制御部210へ入場信号が送信される。洗い場3に人が存在するときには、浴室水栓20が使用される可能性が高いため、浴室水栓20用の給湯温度を、給湯部110から供給される湯の給湯温度として優先することが望ましい。よって、入場信号を受信した場合(S601:YES)、制御部140は、浴室水栓20用の給湯温度を優先する設定を行う(S602)。
【0074】
さらに、制御部140は、退場信号を受信したか否かを監視する(S603)。洗い場3から人が出ると、制御部140から制御部210へ退場信号が送信される。洗い場3に人が存在しないときには、たとえ浴槽2内に人が存在していても、浴室水栓20が使用される可能性が低いため、外部水栓30を使用する人のために、外部水栓30用の給湯温度を、給湯部110から供給される湯の給湯温度として優先することが望ましい。よって、退場信号を受信した場合(S603:YES)、制御部140は、外部水栓30用の給湯温度を優先する設定を行う(S604)。
【0075】
<実施の形態の効果>
本実施形態によれば、以下の効果が奏され得る。
【0076】
浴室用装置10は、人感センサ240による洗い場3内での人の動作の検出結果と水位センサ126による浴槽2内の水位変動の検出結果の双方に基づいて浴室1内の人の有無が検出される構成であるため、主として洗い場3内が人感センサ240の検出領域とされれば良く、人感センサ240は、その視野角を小さくして感度を高めることができる。これにより、人感センサ240によって人の細かな動作の検出が可能となるので、人感センサ240が人の動作を検出しなくなった場合に、人が浴室1から退室したとの判断を短い時間で下すことが可能となる。
【0077】
よって、浴室1内への人の入退出に応じて入浴中の有無を報知する入浴報知機能において、人が浴室1から退出した後、外部リモコン300の表示部330に表示された入浴中を示す情報を速やかに消去することができ、入浴報知機能に係る制御処理を円滑に行うことが可能となる。
【0078】
また、浴室用装置10は、節電機能を備え、人が浴槽2内に入ることで浴室リモコン200の表示部230に表示された情報(浴室水栓20の給湯温度、浴槽2内の湯温など)を気にかけにくい状況となると、表示部230が消灯される。これにより、浴室リモコン200、延いては浴室用装置10の節電を図ることができる。
【0079】
さらに、浴室用装置10は、優先設定切替機能を備え、洗い場3に人が存在するために浴室水栓20が使用される可能性が高いときには、浴室水栓20用の給湯温度が、給湯部110から供給される湯の給湯温度として優先され、浴室1内に人が存在していてもそれが浴槽2内であれば、浴室水栓20が使用される可能性が低いため、外部水栓30用の給湯温度が、給湯部110から供給される湯の給湯温度として優先される。これにより、浴室水栓20と外部水栓30との間の使用の可能性に基づいた適正な給湯温度の優先設定を行うことが可能となる。
【0080】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態によって何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も、上記以外に種々の変更が可能である。
【0081】
<変更例1>
浴室1内において、
図2に示す浴槽2と洗い場3の並び位置が、
図2に示す並び位置とは左右反対となる場合がある。このように浴槽2と洗い場3の並び位置が異なることで、人感センサ240の設置位置と、その検出領域である洗い場3との位置関係が変わり得る。そこで、人感センサ240は、その視野の向きが水平方向に変更できるような構成とすることができる。
【0082】
このような構成とすれば、人感センサ240の設置位置と洗い場3との位置関係に応じて人感センサ240の水平方向の視野の向きを調整することができる。よって、たとえば、浴槽2と洗い場3の並び位置が異なる浴室1に対して同じ浴室リモコン200を用いることが可能となる。
【0083】
以下、本変更例に係る人感センサ240の具体的な構成について説明する。
【0084】
図8は、変更例1に係る、人感センサ240の周辺を拡大した浴室リモコン200の平面断面図である。
【0085】
人感センサ240は、焦電素子241と、焦電素子241の正面側に配置されるカバー242とを含む。焦電素子241は、焦電体板243と、焦電体板243の受光側とその裏側とにそれぞれ装着された電極からなり互いに極性の異なる二組の電極対244とにより構成される。焦電素子241は、二組の電極対244が含まれる受光面を有する。なお、焦電素子241は、二組の電極対244からなるデュアル素子ではなく、四組の電極対244からなるクワッド素子とされてもよい。
【0086】
カバー242はドーム状を有し、一方の半面がレンズアレイ245で構成され、他方の半面が光を通さない遮光部材246で構成される。レンズアレイ245は、焦電素子241の二組の電極対244の並び方向と同じ方向に並ぶ複数のレンズ245aを含み、各レンズ245aが焦電素子241の受光面上に光を集光させるように構成されている。レンズアレイ245による水平方向の光の取り込み角が、人感センサ240の水平方向の視野角となる。
【0087】
カバー242の端部には、円環状のフランジ部247が設けられる。浴室リモコン200の筐体201の正面には開口部202が形成され、この開口部202の外周縁に凹部203が形成される。カバー242は、フランジ部247が凹部203に収容されることで開口部202に装着され、筐体201の正面と垂直な回転軸Pを中心に回転可能となる。回転軸Pは、焦電素子241の中心を通る。
【0088】
図9(a)のように、浴槽2側に設置された浴室リモコン200の正面に対し、右側に洗い場3が位置するとき、人感センサ240では、レンズアレイ245が右側に位置するようにカバー242が回動される。これにより、人感センサ240の視野が右側に位置する洗い場3に向けられる。一方、
図9(b)のように、浴槽2側に設置された浴室リモコン200の正面に対し、左側に洗い場3が位置するとき、人感センサ240では、レンズアレイ245が左側に位置するようにカバー242が回動される。これにより、人感センサ240の視野が左側に位置する洗い場3に向けられる。
【0089】
なお、この他、水平方向に視野の向きが変更できる構成として、人感センサ240は、レンズアレイからなるカバーと焦電素子とが一体となって水平方向と垂直な回転軸を中心に所定の範囲で回動できるような構成が採られてもよい。
【0090】
<その他の変更例>
上記実施の形態では、浴室1内の人の有無に応じた処理として、入浴報知機能に係る制御処理が例示された。しかしながら、浴室1内の人の有無に応じた処理は、これに限られるものではなく、たとえば、浴室1内の人の有無に応じて浴室リモコン200の点灯および消灯が行われる制御処理であってもよく、浴室1内の人の有無に応じて浴室水栓20用の給湯温度と外部水栓30用の給湯温度との間で優先設定が切り替えられる制御処理であってもよい。
【0091】
また、上記実施の形態では、人感センサ240が浴室リモコン200に設けられた。しかしながら、人感センサ240は、浴室1内に設置されればよく、たとえば、浴室1内を照明する照明装置に設けられてもよい。
【0092】
さらに、人感センサ240でカバーできない洗い場3の領域をカバーするため、人感センサ240に加えて、新たな人感センサが配置されてもよい。
【0093】
さらに、上記実施の形態では、焦電センサである人感センサ240が用いられた。しかしながら、焦電センサ以外の人の動作を検出可能な人感センサが用いられてもよい。
【0094】
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に記載の範囲で適宜変更可能である。