特許第6972762号(P6972762)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6972762フィルム状モールド及びこれを用いた撥水性フィルムの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6972762
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】フィルム状モールド及びこれを用いた撥水性フィルムの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 33/38 20060101AFI20211111BHJP
   B29C 59/02 20060101ALI20211111BHJP
   C09K 3/18 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   B29C33/38
   B29C59/02 B
   C09K3/18 101
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-157061(P2017-157061)
(22)【出願日】2017年8月16日
(65)【公開番号】特開2019-34468(P2019-34468A)
(43)【公開日】2019年3月7日
【審査請求日】2020年7月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(72)【発明者】
【氏名】佐野 麻美子
【審査官】 ▲高▼村 憲司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−340852(JP,A)
【文献】 特開2015−104889(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/020587(WO,A1)
【文献】 特開2012−108516(JP,A)
【文献】 特開2005−316450(JP,A)
【文献】 特開2011−255603(JP,A)
【文献】 特開2000−071290(JP,A)
【文献】 特開平09−155972(JP,A)
【文献】 特開2015−136830(JP,A)
【文献】 特開2008−216743(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 33/00 − 33/76
B29C 59/00 − 59/18
C09K 3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材フィルムの表面に、コート剤が塗工されたフィルム状モールドであって、前記コート剤は、シリコーン系の熱硬化性樹脂バインダーと固体微粒子と分散剤を含み、前記固体微粒子は、平均粒子径が100nm以上5μm以下の不定形シリカであり、前記コート剤中の前記バインダーと前記固体微粒子の重量比が90:10から70:30の範囲であることを特徴とするフィルム状モールド。
【請求項2】
溶融したポリオレフィン系樹脂の表面に、請求項1に記載のフィルム状モールドの表面を重ね合わせ、全体を加熱圧締することにより、前記ポリオレフィン系樹脂表面に、前記フィルム状モールドの表面形状の逆形状を賦型することを特徴とする撥水性フィルムの製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載のフィルム状モールドの表面に、溶融したポリオレフィン系樹脂を供給し、冷却ロールによって冷却固化させることによって、該フィルム状モールドの表面形状の逆形状を賦型することを特徴とする撥水性フィルムの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主にシート状の製品の表面に微細な凹凸を付与するために用いるフィルム状のモールド及びこれを用いた撥水性フィルムの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
材料表面に微細構造を形成することで、光学機能や濡れ性の制御など様々な機能が付与できることが知られている。例えば、疎水性のシリカなどをバインダーに分散し、塗工する方法がある。元々の疎水性に加え、表面にフラクタル構造と呼ばれる3次元網目構造が形成されることで撥水性や撥ヨーグルト性を付与することができる(特許文献1参照)。この方法は大面積での作成が可能であり、安価に作成できるが、シリカの脱落が懸念され、使用できる材料が限定される。
【0003】
また別の微細構造の作成方法としては、ナノインプリント法が提案されている。ナノインプリント法は、表面に微細構造をもつモールドを作成し、そのモールドを型として樹脂等の材料に微細構造を転写させる方法である(特許文献2および特許文献3参照)。
【0004】
モールドの微細構造を転写させる方法としては、モールドを熱可塑性樹脂に押し当てる方法や、モールドにUV硬化樹脂を塗工して転写させる方法などが挙げられる。上記のモールドは、ガラスや金属にドライエッチングや電子線描画を施すことで得られる。
【0005】
近年ではフィルム状のモールドも注目を集めている(特許文献4参照)。これはフィルム基材上にUV硬化樹脂を塗工し、原版ロールを押し当てて微細な凹凸を転写することで得られる。この作成法では可視光の波長以下の周期の凹凸構造を材料の表面に設けることが出来るため、反射防止材等に利用されている。この方法は規則的な配列を高精度で作成可能であるが、一度に加工できる面積が小さいために大面積化が困難であること、また作製費用がかかることが課題としてあげられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第5995463号公報
【特許文献2】U.S.Patent 第5259926号公報
【特許文献3】U.S.Patent 第5772905号公報
【特許文献4】特許第6010481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
微粒子を使用して微細構造を作製する方法では、大面積での作成が可能である一方で、粒子の脱落が懸念される。また使用できる材料に制限がある。ドライエッチングや電子線描画による作成方法では、一度に行える加工面積が小さく、大面積化が困難である。複数をつなぎあわせて大面積化する方法もあるが、つなぎ不良などが懸念される。さらにドライエッチングや電子線描画を用いた方法ではコストがかかるといった問題点もある。フィルム状のモールドにおいても、モールドを作成するための原版ロールを作成する際に同様の問題点が挙げられる。
【0008】
本発明の解決しようとする課題は、フィルム基材上にコーティング法によって微細構造を形成することにより、大面積且つ安価に微細構造を転写できるフィルム状モールド及びこれを用いた撥水性フィルムの製造方法を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、基材フィルムの表面に、コート剤が塗工されたフィルム状モールドであって、前記コート剤は、シリコーン系の熱硬化性樹脂バインダーと固体微粒子と分散剤を含み、前記固体微粒子は、平均粒子径が100nm以上5μm以下の不定形シリカであり、前記コート剤中の前記バインダーと前記固体微粒子の重量比が90:10から70:30の範囲であることを特徴とするフィルム状モールドである。
【0010】
本発明に係るフィルム状モールドは、基材フィルムの表面に固体微粒子を含むコート剤を塗工しただけの簡単な構造であるため、大面積のフィルム状モールドが低コストで得られる。
【0012】
また、請求項に記載の発明は、溶融したポリオレフィン系樹脂の表面に、請求項1に記載のフィルム状モールドの表面を重ね合わせ、全体を加熱圧締することにより、前記ポリオレフィン系樹脂表面に、前記フィルム状モールドの表面形状の逆形状を賦型することを特徴とする撥水性フィルムの製造方法である。
【0013】
また、請求項に記載の発明は、請求項1に記載のフィルム状モールドの表面に、溶融したポリオレフィン系樹脂を供給し、冷却ロールによって冷却固化させることによって、該フィルム状モールドの表面形状の逆形状を賦型することを特徴とする撥水性フィルムの製造方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るフィルム状モールドは、基材フィルムの表面に固体微粒子を含むコート剤を塗工しただけの極めて簡単な構造であり、しかも巻取りロールから巻き出して、製品を巻き取る所謂ロールtoロールの製造が可能であるため、大面積のフィルム状モールドが低コストで得られる。
【0015】
また、モールドを繰り返し使用することも可能であるため、更なるコストダウンも見込める。また、ドライエッチングや電子線描画のように煩雑な操作を必要としないため、生産性の向上にもつながると考えられる。
【0016】
コート剤中のバインダーと固体微粒子の重量比を90:10から70:30の範囲とすることで、コート剤の基材フィルムへの固着が十分に行われ、固体微粒子の脱落も生じ難い。またさらに、固体微粒子に基づく微細な表面形状も好適に再現される。
【0017】
本発明に係るフィルム状モールドを用いることにより、ポリオレフィン系樹脂フィルムの表面に微細な凹凸を賦型した撥水性フィルムを低コストで製造することができる。特に請求項4に記載したような方法によれば、撥水性フィルムを連続的に能率良く製造することが可能となる。
【0018】
また、本発明に係る製造方法によって製造された撥水性フィルムは、十分な撥水性能を有している。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明に係るフィルム状モールドの層構成を示した断面模式図である。
図2図2は、本発明に係るフィルム状モールドと、これを用いて作成される撥水性フィルムとの関係を示した断面模式説明図である。
図3図3は、本発明に係るフィルム状モールドを用いて、平面プレス機によって撥水性フィルムを製造する方法を示した断面模式説明図である。
図4図4は、本発明に係るフィルム状モールドを用いて、押出機によって撥水性フィルムを連続的に製造する方法を示した断面模式説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るフィルム状モールド、及びこれを用いて撥水性フィルムを製造する方法、並びに撥水性フィルムについて詳細に説明する。図1は、本発明に係るフィルム状モールドの層構成を示した断面模式図である。
【0021】
本発明に係るフィルム状モールド1は、基材フィルム2の表面に、コート剤が塗工されたフィルム状モールドであって、前記コート剤は、シリコーン系の熱硬化性樹脂バインダー4と固体微粒子3と分散剤を含み、前記固体微粒子3は、平均粒子径が100nm以上5μm以下の不定形シリカであることを特徴とする。
【0022】
本発明に係るフィルム状モールド1は、上記のように極めて簡単な構造であるため、製造が容易であり、少ないコストで生産することができる。また、ロールtoロールで、連続的に生産が可能であり、大面積の製品が容易に得られるという長所がある。
【0023】
本発明に係るフィルム状モールド1に用いる基材フィルム2としては、各種の合成樹脂フィルムが使用可能であるが、耐熱性や強度等を勘案すると、その材質は、ある程度限定される。例を挙げれば、ポリプロピレン樹脂(OPP)や、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)等のポリエステル系樹脂や、セロハン、三酢酸セルロース(TAC)樹脂等のセルロース系樹脂や、ポリメチルメタアクリレート樹脂(PMMA)や、ナイロン−6、ナイロン−66等のポリアミド系樹脂や、ポリカーボネート樹脂(PC)等の比較的耐熱性の高い合成樹脂フィルムを用いることができる。
【0024】
基材フィルム2に塗工するコート剤としては、シリコーン系の熱硬化性樹脂バインダー4と固体微粒子3と分散剤を含む塗工液を用いる。塗工液には、必要に応じて溶剤、希釈剤の他、沈降防止剤、皮張り防止剤等の各種添加剤を用いることができる。
【0025】
シリコーン系の熱硬化性樹脂としては、R−Si−OやR、R‘−Si−O(R、R’は、メチル基、フェニル基、反応性官能基などの有機基)を単位とする3次元網目構造を有するシリコーンレジンを用いることができる。シリコーンレジンとしては、メチル系、メチル/フェニル系等の純シリコーンタイプの他、エポキシ樹脂変性タイプ、アルキッド樹脂変性タイプ、ポリエステル樹脂変性タイプなどの有機樹脂変性タイプのシリコーンレジンを用いることができる。
【0026】
シリコーン系の熱硬化性樹脂としては、上記の他、より低分子量のシリコーンオリゴマーを用いることもできる。また、アクリルモノマーやアクリルポリマーに、シランカップリング剤や端末変性シリコーンオイル、シリコーンオリゴマー、シリコーンレジン等を反応させたシリコーン変性アクリル樹脂や、同様にして変性したシリコーン変性ポリエステル樹脂、シリコーン変性アルキッド樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂等のシリコーン変性樹脂をバインダーとして用いることもできる。
【0027】
コート剤に添加する固体微粒子としては、平均粒子径が100nm以上5μm以下の不定形シリカを用いる。不定形シリカは、結晶構造を持たない不定形、非晶質のシリカであ
り、一般的に化学合成によって合成される。毒性がないので、食品包装材にも使用することができる。表面処理を施したタイプもあるが、表面処理の有無に関して特に制約はない。親水性を減らして疎水性とし、樹脂に対する分散性を向上させた表面改質タイプは、本発明の用途に好適に用いることができる。
【0028】
固体微粒子の配合量は、多過ぎても少な過ぎても良い結果を得られない。シリコーン系の熱硬化性樹脂バインダーと固体微粒子の重量比としては、90:70〜70:30程度が好ましい。バインダーが不十分であると、固体微粒子のフィルム基材への固着が不十分となり、転写の際に転写不良やモールドからの固体微粒子の脱落を招く恐れがある。反対にバインダーが過剰であると、固体微粒子の凹凸形状を被覆してしまい、目的とする十分な凹凸形状が得られない。
【0029】
コート剤に添加する分散剤は、コート剤の分散粘度を下げ、微分散安定性を高めるために添加するものであり、欠かせないものである。市販のシリカ用分散剤を用いることができる。
【0030】
基材フィルム2にコート剤を塗工するに当たっては、基材フィルムに対するコート剤の密着性を高める目的で、基材フィルム2の塗工面にコロナ処理、オゾン処理等の表面処理を施したり、アンカーコート剤を薄く塗布してもよい。
【0031】
基材フィルム2にコート剤を塗工する方法としては、各種の連続塗工方式を用いることができる。一例を挙げれば、ナチュラルロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ナイフコーター、コンマコーター、ダイコーター等である。ナチュラルロールコーターやグラビアコーターでは、塗工直後にスムージングバーを当てる等の平滑化手段が必要となる場合がある。
【0032】
図2は、本発明に係るフィルム状モールド1と、これを用いて作成される撥水性フィルム5との関係を示した断面模式説明図である。本発明に係る撥水性フィルム5は、本発明に係るフィルム状モールド1の微細凹凸面の逆形状をポリオレフィン系樹脂フィルムの表面に転写して賦型することによって得られる。
【0033】
フィルム状モールド1の微細凹凸面を転写する方法としては、平面プレス機を用いる方法と、Tダイを用いて溶融した樹脂を押し当てる方法とがある。
【0034】
図3は、本発明に係るフィルム状モールド1を用いて、平面プレス機によって撥水性フィルムを製造する方法を示した断面模式説明図である。下の熱盤6の上にポリオレフィン系樹脂を載置して溶融させ、この上からフィルム状モールド1を載置して、ポリオレフィン系樹脂の溶融温度以上に加熱しながら圧締し、冷却後にフィルム状モールドを剥離する。この方法は、撥水性フィルムのサイズに制約が生じるが、簡単な設備で済むため、フィルム状モールドの評価が容易にできるという長所がある。なお、ポリオレフィン系樹脂としては、フィルム状またはシート状のものを用いても良いし、ペレット状や粉末状の樹脂を用いても良い。
【0035】
図4は、本発明に係るフィルム状モールドを用いて、押出機によって撥水性フィルムを連続的に製造する方法を示した断面模式説明図である。巻き出しから連続的に供給されるフィルム状モールド1の表面に、Tダイ7から溶融したポリオレフィン系樹脂8を連続的に押出し、冷却ロール9と圧着ロール10の間で挟んで圧着した後、剥離ロール11で、冷却ロール9から剥離し、分離ロール12によってフィルム状モールド1と撥水性フィルム5を分離する。なおフィルム状モールド1は、巻き取って再度使用することもできる。
【実施例】
【0036】
以下実施例に基づき、本発明に係るフィルム状モールド及びこれを用いて製造される撥水フィルムについて具体的に説明する。
【0037】
<実施例1>
厚さ37.0μmのPETフィルムにコロナ処理を施した後、下記の配合になるコート剤を2g/mとなるように塗工した。60℃の温度で乾燥、硬化させフィルム状モールドを得た。
【0038】
<コート剤の配合処方>
疎水性シリカ(富士シリシア化学社製サイロホービック200、平均粒径3μm)
20重量部
シリコーン系バインダー(東洋インキ社製クルシェードTO20) 80重量部
硬化剤(東洋インキ社製SUR200) 12重量部
分散剤(ビックケミージャパン社製DISPERBYK103) 2重量部
以上の配合により、コート剤中のバインダーと固体微粒子の重量比は、80:20となった。
【0039】
<撥水性フィルムの作製>
平版プレス機上でLDPEのペレットを150℃で溶融させ、上記によって作製したフィルム状モールドを重ね合わせて、約3MPaの圧力で圧締した。冷却後にフィルム状モールドを剥離して撥水性フィルムを得た。
【0040】
<実施例2>
固体微粒子として親水性シリカ(富士シリシア化学社製サイリシア200、平均粒径3μm)を用いた以外は、実施例1と同様にして撥水性フィルムを得た。
【0041】
<比較例1>
バインダーと固体微粒子の重量比を95:5とした以外は、実施例1と同様にして疎水性フィルムを得た。(実施例1の配合処方において、疎水性シリカを4.2重量部とした)
【0042】
<比較例2>
バインダーと固体微粒子の重量比を60:40とした以外は、実施例1と同様にして疎水性フィルムを得た。(実施例1の配合処方において、疎水性シリカを53重量部とした)
【0043】
<比較例3>
固体微粒子として、平均粒径が12nmの疎水性シリカを用いた以外は、実施例1と同様にして疎水性フィルムを得た。
【0044】
以上の疎水性フィルムについて以下の評価を実施した。
【0045】
<評価方法>
1、接触角測定
撥水性の評価として接触角を測定した。各フィルムの3箇所に1μLの水滴を滴下し、自動接触角測定器(マツボー社製、携帯式接触角測定器PG−3)を用い、θ/2法によって各滴下箇所における純水接触角を測定し、その平均値を求めた。
2、モールド密着性評価
モールド上の微粒子の密着性を評価した。作製したモールドにセロファン粘着テープを貼り付け、剥がした面をSEMで観察すると伴に元素分析にて微粒子の転移の有無を確認した。同様に撥水性フィルムへの転移の有無を確認するために、撥水性フィルム表面のSEM観察及び元素分析を実施した。
【0046】
以上の結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
表1の結果から分かるように、本発明に係るフィルム状モールドを用いて作成した疎水性フィルムはいずれも良好な結果を示しているのに対して、固体微粒子の少ない比較例1
では、撥水性が十分発揮されない。また、固体微粒子が多すぎる比較例2では、モールドの密着性が十分でなく、転写不良が発生した。また、固体微粒子の粒子径が小さ過ぎる比較例3でも、同様にモールドの密着性が十分でなく、転写不良が発生することが分かる。
【符号の説明】
【0049】
1・・・フィルム状モールド
2・・・基材フィルム
3・・・固体微粒子
4・・・バインダー
5・・・撥水性フィルム
6・・・熱盤
7・・・Tダイ
8・・・溶融ポリオレフィン系樹脂
9・・・冷却ロール
10・・・圧着ロール
11・・・剥離ロール
12・・・分離ロール
13・・・ポリオレフィン系樹脂フィルム
図1
図2
図3
図4