特許第6972765号(P6972765)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6972765
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】詰替え用パウチ
(51)【国際特許分類】
   B65D 33/00 20060101AFI20211111BHJP
   B65D 33/38 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   B65D33/00 C
   B65D33/38
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-158741(P2017-158741)
(22)【出願日】2017年8月21日
(65)【公開番号】特開2019-34781(P2019-34781A)
(43)【公開日】2019年3月7日
【審査請求日】2020年6月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】特許業務法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 久貴
(72)【発明者】
【氏名】大塚 康司
【審査官】 米村 耕一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−088180(JP,A)
【文献】 特開2011−031971(JP,A)
【文献】 特開2001−247133(JP,A)
【文献】 特開2015−006914(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/100996(WO,A1)
【文献】 特開2016−069014(JP,A)
【文献】 特開2008−013184(JP,A)
【文献】 特開2012−162295(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 33/00−33/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
最内面に熱接着性樹脂層を有した積層体の対向する周部を熱接着部により熱接着して形成されるとともに、内容物を収納する収納部と、前記収納部から突出して開封可能な注出部とを備えた詰替え用パウチにおいて、前記注出部を横断する第1易開封線及び第2易開封線を設けるとともに、前記第1易開封線が前記注出部を流通する内容物の流出方向の前方に凸に湾曲した状態で前記熱接着部に到達して、前記第2易開封線が前記流出方向の後方に凸に湾曲した状態で前記熱接着部に到達し、前記第1易開封線及び前記第2易開封線が前記注出部の両側壁を形成する前記熱接着部の内縁で屈曲して前記熱接着部上で前記流通方向に略垂直な直線状に形成されることを特徴とする詰替え用パウチ。
【請求項2】
前記熱接着性樹脂層が無延伸フィルムにより形成されることを特徴とする請求項1に記載の詰替え用パウチ。
【請求項3】
前記注出部上の対向する前記積層体の前記無延伸フィルムの配向方向が前記流出方向に対して異なる角度に配されることを特徴とする請求項2に記載の詰替え用パウチ。
【請求項4】
前記第1易開封線及び前記第2易開封線が前記積層体の外面上に設けたレーザ加工溝から成ることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の詰替え用パウチ。
【請求項5】
前記第1易開封線及び前記第2易開封線をそれぞれ複数有し、前記注出部の側端の前記熱接着部に対して各前記第1易開封線の傾斜角度が異なるとともに、各前記第2易開封線の傾斜角度が異なることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の詰替え用パウチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の容器に内容物を移し替えるための詰替え用パウチに関する。
【背景技術】
【0002】
上端に注入口が開口した容器に洗剤等の内容物を移し替える詰替え用パウチは特許文献1に開示される。この詰替え用パウチは最内層に熱接着性樹脂層を有した積層体の対向する周部を熱接着部により熱接着して形成され、内容物を収納する収納部から突出した開封可能な注出部を備える。注出部には直線状に横断する易開封線がレーザ加工により形成される。
【0003】
内容物を充填して封止された詰替え用パウチの注出部を易開封線上で切断すると注出口が開口する。これにより、注出口から内容物を注出し、樹脂成形品のボトル等の容器に内容物を移し替えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−271963号公報(第4頁〜第6頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の詰替え用パウチによると、積層体を形成する各層は配向方向に易裂性を有する。また、熱接着時に溶融する熱接着性樹脂層は注出部の内部の方向にはみ出すため、熱接着部の内縁では熱接着性樹脂の厚みが大きくなる。このため、開封時に熱接着部の内縁上で積層体の配向方向と易開封線との交差角度が大きいと、熱接着部の内縁を乗り越えて引き裂く際に大きな力を必要とする。従って、詰替え用パウチの使用性が悪い問題があった。
【0006】
本発明は、使用性を向上できる詰替え用パウチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、最内面に熱接着性樹脂層を有した積層体の対向する周部を熱接着部により熱接着して形成されるとともに、内容物を収納する収納部と、前記収納部から突出して開封可能な注出部とを備えた詰替え用パウチにおいて、前記注出部を横断する第1易開封線及び第2易開封線を設けるとともに、前記第1易開封線が前記注出部を流通する内容物の流出方向の前方に凸に湾曲し、前記第2易開封線が前記流出方向の後方に凸に湾曲することを特徴としている。この構成によると、積層体を形成する層の配向方向に対する交差角度の小さい第1易開封線または第2易開封線上で注出部が開封される。
【0008】
また本発明は上記構成の詰替え用パウチにおいて、前記熱接着性樹脂層が無延伸フィルムにより形成されることを特徴としている。
【0009】
また本発明は上記構成の詰替え用パウチにおいて、前記注出部上の対向する前記積層体の前記無延伸フィルムの配向方向が前記流出方向に対して異なる角度に配されることを特徴としている。
【0010】
また本発明は上記構成の詰替え用パウチにおいて、前記第1易開封線及び前記第2易開封線が前記積層体の外面上に設けたレーザ加工溝から成ることを特徴としている。
【0011】
また本発明は上記構成の詰替え用パウチにおいて、前記第1易開封線及び前記第2易開封線をそれぞれ複数有し、前記注出部の側端の前記熱接着部に対して各前記第1易開封線の交差角度が異なるとともに、各前記第2易開封線の交差角度が異なることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、注出部を横断する第1易開封線が内容物の流出方向の前方に凸に湾曲し、第2易開封線が内容物の流出方向の後方に凸に湾曲する。このため、開封の開始時に積層体を形成する層の配向方向に対して第1易開封線及び第2易開封線の一方の交差角度が小さくなる。これにより、第1易開封線または第2易開封線上で小さい力で開封することができ、詰替え用パウチの使用性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1実施形態の詰替え用パウチを示す正面図
図2】本発明の第1実施形態の詰替え用パウチを示す側面断面図
図3】本発明の第1実施形態の詰替え用パウチの注出部を示す拡大図
図4】本発明の第1実施形態の詰替え用パウチを形成する積層体の層構成を示す概略断面図
図5】本発明の第1実施形態の詰替え用パウチの注出部の側端部の詳細を示す断面図
図6】本発明の第1実施形態の詰替え用パウチを形成する積層体の配向方向を示す平面図
図7】本発明の第1実施形態の詰替え用パウチを形成する積層体の配向方向を示す平面図
図8】本発明の第2実施形態の詰替え用パウチを形成する積層体の層構成を示す概略断面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1実施形態>
以下に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1図2は第1実施形態の詰替え用パウチの正面図及び側面断面図を示している。詰替え用パウチ1は調味料、シャンプー、トリートメント、洗剤等の液体や粘稠物の内容物を収納し、樹脂成形品のボトルやガラス瓶等の容器に内容物を移し替える。
【0015】
詰替え用パウチ1は積層体30(図4参照)により形成された前面部2、背面部3及び底面部4を有している。前面部2及び背面部3は前後に対向して詰替え用パウチ1の胴部を形成し、底面部4は詰替え用パウチ1の底面を形成する。
【0016】
前面部2及び背面部3は対向する周部を熱接着部7により熱接着される。底面部4は上端4aで二つ折りして前面部2の下部と背面部3の下部との間に挟み込まれる。前面部2及び底面部4は対向する周部を熱接着部8により熱接着される。背面部3及び底面部4は対向する周部を熱接着部9により熱接着される。これにより、自立可能な底ガセット形式の詰替え用パウチ1が形成される。
【0017】
詰替え用パウチ1は上端に充填口10aを開口する収納部10と、収納部10から突出する注出部12とを備えている。収納部10は充填口10aから充填される内容物を収納し、内容物の充填後に充填口10aを熱接着して封止される。
【0018】
注出部12は収納部10の上部の一方の角部から斜め方向に突出し、注出部12を横断する複数の易開封線20が前面部2上及び背面部3上に形成される。注出部12の上方には開封時に摘持される摘持部13が設けられる。
【0019】
図3は注出部12の拡大図を示している。注出部12は収納部10から突出した筒状に形成され、注出部12の上方の側壁を形成する熱接着部7が上方に延びて摘持部13を形成する。
【0020】
易開封線20は注出部12の上下の側壁を形成する熱接着部7を連結し、レーザ加工により形成される。注出部12を易開封線20上で切断して開封すると注出口(不図示)が開口する。収納部10内の内容物は注出部12内を注出口に向かって流出方向Fに流通する。これにより、注出口から内容物を注出し、ボトル等の容器に内容物を移し替えることができる。
【0021】
易開封線20は形状の異なる易開封線21、22、23から成っている。易開封線21(第1易開封線)は内容物の流出方向Fの前方に凸に湾曲し、流出方向Fに複数並設される。易開封線22(第2易開封線)は内容物の流出方向Fの後方に凸に湾曲し、流出方向Fに複数並設される。易開封線23は易開封線21と易開封線22との間に配され、流出方向Fに略垂直な直線状に形成される。注出部12上の前面部2及び背面部3をいずれかの易開封線20上で切断して注出部12が開封される。
【0022】
図4は前面部2、背面部3及び底面部4を形成する積層体30の層構成を示す概略断面図である。積層体30は最内層の熱接着性樹脂層35の外面に基材層33を積層して形成される。基材層33は二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム等により形成される。基材層33により積層体30の強度や耐熱性等が確保される。尚、基材層33の内面には商品名等の図柄を形成する印刷層(不図示)が設けられる。
【0023】
熱接着性樹脂層35は熱接着性樹脂から成り、低密度ポリエチレンフィルム、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、無延伸ポリプロピレンフィルム等の無延伸フィルムにより形成される。対向する熱接着性樹脂層35を重ね合わせて加圧及び加熱することにより、熱接着部7、8、9が形成される。
【0024】
本実施形態の積層体30の一例として、基材層33、熱接着性樹脂層35をそれぞれ厚み15μmの二軸延伸ナイロンフィルム、厚み130μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムにより形成することができる。
【0025】
また、易開封線20は炭酸レーザ等のレーザ光の照射により基材層33の外面上から積層体30をハーフカットしたレーザ加工溝により形成される。このため、熱接着性樹脂層35の外層に配される基材層33が延伸方向に易裂性を有する延伸フィルムの場合であっても、易開封線20上で確実に開封することができる。注出部12の摘持部13側の熱接着部7上に易開封線20に連続するノッチを設けてもよい。
【0026】
図5は注出部12の一方の側端部の断面図を示している。注出部12の両側端部は加圧領域Pで加熱及び加圧により熱接着され、前面部2及び背面部3の積層体30の熱接着性樹脂層35は溶融して一体化される。この時、熱接着性樹脂が加圧領域Pから注出部12の内側に向けてはみ出して進出し、熱接着部7の内縁には熱接着性樹脂の厚みの大きい進出部35aが形成される。
【0027】
このため、注出部12を摘持部13から開封を開始する際に熱接着部7の内縁の進出部35a上を乗り越えるために大きな力を必要とする。
【0028】
熱接着性樹脂層35を形成する無延伸フィルムはインフレーション法や押出し法により形成される。この時、無延伸フィルムは延伸による配向性よりも弱い配向性を有する。
【0029】
図6図7は積層体30の原反30’を外面側から見た平面図を示し、熱接着性樹脂層35の配向方向43の例をそれぞれ示している。積層体30を形成する各層の中で熱接着性樹脂層35の厚みが大きいため、積層体30の易裂性の方向が熱接着性樹脂層35を形成する無延伸フィルムの配向方向43に一致する。
【0030】
原反30’はMD方向に送られ、所定の周期で易開封線20を形成された後に切断線41上で切断される。これにより、左右対称な前面部2及び背面部3が左右に連続して形成される。前面部2及び背面部3は対称線から成る折り線42上で折曲された後に熱接着部7(図1参照)により熱接着される。このため、注出部12上の対向する前面部2及び背面部3の熱接着性樹脂層35の配向方向43が流出方向F(図3参照)に対して異なる角度に配される。
【0031】
図6では熱接着性樹脂層35の配向方向43が図中、右下がりの下に凸に形成される。この時、易開封線20の摘持部13側の端部において配向方向43に対して前面部2では易開封線21(図3参照)の交差角度が小さく、背面部3では易開封線22(図3参照)の交差角度が小さい。
【0032】
このため、注出部12を摘持部13から開封する際に前面部2が易開封線21上で引き裂かれ、背面部3が易開封線22上で引き裂かれる。これにより、進出部35a(図5参照)を乗り越える際の力を小さくすることができる。また、摘持部13から離れた側では積層体30を引き裂く勢いがついているため、進出部35aを容易に乗り越えることができる。
【0033】
一方、図7では熱接着性樹脂層35の配向方向43が図中、右上がりの下に凸に形成される。上記と同様に、易開封線20の摘持部13側の端部において配向方向43に対して前面部2では易開封線22(図3参照)の交差角度が小さく、背面部3では易開封線21(図3参照)の交差角度が小さい。このため、注出部12を摘持部13から開封する際に前面部2が易開封線22上で引き裂かれ、背面部3は易開封線21上で引き裂かれる。
【0034】
尚、図6図7は配向方向43の例を示しており、配向方向43に対して前面部2及び背面部3の易開封線21の交差角度が小さい場合は、前面部2及び背面部3が易開封線21上で引き裂かれる。配向方向43に対して前面部2及び背面部3の易開封線22の交差角度が小さい場合は、前面部2及び背面部3が易開封線22上で引き裂かれる。また、配向方向43に対して前面部2または背面部3の易開封線23が略平行の場合は前面部2または背面部3が易開封線23上で引き裂かれる。
【0035】
本実施形態によると、注出部12を横断する易開封線21(第1易開封線)が内容物の流出方向Fの前方に凸に湾曲し、易開封線22(第2易開封線)が内容物の流出方向Fの後方に凸に湾曲する。このため、開封の開始時に積層体30の易裂性を有する配向方向43に対して易開封線21及び易開封線22の一方の交差角度が小さくなる。これにより、易開封線21または易開封線22上で小さい力で開封することができ、詰替え用パウチ1の使用性を向上することができる。
【0036】
また、熱接着性樹脂層35が無延伸フィルムにより形成されるため、厚みの大きい熱接着性樹脂層35の配向方向43によって積層体30に容易に所定方向の易裂性を形成することができる。
【0037】
また、注出部12上の対向する積層体30の無延伸フィルムの配向方向43が流出方向Fに対して異なる角度に配される。この場合でも前面部2の配向方向43に対して易開封線21または易開封線22の交差角度を小さくでき、背面部3の配向方向43に対して易開封線21または易開封線22の交差角度を小さくできる。
【0038】
また、易開封線21、22が積層体30の外面上に設けたレーザ加工溝から成るので、熱接着性樹脂層35の外層に延伸フィルムが配された場合でも易開封線21、22上で確実に開封することができる。
【0039】
<第2実施形態>
次に、図8は第2実施形態の詰替え用パウチ1の積層体30の層構成を示す概略断面図である。説明の便宜上、前述の図1図7に示す第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態は積層体30の層構成が第1実施形態と異なっている。その他の部分は第1実施形態と同様である。
【0040】
積層体30は最内層の熱接着性樹脂層35の外面に中間層34、基材層33を順に積層して形成される。基材層33及び熱接着性樹脂層35は第1実施形態と同様の樹脂フィルムにより形成される。
【0041】
中間層34は基材層33と異なる材質の二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム等により形成される。中間層34により積層体30の強度や耐熱性等を向上することができる。また、中間層34を形成するフィルム上にバリア性を有する酸化物蒸着膜、金属蒸着膜、金属箔等を設けてもよい。
【0042】
本実施形態の積層体30の一例として、基材層33、中間層34、熱接着性樹脂層35をそれぞれ厚み12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み15μmの二軸延伸ナイロンフィルム、厚み100μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムにより形成することができる。
【0043】
また、易開封線20は基材層33の外面上から中間層34まで積層体30をハーフカットしたレーザ加工溝により形成される。
【0044】
本実施形態によると、第1実施形態と同様に開封の開始時に積層体30の易裂性を有する配向方向43に対して易開封線21及び易開封線22の一方の交差角度が小さくなる。これにより、易開封線21または易開封線22上で小さい力で開封することができ、詰替え用パウチ1の使用性を向上することができる。
【0045】
第1、第2実施形態において、注出部12の摘持部13側の熱接着部7に対して複数の易開封線21を異なる傾斜角度に形成してもよく、複数の易開封線22を異なる傾斜角度に形成してもよい。これにより、配向方向43に対して交差角度のより小さい易開封線21または易開封線22が形成され、開封時の力をより小さくすることができる。
【0046】
また、易開封線20を積層体30の内面上に設けたレーザ加工溝により形成してもよい。この時、積層体30は基材層33または中間層34の配向方向に易裂性を有し、配向方向に対して易開封線21または易開封線22の交差角度を小さくして上記と同様に容易に開封することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明によると、注出部を開封して内容物を所定の容器に移し替える詰替え用パウチに広く利用可能である。
【符号の説明】
【0048】
1 詰替え用パウチ
2 前面部
3 背面部
4 底面部
7、8、9 熱接着部
10 収納部
10a 充填口
12 注出部
13 摘持部
20、21、22、23 易開封線
30 積層体
33 基材層
34 中間層
35 熱接着性樹脂層
35a 進出部
43 配向方向
F 流出方向
P 加圧領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8