特許第6972790号(P6972790)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6972790
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】無人飛行装置
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/10 20060101AFI20211111BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20211111BHJP
   B64D 47/08 20060101ALI20211111BHJP
   B64D 47/02 20060101ALI20211111BHJP
   B64C 13/18 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   G05D1/10
   B64C39/02
   B64D47/08
   B64D47/02
   B64C13/18 Z
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-168005(P2017-168005)
(22)【出願日】2017年8月31日
(65)【公開番号】特開2019-46117(P2019-46117A)
(43)【公開日】2019年3月22日
【審査請求日】2020年5月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】304020498
【氏名又は名称】サクサ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】瀧川 修一
【審査官】 堀内 亮吾
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2016/143256(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/00−1/12
B64C 39/02
B64D 47/08
B64D 47/02
B64C 13/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空中を飛行可能な無人飛行装置であって、
前記無人飛行装置が飛行している閉空間における壁面に複数のレーザ光を照射する照射部と、
前記照射部が前記壁面に照射した前記複数のレーザ光を撮影することにより撮像画像を生成する撮像部と、
前記撮像画像に含まれている前記複数のレーザ光の輝点の間の距離、又は前記複数のレーザ光の輝点を結ぶことにより形成される図形の形状に基づいて前記無人飛行装置と前記壁面との距離を変化させることにより、前記無人飛行装置の飛行位置を制御する制御部と、
を有する無人飛行装置。
【請求項2】
前記照射部は、前記無人飛行装置に対して第1の側の第1壁面に複数の第1レーザ光を照射するとともに、前記無人飛行装置に対して前記第1の側の反対側の第2壁面に複数の第2レーザ光を照射し、
前記制御部は、前記複数の第1レーザ光それぞれの位置の間の距離と前記複数の第2レーザ光それぞれの位置の間の距離とが等しくなるように前記無人飛行装置の位置を制御する、
請求項に記載の無人飛行装置。
【請求項3】
前記照射部は、それぞれ色又は形状が異なる前記複数のレーザ光を照射する、
請求項1又は2に記載の無人飛行装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記複数のレーザ光の照射方向を制御し、前記複数のレーザ光の照射方向と前記撮像画像に含まれている前記複数のレーザ光の位置とに基づいて、前記無人飛行装置の飛行位置を制御する、
請求項1からのいずれか一項に記載の無人飛行装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記図形の形状に基づいて前記無人飛行装置と前記壁面との距離を変化させ、前記図形の形状が正円に近づくように前記無人飛行装置の飛行位置を制御する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の無人飛行装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無人で空中を飛行可能な無人飛行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無人で空中を飛行可能な無人飛行装置として、ドローンが普及しつつある。無人飛行装置が建造物に衝突しないようにするために、建造物までの距離を測定することが必要である。特許文献1には、超音波センサ又は赤外線センサ等の距離センサにより壁面までの距離を測定しながら管内を飛行する飛行体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−87917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
超音波やレーザ光を放出し、放出した超音波やレーザ光が戻ってくるまでの時間を計測することにより建造物までの距離を測定する場合、超音波やレーザ光が当たる面が平坦面でないと、超音波やレーザ光が戻ってくるまでの時間にばらつきが生じてしまう。その結果、測定誤差が大きいという問題が生じていた。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、無人飛行装置の飛行位置の制御精度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の無人飛行装置は、空中を飛行可能であり、複数のレーザ光を照射する照射部と、前記照射部が前記複数のレーザ光を照射した側を撮影することにより撮像画像を生成する撮像部と、前記撮像画像に含まれている前記複数のレーザ光の位置に基づいて、前記無人飛行装置の飛行位置を制御する制御部と、を有する。前記制御部は、例えば、前記撮像画像における前記複数のレーザ光それぞれの位置の間の距離に基づいて前記無人飛行装置の飛行位置を制御する。
【0007】
前記照射部は、前記無人飛行装置に対して第1の側の第1壁面に複数の第1レーザ光を照射するとともに、前記無人飛行装置に対して前記第1の側の反対側の第2壁面に複数の第2レーザ光を照射し、前記制御部は、前記複数の第1レーザ光それぞれの位置の間の距離と前記複数の第2レーザ光それぞれの位置の間の距離とが等しくなるように前記無人飛行装置の位置を制御してもよい。また、前記照射部は、それぞれ色又は形状が異なる前記複数のレーザ光を照射してもよい。
【0008】
前記制御部は、前記複数のレーザ光の照射方向を制御し、前記複数のレーザ光の照射方向と前記撮像画像に含まれている前記複数のレーザ光の位置とに基づいて、前記無人飛行装置の飛行位置を制御してもよい。
【0009】
前記制御部は、前記撮像画像に含まれている前記複数のレーザ光の位置を結ぶことにより形成される図形の形状に基づいて、前記無人飛行装置の飛行位置を制御してもよい。この場合、前記制御部は、前記図形の形状が正円に近づくように前記無人飛行装置の飛行位置を制御してもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、無人飛行装置の飛行位置の制御精度を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態の無人飛行装置の概要を説明するための図である。
図2】無人飛行装置の機能構成を示す図である。
図3】撮像部が生成した撮像画像を模式的に示す図である。
図4】レーザ光の照射方向の制御について説明するための図である。
図5】無人飛行装置の動作手順を示すフローチャートである。
図6】第2実施形態の無人飛行装置の構成及び動作について説明するための図である。
図7】第3実施形態の無人飛行装置の動作について説明するための模式図である。
図8】第3実施形態の無人飛行装置の動作について説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1実施形態>
[無人飛行装置1の構成と動作]
図1は、第1実施形態の無人飛行装置1の概要を説明するための図である。図2は、無人飛行装置1の機能構成を示す図である。無人飛行装置1は、無人で飛行可能な装置であり、例えばドローン、気球、飛行船のような飛行体である。無人飛行装置1は、周囲を壁に囲まれた閉空間の飛行に適している。図1は、無人飛行装置1が、閉空間の一例である円筒状の飛行路Pを飛行している状態を、無人飛行装置1の後方から視認した様子を示している。飛行路Pは、例えばトンネル又は下水管のように円弧状の断面を有する物体であるが、飛行路Pが平坦面により構成される場合にも本実施形態を適用することができる。
【0013】
無人飛行装置1は、動力部11と、照射部12(12R,12L)と、撮像部13と、制御部14と、記憶部15とを有する。動力部11は、無人飛行装置1を飛行させるための力を発生させるプロペラ、及び飛行方向を定める方向舵等を含んでいる。動力部11は、制御部14の制御により、無人飛行装置1の飛行方向及び飛行速度を変化させることができる。
【0014】
照射部12は、複数のレーザ光を照射する光源であり、照射部12R及び照射部12Lを有する。照射部12Rは、無人飛行装置1の中心よりも右側において下方にレーザ光を照射し、照射部12Lは、無人飛行装置1の中心よりも左側において下方にレーザ光を照射する。図1に示す例において、照射部12R及び照射部12Lは、水平方向Xに直交する方向Yに対して、無人飛行装置1の中心側に向けて複数のレーザ光を照射しているが、照射部12R及び照射部12Lがレーザ光を照射する方向は任意である。
【0015】
照射部12が照射した複数のレーザ光が管P1の壁面に当たる位置は、無人飛行装置1と管P1との距離によって変化する。照射部12が方向Yに対して無人飛行装置1の中心側に向けて複数のレーザ光を照射する場合、図1(a)のように無人飛行装置1が管P1の中央付近を飛行している状態で管P1の壁面に当たったレーザ光間距離D1は、図1(b)のように無人飛行装置1が管P1の中央よりも低い位置を飛行している状態で管P1の壁面に当たったレーザ光間距離D2よりも小さい。
【0016】
撮像部13は、照射部12が複数のレーザ光を照射した側の所定の領域を撮影することにより撮像画像を生成する。レーザ光を照射した側の所定の領域とは、例えば、撮像部13に対して、照射部12がレーザ光を照射した側の壁面の一部の領域である。
【0017】
図3は、撮像部13が生成した撮像画像を模式的に示す図である。図3における黒丸は、複数のレーザ光が管P1の壁面に当たって生じる輝点を示している。図3(a)は、図1(a)に示した状態で撮影された画像であり、レーザ光間距離がD1になっている。図3(b)は、図1(b)に示した状態で撮影された画像であり、レーザ光間距離がD2になっている。図3(c)は、無人飛行装置1が管P1の中央よりも高い位置を飛行している状態で管P1の壁面に当たったレーザ光間距離D3を示している。距離D3は、距離D1よりも小さい。
【0018】
なお、無人飛行装置1と壁面との距離によって、撮像部13の撮像可能領域に含まれる壁面の面積が変化する。その結果、無人飛行装置1が壁面に近づくと、撮像可能領域に含まれる壁面の面積が小さくなり、複数のレーザ光の輝点が撮像画像に含まれなくなりやすくなる。そこで、照射部12は、方向Yに対して中心側に向けて複数のレーザ光を照射することが好ましい。このようにすることで、撮像部13の撮像可能範囲に複数のレーザ光が含まれる確率が高まる。
【0019】
照射部12がレーザ光を間欠的に照射する場合、撮像部13は、生成した撮像画像にレーザ光が写るように、照射部12がレーザ光を照射するタイミングに同期して撮影する。無人飛行装置1は、例えばタイミング信号を発生する信号発生部(不図示)を有しており、照射部12がタイミング信号に同期してレーザ光を照射し、撮像部13がタイミング信号に同期して撮影することにより、レーザ光が写った撮像画像を生成することができる。
【0020】
制御部14は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部14は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体を含む記憶部15に記憶されたプログラムを実行することにより、動力部11、照射部12及び撮像部13を制御する。また、制御部14は、撮像画像に含まれている複数のレーザ光の位置を特定する。制御部14は、例えば、所定の輝度の画素をレーザ光が当たった位置の画素であると判定することにより、複数のレーザ光の位置を特定する。
【0021】
制御部14は、撮像部13が生成した撮像画像に含まれている複数のレーザ光の輝点の位置に基づいて、無人飛行装置1の飛行位置を制御する。具体的には、制御部14は、撮像画像における複数のレーザ光それぞれの位置の間の距離(以下、「レーザ光間距離」という)に基づいて無人飛行装置1の飛行位置を制御する。より具体的には、制御部14は、撮像画像における複数のレーザ光の輝点の座標に基づいてレーザ光間距離を特定し、特定したレーザ光間距離を所定の基準値と比較することにより、無人飛行装置1と壁面との距離を変化させる。
【0022】
制御部14は、例えば、撮像画像におけるレーザ光間距離が、予め定められた基準範囲に含まれている場合(例えば図3(a)の状態の場合)、無人飛行装置1がそのままの高さを飛行し続けるように動力部11を制御する。制御部14は、撮像画像に含まれているレーザ光間距離が、予め定められた基準範囲よりも大きい場合(例えば図3(b)の状態の場合)、無人飛行装置1を上昇させるように動力部11を制御する。また、制御部14は、撮像画像に含まれているレーザ光間距離が、予め定められた基準範囲よりも小さい場合(例えば図3(c)の状態の場合)、無人飛行装置1を下降させるように動力部11を制御する。
【0023】
制御部14は、レーザ光間距離の代わりに、撮像画像における複数のレーザ光の位置が、どの領域に含まれているかに基づいて動力部11を制御してもよい。制御部14は、撮像画像における複数のレーザ光の位置が、管P1において中央付近の高さを無人飛行装置1が飛行している場合の複数のレーザ光の位置として想定される基準範囲に含まれている場合、無人飛行装置1がそのままの高さを飛行し続けるように動力部11を制御する。制御部14は、撮像画像における複数のレーザ光の位置が基準範囲の外側にある場合、無人飛行装置1を上昇させるように動力部11を制御する。また、制御部14は、撮像画像に含まれている複数のレーザ光の位置が基準範囲の内側にある場合、無人飛行装置1を下降させるように動力部11を制御する。
【0024】
制御部14は、照射部12によるレーザ光の照射方向を制御してもよい。制御部14は、例えば、図1に示す例と異なり、方向Yに対して外側に向けて複数のレーザ光を照射するように照射部12を制御してもよい。なお、照射部12がレーザ光を照射する方向が方向Yに対して外側になると、レーザ光が管P1に当たる位置が、撮像部13の撮像画像に含まれなくなるおそれがある。そこで、制御部14は、照射部12の照射方向を切り換える際に、撮像部13の絞りを切り換えることにより、照射部12が照射したレーザ光が管P1に当たる位置が撮像部13の撮像画像に含まれるようにしてもよい。この場合、制御部14は、撮像画像における複数のレーザ光の間の位置又は距離を、撮像部13の絞りに関連付けられた基準位置又は基準距離と比較することにより、無人飛行装置1の飛行位置を制御する。
【0025】
また、制御部14は、飛行する閉じられた空間(以下、閉空間という)の大きさに基づいて、レーザ光の照射方向を制御してもよい。例えば、制御部14は、不図示の通信インターフェースを介して、無人飛行装置1のユーザから、飛行する閉空間の内径を示す情報を取得し、取得した内径に基づいて、レーザ光の照射方向を制御する。
【0026】
図4は、レーザ光の照射方向の制御について説明するための図である。図4(a)は、図1(a)と同様に、無人飛行装置1が管P1の中央付近を飛行している状態を示している。図4(b)は、無人飛行装置1が管P1よりも内径が小さい管P2の中央付近を飛行している状態を示している。図4(a)に示すように、無人飛行装置1が管P1の中央付近を飛行している状態で、レーザ光の照射方向と方向Y(図4における破線の方向)との間の角度はαである。これに対して、制御部14は、図4(b)のように無人飛行装置1が管P2の中央付近を飛行している状態で、レーザ光の照射方向と方向Yとの間の角度は、αよりも大きいβである。そして、図4(b)において、複数のレーザ光が壁面に当たる位置の間の距離は、D1よりも小さいD4である。
【0027】
図4(b)の状態における撮像部13と壁面との距離は、図4(a)の状態における撮像部13と壁面との距離よりも短く、図4(b)の状態で撮像される壁面の領域は、図4(a)の状態で撮像される壁面の領域よりも小さい。制御部14は、例えば、図4(b)の状態で生成された撮像画像におけるレーザ光間距離が、図4(a)の状態で生成された撮像画像におけるレーザ光間距離と等しくなるように照射方向を制御する。制御部14は、例えば、記憶部15に記憶された、管P1の内径と照射方向とを関連付けたテーブルを参照することにより、照射方向を制御する。このようにすることで、撮像部13にズーム機能がない場合であっても、中央付近を飛行している状態で生成された撮像画像におけるレーザ光間距離を一定にすることができる。
【0028】
[無人飛行装置1の動作フローチャート]
図5は、無人飛行装置1の動作手順を示すフローチャートである。図5に示すフローチャートは、無人飛行装置1が飛行を開始して、管P1に入ったことを契機として開始する。
【0029】
無人飛行装置1が管P1のような閉空間を飛行している間、制御部14は、照射部12を制御して、レーザ光の照射を開始する(S11)。また、制御部14は、撮像部13を制御して、照射部12が照射した複数のレーザ光が管P1の壁面に当たったことで生じる複数の輝点が含まれる撮像画像を生成する(S12)。制御部14は、生成された撮像画像を解析して、撮像画像内のレーザ光間距離を特定する(S13)。
【0030】
続いて、制御部14は、特定した距離が基準の長さの範囲に含まれているか否かを判定する(S14)。制御部14は、特定した距離が所定の基準の長さの範囲に含まれている場合(S14においてYES)、無人飛行装置1の飛行位置を変更することなく動力部11に飛行を継続させて、S15に進む。S15において、制御部14は、管P1のような閉空間から出たか否かを監視し(S15)、閉区間から出たと判定すると、図5に示す処理を終了する。制御部14は、閉空間内にいると判定した場合、S11に戻る。
【0031】
制御部14は、S14において、特定した距離が基準の長さの範囲に含まれていないと判定した場合、特定した距離が基準の長さ以上であるか否かを判定する(S16)。制御部14は、特定した距離が基準の長さ以上であると判定した場合(S16においてYES)、管P1の壁面から離れる向きに無人飛行装置1が移動するように動力部11を制御する(S17)。制御部14は、特定した距離が基準の長さ未満であると判定した場合(S16においてNO)、管P1の壁面に近づく向きに無人飛行装置1が移動するように動力部11を制御する(S18)。
【0032】
[変形例]
照射部12R及び照射部12Lは、それぞれ色又は形状が異なるレーザ光を照射してもよい。このようにすることで、照射部12R及び照射部12Lの位置と管P1の壁面との距離が大きく、照射部12Rが照射したレーザ光と照射部12Lが照射したレーザ光とが、壁面に到達する前に交差してしまったとしても、制御部14は、撮像画像内のどの輝点が照射部12Rによるレーザ光の輝点及び照射部12Lによるレーザ光の輝点のどちらであるかを正確に特定できる。
【0033】
制御部14は、複数のレーザ光が交差した後に管P1の壁面に当たったことを特定した場合、レーザ光間距離が大きいほど、管P1の壁面までの距離が大きいと判定する。そして、制御部14は、レーザ光間距離が大きいほど壁面に近づくように無人飛行装置1の位置を制御する。
【0034】
[無人飛行装置1による効果]
以上説明したように、無人飛行装置1は、複数のレーザ光を照射する照射部12と、照射部12が複数のレーザ光を照射した側を撮影することにより撮像画像を生成する撮像部13と、を有する。そして、制御部14が、撮像画像に含まれている複数のレーザ光の位置に基づいて、無人飛行装置の飛行位置を制御する。無人飛行装置1がこのような構成を有することで、レーザ光が当たる面が平坦面でない場合であっても、高い精度で壁面までの距離を測定することができる。したがって、無人飛行装置1は、管P1のような円筒形状の閉空間を飛行する際の位置を好適に制御することができる。
【0035】
<第2実施形態>
第1実施形態の無人飛行装置1は、無人飛行装置1に対して一つの側に複数のレーザ光を照射した。これに対して、第2実施形態の無人飛行装置2は、無人飛行装置2に対して複数の異なる側に複数のレーザ光を照射する点で第1実施形態と異なる。
【0036】
図6は、第2実施形態の無人飛行装置2の構成及び動作について説明するための図である。無人飛行装置2は、無人飛行装置1における照射部12(12R,12L)の代わりに照射部22(22R,22L)を有し、撮像部13の代わりに撮像部23を有する。無人飛行装置2においては、無人飛行装置1と同じ制御部14が、照射部22及び撮像部23を制御する。
【0037】
照射部22は、無人飛行装置2に対して第1の側の第1壁面に複数の第1レーザ光を照射するとともに、無人飛行装置2に対して第1の側の反対側の第2壁面に複数の第2レーザ光を照射する。図6に示す例の場合、照射部22R及び照射部22Lのそれぞれは、無人飛行装置2の上方及び下方にレーザ光を照射する。具体的には、無人飛行装置2は、管P1の下側の壁面に複数の第1レーザ光を照射し、かつ上側の壁面に複数の第2レーザ光を照射する。
【0038】
撮像部23は、照射部22が第1レーザ光を照射する側及び第2レーザ光を照射する側の管P1の壁面を撮影し、複数の撮像画像を生成する。制御部14は、複数の撮像画像に含まれている複数の第1レーザ光及び複数の第2レーザ光の位置に基づいて、無人飛行装置2の位置を制御する。制御部14は、例えば、複数の第1レーザ光それぞれの間の距離と複数の第2レーザ光それぞれの間の距離とが等しくなるように無人飛行装置1の位置を制御する。
【0039】
制御部14は、複数の第1レーザ光の間の距離と複数の第2レーザ光の間の距離との差が所定の範囲内である場合、無人飛行装置2の位置を変更しない。制御部14は、複数の第1レーザ光の間の距離が、複数の第2レーザ光の間の距離よりも所定の閾値以上大きい場合、照射部12が複数の第2レーザ光を照射した側(すなわち、レーザ光間距離が小さい側)に移動するように動力部11を制御する。
【0040】
図6に示す例においては、無人飛行装置2が管P1の中心位置に対して上方に位置している。その結果、管P1の下側の壁面に照射されたレーザ光間距離D5が、管P1の上側の壁面に照射されたレーザ光間距離D6よりも小さい。この場合、制御部14は、距離D5が大きくなり、距離D6が小さくなるように、無人飛行装置2を下降させるように動力部11を制御する。
【0041】
[無人飛行装置2による効果]
以上説明したように、無人飛行装置2においては、照射部22が複数の側に複数のレーザ光を照射し、撮像部23が、複数の側を撮影することにより複数の撮像画像を生成する。そして、制御部14は、複数の撮像画像に含まれている複数の第1レーザ光及び複数の第2レーザ光に基づいて無人飛行装置2の位置を制御する。無人飛行装置2がこのような構成を有することにより、無人飛行装置2が管P1の中央付近を飛行している場合のレーザ光間距離が未知であっても、無人飛行装置2は、管P1の中央付近の高さを飛行することが可能になる。
【0042】
なお、上記の説明においては、無人飛行装置2の照射部22が、上方及び下方に複数の第1レーザ光及び複数の第2レーザ光を照射する例を示したが、照射部22が複数の第1レーザ光及び複数の第2レーザ光を照射する向きはこれに限らない。照射部22は、例えば右側及び左側に複数の第1レーザ光及び複数の第2レーザ光を照射することにより、管P1の左右方向における中央付近を飛行できるようにしてもよい。
【0043】
また、照射部22は、複数の第1レーザ光及び複数の第2レーザ光だけでなく、さらに多くの複数のレーザ光を異なる向きに照射してもよい。例えば、照射部22が上下左右の4つの向きに複数のレーザ光を照射することにより、無人飛行装置2は、管P1の上下方向及び左右方向における中央付近を飛行することが可能になる。
【0044】
<第3実施形態>
第1実施形態の無人飛行装置1、及び第2実施形態の無人飛行装置2は、複数のレーザ光を照射し、複数のレーザ光が壁面に当たった際に生じる輝点の位置に基づいて飛行位置を制御した。これに対して、第3実施形態の無人飛行装置3は、撮像画像に含まれている複数のレーザ光の位置を結ぶことにより形成される図形の形状に基づいて飛行位置を制御する点で異なる。
【0045】
図7及び図8は、第3実施形態の無人飛行装置3の動作について説明するための模式図である。図7(a)及び図7(b)は、管P1の横方向から無人飛行装置1を見た状態を示す図である。無人飛行装置3は、無人飛行装置1における照射部12(12R,12L)の代わりに照射部32を有し、撮像部13の代わりに撮像部33を有する。無人飛行装置3においては、無人飛行装置1と同じ制御部14が、照射部32及び撮像部33を制御する。
【0046】
照射部32は、前方の360度の向きにレーザ光を照射する。照射部32は、複数のレーザ光源を有しており、360度の向きに同時に複数のレーザ光を照射してもよく、一つのレーザ光源から向きを変えながら順次複数の位置にレーザ光を照射してもよい。図7及び図8における点線Lは、照射部32が前方の360度の向きに照射したレーザ光が管P1の壁面に当たることで生じる輝点を結んだ線である。
【0047】
撮像部33は、照射部32が前方の360度の向きに照射したレーザ光を撮影することにより撮像画像を生成する。撮像部33は、例えば、照射部32が360度にわたってレーザ光を照射する間に撮影した画像を合成して撮像画像を生成する。このようにすることで、撮像部33は、図7(b)及び図8(b)に示すように、レーザ光が正円形状又は楕円形状に写った撮像画像を生成することができる。
【0048】
無人飛行装置1が管P1の中央付近を飛行している場合、図7(b)に示すように、撮像画像に含まれるレーザ光の位置を結んで形成される図形は正円形状となる。また、レーザ光により形成される図形は、管P1の出口Poの輪郭線の同心円状になる。これに対して、無人飛行装置1が管P1の中央から離れるにつれて、撮像画像に含まれるレーザ光の位置を結んで形成される図形は楕円形状となる。また、レーザ光により形成される図形は、管P1の出口Poに対して偏った位置に形成される。
【0049】
上記の性質を利用して、制御部14は、レーザ光により形成される図形の形状が正円に近づくように無人飛行装置3の飛行位置を制御する。また、制御部14は、レーザ光により形成される図形が、管P1の出口Poの輪郭線の同心円に近づくように無人飛行装置3の飛行位置を制御してもよい。具体的には、制御部14は、レーザ光により形成される楕円と出口Poの輪郭線との距離が大きい位置の側に無人飛行装置3を移動させるように制御する。図8(b)に示す例の場合、制御部14は、無人飛行装置3が下降するように制御する。
【0050】
[無人飛行装置3による効果]
以上説明したように、無人飛行装置3においては、照射部32は、前方の360度の向きにレーザ光を照射し、撮像部33は、照射部32が前方の360度の向きに照射したレーザ光を撮影することにより撮像画像を生成する。そして、制御部14は、レーザ光により形成される図形の形状が正円に近づくように無人飛行装置3の飛行位置を制御する。このようにすることで、照射部32が特定の角度にレーザ光を照射した場合に撮像部33がレーザ光を撮影できないような空間を無人飛行装置3が飛行する際であっても、制御部14は、複数のレーザ光による輝点を結ぶ線を用いることで、適切な位置になるように無人飛行装置3を制御することができる。
【0051】
なお、無人飛行装置3は、前方の360度の向きにレーザ光を照射する代わりに、後方の360度の向きにレーザ光を照射してもよい。この場合、撮像部33が無人飛行装置3の後方側を撮影することにより、前方にレーザ光を照射する場合と同等の効果を得ることができる。
【0052】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【符号の説明】
【0053】
1 無人飛行装置
2 無人飛行装置
3 無人飛行装置
11 動力部
12 照射部
13 撮像部
14 制御部
15 記憶部
22 照射部
23 撮像部
32 照射部
33 撮像部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8