特許第6972804号(P6972804)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6972804チャット端末装置、チャットシステム、チャット表示方法、及びチャット表示プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6972804
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】チャット端末装置、チャットシステム、チャット表示方法、及びチャット表示プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20211111BHJP
   H04N 21/47 20110101ALI20211111BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20211111BHJP
   G06Q 50/00 20120101ALI20211111BHJP
【FI】
   G06F13/00 650B
   H04N21/47
   H04N21/431
   G06Q50/00 300
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-173987(P2017-173987)
(22)【出願日】2017年9月11日
(65)【公開番号】特開2019-49879(P2019-49879A)
(43)【公開日】2019年3月28日
【審査請求日】2020年3月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡田 直之
(72)【発明者】
【氏名】鵜▲崎▼ 次郎
(72)【発明者】
【氏名】小野田 英明
【審査官】 今川 悟
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−081703(JP,A)
【文献】 特開2007−081681(JP,A)
【文献】 特開2012−199864(JP,A)
【文献】 特開2001−306719(JP,A)
【文献】 特開2007−206870(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
H04N 21/47
H04N 21/431
G06Q 50/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影データを取得可能な端末側カメラと、
試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータを受信可能であり、前記サーバに対して前記チャットデータと前記端末側カメラにより取得した前記撮影データとを含むデータを送信可能な通信部と、
前記通信部により取得された前記試合状況データを、前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶する記憶部と、
前記通信部により取得した前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させるチャットアプリケーションが起動している状態で前記端末側カメラによって前記試合についての前記撮影データが取得された場合、前記撮影データが取得された時刻に対応する前記試合状況データに基づく画像データを前記撮影データに付加して付加データを生成する制御部と
を備えるチャット端末装置。
【請求項2】
試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバと、
撮影データを取得可能な端末側カメラと、前記サーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータを受信可能であり、前記サーバに対して前記チャットデータと前記端末側カメラにより取得した前記撮影データとを含むデータを送信可能な通信部と、前記通信部により取得された前記試合状況データを、前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶する記憶部と、前記通信部により取得した前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させるチャットアプリケーションが起動している状態で前記端末側カメラによって前記試合についての前記撮影データが取得された場合、前記撮影データが取得された時刻に対応する前記試合状況データに基づく画像データを前記撮影データに付加して付加データを生成する制御部とを有するチャット端末装置と
を備えるチャットシステム。
【請求項3】
前記サーバは、前記試合に参加する参加者の顔の画像が前記付加データに含まれる場合、前記顔の画像と所定の照合画像とに基づいて前記参加者を識別する顔認識部を有する
請求項2に記載のチャットシステム。
【請求項4】
前記サーバは、前記顔認識部によって識別された前記参加者についての前記試合状況データを前記付加データに付加する
請求項3に記載のチャットシステム。
【請求項5】
試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータをチャット端末装置によって受信することと、
前記チャット端末装置に設けられる端末側カメラにより試合を撮影して撮影データを取得することと、
受信した前記試合状況データを、前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶することと、
受信した前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させるチャットアプリケーションが起動している状態で前記端末側カメラにより前記試合についての前記撮影データが取得された場合、前記撮影データが取得された時刻に対応する前記試合状況データに基づく画像データを前記撮影データに付加して付加データを生成することと
を含むチャット表示方法。
【請求項6】
試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータをチャット端末装置によって受信する処理と、
前記チャット端末装置に設けられる端末側カメラにより試合を撮影して撮影データを取得する処理と、
受信した前記試合状況データを、前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶する処理と、
受信した前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させるチャットアプリケーションが起動している状態で前記端末側カメラにより前記試合についての前記撮影データが取得された場合、前記撮影データが取得された時刻に対応する前記試合状況データに基づく画像データを前記撮影データに付加して付加データを生成する処理と
をコンピュータに実行させるチャット表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チャット端末装置、チャットシステム、チャット表示方法、及びチャット表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スポーツ競技等の試合が行われる際、例えば試合に参加又は直接観戦できない者であっても試合状況を把握することができるように、チャットを用いて試合状況等を知らせることが行われている。また、例えばカメラ付きのチャット端末を用いて上記のチャットを行う場合には、カメラで撮影した撮影データをチャットに投稿することで、撮影データを共有することが可能である。特許文献1には、試合等の大会主催者が管理するサーバに参加チームのデータや、カメラ等で撮影した撮影データ、試合結果のデータ等を保存し、当該データを用いて画像等を出力する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−9836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、試合終了後のデータを用いて画像を出力する構成であり、試合中におけるリアルタイムのデータを用いたものではない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、試合中に撮影した撮影データに対してリアルタイムの情報を付加して共有することが可能なチャット端末装置、チャットシステム、チャット表示方法、及びチャット表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るチャット端末装置は、撮影データを取得可能な端末側カメラと、試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータを受信可能であり、前記サーバに対して前記チャットデータと前記端末側カメラにより取得した前記撮影データとを含むデータを送信可能な通信部と、前記通信部により取得された前記試合状況データを、前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶する記憶部と、前記通信部により取得した前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させるチャットアプリケーションが起動している状態で前記端末側カメラによって前記試合についての前記撮影データが取得された場合、前記撮影データが取得された時刻に対応する前記試合状況データに基づく画像データを前記撮影データに付加して付加データを生成する制御部とを備える。
【0007】
本発明に係るチャットシステムは、試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバと、撮影データを取得可能な端末側カメラと、前記サーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータを受信可能であり、前記サーバに対して前記チャットデータと前記端末側カメラにより取得した前記撮影データとを含むデータを送信可能な通信部と、前記通信部により取得された前記試合状況データを、前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶する記憶部と、前記通信部により取得した前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させるチャットアプリケーションが起動している状態で前記端末側カメラによって前記試合についての前記撮影データが取得された場合、前記撮影データが取得された時刻に対応する前記試合状況データに基づく画像データを前記撮影データに付加して付加データを生成する制御部とを有するチャット端末装置とを備える。
【0008】
本発明に係るチャット表示方法は、試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータをチャット端末装置によって受信することと、前記チャット端末装置に設けられる前記端末側カメラにより試合を撮影して撮影データを取得することと、受信した前記試合状況データを、前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶することと、受信した前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させるチャットアプリケーションが起動している状態で前記端末側カメラにより前記試合についての前記撮影データが取得された場合、前記撮影データが取得された時刻に対応する前記試合状況データに基づく画像データを前記撮影データに付加して付加データを生成することとを含む。
【0009】
本発明に係るチャット表示プログラムは、試合の状況を示す試合状況データと、前記試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバから前記試合状況データ及び前記チャットデータをチャット端末装置によって受信する処理と、前記チャット端末装置に設けられる前記端末側カメラにより試合を撮影して撮影データを取得する処理と、受信した前記試合状況データを、前記サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶する処理と、受信した前記試合状況データ及び前記チャットデータを表示部の異なる領域に表示させるチャットアプリケーションが起動している状態で前記端末側カメラにより前記試合についての前記撮影データが取得された場合、前記撮影データが取得された時刻に対応する前記試合状況データに基づく画像データを前記撮影データに付加して付加データを生成する処理とをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、試合中に撮影した撮影データに対してリアルタイムの情報を付加して共有することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本実施形態に係るチャットシステムの一例を示すブロック図である。
図2図2は、本実施形態に係るチャット端末装置の入力部及び表示部の一例を示す図である。
図3図3は、スコアデータ記憶部に記憶されるスコアデータの一例を示す図である。
図4図4はチャットデータ記憶部に記憶されるチャットデータの一例を示す図である。
図5図5は、同期データ記憶部に記憶される同期データの一例を示す図である。
図6図6は、チャット装置のカメラによって撮影された画像データの一例を示す図である。
図7図7は、本実施形態に係るチャットシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、表示部に表示される案内の一例を示す図である。
図9図9は、チャット端末装置の表示部の一例を示す図である。
図10図10は、変形例に係るチャットシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係るチャット端末装置、チャットシステム、チャット表示方法、及びチャット表示プログラムの実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0013】
図1は、本実施形態に係るチャットシステム100の一例を示すブロック図である。図1に示すチャットシステム100は、例えば野球等のスポーツ競技において、試合内容に関するチャットを行う場合に用いられる。このチャットシステム100を用いることにより、例えば試合に参加又は直接観戦できない者であっても試合状況を把握することができるように、チャットを用いて試合状況等を知らせることが可能である。以下、スポーツ競技として野球を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではなく、サッカー、バレーボール、テニス、バドミントン等、他のスポーツ競技においても同様の説明が可能である。また、チャットシステム100は、例えばダンス大会(舞踊競技)、ピアノコンクール(演奏競技)、かるた大会(カード競技又はテーブルゲーム競技)、カラオケ大会(歌唱競技)等のスポーツ以外の競技にも適応可能である。
【0014】
図1に示すように、チャットシステム100は、カメラ10と、スコア入力部20と、サーバ30と、チャット端末装置40、40Aとを備える。カメラ10は、例えば試合場において試合内容を撮影する。カメラ10で撮影した撮影データは、例えばサーバ30に送信され、サーバ30において管理される。カメラ10は、1台であっても複数台であってもよい。なお、本実施形態において、カメラ10は、設けられなくてもよい。
【0015】
スコア入力部20は、試合の状況を示す試合状況データをサーバ30に入力する。本実施形態では、野球の試合の状況を示す試合状況データとして、例えばスコアデータが挙げられる。スコアデータは、野球のスコアブックに記載されるスコアを構成するデータであり、投手の投球を起点とした一連のイベントを構成する個々のイベントである。スコアは、スコアデータの集合である。したがって、投手が1球投げるごとに複数のスコアデータが作成され、これにより1つのスコアが作成される。例えば、1塁に出塁している状態での打撃結果がライトフライアウトになって1塁走者もタッチアウトになった場合、打者がアウトというスコアデータと、ライトフライというスコアデータと、1塁走者がアウトというスコアデータが作成され、これらのスコアデータから1つのスコアが構成されることになる。
【0016】
スコアには、上記に例示したスコアデータの他にも、打者のアクション、野手のアクション、カウントの確定、既に出塁している走者がいる場合はその走者の進塁状況、その他、打者や野手のその他の行動などのスコアデータが含まれ得る。具体的には、スコアには、ストライク、ボール、ファウル、打撃結果、打球の種類、捕球野手、進塁結果などのスコアデータが含まれ得る。打撃結果は、アウト、1塁打、2塁打、3塁打、本塁打などの情報である。打球の種類は、ゴロ、ライナー、フライ、バントなどの情報であり、さらに細かく分類してもよい。捕球野手は、実際に打球を捕球した野手または野手の守備位置を特定するための情報である。進塁結果は、たとえば「1塁から2塁」など、出塁していた走者の進塁に関する情報であり、その他に打者や野手のその他の行動などを含めることができる。
【0017】
スコア入力部20としては、例えば上記のスコアデータを電子データとしてサーバ30に入力するアプリケーション等が挙げられる。この場合、スコア入力部20は、サーバ30の外部に設置されるパーソナルコンピュータ等の処理装置に設けられてもよい。また、スコア入力部20は、サーバ30に設けられてもよい。
【0018】
サーバ30は、チャットシステム100を統括的に管理する。サーバ30は、チャットシステム100の管理を行うための各種アプリケーション、データ、プログラム等を有する。サーバ30としては、例えばパーソナルコンピュータ、ワークステーション等が用いられるが、これに限定されない。
【0019】
サーバ30においては、複数のチャットグループが設定されている。チャットグループは、例えば競技ごと、試合ごと、又はチームごとに個別に設定されている。サーバ30は、チャットグループ毎に、以下説明する各種処理を行う。
【0020】
サーバ30には、スコア入力部20により入力されたスコアデータと、試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとが入力される。本実施形態において、チャットデータはテキストデータ、画像データ等を含む。サーバ30は、入力されたスコアデータ及びチャットデータを保存する。また、サーバ30は、入力されたスコアデータに基づいてチャットデータを生成し、当該チャットデータを保存する。例えば、サーバ30は、新たなスコアデータが入力される度に、当該スコアデータの内容を文字等で表したチャットデータを生成可能である。これにより、スコアデータが更新される場合に、更新されたスコアデータをチャットの情報として確認することが可能となる。
【0021】
サーバ30は、スコアデータ及びチャットデータを保存した場合、保存時刻のデータをスコアデータ及びチャットデータにそれぞれ含ませる。つまり、サーバ30に保存されたスコアデータ及びチャットデータは、保存時刻のデータを含んでいる。サーバ30は、スコアデータ及びチャットデータを管理する管理アプリケーションを有する。また、サーバ30は、入力されたスコアデータに基づいてチャットデータを生成するチャット生成アプリケーションを有する。また、サーバ30には、カメラ10により撮影された撮影データが入力されてもよい。
【0022】
チャット端末装置40、40Aは、入力部41と、表示部42と、通信部43と、記憶部44と、制御部45とを有している。入力部41、表示部42、通信部43、記憶部44及び制御部45は、例えばバスライン等を介して接続されている。チャット端末装置40としては、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット、ノート型パーソナルコンピュータ等の携帯型情報端末が挙げられる。
【0023】
また、チャット端末装置40、40Aは、カメラ(端末側カメラ)46を有している。カメラ46は、チャット端末装置40、40Aに取り付けられている。
【0024】
図2は、本実施形態に係るチャット端末装置40の入力部41及び表示部42の一例を示す図である。図2に示すように、チャット端末装置40は、例えばタッチパネル型の入力部41及び表示部42を有している。つまり、表示部42である表示パネルに入力部41であるタッチパネルが重ねて配置されている。
【0025】
表示部42には、例えばスコア表示領域42aと、チャット表示領域42bと、グループ表示領域42gとが表示されている。スコア表示領域42aには、スコアデータが表示される。例えば、スコア表示領域42aには、イニングごとに得点が表示されるスコアボード81や、ランナーの進塁状況を表示する進塁表示82、イニングを表示するイニング表示83、チームごとの総得点を表示する得点表示84、ボールカウント及びアウトカウントを表示するカウント表示85、打者を表示する打者表示86、投手を表示する投手表示87等が表示される。なお、スコア表示領域42aの表示については、これに限定されるものではなく、例えば一部の表示を省略可能としてもよい。
【0026】
チャット表示領域42bには、チャットデータが表示される。例えば、チャット表示領域42bには、サーバ30で生成されたチャットデータであるサーバメッセージ88や、チャット端末装置40とは異なる他のチャット端末装置40Aで入力されたチャットデータである他者メッセージ89、チャット端末装置40で入力されたチャットデータである自己メッセージ90等が表示される。
【0027】
サーバメッセージ88は、例えばサーバ30に入力されたスコアデータの内容を文字により示したものである。図2の上側のサーバメッセージ88aは、例えば8回裏に打者007がセンター前ヒットを打った、という内容である。このサーバメッセージ88aに対応するスコアデータは、例えば後述する図3の投球IDA092に示す内容である。なお、投球IDA092に示す内容では、打者007の投球結果情報は「一塁打」であるが、同投球IDA092における野手のアクション等、他の内容をサーバ30が追加してチャットデータを生成してもよい。また、図2の下側のサーバメッセージ88bは、8回裏に打者008が三振した、という内容である。このサーバメッセージ88bに対応するスコアデータは、例えば後述する図3の投球IDA095に示す内容である。また、サーバメッセージ88は、付加データ49(図6参照)を含むメッセージであってもよい。
【0028】
なお、サーバメッセージ88及び他者メッセージ89は、例えばチャット表示領域42bの左側の領域に表示される。また、自己メッセージ90は、例えばチャット表示領域42bの右側の領域に表示される。また、サーバメッセージ88と他者メッセージ89とは、例えばメッセージが表示される枠の種類が異なるなど、区別して表示してもよい。これにより、サーバメッセージ88と他者メッセージ89とを識別可能となる。グループ表示領域42gには、チャット端末装置40の操作者の属するグループの情報が表示される。なお、自己メッセージ90は、テキストデータからなるメッセージであってもよいし、後述の撮影データ47、付加データ49(図6参照)を含むメッセージであってもよい。
【0029】
入力部41は、タッチパネルの表面のうち所定の領域に対してタッチ操作、スクロール操作等の操作が行われた場合、操作が行われた領域の位置情報及び操作内容を含む所定の指示信号を出力する。当該位置情報は、例えば表示部42の位置に対応して設定されている。なお、入力部41及び表示部42の構成は、上記構成に限定するものではない。
【0030】
通信部43は、有線又は無線によって外部機器との間で情報の通信を行う。通信部43は、例えば外部のサーバ30との間でチャットデータ、スコアデータ、撮影データ等の送受信を行う。
【0031】
記憶部44は、例えばハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等のストレージを有している。なお、記憶部44として、リムーバブルディスク等の外部記憶媒体が用いられてもよい。記憶部44は、チャット端末装置40のオペレーティングシステムや、入力部41、表示部42及び通信部43の動作を制御するための各種プログラム、本実施形態におけるチャットを行うためのチャットアプリケーション、各種プログラム、及びデータ等を記憶する。例えば、記憶部44は、表示部42に表示させるスコア表示領域42a、チャット表示領域42b、グループ表示領域42g等のフレームデータ等が記憶されてもよい。
【0032】
また、記憶部44は、試合の状況を示す試合状況データと、試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバから試合状況データ及びチャットデータをチャット端末装置によって受信する処理と、チャット端末装置に設けられるカメラにより試合を撮影して撮影データを取得する処理と、受信した試合状況データを、サーバにアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶する処理と、受信した試合状況データ及びチャットデータを表示部の異なる領域に表示させるチャットアプリケーションが起動している状態でカメラにより試合についての撮影データが取得された場合、撮影データが取得された時刻に対応する試合状況データを撮影データに付加して付加データを生成する処理とをコンピュータに実行させるチャット表示プログラムを記憶する。
【0033】
記憶部44は、スコアデータ記憶部51と、チャットデータ記憶部52と、同期データ記憶部53と、撮影データ記憶部54と、を有する。
【0034】
スコアデータ記憶部51は、通信部43で受信したスコアデータを記憶する。図3は、スコアデータ記憶部51に記憶されるスコアデータの一例を示す図である。図3に示す例では、8回裏のスコアデータが示されている。図3に示すスコアデータは、打者スコアデータ61と、走者スコアデータ62と、タグ情報63とを有している。打者スコアデータ61は、投球ID64と、打席ID65と、イニング情報66と、表裏情報67と、打順情報68と、個人ID69と、投球結果情報70と、出塁情報71とを含んでいる。なお、スコアデータとして、野手のアクション等の他の情報を含んでもよい。
【0035】
投球ID64は、投手が投球を行う毎に1つ作成される。投球ID64は、インデックスとして投球ID番号が投球順に昇順で付加される。打席ID65は、1つの打席が完了する毎、つまり、スコアが確定される毎に1つ作成される。同一の打席には、1つ又は複数の投球が含まれる。打席ID65は、1つの打席について、インデックスとして打席ID番号が昇順で付加される。
【0036】
イニング情報66は、投球ID64及び打席ID65が作成されるイニング数を示す情報である。表裏情報67は、イニングにおける表及び裏を示す情報である。打順情報68は、1つのスコアに対応する打順を示す情報であり、1から9までの整数で表される。個人ID69は、1つのスコアにおける打者を識別する情報である。個人ID69は、不図示のテーブル等によって該当する打者の氏名等の情報と関連づけられている。
【0037】
投球結果情報70は、1つの投球IDについての結果を示す情報である。1つの打席における最後の投球に対する投球結果情報は、当該1つの打席における打撃結果に相当する。出塁情報71は、打席ID65における打者の出塁状況を示す情報である。出塁情報71は、例えば0または1で表される。出塁情報71が0の場合は、当該打者がアウトになり出塁しなかった状況を示す。出塁情報71が1の場合は、当該打者が安打や四死球等にて出塁した状況を示す。
【0038】
タグ情報63は、投球ID64毎に作成されるスコアデータを識別する情報である。タグ情報63は、投球ID64が作成される毎に1つ作成される。タグ情報63は、インデックスとしてタグ番号(TA0085、TA0086、…)が昇順で付加される。なお、投球ID64の投球ID番号をタグ情報として用いてもよい。
【0039】
チャットデータ記憶部52は、通信部43で受信したチャットデータを記憶する。図4は、チャットデータ記憶部52に記憶されるチャットデータの一例を示す図である。図4に示すように、チャットデータは、入力ID75と、入力者ID76と、入力内容77と、タグ情報78とを含む。
【0040】
入力ID75は、チャットデータがサーバ30に入力又は生成される毎に1つ作成される。入力者ID76は、1つのチャットデータにおける入力者を識別する情報である。例えば、サーバ30によって生成されたチャットデータの場合、入力者ID76は所定の値(例えば「999」等)としてもよい。入力内容77は、チャット表示領域42bに表示されるメッセージの内容を示す情報である。入力内容77は、例えば文字データ又は所定のイラストデータを含む。タグ情報78は、入力ID75毎に作成されるチャットデータを識別する情報である。タグ情報78は、入力ID75が作成される毎に1つ作成される。タグ情報78は、インデックスとしてタグ番号(TC0054、TC0055、…)が昇順で付加される。なお、入力ID75のID番号をタグ情報として用いてもよい。
【0041】
同期データ記憶部53は、スコアデータとチャットデータとを対応付ける同期データを記憶する。図5は、同期データ記憶部53に記憶される同期データの一例を示す図である。図5に示すように、同期データは、タグ情報79及びアップロード時刻情報80を有している。タグ情報79は、上記のスコアデータのタグ情報63及びチャットデータのタグ情報78に対応する情報である。タグ情報79は、アップロード時刻情報80に沿った順序で配置される。タグ情報79は、例えば対応するタグ情報63及びタグ情報78と同一のタグ番号(TA0085、TA0086、…、TA0092、TC0054、TC0055、TA0093、…)が付加されているが、これに限定されるものではない。例えば、タグ情報79は、タグ情報63及びタグ情報78とは独立した一連のタグ番号が付加されてもよい。アップロード時刻情報80は、タグ情報79に対応付けられるスコアデータ及びチャットデータがサーバ30にアップロードされた時刻を示す。タグ情報79及びアップロード時刻情報80により、スコアデータとチャットデータとが、アップロード時刻によって対応付けられて記憶されることになる。
【0042】
撮影データ記憶部54は、カメラ46によって撮影された画像データを記憶する。図6は、チャット端末装置40のカメラ46によって撮影された画像データの一例を示す図である。図6に示すように、撮影データ記憶部54は、撮影データ47と、付加データ49とを記憶する。撮影データ47は、カメラ46によって撮影された画像データである。付加データ49は、撮影データ47に対して、スコア画像データ48(48a、48b)が付加された画像データである。付加データ49は、撮影データ47に基づいて生成される。付加データ49に付加されるスコア画像データ48は、スコアデータに基づいて生成される画像データである。つまり、付加データ49は、画像データ同士を合成して又は組み合わせて生成される画像データである。なお、スコア画像データ48は、例えばスコア表示領域42aに示されるスコアデータの表示画像と同一の画像データであってもよいし、スコア表示領域42aに示されるスコアデータの表示画像に基づいて生成される画像データであってもよい。
【0043】
制御部45は、入力部41、表示部42及び通信部43の各部の制御を行う。また、制御部45は、入力部41による指示信号に応じた演算、処理等を行う。制御部45は、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置や、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の記憶装置を有している。制御部45は、通信制御部55と、表示制御部56と、カメラ制御部57と、撮影データ加工部58と、を有する。
【0044】
通信制御部55は、通信部43を介してサーバ30にアクセスし、サーバ30にアップロードされているスコアデータ及びチャットデータを取得する。通信制御部55は、取得したスコアデータ及びチャットデータをアップロード時刻によって対応付けて記憶部44に記憶させる。通信制御部55は、スコアデータのタグ情報63とチャットデータのタグ情報78とをアップロード時刻の時系列順に配置してタグ情報79とする。タグ情報79及びアップロード時刻情報80により、スコアデータとチャットデータとがアップロード時刻の時系列順に並んだ状態で記憶される。
【0045】
表示制御部56は、表示部42に表示される表示内容を制御する。表示制御部56は、記憶部44に記憶されるスコアデータに基づいて、スコア表示領域42aの表示内容を制御する。例えばサーバ30から新たなスコアデータが取得されて記憶部44に記憶された場合、記憶された最新のスコアデータに基づいてスコア表示領域42aの表示内容を更新する。これにより、表示制御部56は、スコア表示領域42aに表示されるスコアデータをリアルタイムで更新することが可能である。
【0046】
また、表示制御部56は、記憶部44に記憶されるチャットデータに基づいて、チャット表示領域42bの表示内容を制御する。表示制御部56は、チャットデータをチャット表示領域42bに表示する際、当該チャット表示領域42bに表示可能な数のチャットデータをアップロード時刻に基づいて時系列で一方向に並べて表示する。本実施形態では、例えば図2に示すように、チャットデータが時系列でチャット表示領域42bの図中の上方から下方に並んで表示される。
【0047】
また、表示制御部56は、サーバ30から新たなチャットデータが取得されて記憶部44に記憶された場合、記憶部44に記憶された最新のチャットデータに基づいてチャット表示領域42bの表示内容を更新する。この場合、表示制御部56は、チャット表示領域42bにおいて時系列的に直近に表示されたチャットデータの下方に新たなチャットデータを表示させるスペースがあるか否かを判断する。新たなチャットデータを表示させるスペースがある場合、表示制御部56は、当該スペースに新たなチャットデータを表示させる。また、新たなチャットデータを表示させるスペースが無い場合、表示制御部56は、チャット表示領域42bに表示されている中で時系列的に最も古いチャットデータ、つまり、チャット表示領域42bに表示される最も上側のチャットデータを、チャット表示領域42bの上方に押し出す方向にチャット表示領域42b全体をスクロールさせる。そして、表示制御部56は、スクロールによって空いた下部のスペースに新たなチャットデータを表示させる。これにより、表示制御部56は、サーバ30に新たなチャットデータがアップロードされ、記憶部44に記憶される毎に、チャット表示領域42bに表示されるチャットデータをリアルタイムで更新することが可能である。
【0048】
また、表示制御部56は、記憶部44に記憶される過去のチャットデータに基づいて、チャット表示領域42bの表示内容を制御可能である。例えば、操作者が入力部(タッチパネル)41のチャット表示領域42b内をタッチした状態でタッチ位置を上方又は下方にスライドさせる場合、つまり、チャット表示領域42bを手動でスクロールさせる操作を行う場合、表示制御部56は、スクロール方向及びスクロール量に応じて、チャット表示領域42bに表示させるチャットデータを変更する。例えば、操作者が当該タッチ位置を上方にスライドさせた場合には、それまで表示されていたチャットデータよりも時間的に後にアップロードされたチャットデータがチャット表示領域42bに表示される。また、操作者が当該タッチ位置を下方にスライドさせた場合には、それまで表示されていたチャットデータよりも時間的に前にアップロードされたチャットデータがチャット表示領域42bに表示される。なお、チャット表示領域42bに表示されるチャットデータを変更する手法は上記に限定されず、例えばボタンやキーボード、マウス等、他の手法により行ってもよい。
【0049】
カメラ制御部57は、カメラ46の動作を制御する。カメラ制御部57は、カメラ46の各種動作を制御するためのカメラ制御アプリケーションを有する。カメラ制御部57は、カメラ制御アプリケーションの処理に従い、例えば入力部41から入力される操作信号に基づいて、シャッターを押して画像を取得する動作等、カメラ46の各種動作を制御する。入力部41としてタッチパネルが用いられる場合、カメラ制御部57は、表示部42にシャッターに対応する画像を表示させ、当該画像が表示される領域がタッチされた場合に撮影データが取得される構成としてもよい。カメラ制御部57は、撮影データとして、例えばカメラ46により撮影した画像データに撮影時刻を対応付けたデータを取得することができる。
【0050】
撮影データ加工部58は、カメラ46により取得された撮影データ47に対して、スコア画像データ48を付加する。撮影データ加工部58は、例えばサーバ30から送信されるスコアデータに基づいてスコア画像データ48を生成する画像生成アプリケーションを有する。また、撮影データ加工部58は、生成したスコア画像データ48を撮影データ47に付加する画像付加アプリケーションを有する。なお、画像生成アプリケーション及び画像付加アプリケーションは、1つのアプリケーションに統合されていてもよい。
【0051】
撮影データ加工部58は、当該画像生成アプリケーションの処理に従い、受信したスコアデータに基づいてスコア画像データ48を生成する。スコア画像データ48を生成する場合、撮影データ加工部58は、まず、撮影データ47に含まれる撮影時刻の情報を抽出する。次に、撮影データ加工部58は、抽出した撮影時刻から過去に遡って直近のアップロード時刻となるスコアデータのタグ情報79を検出する。次に、撮影データ加工部58は、検出したタグ情報79に対応するスコアデータをスコアデータ記憶部51から抽出する。そして、撮影データ加工部58は、抽出したスコアデータに基づいてスコア画像データ48を生成する。
【0052】
スコア画像データ48が生成された場合、撮影データ加工部58は、画像付加アプリケーションの処理に従い、スコア画像データ48を撮影データ47に付加して付加データ49を生成する。
【0053】
スコア画像データ48の生成及び付加データ49の生成について、図6を参照して具体的に説明する。図6に示す撮影データ47は、8回裏に打者009に対して1球目を投げた後の場面をカメラ46により撮影したデータである。当該撮影データ47の撮影時刻におけるスコアデータは、投球ID64(図3参照)が「A096」のスコアデータである。この場合、撮影データ加工部58は、投球IDがA096のスコアデータに基づいてスコア画像データ48を生成する。図6に示す例において、撮影データ加工部58は、イニング、打者、投手を示すスコア画像データ48aと、ボールカウント及びアウトカウントを示すスコア画像データ48bと、を生成している。スコア画像データ48については、図6に示す例に限定されず、他の項目を示すものであってもよい。また、撮影データ加工部58は、生成したスコア画像データ48aを撮影データ47の右下角部に配置し、生成したスコア画像データ48bを撮影データ47の左下角部に配置して、付加データ49を生成する。スコア画像データ48の配置については、図6に示す位置に限定されず、他の位置であってもよい。
【0054】
また、撮影データ加工部58は、チャット端末装置40の使用者の操作により、図6に示す状態から付加データ49を編集可能としてもよい。例えば、撮影データ加工部58は、チャット端末装置40の使用者がスコア画像データ48の位置やスコア画像データ48の表示内容を変更する操作を行った場合、当該操作に応じてスコア画像データ48の表示を変更してもよい。
【0055】
撮影データ加工部58は、付加データ49を生成した場合、生成した付加データ49を記憶部44の撮影データ記憶部54に記憶させる。撮影データ記憶部54に記憶された付加データ49は、例えば、画像データとして閲覧したり、外部に送信したりすることが可能である。また、撮影データ加工部58は、生成した付加データ49をサーバ30に送信するための案内を表示部42に表示させてもよい。
【0056】
次に、上記のように構成されたチャットシステム100の動作を説明する。図7は、本実施形態に係るチャットシステム100の動作の一例を示すフローチャートである。図7は、本実施形態に係るチャット表示方法の一例を示している。
【0057】
本実施形態に係るチャットシステム100において、サーバ30では、試合の進行に伴って、スコア入力部20からスコアデータが入力され、チャット端末装置40、40A等によりチャットデータが入力される。サーバ30は、スコアデータに基づいて、チャットデータを生成する。サーバ30は、これらのスコアデータ及びチャットデータを保存し、チャット端末装置40、40A等により受信可能な状態とする。
【0058】
この状態で、チャット端末装置40において、チャットアプリケーションを起動する(ステップS10)。チャットアプリケーションを起動することにより、チャット端末装置40では、通信制御部55が、サーバ30からスコアデータ及びチャットデータを取得させる。サーバ30からスコアデータ及びチャットデータを取得した場合、通信制御部55は、取得したスコアデータ及びチャットデータをアップロード時刻によって対応付けて記憶部44に記憶させる。表示制御部56は、記憶部44に記憶されたスコアデータ及びチャットデータに基づいて、表示部42に表示される表示内容を制御する。
【0059】
このような動作において、カメラ制御部57は、チャットアプリケーションが起動している状態で、カメラ46が起動されたか否かを検出する(ステップS20)。ステップS20において、カメラ制御部57は、例えばチャット端末装置40の使用者等によりカメラ46を起動する旨の操作が行われたか否かを検出する。カメラ制御部57は、カメラ46の起動が検出されない場合(ステップS20のNo)、ステップS20の処理を繰り返し行う。
【0060】
カメラ46の起動が検出された場合(ステップS20のYes)、カメラ制御部57は、撮影の操作が行われたか否かの判断を行う(ステップS30)。ステップS30において、カメラ制御部57は、入力部41からの入力信号を検出し、シャッターを押す操作に対応する入力信号が出力されたか否かを判断する。カメラ制御部57は、撮影の操作が行われていない場合(ステップS30のNo)、ステップS30の動作を繰り返し行う。撮影の操作が行われた場合(ステップS30のYes)、カメラ制御部57は、カメラ制御アプリケーションの処理に従い、撮影データ47を取得する(ステップS40)。
【0061】
撮影データ47が取得された場合、撮影データ加工部58は、撮影時刻におけるスコアデータに基づいたスコア画像データ48を撮影データ47に付加する(ステップS50)。ステップS50において、撮影データ加工部58は、撮影データ47に含まれる撮影時刻の情報に基づいてスコアデータを抽出し、当該抽出したスコアデータに基づいてスコア画像データ48を生成する。また、撮影データ加工部58は、生成したスコア画像データ48を撮影データ47に付加することで付加データ49を生成する。付加データ49を生成した後、撮影データ加工部58は、生成した付加データ49を記憶部44の撮影データ記憶部54に記憶させる(ステップS60)。
【0062】
なお、撮影データ加工部58は、付加データ49を生成した場合、生成した付加データ49をサーバ30に送信するための案内を表示部42に表示させてもよい。図8は、表示部42に表示される案内の一例を示す図である。
【0063】
図8に示すように、撮影データ加工部58は、カメラ46を起動した状態において、ポップアップ等の案内ウィンドウ91が表示部42に表示させてもよい。案内ウィンドウ91は、生成した付加データ49をサーバ30に送信するか否かをチャット端末装置40の操作者に確認する内容となっている。
【0064】
例えば、案内ウィンドウ91において、操作者がチャット端末装置40の入力部41を操作して「いいえ」を選択した場合、付加データ49がサーバ30に送信されることなく、記憶部44の撮影データ記憶部54に記憶される。また、案内ウィンドウ91において、操作者がチャット端末装置40の入力部41を操作して「はい」を選択した場合、付加データ49がサーバ30に送信される。
【0065】
図9は、チャット端末装置40の表示部42の一例を示す図である。図9は、付加データ49がサーバ30に送信された場合について示している。サーバ30は、チャット端末装置40から送信された付加データ49を受信した場合、当該付加データ49をチャットデータとして保存する。チャット端末装置40は、通信制御部55により、チャットデータとして保存された付加データ49を受信する。
【0066】
チャット端末装置40が付加データ49を受信した場合、表示制御部56は、図9に示すように、受信した付加データ49を自己メッセージ92としてチャット表示領域42bに表示させる。なお、チャット端末装置40とは異なる他のチャット端末装置40Aにおいて、同様に付加データ49を受信した場合、表示制御部56は、受信した付加データ49を他者メッセージ89としてチャット表示領域42bに表示させる。
【0067】
チャット表示領域42bに表示される自己メッセージ92又は他者メッセージ89には、付加されたスコア画像データ48a、48bに対応する部分が示されている。したがって、操作者が当該メッセージを見る場合、撮影された撮影データと共にリアルタイムのスコアデータに基づいたスコア表示データを確認することができる。
【0068】
以上のように、本実施形態に係るチャット端末装置40は、撮影データを取得可能なカメラ46と、試合の状況を示すスコアデータと、試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバ30からスコアデータ及びチャットデータを受信可能であり、サーバ30に対してチャットデータとカメラ46により取得した撮影データ47とを含むデータを送信可能な通信部43と、通信部43により取得されたスコアデータを、サーバ30にアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶する記憶部44と、通信部43により取得したスコアデータ及びチャットデータを表示部42の異なる領域に表示させるチャットアプリケーションが起動している状態でカメラ46によって試合についての撮影データ47が取得された場合、撮影データ47が取得された時刻に対応するスコアデータに基づくスコア画像データ48を撮影データ47に付加して付加データ49を生成する制御部45とを備える。
【0069】
また、本実施形態に係るチャットシステム100は、試合の状況を示すスコアデータと、試合に対応したチャットの内容を示すチャットデータとがアップロードされるサーバ30と、撮影データ47を取得可能なカメラ46と、サーバ30からスコアデータ及びチャットデータを受信可能であり、サーバ30に対してチャットデータとカメラ46により取得した撮影データ47とを含むデータを送信可能な通信部43と、通信部43により取得されたスコアデータを、サーバ30にアップロードされたアップロード時刻によって対応付けて記憶する記憶部44と、通信部43により取得したスコアデータ及びチャットデータを表示部42の異なる領域に表示させるチャットアプリケーションが起動している状態でカメラ46によって試合についての撮影データ47が取得された場合、撮影データ47が取得された時刻に対応するスコアデータに基づくスコア画像データ48を撮影データ47に付加して付加データ49を生成する制御部45とを有するチャット端末装置40とを備える。
【0070】
これにより、試合中に撮影した撮影データ47に対して、リアルタイムのスコアデータに基づくスコア画像データ48を付加して共有することができる。また、チャット端末装置40においてチャットアプリケーションとカメラ46とを同時に起動し、チャットアプリケーションの動作とカメラ46の動作とを連動させる構成であるため、効率的な処理が可能となる。
【0071】
本実施形態に係るチャット端末装置40において、制御部45は、付加データ49を記憶部44の撮影データ記憶部54に記憶させる。これにより、付加データ49を他の画像データと同様に閲覧等することが可能となる。
【0072】
本実施形態に係るチャット端末装置40において、制御部45は、付加データ49をサーバ30に送信するための案内を表示部42に表示させる。これにより、付加データ49がサーバ30にアップロードされるため、チャットシステム100において付加データ49を容易に共有することができる。
【0073】
本実施形態に係るチャットシステム100において、チャット端末装置40は、付加データ49をサーバ30に送信可能であり、サーバ30は、チャット端末装置40から送信された付加データ49を受信した場合、付加データ49をチャットデータとして保存する。これにより、付加データ49がチャットデータとしてサーバ30にアップロードされるため、チャットシステム100において付加データ49を容易に共有することができる。
【0074】
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。図10は、変形例に係るチャットシステム100Aを示すブロック図である。図10に示すように、チャットシステム100Aでは、サーバ30Aの構成が上記実施形態におけるサーバ30の構成と異なっており、他の構成については上記実施形態と同様である。
【0075】
図10に示すチャットシステム100Aにおいて、サーバ30Aは、顔認識部31と、サーバ側加工部32とを有している。顔認識部31は、試合に参加する参加者の顔の画像が付加データ49に含まれる場合、当該付加データ49に含まれる顔の画像と、所定の照合画像とに基づいて参加者を識別する。所定の照合画像としては、例えば各チームの選手の顔を撮影した画像データ等が挙げられる。また、所定の照合画像については、例えば予めサーバ30Aに記憶させておくことができる。
【0076】
サーバ側加工部32は、顔認識部31により識別された参加者についてのスコアデータに基づいてスコア画像データ48を生成し、生成したスコア画像データ48を付加データ49に付加する。このように、サーバ側加工部32は、チャット端末装置40側から送信された付加データ49を再加工する。サーバ側加工部32は、付加データ49を再加工した場合、チャットデータとして保存する。チャット端末装置40は、通信制御部55により、チャットデータとして保存された付加データ49を受信する。
【0077】
チャット端末装置40が付加データ49を受信した場合、表示制御部56は、受信した付加データ49をサーバメッセージ88としてチャット表示領域42bに表示させる。なお、チャット端末装置40とは異なる他のチャット端末装置40Aにおいても、当該付加データ49を受信した場合、表示制御部56は、受信した付加データ49をサーバメッセージ88としてチャット表示領域42bに表示させる。
【0078】
このように、試合に参加する参加者の顔の画像が付加データ49に含まれる場合、顔の画像と所定の照合画像とに基づいて参加者を識別する顔認識部31を有する。これにより、チャットシステム100において共有される画像に示される参加者をより容易に認識することができる。
【0079】
また、サーバ30は、顔認識部31によって識別された参加者についてのスコアデータを付加データ49に付加するこれにより、サーバ30において識別した参加者に対応するスコアデータを自動的に付加することができる。
【0080】
なお、顔認識部31によって参加者が識別された場合、例えば所定の参加者が含まれる付加データ49については、保存しない構成としたり、送信先を限定したりすることができる。この場合、所定の参加者については、予めサーバ30及びチャット端末装置40の少なくとも一方に設定しておくことが可能である。これにより、付加データ49が無制限に拡散することを抑制でき、参加者のプライバシーに配慮することが可能となる。
【符号の説明】
【0081】
10,46…カメラ、20…スコア入力部、30,30A…サーバ、31…顔認識部、32…サーバ側加工部、40,40A…チャット端末装置、41…入力部、42…表示部、42a…スコア表示領域、42b…チャット表示領域、42g…グループ表示領域、43…通信部、44…記憶部、45…制御部、47…撮影データ、48,48a,48b…スコア画像データ、49…付加データ、51…スコアデータ記憶部、52…チャットデータ記憶部、53…同期データ記憶部、54…撮影データ記憶部、55…通信制御部、56…表示制御部、57…カメラ制御部、58…撮影データ加工部、61…打者スコアデータ、62…走者スコアデータ、63,78,79…タグ情報、66…イニング情報、67…表裏情報、68…打順情報、70…情報、71…出塁情報、77…入力内容、81…スコアボード、82…進塁表示、83…イニング表示、84…得点表示、85…カウント表示、86…打者表示、87…投手表示、88,88a,88b…サーバメッセージ、89…者メッセージ,他者メッセージ、90,92…自己メッセージ、91…案内ウィンドウ、100,100A…チャットシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10