特許第6972917号(P6972917)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6972917
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】中継装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/65 20180101AFI20211111BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20211111BHJP
   F24H 1/00 20060101ALI20211111BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   G06F8/65
   H04Q9/00 321E
   F24H1/00 H
   G06F13/00 530B
【請求項の数】5
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-206338(P2017-206338)
(22)【出願日】2017年10月25日
(65)【公開番号】特開2019-79335(P2019-79335A)
(43)【公開日】2019年5月23日
【審査請求日】2020年9月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】圓尾 健人
【審査官】 中村 信也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−7346(JP,A)
【文献】 特開平10−124304(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 8/00−8/38
G06F 8/60−8/77
G06F 9/44−9/445
G06F 9/451
G06F 13/00
H03J 9/00−9/06
H04Q 9/00−9/16
F24H 1/00
F24H 1/18−1/20
F24H 4/00−4/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
温水利用設備と通信を行うとともに、通信網を介して管理サーバと通信を行うための中継装置であって、
前記中継装置を動作させるためのソフトウェアを記憶する記憶部と、
前記ソフトウェアを更新する際に操作される第1及び第2の操作スイッチと、
前記記憶部に記憶された前記ソフトウェアを実行することにより前記中継装置を動作させるとともに、前記第1及び第2の操作スイッチから操作に応じた信号が入力され、前記第1及び第2の操作スイッチの操作タイミングに基づいて所定のソフトウェア更新条件を満足するか否かを判定し、満足する場合に前記管理サーバから新たなソフトウェアをダウンロードして前記ソフトウェアの更新を行う制御部と、
を備え、
前記ソフトウェア更新条件は、
前記制御部の起動直後から第1の所定時間内に前記第1の操作スイッチが操作され、かつ、前記第1の操作スイッチが操作された後、前記制御部の起動直後または前記第1の操作スイッチが操作された時点から待ち時間内に前記第2の操作スイッチが操作されることである、
中継装置。
【請求項2】
温水利用設備と通信を行うとともに、通信網を介して管理サーバと通信を行うための中継装置であって、
前記中継装置を動作させるためのソフトウェアを記憶する記憶部と、
前記ソフトウェアを更新する際に操作される第1及び第2の操作スイッチと、
前記記憶部に記憶された前記ソフトウェアを実行することにより前記中継装置を動作させるとともに、前記第1及び第2の操作スイッチからそれぞれのオン操作に応じたオン信号又はオフ操作に応じたオフ信号が入力され、前記第1及び第2の操作スイッチのオン信号又はオフ信号に基づいて、所定のソフトウェア更新条件を満足するか否かを判定し、満足する場合に前記管理サーバから新たなソフトウェアをダウンロードして前記ソフトウェアの更新を行う制御部と、
を備え、
前記ソフトウェア更新条件は、
前記制御部の起動直後から第1の所定時間内に前記第1の操作スイッチがオン操作またはオフ操作され、かつ、前記第1の操作スイッチがオン操作またはオフ操作された後、前記制御部の起動直後または前記第1の操作スイッチがオン操作またはオフ操作された時点から待ち時間内に前記第2の操作スイッチがオン操作されることである、
中継装置。
【請求項3】
前記ソフトウェア更新条件は、
前記待ち時間が複数定められ、前記第2の操作スイッチのオン操作の開始時点が全ての前記待ち時間内に含まれる、
請求項2に記載の中継装置。
【請求項4】
前記第1及び第2の操作スイッチのうちの少なくともいずれか1つは、ソフトウェアの更新とは異なる別の機能を実行するための操作スイッチと兼用されており、
前記制御部は、
前記ソフトウェア更新条件を満足しないことが確定した後に、前記別の機能を実行するための操作スイッチと兼用された前記第1又は第2の操作スイッチがオン操作されたときには、前記別の機能を実行するよう構成された、
請求項2または3に記載の中継装置。
【請求項5】
前記第1の操作スイッチはオルタネートスイッチで構成され、前記第2の操作スイッチはモーメンタリスイッチで構成された、
請求項1〜4のいずれかに記載の中継装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温水利用設備と管理サーバとの間の通信を中継する中継装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、マイクロコントローラ等の処理装置を備えた機器では、ソフトウェアの更新が行われる場合がある。例えば、特許文献1には、空調機器等の管理を行うコントローラのソフトウェアを更新するための構成が記載されている。
【0003】
ところで、温水利用設備の遠隔監視を行うための通信システムでは、温水利用設備の各種情報が、温水利用設備と通信接続された中継装置によって、管理サーバへ伝送される。中継装置は、通信線を介して温水利用設備と通信可能に接続されるとともに、インターネットなどの通信網に接続されたルータと有線または無線通信によって接続される。そして、中継装置が、通信網に接続された管理サーバと通信可能に接続されることにより、温水利用設備と管理サーバとの間では、双方向の情報伝送が可能になる。
【0004】
この中継装置では、予め格納されたソフトウェアを実行することによって、温水利用設備に関する各種情報を収集する情報収集機能、及び、温水利用設備から収集した情報を管理サーバへ送信する情報送信機能等が実現される。したがって、中継装置に格納されたソフトウェアを更新することによって、各種機能のアップグレードが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−209469公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の中継装置のソフトウェアの更新は、中継装置に備えられた更新専用の操作スイッチが作業員によって操作されることをトリガとして、管理サーバから新たなソフトウェアがダウンロードされて行われるようになっていた。この構成の場合、作業員が他の操作スイッチと誤って更新専用の操作スイッチを操作した場合、この誤操作によって不要なソフトウェアの更新が行われるおそれがあった。
【0007】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、誤操作による不要なソフトウェアの更新を防止することができる中継装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のある態様に係る中継装置は、温水利用設備と通信を行うとともに、通信網を介して管理サーバと通信を行うための中継装置であって、前記中継装置を動作させるためのソフトウェアを記憶する記憶部と、前記ソフトウェアを更新する際に操作される第1及び第2の操作スイッチと、前記記憶部に記憶された前記ソフトウェアを実行することにより前記中継装置を動作させるとともに、前記第1及び第2の操作スイッチから操作に応じた信号が入力され、前記第1及び第2の操作スイッチの操作タイミングに基づいて所定のソフトウェア更新条件を満足するか否かを判定し、満足する場合に前記管理サーバから新たなソフトウェアをダウンロードして前記ソフトウェアの更新を行う制御部と、を備え、前記ソフトウェア更新条件は、前記制御部の起動直後から第1の所定時間内に前記第1の操作スイッチが操作され、かつ、前記第1の操作スイッチが操作された後、前記制御部の起動直後または前記第1の操作スイッチが操作された時点から待ち時間内に前記第2の操作スイッチが操作されることである。
なお、第1の所定時間内に第1の操作スイッチが操作されることは、第1の所定時間内に第1の操作スイッチの操作が開始されることを意味する。また、第1の操作スイッチが操作された時点とは、第1の操作スイッチの操作が開始された時点を意味する。また、待ち時間内に第2の操作スイッチが操作されることは、待ち時間内に第2の操作スイッチの操作が開始されることを意味する。
【0009】
この構成によれば、ソフトウェア更新条件において、第1,第2の2つの操作スイッチの操作順及び各々の操作タイミングの許容範囲が定められているので、作業員の誤操作による不要なソフトウェアの更新を防止することができる。
【0010】
また、本発明のある態様に係る中継装置は、温水利用設備と通信を行うとともに、通信網を介して管理サーバと通信を行うための中継装置であって、前記中継装置を動作させるためのソフトウェアを記憶する記憶部と、前記ソフトウェアを更新する際に操作される第1及び第2の操作スイッチと、前記記憶部に記憶された前記ソフトウェアを実行することにより前記中継装置を動作させるとともに、前記第1及び第2の操作スイッチからそれぞれのオン操作に応じたオン信号又はオフ操作に応じたオフ信号が入力され、前記第1及び第2の操作スイッチのオン信号又はオフ信号に基づいて、所定のソフトウェア更新条件を満足するか否かを判定し、満足する場合に前記管理サーバから新たなソフトウェアをダウンロードして前記ソフトウェアの更新を行う制御部と、を備え、前記ソフトウェア更新条件は、前記制御部の起動直後から第1の所定時間内に前記第1の操作スイッチがオン操作またはオフ操作され、かつ、前記第1の操作スイッチがオン操作またはオフ操作された後、前記制御部の起動直後または前記第1の操作スイッチがオン操作またはオフ操作された時点から待ち時間内に前記第2の操作スイッチがオン操作されることである。
なお、制御部には、第1及び第2の操作スイッチのそれぞれからのオン信号と、オフ信号とが相互排他的に入力される。また、第1の所定時間内に第1の操作スイッチがオン操作またはオフ操作されることは、第1の所定時間内に第1の操作スイッチのオン操作またはオフ操作が開始されることを意味する。また、第1の操作スイッチがオン操作またはオフ操作された時点とは、第1の操作スイッチのオン操作またはオフ操作が開始された時点を意味する。また、待ち時間内に第2の操作スイッチがオン操作されることは、待ち時間内に第2の操作スイッチのオン操作が開始されることを意味する。
【0011】
この構成によれば、ソフトウェア更新条件において、第1,第2の2つの操作スイッチの操作順及び各々の操作タイミングの許容範囲が定められているので、作業員の誤操作による不要なソフトウェアの更新を防止することができる。
【0012】
前記ソフトウェア更新条件は、前記待ち時間が複数定められ、前記第2の操作スイッチのオン操作の開始時点が全ての前記待ち時間内に含まれるようにしてもよい。
【0013】
前記第1及び第2の操作スイッチのうちの少なくともいずれか1つは、ソフトウェアの更新とは異なる別の機能を実行するための操作スイッチと兼用されており、前記制御部は、前記ソフトウェア更新条件を満足しないことが確定した後に、前記別の機能を実行するための操作スイッチと兼用された前記第1又は第2の操作スイッチがオン操作されたときには、前記別の機能を実行するよう構成されていてもよい。
この構成によれば、第1及び第2の操作スイッチのうちの少なくともいずれか1つを別の機能を実行するための操作スイッチと兼用することにより、部品点数を削減することができる。
前記第1の操作スイッチはオルタネートスイッチで構成され、前記第2の操作スイッチはモーメンタリスイッチで構成されていてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、以上に説明した構成を有し、誤操作による不要なソフトウェアの更新を防止することができる中継装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の実施形態の一例の中継装置を含む通信システムの概略構成図である。
図2図2は、中継装置のソフトウェアを更新する際の制御部の動作の一例の概略を示すフローチャートである。
図3図3(A)〜(F)は、それぞれ、ソフトウェア更新条件を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態の一例の中継装置を含む通信システムの概略構成図である。この通信システムは、温水利用設備の一例である給湯器1と、給湯器1に内蔵されているコントローラ1aと通信可能に接続された給湯器専用の中継装置2と、インターネット等の通信網4に接続されたコンピュータからなる管理サーバ5とを備えている。管理サーバ5は、通信網4及びこの通信網4に接続されたルータ3を介して中継装置2と通信を行う。ルータ3は、給湯器1が設置されている住宅の入居者(給湯器1のユーザ)が所有しているものであり、ここでは、無線LANルータである。
【0017】
給湯器1は、住宅の屋外または屋内の所定の場所に設置され、台所や浴槽等に湯水を供給する給湯機能等を備えている。給湯器1は、例えば、燃焼加熱式の給湯器であり、熱交換器、ガスまたは灯油を燃料として熱交換器を加熱する燃焼装置、熱交換器等に接続され湯水の流路となる配管、燃料配管、各種センサ及びコントローラ1aなどが筺体内に収納されて構成されている。コントローラ1aは、例えば、CPU及びメモリ(RAM及びROM等)を有するマイクロコントローラ等によって構成され、給湯器1全体の動作を制御する。給湯器1は、外部交流電源(商用電源)から供給される交流電圧を変換して所定の直流電圧を生成する電源部(図示せず)を有し、この電源部で生成した直流電圧を内部で使用するとともに、2芯ケーブルC1を介して中継装置2へその動作用電源電圧として供給する。
【0018】
中継装置2は、通信線となる2芯ケーブルC1によって給湯器1のコントローラ1aと接続されている。これにより、2芯ケーブルC1を介して中継装置2と給湯器1のコントローラ1aとの間で相互に通信(双方向通信)が行われる。ここで、2芯ケーブルC1には、前述の電源部から中継装置2へ供給される動作用電源電圧に通信の情報が重畳される。
【0019】
また、中継装置2は、ルータ3との間で無線LANによる無線通信が可能である。よって、中継装置2は、給湯器1のコントローラ1aとの間の通信処理を実行するとともに、ルータ3及び通信網4を介して行う管理サーバ5との間の通信処理を実行する。例えば、中継装置2は、給湯器1のコントローラ1aから送信されてきた機器情報を、通信形式を変換してルータ3及び通信網4を介して管理サーバ5へ送信する。また、管理サーバ5から通信網4及びルータ3を介して送信されてきた情報を、通信形式を変換して給湯器1のコントローラ1aへ送信する。
【0020】
ここで、給湯器1のコントローラ1aから管理サーバ5へ送信される機器情報としては、コントローラ1aと中継装置2との通信の最初に送信される給湯器1の種類等を示す機器構成情報、定期的(例えば1時間間隔)に送信される給湯器1の運転状態を示す運転状態情報、給湯器1の異常を示すエラー情報等がある。運転状態情報は、給湯器1の給湯設定温度、燃焼運転回数、燃焼運転時間等を含む情報である。
【0021】
管理サーバ5は、給湯器1のコントローラ1aから中継装置2等を介して送信されてくる機器情報を記憶する記憶部を備えている。なお、管理サーバ5は、通信網4に接続された複数のコンピュータで構成されていてもよい。
【0022】
次に、中継装置2についてより詳しく説明する。中継装置2は、例えば、制御部20、通信部21、無線通信部22、記憶部23、制御用のソフトウェア(ファームウェア)の更新操作に用いられる1つのオルタネートスイッチ25(第1の操作スイッチ)を含む複数のオルタネートスイッチ、及びソフトウェア更新操作に用いられるモーメンタリスイッチ26(第2の操作スイッチ)等を備えている。
【0023】
制御部20は、例えば、CPU及びインターフェースを含むマイクロコンピュータによって構成することができる。記憶部23は、フラッシュメモリ等の記憶内容を書き換え可能な不揮発性メモリ23aと、RAM等の揮発性メモリ23bとを有している。制御部20は、不揮発性メモリ23aに記憶された制御用のソフトウェアを読み出して揮発性メモリ23bに展開し、この展開されたソフトウェアを逐次実行することにより、中継装置2全体の動作を制御する。なお、記憶部23の一部または全部が制御部20に備えられてあってもよい。
【0024】
通信部21は、2芯ケーブルC1を介して給湯器1のコントローラ1aとの間で通信を行うための通信処理を行う。また、無線通信部22は、ルータ3及び通信網4を介して管理サーバ5と通信を行う。この際、無線通信部22は、ルータ3との間で、無線LANの規格に基づく無線通信を行うための通信処理を行う。
【0025】
制御部20は、給湯器1のコントローラ1aから送信され、通信部21で受信した情報のうち管理サーバ5へ送信する情報を無線通信部22から送信させる。また、制御部20は、管理サーバ5から送信されて無線通信部22で受信した情報のうちコントローラ1aへ送信する情報を通信部21から送信させる。
【0026】
また、制御部20は、ソフトウェア更新操作に用いられるオルタネートスイッチ25およびモーメンタリスイッチ26から出力されるON(オン)信号及びOFF(オフ)信号が入力される。例えば、ON信号はハイレベルの信号、OFF信号はローレベルの信号とすることができる。
【0027】
オルタネートスイッチ25は、人が操作するたびにON状態(ON信号の出力状態)とOFF状態(OFF信号の出力状態)とが切り替わるスイッチであり、例えばディップスイッチで構成される。すなわち、オルタネートスイッチ25では、例えばOFF状態のときに、人が操作(オン操作)をするとON状態となり、次の操作(オフ操作)をするまでの間、ON状態が保持される。また、オフ操作をした後、次にオン操作をするまでの間、OFF状態が保持される。
【0028】
また、モーメンタリスイッチ26は、人に操作されている間だけON状態となるスイッチであり、例えばタクトスイッチで構成される。すなわち、モーメンタリスイッチ26は、例えば手でスイッチを押している(オン操作を継続している)間だけON状態(ON信号の出力状態)となり、スイッチから手を離す(オフ操作をする)とOFF状態(OFF信号の出力状態)となるスイッチである。
【0029】
そして、制御部20は、オルタネートスイッチ25及びモーメンタリスイッチ26の出力信号に基づいて、後述のソフトウェア更新条件(以下、単に「更新条件」ともいう)を満足すると判定した場合に、不揮発性メモリ23aに格納されているソフトウェアの更新処理を行う。
【0030】
図2は、中継装置2のソフトウェアを更新する際の制御部20の動作の一例の概略を示すフローチャートである。なお、図2は、制御部20の動作の概略を簡単にして示すもので、後述のステップS4のように設計変更可能な部分がある。
【0031】
本実施形態では、中継装置2のソフトウェアを更新する際、作業員が、中継装置2に電源投入した後、オルタネートスイッチ25をオン操作し、続いてモーメンタリスイッチ26をオン操作する手順となっている。
【0032】
そこで、作業員は、まず、中継装置2に電源投入されていれば電源遮断してから電源投入する。本例の場合、中継装置2の電源(電力)は、給湯器1から2芯ケーブルC1を介して供給されており、給湯器1の電源をオフにしてからオンにすることにより、中継装置2の電源投入がなされる。この電源投入によって制御部20が起動する(ステップS1)。制御部20は、起動すると、起動直後の時点からの経過時間を計測するよう構成されている。
【0033】
次に、作業員がオルタネートスイッチ25をオン操作することにより、オルタネートスイッチ25から制御部20へON信号が入力される(ステップS2)。この場合、オルタネートスイッチ25は、はじめはOFF状態であり、オン操作によって、制御部20へ入力される信号がOFF信号からON信号に変化する。
【0034】
続いて、作業員がモーメンタリスイッチ26をオン操作することにより、モーメンタリスイッチ26から制御部20へON信号が入力される(ステップS3)。
【0035】
制御部20では、オルタネートスイッチ25及びモーメンタリスイッチ26からの入力信号に基づいて、起動直後の時点からオルタネートスイッチ25のオン操作が開始されるまでの時間、及び、起動直後の時点からモーメンタリスイッチ26のオン操作が開始されるまでの時間を計測し、これら計測した時間に基づいて、更新条件(詳細は後述)を満足するか否かを判定する(ステップS4)。このステップS4の判定処理は、ステップS3の後にだけ行われるとは限らず、それ以前にも行われて更新条件を満足しないと判定することもある。
【0036】
制御部20は、更新条件を満足すると判定した場合にソフトウェアの更新処理を行う(ステップS5)。一方、更新条件を満足しないと判定した場合にはソフトウェアの更新を行わない。
【0037】
ステップS5では、制御部20は、無線通信部22を制御して管理サーバ5から新たなソフトウェアをダウンロードし、不揮発性メモリ23aに記憶されているソフトウェアを新たなソフトウェアに書き換えることにより、更新を行う。
【0038】
続いて、制御部20は、自己リセットして再起動を行う(ステップS6)。この再起動によって、不揮発性メモリ23aに記憶されている新たなソフトウェアが揮発性メモリ23bに展開されて、中継装置2が再起動される。これにより、新たなソフトウェアに基づいて中継装置2の動作が制御される。
【0039】
次に、更新条件(ソフトウェア更新条件)について詳述する。
ソフトウェア更新条件は、制御部20の起動直後から第1の所定時間内にオルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始され、かつ、オルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始された後、制御部20の起動直後またはオルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始された時点から待ち時間内にモーメンタリスイッチ26のオン操作が開始されることである。さらに、ソフトウェア更新条件は、待ち時間が複数定められ、モーメンタリスイッチ26のオン操作の開始時刻が全ての待ち時間内に含まれることを条件に含むようにしてもよい。待ち時間は、所定の時間として予め設定されてあってもよいし、制御部20の起動直後からオルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始されるまでの経過時間に基づいて定められる時間であってもよい。
【0040】
以下で述べる第1〜第8の条件は、それぞれソフトウェア更新条件の一例である。
図3(A)〜(F)は、それぞれ、ソフトウェア更新条件の一例を説明するための図である。図3(A)〜(F)では、それぞれ、オルタネートスイッチ25及びモーメンタリスイッチ26の出力信号(ON,OFF)の時間経過の一例が示されており、時刻は、ステップS1の電源投入によって制御部20が起動された直後からの経過時間が示され、時刻0は起動直後の時点である。
【0041】
また、図3(A)〜(F)では、制御部20の起動直後(時刻0)において、オルタネートスイッチ25がOFF状態である場合を示しているが、ON状態であってもよい。
なお、本実施形態において、モーメンタリスイッチ26を、ソフトウェアの更新とは異なる別の機能を実行するための操作スイッチ(以下、「別機能スイッチ」という)と兼用することができる。ここで、別の機能としては、例えば、中継装置2が無線LANアクセスポイントとなる機能であってもよい。以下では、モーメンタリスイッチ26が別機能スイッチとして機能する点についても言及する。
【0042】
〔第1の条件:図3(A)参照〕
第1の条件は、ステップS1の電源投入によって制御部20の起動直後から第1の所定時間T11内にオルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始され、かつ、オルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始された後、制御部20の起動直後から第1の所定時間T11内にモーメンタリスイッチ26のオン操作が開始されることである。第1の所定時間T11は、モーメンタリスイッチ26に対する待ち時間でもある。ここで、第1の所定時間T11が例えば90秒に設定されていてもよい。
【0043】
図3(A)の場合、オルタネートスイッチ25のオン操作が開始された時点(オン操作開始時点)は、オルタネートスイッチ25の出力信号がOFF信号からON信号に変化した時刻t11であり、モーメンタリスイッチ26のオン操作が開始された時点(オン操作開始時点)は、モーメンタリスイッチ26の出力信号がOFF信号からON信号に変化した時刻t12である。この場合、時刻t12が時刻t11の後で、いずれの時刻t11、t12も第1の所定時間T11内であるので、第1の条件を満足する。
【0044】
この図3(A)の場合、制御部20は、時刻t12においてモーメンタリスイッチ26のON信号(立ち上がりエッジ)を検出し、ソフトウェア更新条件(第1の条件)を満足したと判定すると、即座にソフトウェアの更新処理を行い、自己リセットして再起動を行う。
【0045】
一方、制御部20は、ソフトウェア更新条件(第1の条件)を満足しないことが確定した後に、モーメンタリスイッチ26がオン操作された場合には、別機能スイッチがオン操作されたものとして、別の機能を実行する。第1の条件を満足しないことが確定する場合としては、第1の所定時間T11内の最終時刻t13までにオルタネートスイッチ25及びモーメンタリスイッチ26がこの順番にオン操作されていない場合(確定時刻t13)がある。よって、確定時刻t13より後では、モーメンタリスイッチ26は別機能スイッチとして機能する。
【0046】
また、制御部20は、第1の所定時間(T11、図3(B)のT21、図3(C)のT31、図3(D)のT41、図3(E)のT51、図3(F)のT61等)内において、オルタネートスイッチ25のオン操作が開始されていないときにモーメンタリスイッチ26がオン操作された場合には、そのオン操作を無効とする。このことは、後述の第2〜第8の条件の場合にも同様である。
【0047】
なお、この第1の条件および後述の第2〜第8の条件の場合にも共通して言えることであるが、制御部20は、各スイッチ25,26のオン操作開始時点を、各スイッチ25,26の出力信号がOFF信号からON信号へ変化した時点(本例では立ち上がりエッジの検出時点)として検出することができる。また、制御部20の起動直後(時刻0)において、オルタネートスイッチ25がON状態である場合には、制御部20は、オルタネートスイッチ25のオン操作開始時点に代えて、オルタネートスイッチ25がオフ操作された時点(オフ操作開始時点)を検出するようにし、この場合、オフ操作開始時点を、オルタネートスイッチ25の出力信号がON信号からOFF信号へ変化した時点(本例では立ち下がりエッジの検出時点)として検出することができる。
【0048】
〔第2の条件:図3(B)参照〕
第2の条件は、制御部20の起動直後から第1の所定時間T21内にオルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始され、かつ、オルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始された後、制御部20の起動直後から第2の所定時間(待ち時間)T22内にモーメンタリスイッチ26のオン操作が開始されることである。ここで、第1の所定時間T21が例えば80秒に設定され、第2の所定時間T22が例えば100秒に設定されていてもよい。この第2の条件では、第1の所定時間T21と第2の所定時間T22との関係は、T21<T22である。第1の所定時間と第2の所定時間とを等しくした場合が第1の条件に相当する。
【0049】
図3(B)の場合、オルタネートスイッチ25のオン操作開始時点は時刻t21であり、モーメンタリスイッチ26のオン操作開始時点は時刻t22である。この場合、時刻t22が時刻t21の後で、時刻t21が第1の所定時間T21内であり、時刻t22が第2の所定時間T22内であるので、第2の条件を満足する。
【0050】
この図3(B)の場合、制御部20は、時刻t22においてモーメンタリスイッチ26のON信号(立ち上がりエッジ)を検出し、ソフトウェア更新条件(第2の条件)を満足したと判定すると、即座にソフトウェアの更新処理を行い、自己リセットして再起動を行う。
【0051】
一方、制御部20は、ソフトウェア更新条件(第2の条件)を満足しないことが確定した後に、モーメンタリスイッチ26がオン操作された場合には、別機能スイッチがオン操作されたものとして、別の機能を実行する。第2の条件を満足しないことが確定する場合としては、第1の所定時間T21内の最終時刻t23までにオルタネートスイッチ25のオン操作が開始されていない場合(確定時刻t23)、及び、第1の所定時間T21内にオルタネートスイッチ25のオン操作が開始されたが、その後の第2の所定時間T22内の最終時刻t24までにモーメンタリスイッチ26のオン操作が開始されていない場合(確定時刻t24)がある。よって、確定時刻(t23またはt24)より後では、モーメンタリスイッチ26は別機能スイッチとして機能する。
【0052】
〔第3の条件:図3(C)参照〕
第3の条件は、制御部20の起動直後から第1の所定時間T31内にオルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始され、かつ、オルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始された時点から所定の更新許容時間(待ち時間)T32内にモーメンタリスイッチ26がオン操作されることである。ここで、第1の所定時間T31が例えば90秒に設定され、更新許容時間T32は、第1の所定時間T31よりも短い時間であり、例えば30秒に設定されていてもよい。
【0053】
図3(C)の場合、オルタネートスイッチ25のオン操作開始時点は時刻t31であり、モーメンタリスイッチ26のオン操作開始時点は時刻t33である。この場合、時刻t33が時刻t31の後で、時刻t31が第1の所定時間T31内であり、時刻t33がオルタネートスイッチ25のオン操作開始時点から更新許容時間T32内であるので、第3の条件を満足する。
【0054】
この図3(C)の場合、制御部20は、時刻t33においてモーメンタリスイッチ26のON信号(立ち上がりエッジ)を検出し、ソフトウェア更新条件(第3の条件)を満足したと判定すると、即座にソフトウェアの更新処理を行い、自己リセットして再起動を行う。
【0055】
一方、制御部20は、ソフトウェア更新条件(第3の条件)を満足しないことが確定した後に、モーメンタリスイッチ26がオン操作された場合には、別機能スイッチがオン操作されたものとして、別の機能を実行する。第3の条件を満足しないことが確定する場合としては、第1の所定時間T31内の最終時刻t32までにオルタネートスイッチ25のオン操作が開始されていない場合(確定時刻t32)、及び、第1の所定時間T31内にオルタネートスイッチ25のオン操作が開始されたが、そのオン操作の後に続く更新許容時間T32内の最終時刻までにモーメンタリスイッチ26のオン操作が開始されていない場合(例示の場合、確定時刻t34)がある。この例示の場合の確定時刻t34は、第1の所定時間T31内の最終時刻t32より遅い時刻になっているが、オルタネートスイッチ25のオン操作が早く行われると最終時刻t32より早い時刻となる場合もある。
【0056】
よって、第3の条件をソフトウェア更新条件とした場合、オルタネートスイッチ25のオン操作が早く行われることにより、第1の所定時間T31内であっても、更新許容時間T32を経過後におけるノイズ等による誤動作を抑制することが可能になるとともに、モーメンタリスイッチ26を別機能スイッチとして早く機能させることが可能になる。
【0057】
〔第4の条件:図3(D)参照〕
第4の条件は、第1の条件に、第1の所定時間T41内にオルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始された時点から所定の更新許容時間(第2の待ち時間)T42内にモーメンタリスイッチ26のオン操作が開始されることを付加した条件である。第1の所定時間T41は、モーメンタリスイッチ26に対する第1の待ち時間でもある。この第4の条件は、第1の条件と第3の条件とを組み合わせた条件であり、第1の所定時間T41が例えば90秒に設定され、更新許容時間T42が例えば30秒に設定されていてもよい。
【0058】
図3(D)の場合、オルタネートスイッチ25のオン操作開始時点は時刻t41であり、モーメンタリスイッチ26のオン操作開始時点は時刻t42である。この場合、時刻t42が時刻t41の後で、いずれの時刻t41、t42も第1の所定時間T41内であるので、第1の条件は満足されている。さらに、モーメンタリスイッチ26のオン操作開始時点(時刻t42)が更新許容時間T42内であるので、第4の条件を満足する。
【0059】
この図3(D)の場合、制御部20は、時刻t42においてモーメンタリスイッチ26のON信号(立ち上がりエッジ)を検出し、ソフトウェア更新条件(第4の条件)を満足したと判定すると、即座にソフトウェアの更新処理を行い、自己リセットして再起動を行う。
【0060】
一方、制御部20は、ソフトウェア更新条件(第4の条件)を満足しないことが確定した後に、モーメンタリスイッチ26がオン操作された場合には、別機能スイッチがオン操作されたものとして、別の機能を実行する。第4の条件を満足しないことが確定する場合としては、第1の所定時間T41内の最終時刻t45までにオルタネートスイッチ25及びモーメンタリスイッチ26がこの順番にオン操作されていない場合(確定時刻t45)、及び、第1の所定時間T41内にオルタネートスイッチ25のオン操作が開始されたが、そのオン操作の後に続く更新許容時間T42内の最終時刻までにモーメンタリスイッチ26のオン操作が開始されていない場合(例示の場合、確定時刻t43)がある。
【0061】
例えば、時刻t41でオルタネートスイッチ25がオン操作されたが、時刻t42においてモーメンタリスイッチ26がオン操作されないで、時刻t44において破線で示すようにモーメンタリスイッチ26がオン操作された場合、このときのモーメンタリスイッチ26は別機能スイッチとして機能していると制御部20は判断し、ソフトウェアの更新処理を行わない。一方、第1の条件のみをソフトウェア更新条件とした場合には、時刻t44でモーメンタリスイッチ26がオン操作されるとソフトウェアの更新処理が行われる。
【0062】
よって、第4の条件をソフトウェア更新条件とした場合、オルタネートスイッチ25のオン操作が早く行われることにより、第1の所定時間T41内であっても、更新許容時間T42を経過後におけるノイズ等による誤動作を抑制することが可能になるとともに、モーメンタリスイッチ26を別機能スイッチとして早く機能させることができる。
【0063】
〔第5の条件:図3(E)参照〕
第5の条件は、第2の条件に、第1の所定時間T51内にオルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始された時点から所定の更新許容時間(第2の待ち時間)T53内にモーメンタリスイッチ26のオン操作が開始されることを付加した条件である。第2の所定時間T52は、モーメンタリスイッチ26に対する第1の待ち時間である。この第5の条件は、第2の条件と第3の条件とを組み合わせた条件であり、第1の所定時間T51が例えば80秒に設定され、第2の所定時間T52が例えば100秒に設定され、更新許容時間T53が例えば30秒に設定されていてもよい。この第5の条件では、第1の所定時間T51と第2の所定時間T52との関係は、T51<T52である。第1の所定時間と第2の所定時間とを等しくした場合が第4の条件に相当する。
【0064】
図3(E)の場合、オルタネートスイッチ25のオン操作開始時点は時刻t51であり、モーメンタリスイッチ26のオン操作開始時点は時刻t52である。この場合、時刻t52が時刻t51の後で、時刻t51が第1の所定時間T51内であり、時刻t52が第2の所定時間T52内であるので、第2の条件は満足されている。さらに、モーメンタリスイッチ26のオン操作開始時点(時刻t52)が更新許容時間T53内であるので、第5の条件を満足する。
【0065】
この図3(E)の場合、制御部20は、時刻t52においてモーメンタリスイッチ26のON信号(立ち上がりエッジ)を検出し、ソフトウェア更新条件(第5の条件)を満足したと判定すると、即座にソフトウェアの更新処理を行い、自己リセットして再起動を行う。
【0066】
一方、制御部20は、ソフトウェア更新条件(第5の条件)を満足しないことが確定した後に、モーメンタリスイッチ26がオン操作された場合には、別機能スイッチがオン操作されたものとして、別の機能を実行する。第5の条件を満足しないことが確定する場合としては、第1の所定時間T51内の最終時刻t55までにオルタネートスイッチ25のオン操作が開始されていない場合(確定時刻t55)、第1の所定時間T51内にオルタネートスイッチ25のオン操作が開始されたが、その後の第2の所定時間T52内の最終時刻t56までにモーメンタリスイッチ26のオン操作が開始されていない場合(確定時刻t56)、及び、第1の所定時間T51内にオルタネートスイッチ25のオン操作が開始されたが、そのオン操作の後に続く更新許容時間T53内の最終時刻までにモーメンタリスイッチ26のオン操作が開始されていない場合(例示の場合、確定時刻t53)がある。
【0067】
例えば、時刻t51でオルタネートスイッチ25がオン操作されたが、時刻t52においてモーメンタリスイッチ26がオン操作されないで、時刻t54において破線で示すようにモーメンタリスイッチ26がオン操作された場合、このときのモーメンタリスイッチ26は別機能スイッチとして機能していると制御部20は判断し、ソフトウェアの更新処理を行わない。一方、第2の条件のみをソフトウェア更新条件とした場合には、時刻t54でモーメンタリスイッチ26がオン操作されるとソフトウェアの更新処理が行われる。
【0068】
よって、第5の条件をソフトウェア更新条件とした場合、オルタネートスイッチ25のオン操作が早く行われることにより、第1,第2の所定時間T51,T52内であっても、更新許容時間T53を経過後におけるノイズ等による誤動作を抑制することが可能になるとともに、モーメンタリスイッチ26を別機能スイッチとして早く機能させることが可能になる。
【0069】
〔第6の条件(第3の条件の変形例):図3(F)参照〕
第6の条件は、制御部20の起動直後から第1の所定時間T61内にオルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始され、かつ、オルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始された後、制御部20の起動直後からオルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始されるまでの経過時間Tαに基づいて導出される更新許容最遅時点(時刻tα)になるまでに(言い換えれば、上記経過時間Tαに基づいて導出される更新許容時間内に)、モーメンタリスイッチ26のオン操作が開始されることである。
【0070】
更新許容最遅時点となる時刻tαは、例えば、所定の算出式によって求めるようにしてもよい。例えば、次式によって求めるようにしてもよい。
tα=k1(Tα/T61)+Tα+k2 (k1,k2は所定値)
また、更新許容最遅時点となる時刻tαは、例えば、経過時間Tα(言い換えればオルタネートスイッチ25のオン操作開始時点の時刻)に対応する更新許容最遅時点となる時刻tαが予め定められたテーブル(表)を記憶しておいて、このテーブルを参照して求めるようにしてもよい。
【0071】
なお、上記では、制御部20の起動直後(時刻0)から更新許容最遅時点までの時間を導出し、それを時刻tαとしているが、オルタネートスイッチ25のオン操作開始時点(例えば時刻t61)から更新許容最遅時点までの時間を求め、その時間に経過時間Tαを加えて時刻tαを導出するようにしてもよい。すなわち、図3(F)において、時刻t61から時刻tαまでの時間(更新許容時間=待ち時間)を導出することになる。
【0072】
図3(F)の場合、オルタネートスイッチ25のオン操作開始時点は時刻t61であり、モーメンタリスイッチ26のオン操作開始時点は時刻t62である。この場合、時刻t62が時刻t61の後で、時刻t61が第1の所定時間T61内であり、時刻t62が更新許容最遅時点(時刻tα)以前であるので、第6の条件を満足する。
【0073】
この図3(F)の場合、制御部20は、時刻t62においてモーメンタリスイッチ26のON信号(立ち上がりエッジ)を検出し、ソフトウェア更新条件(第6の条件)を満足したと判定すると、即座にソフトウェアの更新処理を行い、自己リセットして再起動を行う。
【0074】
一方、制御部20は、ソフトウェア更新条件(第6の条件)を満足しないことが確定した後に、モーメンタリスイッチ26がオン操作された場合には、別機能スイッチがオン操作されたものとして、別の機能を実行する。第6の条件を満足しないことが確定する場合としては、第1の所定時間T61内の最終時刻t63までにオルタネートスイッチ25のオン操作が開始されていない場合(確定時刻t63)、及び、第1の所定時間T61内にオルタネートスイッチ25のオン操作が開始されたが、そのオン操作の後の更新許容最遅時点(時刻tα)までにモーメンタリスイッチ26のオン操作が開始されていない場合(例示の場合、確定時刻tα)がある。この例示の場合の確定時刻tαは、第1の所定時間T61内の最終時刻t63より早い時刻になっているが、オルタネートスイッチ25のオン操作が遅く行われると最終時刻t63より遅い時刻となる場合もある。
【0075】
よって、第6の条件をソフトウェア更新条件とした場合、オルタネートスイッチ25のオン操作が早く行われることにより、第1の所定時間T61内であっても、更新許容最遅時点(tα)を経過後におけるノイズ等による誤動作を抑制することが可能になるとともに、モーメンタリスイッチ26を別機能スイッチとして早く機能させることが可能になる。
【0076】
〔第7の条件(第4の条件の変形例)〕
第7の条件は、第1の条件に、第1の所定時間内にオルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始された後、制御部20の起動直後からオルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始されるまでの経過時間に基づいて導出される更新許容最遅時点になるまでに、言い換えれば、上記経過時間に基づいて導出される更新許容時間(第2の待ち時間)内に、モーメンタリスイッチ26のオン操作が開始されることを付加した条件である。この第7の条件は、第1の条件と第6の条件とを組み合わせた条件である。先述の第4の条件が、第1の条件と第3の条件とを組み合わせた条件であるように、第7の条件は第1の条件と第6の条件とを同様に組み合わせられるので、詳細は省略する。
【0077】
〔第8の条件(第5の条件の変形例)〕
第8の条件は、第2の条件に、第1の所定時間内にオルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始された後、制御部20の起動直後からオルタネートスイッチ25のオン操作またはオフ操作が開始されるまでの経過時間に基づいて導出される更新許容最遅時点になるまでに、言い換えれば、上記経過時間に基づいて導出される更新許容時間(第2の待ち時間)内に、モーメンタリスイッチ26のオン操作が開始されることを付加した条件である。この第8の条件は、第2の条件と第6の条件とを組み合わせた条件である。先述の第5の条件が、第2の条件と第3の条件とを組み合わせた条件であるように、第8の条件は第2の条件と第6の条件とを同様に組み合わせられるので、詳細は省略する。
【0078】
本実施形態では、ソフトウェア更新条件において、2つのスイッチ25,26の操作順及び各々の操作タイミングの許容範囲(許容期間等)が定められているので、作業員の誤操作による不要なソフトウェアの更新を防止することができる、また、ノイズ等による誤動作によって不要なソフトウェアの更新が行われるのを抑制することが可能になる。
【0079】
また、モーメンタリスイッチ26を別機能スイッチと兼用することにより、部品点数を削減することが可能になる。
【0080】
なお、本実施形態では、第1の操作スイッチとして、オルタネートスイッチ25を用いたが、モーメンタリスイッチを用いてもよい。この場合、第1の操作スイッチとしてモーメンタリスイッチを用いた場合には、モーメンタリスイッチ26の場合同様、出力信号がOFF信号からON信号に変化した時点(オン操作開始時点)を検出するようにすればよい(オフ操作開始時点を検出する場合はない)。また、この場合、第1の操作スイッチとして用いるモーメンタリスイッチを、前述のモーメンタリスイッチ26のように、ソフトウェアの更新とは異なる別の機能を実行するための操作スイッチと兼用するように構成してもよい。また、第2の操作スイッチとして、モーメンタリスイッチ26を用いたが、オルタネートスイッチを用いてもよい。
【0081】
なお、中継装置2は、ルータ3との接続を無線接続に限らず、LANケーブルで接続される構成でもよい。また、この場合、ルータ3は、有線LAN用のルータでもよい。
【0082】
また、上記の実施形態では、温水利用設備の一例として、給湯器1を挙げたが、給湯器1は、給湯機能だけでなく、他の機能を有していてもよい。例えば、浴槽と接続されて浴槽へ湯張りする注湯機能及び浴槽水の追い焚き機能を有していてもよい。また、温水式暖房端末と接続されて温水式暖房端末との間で温水を循環させる温水暖房機能を有していてもよい。また、温水利用設備は、給湯器に限らず、例えば、浴槽との間に循環流路が設けられて循環流路を流れる浴槽の湯水をろ過するろ過装置等でもよい。
【0083】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、誤操作による不要なソフトウェアの更新を防止することができる中継装置等として有用である。
【符号の説明】
【0085】
1 給湯器
2 中継装置
3 ルータ
4 通信網
5 管理サーバ
20 制御部
21 通信部
22 無線通信部
23 記憶部
23a 不揮発性メモリ
23b 揮発性メモリ
25 オルタネートスイッチ
26 モーメンタリスイッチ
図1
図2
図3