特許第6972981号(P6972981)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6972981
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】打込機
(51)【国際特許分類】
   B25C 7/00 20060101AFI20211111BHJP
   B25C 1/06 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   B25C7/00 Z
   B25C7/00 C
   B25C1/06
【請求項の数】15
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2017-230502(P2017-230502)
(22)【出願日】2017年11月30日
(65)【公開番号】特開2019-98443(P2019-98443A)
(43)【公開日】2019年6月24日
【審査請求日】2020年9月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005094
【氏名又は名称】工機ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】特許業務法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清原 大樹
(72)【発明者】
【氏名】茂 哲仁
(72)【発明者】
【氏名】西田 昌史
【審査官】 須中 栄治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−223668(JP,A)
【文献】 特開2018−051724(JP,A)
【文献】 特開2016−101636(JP,A)
【文献】 特開2016−185593(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0078734(US,A1)
【文献】 特開昭52−109673(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25C1/00−13/00
B27F1/00−7/38
B25D1/00−17/32
B25F1/00−5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向及び第2方向に移動可能であり、かつ、前記第1方向に移動して止具を打撃する打撃機構と、前記第1方向及び前記第2方向に移動可能であり、かつ、前記打撃機構が前記第1方向に移動する際に前記第2方向に移動する反動低減機構と、前記打撃機構が前記第1方向に移動して接触する第1バンパと、前記反動低減機構が前記第2方向に移動して接触する第2バンパと、を有する打込機であって、
前記反動低減機構は、前記第1方向及び前記第2方向において相対移動が可能な複数のウェイトを有し、
前記複数のウェイトは、前記第1方向及び前記第2方向に沿った軸線を中心として同心状に配置されている、打込機。
【請求項2】
第1方向及び第2方向に移動可能であり、かつ、前記第1方向に移動して止具を打撃する打撃機構と、前記第1方向及び前記第2方向に移動可能であり、かつ、前記打撃機構が前記第1方向に移動する際に前記第2方向に移動する反動低減機構と、前記打撃機構が前記第1方向に移動して接触する第1バンパと、前記反動低減機構が前記第2方向に移動して接触する第2バンパと、を有する打込機であって、
前記反動低減機構は、前記第1方向及び前記第2方向において相対移動が可能な複数のウェイトを有し、
前記複数のウェイトは、前記第2方向に移動する際に、前記第2バンパに対して少なくとも2回以上の異なるタイミングで荷重を加える、打込機。
【請求項3】
前記打撃機構を前記第1方向に移動させる第1移動機構と、
前記反動低減機構を前記第2方向に移動させる第2移動機構と、
前記打撃機構を前記第1移動機構の付勢力に抗して前記第2方向に移動させる第3移動機構と、
前記反動低減機構を前記第2移動機構の付勢力に抗して前記第1方向に移動させる第4移動機構と、
が設けられている、請求項1または2記載の打込機。
【請求項4】
前記複数のウェイトは、互いに質量が同一である、請求項1乃至3の何れか1項記載の打込機。
【請求項5】
前記複数のウェイトは、
前記第2バンパに対して第1タイミングで荷重を加える第1ウェイトと、
前記第2バンパに対して前記第1タイミングより後の第2タイミングで荷重を加える第2ウェイトと、
を有し、
前記第1ウェイトの質量は、前記第2ウェイトの質量よりも重い、請求項2記載の打込機。
【請求項6】
前記複数のウェイトは、
前記第2バンパに対して第1タイミングで荷重を加える第1ウェイトと、
前記第2バンパに対して前記第1タイミングより後の第2タイミングで荷重を加える第2ウェイトと、
を有し、
前記第1ウェイトの質量は、前記第2ウェイトの質量よりも軽い、請求項2記載の打込機。
【請求項7】
前記第1ウェイト及び前記第2ウェイトは、共に筒形状であり、
前記第2ウェイトの少なくとも一部が、前記第1ウェイトの内部に配置され、
前記第1ウェイトに設けられた第1係合部と、
前記第2ウェイトのうち前記第1ウェイトの内部に配置された箇所に設けられた第2係合部と、
を有し、
前記第1係合部と前記第2係合部とが係合及び解放可能である、請求項5または6記載の打込機。
【請求項8】
前記第1ウェイト及び前記第2ウェイトは、共に筒形状であり、
前記第1ウェイトの少なくとも一部が、前記第2ウェイトの内部に配置され、
前記第2ウェイトに設けられた第3係合部と、
前記第1ウェイトのうち前記第2ウェイトの内部に配置された箇所に設けられた第4係合部と、
を有し、
前記第3係合部と前記第4係合部とが係合及び解放可能である、請求項5または6記載の打込機。
【請求項9】
前記複数のウェイトのうち何れかのウェイトは筒形状であり、前記複数のウェイトのうち他のウェイトにおける移動方向の全部が、前記筒形状のウェイトの内部に配置されている、請求項1乃至6の何れか1項記載の打込機。
【請求項10】
前記複数のウェイトは、
前記第2バンパに接触して荷重を前記第2バンパに加えるウェイトと、
前記第2バンパに接触せずに他のウェイトを介して前記第2バンパに荷重を加えるウェイトと、
を含む、請求項2、5、6、7、8の何れか1項記載の打込機。
【請求項11】
前記複数のウェイトが、前記第2バンパに接触して荷重を加える、請求項2、5、6、7、8の何れか1項記載の打込機。
【請求項12】
モータと、
前記モータの回転力で回転する第1ギヤ及び第2ギヤと、
前記第1ギヤに設けられ、かつ、前記打撃機構に係合及び解放可能な第1係合部と、
前記第2ギヤに設けられ、かつ、前記反動低減機構に係合及び解放可能な第2係合部と、
が設けられ、
前記第1移動機構及び前記第2移動機構は、物理的に同一の弾性部材を含み、
前記第3移動機構は、前記モータ、前記第1ギヤ及び前記第1係合部を含み、
前記第4移動機構は、前記モータ、前記第2ギヤ及び前記第2係合部を含み、
前記第1係合部が前記打撃機構に係合すると、前記第1係合部は、前記打撃機構を前記第1移動機構の付勢力に抗して前記第2方向に移動させ、
前記第1係合部が前記打撃機構から解放すると、前記第1移動機構は、前記打撃機構を前記第1方向に移動させ、
前記第2係合部が前記反動低減機構に係合すると、前記第2係合部は、前記反動低減機構を前記第2移動機構の付勢力に抗して前記第1方向に移動させ、
前記第2係合部が前記反動低減機構から解放すると、前記第2移動機構は、前記反動低減機構を前記第2方向に移動させる、請求項3記載の打込機。
【請求項13】
前記第3移動機構は、
モータと、
前記モータの回転力で前記打撃機構を前記第2方向に移動させる駆動機構と、
を含み、
前記第4移動機構は、
前記打撃機構と前記反動低減機構とを接続し、かつ、前記打撃機構の移動力を前記反動低減機構に伝達して前記反動低減機構を前記第1方向に移動させる線材と、
前記線材が巻き掛けられたプーリと、
を含む、請求項3記載の打込機。
【請求項14】
前記第3移動機構は、モータを含み、
前記第4移動機構は、
前記第1方向及び前記第2方向に移動可能であり、かつ、前記打撃機構に接続される第1伝達部材と、
前記第1伝達部材に設けられた第3ギヤと、
前記第3ギヤに噛み合う第4ギヤと、
前記第1方向及び前記第2方向に移動可能であり、かつ、前記反動低減機構に接続される第2伝達部材と、
前記第2伝達部材に設けられ、かつ、前記第4ギヤに噛み合う第5ギヤと、
を含む、請求項3記載の打込機。
【請求項15】
前記打撃機構は、前記第1方向及び前記第2方向に移動可能なドライバブレードを有し、
前記反動低減機構は、前記ドライバブレードの移動方向に対して交差する方向において、前記ドライバブレードを挟んで両側にそれぞれ配置されている、請求項14記載の打込機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、打撃機構を移動させて止具を打撃する打込機に関する。
【背景技術】
【0002】
打撃機構を移動させて止具を打撃する打込機の例が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された打込機は、ハウジング、モータ、プランジャ、ビット、圧縮機構、シャフト、カウンタウェイト、コイルスプリング、第1のバンパ及び第2のバンパを有する。シャフトはハウジング内に設けられ、プランジャはシャフトに対して移動可能に取り付けられている。ビットはプランジャに固定されている。カウンタウェイトはシャフトに対して移動可能に取り付けられている。
【0003】
コイルスプリングは、プランジャとカウンタウェイトとの間に設けられている。ノーズがハウジングに取り付けられ、プッシュレバーがノーズに取り付けられている。マガジンがハウジングに取り付けられている。ノーズ部がハウジングに取り付けられている。バッテリがハウジングに取り付けられている。ハウジングはハンドルを有し、トリガレバーがハンドルに設けられている。マガジンは止具を収容し、止具は、マガジンからノーズ部に供給される。
【0004】
モータが停止していると、プランジャは、スプリングの力で第1のバンパに押し付けられて停止している。カウンタウェイトは、スプリングの力で第2のバンパに押し付けられて停止している。
【0005】
ユーザがハンドルを把持してプッシュレバーを被打込材に押し付け、かつ、トリガレバーに操作力が加えられると、モータが回転する。圧縮機構がプランジャに接触していると、プランジャは、モータの回転力で下死点から上死点に向けて移動する。圧縮機構がカウンタウェイトに接触していると、カウンタウェイトは、モータの回転力で上死点から下死点に向けて移動する。圧縮機構がプランジャから離れると、プランジャはスプリングの力で上死点から下死点に向けて下降する。圧縮機構がカウンタウェイトから離れると、カウンタウェイトはスプリングの力で下死点から上死点に向けて上昇する。
【0006】
プランジャが下降すると、ビットがノーズ部の止具を打撃し、止具は被打込材に打ち込まれる。プランジャは第1のバンパに衝突し、プランジャは下死点で停止する。カウンタウェイトは、プランジャとは逆方向に移動して、第2のバンパに衝突して停止する。このようにして、止具を打撃する際の反動で、プッシュレバーが被打込材から浮き上がることを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2016−101636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本願発明者は、ウェイトがバンパに衝突する際の衝撃がハウジングに伝達されて、打ち込みフィーリングが低下する可能性がある、と認識した。
【0009】
本発明の目的は、反動低減機構が打ち込み時の反動を低減する際に、打ち込みフィーリングが低下することを抑制可能な、打込機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施形態の打込機は、第1方向及び第2方向に移動可能であり、かつ、前記第1方向に移動して止具を打撃する打撃機構と、前記第1方向及び前記第2方向に移動可能であり、かつ、前記打撃機構が前記第1方向に移動する際に前記第2方向に移動する反動低減機構と、前記打撃機構が前記第1方向に移動して接触する第1バンパと、前記反動低減機構が前記第2方向に移動して接触する第2バンパと、を有する打込機であって、前記反動低減機構は、前記第1方向及び前記第2方向において相対移動が可能な複数のウェイトを有し、前記複数のウェイトは、前記第1方向及び前記第2方向に沿った軸線を中心として同心状に配置されている。
【発明の効果】
【0011】
一実施形態の打込機は、反動低減機構が打ち込み時の反動を低減する際に、打ち込みフィーリングが低下することを抑制可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態である打込機の部分的な側面断面図である。
図2】本発明の一実施形態である打込機の部分的な側面断面図である。
図3図1の打込機に設ける反動低減機構の具体例1を示す断面図である。
図4】打込機の制御系統を示すブロック図である。
図5】反動低減機構の具体例1の作用過程を示す断面図である。
図6】反動低減機構の具体例1の他の作用過程を示す断面図である。
図7】反動低減機構の具体例1の他の作用例を示す断面図である。
図8】反動低減機構の具体例2を示す断面図である。
図9】反動低減機構の具体例3を示す断面図である。
図10】反動低減機構の具体例4を示す断面図である。
図11】反動低減機構の具体例5を示す断面図である。
図12】反動低減機構の具体例6を示す断面図である。
図13】反動低減機構の具体例7を示す断面図である。
図14】反動低減機構の具体例8を示す断面図である。
図15】反動低減機構の具体例9を示す断面図である。
図16】反動低減機構の具体例10を示す断面図である。
図17】反動低減機構の具体例11を示す断面図である。
図18】反動低減機構の具体例12を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の打込機に含まれるいくつかの実施形態のうち、代表的な実施形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1及び図2に示す打込機10は、ハウジング11、打撃機構12、マガジン13、電動モータ14、駆動機構15、制御基板16、電池パック17及び反動低減機構18を有する。ハウジング11の材質は、金属単体、合成樹脂単体、金属と合成樹脂との組み合わせの何れでもよい。さらに、ハウジング11の一部に、合成ゴムを用いることも可能である。ハウジング11は、筒形状の本体部19と、本体部19に接続されたハンドル20と、本体部19に接続されたモータケース21と、を有する。装着部22がハンドル20及びモータケース21に接続されている。
【0015】
射出部23が本体部19の外に設けられ、射出部23が本体部19に固定されている。接触部材24が射出部23に取り付けられている。射出部23及び接触部材24に亘って射出路25が設けられている。ユーザは、接触部材24の先端を被打込材W1に押し付ける。
【0016】
マガジン13は、ハウジング11及び射出部23により支持されている。マガジン13は、止具26を複数収容する。止具26は釘を含み、止具26の材質は、金属、非鉄金属、鋼を含む。止具26同士は接続要素で互いに接続されている。接続要素は、ワイヤ、接着剤、樹脂の何れでもよい。止具26は棒形状である。マガジン13はフィーダを有する。フィーダは、マガジン13に収容された止具26を射出路25に送る。接触部材24は、止具26の打ち込み位置、止具26の姿勢、止具26の打ち込み方向をガイドする。
【0017】
打撃機構12は、本体部19の内外に亘って設けられている。打撃機構12は、本体部19内に配置された金属製のプランジャ27と、プランジャ27に固定された金属製のドライバブレード28と、を有する。プランジャシャフト29が本体部19内に設けられている。トップホルダ30及びボトムホルダ31が、ハウジング11内に固定して設けられている。プランジャシャフト29は、トップホルダ30及びボトムホルダ31により支持されている。このように、打撃機構12は、プランジャシャフト29、トップホルダ30及びボトムホルダ31を介して、ハウジング11により支持されている。
【0018】
プランジャ27はプランジャシャフト29に取り付けられており、プランジャ27は、プランジャシャフト29の軸線A1に沿って移動可能である。プランジャ27は、円筒部79及び基部80を有する。円筒部79は、プランジャシャフト29の外周面に取り付けられている。基部80は、円筒部79における軸線A1方向の端部に接続されている。
【0019】
プランジャアーム部48がプランジャ27に設けられている。プランジャアーム部48は、プランジャ27と共に軸線A1方向に移動可能である。プランジャアーム部48は金属製であり、プランジャアーム部48は、係合部65を複数有する。複数の係合部65は、軸線A1に沿った方向に間隔をおいて配置されている。
【0020】
ドライバブレード28は基部80に固定されており、ドライバブレード28は、プランジャ27と共に軸線A1に対して平行に移動可能である。ドライバブレード28の一部は、本体部19内及び射出路25内で移動可能である。ドライバブレード28は、射出部23及び接触部材24により移動方向がガイドされる。
【0021】
反動低減機構18は、打撃機構12が止具26を打撃する際、ハウジング11が受ける反動を抑制する。反動低減機構18の具体例1は、図3図5及び図6に示されている。反動低減機構18は、第1ウェイト70及び第2ウェイト71を有する。第1ウェイト70及び第2ウェイト71の材質は、金属、非鉄金属、鋼、セラミックの何れでもよい。
【0022】
第1ウェイト70は、内筒部72、円板部73、外筒部74、凹部78及び係合部75を有する。内筒部72は、プランジャシャフト29の外周面に取り付けられており、内筒部72は軸線A1を中心として配置されている。円板部73は、内筒部72における軸線A1方向の端部に接続されている。外筒部74は、円板部73の外周端から軸線A1方向に延ばされている。内筒部72と外筒部74とは同心状に配置されている。係合部75は、外筒部74から径方向で内側に向けて突出している。凹部78は、軸線A1方向において、円板部73と係合部75との間に環状に形成されている。第1ウェイト70は、プランジャシャフト29に対して軸線A1方向に移動可能である。
【0023】
第2ウェイト71は円筒形状であり、第2ウェイト71は、凹部76及び係合部77を有する。第1ウェイト70及び第2ウェイト71は、共に同心状に配置されている。第2ウェイト71は、プランジャシャフト29に対して、軸線A1方向に移動可能である。第2ウェイト71のうち、軸線A1方向の一部は、内筒部72と外筒部74との間に配置されている。凹部76は、第2ウェイト71の外周面に形成され、かつ、軸線A1を中心として環状に形成されている。係合部77は、第1ウェイト70の径方向において、内筒部72と外筒部74との間に配置されている。係合部77は、軸線A1方向において、円板部73と係合部75との間に配置されている。係合部75は、凹部76に配置されている。係合部77は、第2ウェイト71のうち凹部78に配置された箇所に設けられている。
【0024】
係合部77の外径は、係合部75の内径より大きい。凹部78の軸線A1方向における長さL1は、係合部77の軸線A1方向における長さL2より大きい。そして、第2ウェイト71は、第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。第2ウェイト71が、第1ウェイト70に対して軸線A1方向で移動可能な範囲は、長さL1と長さL2との差L3に応じて定まる。図1に示すように、第2ウェイト71は、係合部62を複数有する。複数の係合部62は、第2ウェイト71の外面から突出している。
【0025】
スプリング32が本体部19内に配置され、スプリング32は、軸線A1に沿った方向でプランジャ27と第1ウェイト70との間に配置されている。スプリング32の軸線A1方向の一部は、第2ウェイト71の内部に配置されている。スプリング32の軸線A1方向の第1端部は、プランジャ27の基部80に押し付けられる。スプリング32の軸線A1方向の第2端部は、第1ウェイト70の円板部73に押し付けられる。
【0026】
スプリング32は圧縮コイルスプリングであり、軸線A1に沿った方向に伸縮可能である。スプリング32の材質としては、金属、非鉄金属、セラミックを用いることができる。スプリング32は、軸線A1方向の圧縮力を受けて弾性エネルギを蓄積する。
【0027】
図1に示すように、本体部19内にウェイトバンパ33及びプランジャバンパ34が設けられている。ウェイトバンパ33はトップホルダ30と、第1ウェイト70との間に配置され、プランジャバンパ34は、ボトムホルダ31とプランジャ27との間に配置されている。ウェイトバンパ33及びプランジャバンパ34は、一例として、合成ゴム、シリコンゴム、エアバンパの何れかを用いる。
【0028】
プランジャ27は、軸線A1に沿った方向でボトムホルダ31に近づく第1方向B1の付勢力を、スプリング32から受ける。第1ウェイト70は、軸線A1に沿った方向でトップホルダ30に近づく第2方向B2の付勢力を、スプリング32から受ける。第1方向B1と第2方向B2とは互いに逆向きであり、第1方向B1及び第2方向B2は、軸線A1と平行である。
【0029】
図1に示す打込機10は、軸線A1が鉛直線と平行な状態である例を示す。図1において、打撃機構12または反動低減機構18が、第1方向B1に移動することを下降と呼ぶ。また、プランジャ27または第1ウェイト70または第2ウェイト71が、第1方向B1で移動することを下降と呼ぶ。図1において、打撃機構12または反動低減機構18が、第2方向B2で移動することを上昇と呼ぶ。また、プランジャ27または第1ウェイト70または第2ウェイト71が、第2方向B2で移動することを上昇と呼ぶ。
【0030】
電池パック17は、装着部22に対して取り付け及び取り外し可能であり、電池パック17は、収容ケース35と、収容ケース35内に収容した複数の電池セルとを有する。電池セルは、充電及び放電が可能な二次電池であり、電池セルは、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、リチウムイオンポリマー電池、ニッケルカドミウム電池の何れかを用いることができる。電池パック17は直流電源であり、電池パック17の電力は電動モータ14に供給される。本体側端子36が装着部22に設けられており、電池側端子が電池パック17に設けられている。電池パック17を装着部22に取り付けると、本体側端子36と電池側端子とが電気的に接続される。
【0031】
制御基板16は装着部22内に設けられており、制御基板16には、図4に示すコントローラ37、インバータ回路38が設けられている。コントローラ37は、入力ポート、出力ポート、演算処理部及び記憶部を有するマイクロコンピュータである。インバータ回路38は、電池パック17と電動モータ14との間に形成された電気回路を接続及び遮断する。インバータ回路38は、複数のスイッチング素子を有する。複数のスイッチング素子は、それぞれ単独でオン及びオフが可能である。
【0032】
トリガ39及びトリガスイッチ40がハンドル20に設けられている。ユーザがハンドル20を握り、かつ、トリガ39に操作力を加えるとトリガスイッチ40がオンする。また、ユーザがトリガ39に加えた操作力を解除すると、トリガスイッチ40がオフする。図4に示す位置検出センサ64が、ハウジング11内に設けられている。位置検出センサ64は、軸線A1方向におけるプランジャ27の位置を検出して信号を出力する。コントローラ37は、トリガスイッチ40の信号、位置検出センサ64の信号を受信し、かつ、インバータ回路67を制御する。
【0033】
電動モータ14は、ロータ及びステータを有し、駆動軸41がロータに連結されている。電動モータ14は、電池パック17から電力が供給されると駆動軸41が回転する。減速機42がモータケース21内に配置されている。減速機42は、遊星歯車機構、入力要素43及び出力要素44を有し、入力要素43は駆動軸41に連結されている。駆動軸41の回転力が減速機42に伝達されると、減速機42は、出力要素44の回転速度が入力要素43の回転速度よりも低速となる。電動モータ14及び減速機42は、中心線A2を中心として同心状に配置されている。打込機10を側面視した図1において、軸線A1と中心線A2とは直角に交差する。
【0034】
駆動機構15は、出力要素44の回転力を打撃機構12の移動力に変換し、かつ、出力要素44の回転力を反動低減機構18の移動力に変換する。駆動機構15は、ギヤ45、ギヤ46及びギヤ47を有する。ギヤ45は出力要素44に固定されている。ギヤ46は第1支持軸50により回転可能に支持されている。ギヤ47は第2支持軸51により回転可能に支持されている。ギヤホルダ52がハウジング11内に固定して設けられ、第1支持軸50及び第2支持軸51はギヤホルダ52に取り付けられている。中心線A2、第1支持軸50の中心線A3、第2支持軸51の中心線A4は、互いに平行である。
【0035】
第1支持軸50は、軸線A1に沿った方向で出力要素44と第2支持軸51との間に配置されている。ギヤ46はギヤ45及びギヤ47に噛み合っている。ローラカム53がギヤ46に複数、例えば、3個設けられている。3個のローラカム53は、ギヤ46の回転方向に間隔をおいて配置されている。ローラカム54がギヤ47に複数、例えば、2個設けられている。2個のローラカム55は、ギヤ47の回転方向に間隔をおいて配置されている。
【0036】
本実施形態では、電動モータ14の駆動軸41が回転すると、駆動軸41の回転力が減速機42を介してギヤ45に伝達される。
【0037】
図2に示す回転規制機構66が、モータケース21内に設けられている。回転規制機構66は、ギヤ46からギヤ45に対して回転力が伝達された場合に、その回転力で電動モータ14の駆動軸41が回転することを防止する。
【0038】
次に、打込機10の使用例を説明する。コントローラ37は、トリガスイッチ40がオフであると、電動モータ14に電力を供給せず、電動モータ14を停止させている。コントローラ37は、位置検出センサ64の信号を処理することにより、プランジャ27及び反動低減機構18の軸線A1方向の位置を推定する。プランジャ27は、例えば、図3で左側に示すように、プランジャバンパ34に押し付けられた位置、つまり、下死点で停止している。また、第1ウェイト70は、円板部73がウェイトバンパ33に押し付けられた位置、つまり、上死点で停止している。
【0039】
ユーザがハンドル20を手で握り、かつ、接触部材24の先端を被打込材W1に押し付け、かつ、トリガスイッチ40がオンすると、コントローラ37は電動モータ14に電力を供給し、駆動軸41が回転する。駆動軸41の回転力は、減速機42で増幅されて出力要素44に伝達され、ギヤ45が回転する。
【0040】
ギヤ45の回転力は、ギヤ46を経由してギヤ47に伝達される。ギヤ46が回転し、かつ、何れかのローラカム53が何れかの係合部65に係合していると、プランジャ27は、図3で右側に示すように、スプリング32の付勢力に抗して第2方向B2で移動する。つまり、打撃機構12は上昇する。
【0041】
また、ギヤ47が回転し、何れかのローラカム54が何れかの係合部62に係合していると、第2ウェイト71は、図3で右側に示すように、スプリング32の付勢力に抗して第1方向B1で移動する。さらに、係合部77と係合部75とが係合すると、第2ウェイト71の移動力が第1ウェイト70に伝達され、第1ウェイト70は、第1方向B1で移動する。このようにして、反動低減機構18は下降する。
【0042】
ギヤ46が更に回転し、プランジャ27は図5で左側に示すように上死点に到達する。また、ギヤ47が更に回転し、反動低減機構18は、図5で左側に示すように下死点に到達する。
【0043】
プランジャ27が上死点に到達すると、ギヤ46の回転により、全てのローラカム53が係合部65から解放される。このため、プランジャ27は、図5で右側に示すように第1方向B1で移動する。つまり、打撃機構12は下降する。反動低減機構18が下死点に到達すると、ギヤ47の回転により、全てのローラカム54が係合部62から解放される。このため、第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力で図5の右側に示すように第2方向B2で移動、つまり、上昇する。また、係合部75と係合部77とが係合するため、第2ウェイト71の移動力が第1ウェイト70に伝達され、第1ウェイト70は、第2方向B2で移動する。このようにして、反動低減機構18は上昇する。
【0044】
打撃機構12が下降し、かつ、反動低減機構18が上昇すると、コントローラ37は電動モータ14を停止する。打撃機構12が下降中、ドライバブレード28は射出路25内の止具26を打撃し、ドライバブレード28は、止具26を被打込材W1に打ち込む。その後、プランジャ27は、図6で左側に示すようにプランジャバンパ34に衝突し、打撃機構12は下死点で停止する。プランジャバンパ34は、打撃機構12の運動エネルギの一部を吸収する。
【0045】
また、図6で左側に示すように、第1ウェイト70の円板部73がウェイトバンパ33に衝突し、ウェイトバンパ33が停止する。ウェイトバンパ33は、第1ウェイト70の運動エネルギの一部を吸収する。円板部73がウェイトバンパ33に衝突した時点において、第2ウェイト71は円板部73に衝突しない。さらに、第2ウェイト71は、図6で右側に示すように慣性力で上昇する。そして、第2ウェイト71が図3で左側に示すように円板部73に衝突すると、ウェイトバンパ33は、第2ウェイト71の運動エネルギの一部を吸収する。
【0046】
このように、打撃機構12が下降して止具26を打撃し、かつ、プランジャ27がプランジャバンパ34に衝突するとともに、反動低減機構18が上昇してウェイトバンパ33に衝突する。したがって、ハウジング11が受ける反動を低減でき、接触部材24が被打込材W1から浮き上がることを抑制できる。
【0047】
また、反動低減機構18は、第1ウェイト70及び第2ウェイト71を有し、第1ウェイト70は第2ウェイト71に対して、軸線A1方向に移動可能である。そして、第1ウェイト70が上昇してウェイトバンパ33に衝突した時点より後に、第2ウェイト71が円板部73に衝突する。第2ウェイト71が第1ウェイト70に衝突した際の荷重は、ウェイトバンパ33に伝達される。つまり、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。言い換えると、ウェイトバンパ33が受ける衝撃力を分散できる。
【0048】
したがって、ウェイトバンパ33が1回のタイミングで受ける荷重の最大値を抑制でき、打込みフィーリングが低下することを抑制できる。また、ウェイトバンパ33の体積の大型化を抑制できる。さらに、ウェイトバンパ33を収容するハウジング11の大型化を抑制できる。なお、ウェイトバンパ33が受ける荷重は、第1ウェイト70の質量、第2ウェイト71の質量、第1ウェイト70の移動量、第2ウェイト71の移動量及びスプリング32の弾性率または反発力に応じて定まる。
【0049】
反動低減機構18の他の作用例を、図6及び図7を参照して説明する。第1ウェイト70が上昇すると、図6の左側に示すようにウェイトバンパ33に衝突する。また、第2ウェイト71は、慣性力で図6の右側に示すように上昇する。第2ウェイト71が円板部73に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1ウェイト70は図7の左側に示すように第1方向B1で移動する。そして、第2ウェイト71が第1ウェイト70の円板部73に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。さらに、第1ウェイト70は、図3で左側に示すように、スプリング32の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。
【0050】
反動低減機構18が、図6及び図7に示すように作用する例においても、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、前述と同様の効果を得ることができる。なお、反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
【0051】
打込機10において、トリガスイッチ40がオフされてプランジャ27が停止する位置は、待機位置と定義可能である。プランジャ27の待機位置は、下死点、または、下死点と上死点との間の何れでもよい。トリガスイッチ40がオフされて反動低減機構18が停止する位置は、待機位置と定義可能である。反動低減機構18の待機位置は、上死点、または、上死点と下死点との間の何れでもよい。
【0052】
電動モータ14が停止し、かつ、ローラカム53が係合部65に係合していると、回転規制機構66が電動モータ14の回転を規制する。このため、プランジャ27の待機位置は、下死点と上死点との間に設定される。また、反動低減機構18の待機位置は、上死点と下死点との間に設定される。
【0053】
次に、反動低減機構の具体例2を、図8を参照して説明する。第1ウェイト70は、円筒部81、円板部82及び係合部83を有する。プランジャシャフト29は円筒部81内に配置され、第1ウェイト70は、プランジャシャフト29に沿って軸線A1方向に移動可能である。
【0054】
円板部82は、軸線A1方向で円筒部81の第1端部に接続され、係合部83は、軸線A1方向で円筒部81の第2端部に接続されている。円板部82及び係合部83は、円筒部81の径方向で外側に向けて突出している。円板部82と係合部83との間に凹部84が形成されている。凹部84は、軸線A1方向における長さL4を有する。
【0055】
第2ウェイト71は、円筒部85及び係合部86を有する。係合部86は、円筒部85の軸線A1方向の端部から、円筒部85の径方向で内側に向けて突出したフランジである。係合部86は、軸線A1方向の長さL5を有する。円筒部85の内径は、係合部83の外径よりも大きい。係合部86の内径は、円筒部81の外径よりも大きく、かつ、係合部83の外径よりも小さい。第1ウェイト70及び第2ウェイト71は同心状に配置され、係合部86は、凹部84内に配置されている。係合部83は、円筒部85内に配置されている。第2ウェイト71は第1ウェイト70に対して、軸線A1方向に移動可能である。第2ウェイト71が第1ウェイト70に対して移動可能な範囲は、長さL4と長さL5との差L6に応じて定まる。係合部86は係合部83に対して係合及び解放可能である。
【0056】
さらに、図8に示す第2ウェイト71の円筒部85の外周面に、図1に示す第2ウェイト71と同様の係合部62が設けられている。さらに、スプリング32が係合部83に接触し、スプリング32は、第1ウェイト70を第2方向B2で付勢する。図8に示す反動低減機構18は、プランジャシャフト29に沿って、第1方向B1及び第2方向B2に移動可能である。
【0057】
図8に示す反動低減機構18は、図1に示す打込機10に設けることが可能である。そして、図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62に係合すると、図8に示す第2ウェイト71は、スプリング32の付勢力に抗して第1方向B1で移動する。第2ウェイト71が第1方向B1で移動し、かつ、係合部86が係合部83に係合すると、第1ウェイト70は第2ウェイト71と共に第1方向B1で移動する。
【0058】
図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62から解放されると、図8に示す第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力で第2方向B2で移動する。また、係合部83が係合部86に係合すると、第2ウェイト71は、第1ウェイト70と共に第2方向B2で移動する。
【0059】
第1ウェイト70が第2方向B2で移動中に、円板部82がウェイトバンパ33に衝突すると、第1ウェイト70は停止する。つまり、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に対して荷重が加わる。第1ウェイト70が停止した時点において、第2ウェイト71は、慣性力で第2方向B2で移動する。そして、第2ウェイト71が円板部82に衝突し、第2ウェイト71から、第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に荷重が加わる。図8の反動低減機構18を、図1の打込機10に設けると、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例2は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
【0060】
さらに、図8に示す反動低減機構18の他の作用例を説明する。第2ウェイト71が円板部82に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1ウェイト70は第1方向B1で移動する。そして、第2ウェイト71が第1ウェイト70の円板部82に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。さらに、第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。なお、図8に示す反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
【0061】
次に、反動低減機構の具体例3を、図9を参照して説明する。第1ウェイト70は、円筒部87、円板部88及び係合部89を有する。プランジャシャフト29は円板部88内に配置され、第1ウェイト70は、プランジャシャフト29に沿って軸線A1方向に移動可能である。
【0062】
円板部88は、軸線A1方向で円筒部87の第1端部に接続され、係合部89は、軸線A1方向で円筒部87の第2端部に接続されている。円板部88及び係合部89は、円筒部87の径方向で外側に向けて突出している。円板部88と係合部89との間に凹部90が形成されている。凹部90は、軸線A1方向における長さL7を有する。
【0063】
第2ウェイト71は、円筒部91及び係合部92を有する。係合部92は、円筒部91の軸線A1方向の端部から、円筒部91の径方向で内側に向けて突出したフランジである。係合部92は、軸線A1方向の長さL8を有する。円筒部91の内径は、円板部88の外径よりも大きい。第1ウェイト70と第2ウェイト71は同心状に配置され、係合部92は、凹部90内に配置されている。係合部92の内径は、円板部88の外径よりも小さく、かつ、係合部89の外径よりも小さい。第2ウェイト71は第1ウェイト70に対して、軸線A1方向に移動可能である。第2ウェイト71が第1ウェイト70に対して移動可能な範囲は、長さL7と長さL8との差L9に応じて定まる。係合部92は係合部89に対して係合及び解放可能である。さらに、円筒部91は、円板部88の径方向で、円板部88よりも外側に位置する。
【0064】
さらに、図9に示す第2ウェイト71の円筒部91の外周面に、図1に示す第2ウェイト71と同様の係合部62が設けられている。さらに、スプリング32が係合部89に接触し、スプリング32は、第1ウェイト70を第2方向B2で付勢する。図9に示す反動低減機構18は、プランジャシャフト29に沿って、第1方向B1及び第2方向B2に移動可能である。
【0065】
図9に示す反動低減機構18は、図1に示す打込機10に設けることが可能である。そして、図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62に係合すると、図9に示す第2ウェイト71は、スプリング32の付勢力に抗して第1方向B1で移動する。第2ウェイト71が第1方向B1で移動し、かつ、係合部92が係合部89に係合すると、第1ウェイト70は第2ウェイト71と共に第1方向B1で移動する。
【0066】
図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62から解放されると、図9に示す第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力で第2方向B2で移動する。また、係合部89が係合部92に係合すると、第2ウェイト71は、第1ウェイト70と共に第2方向B2で移動する。
【0067】
第1ウェイト70が第2方向B2で移動中に、円板部88がウェイトバンパ33に衝突すると、第1ウェイト70は停止する。つまり、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に対して荷重が加わる。第1ウェイト70が停止した時点において、第2ウェイト71は、慣性力で第2方向B2で移動する。そして、円筒部91がウェイトバンパ33に衝突し、第2ウェイト71からウェイトバンパ33に荷重が加わる。図9の反動低減機構18を、図1の打込機10に設けると、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、図9の反動低減機構18は、図3図5及び図6に示す反動低減機構18と同様の効果を得ることができる。
【0068】
さらに、図9に示す反動低減機構18の他の作用例を説明する。第2ウェイト71がウェイトバンパ33に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1ウェイト70は第1方向B1で移動する。そして、係合部92が円板部88に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。さらに、第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。なお、図9に示す反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
【0069】
次に、反動低減機構の具体例4を、図10を参照して説明する。反動低減機構18は、第1ウェイト70及び第2ウェイト71を有する。第1ウェイト70は、内筒部93、外筒部94、壁部95,96を有する。内筒部93はプランジャシャフト29に沿って軸線A1方向に移動可能である。内筒部93は外筒部94内に配置され、内筒部93と外筒部94とが同心状に配置されている。壁部95は、内筒部93の軸線A1方向の第1端部と、外筒部94の軸線A1方向の第1端部とを接続する。壁部96は、内筒部93の軸線A1方向の第2端部と、外筒部94の軸線A1方向の第2端部とを接続する。内筒部93と外筒部94との間に、環状の収容室97が形成されている。
【0070】
収容室97は、軸線A1方向の長さL10を有する。第2ウェイト71が、収容室97内に配置されている。第2ウェイト71は環状であり、第2ウェイト71は軸線A1方向の長さL11を有する。長さL10は長さL11よりも大きく、第2ウェイト71は、第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。
【0071】
第2ウェイト71が第1ウェイト70に対して移動可能な範囲は、長さL10と長さL11との差L12に応じて定まる。さらに、図10に示す第2ウェイト71の外周面に、図1に示す第2ウェイト71と同様の係合部62が設けられている。さらに、スプリング32が壁部96に接触し、スプリング32は、第1ウェイト70を第2方向B2で付勢する。図10に示す反動低減機構18は、プランジャシャフト29に沿って、第1方向B1及び第2方向B2に移動可能である。
【0072】
図10に示す反動低減機構18は、図1に示す打込機10に設けることが可能である。そして、図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62に係合すると、図10に示す第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力に抗して第1方向B1で移動する。
【0073】
図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62から解放されると、図10に示す第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力で第2方向B2で移動する。第1ウェイト70がウェイトバンパ33に衝突すると、第1ウェイト70は停止する。つまり、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に対して荷重が加わる。第1ウェイト70が停止した時点において、第2ウェイト71は、慣性力で第2方向B2で移動する。そして、第2ウェイト71が壁部95に衝突し、第2ウェイト71から第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に荷重が加わる。図10の反動低減機構18を、図1の打込機10に設けると、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例4は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
【0074】
さらに、図10に示す反動低減機構18の他の作用例を説明する。第2ウェイト71が壁部95に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1方向B1で移動する。そして、壁部95が第2ウェイト71に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。さらに、第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。なお、図10に示す反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
【0075】
さらに、図10に示す反動低減機構18の第2ウェイト71は、液体、例えば、水または油で構成することが可能である。第2ウェイト71を液体で構成すると、液体の粘性抵抗によりウェイトバンパ33が受ける荷重を低減可能である。図10に示す反動低減機構18の第2ウェイト71は、粒子状物質の集合体で構成することも可能である。粒子状物質は、一例として、金属のペレット、非鉄金属のペレット、合成樹脂のペレットを含む。第2ウェイト71を粒子状物質の集合体で構成すると、粒子状物質同士の接触抵抗により、ウェイトバンパ33が受ける荷重を低減可能である。さらに、図10に示す反動低減機構18は、第2ウェイト71を軸線A1方向に移動可能にするための構造、例えば、レールを設けずに済む。
【0076】
次に、反動低減機構の具体例5を、図11を参照して説明する。反動低減機構18は、第1ウェイト70及び第2ウェイト71を有する。第1ウェイト70は、筒部98、壁部99,100を有する。筒部98はプランジャシャフト29に沿って軸線A1方向に移動可能である。壁部99は環状であり、壁部99は、筒部98の軸線A1方向の第1端部から、筒部98の径方向で外側に向けて突出している。壁部100は、筒部98の軸線A1方向の第2端部から、筒部98の径方向で外側に向けて突出している。壁部99と壁部100との間に、環状の凹部101が形成されている。
【0077】
凹部101は、軸線A1方向の長さL13を有する。第2ウェイト71が、凹部101内に配置されている。第2ウェイト71は環状であり、第2ウェイト71は筒部98の周りを取り囲んでいる。第2ウェイト71は軸線A1方向の長さL14を有する。長さL13は長さL14よりも大きく、第2ウェイト71は、第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。
【0078】
第2ウェイト71が第1ウェイト70に対して移動可能な範囲は、長さL13と長さL14との差L15に応じて定まる。さらに、図11に示す第2ウェイト71の壁部100の外周面に、図1に示す第2ウェイト71と同様の係合部62が設けられている。さらに、スプリング32が壁部100に接触し、スプリング32は、第1ウェイト70を第2方向B2で付勢する。図11に示す反動低減機構18は、プランジャシャフト29に沿って、第1方向B1及び第2方向B2に移動可能である。
【0079】
図11に示す反動低減機構18は、図1に示す打込機10に設けることが可能である。そして、図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62に係合すると、図11に示す第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力に抗して第1方向B1で移動する。
【0080】
図1に示すギヤ47が回転し、かつ、ローラカム54が係合部62から解放されると、図11に示す第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力で第2方向B2で移動する。第1ウェイト70がウェイトバンパ33に衝突すると、第1ウェイト70は停止する。つまり、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に対して荷重が加わる。第1ウェイト70が停止した時点において、第2ウェイト71は、慣性力で第2方向B2で移動する。そして、第2ウェイト71が壁部99に衝突し、第2ウェイト71から第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に荷重が加わる。図11の反動低減機構18を、図1の打込機10に設けると、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例5は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
【0081】
さらに、図11に示す反動低減機構18の他の作用例を説明する。第2ウェイト71が壁部99に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1方向B1で移動する。そして、壁部99が第2ウェイト71に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。さらに、第1ウェイト70は、スプリング32の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。なお、図11に示す反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
【0082】
次に、反動低減機構の具体例6を、図12を参照して説明する。反動低減機構18は、第1ウェイト70及び第2ウェイト71を有する。第1ウェイト70は、ガイド部材により軸線A1方向に移動可能に支持されている。第1ウェイト70は、筒部107、壁部108,109を有する。壁部108は、筒部107の軸線A1方向の第1端部に接続されている。壁部109は、筒部107の軸線A1方向の第2端部に接続されている。筒部107内は、壁部108、109により閉じられて収容室102が形成されている。第2ウェイト71は収容室102内に配置されている。第2ウェイト71は、金属、非鉄金属、液体、粒状物質の集合体の何れかにより構成されている。第2ウェイト71は、収容室102内で軸線A1方向に移動可能である。第1ウェイト70は、スプリング103の付勢力で第2方向B2で付勢されている。打撃機構12はスプリング104の付勢力で第1方向B1で付勢されている。
【0083】
打撃機構12と第1ウェイト70とを接続するワイヤ105が設けられ、ワイヤ105がプーリ106に巻き掛けられている。ワイヤ105は金属製である。さらに、電動モータ14の回転力を打撃機構12に伝達する経路を接続及び遮断することが可能である。
【0084】
図12の打撃機構12及び反動低減機構18は、図1の打込機10に設けることが可能である。この場合、図1に示すギヤ47は設けず、かつ、図1に示すプランジャシャフト29及びスプリング32は設けない。
【0085】
図1に示す電動モータ14の回転力が、ギヤ45及びギヤ46を介して、図12に示す打撃機構12に伝達されると、打撃機構12は、スプリング104の付勢力に抗して第2方向B2に移動する。電動モータ14の回転力が打撃機構12に伝達されない場合、打撃機構12は、スプリング104の付勢力で第2方向B2に移動し、ドライバブレード28は止具を打撃する。
【0086】
打撃機構12が、図12で第2方向B2で移動すると、プーリ106は時計回りに回転し、打撃機構12の移動力はワイヤ105を介して第1ウェイト70に伝達される。このため、反動低減機構18は第1方向B1で移動し、第1ウェイト70の壁部108は、ウェイトバンパ33から離れる。
【0087】
打撃機構12が第1方向B1で移動すると、第1ウェイト70はスプリング103の付勢力で第2方向B2で移動する。壁部108がウェイトバンパ33に衝突すると、第1ウェイト70は停止する。つまり、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に対して荷重が加わる。第1ウェイト70が停止した時点において、第2ウェイト71は、慣性力で第2方向B2で移動する。そして、第2ウェイト71が壁部108に衝突し、第2ウェイト71から第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に荷重が加わる。図12の反動低減機構18を、図1の打込機10に設けると、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例6は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
【0088】
さらに、図12に示す反動低減機構18の他の作用例を説明する。第2ウェイト71が壁部108に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1方向B1で移動する。そして、壁部108が第2ウェイト71に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。
【0089】
さらに、第1ウェイト70は、スプリング103の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。なお、図12に示す反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
【0090】
さらに、図12に示すスプリング104は設けなくてよい。この場合、電動モータ14の回転力が打撃機構12に伝達されなくなると、反動低減機構18がスプリング103の付勢力で第2方向B2に移動する際、反動低減機構18の移動力がワイヤ105を経由して打撃機構12に伝達され、打撃機構12は第1方向B1で移動する。
【0091】
次に、反動低減機構の具体例7を、図13を参照して説明する。図13に示す構成において、図12に示す構成と同じ構成は、図12と同じ符号を付してある。第1ウェイト70は、軸部110、壁部108,109を有する。第1ウェイト70は、ガイド部材により軸線A1方向に移動可能に支持されている。壁部108は、軸部110の軸線A1方向の第1端部に接続されている。壁部109は、軸部110の軸線A1方向の第2端部に接続されている。軸部110の外側に、環状の凹部111が形成されている。第2ウェイト71は環状であり、第2ウェイト71は軸部110に対して軸線A1方向に移動可能に取り付けられている。凹部111内に配置されている。第2ウェイト71は、金属、非鉄金属により構成されている。
【0092】
図13に示す反動低減機構18は、図12に示す反動低減機構18と同様の作用効果を有する。さらに、図13に示すスプリング104は設けなくてよい。
【0093】
次に、反動低減機構の具体例8を、図14を参照して説明する。反動低減機構18は、第1ウェイト70及び第2ウェイト71を有する。第1ウェイト70及び第2ウェイト71は、ガイド部材により軸線A1方向に移動可能に支持されている。第1ウェイト70は、収容室112、係合部113及び内壁114を有する。内壁114は、収容室112の内面である。
【0094】
第2ウェイト71は軸形状であり、第2ウェイト71は、係合部115、ボス部116を有する。係合部115は収容室112内に配置されている。係合部115と内壁114との軸線A1方向の隙間量に応じて、第2ウェイト71は第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。
【0095】
スプリング117が、係合部113とボス部116との間に配置されている。スプリング117は、一例として金属製の圧縮スプリングである。スプリング117は、係合部115を軸線A1方向で内壁114から離反させる向きで付勢する。スプリング119が設けられており、スプリング119はボス部116に押し付けられている。スプリング119は、一例として金属製の圧縮スプリングである。スプリング119は、第2ウェイト71を第2方向B2で付勢する。
【0096】
伝達部材120が設けられ、伝達部材120は軸線A1方向に沿って移動可能である。伝達部材120は、一例として金属製のプレートである。伝達部材120は、軸線A1方向に沿ったラック121を有する。伝達部材120は、第2ウェイト71に接続されており、伝達部材120は、第2ウェイト71と共に軸線A1方向に移動可能である。
【0097】
打撃機構12は、スプリング122により第1方向B1に付勢されている。スプリング122は、一例として金属製の圧縮スプリングである。伝達部材123が設けられ、伝達部材123は軸線A1方向に沿って移動可能である。伝達部材123は、一例として金属製のプレートである。伝達部材123は、軸線A1方向に沿ったラック124を有する。伝達部材123は、プランジャ27に接続されており、伝達部材123は、打撃機構12と共に軸線A1方向に移動可能である。
【0098】
ピニオンギヤ125が、伝達部材120と伝達部材123との間に配置されている。ピニオンギヤ125はラック121,124に噛み合っている。ピニオンギヤ125は図14において、時計回り及び反時計回りに回転可能である。図14の打撃機構12及び反動低減機構18を、図1の打込機10に設ける場合、図1の電動モータ14、減速機42、ギヤ45,46、プランジャシャフト29及びローラカム53は設ける。しかし、スプリング32は設けない。図14に示す打撃機構12が、第1方向B1及び第2方向B2に移動する原理、または打撃機構12が停止する原理は、図1に示す打撃機構12と同じである。
【0099】
図14に示す反動低減機構18は、スプリング119の付勢力が第2ウェイト71、スプリング117を介して第1ウェイト70に伝達される。打撃機構12が停止している場合、伝達部材123、ピニオンギヤ125及び伝達部材120は停止し、第1ウェイト70はウェイトバンパ33に押し付けられて停止している。
【0100】
図14に示す打撃機構12及び伝達部材123が第2方向B2で移動すると、ピニオンギヤ125が時計回りに回転する。すると、伝達部材120は第1方向B1で移動する。伝達部材120の移動力は第2ウェイト71に伝達され、第2ウェイト71は第1方向B1で移動する。また、係合部113と係合部155とが係合し、第1ウェイト70は第2ウェイト71と共に第1方向B1で移動する。このようにして、反動低減機構18は第1方向B1で移動し、第1ウェイト70はウェイトバンパ33から離反する。なお、係合部115は内壁114から離反している。
【0101】
打撃機構12が上死点に到達して、電動モータ14の回転力が打撃機構12に伝達されたなくなると、打撃機構12はスプリング122の付勢力で第1方向B1で移動し、ドライバブレード28が止具を打撃する。また、ピニオンギヤ125は図14で反時計回りに回転する。さらに、伝達部材120及び反動低減機構18は、スプリング119の付勢力により第2方向B2で移動する。そして、第1ウェイト70がウェイトバンパ33に衝突し、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に荷重が加わる。この時点で、係合部115は内壁114に接触していない。
【0102】
次いで、第2ウェイト71が、スプリング119の付勢力及び慣性力により、スプリング117の付勢力に抗して第2方向B2に更に移動し、係合部115が内壁114に衝突する。第2ウェイト71の荷重は、第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に加わる。つまり、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例8は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
【0103】
さらに、図14に示すスプリング122は設けなくともよい。この場合、電動モータの回転力が打撃機構12に伝達されなくなると、反動低減機構18がスプリング119の付勢力で第2方向B2に移動する際、反動低減機構18の移動力が伝達部材120、ピニオンギヤ125及び伝達部材123を経由して打撃機構12に伝達され、打撃機構12は第1方向B1で移動する。
【0104】
次に、反動低減機構の具体例9を、図15を参照して説明する。図15の反動低減機構18において、図14の反動低減機構18と同様の構成については、図14と同様の符号を付してある。第1ウェイト70は、収容孔126及び軸孔127を有する。収容孔126及び軸孔127は軸線A1方向に並べて配置され、かつ、第1ウェイト70を貫通している。軸孔127の内径は、収容孔126の内径より小さい。収容孔126の軸線A1方向の長さは、係合部115の軸線A1方向の長さより大きい。
【0105】
軸孔127は、係合部113の内側に形成されている。第2ウェイト71の少なくとも一部は軸孔127に配置され、係合部115は収容孔126内に配置されている。第2ウェイト71は第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。スプリング117は、係合部113とボス部116とを軸線A1方向で離反させ、かつ、係合部113と係合部115とを係合させる付勢力を有する。スプリング117の付勢力で係合部113と係合部115とが係合すると、係合部151の軸線A1方向の全部が収容孔126内に位置する。
【0106】
図15に示す反動低減機構18がスプリング119の付勢力により第2方向B2で移動する際、係合部113と係合部115とが係合している。このため、第2ウェイト71の移動方向の先端は、第1ウェイト70の移動方向の先端よりも後方に位置する。そして、第1ウェイト70がウェイトバンパ33に衝突し、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に荷重が加わる。この時点で、係合部115はウェイトバンパ33に衝突しない。
【0107】
次いで、第2ウェイト71が、スプリング119の付勢力及び慣性力により、スプリング117の付勢力に抗して第2方向B2で更に移動し、係合部115がウェイトバンパ33に衝突する。第2ウェイト71の荷重は、第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に加わる。つまり、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例9は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
【0108】
次に、反動低減機構の具体例10を、図16を参照して説明する。図16の反動低減機構18において、図14の反動低減機構18と同様の構成については、図14と同様の符号を付してある。第1ウェイト70は、収容室128を有する。収容室128は閉じられた空間である。第2ウェイト71は収容室128に配置されている。第2ウェイト71の周囲は、全て第1ウェイト70により取り囲まれており、第2ウェイト71は第1ウェイト70の外部に露出していない。
【0109】
収容室128の軸線A1方向の長さは、第2ウェイト71の軸線A1方向の長さより大きい。第2ウェイト71は、第2ウェイト71と、収容室128の内壁129との軸線A1方向の隙間量に応じて、第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。また、第1ウェイト70は伝達部材120に接続されており、第1ウェイト70及び伝達部材120は、共に第1方向B1及び第2方向B2で移動可能である。
【0110】
さらに、図16の第2ウェイト71の材料は、金属、または非鉄金属の他、図10の第2ウェイト71において例示した材料を採用可能である。
【0111】
図16に示す反動低減機構18において、打撃機構12が停止している場合、第1ウェイト70はスプリング119の付勢力で第2方向B2で付勢され、第1ウェイトと70はウェイトバンパ33に押し付けられて停止している。
【0112】
打撃機構12及び伝達部材123が、図16において第2方向B2で移動すると、ピニオンギヤ125が時計回りに回転する。すると、伝達部材120はスプリング119の付勢力に抗して第1方向B1で移動する。第1ウェイト70は伝達部材120と共に第1方向B1で移動する。つまり、反動低減機構18は第1方向B1で移動し、第1ウェイト70はウェイトバンパ33から離反する。
【0113】
さらに、打撃機構12が上死点に到達し、電動モータ14の回転力が打撃機構12に伝達されなくなると、打撃機構12及び伝達部材123は、スプリング122の付勢力で第1方向B1で移動する。また、ピニオンギヤ125は図16で反時計回りに回転する。このため、伝達部材120及び第1ウェイト70は、スプリング119の付勢力により第2方向B2で移動する。そして、第1ウェイト70がウェイトバンパ33に衝突し、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に荷重が加わる。この時点で、第2ウェイト71は内壁129に接触していない。
【0114】
次いで、第2ウェイト71が慣性力により第2方向B2に移動し、第2ウェイト71が内壁129に衝突する。第2ウェイト71の荷重は、第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に加わる。つまり、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例10は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
【0115】
さらに、図16に示す反動低減機構18の他の作用例を説明する。第2ウェイト71が内壁129に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1方向B1で移動する。そして、内壁129が第2ウェイト71に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。さらに、第1ウェイト70は、スプリング119の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。なお、図16に示す反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
【0116】
次に、反動低減機構の具体例11を、図17を参照して説明する。図17の反動低減機構18において、図14及び図16の反動低減機構18と同様の構成については、図14及び図16と同様の符号を付してある。第1ウェイト70は凹部130を有する。凹部130は軸線A1を囲むように環状に形成されている。第2ウェイト71は環状であり、第1ウェイト70の外周に取り付けられている。第2ウェイト71は、凹部130に配置されている。凹部130の軸線A1方向の長さは、第2ウェイト71の軸線A1方向の長さより大きい。第2ウェイト71は、第2ウェイト71と凹部130の内壁131との隙間量に応じて、第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。
【0117】
図17に示す反動低減機構18において、打撃機構12が停止している場合、第1ウェイト70はスプリング119の付勢力で第2方向B2で付勢され、第1ウェイトと70はウェイトバンパ33に押し付けられて停止している。
【0118】
打撃機構12及び伝達部材123が図17において第2方向B2で移動すると、ピニオンギヤ125が時計回りに回転する。すると、伝達部材120はスプリング119の付勢力に抗して第1方向B1で移動する。第1ウェイト70は伝達部材120と共に第1方向B1で移動する。つまり、反動低減機構18は第1方向B1で移動し、第1ウェイト70はウェイトバンパ33から離反する。
【0119】
さらに、打撃機構12が上死点に到達し、電動モータ14の回転力が打撃機構12に伝達されなくなると、打撃機構12及び伝達部材123は図17において第1方向B1で移動する。また、ピニオンギヤ125は反時計回りに回転する。このため、伝達部材120及び第1ウェイト70は、スプリング119の付勢力により第2方向B2で移動する。そして、第1ウェイト70がウェイトバンパ33に衝突し、第1ウェイト70からウェイトバンパ33に荷重が加わる。この時点で、第2ウェイト71は内壁131に接触していない。
【0120】
次いで、第2ウェイト71が慣性力により第2方向B2に移動し、第2ウェイト71が内壁131に衝突する。第2ウェイト71の荷重は、第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に加わる。つまり、ウェイトバンパ33は、時間差のある2回のタイミングにおいて、それぞれ荷重を受ける。したがって、反動低減機構18の具体例11は、反動低減機構18の具体例1と同様の効果を得ることができる。
【0121】
さらに、図17に示す反動低減機構18の他の作用例を説明する。第2ウェイト71が内壁131に衝突する前に、第1ウェイト70は、ウェイトバンパ33に衝突した反動で、第1方向B1で移動する。そして、内壁131が第2ウェイト71に衝突する。このため、第1ウェイト70が第1方向B1で移動する運動エネルギと、第2ウェイト71が第2方向B2で移動する運動エネルギとが打ち消し合う。さらに、第1ウェイト70は、スプリング119の付勢力でウェイトバンパ33に押し付けられて停止する。なお、図17に示す反動低減機構18の他の作用例は、第1ウェイト70の質量、第1ウェイト70の移動量、ウェイトバンパ33の弾性率または反発力を調整することにより実現可能である。
【0122】
次に、反動低減機構の具体例12を、図18を参照して説明する。図18には反動低減機構18が、複数、具体的には2つ設けられている。図18に示す反動低減機構18は、図17に示す反動低減機構18の構成と同じである。打撃機構12は軸線A5方向に沿い、かつ、第1方向B1及び第2方向B2で移動可能である。軸線A5は、軸線A1に対して平行である。2つのピニオンギヤ125は、共に回転軸132に取り付けられている。
回転軸132は、軸線A6を中心として回転可能である。2つの伝達部材120のラック121は、2つのピニオンギヤ125に別々に噛み合っている。
【0123】
プランジャ27は、複数、具体的には2つの伝達部材123を有し、2つの伝達部材123はラック124をそれぞれ有する。2つの伝達部材123のラック124は、2つのピニオンギヤ125に別々に噛み合っている。軸線A5,A6に対して平行な平面視で、2つの反動低減機構18は、ドライバブレード28の移動方向に対して交差する方向、例えば、軸線A6方向において、ドライバブレード28を挟んで両側に配置されている。つまり、ドライバブレード28は、軸線A6方向で、反動低減機構18と反動低減機構18との間に配置されている。
【0124】
図18に示す構成のうち、図17に示す構成と同様の構成については、図17と同じ符号を付してある。図18に示す反動低減機構18の具体例12は、図17に示す反動低減機構18の具体例11と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0125】
反動低減機構18における1つ以上の具体例において、第1ウェイト70の材質と、第2ウェイト71の材質とは、同じでもよいし異なっていてもよい。また、第1ウェイト70の質量と第2ウェイト71の質量とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、第1ウェイト70の質量は、第2ウェイト71の質量より重くすることが可能である。また、第1ウェイト70の質量は、第2ウェイト71の質量より軽くすることも可能である。
【0126】
第1ウェイト70の質量を、第2ウェイト71の質量より軽くする場合、第1ウェイト70の質量と、打撃機構12を第2方向B2で付勢するスプリングの質量との合計を、第2ウェイト71の質量と等しくすることができる。
【0127】
いくつかの実施形態で説明した事項と、請求項の構成との対応関係の一例は、次のとおりである。第1方向B1は、第1方向の一例であり、第2方向B2は、第2方向の一例である。打撃機構12は、打撃機構の一例であり、反動低減機構18は、反動低減機構の一例である。打込機10は、打込機の一例である。第1ウェイト70及び第2ウェイト71は、複数のウェイトの一例である。第1ウェイト70は、第1ウェイトの一例であり、第2ウェイト71は、第2ウェイトの一例である。第1ウェイト70は第2ウェイト71に対して軸線A1方向に移動可能であり、第2ウェイト71は第1ウェイト70に対して軸線A1方向に移動可能である。つまり、第1ウェイト70と第2ウェイト71とは、相対移動可能である。
【0128】
軸線A1は、軸線の一例である。プランジャバンパ34は、第1バンパの一例であり、ウェイトバンパ33は、第2バンパの一例である。スプリング32は、第1移動機構及び第2移動機構の一例である。つまり、物理的に同一のスプリング32は、第1移動機構及び第2移動機構を兼ねる。スプリング32は、物理的に同一の弾性部材の一例である。電動モータ14、ギヤ46及びローラカム53は、第3移動機構の一例である。電動モータ14、ギヤ47及びローラカム54は、第4移動機構の一例である。
【0129】
第1ウェイト70がウェイトバンパ33に荷重を加えるタイミングが、第1タイミングの一例である。第2ウェイト71がウェイトバンパ33に衝突するタイミング、または、第2ウェイト71が第1ウェイト70を介してウェイトバンパ33に荷重を加えるタイミングが、第2タイミングの一例である。
【0130】
係合部75は、第1係合部の一例であり、係合部77は、第2係合部の一例である。係合部86は、第3係合部の一例であり、係合部83は、第4係合部の一例である。
【0131】
電動モータ14は、モータの一例であり、ギヤ46は、第1ギヤの一例であり、ギヤ47は、第2ギヤの一例である。ローラカム53は、第1係合部の一例であり、ローラカム54は、第2係合部の一例である。
【0132】
図12または図13の打撃機構12及び反動低減機構18を、図1の打込機10に設ける具体例において、スプリング104は、第1移動機構の一例であり、スプリング103は、第2移動機構の一例である。電動モータ14、ギヤ45及びギヤ46は、駆動機構の一例である。ワイヤ105は、線材の一例であり、プーリ106は、プーリの一例である。電動モータ14、ギヤ45,46、ローラカム53は、第3移動機構の一例である。電動モータ14、ギヤ45,46、ローラカム53、プランジャ27、ワイヤ105及びプーリ106は、第4移動機構の一例である。図12または図13のスプリング104を設けない場合、スプリング103は、第1移動機構及び第2移動機構を兼ねる。
【0133】
図14図15図16図17の打撃機構12及び反動低減機構18を、図1の打込機10に設ける具体例において、スプリング122は、第1移動機構の一例であり、スプリング119は、第2移動機構の一例である。図1の電動モータ14は、モータの一例であり、ピニオンギヤ125は、第1ギヤの一例である。伝達部材123は、第1伝達部材の一例であり、ラック124は、第2ギヤの一例である。電動モータ14は、第3移動機構の一例である。伝達部材123、ラック124、ピニオンギヤ125、伝達部材120及びラック121は、第4移動機構の一例である。伝達部材123は、第1伝達部材の一例であり、伝達部材120は、第2伝達部材の一例である。ラック124は、第3ギヤの一例であり、ピニオンギヤ125は、第4ギヤの一例であり、ラック121は、第5ギヤの一例である。
【0134】
図14図15図16図17において、スプリング122を設けない場合、スプリング119は、第1移動機構及び第2移動機構を兼ねる。いくつかの実施形態で説明した軸線A1,A5、中心線A2は共に仮想線であり、かつ、物体ではない。軸線A1に沿った方向は、軸線と平行な方向という意味を含む。
【0135】
打込機は、上記した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、電動モータに電力を供給する電源は、直流電源または交流電源の何れでもよい。第1移動機構は、単数のスプリングを備えているもの、複数のスプリングを備えているものを含む。第2移動機構は、単数のスプリングを備えているもの、複数のスプリングを備えているものを含む。第1移動機構または第2移動機構の具体例は、圧縮スプリングの他、引っ張りスプリングを含む。要素が受ける付勢力の方向に応じて、引っ張りスプリングを配置する位置を設定する。また、第1移動機構または第2移動機構の一例である圧縮スプリングは、コイルスプリングの他、渦巻きスプリング、リーフスプリング、ねじりスプリングを含む。
【0136】
さらに、第1移動機構または第2移動機構の少なくとも一方として、ガススプリングまたは磁気スプリングを用いることも可能である。
【0137】
さらに、複数のウェイトは、3個以上設けることも可能である。3個以上のウェイトは、軸線方向に相対移動可能であり、かつ、ウェイト同士の間にスプリングを設けることが可能である。3個以上のウェイトを設けると、第2バンパに対して3回以上の異なるタイミングで荷重が加わる。
【0138】
さらに、モータは、電動モータの他、油圧モータ、空気圧モータ、エンジンを含む。止具は、頭部の有る釘、頭部の無い釘の何れでもよい。止具は、棒形状の釘の他、ステープルを含む。図1に示す打込機は、軸線A1と鉛直線とが交差する状態で使用することも可能である。被打込材の材質は、コンクリート、木材、タイル、石膏、金属、非鉄金属の何れでもよい。
【符号の説明】
【0139】
10…打込機、12…打撃機構、14…電動モータ、18…反動低減機構、32…スプリング、33…ウェイトバンパ、34…プランジャバンパ、46,47…ギヤ、53,54…ローラカム、70…第1ウェイト、71…第2ウェイト、75,77,83,86…係合部、105…ワイヤ、106…プーリ、120,123…伝達部材、121,124…ラック、125…ピニオンギヤ、A1…軸線、B1…第1方向、B2…第2方向。
図1
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