(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0010】
[実施形態1]
まず、実施形態1のワイドバンドカメラ(撮像装置)100について、
図1及び
図2を用いて説明する。ワイドバンドカメラ100は、人の眼で捉えることができる可視光線の波長の他、人の眼で捉えることができない不可視光線(紫外線、近赤外線、遠赤外線など)の波長でも撮像することができるカメラである。
【0011】
図1は、実施形態1のワイドバンドカメラ100を示す斜視図である。また、
図2は、実施形態1のワイドバンドカメラ100による撮像態様を説明するための図である。具体的には、
図2(a)は、第1カメラ21により遠赤外線の波長帯域における撮像を行うと同時に、第2カメラ22により可視光線の波長帯域における撮像を行うときの態様を示す図であり、
図2(b)は、このときのワイドバンドカメラ100の内部状態を示す図である。また、
図2(c)は、第1カメラ21により遠赤外線の波長帯域における撮像を行うと同時に、第2カメラ22により近赤外線の波長帯域における撮像を行うときの態様を示す図であり、
図2(d)は、このときのワイドバンドカメラ100の内部状態を示す図である。
【0012】
図1に示すように、ワイドバンドカメラ100は、ベース部10と、フロント部20と、を備えている。
【0013】
ベース部10は、基板(図示省略)や二次電池(図示省略)などを収納する基部である。
【0014】
フロント部20は、第1カメラ(第1の撮像手段)21と、第2カメラ(第2の撮像手段)22と、回動プレート(回動部)23(
図2参照)と、第1カメラ21、第2カメラ22及び回動プレート23をそれぞれ所定の位置に配設するためのフロントケース24と、を備えている。
【0015】
第1カメラ21は、被写体から放射される遠赤外線を可視化するためのカメラである。
【0016】
第2カメラ22は、光学系と撮像素子とを備える一般的なデジタルカメラであり、第1カメラ21の近傍に並設されている。第2カメラ22は、回動プレート23を操作することによって、遠赤外線の波長帯域以外の波長帯域(例えば、紫外線、可視光線、近赤外線の波長帯域)における撮像を行う。
【0017】
回動プレート23は、
図2(a)及び(b)に示すように、第1カメラ21の光軸方向と直交する平面を有するプレートであり、第1カメラ21及び第2カメラ22の各レンズの前方に配設されている。また、回動プレート23は、フィルタ部23aと、第1カメラ21の光軸を中心に回動する回動軸部23bと、を備えている。
【0018】
回動軸部23bには、
図2(a)及び(b)に示すように、第1カメラ21の撮像範囲に重ならないようにするための円形状の開口部23b1が設けられており、回動プレート23は、この開口部23b1を中心として回動するようにフロントケース24に設けられている。
【0019】
フィルタ部23aには、
図2(a)及び(b)に示すように、3つの円形状の開口部23a1,23a2,23a3が設けられている。各開口部23a1,23a2,23a3は、各開口部23a1,23a2,23a3の中心と開口部23b1の中心との距離が互いに等しくなるように設けられるとともに、第2カメラ22の撮像範囲に重ならないように設けられている。そして、開口部23a1には、近赤外線の波長帯域の光のみを透過させるフィルタ(以下、近赤外線用フィルタという)23a4が貼付されている。また、開口部23a2には、可視光線の波長帯域の光のみを透過させるフィルタ(以下、可視光線用フィルタという)23a5が貼付されている。また、開口部23a3には、紫外線の波長帯域の光のみを透過させるフィルタ(以下、紫外線用フィルタという)23a6が貼付されている。
【0020】
フロントケース24は、
図1に示すように、円錐台形状をなしており、その上底部に第1カメラ21及び第2カメラ22を保護するための保護パネル(保護部材)24aを備えている。また、フロントケース24は、その側面に、回動プレート23のフィルタ部23aを突出可能なスリット24b,24bを備えている。
【0021】
保護パネル24aには、第1カメラ21の撮像範囲に重ならないようにするための矩形状の開口部24a1が設けられている。また、保護パネル24aは、透明部材で構成されており、第2カメラ22の撮像範囲と重なる領域24a2以外の領域24a3に印刷が施されている。
【0022】
次に、ワイドバンドカメラ100による撮像態様について、
図2を用いて説明する。
図2(a)及び(b)に示すように、第1カメラ21により遠赤外線の波長帯域における撮像を行うと同時に、第2カメラ22により可視光線の波長帯域における撮像を行う場合、開口部23a2に貼付されている可視光線用フィルタ23a5が第2カメラ22の撮像範囲に重なるように、開口部23b1を中心として回動プレート23を回動させた後、対象となる被写体の撮像を行う。
【0023】
また、
図2(c)及び(d)に示すように、第1カメラ21により遠赤外線の波長帯域における撮像を行うと同時に、第2カメラ22により近赤外線の波長帯域における撮像を行う場合、開口部23a1に貼付されている近赤外線用フィルタ23a4が第2カメラ22の撮像範囲に重なるように、開口部23b1を中心として回動プレート23を回動させた後、対象となる被写体の撮像を行う。
【0024】
また、図示は省略するが、第1カメラ21により遠赤外線の波長帯域における撮像を行うと同時に、第2カメラ22により紫外線の波長帯域における撮像を行う場合、開口部23a3に貼付されている紫外線用フィルタ23a6が第2カメラ22の撮像範囲に重なるように、開口部23b1を中心として回動プレート23を回動させた後、対象となる被写体の撮像を行う。
【0025】
なお、回動プレート23の操作方法については、開口部23b1を中心として回動プレート23を回動させることができれば良く、例えば、ユーザが回動プレート23を自ら回動させる手動式でも良いし、モータによる動力を与えて回動プレート23を回動させる方法でも良い。
【0026】
以上のように、本実施形態のワイドバンドカメラ100は、第1カメラ21と、第2カメラ22と、第1カメラ21の光軸方向と直交する平面を持つ回動プレート23と、を備え、回動プレート23は、フィルタ部23aと、第1カメラ21の光軸を中心に回動する回動軸部23bと、を備え、フィルタ部23aを第2カメラ22の撮像範囲に重なる状態と重ならない状態とに変換するように、回動軸部23bを中心として回動することとなる。
このため、回動プレート23を配設する際に、第1カメラ21の前面側の領域を有効に活用することができるので省スペース化を図ることができ、カメラ本体の小型化を図ることができる。
【0027】
また、本実施形態のワイドバンドカメラ100の回動軸部23bには、第1カメラ21の撮像範囲に重ならないようにするための開口部23b1が設けられ、回動プレート23は、開口部23b1を中心として回動するので、第1カメラ21の撮像範囲を遮ることなく第1カメラ21の前面側の領域を有効に活用することができる。
【0028】
また、本実施形態のワイドバンドカメラ100のフィルタ部23aは、透過可能な光の波長帯域がそれぞれ異なる近赤外線用フィルタ23a4、可視光線用フィルタ23a5、及び紫外線用フィルタ23a6を備えているので、近赤外光、可視光、紫外光といった幅広い波長帯域の画像を1台のカメラで撮像することができる。また、近赤外光、可視光、紫外光のそれぞれの画像と、遠赤外光の画像とを重ね合わせて表示及び撮影することができる。
【0029】
また、本実施形態のワイドバンドカメラ100は、第1カメラ21及び第2カメラ22を保護する保護パネル24aを更に備え、保護パネル24aは、透明部材で構成され、第1カメラ21の撮像範囲に重ならないようにするための開口部24a1が設けられ、第2カメラ22の撮像範囲と重なる領域24a2以外の領域24a3に印刷が施されているので、第1カメラ21と第2カメラ22とによる撮影に支障のない範囲で第1カメラ21及び第2カメラ22を保護することができる。
【0030】
[実施形態2]
次に、実施形態2のワイドバンドカメラ200について、
図3〜
図5を用いて説明する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0031】
実施形態2のワイドバンドカメラ200は、各フィルタ23a4〜23a6に対応する回動プレート221〜223をそれぞれ設け、各回動プレート221〜223を積み重ねている点で、実施形態1と異なっている。
【0032】
図3は、実施形態2のワイドバンドカメラ(撮像装置)200を示す斜視図であり、保護パネル24aを除くフロントケース224の部分を透過させた状態のワイドバンドカメラ200を示している。また、
図4は、保護パネル24aを含むフロントケース224全体を透過させた状態のワイドバンドカメラ200を示している。また、
図5は、実施形態2のワイドバンドカメラ200の断面図である。
【0033】
図3〜
図5に示すように、ワイドバンドカメラ200は、ベース部10と、フロント部220と、を備えている。
【0034】
フロント部220は、第1カメラ(第1の撮像手段)21と、第2カメラ(第2の撮像手段)22と、第1〜第3の各回動プレート221〜223(回動部)と、第1カメラ21、第2カメラ22及び第1〜第3の各回動プレート221〜223をそれぞれ所定の位置に配設するためのフロントケース224と、を備えている。
【0035】
第2カメラ22は、第1〜第3の各回動プレート221〜223をそれぞれ操作することによって、遠赤外線の波長帯域以外の波長帯域(例えば、紫外線、可視光線、近赤外線の波長帯域)における撮像を行う。
【0036】
第1の回動プレート221は、
図5に示すように、第1カメラ21の光軸方向と直交する平面を有するプレートであり、第1カメラ21及び第2カメラ22の各レンズの前方に配設されている。また、第1の回動プレート221は、フィルタ部221aと、第1カメラ21の光軸を中心に回動する回動軸部221bと、を備えている。
【0037】
回動軸部221bには、
図4及び
図5に示すように、第1カメラ21の撮像範囲に重ならないようにするための円形状の開口部221b1が設けられており、第1の回動プレート221は、この開口部221b1を中心として回動するようにフロントケース224に設けられている。
【0038】
フィルタ部221aには、
図4及び
図5に示すように、円形状の開口部221a1が設けられている。この開口部221a1は、第2カメラ22の撮像範囲に重ならないように設けられている。そして、開口部221a1には、近赤外線用フィルタ23a4が貼付されている。
【0039】
第2の回動プレート222は、第1の回動プレート221と同様に、第1カメラ21の光軸方向と直交する平面を有するプレートである。第2の回動プレート222は、第1カメラ21及び第2カメラ22の各レンズの前方、且つ、第1の回動プレート221の直上に第1の回動プレート221と重なるようにして配設されている。また、第2の回動プレート222は、フィルタ部222aと、第1カメラ21の光軸を中心に回動する回動軸部222bと、を備えている。
【0040】
回動軸部222bには、
図4及び
図5に示すように、第1カメラ21の撮像範囲に重ならないようにするための円形状の開口部222b1が設けられており、第2の回動プレート222は、この開口部222b1を中心として回動するようにフロントケース224に設けられている。ここで、第2の回動プレート222の位置は、第1の回動プレート221の位置に比べて第1カメラ21から離れており、第1の回動プレート221の位置における第1カメラ21の画角よりも第2の回動プレート222の位置における第1カメラ21の画角の方が広くなるため、開口部222b1の開口面積は、開口部221b1の開口面積よりも大きくなっている。
【0041】
フィルタ部222aには、
図4及び
図5に示すように、円形状の開口部222a1が設けられている。この開口部222a1は、第2カメラ22の撮像範囲に重ならないように設けられている。そして、開口部222a1には、可視光線用フィルタ23a5が貼付されている。ここで、第2の回動プレート222の位置は、第1の回動プレート221の位置に比べて第2カメラ22から離れており、第1の回動プレート221の位置における第2カメラ22の画角よりも第2の回動プレート222の位置における第2カメラ22の画角の方が広くなるため、開口部222a1の開口面積は、開口部221a1の開口面積よりも大きくなっている。
【0042】
第3の回動プレート223は、第1の回動プレート221や第2の回動プレート222と同様に、第1カメラ21の光軸方向と直交する平面を有するプレートである。第3の回動プレート223は、第1カメラ21及び第2カメラ22の各レンズの前方、且つ、第2の回動プレート222の直上に第2の回動プレート222と重なるようにして配設されている。また、第3の回動プレート223は、フィルタ部223aと、第1カメラ21の光軸を中心に回動する回動軸部223bと、を備えている。つまり、第1〜第3の各回動プレート221〜223は、それぞれの回動軸部221b,222b,223bが第1カメラ21の光軸上に積み重ねられた構造となっている。
【0043】
回動軸部223bには、
図4及び
図5に示すように、第1カメラ21の撮像範囲に重ならないようにするための円形状の開口部223b1が設けられており、第3の回動プレート223は、この開口部223b1を中心として回動するようにフロントケース224に設けられている。ここで、第3の回動プレート223の位置は、第2の回動プレート222の位置に比べて第1カメラ21から離れており、第2の回動プレート222の位置における第1カメラ21の画角よりも第3の回動プレート223の位置における第1カメラ21の画角の方が広くなるため、開口部223b1の開口面積は、開口部222b1の開口面積よりも大きくなっている。
【0044】
フィルタ部223aには、
図4及び
図5に示すように、円形状の開口部223a1が設けられている。この開口部223a1は、第2カメラ22の撮像範囲に重ならないように設けられている。そして、開口部223a1には、紫外線用フィルタ23a6が貼付されている。ここで、第3の回動プレート223の位置は、第2の回動プレート222の位置に比べて第2カメラ22から離れており、第2の回動プレート222の位置における第2カメラ22の画角よりも第3の回動プレート223の位置における第2カメラ22の画角の方が広くなるため、開口部223a1の開口面積は、開口部222a1の開口面積よりも大きくなっている。
【0045】
フロントケース224には、
図3及び
図4に示すように、使用しないフィルタを有する回動プレート(例えば、第1の回動プレート221と第2の回動プレート222)を第2カメラ22の画角外に退避可能な退避空間Sが設けられている。
【0046】
次に、ワイドバンドカメラ200による撮像態様について説明する。
【0047】
例えば、
図4に示すように、第1カメラ21により遠赤外線の波長帯域における撮像を行うと同時に、第2カメラ22により紫外線の波長帯域における撮像を行う場合、開口部223a1に貼付されている紫外線用フィルタ23a6が第2カメラ22の撮像範囲に重なるように、開口部223b1を中心として第3の回動プレート223を回動させる一方で、第1の回動プレート221と第2の回動プレート222とを退避空間Sに退避させ、対象となる被写体の撮像を行う。
【0048】
また、図示は省略するが、第1カメラ21により遠赤外線の波長帯域における撮像を行うと同時に、第2カメラ22により近赤外線の波長帯域における撮像を行う場合は、開口部221a1に貼付されている近赤外線用フィルタ23a4が第2カメラ22の撮像範囲に重なるように、開口部221b1を中心として第1の回動プレート221を回動させる一方で、第2の回動プレート222と第3の回動プレート223とを退避空間Sに退避させ、対象となる被写体の撮像を行う。また、第1カメラ21により遠赤外線の波長帯域における撮像を行うと同時に、第2カメラ22により可視光線の波長帯域における撮像を行う場合は、開口部222a1に貼付されている可視光線用フィルタ23a5が第2カメラ22の撮像範囲に重なるように、開口部222b1を中心として第2の回動プレート222を回動させる一方で、第1の回動プレート221と第3の回動プレート223とを退避空間Sに退避させ、対象となる被写体の撮像を行う。
【0049】
なお、第1〜第3の各回動プレート221〜223の操作方法については、各開口部221b1,222b1,223b1を中心として第1〜第3の各回動プレート221〜223を回動させることができれば良く、例えば、ユーザが第1〜第3の各回動プレート221〜223を自ら回動させる手動式でも良いし、モータによる動力を与えて第1〜第3の各回動プレート221〜223を回動させる方法でも良い。
【0050】
以上のように、本実施形態のワイドバンドカメラ200は、第1〜第3の回動プレート221〜223を備え、第1〜第3の回動プレート221〜223は、透過可能な光の波長帯域がそれぞれ異なるフィルタ23a4,23a5,23a6が設けられたフィルタ部221a,222a,223aを備えるので、近赤外光、可視光、紫外光といった幅広い波長帯域の画像を1台のカメラで撮像することができる。また、近赤外光、可視光、紫外光のそれぞれの画像と、遠赤外光の画像とを重ね合わせて表示及び撮影することができる。
【0051】
また、本実施形態のワイドバンドカメラ200は、実施形態1のワイドバンドカメラ100と異なり、各フィルタを有する第1〜第3の回動プレート221〜223を積層する構造となっているため、構造上フィルタの枚数を増やし易い。また、2枚以上のフィルタを重ねることができるため、フィルタの重ね合わせにより様々なフィルタ効果を実現することができる。
【0052】
また、本実施形態のワイドバンドカメラ200の第1〜第3の回動プレート221〜223は、それぞれの回動軸部221b,222b,223bが第1カメラ21の光軸上に積み重ねられているので、第1〜第3の回動プレート221〜223を配設する際に、第1カメラ21の前面側の領域を有効に活用することができる。これにより、省スペース化を図ることができるので、カメラ本体の小型化を図ることができる。
【0053】
また、本実施形態のワイドバンドカメラ200のフィルタ部221a,222a,223aは、第2カメラ22との光軸方向の距離に応じて、第2カメラ22の撮像範囲と重なる範囲となる大きさのフィルタを設けているので、近赤外光、可視光、紫外光の各波長帯域の画像を好適に撮像することができる。
【0054】
また、本実施形態のワイドバンドカメラ200の各回動軸部221b,222b,223bは、第1カメラ21との光軸方向の距離に応じて、少なくとも第1カメラ21の撮像範囲より大きい面積の円形状の開口部221b1,222b1,223b1を設けているので、第1〜第3の回動プレート221〜223が第1カメラ21の光軸上に積み重ねられている状態であっても遠赤外光の波長帯域の画像を好適に撮像することができる。
【0055】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施形態1にあっては、回動プレート23のフィルタ部23aに近赤外線用フィルタ23a4、可視光線用フィルタ23a5及び紫外線用フィルタ23a6の3種類のフィルタを設けたが、フィルタ部23aに設けられるフィルタは2種類または3種類以上であっても良い。
【0056】
また、上記実施形態2にあっては、第1〜第3の回動プレート221〜223を設けたが、回動プレートの数は2つまたは3つ以上であっても良い。
【0057】
また、上記実施形態1、2にあっては、近赤外線用フィルタ23a4、可視光線用フィルタ23a5、紫外線用フィルタ23a6といった所謂バンドパスフィルタを設けたカメラについて説明をしたが、これらのバンドパスフィルタの他に、偏光フィルタ、NDフィルタ、クロスフィルタ、ソフトフィルタ、第2カメラ22のレンズを保護するレンズ保護フィルタ、第2カメラ22による近接撮影を可能にするクローズアップレンズ等を適宜組み合わせて設けるようにしても良い。
【0058】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
第1の撮像手段と、
第2の撮像手段と、
前記第1の撮像手段の光軸方向と直交する平面を持つ回動部と、
を備え、
前記回動部は、
第1のフィルタ部と、前記第1の撮像手段の光軸を中心に回動する回動軸部と、を備え、
前記第1のフィルタ部を前記第2の撮像手段の撮像範囲に重なる状態と重ならない状態とに変換するように、前記回動軸部を中心として回動する、
ことを特徴とする撮像装置。
<請求項2>
前記回動軸部には、前記第1の撮像手段の撮像範囲に重ならないようにするための開口部が設けられ、
前記回動部は、前記開口部を中心として回動する、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
<請求項3>
前記回動部は、透過可能な光の波長帯域が前記第1のフィルタ部とは異なる第2のフィルタ部を少なくとも一つ以上備える、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
<請求項4>
前記回動部は、前記第1のフィルタ部と前記第2のフィルタ部とのうちの何れか一つが前記第1の撮像手段の撮像範囲に重なるように回動する、
ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
<請求項5>
前記回動部を複数備え、
前記複数の回動部の各々は、透過可能な光の波長帯域がそれぞれ異なるフィルタが設けられたフィルタ部を備える、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の撮像装置。
<請求項6>
前記複数の回動部は、それぞれの前記回動軸部が前記第1の撮像手段の光軸上に積み重ねられている、
ことを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
<請求項7>
前記フィルタ部は、前記第2の撮像手段との光軸方向の距離に応じて、前記第2の撮像手段の撮像範囲と重なる範囲となる大きさのフィルタを設ける、
ことを特徴とする請求項5または6に記載の撮像装置。
<請求項8>
前記回動軸部は、前記第1の撮像手段との光軸方向の距離に応じて、少なくとも前記第1の撮像手段の撮像範囲より大きい面積の円形状の開口部を設ける、
ことを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の撮像装置。
<請求項9>
前記第1の撮像手段及び前記第2の撮像手段を保護する保護部材を更に備え、
前記保護部材は、
透明部材で構成され、
前記第1の撮像手段の撮像範囲に重ならないようにするための開口部が設けられ、
前記第2の撮像手段の撮像範囲と重なる領域以外の領域に印刷が施されている、
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の撮像装置。