(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
さらに(D)フェノール樹脂、ポリヒドロキシスチレンから選ばれる少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載のエッチング用マスクレジスト組成物。
基板がアルミニウム、シリコン、チタン、タンタル、ガリウム、ゲルマニウム、鉄、ニッケル、亜鉛、インジウム、ホウ素、マンガン、リン、コバルトおよびジルコニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む請求項8記載の基板の製造方法。
樹脂組成物の被膜をパターン加工する工程が、波長350nm以上450nm以下の光を用いてパターン露光する工程、および現像する工程を含む請求項8〜10いずれかに記載の基板の製造方法。
請求項8〜15のいずれか記載の方法で得られた基板上に、GaNまたはAlNからなるバッファー層、n型GaN層、InGaN発光層、p型AlGaNクラッド層、p型GaNコンタクト層からなる群より選ばれる少なくとも1層を製膜する工程を含む発光素子の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明のエッチング用マスクレジスト組成物は、(A)一般式(1)で表される構造単位を主成分とし、イミド基当量が0.0025モル/g以上であるポリイミド、および(B)光酸発生剤を含む。
【0017】
以下に本発明のエッチング用マスクレジスト組成物の各成分について詳細に説明する。なお下記は例示であり、本発明は下記に何ら限定されるものではない。
【0018】
<(A)ポリイミド>
(A)ポリイミドは、本発明のエッチング用マスクレジスト組成物における樹脂成分である。本発明において(A)ポリイミドは、一般式(1)で表される構造単位を主成分とする。
【0020】
一般式(1)中、R
1は炭素数2〜50の2価の有機基を示す。R
2は炭素数2〜50の3価または4価の有機基を示す。m
1は0または1、c
1は0または1であり、m
1=0のときc
1=1、m
1=1のときc
1=0である。
【0021】
ここで言う主成分とは、(A)ポリイミドにおいて60重量%以上、好ましくは80重量%以上を占めることを指す。(A)ポリイミドは実質的に一般式(1)で表される構造単位からなるポリイミドであってもよい。なお、「実質的に一般式(1)で表される構造単位からなるポリイミド」は、本発明の効果を損なわない範囲で他の構造単位を含むことを排除するものではない。
【0022】
一般式(1)で表される構造単位の含有量は、得られた樹脂をそのまま赤外分光法(FT−IR)、核磁気共鳴(NMR)、熱重量測定−質量分析(TG−MS)、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF―SIMS)などで分析、または樹脂を各構成成分に分解後にガスクロマトグラフィー(GC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、質量分析(MS)、FT−IR、NMRなどで分析、さらには、高温で樹脂を灰化したあとに元素分析などで分析する等の手法により見積もることができる。
【0023】
(ジアミン残基)
一般式(1)中、R
1はジアミン残基を表す。ジアミン残基は、現像液であるアルカリ水溶液に対する溶解性、感光性能の点からヒドロキシル基を有するジアミン残基であることが好ましい。
【0024】
ヒドロキシル基を有するジアミン残基を与えるアミン成分としては、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メチレン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)ビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メチレン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ)ビフェニル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0025】
レジスト硬化後のドライエッチング耐性の観点から、ジアミン残基(R
1)は、下記一般式(8)に示す構造がより好ましい。
【0027】
一般式(8)中、R
17は単結合、C(CF
3)
2、C(CH
3)
2、SO
2、O、S、CH
2から選ばれる少なくとも1つで表される有機基を示す。さらに好ましくはC(CF
3)
2、SO
2であり、最も好ましくはSO
2である。
【0028】
また、ジアミン残基は、ヒドロキシル基を有しないジアミン残基を含んでいてもよい。そのようなジアミン残基を与えるアミン成分としては、3,5−ジアミノ安息香酸、3−カルボキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのカルボキシル基含有ジアミン、3−スルホン酸−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのスルホン酸含有ジアミン、ジチオヒドロキシフェニレンジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、4,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,4,4’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、あるいはこれらの芳香族環の水素原子の一部をアルキル基やハロゲン原子で置換した化合物や、シクロヘキシルジアミン、メチレンビスシクロヘキシルアミンなどの脂肪族ジアミンなどを挙げることができるがこれらに限定されない。
【0029】
これらのジアミン残基は、ジアミンとして、あるいはジアミン残基の構造にアミノ基の代わりにイソシアネート基やトリメチルシリル化アミンが結合したジイソシアネート化合物やトリメチルシリル化ジアミンとして使用することもできる。
【0030】
また、上に例示したジアミンに基づくジアミン残基の水素原子がメチル基、エチル基などの炭素数1〜10のアルキル基、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜10のフルオロアルキル基、水酸基、アミノ基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基またはスルホン酸エステル基、F、Cl、Br、Iなどで1〜4個置換したものを用いてもよい。
【0031】
(酸残基)
一般式(1)中、R
2はトリ−またはテトラ−カルボン酸残基(以下、「酸残基」という)を表す。
【0032】
酸残基を与える好ましいトリカルボン酸の例として、トリメリット酸、トリメシン酸、ジフェニルエーテルトリカルボン酸、ビフェニルトリカルボン酸などを挙げることができる。
【0033】
酸残基を与える好ましいテトラカルボン酸の例として、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸などの芳香族テトラカルボン酸や、シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸、ビシクロ[2.2.1.]ヘプタンテトラカルボン酸、ビシクロ[3.3.1.]テトラカルボン酸、ビシクロ[3.1.1.]ヘプト−2−エンテトラカルボン酸、ビシクロ[2.2.2.]オクタンテトラカルボン酸、アダマタンテトラカルボン酸などの脂肪族テトラカルボン酸などを挙げることができる。これらの酸は、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0034】
また、上に例示したトリカルボン酸、テトラカルボン酸に基づくカルボン酸残基の水素原子が水酸基、アミノ基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基またはスルホン酸エステル基で1〜4個置換したものを用いてもよい。
【0035】
レジスト硬化後の耐熱性、ドライエッチング耐性の観点から、酸残基(R
2)は、芳香環および/または脂肪族環を含むことが好ましく、下記一般式(9)〜(11)に示す構造から選ばれる少なくとも1つを含むことがより好ましい。
【0037】
一般式(9)〜(11)中、R
12〜R
16は各々独立にハロゲン原子または炭素数1〜3の1価の有機基を示す。b
5〜b
7は各々独立に0〜2の整数、b
8〜b
9は0〜3の整数である。
【0038】
酸残基を与えるトリカルボン酸またはテトラカルボン酸の最も好ましい例として、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸などを挙げることができる。これらの酸は、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0039】
さらに、必要に応じて、1,3−ビス(p−カルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−(p−カルボキシフェニル)3−フタル酸−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ビスフタル酸−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンなどのシロキサン結合を有するカルボキシル化合物を用いることもできる。これらのシロキサン結合を有するカルボキシル化合物に由来する酸残基を含有することにより、基板に対する接着性を高めることができ、さらに、ドライエッチング耐性を高めることができる。
【0040】
本発明に用いられる(A)ポリイミドはドライエッチング耐性を向上させる観点から、イミド基当量が0.0025モル/g以上である。好ましくは0.003モル/g以上、より好ましくは0.0032モル/g以上である。最も好ましくは0.0034モル/g以上である。
【0041】
このイミド基当量については以下のように算出される。構造単位中のイミド基数をA(モル)、構造単位の分子量をB(g)とする。
【0042】
A、Bについては例えば下記構造単位の場合、それぞれA=2、B=534となる。
【0044】
また、下記構造単位の場合はA=2、B=836となる。
【0046】
これら、A、Bよりイミド基当量A/Bを算出する。
【0047】
また、A=2、B=534のポリイミド構造単位80モル%とB=600のポリイミド以外の構造単位20モル%との共重合体である場合、イミド基当量は(2×0.8)/(534×0.8+600×0.2)で算出される。
【0048】
(末端封止剤)
本発明に用いられる(A)ポリイミドは、ポリマー末端が酸無水物、モノカルボン酸化合物、酸クロリド化合物およびモノアミン化合物などの末端封止剤により封止されたものであっても良い。ポリマーの末端を封止することで、ポリマーのアルカリ水溶液に対する溶解速度を好ましい範囲に調整することができる。
【0049】
このような、酸無水物の例としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水ナジック酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物、1,10−アントラセンジカルボン酸無水物、1,2−アントラセンジカルボン酸無水物、2,3−アントラセンジカルボン酸無水物などが挙げられる。
【0050】
モノカルボン酸化合物の例としては、2−カルボキシフェノール、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、2−カルボキシチオフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−8−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−7−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−5−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−4−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−3−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−8−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−7−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−6−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−5−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−4−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−3−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−2−カルボキシナフタレン、2−カルボキシベンゼンスルホン酸、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸、1−カルボキシアントラセン、2−カルボキシアントラセン、3−カルボキシアントラセンなどが挙げられる。
【0051】
酸クロリド化合物の例としては、上述のモノカルボン酸化合物のカルボキシル基が酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、テレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、3−ヒドロキシフタル酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、1,2−ジカルボキシナフタレン、1,3−ジカルボキシナフタレン、1,4−ジカルボキシナフタレン、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、1,8−ジカルボキシナフタレン、2,3−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレン、2,7−ジカルボキシナフタレンなどのジカルボン酸類の1つのカルボキシル基だけが酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物が挙げられる。またはこれらのモノ酸クロリド化合物とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物も用いることができる。
【0052】
モノアミン化合物の例としては、アニリン、ナフチルアミン、アミノピリジン、3−エチニルアニリン、4−エチニルアニリン、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、4−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシ−8−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−3−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−ヒドロキシナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−ヒドロキシナフタレン、1−カルボキシ−8−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、1−カルボキシ−4−アミノナフタレン、1−カルボキシ−3−アミノナフタレン、1−カルボキシ−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−カルボキシナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−4−アミノナフタレン、2−カルボキシ−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−カルボキシナフタレン、2−アミノニコチン酸、4−アミノニコチン酸、5−アミノニコチン酸、6−アミノニコチン酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、3−アミノ−o−トルイック酸、アメライド、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、5−アミノ−8−メルカプトキノリン、4−アミノ−8−メルカプトキノリン、1−メルカプト−8−アミノナフタレン、1−メルカプト−7−アミノナフタレン、1−メルカプト−6−アミノナフタレン、1−メルカプト−5−アミノナフタレン、1−メルカプト−4−アミノナフタレン、1−メルカプト−3−アミノナフタレン、1−メルカプト−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−メルカプトナフタレン、2−メルカプト−7−アミノナフタレン、2−メルカプト−6−アミノナフタレン、2−メルカプト−5−アミノナフタレン、2−メルカプト−4−アミノナフタレン、2−メルカプト−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−メルカプトナフタレン、3−アミノ−4,6−ジメルカプトピリミジン、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノール、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、3−アミノアントラセンなどが挙げられる。
【0053】
これらの酸無水物、モノカルボン酸化合物、酸クロリド化合物およびモノアミン化合物などの末端封止剤は、単独又は2種以上を組み合わせて使用でき、それ以外の末端封止剤を併用してもよい。
【0054】
ドライエッチング耐性を高めるという点で、特に好ましいポリイミド末端構造の例としては、下記一般式(2)、(3)、(4)から選ばれた少なくとも1つを含んでいるものが挙げられる。
【0056】
R
18、R
19、R
20は炭素数9〜18の縮合多環式芳香族炭化水素基を示し、縮合多環式芳香族炭化水素基上の水素原子が、炭素数1〜4のアルキル基で置換されていてもよい。
【0057】
好ましいR
18としては1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、3−アミノアントラセン、1−アミノピレン、2−アミノピレン、3−アミノピレンなどのモノアミンの残基が挙げられるがこれらに限定されない。
【0058】
好ましいR
19としては1,10−アントラセンジカルボン酸無水物、1,2−アントラセンジカルボン酸無水物、2,3−アントラセンジカルボン酸無水物、1,2−ピレンジカルボン酸無水物、2,3−ピレンジカルボン酸無水物、3,4−ピレンジカルボン酸無水物などの酸無水物の残基が挙げられるがこれらに限定されない。
【0059】
好ましいR
20としては1−カルボキシアントラセン、2−カルボキシアントラセン、3−カルボキシアントラセンなどのモノカルボン酸の残基が挙げられるがこれらに限定されない。
【0060】
上記した酸無水物、モノカルボン酸化合物、酸クロリド化合物、モノアミン化合物などの末端封止剤の含有量は、カルボン酸残基およびアミン残基を構成する成分モノマーの仕込みモル数の0.1〜60モル%の範囲が好ましく、5〜50モル%がより好ましい。このような範囲とすることで、塗布する際の溶液の粘性が適度で、かつ優れた膜物性を有したエッチング用マスクレジスト組成物を得ることができる。
【0061】
本発明に用いられる(A)ポリイミドは、トリカルボン酸、テトラカルボン酸、または、それらの無水物や酸クロリド、活性エステル、活性アミドとジアミン、または、それに対応するジイソシアネート化合物、トリメチルシリル化ジアミンを重合反応させて得ることができる。
【0062】
本発明に用いられる(A)ポリイミドは、重量平均分子量が5000〜80000であることが好ましい。より好ましくは10000〜60000、最も好ましくは20000〜40000である。このような範囲とすることで、ドライエッチング耐性が高く、エッチング後のレジスト除去性に優れた組成物とすることができる。
【0063】
また、本発明に用いられる(A)ポリイミドは、重合終了後にメタノールや水など、ポリイミドに対する貧溶媒中にて沈殿化した後、洗浄、乾燥して得られるものであっても良い。沈殿化することで、重合時に用いたエステル化剤、縮合剤、および、酸クロライドによる副生成物や、低分子量成分などが除去できるため、硬化パターンの耐熱性が向上する利点がある。
【0064】
<(B)光酸発生剤>
本発明のエッチング用マスクレジスト組成物は、(B)光酸発生剤を含有する。これにより、露光部が現像液であるアルカリ水溶液に除去されるポジ型のパターンを形成することができる。
【0065】
光酸発生剤としては、キノンジアジド化合物や、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩などのオニウム塩化合物などが挙げられる。本発明のエッチング用マスクレジスト組成物は、中でも、キノンジアジド化合物を含んでいることが好ましく、ドライエッチング耐性向上の観点から、キノンジアジド化合物に加えてオニウム塩を含んでいることがより好ましい。
【0066】
キノンジアジド化合物としては、ポリヒドロキシ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステルで結合したもの、ポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がスルホンアミド結合したもの、ポリヒドロキシポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合および/またはスルホンアミド結合したものなどが挙げられる。特に、これらのキノンジアジドo−キノンジアジドである、o−キノンジアジド化合物であることが好ましい。
【0067】
これらポリヒドロキシ化合物やポリアミノ化合物の全ての官能基がキノンジアジドで置換されていなくても良いが、官能基全体の50モル%以上がキノンジアジドで置換されていることが好ましい。50モル%以上がキノンジアジドで置換されていることで、樹脂膜のアルカリ現像液に対する溶解性が良好となり、未露光部とのコントラストの高い精細なパターンを得ることができるという利点がある。このようなキノンジアジド化合物を用いることで、一般的な紫外線である水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)に感光するポジ型の感光性を有する樹脂組成物を得ることができる。
【0068】
ポリヒドロキシ化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる(いずれも本州化学工業(株)製)。
【0071】
ポリアミノ化合物は、1,4−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルヒド等が挙げられる。
【0072】
また、ポリヒドロキシポリアミノ化合物は、2,2−ビス(3−アミノ−4− ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジヒドロキシベンジジン等が挙げられる。
【0073】
本発明において、キノンジアジドは5−ナフトキノンジアジドスルホニル基、4−ナフトキノンジアジドスルホニル基のいずれも好ましく用いられる。4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のi線領域に吸収を持っており、i線露光に適している。5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のg線領域まで吸収を持っており、g線露光に適している。
【0074】
本発明においては、露光する波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物、5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を選択することが好ましい。また、同一分子中に4−ナフトキノンジアジドスルホニル基および5−ナフトキノンジアジドスルホニル基を併用した、ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を得ることもできるし、4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物とを併用することもできる。
【0075】
また、キノンジアジド化合物の分子量は300以上が好ましく、350以上がより好ましい。また、1500以下が好ましく、1200以下がより好ましい。分子量が300以上であると露光感度が高くなり、1500以下であると加熱処理後の耐熱性被膜の機械特性が向上するという利点がある。
【0076】
本発明に用いられるキノンジアジド化合物は、特定のフェノール化合物から、次の方法により合成される。例えば5−ナフトキノンジアジドスルホニルクロライドとフェノール化合物をトリエチルアミン存在下で反応させる方法などがある。フェノール化合物の合成方法は、酸触媒下で、α−(ヒドロキシフェニル)スチレン誘導体を多価フェノール化合物と反応させる方法などがある。
【0077】
本発明に用いられるオニウム塩化合物としては、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩から選ばれる化合物であることが好ましい。これらを用いることでパターンの解像度が著しく向上する。さらにドライエッチング耐性の観点からスルホニウム塩が好ましく用いられる。スルホニウム塩のうち、特に一般式(12)〜(14)で表される構造のものがより好ましく用いられる。
【0079】
一般式(12)〜(14)のR
21〜R
23はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素数1〜20の有機基を示す。
【0080】
好ましい例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基などのアルキル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基などのアリール基などが挙げられる。また、シクロペンチル基、シクロへキシル基、フェニル基、ナフチル基の水素原子の1〜4個がメチル基、エチル基などの炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基などの炭素数1〜4のアルコキシ基、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜4のフルオロアルキル基、水酸基、アミノ基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基、スルホン酸エステル基、F、Cl、BrまたはIなどで置換されたものを用いてもよい。
【0081】
R
24、R
25は単結合、エーテル基、チオエーテル基、スルホン基、ケトン基を表す。Z
−はR
26SO
3−、R
26COO
−、SbF
6−から選ばれるアニオン部を示す。R
26は炭素数1〜20の有機基を示す。
【0082】
好ましい例としてはドデシル基などの炭素数1〜18のアルキル基、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜10のフルオロアルキル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基などのアリール基、7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−メチレン基などが挙げられる。また、シクロペンチル基、シクロへキシル基、フェニル基、ナフチル基の水素原子の1〜4個がメチル基、エチル基などの炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基などの炭素数1〜4のアルコキシ基、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜4のフルオロアルキル基、水酸基、アミノ基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基、スルホン酸エステル基、F、Cl、BrまたはIなどで置換されたものを用いてもよい。
【0083】
一般式(12)で表されるスルホニウム塩の具体例を下記に示す。
【0085】
一般式(13)で表されるスルホニウム塩の具体例を下記に示す。
【0087】
一般式(14)で表されるスルホニウム塩の具体例を下記に示す。
【0089】
ドライエッチング耐性の観点から特に好ましいものとして、一般式(15)で表されるトリアリールスルホニウム塩が挙げられる。
【0091】
式中R
27は各々同一であっても異なっていてもよく、水素原子または炭素数1〜20の有機基のいずれかを示す。
【0092】
好ましい例としてはメチル基、エチル基などの炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基などの炭素数1〜4のアルコキシ基、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜4のフルオロアルキル基、水酸基、アミノ基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基、スルホン酸エステル基、F、Cl、BrまたはIなどが挙げられる。
【0093】
R
28は炭素数1〜20の有機基を示す。好ましい例としてはドデシル基などの炭素数1〜18のアルキル基、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜10のフルオロアルキル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基、ナフチル基などのアリール基、7,7−ジメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−メチレン基などが挙げられる。また、シクロペンチル基、シクロへキシル基、フェニル基、ナフチル基の水素原子の1〜4個がメチル基、エチル基などの炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基などの炭素数1〜4のアルコキシ基、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜4のフルオロアルキル基、水酸基、アミノ基、スルホン酸基、スルホン酸アミド基、スルホン酸エステル基、F、Cl、BrまたはIなどで置換されたものを用いてもよい。
【0094】
b
10〜b
12はそれぞれ0〜5の整数を示す。
【0095】
一般式(15)で表されるトリアリールスルホニウム塩の具体例を下記に示す。
【0097】
(B)光酸発生剤の含有量はエッチング用マスクレジスト組成物中の樹脂全体100重量部に対して1重量部以上が好ましく、3重量部以上がより好ましい。また、50重量部以下が好ましく、40重量部以下がより好ましい。この範囲にあると加熱処理後の耐熱性被膜の機械特性が良好となる利点がある。
【0098】
また、本発明のエッチング用マスクレジスト組成物は、上に示したフェノール性水酸基を有する化合物をエステル化せずに含有することも可能である。このようなフェノール性水酸基を有する化合物を含有することで、得られるエッチング用マスクレジスト組成物は露光部においてはアルカリ水溶液に対する溶解性が向上する。また、未露光部においてはナフトキノンジアジド化合物とフェノール性水酸基を有する化合物が水素結合を生じるため、アルカリ水溶液に対する溶解性が低下する。そのため、高感度化を図ることができる。
【0099】
フェノール性水酸基を有する化合物の含有量は、エッチング用マスクレジスト組成物中の樹脂全体100重量部に対して、好ましくは1〜40重量部、より好ましくは3〜30重量部である。なお、フェノール性水酸基を有する化合物は2種以上を含有してもよく、2種以上含有する場合は、それらの総量が上記範囲であることが好ましい。
【0100】
<(C)一般式(5)および(6)で示される化合物>
さらに本発明のエッチング用マスクレジスト組成物はエッチング耐性、エッチング後のレジスト除去性の観点から下記(C)一般式(5)、(6)で示される化合物の少なくとも1つを含むことが好ましい。
【0102】
一般式(5)、(6)中、R
3、R
5およびR
7は水素原子または下記一般式(7)で表される構造の基を示す。R
3のうち30〜100モル%は下記一般式(7)で表される構造の基である。ドライエッチング耐性の観点から好ましくは40〜90モル%、より好ましくは50〜80モル%である。また、R
5およびR
7の合計量のうち30〜100モル%は下記一般式(7)で表される構造の基である。ドライエッチング耐性の観点から好ましくは40〜90モル%、より好ましくは50〜80モル%である。
【0103】
R
4、R
6およびR
8は炭素数1〜6の有機基を示す。X
1は単結合、O、S、NH、SO
2、COもしくは炭素数1〜3の2価の有機基またはそれらが2以上連結してなる2価の架橋構造である。a
1、a
2、a
3、b
1、b
2およびb
3は1以上の整数、d
1、d
2およびd
3は0以上の整数を示し、a
1+b
1+d
1≦6、a
2+b
2+d
2≦5およびa
3+b
3+d
3≦5である。
【0105】
一般式(7)中、R
9は炭素数1〜6の2価の有機基を示す。好ましい例としてはメチル基、エチル基、プロピル基などの炭素数1〜6のアルキル基、および、それらがエーテル、チオエーテル、アミド、エステルを介して連結された基、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜6のフルオロアルキル基、および、それらがエーテル、チオエーテル、アミド、エステルを介して連結された基、シクロペンチル基、シクロへキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基などが挙げられる。
【0106】
R
10およびR
11は炭素数1〜8の有機基を示す。好ましい例としてはメチル基、エチル基、プロピル基などの炭素数1〜8のアルキル基、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜8のフルオロアルキル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基、メトキシフェニル基などが挙げられる。
【0107】
a
4は1以上の整数、b
4は0以上の整数を示し、a
4+b
4=3である。
【0108】
好ましい(5)、(6)の具体例としては下記に示した構造のものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0110】
(C)一般式(5)および(6)で示される化合物の含有量はエッチング用マスクレジスト組成物中の樹脂全体100重量部に対して1重量部以上が好ましく、3重量部以上がより好ましい。また、20重量部以下が好ましく、10重量部以下がより好ましい。この範囲にあると加熱処理後の耐熱性被膜の機械特性が良好となる利点がある。
【0111】
<他の樹脂>
本発明のエッチング用マスクレジスト組成物は、ポリイミド以外のアルカリ可溶性樹脂を含有してもよい。具体的には、アクリル酸を共重合したアクリルポリマー、フェノール樹脂、シロキサン樹脂、ポリヒドロキシスチレン、またそれらにメチロール基、アルコキシメチル基やエポキシ基などの架橋基を導入した樹脂、それらの共重合ポリマーなどが挙げられる。
【0112】
ドライエッチング耐性の観点から、(D)フェノール樹脂およびポリヒドロキシスチレンから選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。ここでいうフェノール樹脂およびポリヒドロキシスチレンには、それらにメチロール基、アルコキシメチル基もしくはエポキシ基などの架橋基を導入した樹脂を含む。また、フェノール樹脂とポリヒドロキシスチレンの共重合ポリマーも含む。
【0113】
このような樹脂は、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、モノエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリの水溶液に溶解するものである。これらのアルカリ可溶性樹脂を含有することにより、耐熱性被膜の密着性や優れた感度を保ちながら、各アルカリ可溶性樹脂の特性を付与することができる。
【0114】
好ましいフェノール樹脂としては、ノボラック樹脂やレゾール樹脂があり、種々のフェノール類の単独あるいはそれらの複数種の混合物をホルマリンなどのアルデヒド類で重縮合することにより得られる。
【0115】
ノボラック樹脂およびレゾール樹脂を構成するフェノール類としては、例えばフェノール、p−クレゾール、m−クレゾール、o−クレゾール、2 ,3−ジメチルフェノール、2 , 4−ジメチルフェノール、2 ,5−ジメチルフェノール、2 ,6−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、2,3,4−トリメチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、2,4,5−トリメチルフェノール、メチレンビスフェノール、メチレンビスp−クレゾール、レゾルシン、カテコール、2−メチルレゾルシン、4−メチルレゾルシン、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール、2,3−ジクロロフェノール、m−メトキシフェノール、p−メトキシフェノール、p−ブトキシフェノール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、2,3−ジエチルフェノール、2,5−ジエチルフェノール、p−イソプロピルフェノール、α−ナフトール、β−ナフトールなどが挙げられ、これらは単独で、または複数の混合物として用いることができる。
【0116】
また、前記のアルデヒド類としては、ホルマリンの他、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロロアセトアルデヒドなどが挙げられ、これらは単独でまたは複数の混合物として用いることができる。
【0117】
また、本発明で用いられるフェノール樹脂は、芳香族環に付加した水素原子の1〜4個を炭素数1〜20のアルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシル基、エステル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、または塩素原子により置換した構造などであってもよい。
【0118】
本発明で用いられるフェノール樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、ポリスチレン換算で2,000〜50,000、好ましくは3,000〜30,000の範囲にあることが好ましい。分子量が2,000以上の場合は、パターン形状、解像度、現像性、耐熱性に優れ、分子量が50,000以下の場合は、十分な感度を保つことができる。
【0119】
好ましいポリヒドロキシスチレンとしては、例えば、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノール、m−イソプロペニルフェノール、o−イソプロペニルフェノールなどのフェノール性水酸基を有する芳香族ビニル化合物を、単独または2種類以上を公知の方法で重合して得られた重合体または共重合体、および、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物を、単独または2種類以上を公知の方法で重合して得られた重合体または共重合体の一部に、公知の方法でアルコキシ基を付加反応させることにより得られた重合体または共重合体が挙げられる。
【0120】
また、本発明で用いられるポリヒドロキシスチレンは、芳香族環に付加した水素原子の1〜4個を炭素数1〜20のアルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシル基、エステル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、または塩素原子により置換した構造などであってもよい。
【0121】
本発明で用いられるポリヒドロキシスチレンの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、ポリスチレン換算で3,000〜60,000の範囲であることが好ましく、3,000〜25,000の範囲であることがより好ましい。分子量が3,000以上の場合は、パターン形状、解像度、現像性、耐熱性に優れ、分子量が60,000以下の場合は、十分な感度を保つことができる。
【0122】
これらフェノール樹脂、ポリヒドロキシスチレンのエッチング用マスクレジスト組成物中における含有量は、エッチング用マスクレジスト組成物中の樹脂全体100重量部のうち5〜50重量部であることが好ましく、10〜40重量部であることがより好ましい。50重量部以下であると加熱処理後の耐熱性被膜の耐熱性や強度を維持することができ、10重量部以上であると樹脂膜のパターン形成性がより向上する。
【0123】
<その他の成分>
本発明のエッチング用マスクレジスト組成物は必要に応じて、シランカップリング剤を含有しても良い。シランカップリング剤を含有することで、硬化膜形成時に、下地基材との密着性を高めることができる。
【0124】
シランカップリング剤の具体的な例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、4−ヒドロキシフェニルトリメトキシシラン、4−メトキシフェニルトリメトキシシラン、4−エトキシフェニルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
【0125】
シランカップリング剤の含有量は、エッチング用マスクレジスト組成物中の樹脂全体100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましい。
より好ましくは0.2〜5重量部、さらに好ましくは0.3〜3重量部である。
【0126】
本発明のエッチング用マスクレジスト組成物は、溶剤を含有してもよい。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの極性の非プロトン性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコールなどのケトン類、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチルなどのエステル類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
【0127】
溶剤の含有量は、エッチング用マスクレジスト組成物中の樹脂全体100重量部に対して、好ましくは50重量部以上、より好ましくは100重量部以上であり、また、好ましくは5000重量部以下、より好ましくは3000重量部以下である。
【0128】
本発明のエッチング用マスクレジスト組成物は、界面活性剤を含有しても良い。界面活性剤を含有することで、塗布ムラが改善し均一な塗布膜が得られる。フッ素系界面活性剤や、シリコーン系界面化成剤が好ましく用いられる。
【0129】
フッ素系界面活性剤の具体的な例としては、1,1,2,2−テトラフロロオクチル(1,1,2,2−テトラフロロプロピル)エーテル、1,1,2,2−テトラフロロオクチルヘキシルエーテル、オクタエチレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)エーテル、ヘキサエチレングリコール(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エーテル、オクタプロピレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)エーテル、ヘキサプロピレングリコールジ(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エーテル、パーフロロドデシルスルホン酸ナトリウム、1,1,2,2,8,8,9,9,10,10−デカフロロドデカン、1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロデカン、N−[3−(パーフルオロオクタンスルホンアミド)プロピル]−N,N′−ジメチル−N−カルボキシメチレンアンモニウムベタイン、パーフルオロアルキルスルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル−N−エチルスルホニルグリシン塩、リン酸ビス(N−パーフルオロオクチルスルホニル−N−エチルアミノエチル)、モノパーフルオロアルキルエチルリン酸エステルなどの末端、主鎖および側鎖の少なくとも何れかの部位にフルオロアルキルまたはフルオロアルキレン基を有する化合物からなるフッ素系界面活性剤を挙げることができる。
【0130】
また、市販品としては、メガファックF142D、同F172、同F173、同F183、同F444、F477(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、エフトップEF301、同303、同352(新秋田化成(株)製)、フロラードFC−430、同FC−431(住友スリーエム(株)製))、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(旭硝子(株)製)、BM−1000、BM−1100(裕商(株)製)、NBX−15、FTX−218、DFX−18((株)ネオス製)などのフッ素系界面活性剤がある。
【0131】
シリコーン系界面活性剤の市販品としては、SH28PA、SH7PA、SH21PA、SH30PA、ST94PA(いずれも東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)、BYK−333(ビックケミー・ジャパン(株)製)などが挙げられる。
【0132】
界面活性剤の含有量は、エッチング用マスクレジスト組成物中、0.0001〜1重量%とするのが一般的である。
【0133】
本発明のエッチング用マスクレジスト組成物は、露光波長として用いられる紫外線領域に吸収を持ち、かつ、その光によって退色しない化合物を含有してもよい。そのような化合物を含有することにより、得られるポジ型感光性樹脂組成物を露光してパターン形成を行う際に、露光機から照射される露光波長を吸収するため、基板からの反射光による過度の露光やハレーションを防止でき、現像時の未露光部の接着性を上げることができる。
【0134】
上記のような吸収特性を持つ化合物としては、たとえば、クマリン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体、アントラキノン誘導体、アセナフテン誘導体等を挙げることができる。クマリン誘導体としては、クマリン、クマリン−4(以上商品名、シグマ アルドリッチ ジャパン(株)製)、4−ヒドロキシクマリン、7−ヒドロキシクマリン(以上、東京化成工業(株)製)、ベンゾトリアゾール誘導体としては、スミソーブ200、スミソーブ250、スミソーブ320、スミソーブ340、スミソーブ350(以上、商品名、住友化学工業(株)製)、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体としては、スミソーブ130、スミソーブ140(以上商品名、住友化学工業(株)製)、ジスライザーM、ジスライザーO(商品名、三協化成(株)製)、シーソーブ103(シプロ化成(株)製)、アントラキノン誘導体としては、1−ヒドロキシアントラキノン、2−ヒドロキシアントラキノン、3−ヒドロキシアントラキノン、1−ヒドロキシ−2−メトキシアントラキノン、1,2−ジヒドロキシアントラキノン、1,3−ジヒドロキシアントラキノン、1,4−ジヒドロキシアントラキノン、1,5−ジヒドロキシアントラキノン、1,8−ジヒドロキシアントラキノン、1,3−ジヒドロキシ−3−メチルアントラキノン、1,5−ジヒドロキシ−3−メチルアントラキノン、1,6−ジヒドロキシ−3−メチルアントラキノン、1,7−ジヒドロキシ−3−メチルアントラキノン、1,8−ジヒドロキシ−3−メチルアントラキノン、1,8−ジヒドロキシ−2−メチルアントラキノン、1,3−ジヒドロキシ−2−メトキシアントラキノン、2,4−ジヒドロキシ−1−メトキシアントラキノン、2,5−ジヒドロキシ−1−メトキシアントラキノン、2,8−ジヒドロキシ−1−メトキシアントラキノン、1,8−ジヒドロキシ−3−メトキシ−6−メチルアントラキノン、1,2,3−トリヒドロキシアントラキノン、1,3,5−トリヒドロキシアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−アミノ−1−ニトロアントラキノン、2,6−ジアミノアントラキノン、1−メトキシアントラキノン、2−メトキシアントラキノン、1,8−ジメトキシアントラキノン、1−アセチルアミノアントラキノン、2−アセチルアミノアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、アセナフテン化合物としては、5−ニトロアセナフテン等が挙げられる。
【0135】
さらに、本発明のエッチング用マスクレジスト組成物は必要に応じて、架橋剤、架橋促進剤、増感剤、熱ラジカル発生剤、溶解促進剤、溶解抑止剤、安定剤、消泡剤などの添加剤を含有することもできる。
【0136】
<エッチング用マスクレジスト組成物の製造方法>
本発明のエッチング用マスクレジスト組成物の製造方法について説明する。ポリイミドやフェノール樹脂等の樹脂成分、光酸発生剤、その他の添加剤を溶媒に加えて溶解させる。順番としては樹脂成分を溶解させた後、他成分を溶解させるのが好ましい。溶解温度は−5〜60℃、好ましくは10〜50℃、より好ましくは20〜40℃である。必要により溶媒を追加して希釈し、組成物の粘度を調整する。その後、常温で1〜24時間静置して脱泡し、0.1〜10μmのポアサイズのフィルターで濾過して異物を除去する。
【0137】
<パターン加工された基板の製造方法>
本発明のエッチング用マスクレジスト組成物を用いた、パターン加工された基板の製造方法は、上述のエッチング用マスクレジスト組成物の被膜を設ける工程、前記被膜の硬化パターンを形成する工程、前記被膜の硬化パターンをマスクにしてエッチングにより基板をパターン加工する工程、ならびに前記被膜の硬化パターンを除去する工程を有する。
【0138】
まず、本発明のエッチング用マスクレジスト組成物をスピンコート法、スリットコート法などの公知の方法によって基板上に塗布する。
【0139】
基板としてはアルミニウム、シリコン、チタン、タンタル、ガリウム、ゲルマニウム、鉄、ニッケル、亜鉛、インジウム、ホウ素、マンガン、リン、コバルトおよびジルコニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を含む基板、またはそれらが塗布面に形成された基板などが用いられるが、これらに限定されない。これらの中でも、サファイア(Al
2O
3)、シリコン(Si)、酸化シリコン(SiO
2)、窒化シリコン(SiN)、窒化ガリウム(GaN)、炭化シリコン(SiC)、ヒ素化ガリウム(GaAs)、リン化インジウム(InP)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化タンタル(TaN)、タンタル酸リチウム(LiTaO
3)、窒化ホウ素(BN)、窒化チタン(TiN)、および、チタン酸バリウム(BaTiO
3)からなる群より選ばれる基板が好ましい。
【0140】
塗布方法としてはスピンナを用いた回転塗布、スプレー塗布、ロールコーティングなどの方法がある。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃度、粘度などによって異なるが、通常、乾燥後の膜厚が0.1〜150μmであることが好ましい。
【0141】
シリコンウェハーなどの基板とエッチング用マスクレジスト組成物との接着性を高めるために、基板を前述のシランカップリング剤で前処理することもできる。例えば、シランカップリング剤をイソプロパノール、エタノール、メタノール、水、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、アジピン酸ジエチルなどの溶媒に0.5〜20重量%溶解させた溶液を、スピンコート、浸漬、スプレー塗布、蒸気処理などにより表面処理をする。場合によっては、その後50℃〜300℃までの熱処理を行い、基板とシランカップリング剤との反応を進行させる。
【0142】
次にエッチング用マスクレジスト組成物を塗布した基板を乾燥して、樹脂組成物被膜を得る。乾燥はオーブン、ホットプレート、赤外線などを使用し、50℃〜150℃の範囲で1分間〜数時間行うことが好ましい。
【0143】
次に、このエッチング用マスクレジスト組成物被膜に所望のパターンを有するマスクを通して化学線を照射し、露光する。露光に用いられる化学線としては紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、本発明では波長350nm以上450nm以下の光が好ましく、水銀灯のi線(波長365nm)、h線(波長405nm)、g線(波長436nm)を用いることが好ましい。
【0144】
エッチング用マスクレジスト組成物被膜のパターンを形成するには、露光後、現像液を用いて露光部を除去する。現像液としてはアルカリ現像液が好ましく、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、酢酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルカリ性を示す化合物の水溶液が好ましい。また場合によっては、これらのアルカリ水溶液にN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、ジメチルアクリルアミドなどの極性溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類などを単独あるいは数種を組み合わせたものを添加してもよい。現像後は水にてリンス処理をすることが好ましい。ここでもエタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類などを水に加えてリンス処理をしてもよい。
【0145】
得られたエッチング用マスクレジスト組成物被膜パターンをキュアすることにより、硬化パターンを得ることができる。例えば、ホットプレート、オーブンなどの加熱装置で100〜450℃の範囲で30秒〜2時間程度キュアすることで、硬化パターンが形成される。好ましくは120℃〜250℃、より好ましくは180〜230℃である。
【0146】
硬化パターンの断面形状は、矩形ではなく、曲面状であることが好ましく、特に半円状であることが好ましい。半円状であることで、光散乱が大きくなり発光素子の光取り出し効率を向上させることができる。
【0147】
ここでいう半円状とは、断面形状におけるパターン高さがパターン底辺の長さ以下で、断面形状が凸型突起の曲線で形成されている状態を指す。
【0148】
前記の本発明のエッチング用マスクレジスト組成物により形成した硬化パターンをマスクとしてエッチング処理を施すことにより、基板に所望の凹凸パターンを設けることができる。
【0149】
エッチング方法としては溶液によるウェットエッチング、ガスによるドライエッチングなどがあるが、得られる凹凸パターンの面内均一性の観点からドライエッチングが好ましく用いられる。
【0150】
ドライエッチング処理に用いるガスについては三塩化ボロン(BCl
3)、塩素(Cl
2)、四フッ化炭素(CF
4)、三フッ化メタン(CHF
3)、4−(ジフルオロメチレン)−2、3、3−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)シクロブテン(C
6F
8)、ヘキサフルオロアンチモン(SbF
6)、酸素(O
2)、アルゴン(Ar)などが使用されるが、基板のエッチング安定性の観点から塩素、三塩化ボロンを使用するのが好ましい。
【0151】
また、基板のドライエッチング速度を高めるため、ドライエッチング時の温度は100℃〜250℃であることが好ましく、120℃〜230℃であることがより好ましく、150℃〜200℃であることが最も好ましい。
【0152】
エッチング後の基板の凹凸パターンの断面形状は、矩形ではなく、曲面状であることが好ましく、特に半円状であることが好ましい。半円状であることで、光散乱が大きくなり発光素子の光取り出し効率を向上させることができる。
【0153】
ここでいう半円状とは、断面形状におけるパターン高さがパターン底辺の長さ以下で、断面形状が凸型突起の曲線で形成されている状態を指す。
【0154】
特に、マスクとなる硬化パターンの断面形状が半円状であることで、エッチング後の基板の凹凸パターンの断面形状も半円状のものが形成できるため好ましい。
【0155】
本発明のエッチング用マスクレジスト組成物により形成した硬化パターンおよびドライエッチング処理後のレジスト残渣は、レジスト剥離液を用いてドライエッチ後に除去する。
【0156】
除去方法としては、シャワー、ディップ、パドルなどの方法でレジスト剥離液に常温〜100℃で5秒〜24時間浸漬することが好ましい。
【0157】
レジスト剥離液としては、公知のレジスト剥離液を用いることができ、具体例としては剥離液104、剥離液105、剥離液106、SST−3(以上、商品名、東京応化工業(株)製)、EKC−265、EKC−270、EKC−270T(以上、商品名、デュポン(株)製)、N−300、N−321(以上、商品名、ナガセケムテックス(株)製)等が挙げられる。
【0158】
また、除去後は水あるいは有機溶媒でリンスすることが好ましく、必要であればホットプレート、オーブンなどの加熱装置で50℃〜150℃の範囲で乾燥ベークを行うこともできる。
【0159】
<発光素子(ダイオード)の製造方法>
本発明のエッチング用マスクレジスト組成物を用いて加工した凹凸パターンが形成された基板の凹凸面上に発光層を形成して、発光ダイオードを製造することができる。
【0160】
発光層としては、GaNまたはAlNからなるバッファー層、n型GaN層、InGaN発光層またはp型AlGaNからなるクラッド層、およびp型GaNコンタクト層からなる群より選ばれる少なくとも1層が好ましい例として挙げられる。
【0161】
例えば、加工後のサファイア基板を、有機金属気層成長装置(MOCVD装置、Metal Organic Chemical Vapar Deposition)に装着し、窒素ガス主成分雰囲気下で1000度以上の高温でサーマルクリーニングを行い、GaN低温バッファー層、n−GaN層、InGaN層、p−AlGaN層、p−GaN層を順に成長させる。その後、n−GaNをエッチングにより露出させ、n−GaN層、および、p−GaN層上にそれぞれ電極を形成する。電極を形成した基板をダイシングにより、素子分離を施すことでLED発光素子とすることができる。
【0162】
本発明の樹脂組成物は上記のn−GaN層の露出を目的としたドライエッチング用フォトレジストとしても好適に用いられる。
【実施例】
【0163】
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。なお、用いた化合物のうち、略語を使用しているものについて、以下に示す。
【0164】
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
GBL:γ−ブチロラクトン
各評価は以下の方法で行った。
【0165】
(1)イミド基当量の算出
イミド基当量については以下のように算出される。構造単位中のイミド基数をA(モル)、構造単位の分子量をB(g)とする。
【0166】
A、Bについては例えば下記構造単位の場合、それぞれA=2、B=534となる。
【0167】
【化19】
【0168】
また、下記構造単位の場合はA=2、B=836となる。
【0169】
【化20】
【0170】
イミド基当量はA/Bで表される値である。
【0171】
(2)重量平均分子量
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)装置Waters2690−996(日本ウォーターズ(株)製)を用い、展開溶媒をN−メチル−2−ピロリドンとして測定し、ポリスチレン換算で重量平均分子量(Mw)を計算した。
【0172】
(3)プリベーク後レジスト膜、レジスト硬化パターン膜、ドライエッチング前後の硬化パターン膜の膜厚
光干渉式膜厚計(大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM−602)を用いて、屈折率1.629で測定した。
【0173】
(4)感光感度
エッチング用マスクレジスト組成物を直径2インチの単結晶サファイアウェハーにスピンコーター(ミカサ(株)製1H−360S)を用いて任意の回転数でスピンコートした後、ホットプレート(アズワン(株)製HP−1SA)を用いて120℃で3分間プリベークし、膜厚3.0μmのエッチング用マスクレジスト組成物被膜を作製した。
【0174】
作製した該組成物被膜をi線ステッパー((株)ニコン社製NSR−2009i9C)を用いて、0〜500mJ/cm
2の露光量にて20mJ/cm
2ステップで露光した。露光に用いたレチクルはライン&スペースパターンで1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30、50、100μmが得られるものを使用した。
【0175】
露光した後、自動現像装置(滝沢産業(株)製AD−2000)を用いて2.38重量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液で60秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスした。パターン現像後に3μmのライン・アンド・スペースパターンが開口する露光量を感光感度とした。
【0176】
(5)キュア後硬化パターンの形状
(4)同様の方法によって現像まで行い、この基板をホットプレート(アズワン(株)製HP−1SA)を用いて所定の温度、時間でキュアして硬化パターン形成を行った。感光感度+20mJ/cm
2の露光量における3μmのラインパターンの断面をSEMで観察し、断面が半円状であれば良、そうでなければ不良とした。
【0177】
(6)ドライエッチング耐性
(5)と同様の方法によって硬化パターンの形成まで行い、このパターン付きサファイア基板をドライエッチング装置(サムコ(株)製RIE−200NL−101iPH)を用いて、所定の温度下において三塩化ボロンでエッチングした。
【0178】
ドライエッチング前後の硬化パターンの膜厚をそれぞれT
1、T
2、ドライエッチングによってエッチングされたサファイア基板の深さをT
3としたとき、エッチング選択比、(T
1−T
2)/T
3を算出し、選択比が高い程、高耐性とした。
【0179】
(7)ドライエッチング後の硬化パターン除去性
ドライエッチング後の硬化パターンを、剥離液106(東京応化工業(株)製、モノエタノールアミン:ジメチルスルホキシド=70:30)に常温で浸漬後、水で30秒間リンスを行った。その後、光学顕微鏡(ニコン(株)製OPTISHOT300)を用いて、基板上のエッチング用マスクレジスト組成物被膜パターンの残留有無を観察し、パターンを除去するのに最低必要な浸漬時間が短いほど、良好な除去性とした。
【0180】
(合成例1) ポリイミド(PI−01)の合成
乾燥窒素気流下、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(セントラル硝子(株)製、BAHF)15.9g(0.043モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(SiDA)0.62g(0.0025モル)をNMP130gに溶解した。ここに3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物(マナック(株)製、ODPA)15.5g(0.05モル)をNMP50gとともに加えて、40℃で2時間撹拌した。その後、3−アミノフェノール(東京化成(株)製)1.09g(0.01モル)を加え、40℃で2時間撹拌した。さらに、200℃で6時間撹拌を続けた。撹拌終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。さらに水2Lで3回洗浄を行い、集めたポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥し、ポリイミド(PI−01)を得た。PI−01のイミド基当量は0.0032モル/gであり、重量平均分子量は40000であった。
【0181】
(合成例2) ポリイミド(PI−02)の合成
ODPA15.5g(0.05モル)の代わりに2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(東レファインケミカル(株)製、i−BPDA)14.7g(0.05モル)を加えた以外は合成例1と同様にしてポリイミド(PI−02)を得た。PI−02のイミド基当量は0.0033モル/gであり、重量平均分子量は35000であった。
【0182】
(合成例3) ポリイミド(PI−03)の合成
ODPA15.5g(0.05モル)の代わりに無水ピロメリット酸(ダイセル化学(株)製、PMDA)10.9g(0.05モル)を加えた以外は合成例1と同様にしてポリイミド(PI−03)を得た。PI−03のイミド基当量は0.0037モル/gであり、重量平均分子量は50000であった。
【0183】
(合成例4) ポリイミド(PI−04)の合成
ODPA15.5g(0.05モル)の代わりに1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物(東京化成(株)製)13.4g(0.05モル)を加えた以外は合成例1と同様にしてポリイミド(PI−04)を得た。PI−04のイミド基当量は0.0034モル/gであり、重量平均分子量は40000であった。
【0184】
(合成例5) ポリイミド(PI−05)の合成
ODPA15.5g(0.05モル)の代わりに2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物(東京化成(株)製)26.0g(0.05モル)を加えた以外は合成例1と同様にしてポリイミド(PI−05)を得た。PI−05のイミド基当量は0.0024モル/gであり、重量平均分子量は45000であった。
【0185】
(合成例6) ポリイミド(PI−06)の合成
BAHF15.9g(0.043モル)、3−アミノフェノール1.09g(0.01モル)の代わりにBAHF17.4g(0.047モル)、3−アミノフェノール0.109g(0.001モル)を加えた以外は合成例1と同様にしてポリイミド(PI−06)を得た。PI−06のイミド基当量は0.0032モル/gであり、重量平均分子量は90000であった。
【0186】
(合成例7) ポリイミド(PI−07)の合成
BAHF15.9g(0.043モル)、3−アミノフェノール1.09g(0.01モル)の代わりにBAHF11.1g(0.03モル)、3−アミノフェノール3.82g(0.035モル)を加えた以外は合成例1と同様にしてポリイミド(PI−07)を得た。PI−07のイミド基当量は0.0033モル/gであり、重量平均分子量は4000であった。
【0187】
(合成例)8 ポリイミド(PI−08)の合成
3−アミノフェノール1.09g(0.01モル)の代わりに2−アミノアントラセン1.93g(0.01モル)を加えた以外は合成例1と同様にしてポリイミド(PI−08)を得た。PI−08のイミド基当量は0.0032モル/gであり、重量平均分子量は41000であった。
【0188】
(合成例9) ポリイミド(PI−09)の合成
3−アミノフェノール1.09g(0.01モル)、ODPA15.5g(0.05モル)の代わりに2−アミノアントラセン1.93g(0.01モル)、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(東レファインケミカル(株)製、i−BPDA)14.7g(0.05モル)を加えた以外は合成例1と同様にしてポリイミド(PI−09)を得た。PI−09のイミド基当量は0.0033モル/gであり、重量平均分子量は37000であった。
【0189】
(合成例10) ポリイミド前駆体(PAE−01)の合成
乾燥窒素気流下、BAHF15.9g(0.043モル)、SiDA0.62g(0.0025モル)をNMP200gに溶解した。ここにODPA15.5g(0.05モル)をNMP50gとともに加えて、40℃で2時間撹拌した。その後、3−アミノフェノール1.09g(0.01モル)を加え、40℃で2時間撹拌した。さらに、ジメチルホルアミドジメチルアセタール(三菱レイヨン(株)製、DFA)3.57g(0.03モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下し、滴下後、40℃で2時間、ついで100℃で0.5時間撹拌を続けた。撹拌終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。さらに水2Lで3回洗浄を行い、集めたポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥し、ポリイミド前駆体(PAE−01)を得た。このポリイミド前駆体の重量平均分子量は42000であった。
【0190】
(合成例11) ヒドロキシル基含有ジアミン化合物(DA−01)の合成
BAHF18.3g(0.05モル)をアセトン100mL、プロピレンオキシド(東京化成(株)製)17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに3−ニトロベンゾイルクロリド(東京化成(株)製)20.4g(0.11モル)をアセトン100mLに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間撹拌し、その後室温に戻した。析出した白色固体をろ別し、50℃で真空乾燥した。
【0191】
得られた白色固体30gを300mLのステンレスオートクレーブに入れ、メチルセルソルブ250mLに分散させ、5%パラジウム−炭素(和光純薬工業(株)製)を2g加えた。ここに水素を風船で導入して、還元反応を室温で行った。約2時間後、風船がこれ以上しぼまないことを確認して反応を終了させた。反応終了後、濾過して触媒であるパラジウム化合物を除き、ロータリーエバポレーターで濃縮し、下記式で表されるヒドロキシル基含有ジアミン化合物(DA−01)を得た。
【0192】
【化21】
【0193】
(合成例12) ポリイミド前駆体(PAE−02)の合成
乾燥窒素気流下、合成例11で得られたヒドロキシル基含有ジアミン化合物(DA−01)25.7g(0.043モル)、SiDA0.62g(0.0025モル)をNMP200gに溶解した。ここにODPA15.5g(0.05モル)をNMP50gとともに加えて、40℃で2時間撹拌した。その後、4−エチニルアニリン(東京化成(株)製)1.17g(0.01モル)を加え、40℃で2時間撹拌した。さらに、DFA3.57g(0.03モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下し、滴下後、40℃で2時間撹拌を続けた。撹拌終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。さらに水2Lで3回洗浄を行い、集めたポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥し、ポリイミド前駆体(PAE−02)を得た。このポリイミド前駆体の重量平均分子量は45000であった。
【0194】
(合成例13) ナフトキノンジアジド化合物(QD−01)の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−PA(商品名、本州化学工業(株)製)21.23g(0.05mol)と4−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド37.62g(0.14mol)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温とした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン15.58g(0.154mol)を系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入させた。その後、析出した沈殿を濾過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、下記構造のナフトキノンジアジド化合物(QD−01)を得た。
【0195】
【化22】
【0196】
(合成例14) ノボラック樹脂(NV−01)の合成
乾燥窒素気流下、メタクレゾール57g(0.6モル)、パラクレゾール38g(0.4モル)、37重量%ホルムアルデヒド水溶液75.5g(ホルムアルデヒド0.93モル)、シュウ酸二水和物0.63g(0.005モル)、メチルイソブチルケトン264gを仕込んだ後、油浴中に浸し、反応液を還流させながら、4時間重縮合反応を行った。その後、油浴の温度を3時間かけて昇温し、その後に、フラスコ内の圧力を30〜50mmHgまで減圧し、揮発分を除去し、溶解している、樹脂を室温まで冷却して、アルカリ可溶性のノボラック樹脂(NV−01)のポリマー固体85gを得た。
【0197】
(実施例1)
合成例1で得られたポリイミド(PI−01)10g(100重量部)、合成例9で得られたナフトキノンジアジド化合物(QD−01)2.0g(20重量部)、溶剤としてGBLを41.3g混合、攪拌した後、0.5μmのフィルターで濾過してエッチング用マスクレジスト組成物を調製した。この組成物について前記(1)〜(7)の評価方法にて評価を実施した。硬化パターン形成のキュア条件(レジスト硬化条件)は160℃で5分、ドライエッチング時の温度は150℃とした。結果を表1に示す。
【0198】
(実施例2〜20、比較例1〜4)
実施例1と同様に、エッチング用マスクレジスト組成物を調整し、評価を行った。組成、レジスト硬化条件、ドライエッチング時の温度、各評価結果を表1に示す。なお、表1中の化合物PAG−01、PHH−01はそれぞれ下記構造の化合物である。
【0199】
【化23】
【0200】
【表1】