特許第6973335号(P6973335)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6973335
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年11月24日
(54)【発明の名称】過電流検出装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 1/00 20070101AFI20211111BHJP
   H03K 17/12 20060101ALI20211111BHJP
   H03K 17/08 20060101ALI20211111BHJP
   H03K 17/567 20060101ALI20211111BHJP
【FI】
   H02M1/00 L
   H02M1/00 H
   H03K17/12
   H03K17/08 Z
   H03K17/567
【請求項の数】1
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-166921(P2018-166921)
(22)【出願日】2018年9月6日
(65)【公開番号】特開2020-43628(P2020-43628A)
(43)【公開日】2020年3月19日
【審査請求日】2021年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】特許業務法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】末永 翔平
【審査官】 須藤 竜也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−184077(JP,A)
【文献】 特開2015−82926(JP,A)
【文献】 特開2018−88639(JP,A)
【文献】 特開2019−187003(JP,A)
【文献】 特開2014−138521(JP,A)
【文献】 特開2013−17092(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第102015220268(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 1/00
H03K 17/12
H03K 17/08
H03K 17/567
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列に接続された複数のパワー半導体のいずれかに過電流が生じているのを検出する過電流検出装置であって、
前記複数のパワー半導体のセンス電流を第1閾値と比較し、該第1閾値より大きいセンス電流のパワー半導体を検出する検出回路と、
前記複数のパワー半導体のセンス電流の平均値を前記第1閾値より大きな第2閾値と比較し、前記平均値が前記第2閾値より大きいときに前記複数のパワー半導体のいずれかに過電流が生じていると判定する判定回路と、
前記検出回路による検出結果と前記過電流判定回路による判定結果とに基づいて過電流が生じているパワー半導体を特定する特定回路と、
を備える過電流検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、過電流検出装置に関し、詳しくは、並列に接続された複数のパワー半導体のいずれかに過電流が生じているのを検出する過電流検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パワー半導体の過電流を検出する技術としては、パワー半導体のセンス電流の検出値を過電流を判定する判定値と比較した出力をディレイ回路を介して駆動回路に帰還するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、こうしたディレイ回路(フィルタ)を用いることによってノイズを除去し、過電流の誤検出を防止している。
【0003】
また、並列接続された2つのパワー半導体のセンス電流をその平均値と比較するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。この技術では、平均値より大きなセンス電流のパワー半導体に過電流が生じていると特定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平03−40517号公報
【特許文献2】特開2002−142444号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前者の技術(特許文献1の技術)では、パワー半導体を複数並列に駆動させる場合には、いずれかのパワー半導体に過電流が生じたときに誤検出を生じる場合がある。パワー半導体を並列接続すると、並列接続による構成に起因する寄生パラメータによりセンス電流にアンバランスが生じる。この電流アンバランスは、検出精度の悪化を招き、いずれかのパワー半導体に過電流が生じたときに誤検出を生じさせてしまう。
【0006】
後者の技術(特許文献2の技術)では、センス電流と平均値との比較により判定しているから、単に大きなセンス電流のパワー半導体を特定することができるに過ぎず、そのパワーは半導体に過電流が生じているか否かを正確に判定することは困難となる。
【0007】
本発明の過電流検出装置は、並列に接続された複数のパワー半導体のいずれかに過電流が生じているのを精度良く検出することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の過電流検出装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0009】
本発明の過電流検出装置は、
並列に接続された複数のパワー半導体のいずれかに過電流が生じているのを検出する過電流検出装置であって、
前記複数のパワー半導体のセンス電流を第1閾値と比較し、該第1閾値より大きいセンス電流のパワー半導体を検出する検出回路と、
前記複数のパワー半導体のセンス電流の平均値を前記第1閾値より大きな第2閾値と比較し、前記平均値が前記第2閾値より大きいときに前記複数のパワー半導体のいずれかに過電流が生じていると判定する判定回路と、
前記検出回路による検出結果と前記判定回路による判定結果とに基づいて過電流が生じているパワー半導体を特定する特定回路と、
を備えることを要旨とする。
【0010】
この本発明の過電流検出装置では、検出回路により、並列に接続された複数のパワー半導体のセンス電流を第1閾値と比較し、第1閾値より大きいセンス電流のパワー半導体を検出する。また、判定回路により、複数のパワー半導体のセンス電流の平均値を第1閾値より大きな第2閾値と比較し、平均値が第2閾値より大きいときに複数のパワー半導体のいずれかに過電流が生じていると判定する。そして、特定回路により、検出回路による検出結果と判定回路による判定結果とに基づいて過電流が生じているパワー半導体を特定する。即ち、判定回路により各パワー半導体のいずれかに過電流が生じていると判定したときに検出回路により検出された第1閾値より大きいセンス電流のパワー半導体に過電流が生じていると特定するのである。これにより、並列に接続された複数のパワー半導体のいずれかに過電流が生じているのを精度良く検出することができる。
【0011】
こうした本発明の過電流検出装置において、前記過電流判定回路の出力を遅延して前記特定回路に入力する遅延回路を備えるものとしてもよい。また、前記過電流判定回路は各パワー半導体のセンス電流の平均値を遅延して前記第2閾値と比較する遅延回路を備えるものとしてもよい。これらのように遅延回路(フィルタ)を用いることにより、ノイズによる誤検出を抑制することができる。
【0012】
また、本発明の過電流検出装置において、各パワー半導体のセンス電流が前記第2閾値より大きな第3閾値より大きいときに該第3閾値より大きいセンス電流に対応するパワー半導体に短絡が生じていると検出する短絡検出回路を備えるものとしてもよい。こうすれば、パワー半導体の短絡を検出することができる。この場合、短絡検出回路の出力を遅延する遅延回路を備えるものとしてもよい。こうすれば、短絡検出におけるノイズによる誤検出を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施例としての過電流検出装置20の構成の概略を示す構成図である。
図2】変形例の過電流検出装置120の構成の概略を示す構成図である。
図3】変形例の過電流検出装置220の構成の概略を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
【実施例】
【0015】
図1は、本発明の一実施例としての過電流検出装置20の構成の概略を示す構成図である。実施例の過電流検出装置20は、図示するように、駆動/遮断切り替え回路10により駆動や遮断が行なわれる並列接続されたパワー半導体Q1,Q2(例えば、IGBTなど)のいずれかに過電流の発生を検出して駆動/遮断切り替え回路10に出力する回路として構成されている。実施例の過電流検出装置20は、検出回路30と、平均値回路40と、判定回路50と、遅延回路60と、特定回路70とを備える。なお、パワー半導体Q1,Q2のコレクタ電流(センス電流)は、図示するように、センス電流線が抵抗R1,R2を介して接地されていることにより、電圧として検出することができるようになっている。以下、このセンス電流を反映する電圧をセンス信号と称する。実施例では、抵抗R1,R2は同一の値とした。
【0016】
検出回路30は、第1比較器32と、第2比較器34とを備える。第1比較器32のマイナス側入力端子にはパワー半導体Q1からのセンス信号が入力されており、プラス側入力端子には基準電位V1が入力されている。第1比較器32は、パワー半導体Q1からのセンス信号が基準電位V1より大きいときにHi信号を出力し、逆にパワー半導体Q1からのセンス信号が基準電位V1より小さいときにLow信号を出力する。基準電位V1は、パワー半導体Q1のコレクタ電流の通常範囲の上限電流より若干大きな電流が流れたときのセンス信号に相当する電位として設定されている。このため、第1比較器32からHi信号が出力されたときには、パワー半導体Q1に過電流が発生している可能性があると判断することができる。第2比較器34のマイナス側入力端子にはパワー半導体Q2からのセンス信号が入力されており、プラス側入力端子には基準電位V1が入力されている。第2比較器34は、パワー半導体Q2からのセンス信号が基準電位V1より大きいときにHi信号を出力し、逆にパワー半導体Q2からのセンス信号が基準電位V1より小さいときにLow信号を出力する。第2比較器34からHi信号が出力されたときには、パワー半導体Q2に過電流が発生している可能性があると判断することができる。
【0017】
平均値回路40は、比較器42と、反転器44と、抵抗R3,R4,R5とを備える。比較器44のマイナス側入力端子には、パワー半導体Q1からのセンス信号が抵抗R3を介して入力されていると共にパワー半導体Q2からのセンス信号が抵抗R4を介して入力されている。また、比較器44のプラス側入力端子には仮想接地が接続されている。比較器44の出力端子は、抵抗R5を介してマイナス側入力端子が接続されている。こうした負帰還回路によりマイナス側入力端子とプラス側入力端子との電位は等しく、仮想接地により0Vとなる。このため、抵抗R3と抵抗R4とに流れる電流を加算した電流が抵抗R5に流れる。実施例では、抵抗R3と抵抗R4とを等しい値とし、抵抗R5を抵抗R3の半分の値とした。このため、パワー半導体Q1,Q2からのセンス信号(電圧)の平均の反転値が比較器42から出力される。反転器44は、入力した信号の符号を反転する周知の反転器として構成されており、比較器42からの出力信号が入力されている。これらのことから、平均値回路40からは、パワー半導体Q1,Q2からのセンス信号(電圧)の平均値が出力される。
【0018】
判定回路50は、比較器52を備える。比較器52のマイナス側入力端子には平均値回路40からの出力(パワー半導体Q1,Q2からのセンス信号(電圧)の平均値)が入力されており、プラス側入力端子には基準電位V2が入力されている。したがって、判定回路50からは、パワー半導体Q1,Q2からのセンス信号(電圧)の平均値が基準電位V2より大きいときにHi信号を出力し、逆にパワー半導体Q1,Q2からのセンス信号(電圧)の平均値が基準電位V2より小さいときにLow信号を出力する。基準電位V2は、基準電位V1より大きな値として設定されている。このため、比較器52からHi信号が出力されたときには、パワー半導体Q1,Q2のいずれかに過電流が発生していると判定することができる。
【0019】
遅延回路60は、入力された信号を一定時間遅延して出力する周知の回路として構成されており、判定回路50からの出力信号が入力されている。
【0020】
特定回路70は、第1アンド回路72と、第2アンド回路74とを備える。第1アンド回路72は、論理積を演算する周知のアンド回路として構成されており、検出回路50の第1比較器32からの出力信号と、遅延回路60からの出力信号とが入力されている。したがって、第1アンド回路72は、パワー半導体Q1からのセンス信号が基準電位V1より大きく、且つ、パワー半導体Q1,Q2からのセンス信号(電圧)の平均値が基準電位V2より大きいときにHi信号を出力する。このことから、第1アンド回路72の出力信号がHi信号のときは、パワー半導体Q1に過電流が発生しているときとなる。第1アンド回路72からの出力信号は、駆動/遮断切り替え回路10に入力されている。
【0021】
第2アンド回路74も第1アンド回路72と同様に、論理積を演算する周知のアンド回路として構成されており、検出回路50の第2比較器34からの出力信号と、遅延回路60からの出力信号とが入力されている。したがって、第2アンド回路74は、パワー半導体Q2からのセンス信号が基準電位V1より大きく、且つ、パワー半導体Q1,Q2からのセンス信号(電圧)の平均値が基準電位V2より大きいときにHi信号を出力する。このことから、第2アンド回路74の出力信号がHi信号のときは、パワー半導体Q2に過電流が発生しているときとなる。第2アンド回路74からの出力信号は、駆動/遮断切り替え回路10に入力されている。
【0022】
次に、こうして構成された実施例の過電流検出装置20の動作について説明する。いま、パワー半導体Q1に過電流が発生したときを考える。このとき、検出回路30の第1比較器32からHi信号が出力されると共に、判定回路50からHi信号が出力される。このため、特定回路50の第1アンド回路72からHi信号が駆動/遮断切り替え回路10に出力される。第1アンド回路72からHi信号が出力されるときは、パワー半導体Q1からのセンス信号が基準電位V1より大きく、且つ、パワー半導体Q1,Q2からのセンス信号(電圧)の平均値が基準電位V2より大きいときであるから、駆動/遮断切り替え回路10は、パワー半導体Q1に過電流が発生していると判断し、パワー半導体Q1を遮断する。
【0023】
次に、パワー半導体Q2に過電流が発生したときを考える。このとき、検出回路30の第2比較器34からHi信号が出力されると共に、判定回路50からHi信号が出力される。このため、特定回路50の第2アンド回路74からHi信号が駆動/遮断切り替え回路10に出力される。第2アンド回路74からHi信号が出力されるときは、パワー半導体Q2からのセンス信号が基準電位V1より大きく、且つ、パワー半導体Q1,Q2からのセンス信号(電圧)の平均値が基準電位V2より大きいときであるから、駆動/遮断切り替え回路10は、パワー半導体Q2に過電流が発生していると判断し、パワー半導体Q1を遮断する。
【0024】
以上説明した実施例の過電流検出装置20では、検出回路30によりパワー半導体Q1,Q2のうち過電流が発生している可能性のあるパワー半導体を検出し、平均値回路40と判定回路50とによりパワー半導体Q1,Q2のうちのいずれかに過電流が発生しているのを判定する。そして、特定回路70により検出回路30の検出結果と平均値回路40および判定回路50による判定結果とに基づいて過電流の発生と過電流が発生しているパワー半導体とを特定する。これにより、並列に接続されたパワー半導体Q1,Q2のいずれかに過電流が生じているのを精度良く検出することができる。遅延回路60により判定回路50の出力信号を遅延して特定回路70の第1アンド回路72および第2アンド回路74に入力するから、ノイズにより一時的に判定回路70によりパワー半導体Q1,Q2のうちのいずれかに過電流が発生しているとする誤検出を抑制することができる。
【0025】
実施例の過電流検出装置20では、判定回路50の出力信号を遅延して特定回路70に入力するように判定回路50の後段に遅延回路60を設けるものとしたが、図2の変形例の過電流検出装置120に示すように、平均値回路40からの出力信号を遅延して判定回路50に入力するように平均値回路40と判定回路50との間に遅延回路60を設けるものとしてもよい。なお、遅延回路60はノイズによる誤検出を抑制するために設けているものであるから、ノイズによる誤検出が生じない場合には不要である。
【0026】
実施例の過電流検出装置20では、パワー半導体Q1,Q2のうちのいずれかに過電流が発生しているのを過電流が発生しているのを精度良く検出するものとして構成したが、図3の変形例の過電流検出装置220に示すように、パワー半導体Q1,Q2のうちのいずれかに短絡が生じているのを検出する短絡検出回路80を備えるものとしてもよい。
【0027】
短絡検出回路80は、第1比較器82と、第2比較器84とを備える。第1比較器82のマイナス側入力端子にはパワー半導体Q1からのセンス信号が入力されており、プラス側入力端子には基準電位V3が入力されている。第1比較器82は、パワー半導体Q1からのセンス信号が基準電位V3より大きいときにHi信号を出力し、逆にパワー半導体Q1からのセンス信号が基準電位V3より小さいときにLow信号を出力する。基準電位V3は、過電流を判定する基準電位V2より大きな電位として設定されている。このため、第1比較器82からHi信号が出力されたときには、パワー半導体Q1に短絡が発生していると判断することができる。第1比較器82からの出力信号は遅延回路86(ノイズ除去フィルタ)を介して駆動/遮断切り替え回路10に入力されている。このため、駆動/遮断切り替え回路10は、第1比較器82からHi信号を入力したときに、パワー半導体Q1に短絡が発生していると判断し、これに対処することができる。
【0028】
第2比較器84のマイナス側入力端子にはパワー半導体Q2からのセンス信号が入力されており、プラス側入力端子には基準電位V3が入力されている。第2比較器84は、パワー半導体Q2からのセンス信号が基準電位V3より大きいときにHi信号を出力し、逆にパワー半導体Q2からのセンス信号が基準電位V3より小さいときにLow信号を出力する。このため、第2比較器84からHi信号が出力されたときには、パワー半導体Q2に短絡が発生していると判断することができる。第2比較器84からの出力信号は遅延回路88(ノイズ除去フィルタ)を介して駆動/遮断切り替え回路10に入力されている。このため、駆動/遮断切り替え回路10は、第2比較器84からHi信号を入力したときに、パワー半導体Q2に短絡が発生していると判断し、これに対処することができる。
【0029】
こうして構成された変形例の過電流検出装置220では、パワー半導体Q1,Q2のうちのいずれかに過電流が発生しているのを過電流が発生しているのを精度良く検出することができると共に、パワー半導体Q1,Q2のうちのいずれかに短絡が生じているのも精度良く検出することができる。
【0030】
実施例の過電流検出装置20では、並列接続されたパワー半導体として2個のパワー半導体Q1,Q2を備えるものに適用して説明したが、3個以上のパワー半導体を並列接続したものに適用するものとしてもよい。この場合、検出回路は、各パワー半導体毎に比較器によりセンス信号と基準電位V1とを比較するものとし、平均値回路は、各パワー半導体のセンス信号の平均値を基準電位V2と比較するものとすればよい。なお、平均値回路は、各パワー半導体のセンス信号のうちの2つのセンス信号の各組み合わせの平均値を基準電位V2と比較し、いずれか1つの組み合わせの平均値が基準電位V2より大きいときにHi信号を出力する回路としてもよい。
【0031】
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、過電流検出装置の製造産業などに利用可能である。
【符号の説明】
【0033】
10 駆動/遮断切り替え回路、20,120,220 過電流検出装置、30 検出回路、32 第1比較器、34 第2比較器、40 平均値回路、42 比較器、44 反転器、50 判定回路、52 比較器、60 遅延回路、70 特定回路、72 第1アンド回路、74 第2アンド回路、80 短絡検出回路、82 第1比較器、84 第2比較器、86,88 遅延回路、Q1,Q2 パワー半導体、R1〜R5 抵抗。
図1
図2
図3