(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記圃場にて使用される通信端末からの指示操作情報に基づいて、前記圃場領域を登録する設定画面に関する情報、あるいは、前記圃場領域の営農状態を提示する提示画面に関する情報を、前記通信端末に送信する送信手段
をさらに備える請求項1または2に記載の制御装置。
前記圃場にて使用される通信端末からの指示操作情報に基づいて、前記圃場領域での営農履歴を提示する設定画面に関する情報、あるいは、前記圃場における営農作業を提示する提示画面に関する情報を前記通信端末に送信する送信手段
をさらに備える請求項1または2に記載の制御装置。
制御装置によって、圃場における作業者が携帯している位置情報取得手段が取得した位置情報を受信し、受信した前記位置情報を蓄積手段に蓄積し、前記蓄積手段に蓄積された前記位置情報に基づいて、圃場識別子に対応する圃場領域を、前記圃場を含む地図に生成し、前記圃場領域を修正する指示操作情報を通信端末から受信した場合に前記圃場領域を拡大して前記圃場領域を前記通信端末に表示し、前記通信端末においてなされた修正に基づいて前記圃場領域を修正する制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素は単なる例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、各ブロック図において、矢印は、ある信号(データ、情報)の流れの方向の一例を表しているので、矢印と逆の方向に、ある信号(データ、情報)が進んでもよい。
【0017】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての制御装置100について、
図1を用いて説明する。制御装置100は、営農支援をする装置である。
【0018】
図1に示すように、制御装置100は、受信部101と、第1蓄積部102と、生成部103と、を含む。受信部101は、圃場における作業者が携帯する位置情報取得部110が取得した位置情報を受信する。第1蓄積部102は、受信部101が受信した位置情報を蓄積する。生成部103は、蓄積された位置情報に基づいて、地図画像133に重畳するよう圃場識別子132が表す圃場領域131を生成する。
【0019】
本実施形態によれば、圃場における作業者が携帯する位置情報取得部が取得した位置情報に基づいて圃場領域を生成するので、精度の高い圃場領域の判定をすることができる。
【0020】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る制御装置としての圃場管理装置を有する営農支援システムについて説明する。本実施形態に係る営農支援システムにおいては、圃場における作業者が携帯する位置情報取得部210(
図2、後述する)が取得した位置情報に基づいて、圃場識別子が表す圃場領域を地図上に生成して、圃場において作業者が営農支援に使用する通信端末に圃場領域を識別可能に表示する。そして、作業者による圃場領域を主キー(Primary Key)とした営農支援への登録の指示操作情報に基づいて、圃場領域を登録する場合に用いる設定画面に関する情報が通信端末に提示される。そのため、圃場における作業者の登録処理が間違いなく円滑に実現される。
【0021】
《営農支援システム》
図2および
図3を参照して、本実施形態の営農支援システム200の構成および動作を説明する。
【0022】
(概要)
図2は、本実施形態に係る営農支援システム200の構成および動作の概要を示す図である。
【0023】
営農支援システム200は、位置情報取得部210と、制御装置としての圃場管理装置220と、通信端末230と、圃場情報データベース240と、地図情報データベース250と、を備える。圃場情報データベース240と、地図情報データベース250と、は圃場管理装置220に含まれていてもよい。
【0024】
位置情報取得部210は、圃場において作業者が携帯する様々な機器に搭載された、例えばGPS(global Positioning System)機能であってよい。位置情報取得部210は、
図2のように、スマートフォンやタブレット、あるいは、ウェアラブル機器、あるいは、営農機械等に搭載される。なお、位置情報取得部210は、位置情報を取得して発信する機能を有する単純な機器であってもよい。圃場管理装置220は、圃場に関して圃場情報データベース240に蓄積された情報、および、地図情報データベース250に保持された地図情報を用いて、位置情報取得部210から位置情報を取得して、取得した位置情報に基づき圃場領域を生成する。圃場管理装置220は、生成した圃場領域が地図に重畳された画像情報を作成し、作成した画像情報を作業者の通信端末230に表示する。さらに、圃場管理装置220は、通信端末230に表示された圃場領域が指示されることによって、当該圃場領域に関する営農支援を要請する。本実施形態において、圃場管理装置220は、圃場に関する営農支援アプリケーションに登録する処理に応答して、作業者が簡単な操作で圃場を登録できる圃場登録画面233を提供する。
【0025】
通信端末230は、圃場の作業者が使用する、例えば、スマートフォンやタブレット、あるいは、PC(Personal Computer)である。通信端末230は、圃場管理装置220が提供する営農支援アプリケーションに接続すると、圃場管理装置220が位置情報に基づき生成した圃場領域が、地図上に重畳されて表示される。圃場の作業者が表示画面に含まれている、作業者自身の圃場領域231と登録処理メニュー232とが指示されるのに応じて、圃場管理装置220は、圃場領域231を登録する場合に用いる圃場登録画面233を表示する。圃場登録画面233には、基本的な圃場領域231に関する情報が表示される。作業者は、当該情報が正しいかを判断し、判断した結果に基づき、修正ボタン234を押すことによって修正入力を開始するか、確定画面にて登録ボタン235を押すことによって圃場領域231に関する登録を完了するかを判断する。圃場領域231に関する情報としては、例えば、所有者情報、作付け情報、営農情報、収穫情報やその履歴などが含まれる。
【0026】
(動作シーケンス)
図3は、本実施形態に係る営農支援システム200の動作手順を示すシーケンス図である。
【0027】
位置情報取得部210と圃場管理装置220との間では、ステップS301にて、位置情報収集アプリケーションが起動される。なお、通信端末230が位置情報の収集に関与する(または、中継する)場合には、位置情報収集アプリケーションに通信端末230が追加される。位置情報取得部210は、ステップS303にて、位置情報を取得し、取得した位置情報を圃場管理装置220に送信する。必要であれば、通信端末230は、ステップS304にて、位置情報を、圃場管理装置220に送信する処理を中継する。圃場管理装置220は、ステップS305にて、収集した位置情報を蓄積する。
【0028】
圃場管理装置220は、ステップS311にて、収集した位置情報に基づいて圃場領域を生成する。圃場管理装置220は、ステップS313にて、圃場情報データベース240から圃場情報を取得して、生成された圃場領域の圃場ID(identifier)を、該圃場情報に基づき付与する。そして、圃場管理装置220は、ステップS315にて、地図情報データベース250から取得した地図に圃場領域を重ね合わせることによって、当該圃場領域が識別可能である地図画像を生成する。
【0029】
一方、通信端末230と圃場管理装置220との間においては、ステップS321にて、圃場管理アプリケーションが起動される。圃場管理装置220は、ステップS323にて、ステップS315に示された処理に従い生成された圃場領域をマッピングした地図画像を、圃場管理アプリケーションに関する立ち上げ画面として、通信端末230に送信する。通信端末230は、ステップS325にて、受信したマッピングした地図画像を表示する。
【0030】
通信端末230は、ステップS327にて、作業者が選択した圃場領域と、当該圃場領域に関する登録処理との指示に応じて、圃場管理装置220に圃場登録画面を要求する。圃場管理装置220は、ステップS329にて、通信端末230が圃場登録画面を要求するのに応じて、圃場情報データベース240から圃場情報を取得する。圃場管理装置220は、作業者が選択した圃場領域に関して収集された圃場情報を含む圃場登録画面を生成し、生成した圃場登録画面を通信端末230に送信する。
【0031】
ステップS331にて、通信端末230は、作業者が圃場登録画面にて行った所望の操作に応じて、圃場領域に関する圃場登録処理を圃場管理装置220に対して指示する。圃場管理装置220は、ステップS333にて、作業者の圃場領域に関する圃場登録処理を実行する。
【0032】
《圃場管理装置の機能構成》
図4は、本実施形態に係る制御装置としての圃場管理装置220の機能構成を示すブロック図である。
【0033】
圃場管理装置220は、通信制御部401と、位置情報受信部402と、位置情報データベース403と、圃場領域生成部404と、圃場情報取得部405と、圃場識別子付与部406と、圃場領域データベース407と、を備える。また、圃場管理装置220は、地図情報取得部408と、マッピング画像生成部409と、マッピング画像提供部410と、を備える。さらに、圃場管理装置220は、圃場登録処理部411と、圃場登録処理部411に含まれる圃場登録画面生成部412と、圃場登録データベース413と、を備える。
【0034】
通信制御部401は、位置情報取得部210および通信端末230との通信を制御する。また、圃場情報データベース240や地図情報データベース250が独立した情報提供のプロバイダなどであれば、通信制御部401は、それらとの通信を制御する。
【0035】
位置情報受信部402は、位置情報取得部210から送信される位置情報を、通信制御部401を介して受信する。位置情報データベース403は、位置情報受信部402からの位置情報を、必要であれば位置情報取得部210の識別子に関連付けて登録する。圃場領域生成部404は、位置情報データベース403に蓄積された位置情報から圃場領域を生成する。
【0036】
圃場情報取得部405は、圃場情報データベース240から圃場情報、本例であれば圃場を識別する識別子を、通信制御部401を介して取得する。圃場識別子付与部406は、圃場領域生成部404が生成した圃場領域に圃場識別子(以下、圃場ID)を付与する。圃場領域データベース407は、圃場IDによって検索可能に圃場領域を格納する。かかる圃場領域データベース407を参照すれば、逆に、圃場領域から圃場IDを検索することが可能であり、さらに、以降の圃場領域の指示から圃場情報を取得することも可能である。
【0037】
地図情報取得部408は、地図情報データベース250から注目する圃場領域を含む地図情報を取得する。マッピング画像生成部409は、圃場領域データベース407に蓄積された圃場領域を地図上にマッピングして、マッピング画像を生成する。マッピング画像提供部410は、マッピング画像生成部409が生成したマッピング画像を、圃場管理アプリケーションを起動した通信端末230に提供する。
【0038】
圃場登録処理部411は、通信端末230が圃場管理アプリケーションを起動してマッピング画像が表示された状態にて、対象とする圃場領域と登録処理とが指示された場合に、指示された圃場領域の圃場IDに基づき、圃場登録画面生成部412により圃場情報データベース240の圃場情報を参照した圃場登録画面を生成する。圃場登録処理部411は、生成した圃場登録画面を通信端末230に提供する。そして、圃場登録処理部411は、通信端末230から受け取った圃場登録情報を取得する。圃場登録データベース413は、圃場の作業者が通信端末230から登録指示した圃場情報を検索可能に登録する。以降の圃場管理アプリケーションによる営農支援処理においては、この圃場登録情報が利用される。
【0039】
《通信端末の機能構成》
図5は、本実施形態に係る通信端末230の機能構成を示すブロック図である。
【0040】
通信端末230は、通信制御部501と、アプリケーション取得部502と、アプリケーションデータベース503と、アプリケーション実行部504と、表示部505と、操作部506と、を備える。
【0041】
通信制御部501は、制御装置としての圃場管理装置220と通信端末230との間の通信を制御する。アプリケーション取得部502は、通信端末230が実行するアプリケーションをサーバ(本例では、圃場管理装置220)から通信制御部501を介して取得する。アプリケーションデータベース503は、通信端末230が実行する圃場管理アプリケーションを含むアプリケーションを格納する。アプリケーション実行部504は、アプリケーションデータベース503に格納されているアプリケーションを実行する。表示部505は、通信端末230から受け取った通知情報を表示する。操作部506は、通信端末230に対する操作指示を受け付ける。
【0042】
以下、本例の圃場管理アプリケーションを実行した場合の、アプリケーション実行部504の機能構成を示す。アプリケーション実行部504は、マッピング画像取得部541と、表示制御部542と、メニュー選択部543と、圃場登録画面取得部544と、圃場登録画面表示制御部545と、圃場登録指示部546と、を有する。
【0043】
マッピング画像取得部541は、圃場管理アプリケーションの起動時に、地図に圃場領域を重畳したマッピング画像を圃場管理装置220から取得する。表示制御部542は、マッピング画像取得部541が取得したマッピング画像、および、メニュー画像を表示部505に表示する処理を制御する。メニュー選択部543は、操作部506により選択されたメニューの実行を指示する。本実施形態においては、圃場登録処理を実行するとする。圃場登録画面取得部544は、メニュー選択部543の指示に従い、圃場管理装置220に対して圃場登録画面を要求し、要求した当該圃場登録画面を、圃場管理装置220から取得する。圃場登録画面表示制御部545は、取得された圃場登録画面を表示部505に表示するよう制御する。圃場登録指示部546は、操作部506に入力された操作に従って、圃場登録画面を介して圃場を登録する。
【0044】
(位置情報データベース)
図6Aは、本実施形態に係る位置情報データベース403の構成を示す図である。位置情報データベース403は、位置情報取得部210が取得した位置情報であって、圃場管理装置220が収集した位置情報を蓄積することができる。位置情報データベース403に蓄積された位置情報は、圃場領域を生成する基として使用される。
【0045】
位置情報データベース403は、位置取得機器ID611に関連付けて、位置情報の取得日時612と、位置情報613とを記憶する。通信端末230が中継処理した場合には、位置情報データベース403は、位置取得機器ID611に関連付けて、通信端末614を記憶する。
【0046】
(圃場領域データベース)
図6Bは、本実施形態に係る圃場領域データベース407の構成を示す図である。圃場領域データベース407は、収集した位置情報に基づき生成された圃場領域に関する圃場領域情報621を圃場ID622に関連付けて登録する。圃場領域データベース407は、さらに、圃場領域情報621が表す圃場領域を地図に重畳した画像を生成する。圃場領域データベース407によって生成された画像は、通信端末230から受け取った、圃場領域に関する指示に基づいて、圃場情報を取得する処理にて使用される。
【0047】
圃場領域データベース407は、生成された圃場領域情報621と、圃場ID622とを関連付けて格納する。生成された圃場領域情報621は、例えば、圃場領域の輪郭線情報、圃場領域の中心情報、他の圃場領域との接続情報、などを含む。
【0048】
(圃場登録データベース)
図6Cは、本実施形態に係る圃場登録データベース413の構成を示す図である。圃場登録データベース413は、通信端末230から圃場登録に関する指示を受けた場合に、通信端末230を使用する作業者の圃場に関する登録情報を格納する。
【0049】
圃場登録データベース413は、登録された圃場ID631に関連付けて、圃場の登録日632と、所有者情報633と、作付け情報634と、営農情報635と、収穫情報636と、圃場管理装置220において予測された圃場の営農予測情報637と、を記憶する。なお、作付け情報634と、営農情報635と、収穫情報636とには、現在の情報と過去の履歴情報とが含まれる。
【0050】
《圃場管理装置のハードウェア構成》
図7Aは、本実施形態に係る制御装置としての圃場管理装置220のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0051】
図7Aにおいて、CPU(Central Processing Unit)710は、演算制御するプロセッサであり、プログラムを実行することで
図4の機能構成部を実現する。ROM(Read Only Memory)720は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムを記憶している。通信制御部401は、通信ネットワークを介して、位置情報取得部210や通信端末230との通信を制御する。
【0052】
RAM(Random Access Memory)740は、CPU710が一時記憶のワークエリアとして使可能なランダムアクセスメモリである。RAM740には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。位置情報741は、位置情報取得部210から受信した情報である。圃場領域情報742は、位置情報から生成された圃場領域を示す情報である。圃場情報743は、圃場情報データベース240から取得した情報である。地図情報744は、地図情報データベース250から取得した情報である。メニュー画像を含むマッピング画像745は、生成された圃場領域が地図にマッピングされた画像である。圃場登録画面746は、通信端末230から圃場登録要求を受け取るのに応じて生成された画面情報である。送受信データ747は、通信制御部401を介して通信されるデータである。
【0053】
ストレージ750は、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。位置情報データベース403は、
図6Aに示されるように収集された位置情報を格納するデータベースである。圃場領域データベース407は、
図6Bのように位置情報から生成された圃場領域を格納するデータベースである。圃場登録データベース413は、
図6Cのように通信端末230の登録指示により登録された圃場情報を格納するデータベースである。
【0054】
ストレージ750には、以下のプログラムが格納される。圃場管理装置の制御プログラム751は、圃場管理装置220の全体を制御するプログラムである。位置情報収集モジュール752は、位置情報取得部210からの位置情報を収集するモジュールである。圃場領域生成モジュール753は、収集された位置情報から圃場領域を生成するモジュールである。マッピング画像生成モジュール754は、地図に圃場領域をマッピングした画像を生成するモジュールである。圃場登録処理モジュール755は、本実施形態に示す通信端末230からの圃場登録を処理するモジュールである。
【0055】
なお、
図7AのRAM740やストレージ750には、圃場管理装置220が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関連するプログラムやデータは図示されていない。
【0056】
(圃場領域生成テーブル)
図7Bは、本実施形態に係る圃場領域生成テーブル760の構成を示す図である。圃場領域生成テーブル760は、圃場管理装置220が収集した位置情報から圃場領域を生成する場合に使用されるRAM740に一時生成されるテーブルである。
【0057】
圃場領域生成テーブル760には、収集された位置情報761およびその履歴情報762に基づいて生成された特徴抽出情報763と、圃場領域情報764と、圃場ID765とが格納される。特徴抽出情報763には、収集された位置情報761およびその履歴情報762に基づいて抽出された圃場に関連する特徴である情報(例えば、輪郭、畝、灌水、施設工事、営農作業などに関連する位置情報の集合から抽出された情報)が記憶される。また、圃場領域情報764は、圃場領域の中心位置情報と輪郭情報とを含む。なお、圃場領域を生成する場合に用いる特徴抽出情報763は、
図7Bに限定されない。また、圃場領域を表わす圃場領域情報764を表わす情報も
図7Bに限定されない。
【0058】
(重畳表示生成テーブル)
図7Cは、本実施形態に係る重畳表示生成テーブル770の構成を示す図である。重畳表示生成テーブル770は、生成された圃場領域を地図にマッピングする処理において使用されるRAM740に一時生成されるテーブルである。
【0059】
重畳表示生成テーブル770は、地図画像771と、生成された地図における、ある圃場領域画像772と、それを重畳した重畳画像773と、を記憶する。地図画像771と各圃場領域画像772にはサイズを示す情報が含まれ、そのサイズを合わせるように重畳画像773が生成される。
【0060】
《圃場管理装置の処理手順》
図8は、本実施形態に係る制御装置としての圃場管理装置220の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、
図7AのCPU710がRAM740を使用して実行し、
図4の機能構成部を実現する。
【0061】
圃場管理装置220は、ステップS801において、位置情報取得部210から位置情報を収集する。圃場管理装置220は、ステップS803において、収集された位置情報に基づいて圃場領域を生成する圃場領域生成処理を実行する。
【0062】
圃場管理装置220は、ステップS805において、地図情報データベース250から地図情報を取得する。圃場管理装置220は、ステップS807において、生成された圃場領域を地図に重畳する。
【0063】
圃場管理装置220は、ステップS809において、通信端末230における圃場管理アプリケーションの起動があったか否かを判定する。圃場管理アプリケーションの起動があった場合には、本実施形態において、圃場管理装置220は、ステップS811において、圃場登録処理を実行する。
【0064】
(圃場領域生成処理)
図9Aは、本実施形態に係る圃場領域生成処理(
図8におけるステップS803)の手順を示すフローチャートである。
【0065】
圃場管理装置220は、ステップS911において、位置情報データベース403から収集した位置情報を取得する。また、必要であれば、圃場管理装置220は、ステップS913において、位置情報データベース403から履歴情報を取得する。そして、圃場管理装置220は、ステップS915において、位置情報あるいは履歴情報に基づき、圃場の特徴を抽出する。圃場管理装置220は、ステップS917において、該圃場の特徴に基づき圃場領域を生成する。
【0066】
(圃場登録処理)
図9Bは、本実施形態に係る圃場登録処理(
図8におけるステップS811)の手順を示すフローチャートである。
【0067】
圃場管理装置220は、ステップS921において、地図上の圃場領域がマッピングされたマッピング画像を、本例においてはメニュー画像と共に、通信端末230に提供する。そして、圃場管理装置220は、ステップS923において、通信端末230から圃場登録要求を受けたか否かを判定する。圃場登録要求を受けた場合、圃場管理装置220は、ステップS925において、通信端末230にて選択された圃場領域を表す圃場IDを圃場領域データベース407から取得する。
【0068】
圃場管理装置220は、ステップS927において、圃場IDに関連付けされた圃場情報を、例えば圃場情報データベース240から取得する。なお、圃場情報は、圃場管理装置220が収集してもよい。圃場管理装置220は、ステップS929において、取得した圃場情報を用いて圃場登録画面を生成し、生成した圃場登録画面を通信端末230に提供する。そして、圃場管理装置220は、ステップS931において、通信端末230からの圃場登録に関する指示を待つ。圃場登録に関する指示がある場合に、圃場管理装置220は、ステップS933において、圃場登録データベース413に対する圃場登録処理を実行する。
【0069】
《通信端末のハードウェア構成》
図10Aは、本実施形態に係る通信端末230のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0070】
図10Aにおいて、CPU1010は、演算制御を実行するプロセッサであり、プログラムを実行することによって、
図5に示された機能構成部を実現する。ROM1020においては、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびプログラムが格納されている。通信制御部501は、通信ネットワークを介して、圃場管理装置220との通信を制御する。
【0071】
RAM1040は、CPU1010が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM1040には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶可能な領域が確保されている。アプリケーション1041は、ダウンロードされたプログラムである。メニュー画像を含むマッピング画像1042は、圃場管理アプリケーションを立ち上げた場合に圃場管理装置220から送信された画像であり、圃場領域が地図にマッピングされた画像である。圃場登録画面情報1043は、圃場登録時に圃場管理装置220から受信した画面情報である。圃場登録情報1044は、通信端末230から圃場管理装置220に登録する圃場情報である。送受信データ1045は、通信制御部501を介して通信されるデータである。入出力データ1046は、入出力インタフェース1060を介して周辺機器と入出力されるデータである。
【0072】
ストレージ1050には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。アプリケーションデータベース503は、通信端末230にて実行されるアプリケーションが格納されているデータベースである。ストレージ1050には、以下のプログラムが格納される。通信端末制御プログラム1051は、通信端末230の全体を制御するプログラムである。アプリケーションプログラム1052は、現在実行中のアプリケーションであり、本実施形態においては、圃場管理アプリケーションである。
【0073】
圃場管理アプリケーションであるアプリケーションプログラム1052には、受信したマッピング画像を表示するマッピング画像の表示モジュール1053と、受信した圃場登録画面を表示する圃場登録画面の表示モジュール1054と、圃場の登録を指示する圃場登録指示モジュール1055と、が含まれる。
【0074】
入出力インタフェース1060は、周辺機器との入出力をインタフェースする。入出力インタフェース1060には、表示部505と、操作部506との他、例えば、GPS位置取得部1061などが接続される。
【0075】
なお、
図10AのRAM1040やストレージ1050には、通信端末230が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関連するプログラムやデータは図示されていない。
【0076】
(圃場登録テーブル)
図10Bは、本実施形態に係る圃場登録テーブル1070の構成を示す図である。圃場登録テーブル1070は、通信端末230が圃場を登録する時に、圃場情報を送信する処理において使用される。
【0077】
圃場登録テーブル1070は、圃場ID1071に関連付けて、登録日1072と、所有者情報1073と、作付け情報1074と、営農情報1075と、収穫情報1076などが格納される。この情報は、圃場管理装置220に送信され、その後、圃場管理装置220における圃場登録データベース413に格納される。
【0078】
《通信端末の処理手順》
図11は、本実施形態に係る通信端末230の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、
図10AのCPU1010がRAM1040を使用して実行し、
図5の機能構成部を実現する。
【0079】
通信端末230は、ステップS1101において、アプリケーションの起動を待つ。本実施形態においては、圃場管理アプリケーションの起動があると、通信端末230は、ステップS1103において、圃場管理装置220からメニュー画像を含むマッピング画面を取得し、取得した該マッピング画像を表示部505に表示する。次に、通信端末230は、ステップS1105において、表示画面にて対象とする圃場領域と圃場登録処理との指示があるか否かを判定する。圃場領域と圃場登録処理との指示がある場合に、通信端末230は、ステップS1107において、圃場管理装置220から提供された圃場登録画面を取得し、取得した圃場登録番号を表示する。
【0080】
通信端末230は、ステップS1109において、圃場の作業者からの圃場登録情報への修正指示があるか否かを判定する。修正指示がある場合に、通信端末230は、ステップS1111において、修正内容を表す入力を受け取る。次に、通信端末230は、ステップS1113において、圃場の作業者による圃場登録に関する指示を待つ。圃場の作業者による圃場登録に関する指示があれば、通信端末230は、ステップS1115において、圃場管理装置220に対して圃場登録要求を実行する。
【0081】
本実施形態によれば、圃場における作業者が携帯する位置情報取得部が取得した位置情報に基づいて精度の高い圃場領域を生成し、生成した圃場領域と地図とが重畳された画像を通信端末にて表示し、さらに、当該画像を営農支援登録処理におけるキーとして使用する。このため、本実施形態によれば、簡単な操作により営農支援への登録処理をすることができる。
【0082】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る制御装置としての圃場管理装置を有する営農支援システムについて説明する。本実施形態に係る営農支援システムは、第2実施形態と比べ、圃場における作業者が携帯している位置情報取得部によって取得された、あらかじめ決められた位置情報に基づいて、圃場識別子が表す圃場領域を地図に生成する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。ここで、あらかじめ決められた位置情報は、圃場領域を横断する入場位置と退場位置とであったり、圃場領域を囲む情報である灌水区画または畝であったりする。
【0083】
《営農支援システムの概要》
図12は、本実施形態に係る営農支援システム1200の構成および動作の概要を示す図である。なお、
図12において、
図2と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
【0084】
図12において、位置情報取得部1210は、
図2のような制限されないものではなく、あらかじめ決められた制限を有するものである。該制限は、例えば、圃場の畝を作業者が歩きながら位置情報を圃場管理装置1220に送信する場合、あるいは、作業者が灌水パイプに沿って歩きながら位置情報を圃場管理装置1220に送信する場合、あるいは、作業者が圃場を横断するように歩いて圃場に入場する地点と、圃場から退場する地点とを圃場管理装置1220に送信する場合などが含まれる。なお、圃場が広大な場合は、作業者が歩く代わりに作業車をよって移動してもよい。
【0085】
圃場管理装置1220は、これらの内容があらかじめ決められた位置情報に基づいて、圃場領域を生成する。このようにすれば、少ない位置情報から圃場領域を迅速に生成できる。以降の処理は、
図2と同様であるので重複する説明を省略する。
【0086】
(圃場領域生成テーブル)
図13は、本実施形態に係る圃場領域生成テーブル1360の構成を示す図である。圃場領域生成テーブル1360は、あらかじめ決められた位置情報の取得条件に対応して、圃場領域を生成する場合に使用される。
【0087】
圃場領域生成テーブル1360は、取得する位置情報1362と、位置情報1362から得られる取得情報1363と、取得情報1363から生成された圃場領域情報1364と、その圃場領域情報1364に関連付けされた圃場ID1365とを、位置情報取得条件1361に関連付けて記憶する。
【0088】
例えば、位置情報取得条件1361が「畝」である場合に、位置情報1362は、畝に関連する位置情報である。また、取得情報1363は、それぞれの畝に関する領域情報である。圃場領域情報1364は、畝に関する領域情報を合成することによって得られる圃場領域の情報である。
【0089】
また、位置情報取得条件1361が「灌水パイプ」である場合に、位置情報1362は、灌水パイプに関する位置情報である。取得情報1363は、それぞれの灌水領域情報である。圃場領域情報1364は、灌水領域情報を合成することによって得られる圃場領域に関する情報である。
【0090】
また、位置情報取得条件1361が圃場領域の形状や倍率などの補助情報を含む「入場点および退場点」である場合には、位置情報1362は、圃場領域に入場する地点を表す位置情報と、圃場領域からの退場する地点を表す位置情報である。取得情報1363は、入場点に関する位置情報と、退場点に関する位置情報とに基づき生成された所定形状を有する領域情報である。圃場領域情報1364は、所定形状を有する領域情報そのものである。例えば、位置情報取得条件1361が「入場点および退場点」である場合には、圃場と入場点および退場点との関係をあらかじめ決めておいて圃場領域を算出する、あるいは、圃場の形状をあらかじめ決めておいて、入場点および退場点に基づいて配置する当該形状を圃場として設定してもよい。
【0091】
(圃場領域生成処理)
図14は、本実施形態に係る圃場領域生成処理(ステップS803)の手順を示すフローチャートである。
【0092】
圃場管理装置1220は、ステップS1401において、位置情報に関する取得条件を設定する。取得条件は、例えば、「畝」、「灌水パイプ」、または、「圃場の入退場」などである。圃場管理装置1220は、ステップS1403において、取得条件に応じた位置情報を位置情報取得部1210から取得する。圃場管理装置1220は、ステップS1405において、取得条件に応じたプロトコルに従い領域情報を生成する。そして、圃場管理装置1220は、ステップS1407において、領域情報に基づき、最終的な圃場領域を生成する。
【0093】
本実施形態によれば、あらかじめ決められた位置情報に基づいて圃場識別子が表す圃場領域が地図に重畳された画像を生成するので、圃場領域を簡単に生成することができる。
【0094】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る制御装置としての圃場管理装置を有する営農支援システムについて説明する。本実施形態に係る営農支援システムは、第2実施形態および第3実施形態と比べると、圃場における作業者が携帯している位置情報取得部によって取得された位置情報に基づき生成された圃場領域の内、通信端末において特定の圃場領域を識別可能に表示することにより作業者の営農支援登録を促す点に関して異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態または第3実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0095】
《営農支援システムの概要》
図15は、本実施形態に係る営農支援システム1500の構成および動作の概要を示す図である。なお、
図15において、
図2や
図12と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
【0096】
図15において、圃場管理装置1520は、第2実施形態や第3実施形態に示された方法に従い圃場領域を生成し、該圃場領域が地図に重畳された画像を作成する。圃場管理装置1520は、圃場情報データベース240や圃場登録データベース413から取得した情報に基づいて、所定の圃場領域を識別可能に表示する。
【0097】
例えば、
図15の下左図においては、通信端末230には、圃場管理装置1520に登録された(すなわち、管理下にある)圃場領域1531(網掛で示す圃場領域)と、何らかの緊急事態が発生した圃場領域1532(太枠で示す)とが識別可能に表示されている。一方、
図15の下右図においては、圃場管理装置1520に通信接続した通信端末230を有する作業者に関する圃場領域1533が識別可能に表示されている。このような表示により、圃場の作業者に圃場登録処理を促すことができる。
【0098】
(特定圃場領域テーブル)
図16は、本実施形態に係る特定圃場領域テーブル1600の構成を示す図である。特定圃場領域テーブル1600は、圃場領域を特定し、特定した圃場領域を識別可能に圃場の作業者に提示する処理にて使用される。
図16において、
図6Bと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
【0099】
特定圃場領域テーブル1600には、特定される圃場状況1623を、圃場領域情報621と圃場ID622とに関連付けて格納される。特定される圃場状況1623としては、圃場管理装置1520の管理下であるか(すなわち、作業者の通信端末からの登録済みであるか)を表す情報、圃場領域における異常発生(アラート)があることを表す情報、あるいは、圃場管理装置1520へアクセスした作業者の圃場領域であることを表す情報、などを含む。圃場管理装置1520は、これらの圃場状況1623を識別画像に圃場の作業者の通信端末に表示する。なお、圃場管理装置1520は、圃場状況1623を、それぞれ個別に識別可能に表示しても、それらを組み合わせて識別可能に表示してもよい。
【0100】
本実施形態によれば、圃場における作業者が使用する通信端末において特定の圃場領域(例えば、営農支援中の圃場領域や作業者の圃場領域)を識別可能に表示することにより、作業者の営農支援登録を促すことができる。
【0101】
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る営農支援システムについて説明する。本実施形態に係る営農支援システムは、第2実施形態乃至第4実施形態に示されたシステムと比べると、圃場の上空から撮像された画像を、圃場領域を認識する処理に利用する点にて異なっている。その他の構成および動作は、第2実施形態から第4実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0102】
なお、上空から撮像された撮影画像には、衛星写真や、ヘリコプター、軽飛行機、ドローンなどによって撮影された画像または動画が含まれる。これらの撮影画像によれば、圃場にて栽培されている作物の種類やその生育過程、生育状況、あるいは、収穫状況、などを認識できる。本実施形態においては、その撮影画像と、圃場領域を生成した地図とをサイズを合わせることによって重畳された画像を作成し、圃場における作業者の通信端末に、作成した当該画像を表示することにより、圃場の状態を明瞭にする。また、本実施形態においては、撮像画像を撮像領域識別子に関連付けて蓄積する処理を複数回に亘って実行し、複数回に亘る撮像画像に基づいて圃場領域を推定する。本実施形態においては、その推定した圃場領域を参照し、地図に、圃場識別子が表す圃場領域を生成する。さらに、本実施形態においては、推定した圃場領域を利用することによって、圃場領域を修正することもできる。
【0103】
《営農支援システムの概要》
図17は、本実施形態に係る営農支援システム1700の構成および動作の概要を示す図である。なお、
図17において、
図2、
図12または
図15と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
【0104】
図17においては、
図2に加えて、上空画像データベース1780が追加されている。上空画像データベース1780には、衛星写真、ヘリコプターや軽飛行機、あるいは、ドローンなどによって撮影した圃場の上空画像が蓄積されている。
【0105】
圃場管理装置1720は、上空画像データベース1780から取得した画像を、上記実施形態で生成した圃場領域を地図に重畳した画像に、さらに、上空画像を、サイズなどを調整して重ね合わせる。上空画像には、営農対象や生育状況、あるいは、収穫状況などの情報が豊富に含まれており、重ね合わせ画像の圃場領域1731は、それぞれ異なる状況を一目で確認できる。
【0106】
また、
図17には明瞭に図示されていないが、上空写真を複数回に亘って蓄積し、それを解析することによって、圃場領域を推定可能であり、上記実施形態の位置情報に基づく圃場領域と共に使用できる。例えば、互いの長所を活かした修正処理が可能であり、より正確な圃場領域を生成できる。
【0107】
(サイズ調整テーブル)
図18は、本実施形態に係るサイズ調整テーブル1870の構成を示す図である。サイズ調整テーブル1870は、上空から撮像された撮影画像を、圃場領域が重畳された地図にさらに重畳する場合に、サイズを調整する処理にて使用される。なお、
図18において、
図7Cと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
【0108】
サイズ調整テーブル1870には、重畳された地図画像771および圃場領域画像772にサイズ調整した、上空画像1873と、その重畳画像1874とが格納される。なお、上空画像1873には、上空写真情報とサイズとが格納される。ここで、サイズには、大小のみでなく、角度などを調整した値も含まれる。なお、上空写真情報がドローン等を用いて撮像された低空写真である場合に、複数の写真の特に画像周辺がサイズ調整されて合成されることで得られる。
【0109】
(圃場修正テーブル)
図19は、本実施形態に係る圃場修正テーブル1970の構成を示す図である。圃場修正テーブル1970は、上空写真情報により得られた色などの特徴により、圃場における作業者からの位置情報により生成された圃場領域を修正する処理において使用される。
【0110】
圃場修正テーブル1970には、上空写真から推定された圃場情報推定画像1973と圃場情報が修正された重畳画像1974とが格納される。なお、圃場情報に関する修正は、圃場情報推定画像1973を優先するのではなく、圃場における作業者からの位置情報により生成された圃場領域画像772と、上空写真から推定された圃場情報推定画像1973との両方を考慮して修正されるのが望ましい。
【0111】
本実施形態によれば、圃場における作業者の通信端末において、圃場の上空から撮像された画像を位置情報に基づいて判定された圃場領域に重畳表示することにより、圃場領域における営農情報をさらに豊富にすることができる。
【0112】
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係る制御装置としての圃場管理装置を有する営農支援システムについて説明する。本実施形態に係る営農支援システムは、第2実施形態乃至第5実施形態に示されたシステムと比べると、作業者の通信端末から受信した指示操作情報に含まれている圃場領域の修正に関する情報に基づいて、地図に重畳表示された圃場領域を修正できる点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態から第5実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0113】
《営農支援システムの概要》
図20は、本実施形態に係る営農支援システム2000の構成および動作の概要を示す図である。なお、
図20において、
図2、
図12、
図15あるいは
図17と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
【0114】
図20においては、上記の各実施形態において地図上に生成された圃場領域が重畳された画像に基づき、通信端末230から圃場領域が違っている場合には、当該圃場領域を修正できる。
図20の左下図は、修正したい圃場領域と修正処理とが指示されていることを表す。例えば、修正指示を受信した圃場管理装置2020は、中央下図のように、指示された圃場領域を拡大し、拡大した圃場領域2032を通信端末230に表示する。そして、圃場の作業者は、表示画面において拡大された圃場領域の境界を移動することによって、正確な圃場領域2033に修正することができる。そして、
図20における右下図に示すように、修正入力2034によって、圃場管理装置2020における圃場領域データベース407、あるいは、圃場登録データベース413に格納されている圃場領域情報を修正することができる。
【0115】
(圃場修正テーブル)
図21は、本実施形態に係る圃場修正テーブル2170の構成を示す図である。圃場修正テーブル2170は、作業者が通信端末を用いて行った指示操作情報に含まれる圃場領域の修正に関する情報に基づいて、表示画面に対する操作により、圃場領域を修正する処理にて使用される。なお、
図21において
図7Cと同様の構成要素には同じ参照番号を付して、説明を省略する。
【0116】
圃場修正テーブル2170には、圃場領域画像(修正前)772から表示画面に対する操作により修正を受けた、圃場領域画像(修正後)2172が格納される。そして、地図画像771には、圃場領域画像(修正後)2172を重畳した重畳画像2173が格納される。
【0117】
本実施形態によれば、圃場を所有している、あるいは、圃場で作業する作業者による圃場領域の修正ができるので、より正確な圃場領域を生成することができる。
【0118】
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態に係る制御装置としての圃場管理装置を有する営農支援システムについて説明する。本実施形態に係る営農支援システムは、第2実施形態乃至第6実施形態と比べると、第2実施形態において上述したような登録操作のみでなく、作業者から収集された位置情報に基づいて生成され、かつ、重畳表示された圃場領域を主キーとして営農支援情報が提供される点にて異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0119】
例えば、圃場管理装置220は、通信端末から受信した指示操作情報に基づいて、圃場領域における営農状態を表す提示画面に関する情報を、通信端末に提示する。また、圃場管理装置220は、通信端末から受信した指示操作情報に基づいて、圃場領域に関する営農履歴を提示する処理にて用いられる設定画面に関する情報、あるいは、圃場領域における営農作業を提示する処理にて用いられる提示画面に関する情報を、通信端末に提示する。
【0120】
《営農支援システムの概要》
図22は、本実施形態に係る営農支援システム2200による営農支援の概要の一例を示す図である。なお、
図22において、
図2、
図12、
図15、
図17あるいは
図20と同様の構成要素には同じ参照番号を付して、重複する説明を省略する。
【0121】
図22において、通信端末230は、圃場管理アプリケーションが起動された後に、第2実施形態で説明した登録処理の他に、指示した圃場領域について、営農支援として営農状態を表示したり、営農履歴を表示したり、営農作業を表示したりすることができる。なお、営農支援にて提供される情報は、上記例に限定されるものではない。
【0122】
営農状態が指示されれば、
図22における右上図に示されているように、通信端末230は、圃場管理装置220が管理している対象圃場領域の営農情報2234を表示する。営農情報2234には、日照量や肥料量、水分量などの検出データや、将来の天気予測や収穫予測などの営農支援情報が含まれている。また、営農履歴が指示されれば、通信端末230は、右中央図のように、作付けから収穫までの期間における営農履歴2235を表示する。なお、作付けから収穫までの期間における営農履歴2235は、動画を高速で表示することによって、営農履歴を実感することもできる。また、営農作業が指示されれば、右下図のように、各作業が表示される。
図22の右下図においては、耕耘機による耕耘作業が表示され、例えば、耕耘機の移動履歴2236や耕耘作業に関する動画2237が表示され、営農作業の確認や改善、あるいは、新人の学習に使用することもできる。
【0123】
本実施形態によれば、通信端末からの圃場領域をキーとする簡単な指示操作に基づいて、様々な営農支援情報を提供することができる。
【0124】
[他の実施形態]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0125】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する制御プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non−transitory computer readable medium)は本発明の範疇に含まれる。
【0126】
尚、上述した各実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。しかし、上述した各実施形態により例示的に説明した本発明は、以下には限られない。
【0127】
(付記1)
圃場における作業者が携帯している位置情報取得手段が取得した位置情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した位置情報を蓄積する第1蓄積手段と、
蓄積された前記位置情報に基づいて、圃場識別子が表す圃場領域を、前記圃場を含む地図に生成する生成手段と、
を備える制御装置。
【0128】
(付記2)
前記圃場にて使用される通信端末に、前記地図に生成された前記圃場領域を識別可能に表示するよう制御する表示制御手段
を備える付記1に記載の制御装置。
【0129】
(付記3)
前記圃場にて使用される通信端末からの指示操作情報に基づいて、前記圃場領域を登録する設定画面に関する情報、あるいは、前記圃場領域の営農状態を提示する提示画面に関する情報を、前記通信端末に送信する送信手段
をさらに備える付記1または2に記載の制御装置。
【0130】
(付記4)
前記圃場にて使用される通信端末からの指示操作情報に基づいて、前記圃場領域での営農履歴を提示する設定画面に関する情報、あるいは、前記圃場における営農作業を提示する提示画面に関する情報を前記通信端末に送信する送信手段
をさらに備える付記1乃至3のいずれか1項に記載の制御装置。
【0131】
(付記5)
前記位置情報は、前記圃場領域を横断する前記位置情報に含まれる入場位置を表す情報と、退場位置を表す情報とであり、
前記生成手段は、前記入場位置と前記退場位置とに基づき、前記圃場領域を生成する、
付記1乃至4のいずれか1項に記載の制御装置。
【0132】
(付記6)
前記位置情報は、前記圃場を囲む灌水区画または畝を表す情報であり、
前記生成手段は、前記位置情報に基づき前記圃場領域を生成する、
付記1乃至4のいずれか1項に記載の制御装置。
【0133】
(付記7)
前記生成手段は、前記圃場領域を修正する指示操作情報を通信端末から受信した場合に、前記指示操作情報に基づいて前記圃場領域を修正する、
付記1乃至6に記載の制御装置。
【0134】
(付記8)
上空から前記圃場を含む領域が撮影された撮影画像を取得する取得手段
をさらに備え、
前記生成手段は、前記地図に、さらに、サイズを合わせた前記撮影画像を重畳する
付記1乃至7のいずれか1項に記載の制御装置。
【0135】
(付記9)
複数回、前記取得した撮像画像を撮像領域識別子に関連付けて蓄積する処理を実行する第2蓄積手段と、
前記複数回に亘る撮像画像に基づいて、前記圃場領域を推定する推定手段と、
をさらに備え、
前記生成手段は、前記推定した圃場領域を参照して、前記圃場識別子が表す圃場領域を、前記地図に生成する、
付記8に記載の制御装置。
【0136】
(付記10)
特定の前記圃場領域を選択して通信端末に表示するよう制御する表示制御手段
を備える付記1乃至9のいずれか1項に記載の制御装置。
【0137】
(付記11)
圃場における作業者が携帯している位置情報取得手段が取得した位置情報を受信し、受信した前記位置情報を蓄積手段に蓄積し、前記蓄積手段に蓄積された前記位置情報に基づいて、圃場識別子に対応する圃場領域を、前記圃場を含む地図に生成する制御方法。
【0138】
(付記12)
前記圃場における作業者が携帯する位置情報取得手段が取得した位置情報を受信する受信機能と、
前記受信機能により受信した位置情報を蓄積手段に蓄積する蓄積機能と、
蓄積された前記位置情報に基づいて、圃場識別子に対応する圃場領域を地図上に生成する生成機能と、
をコンピュータに実行させる制御プログラムが記録された記録媒体。
【0139】
(付記13)
営農支援アプリケーションを起動する起動手段と、
前記営農支援アプリケーションにより、圃場における作業者が携帯する位置情報取得手段により取得され蓄積された位置情報に基づいて、地図上に生成された圃場領域を表示する表示手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記圃場領域の指示により前記圃場領域における営農情報を表示する、通信端末。
【0140】
(付記14)
営農支援アプリケーションを起動し、前記営農支援アプリケーションにより、圃場における作業者が携帯している位置情報取得手段により取得され蓄積された位置情報に基づいて、地図上に生成された圃場領域を表示手段に表示するよう制御し、前記表示手段が前記圃場領域を表示している期間に前記圃場領域を指示された場合に、前記圃場領域における営農情報を前記表示手段に表示するよう制御する制御方法。
【0141】
(付記15)
営農支援アプリケーションを起動する起動機能と、
前記営農支援アプリケーションにより、圃場における作業者が携帯する位置情報取得手段により取得され蓄積された位置情報に基づいて、地図上に生成された圃場領域を表示手段に表示する表示機能と、
をコンピュータに実行させ、
前記表示機能において、前記表示手段は、前記圃場領域の指示により前記圃場領域における営農情報を表示する、通信端末の制御プログラムが記録された記録媒体。
【0142】
(付記16)
圃場において作業者が携帯し、位置情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した位置情報を蓄積する蓄積手段と、
蓄積された前記位置情報に基づいて、圃場識別子に対応する圃場領域を地図上に生成する生成手段と、
前記地図上に生成された圃場領域を、通信端末において識別可能に表示する表示手段と、
を備える営農支援システム。
【0143】
(付記17)
圃場において作業者が携帯している位置情報取得手段により、位置情報を取得し、取得した位置情報を蓄積手段に蓄積し、蓄積された前記位置情報に基づいて、圃場識別子に対応する圃場領域を地図上に生成し、前記地図上に生成された圃場領域を、通信端末において識別可能に表示する
営農支援方法。
【0144】
この出願は、2016年3月24日に出願された日本出願特願2016−060450を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。