(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記未シール部は、前記仮想線に直交する方向において、前記一対の流路制御シール部の一方の、前記仮想線とは反対側の側部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスパウト付パウチ。
前記未シール部は、前記仮想線に直交する方向において、前記各流路制御シール部の、前記仮想線とは反対側の側部にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスパウト付きパウチ。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明の第1実施形態に係るスパウト付きパウチ10について、図面に基づいて説明する。
【0014】
スパウト付きパウチ10は、
図1に示すように、重ねたフィルムの外縁を熱溶着した外縁シール部21を形成することにより袋状に形成されたパウチ本体20に、注出口として機能するスパウト30を装着して構成され、洗剤やシャンプー等の内容液を収容するものである。
【0015】
以下に、スパウト付きパウチ10の各構成要素について、
図1〜
図3に基づいて説明する。
【0016】
まず、パウチ本体20は、積層フィルムから成る、表裏2枚の胴材と逆V字型に折り曲げられた底材とを用いて、2枚の胴材の間に底材を熱溶着し、
図1に示すように、上縁部と、下縁部と、一対の側縁部(第1の側縁部、第2の側縁部)と、上縁部および一方の側縁部(第1の側縁部)の角を切り欠くことで形成された斜縁部とを有したスタンディングパウチとしての全体形状を備えている。
【0017】
外縁シール部21は、パウチ本体20の胴材の各縁部に沿って連続して形成されており、
図1に示すように、上縁部に沿って帯状に形成された上縁シール部21aと、下縁部に沿って帯状に形成された下縁シール部21bと、側縁部に沿って帯状に形成された側縁シール部(第1の側縁シール部、第2の側縁シール部)21cと、斜縁部に沿って帯状に形成された斜縁シール部21dとを備えている。
【0018】
スパウト30は、スパウト本体31とキャップ32とにより構成され、
図1や
図2に示すように、パウチ本体20の斜縁部の中央付近に装着され、具体的には、パウチ本体20の斜縁部において、パウチ本体20の表裏のフィルムの間に横断面形状が、図示しないが菱形のスパウト取付基部31aを配置した後、表裏のフィルムを熱溶着することで、斜縁シール部21dを形成するとともに、パウチ本体20の斜縁部にスパウト30を装着している。
このように、本実施形態では、パウチ本体20の斜縁部が、スパウト30を装着させる装着縁部として機能し、また、斜縁シール部21dが、装着縁部に沿って形成された装着シール部として機能する。
【0019】
パウチ本体20には、
図1〜
図3に示すように、表裏のフィルムを熱溶着して形成され、内容液の流路を制御する一対の流路制御シール部22が設けられている。
これら一対の流路制御シール部22は、
図2に示すように、スパウト本体31の中心軸を延長させた仮想線Aを挟んだ左右両側において、斜縁シール部21dから外縁シール部21の内側に向けて連続して突出するように形成されている。
各流路制御シール部22は、仮想線Aを基準として左右に形成されている。
【0020】
また、各流路制御シール部22は、
図2に示すように、仮想線Aに最も近接した部分のうち、仮想線Aの延在方向においてスパウト30(スパウト取付基部31a)から最も遠い箇所に位置する作用点部22aを有している。この作用点部22aは、流路制御シール部22のうち、後述するフィルム離間領域Rの形成態様(形状や範囲等)に、強く影響を与える箇所である。
【0021】
また、
図2に示すように、仮想線Aに直交する方向において、各流路制御シール部22の仮想線Aとは反対側の側部には、表裏のフィルムが接着されていない未シール部23が隣接して形成されている。これら未シール部23は、内容液を収容するパウチ本体20内の収容部に連通している。
【0022】
次に、本実施形態のスパウト付きパウチ10の効果について、
図3に基いて以下に説明する。
【0023】
まず、本実施形態では、仮想線Aを挟んで左右両側に、一対の流路制御シール部22が形成されている。これにより、
図3に示すように、スパウト30のスパウト取付基部31aの厚みに起因して表裏のフィルムが離間するフィルム離間領域Rが形成される。このフィルム離間領域Rの外縁のうち、スパウト30に近い部分はフィルムが閉じた状態(表裏のフィルムが密着した状態)で維持され、スパウト30から遠い部分はフィルムが開いた状態(表裏のフィルムが離れた状態)で維持される。
図3においては、フィルム離間領域Rの外縁のうち、閉じた状態の部分を×で示し、開いた状態の部分を○で示している。
このように、流路制御シール部22を形成することにより、フィルム離間領域Rの外縁のうち、フィルムが開いた部分(表裏のフィルムが離れた部分)が、スパウト30から遠い部分であるフィルム離間領域Rの外縁の先端側(図中の○位置)のみの狭い範囲に限定することができる。
【0024】
そして、これにより、内容液を詰め替える際において、内容液の注出時は、表裏のフィルムが離れたフィルム離間領域Rで注出性を保持しつつ、このフィルム離間領域Rの外縁の先端側(一対の流路制御シール部22よりも約5mm〜20mm程度離れた箇所)のみを指で押さえることで、内容液の注出の一時停止(注出の中断性)や内容液の注出の勢いの調整等を良好に行うことができる。
【0025】
また、本実施形態では、
図3に示すように、仮想線Aに直交する方向において、各流路制御シール部22の仮想線Aとは反対側の側部に、未シール部23が形成されている。これにより、内容液の注出時に、未シール部23内に入り込んだ内容液によって未シール部23が膨み、このような未シール部23の膨らみに影響を受けて、フィルム離間領域Rの外縁の先端側において、表裏のフィルムが互いに離れ易くなるため、内容液の良好な注出性を確保することができ、特に、内容液の注出を再開させる際の内容液の再注出性を向上させることができる。
【0026】
また、未シール部23が、各流路制御シール部22の仮想線Aとは反対側の側部にそれぞれ形成されていることにより、内容液の注出時におけるスパウト付きパウチ10の傾け方に関わらず、一対の未シール部23の少なくとも一方に内容液を入り込ませることが可能であるため、未シール部23の膨らみに起因した注出の中断性および再注出性の向上の効果を安定して得ることができる。
【0027】
また、各流路制御シール部22が、装着シール部としての斜縁シール部21dに連続して形成されていることにより、各流路制御シール部22における表裏のフィルム同士の密着強度を安定して確保できる。また、後述する
図8のように、装着シール部(斜縁シール部21d)から独立して離れた位置に、各流路制御シール部22を形成した場合と比して、内容液の注出を止めた際に、流路制御シール部22と斜縁シール部21dとの間から、内容液がフィルム離間領域Rの内側に漏れ出ることを防止できる。
【0028】
次に、本発明の第2実施形態に係るスパウト付きパウチ10について、
図4に基づいて説明する。ここで、第2実施形態では、一部構成については、前述した第1実施形態と全く同じであるため、相違点以外の構成については、その説明を省略する。
【0029】
第1実施形態においては、
図2に示すように、各流路制御シール部22の仮想線Aとは反対側の側部に未シール部23が形成されていたが、これに対して、第2実施形態においては、
図4に示すように、未シール部23が形成されていない。
言い換えると、第2実施形態においては、各流路制御シール部22の全体が、仮想線Aに直交する方向において、(装着シール部としての斜縁シール部21dに隣接する)上縁シール部21aおよび側縁シール部21cに連続して形成されている。
【0030】
次に、スパウト付きパウチ10の各部の寸法関係の設定と、内容液の注出の中断性および内容液の再注出性との関係を確認するために行った実験例について、
図2、
図4、
図5に基いて以下に説明する。
【0031】
まず、本実験例では、仮想線Aの延在方向におけるスパウト取付基部31aの底面から作用点部22aまでの長さ寸法L、および、仮想線Aに直交する方向における一対の流路制御シール部22の作用点部22a間の幅寸法Wを
図5に示す表のように様々に変化させ、フィルム離間領域Rの先端側を指で挟むことによる内容液の注出の中断性、および、指による挟持を解除して内容液の注出を再開させる際の内容液の再注出性を確認した。なお、
図5に示す表において、幅寸法Wまたは長さ寸法Lの実寸値の左側に記載される数値は、パウチ本体20の平面方向に直交する方向におけるスパウト取付基部31aの厚み寸法Xに対する、幅寸法Wまたは長さ寸法Lの比率を表している。
実験例に用いた試験品および評価方法については、以下の通りである。
【0032】
<試験品>
パウチ本体20のサイズ:幅200mm×高さ300mmのスタンディングパウチ
パウチ本体20のフィルムの層構成:外層側より、12μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)/15μmのNY(ナイロン)/150μmのPE(ポリエチレン)
スパウト30のスパウト注出孔の口径:Φ8.6
スパウト取付基部31aの厚み寸法X:11.7mm
スパウト付きパウチ10の斜縁シール部21dのシール形態:未シール部23あり(
図2),未シール部なし(
図4)
内容液:水1kg
<評価方法>
注出の中断性は、内容液の注出を止められた場合は○,内容液の注出を止められなかった場合は×とし、再注出性は、流路制御シール部なしの再注出流量と比較して同等の場合は○,7割〜8割の流量で再注出を保てる場合は△,5割未満となり再注出量が低い場合は×として評価した。
【0033】
上記の実験例の結果を
図5に示す。実験例の結果からは、以下のことを読み取ることができる。
まず、未シール部23の形成あり、形成なしの双方のスパウト付きパウチ10において、厚み寸法X、長さ寸法L、および、幅寸法Wは、W/X=1.2〜2.0、および、L/X=0.3〜1.5の関係を満足するように設定されていることが望ましいことが分かった。
すなわち、上記の場合には、内容液の注出の中断性、および、内容液の再注出性の両方について、良好な結果が得られることが確認された。
なお、上記のW/X=1.2〜2.0、および、L/X=0.3〜1.5の範囲は、
図5に示す表において太線で囲まれた範囲である。
【0034】
また、上記の関係を満足することに加えて、更に、厚み寸法X、長さ寸法L、および、幅寸法Wが、W/X=0.3L/X+a(a=1.11〜1.55)の関係を満足するように設定されていることが望ましいことが分かった。この場合、注出の中断性および再注出性の両方について、より安定して良好な結果が得られる。
【0035】
また、厚み寸法X、長さ寸法L、および、幅寸法Wが、W/X=0.045X+0.97、および、L/X=0.15X−1.36の関係を満足するように設定されていることが望ましいことが分かった。この場合、注出の中断性および再注出性の両方について、より安定して良好な結果が得られる。
【0036】
なお、上述した実験例では、パウチ本体20のフィルムの厚みが、177μm(12μmPET/15μmNY/150μmPE)であるものとして説明したが、パウチ本体20のフィルムの厚みが80μm〜210μmで設定されている場合に、
図5に示す実験結果と同様の結果が得られることが確認された。フィルムの厚みが80μm未満の場合は注出の中断性が低下し、210μmを超えると再注出量が低下するため、前述のフィルム厚み範囲で設定すると良い。
【0037】
また、
図5に示す実験結果は、厚み寸法Xが11.7mmで設定されている場合の結果であるが、スパウト30の注出孔の口径を大きくし、厚み寸法Xを18.4mmに設定した場合にも、
図5に示す実験結果と同様の結果が得られることが確認された。このため、厚み寸法Xが変化した場合においても、厚み寸法X、長さ寸法L、および、幅寸法Wは、11.7mmの場合と同様の関係を満足するように設定すれば良いということが確認された。
【0038】
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。
【0039】
例えば、上述した複数の実施形態や後述する複数の変形例の各構成を、任意に組み合わせてスパウト付きパウチ10を構成しても何ら構わない。
【0040】
また、パウチ本体20の具体的態様は、如何なるものでもよく、その具体例としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレン、ボリブチレンテレフタレート、エチレン−ビニルアルコール共重合体等の合成樹脂性フィルムや、これら合成樹脂性フィルムにガスバリア性や水分バリア性を付与したコーティングフィルム又は蒸着フィルム等の公知の合成樹脂性フィルムを積層したり、合成樹脂製フィルムに紙またはアルミ箔を積層することで形成されたもの等が挙げられる。
【0041】
また、上述した実施形態では、スパウト付きパウチ10が、詰め替え用容器の用途で用いられるものとして説明したが、スパウト付きパウチ10の具体的用途はこれに限定されず、例えば、詰め替え用ではない飲料水や調味料等を収容する容器として、本実施形態のスパウト付きパウチ10を使用してもよい。
【0042】
また、上述した実施形態では、パウチ本体20が、上縁部と下縁部と一対の側縁部と斜縁部とを有した全体形状を備えているものとして説明したが、パウチ本体20の具体的形状はこれに限定されず、例えば、全体形状が四角形状や台形のものや、一部に凹凸のある異形形状等、如何なるものでもよい。また、内容液を詰め替える際のフィルム離間領域Rの外縁の先端側を指で押さえる作業がしやすくなるように、スパウト30の近傍に加工を追加してもよい。例えば、
図13に示すように、パウチ本体20の斜縁部(装着縁部)と第1の側縁シール部21cとの間に、更に傾斜部(第2の斜縁シール部21e)を設ける等の加工を行うことにより、第1の側縁シール部21cからフィルム離間領域Rまでの距離を縮めて2本の指で挟みやすくなるため、更に良好な詰め替え作業を行うことができる。
【0043】
また、上述した実施形態では、パウチ本体20スタンディングパウチタイプとして説明したが、ピロータイプのパウチ、ガセットタイプのパウチ、平パウチ等、様々な形態を採用することができる。また、上述した実施形態のように、積層フィルムの縁部の全て(4辺)を熱溶着してもよいし、1枚の積層フィルムを折り返してパウチ本体20を形成する場合等には、2辺、3辺の縁部を熱溶着し、一部の縁部に熱溶着を施さなくてもよい。
【0044】
また、上述した実施形態では、
図2に示すように、スパウト30が、パウチ本体20の斜縁部に装着されているものとして説明したが、スパウト30の装着位置は、これに限定されない。例えば、
図6に示すように、パウチ本体20の上縁部にスパウト30を装着して装着縁部として機能させ、上縁シール部21aを装着縁部に沿って形成された装着シール部として機能させてもよい。
【0045】
また、上述した実施形態では、各流路制御シール部22の隣に、未シール部23がそれぞれ形成されているものとして説明したが、
図7に示すように、未シール部23は、流路制御シール部22のいずれか一方の隣に形成されていればよい。この
図7の形態においては、パウチ本体20の側縁部側に幅広の制御シール部22が、上縁部21a側にのみ未シール部23が形成されている。このような形態とすることにより、未シール部23側を本品の口部側に位置させて内容液の詰め替え作業を行うことで、内容液の残液がパウチ内の未シール部23に溜まることがなく、更に良好な詰め替え作業を行うことができる。
【0046】
また、上述した実施形態では、各流路制御シール部22が装着シール部(斜縁シール部21d)に連続して形成されているものとして説明したが、流路制御シール部22の具体的態様についてはこれに限定されず、
図8に示すように、装着シール部(斜縁シール部21d)から独立して離れた位置に、各流路制御シール部22を形成してもよい。
また、上述した実施形態や変形例では、各流路制御シール部22が、装着シール部に対して連続または独立した1つのシール部から構成されているものとして説明したが、各流路制御シール部22を、装着シール部に対して連続または独立した2つ以上のシール部から構成してもよい。
【0047】
また、流路制御シール部22の具体的形状は、如何なるものでもよく、例えば、
図2に示す例では、各流路制御シール部22の内側先端部がR状(丸く)に形成されているが、
図9に示す例のように、各流路制御シール部22の内側先端部が鋭角に形成されていてもよい。
【0048】
また、上述した実施形態では、各流路制御シール部22が、仮想線Aを基準として左右に形成されているが、この各流路制御シール部22は、左右対称、或いは互いに異なる態様で形成されていてもよい。
【0049】
また、変形例として、
図10に示すように、パウチ本体20に、指で押える位置を示す位置マーク24を設けてもよい。この位置マーク24は、仮想線A上において、一対の流路制御シール部22よりも(約5mm〜20mm程度)パウチ平面方向の内側(中央側)に位置する箇所Pを含むように形成され、更に好ましくは、箇所Pを中心として形成されている。このような形態とすることにより、内容液の注出の中断もしくは再注出をする際に、最適な位置を指によって確実に押さえる、或いは開放することができる。なお、位置マーク24の具体的態様については、フィルムの表面に印字を施したものや、フィルムにエンボス加工を施したもの等、外部から視認可能なものであれば、如何なるものでもよい。
【0050】
また、本実施形態においては、スパウト取付基部31aを菱形形状のものとして説明したが、スパウト取付基部31aは公知の何れの形状を用いてもよい。
【0051】
また、変形例として、
図11や
図12に示すように、使用者によるスパウト付きパウチ10の把持位置を示す把持部25を設けてもよい。
【0052】
把持部25の形成位置については、使用者によるスパウト付きパウチ10の持ち方を誘導可能なものであれば如何なる位置でもよいが、スパウト30が、上縁部および第1の側縁部の間の角に形成された斜縁部、上縁部(特に、上縁部の中央よりも第1の側縁部寄りの部分)、または、第1の側縁部(特に、第1の側縁部の中央よりも上縁部寄りの部分)に装着されている場合には、
図11に示すように、把持部25を第2の側縁シール部21cに形成することが好ましく、特に、第2の側縁シール部21cの中央よりも下縁部21b寄りの部分に、把持部25の中心または把持部25全体が位置するように把持部25を形成することが好ましい。
【0053】
そして、上述した位置に把持部25を形成することにより、把持部25近傍の
図11のA箇所を使用者の一方の手(例えば右手)で把持すると、使用者の他方の手(例えば左手)でスパウト付きパウチ10を支持する箇所が、スパウト30近傍の
図11のB箇所に自然と誘導される。そのため、使用者がスパウト付きパウチ10を持ち上げつつも、スパウト30近傍において、上述したフィルム離間領域Rの外縁の先端側を指で挟むことが可能な持ち方に、使用者を誘導することができ、使用者が内容液の注出の一時停止や内容液の注出の再開を容易に操作することができる。
【0054】
また、把持部25の具体的態様については、使用者がスパウト付きパウチ10を容易に把持することが可能なものであれば、如何なるものでもよく、例えば、
図12(a)〜(d)に示すように、第2の側縁シール部21cの一部領域を(部分的に)囲むようにスリット25bを形成することで、把持部25を構成してもよく、これにより、スリット25bによって囲まれた部分に使用者の指を挿入することができる。また、
図12(e)に示すように、第2の側縁シール部21cに1つまたは複数の孔25dを形成することで、把持部25を構成してもよく、また、図示はしないが、パウチ本体20の一部を肉厚に成形した肉厚部を形成することで、把持部25を構成してもよい。
【0055】
また、
図11や
図12に示すように、第2の側縁シール部21cに未シール部25aを形成し、この未シール部25a内にスリット25bや孔25dを形成してもよく、この場合、未シール部25aにおいては表裏のフィルムが溶着されていないため、スリット25bや孔25dに挿入された使用者の指に対するフィルムの当たりを柔らかくすることができる。
また、
図12(c)、(d)に示すように、スリット25bの外周側に、スリット25bに連続する複数の切り込み25cを形成してもよく、この場合、スリット25bに挿入された使用者の指に対するフィルムの当たりを更に柔らかくすることができる。
【0056】
また、上述した実施形態では、仮想線Aの延在方向におけるスパウト取付基部31aからの左右両側の各作用点部22aの距離(L)が同一であるものとして説明したが、各作用点部22aを仮想線Aの延在方向にずらして形成してもよい。