特許第6973468号(P6973468)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士ゼロックス株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6973468-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000002
  • 特許6973468-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000003
  • 特許6973468-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000004
  • 特許6973468-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000005
  • 特許6973468-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000006
  • 特許6973468-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000007
  • 特許6973468-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000008
  • 特許6973468-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000009
  • 特許6973468-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000010
  • 特許6973468-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000011
  • 特許6973468-情報処理装置及び情報処理プログラム 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6973468
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年12月1日
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 40/194 20200101AFI20211118BHJP
   G06Q 10/10 20120101ALI20211118BHJP
   G06F 16/332 20190101ALI20211118BHJP
【FI】
   G06F40/194
   G06Q10/10
   G06F16/332
【請求項の数】9
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2019-226902(P2019-226902)
(22)【出願日】2019年12月17日
(62)【分割の表示】特願2015-60448(P2015-60448)の分割
【原出願日】2015年3月24日
(65)【公開番号】特開2020-53092(P2020-53092A)
(43)【公開日】2020年4月2日
【審査請求日】2020年1月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115129
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100102716
【弁理士】
【氏名又は名称】在原 元司
(74)【代理人】
【識別番号】100122275
【弁理士】
【氏名又は名称】竹居 信利
(72)【発明者】
【氏名】島村 信嗣
【審査官】 成瀬 博之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−198275(JP,A)
【文献】 特開2015−011595(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 40/00−40/58
G06F 12/00
G06F 13/00
G06Q 10/00−99/00
G06F 16/00−16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
更新前の文書と更新後の文書を受付ける文書受付手段と、
前記更新前の文書と前記更新後の文書との差分情報を抽出する差分情報抽出手段と、
ユーザーを識別する情報と当該ユーザーの関心情報とを記憶する記憶手段と、
前記差分情報と前記文書が更新されたことを通知し得る通知先候補であるユーザーの関心度を示す、それぞれのユーザーについての関心情報とを用いて、前記差分情報が前記関心情報を含むか否かを判断し、前記差分情報が前記関心情報を含むと判断した場合、前記関心情報に対応する前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する決定手段と、
前記差分情報が前記関心情報を含む場合、前記関心情報に対応するユーザーに前記文書が更新されたことを通知する通知手段と、
前記通知手段による通知先を抽出した理由となり得る参考情報を提示する提示手段
を具備し、
前記関心情報は、前記ユーザーが登録した語を含み、
前記参考情報は、前記決定手段による判定条件とその結果である
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
更新前の文書と更新後の文書を受付ける受付手段と、
前記更新前の文書と前記更新後の文書との差分情報を抽出する差分情報抽出手段と、
前記差分情報と前記文書が更新されたことを通知し得る通知先候補であるユーザーの関心度を示す、それぞれのユーザーについての関心情報とを用いて、前記差分情報が前記関心情報を含むか否かを判断し、前記差分情報が前記関心情報を含むと判断した場合、前記関心情報に対応する前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する決定手段と、
前記差分情報を、該差分情報が含まれている文書の構造を利用してブロックに分割する分割手段と、
前記決定手段によって決定された通知先への通知すべき差分情報を決定する第2の決定手段
を具備し、
前記関心情報は、少なくとも頻繁利用用語、特徴的属性情報、通知先登録用語のいずれかから一つを抽出したものであって、
前記頻繁利用用語は、前記ユーザーが過去に作成又は閲覧した文書名、該文書の内容、検索キーワードを含み、
前記特徴的属性情報は、前記ユーザーの所属グループ名、所属組織名に含まれる語句を含み、
前記通知先登録用語は、前記ユーザーが予め登録しておく単語を含み、
前記第2の決定手段は、前記通知先に通知すべき差分情報を、利用者に選択可能に表示し、前記分割手段によって分割された差分情報ごとに選択することができる
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
更新前の文書と更新後の文書を受付ける受付手段と、
前記更新前の文書と前記更新後の文書との差分情報を抽出する差分情報抽出手段と、
前記差分情報と前記文書が更新されたことを通知し得る通知先候補であるユーザーの関心度を示す、それぞれのユーザーについての関心情報とを用いて、前記差分情報が前記関心情報を含むか否かを判断し、前記差分情報が前記関心情報を含むと判断した場合、前記関心情報に対応する前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する決定手段と、
前記通知先毎に、前記差分情報抽出手段によって抽出された差分情報を、通知するか否かを利用者が指定できるように提示する提示手段
を具備し、
前記関心情報は、少なくとも頻繁利用用語、特徴的属性情報、通知先登録用語のいずれかから一つを抽出したものであって、
前記頻繁利用用語は、前記ユーザーが過去に作成又は閲覧した文書名、該文書の内容、検索キーワードを含み、
前記特徴的属性情報は、前記ユーザーの所属グループ名、所属組織名に含まれる語句を含み、
前記通知先登録用語は、前記ユーザーが予め登録しておく単語を含み、
前記提示手段は、通知先の選択において、該通知先を抽出した理由となり得る参考情報を提示し、
前記参考情報は、前記決定手段による判定条件とその結果である
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
前記決定手段は、さらに、前記文書への閲覧履歴、又は該文書の更新者が作成した文書に対する閲覧履歴を用いて、前記ユーザーに、前記文書または該文書の更新者が作成した文書に対する閲覧履歴があった場合、前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記通知先毎に、前記差分情報抽出手段によって抽出された差分情報を、通知するか否かを利用者が指定できるように提示する提示手段
をさらに具備することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記通知先候補であるユーザーは、前記更新後の文書のアクセス権に基づいて抽出する
ことを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータを、
更新前の文書と更新後の文書を受付ける文書受付手段と、
前記更新前の文書と前記更新後の文書との差分情報を抽出する差分情報抽出手段と、
ユーザーを識別する情報と当該ユーザーの関心情報とを記憶する記憶手段と、
前記差分情報と前記文書が更新されたことを通知し得る通知先候補であるユーザーの関心度を示す、それぞれのユーザーについての関心情報とを用いて、前記差分情報が前記関心情報を含むか否かを判断し、前記差分情報が前記関心情報を含むと判断した場合、前記関心情報に対応する前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する決定手段と、
前記差分情報が前記関心情報を含む場合、前記関心情報に対応するユーザーに前記文書が更新されたことを通知する通知手段と、
前記通知手段による通知先を抽出した理由となり得る参考情報を提示する提示手段
として機能させ、
前記関心情報は、前記ユーザーが登録した語を含み、
前記参考情報は、前記決定手段による判定条件とその結果である
情報処理プログラム。
【請求項8】
コンピュータを、
更新前の文書と更新後の文書を受付ける受付手段と、
前記更新前の文書と前記更新後の文書との差分情報を抽出する差分情報抽出手段と、
前記差分情報と前記文書が更新されたことを通知し得る通知先候補であるユーザーの関心度を示す、それぞれのユーザーについての関心情報とを用いて、前記差分情報が前記関心情報を含むか否かを判断し、前記差分情報が前記関心情報を含むと判断した場合、前記関心情報に対応する前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する決定手段と、
前記差分情報を、該差分情報が含まれている文書の構造を利用してブロックに分割する分割手段と、
前記決定手段によって決定された通知先への通知すべき差分情報を決定する第2の決定手段
として機能させ、
前記関心情報は、少なくとも頻繁利用用語、特徴的属性情報、通知先登録用語のいずれかから一つを抽出したものであって、
前記頻繁利用用語は、前記ユーザーが過去に作成又は閲覧した文書名、該文書の内容、検索キーワードを含み、
前記特徴的属性情報は、前記ユーザーの所属グループ名、所属組織名に含まれる語句を含み、
前記通知先登録用語は、前記ユーザーが予め登録しておく単語を含み、
前記第2の決定手段は、前記通知先に通知すべき差分情報を、利用者に選択可能に表示し、前記分割手段によって分割された差分情報ごとに選択することができる
情報処理プログラム。
【請求項9】
コンピュータを、
更新前の文書と更新後の文書を受付ける受付手段と、
前記更新前の文書と前記更新後の文書との差分情報を抽出する差分情報抽出手段と、
前記差分情報と前記文書が更新されたことを通知し得る通知先候補であるユーザーの関心度を示す、それぞれのユーザーについての関心情報とを用いて、前記差分情報が前記関心情報を含むか否かを判断し、前記差分情報が前記関心情報を含むと判断した場合、前記関心情報に対応する前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する決定手段と、
前記通知先毎に、前記差分情報抽出手段によって抽出された差分情報を、通知するか否かを利用者が指定できるように提示する提示手段
として機能させ、
前記関心情報は、少なくとも頻繁利用用語、特徴的属性情報、通知先登録用語のいずれかから一つを抽出したものであって、
前記頻繁利用用語は、前記ユーザーが過去に作成又は閲覧した文書名、該文書の内容、検索キーワードを含み、
前記特徴的属性情報は、前記ユーザーの所属グループ名、所属組織名に含まれる語句を含み、
前記通知先登録用語は、前記ユーザーが予め登録しておく単語を含み、
前記提示手段は、通知先の選択において、該通知先を抽出した理由となり得る参考情報を提示し、
前記参考情報は、前記決定手段による判定条件とその結果である
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、文書中でユーザーに関連する部分が変更された場合のみ通知することが可能な文書管理装置、文書管理方法及び文書管理プログラムを提供することを課題とし、MFPは、文書を記憶するHDDと、記憶された文書中でユーザーにより指定された任意の部分を指定部分として受け付ける指定部分受付部と、指定部分と通知先とを関連付ける関連付部と、記憶された文書を変更する変更部と、変更部により記憶された文書中で変更された変更部分の少なくとも一部が指定部分に含まれる場合、該指定部分と関連付けられた通知先に通知する通知部と、を備えることが開示されている。
【0003】
特許文献2には、文書を受け取るユーザーに応じて適切な差分内容を提示することが可能なメッセージ作成支援装置、メッセージ作成支援方法及びプログラムを提供することを課題とし、メッセージ作成手段は、第1のユーザーの操作に応じて第1の文書が改訂された第2の文書が添付された、第2のユーザーを送信先とする第3のメッセージを、第2のメッセージに対する返信として作成し、抽出手段は、第2のメッセージから第1の文書における範囲を表す文字列を抽出し、差分生成手段は、第1の文書と第2の文書との差分を生成し、差分加工手段は、抽出された文字列によって表される第1の文書における範囲に基づいて、差分を加工し、その加工された差分を第3のメッセージに付加することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−198275号公報
【特許文献2】特開2013−167996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行技術においては、文書が更新されたことを通知する場合において、その通知先として、更新された文書の内容に関わらずユーザーによって予め定められた通知先を抽出することが開示されている。
しかし、文書の変更内容によっては、ユーザーが関心のない変更内容が通知されてしまう場合がある。
本発明は、文書の変更内容に対して関心のあるユーザーに通知することができる情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
請求項1の発明は、更新前の文書と更新後の文書を受付ける文書受付手段と、前記更新前の文書と前記更新後の文書との差分情報を抽出する差分情報抽出手段と、ユーザーを識別する情報と当該ユーザーの関心情報とを記憶する記憶手段と、前記差分情報と前記文書が更新されたことを通知し得る通知先候補であるユーザーの関心度を示す、それぞれのユーザーについての関心情報とを用いて、前記差分情報が前記関心情報を含むか否かを判断し、前記差分情報が前記関心情報を含むと判断した場合、前記関心情報に対応する前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する決定手段と、前記差分情報が前記関心情報を含む場合、前記関心情報に対応するユーザーに前記文書が更新されたことを通知する通知手段と、前記通知手段による通知先を抽出した理由となり得る参考情報を提示する提示手段を具備し、前記関心情報は、前記ユーザーが登録した語を含み、前記参考情報は、前記決定手段による判定条件とその結果であることを特徴とする情報処理装置である。
【0007】
請求項2の発明は、更新前の文書と更新後の文書を受付ける受付手段と、前記更新前の文書と前記更新後の文書との差分情報を抽出する差分情報抽出手段と、前記差分情報と前記文書が更新されたことを通知し得る通知先候補であるユーザーの関心度を示す、それぞれのユーザーについての関心情報とを用いて、前記差分情報が前記関心情報を含むか否かを判断し、前記差分情報が前記関心情報を含むと判断した場合、前記関心情報に対応する前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する決定手段と、前記差分情報を、該差分情報が含まれている文書の構造を利用してブロックに分割する分割手段と、前記決定手段によって決定された通知先への通知すべき差分情報を決定する第2の決定手段を具備し、前記関心情報は、少なくとも頻繁利用用語、特徴的属性情報、通知先登録用語のいずれかから一つを抽出したものであって、前記頻繁利用用語は、前記ユーザーが過去に作成又は閲覧した文書名、該文書の内容、検索キーワードを含み、前記特徴的属性情報は、前記ユーザーの所属グループ名、所属組織名に含まれる語句を含み、前記通知先登録用語は、前記ユーザーが予め登録しておく単語を含み、前記第2の決定手段は、前記通知先に通知すべき差分情報を、利用者に選択可能に表示し、前記分割手段によって分割された差分情報ごとに選択することができることを特徴とする情報処理装置である。
【0008】
請求項3の発明は、更新前の文書と更新後の文書を受付ける受付手段と、前記更新前の文書と前記更新後の文書との差分情報を抽出する差分情報抽出手段と、前記差分情報と前記文書が更新されたことを通知し得る通知先候補であるユーザーの関心度を示す、それぞれのユーザーについての関心情報とを用いて、前記差分情報が前記関心情報を含むか否かを判断し、前記差分情報が前記関心情報を含むと判断した場合、前記関心情報に対応する前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する決定手段と、前記通知先毎に、前記差分情報抽出手段によって抽出された差分情報を、通知するか否かを利用者が指定できるように提示する提示手段を具備し、前記関心情報は、少なくとも頻繁利用用語、特徴的属性情報、通知先登録用語のいずれかから一つを抽出したものであって、前記頻繁利用用語は、前記ユーザーが過去に作成又は閲覧した文書名、該文書の内容、検索キーワードを含み、前記特徴的属性情報は、前記ユーザーの所属グループ名、所属組織名に含まれる語句を含み、前記通知先登録用語は、前記ユーザーが予め登録しておく単語を含み、前記提示手段は、通知先の選択において、該通知先を抽出した理由となり得る参考情報を提示し、前記参考情報は、前記決定手段による判定条件とその結果であることを特徴とする情報処理装置である。
【0009】
請求項4の発明は、前記決定手段は、さらに、前記文書への閲覧履歴、又は該文書の更新者が作成した文書に対する閲覧履歴を用いて、前記ユーザーに、前記文書または該文書の更新者が作成した文書に対する閲覧履歴があった場合、前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定することを特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理装置である。
【0010】
請求項5の発明は、前記通知先毎に、前記差分情報抽出手段によって抽出された差分情報を、通知するか否かを利用者が指定できるように提示する提示手段をさらに具備することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
【0011】
請求項6の発明は、前記通知先候補であるユーザーは、前記更新後の文書のアクセス権に基づいて抽出することを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の情報処理装置である。
【0012】
請求項7の発明は、コンピュータを、更新前の文書と更新後の文書を受付ける文書受付手段と、前記更新前の文書と前記更新後の文書との差分情報を抽出する差分情報抽出手段と、ユーザーを識別する情報と当該ユーザーの関心情報とを記憶する記憶手段と、前記差分情報と前記文書が更新されたことを通知し得る通知先候補であるユーザーの関心度を示す、それぞれのユーザーについての関心情報とを用いて、前記差分情報が前記関心情報を含むか否かを判断し、前記差分情報が前記関心情報を含むと判断した場合、前記関心情報に対応する前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する決定手段と、前記差分情報が前記関心情報を含む場合、前記関心情報に対応するユーザーに前記文書が更新されたことを通知する通知手段と、前記通知手段による通知先を抽出した理由となり得る参考情報を提示する提示手段として機能させ、前記関心情報は、前記ユーザーが登録した語を含み、前記参考情報は、前記決定手段による判定条件とその結果である情報処理プログラムである。
【0013】
請求項8の発明は、コンピュータを、更新前の文書と更新後の文書を受付ける受付手段と、前記更新前の文書と前記更新後の文書との差分情報を抽出する差分情報抽出手段と、前記差分情報と前記文書が更新されたことを通知し得る通知先候補であるユーザーの関心度を示す、それぞれのユーザーについての関心情報とを用いて、前記差分情報が前記関心情報を含むか否かを判断し、前記差分情報が前記関心情報を含むと判断した場合、前記関心情報に対応する前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する決定手段と、前記差分情報を、該差分情報が含まれている文書の構造を利用してブロックに分割する分割手段と、前記決定手段によって決定された通知先への通知すべき差分情報を決定する第2の決定手段として機能させ、前記関心情報は、少なくとも頻繁利用用語、特徴的属性情報、通知先登録用語のいずれかから一つを抽出したものであって、前記頻繁利用用語は、前記ユーザーが過去に作成又は閲覧した文書名、該文書の内容、検索キーワードを含み、前記特徴的属性情報は、前記ユーザーの所属グループ名、所属組織名に含まれる語句を含み、前記通知先登録用語は、前記ユーザーが予め登録しておく単語を含み、前記第2の決定手段は、前記通知先に通知すべき差分情報を、利用者に選択可能に表示し、前記分割手段によって分割された差分情報ごとに選択することができる情報処理プログラムである。
【0014】
請求項9の発明は、コンピュータを、更新前の文書と更新後の文書を受付ける受付手段と、前記更新前の文書と前記更新後の文書との差分情報を抽出する差分情報抽出手段と、前記差分情報と前記文書が更新されたことを通知し得る通知先候補であるユーザーの関心度を示す、それぞれのユーザーについての関心情報とを用いて、前記差分情報が前記関心情報を含むか否かを判断し、前記差分情報が前記関心情報を含むと判断した場合、前記関心情報に対応する前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する決定手段と、前記通知先毎に、前記差分情報抽出手段によって抽出された差分情報を、通知するか否かを利用者が指定できるように提示する提示手段として機能させ、前記関心情報は、少なくとも頻繁利用用語、特徴的属性情報、通知先登録用語のいずれかから一つを抽出したものであって、前記頻繁利用用語は、前記ユーザーが過去に作成又は閲覧した文書名、該文書の内容、検索キーワードを含み、前記特徴的属性情報は、前記ユーザーの所属グループ名、所属組織名に含まれる語句を含み、前記通知先登録用語は、前記ユーザーが予め登録しておく単語を含み、前記提示手段は、通知先の選択において、該通知先を抽出した理由となり得る参考情報を提示し、前記参考情報は、前記決定手段による判定条件とその結果である情報処理プログラムである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の情報処理装置によれば、文書が更新されたことを通知する場合において、文書の変更内容に対して関心のあるユーザーに通知することができるようになる。また、通知先を抽出した理由となり得る参考情報を提示することができる。
【0016】
請求項2の情報処理装置によれば、文書が更新されたことを通知する場合において、文書の変更内容に対して関心のあるユーザーに通知することができるようになる。また、通知先に関する関心情報と差分情報を用いて、その通知先への通知すべき差分情報を決定することができる。そして、分割された差分情報ごとに、通知すべき変更箇所を選択することができる。
【0017】
請求項3の情報処理装置によれば、文書が更新されたことを通知する場合において、文書の変更内容に対して関心のあるユーザーに通知することができるようになる。また、利用者は、通知先毎に、差分情報を通知するか否かを指定することができる。そして、通知先の選択において、その通知先を抽出した理由を知ることができる。
【0018】
請求項4の情報処理装置によれば、文書への閲覧履歴、又はその文書の更新者が作成した文書に対する閲覧履歴を用いて、その文書が更新されたことを通知する通知先を決定することができる。
【0019】
請求項5の情報処理装置によれば、利用者は、通知先毎に、差分情報を通知するか否かを指定することができる。
【0020】
請求項6の情報処理装置によれば、通知先候補のユーザーを更新後の文書のアクセス権に基づいて抽出することができる。
【0021】
請求項7の情報処理プログラムによれば、文書が更新されたことを通知する場合において、文書の変更内容に対して関心のあるユーザーに通知することができるようになる。また、通知先を抽出した理由となり得る参考情報を提示することができる。
【0022】
請求項8の情報処理プログラムによれば、文書が更新されたことを通知する場合において、文書の変更内容に対して関心のあるユーザーに通知することができるようになる。また、通知先に関する関心情報と差分情報を用いて、その通知先への通知すべき差分情報を決定することができる。そして、分割された差分情報ごとに、通知すべき変更箇所を選択することができる。
【0023】
請求項9の情報処理プログラムによれば、文書が更新されたことを通知する場合において、文書の変更内容に対して関心のあるユーザーに通知することができるようになる。また、利用者は、通知先毎に、差分情報を通知するか否かを指定することができる。そして、通知先の選択において、その通知先を抽出した理由を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
図2】本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。
図3】本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
図4】操作履歴テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
図5】操作履歴テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
図6】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
図7】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
図8】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
図9】本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
図10】本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
図11】本実施の形態を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な一実施の形態の例を説明する。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するの意である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態に応じて、又はそれまでの状況・状態に応じて定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という意味を有する記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
【0026】
本実施の形態である情報処理装置100は、文書が更新され、その更新されたことを通知するものであって、図1の例に示すように、文書格納モジュール110、操作履歴格納モジュール120、差分生成モジュール130、抽出モジュール140、推奨通知先決定モジュール150、差分分割モジュール160、推奨付加差分決定モジュール170、通知メッセージ作成モジュール180を有している。
ここで文書とは、主にテキストデータ、場合によっては図形、画像、動画、音声等の電子データ(ファイルとも言われる)、又はこれらの組み合わせであり、記憶、編集及び検索等の対象となり、システム又は利用者間で個別の単位として交換できるものをいい、これらに類似するものを含む。具体的には、文書作成プログラムによって作成された文書、Webページ等を含む。
文書は編集によって更新される。その文書の更新時に関連しているユーザーへ通知し、確認依頼をするシーンが存在する。この際、適切な通知先へ、適切な差分情報を付与して更新内容を伝える必要がある。また、通知先毎に興味・関心がある箇所が異なる可能性もある。
なお、通知先は、以下の説明ではユーザーを例示するが、複数人によって構成されているグループであってもよいし、個人を特定しない名称(役職名等)であってもよい。
【0027】
文書格納モジュール110は、差分生成モジュール130、抽出モジュール140、推奨通知先決定モジュール150と接続されている。文書格納モジュール110は、文書を記憶している。また、文書の更新がなされた場合は、その更新前の文書と更新後の文書を記憶している。なお、文書の更新は、その文書に対して編集(内容の追加、変更、削除等を含む)が行われた場合に発生する。また、文書の発生(新規作成)、文書の削除を含めてもよい。
操作履歴格納モジュール120は、抽出モジュール140、推奨通知先決定モジュール150、推奨付加差分決定モジュール170と接続されている。操作履歴格納モジュール120は、ユーザーによって行われた操作の履歴を格納する。操作としては、文書の編集操作の他に、文書に対する閲覧、検索等の操作を含む。なお、ユーザーは、マウス、キーボード、タッチパネル、音声、視線、ジェスチャ等を用いて操作を行う。
差分生成モジュール130は、文書格納モジュール110、推奨通知先決定モジュール150、差分分割モジュール160と接続されている。差分生成モジュール130は、更新前後の文書を受け付け、その受け付けた更新前の文書と更新後の文書との差分情報を抽出する。差分の対象として、テキストの他に、図形、画像等を含めてもよい。なお、差分情報の抽出として、更新前の文書と更新後の文書を比較して抽出することの他に、その文書に対する編集の履歴情報を用いて抽出するようにしてもよい。差分情報の抽出処理は、既存の技術を用いればよい。
【0028】
抽出モジュール140は、文書格納モジュール110、操作履歴格納モジュール120、推奨通知先決定モジュール150、推奨付加差分決定モジュール170と接続されている。抽出モジュール140は、通知先(ユーザー)に関する情報を抽出する。例えば、通知先に関する情報として、そのユーザー毎に過去に作成した文書名、中身、検索キーワード等の文書に関する操作に関連する情報、役職名、所属グループ名、所属組織名等のそのユーザーの属性情報に関する情報等がある。また、抽出モジュール140は、それらの情報の中で、出現頻度が高い又は特徴的な語句(単語)を興味がある語句として抽出する。ここで「出現頻度が高い」とは、その語句回数が予め定められた閾値より多い又は以上であること、出現した全語句数に対するその語句の出現割合が予め定められた閾値より多い又は以上であること、又はtf−idf(term frequency−inverse document frequency)等の技術を用いてもよい。また「特徴的な語句」とは、対象としているユーザーには用いられているが、他のユーザーでは用いられていない語句が該当し、ユーザー毎のその語句の頻度によって判定する。
【0029】
推奨通知先決定モジュール150は、文書格納モジュール110、操作履歴格納モジュール120、差分生成モジュール130、抽出モジュール140、通知メッセージ作成モジュール180と接続されている。推奨通知先決定モジュール150は、抽出モジュール140が抽出した通知先に関する情報と差分生成モジュール130によって抽出された差分情報との適合度に応じて、文書が更新されたことを通知する通知先を決定する。
また、推奨通知先決定モジュール150は、さらに、通知先による文書(更新した文書)への閲覧履歴、又はその文書の更新者が作成した文書(更新した文書以外の文書)に対する閲覧履歴を用いて、その文書が更新されたことを通知する通知先を決定するようにしてもよい。
【0030】
差分分割モジュール160は、差分生成モジュール130、推奨付加差分決定モジュール170と接続されている。差分分割モジュール160は、差分生成モジュール130によって抽出された差分情報を、その差分情報が含まれている文書の構造(階層構造、文の切れ目等)を利用してブロックに分割する。ここで「文書の構造」として、例えば、階層構造、文の切れ目等がある。例えば、文毎(句点毎)に差分情報を分割してもよい。また、文書作成プログラムを用いて作成した文書には、階層構造を有している文書があり、そのような文書の場合には、階層としての段落毎に差分を分割するようにしてもよい。
【0031】
推奨付加差分決定モジュール170は、操作履歴格納モジュール120、抽出モジュール140、差分分割モジュール160、通知メッセージ作成モジュール180と接続されている。推奨付加差分決定モジュール170は、推奨通知先決定モジュール150によって決定された通知先に関する情報と差分生成モジュール130によって抽出された差分情報との適合度に応じて、その通知先への通知内容とする差分情報を決定する。また、適合度を算出する対象として、差分分割モジュール160によって分割された差分情報を用いるようにしてもよい。
また、推奨付加差分決定モジュール170は、さらに、通知先による文書への閲覧履歴、又はその文書の更新者が作成した文書に対する閲覧履歴を用いて、その文書が更新されたことを通知する通知先を決定するようにしてもよい。
【0032】
通知メッセージ作成モジュール180は、推奨通知先決定モジュール150、推奨付加差分決定モジュール170と接続されている。通知メッセージ作成モジュール180は、通知先毎に、差分情報を付加した通知メッセージを作成する。例えば、通知メッセージ作成モジュール180は、通知先毎に、差分生成モジュール130によって抽出された差分情報を、通知するか否かを利用者が指定できるように提示するようにしてもよい。通知メッセージは、例えば、電子メール等の内容としてもよいし、添付文書として作成してもよい。また、通知は、例えば、電子メールで行ってもよいし、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)におけるメッセージ等の機能を用いるようにしてもよい。
【0033】
図2は、本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。
情報処理装置100、ユーザー端末210、文書処理装置220は、通信回線290を介してそれぞれ接続されている。通信回線290は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。文書処理装置220内に文書が管理(記憶、編集機能等を含む)されており、情報処理装置100は、文書処理装置220内の文書を対象として処理を行う。また、ユーザーAはユーザー端末210を利用して、文書の編集等を行う。そして、その文書が更新された旨の通知が、情報処理装置100からユーザーBのユーザー端末210に対して行われる。なお、文書処理装置220に、文書格納モジュール110、操作履歴格納モジュール120が具備されていてもよい。情報処理装置100、文書処理装置220による機能は、クラウドサービスとして実現してもよい。
【0034】
図3は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
なお、対象文書とは、更新された文書のことである。更新者とは、文書を更新したユーザーのことである。通知先とは、文書更新通知の宛先のことである。
ステップS302では、文書が更新される。
ステップS304では、差分生成モジュール130は、文書更新前後の差分情報を抽出する。
ステップS306では、推奨通知先決定モジュール150は、通知先候補を決定する。通知先になり得るユーザーを決定する。例えば、対象文書に対してアクセス権があるユーザー、同じアクセス権グループに所属するユーザーを通知先候補としてもよい。
【0035】
ステップS308では、抽出モジュール140は、通知先が興味ある用語(語句、単語)を抽出する。例えば、以下のような処理(いずれか1つ、又は、これらの組み合わせ)によって用語を抽出する。
・頻繁利用用語:通知先が過去に作成・閲覧した文書名、その文書の内容、検索キーワード等。特に、それらの中で出現頻度が高い用語等としてもよい。「出現頻度が高い」とは、前述した通りである。
・特徴的属性情報:所属グループ名、所属組織名等の属性情報に含まれる語句。特に、それらの中で特徴的な語句等としてもよい。「特徴的な語句」とは、前述した通りである。
・通知先登録用語:通知先が興味・関心のある用語であって、例えば、通知先のユーザーが予め登録しておく単語等としてもよい。
【0036】
ステップS310では、推奨通知先決定モジュール150は、通知先候補の中で推奨する通知先を決定する。例えば、以下の条件を満たす場合は優先して推奨する。
・差分情報と通知先候補が興味ある用語が適合する。
・対象文書への閲覧履歴がある。
・更新者が過去に作成した文書(対象文書を除く)に対する閲覧率が高い。
・ステップS306で、対象文書に対してアクセス権があるユーザーを条件とした場合は、更新者と通知先が同じアクセス権グループに所属していることをステップS310での条件としてもよい。また、逆に、ステップS306で、同じアクセス権グループに所属するユーザーであることを条件とした場合は、対象文書に対してアクセス権があるユーザーであることをステップS310での条件としてもよい。
【0037】
ステップS312では、差分分割モジュール160は、差分情報を文書の階層構造や文の切れ目等を利用してブロックに分割する。例えば、階層構造を持つ文書の場合には、段落毎の差分を分割することができる。
ステップS314では、推奨付加差分決定モジュール170は、ステップS310の処理結果である推奨通知先毎に各差分ブロックを更新通知の付加情報として推奨するか否かを判定する。例えば、以下の条件を満たすブロックは優先して推奨する。
・通知先が過去に更新したことがあるブロックである。
・通知先が興味ある用語の出現頻度が高いブロックである。
ステップS316では、通知メッセージ作成モジュール180は、推奨通知先毎に推奨する差分を付加した更新通知メッセージを作成する。
ステップS318では、更新通知メッセージを送信する。
【0038】
なお、ステップS310の処理において、ステップS306の処理を行うようにしてもよい。その場合、ステップS308の処理は、通知先となり得るユーザーとなる。ただし、そもそも対象文書に対してアクセスできないユーザーを対象として、ステップS308の処理を行うことは不要な処理であるので、ステップS306の処理を行った後に、ステップS308の処理を行うのが効率的である。
【0039】
具体的な処理例を用いて説明する。
操作履歴格納モジュール120にユーザー毎の操作履歴テーブル400が格納されている。図4は、操作履歴テーブル400のデータ構造例を示す説明図である。操作履歴テーブル400は、日時欄410、操作欄420、操作対象欄430を有している。
日時欄410は、対象としている操作が行われた日時(年、月、日、時、分、秒、秒以下、又はこれらの組み合わせであってもよい)を記憶している。操作欄420は、その日時に行われた操作を記憶している。操作対象欄430は、その操作における対象を記憶している。
例えば、ユーザーの操作履歴として作成(新規アップロード)、閲覧(ダウンロード)、更新(上書きアップロード)、検索を記録する。
ユーザー毎の操作履歴テーブル400は、通知先が興味ある語句の抽出に利用する。
【0040】
また、操作履歴格納モジュール120に文書毎の操作履歴テーブル500が格納されている。図5は、操作履歴テーブル500のデータ構造例を示す説明図である。操作履歴テーブル500は、日時欄510、操作欄520、操作者欄530を有している。日時欄510は、対象としている操作が行われた日時を記憶している。操作欄520は、その日時に行われた操作を記憶している。操作者欄530は、その操作を行った操作者を示す名称(ユーザー名)を記憶している。
例えば、文書に対する操作履歴として作成(新規アップロード)、閲覧(ダウンロード)、更新(上書きアップロード)を記録する。
文書毎の操作履歴テーブル500は、推奨通知先、推奨付加差分の決定や付加情報(閲覧回数)の抽出に利用する。
【0041】
例えば、文書Aが更新された場合について説明する。この文書Aには、ユーザーB,ユーザーC,ユーザーD,ユーザーE,ユーザーF,ユーザーK,ユーザーLにアクセス権が付与されているとする。
■ステップS306における通知先候補決定処理
・文書Aの通知先候補として、文書Aのアクセス権があるユーザーB,ユーザーC,ユーザーD,ユーザーE,ユーザーF,ユーザーK,ユーザーLが決定される。
■ステップS310における推奨通知候補決定処理
・興味ある用語を用いてユーザーを抽出する。
差分情報と通知先候補の興味ある用語との適合率が高い、ユーザーFを決定する。適合率は、例えば、予め定められた閾値以上出現するか否かで判定する。これによって、差分情報に対して、興味をもっているユーザーを抽出することができる。
・対象文書への閲覧履歴を用いてユーザーを抽出する。
文書Aに対する閲覧履歴に基づいて、通知先候補を決定する。例えば、閲覧履歴があるユーザーB,ユーザーC,ユーザーDを推奨通知先候補に追加する。
・更新者が過去に作成した文書の閲覧率を用いてユーザーを抽出する。
更新者が過去に作成した文書(文書Aを除く)の閲覧率が、予め定められた閾値以上であるユーザーE,ユーザーFを推奨通知先候補に追加する。
・アクセス権グループを用いてユーザーを抽出する。
更新者と同じアクセス権グループに所属しているユーザーF,ユーザーLを推奨通知先候補に追加する。
以上より、推奨通知先候補としてユーザーB,ユーザーC,ユーザーD,ユーザーE,ユーザーF,ユーザーLが決定される。なお、各処理で抽出したユーザーを全て含めるようにしたが(論理和処理)、各処理で抽出されていることを抽出の条件(論理積処理)としてもよいし、各処理結果に重み付けを行ってスコア付けをし、予め定められた閾値以上となるユーザーを抽出するようにしてもよい。
【0042】
差分情報と通知先候補が興味ある用語との適合判定方法について、具体例を用いて詳細に説明する。
ユーザーBが興味ある用語として、「複合機」、「スキャン」、「ファックス」が登録されており、適合性判定の閾値として「5」を設定していたとする。
このとき、ユーザーBが興味ある用語について、差分情報内における出現回数が、「複合機」が5回、「スキャン」が3回、「ファックス」が2回だった場合、合計の出現回数は10となる。
出現回数は閾値5以上のため、差分情報とユーザーBが興味ある用語が適合したと判定する。つまり、ユーザーBを推奨通知先候補として抽出する。
なお、ユーザーが興味ある用語に重み付けを行って、スコア計算(前述の出現回数に重み付けの係数を乗算して、各用語のスコアとし、そのスコアの合計を算出)を行ってもよい。また、ユーザーが興味ある用語の類義語を含めるようにしてもよい。そして、その場合は、類義語の重み付けは本来の用語(ユーザーが興味ある用語)の重み付けよりも軽くしてもよい。
【0043】
通知メッセージ作成モジュール180は、例えば、情報処理装置100の液晶ディスプレイ等の表示装置に通知メッセージ作成画面600を表示する。図6は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
通知メッセージ作成画面600は、行(横)方向にメール送信欄610、添付メッセージ欄620に分かれており、列(縦)方向に、ステップS306で抽出した通知先候補のユーザー毎(ユーザーB欄630、ユーザーK欄640、ユーザーC欄650、ユーザーD欄660等)に分かれている。そして、通知メッセージ作成画面600に、送信ボタン690を表示している。
通知メッセージ作成画面600では、通知先候補毎にメール送信有無、差分ブロック毎の添付有無を選択可能である。
推奨通知先決定モジュール150、推奨付加差分決定モジュール170による処理結果を利用して、メール送信有無、差分ブロック毎の添付有無を示すチェックボックスのフラグを自動で決定している。もちろんのことながら、チェックボックスは送信者側で変更可能である。
送信ボタン690が選択されると、メール送信フラグONのユーザーへフラグONの変更箇所を添付情報とした更新通知を行う。
具体例には、メール送信欄610には、ユーザー毎に、文書が更新されたことを示す通知を行うか否かを指示するチェックボックスがある。そして、通知メッセージ作成画面600の表示当初では、ステップS310での処理によって抽出されたユーザーのチェックボックスにチェックが予め施されている。通知を行うユーザー(通知メッセージ作成画面600を操作するユーザー)の操作によって、チェックする、チェックをはずすことが行われてもよい。
添付メッセージ欄620は、ステップS312での処理によって分割された差分情報毎(図6では「1−1.対象機種」、「2−2.事前設定」、「3−2.結果の確認」)に分かれており、それぞれにユーザー毎にチェックボックスがある。そして、通知メッセージ作成画面600の表示当初では、ステップS314での処理によって抽出されたユーザー毎の分割された差分情報のチェックボックスにチェックが予め施されている。通知を行うユーザーの操作によって、チェックする、チェックをはずすことが行われてもよい。これによって、通知先に応じて通知する差分情報を適宜選択することができる。
なお、ユーザーK欄640に示すように、チェックボックス642にチェックが施されていないユーザーKの添付メッセージ欄620にはチェックボックスを表示していない。通知そのものが不要なユーザーに対しては、分割された差分情報の指定も不要であるからである。ただし、チェックボックスの表示を行うが、チェックすることができないようにしておいてもよい(表示を薄くする等の表示形態にしてもよい)。
【0044】
また、通知メッセージ作成モジュール180は、例えば、情報処理装置100の液晶ディスプレイ等の表示装置に通知メッセージ作成画面700を表示するようにしてもよい。図7は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
通知メッセージ作成画面700は、行(横)方向に通知先情報欄705、メール送信欄710、添付メッセージ欄720に分かれており、列(縦)方向に、通知先候補のユーザー毎(ユーザーB欄730、ユーザーK欄740、ユーザーC欄750、ユーザーD欄760等)に分かれている。そして、通知メッセージ作成画面700に、送信ボタン790を表示している。
通知メッセージ作成画面600の表示に付加して、対象文書の更新前の文書に対する閲覧回数、更新回数等のメール送信判断のヒントとなる通知先情報を表示したものである。これによって、通知を行うユーザーは、通知先の選択が容易になる。
そして、添付メッセージ欄720内には、分割された差分情報毎に、差分(追加部分、削除部分)を表示する。具体例には、追加部分には「+」を付して表示し、削除部分には「−」を付して表示する。なお、差分は通知を行うユーザーに表示するだけでなく、通知先に通知しても良い。これによって、通知を行うユーザーも通知先も差分情報の詳細を確認することができる。
また、メール送信欄710、添付メッセージ欄720内でチェックがある理由、又は、チェックがない理由を表示するようにしてもよい。例えば、ユーザーB付加情報ボタン731が選択された場合に、それらの理由を表示する。また、予め定められたチェックのパターンである場合には、ユーザーB付加情報ボタン731等が選択されなくても、それらの理由を表示するようにしてもよい。例えば、メール送信欄710内のチェックボックスにはチェックがあるが、添付メッセージ欄720内のチェックボックスにはチェックがない場合(図7の例では、ユーザーC欄750)は、推奨通知先として決定した理由(図7の例では、付加情報770の「このユーザーはあなたが過去に作成した文書を頻繁に閲覧しています。」)を表示する。これらの理由の生成処理は、推奨通知先決定モジュール150、推奨付加差分決定モジュール170での判定条件とその結果を抽出して文章化すればよい。これによって、通知を行うユーザーは通知先が抽出された理由を確認することができる。
【0045】
通知を行った後に、実際に閲覧が行われたか否かを表示するようにしてもよい。
図8は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
文書閲覧確認画面800は、行(横)方向に文書閲覧欄810があり、列(縦)方向に、ユーザー毎(ユーザーB欄830、ユーザーC欄840、ユーザーD欄850等)に分かれている。そして、文書閲覧確認画面800に、送信(はい)ボタン890、送信せず(いいえ)ボタン892を表示している。
文書閲覧確認画面800は、更新通知後に送信先のユーザー毎に文書閲覧されたか否かを確認可能とするものである。送信(はい)ボタン890が選択されると、文書閲覧していないユーザー(図8の例ではユーザーD)に対して再通知を行う。また、図6図7の例に示したように、分割された差分情報を選択できるようにしてもよい。また、最初の通知後、未閲覧の状態が予め定められた期間以上となった場合に、情報処理装置100が通知を再度行うようにしてもよい。
【0046】
また、図3の例に示すフローチャートによる処理の他に、図9図10の例に示すフローチャートによる処理を行うようにしてもよい。この処理は、抽出モジュール140の処理を予め行うもの(いわゆるバッチ処理)である。
図9は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS902では、抽出モジュール140は、各ユーザーが興味ある用語を定期的に抽出する。図3のステップS308の処理に該当する。ただし、対象は情報処理装置100内で管理している全てのユーザーとなる。
図10は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS1002では、文書が更新される。図3のステップS302の処理に該当する。
ステップS1004では、差分生成モジュール130は、文書更新前後の差分を抽出する。図3のステップS304の処理に該当する。
ステップS1006では、推奨通知先決定モジュール150は、通知先候補を決定する。通知先になり得るユーザーを決定する。例えば、対象文書にアクセス権があるユーザーである。図3のステップS306の処理に該当する。
ステップS1008では、推奨通知先決定モジュール150は、通知先候補の中で推奨する通知先を決定する。図3のステップS310の処理に該当する。
ステップS1010では、差分分割モジュール160は、差分を文書の階層構造や文の切れ目等を利用してブロックに分割する。図3のステップS312の処理に該当する。
ステップS1012では、推奨付加差分決定モジュール170は、推奨通知先毎に各差分ブロックを更新通知の付加情報として推奨するかどうか判定する。図3のステップS314の処理に該当する。
ステップS1014では、通知メッセージ作成モジュール180は、推奨通知先毎に推奨する差分を付加した更新通知メッセージ作成する。図3のステップS316の処理に該当する。
ステップS1016では、更新通知メッセージを送信する。図3のステップS318の処理に該当する。
【0047】
なお、本実施の形態としてのプログラムが実行されるコンピュータのハードウェア構成は、図11に例示するように、一般的なコンピュータであり、具体的にはパーソナルコンピュータ、サーバーとなり得るコンピュータ等である。つまり、具体例として、処理部(演算部)としてCPU1101を用い、記憶装置としてRAM1102、ROM1103、HD1104を用いている。HD1104として、例えばハードディスク、SSD(Solid State Drive)を用いてもよい。差分生成モジュール130、抽出モジュール140、推奨通知先決定モジュール150、差分分割モジュール160、推奨付加差分決定モジュール170等のプログラムを実行するCPU1101と、そのプログラムやデータを記憶するRAM1102と、本コンピュータを起動するためのプログラム等が格納されているROM1103と、文書格納モジュール110、操作履歴格納モジュール120の機能を有する補助記憶装置(フラッシュメモリ等であってもよい)であるHD1104と、キーボード、マウス、タッチパネル、マイク等に対する利用者の操作に基づいてデータを受け付ける受付装置1106と、CRT、液晶ディスプレイ、スピーカー等の出力装置1105と、ネットワークインタフェースカード等の通信ネットワークと接続するための通信回線インタフェース1107、そして、それらをつないでデータのやりとりをするためのバス1108により構成されている。これらのコンピュータが複数台互いにネットワークによって接続されていてもよい。
【0048】
前述の実施の形態のうち、コンピュータ・プログラムによるものについては、本ハードウェア構成のシステムにソフトウェアであるコンピュータ・プログラムを読み込ませ、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働して、前述の実施の形態が実現される。
なお、図11に示すハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、図11に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続しているような形態でもよく、さらに図11に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、特に、パーソナルコンピュータの他、携帯情報通信機器(携帯電話、スマートフォン、モバイル機器、ウェアラブルコンピュータ等を含む)、情報家電、ロボット、複写機、ファックス、スキャナ、プリンタ、複合機(スキャナ、プリンタ、複写機、ファックス等のいずれか2つ以上の機能を有している画像処理装置)などに組み込まれていてもよい。
【0049】
また、前述の実施の形態の説明において、予め定められた値との比較において、「以上」、「以下」、「より大きい」、「より小さい(未満)」としたものは、その組み合わせに矛盾が生じない限り、それぞれ「より大きい」、「より小さい(未満)」、「以上」、「以下」としてもよい。
【0050】
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラム又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、又は無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、又は別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化等、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
【0051】
前述の実施の形態は以下のように把握してもよい。
例えば、課題として以下のものがある。
先行技術においては、文書が更新されたことを通知する場合において、その通知先として、更新された文書の内容に関わらずユーザーによって予め定められた通知先を抽出することが開示されている。
しかし、文書の変更内容によっては、ユーザーが関心のない変更内容が通知されてしまう場合がある。
本実施の形態は、文書の変更内容に対して関心のあるユーザーに通知することができる情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的としている。
【0052】
[A1]
更新前の文書と更新後の文書を受付ける受付手段と、
前記更新前の文書と前記更新後の文書との差分情報を抽出する差分情報抽出手段と、
前記差分情報と前記文書が更新されたことを通知し得る通知先候補であるユーザーの関心度を示す、それぞれのユーザーについての関心情報とを用いて、前記差分情報が前記関心情報を含む場合、前記関心情報に対応する前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する決定手段
を具備することを特徴とする情報処理装置。
[A2]
前記決定手段によって決定された通知先に関する前記関心情報と前記差分情報抽出手段によって抽出された差分情報を用いて、該通知先への通知すべき差分情報を決定する第2の決定手段
をさらに具備することを特徴とする[A1]に記載の情報処理装置。
[A3]
前記決定手段は、さらに、前記文書への閲覧履歴、又は該文書の更新者が作成した文書に対する閲覧履歴を用いて、前記ユーザーに、前記文書または該文書の更新者が作成した文書に対する閲覧履歴があった場合、前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する
ことを特徴とする[A1]又は[A2]に記載の情報処理装置。
[A4]
前記通知先毎に、前記差分情報抽出手段によって抽出された差分情報を、通知するか否かを利用者が指定できるように提示する提示手段
をさらに具備することを特徴とする[A1]から[A3]のいずれか一項に記載の情報処理装置。
[A5]
前記関心情報は、頻繁利用用語、特徴的属性情報、通知先登録用語のいずれか、又はこれらの組み合わせから抽出する
ことを特徴とする[A1]から[A4]のいずれか一項に記載の情報処理装置。
[A6]
前記決定手段は、前記差分情報と通知先に関する用語が適合する場合、該用語の通知先を、変更されたことを通知する通知先として決定する
ことを特徴とする[A1]から[A5]のいずれか一項に記載の情報処理装置。
[A7]
前記通知先候補であるユーザーは、前記更新後の文書のアクセス権に基づいて抽出する
ことを特徴とする[A1]から[A6]のいずれか一項に記載の情報処理装置。
[A8]
前記第2の決定手段は、前記通知先に通知すべき変更箇所を、分割された差分情報ごとに選択することができるようにした
ことを特徴とする[A2]、又は、[A2]に従属する[A3]から[A7]のいずれか一項に記載の情報処理装置。
[A9]
前記提示手段は、通知先の選択において、該通知先を抽出した理由となり得る参考情報を提示する
ことを特徴とする[A4]、又は、[A4]に従属する[A5]から[A8]のいずれか一項に記載の情報処理装置。
[A10]
コンピュータを、
更新前の文書と更新後の文書を受付ける受付手段と、
前記更新前の文書と前記更新後の文書との差分情報を抽出する差分情報抽出手段と、
前記差分情報と前記文書が更新されたことを通知し得る通知先候補であるユーザーの関心度を示す、それぞれのユーザーについての関心情報とを用いて、前記差分情報が前記関心情報を含む場合、前記関心情報に対応する前記ユーザーを前記文書が更新されたことを通知する通知先として決定する決定手段
として機能させるための情報処理プログラム。
【0053】
そして、前述の発明は、以下の効果を有する。
[A1]の情報処理装置によれば、文書が更新されたことを通知する場合において、文書の変更内容に対して関心のあるユーザーに通知することができるようになる。
[A2]の情報処理装置によれば、通知先に関する関心情報と差分情報を用いて、その通知先への通知すべき差分情報を決定することができる。
[A3]の情報処理装置によれば、文書への閲覧履歴、又はその文書の更新者が作成した文書に対する閲覧履歴を用いて、その文書が更新されたことを通知する通知先を決定することができる。
[A4]の情報処理装置によれば、利用者は、通知先毎に、差分情報を通知するか否かを指定することができる。
[A5]の情報処理装置によれば、関心情報として、頻繁利用用語、特徴的属性情報、通知者登録用語のいずれか、又はこれらの組み合わせを用いることができる。
[A6]の情報処理装置によれば、差分情報と通知先に関する用語との適合によって、通知先を決定することができる。
[A7]の情報処理装置によれば、通知先候補のユーザーを更新後の文書のアクセス権に基づいて抽出することができる。
[A8]の情報処理装置によれば、分割された差分情報ごとに、通知すべき変更箇所を選択することができる。
[A9]の情報処理装置によれば、通知先の選択において、その通知先を抽出した理由を知ることができる。
[A10]の情報処理プログラムによれば、文書が更新されたことを通知する場合において、通文書の変更内容に対して関心のあるユーザーに通知することができるようになる。
【符号の説明】
【0054】
100…情報処理装置
110…文書格納モジュール
120…操作履歴格納モジュール
130…差分生成モジュール
140…抽出モジュール
150…推奨通知先決定モジュール
160…差分分割モジュール
170…推奨付加差分決定モジュール
180…通知メッセージ作成モジュール
210…ユーザー端末
220…文書処理装置
290…通信回線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11