【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、調整装置と、クランプ具と、撮像装置と、表示装置と、基準線生成モジュールと、自動研磨仕上げ装置とを備える。
調整装置は、基台枠を有し、基台枠によって作業空間が画定され、基台枠の頂部に昇降ネジレバーが螺着され、昇降ネジレバーは、また作業空間内に位置する昇降嵌合ブロックに連結され、昇降ネジレバーを回転させると、昇降嵌合ブロックを上下に変位させるように制御することができ、作業空間内に、また縦方向と横方向に変位可能な可動ステージが設けられ、可動ステージが可動ステージ制御機構に連結され、可動ステージ制御機構は、可動ステージの変位を制御するために用いられる。
クランプ具は、位置決めブロックと副クランプブロックとを有し、位置決めブロックの頂部と一側にそれぞれ上部嵌合溝と側部嵌合溝とが凹設され、位置決めブロックの底部からは主クランプブロックが凸出形成され、主クランプブロックに締付ネジレバーが螺着され、副クランプブロックの頂部からは副クランプブロック嵌合部が凸出形成され、副クランプブロックに、またネジ孔が開設され、副クランプブロック嵌合部は、位置決めブロックの側部嵌合溝に嵌入するために用いられると同時に、ネジ孔は、締付ネジレバーをロックするために供され、それにより副クランプブロックと主クランプブロックとで埋込試験片を一緒に挟み込んで係止することができ、そして位置決めブロックの上部嵌合溝は、調整装置の昇降嵌合ブロックと互いに嵌合するために用いられる。
撮像装置は、調整装置付近に設けられると共に、調整装置に向けて撮像を行い、その撮像装置は、拡大画像を撮影するために用いられる。
表示装置は、撮像装置に電気的に接続され、その表示装置は、撮像装置によって撮影された拡大画像を表示させるために用いられる。
基準線生成モジュールは、表示装置に電気的に接続され、その基準線生成モジュールは、表示装置の表示画面に少なくとも1本の基準線を生成させるために用いられる。
自動研磨仕上げ装置は、研磨ステージを有し、研磨ステージは、少なくとも1つの研磨盤と、仕上げ盤とを含み、各当該研磨盤と仕上げ盤は、それぞれモータに連結されて駆動により回転され、研磨ステージ上に、また三軸駆動機構が設けられ、三軸駆動機構がチャックに連結され、チャックは、少なくとも1つのチャック嵌合ブロックを有し、当該チャック嵌合ブロックは、クランプ具の上部嵌合溝に嵌合するために用いられ、三軸駆動機構と各モータは、同時に制御モジュールに電気的に接続され、制御モジュールは、作業員が研磨と仕上げ作業のためのパラメータ値を設定するために供され、制御モジュールは、また設定したパラメータ値に基づき、三軸駆動機構と各モータの作動を自動制御して研磨仕上げを完了する。
【0006】
また、PCB金属組織試験片操作方法を行う場合、撮像装置により調整装置に向けて拡大画像を生成すると共に、その拡大画像を表示装置に表示させ、かつ基準線生成モジュールにより表示装置の画面に基準線を生成し、その後、クランプ具を利用して既に埋め込まれた金属組織試験片を挟み込むが、緊挟持しておらず、それからクランプ具を調整装置の昇降嵌合ブロックに装着することで、埋込試験片を可動ステージに接触させ、次いで表示装置に、また埋込試験片の拡大画像を表示させ、そして昇降ネジレバーを利用して昇降嵌合ブロックとクランプ具を基準位置まで調整した後、表示装置に表示した拡大画像と基準線を観察しながら可動ステージ制御機構を操作し、クランプ具で埋込試験片を緊挟持していないため、埋込試験片を可動ステージに伴って変位し、次いで埋込試験片を埋込試験片画像の所定位置に位置合わせて基準線まで調整した後、それから締付ネジレバーを緊締してクランプ具で埋込試験片を緊挟持すれば、いわゆる標定を完了する。
標定完了後、クランプ具を調整装置から取り外した状態で、自動研磨仕上げ装置のチャック嵌合ブロックに装着すると共に、制御モジュールに研磨と仕上げ作業のパラメータ値を入力し、そして研磨仕上げ作業を起動した後、制御モジュールにより三軸駆動機構を自動制御してチャックを順次に回転する各研磨盤と仕上げ盤付近まで駆動し、埋込試験片の研磨仕上げ作業を完了させる。
【0007】
かくして、本発明の要旨は、次の(1)〜(6)に記載の通りのものである。
【0008】
(1)基台枠を有する調整装置と、位置決めブロックと副クランプブロックとを有するクランプ具と、前記調整装置付近に設けられると共に、前記調整装置に向けて撮像を行って拡大画像を撮影するための撮像装置と、前記撮像装置に電気的に接続される表示装置と、前記表示装置に電気的に接続される基準線生成モジュールとを備えるPCB金属組織試験片操作システムであって、
前記基台枠によって作業空間が画定され、前記基台枠の頂部に昇降ネジレバーが螺着され、前記昇降ネジレバーは、また前記作業空間内に位置する昇降嵌合ブロックに連結され、前記作業空間内に、また縦方向と横方向に変位可能な可動ステージが設けられ、前記可動ステージが可動ステージ制御機構に連結され、
前記位置決めブロックの頂部と一側にそれぞれ上部嵌合溝と側部嵌合溝とが凹設され、前記位置決めブロックの底部からは主クランプブロックが凸出形成され、前記主クランプブロックに締付ネジレバーが螺着され、前記副クランプブロックの頂部からは副クランプブロック嵌合部が凸出形成され、前記副クランプブロックに、またネジ孔が開設され、前記副クランプブロック嵌合部は、前記位置決めブロックの前記側部嵌合溝に嵌入するために用いられると同時に、前記ネジ孔は、前記締付ネジレバーをロックするために供され、そして前記位置決めブロックの前記上部嵌合溝は、前記調整装置の前記昇降嵌合ブロックと互いに嵌合するために用いられ、
前記表示装置は、前記撮像装置によって撮影された拡大画像を表示させるために用いられ、
前記基準線生成モジュールは、前記表示装置の表示画面に少なくとも1本の基準線を生成させるために用いられることを特徴とするPCB金属組織試験片操作システム。
【0009】
(2)前記クランプ具を装着するために供される自動研磨仕上げ装置をさらに備えることを特徴とする前記(1)に記載のPCB金属組織試験片操作システム。
【0010】
(3)前記自動研磨仕上げ装置は、研磨ステージを有し、前記研磨ステージは、少なくとも1つの研磨盤と、仕上げ盤とを含み、各当該研磨盤と前記仕上げ盤は、それぞれモータに連結され、前記研磨ステージ上に、また三軸駆動機構が設けられ、前記三軸駆動機構がチャックに連結され、前記チャックは、少なくとも1つのチャック嵌合ブロックを有し、当該チャック嵌合ブロックは、前記クランプ具の前記上部嵌合溝に嵌合するために用いられ、前記三軸駆動機構と各前記モータは、同時に制御モジュールに電気的に接続されることを特徴とする前記(2)に記載のPCB金属組織試験片操作システム。
【0011】
(4)当該研磨盤と前記仕上げ盤の底面からは重量バランス部が凸出形成されることを特徴とする前記(3)に記載のPCB金属組織試験片操作システム。
【0012】
(5)撮像装置を使用して調整装置に位置合わせて拡大画像を生成する撮像工程と、
前記撮像装置で録画された画像を表示装置に表示させる表示工程と、
基準線生成モジュールを利用して前記表示装置の表示画面に少なくとも1本の基準線を生成する基準線生成工程と、
埋込試験片を挟み込むクランプ具を前記調整装置に装着することで、前記埋込試験片の拡大画像を前記表示装置に表示させ、そして前記表示装置を観察しながら前記調整装置を操作することにより、前記クランプ具は、固定不動状態で前記埋込試験片の画像を基準線に対応する所要位置まで調整し、その後、前記クランプ具で前記埋込試験片を緊挟持する標定工程とを含むことを特徴とするPCB金属組織試験片操作方法。
【0013】
(6)前記標定工程の後の自動研磨仕上げ工程をさらに含み、標定後、前記クランプ具を自動研磨仕上げ装置のチャックに装着すると共に、研磨と仕上げ作業のパラメータ値を入力し、前記自動研磨仕上げ装置により研磨と仕上げ作業を自動的に完了させることを特徴とする前記(5)に記載のPCB金属組織試験片操作方法。