特許第6973610号(P6973610)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6973610
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年12月1日
(54)【発明の名称】配線モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/287 20210101AFI20211118BHJP
   H01M 50/271 20210101ALI20211118BHJP
【FI】
   H01M50/287
   H01M50/271 S
【請求項の数】5
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2020-200858(P2020-200858)
(22)【出願日】2020年12月3日
(62)【分割の表示】特願2019-196404(P2019-196404)の分割
【原出願日】2019年10月29日
(65)【公開番号】特開2021-72289(P2021-72289A)
(43)【公開日】2021年5月6日
【審査請求日】2020年12月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】特許業務法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 秀夫
(72)【発明者】
【氏名】高瀬 慎一
(72)【発明者】
【氏名】下田 洋樹
【審査官】 太田 一平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−049158(JP,A)
【文献】 特表2016−522561(JP,A)
【文献】 特開2019−139925(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/50 − 50/598
H01G 11/10
H01G 2/02
H01M 50/20 − 50/298
H01M 10/42 − 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
並び方向に並ぶ複数の蓄電素子に取り付けられる配線モジュールであって、
前記複数の蓄電素子の電極端子に接続されるバスバーと、
前記バスバーが収容されるとともに、前記並び方向に伸縮可能な絶縁性のプロテクタと、
前記プロテクタに配置されるフレキシブルプリント配線板と、
を備え、
前記プロテクタは前記並び方向に延びた形状をなしており、
前記フレキシブルプリント配線板は、前記並び方向に延びる本体部と、前記本体部から延出する延出片と、を有し、
前記延出片は湾曲した湾曲部を有し、前記湾曲部によって前記延出片が裏返されており、前記延出片の先端部には前記バスバーが接続されており、
前記プロテクタの側壁には、前記湾曲部が復帰変形することを妨げる方向から前記延出片に係止する係止部が設けられている配線モジュール。
【請求項2】
前記本体部と、前記延出片の先端部とが、前記本体部の厚さ方向において互いに異なる位置に配されている請求項1に記載の配線モジュール。
【請求項3】
前記延出片は、前記並び方向と交差する方向から見たときにS字形状をなしている請求項1または請求項2に記載の配線モジュール。
【請求項4】
前記延出片は、前記並び方向に沿って延びる部分と、前記並び方向と交差する向きに延びる部分と、を有する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の配線モジュール。
【請求項5】
前記フレキシブルプリント配線板は、前記本体部の剛性が前記延出片の剛性よりも大きい請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の配線モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配線モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、正極および負極を有する複数の蓄電素子に取り付けられる配線モジュールとして、特開2011−49158号公報に記載のものが知られている。この配線モジュールは、絶縁性のシートと、このシートに形成された複数の電圧検出線と、を含むフレキシブルプリント配線板を有する。複数の電圧検出線は、複数の蓄電素子の電圧を検出するようになっている。フレキシブルプリント配線板は、フレキシブルプリント配線板に設けられた境界線に沿って折り曲げられることにより重なっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−49158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の技術では、フレキシブルプリント配線板は境界線に沿って、鋭く尖った角部を有した形状で折り曲げられている。このため、フレキシブルプリント配線板に過度に大きな力が加わることが懸念される。すると、シートが破損したり、電圧検出線が破断したりする等の不具合が生じることが懸念される。
【0005】
本開示は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、フレキシブルプリント配線板に過度に大きな力が加わることが抑制された配線モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、並び方向に並ぶ複数の蓄電素子に取り付けられる配線モジュールであって、絶縁性のプロテクタと、前記プロテクタに配置されるフレキシブルプリント配線板と、を備え、前記プロテクタは前記並び方向に延びた形状をなしており、前記フレキシブルプリント配線板は、前記並び方向に延びるとともに前記プロテクタに配置される本体部と、前記本体部から延出する延出片と、を有し、前記延出片は湾曲した湾曲部を有し、前記湾曲部によって前記延出片が裏返されており、前記プロテクタは、前記湾曲部が復帰変形することを妨げる方向から前記延出片に係止する係止部を有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、フレキシブルプリント配線板に過度に大きな力が加わることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態1にかかる蓄電モジュールを示す一部拡大平面図である。
図2図2は、実施形態1にかかる配線モジュールを示す一部拡大斜視図である。
図3図3は、図1におけるIII-III線断面図である。
図4図4は、図1におけるIV-IV線断面図である。
図5図5は、図1におけるV−V線断面図である。
図6図6は、図1におけるVI-VI線断面図である。
図7図7は、図1におけるVII-VII線断面図である。
図8図8は、実施形態2にかかる配線モジュールにおける延出片の係止構造を示す一部拡大断面図である。
図9図9は、実施形態2にかかる配線モジュールにおける延出片の係止構造を示す一部拡大平面図である。
図10図10は、実施形態3にかかる配線モジュールにおける延出片の係止構造を示す一部拡大断面図である
図11図11は、実施形態3にかかる配線モジュールにおける延出片の係止構造を示す一部拡大平面図である。
図12図12は、実施形態4にかかる配線モジュールにおける延出片の係止構造を示す一部拡大断面図である。
図13図13は、実施形態4にかかる配線モジュールにおける延出片の係止構造を示す一部拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列挙して説明する。
(1)本開示は、並び方向に並ぶ複数の蓄電素子に取り付けられる配線モジュールであって、絶縁性のプロテクタと、前記プロテクタに配置されるフレキシブルプリント配線板と、を備え、前記プロテクタは前記並び方向に延びた形状をなしており、前記フレキシブルプリント配線板は、前記並び方向に延びるとともに前記プロテクタに配置される本体部と、前記本体部から延出する延出片と、を有し、前記延出片は湾曲した湾曲部を有し、前記湾曲部によって前記延出片が裏返されており、前記プロテクタは、前記湾曲部が復帰変形することを妨げる方向から前記延出片に係止する係止部を有する。
【0010】
延出片が裏返されることによって延出片が配索される向きが変えられる際、延出片にはひずみが生じる。本開示によれば、湾曲部によって、このひずみを分散させることができる。これにより、フレキシブルプリント配線板に過度に大きな力が加わることが抑制される。
【0011】
さらに係止部が延出片に係止することにより、延出片の湾曲部が復帰変形することを妨げることができるので、湾曲部が湾曲した状態を保持することができる。
【0012】
(2)前記プロテクタは前記本体部が配置される配置部を有し、前記係止部は、前記配置部から突出する柱部の先端に、前記柱部の延びる方向と交差する方向に突出しており、前記係止部は、前記配置部と反対側から前記延出片に係止することが好ましい。
【0013】
延出片を、配置部と係止部との間に配置するという簡易な作業によって、延出片の湾曲部が湾曲した状態を保持した状態で、延出片をプロテクタに保持することができる。これにより、配線モジュールの製造効率を向上させることができる。
【0014】
(3)前記係止部と前記配置部との間隔は、前記延出片の厚さ寸法よりも大きく設定されていることが好ましい。
【0015】
係止部と配置部との間隔が延出片の厚さ寸法よりも大きいので、延出片を係止部に係止させる際の作業性が向上する。
【0016】
(4)前記延出片と前記本体部は基端部を介して連結されており、前記本体部は、前記基端部から前記並び方向に延びるとともに、前記延出片が切り取られた切欠部を有することが好ましい。
【0017】
蓄電素子の並ぶ並び方向に沿って本体部から延出片を切り出し、この延出片を湾曲させることにより、延出片を形成できる。この結果、延出片を、本体部の側縁から側方に延ばして形成する場合に比べて、フレキシブルプリント配線板の歩留まりを向上させることができる。
【0018】
(5)前記延出片は、前記本体部の外形状よりも外方に延出していることが好ましい。
【0019】
本体部の外形状よりも外方の領域に延出片を配索できる。
【0020】
(6)前記延出片の先端部には、前記複数の蓄電素子の少なくとも1つの蓄電素子の状態を検知する検知部が接続されており、前記延出片の前記先端部は前記複数の蓄電素子の少なくとも1つの蓄電素子に押圧されていることが好ましい。
【0021】
蓄電素子の状態を、延出片の先端部に接続された検知部により検知できる。
【0022】
(7)前記フレキシブルプリント配線板は、導電路が形成された第1面と、前記導電路が形成されていない第2面と、を有し、前記検知部は前記延出片の前記第1面で前記導電路と接続されていることが好ましい。
【0023】
フレキシブルプリント配線板の両面に導電路を形成する場合に比べて、フレキシブルプリント配線板の製造コストを低減できる。
【0024】
(8)前記延出片の前記先端部のうち前記第2面が前記蓄電素子に押圧されていることが好ましい。
【0025】
蓄電素子にはフレキシブルプリント配線板のうち、導電路が形成されていない第2面が押圧されるので、導電路に過剰な力が加えられることが抑制される。これにより、導電路に不具合が発生することを抑制できる。
【0026】
[本開示の実施形態の詳細]
以下に、本開示の実施形態について説明する。本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0027】
<実施形態1>
本開示の実施形態1について、図1から図7を参照しつつ説明する。本実施形態にかかる蓄電モジュール10は、例えば、電気自動車またはハイブリッド自動車等の車両(図示せず)の駆動源として使用される。蓄電モジュール10は、図1に示されるように、複数の蓄電素子11と、複数の蓄電素子11に取り付けられた配線モジュール12と、を備える。以下の説明においては、矢線Zで示される方向を上方とし、矢線Yで示される方向を前方とし、矢線Xで示される方向を左方として説明する。なお、複数の同一部材については、一部の部材にのみ符号を付し、他の部材については符号を省略する場合がある。
【0028】
[蓄電素子11]
図1に示されるように、複数の蓄電素子11は前後方向(並び方向の一例)に沿って並べられている。蓄電素子11は、扁平な略直方体形状をなしており、その内部には図示しない蓄電要素が収容されている。蓄電素子11の上面には、一対の電極端子13が上方に突出して形成されている。一対の電極端子13の一方は正極であり、他方は負極である。
【0029】
[配線モジュール12]
図1に示されるように、複数の蓄電素子11の上面には、前後方向に細長く延びた形状をなす配線モジュール12が配置されている。
【0030】
図2に示されるように、配線モジュール12は、プロテクタ14と、プロテクタ14に保持されたフレキシブルプリント配線板15と、を備える。さらにプロテクタ14には、蓄電素子11の電極端子13に接続された複数のバスバー16が収容されている。
【0031】
[バスバー16]
図3に示されるように、蓄電素子11の電極端子13には、バスバー16が接続されている。バスバー16は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属板をプレス加工して形成される。バスバー16の表面には図示しないメッキ層が形成されていてもよい。メッキ層を構成する金属としては、スズ、ニッケル等、任意の金属を選択できる。バスバー16は、電極端子13に電気的に接続される複数の端子接続部17と、隣り合う端子接続部17同士を連結する連結部18と、を有する。
【0032】
端子接続部17は、上方から見て、左右方向に細長い略長方形状をなしている。上方から見て、端子接続部17の外形状は、電極端子13の外形状よりも大きく形成されている。端子接続部17と、電極端子13との接続方法は特に限定されず、例えば、はんだ付け、ろう付け、超音波溶接、レーザー溶接等、任意の手法を選択できる。本実施形態においては、端子接続部17と電極端子13とはレーザー溶接されている。
【0033】
図2に示されるように、連結部18は、側方から見て、上方に山状に突出して形成されている。連結部18は、前後方向について変形できるようになっている。これにより、連結部18を介して前後に連結された端子接続部17同士の間隔は、前後方向について調節可能になっている。
【0034】
図1に示されるように、バスバー16は、3つの連結部18を有する小バスバー16Aと、6つの連結部18を有する大バスバー16Bとの、2種類のバスバー16を含む。以下の説明において、小バスバー16Aと大バスバー16Bとを区別しない場合には、バスバー16と記載する。
【0035】
小バスバー16Aの3つの端子接続部17は、それぞれ、3つの蓄電素子11の電極端子13のそれぞれと接続されている。小バスバー16Aに接続された3つの電極端子13の極性は同じである。これにより、小バスバー16Aを介して3つの蓄電素子11が並列接続される。
【0036】
大バスバー16Bの6つの端子接続部17は、それぞれ、6つの蓄電素子11の電極端子13のそれぞれと接続されている。大バスバー16Bの6つの端子接続部17のうち、前側の3つの端子接続部17に接続された3つの電極端子13の極性は同じである。一方、大バスバー16Bの6つの端子接続部17のうち、後側の3つの端子接続部178には、前側の3つの端子接続部17に接続された3つの電極端子13とは異なる極性の3つの電極端子13が、接続されている。これにより、並列接続された3つの蓄電素子11からなる2つの組が形成され、これら並列接続された蓄電素子11の組同士が、直列接続されるようになっている。
【0037】
[フレキシブルプリント配線板15]
フレキシブルプリント配線板15は、図2に示されるように、ポリイミドフィルムや液晶状フィルム等からなる絶縁性のシート19と、このシート19にプリント配線技術により形成された導電路20と、を有する。本実施形態においては、シート19は、複数の導電路20が形成された第1面21と、導電路20が形成されていない第2面22と、を有する。なお、シート19の第1面21および第2面22は、絶縁性のカバー層(図示せず)によって覆われていてもよい。フレキシブルプリント配線板15においては、一部の導電路20が図示され、他の導電路20については省略されている。
【0038】
フレキシブルプリント配線板15は、概ね前後方向に細長く延びた長方形状をなす本体部23と、本体部23の外形状から外方に延出する側部延出片24(延出片の一例)および中央延出片25(延出片の一例)と、を有する。フレキシブルプリント配線板15は、図示しないECU(Electronic Cotrol Unit)と電気的に接続されている。
【0039】
図1および図2に示されるように、本体部23の右側縁、および左側縁には、それぞれ、バスバー16と接続される複数の連結片26が接続されている。連結片26は、導電性の金属板材を所定の形状にプレス加工して形成される。連結片26を構成する金属としては、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ニッケル合金等、任意の金属を選択できる。
【0040】
連結片26は、上方から見て、左右方向に細長く延びた長方形状をなしている。連結片26のうち、本体部23の上に載置された部分には、貫通孔27が形成されている。この貫通孔27内に充填されたはんだ28により、連結片26と、本体部23に形成された導電路20とが、電気的に接続されている。はんだ28は、溶融状態で貫通孔27内に注入された後に固化することにより、貫通孔27内に充填されるようになっている。
【0041】
連結片26のうち、バスバー16の上に載置された部分は、例えば、はんだ付け、ろう付け、超音波溶接、レーザー溶接等、任意の手法により、電気的に接続されている。本実施形態では、連結片26とバスバー16とはレーザー溶接されている。これにより、バスバー16と導電路20とが連結片26を介して電気的に接続される。蓄電素子11の電極端子13の電圧は、バスバー16、連結片26、および導電路20を介してECUにより検知される。
【0042】
[側部延出片24]
図1に示されるように、フレキシブルプリント配線板15の左側縁のうち、前端部寄りの位置には、側部延出片24が、本体部23の前縁よりも前方に延出している。側部延出片24の配索経路は、本体部23の前方に延出した後に、左方へと変わっている。図3に示されるように、側部延出片24の先端部には、サーミスタ(図示せず)を含むサーミスタユニット29(検知部の一例)が接続されている。サーミスタは、側部延出片24の第1面21に形成された導電路20と電気的に接続されている。
【0043】
側部延出片24は細長く延びた帯状に形成されている。側部延出片24は、本体部23の左側縁から所定の長さだけ切り出されることにより形成される。側部延出片24と本体部23とは、第1基端部30(基端部の一例)を介して連結されている。本体部23には、側部延出片24が切り取られた第1切欠部31(切欠部の一例)が、第1基端部30から後方に延びて形成されている。第1切欠部31は、本体部23の左側縁の前端部寄りの位置に、右方に窪んで形成されている。
【0044】
[中央延出片25]
図1に示されるように、フレキシブルプリント配線板15には、本体部23の左右方向の中央付近から右方に延出する中央延出片25が形成されている。中央延出片25は、本体部23の右側縁よりも右方に延出している。図4に示されるように、中央延出片25の先端部には、サーミスタ(図示せず)を含むサーミスタユニット29(検知部の一例)が接続されている。
【0045】
中央延出片25は細長く延びた帯状に形成されている。中央延出片25は、本体部23の左右方向の中央付近から所定の長さだけ切り出されることにより形成される。中央延出片25と本体部23とは、第2基端部32(基端部の一例)を介して連結されている。本体部23には、中央延出片25が切り取られた第2切欠部33(切欠部の一例)が、第2基端部32から前方に延びて形成されている。第2切欠部33は、本体部23の左右方向の中央付近に、本体部23を上下方向に貫通している。
【0046】
サーミスタユニット29は、対応する蓄電素子11の温度を検出し、その温度検知信号を、導電路20を介してECUに送信する。ECUは、サーミスタユニット29から取得した蓄電素子11の温度が所定の正常値内であるか否かを監視する。
【0047】
[プロテクタ14]
図1および図2に示されるように、プロテクタ14は、前後方向に細長く延びた形状をなしている。プロテクタ14は、絶縁性の合成樹脂が射出成型されてなる。プロテクタ14は、フレキシブルプリント配線板15が配置される配置部34と、配置部34の左方、および右方に形成されるとともに、バスバー16が収容される複数のバスバー収容部35と、を有する。
【0048】
[配置部34]
図1および図2に示されるように、配置部34は、前後方向に細長く延びるとともに、上下方向に扁平な板状に形成されている。配置部34の上面に、フレキシブルプリント配線板15が配置される。フレキシブルプリント配線板15は、本体部23の第1面21が上方を向き、第2面22が下方を向く状態で配置部34に配置されている。
【0049】
図2に示されるように、配置部34には、本体部23が重ねられた部分に、上方に突出する係合ピン36が形成されている。係合ピン36は円柱状に形成されている。配置部34には、係合ピン36に対応する位置に、前後方向に細長い長孔37が形成されている。係合ピン36が長孔37の内部に挿通されることにより、本体部23の所定の位置に配置部34が配置される。係合ピン36は、前後方向に細長い長孔37の内側で、前後方向に移動可能になっている。これにより、前後方向に細長い本体部23と、前後方向に細長い配置部34とが、前後方向について、それぞれの公差に対応して相対的に移動可能になっている。
【0050】
詳細に図示はしないが、係合ピン36の先端は、例えば、加熱しつつ加圧することにより拡径部を形成してもよい。この場合には、拡径部が長孔37の孔縁部と係合することにより、本体部23が配置部34に対して上方に抜け止め状態で保持される。
【0051】
[バスバー収容部35]
図1および図2に示されるように、本体部23の右方に配されたバスバー収容部35のうち、前端部に位置するものは、小バスバー16Aが収容される小バスバー収容部35Aとされる。小バスバー収容部35Aの後方には、大バスバー16Bが収容される大バスバー収容部35Bが配されている。小バスバー収容部35Aと大バスバー収容部35Bとは、前後方向に撓み変形するヒンジ部38Aによって接続されている。このヒンジ部38Aが前後方向に撓み変形することにより、前後方向について、蓄電素子11の公差や、蓄電素子11の膨張または収縮による寸法変化に、小バスバー収容部35Aおよび大バスバー収容部35Bが追従して前後方向に移動するようになっている。
【0052】
本体部23の左方には、大バスバー16Bが収容される複数の大バスバー収容部35Bが、前後方向に並んで配されている。前後に並ぶ大バスバー収容部35Bとは、前後方向に撓み変形するヒンジ部38Bによって接続されている。このヒンジ部38Bが前後方向に撓み変形することにより、前後方向について、蓄電素子11の公差や、蓄電素子11の膨張または収縮による寸法変化に、大バスバー収容部35Bが追従して前後方向に移動するようになっている。
【0053】
小バスバー収容部35Aは、上方から見て前後方向に長い長方形状をなしており、小バスバー16Aの外形状よりもやや大きな枠部39Aを有する。枠部39Aには、上下方向に延びた係止爪40Aが形成されている。係止爪40Aは左右方向に弾性変形可能に形成されている。係止爪40Aの下端部が小バスバー16Aに上方から係止することにより、小バスバー16Aが小バスバー収容部35A内に、上方へ抜け止めされた状態で保持されるようになっている。
【0054】
小バスバー収容部35Aの枠部39Aのうち、左側部には、上方に開口した連結片挿通部41Aが形成されている。連結片挿通部41A内には、上記した連結片26が上方から挿入されている。
【0055】
大バスバー収容部35Bは、上方から見て前後方向に長い長方形状をなしており、大バスバー16Bの外形状よりもやや大きな枠部39Bを有する。枠部39Bには、上下方向に延びた係止爪40Bが形成されている。係止爪40Bは左右方向に弾性変形可能に形成されている。係止爪40Bの下端部が大バスバー16Bに上方から係止することにより、大バスバー16Bが大バスバー収容部35B内に、上方へ抜け止めされた状態で保持されるようになっている。
【0056】
大バスバー収容部35Bの枠部39Bのうち、左側部には、上方に開口した連結片挿通部41Bが形成されている。連結片挿通部41B内には、上記した連結片26が上方から挿入されている。
【0057】
図1および図2に示されるように、プロテクタ14の左側に設けられた複数の大バスバー収容部35Bのうち、前端部に形成された大バスバー収容部35Bには、右前部の隅に、サーミスタユニット29が収容されるサーミスタ収容部42が形成されている。サーミスタ収容部42は、上方が塞がれるとともに下方が開口された箱状に形成されている。サーミスタ収容部42の内部は、サーミスタユニット29の外形状より大きく形成されている。サーミスタ収容部42に内部には、サーミスタユニット29が上下方向に移動可能な状態で保持されている。
【0058】
図1および図2に示されるように、プロテクタ14の右側に設けられた複数の大バスバー収容部35Bのうち、最も前側に形成された大バスバー収容部35Bには、左後部の隅に、サーミスタユニット29が収容されるサーミスタ収容部42が形成されている。サーミスタ収容部42の構造は上記と同様なので、重複する説明は省略する。
【0059】
[側部延出片24の配索構造]
図5に示されるように、本体部23と側部延出片24とは、第1基端部30により連結されている。第1基端部30の後方には、側部第1湾曲部43(湾曲部の一例)が形成されている。側部第1湾曲部43は、第1面21が内側になり、第2面22が外側になるように湾曲している。側部第1湾曲部43においては、第1面21、および第2面22は曲面により構成されている。側部延出片24は、第1基端部30から後方に配索された後、側部第1湾曲部43によって前方へと配索方向が変わっている。
【0060】
本体部23は、第1面21が上方を向いて、配置部34に配置されている。側部延出片24のうち、側部第1湾曲部43よりも前方の部分は、第2面22が上方を向くようになっている。このように、側部第1湾曲部43により、側部延出片24は裏返っている。
【0061】
図5および図6に示されるように、側部第1湾曲部43よりも前方の位置において、側部延出片24の左右両側方には、配置部34から上方に突出する一対の柱部44Aが形成されている。柱部44Aの断面形状は四角形状をなしている。側部延出片24の右方に設けられた柱部44Aの上端部には、左方に突出する係止部45Aが形成されており、側部延出片24の左方に設けられた柱部44Aの上端部には、右方に突出する係止部45Aが形成されている。
【0062】
側部延出片24は、側部第1湾曲部43よりも前方の位置において、係止部45Aが上方から係止することにより、側部第1湾曲部43が復帰変形しようとして上方へ跳ね上がることが抑制された状態で、配置部34に保持されている。
【0063】
図5に示されるように、係止部45Aの下面と、配置部34の上面との間隔は、側部延出片24の厚み寸法よりも大きく形成されている。これにより、側部延出片24は、係止部45Aと配置部34との間の空間において、撓んだ状態になっている。本実施形態においては、係止部45Aの後端部と側部延出片24とが接触しており、係止部45Aの前端部と側部延出片24とは離れている。
【0064】
図2に示されるように、側方延出部には、上記した係止部45Aよりも前方の位置に、側部第2湾曲部46(湾曲部の一例)が形成されている。側部第2湾曲部46は、第2面22が内側になり、第1面21が外側になるように湾曲している。側部第2湾曲部46においては、第1面21、および第2面22は曲面により構成されている。側方延出部のうち係止部45Aよりも前方の部分は、前方に配索された後、側部第2湾曲部46によって、左方へと配索方向が変わっている。
【0065】
図2に示されるように、側方延出部のうち、側部第1湾曲部43から側部第2湾曲部46までの部分は、第2面22が上方を向いて、配置部34に配置されている。側部延出片24のうち、側部第2湾曲部46よりも左方の部分は、第1面21が上方を向くようになっている。このように、側部第2湾曲部46により、側部延出片24は裏返っている。
【0066】
図1および図2に示されるように、側部第2湾曲部46よりも左方の位置において、側部延出片24の前後両側方には、配置部34から上方に突出する一対の柱部44Bが形成されている。柱部44Bの断面形状は四角形状をなしている。側部延出片24の後方に設けられた柱部44Bの上端部には、前方に突出する係止部45Bが形成されており、側部延出片24の前方に設けられた柱部44Bの上端部には、後方に突出する係止部45Bが形成されている。
【0067】
図3に示されるように、側部延出片24は、側部第2湾曲部46よりも左方の位置において、係止部45Bが上方から係止することにより、側部第2湾曲部46が復帰変形しようとして上方に跳ね上がることが抑制された状態で、配置部34に保持されている。
【0068】
図3に示されるように、係止部45Bの下面と、配置部34の上面との間隔は、側部延出片24の厚み寸法よりも大きく形成されている。これにより、側部延出片24は、係止部45Bと配置部34との間の空間において、撓んだ状態になっている。本実施形態においては、係止部45Bの右端部と側部延出片24とが接触しており、係止部45Bの左端部と側部延出片24とは離れている。
【0069】
図3に示されるように、側部延出片24の先端部は、サーミスタ収容部42の下方に配されている。サーミスタユニット29は、側部延出片24の第1面21側に配設されている。サーミスタユニット29は、サーミスタ収容部42内に配された付勢部材(図示せず)により、下方に付勢されている。これにより、サーミスタユニット29が接続された側部延出片24も、下方に付勢されている。この結果、側部延出片24の第2面22が蓄電素子11の上面に上方から押圧されるようになっている。
【0070】
蓄電素子11の熱は、側部延出片24の第2面22へと伝達され、側部延出片24内を第1面21へと伝導し、側部延出片24の第1面21からサーミスタユニット29へと伝達される。熱は、サーミスタユニット29内をサーミスタへと伝導し、温度が検知される。
【0071】
[中央延出片25の配索構造]
図7に示されるように、本体部23と中央延出片25とは、第2基端部32により連結されている。第2基端部32の前方には、中央第1湾曲部47(湾曲部の一例)が形成されている。中央第1湾曲部47は、第1面21が内側になり、第2面22が外側になるように湾曲している。中央第1湾曲部47においては、第1面21、および第2面22は曲面により構成されている。中央延出片25は、第2基端部32から前方に配索された後、中央第1湾曲部47によって後方へと配索方向が変わっている。
【0072】
図7に示されるように、本体部23は、第1面21が上方を向いて、配置部34に配置されている。中央延出片25のうち、中央第1湾曲部47よりも後方の部分は、第2面22が上方を向くようになっている。このように、中央第1湾曲部47により、中央延出片25は裏返っている。
【0073】
図7に示されるように、中央延出片25には、中央第1湾曲部47よりも後方の位置に、中央第2湾曲部48(湾曲部の一例)が形成されている。中央第2湾曲部48は、第2面22が内側になり、第1面21が外側になるように湾曲している。中央第2湾曲部48においては、第1面21、および第2面22は曲面により構成されている。中央延出部のうち中央第1湾曲部47よりも後方の部分は、後方に配索された後、中央第2湾曲部48によって、右方へと配索方向が変わっている。
【0074】
図7に示されるように、中央延出部のうち、中央第1湾曲部47から側部第2湾曲部46までの部分は、第2面22が上方を向いて、配置部34に配置されている。中央延出片25のうち、中央第2湾曲部48よりも右方の部分は、第1面21が上方を向くようになっている。このように、中央第2湾曲部48により、中央延出片25は裏返っている。
【0075】
図1および図2に示されるように、中央第2湾曲部48よりも右方の位置において、中央延出片25の左右両側方には、配置部34から上方に突出する一対の柱部49が形成されている。柱部49の断面形状は四角形状をなしている。中央延出片25の左方に設けられた柱部49の上端部には、右方に突出する係止部50が形成されており、中央延出片25の右方に設けられた柱部49の上端部には、左方に突出する係止部50が形成されている。
【0076】
図4に示されるように、中央延出片25は、中央第2湾曲部48よりも右方の位置において、係止部50が上方から係止することにより、中央第1湾曲部47および中央第2湾曲部48が復帰変形しようとして上方に跳ね上がることが抑制された状態で、配置部34に保持されている。
【0077】
係止部50の下面と、配置部34の上面との間隔は、中央延出片25の厚み寸法よりも大きく形成されている。これにより、中央延出片25は、係止部50と配置部34との間の空間において、撓んだ状態になっている。本実施形態においては、係止部50の左端部と中央延出片25とが接触しており、係止部50の右端部と中央延出片25とは離れている。
【0078】
図4に示されるように、中央延出片25の先端部は、サーミスタ収容部42の下方に配されている。サーミスタユニット29は、中央延出片25の第1面21側に配設されている。サーミスタ収容部42、およびサーミスタユニット29の構造については、上記した側部延出片24で説明した構造とほぼ同じなので、重複する説明を省略する。
【0079】
[本実施形態の作用効果]
続いて、本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態は、前後方向に並ぶ複数の蓄電素子11に取り付けられる配線モジュール12であって、絶縁性のプロテクタ14と、プロテクタ14に配置されるフレキシブルプリント配線板15と、を備え、プロテクタ14は前後方向に延びた形状をなしており、フレキシブルプリント配線板15は、前後方向に延びるとともにプロテクタ14に配置される本体部23と、本体部23から延出する側部延出片24および中央延出片25と、を有し、側部延出片24は湾曲した側部第1湾曲部43および側部第2湾曲部46を有し、側部第1湾曲部43および側部第2湾曲部46によって側部延出片24が裏返されており、中央延出片25は湾曲した中央第1湾曲部47および中央第2湾曲部48を有し、中央第1湾曲部47および中央第2湾曲部48によって中央延出片25が裏返されており、プロテクタ14は、側部第1湾曲部43、側部第2湾曲部46、中央第1湾曲部47、および中央第2湾曲部48が復帰変形することを妨げる方向から側部延出片24を係止する係止部45A,45Bおよび中央延出片25を係止する係止部50を有する。
【0080】
側部延出片24および中央延出片25が裏返されることによって、側部延出片24および中央延出片25が配索される向きが変えられる際、側部延出片24および中央延出片25にはひずみが生じる。本開示によれば、側部第1湾曲部43、側部第2湾曲部46、中央第1湾曲部47、および中央第2湾曲部48によって、このひずみを分散させることができる。これにより、フレキシブルプリント配線板15に過度に大きな力が加わることが抑制される。
【0081】
さらに係止部45A,45Bが側部延出片24に係止し、係止部50が中央延出片25に係止することにより、側部延出片24および中央延出片25の側部第1湾曲部43、側部第2湾曲部46、中央第1湾曲部47、および中央第2湾曲部48が復帰変形することを妨げることができるので、側部第1湾曲部43、側部第2湾曲部46、中央第1湾曲部47、および中央第2湾曲部48が湾曲した状態を保持することができる。
【0082】
本実施形態によれば、プロテクタ14は本体部23が配置される配置部34を有し、係止部45A,45Bは、配置部34から突出する柱部44A,44Bの先端に、柱部44A,44Bの延びる方向と交差する方向に突出しており、係止部45A,45Bは、配置部34と反対側から側部延出片24に係止する。また、係止部50は、配置部34から突出する柱部49の先端に、柱部49の延びる方向と交差する方向に突出しており、係止部50は、配置部34と反対側から中央延出片25に係止する。
【0083】
側部延出片24および中央延出片25を、配置部34と係止部45A,45Bとの間に配置するという簡易な作業によって、側部延出片24および中央延出片25の側部第1湾曲部43、側部第2湾曲部46、中央第1湾曲部47、および中央第2湾曲部48が湾曲した状態を保持した状態で、側部延出片24および中央延出片25をプロテクタ14に保持することができる。これにより、配線モジュール12の製造効率を向上させることができる。
【0084】
本実施形態によれば、係止部45A,45Bと配置部34との間隔は、側部延出片24の厚さ寸法よりも大きく設定されており、係止部50と配置部34との間隔は、中央延出片25の厚さ寸法よりも大きく設定されている。
【0085】
係止部45A,45Bと配置部34との間隔が側部延出片24の厚さ寸法よりも大きく、また、係止部50と配置部34との間隔が中央延出片25の厚さ寸法よりも大きいので、側部延出片24を係止部45A,45Bに係止させる際、および中央延出片25を係止部50に係止させる際の作業性が向上する。
【0086】
本実施形態によれば、側部延出片24と本体部23は第1基端部30を介して連結されており、中央延出片25と本体部23は第2基端部32を介して連結されており、本体部23は、第1基端部30から後方に延びるとともに側部延出片24が切り取られた第1切欠部31と、第2基端部32から前方に延びるとともに中央延出片25が切り取られた第2切欠部33と、を有する。
【0087】
蓄電素子11の並ぶ前後方向に沿って本体部23から側部延出片24および中央延出片25を切り出し、側部延出片24および中央延出片25を湾曲させることにより、側部延出片24および中央延出片25を形成できる。この結果、側部延出片24および中央延出片25を、本体部23の側縁から側方に延ばして形成する場合に比べて、フレキシブルプリント配線板15の歩留まりを向上させることができる。
【0088】
本実施形態によれば、側部延出片24は、本体部23の前端縁から前方に延出するとともに、本体部23の左側縁よりも左方に延出しており、中央延出片25は、本体部23の右側縁よりも右方に延出している。このように、本開示にかかる技術によれば、本体部23の外形状よりも外方の領域に、側部延出片24および中央延出片25を配索できる。
【0089】
本実施形態によれば、側部延出片24および中央延出片25の先端部には、複数の蓄電素子11の少なくとも1つの蓄電素子11の状態を検知するサーミスタユニット29が接続されており、側部延出片24および中央延出片25の先端部は複数の蓄電素子11の少なくとも1つの蓄電素子11に押圧されている。
【0090】
蓄電素子11の温度を、側部延出片24および中央延出片25の先端部に接続されたサーミスタユニット29により検知できる。
【0091】
本実施形態によれば、フレキシブルプリント配線板15は、導電路20が形成された第1面21と、導電路20が形成されていない第2面22と、を有し、サーミスタユニット29は側部延出片24および中央延出片25の第1面21で導電路20と接続されている。
【0092】
フレキシブルプリント配線板15の両面に導電路20を形成する場合に比べて、フレキシブルプリント配線板15の製造コストを低減できる。
【0093】
本実施形態によれば、側部延出片24および中央延出片25の先端部のうち第2面22が蓄電素子11に押圧されている。
【0094】
蓄電素子11には、フレキシブルプリント配線板15のうち導電路20が形成されていない第2面22が押圧されるので、導電路20に過剰な力が加えられることが抑制される。これにより、導電路20に不具合が発生することを抑制できる。
【0095】
<実施形態2>
次に、本開示の実施形態2について、図8から図9を参照しつつ説明する。本実施形態においては、配置部34から円柱形状の柱部60が突出し、この柱部60の先端に係止部61が形成されている。係止部61は、柱部60の外径よりも大きく拡径されている。
【0096】
本実施形態にかかる延出片62には、柱部60に対応する位置に、延出片62を貫通するとともに、柱部60が挿通される挿通孔63が形成されている。挿通孔63の内形状は円形をなしている。挿通孔63の内径は、柱部60の外径と同じに形成されている。また、挿通孔63の内径は、係止部61の外径よりも小さい。これにより、係止部61は、挿通孔63の孔縁部に、上方から係止するようになっている。
【0097】
上記以外の構成については、実施形態1と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0098】
係止部61は、例えば、下記のようにして形成される。延出片62に形成された挿通孔63に、柱部60が挿通される。挿通された柱部60の先端(図8に二点鎖線で表された部分)が、図示しない治具によって加熱され、また、加圧される。これにより、柱部60の先端がつぶされて拡径される。このようにして柱部60の外径よりも拡径された係止部61が形成される。
【0099】
本実施形態にかかる係止部61は、挿通孔63の内径よりも大きな外径を有するので、延出片62を抜け止め状態で、配置部34に保持することができる。
【0100】
<実施形態3>
次に、本開示の実施形態3について、図10から図11を参照しつつ説明する。本実施形態においては、配置部34から円柱形状の柱部70が突出し、この柱部70の先端に係止部71が形成されている。係止部71は、柱部70の外径よりも大きく拡径されている。
【0101】
本実施形態にかかる延出片72には、柱部70に対応する位置に、延出片72を貫通するとともに、柱部70が挿通される挿通孔73が形成されている。挿通孔73の内形状は円形をなしている。挿通孔73の内径は、柱部70の外径と同じに形成されている。
【0102】
延出片72には、挿通孔73の孔縁から、挿通孔73の径方向について外方に延びる複数(本実施形態では4つ)のスリット74が形成されている。4つのスリット74は、それぞれ、前方、後方、右方、および左方に延びている。スリット74の端部には、延出片72を貫通する丸孔75が形成されている。この丸孔75により、スリット74の端部から延出片72が開裂してしまうことを抑制できる。
【0103】
挿通孔73の内径は、係止部71の外径よりも小さい。これにより、係止部71は、挿通孔73の孔縁部に、上方から係止するようになっている。
【0104】
上記以外の構成については、実施形態1と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0105】
配置部34に、柱部70と、柱部70の先端において拡径した係止部71と、が形成される。係止部71は、配置部34が射出成型される際に、柱部70と一体に形成されてもよく、また、柱部70が形成された後に、柱部70の先端が加熱加圧されることにより形成されてもよい。
【0106】
延出片72に形成された挿通孔73に、係止部71が挿通される。このとき、スリット74によって分割された挿通孔73の孔縁部が、係止部71と接触することによって捲れ上がる。挿通孔73の孔縁部が係止部71を乗り越えると、捲れ上がった挿通孔73の孔縁部が復帰変形し、挿通孔73内に柱部70が挿通された状態になる。係止部71は、挿通孔73の内径よりも大きな外径を有するので、延出片72を抜け止め状態で、配置部34に保持することができる。
【0107】
<実施形態4>
次に、本開示の実施形態4について、図12から図13を参照しつつ説明する。本実施形態においては、配置部34から円柱形状の柱部80が突出し、この柱部80の先端に係止部81が形成されている。係止部81は、柱部80の外径よりも大きく拡径されている。
【0108】
本実施形態にかかる延出片82の左側縁寄りの位置には、左方に開口する開口部83が形成されている。開口部83は、上方から見て略L字状に形成されている。開口部83のうち、左方に開口するとともに延出片82の側縁から離れる方向(本実施形態では右方)に延びる部分は進入部84とされる。また、開口部83のうち、進入部84に連通するとともに、進入部84の延びる方向と交差する方向(本実施形態では前方)に延びる部分は収容部85とされる。本実施形態では、進入部84の延びる方向と、収容部85の延びる方向とは直交している。
【0109】
延出片82の側縁に開口した進入部84内には、柱部80が進入するようになっている。進入部84の前後方向の差し渡し寸法は、柱部80の外径と同じか、やや大きく形成されている。
【0110】
左右方向についての、収容部85の差し渡し寸法は、柱部80の外径と同じか、やや大きく形成されており、かつ、係止部81の外径よりも小さく形成されている。これにより、収容部85内に収容された係止部81は、収容部85の孔縁部に、上方から係止するようになっている。
【0111】
上記以外の構成については、実施形態1と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0112】
開口部83の進入部84内に、左方から柱部80が挿入される。柱部80が進入部84の右端部まで進入したら、柱部80を前方に移動させ、収容部85の前端部まで移動させる。柱部80が収容部85の前端部に移動した状態で、係止部81は、収容部85の孔縁部に、上方から係止する。これにより、延出片82を抜け止め状態で、配置部34に保持することができる。
【0113】
<他の実施形態>
(1)実施形態1においては、フレキシブルプリント配線板15の一方の面にのみ導電路20が形成される構成としたが、これに限られず、フレキシブルプリント配線板15の両面に導電路20が形成されていてもよい。
【0114】
(2)実施形態1においては、側部延出片24および中央延出片25の先端部にはサーミスタユニット29が接続される構成としたが、これに限られない。延出片の先端部に電圧検知用の端子、またはバスバーが接続されることにより、蓄電素子11の電圧が検知される構成としてもよい。
【0115】
(3)蓄電素子11は、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素二次電池等の二次電池でもよく、また、キャパシタでもよい。
【0116】
(4)フレキシブルプリント配線板15がプロテクタ14の側壁に沿って配置され、この側壁に係止部が形成される構成としてもよい。
【0117】
(5)実施形態1から4においては、柱部の先端に係止部が形成される構成としたが、これに限られず、係止部は、プロテクタに形成された溝部の内壁であってもよい。この溝部内に挿入された延出片に溝部の内壁が係止し、これにより湾曲部が湾曲した状態に維持されるようになっていてもよい。
【0118】
(6)実施形態1においては、フレキシブルプリント配線板15は側部延出片24と中央延出片25を有する構成としたが、これに限られず、1つ、または3つ以上の延出片を有する構成としてもよい。
【0119】
(7)実施形態1においては、小バスバー16Aと大バスバー16Bとによって、並列接続された3つの蓄電素子11が、直列接続される構成であったが、これに限られず、各蓄電素子11が直列接続される構成としてもよく、蓄電素子11の接続構造は限定されない。
【0120】
(8)1つの延出片に、1つ、または3つ以上の湾曲部が形成される構成としてもよい。
【符号の説明】
【0121】
10: 蓄電モジュール
11: 蓄電素子
12: 配線モジュール
13: 電極端子
14: プロテクタ
15: フレキシブルプリント配線板
16: バスバー
16A: 小バスバー
16B: 大バスバー
17: 端子接続部
18: 連結部
19: シート
20: 導電路
21: 第1面
22: 第2面
23: 本体部
24: 側部延出片(延出片の一例)
25: 中央延出片(延出片の一例)
26: 連結片
27: 貫通孔
29: サーミスタユニット
30: 第1基端部(基端部の一例)
31: 第1切欠部(切欠部の一例)
32: 第2基端部(基端部の一例)
33: 第2切欠部(切欠部の一例)
34: 配置部
35: バスバー収容部
35A: 小バスバー収容部
35B: 大バスバー収容部
36: 係合ピン
37: 長孔
38A,38B: ヒンジ部
39A,39B: 枠部
40A,40B: 係止爪
41A,41B: 連結片挿通部
42: サーミスタ収容部
43: 側部第1湾曲部(湾曲部の一例)
44A,44B,49,60,70,80: 柱部
45A,45B,50,61,71,81: 係止部
46: 側部第2湾曲部(湾曲部の一例)
47: 中央第1湾曲部(湾曲部の一例)
48: 中央第2湾曲部(湾曲部の一例)
62,72,82: 延出片
63,73: 挿通孔
74: スリット
75: 丸孔
83: 開口部
84: 進入部
85: 収容部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13