(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
リードフレームを用意することであって、前記リードフレームは、パッドと第1端子とを含む第1リードを有し、前記パッドは、第1方向において互いに反対側を向くパッド主面およびパッド裏面を有し、前記第1端子は、前記第1方向に対して直角である第2方向に沿って前記パッドから延出することと、
互いに反対側を向く素子主面および素子裏面を各々が有する第1半導体素子および第2半導体素子を用意することと、
前記第1半導体素子の前記素子裏面を、第1の半田で前記パッド主面にダイボンドすることと、
前記第1の半田で前記パッド主面にダイボンドすることの後に、前記第2半導体素子の前記素子裏面を、第1の半田の融点より低い融点の第2の半田で前記パッド主面にダイボンドすることと、
を有し、
前記第1の半田の融点は、300度〜340度であり、前記第2の半田の融点は、280度〜320度である、半導体装置の製造方法。
前記第1リード、前記第2リード、および、前記第3リードはいずれも、前記第1方向および前記第2方向のいずれに対しても直角である第3方向に並んでおり、前記第3方向において、前記第1リードは、前記第2リードと前記第3リードとの間に位置している、請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
前記第1の半田で前記パッド主面にダイボンドすることにおいて前記第1半導体素子をダイボンドする位置と前記第2の半田で前記パッド主面にダイボンドすることにおいて前記第2半導体素子をダイボンドする位置とが、前記第3方向に並んでいる、
請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
前記第1半導体素子は、前記第1半導体素子の前記素子主面に第1電極パッドおよび第2電極パッドを有し、前記第1半導体素子の前記素子裏面に第3電極パッドを有する、
請求項10または請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
前記第2電極パッドと前記第3リードとを第2のワイヤで接続することにおいて、前記第2電極パッドと、前記第3リードの代わりに、前記主面電極パッドとを、接続する、
請求項16に記載の半導体装置の製造方法。
前記主面電極パッドと前記第3リードとを第3のワイヤで接続することにおいて、前記主面電極パッドと、前記第3リードの代わりに、前記第2電極パッドとを、接続する、
請求項16に記載の半導体装置の製造方法。
前記第1リードの一部、前記第2リードの一部、前記第3リードの一部、前記パッドの一部あるいは全部、前記第1半導体素子、前記第2半導体素子、前記第1のワイヤ、前記第2のワイヤ、および、前記第3のワイヤ、を封止樹脂で覆うことを、さらに有する、
請求項16ないし請求項18のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
パッドと第1端子とを含む第1リードを有するリードフレームであって、前記パッドは、第1方向において互いに反対側を向くパッド主面およびパッド裏面を有し、前記第1端子は、前記第1方向に対して直角である第2方向に沿って前記パッドから延出するリードフレームと、
前記第1方向において互いに反対側を向く素子主面および素子裏面を各々が有する第1半導体素子および第2半導体素子であって、前記第1半導体素子および第2半導体素子における前記各素子裏面が前記パッド主面に向かい合う第1半導体素子および第2半導体素子と、
前記第1半導体素子と前記パッド主面との間に介在し、前記第1半導体素子と前記パッドとを導通接合する第1の半田と、
前記第2半導体素子と前記パッド主面との間に介在し、前記第2半導体素子と前記パッドとを導通接合する、前記第1の半田より融点の低い第2の半田と、
を備え、
前記第1の半田の融点は、300度〜340度であり、前記第2の半田の融点は、280度〜320度である、半導体装置。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0014】
図1〜
図5は、本開示の実施形態に係る半導体装置A1を示している。本開示の半導体装置A1は、例えば、自動車、電子機器などの電装回路基板に表面実装される形式のものである。半導体装置A1は、第1半導体素子11、第2半導体素子12、リードフレーム2、第1の半田31、第2の半田32、第1のワイヤ41、第2のワイヤ42、第3のワイヤ43、および、封止樹脂5を備えている。
【0015】
図1は、半導体装置A1の斜視図である。
図2は、
図1の斜視図において、封止樹脂5の図示を省略したものである。
図3は、半導体装置A1の平面図である。
図4は、
図3のIV−IV線に沿う断面図である。
図5は、
図3のV−V線に沿う断面図である。なお、
図3においては、封止樹脂5を透過させている。理解の便宜上、半導体装置A1の厚さ方向を第1方向z、第1方向zに対して直角である平面図(
図3)の上下方向を第2方向x、第1方向zおよび第2方向xに対していずれも直角である平面図(
図3)の左右方向を第3方向yとそれぞれ定義する。なお、以下の説明における「上下」の語句は、説明の便宜を図るために用いるものであり、本開示の半導体装置A1の設置姿勢を限定するものではない。
【0016】
第1半導体素子11は、半導体を材料とする回路素子であり、半導体装置A1の機能の中枢となる素子である。本実施形態においては、第1半導体素子11は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor;絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)である。第1半導体素子11は、
図4に示すように、第1半導体素子主面111および第1半導体素子裏面112を有する。
【0017】
第1半導体素子主面111は、第1半導体素子11の上面である。第1半導体素子裏面112は、第1半導体素子11の下面である。第1半導体素子主面111および第1半導体素子裏面112は、第1方向zにおいて互いに反対側を向いている。
【0018】
第1半導体素子主面111の一部は、第1電極パッド113および第2電極パッド114である。第1電極パッド113の面積は、第2電極パッド114の面積よりも小とされている。本実施形態においては、第1電極パッド113は上記IGBTのゲート電極であり、第2電極パッド114は上記IGBTのエミッタ電極である。また、第1半導体素子裏面112の主たる部分は、第3電極パッド115である。本実施形態においては、第3電極パッド115は上記IGBTのコレクタ電極である。
【0019】
第2半導体素子12は、半導体を材料とする回路素子である。本実施形態においては、第2半導体素子12は、ダイオードである。第2半導体素子12は、
図4に示すように、第2半導体素子主面121および第2半導体素子裏面122を有する。
【0020】
第2半導体素子主面121は、第2半導体素子12の上面である。第2半導体素子裏面122は、第2半導体素子12の下面である。第2半導体素子主面121および第2半導体素子裏面122は、第1方向zにおいて互いに反対側を向いている。
【0021】
第2半導体素子主面121は、主面電極パッド123である。本実施形態においては、主面電極パッド123は上記ダイオードのアノード電極である。また、第2半導体素子裏面122は、裏面電極パッド124である。本実施形態においては、裏面電極パッド124は上記ダイオードのカソード電極である。
【0022】
第1半導体素子11および第2半導体素子12は、厚さ方向視(第1方向z視)において、矩形状をなす。本実施形態においては、第1半導体素子11および第2半導体素子12はともに、第1方向z視の寸法が1mm〜10mm角である。また、第1半導体素子11の厚さ方向寸法は、40μm〜300μmであり、第2半導体素子12の厚さ方向寸法は、40μm〜300μmである。また、本実施形態においては、第1半導体素子11の厚さ方向視寸法は、第2半導体素子12の厚さ方向視寸法より大きいものとしている。
【0023】
リードフレーム2は、導通性を有する部材であり、回路基板に接合されることにより、半導体装置A1と回路基板との導通経路を構成する。リードフレーム2は、Cuを主成分とする合金からなる。なお、耐食性、導電性、熱伝導性、あるいは、接合性などを考慮して、表面の一部にめっきを施していてもよい。リードフレーム2は、第1リード21、第2リード22、および、第3リード23を有する。
【0024】
第1リード21は、第1パッド211(ダイパッド)、第1端子212、および、中間連結部213を含む。
【0025】
第1パッド211は、パッド主面211aおよびパッド裏面211bを有する。パッド主面211aは、第1パッド211の上面である。パッド主面211aは、第1半導体素子11および第2半導体素子12が搭載された面であり、
図4に示すように、第1半導体素子裏面112および第2半導体素子裏面122がパッド主面211aに向かい合っている。パッド裏面211bは、第1パッド211の下面である。パッド主面211aおよびパッド裏面211bはともに、平坦であり、第1方向zにおいて互いに反対側を向いている。当該第1パッド211が特許請求の範囲に記載の「パッド」に相当する。
【0026】
また、第1パッド211には、パッド主面211aからパッド裏面211bに至るパッド貫通孔211cが形成されている。パッド貫通孔211cは、厚さ方向視において、第1半導体素子11および第2半導体素子12から離間している。本実施形態においては、パッド貫通孔211cは、厚さ方向視において、円形であるが、その形状は限定されない。
【0027】
第1端子212は、
図1〜
図3に示すように、第2方向xに沿って延出し、かつ、一部が封止樹脂5から露出した部分である。第1端子212は、中間連結部213、第1パッド211および第1の半田31を介して第3電極パッド115に導通している。上記するように第3電極パッド115はコレクタ電極であるので、第1端子212は、半導体装置A1のコレクタ端子である。
【0028】
中間連結部213は、
図2および
図3に示すように、第1パッド211と第1端子212とに繋がる部分である。
図5に示すように、第1方向zにおいて、第1パッド211と第1端子212との位置が異なり、第1パッド211は、第1端子212よりも
図5の下方に位置している。よって、中間連結部213は、第1パッド211および第1端子212に対して傾斜している。中間連結部213はすべて、封止樹脂5に覆われている。
【0029】
第2リード22は、
図1〜
図3に示すように、第1リード21から離間して配置され、かつ、第2方向xに沿って延出する部材である。第3方向yにおいて、第2リード22は、第1端子212の片側に位置している。第2リード22は、第2パッド221および第2端子222を含む。
【0030】
第2パッド221は、
図3に示すように、第3方向yの長さが第2端子222よりも長く、かつ、全体が封止樹脂5に覆われた部分である。
図2および
図3に示すように、第2パッド221には、第1のワイヤ41が接続されている。
【0031】
第2端子222は、
図1〜
図3に示すように、第2方向xに沿って延出し、かつ、一部が封止樹脂5から露出する部分である。第2端子222は、第2パッド221および第1のワイヤ41を介して、第1電極パッド113に導通している。本実施形態においては、上記するように第1電極パッド113はゲート電極であるので、第2端子222は、半導体装置A1のゲート端子である。
【0032】
第3リード23は、
図1〜
図3に示すように、第1リード21および第2リード22から離間して配置され、かつ、第2方向xに沿って延出する部材である。第3方向yにおいて、第3リード23は、第1端子212に対して第2リード22とは反対側に位置している。第3リード23は、第3パッド231および第3端子232を含む。
【0033】
第3パッド231は、
図3に示すように、第3方向yの長さが、第3パッド231よりも長く、かつ、全体が封止樹脂5に覆われた部分である。
図2および
図3に示すように、第3パッド231には、第2のワイヤ42および第3のワイヤ43が接続されている。
【0034】
第3端子232は、
図1〜
図3に示すように、第2方向xに沿って延出し、かつ、一部が封止樹脂5から露出する部分である。第3端子232は、第3パッド231および第2のワイヤ42を介して、第2電極パッド114に導通している。本実施形態においては、上記するように第2電極パッド114はエミッタ電極であるので、第3端子232は、半導体装置A1のエミッタ端子である。また、第3端子232は、第3パッド231および第3のワイヤ43を介して、主面電極パッド123に導通している。
【0035】
なお、第1端子212、第2端子222、第3端子232の封止樹脂5から露出した部分をめっきで覆っておいてもよい。これらをめっきで覆っておくことで、耐食性を向上させることができる。
【0036】
第1の半田31は、
図2および
図4に示すように、第1半導体素子11と第1リード21の第1パッド211との間に介在し、かつ、導電性を有する部材である。第1の半田31によって、第1半導体素子11が第1パッド211に搭載され、かつ、第1半導体素子11の第3電極パッド115と第1リード21との導通が確保される。
【0037】
第2の半田32は、
図2および
図4に示すように、第2半導体素子12と第1リード21の第1パッド211との間に介在し、かつ、導通性を有する部材である。第2の半田32によって、第2半導体素子12が第1パッド211に搭載され、かつ、第2半導体素子12の裏面電極パッド124と第1リード21との導通が確保される。
【0038】
上記するように、第1半導体素子11の第3電極パッド115および第2半導体素子12の裏面電極パッド124はともに、第1リード21と導通しているため、これらが電気的に接続されている。したがって、第1半導体素子11のコレクタ電極と第2半導体素子12のカソード電極とが電気的に接続されている。
【0039】
第1の半田31および第2の半田32はともに、第1方向zにおける寸法(厚さ)が、70μm以上である。また、第1の半田31および第2の半田32の厚さを大きくすると放熱性が低下する傾向があるため、150μm以下がよい。すなわち、第1の半田31および第2の半田32の厚さは、70μm〜150μmである。本実施形態においては、第1の半田31および第2の半田32はともに、100μmである。なお、第1の半田31と第2の半田32とで異なる厚さでもよい。また、第1の半田31および第2の半田32の厚さ(70μm〜150μm)は、第1半導体素子11および第2半導体素子12の大きさに応じて、適宜設定すればよい。
【0040】
第1の半田31の融点(以下、「第1融点」という。)は、第2の半田32の融点(以下、「第2融点」という。)より高い。第1の半田31および第2の半田32には、スズ(Sn)が含まれており、本実施形態においては、第1の半田31のスズの含有量を、第2の半田32のスズの含有量より少なくして、第1融点を第2融点より高くしている。好ましくは、第1融点は300度〜340度であり、第2融点は280度〜320度である(ただし、第1融点が第2融点より低くなる組み合わせは除く)。本実施形態においては、第1融点は320度であり、第2融点は290度である。第1の半田31および第2の半田32それぞれのスズの含有量は、第1融点および第2融点に応じて、決められている。なお、スズの含有量以外により、第1融点を第2融点より高くするようにしてもよい。含有量とは、質量あるいは容積を意味する。
【0041】
第1のワイヤ41、第2のワイヤ42、および、第3のワイヤ43は、同一の金属からなり、導電性を有する部材である。本実施形態においては、第1のワイヤ41、第2のワイヤ42、および、第3のワイヤ43は、Al(アルミニウム)あるいはAl合金からなる。
【0042】
第1のワイヤ41は、
図2および
図3に示すように、一端が第2パッド221にボンディングされ、他端が第1半導体素子主面111の第1電極パッド113にボンディングされている。よって、第1のワイヤ41は、第2パッド221と第1電極パッド113とを導通させている。
【0043】
第2のワイヤ42は、
図2および
図3に示すように、一端が第3パッド231にボンディングされ、他端が第1半導体素子主面111の第2電極パッド114にボンディングされている。よって、第2のワイヤ42は、第3パッド231と第2電極パッド114とを導通させている。
【0044】
第3のワイヤ43は、
図2および
図3に示すように、一端が第3パッド231にボンディングされ、他端が第2半導体素子主面121の主面電極パッド123にボンディングされている。第3のワイヤ43は、第3パッド231と主面電極パッド123とを導通させている。
【0045】
第3パッド231は、第2のワイヤ42により、第2電極パッド114すなわち第1半導体素子11のエミッタ電極と導通し、第3のワイヤ43により、主面電極パッド123すなわち、第2半導体素子12のアノード電極と導通しているため、第1半導体素子11のエミッタ電極と第2半導体素子12のアノード電極とが電気的に接続されている。このことと、上記したように、第1半導体素子11のコレクタ電極と第2半導体素子12のカソード電極とが電気的に接続されていることから、第1半導体素子11と第2半導体素子12とが逆並列に接続されている。
【0046】
封止樹脂5は、リードフレーム2の一部、第1半導体素子11、第2半導体素子12、第1のワイヤ41、第2のワイヤ42、および、第3のワイヤ43を覆う部材である。封止樹脂5は電気絶縁性を有する熱硬化性の合成樹脂である。本実施形態においては、黒色のエポキシ樹脂である。封止樹脂5は、樹脂主面51、樹脂裏面52、一対の樹脂第1側面53、および、一対の樹脂第2側面54を有する。
【0047】
樹脂主面51は、
図4および
図5に示す封止樹脂5の上面である。樹脂裏面52は、
図4および
図5に示す封止樹脂5の下面である。樹脂主面51および樹脂裏面52は、第1方向zに対して互いに反対側を向いている。
【0048】
一対の樹脂第1側面53は、
図5に示すように、第2方向xに離間して形成された面である。一対の樹脂第1側面53は、第2方向xにおいて互いに反対側を向いている。
図5に示す樹脂第1側面53の上端が樹脂主面51に繋がり、
図5に示す樹脂第1側面53の下端が樹脂裏面52に繋がっている。本実施形態においては、一方の樹脂第1側面53から、第1リード21(第1端子212)、第2リード22(第2端子222)、および、第3リード23(第3端子232)のそれぞれ一部が露出している。
【0049】
一対の樹脂第2側面54は、
図4に示すように第3方向yに離間して形成された面である。一対の樹脂第2側面54は、第3方向yにおいて互いに反対側を向いている。
図4に示す樹脂第2側面54の上端が樹脂主面51に繋がり、
図4に示す樹脂第2側面54の下端が樹脂裏面52に繋がっている。
【0050】
封止樹脂5には、
図1に示す一対の樹脂第2側面54のそれぞれ上部から封止樹脂5の内部に窪む一対の凹部55が形成されている。また、
図1および
図5に示すように、第1方向zにおいて、封止樹脂5には、樹脂主面51から樹脂裏面52に至る樹脂貫通孔56が形成されている。本実施形態においては、樹脂貫通孔56の中心は、パッド貫通孔211cの中心と同一である。また、樹脂貫通孔56の直径は、パッド貫通孔211cの直径よりも小である。本実施形態においては、パッド貫通孔211cの孔壁はすべて、封止樹脂5によって覆われている。
【0051】
次に、上記のように構成される半導体装置A1の製造方法について説明する。
図6は、当該半導体装置A1の製造方法を示すフロー図である。
【0052】
本実施形態に係る半導体装置A1の製造方法は、部品準備工程S10、第1ダイボンディング工程S21、第2ダイボンディング工程S22、第1ワイヤボンディング工程S31、第2ワイヤボンディング工程S32、第3ワイヤボンディング工程S33、封止工程S40、および、最終工程S50を有する。
【0053】
部品準備工程S10は、上記に示す半導体装置A1の各構成要素を準備する工程である。具体的には、第1半導体素子11および第2半導体素子12のウェハから、前記ウェハをダイシングすることで、所定の大きさの第1半導体素子11および第2半導体素子12を生成する。また、
図7に示す形状のリードフレームを金型成形により成形する。なお、部品準備工程S10におけるリードフレームは、複数のリードフレーム2が連結部29により繋がり、一体的に成形されている。
【0054】
第1ダイボンディング工程S21および第2ダイボンディング工程S22はそれぞれ、第1半導体素子11および第2半導体素子12をダイボンドする工程である。第1ダイボンディング工程S21および第2ダイボンディング工程S22は、例えば、周知のダイボンダを用いて行われ、マウント工程とも称される。
【0055】
第1ダイボンディング工程S21は、第1の半田31により第1半導体素子11を第1パッド211に導通接合する工程である。具体的には、第1パッド211のパッド主面211a上に、ペースト状の第1の半田31を塗布し、第1の半田31を介して第1半導体素子11を載置する。そして、炉内の雰囲気温度を第1融点(本実施形態においては、320度)以上に上昇させ、第1の半田31を融解させる。その後、炉内の雰囲気温度を常温(第1融点以下)に下降させ、第1の半田31を硬化させる。これにより、第1半導体素子11と第1パッド211とが導通接合される。当該第1ダイボンディング工程S21において、第1の半田31が硬化したときに、第1の半田31が所定の厚さ(本実施形態においては、100μm)となるように行われる。
【0056】
第2ダイボンディング工程S22は、第2の半田32により第2半導体素子12を第1パッド211に導通接合する工程である。具体的には、前記第1ダイボンディング工程S21と同様に行われ、第1パッド211のパッド主面211a上に、ペースト状の第2の半田32を塗布し、第2の半田32を介して、第2半導体素子12を載置する。そして、炉内の雰囲気温度を第2融点(本実施形態においては、290度)以上第1融点未満に上昇させ、第2の半田32を融解させる。このとき、炉内の雰囲気温度が第1融点を超えないことで、第1の半田31が再融解を抑制できる。その後、炉内の雰囲気温度を常温(第2融点以下)に下降させ、第2の半田32を硬化させる。これにより、第2半導体素子12と第1パッド211とが導通接合される。当該第2ダイボンディング工程S22において、第2の半田32が硬化したときに、第2の半田32が所定の厚さ(本実施形態においては、100μm)となるように行われる。
【0057】
第1ワイヤボンディング工程S31、第2ワイヤボンディング工程S32、および、第3ワイヤボンディング工程S33はそれぞれ、第1のワイヤ41、第2のワイヤ42、および、第3のワイヤ43をボンディングする工程である。第1ワイヤボンディング工程S31、第2ワイヤボンディング工程S32、および、第3ワイヤボンディング工程S33は、例えば、周知のワイヤボンダを用いて行われる。
【0058】
第1ワイヤボンディング工程S31は、上記ワイヤボンダを用いて、第1のワイヤ41の一端と第1電極パッド113とのワイヤボンディング、および、第1のワイヤ41の他端と第2パッド221とのワイヤボンディングを行う工程である。具体的には、まず、ワイヤボンダのキャピラリからワイヤの先端部を突出させ、これを溶解させ、ワイヤの先端部をボール状にする。そして、当該先端部を第1電極パッド113に押し付ける。次に、キャピラリからワイヤを引き出しつつキャピラリを移動させ、第2パッド221にワイヤを押し付ける。そして、キャピラリのクランパでワイヤを押さえながら、キャピラリを持ち上げ、ワイヤを切断する。これにより、第1のワイヤ41が形成され、第1電極パッド113と第2パッド221とが導通接続される。なお、ワイヤの先端部をボール状にして所定の位置に押し付けることで、ワイヤボンディングする方をファーストボンディング、ワイヤを所定の位置に押し付けて、ワイヤを切断することで、ワイヤボンディングする方をセカンドボンディングと称する。第1ワイヤボンディング工程S31においては、第1電極パッド113にファーストボンディングし、第2パッド221にセカンドボンディングする。なお、ファーストボンディングを第2パッド221に、セカンドボンディングを第1電極パッド113にしてもよい。
【0059】
第2ワイヤボンディング工程S32は、上記ワイヤボンダを用いて、第2のワイヤ42の一端と第2電極パッド114とのワイヤボンディング、および、第2のワイヤ42の他端と第3パッド231とのワイヤボンディングを行う工程である。具体的には、上記第1ワイヤボンディング工程S31と同様に行われ、第2電極パッド114にファーストボンディングし、第3パッド231にセカンドボンディングする。なお、ファーストボンディングを第3パッド231に、セカンドボンディングを第2電極パッド114にしてもよい。これにより、第2のワイヤ42が形成され、第2電極パッド114と第3パッド231とが導通接続される。
【0060】
第3ワイヤボンディング工程S33は、上記ワイヤボンダを用いて、第3のワイヤ43の一端と主面電極パッド123とのワイヤボンディング、および、第3のワイヤ43の他端と第3パッド231とのワイヤボンディングを行う工程である。具体的には、上記第1ワイヤボンディング工程S31と同様に行われ、主面電極パッド123にファーストボンディングし、第3パッド231にセカンドボンディングする。なお、ファーストボンディングを第3パッド231に、セカンドボンディングを主面電極パッド123にしてもよい。これにより、第3のワイヤ43が形成され、主面電極パッド123と第3パッド231とが導通接続される。
【0061】
なお、第1ワイヤボンディング工程S31、第2ワイヤボンディング工程S32、および、第3ワイヤボンディング工程S33の順序は上記したものに限定されず、その順序は、種々に入れ替えることが可能である。
【0062】
第1ダイボンディング工程S21、第2ダイボンディング工程S22、第1ワイヤボンディング工程S31、第2ワイヤボンディング工程S32、および、第3ワイヤボンディング工程S33が終了した時点の半導体装置A1は、
図8に示す状態である。
【0063】
封止工程S40は、封止樹脂5を形成し、半導体装置A1のパッケージを行う工程である。すなわち、封止工程S40は、上記形状の封止樹脂5を形成する工程である。封止工程S40は、例えば、金型を用いた、周知のトランスファモールド成形により行われる。具体的には、第1半導体素子11、第2半導体素子12、第1のワイヤ41、第2のワイヤ42、および、第3のワイヤ43をボンディングしたリードフレーム2(
図8参照)を、金型成形機にセットし、流動化させたエポキシ樹脂を金型に流し込み、モールド成形する。そして、エポキシ樹脂を硬化させ、成形済みのリードフレーム2を取り出す。そして、余分な樹脂やバリ取りなどにより、上記する封止樹脂5の形に整形する。封止工程S40が終了した時点の半導体装置A1は、
図9に示す状態である。
【0064】
最終工程S50は、半導体装置A1を
図1に示す形状にし、半導体装置A1を出荷可能な製品に仕上げる工程である。最終工程S50は、例えば、封止樹脂5の外部に露出したリードフレーム2の不要部分(上記連結部29など)を切断する切断工程、封止樹脂5の外部に露出したリードフレーム2の曲げに対する強度向上、プリント基板などへの実装時の半田濡れ性の向上、錆防止などのための外装処理工程、封止樹脂5の外部に露出したリードフレーム2を所定の形状に曲げるリード加工工程、社名、製品名、ロッド番号などをパッケージに刻印する捺印工程、および、製品の良・不要を判別する検査・選別工程などが行われる。なお、これらの工程は、最終的な半導体装置A1の仕様に応じて、適宜実施すればよい。当該最終工程S50が終了することで、
図1に示す半導体装置A1が完成する。
【0065】
本実施形態によれば、第1の半田31の半田で第1パッド211のパッド主面211aに第1半導体素子11をダイボンドする第1ダイボンディング工程S21と、第1ダイボンディング工程S21の後に、第1の半田31より融点の低い第2の半田32で、第1パッド211のパッド主面211aに第2半導体素子12をダイボンドする第2ダイボンディング工程S22を有している。これにより、第2半導体素子12をダイボンドする際に、第1の半田31の融解を防ぐことができる。したがって、第1半導体素子11の接合強度が低下したり、第1半導体素子11の位置ズレが発生したりすることを抑制することができ、第1半導体素子11および第2半導体素子12を適切に半田付けすることができる。
【0066】
本実施形態によれば、第1の半田31および第2の半田32を70μm〜150μmの厚さで積層するようにした。従来の半導体装置においては、半田の厚さはおよそ50μmであるので、本開示においては、第1の半田31および第2の半田32の厚さを、従来の半田の厚さより厚くしている。
図10A,Bおよび
図11A,Bは、このような構成による効果を説明するための図であり、温度サイクル試験を行ったときの、温度サイクルに対する耐性を検証した結果を示している。なお、
図10A,Bにおいては、複数回検証を行った。
【0067】
図10A,Bは、温度サイクル試験におけるサイクル数と熱抵抗変化率との関係を示したグラフであり、
図11A,Bは、温度サイクル試験後の半田39a,39bの状態を示した図である。なお、温度サイクル試験においては、1つの半導体素子(例えば、第1半導体素子11)のみを搭載した半導体装置を用いた。
図10Aおよび
図11Aは半田39aの厚さが50μmである場合の結果であり、
図10Bおよび
図11Bは半田39bの厚さが100μmである場合の結果を示している。すなわち、各図(a)は従来の半導体装置を想定した検証結果を示しており、各図(b)は、本開示の半導体装置A1を想定した検証結果を示している。
【0068】
半田39aの厚さが50μmである場合、
図10Aに示すように、半導体装置の熱抵抗変化率が、およそ300サイクル行った辺りから高くなり始め、500サイクル行った辺りから急激に高くなっている。一方、半田39bの厚さが100μmである場合、
図10Bに示すように、およそ800サイクル行っても、半導体装置の熱抵抗変化率にほとんど変化が見られなかった。また、半田39aの厚さが50μmである場合、
図11Aに示すように、温度サイクル試験後の半田39aの状態は、半田クラックCL(半田割れ)が多く発生していることが分かる。なお、図中白色の部分が半田クラックCLの発生箇所を示している。一方、半田39bの厚さが100μmである場合、
図11Bに示すように、温度サイクル試験後の半田39bの状態は、ほとんど半田クラックCLが発生していないことが分かる。
【0069】
図10A,Bおよび
図11A,Bに示す検証結果から、半導体装置A1において、第1の半田31および第2の半田32の厚さを従来の半田の厚さより厚くすることで、熱抵抗変化率の変化を抑制し、かつ、半田クラックの発生を抑制することが可能であることが分かる。したがって、半導体装置A1は、従来の半導体装置より、温度サイクルに対する耐性が向上し、さらに、半導体素子(第1半導体素子11および第2半導体素子12)がリードフレーム2に適切に半田付けされている。
【0070】
本実施形態によれば、第1の半田31で第1半導体素子11を接合し、第2の半田32で第2半導体素子12を接合した。第1の半田31のスズの含有量は、第2の半田32のスズの含有量より少ない。スズの含有量が少ない方が、比較的半田が割れにくく、スズの含有量が多い方が、比較的半田が割れやすくなってしまう。したがって、第2半導体素子12より、厚さ方向視寸法が大きい第1半導体素子11を第1の半田31で接合することで、より適切に半田付けすることができる。
【0071】
本実施形態によれば、封止樹脂5に、樹脂主面51から樹脂裏面52に至る樹脂貫通孔56が形成されている。このような構成をとることによって、樹脂貫通孔56にねじなどの締結部材を挿通させて、ヒートスプレッダなどの放熱機能を備える部材を取り付けることができる。したがって、放熱性能の向上を図ることができる。
【0072】
上記実施形態においては、第1半導体素子11として、IGBTである場合を例に説明したが、これに限定されず、IGBT以外のトランジスタであってもよい。そのようなトランジスタの一例として、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)がある。第1半導体素子11としてMOSFETを用いた場合、第1電極パッド113がドレイン電極、第2電極パッド114がゲート電極、第3電極パッド115がソース電極に相当する。したがって、第1リード21の第1端子212がドレイン端子、第2リード22の第2端子222がゲート端子、第3リード23の第3端子232がソース端子に相当する。
【0073】
上記実施形態においては、第2のワイヤ42の一端を第2電極パッド114にボンディングし、第2のワイヤ42の他端を第3パッド231にボンディングした場合を例に説明したが、第2のワイヤ42の他端を第3パッド231ではなく、主面電極パッド123にボンディングしてもよい。また、上記実施形態においては、第3のワイヤ43の一端を主面電極パッド123にボンディングし、第3のワイヤ43の他端を第3パッド231にボンディングした場合を例に説明したが、第3のワイヤ43の他端を、第3パッド231ではなく、第2電極パッド114にボンディングしてもよい。これらのように、ワイヤボンディングした場合であっても、上記実施形態と電気的な接続は変わらない。すなわち、半導体装置A1の回路構成は、同じであり、同様の効果を奏することができる。
【0074】
上記実施形態においては、第1リード21の第1パッド211の全部を封止樹脂5でパッケージする場合を例に説明したが、これに限定されず、第1パッド211の一部(詳細には、第1端子212が延出する方向とは逆側の一部)が封止樹脂5から露出するようにしてもよい。
【0075】
上記実施形態においては、第1半導体素子11と第2半導体素子12との2つの半導体素子を備える場合を例に説明したが、3つ以上の半導体素子を備えておいてもよい。この場合、半導体素子の数に合わせて、それぞれ融点が異なる半田を準備し、複数の半導体素子を、融点が高い半田から順に、第1パッド211にダイボンディングすればよい。
【0076】
上記の開示は、以下の付記に係る実施形態を含む。
[付記A1]
リードフレームを用意することであって、前記リードフレームは、パッドと第1端子とを含む第1リードを有し、前記パッドは、第1方向において互いに反対側を向くパッド主面およびパッド裏面を有し、前記第1端子は、前記第1方向に対して直角である第2方向に沿って前記パッドから延出することと、
互いに反対側を向く素子主面および素子裏面を各々が有する第1半導体素子および第2半導体素子を用意することと、
前記第1半導体素子の前記素子裏面を、第1の半田で前記パッド主面にダイボンドすることと、
前記第1の半田で前記パッド主面にダイボンドすることの後に、前記第2半導体素子の前記素子裏面を、第1の半田の融点より低い融点の第2の半田で前記パッド主面にダイボンドすることと、
を有する、半導体装置の製造方法。
[付記A2]
前記第1の半田および前記第2の半田にはスズが含まれており、
前記第1の半田の前記スズの含有量は、前記第2の半田の前記スズの含有量より少ない、付記A1に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A3]
前記第1の半田の融点は、300度〜340度であり、前記第2の半田の融点は、280度〜320度である、
付記A1または付記A2に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A4]
前記第2半導体素子の前記第1方向視寸法は、前記第1半導体素子の前記第1方向視寸法よりも小さい、
付記A1ないし付記A3のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A5]
前記第1の半田で前記パッド主面にダイボンドすることにおいて、前記第1方向寸法が70μm〜150μmとなるように前記第1の半田を積層する、
付記A1ないし付記A4のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A6]
前記第1半導体素子の前記第1方向視寸法は、1mm〜10mm角である、
付記A5に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A7]
前記第1半導体素子の前記第1方向寸法は、40μm〜300μmである、
付記A6に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A8]
前記第2の半田で前記パッド主面にダイボンドすることにおいて、前記第1方向寸法が70μm〜150μmとなるように前記第2の半田を積層する、
付記A5ないし付記A7のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A9]
前記第2半導体素子の前記第1方向寸法は、40μm〜300μmである、
付記A8に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A10]
前記リードフレームは、前記第1リードから離間して配置され、かつ、前記第2方向に沿って延出する第2リードおよび第3リードをさらに有する、
付記A1ないし付記A9のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A11]
前記第1リード、前記第2リード、および、前記第3リードはいずれも、前記第1方向および前記第2方向のいずれに対しても直角である第3方向に並んでおり、前記第3方向において、前記第1リードは、前記第2リードと前記第3リードとの間に位置している、付記A10に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A12]
前記第1の半田で前記パッド主面にダイボンドすることにおいて前記第1半導体素子をダイボンドする位置と前記第2の半田で前記パッド主面にダイボンドすることにおいて前記第2半導体素子をダイボンドする位置とが、前記第3方向に並んでいる、
付記A11に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A13]
前記第1半導体素子は、前記第1半導体素子の前記素子主面に第1電極パッドおよび第2電極パッドを有し、前記第1半導体素子の前記素子裏面に第3電極パッドを有する、
付記A11または付記A12に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A14]
前記第2半導体素子は、前記第2半導体素子の前記素子主面に主面電極パッドを有し、前記第2半導体素子の前記素子裏面に裏面電極パッドを有する、
付記A13に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A15]
前記第1の半田で前記パッド主面にダイボンドすることにおいて、前記第3電極パッドと前記パッド主面とを前記第1の半田で導通接合する、
付記A14に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A16]
前記第2の半田で前記パッド主面にダイボンドすることにおいて、前記裏面電極パッドと前記パッド主面とを前記第2の半田で導通接合する、
付記A15に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A17]
前記第1電極パッドと前記第2リードとを第1のワイヤで接続することと、
前記第2電極パッドと前記第3リードとを第2のワイヤで接続することと、
前記主面電極パッドと前記第3リードとを第3のワイヤで接続することと、をさらに有する、
付記A16に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A18]
前記第2電極パッドと前記第3リードとを第2のワイヤで接続することにおいて、前記第2電極パッドと、前記第3リードの代わりに、前記主面電極パッドとを、接続する、
付記A17に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A19]
前記主面電極パッドと前記第3リードとを第3のワイヤで接続することにおいて、前記主面電極パッドと、前記第3リードの代わりに、前記第2電極パッドとを、接続する、
付記A17に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A20]
前記第1リードの一部、前記第2リードの一部、前記第3リードの一部、前記パッドの一部あるいは全部、前記第1半導体素子、前記第2半導体素子、前記第1のワイヤ、前記第2のワイヤ、および、前記第3のワイヤ、を封止樹脂で覆うことを、さらに有する、
付記A17ないし付記A19のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A21]
前記封止樹脂で覆うことにおいて、前記封止樹脂として、電気絶縁性を有する樹脂を用いる、
付記A20に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A22]
前記第1半導体素子として、トランジスタを用いる、
付記A1ないし付記A21のいずれか一項に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A23]
前記トランジスタは、絶縁ゲートバイポーラトランジスタである、
付記A22に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A24]
前記第2半導体素子として、ダイオードを用いる、
付記A22または付記A23に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A25]
前記ダイオードは、前記トランジスタに対して逆並列に接続させる、
付記A24に記載の半導体装置の製造方法。
[付記A26]
パッドと第1端子とを含む第1リードを有するリードフレームであって、前記パッドは、第1方向において互いに反対側を向くパッド主面およびパッド裏面を有し、前記第1端子は、前記第1方向に対して直角である第2方向に沿って前記パッドから延出するリードフレームと、
前記第1方向において互いに反対側を向く素子主面および素子裏面を各々が有する第1半導体素子および第2半導体素子であって、前記第1半導体素子および第2半導体素子における前記各素子裏面が前記パッド主面に向かい合う第1半導体素子および第2半導体素子と、
前記第1半導体素子と前記パッド主面との間に介在し、前記第1半導体素子と前記パッドとを導通接合する第1の半田と、
前記第2半導体素子と前記パッド主面との間に介在し、前記第2半導体素子と前記パッドとを導通接合する、前記第1の半田より融点の低い第2の半田と、
を備える、半導体装置。
[付記A27]
前記第1の半田および前記第2の半田にはスズが含まれており、
前記第1の半田の前記スズの含有量は、前記第2の半田の前記スズの含有量より少ない、
付記A26に記載の半導体装置。
[付記A28]
前記第1の半田の融点は、300度〜340度であり、前記第2の半田の融点は、280度〜320度である、
付記A26または付記A27に記載の半導体装置。
[付記A29]
前記第2半導体素子の前記第1方向視寸法は、前記第1半導体素子の前記第1方向視寸法よりも小さい、
付記A26ないし付記A28のいずれか一項に記載の半導体装置。
[付記A30]
前記第1の半田の前記第1方向寸法は、70μm〜150μmである、
付記A26ないし付記A29のいずれか一項に記載の半導体装置。
[付記A31]
前記第1半導体素子の前記第1方向視寸法は、1mm〜10mm角である、
付記A30に記載の半導体装置。
[付記A32]
前記第1半導体素子の前記第1方向寸法は、40μm〜300μmである、
付記A31に記載の半導体装置。
[付記A33]
前記第2の半田の前記第1方向寸法は、70μm〜150μmである、
付記A30ないし付記A32のいずれか一項に記載の半導体装置。
[付記A34]
前記第2半導体素子の前記第1方向寸法は、40μm〜300μmである、
付記A33に記載の半導体装置。
【0077】
図12〜
図16は、本開示の他の実施形態に係る半導体装置A1を示している。本開示の半導体装置A1は、例えば、自動車、電子機器などの電装回路基板に表面実装される形式のものである。半導体装置A1は、複数の半導体素子1(第1半導体素子11および第2半導体素子12)、リードフレーム2、複数の半田3(第1の半田31および第2の半田32)、複数のワイヤ4(第1のワイヤ41、第2のワイヤ42、および、第3のワイヤ43)、および、封止樹脂5を備えている。
【0078】
図12は、半導体装置A1の斜視図である。
図13は、
図12の斜視図において、封止樹脂5の図示を省略したものである。
図14は、半導体装置A1の平面図である。
図15は、
図14のXV−XV線に沿う断面図である。
図16は、
図14のXVI−XVI線に沿う断面図である。なお、
図14においては、封止樹脂5を透過させている。理解の便宜上、半導体装置A1の厚さ方向を第1方向z、第1方向zに対して直角である平面図(
図14)の上下方向を第2方向x、第1方向zおよび第2方向xに対していずれも直角である平面図(
図14)の左右方向を第3方向yとそれぞれ定義する。なお、以下の説明における「上下」の語句は、説明の便宜を図るために用いるものであり、本開示の半導体装置A1の設置姿勢を限定するものではない。
【0079】
複数の半導体素子1は、半導体を材料とする回路素子であり、半導体装置A1の機能の中枢となる電子部品である。本実施形態においては、半導体装置A1は、第1半導体素子11および第2半導体素子12を有する。
【0080】
第1半導体素子11は、本実施形態においては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor;絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)である。なお、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などの他のトランジスタであってもよい。第1半導体素子11は、厚さ方向視(第1方向z視)において、矩形状をなす。第1半導体素子11は、
図15に示すように、第1半導体素子主面111および第1半導体素子裏面112を有する。
【0081】
第1半導体素子主面111は、第1半導体素子11の上面である。第1半導体素子裏面112は、第1半導体素子11の下面である。第1半導体素子主面111および第1半導体素子裏面112は、第1方向zにおいて互いに反対側を向いている。
【0082】
第1半導体素子主面111の一部は、第1電極パッド113および第2電極パッド114である。第1電極パッド113の面積は、第2電極パッド114の面積よりも小とされている。本実施形態においては、第1電極パッド113は上記IGBTのゲート電極であり、第2電極パッド114は上記IGBTのエミッタ電極である。また、第1半導体素子裏面112の主たる部分は、第3電極パッド115である。本実施形態においては、第3電極パッド115は上記IGBTのコレクタ電極である。
【0083】
第2半導体素子12は、本実施形態においては、ダイオードである。第2半導体素子12は、厚さ方向視(第1方向z視)において、矩形状をなす。第2半導体素子12は、
図15に示すように、第2半導体素子主面121および第2半導体素子裏面122を有する。
【0084】
第2半導体素子主面121は、第2半導体素子12の上面である。第2半導体素子裏面122は、第2半導体素子12の下面である。第2半導体素子主面121および第2半導体素子裏面122は、第1方向zにおいて互いに反対側を向いている。
【0085】
第2半導体素子主面121は、主面電極パッド123である。本実施形態においては、主面電極パッド123は上記ダイオードのアノード電極である。また、第2半導体素子裏面122は、裏面電極パッド124である。本実施形態においては、裏面電極パッド124は上記ダイオードのカソード電極である。
【0086】
リードフレーム2は、導通性を有する部材であり、電装回路基板に接合されることにより、半導体装置A1と電装回路基板との導通経路を構成する。リードフレーム2は、Cuを主成分とする合金からなる。なお、耐食性、導通性、熱伝導性、および、接合性などを考慮して、表面の一部に表面処理(例えば、めっき)を施していてもよい。当該リードフレーム2が特許請求の範囲に記載の「外部電極」に相当する。リードフレーム2は、第1リード21、第2リード22、および、第3リード23を有する。
【0087】
第1リード21は、第1パッド211(ダイパッド)、第1端子212、および、中間連結部213を含む。
【0088】
第1パッド211は、パッド主面211aおよびパッド裏面211bを有する。パッド主面211aは、第1パッド211の上面である。パッド主面211aは、第1半導体素子11および第2半導体素子12が搭載された面であり、
図15に示すように、第1半導体素子裏面112および第2半導体素子裏面122がパッド主面211aに向かい合っている。パッド裏面211bは、第1パッド211の下面である。パッド主面211aおよびパッド裏面211bはともに、平坦であり、第1方向zにおいて互いに反対側を向いている。
【0089】
また、第1パッド211には、パッド主面211aからパッド裏面211bに至るパッド貫通孔211cが形成されている。パッド貫通孔211cは、厚さ方向視において、第1半導体素子11および第2半導体素子12から離間している。本実施形態においては、パッド貫通孔211cは、厚さ方向視において、円形であるが、その形状は限定されない。
【0090】
第1端子212は、
図12〜
図14に示すように、第2方向xに沿って延出し、かつ、一部が封止樹脂5から露出した部分である。第1端子212は、中間連結部213、第1パッド211および第1の半田31を介して第3電極パッド115に導通している。上記するように第3電極パッド115はコレクタ電極であるので、第1端子212は、半導体装置A1のコレクタ端子である。
【0091】
中間連結部213は、
図13および
図14に示すように、第1パッド211と第1端子212とに繋がる部分である。
図16に示すように、第1方向zにおいて、第1パッド211と第1端子212との位置が異なり、第1パッド211は、第1端子212よりも
図16の下方に位置している。よって、中間連結部213は、第1パッド211および第1端子212に対して傾斜している。中間連結部213はすべて、封止樹脂5に覆われている。
【0092】
第2リード22は、
図12〜
図14に示すように、第1リード21から離間して配置され、かつ、第2方向xに沿って延出する部材である。第3方向yにおいて、第2リード22は、第1端子212の片側に位置している。第2リード22は、第2パッド221および第2端子222を含む。
【0093】
第2パッド221は、
図14に示すように、第3方向yの長さが第2端子222よりも長く、かつ、全体が封止樹脂5に覆われた部材である。
図13および
図14に示すように、第2パッド221には、第1のワイヤ41が接続されている。
【0094】
第2端子222は、
図12〜
図14に示すように、第2方向xに沿って延出し、かつ、一部が封止樹脂5から露出する部分である。第2端子222は、第2パッド221および第1のワイヤ41を介して、第1電極パッド113に導通している。本実施形態においては、上記するように、第1電極パッド113はゲート電極であるので、第2端子222は、半導体装置A1のゲート端子である。
【0095】
第3リード23は、
図12〜
図14に示すように、第1リード21および第2リード22から離間して配置され、かつ、第2方向xに沿って延出する部材である。第3方向yにおいて、第3リード23は、第1端子212に対して第2リード22とは反対側に位置している。第3パッド231には、第2のワイヤ42および第3のワイヤ43が接続されている。
【0096】
第3パッド231は、
図14に示すように、第3方向yの長さが、第3パッド231よりも長く、かつ、全体が封止樹脂5に覆われた部分である。
図13および
図14に示すように、第3パッド231には、第2のワイヤ42および第3のワイヤ43が接続されている。
【0097】
第3端子232は、
図12〜
図14に示すように、第2方向xに沿って延出し、かつ、一部が封止樹脂5から露出する部分である。第3端子232は、第3パッド231および第2のワイヤ42を介して、第2電極パッド114に導通している。本実施形態においては、上記するように第2電極パッド114はエミッタ電極であるので、第3端子232は、半導体装置A1のエミッタ端子である。また、第3端子232は、第3パッド231および第3のワイヤ43を介して、主面電極パッド123に導通している。
【0098】
なお、第1端子212、第2端子222、第3端子232の封止樹脂5から露出した部分をめっきで覆っておいてもよい。これらをめっきで覆っておくことで、耐食性を向上させることができる。
【0099】
複数の半田3は、半導体素子1をリードフレーム2に接合するための接合材である。本実施形態においては、半導体装置A1は、第1の半田31および第2の半田32を有する。
【0100】
第1の半田31は、
図13および
図15に示すように、第1半導体素子11と第1リード21の第1パッド211との間に介在し、かつ、導電性を有する部材である。第1の半田31によって、第1半導体素子11が第1パッド211に搭載され、かつ、第1半導体素子11の第3電極パッド115と第1リード21との導通が確保される。
【0101】
第2の半田32は、
図13および
図15に示すように、第2半導体素子12と第1リード21の第1パッド211との間に介在し、かつ、導通性を有する部材である。第2の半田32によって、第2半導体素子12が第1パッド211に搭載され、かつ、第2半導体素子12の裏面電極パッド124と第1リード21との導通が確保される。
【0102】
上記するように、第1半導体素子11の第3電極パッド115および第2半導体素子12の裏面電極パッド124はともに、第1リード21と導通しているため、これらが電気的に接続されている。したがって、第1半導体素子11のコレクタ電極と第2半導体素子12のカソード電極とが電気的に接続されている。
【0103】
第1の半田31および第2の半田32は同一の材質のものであってもよい、異なる材質のものであってもよい。好ましくは、第1の半田31の融点を第2の半田32の融点より高くしておくことで、第2半導体素子12をダイボンディングする時に、第1の半田31が再融解することを防ぐことができる。また、第1の半田31および第2の半田32の厚さは、特に限定されないが、70μm以上とすることで、第1の半田31および第2の半田32の半田クラックの発生を抑制することができる。
【0104】
複数のワイヤ4は、半導体素子1とリードフレーム2とを接続するものである。本実施形態においては、第1のワイヤ41、第2のワイヤ42、および、第3のワイヤ43を有する。ワイヤ4は、同一の金属からなり、導通性を有する、線状の部材である。本実施形態においては、Fe(鉄)を添加元素に含んだAl(アルミニウム)合金からなる。本実施形態においては、ワイヤ4の線径は400μm〜500μmである。また、本実施形態においては、ワイヤ4のビッカーズ硬度は22.0〜26.0である。なお、当該ワイヤ4のビッカーズ硬度の値についての詳細は後述する。そして、ワイヤ4の平均結晶粒径は、
図17に示す関係に基づき、3μm〜15μmである。なお、平均結晶粒径は、周知の方法により測定される。例えば、ワイヤ4の長手方向(長軸方向)に直交する方向に切断し、当該切断面を顕微鏡にて撮影する。そして、前記切断面に直線を引き、当該直線上の結晶粒数を測定した後、前記直線の距離を、測定した結晶粒数で除算することにより算出される。本実施形態においては、ワイヤ4において、鉄の添加量(含有量)を調整することで、平均結晶粒径を3μm〜15μmとしている。
【0105】
図17は、ワイヤ4(アルミニウム)の平均結晶粒径とビッカーズ硬度との関係を示している。
図17において、同じ平均結晶粒径のワイヤ4において、ビッカーズ硬度の測定を数回行い(各結果を小さい白丸で示す)、その平均値(大きい黒丸で示す)を当該平均結晶粒径に対するビッカーズ硬度としている。なお、ビッカーズ硬度は、周知の測定方法により測定したものである。その結果、ワイヤ4の平均結晶粒径が25μmである場合、ビッカーズ硬度は20.0であり、ワイヤ4の平均結晶粒径が10μmである場合、ビッカーズ硬度は24.2であり、平均結晶粒径が5.9μmである場合、ビッカーズ硬度は25.0であった。これらを、例えば、二乗平均でフィッティングすることで、平均結晶粒径が大きいほど、ビッカーズ硬度が低くなり、平均結晶粒径が小さいほど、ビッカーズ硬度が高くなる関係となっている。したがって、上記するように、ワイヤ4のビッカーズ硬度が22.0〜26.0である場合、
図17に示した関係に基づき、ワイヤ4の平均結晶粒径は3μm〜15μmとなる。
【0106】
第1のワイヤ41は、
図13および
図14に示すように、一端が第2パッド221にボンディングされ、他端が第1半導体素子主面111の第1電極パッド113にボンディングされている。よって、第1のワイヤ41は、第2パッド221と第1電極パッド113とを導通させている。
【0107】
第2のワイヤ42は、
図13および
図14に示すように、一端が第3パッド231にボンディングされ、他端が第1半導体素子主面111の第2電極パッド114にボンディングされている。よって、第2のワイヤ42は、第3パッド231と第2電極パッド114とを導通させている。
【0108】
第3のワイヤ43は、
図13および
図14に示すように、一端が第3パッド231にボンディングされ、他端が第2半導体素子主面121の主面電極パッド123にボンディングされている。第3のワイヤ43は、第3パッド231と主面電極パッド123とを導通させている。
【0109】
第1のワイヤ41、第2のワイヤ42、および、第3のワイヤ43は、周知のワイヤボンディング手法により、上記所定の位置にボンディングされる。そのようなワイヤボンディング手法としては、例えば、超音波を用いたものがある。
【0110】
第2のワイヤ42により、第3パッド231が第2電極パッド114すなわち第1半導体素子11のエミッタ電極と導通し、第3のワイヤ43により、第3パッド231が主面電極パッド123すなわち第2半導体素子12のアノード電極と導通している。したがって、第1半導体素子11のエミッタ電極と第2半導体素子12のアノード電極とが電気的に接続されている。このことと、上記したように、第1半導体素子11のコレクタ電極と第2半導体素子12のカソード電極とが電気的に接続されていることから、第1半導体素子11と第2半導体素子12とは逆並列に接続されている。これにより、第1半導体素子11に逆電圧が印加されることを抑制している。
【0111】
封止樹脂5は、リードフレーム2の一部、第1半導体素子11、第2半導体素子12、第1のワイヤ41、第2のワイヤ42、および、第3のワイヤ43を覆う部材である。封止樹脂5は電気絶縁性を有する熱硬化性の合成樹脂である。本実施形態においては、黒色のエポキシ樹脂である。封止樹脂5の線膨張係数は、ワイヤ4の線膨張係数の−45%〜+45%である。具体的には、本実施形態においては、ワイヤ4はアルミニウム合金であり、その線膨張係数はおよそ23.0であるので、封止樹脂5の線膨張係数は、12.65〜33.35である。
【0112】
封止樹脂5は、樹脂主面51、樹脂裏面52、一対の樹脂第1側面53、および、一対の樹脂第2側面54を有する。
【0113】
樹脂主面51は、
図15および
図16に示す封止樹脂5の上面である。樹脂裏面52は、
図15および
図16に示す封止樹脂5の下面である。樹脂主面51および樹脂裏面52は、第1方向zに対して互いに反対側を向いている。
【0114】
一対の樹脂第1側面53は、
図16に示すように、第2方向xに離間して形成された面である。一対の樹脂第1側面53は、第2方向xにおいて互いに反対側を向いている。
図16に示す樹脂第1側面53の上端が樹脂主面51に繋がり、
図16に示す樹脂第1側面53の下端が樹脂裏面52に繋がっている。本実施形態においては、一方の樹脂第1側面53から、第1リード21(第1端子212)、第2リード22(第2端子222)、および、第3リード23(第3端子232)のそれぞれ一部が露出している。
【0115】
一対の樹脂第2側面54は、
図15に示すように第3方向yに離間して形成された面である。一対の樹脂第2側面54は、第3方向yにおいて互いに反対側を向いている。
図15に示す樹脂第2側面54の上端が樹脂主面51に繋がり、
図15に示す樹脂第2側面54の下端が樹脂裏面52に繋がっている。
【0116】
封止樹脂5には、
図12に示す一対の樹脂第2側面54のそれぞれ上部から封止樹脂5の内部に窪む一対の凹部55が形成されている。また、
図12および
図16に示すように、第1方向zにおいて、封止樹脂5には、樹脂主面51から樹脂裏面52に至る樹脂貫通孔56が形成されている。本実施形態においては、第1方向z視において、樹脂貫通孔56の中心は、パッド貫通孔211cの中心と同一である。また、樹脂貫通孔56の直径は、パッド貫通孔211cの直径よりも小である。本実施形態においては、パッド貫通孔211cの孔壁はすべて、封止樹脂5によって覆われている。図示は省略するが、樹脂貫通孔56にねじなどの締結部材を挿通させて、ヒートスプレッダなどの放熱機能を備える部材を取り付けることで、放熱性能の向上を図ることができる。
【0117】
次に、本開示の実施形態に係るワイヤ4のビッカーズ硬度の値について詳しく説明する。
【0118】
図18A−C〜
図20A−Cは、ワイヤ4のビッカーズ硬度と、温度サイクルにおける各種耐性の関係を示したものである。各図において、横軸はビッカーズ硬度を示し、縦軸は、温度サイクル試験(TCT;Temp Cycle Test)におけるサイクル数を示している。温度サイクル試験は、温度変化の繰り返しが、部品や製品に与える影響を確認するための試験であり、信頼性評価の試験の一つである。
【0119】
図18A−Cは、ワイヤ4のビッカーズ硬度と、温度サイクルに対する、ワイヤ4と半導体素子1との接合面の接合強度耐性との関係を説明するための図である。
【0120】
図18Aは、接合強度耐性の指標として接合強度限界サイクル数を用い、前記ビッカーズ硬度の変化に対する接合強度限界サイクル数の変化を示している。当該接合強度限界サイクル数は、温度サイクル試験後の前記接合面の接合強度が、要求品質を満たさず、接合強度不足と判断する境界を示しており、温度サイクル試験前の接合強度に対する温度サイクル試験後の接合強度が、所定割合(以下、「接合強度割合」という。)以下になったときのサイクル数で求められる。当該接合強度割合は、前記要求品質に基づき決定され、例えば、70%〜90%である。接合強度割合を90%とした場合、最も要求品質の基準が高く、
図18Aにおいて、下側の線B1
r90に示す接合強度限界サイクル数の変化となる。一方、接合強度割合を70%とした場合、最も要求品質の基準が低く、上側の線B1
r70に示す接合強度限界サイクル数の変化となる。接合強度限界サイクル数の変化は、接合強度割合に応じて、帯状の領域B1となり、当該領域B1で示す温度サイクル数の時に、接合強度不足と判断されうる。
【0121】
また、
図18Bおよび
図18Cは、前記接合面の断面を顕微鏡で撮影したときの断面画像である。
図18Bは、ワイヤ4のビッカーズ硬度が20.0であり、かつ、2000サイクルの温度サイクル試験後(点P11)の断面画像である。
図18Cは、ワイヤ4のビッカーズ硬度が28.0であり、かつ、2000サイクルの温度サイクル試験後(点P12)の断面画像である。
図18Bおよび
図18Cにおいて、半導体素子1は、図示しないリードフレーム2上に半田3により接合されており、半田3で接合された面と反対側の面(図面上側の面)にワイヤ4がボンディングされている。ビッカーズ硬度が20.0のワイヤ4の場合、2000サイクルの温度サイクル試験を行っても、
図18Bに示すように、ワイヤ4と半導体素子1との接合面にクラック91がほとんど発生していない。一方、ビッカーズ硬度が28.0のワイヤ4の場合、2000サイクルの温度サイクル試験を行うと、
図18Cに示すように、ワイヤ4と半導体素子1との接合面に前記クラック91が多数発生していることが分かる。したがって、温度サイクル試験のサイクル数が同じであっても、ワイヤ4のビッカーズ硬度が高いほど、クラック91の発生を促進させる。当該クラック91は、接合強度を低下させ、ワイヤ4のはがれなどの要因となる。以上のことから、ワイヤ4のビッカーズ硬度が高いほど、接合強度限界サイクル数は低く、温度サイクル試験に対する接合強度耐性が低くなっている。すなわち、前記ビッカーズ硬度と接合強度耐性とは、相関関係(第1の相関関係)があり、当該第1の相関関係は負の相関関係となっている。
【0122】
図19A−Cは、ワイヤ4のビッカーズ硬度と、温度サイクルに対する、ワイヤ4の孔食耐性との関係を説明するための図である。なお、孔食とは、ワイヤ4に局所的に発生する孔状の腐食のことである。
【0123】
図19Aは、孔食耐性の指標として孔食限界サイクル数を用い、前記ビッカーズ硬度の変化に対する孔食限界サイクル数の変化を示している。当該孔食限界サイクル数は、温度サイクル試験後の前記ワイヤの孔食度合が、要求品質を満たさず、孔食不良と判断する境界を示しており、温度サイクル試験前の孔食度合に対する温度サイクル試験後の孔食度合が、所定割合(以下、「孔食割合」という。)以上となったときのサイクル数で求められる。孔食度合は、例えば、孔食の数量、占有面積、あるいは、占有比率などで判断される、前記孔食割合は、要求品質に基づき決定され、例えば、10%〜30%である。孔食割合を10%とした場合、最も要求品質の基準が高く、
図19Aにおいて、下側の線B2
r10に示す孔食限界サイクル数の変化となる。一方、孔食割合を30%とした場合、最も要求品質の基準が低く、上側の線B2
r70に示す孔食限界サイクル数の変化となる。孔
食限界サイクル数の変化は、孔食割合に応じて、帯状の領域B2となり、当該領域B2で示す温度サイクル数の時に、孔食不良と判断されうる。
【0124】
また、
図19Bおよび
図19Cは、ワイヤ4を顕微鏡で撮影したときの画像である。
図19Bは、ワイヤ4のビッカーズ硬度が20.0であり、かつ、3000サイクルの温度サイクル試験後(点P21)の画像である。
図19Cは、ワイヤ4のビッカーズ硬度が28.0であり、かつ、3000サイクルの温度サイクル試験(点P22)の画像である。ビッカーズ硬度が20.0のワイヤ4の場合、3000サイクルの温度サイクル試験を行うと、
図19Bに示すように、多数の孔食92が発生している。一方、ビッカーズ硬度が28.0のワイヤ4の場合、3000サイクルの温度サイクル試験を行ってもほとんど孔食92が発生していないことが分かる。したがって、温度サイクル試験のサイクル数が同じであっても、ワイヤ4のビッカーズ硬度が高いほど、孔食92の発生が抑制される。孔食92は、ワイヤの破断強度を低下させ、ワイヤ4の破断などの要因となる。以上のことから、ワイヤ4のビッカーズ硬度が高いほど、孔食限界サイクル数は高く、温度サイクル試験に対する孔食耐性が高くなっている。すなわち、前記ビッカーズ硬度と孔食耐性とは、相関関係(第2の相関関係)があり、当該第2の相関関係は正の相関関係となっている。
【0125】
図20A−Cは、ワイヤ4のビッカーズ硬度と、温度サイクルに対する、ワイヤ4と外部電極(リードフレーム2)との接合部(ネック部分)のネック強度耐性との関係を説明するための図である。
【0126】
図20Aは、ネック強度耐性の指標としてネック強度限界サイクル数を用い、前記ビッカーズ硬度の変化に対するネック強度限界サイクル数の変化を示している。当該ネック強度限界サイクル数は、温度サイクル試験後の前記ネック部分の接合強度(ネック強度)が、要求品質を満たさず、ネック強度不足と判断する境界を示しており、温度サイクル試験前のネック強度に対する温度サイクル試験後のネック強度が、所定割合(以下、「ネック強度割合」という。)以下になったときのサイクル数で求められる。当該ネック強度割合は、前記要求品質に基づき決定され、例えば、70%〜90%である。ネック強度割合を90%とした場合、最も要求品質の基準が高く、
図20Aにおいて、下側の線B3
r90に示すネック強度限界サイクル数の変化となる。一方、ネック強度割合を70%とした場合、最も要求品質の基準が低く、上側の線B3
r70に示すネック強度限界サイクル数の変化となる。ネック強度限界サイクル数の変化は、ネック強度割合に応じて、帯状の領域B3となり、当該領域B3で示す温度サイクル数の時に、ネック強度不足と判断されうる。
【0127】
また、
図20Bおよび
図20Cは、ネック部分を顕微鏡で撮影したときの画像である。
図20Bは、ワイヤ4のビッカーズ硬度が20.0であり、かつ、3000サイクルの温度サイクル試験後(点P31)の画像である。
図20Cは、ワイヤ4のビッカーズ硬度が28.0であり、かつ、3000サイクルの温度サイクル試験後(点P32)の画像である。ビッカーズ硬度が20.0のワイヤ4の場合、3000サイクルの温度サイクル試験を行うと、
図20Bに示すように、前記ネック部分にダメージ93が発生している。一方、ビッカーズ硬度が28.0のワイヤ4の場合、3000サイクルの温度サイクル試験を行っても、ほとんどダメージ93が発生していないことが分かる。したがって、温度サイクル試験のサイクル数が同じであっても、ワイヤ4のビッカーズ硬度が高いほど、ダメージ93の発生が抑制される。ダメージ93は、ネック部分の接合強度を低下させ、ネック部分でのワイヤ4の断線やワイヤ4のはがれなどの要因となる。以上のことから、ワイヤ4のビッカーズ硬度が高いほど、ネック強度限界サイクル数は高く、温度サイクル試験に対するネック強度耐性が高くなっている。すなわち、前記ビッカーズ硬度とネック強度耐性とは、相関関係(第3の相関関係)があり、当該第3の相関関係は正の相関関係となっている。
【0128】
図21は、
図18A〜
図20Aを1つのグラフに重ねたものである。
図18A〜
図20Aと同じく、接合強度割合を70〜90%、孔食割合を10〜30%、ネック強度割合を70〜90%としたときの、接合強度限界サイクル数の変化の領域B1、孔食限界サイクル数の変化の領域B2、および、ネック強度限界サイクル数の変化の領域B3をそれぞれ示している。なお、孔食限界サイクル数の変化の領域B2とネック強度限界サイクル数の変化の領域B3とは、重なりあっている。
【0129】
本実施形態に係るワイヤ4のビッカーズ硬度は、
図21において、接合強度限界サイクル数の変化の領域B1、孔食限界サイクル数の変化の領域B2、および、ネック強度限界サイクル数の変化の領域B3が重なり合う領域Bxに対応した値としている。
【0130】
例えば、接合強度割合を90%、孔食割合を10%、および、ネック強度割合を90%として、それぞれの基準を高くした場合、半導体装置A1の温度サイクル試験に対する信頼性が最も高くなるビッカーズ硬度(以下、「最適ビッカーズ硬度」と表現する。)は、
図21に基づき、24.0となる。このとき、半導体装置A1の温度サイクル試験に対する耐性は、
図21において点P1で示すように、およそ1500サイクルである。
【0131】
図22は、上記最適ビッカーズ硬度の求め方を説明するための図である。
図22において、接合強度割合を90%としたときの接合強度限界サイクル数の変化を太線で示し、孔食割合を10%としたときの孔食限界サイクル数の変化を細線、ネック強度割合を90%としたときのネック強度限界サイクル数の変化を破線で示している。なお、孔食限界サイクル数の変化およびネック強度限界サイクル数の変化とは重なり合っているが、少しずらして図示している。同図において、例えば、ビッカーズ硬度が22.0の場合、接合強度限界サイクル数は2000サイクルであるが、孔食限界サイクル数およびネック強度限界サイクル数は1000サイクルとなる。よって、半導体装置A1の温度サイクル試験に対する耐サイクル数は、1000サイクルとなる。また、ビッカーズ硬度が24.0の場合、接合強度限界サイクル数、孔食限界サイクル数およびネック強度限界サイクル数はともに1500サイクルとなる。よって、半導体装置A1の温度サイクル試験に対する耐サイクル数は、1500サイクルとなる。同様に、ビッカーズ硬度が26.0の場合、孔食限界サイクル数およびネック強度限界サイクル数は2000サイクルであるが、接合強度限界サイクル数は1000サイクルとなる。よって、半導体装置A1の温度サイクル試験に対する耐サイクル数は、1000サイクルとなる。以上のことから、ビッカーズ硬度が24.0の時に、半導体装置A1の温度サイクル試験に対する耐サイクル数が最も高くなり、信頼性が最も高いといえる。すなわち、最適ビッカーズ硬度は24.0となる。
【0132】
図21に戻り、孔食割合およびネック強度割合を変えて、接合強度割合を90%として基準を高くし、孔食割合を30%およびネック強度割合を70%として基準を低くした場合、最適ビッカーズ硬度を、同様に求めると、22.0であることが分かる。このとき、半導体装置A1の温度サイクル試験に対する耐性は、
図21において点P2で示すように、およそ2000サイクルである。
【0133】
さらに、接合強度割合も変えて、接合強度割合を70%、孔食割合を30%、および、ネック強度割合を70%として、それぞれの基準を低くした場合、最適ビッカーズ硬度を、同様に求めると、24.0であることが分かる。このとき、半導体装置A1の温度サイクル試験に対する耐性は、
図21において点P3で示すように、およそ2500サイクルである。
【0134】
そして、接合強度割合を70%として基準を低くし、孔食割合を10%およびネック強度割合を90%として基準を高くした場合、最適ビッカーズ硬度を、同様に求めると、26.0であることが分かる。このとき、半導体装置A1の温度サイクル試験に対する耐性は、
図21において点P4で示すように、およそ2000サイクルである。
【0135】
以上のことから、接合強度割合を70%〜90%の間で、孔食割合を10%〜30%の間で、そして、ネック強度割合を70%〜90%の間で、それぞれ変化させていき、その都度、最適ビッカーズ硬度を求めると、上記したように、
図21の領域Bxに対応した値となっていることが分かる。よって、本実施形態において、ワイヤ4のビッカーズ硬度を22.0〜26.0としている。
【0136】
本実施形態によれば、ワイヤ4の平均結晶粒径を3μm〜15μmとし、そして、ワイヤ4のビッカーズ硬度を22.0〜26.0とした。これにより、本開示の半導体装置A1は、
図21に示すように、温度サイクル試験に対する耐性がおよそ1500〜2500サイクルとなる。一方、従来の半導体装置においては、ワイヤの平均結晶粒径がおよそ25μmであり、そのビッカーズ硬度はおよそ20.0であった。ワイヤ4のビッカーズ硬度が20.0の場合、
図21に示すように、接合強度においては、接合強度耐性が高く、2500〜3500サイクルまで温度サイクル試験に耐えられるが、孔食性およびネック強度においては、孔食耐性およびネック強度耐性が低く、500〜1500サイクルまでしか温度サイクル試験に耐えられない。したがって、従来の半導体装置は、500〜1500サイクルでは、接合強度は十分であるが、孔食不良やネック強度不足になり、製品不良と判断されてしまう。すなわち、従来の半導体装置は、温度サイクル試験に対する耐性(耐サイクル数)が500〜1500サイクルであった。以上のことから、従来の半導体装置と比較し、半導体装置A1の、温度サイクルに対する信頼性を、向上させることができる。
【0137】
また、本実施形態によれば、封止樹脂5の線膨張係数をワイヤ4の線膨張係数の−45%〜45%とした。
図23A−Dは、ワイヤ4の線膨張係数に対して、封止樹脂5の線膨張係数を変化させたときのワイヤ4の顕微鏡の撮影画像であり、
図23A−Dはそれぞれ、封止樹脂5の線膨張係数を18、13、12、9とした場合を示している。同図に示すように、
図23A―Dの順に、ワイヤ4に発生している孔食92が増加していることが分かる。本実施形態においては、上記するようにワイヤ4の線膨張係数が23であることから、封止樹脂5の線膨張係数とワイヤ4の線膨張係数との差が大きくなるにつれ、孔食92の発生が顕著なものとなっている。したがって、封止樹脂5の線膨張係数をワイヤ4の線膨張係数の−45%〜+45%とすることで、孔食92の発生を抑えることができる。また、当該孔食92の発生を抑制することで、ネック強度の耐性も向上させることができる。すなわち、半導体装置A1の、温度サイクルに対する信頼性を、さらに向上させることができる。
【0138】
上記実施形態においては、半導体装置A1は、第1半導体素子11および第2半導体素子12を備える場合を例に説明したが、第1半導体素子11あるいは第2半導体素子12のみを備えるものであってもよい。
【0139】
上記実施形態においては、リードフレーム構造の半導体装置A1を例に説明したが、半導体素子と外部電極とをワイヤ4で接続する各種半導体装置に適用することが可能である。
【0140】
上記の開示は、以下の付記に係る実施形態を含む。
[付記B1]
半導体素子と、
外部電極と、
前記半導体素子と前記外部電極とを導通させるワイヤであって、前記ワイヤの平均結晶粒径は、3μm〜15μmであるワイヤと、を備える、半導体装置。
[付記B2]
前記ワイヤのビッカーズ硬度は、22.0〜26.0である、
付記B1に記載の半導体装置。
[付記B3]
前記ビッカーズ硬度と、温度サイクル試験に対する、前記ワイヤと前記半導体素子との接合強度耐性とには、第1の相関関係があり、
前記ビッカーズ硬度が高くなるにつれ、前記ワイヤの接合強度耐性が低下する、
付記B2に記載の半導体装置。
[付記B4]
前記温度サイクル試験後の前記ワイヤと前記半導体素子との接合強度が、前記温度サイクル試験前の前記接合強度に対して、所定の接合強度割合以下になったときのサイクル数を、接合強度限界サイクル数とし、前記接合強度限界サイクル数が高いほど、前記接合強度耐性が高い、
付記B3に記載の半導体装置。
[付記B5]
前記接合強度割合は、70〜90%である、
付記B4に記載の半導体装置。
[付記B6]
前記ビッカーズ硬度と、温度サイクル試験後の前記ワイヤの孔食耐性とには、第2の相関関係があり、
前記ビッカーズ硬度が高くなるにつれ、孔食耐性が向上する、
付記B5に記載の半導体装置。
[付記B7]
前記温度サイクル試験後の前記ワイヤの孔食度合が、前記温度サイクル試験前の前記ワイヤの孔食度合に対して、所定の孔食割合以上になったときのサイクル数を、孔食限界サイクル数とし、前記孔食限界サイクル数が高いほど、前記孔食耐性が高い、
付記B6に記載の半導体装置。
[付記B8]
前記孔食割合は、10〜30%である、
付記B7に記載の半導体装置。
[付記B9]
前記ビッカーズ硬度と、温度サイクル試験後の前記ワイヤと前記外部電極との接合部のネック強度耐性とには、第3の相関関係があり、
前記ビッカーズ硬度が高くなるにつれ、前記ネック強度耐性が向上する、
付記B8に記載の半導体装置。
[付記B10]
前記温度サイクル試験後の前記接合部のネック強度が、前記温度サイクル試験前の前記ネック強度に対して、所定のネック強度割合以下になったときのネック強度限界サイクル数とし、前記ネック強度限界サイクル数が高いほど、前記ネック強度耐性が高い、
付記B9に記載の半導体装置。
[付記B11]
前記ネック強度割合は、70〜90%である、
付記B10に記載の半導体装置。
[付記B12]
前記ビッカーズ硬度は、前記第1ないし第3の相関関係に基づき設定されている、
付記B11に記載の半導体装置。
[付記B13]
前記半導体素子、および、前記ワイヤを覆う封止樹脂を、さらに備えている、
付記B1ないし付記B12のいずれか一項に記載の半導体装置。
[付記B14]
前記封止樹脂の線膨張係数は、前記ワイヤの線膨張係数の−45%〜+45%である、付記B13に記載の半導体装置。
[付記B15]
前記封止樹脂は、エポキシ樹脂からなる、
付記B14に記載の半導体装置。
[付記B16]
前記ワイヤは、アルミニウム合金である、
付記B1ないし付記B15のいずれか一項に記載の半導体装置。
[付記B17]
前記アルミニウム合金は、アルミニウムに鉄が添加されている、
付記B16に記載の半導体装置。
[付記B18]
前記半導体素子は、トランジスタあるいはダイオードである、
付記B1ないし付記B17のいずれか一項に記載の半導体装置。
[付記B19]
前記外部電極は、リードフレームである、
付記B1ないし付記B18のいずれか一項に記載の半導体装置。
[付記B20]
前記リードフレームは、前記半導体素子を搭載する第1リード、および、前記半導体素子と前記ワイヤにより接続される第2リードを含む、
付記B19に記載の半導体装置。
【0141】
本開示に係る半導体装置および半導体装置の製造方法は、上記した実施形態に限定されるものではない。本開示の半導体装置の各部の具体的な構成および製造方法の過程は、種々に設計変更自在である。