(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記放射先端部分は、前記遠位導電部分の近位部分を取り囲み、前記第1の誘電材料を前記誘電先端部から分離する中間誘電素子をさらに備え、前記中間誘電素子は、前記第2の誘電材料とは異なる第3の誘電材料で形成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気外科器具。
前記マイクロ波エネルギーを生物組織に送達するためのマイクロストリップまたはコプレーナ伝送線路を形成するために、前記誘電先端部の外面に配置された導電性材料を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気外科器具。
前記放射先端部分は、前記放射先端部分の一方の側に前記マイクロ波場を導くように構成された場の整形素子を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気外科器具。
前記場の整形素子は、前記マイクロ波場が導かれている側と反対の前記誘電先端部の外面の側に沿って長手方向に延びる導電性フィンガであり、前記導電性フィンガは、前記同軸ケーブルの前記外部導体に電気的に接続されている、請求項6に記載の電気外科器具。
前記放射先端部分は、前記誘電先端部及び遠位導電部分に遠位に配置された誘電キャップを含み、前記導電性フィンガが、前記誘電キャップの外面に沿って延び、それによって前記導電性フィンガが、前記遠位導電部分よりも前記同軸ケーブルから離れるように延びる、請求項7に記載の電気外科器具。
前記導電性フィンガは、前記同軸ケーブルの前記外部導体に取り付けられ、電気的に接続された導電性スリーブの遠位部分であり、前記導電性スリーブは、前記導電性フィンガの円周方向の位置を調整するために、前記誘電先端部に対して回転可能である、請求項7または8に記載の電気外科器具。
前記場の整形素子は、前記誘電先端部の上に形成された導電性スリーブであり、前記導電性スリーブは、前記マイクロ波場が導かれる側に放射スロットが形成された、請求項6に記載の電気外科器具。
前記光ファイバのバンドルは、前記第1の誘電材料及び放射先端部分を通って延び、前記バンドルの外面に導電性材料の層を有して前記同軸ケーブルの前記内部導体及び前記遠位導電部分を形成する、請求項15に記載の電気外科器具。
前記撮像素子は、前記放射先端部分の前記遠位端に取り付けられたイメージセンサと、前記イメージセンサから前記電気外科器具の近位端に信号を伝送する通信ケーブルとを含む、先行請求項1〜14のいずれか一項に記載の電気外科器具。
前記温度センサは、前記電気外科器具の前記遠位端に温度感受性マイクロメカニカル構造、及び前記温度感受性マイクロメカニカル構造を光学的にモニタする手段を含む、請求項21に記載の電気外科器具。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
最も一般的には、本発明の一態様は、肺の組織を正確に焼灼することができる局部的なマイクロ波場を非常に小規模で提供する、低侵襲外科技術で使用するための電気外科器具を提供する。これは、その放射遠位先端部に対して幾何学的形状及び材料を適切に選択することによって行われる。以下により詳細に説明するように、本発明の別の態様は、気管支鏡の器具コード内に電力供給構造を組み込む。本発明の両方の態様は、処置中に豊富な源のフィードバック情報を実践者に提供するために、互いに組み合わせて、及び/またはステアリング制御、温度感知及び視覚システムと共に、使用することができる。
【0010】
本発明の1つの態様によれば、マイクロ波エネルギーを肺組織に送達するための電気外科器具が提供され、電気外科器具は、マイクロ波エネルギーを伝送するための同軸ケーブルであって、内部導体と、外部導体と、内部導体と外部導体とを分離する第1の誘電材料とを有する同軸ケーブルと;同軸ケーブルの遠位端に配置されて同軸ケーブルからマイクロ波エネルギーを受け取る放射先端部分とを備え、放射先端部分は、第1の誘電材料とは異なる第2の誘電材料で形成された誘電先端部と;誘電先端部内に長手方向に延びる内部導体の遠位導電部分とを含み、第2の誘電材料は、第1の誘電材料よりも大きい誘電率を有し、放射先端部分は、組織焼灼のための局部的なマイクロ波場を放射するように構成されている。したがって、この器具は、その遠位端に誘電率の負荷がある同軸ベースのデバイスである。装置の遠位端は、肺腫瘍組織への効率的なマイクロ波エネルギー送達を促進して、局部の量の焼灼を達成するように設計されている。生じる局部的、熱的に誘導した組織の損傷(焼灼ゾーン)は、誘電的な加熱の結果として生じる。エネルギー送達の他の様式を使用することができる。例えば、器具は、マイクロ波エネルギーを生物組織に送達するためのコプレーナ伝送線路のマイクロストリップを形成するために、誘電先端部の外面に配置された導電性材料を含むことができる。
【0011】
また、器具は無線周波数(RF)エネルギーを送達するように構成することもできる。
誘電先端部の効果は、マイクロ波エネルギーの波長を減少させることであり、これにより、小さい幾何学的形状の制約に基づいて、より良好なインピーダンス整合及び結果としての焼灼プロファイルの制御が可能になる。例えば、同軸ケーブル及び放射先端部の外径は、1.9mm以下、好ましくは1.5mm以下とすることができる。このサイズにより、器具をはめ込み、市販の気管支鏡の器具チャネルで操作することができる。以下に説明するように、器具はまた、気管支鏡の器具チャネルの端部から延在するときにそれ自体を操作することが可能になる、それ自体のステアリング機構を含むこともできる。
【0012】
デバイスの可撓性を維持するために、誘電先端部の軸方向の長さは3mm以下、好ましくは2mm以下とする。これにより、第2の誘電材料は、特にその遠位端において、器具の可撓性に悪影響を及ぼすことなく、比較的剛性になることが可能になる。
【0013】
マイクロ波エネルギーは、5.8GHzなどの、単一の安定した周波数であってもよい。第2の誘電材料の誘電率は、誘電先端部の軸方向の長さが誘電先端部を伝搬するときのマイクロ波エネルギーの波長の無視できない割合に相当するように、マイクロ波エネルギーの周波数に基づいて選択してもよい。本明細書では、無視できない割合は、0.05以上、好ましくは0.06以上とすることができる。これにより、第2の誘電材料は適切な波長短縮効果を確実にもたらすことができる。一実施形態では、第2の誘電材料の誘電率は80以上である。例えば、二酸化チタンを第2の誘電材料として使用することができる。PFTEまたはマイクロ波エネルギーの周波数で低損失である他のいずれかの誘電体を第1の誘電材料に使用することができる。
【0014】
放射先端部分は、入力インピーダンスを組織負荷インピーダンスに整合させるために四分の一波長インピーダンス変換器として機能するように構成することができる。言い換えれば、放射先端部分の幾何学的形状は、インピーダンス変換器に先立って伝送線路を調べるとき、インピーダンス不整合の影響が見えないように選択される。
【0015】
放射先端部分は、遠位導電部分の近位部分を取り囲み、第1の誘電材料を誘電先端部から分離する中間誘電素子をさらに備えてよく、中間誘電素子は、第2の誘電材料とは異なる第3の誘電材料で形成される。第3の誘電材料は、第1の誘電材料と同じでも異なっていてもよい。中間誘電素子の幾何学的形状は、例えば、上述したインピーダンス整合機能を促進するために、シミュレーションなどを使用して、選択することができる。
【0016】
器具の実施形態は、同軸ケーブルの近位端にハンドルを含むことができ、例えば適切な電気外科用ジェネレータとのインターフェースを提供するようにし、また同軸ケーブル及び放射先端部分を伝送するための閉端型カテーテル/シースを含むことができる。
【0017】
局部的なマイクロ波場は、放射先端部分の周りなどで実質的に球形であってもよい。誘電先端部においてマイクロ波エネルギーの波長が短縮することにより、同軸ケーブルの長さに沿って戻るなどの、マイクロ波場が近位に延びたり伸長したりすることを防止し得る。球である場の形状の利点の1つは、それが回転不変性であるため、器具チャネル内における器具の向きを制御する必要がないという点である。
【0018】
しかし、いくつかの状況では、放射先端部分のすべての側が等しい場であることが望ましくない場合がある。したがって、放射先端部分は、放射先端部分の一方の側にマイクロ波場を導くように構成された場の整形素子を含むことができる。場の整形素子は、誘電体及び導電性材料の層を含むチョークを含むことができる。
【0019】
場の整形素子は、マイクロ波場が導かれる側と反対の誘電先端部の外面の側に沿って長手方向に延在する導電性フィンガであってもよく、導電性フィンガは同軸ケーブルの外部導体に電気的に接続される。したがって、導電性フィンガは、マイクロ波エネルギーの大部分が放射先端部分の一方の側から放射されることを確実にするために、場のためのリフレクタとして機能する。導電性フィンガは、好ましくは、誘電先端部の狭い円周部分にわたって延在する。導電性フィンガの円周方向の寸法が狭ければ狭いほど、インピーダンス整合機能は良好である。
【0020】
導電性フィンガは、遠位導電部分を超えて延びることが好ましい。例えば、放射先端部分は、誘電先端部及び遠位導電部分に遠位に配置された誘電キャップを含み得、導電性フィンガは、誘電キャップの外面に沿って延在し、それによって導電性フィンガは、遠位導電部分よりも同軸ケーブルから離れるように延びる。この構成はインピーダンス整合機能も改善する。誘電キャップは、第2の誘電材料と同じではない第4の誘電材料で形成される。第4の誘電材料は、マイクロ波エネルギーに対して低損失を示す材料であることが好ましく、第1の誘電材料と同じであってもよい。したがって、第1の誘電材料(すなわち、同軸ケーブル内の誘電体)は、第3の誘電材料(同軸ケーブルの端部における外部導体のための絶縁障壁として機能する)、及び第4の誘電材料(デバイスの遠位先端部を形成できる)と同じであってもよい。これらの素子のすべては、例えばPTFEで形成してもよい。第2の誘電材料は、第3の誘電材料と第4の誘電材料との間に挟み込むことができ、より高い誘電率を有する。第2の誘電材料は、例えば二酸化チタンで作製できる。
【0021】
導電性フィンガは、同軸ケーブルの外部導体の延長部であってもよい。したがって、誘電先端部に固定することができる。この例では、器具は、放射されたマイクロ波場の位置を制御するために、器具チャネル内で回転可能である必要がある場合がある。
【0022】
しかし、別の実施形態では、導電性フィンガは、同軸ケーブルの外部導体に取り付けられ、電気的に接続された導電性スリーブの遠位部分であってよく、導電性スリーブは、導電性フィンガの円周方向の位置を調整するために、誘電先端部に対して回転可能である。この構成では、器具全体が器具チャネル内で回転可能である必要はない。導電性スリーブのみを制御する必要がある。導電性スリーブの向きは、一対のガイドワイヤなどによって制御することができる。
【0023】
導電性スリーブは、他のタイプの場の整形素子を提供するために使用してもよい。例えば、場の整形素子は、誘電先端部の上に形成された導電性スリーブであってよく、導電性スリーブは、マイクロ波場が導かれる側に形成された放射スロットを有する。導電性スリーブは、放射スロットの円周方向の位置を調整するために誘電先端部に対して回転可能であってもよい。
【0024】
導電性スリーブは回転する必要がない。例えば、導電性スリーブは、誘電先端部の外面の周囲に、半径方向に偏向する複数の放射スロットを有してよく、放射トップ部分は、複数の放射スロットの一方のみを選択的に露出させるように動作可能なアクチュエータを含み得る。実施形態では、導電性スリーブは、誘電先端部の両側に一対の放射スロットを有することができる。アクチュエータは、半径方向に偏向された(例えば直径方向に対向する)切り欠きが内部に形成された、長手方向に摺動可能なスリーブを含むことができ、アクチュエータは、第1の切り欠きが一対の放射スロットの第1のものを露出させる第1の位置と、第2の切り欠きが一対の放射スロットの第2のものを露出させる第2の位置との間で移動可能である。切り欠きと放射スロットとの相対的な位置は、双方の放射スロットを同時に露出させないように選択される。例えば、切り欠きは、長手方向に互いに偏向していてもよい。この例では、同時に露出するのを避けるために、一対の放射スロットを横方向に位置合わせしたり、異なる量偏向させたりすることができる。実施形態では、アクチュエータは、例えば球状の場を放射できるようにすべく、両方のスロットが露出される第3の位置に移動可能であってよい。
【0025】
場の整形素子は、誘電先端部に形成されたパッチアンテナを含むことができる。あるいは、場の整形素子は、漏洩スロットライン、すなわち、同軸伝送線路の接地面に複数のスロットを設けることによって形成された放射素子を備えていてもよい。
【0026】
外側シースは、例えば生体適合性を提供し、及び/または器具を保護するために、放射先端部分の上に形成してもよい。誘電先端部は、肺内部での器具の操作を補助する幾何学的形状を有することができる。例えば、デバイスの遠位端は、丸みを帯びていてもよく、例えばドーム状や半球状であってよい。
【0027】
器具は、器具の遠位端の視覚化を可能にするために撮像信号を伝送するための撮像素子を含むことができる。実施形態では、撮像素子は、光ファイバのバンドルを含むファイバスコープを含むことができる。光ファイバのバンドルは、0.3mm〜0.5mmの直径を有することができ、照明ファイバと検出ファイバの両方を含むことができる。適切なファイバスコープは、Fujikuraによって製造されており、10,000画素までの画像を提供することができる。内部導体及び遠位導電部分は、中空で、光ファイバのバンドルを担持するためのチャネルを画定するのでもよい。あるいは、光ファイバのバンドルは、内部導体及び遠位導電部分と一体的に形成してもよい。例えば、ファイバのバンドルは、第1の誘電材料及び放射先端部分を通って延在でき、その外面上に導電性材料の層を有することができ、それによって、実際に同軸ケーブルの内部導体及び遠位導電部分を形成する。
【0028】
代替の実施形態では、撮像素子は、放射先端部分の遠位端に取り付けられたイメージセンサと、イメージセンサからの信号を器具の近位端に伝送するための通信ケーブルとを含むことができる。イメージセンサは、CMOSまたはCCDベースであってもよい。通信ケーブルは、照明信号を伝送するための1つ以上の光ファイバを含むことができる。別の実施形態では、イメージセンサは、超音波トランスデューサを含むことができる。上述の配置と同様に、内部導体及び遠位導電部分は、中空で、通信ケーブルを担持するためのチャネルを画定するのでもよい。
【0029】
他の実施形態では、光ファイバのバンドルまたは通信ケーブルは、同軸ケーブルの軸から偏向していてもよい。例えば、光ファイバのバンドルまたは通信ケーブルは、同軸ケーブルに沿って延びていても、器具を取り囲む外側シースまたはカテーテル内に一体化されてもよい。
【0030】
より良好な画像解像度を得るために、器具の遠位端に取り付けられた複数のイメージセンサが存在してもよい。複数の光ファイババンドルは、画像データを器具の近位端に伝送することができる。
【0031】
器具は、その遠位端に温度センサをさらに含むことができる。したがって、器具は、器具の遠位端の状態に関する追加のフィードバックを提供することができる。温度センサは、同軸ケーブルの外部導体に取り付けられた熱電対であってもよい。熱電対は、それと共に複数のスタブを形成することができ、スタブは、マイクロ波エネルギーと同じ周波数を有する信号をフィルタリングするように構成される。
【0032】
あるいは、温度センサは、上述の撮像素子と組み合わされてもよい。例えば、温度センサは、端部の遠位端に温度感受性マイクロメカニカル構造を含むことができる。撮像素子またはいくつかの他の手段を使用して、温度感受性マイクロメカニカル構造を光学的にモニタし、それにより、器具の遠位端における温度状態を示す情報を得ることができる。
【0033】
マイクロ波エネルギーは、パルス状に加えてもよい。マイクロ波エネルギーが温度センサからの応答信号を圧倒するのを避けるために、マイクロ波エネルギーがオフのとき、すなわちパルスの作動がオフの期間に温度測定を行うことができる。代替的または追加的に、器具は、マイクロ波エネルギーによって引き起こされる温度センサからの応答信号に関するノイズを除去するためのフィルタリング装置を含むことができる。フィルタリング装置は、ローパスフィルタと、応答信号からより高い周波数成分を除去するように構成された、コモンモードの注入式計装増幅器とを含むことができる。
【0034】
器具全体は、閉端型カテーテルまたは外側シース内に取り付けることができる。外側シースは、放射先端部セクションの移動を制御するためのガイドワイヤと、器具の遠位端を冷却するための流体とのいずれか1つ以上を伝送するよう構成されたマルチルーメンカテーテルであってもよい。器具の移動を制御するためのガイドワイヤを設けることによって、気管支樹の内部をナビゲートして、現在治療することができない腫瘍を特定して治療することができる可能性がある。ガイドワイヤは、外側シースの内側を延びていても、その一体部分として押し出されていてもよい。1本、2本または3本のガイドワイヤを使用することができる。
【0035】
別の態様では、本発明は、マイクロ波エネルギーを肺組織に送達するための電気外科装置を提供し、電気外科装置は、マイクロ波エネルギーを生成するためのジェネレータと;患者の肺に非経皮的に挿入するための気管支鏡であって、その長さに沿って延びる器具チャネルを有する気管支鏡と;気管支鏡の器具チャネルにある前述の電気外科器具とを含み、同軸ケーブルが、ジェネレータからマイクロ波エネルギーを受け取るように接続されている。ジェネレータは、患者の呼吸サイクルに合わせて、マイクロ波エネルギーのパルスを送達するように構成することができる。
【0036】
さらなる態様では、本発明は、気管支鏡を提供し、気管支鏡は、本体;及び患者の肺に非経皮的に挿入するための可撓性器具コードであって、本体から延びており、長手方向に延びる器具チャネルが貫通して形成された器具コードを含み、本体は、マイクロ波エネルギーを受け取るように接続可能な電力入力ポートと、器具コードの遠位端から光信号を受信するように構成された光ポートとを含み、器具コードは、器具チャネルの周囲に形成された同軸伝送線路を備え、同軸伝送線路は電力入力ポートに接続され、マイクロ波エネルギーを器具コードの遠位端に伝送する。この態様では、供給電力用の手段は、その器具チャネルに延びる同軸ケーブルに送達されるのとは反対に、気管支鏡の器具コードに組み込まれる。これにより、同じ器具コードの直径全体の中で大きな同軸構造を使用することが可能になる。ひいては、このことから、損失が低減でき、及び/または他の用途のために器具チャネル内の空間を解放することができる。
【0037】
気管支鏡は、器具チャネルの遠位端にラジエータを取り付けてもよく、ラジエータは同軸伝送線路に電気的に接続されて、そこからマイクロ波エネルギーを受け取り、マイクロ波場を放射する。ラジエータは、例えば機器コードから突出し、放射先端部で終端する同軸ケーブルのセクションを備える、上述したような電気外科器具であってよい。同軸伝送線路の外径は、電気外科器具の同軸ケーブルの外径より大きくてもよい。言い換えると、全体的な電力供給構造は、異なる直径を有する一対の同軸線を備える。
【0038】
統合された同軸伝送線路を有する気管支鏡は、他のタイプのラジエータと共に使用することができる。例えば、ラジエータは、拡張可能なバルーン、半径方向に拡張する管、鉗子構造、及びパドル構造のいずれか1つを含むことができる。
【0039】
処置中に同軸伝送線路を冷却するために、器具チャネル(または器具コードの別の専用チャネル)を、流体(例えば生理食塩水や水などの冷却剤)を受けるように配置することができる。したがって、本体は、流体入力ポートを備えることができ、流体入力ポートは、器具チャネル(または器具コードの別の内腔)と連通している。
【0040】
本体は、1本以上のガイドワイヤに接続された制御アクチュエータを含んでもよく、ガイドワイヤは、器具コードを通ってラジエータに延び、制御アクチュエータは、ラジエータの移動を制御するために、器具コード内のガイドワイヤを移動するために作動可能である。ガイドワイヤは、器具チャネルを通って、または器具コード内の他の専用通路を通って延びることができる。
【0041】
本体は、照明ポートを含んでもよく、器具コードは、照明ポートと光学的に連通する1つ以上の光チャネルを含み、処置領域を照らすべく、その遠位端に照明信号を伝送することができる。照明信号は、光ポート(例えば、アイピース)を介して処置領域が見えるようにするための光学的放射(例えば、白色光)であってもよい。代替的にまたは追加的に、照明信号は、処置領域の画像を取り込むことを可能にし得る。
【0042】
一例では、照明信号は分光目的のものであってもよい。それは、例えばUVレーザからのものであってもよい。
【0043】
照明信号を生成するために光源を本体に取り付けてもよい。光源は、LED光源またはハロゲン光源であってもよい。
【0044】
別の態様では、本発明は、マイクロ波エネルギーを肺組織に送達するための電気外科装置を提供し、電気外科装置は、マイクロ波エネルギーを生成するためのジェネレータと;上記の気管支鏡とを含み、前記電力入力ポートは前記ジェネレータに接続され、前記マイクロ波エネルギーを前記同軸伝送線路に伝送する。ジェネレータは、1%と50%の間のデューティサイクルでマイクロ波エネルギーをパルスするように構成することができる。
【0045】
本明細書では、無線周波数(RF)は、10kHz〜300MHzの範囲の安定した固定周波数を意味することができ、マイクロ波周波数は、300MHz〜100GHzの範囲の安定した固定周波数を意味し得る。RFエネルギーの好ましいスポット周波数は、100kHz、250kHz、400kHz、500kHz、1MHz、及び5MHzのいずれか1つ以上を含む。マイクロ波エネルギーの好ましいスポット周波数は、915MHz、2.45GHz、5.8GHz、14.5GHz、及び24GHzを含む。
【0046】
本明細書において、「conductive(導電性)」という用語は、文脈上別段の指示がない限り「electrically conductive(導電性)」を意味する。
【0047】
本発明の例を、添付の図面を参照して以下により詳細に記載する。
【発明を実施するための形態】
【0049】
図1は、マイクロ波エネルギー及び流体、例えば冷却流体を侵襲性電気外科器具の遠位端に供給することができる完全な電気外科システム100の概略図である。システム100は、マイクロ波エネルギーを制御可能に供給するためのジェネレータ102を含む。この目的のための適切なジェネレータは、国際公開第2012/076844号パンフレットに記載されており、それは本明細書に参照により援用される。ジェネレータは、送達のための適切な電力レベルを判定するために、器具から受信した反射信号をモニタするように構成することができる。例えば、ジェネレータは、最適送達電力レベルを判定するために器具の遠位端に見られるインピーダンスを計算するように構成することができる。ジェネレータは、患者の呼吸サイクルに合うように変調された一連のパルスで電力を供給するように構成することができる。これにより、肺が収縮したときに電力の送達が行われるようになる。
【0050】
ジェネレータ102は、インターフェースケーブル104によってインターフェースジョイント106に接続されている。インターフェースジョイント106はまた、シリンジなどの流体送達デバイス108から流体の供給107を受け取るように接続されている。必要に応じて、インターフェースジョイント106は、例えば、1つまたは複数の制御ワイヤまたはプッシュロッド(図示せず)の長手方向(前後)の移動を制御するために、トリガ110を摺動させることによって操作可能な器具制御機構を収容することができる。複数の制御ワイヤがある場合、完全な制御をもたらすための、インターフェースジョイントの摺動トリガが複数存在することができる。インターフェースジョイント106の機能は、ジェネレータ102、流体送達装置108及び器具制御機構からの入力を、インターフェースジョイント106の遠位端から延びる単一の可撓性シャフト112と組み合わせることである。
【0051】
可撓性シャフト112は、気管支鏡114の器具(動作)チャネルの全長に挿入可能である。
【0052】
可撓性シャフト112は、遠位アセンブリ118(
図1では縮尺通りに描かれていない)を有する。これは、気管支鏡114の器具チャネルを通り、気管支鏡の管の遠位端に(例えば、患者の体内に)突出するように形成される。遠位端アセンブリは、マイクロ波エネルギーを生物組織に送達するための活性先端部を含む。先端部の構成については、後でより詳しく説明する。
【0053】
以下に説明する遠位アセンブリ118の構造は、従来の操縦可能な可撓性気管支鏡と共に使用するためにとりわけ設計してもよく、遠位アセンブリ118の最大外径は2.5mm以下、好ましくは1.9mm未満(及びより好ましくは1.5mm未満)であり、可撓性シャフトの長さは1.2m以上にすることができる。
【0054】
上述の装置は、装置を導入する1つの方法である。他の技術も可能である。例えば、カテーテルを用いて器具を挿入することもできる。
【0055】
本発明は、マイクロ波エネルギーを組織、特に肺に送達することができる器具を提供することを目指している。副作用を低減し、器具の効率を最大にするために、送信アンテナは標的組織のできるだけ近くに配置するべきである。理想的には、処置の間、器具の放射部分は、腫瘍の内側(例えば中央)に位置する。肺の内部にある標的部位に到達するためには、器具が気道を通るように、また声帯などの障害物の周囲を周るように誘導する必要がある。これは、器具が理想的には可撓性があり、断面が小さいことを意味する。特に、器具は、細くうねる場合がある細気管支に沿って器具を操縦する必要のあるアンテナの近くで、かなり撓むべきである。また、器具のアンテナ部分のサイズを小さくすべきで、可能な場合アンテナが小さな場所で適切に動作し、アンテナの部品が剛性であるときに器具の可撓性を高めることができるようにする。以下に説明するように、器具は、直列に配置された2つの同軸伝送線路を含んでもよく、近位同軸伝送線路は遠位同軸伝送線路より大きな外径を有する。近位同軸伝送線路の外径は2mm以上であってもよく、遠位同軸伝送線路の外径は1.5mm以下、例えば1.2mmであってもよい。近位同軸伝送線路は、可撓性シャフトの大部分に沿って延びることができる。例えば、近位同軸伝送線路は1mの長さを有し得、遠位同軸伝送線路は0.3m以下の長さを有することができる。この構成は、近位の同軸伝送線路が熱くなりすぎることなく、より多くのマイクロ波電力が組織内に供給されることを保証することができる。
【0056】
ケーブルの望ましくない加熱を回避する別の方法は、マイクロ波エネルギーをパルス状で送達することである。一例では、マイクロ波エネルギーは、9%で、例えば10msのオン部分と100msのオフ部分とからなる110msの期間であるデューティサイクルで送達することができる。デューティサイクルは、9%未満、例えば5%であってもよい。
【0057】
ケーブルの加熱はまた、冷却流体を設けることによって緩和できる。
標的部位にマイクロ波放射を送達するためのケーブルは、低損失であり、小さな断面を有し、可撓性があるべきである。処置中の加熱を避けるためにケーブルは低損失であるべきで、アンテナから所望の放射線を生成するのに十分な電力が遠位端に存在するようにする。
【0058】
使用時に密閉された気管支鏡、カテーテルまたは他の保護用シースを使用してケーブルを身体から分離しない場合、ケーブルは身体との望ましくない相互作用を避けるために生物学的に不活性な材料で作製するべきである。
【0059】
好ましいケーブルのタイプは、ひいては外部導体によって軸方向に囲まれる、誘電シースによって軸方向に囲まれる内部導体から構成される同軸ケーブルである。このようなケーブルから製造されるアンテナの放射部分は、内部導体と誘電シースのセクションで構成してもよく、同軸ケーブルの外部導体の端部から突出している。
【0060】
本発明はまた、明確な放射パターンを有するアンテナを提供することを目的とする。実践者は、組織の特定の領域の処置のための器具を選択することができ、標的組織の放射が最大化され、健常な組織の放射が最小限に抑えられるようにすることが望ましい。例えば、いくつかの状況では、実質的に均一な電力吸収分布を有する概ね球形に対称な放射パターンを生成することが望ましく、その結果、組織領域によって受け取られる放射の量は、実践者によってより容易に制御され得るようにする。しかしまた、他の状況では、器具の反対側の健常な組織の不必要な放射を避けるために、放射を器具の一方の側に制限することが望ましいことがある。例えば、このような構成は、処置のために器具を配置する気道の片側のみに標的組織がある場合に使用され得る。
【0061】
また、実践者が標的部位から情報を受け取ることができるように、器具を他の器具と一緒に操作することもできることが好ましい。例えば、気管支鏡は、声帯のような障害物の周囲での器具の操縦を補助することができる。他の器具には、温度計またはカメラが含まれ得る。
【0062】
以下の説明において、他に記載がない限り、構成要素の長さは、同軸ケーブルの長手方向軸に平行な方向の寸法を示す。
【0063】
図2は、組織焼灼アンテナ10を形成する同軸ケーブルの軸に沿った縦方向の断面図である。組織焼灼アンテナは、放射部分12を含む。内部導体14は、誘電シース16によって半径方向に取り囲まれ、ひいては外部導体18に半径方向に取り囲まれる。内部導体14及び絶縁シース16は、外部導体18の遠位端19を越えて延び、内部導体及び絶縁シースの突出部分は、放射部分12を形成する。この例では、内部導体14は、絶縁シース16よりも短く、絶縁シース16の端部が内部導体14上にキャップを形成する。
【0064】
図5A及び
図5Bは、
図2に示すアンテナ10の放射パターンシミュレーションの縦方向の断面図及び軸方向の断面図をそれぞれ示している。パターンが外部導体18の端部付近の細長い領域を覆っていることが分かる。それは、軸方向に対称的で、外部導体18の遠位端19において一般的に最も強い。
【0065】
図3は、本発明の実施形態である電気外科器具200の遠位端の断面図である。電気外科器具200は、その近位端で電気外科ジェネレータ(図示せず)に接続されてマイクロ波エネルギーを伝送するための同軸ケーブル202を含む。同軸ケーブル202は、内部導体206を含み、内部導体206は、第1の誘電材料210によって外部導体208から分離されている。同軸ケーブル202は、マイクロ波エネルギーに対して低損失であることが好ましい。遠位端から反射されたマイクロ波エネルギーの逆伝搬を抑制し、したがって装置に沿った後方への加熱を制限するために、同軸ケーブルにチョーク(図示せず)を設けることができる。
【0066】
デバイスは、遠位端に温度センサを含むことができる。例えば、
図3では、熱電対230を外部導体に取り付けて、器具の遠位端の温度を示す信号を近位端に送って戻す。この種の温度センサについては、
図18〜
図20を参照して以下により詳細に説明する。
【0067】
温度モニタ用に他の技術を使用することができる。例えば、物理的構成が温度に敏感である1つ以上のマイクロメカニカル構造を、デバイスの遠位部分、例えば以下に説明する外側シースに取り付けることができる。これらの構造は、光ファイバとインターフェースすることができ、それにより、構造の移動によって引き起こされる反射信号の変化が、温度の変化を示すことができる。
【0068】
同軸ケーブル202は、放射先端部セクション204を備える遠位端で終端している。この実施形態では、放射先端部セクション204は、外部導体208の遠位端209の前に延在する内部導体206の遠位導電部セクション212を含む。遠位導電セクション212は、遠位端で、第1の誘電材料210とは異なる第2の誘電材料で形成された誘電先端部214によって囲まれている。誘電先端部214の長さは、遠位導電セクション212の長さよりも短い。中間誘電スリーブ216は、同軸ケーブル202の遠位端と誘電先端部214の近位端との間の遠位導電セクション212を取り囲む。中間誘電スリーブ216は、第3の誘電材料で形成され、第2の誘電材料とは異なるが、第1の誘電材料210と同じであってもよい。
【0069】
この実施形態では、同軸ケーブル202及び放射先端部セクション204は、その最外面に形成された外側シース218を有する。外側シース218は、生体適合性材料で形成することができる。外側シース218は、放射先端部セクション204により放射されるマイクロ波エネルギー(すなわち、放射パターン及び反射損失)を著しく妨害しないことを確実にするように十分に狭い厚さを有する。実施形態では、シースはPTFEで作られているが、他の材料も適切である。シースの壁の厚さは、500V(ピーク)以上の破壊電圧に耐えるように選択される。
【0070】
誘電先端部214の目的は、放射されるエネルギーの形状を変更することである。第2の誘電材料は、マイクロ波エネルギーの波長を減少させるように選択され、放射エネルギーがより球状の放射パターンを示す結果となる。これを行うために、第2の誘電材料は、大きな誘電率
【0072】
を有することが好ましい。第2の誘電材料の誘電率は、好ましくは、誘電先端部214の長さを最小限に抑えながら、第2の誘電材料を通って伝播する際のマイクロ波エネルギーの波長の無視できない部分を依然として構成することができるように選択される。特に、第2の誘電材料が剛性である場合には、誘電先端部は、デバイスの可撓性を保持するために可能な限り短くすることが望ましい。実施形態では、誘電先端部は2mm以下の長さを有することができる。第2の誘電材料の誘電率は、マイクロ波エネルギーの周波数において、80より大きくてもよく、好ましくは100以上である。第2の誘電材料は、TiO
2(二酸化チタン)であってもよい。
【0073】
材料の放射の波長は、材料の誘電率が増加するにつれて短くなる。したがって、より大きな誘電率を有する誘電先端部214は、放射パターンに対してより大きな影響を及ぼす。誘電率が大きいほど、誘電先端部214は、放射パターンの形状に依然として実質的な影響を及ぼしながらも、より小さく作製できる。誘電率が大きい誘電先端部214を使用することは、アンテナを小さく作ることができることを意味し、そのため、器具は可撓性を保つことができる。例えば、TiO
2の誘電率は約100である。5.8GHzの周波数を有するマイクロ波放射の波長は、PTFE(これは、第1及び/または第3の誘電材料のために使用できる材料である)の約36mmと比較して、TiO
2において約6mmである。約1mmの誘電先端部214を有するこの配置では、放射パターンの形状に対する顕著な効果を生み出すことができる。誘電先端部214は短いので、全体としてアンテナの可撓性を依然として維持しながら、剛性材料で作ることができる。
【0074】
誘電先端部214は、任意の適切な遠位形状を有することができる。
図3では、ドーム形をしているが、これは必須ではない。例えば、円筒形、円錐形などであってもよい。しかし、滑らかなドーム形は、小さなチャネルを介して操作されるときにアンテナの移動を増加させるので好ましい。誘電先端部214は、組織が器具に付着しないように、パリレンCまたはパリレンD、またはPFTEのような非粘着性材料でコーティングしてもよい。このようにして装置全体をコーティングすることができる。
【0075】
中間誘電スリーブ216の特性は、好ましくは、放射先端部セクション204が、ジェネレータの入力インピーダンスを、放射先端部セクション204に接触する生物組織の負荷に適合させるため、四分の一波長インピーダンス変換器を形成するように、(例えばシミュレーションなどによって)選択される。
【0076】
図3に示す構成を備えるアンテナの吸収パターンのシミュレーションの縦方向の断面図を、
図6に示す。生成されたパターンは、
図5A及び
図5Bに示すパターンよりも均一であり、より球形である。
図6のパターンは、軸対称であり、放射のより多くは、
図5A及び
図5Bで生じているように、ケーブルに沿って広がるのではなく放射部分の周囲に集中する。これは、使用中に組織の領域がより均一に放射され得ることを意味し、健常な組織への損傷の可能性がより少ないことを意味する。放射はまた、拡散が少なく、実践者は標的組織をより正確に放射し、健常な組織の放射または損傷を低減することができる。
図6に示す放射パターンの西洋ナシ形キャンディの形状はまた、子宮筋腫を治療するのに特に有用であり得る。
【0077】
処置中、周囲の組織は放射エネルギーを吸収する。エネルギーが送達される組織の体積は、マイクロ波エネルギーの周波数に依存する。
【0078】
図4は、本発明の別の実施形態である電気外科器具220の遠位端の断面図である。
図3に示す電気外科器具200と共通の構成要素には同じ参照番号が付されており、再度の説明はしない。
【0079】
この実施形態では、放射先端部セクション204は、異なって構成されている。中間誘電スリーブ216は、誘電先端部214よりもはるかに短い長さを有する短いカラーである。しかし、誘電先端部214は、より焦点を合わせた場を提供するために、マイクロ波エネルギーの波長を短くするという点で、
図3に関して上述したのと同じ様式で作用する。
【0080】
誘電先端部214の遠位端には、第2の誘電材料とは異なるが、第1または第3の誘電材料210と同じであってもよい第4の誘電材料で形成される誘電キャップ222が形成されている。
図3と同様に、第2の誘電材料はTiO
2であってもよく、第3の誘電材料はPFTEであってもよい。第4の誘電材料はまた、PTFEであってもよい。
【0081】
図4は縮尺通りに描かれていない。誘電先端部214の長さは、上述したものと同様、例えば3mm未満、好ましくは2mm未満であってもよい。誘電キャップ222の長さは、誘電先端部214の長さよりも短くてもよい。それは例えば、1mm以下であってもよい。
図3及び
図4の両方の図において、器具の最大外径は3mm以下、好ましくは1.9mm以下であることが望ましいが、本発明はこれらの寸法に限定される必要はない。
【0082】
この実施形態では、外部導体208の一部、例えば、狭いストリップまたは導電性フィンガ224が同軸ケーブル202を越えて延在する。導電性フィンガ224は、導電性フィンガ224とは反対の放射先端部の側から導かれる放射の場を生じる、場のリフレクタとして機能する。
【0083】
導電性フィンガが、内部導体206によって形成された遠位導電部分212の遠位端を越えて延びることを可能にするために、誘電キャップ222が設けられている。この構成は、放射先端部セクション204のインピーダンス整合機能を改善することが判明している。
【0084】
図4に示す構造の特定の例では、導電性フィンガ224は、同軸ケーブルの遠位端を超えて3.6mmの長さだけ延在することができる。誘電先端部214は、2.5mmの長さを有してもよく、TiO
2から作製してもよい。内部導体206の遠位導電部分212は、同軸ケーブル202の端部から2.6mm突出することができ、したがって、中間誘電スリーブ216は、0.1mmの長さを有することができる。この構成では、導電性フィンガ224は遠位導電部分212の遠位端を1mm越えて延び、その反射機能の有効性を改善する。誘電キャップ222の長さは1mmである。ここで与えられる寸法は、特定の誘電率の値に基づく特定の例に関する。他の誘電材料については、適切に寸法を変えてもよい。
【0085】
このアンテナは非常に短いので、きつく曲がった管に挿入するのより容易であり、小さな肺の気道を通って標的部位に近づけるよう誘導することができる。
【0086】
図7A、
図7B及び
図7Cは、
図4に示すアンテナ構造によって放射されたマイクロ波エネルギーのシミュレートされた吸収の様々な図を示す。
【0087】
図7Aはシミュレートされた吸収の縦方向の断面図を示す。かなり多くの放射が、導電性フィンガ224に対向するアンテナの側面から放出される。
図7Bは、同様の効果を示すシミュレートされた吸収の軸方向の図を示している。
【0088】
図7Cは、場の形状が誘電先端部214の材料の選択によってどのように変化するかを示す、導電性フィンガの反対側を直接見るときのシミュレートされた吸収の縦方向の断面図を示す。
【0089】
図8Aは、本発明の別の実施形態である電気外科器具240の遠位端の断面図である。
図4に示す電気外科器具220と共通する構成要素には同じ参照番号が付されており、再度の説明はしない。
【0090】
この実施形態では、導電性フィンガ224は、外部導体208の延長部として設けられていない。代わりに、同軸ケーブル202の少なくとも遠位部分で上に取り付けられた導電性スリーブ242の一部として形成される。導電性スリーブ242は
、外部導体208に電気的に接続されている。この実施形態では、導電性スリーブ242は、同軸ケーブル202及び放射先端部セクション204に対して回転可能である。これにより、器具全体をねじる必要なく、放射先端部セクションの周の周囲で導電性フィンガ224の位置を変化させることができる。
【0091】
導電性フィンガ224は、様々な方法で構成することができる。
図8Bは第1の変形例を示しており、それにおいては導電性フィンガ224が放射先端部セクション204の円周の大部分を取り囲み、それによって長手方向のスロット244を画定し、このスロットを経て、誘電先端部214が露出し、マイクロ波エネルギーを放射することが可能になる。
【0092】
図8C第2の変形例を示しており、それにおいては導電性フィンガ224が導電性スリーブ242の残りの部分から延びる細長い細片である。
【0093】
図9Aは、本発明の別の実施形態である電気外科器具250の遠位端の断面図である。
図8Aに示される電気外科器具240と共通の構成要素には同じ参照番号が付されており、再度の説明はしない。
【0094】
この実施形態では、導電性フィンガ224を画定する代わりに、回転可能な導電性スリーブ242は、放射先端部セクション204の遠位端まで延びているが、その中に1つ以上のスロット246(この例では2つ)が形成され、マイクロ波エネルギーを放射することを可能にする誘電先端部214を曝す。
図9Bはこの配置の外観を示す。
【0095】
器具の遠位端が開回路として配置される場合、スロットは、遠位端からのマイクロ波エネルギーの半波長の倍数に位置付け得る。遠位端が短絡として配置されている場合、最も遠位のスロットは遠位端からのマイクロ波エネルギーの四分の一波長に位置し、その後のスロットはマイクロ波エネルギーの半波長の倍数だけ第1のスロットから分離される。スロットが第2の誘電材料の上にある場合、それは、スロットの位置を計算するために使用するその誘電材料内のマイクロ波エネルギーの低減された波長である。
【0096】
この実施形態の別の変形例では、回転可能な導電性スリーブが省略され、代わりに外部導体が放射先端部セクション214を覆うように延び、スロット(複数可)が外部導体に形成される。
【0097】
図示されていない他の実施形態では、放射先端部セクション204に異なるタイプの放射構造を設けることができ、マイクロ波エネルギーを組織内に放射させることができる。例えば、パッチアンテナは、導電性構造体を、例えば、一部金属化して、誘電先端部214の外面に作ることによって設けられる。あるいは、誘電先端部214は、同軸ケーブル102から電力を受け取るように接続されたマイクロストリップ線路または同一平面アンテナ構造を含むように構成してもよい。
【0098】
図10Aは、本発明の別の実施形態である電気外科器具260の遠位端の断面図である。
図8Aに示す電気外科器具240と共通の構成要素には同じ参照番号が付されており、再度の説明はしない。
【0099】
この実施形態では、外部導体208は、放射先端部セクション204の遠位端まで延在し、直径方向に対向する一対のスロット256a、256bをその中に形成して、誘電先端部214を露出させる。軸方向に摺動可能な導電性スリーブ252が、少なくとも同軸ケーブル202の遠位部分及び放射先端部セクション204にわたり取り付けられる。導電性スリーブ252は、それらが効果的には同じ導電体であるように、外部導体208に導電的に接続される。導電性スリーブ252は、その反対側に形成された一対のスロット254a、254bを有する。しかし、外部導体208のスロット256a、256bとは異なり、スロット254a、254bは、互いに軸方向に偏向している。スロット254a、254bの各々は、各スロット254a、254bをそれぞれのスロットと軸方向に位置合わせするときに誘電先端部が露出され得るように、スロット256a、256bのそれぞれに円周方向に位置合わせされる。したがって、使用時に、導電性スリーブ252の軸方向の位置は、スロット256a、256bの1つのみがその各々のスロット254a、254bと直線状になるよう選択することができ、それによってマイクロ波エネルギーが誘電先端部から放射される側方の方向を、純粋な軸方向(長手方向)の作動運動を利用して、選択することができる。
【0100】
図10Bは、軸方向に摺動可能な導電性スリーブ252を前方位置に示し、その後方スロット256bが外部導体208の第1のスロット254bと位置合わせされている。
図10Cは、後退位置での軸方向に摺動可能な導電性スリーブ252を示し、その前方スロット256aは外部導体208の第2のスロット254aと位置合わせされている。
【0101】
軸方向に摺動可能な導電性スリーブ252は、気管支鏡の器具チャネルに沿って器具チャネルの近位端のアクチュエータ(図示せず)まで通る制御ワイヤまたはプッシュロッド(図示せず)によって、前方位置と後退位置との間で移動させることができる。
【0102】
上述の実施形態のいずれにおいても、視覚システムを含むことが望ましい場合がある。例えば、遠位端の画像を操作者に表示するために送信することを可能にするために、1つ以上の撮像構成要素を組み込むことが可能である。画像構成要素は、撮像及び光バンドル光ファイバを含むことができ、それはファイバスコープの機能を実行する、すなわち、通信ケーブルを介して処理装置に接続するために、視覚的画像をデバイスの遠位端から近位端まで連結させることを可能にする。
【0103】
実施形態では、ファイバスコープに基づく視覚システムは、光ファイババンドル及び画像ファイババンドルを器具の長さに沿って形成することによって、実現され得る。光及び画像を適切に集めるために、ファイババンドルの遠位端にレンズを設けることができる。ファイババンドルは、その外径で金属化されてもよく、それによって、同軸ベース構造の内部導体の機能も提供することができる。あるいは、ファイババンドルは、保護用外側シース内に同軸ケーブルに沿って配置することができる。第3の構成方法は、ファイババンドルを外側シースの壁厚に組み込むことであり得る。
【0104】
別の実施形態では、デバイスの遠位端に取り付けられたイメージセンサ(例えば、適切なCCD/CMOSデバイス)を使用して、装置の全長に沿って延びる通信ケーブルで、視覚システムを実現することができる。デバイスの遠位端にある別個の照明ファイババンドルまたは光源(例えば、LED)は、イメージセンサが画像を取り込むために標的を照射することができる。この実施形態では、通信ケーブルは、同軸ケーブルの内部導体内で動作するのでも、それと一体的に形成されるのでもよい。あるいは、これは同軸ケーブルに隣接して、または外側シースの壁厚内で、外側に延びてもよい。
【0105】
代替的または追加的に、撮像構成要素は、超音波画像のための超音波トランスデューサ及び/または分光撮像のためのレーザ光の入力を含み得る。
【0106】
上述したように、処置中の遠位端での移動または回転を容易にするために、器具が可撓性であることが望ましい。任意の適切な方法で移動または回転を達成することができる。例えば、1本以上のガイドワイヤを設けてもよい。各ガイドワイヤは、器具に沿って長手方向に延びてもよく、遠位端を一方の側に移動させるために、近位端で引っ張られてもよい。別の実施形態では、器具の外側シースが誘導機能を提供することができる。例えば、1本以上のガイドワイヤを外側シースの壁内に押し出して、デバイスの遠位端の位置を制御することができる。
【0107】
外側シースは、多層または多成分構造を有することができる。上述したように、これは、同軸ケーブル、別個の制御ワイヤ(複数可)、ファイババンドル(別個に設けられている場合はイメージセンサ(もしあれば)用の通信ケーブル)、温度センサ(もしあれば)用のワイヤなどを担持することができる。外側シースは、これらの構成要素を独立して伝送するための複数の内腔を有するマルチルーメンカテーテルを含んでいてもよい。外側シースは例えば、同軸ケーブル及び放射先端部を冷却すべく流体を運ぶように構成してもよい。冷却流体の循環を可能にするために、流入内腔と流出内腔があってもよい。
【0108】
図11は、本発明の別の実施形態である気管支鏡300の概略図である。この実施形態では、上述の同軸ケーブルは、スコープ装置の器具チャネルを通って移動しない。代わりに、以下により詳細に説明するように、同軸伝送線路構造は、例えば器具のチャネル内腔の周りに、気管支鏡の器具コードに一体的に形成されている。
【0109】
図11に示す気管支鏡300は、複数の入力ポートと、器具コード304が延びる出力ポートとを有する本体302を備える。器具コード304は、複数の内腔を囲む外側ジャケットを備える。複数の内腔は、本体302から器具コード304の遠位端まで様々なものを伝送する。複数の内腔のうちの1つは、上述した器具チャネルである。他の内腔は、光放射を伝えるためのチャネルを含むことができ、例えば遠位端に明るさを提供するか、遠位端から画像を収集する。本体302は、遠位端を見るためのアイピース308を含むことができる。遠位端で明るさを提供するために、照明入力ポート311によって光源310(例えば、LEDなど)を本体302に接続することができる。
【0110】
器具コード304の遠位端にはラジエータ306が取り付けられている。ラジエータ306は、器具コード304内に形成された同軸伝送線路構造からマイクロ波エネルギーを受け取り、遠位端に存在する組織を焼灼するためにマイクロ波場を放射するように構成される。ラジエータ306は、
図2、
図3、
図4、
図8A〜
図8C、
図9A〜
図9B、
図10A〜
図10Cを参照して上述した器具のいずれかに対応する構造を有することができる。
【0111】
本体302は、マイクロ波エネルギーを適切なマイクロ波ジェネレータ(図示せず)から器具コード304内の同軸伝送線構造に伝送するための同軸ケーブル(例えば、従来型の同軸ケーブル)に接続するための電力入力ポート305を含む。
【0112】
上述したように、器具コード304の少なくとも遠位端の位置を制御できることが望ましい。本体302は、器具コード304の遠位端に1つ以上の制御ワイヤ(図示せず)が機械的に結合された制御アクチュエータ312を含むことができ、これは、器具コード304を延びることができる。制御ワイヤは、器具チャネル内またはそれらの専用チャネル内を移動することができる。制御アクチュエータ312は、レバーや回転ノブであってもよい。
【0113】
図12は、同軸伝送線路構造が一体的に形成されている様子を示す、器具コード304の軸に沿った図である。
【0114】
この実施形態では、器具コード304内に4つの内腔がある。最大の内腔は器具チャネル314である。この実施形態では、同軸伝送線路構造316が器具チャネル314の壁に形成される。同軸伝送線路構造316は、内部導電層318を含み、これは、誘電材料層322によって外部導電層320から分離されている。これらの層の厚さ及び材料は、同軸伝送線路構造316が、比較的低い損失でマイクロ波エネルギーを伝送できることを確実にするために、当技術分野に公知のものとして選択される。内部導電層318の内面には保護層が形成されていてもよい。
【0115】
他の内腔は、カメラチャネル324及び一対の照明チャネル326を備えるが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、制御ワイヤまたは流体送達または吸引などのための他の内腔が存在してもよい。
【0116】
マイクロ波電力を器具コードに送達するための手段を統合することは、複数の利点をもたらすことができる。第1に、それは、所定の器具コードの直径内で、より大きな直径の同軸伝送線路構造を使用できるようにする。これにより、同軸伝送線路構造の損失を低減することができ、ひいては処置中に遠位端でより高い電力レベルが得られ、及び/または器具コードの加熱がより少なくなることが可能になる。第2に、それは他の用途のために器具チャネルを解放することができる。これは、内腔の数、したがって器具コードの直径全体を減少できることを意味し得る。例えば、器具チャネルは、例えば遠位端の組織に送達するため、または処置中に器具コードを冷却するために、流体を伝送するように構成してもよい。
【0117】
図13は、上述した器具コード304の遠位端の概略的な断面図であり、ラジエータへの接続の一例を示している。この例では、ラジエータは、上述のように同軸ケーブル202を備える。対応する特徴には同じ参照番号を使用しているので、再度の説明はしない。
図13では、同軸ケーブル202の近位端のみが示されている。遠位端(図示せず)は、上述したものと同じ形状を有する放射先端部204を備えることができる。
【0118】
図13に示すように、同軸伝送線路構造316の外部導体322は、第1の放射状導体328によって同軸ケーブル202の外部導体208に電気的に接続され、同軸伝送線路構造316の内部導体318は、第2の放射状導電素子330によって同軸ケーブル202の内部導体206に電気的に接続されている。
【0119】
一対の制御ワイヤ332が、本体上の制御アクチュエータから器具チャネル314を通って延び、同軸ケーブル202の外側シース218内に取り付けられる。同軸ケーブルが器具コード304の遠位端に固定されるので、器具チャネル314内の制御ワイヤ332の相対的な長手方向の動きにより、同軸ケーブル202の遠位端を左右に動くことが可能になる。
【0120】
図13に示す実施形態は、ラジエータ用の制御機構(すなわちステアリング機構)を、一体的に形成された電力供給構成といかに組み合わせられるかを示す。さらに、この実施形態は、遠位同軸伝送線路の外径が近位同軸伝送線路の外径よりも小さい、直列に接続された一対の同軸伝送線路から、電力供給構造が形成される例である。このような構造は、動力損失の問題と、気管支樹をナビゲートするための物理的に小さな器具を欲する心情との間での有利なバランスを提供することができる。大径の近位同軸伝送線路は、小径の遠位同軸伝送線路よりも損失を少なくでき、したがってこの構造を使用することにより、同じサイズの同軸ケーブルを器具コードの全長のため使用した場合よりも小さな器具に電力をより効率的に供給することができるようになる。
【0121】
図13に示す例では、例えば処置中に同軸伝送線路316を冷却する目的で、器具チャネル314を使用して、流体を循環させることができる。
【0122】
遠位同軸ケーブル202は、器具コード304から外せるようにすることができる。したがって、
図12に示す構造は、様々な遠位器具構成で使用することができる。いくつかの例を、
図14〜
図18を参照して以下に説明する。
図13と共通する特徴には同一の参照符号を付しており、再度の説明はしない。
【0123】
図14は、拡張可能なバルーン334が器具チャネルの遠位端に取り付けられた例を示す。バルーン334は、適切な流体を器具チャネル314に適用することによって拡張させることができるか、複数の接続ストランド338によってバルーン334の内面に接続することができる制御ロッド336を使用して手動で操作することができる。一例では、バルーン334は、流体を用いて拡張でき、制御ロッド336を引き戻すことによって後退させることができる。
【0124】
バルーン334は、1つ以上の放射素子(図示せず)のための基板として作用することができる可撓性誘電材料で形成してもよい。バルーンは大動脈バルーンに似ていてよい。放射素子は、同軸伝送線路構造316と電気的に連通するパッチアンテナなどであってもよい。
【0125】
図15は、半径方向に拡張可能な放射構造340が器具チャネル314の遠位端に取り付けられた例を示す。放射構造340は、管状で、その外面に一連の縦方向スリットを有するのでもよい。放射構造340の可動遠位端343が、固定された近位端345に向かうとき、スリット間にある構造の諸部分は半径方向に広がる。1つ以上の放射素子346、例えばパッチアンテナなどを、広がる諸部分に取り付けてもよい。放射素子は、同軸伝送線路構造と電気的に連絡している。
【0126】
可動遠位端343は、例えば一対のコネクタストランド344を介して器具チャネルに取り付けられた制御ロッド342に接続してもよい。
【0127】
図16は、器具チャネル314の遠位端に鉗子構造350が取り付けられた例を示す。鉗子構造350は、旋回点353に接続された一対の顎部351を含む。一対の顎部351は、制御ロッド352の操作の下で開閉でき、制御ロッド352は、器具チャネル314を延びる固定スリーブ354に取り付けることができる。
【0128】
一対の顎部351の一方または両方は、その上に、例えばその内面に形成された放射素子356(例えば、パッチアンテナなど)を有する。放射素子356は、同軸伝送線構造316と電気的に連通している。この例では、鉗子構造350は、遠位キャップ362によって器具チャネル314に固定できる。遠位キャップ362は、放射素子351と、同軸伝送線路構造316の内部導体318及び外部導体322各々との間の電気的接続を提供するための複数の放射状導体素子358、360を含み得る。
【0129】
鉗子構造350は、気管支樹の組織を把持するために使用することができる。
図17は、パドル構造364が器具チャネルの遠位端に取り付けられた例を示す。
図16と共通する特徴には、同じ参照番号を付しており、再度の説明はしない。パドル構造364は、その上に製造された1つ以上の放射素子368(例えばパッチアンテナなど)を有する誘電体366を含む。放射素子は、同軸伝送線路構造に、例えば放射状導体素子358、360を介して電気的に接続される。パドルの位置は、制御ロッド370を使用して制御することができる。
【0130】
図18は、温度センサ374(例えば熱電対)を組み込んだ概略的な遠位先端部分372を示す。遠位先端部分は、気管支鏡の器具チャネルを通って延びることができるか、上述のように器具コード内に一体化された中空の同軸伝送線路構造の遠位端に接続することができる同軸ケーブルを備えている。
【0131】
詳細には、上部372は、第1の誘電材料382によって外部導体380から分離された内部導体378を含む同軸ケーブル376を備える。同軸ケーブルは、上述の同軸ケーブル202と同じであってもよい。同軸ケーブル376は、その中に複数の温度センサ374が取り付けられた外側ジャケット384に包まれている。また、温度センサ用の信号線386が、外側ジャケット384に担持されている。信号線386は、温度センサからの情報を外部モニタ装置(図示せず)に提供するために器具から近位方向に延びる。
【0132】
同軸ケーブル376の遠位端には、外部導体380の遠位端392を越えて延びる内部導体378の遠位導電セクション390を含む放射先端部セクション388がある。遠位導電セクション390は、第1の誘電材料382とは異なる第2の誘電材料で形成された誘電先端部394によって遠位端で囲まれている。誘電先端部394の長さは遠位導電セクション390の長さよりも短い。中間誘電スリーブ396は、同軸ケーブル376の遠位端と誘電先端部394の近位端との間の遠位の導電セクション390を囲む。中間誘電スリーブ396は、第2の誘電材料とは異なるが、第1の誘電材料382と同じであってもよい第3の誘電材料で形成される。
【0133】
放射先端部セクション388は、マイクロ波エネルギーの波長を減少させて、より集束された場を提供するという点で、
図3に関して上述したのと同じ様式で作用する。実際に、放射先端部セクションは、
図2、
図3、
図4、
図8A〜
図8C、
図9A〜
図9B、及び
図10A〜
図10Cのいずれかに示すのと同じ方法で構成することができる。
【0134】
第2の誘電材料とは異なるが第1の誘電材料382または第3の誘電材料396と同じであってもよい第4の誘電材料で形成された誘電キャップ398が、誘電先端部394の遠位端に形成されている。
図3と類似して、第2の誘電材料はTiO2であってもよく、第3の誘電材料はPFTEであってもよい。第4の誘電材料はまた、PTFEであってもよい。誘電キャップ398に温度センサ375を取り付けることができる。誘電キャップ398の温度センサ375からの信号線は、誘電先端部394を通ることができる。
【0135】
温度センサの信号線は、マイクロ波エネルギーを運ぶ伝送線路に非常に近いので、マイクロ波エネルギーが温度センサからの応答信号を圧倒するのを避ける処置を取る必要があることもある。一例では、これは一連のパルスでマイクロ波エネルギーを送達し、パルス間の空隙内の温度センサから読取りをすることによって行うことができる。
【0136】
別の例では、温度センサからの応答信号は、マイクロ波エネルギーによる任意のノイズをフィルタリングすることによって、抽出することができる。
図19は、熱電対401のための適切なフィルタリング装置400の例を示す。フィルタ装置400は、一対のローパスフィルタ402と計装増幅器404とを含み、熱電対401のワイヤレッグ404、406における信号
【0138】
からの共通のノイズを除くよう構成される。
【0140】
図20は、フィルタリング装置400のための適切なローパスフィルタ402の例を示す。ローパスフィルタ402は、熱電対の各ワイヤレッグ404、406に形成された複数(好ましくは3つ)のスタブ410を含む。スタブ410は、マイクロ波エネルギーの半波長の倍数で分離され、マイクロ波エネルギーの四分の一波長の奇数倍に等しい高さを有する。