(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
Oリングが保持される供給ユニットと、該供給ユニットから前記Oリングが供給され、同Oリングを保持すると共に、前記Oリングの組付け対象となるワークに向けて同Oリングを送り出す挿入ヘッドユニットと、該挿入ヘッドユニットから前記Oリングが送り出される際に、前記ワークと前記挿入ヘッドユニットとの間に配置され、同ワークに向けた搬送経路を形成するアダプタ部と、前記ワークの孔部に形成された環状溝の位置で、前記挿入ヘッドユニットから送り出された前記Oリングの位置を規定するワーク受け部と、を備え、前記ワークの前記環状溝に、前記Oリングを組み付けるOリング組付け機構であって、
前記供給ユニットは、
同供給ユニットが前記挿入ヘッドユニットと対向した状態で、前記Oリングが保持され、同挿入ヘッドユニットの方に向けて進退動可能なステージ部と、該ステージ部の内側に形成され、前記挿入ヘッドユニットの方に向けて進退動可能、かつ、同ステージ部よりも突出可能であると共に、前記Oリングに当接して、前記挿入ヘッドユニットの内部で、同Oリングを、その直径方向で略二つ折りに変形させた状態で搬送するリフター部を有し、
前記挿入ヘッドユニットは、前記供給ユニットが配置された位置と、前記アダプタ部、前記ワーク及び前記ワーク受け部が配置された位置に移動可能に構成されると共に、
筒状に形成され、その貫通孔であるホルダー部貫通孔の内径が、前記リフター部で搬送され、その直径方向で略二つ折りに変形した前記Oリングが、同リフター部と当接した位置を中心に略対称となる形状を維持した状態で、同Oリングを保持可能な大きさに形成されたホルダー部と、
前記ホルダー部の前記供給ユニットと対向する端部側に形成され、前記ホルダー部貫通孔と連通した、略すり鉢状の貫通孔であると共に、前記ホルダー部の端面側である径大部の内径が、前記Oリングの外径よりも大きく形成され、前記ホルダー部貫通孔と連通した径小部の内径が、同ホルダー部貫通孔の内径と同一の大きさに形成されたガイド孔部と、
前記挿入ヘッドユニット、前記アダプタ部、前記ワーク、及び、前記ワーク受け部が同一直線上に位置した状態で、前記ホルダー部に保持された前記Oリングを、その形状を維持したままで、前記ワークの前記環状溝に向けて送り出す挿入ヘッド部を有し、
前記アダプタ部は、前記ガイド孔部に嵌合可能な外形を有し、その内側に、同ガイド孔部に嵌合した状態で、前記ホルダー部貫通孔及び前記ワークの前記孔部に連通するアダプタ貫通孔が形成され、
前記ワーク受け部は、前記ワークの前記アダプタ部とは反対側に配置されると共に、前記ワークの前記孔部に挿通され、同ワークの前記環状溝の近傍に、その先端が位置する受け軸が形成された
Oリング組付け機構。
前記プッシャーは、変形した前記Oリングに当接する端面が湾曲して形成されると共に、前記端面を前記プッシャーが進退動する方向から見た断面における短手方向の長さをC、前記ホルダー部貫通孔の内径をdh、前記Oリングの線径をdとした場合、前記短手方向の長さCが、下記の式(1)で算出される長さに等しい
請求項3または請求項4に記載のOリング組付け機構。
C=0.7dh−1.7d・・・(1)
前記リフター部は、同リフター部の前記Oリングに当接する端面を同リフター部が進退動する方向から見た断面における長手方向の長さが、前記ガイド孔部における前記径大部から前記径小部に向かう移動に伴い小さくなる幅調整機構を有する
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5に記載のOリング組付け機構。
Oリングを保持した供給ユニットから、該供給ユニットと対向して配置した挿入ヘッドユニットに向けて前記Oリングを供給して、前記挿入ヘッドユニットで同Oリングを保持する供給保持工程と、前記挿入ヘッドユニットで保持した前記Oリングを、前記挿入ヘッドユニットと前記ワークを接続するアダプタ部を介して、前記Oリングの組付け対象となるワークの孔部に形成された環状溝に挿入する挿入工程とを備える、前記ワークの前記環状溝に、前記Oリングを組み付けるOリング組付け方法であって、
前記供給保持工程は、前記挿入ヘッドユニットを前記供給ユニットが配置された位置に移動させ、前記供給ユニットに保持された前記Oリングを、前記挿入ヘッドユニットにおける前記Oリングを変形した形状で保持可能なホルダー部のホルダー部貫通孔に向けて、前記供給ユニットと前記挿入ヘッドユニットを繋ぐ方向と、略直交する方向の断面における前記Oリングの中心位置を、同断面における前記ホルダー部貫通孔の中心位置に合わせながら、前記供給ユニットのリフター部が、前記挿入ヘッドユニットの内部で、前記Oリングを、その直径方向で略二つ折りに変形させた状態で搬送すると共に、前記ホルダー部貫通孔の所定の位置で、その直径方向で略二つ折りに変形した前記Oリングが、同リフター部と当接した位置を中心に略対称となる形状を維持した状態で保持され、
前記挿入工程は、前記挿入ヘッドユニットを前記アダプタ部及び前記ワークが配置された位置に移動させ、前記挿入ヘッドユニット、前記アダプタ部、前記ワーク、及び、前記ワークの孔部に形成された環状溝の位置で、前記挿入ヘッドユニットから送り出された前記Oリングの位置を規定するワーク受け部が同一直線上に位置した状態で、前記ホルダー部に保持された前記Oリングを、その形状を維持したままで、前記ワークの前記環状溝に向けて送り出す
Oリング組付け方法。
ワークの孔部の内径と同じ内径のアダプタ貫通孔が形成されたアダプタ部を介し、Oリングを、Oリング供給部より前記ワークの前記孔部内に形成された環状溝に装着するOリング組み付け機構であって、
前記Oリングを収容可能な空間が内部に形成され、同Oリングの外径よりも大きな内径を一端、前記ワークの前記孔部の内径を他端とするテーパ部と、
前記テーパ部の他端を起点とし、前記ワークの前記孔部の内径と同じ内径のホルダー部貫通孔が内部に形成されたホルダー部と、
前記テーパ部を介して、前記Oリングを、前記ホルダー部貫通孔へ挿入するリフター部と、
前記アダプタ部を介して、前記Oリングを、前記ホルダー部貫通孔から前記ワークの前記孔部へ挿入する挿入ヘッド部を有し、
前記ホルダー部は、前記リフター部が配置された位置と、前記アダプタ部及び前記ワークが配置された位置に移動可能に構成され、
前記Oリングを前記ホルダー部貫通孔に前記リフター部を用いて挿入した後に、前記挿入ヘッド部を用いて、前記アダプタ部を介し、前記ワークの前記環状溝に前記Oリングを装着することを特徴とする
Oリング組付け機構。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1に記載されたOリング組付け機構では、動作の開始時に、Oリング500が、このOリング取り付け機構における、ワーク520、ガイド300、及び、軸体400と同心円の位置に供給されていることが前提であり、この供給方法が具体的に記載されていない。
【0012】
そのため、手動または供給装置により、Oリング500が供給されると類推しても、Oリング500を係止部510aに係止するためには、Oリング500の一方を、一方の係止部510aに引っ掛けた状態で、Oリング500の他方に引っ張り張力をかけ、その内径を伸ばした後に、他方の係止部510aに固定せざるを得ない。
【0013】
さらに、特許文献1に記載されたOリング組付け機構では、係止爪510、軸体400、及び、押圧爪511の断面図をみると、Oリング500を係止する部分は、略長方形である1つの爪部材に形成された2か所の係止部510a、510aとなっている。
【0014】
この2か所の係止部510a、510aに対して、特許文献1では、Oリング500を係止する装置について説明が無いため、手動で係止するものと思われるが、手作業による場合、長時間安定して同じ動作をすることは困難であり、必ず一定の割合で係止位置にばらつきが生じる。さらに、Oリング500も製造時のばらつきにより、Oリング自身の寸法に、製造誤差のばらつきを持っている。
【0015】
そのため、Oリング500を平面視した状態で、2か所の係止部510a、510aを結ぶ線分で、左右均等に分かれるように係止されていれば問題はないが、ある確率でOリング500が、左右均等でない状態で取り付けられることが想定される。
【0016】
このように、Oリング500を平面視した状態で、左右均等でない状態で取り付けられると、Oリング500を押圧爪511でワーク520の環状溝530の方向に押しても、不均一な状態で、押圧爪511の応力がOリング500にかかるため、環状溝530にうまく嵌らない、あるいは、嵌ったとしても不均一ないびつな状態で環状溝530に嵌ってしまうという重大な問題点につながるおそれがある。
【0017】
また、Oリング500が左右均等でない状態でなかったり、ねじれたりした状態で、環状溝530に無理に押し込むと、Oリング100がいびつな形状で環状溝530に嵌り込み、気体や液体の漏れという品質的な問題点に繋がってしまう。
【0018】
さらに、例えば、自動化で処理を行うOリング組付け機構に、Oリング500を組み付ける際に、一定以上の出力を検知して動作を停止する安全機構が設けられた場合、Oリング500が左右均等でない状態に起因する負荷が生じ、この安全機構が作動して、環状溝530への組付けの処理が停止し、却って、全体の作業効率が悪くなることも考えられる。
【0019】
また、特許文献1に記載されたOリング組付け機構は、係止部510aにOリング500を係止した後に、ワーク520の環状溝530へ挿入するまでを自動化したものに過ぎず、ワーク520の供給、Oリング500の供給、または、ワーク520の供給は手作業で行わなければならず、完全に自動化する省人化製造ラインに適用することはできないという問題があった。
【0020】
また、特許文献1に記載されたOリング組付け機構をはじめ、従前のOリング組付け機構では、Oリング自身の寸法のばらつきや供給位置のばらつきを許容する仕組み、また、より簡易な構造にする点において改善の余地があった。
【0021】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、Oリングを対象物に組み付ける際に、Oリング自身の寸法ばらつきや供給位置のばらつきに影響されにくく、簡易な構造であると共に、Oリングを安定した変形形状にして、精度高く、かつ、再現性、信頼性に優れた高品質な対象物への組み付け処理が可能なOリング組付け機構及びOリング組付け方法を提供すること、さらに、そのOリング組付け機構及びOリング組付け方法を、完全に自動化できる省人化製造ラインに適用することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
上記の目的を達成するために、本発明のOリング組付け機構は、Oリングが保持される供給ユニットと、該供給ユニットから前記Oリングが供給され、同Oリングを保持すると共に、前記Oリングの組付け対象となるワークに向けて同Oリングを送り出す挿入ヘッドユニットと、該挿入ヘッドユニットから前記Oリングが送り出される際に、前記ワークと前記挿入ヘッドユニットとの間に配置され、同ワークに向けた搬送経路を形成するアダプタ部と、前記ワークの孔部に形成された環状溝の位置で、前記挿入ヘッドユニットから送り出された前記Oリングの位置を規定するワーク受け部と、を備え、前記ワークの前記環状溝に、前記Oリングを組み付けるOリング組付け機構であって、前記供給ユニットは、同供給ユニットが前記挿入ヘッドユニットと対向した状態で、前記Oリングが保持され、同挿入ヘッドユニットの方に向けて進退動可能なステージ部と、該ステージ部の内側に形成され、前記挿入ヘッドユニットの方に向けて進退動可能、かつ、同ステージ部よりも突出可能であると共に、前記Oリングに当接して、前記挿入ヘッドユニットの内部で、同Oリングを、その直径方向で略二つ折りに変形させた状態で搬送するリフター部を有し、前記挿入ヘッドユニットは、筒状に形成され、その貫通孔であるホルダー部貫通孔の内径が、前記リフター部で搬送され、その直径方向で略二つ折りに変形した前記Oリングが、同リフター部と当接した位置を中心に略対称となる形状を維持した状態で、同Oリングを保持可能な大きさに形成されたホルダー部と、前記ホルダー部の前記供給ユニットと対向する端部側に形成され、前記ホルダー部貫通孔と連通した、略すり鉢状の貫通孔であると共に、前記ホルダー部の端面側である径大部の内径が、前記Oリングの外径よりも大きく形成され、前記ホルダー部貫通孔と連通した径小部の内径が、同ホルダー部貫通孔の内径と同一の大きさに形成されたガイド孔部と、前記挿入ヘッドユニット、前記アダプタ部、前記ワーク、及び、前記ワーク受け部が同一直線上に位置した状態で、前記ホルダー部に保持された前記Oリングを、その形状を維持したままで、前記ワークの前記環状溝に向けて送り出す挿入ヘッド部を有し、前記アダプタは、前記ガイド孔部に嵌合可能な外形を有し、その内側に、同ガイド孔部に嵌合した状態で、前記ホルダー部貫通孔及び前記ワークの前記孔部に連通するアダプタ貫通孔が形成され、前記ワーク受け部は、前記ワークの前記アダプタとは反対側に配置されると共に、前記ワークの前記孔部に挿通され、同ワークの前記環状溝の近傍に、その先端が位置する受け軸が形成され、構成されている。
【0023】
ここで、供給ユニットが、供給ユニットが挿入ヘッドユニットと対向した状態で、Oリングが保持され、挿入ヘッドユニットの方に向けて進退動可能なステージ部を有することによって、ステージ部でOリングを保持しながら、挿入ヘッドユニットの方にOリングを移動させることできる。
【0024】
また、供給ユニットが、ステージ部の内側に形成され、挿入ヘッドユニットの方に向けて進退動可能なリフター部を有することによって、ステージ部とリフター部を共に進退動させ、ステージ部で保持されたOリングを、ステージ部とリフター部を介して、挿入ヘッドユニットの方に移動させることできる。
【0025】
また、挿入ヘッドユニットが、筒状に形成され、その貫通孔であるホルダー部貫通孔の内径が、Oリングを保持可能な大きさに形成されたホルダー部を有することによって、リフター部により搬送されたOリングを、ホルダー部貫通孔の内側で保持することができる。
【0026】
また、リフター部が、ステージ部の内側に形成され、挿入ヘッドユニットの方に向けて進退動可能、かつ、ステージ部よりも突出可能であると共に、Oリングに当接して、挿入ヘッドユニットの内部で、Oリングを、その直径方向で略二つ折りに変形させた状態で搬送し、ホルダー部が、筒状に形成され、その貫通孔であるホルダー部貫通孔の内径が、リフター部で搬送され、その直径方向で略二つ折りに変形したOリングが、リフター部と当接した位置を中心に略対称となる形状を維持した状態で、Oリングを保持可能な大きさに形成されたことによって、リフター部によりOリングを、その直径方向で略二つ折りに変形した形状にして搬送し、ホルダー部貫通孔の内側で、Oリングが変形しつつも、安定した形状で保持することができる。また、ここでOリングにおける、リフター部と当接した位置を中心に略対称となる形状が、Oリングが変形しつつも、安定した形状となる。より詳細には、リフター部と当接した位置を中心に略対称となる形状とは、例えば、ホルダー部を正面視した状態で、Oリングの左右の端部に対して、Oリングの中央が突出した半円状となる形状である。また、この形状では、ホルダー部を正面視した状態で、Oリングの中央が、リフター部と当接して、突出するように変形する箇所であり、Oリングの左右の端部が、ホルダー部貫通孔と当接して、その左右の端部を結ぶ線部が、半円状の形状における直径を構成する。こうした、リフター部と当接した位置を中心に略対称となる形状を維持した状態で、Oリングが保持されることで、次の、ワークに向けてOリングを移動させる工程で、Oリングが不均一にゆがんで、好ましくない形状で、ワークに向けて搬送されてしまう現象を抑止できる。また、Oリングをリフター部で変形させながら搬送し、変形した状態で、ホルダー部貫通孔の内周面で保持することから、Oリング自身の寸法のばらつきの違いにも幅広く対応することができる。
【0027】
また、挿入ヘッドユニットが、ホルダー部の供給ユニットと対向する端部側に形成され、ホルダー部貫通孔と連通した、略すり鉢状の貫通孔であると共に、ホルダー部の端面側である径大部の内径が、Oリングの外径よりも大きく形成され、ホルダー部貫通孔と連通した径小部の内径が、ホルダー部貫通孔の内径と同一の大きさに形成されたガイド孔部を有することによって、ステージ部及びリフター部により搬送されるOリングが、ホルダー部貫通孔の方に向かう移動に伴って、Oリングの外縁が、ガイド孔部の内周面に当たり、Oリングの位置を規定することができる。即ち、Oリングがホルダー部貫通孔の方に向かうにつれて、どこかのタイミングで、Oリングの外縁の全周が、略すり鉢状のガイド孔部の内周面に当たるものとなり、ホルダー部貫通孔の軸心と略直交する方向において、Oリングの中心と、ホルダー部貫通孔の中心の位置が合うように、Oリングの位置を決めることができる。このことによれば、例えば、ステージ部に置かれたOリングの位置にばらつき、または、製造時にOリング自身の寸法にばらつきがある際に、ガイド孔部を通過する時に位置が規定され、Oリングの中心が決まった位置に位置決めされた状態で、リフター部によりOリングを変形させながら搬送させ、Oリングを供給することができる。即ち、供給ユニットでのOリングの位置のばらつきや、Oリング自身の寸法のばらつきを吸収して、ホルダー部への安定した搬送が可能となる。また、ガイド孔部の径小部の部分から、リフター部により、Oリングを変形させながら搬送することができる。
【0028】
また、挿入ヘッドユニットが、挿入ヘッドユニット、アダプタ部、ワーク、及び、ワーク受け部が同一直線上に位置した状態で、ホルダー部に保持されたOリングを、その形状を維持したままで、ワークの環状溝に向けて送り出す挿入ヘッド部を有することによって、ホルダー部で保持されたOリングを、ワークの環状溝に向けて移動させ、ワークの環状溝にOリングを組み付けることができる。また、ホルダー部において、安定した形状で変形して保持されたOリングを、その形状のまま、ワークの環状溝に向けて移動させることができる。このことによれば、ワークの環状溝への安定した搬送が可能となる。また、環状溝にOリングを組み付ける際に、Oリングが不均一にゆがんで、好ましくない形状となり、環状溝に取り付けができなかったり、歪な形のままOリングが、環状溝に装着されたりすることを抑止できる。
【0029】
また、アダプタ部が、ガイド孔部に嵌合可能な外形を有し、その内側に、ガイド孔部に嵌合した状態で、ホルダー部貫通孔及びワークの孔部に連通するアダプタ貫通孔が形成されたことによって、アダプタ部で、挿入ヘッドユニットとワークを繋げて、アダプタ貫通孔により、ホルダー部で保持されたOリングをワークの環状溝まで搬送する搬送経路を構築することができる。
【0030】
また、ワーク受け部が、ワークのアダプタとは反対側に配置されると共に、ワークの孔部に挿通され、ワークの環状溝の近傍に、その先端が位置する受け軸が形成されたことによって、挿入ヘッド部により搬送されるOリングを、受け軸の先端で受けて、挿入ヘッド部による、ワークの環状溝へのOリングの組付けの精度を高めることができる。
【0031】
また、ホルダー部貫通孔の内径、アダプタ貫通孔の内径、及び、ワークの孔部の内径が、同一の大きさに形成された場合には、挿入ヘッド部で、ホルダー部で保持されたOリングをワークの環状溝に向けて搬送する際に、より一層確実に、ホルダー部において、安定した形状で変形して保持されたOリングを、その形状のまま、ワークの環状溝に向けて移動させることができる。即ち、ワークの環状溝への、より一層安定した搬送が可能となる。また、環状溝にOリングを組み付ける際に、Oリングが不均一にゆがんで、好ましくない形状となり、環状溝に取り付けができなかったり、歪な形のままOリングが、環状溝に装着されたりすることを、より一層抑止できる。
【0032】
また、Oリングが、ホルダー部に保持された状態で、ホルダー部貫通孔の軸心方向と略直交する方向の断面から見て、変形したOリングの形状は線対称であり、かつ、変形したOリングの中心点を基準に、均等な距離にある4点でホルダー部貫通孔の内周面と接している場合には、ホルダー部貫通孔の内側で、Oリングが変形しつつも、最も安定した形状で保持することが可能となる。即ち、ホルダー部貫通孔を平面視した状態では、変形したOリングは、ホルダー部貫通孔の内周面に対して4点で接しており、この4点の当接箇所は、左右対称に位置し、かつ、変形したOリングの中心点を基準に、それぞれの当接箇所が中心から均等な距離に位置するものとなる。こうした、均一かつ安定した変形の形状を維持した状態で、Oリングが保持されることで、次の、ワークに向けてOリングを移動させる工程で、Oリングが不均一にゆがんで、好ましくない形状で、ワークに向けて搬送されてしまう現象を、より一層抑止できる。
【0033】
また、挿入ヘッド部が、ワークの方に向けて進退動可能な挿入ヘッド本体と、挿入ヘッド本体の先端に形成され、ワークの方に向けて突出し、受け軸の先端に当接して、挿入ヘッド本体の内部に収容可能に形成されたプッシャーを有することによって、ホルダー部に保持された、変形したOリングを、挿入ヘッド本体とプッシャーにより、ワークの環状溝に向けて搬送することができる。
【0034】
また、プッシャーが、ホルダーに保持されたOリングを、その形状を維持したままで、プッシャーが受け軸の先端に当接するまで、Oリングをワークの環状溝に向けて送り出すことによって、変形したOリングの形状を維持したまま、プッシャーで、Oリングを、ワークの環状溝の近傍に位置する、受け軸の先端の位置まで搬送することができる。
【0035】
また、挿入ヘッド本体が、プッシャーが受け軸の先端に当接した後、プッシャーをその内部に収容しながら、変形したOリングをワークの環状溝に組み付けるまで、挿入ヘッド本体の先端でOリングを押し込むことによって、Oリングを、ホルダー保持部に保持された状態と同じである変形した形状から、挿入ヘッド本体の先端で変形した部分を押しつつ、変形前の通常のリング状に戻るようにして、ワークの環状溝にOリングを組み付けることができる。即ち、環状溝に向けてOリングを押す役割を、プッシャーの先端から挿入ヘッド本体の先端に切り替えつつ、変形したOリングを元の形状に戻しながら、環状溝にしっかりと嵌め込むことが可能となる。
【0036】
また、ホルダー部貫通孔の軸心方向と略直交する方向の断面から見て、リフター部の形成方向と、プッシャーの形成方向とがなす角度が略90度である場合には、Oリングの円周上において、リフター部に押される2つの部分を結ぶ線分と、プッシャーに押される2つの部分を結ぶ線分とが、略直交する位置関係になる。このことによれば、ホルダー部で保持されたOリングの中の、リフター部で搬送され、ガイド孔部とは反対の方向に突出した2つの部分ができた状態で、Oリングの中の、ガイド孔部の方に残った部分で、最もガイド孔部側に突出した位置を、プッシャー部で、ワークの方に向けて押すことができる。即ち、Oリングの変形の形状を崩すことなく、プッシャーでワークの環状溝に向け、より一層、安定して搬送することが可能となる。
【0037】
また、プッシャーが、変形したOリングに当接する端面が湾曲して形成されると共に、端面をプッシャーが進退動する方向から見た断面における短手方向の長さをC、ホルダー部貫通孔の内径をdh、Oリングの線径をdとした場合、短手方向の長さCが、下記の式(1)で算出される長さに等しい場合には、ホルダー部に保持され、変形した状態のOリングに対して作用するプッシャーのサイズが、搬送に最も適したサイズとなる。
(C=0.7dh−1.7d・・・(1)
即ち、変形したOリングに当接するプッシャーの領域が充分に大きくなり、Oリングをワークの環状溝に向けて搬送する際に、変形したOリングの先端、即ち、最初に環状溝の位置に到達する部分が、環状溝に入りやすくなる。また、変形したOリングの先端における、環状溝に最初に挿入される部分の挿入幅が大きくなり、Oリングをスムーズに、ワークの環状溝に組み付けることができる。
【0038】
また、リフター部が、リフター部のOリングに当接する端面をリフター部が進退動する方向から見た断面における長手方向の長さが、ガイド孔部における径大部から径小部に向かう移動に伴い小さくなる幅調整機構を有する場合には、ガイド孔部におけるOリングの位置の規定と、ホルダー部貫通孔の中でのOリングの搬送を、スムーズに行うことができる。即ち、ガイド孔部の内径の変化や、ホルダー部貫通孔の内径に対して、リフター部のサイズ(幅)を追従させることができる。また、これにより、ガイド孔部及びホルダー部貫通孔において、リフター部で搬送しながら、Oリングを均一な形状に変形させやすくなる。
【0039】
また、受け軸が、環状溝と対応する位置に、その先端に向けて径が小さくなる部分円錐状の案内部を有する場合には、ワークの環状溝に向けて搬送されてきた、変形したOリングの先端、即ち、最初に環状溝の位置に到達する部分が、案内部により環状溝の方に案内され、より一層、変形したOリングの先端が環状溝に入りやすくなる。
【0040】
また、上記の目的を達成するために、本発明のOリング組付け方法は、Oリングを保持した供給ユニットから、該供給ユニットと対向して配置した挿入ヘッドユニットに向けて前記Oリングを供給して、前記挿入ヘッドユニットで同Oリングを保持する供給保持工程と、前記挿入ヘッドユニットで保持した前記Oリングを、前記挿入ヘッドユニットと前記ワークを接続するアダプタ部を介して、前記Oリングの組付け対象となるワークの孔部に形成された環状溝に挿入する挿入工程とを備える、前記ワークの前記環状溝に、前記Oリングを組み付けるOリング組付け方法であって、前記供給保持工程は、前記供給ユニットに保持された前記Oリングを、前記挿入ヘッドユニットにおける前記Oリングを変形した形状で保持可能なホルダー部のホルダー部貫通孔に向けて、前記供給ユニットと前記挿入ヘッドユニットを繋ぐ方向と、略直交する方向の断面における前記Oリングの中心位置を、同断面における前記ホルダー部貫通孔の中心位置に合わせながら、前記供給ユニットのリフター部が、前記挿入ヘッドユニットの内部で、前記Oリングを、その直径方向で略二つ折りに変形させた状態で搬送すると共に、前記ホルダー部貫通孔の所定の位置で、その直径方向で略二つ折りに変形した前記Oリングが、同リフター部と当接した位置を中心に略対称となる形状を維持した状態で保持され、前記挿入工程は、前記挿入ヘッドユニット、前記アダプタ部、前記ワーク、及び、前記ワークの孔部に形成された環状溝の位置で、前記挿入ヘッドユニットから送り出された前記Oリングの位置を規定するワーク受け部が同一直線上に位置した状態で、前記ホルダーに保持された前記Oリングを、その形状を維持したままで、前記ワークの前記環状溝に向けて送り出すように構成されている。
【0041】
ここで、供給保持工程が、供給ユニットに保持されたOリングを、挿入ヘッドユニットにおけるOリングを変形した形状で保持可能なホルダー部のホルダー部貫通孔に向けて、供給ユニットのリフター部が、挿入ヘッドユニットの内部で、Oリングを、その直径方向で略二つ折りに変形させた状態で搬送すると共に、ホルダー部貫通孔の所定の位置で、その直径方向で略二つ折りに変形したOリングが、リフター部と当接した位置を中心に略対称となる形状を維持した状態で保持されることによって、リフター部によりOリングを、その直径方向で略二つ折りに変形した形状にして搬送し、ホルダー部貫通孔の内側で、Oリングが変形しつつも、安定した形状で保持することができる。また、ここでOリングにおける、リフター部と当接した位置を中心に略対称となる形状が、Oリングが変形しつつも、安定した形状となる。こうした、リフター部と当接した位置を中心に略対称となる形状を維持した状態で、Oリングが保持されることで、次の、挿入工程で、Oリングが不均一にゆがんで、好ましくない形状で、ワークに向けて搬送されてしまう現象を抑止できる。また、Oリングをリフター部で変形させながら搬送し、変形した状態で、ホルダー部貫通孔の内周面で保持することから、Oリング自身の寸法のばらつきにも幅広く対応することができる。
【0042】
また、供給保持工程が、供給ユニットに保持されたOリングを、挿入ヘッドユニットにおけるOリングを変形した形状で保持可能なホルダー部のホルダー部貫通孔に向けて、供給ユニットと挿入ヘッドユニットを繋ぐ方向と、略直交する方向の断面におけるOリングの中心位置を、同断面におけるホルダー部貫通孔の中心位置に合わせながら、供給ユニットのリフター部が、挿入ヘッドユニットの内部で、Oリングを、その直径方向で略二つ折りに変形させた状態で搬送することによって、リフター部により搬送されるOリングが、ホルダー部貫通孔の方に向かう移動に伴って、Oリングの中心位置を規定することができる。即ち、Oリングがホルダー部貫通孔の方に向かうにつれて、供給ユニットと挿入ヘッドユニットを繋ぐ方向と、略直交する方向において、Oリングの中心と、ホルダー部貫通孔の中心の位置が合うように、Oリングの位置を決めることができる。このことによれば、例えば、供給ユニットに置かれたOリングの位置にばらつき、または、製造時にOリング自身の寸法にばらつきがある際に、供給ユニットから、リフター部を介して、ホルダー部貫通孔へと搬送する際に位置が規定され、Oリングの中心が決まった位置に位置決めされた状態で、リフター部によりOリングを変形させながら、Oリングを搬送することができる。即ち、供給ユニットでのOリングの位置のばらつきや、Oリング自身の寸法のばらつきを吸収して、ホルダー部への安定した搬送が可能となる。
【0043】
また、挿入工程が、挿入ヘッドユニット、アダプタ部、ワーク、及び、ワークの孔部に形成された環状溝の位置で、挿入ヘッドユニットから送り出されたOリングの位置を規定するワーク受け部が同一直線上に位置した状態で、ホルダーに保持されたOリングを、その形状を維持したままで、ワークの環状溝に向けて送り出すことによって、ホルダー部で保持されたOリングを、ワークの環状溝に向けて移動させ、ワークの環状溝にOリングを組み付けることができる。また、ホルダー部において、安定した形状で変形して保持されたOリングを、その形状のまま、ワークの環状溝に向けて移動させることができる。このことによれば、ワークの環状溝への安定した搬送が可能となる。また、環状溝にOリングを組み付ける際に、Oリングが不均一にゆがんで、好ましくない形状となり、環状溝に取り付けができなかったり、歪な形のままOリングが、環状溝に装着されたりすることを抑止できる。
【0044】
また、ホルダー部貫通孔の内径、アダプタ部の貫通孔の内径、及び、ワークの孔部の内径が、同一の大きさに形成された場合には、挿入行程で、ホルダー部で保持されたOリングをワークの環状溝に向けて搬送する際に、より一層確実に、ホルダー部において、安定した形状で変形して保持されたOリングを、その形状のまま、ワークの環状溝に向けて移動させることができる。即ち、ワークの環状溝への、より一層安定した搬送が可能となる。また、環状溝にOリングを組み付ける際に、Oリングが不均一にゆがんで、好ましくない形状となり、環状溝に取り付けができなかったり、歪な形のままOリングが、環状溝に装着されたりすることを、より一層抑止できる。
【0045】
また、挿入工程では、その直径方向で略二つ折りに変形して保持されたOリングにおける、挿入ヘッドユニットとワークを結ぶ方向に沿って、Oリングのワーク側に撓んだ領域を挿入ヘッドユニットで押して、ワークに向けて移動させる場合には、ホルダー部で保持されたOリングの中の、リフター部で搬送され、ワーク側とは反対の方向に突出した2つの部分ができた状態で、Oリングの中の、ワーク側の方に残った部分で、最もワーク側に突出した位置を、挿入ヘッドユニットで、ワークの方に向けて押すことができる。即ち、Oリングの変形の形状を崩すことなく、挿入ヘッドユニットでワークの環状溝に向け、より一層、安定して搬送することが可能となる。
【0046】
また、上記の目的を達成するために、本発明のOリング組付け機構は、ワークの孔部の内径と同じ内径のアダプタ貫通孔が形成されたアダプタ部を介し、Oリングを、Oリング供給部より前記ワークの前記孔部内に形成された環状溝に装着するOリング組み付け機構であって、前記Oリングを収容可能な空間であり、同Oリングの外径よりも大きな内径を一端、前記ワークの前記孔部の内径を他端とするテーパ部と、前記テーパ部の他端を起点とし、前記ワークの前記孔部の内径と同じ内径のホルダー部貫通孔が内部に形成されたホルダー部と、前記テーパ部を介して、前記Oリングを、前記ホルダー部貫通孔へ挿入するリフター部と、前記アダプタ部を介して、前記Oリングを、前記ホルダー部貫通孔から前記ワークの前記孔部へ挿入する挿入ヘッド部を有し、前記Oリングを前記ホルダー部貫通孔に前記リフター部を用いて挿入した後に、前記挿入ヘッド部を用いて、前記アダプタ部を介し、前記ワークの前記環状溝に前記Oリングを装着することを特徴としている。
【発明の効果】
【0047】
本発明に係るOリング組付け機構は、Oリングを対象物に組み付ける際に、Oリング自身の寸法ばらつきや供給位置のばらつきに影響されにくく、簡易な構造であると共に、Oリングを安定した変形形状にして、精度高く、かつ、再現性、信頼性に優れた高品質な対象物への組み付け処理が可能なものとなっている。
また、本発明に係るOリング組付け方法は、Oリングを対象物に組み付ける際に、Oリング自身の寸法ばらつきや供給位置のばらつきに影響されにくく、簡易な構造であると共に、Oリングを安定した変形形状にして、精度高く、かつ、再現性、信頼性に優れた高品質な対象物への組み付け処理が可能な方法となっている。
また、本発明に係るOリング組付け機構及びOリング組付け方法は、完全に自動化できる省人化製造ラインに適用することが可能なものとなっている。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
[実施の形態]
本発明を適用したOリング組付け機構の一例として、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下に示す内容はあくまで、本発明を適用した構造の一例にすぎず、本発明の実施の形態は以下に示す構造に限定されるものではない。
【0050】
[装置の全体構成]
本発明を適用したOリング組付け機構の一例である、Oリング組付け機構Aは、供給ユニット1と、挿入ヘッドユニット2と、アダプタ3と、ワーク受け部4を備えている(
図1(a)〜
図1(c)参照)。
【0051】
このOリング組付け機構Aは、Oリング5の組付け対象となるワーク6の内部に形成された環状溝60または環状溝61に、Oリング5を組み付ける作業を自動的に行う機構である(
図1(a)及び
図1(b)参照)。
【0052】
なお、以下の説明においては、
図1(a)における中段及び下段の図(正面視の構図)を基準に、供給ユニット1から見た挿入ヘッドユニット2の方を「上または上方」と称し、挿入ヘッドユニット2から見た供給ユニット1を「下または下方」と称し、図中の上下方向を「上下方向またはZ軸方向」と称する。
【0053】
また、
図1(a)における中段及び下段の図(正面視の構図)を基準に、図中の左右方向を「X軸方向」と称し、
図1(b)における中段及び下段の図(側面視の構図)を基準に、図中の左右方向を「Y軸方向」と称する。そのため、
図1(a)の上段の図(平面視の構図)では、図中の左右方向がX軸方向となり、図中の上下方向がY軸方向となる。
【0054】
また、必要に応じて、
図1(a)における中段及び下段の図を基準に、「ホルダー21を正面視した状態」と称し、
図1(b)における中段及び下段の図(側面視の構図)を基準に、「ホルダー21を側面視した状態」と称する場合がある。
【0055】
以下、Oリング組付け機構Aの各構成部の詳細な構造を説明する。
【0056】
[供給ユニット]
供給ユニット1は、後述するOリングパーツフィーダ機器からOリング5が供給され、供給されたOリング5が配置されると共に、挿入ヘッドユニット2に向けてOリング5を供給する部材である。
【0057】
また、供給ユニット1は、本体部10と、ステージ11と、リフター12と、ステージばね13と、リフター軸14を有している(
図1(a)及び
図1(b)参照)。
【0058】
また、本体部10は、供給ユニット1の本体を構成する部材である。また、ステージ11は、Oリングパーツフィーダ機器から供給されたOリング5が配置される部分となる。
【0059】
また、ステージ11は、供給ユニット1の上部が、挿入ヘッドユニット2の下部と対向した状態で、挿入ヘッドユニット2に向けて、Oリングを搬送する部材となる。
【0060】
なお、
図2(a)及び
図2(b)では、供給ユニット1におけるステージ11及びリフター12の上下方向への進退動の状況を示している。
【0061】
また、ステージ11は、リフター12と共に、同一の駆動源(後述するリフターシリンダ140)に接続され、上下方向に沿って進退動可能に構成されている。
【0062】
また、リフター12は、ステージ11によりガイド孔部20に向けて搬送されたOリング5を、ガイド孔部20から更に、Oリング5を変形させながら、挿入ヘッドユニット2におけるホルダー貫通孔22の内周面の所定の位置まで搬送する部材である。
【0063】
即ち、リフター12は、Oリング5をホルダー21に保持させるために、搬送する部材となる。
【0064】
また、リフター12は、ホルダー21にOリング5を保持させる際に、ガイド孔部20及びホルダー貫通孔22の内周面を通過しながら、Oリング5を、ホルダー21を正面視した状態で、半円状かつ左右対称な、安定した変形形状(以下、「正面視で均一な二つ折りの形状」と称する。)に変形させる部材でもある。
【0065】
また、リフター12は、2枚の板状のパネル部材120を、回転軸121を介して、拡縮可能に構成されている(
図1(a)、
図1(b)、
図3(a)及び
図3(b)参照)。なお、
図3(a)及び
図3(b)では、リフターにおける幅の拡縮の動きを示している。
【0066】
図1(a)及び
図3(a)で見ると、X軸方向に沿って、2枚のパネル部材120が重なって、その上部の先端面で、ステージ11に配置されたOリング5を、さらに上部に押せるようになっている。
【0067】
また、この2枚のパネル部材120で構成された上端面を平面視した場合、X軸方向に沿って、その上端面の短手方向があり、Y軸方向に沿って、その上端面の長手方向を有する略矩形状の外縁を有している(
図1(a)の上段の図、
図3(a)及び
図3(b)の中段の図参照)。
【0068】
また、2枚のパネル部材120は、拡縮ばね122を介して、回転軸121を中心に、Y軸方向に沿って、左右方向(外側の方向)に向けて開く向きに付勢されている。
【0069】
即ち、2枚のパネル部材120が、回転軸121を中心に拡縮可能であり、拡縮ばね122で付勢されたことで、後述するガイド孔部20やホルダー貫通孔22を通過する際に、リフター12の先端部は、ガイド孔部20やホルダー貫通孔22の内径の縮小に伴い、Y軸方向に沿って、その板幅を小さくできる。これにより、リフター12を介して、Oリング5をスムーズに上方へ搬送可能となる。
【0070】
また、ステージ11は、ステージばね13を介して、また、リフター12は、後述するリフターシリンダ140(
図11参照)に接続されたリフター軸14に取り付けられ、リフター軸14の上下動に伴い、ステージ11及びリフター12は、上下動可能に構成されている。
【0071】
また、ステージ11の下部には、ステージばね13を配置する空間(符号省略)が設けられている。
【0072】
また、ステージ11が、Oリング5をガイド孔部20に搬送し、リフター12がさらに、ガイド孔部20から上方に向けて、Oリング5を、正面視で均一な二つ折りの形状へと変形させて、リフター12で搬送する際に、ステージばね13の付勢力に抗してリフター軸14が上昇することで、ステージ11は上昇せず、リフター12とOリング5のみを上昇させることが可能となる。
【0073】
ここで、必ずしも、リフター12を構成する2枚のパネル部材120が、拡縮ばね122により付勢された構造となる必要はなく、ガイド孔部20やホルダー貫通孔22の内径の縮小に伴い、リフター12の先端面の板幅が小さくできるように構成されていれば充分である。
【0074】
例えば、
図4(a)及び
図4(b)に示すリフター12aでは、一対の板ばね122aが設けられ、この板ばね122aにより、リフター12aを構成する2枚のパネル部材(符号省略)の先端面の板幅が拡縮可能となっている。このように、リフターの板幅を拡縮させる構造は、適宜設計することができる。
【0075】
[挿入ヘッドユニット]
挿入ヘッドユニット2は、供給ユニット1から供給されたOリング5を保持すると共に、アダプタ3を介して、ワーク5に向けてOリングを搬送し、その環状溝60または環状溝61に、Oリング5の組付けを行う部材である。
【0076】
また、挿入ヘッドユニット2は、ガイド孔部20と、ホルダー21と、プッシャー23と、プッシャーばね24と、挿入ヘッド25と、挿入ヘッドばね26と、ユニット基部27を有している(
図1(a)〜
図1(c)参照)。
【0077】
また、挿入ヘッドユニット2は、後述する搬送ユニットにより、供給ユニット1が配置された位置と、アダプタ3、ワーク6及びワーク受け部4が配置された位置(
図12に示す受け軸シリンダ43が配置された位置)に移動可能に構成されている。
【0078】
また、挿入ヘッドユニット2は、後述する搬送ユニットにより、供給ユニット1、または、ワーク6の上部に配置されたアダプタ3との間で、上下方向に移動可能に構成されている。
【0079】
また、挿入ヘッドユニット2は、アダプタ3を挟んで、挿入ヘッドユニット2とワーク6が繋がった状態で、プッシャー23及び挿入ヘッド25を上下動させる駆動機構(
図12に示すプッシャー用電動シリンダ282と、プッシャーばね24及び挿入ヘッドばね26で構成)を有している。プッシャー23及び挿入ヘッド25の駆動の詳細は後述する。
【0080】
また、ホルダー21は、リフター12から搬送され、正面視で均一な二つ折りの形状へと変形したOリング5を保持する部材である。また、ホルダー21は、挿入ヘッドユニット2の下部側に設けられた筒状の部材であり、その内側にホルダー貫通孔22が形成されている(
図1(a)及び
図1(c)参照)。
【0081】
また、ホルダー貫通孔22の内径は、Oリング5が変形していない状態での、Oリング5の外周縁における直径よりも小さく形成されている。これにより、リフター12で搬送されるOリング5は、ホルダー貫通孔22の内周面に当接して、正面視で均一な二つ折りの形状へと変形することができる。
【0082】
また、
図5に示すように、ホルダー貫通孔22の内径(
図5中の符号dh)は、アダプタ3におけるアダプタ貫通孔30の内径(
図5中の符号da)、及び、ワーク6におけるワーク貫通孔62の内径(
図5中の符号d0)と、同一の大きさに形成されている。
【0083】
即ち、ホルダー貫通孔22、アダプタ貫通孔30及びワーク貫通孔62から構成されたOリング5の搬送経路は、全て同一の内径を有する経路となる。これにより、ホルダー貫通孔22の内周面で保持され、正面視で均一な二つ折りの形状に変形したOリング5を、その形状を維持したままで、挿入ヘッドユニット2により、ワーク6の環状溝60または環状溝61の位置まで、安定して搬送することが可能となる。
【0084】
また、ガイド孔部20は、ステージ11に配置され、挿入ヘッドユニット2の方に搬送されてくるOリング5の位置を規定する(センタリングを行う)部分である。
【0085】
より詳細には、ステージ11の上部にOリング5が配置される際に、X軸方向またはY軸方向において、処理ごとにOリング5が置かれる位置がずれることがあり、ステージ11上でのOリング5の位置のばらつきが生じる。
【0086】
そのため、ガイド孔部20は、ステージ11がOリングを搬送する際に、ステージ11上での配置位置のばらつきや、Oリング自身の寸法のばらつきがあっても、X軸方向及びY軸方向でなす面(ホルダー貫通孔22の軸心と略直交する面)において、搬送されるOリングの中心位置が、ホルダー貫通孔22の中心位置に揃うように、Oリングの位置を調整して、位置決め(センタリング)を行う部分となる。
【0087】
また、ガイド孔部20は、ホルダー21の下部側に形成された、略すり鉢状の孔部であり、ガイド孔部20は、アダプタ3の外形と嵌合可能な形状に形成されている。即ち、ガイド孔部20は、アダプタ3と繋がる部分でもある。
【0088】
また、ガイド孔部20の下部の径大部20aが、ホルダー21の下端に位置した開口部となる。また、ガイド孔部20の上部の径小部20bが、ホルダー貫通孔22との境界部分となる(
図1(c)参照)。
【0089】
また、ガイド孔部20の径大部20aの内径は、Oリング5が変形していない状態での、Oリング5の外周縁における直径よりも大きく形成されている。これにより、ステージ11で搬送されるOリング5を、スムーズにガイド孔部20に入れ、上昇させることができる。なお、径大部20aの内径の大きさは、図示しない搬送手段、または、手動によって、Oリング5をステージ11上に供給する際に生じる、Oリング5の位置ばらつきに対応できる程度の大きさで設定されている。
【0090】
また、ガイド孔部20は、上述したように、略すり鉢状に形成され、径大部20aから径小部20bに向かって、内径が徐々に小さくなっている。
【0091】
そのため、ステージ11で搬送されるOリング5が、ガイド孔部20を通過する際に、ガイド孔部20の途中で、Oリング5の外周面が、ガイド孔部20の内周面に当たり、上述したように、Oリング5は自動的にセンタリングされる。
【0092】
また、ガイド孔部20の内径が小さくなるため、Oリング5を上方へ搬送する途中の地点で、Oリング5がリング状の形状を保てなくなり、Oリング5をリフター12で上昇させることで、正面視で均一な二つ折りの形状へと変形させていくことができる。
【0093】
また、ガイド孔部20の径小部20bの内径は、Oリング5が変形していない状態での、Oリング5の外周縁における直径よりも小さく形成され、かつ、ホルダー貫通孔22の内径と同じ大きさに形成されている。
【0094】
これにより、リフター12で搬送されるOリング5は、径小部20bより上方に進むことで、安定した変形形状である、正面視で均一な二つ折りの形状へと変形され、ホルダー貫通孔22における径小部20bよりやや上方の位置で、変形した状態で保持可能となる。
【0095】
また、プッシャー23は、挿入ヘッドユニット2がOリング5をワーク6の環状溝60または環状溝61まで搬送する際に、ホルダー貫通孔22の内周面で、正面視で均一な二つ折りの形状で変形して保持されたOリング5を、その形状を維持したまま、変形したOリング5の下端の内側に当接して、変形したOリング5の下端を、環状溝60または環状溝61まで押していく部材である。
【0096】
また、プッシャー23は、Y軸方向に略平行な断面から見て、下部先端に曲面を有する略かまぼこ状の部材に形成されている(
図1(b)、
図2(c)、
図2(d)、
図6(b)、
図6(c)、
図9及び
図10参照)。
【0097】
このプッシャー23の下部先端の曲面が、正面視で均一な二つ折りの形状に変形したOリング5のうち、下部側に凹んだ凹部に沿って、その内側から当接する部分となる(
図6(b)、
図6(c)、
図10(b)及び
図10(c)参照)。
【0098】
また、プッシャー23は、ホルダー21の正面側を手前にして、かつ、平面視した状態では、プッシャー23は、X軸方向に沿って、その上端面の長手方向があり、Y軸方向に沿って、その上端面の短手方向を有する略矩形状の外縁を有している(
図1(c)の上段の図参照)。
【0099】
また、プッシャー23の上端面の長手方向は、リフター12における2枚のパネル部材120の上端面の長手方向と、直交する向きとなっている。即ち、平面視した状態では、リフター12の上端面の長手方向と、プッシャー23の上端面の長手方向は、90度ずれた位置関係となっている。
【0100】
この位置関係とすることで、リフター12で、Oリング5を正面視で均一な二つ折りの形状にして、ホルダー21に保持させる共に、その後、正面視で均一な二つ折りの形状を維持したまままで、プッシャー23で、Oリング5のうち、下部側に凹んだ形状部分の凹部を押して、ワーク6に向けて安定して搬送することが可能となる。
【0101】
また、プッシャー23の上端は、プッシャーばね24を介して、挿入ヘッド25の内側の凹部(符号省略)に取り付けられている。このため、プッシャー24は、挿入ヘッド25と一緒に上下動可能に構成されている。
【0102】
また、プッシャー23の下部先端の曲面が、Oリング5の下端の内側に当接してOリング5を搬送し、プッシャー23の下端が、ワーク受け部4の受け軸40の上端面に当接して、挿入ヘッド25がさらに下降すると、プッシャー23の下部は、プッシャーばね24が縮んで、挿入ヘッド25の凹部250に収容されるように構成されている(
図2(c)及び
図2(d)参照)。
【0103】
また、挿入ヘッド25は、プッシャー23を取り付ける部材である共に、挿入ヘッド25の先端251は、プッシャー23の下端が挿入ヘッド25の凹部250に収容された後、変形したOリング5を、ワーク6の環状溝60または61に押し込む部材となる(
図2(d)参照)。
【0104】
また、挿入ヘッド25は、挿入ヘッドばね26を介して、ホルダー21に取り付けられている。そのため、挿入ヘッド25は、通常時は、挿入ヘッドばね26により待機位置に保持されている。
【0105】
また、プッシャー23の先端が受け軸40の上端面に当接して、ユニット基部27が下降することで、挿入ヘッドばね26が縮み、その付勢力に抗して、挿入ヘッド25の先端251がさらに下降することが可能になる。
【0106】
なお、ユニット基部27は、プッシャー用電動シリンダ282を介して下方に押され、下向きへの移動が可能となっている。また、プッシャー23及び挿入ヘッド25の先端251でのOリング5の搬送の詳細については後述する。
【0107】
また、
図6を用いて、プッシャー23の形状について、さらに説明する。上述したように、プッシャー23は、その下部先端の曲面が、変形したOリング5の下端の内側に当接してOリング5をワーク6に向けて搬送していく。
【0108】
ここで、プッシャー23の下部先端の部分における、Y軸方向に沿った幅C(
図6(b)参照)の大きさは、ホルダー21を側面視した状態で、ホルダー貫通孔22の内側で変形したOリング5の、変形した略U字形状の内寸より小さい範囲で、なるべく広い幅となることが好ましい。
【0109】
このプッシャー23の下部先端の部分の幅Cを大きくすることで、変形したOリング5の下部先端を、ワーク6の環状溝61に、よりスムーズに挿入可能となる(
図6(a)参照)。
【0110】
また、プッシャー23の下部先端の部分の幅Cを大きくすることで、プッシャー23の先端に当接したOリング5の下部の変形具合(曲がり方)が変化する。即ち、プッシャー23の幅Cが大きいほど、ホルダー21を側面視した状態で、これと当接したOリング5の下部の曲率半径Rが大きくなる。
【0111】
このことにより、変形したOリング5の下部先端が、ワーク6の環状溝61に接触する挿入幅Tが大きくなり、プッシャーの幅Cが、より小さい場合よりも、小さな挿入力で、変形したOリング5の先端を、環状溝61にスムーズに挿入することができる。
【0112】
さらに、プッシャー23の下部先端の部分の幅Cを大きくし、ホルダー21を側面視した状態で、これと当接したOリング5の下部の曲率半径Rを大きくすることで、変形したOリング5の上端位置の高さHが小さくなる(
図6(c)参照)。なお、
図6(c)には、比較対象として、Oリング5の下部の曲率半径を小さくしたときの図(プッシャーは符号23a、曲率半径は符号r、高さは符号h、Oリング5の挿入幅は符号tで示す)を点線で示している。
【0113】
この結果、ワーク6のように、二段の環状溝60及び環状溝61を有する場合、上段側の環状溝60に、変形したOリング5の上端部分が引っ掛かることを抑止でき、下部側の環状溝61に対して、より安定してOリング5を組み付けることが可能となる(
図6(c)参照)。
【0114】
もし、仮に、変形したOリング5の先端が、後述する受け軸40の上端に到達した状態で、上段側の環状溝60にOリング5が入ってしまうと、プッシャー23で押し込んでも、Oリング5が抜けず、下段側の環状溝61へのOリング5の挿入が不安定となる。
【0115】
ここで、プッシャー23の下部先端の部分の幅Cは、具体的には、次のように設定することができる。即ち、ホルダー貫通孔22の内径を「dh」、Oリング5の線径を「d」とし、かつ、平面視で、Oリング5と、ホルダー貫通孔22の内周が当接した4点の当接箇所(符号50で示す)において、Oリング5の中心を通る線分Yと、Oリング5の中心と各当接箇所50を結ぶ線分とが、45度の角度をなす場合、幅Cは、下記の式(1)で算出された値とすることが好ましい(
図6(b)参照)。
C=0.7dh−1.7d・・・(1)
なお、ここでいうOリングの線径とは、Oリング断面の直径であり、Oリング5の外周縁と、内周縁の間の長さに相当する部分である。
【0116】
上記の場合、変形したOリング5の変形幅Bは、「B≒(dh)sin45°−d(1+sin45°)≒0.7(dh)−1.7d」で求められるため、プッシャー23の下部先端の部分の幅Cを、Oリング5の変形幅Bと同じ長さにする(式(1)で算出する)ことで、プッシャーの幅Aが最も大きな値となる。
【0117】
このように、プッシャー23の下部先端の部分における、Y軸方向に沿った幅Cを大きくすることで、より安定して、プッシャー23で、変形したOリング5を、ワーク6の環状溝61に挿入することができる。
【0118】
[アダプタ]
アダプタ3は、ホルダー21で保持された変形したOリング5を、ワーク6に向けて搬送して、環状溝60または環状溝61にOリング5を組み付ける際に、挿入ヘッドユニット2と、ワーク6を繋いで、ホルダー貫通孔22からワーク貫通孔62への、Oリング5の搬送経路となる部材である。
【0119】
また、アダプタ3は、その内側にアダプタ貫通孔30が形成された筒状の部材である。また、アダプタ3は、上部側に部分円錐状のテーパ部31が形成されている(
図1(c)参照)。
【0120】
また、アダプタ貫通孔30が、Oリング5が通過する搬送経路となる。また、テーパ部31が、ガイド孔部20と嵌合する部分となる。
【0121】
[ワーク受け部]
ワーク受け部4は、プッシャー23及び挿入ヘッド25が搬送するOリング5を受け止め、ワーク6の環状溝61への案内する部材である。
【0122】
また、ワーク受け部4は、ベース部41と、ベース部41の上部に設けられた受け軸40で構成されている(
図1(c)参照)。
【0123】
また、受け軸40は、ワーク6の下部から、ワーク貫通孔62に挿入され、受け軸40の先端が、ワーク6の環状溝61の近傍に位置する長さに形成されている(
図8(b)〜(d)及び
図10(b)〜(d)参照)。
【0124】
ここで、ベース部41と、その受け軸40のサイズは、ワーク6の環状溝61の位置に合わせて形成されている。即ち、環状溝60にOリング5を嵌め込みたい場合には、環状溝60の高さ位置に合わせて形成された下受け部(下受け軸)を用いるものとなる。
【0125】
また、受け軸40の先端の外周縁部には、部分円錐状のテーパ部42が形成されている(
図1(c)参照)。このテーパ部42により、挿入ヘッド25の先端251で押されたOリング5を、環状溝61の方に案内して、Oリング5を嵌め込みやすくなっている。
【0126】
ここで、必ずしも、受け軸40の先端の外周縁部に、部分円錐状のテーパ部42が形成される必要はない。但し、上述したように、挿入ヘッド25の先端251で押されたOリング5を、環状溝61の方に案内して、Oリング5を嵌め込みやすくなる点から、受け軸40の先端の外周縁部に、部分円錐状のテーパ部42が形成されることが好ましい。
【0127】
以上で説明した構造が、本発明を適用したOリング組付け機構の一例であるOリング組付け機構Aの構造である。なお、本発明におけるOリング組付け機構は、各構成部材を備える専用の装置に適用することができる。即ち、Oリングの組付け作業を行う独立した装置にすることができる。
【0128】
また、本発明を適用したOリング組付け機構は、専用の装置とするだけでなく、ワークを含む装置機器等の製造ラインにおいて、製造ラインの一部に組み込むことができる。即ち、製造ラインでワーク、または、ワークを一部に有する装置等を処理するラインにおいて、ライン上で稼働する処理機器の一部として、Oリング組付け機構を構成する各部材等を用いることができる。
【0129】
これにより、ワークを含む装置機器等の製造ラインにおいて、本発明を適用したOリング組付け機構を用いることで、Oリングの供給ユニットへの供給から、Oリングの搬送、ワークの環状溝へのOリングの組付けまでの全工程を自動化して、製造ラインの一部を構築することもできる。
【0130】
続いて、Oリング組付け機構Aを自動生産ラインに適用した場合における、各ユニット、Oリング、アダプタ、ワーク、及び、ワーク受け部に関する搬送機構、または、駆動機構の一例について、
図11及び
図12を参照しながら説明する。
【0131】
図11に示すように、供給ユニット1の近傍には、Oリングパーツフィーダ機器7と、Oリング移載装置8と、供給ユニット位置移動機構9と、リフターシリンダ140が設けられている。
【0132】
また、Oリングパーツフィーダ機器7は、Oリング5の供給源となるボールフィーダ(図示省略)と、ボールフィーダと接続され、供給ユニット1の上端面の近傍まで延びた直進フィーダ70を有している。ボールフィーダと直進フィーダ70は、振動しながらOリング5を直進フィーダ70の先端位置まで搬送する部材である。
【0133】
また、直進フィーダ70には、Oリング5のサイズに応じて、搬送経路を構成する幅調整用プレート71が着脱自在に取り付けられている。即ち、Oリングのサイズに適した板幅の幅調整用プレート71が選択され、直進フィーダ70に取り付けられ、直進フィーダ70の搬送経路をOリングのサイズに合わせている。
【0134】
また、直進フィーダ70の先端位置側には、同先端位置に向けて搬送されてきたOリング5を止めるOリングストッパ72が設けられている。このOリングストッパ72はストッパ用シリンダ73に接続され、直進用フィーダ70と供給ユニット1との間で、上下動可能に構成されている。
【0135】
なお、
図11においては、構造を明確にするため、Oリングストッパ72及びストッパ用シリンダ73の位置を、本来の位置からずらして明記し、図中の点線で、Oリングストッパ72が上下動する位置を示している。
【0136】
また、Oリング移載装置8は、移載シリンダ80と移載用ピン81を有している。移載シリンダ80は、上下方向に移動可能であり、かつ、直進フィーダ70の先端位置と、供給ユニット1のステージ11の略中心位置を繋ぐ方向(Y軸方向)に移動可能に構成されている。
【0137】
また、移載シリンダ80の移動に伴い、移載用ピン81は、直進フィーダ70の先端位置まで搬送され、Oリングストッパ72で止められたOリング5の内側に、その先端が挿入可能に構成されている(上下方向の移動)。
【0138】
また、移載用ピン81は、その先端をOリング5の内側に入れた状態で、Oリング5を供給ユニット1のステージ11上の略中心の位置まで搬送可能に構成されている(Y軸方向の移動)。
【0139】
また、供給ユニット位置移動機構9は、供給ユニット1に接続され、直進フィーダ71に対する供給ユニット1の位置を補正するための位置移動機構である。供給ユニット1の位置は、対象となるOリングのサイズにより位置が補正される。
【0140】
また、供給ユニット1のリフター軸14の下部には、リフター軸14を上下動させるリフターシリンダ140が設けられている。
【0141】
このように、Oリングパーツフィーダ機器7、Oリング移載装置8、供給ユニット位置移動機構9、リフターシリンダ140を介して、供給ユニット1のステージ11上にOリング5が搬送されるものとなる。
【0142】
次に、挿入ヘッドユニット2を移動させる搬送ユニットについて詳細を説明する。この搬送ユニットは、
図12に示すように、ヘッドユニット搬送用電動シリンダ280と、ヘッドユニット上下用シリンダ281と、プッシャー用電動シリンダ282を有している。
【0143】
ここで、ヘッドユニット搬送用電動シリンダ280は、挿入ヘッドユニット2を水平方向に移動させる機構であり、挿入ヘッドユニット2を、供給ユニット1の上方と、後述する受け軸用シリンダ43の上方との間で移動させる部材である。
【0144】
また、ヘッドユニット上下用シリンダ281は、挿入ヘッドユニット2を上下方向に移動させる機構であり、挿入ヘッドユニット2を、供給ユニット1に対して進退動させ、かつ、ワーク6の上部に取り付けられたアダプタ3に対して進退動させる部材である。
【0145】
また、プッシャー用電動シリンダ282は、プッシャー23及び挿入ヘッド25を下方に押して下向きに移動させる機構である。即ち、プッシャー用電動シリンダ282は、プッシャーばね24や、挿入ヘッドばね26の付勢力に抗して、プッシャー23や挿入ヘッド25を下方に移動させることできる部材である。また、プッシャー用電動シリンダ282は、過負荷を検知する検知機能を有している。
【0146】
また、
図12に示すように、ワーク受け部4は、受け軸用シリンダ43の上部に配置され、受け軸用シリンダ43を介して上下動可能に構成されている。
【0147】
また、
図12に示すように、ワーク6は、孔部(図示省略)が形成された搬送プレート63にセットされ、この搬送プレート63が、回転機構に接続されたロータリーテーブル64に取り付けられている。
【0148】
また、ロータリーテーブル64は、ワーク6をセットした搬送プレート63を搬送し、受け軸用シリンダ43の上方にワーク6が位置するように移動させる部材である。
【0149】
また、アダプタ3は、アダプタ設置用シリンダ32(
図12参照)を介して、ワーク6の上方に搬送可能に構成されている。また、アダプタ設置用シリンダ32は、受け軸用シリンダ43の上方に位置した、搬送プレート63の上方に移動し、搬送プレート63と部分的に重なるように構成されている。
【0150】
なお、
図12においては、アダプタ3、ワーク6及びワーク受け部4の鉛直方向の位置関係が分かりやすい構図としており、アダプタ3とアダプタ設置用シリンダ32を分離して記載している。実際の装置構成では、アダプタ設置用シリンダ32の上部にアダプタ3が配置され、搬送プレート63にセットされたワーク6の上方にアダプタ3が搬送されるものとなる。
【0151】
以上のような構成から、受け軸用シリンダ43の上方に、直線状に、アダプタ3、ワーク6及びワーク受け部4が搬送され、受け軸用シリンダ43が上昇することで、ワーク6及びワーク受け部4を一体化させることができる。
【0152】
続いて、本発明を適用したOリング組付け方法の一例として、上述したOリング組付け機構Aを用いた具体的なOリングの組付けの流れを説明する。なお、以下で説明する内容は、Oリング組付け機構Aを自動生産ラインに適用した場合での流れの一例である。下記の内容はあくまで一例であり、本発明を適用したOリング組付け方法は、適宜変更することが可能である。
【0153】
また、以下の説明では、
図7及び
図8の中段及び下段の図が、ホルダー21を正面視した状態での構図であり、
図9及び
図10の中段及び下段の図が、ホルダー21を側面視した状態での構図である。また、
図7〜
図10の上段の図は、リフター12またはプッシャー23を平面視した図である。
【0154】
まず、供給ユニット1から挿入ヘッドユニット2に向けてOリング5を搬送する供給保持工程を説明する。供給保持工程では、まず、ボールフィーダと直進フィーダ70で構成されるOリングパーツフィーダ機器7により、直進フィーダ70の先端位置に向けて、Oリング5が搬送される(
図11参照)。
【0155】
また、直進用フィーダ70の先端位置と、供給ユニット1の間から、Oリングストッパ72がストッパ用シリンダ73を介して上昇し、Oリング5が、直進用フィーダ70の先端位置で止められる(
図11参照)。
【0156】
次に、Oリングストッパ72が下降して、移載シリンダ80と移載用ピン81が、直進用フィーダ70の先端位置にあるOリング5の位置に移動して、移載用ピン81が下降し、移載用ピン81の先端がOリング5の内側に挿入される。
【0157】
そして、Oリング5の内側に移載用ピン81の先端が挿入された状態で、移載シリンダ80と移載用ピン81が、直進用フィーダ70の先端位置の隣に配置された供給ユニット1の上面側のステージ11に向かって移動する。
【0158】
ここでは、移載用ピン81の先端がOリング5を引っ掛けた状態で、Oリング5が、供給ユニット1のステージ11の中央に向かって移動していく。この移載シリンダ80と移載用ピン81により、1つずつ供給されるOリング5が、供給ユニット1のステージ11上に定置される(
図7(a)及び
図9(a)参照)。
【0159】
また、供給保持工程では、挿入ヘッドユニット2が、供給ユニット2の上部に位置するように、ヘッドユニット搬送用電動シリンダ280(
図12参照)が挿入ヘッドユニット2を移動させている。
【0160】
次に、ヘッドユニット上下用シリンダ281(
図12参照)を介して、挿入ヘッドユニット2を降下させ(
図7(b)及び
図9(b)に示す矢印の方向)、供給ユニット1の上端(本体部10の上端)と、挿入ヘッドユニット2の下端(ホルダー21の下端)を当接させる(
図7(b)及び
図9(b)参照)。
【0161】
この状態となることで、挿入ヘッドユニット2におけるガイド孔部20の内側に、ステージ11上に配置されたOリング5が収容される。
【0162】
続いて、リフターシリンダ140を介して(
図11参照)、供給ユニット1のリフター軸14を上昇させて(
図7(c)及び
図9(c)に示す矢印の方向)、ステージ11を上方に移動させ、ガイド孔部20の内周に、Oリング5の外周縁を当てながら、Oリング5が上昇する移動に伴い、Oリング5のセンタリングを行う(
図7(c)及び
図9(c)参照)。
【0163】
即ち、ホルダー21の内部において、X軸方向及びY軸方向でなす面(ホルダー貫通孔22の軸心と略直交する面)において、搬送されるOリング5の中心位置が、ホルダー貫通孔22の中心位置に揃うように、Oリングの位置を調整する。
【0164】
続いて、ステージ11が上昇しなくなる位置から、さらに、ステージばね13の付勢力に抗して、リフターシリンダ140を介してリフター軸14を上昇させることで(
図7(d)及び
図9(d)に示す矢印の方向)、リフター12とOリング5のみが上昇していく(
図7(d)及び
図9(d)参照)。
【0165】
ここで、Oリング5は、ガイド孔部20でセンタリングされた状態で、X軸方向における略中央の部分が、リフター12の上端面で上方に押され、中央部分が盛り上がるように、正面視で均一な二つ折りの形状へと変形していく(
図7(d)及び
図9(d)参照)。
【0166】
また、Oリング5が、正面視で均一な二つ折りの形状へと変形しながら、リフター12で上方に搬送され、ホルダー貫通孔22に押し込まれていく。また、Oリング5の下部側は、ホルダー貫通孔22の内周面と当接し、Oリング5は、安定した変形形状となる。
【0167】
ここで、Oリング5が、正面視で均一な二つ折りの形状となると、ホルダー貫通孔22を平面視した状態では、変形したOリング5は、ホルダー貫通孔22の内周面に対して4点(符号50)で当接する(
図7(d)の上段の図参照)。この4点の当接箇所(符号50)は、平面視した状態で、左右対称に位置し、かつ、変形したOリング5の中心点を基準に、それぞれの当接箇所(符号50)が中心から均等な距離に位置するものとなる。
【0168】
このように、Oリング5が、正面視で均一な二つ折りの形状となり、安定した変形形状で、ホルダー21に保持されることで、次工程である、ワーク6に向けてOリング5を移動させる挿入工程で、Oリング5が不均一にゆがんで、好ましくない形状で、ワーク6に向けて搬送されてしまう現象を抑止できる。
【0169】
また、リフター12が、ガイド孔部20からホルダー貫通孔22のOリング5を保持する位置に移動するまでの間には、ガイド孔部20及びホルダー貫通孔22の内径寸法の縮小に追従して、リフター12における2枚のパネル部材120が、回転軸121を中心に縮小する(
図3(a)、
図3(b)、
図9(c)及び
図9(d)参照)。
【0170】
即ち、リフター12の先端部のY軸方向における板幅が小さくなっていく。これにより、リフター12は、ガイド孔部20及びホルダー貫通孔22の内周に引っ掛かって、上方への移動が妨げられず、Oリング5をスムーズに上方へ搬送することができる。
【0171】
ここまでの流れで、供給ユニット1から挿入ヘッドユニット2に向けてOリング5を搬送して、挿入ヘッドユニット2に、安定した変形形状で、Oリング5を保持させることができる。
【0172】
次に、挿入ヘッドユニット2からワーク6に向けてOリング5を搬送し、ワーク6の環状溝61にOリング5を組み付ける挿入行程を説明する。挿入工程では、ヘッドユニット搬送用電動シリンダ280を介して、挿入ヘッドユニット2を移動させ、挿入ヘッドユニット2を、受け軸シリンダ43の上方に位置させる(
図12参照)。
【0173】
また、搬送プレート63にセットされたワーク6が、ロータリーテーブル64を介して、受け軸シリンダ43の上方に搬送される。また、アダプタ設置用シリンダ32を介して、アダプタ3が、受け軸シリンダ43の上方に移動したワーク6の上方に搬送される(
図12参照)。
【0174】
また、挿入ヘッドユニット2は、上下方向に沿って、ワーク受け部4、ワーク6及びアダプタ3に対して、直線状に配置された状態となる(
図8(a)及び
図10(a)参照)。
【0175】
また、受け軸シリンダ43の上部に配置されたワーク受け部4が、受け軸シリンダ43により上昇して、その受け軸40がワーク6のワーク貫通孔62に下方から挿入され、ワーク受け部4とワーク6が一体化する。
【0176】
また、ワーク受け部4の受け軸40の上面は、Oリング5を挿入する環状溝61の位置付近に配置される(
図8(b)及び
図10(b)参照)。
【0177】
そして、ヘッドユニット上下用シリンダ281を介して(
図12参照)、挿入ヘッドユニット2を下降させ、挿入ヘッドユニット2の下部と、ワーク6の上部との間に、アダプタ3を挟んで、挿入ヘッドユニット2をワーク6の上部に設置する(
図8(b)及び
図10(b)参照)。
【0178】
続いて、プッシャー用電動シリンダ282を介して(
図12参照)、挿入ヘッドユニット2のユニット基部27を下降させ、挿入ヘッド25及びプッシャー23を下降させる(
図8(b)及び
図10(b)に示す下向き矢印の方向)。
【0179】
この際、プッシャー23の下部先端が、変形したOリング5の下部に内側から当接して、プッシャー23でOリング5を下方に搬送する(
図8(b)及び
図10(b)参照)。また、Oリング5は、正面視で均一な二つ折りの形状(側面視では、下部が凹んだ略U字の形状)を維持したまま、プッシャー23で安定して搬送することができる。
【0180】
さらに、挿入ヘッド25のホルダー貫通孔22の中で、Oリング5を二つ折りの形状(側面視では、下部が凹んだ略U字の形状)にした後、プッシャー23でワーク6の方向に搬送する前に、Oリング5に対して、リフター12からも、プッシャー23からも力がかからない時間を設けたことで、リフター12で搬送された際に、不均一な応力がかかり、Oリング5が、不均一な二つ折りの形状になった場合でも、Oリング5自身が有する復元力により、均一な状態(均一な二つ折りの形状)とすることができる。
【0181】
また、プッシャー23の上端面の長手方向が、リフター12における2枚のパネル部材120の上端面の長手方向と、90度ずれた位置関係となっているため、Oリング5を正面視で均一な二つ折りの形状に維持したまま、プッシャー23で、Oリング5をワーク6に向けて安定して搬送することが可能となる。
【0182】
また、ホルダー貫通孔22、アダプタ貫通孔30及びワーク貫通孔62から構成されたOリング5の搬送経路が、全て同一の内径を有するように形成されているため、このことによっても、Oリング5を正面視で均一な二つ折りの形状に維持したまま、プッシャー23で、Oリング5をワーク6に向けて安定して搬送することが可能となる。
【0183】
さらに、プッシャー用電動シリンダ282を介して、挿入ヘッド25及びプッシャー23を下降させると、変形したOリング5は、アダプタ貫通孔30を通過して、プッシャー23の下端が、受け軸40の上端面に当接する(
図8(c)及び
図10(c)参照)。
【0184】
また、この際、プッシャー23の下部先端が、変形したOリング5の下部先端を、ワーク6の環状溝61に挿入していく。
【0185】
そして、プッシャー用電動シリンダ282を介して、挿入ヘッド25をさらに下降させると、プッシャーばね24が縮んで、挿入ヘッド25の凹部(符号省略)に、プッシャー23の下部が収容される(
図8(d)及び
図10(d)参照)。これにより、Oリング5を搬送する部材が、プッシャー23から、挿入ヘッド25の先端251に切り替わる。
【0186】
続いて、挿入ヘッド25の先端251が、変形したOリング5の上端部に当接して、この先端251が、変形したOリング5の上端部を、ワーク6の環状溝61に押し込んでいく(
図8(d)及び
図10(d)参照)。
【0187】
この挿入ヘッド25の先端251による、変形したOリング5の環状溝61への挿入が完了すると、ワーク6の環状溝61へのOリング5の組付けが完了する((
図8(d)及び
図10(d)参照)。
【0188】
以上の流れで、本発明を適用したOリング組付け方法により、ワーク6の環状溝61にOリング5を組み付けることができる。なお、本発明におけるOリング組付け方法は、上述したOリング組付け機構の各構成部材を備える専用の装置を用いた、ワークへのOリングの組付けの作業に適用することができる。
【0189】
また、本発明を適用したOリング組付け方法は、専用の装置を用いるだけでなく、ワークを含む装置機器等の製造ラインにおいて、ワーク、または、ワークを一部に有する装置等を処理するラインの工程の一部に組み込むことができる。
【0190】
これにより、ワークを含む装置機器等の製造ラインにおいて、本発明を適用したOリング組付け方法を用いることで、Oリングの供給ユニットへの供給から、Oリングの搬送、ワークの環状溝へのOリングの組付けまでの全工程を自動化して、製造ラインの一部の工程を担うこともできる。
【0191】
以上のように、本発明を適用したOリング組付け機構、または、Oリング組付け方法では、供給ユニットから挿入ヘッドユニットにOリングを供給する際に、Oリングを安定した変形形状にしながら、挿入ヘッドユニットに保持させることができるため、繰り返し精度高く、挿入ヘッドユニットにOリングを保持させることができる。
【0192】
また、次のワークへのOリングの挿入の際も、安定して、Oリングを搬送し、環状溝に精度高く、Oリングを嵌め込むことができる。
【0193】
また、供給ユニットから挿入ヘッドユニットにOリングを移動させる際に、供給ユニット上でのOリングの配置位置のばらつきや、Oリング自身の寸法のばらつきがあっても、Oリングをセンタリングして、挿入ヘッドユニットに向けて安定して搬送することができる。
【0194】
また、リフターが、その上端面における板幅の拡縮機構を有することで、ガイド孔部やホルダー貫通孔での内径の縮小に追従して、Oリングをスムーズに搬送することができる。
【0195】
また、ホルダー貫通孔と、アダプタ貫通孔及びワークの貫通孔のそれぞれの内径が、同一の内径に形成されたことで、安定した変形形状となったOリングを、その形状を維持したまま、ワークの環状溝まで安定して搬送することができる。
【0196】
さらに、挿入ヘッドのホルダー貫通孔の中で、Oリングに、リフターからもプッシャーからも力がかからない、Oリング自身が有する復元力により、均一な状態となることができる時間を設けたことで、安定した変形形状となったOリングを、その形状を維持したまま、ワークの環状溝まで安定して搬送することができる。この結果、ワークの環状溝にOリング5を均一に装着することができる。
【0197】
このように、Oリングの供給、保持、ワークへの挿入の各作業で、繰り返し精度が高く、高い信頼性能を持つOリング組付け機構を構築することができる。
【0198】
また、Oリングの供給、保持、ワークへの挿入は、作業完了までの工数が少なく、生産性に優れたワークへのOリングの組付け処理を実現することができる。
【0199】
また、処理に関与する構成部材は、簡易な構造で、かつ、部材の数も少ないため、低コストで、専用の装置または製造ラインの工程を構築することができる。
【0200】
さらに、Oリングの供給、保持、ワークへの挿入までの全工程を連続的に行うことができ、一連の作業を自動化することができる。
【0201】
また、本発明を適用した、高品質、高信頼性に優れたOリング組付け機構、及び、Oリング組付け方法では、製品の歩留まり(良品率)を向上させることができ、その結果、製品の製造コストを低減できるという効果がある。
【0202】
以上のように、本発明に係るOリング組付け機構は、Oリングを対象物に組み付ける際に、Oリング自身の寸法ばらつきや供給位置のばらつきに影響されにくく、簡易な構造であると共に、Oリングを安定した変形形状にして、精度高く、かつ、再現性、信頼性に優れた高品質な対象物への組み付け処理が可能なものとなっている。
また、本発明に係るOリング組付け方法は、Oリングを対象物に組み付ける際に、Oリング自身の寸法ばらつきや供給位置のばらつきに影響されにくく、簡易な構造であると共に、Oリングを安定した変形形状にして、精度高く、かつ、再現性、信頼性に優れた高品質な対象物への組み付け処理が可能な方法となっている。
また、本発明に係るOリング組付け機構及びOリング組付け方法は、完全に自動化できる省人化製造ラインに適用することが可能なものとなっている。
【0203】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【課題】Oリングを対象物に組み付ける際に、Oリング自身の寸法のばらつきや、供給位置のばらつきに影響されにくく、簡易な構造であると共に、Oリングを安定した変形形状にして、精度高く、かつ、再現性に優れた対象物への組み付け処理が可能なOリング組付け機構及びOリング組付け方法を提供する。
【解決手段】本発明を適用したOリング組付け機構の一例である、Oリング組付け機構Aは、供給ユニット1と、挿入ヘッドユニット2と、アダプタ3と、ワーク受け部4を備えている。Oリング組付け機構Aは、Oリング5の組付け対象となるワーク6の内部に形成された環状溝60または環状溝61に、Oリング5を組み付ける作業を自動的に行う。