(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記電子機器が正常に起動できないと判定された場合、前記電子機器の起動前に、前記電池セルの放電終止電圧を無効とするか、又は、前記放電終止電圧の設定値を変更する変更部をさらに備える、
請求項1又は2に記載のバッテリ制御システム。
【背景技術】
【0002】
近年、ノート型コンピュータ等の電子機器には、スマートバッテリ規格に準拠したバッテリパックが採用されている。このようなバッテリパックは、複数の電池セルを用いた組電池で構成される。電池セルは、リチウムイオン電池やニッケル水素電池が一般的である。また、バッテリパック内には電池セルの容量、電圧、電流、温度等を管理するための電池残量計ICが組み込まれている。
【0003】
バッテリパックを構成する電池セルは、0℃以下の低温環境でインピーダンスが高く、電圧降下が大きい。このため、バッテリパックを0℃以下で使用すると、電圧降下によりバッテリの動作時間が短くなったり、システムのシャットダウンが発生する虞がある。従って、このようなバッテリパックを用いた一般的なノート型コンピュータの使用温度は0℃からとなっているものが多い。
【0004】
産業向けのノート型コンピュータについては、0℃以下の低温環境での使用を要求される製品もある。0℃以下での起動が可能であるノート型コンピュータは、低温環境での特性が良好な専用の電池セルを採用することによりシャットダウンのリスクを最小限にしている。
【0005】
一般的に、電子機器、特に、ハードディスクドライブを備えるノート型コンピュータは起動時の消費電力が大きい。装置の起動時はバッテリが最も冷えてセル温度が低い状態であるため、起動時に大きな電力が消費されると大きな電圧降下が発生することになる。
【0006】
バッテリパックが新品のときには電圧降下を原因とする問題は比較的発生しない。しかし、バッテリパックを長期間使用し、特性が劣化した場合には、起動時の電圧降下により、バッテリの使用時間が短くなったり、シャットダウンが発生するという問題がある
【0007】
そこで、装置の特許文献1では、低温環境時の装置の起動の際の電圧降下を抑制する技術が開示されている。特許文献1では、ノート型コンピュータの起動時のスマートバッテリの温度が特定の温度未満であるとき、電池セルの放電に伴う単位時間当たりの電圧降下量が閾値以下となるたびに、定電力制御回路を構成するトランジスタを順にオンすることで、メインボードに供給される電流を段階的に増加させている。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他の回線で構成することができる。また、本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。従って、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
【0019】
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-Transitory computer Readable Medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage Medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(Transitory computer Readable Medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0020】
実施の形態は、電子機器に内蔵されるバッテリの制御技術に関する。電子機器には、複数の電池セルを備えるバッテリから電力が供給される。以下の説明では、電池セルとして、リチウムイオン電池セルを用いた例について説明する。
図8には、一般的なリチウムイオン電池の放電特性が示されている。
図8において、Aは25℃、Bは0℃、Cは−10℃、Dは−20℃で、1C放電した時の放電カーブである。これらの放電カーブから、0℃以下の温度で電子機器を使用する場合、放電容量が減少するだけでなく、放電開始直後に電圧降下が発生することがわかる。このような低温環境においては、放電容量、放電電圧ともに著しく低下する。
【0021】
そこで、実施の形態は、低温環境における放電電圧の低下を補償するために、以下の構成を備える。
図1に示すように、実施の形態に係るバッテリ制御システム100は、電子機器の起動時におけるバッテリ105のセル温度を検出する温度検出部101と、セル温度を含む、バッテリ105の情報を取得する情報取得部102と、バッテリ105の情報に基づき、電子機器が正常に起動できるかを判定する判定部103と、電子機器が正常に起動できないと判定された場合、電子機器の起動前に、複数の電池セルの接続状態を変更する制御部104とを備える。これにより、低温環境時における放電電圧を補償し、電子機器側の電源回路の動作を安定化させることが可能となる。
以下、実施の形態の具体的な例について、図面を参照して説明する。
【0022】
図2は、実施の形態に係るバッテリ制御システム100の構成例を示す図である。
図2に示すバッテリ制御システム100は、電子機器の一例としてノート型コンピュータ10(コンピュータ装置)を採用している。ノート型コンピュータ10には、バッテリパック1(バッテリ装置)が着脱自在に取り付けられる。バッテリパック1は、SBS-IF(Smart Battery System Implementers Forum)によって仕様が策定されたスマートバッテリ規格に準拠したバッテリパックである。ノート型コンピュータ10は、バッテリパック1から電力の供給を受けて動作する。なお、ここでは図示していないが、ノート型コンピュータ10は外部電源用端子を介してAC(alternating current)アダプタと接続され、商用電源から電力を供給することも可能である。
【0023】
ノート型コンピュータ10は、マザーボード11、バッテリチャージャIC12、電源部13、組込コントローラ(Embedded Controller)14、記憶部15を備えている。マザーボード11には、コンピュータを構成する図示しない主要回路部品が搭載されている。バッテリチャージャIC12、電源部13、組込コントローラ14、記憶部15は、マザーボード11への電力の供給を制御するために利用される。
【0024】
バッテリパック1は、バッテリ2、保護回路3、電池残量計IC(integrated circuit)4、制御部5、サーミスタ6を備えている。バッテリ2は、電源ラインを介してノート型コンピュータ10内のバッテリチャージャIC12に接続されている。バッテリチャージャIC12は、バッテリ2からの電力を、電源部13を介してマザーボード11へ供給する。また、バッテリチャージャIC12は、必要時にはバッテリ2の充電を行う。
【0025】
組込コントローラ14と、電池残量計IC4、バッテリチャージャIC12との間は、デバイス間の汎用コミュニケーションバスであるSMBus(System Management Bus)により接続されている。組込コントローラ14及びバッテリチャージャIC12は、SMBusを介して、後述する電池残量計IC4からバッテリ2の情報を読み取ることが可能である。なお、バッテリチャージャIC12や組込コントローラ14は、ボタン電池等の補助電源(不図示)により常に動作することができる。バッテリパック1とノート型コンピュータ10との間で情報を交換することで、バッテリの監視が行われる。
【0026】
組込コントローラ14とマザーボード11との間は、LPC(low pin count)121で接続されている。また、組込コントローラ14には、Flash ROM等の電源OFF時でも記憶を保持できる記憶部15が接続されている。記憶部15は、ファームウェアや各種データ等を記憶する。
【0027】
図3に示すように、バッテリ2は、複数の電池セル20と、スイッチ21〜24を備えている。スイッチ21〜24は、電池セル20の接続状態を変更する。各電池セル20の端子電圧は、保護回路3に個別に入力される。保護回路3は、各電池セル20の端子電圧が規定の電圧値を超えないように監視する。
【0028】
電池残量計IC4は、バッテリ2の劣化度、容量、電圧、電流、温度等の情報を測定、監視する。また、電池残量計IC4は、保護回路3との間で必要な情報を交換する。また、電池残量計IC4は、バッテリ2の温度を検出するサーミスタ6と接続されている。サーミスタ6は、ノート型コンピュータ10の起動時におけるバッテリ2のセル温度を検出する機能を果たす。すなわち、サーミスタ6は、
図1の温度検出部101に相当する。
【0029】
組込コントローラ14は、電池残量計IC4からセル温度を含む、バッテリ2の情報を取得する。そして、組込コントローラ14は、取得したバッテリ2の情報に基づき、ノート型コンピュータ10が正常に起動できるかを判定する。すなわち、組込コントローラ14は、
図1の情報取得部102、判定部103に相当する。組込コントローラ14による判定結果は、電池残量計IC4に送信される。
【0030】
制御部5は、バッテリ2と電池残量計IC4とに接続されている。制御部5は、組込コントローラ14によりノート型コンピュータ10が正常に起動できないと判定された場合に、ノート型コンピュータ10の起動前に、スイッチ21〜24を制御して電池セル20の接続状態を変更する。
【0031】
図3に示す例では、バッテリ2には、8本の電池セル20が設けられている。バッテリ2の接続状態には、通常動作モードと低温動作モードと通常動作モードとがある。通常動作モードと低温動作モードは、バッテリ2の情報に基づく判定結果に応じて切り替えられる。
【0032】
通常動作モードでは、スイッチ22、23、24がオンとなり、スイッチ21がオフとなる。これにより、直列に4本接続した電池セル20が2系統、並列に接続される接続状態となる。この接続状態は、4直2並と呼ばれる。低温動作モードでは、スイッチ21、24がオンとなり、スイッチ22、23がオフとなる。これにより、8本の電池セル20が直列に接続される。この接続状態は、8直と呼ばれる。すなわち、低温動作モードでは、ノート型コンピュータ10に通常動作モードの電圧よりも高い電圧が供給される。
【0033】
組込コントローラ14は、セル温度と劣化度とに基づき、ノート型コンピュータ10が正常に起動できるかを判定することができる。
図4は、ノート型コンピュータ10機器が正常に起動できるかを判定するための判定テーブルの一例を示す図である。この判定テーブルでは、セル温度と劣化度と、その状態で、ノート型コンピュータ10が正常に起動できるかが対応付けて保存されている。
【0034】
図4に示す判定テーブルでは、セル温度と劣化度の2つの情報における、ノート型コンピュータ10の起動可否(○:正常に起動可、×:正常に起動不可)が示されている。この判定テーブルは、予め、記憶部15に格納される。制御部5は、ノート型コンピュータ10の起動前に、
図4に示す判定テーブルを参照し、ノート型コンピュータ10が正常に起動できるかを判定する。
【0035】
ノート型コンピュータ10が正常に起動できないと判定された場合、制御部5は、ノート型コンピュータ10に通常時よりも高い電圧が供給されるように、電池セル20の接続状態を切り替える。このように、低温環境においてバッテリパック1を使用してノート型コンピュータ10を起動する場合、通常よりも高い電圧をノート型コンピュータ10側に供給することができる。これにより、突入電流による電圧変動が発生した場合でも電圧低下の発生を防止することができ、ノート型コンピュータ10側の電源回路を安定的に動作させることが可能となる。
【0036】
ところで、リチウムイオン電池セルの公称電圧は1セルあたり約3.7Vであり、システムをシャットダウンさせるためのバッテリセル放電終止電圧は一般的に3.0V程度に設定される。しかしながら、
図8において、−20℃の場合の放電カーブDを参照すると、放電開始直後に3.0Vを下回ってしまう場合もあり、ノート型コンピュータ10の起動直後にシャットダウンが発生する虞がある。そこで、実施の形態では、電池セル20の接続状態を変更するだけでなく、電池セル20の放電終止電圧も制御する。
【0037】
図5は、放電終止電圧を変更する例を説明する図である。上述の通り、電池残量計IC4は、電池セル20の劣化度、セル電圧、セル温度などを測定している。これらのデータは、組込コントローラ14によって読み取られる。通常、電池残量計IC4は、組込コントローラ14から設定された放電終止電圧に基づき、電池セル20のセル電圧を監視する。電池残量計IC4は、電池セル20のセル電圧が放電終止電圧を下回った場合は、組込コントローラ14に放電終止アラームを通知する。組込コントローラ14は、放電終止アラームに応じてシステムのシャットダウン処理を行う。
【0038】
また、組込コントローラ14は、電池残量計IC4と通信して、放電終止電圧の電圧値を電池残量計IC4に設定することができる。実施の形態では、上述の通り、組込コントローラ14は、電池残量計IC4からバッテリ2の劣化度、セル温度の情報を読み取り、ノート型コンピュータ10が正常な起動ができるかを判定している。組込コントローラ14は、ノート型コンピュータ10の正常な起動が不可能であると判定した場合、放電終止電圧を一時的に無効とするか、又は、放電終止電圧が通常時よりも低くなるように、設定値を変更する。すなわち、組込コントローラ14は、変更部に相当する。これにより、低温環境時に、セル温度と劣化度の情報から、一時的に放電終止電圧を変更することにより、起動時の予期せぬシャットダンのリスクを低減することができる。
【0039】
次に、
図6を参照して、実施の形態に係るバッテリ制御方法について説明する。
図6は、実施の形態に係るバッテリ制御方法を説明するフロー図である。
図6に示すように、まず、ノート型コンピュータ10機器の電源がオンされると(ステップS1)、組込コントローラ14は、電池残量計IC4からセル温度と劣化度とを電池残量計IC4から取得する(ステップS2、S3)。そして、組込コントローラ14は、
図4に示す判定テーブルを記憶部15から読み出す(ステップS4)。
【0040】
その後、組込コントローラ14は、判定テーブルを用い、取得したバッテリ2の情報に基づいて、ノート型コンピュータ10が正常に起動できるかを判定する(ステップS5)。ノート型コンピュータ10が正常に起動できる場合(ステップS5、YES)、バッテリパック1は通常動作モードとなる(ステップS6)。通常動作モードでは、電池セル20が4直2並に接続される。
【0041】
一方、ノート型コンピュータ10が正常に起動できない場合(ステップS5、NO)、バッテリパック1は低温動作モードとなる(ステップS7)。上述の通り、実施の形態では低温動作モードにおいて、電池セル20の接続状態を変更するだけでなく、電池セル20の放電終止電圧も制御する。従って、ステップS7では、まず、放電終止電圧を一時的に無効とするか、又は、放電終止電圧が通常時よりも低くなるように、放電終止電圧の設定が行われる(ステップS71)。そして、電池セル20の接続状態が変更される(ステップS72)。低温動作モードでは、電池セル20が8直に接続される。
【0042】
以上説明したように、実施の形態によれば、低温環境における放電電圧の低下を補償し、突入電流による電圧変動が発生した場合でも電子機器側の電源回路の動作を安定化させることが可能となる。また、一時的に放電終止電圧を変更することにより、起動時の予期せぬシャットダンのリスクを低減することができる。さらに、バッテリの充電時には、電池セルの接続を通常の接続状態に戻すことで、汎用的なACアダプタを使用することができ、特別なACアダプタを準備する必要がない。
【0043】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。上述の実施の形態では、スマートバッテリを用いたノート型コンピュータ10の例について説明したが、これに限定されない。
図7に、実施の形態に係るバッテリ制御システムの他の構成例を示す。
図7に示すように、電子機器として携帯情報端末10’を採用し、スマートバッテリではないバッテリパック1’を用いた場合でも、本発明は有効である。
【0044】
携帯情報端末10’は、電池容量がノート型コンピュータ10比べて小さく、バッテリパック1内に電力を消費する電池残量計IC4を搭載することができない。この場合、バッテリ2の電池セル20の接続状態は、例えば、携帯情報端末10’側の電源制御IC16を用いて制御することができる。
【0045】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
複数の電池セルを備えるバッテリから電力が供給される電子機器の起動時におけるセル温度を検出する温度検出部と、
前記セル温度を含む、前記バッテリの情報を取得する情報取得部と、
前記バッテリの情報に基づき、前記電子機器が正常に起動できるかを判定する判定部と、
前記電子機器が正常に起動できないと判定された場合、前記電子機器の起動前に、複数の前記電池セルの接続状態を変更する制御部と、
を備える、
バッテリ制御システム。
(付記2)
前記制御部は、前記電子機器に通常時よりも高い電圧が供給されるように、複数の前記電池セルの接続状態を変更する、
付記1に記載のバッテリ制御システム。
(付記3)
前記制御部は、前記判定部の判定結果に基づき、複数の前記電池セルの接続状態を通常動作モードと低温動作モードとで切り替えて前記電子機器を起動し、
前記通常動作モードでは、複数の前記電池セルが並列に接続され、
前記低温動作モードでは、複数の前記電池セルが直列に接続される、
付記2に記載のバッテリ制御システム。
(付記4)
前記電子機器が正常に起動できないと判定された場合、前記電子機器の起動前に、前記電池セルの放電終止電圧を無効とするか、又は、前記放電終止電圧の設定値を変更する変更部をさらに備える、
付記1〜3のいずれか1項に記載のバッテリ制御システム。
(付記5)
前記変更部は、前記放電終止電圧が通常時よりも低くなるように、前記設定値を変更する、
付記4に記載のバッテリ制御システム。
(付記6)
前記バッテリの情報と、該情報の状態である前記バッテリで前記電子機器が正常に起動できるかを対応付けて保存した判定テーブルを備え、
前記判定部は、前記判定テーブルを参照して前記電子機器が正常に起動できるかを判定する、
付記1〜5のいずれか1項に記載のバッテリ制御システム。
(付記7)
前記情報取得部は、前記バッテリの劣化度をさらに取得する、
付記1〜6のいずれか1項に記載のバッテリ制御システム。
(付記8)
複数の電池セルを備えるバッテリから電力が供給される電子機器の起動時におけるセル温度を検出し、
前記セル温度を含む、前記バッテリの情報を取得し、
前記バッテリの情報に基づき、前記電子機器が正常に起動できるかを判定し、
前記電子機器が正常に起動できないと判定された場合、前記電子機器の起動前に、複数の前記電池セルの接続状態を変更する、
バッテリ制御方法。
(付記9)
複数の電池セルを備えるバッテリから電力が供給される電子機器の起動時におけるセル温度を検出する温度検出処理と、
前記セル温度を含む、前記バッテリの情報を取得する情報取得処理と、
前記バッテリの情報に基づき、前記電子機器が正常に起動できるかを判定する判定処理と、
前記電子機器が正常に起動できないと判定された場合、前記電子機器の起動前に、複数の前記電池セルの接続状態を変更する制御処理と、
をコンピュータに実行させる、
プログラム。
(付記10)
複数の電池セルを備えるバッテリと、
前記バッテリから電力が供給される電子機器の起動時における、前記電池セルのセル温度を検出する温度検出部と、
前記セル温度を含む前記バッテリの情報に基づき、前記電子機器が正常に起動できるかを判定した判定結果に応じて、前記電子機器の起動前に、複数の前記電池セルの接続状態を変更する制御部と、
を備える、
バッテリ装置。
(付記11)
複数の電池セルを備えるバッテリから電力が供給されるコンピュータ装置であって、
前記コンピュータ装置の起動時における、前記電池セルのセル温度を含む、前記バッテリの情報を取得する情報取得部と、
前記バッテリの情報に基づき、前記コンピュータ装置が正常に起動できるかを判定した判定結果に応じて、前記コンピュータ装置の起動前に、複数の前記電池セルの接続状態を変更させる判定部と、
を備える、
コンピュータ装置。