(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記判断部が、前記作業機が前記監視可能範囲に無いと判断し、且つ、前記作業機に設けられた原動機が停止している場合、前記表示部は、前記判断部の判断結果であり且つ前記第1警告と異なる第2警告を表示する請求項8〜10のいずれかに記載の作業機の監視システム。
前記第2通信装置は、前記制御装置が、前記入力装置に入力されたパスコードが正常ではないと判断した場合、当該パスコードが正常でないことを通報する信号を外部に出力する請求項12に記載の作業機の監視システム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、作業機1の監視システムの全体図である。作業機1の監視システムは、作業機1を監視するシステムである。作業機1の監視システムは、圃場50に設置された監視装置(フィールドサーバ)30が、監視範囲内へ不審者等の侵入という動的な異常や、作業機1が監視範囲外に移動されたことを検知した場合は、警備員や監視ドローン等を監視装置30又は監視装置30近傍に派遣することによって、異常の確認及び不審者等に警告することができる。
【0015】
作業機1とは、圃場50での耕耘や作物の収穫等を含む作業を行う農業機械等であって、農業機械は、トラクタ、コンバイン、田植機等である。以下、農業機械の1つであるトラクタ1を例にとり説明する。トラクタ1には、例えば、耕運機、モア、テッダー、レーキ等といった作業装置4を設けることが可能である。
まず、トラクタ1の全体構成について説明する。
【0016】
図1に示すように、トラクタ1は、走行装置5を有する走行車両(走行車体)と、ディーゼル原動機等の原動機(駆動部)3と、を備えている。
トラクタ1は、制御装置11と、第1通信装置12と、表示部13と、入力装置14と、を備えている。また、トラクタ1は、回転数検出部3aと、走行検出部5aと、作業検出部4aと、スタータスイッチ19と、スタータリレー20と、を備えている。原動機3、作業装置4、走行装置5、制御装置11、第1通信装置12、表示部13、入力装置14、回転数検出部3a、作業検出部4a、走行検出部5a、スタータスイッチ19、スタータリレー20は、CAN等の車載ネットワークNにより接続されている。つまり、例えば、原動機3、作業装置4、走行装置5を含む、車載ネットワークNにより接続されている装置は、車載ネットワークN上の装置同士で情報の出力及び取得が可能である。例えば、制御装置11は、回転数検出部3aから原動機3の回転数を取得することができる。また、制御装置11は、走行検出部5aから走行装置5の車速を取得することができる。また、制御装置11は、作業検出部4aから作業装置4の作動状態等の情報を取得することができる。
【0017】
制御装置11は、CPU等から構成され、作業機1に関する様々な制御を行う。また、制御装置11は、第1記憶部15を有している。第1記憶部15は、不揮発性のメモリ等であって、様々な情報を記憶する。第1記憶部15は、例えば、様々なアプリケーションソフト(Application software)を記憶している。
第1通信装置12は、例えば、監視装置30に設けられた第2通信装置32と通信する装置である。第1通信装置12は、近距離、或いは、長距離の通信を行う装置である。例えば、第1通信装置12は、通信規格IEEE802.15.1シリーズのBluetooth(登録商標)の仕様におけるBluetooth(登録商標) Low Energy等により、第2通信装置32と無線通信を行う。以下、説明の便宜上、Bluetooth(登録商標) Low Energyのことを「BLE」という。
【0018】
表示部13は、作業機1の運転席8の周りに設けられており、作業機1の各種情報を表示する画面である。表示部13は、例えば、原動機3の回転数や、走行装置5の車速等を表示することができる。具体的には、表示部13は、
図3A〜
図5に示すような画面D1〜D6を表示可能である。
入力装置14は、パスコード(認証情報)を入力可能なテンキー等のコード入力装置14である。オペレータが入力装置14を操作して、パスコードを入力すると、当該パスコードは信号として出力される。入力装置14から出力された信号は、制御装置11に入力される。なお、表示部13を操作することによって、テンキーと同様にパスコードを入力できるようなもの、即ち表示部13が入力装置14を兼ねる構成であってもよい。具体的には、作業機1に設けられた表示部13は、入力装置14と同様のテンキー等が表示され、表示部13から認証コードを入力するようなタッチパネルのようなものであってもよい。係る場合においては、表示部13は、当該表示部13に入力されたパスコードに基づく信号を、制御装置11に出力する。
【0019】
回転数検出部3aは、原動機3の回転数を検出する装置である。言い換えれば、回転数検出部3aは、原動機3が始動しているか否かを検出できる。回転数検出部3aは、原動機3に設けられ、且つ、原動機3の回転数を検出するセンサ等で構成されている。また、回転数検出部3aは、車載ネットワークNを介して、回転数検出部3aが検出した回転数に基づく信号を制御装置11に出力することができる。つまり、制御装置11は、回転数検出部3aから原動機3の回転数を取得することができる。なお、回転数検出部3aは、原動機3が始動しているか否かを検出可能なものであればどのようなものであってもよい。
【0020】
作業検出部4aは、作業装置4に設けられたアクチュエータ等の状態を検出する装置である。詳しく説明すると、作業検出部4aは、例えば、作業装置4に設けられたアクチュエータの回転数や、当該アクチュエータの回転速度等を検出する。言い換えれば、作業検出部4aは、作業装置4が作動しているか否かを検出できる。作業検出部4aは、作業装置4に設けられ、且つ、アクチュエータの回転数や、回転速度を検出するセンサ等で構成されている。また、作業検出部4aは、車載ネットワークNを介して、作業検出部4aが検出した情報に基づく信号を制御装置11に出力することができる。つまり、制御装置11は、作業検出部4aから作業装置4の状態を取得することができる。なお、作業検出部4aは、作業装置4が作動しているか否かを検出可能なものであればどのようなものであってもよい。
【0021】
走行検出部5aは、作業機1の走行速度(対地速度)、即ち走行装置5の速度を検出する装置である。言い換えれば、走行検出部5aは、走行装置5が作動しているか否かを検出することができる。走行検出部5aは、走行装置5に設けられ、且つ、作業機1の車速を検出する車速センサ等で構成されている。また、走行検出部5aは、車載ネットワークNを介して、走行検出部5aが検出した走行速度に基づく信号を制御装置11に出力することができる。つまり、制御装置11は、走行検出部5aから作業機1の走行速度を取得することができる。なお、走行検出部5aは、走行装置5が作動しているか否かを検出可能なものであればどのようなものであってもよい。
【0022】
スタータスイッチ19は、原動機3を始動させるためのスイッチである。オペレータが、運転席周りに設けられたキーシリンダに、エンジンキーを挿入し、当該エンジンキーの回転操作を行うと、スタータスイッチ19は、スタータリレー20に原動機始動の信号を出力する。
スタータリレー20は、原動機3の始動を行う部品である。スタータスイッチ19からスタータリレー20に原動機始動の信号が入力されると、当該スタータリレー20は、原動機3の始動を行う。なお、原動機駆動の1つである原動機始動は、エンジンキーをキーシリンダに挿入してスタータリレー20をオンするような機械式(キーシリンダ式)に限定されず、無線通信によって原動機始動を許可又は禁止にするスマートエントリー式であってもよい。
【0023】
監視装置(フィールドサーバ)30は、圃場50及び当該圃場50において育成される作物に関する情報を収集する装置である。監視装置30は、作物を育成する圃場50に設置されている。監視装置30は、処理部31と、第2通信装置32と、監視部33と、情報収集部34と、を有している。
処理部31は、CPU等から構成され、監視部33や情報収集部34が取得した情報(データ)の処理を行う。また、処理部31は、第2記憶部35を有している。第2記憶部35は、不揮発性のメモリ等であって、処理部31が処理した情報を含む様々な情報を記憶する。なお、第3通信装置41は、例えば、携帯電話通信網やデータ通信網や携帯電話通信網などにより、第2通信装置32と無線通信を行うものであってもよい。第3通信装置41は、監視装置30の第2通信装置32が送信した呼び出し信号を受信する。また、当該呼び出し信号や第3記憶部42に記憶されている監視装置30の位置情報に基づいて、圃場50に警備員や監視ドローン等の呼び出しを行う。なお、サーバ40は、警備員や監視ドローン等の呼び出しを行うものではなく、オペレータが所持するPCやスマートフォン等の携帯端末に、当該警報及び監視装置30の位置情報を通知するような構成であってもよい。
【0024】
第2通信装置32は、例えば、作業機1に設けられた第1通信装置12やサーバ40と通信する装置である。第2通信装置32は、近距離及び長距離の通信を行う装置である。第2通信装置32は、例えば、BLE等により、第1通信装置12と無線通信を行う。また、第2通信装置32は、携帯電話通信網やデータ通信網や携帯電話通信網、通信規格であるIEEE802.11シリーズのWi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)等により、サーバ40等と無線通信を行うものである。
【0025】
監視部33は、電気・電子部品、第2記憶部35に格納されたプログラム等から構成されており、作業機1を含む圃場50内の状態を監視する。以下の説明において、監視部33が、「撮像部33aによる撮像を行うこと」及び「判断部36の判断結果を取得すること」を「監視」ということがある。監視部33は、撮像部(撮像装置)33aを有している。撮像部33aは、圃場50内の状態を撮像するCCD又はCMOSセンサ等のイメージセンサであり、画像データとして出力する。撮像部33aは、例えば、作業機1や作物を含む領域を撮像領域とする位置に取り付けられている。撮像部33aは、例えば、1回の撮像動作により複数の画像を撮像する。なお、撮像部33aは、音声を含む動画を撮像するものであってもよい。
【0026】
情報収集部34は、例えば、気温センサ34a、湿度センサ34b、照度センサ34c、風速センサ34dのうち、少なくとも1つ以上のセンサを含む。気温センサ34aは、例えば、サーミスターの抵抗変化として、圃場50内の気温(外気温)を計測するセンサである。湿度センサ34bは、例えば、土壌に流した電流の抵抗変化に基づいて、圃場50内の土壌の湿度を計測するセンサである。照度センサ34cは、例えば、赤外線発光素子に照射された光に基づいて、圃場50内の照度を計測するセンサである。風速センサ34dは、圃場50内の風速を計測するセンサである。なお、情報収集部34は、気温センサ34a、湿度センサ34b、照度センサ34c、風速センサ34dに限定されず、圃場50内の情報を収集するセンサであれば何でもよい。つまり、当該情報収集部34を有し、圃場50の状態を監視するフィールドサーバを利用することで、作業機1の監視を行うことができる。
【0027】
サーバ40は、第3通信装置41と、第3記憶部42とを有している。第3通信装置41は、サーバ40が、監視装置30や外部と無線通信を行うものである。第3通信装置41は、例えば、携帯電話通信網やデータ通信網や携帯電話通信網、通信規格であるIEEE802.11シリーズのWi-Fi等により、監視装置30の第2通信装置32や外部と無線通信を行うものである。
【0028】
第3記憶部42は、不揮発性のメモリ等であって、第3通信装置41が受信した情報や監視装置30の位置情報を含む様々な情報を記憶する。なお、監視装置30の位置情報は、予め第3記憶部42に記憶されている構成であっても、監視装置30に、位置検出部が設けられており、当該位置検出部が検出した位置情報が第2通信装置32から第3通信装置41に送信される構成であってもよい。なお、位置検出部は、衛星測位システム(Global Positioning System,Galileo、GLONASSなど)によって自己の位置(緯度、経度を含む測位情報)を検出する装置である。
【0029】
さて、作業機1の監視システムは、通常モードと、監視モードとに切り換え可能である。通常モードとは、オペレータが作業機1に搭乗しており、外部からの監視を必要としない場合に使用するモードである。監視モードとは、例えば、オペレータが作業機1を圃場50に駐車している場合に、作業機1を監視するモードである。通常モードと監視モードの切換は、作業機1が駐車しているか否かと、作業機1が監視装置30の監視範囲内にあるか否かと、に基づいて行う。
【0030】
具体的に説明すると、処理部31は、判断部36を有している。判断部36は、第2記憶部35に格納されたプログラム等から構成されており、作業機1が監視部33の監視可能範囲にあるかを判断する。判断部36は、例えば、監視装置30の処理部31が有している。判断部36について具体的に説明すると、判断部36は、例えばRSSI(Received Signal Strength Indicator)に基づいて、作業機1が監視可能範囲にあるか否かを判断する。具体的に説明すると、監視部33の監視可能範囲に基づいて、予め設定された信号の強度の閾値により、第1通信装置12と第2通信装置32との距離を算出する。これによって、作業機1が監視可能範囲にあるか否かを判断する。つまり、判断部36は、第1通信装置12及び第2通信装置32の信号の強度に基づき、作業機1が監視範囲内にあるか否かを判断する。なお、判断部36は、作業機1の制御装置11が有している構成であっても、サーバ40が有している構成であっても何でもよい。判断部36の判断結果は、第2通信装置32から第1通信装置12に送信される。
【0031】
また、処理部31は、監視装置30の識別情報や、監視部33や情報収集部34が取得した各々の情報を対応づける。具体的には、例えば、処理部31は、第2通信装置32が、第1通信装置12から第1警報信号を受信した際や、監視部33が情報を取得して異常を検出した際に出力する第2警報信号を取得した際には、外部の警備員や監視ドローン等を呼び出すための信号として、当該第1警報信号又は第2警報信号を、監視装置30とを対応付ける。詳しく説明すると、処理部31は、第2通信装置32から当該第1警報信号及び第2警報信号を取得し、且つ、当該第1警報信号又は第2警報信号と、監視装置30の識別情報とを、呼び出し信号として対応付ける。処理部31は、当該呼び出し信号を第2通信装置32に出力する。
【0032】
制御装置11は、第1記憶部15に記憶されている情報に基づいて、入力されたパスコードが正規のものであるか否かを判断する。当該パスコードが非正規のものである場合、第1通信装置12は、パスコードが非正規である旨の信号である第1警報信号を取得する。第1通信装置12は、監視装置30の第2通信装置32に対して、当該第1警報信号を送信する。
【0033】
また、制御装置11は、指示部11aを有している。指示部11aは、第1記憶部15に格納されたプログラム等から構成されており、作業機1が監視可能範囲にあるとき、監視部33に、監視を指示する。指示部11aは、例えば、作業機1の制御装置11が有している。指示部11aについて具体的に説明すると、第1通信装置12が、作業機1が監視可能範囲にあるという判断結果を受信した場合、第1通信装置12及び第2通信装置32を介して、監視部33に監視を開始するよう指示する信号である開始信号を出力する。第2通信装置32が、当該開始信号を受信すると、監視部33は、監視を開始する。言い換えれば、監視部33の撮像部33aによる撮像、及び、判断部36から判断結果の取得を開始する。これによって、作業機1が監視装置30の監視範囲内にあるか否かを判断した上で、作業機1の監視を行うことができる。このため、作業機1が監視範囲内にある場合、即ち監視装置30の監視が有効である場合に、作業機1の監視を行うことができる。また、指示部11aは、監視部33が監視している場合において、原動機3が始動すると、監視部33に、監視を終了するよう指示する。具体的に説明すると、監視部33が監視している場合において、制御装置11が、スタータスイッチ19から出力された信号、又は回転数検出部3aから出力された信号に基づいて、原動機3が始動したか否かを判断する。制御装置11が、原動機3の始動を判断すると、制御装置11から第1通信装置12及び第2通信装置32を介して、監視部33に、監視の終了を示す終了信号が送信される。言い換えれば、指示部11aから監視部33に、一旦開始した監視を終了するよう指示される。また、指示部11aは、監視部33が監視している状態において、一定時間ごとに、監視部33に対して異常検出を指示する。具体的には、指示部11aは、一定時間ごとに第1通信装置12及び第2通信装置32を介して、監視部33に、状態確認信号を送信する。
【0034】
第1通信装置12は、第2通信装置32に対して、例えば、入力装置14に入力されたパスコードが非正規である場合に、当該パスコードが非正規であることを示す信号である第1警報信号を送信する。また、制御装置11が作業機1の停車を判断した場合に、第1通信装置12は、第2通信装置32に対して、作業機1が停車したことを示す信号である停車信号を送信する。
【0035】
第2通信装置32は、第1通信装置12から第1警報信号を受信した際や、監視部33が異常を検出した際に出力する第2警報信号を取得した際には、当該第1警報信号及び第2警報信号を処理部31に出力する。第2通信装置32は、処理部31から呼び出し信号を取得すると、第3通信装置41に対して当該呼び出し信号を送信する。
また、監視部33は、作業機1を監視する場合において、撮像部33aが出力した画像データに基づいて、作業機周辺を含む、圃場50の動体を検出する。これによって、監視部33は、作業機周辺に当該作業機1を盗もうとする侵入者の存在等の異常があるか否かを判断する。加えて、監視部33は、判断部36から、作業機1が監視範囲内にあるか否かの判断結果を取得して、作業機1が移動される等の異常が生じているか否かを判断する。なお、監視部33は、監視の開始を指示する開始信号を取得すると、監視を開始する。具体的には、撮像部33aによる撮像を開始する。また、監視部33は、判断部36から作業機1が監視範囲内にあるか否かの判断結果の取得を開始する。また、監視部33は、圃場50内に異常が生じているか否かの状況確認をするための状態確認信号を取得すると、上述したように、撮像部33aが出力した画像と、判断結果と、に基づいて、異常が生じているか否かの異常検出を行う。監視部33が、異常があると判断すると、監視部33は、第2通信装置32に当該異常に基づく第2警報信号を出力する。なお、監視部33は、開始信号を取得した場合に、「撮像部33aによる撮像」と、「判断部36から判断結果の取得」と、「異常検出」を行う構成であってもよい。言い換えれば、監視部33が、「撮像部33aの撮像」及び「判断結果」に基づく、異常検出を行うまでの行為を「監視」に含むような構成であってもよい。
【0036】
以下、
図2Aを用いて、作業機1及び監視装置30における監視システムの一連の動作について説明する。
作業機1の監視モード解除プロセスを経て、監視モードが解除されている状態、つまり通常モード時において、制御装置11は、作業装置4及び走行装置5を操作する操作部材9が操作されているか確認する(S11)。具体的に説明すると、制御装置11は、操作部材9が制御装置11に、当該操作部材9の操作に基づく信号が入力されているか否かを確認する。
【0037】
操作部材9の操作に基づく信号を取得した場合、即ち、操作部材9が操作されている場合、制御装置11は、操作部材9の操作に基づいて、作業装置4及び走行装置5を制御する(S12)。
操作部材9の操作に基づく信号を取得しなかった場合、即ち、操作部材9が操作されていない場合、制御装置11は、作業装置4及び走行装置5が動作を停止しているか確認する(S13)。具体的に説明すると、制御装置11は、車載ネットワークNを介して、作業検出部4aから制御装置11に入力される信号に基づいて、作業装置4が有するアクチュエータ等の動作が停止しているか否かを確認する。制御装置11は、作業検出部4aから取得した信号に基づいて、例えば、アクチュエータ等の回転速度が零である場合、作業装置4の動作が停止していると判断する。一方、制御装置11は、作業検出部4aから取得した信号に基づいて、アクチュエータ等の回転速度が零以外の場合に、作業装置4が動作していると判断する。また、制御装置11は、車載ネットワークNを介して、走行検出部5aから制御装置11に入力される信号に基づいて、走行装置5の車速が零であるかを確認する。制御装置11は、走行検出部5aから取得した信号に基づいて、走行装置5の走行速度が零である場合、走行装置5の動作が停止していると判断する。一方、制御装置11は、走行検出部5aから取得した信号に基づいて、走行装置5の走行速度が零以外の場合に、走行装置5が動作していると判断する。
【0038】
制御装置11が、作業装置4及び走行装置5の動作の停止を確認すると、第1通信装置12は、作業機1の停車を示す信号として、停車信号を第2通信装置32に送信する(S14)。
第2通信装置32が停車信号を受信すると、判断部36が、作業機1が監視範囲内にあるか否かを判断する。第1通信装置12が、当該判断結果を取得する(S15)。詳しく説明すると、判断部36が、第2記憶部35に予め記憶されている閾値を取得する。判断部36は、第1通信装置12及び第2通信装置32の信号の強度と、当該閾値に基づいて、作業機1が監視範囲内にあるか否かを判断する。つまり、第1通信装置12及び第2通信装置32の信号の強度が当該閾値よりも大きい場合、作業機1が監視範囲内にあると判断する。一方、第1通信装置12及び第2通信装置32の信号の強度が当該閾値よりも小さい場合、第1通信装置12と第2通信装置32とが監視範囲外にあると判断する。判断部36は、当該判断結果を第2通信装置32に出力する。第2通信装置32は、取得した当該判断結果を第1通信装置12に送信する。第1通信装置12は、受信した判断結果を表示部13に出力する。また、当該判断結果は、第1記憶部15に記憶される。
【0039】
第1記憶部15に記憶された判断結果に基づいて、表示部は、それぞれ以下の表示を行う(S16)。
作業機1が監視範囲内にある場合、
図3Bに示すように、表示部13は、通常画面D1の一部に、作業機1が監視装置30の範囲内にある旨を示すアイコン61を表示する(S17)。例えば、表示部13は、通常画面D1から作業機1が監視装置30の範囲内にある旨を示すアイコン61を含む画面D2に遷移する
作業機1が監視範囲内に無い場合、
図3Cに示すように、表示部13は、通常画面D1の一部に、作業機1が監視装置30の範囲内に無い旨を警告するアイコン62、即ち第1警告を示すアイコン62を表示する(S18)。例えば、表示部13は、通常画面D1から第1警告を示すアイコン62を含む画面D3に遷移する。これによって、オペレータは、作業機1に搭乗したまま、作業機1が監視範囲内にあるか否かを確認することができる。このため、オペレータは、監視範囲内に作業機1を容易に誘導させることができるため、監視装置30による監視の有効性を向上させることができる。
【0040】
制御装置11は、オペレータがエンジンキーの回転操作を行い、スタータスイッチ19が、スタータリレー20に原動機停止の信号を出力したこと、又は回転数検出部3aから制御装置11に入力される信号に基づいて原動機3が停止したと判断すると(S19)、ステップ15において受信した判断結果に基づいて、作業機1が監視範囲内にあるか否かを判断する(S20)。詳しく説明すると、制御装置11は、スタータスイッチ19又は回転数検出部3aから信号を取得する。制御装置11は、当該信号に基づいて、原動機3が作動しているのか、又は停止しているのかを判断する。なお、制御装置11は、スタータスイッチ19から取得した信号と、回転数検出部3aから取得した信号との両方とで、原動機3が停止したことを判断するような構成であってもよい。制御装置11は、原動機3が停止していると判断すると、第1記憶部15から判断部36の判断結果を取得する。これによって、制御装置11は、作業機1が監視範囲内にあるか否かの判断を行う。
【0041】
作業機1が監視範囲内にある場合、表示部13は、通常画面D1から、
図4Aに示すような作業機1が監視装置30の範囲内にある旨を示す画面D4に遷移する。また、作業機1の監視システムは、監視モードに移行する(S21)。
一方、作業機1が監視範囲内に無い場合、表示部13は、通常画面D1から、
図4Bに示すような作業機1が監視装置30の範囲内に無い旨を警告する第2警告を示す警告画面D5に遷移する(S22)。これによって、オペレータは、作業機1の原動機3を停止させた場合に、作業機1が監視範囲内にあるか否かを再度認識することができる。このため、オペレータは、作業機1が監視範囲外にある場合、当該監視範囲外にある旨の認識を向上させることができる。また、作業機は停止する(S23)。
【0042】
次に、
図2Bを用いて、作業機1における監視モードの解除プロセスの動作について説明する。
作業機1の監視システムが監視モードである場合において、制御装置11が、オペレータがエンジンキーの回転操作を行い、スタータスイッチ19が、スタータリレー20に原動機始動の信号を出力したこと、又は回転数検出部3aから原動機3が始動したと判断すると(S31)、表示部13は、パスコード入力の要求を表示する(S32)。具体的に説明すると、作業機1の監視システムが監視モードである場合、制御装置11は、スタータスイッチ19又は回転数検出部3aから信号を取得する。制御装置11は、当該信号に基づいて、原動機3が始動していると判断すると、制御装置11は、原動機3が始動した旨の信号を表示部13に出力する。表示部13は、当該信号に基づいて、パスコード入力の要求を表示する。
【0043】
制御装置11は、オペレータが入力装置14を操作して、入力されたパスコードが正規であると認識すると(S33)、指示部11aは、第1通信装置12及び第2通信装置32を介して、監視部33に一旦開始した監視を終了するよう指示する(S34)。詳しく説明すると、制御装置11は、入力装置14から入力されたパスコードに基づく信号を取得する。また、制御装置11は、第1記憶部15に予め記憶されている正規のパスコードに係る情報を取得する。制御装置11は、入力装置14から取得した信号と、第1記憶部15から取得した情報とに基づいて、パスコードが正規のものであるか否かを判断する。制御装置11は、入力されたパスコードが正規のパスコードであると判断すると、指示部11aは、第1通信装置12に一旦開始した監視を終了するよう指示する終了信号を出力する。第1通信装置12は、当該終了信号を第2通信装置32に送信する。第2通信装置32は、受信した終了信号を、監視部33に出力する。監視部33は、当該終了信号を取得すると、監視を終了する。
【0044】
一方、制御装置11が、オペレータの入力したパスコードが正規ではないと認識する(S33)と、第1通信装置31は、第2通信装置32に対して、第1警報信号を送信する(S35)。
次に、
図2Cを用いて、作業機1における監視モードのプロセスの動作について説明する。
【0045】
監視モードに切り換わると、表示部13は、
図5に示すような当該監視モードに切り換わった旨を示す画面D6を表示する(S41)
制御装置11は、バックグラウンド処理に移行する、即ち作業機1を停止させる(S42)。
指示部11aは、第1通信装置12及び第2通信装置32を介して、監視部33に監視の開始を指示する(S43)。具体的に説明すると、第1通信装置12から第2通信装置32に対して、監視部33に監視の開始を指示する信号である開始信号が送信される。監視部33は、当該開始信号を取得すると、撮像部33aによる撮像、及び、判断部36から判断結果の取得を開始する。
【0046】
監視システムが、監視モードに移行後、一定時間を経過するごとに(S44)、第1通信装置12から第2通信装置32に対して、監視部33による監視を指示する状態確認信号が送信される(S45)。具体的に説明すると、指示部11aは、一定時間ごとに、監視部33による監視を指示する状態確認信号を第1通信装置12に出力する。第1通信装置12は、当該状態確認信号を、第2通信装置32に送信する。第2通信装置32は、状態確認信号を受信すると、監視部33に、当該状態確認信号を出力する。監視部33は、状態確認信号を取得すると、撮像部33aが撮像した画像や、判断部36による作業機1が監視可能範囲にあるか否かの判断に基づいて、異常が生じているか否かの異常検出を行う。
【0047】
制御装置11が、オペレータがエンジンキーの回転操作を行い、スタータスイッチ19が、スタータリレー20に原動機始動の信号を出力したこと、又は回転数検出部3aから原動機3が始動したと判断すると(S46)、監視モードを終了する。
次に、
図2Dを用いて、監視装置30における一連のプロセスの動作について説明する。
【0048】
第2通信装置32が、第1通信装置12から終了信号を受信すると(S51)、監視部33は、監視を終了する(S52)。言い換えれば、第2通信装置32が、第1通信装置12から終了信号を受信すると、監視装置30は、監視モードが解除され、通常モードに移行する。
一方、第2通信装置32が、第1通信装置12から終了信号を受信せず、第1警報信号を受信した場合(S53)、第2通信装置32は、当該第1警報信号に基づく呼び出し信号を、第3通信装置41に送信する(S54)。詳しく説明すると、第2通信装置32は、第1警報信号を取得すると、処理部31に当該第1警報信号を出力する。処理部31は、取得した第1警報信号と、監視装置30の識別情報とを、呼び出し信号として対応付ける。処理部31は、当該呼び出し信号を第2通信装置32に出力する。第2通信装置32は、取得した呼び出し信号を第3通信装置41に送信する。
【0049】
また、第2通信装置32が、終了信号及び異常検出信号を受信せず、停車信号を受信すると(S55)、判断部36は、作業機1が監視可能範囲にあるか否かを判断する(S56)。
第2通信装置32は、当該判断部36の判断結果に基づく信号を第1通信装置12に送信する(S57)。
【0050】
また、第2通信装置32が、終了信号、異常検出信号及び停車信号のいずれも受信せず、開始信号を受信すると(S58)、作業機1の監視を開始する、即ち、監視装置30が監視モードに移行する(S59)。
第2通信装置32が、第1通信装置12から状態確認信号を受信すると(S60)、監視部33が取得した情報に基づいて、処理部31が作業機1に異常かあるか否かを判断する(S61)。具体的に説明すると、撮像部33aが取得した情報と、作業機1が監視範囲内にあるか否かに基づいて、判断する。
【0051】
処理部31が、作業機1に異常があると判断すると(S62)、第2通信装置32から、第3通信装置41に、当該異常があると判断された情報に基づく信号が送信される(S54)。具体的に説明すると、監視部33が、処理部31に対して、当該異常に基づく第2警報信号を出力する。処理部31が当該第2警報信号と、監視装置30の識別情報とを対応付けて、呼び出し信号として、第2通信装置32に出力する。第2通信装置32は、第3通信装置41に対して、当該呼び出し信号を送信する。
【0052】
なお、上述した実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。例えば、本実施形態において、第1通信装置12と第2通信装置32は、BLE等により、第1通信装置12と無線通信を行うため、判断部36は、RSSIに基づいて、作業機1が監視可能範囲にあるか否かを判断するが、第1通信装置12と第2通信装置32とは、光で無線通信するようなものであってもよい。例えば、第1通信装置12及び第2通信装置32は、各々が送信する信号を発光パターンで送信する。係る場合において、判断部36は、第2通信装置32が第1通信装置12から取得した光の強度と、予め第2記憶部35に記憶されている閾値に基づいて、作業機1が監視可能範囲にあるか否かを判断する。これによって、上述した構成は、現行の作業機1が備えているランプを第1通信装置12として、応用できるため、新たな構成を要さない。このため、上述した作業機1の監視システムは、容易に導入することが可能である。第1記憶部15に記憶されている閾値を含む情報は、表示部13や入力装置14を操作して、設定を変更できる構成であってもよい。また、第2記憶部35に記憶されている閾値を含む情報は、PCを含む比較的演算能力の高い携帯端末等からサーバ40を介して、設定を変更できる構成であってもよい。さらに、上述した実施形態において、第2通信装置32は、第1警報信号又は第2警報信号を受信した場合、サーバ40に対して、当該呼び出し信号を送信するが、監視装置30に警告部が設けられている場合、当該警告部によって、警告を行う構成であってもよい。係る場合において、警告部は、例えば警告音により警告を行う警報機や、光で警告するようなものである。
【0053】
以上、作業機1の監視システムは、第1通信装置12と、第2通信装置32と、監視部33と、第1通信装置12と、判断部36と、指示部11aと、を備えている。これによって、作業機1が監視装置30の監視範囲内にあるか否かを判断した上で、作業機1の監視を行うことができる。このため、作業機1が監視範囲内にある場合、即ち監視装置30の監視が有効である場合に、作業機1の監視を行うことができる。
【0054】
また、判断部36が、作業機1が監視可能範囲にあると判断し、且つ、走行装置5が停止している場合、指示部11aは、監視部33に、監視を指示する。これによって、作業機1が監視範囲内にあって、且つ作業機1の走行が停止すれば、監視装置30の監視部33による監視を開始することができる。このため、作業機1の走行が停止され、作業を中断した場合においても、特別な操作を要することなく、監視装置30による作業機1の監視を有効にすることができる。
【0055】
また、判断部36が、作業機1が監視可能範囲にあると判断し、且つ、作業装置4が停止している場合、指示部11aは、監視部33に、監視を指示する。これによって、作業機1が監視範囲内にあって、且つ作業機1の走行及び作業が停止すれば、監視装置30の監視部33による監視を開始することができる。このため、オペレータが作業機1を圃場50に停車し、作業機1から離れた場合においても、特別な操作を要することなく、監視装置30による作業機1の監視を有効にすることができる。
【0056】
また、判断部36が、作業機1が監視可能範囲にあると判断し、且つ、作業機1に設けられた原動機3が作動している場合、指示部11aは、監視部33に、一旦開始した監視の終了を指示する。これによって、オペレータが作業機1の原動機3を作動させる、即ち、オペレータが、正規のエンジンキーを所持している場合に、監視装置30による監視を終了することができる。このため、当該作業機1の正規のオペレータが、監視装置30によって、誤って通報されることを防止することができ、正規のオペレータであれば、容易に監視モードを解除することができる。
【0057】
また、作業機1は、入力装置14と、制御装置11と、を有し、第1通信装置12は、制御装置11が、入力装置14に入力されたパスコードが正常であると判断した場合、第2通信装置32に対して、指示部11aが、監視部33の監視の終了を指示する信号を出力する。これによって、監視モードの解除に、正規のエンジンキーと、正規のパスコードを要するため、正規のオペレータ以外による、監視モードの解除を禁止することができる。
【0058】
また、作業機1は、表示部13を有し、表示部13は、判断部36の判断結果である第1警告を表示する。これによって、オペレータは、作業機1に搭乗したまま、作業機1が監視範囲内にあるか否かを確認することができる。このため、オペレータは、監視範囲内に作業機1を容易に誘導させることができるため、監視装置30による監視の有効性を向上させることができる。
【0059】
また、判断部36が、作業機1が監視可能範囲に無いと判断し、且つ、作業機1に設けられた原動機3が停止している場合、表示部13は、判断部36の判断結果であり且つ第1警告と異なる第2警告を表示する。これによって、オペレータは、作業機1の原動機3を停止させた場合に、作業機1が監視範囲内にあるか否かを再度認識することができる。このため、オペレータは、作業機1が監視範囲外にある場合、当該監視範囲外にある旨の認識を向上させることができる。
【0060】
また、第2通信装置32は、監視部33が異常を検出した場合、当該異常に基づく信号を外部に出力する。これによって、監視範囲内にある作業機1に異常が生じた場合には、外部ネットワークから警備員や監視ドローンを呼び出すことができる。また、正規のオペレータが所持する携帯端末等に当該異常が生じた旨を通知することができる。このため、作業機1を非正規のオペレータが操作したり、侵入者が作業機1を盗み出す等の異常が生じても、当該行為に対して、警告することが可能である。
【0061】
また、第2通信装置32は、制御装置11が、入力装置14に入力されたパスコードが正常ではないと判断した場合、当該パスコードが正常でないことを通報する信号を外部に出力する。これによって、入力装置14に入力されたパスコードが不正である場合には、外部ネットワークから警備員や監視ドローンを呼び出すことができる。また、正規のオペレータが所持する携帯端末等に当該異常が生じた旨を通知することができる。このため、作業機1を非正規のオペレータが操作しようとしたり、侵入者が作業機1を盗み出そうとして、入力装置14に非正規のパスコードが入力された場合、当該行為に対して、警告することが可能である。
【0062】
また、監視装置30は、気温センサ34aと、湿度センサ34bと、照度センサ34cと、風速センサ34dと、の少なくともいずれか1つを有している。これによって、圃場50の状態を監視するフィールドサーバを利用することで、作業機1の監視を行うことができる。
また、第1通信装置12及び第2通信装置32は、電波により信号を出力及び受信する。これによって、上述した構成は、現行の作業機1が備えている無線通信手段である第1通信装置12を応用できるため、新たな構成を要さない。このため、上述した作業機1の監視システムは、容易に導入することが可能である。
【0063】
また、第1通信装置12及び第2通信装置32は、光信号により信号を出力及び受信する。これによって、上述した構成は、現行の作業機1が備えているランプを第1通信装置12として、応用できるため、新たな構成を要さない。このため、上述した作業機1の監視システムは、容易に導入することが可能である。
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。