特許第6973937号(P6973937)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6973937
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年12月1日
(54)【発明の名称】スクイズ吐出容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/32 20060101AFI20211118BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20211118BHJP
   B65D 1/02 20060101ALI20211118BHJP
【FI】
   B65D1/32
   B65D83/00 G
   B65D1/02 111
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-34736(P2018-34736)
(22)【出願日】2018年2月28日
(65)【公開番号】特開2019-147603(P2019-147603A)
(43)【公開日】2019年9月5日
【審査請求日】2020年9月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】前田 信也
【審査官】 内田 茉李
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−227203(JP,A)
【文献】 特開2004−345738(JP,A)
【文献】 実開昭51−153045(JP,U)
【文献】 特開2016−222290(JP,A)
【文献】 特開2016−124551(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 1/32
B65D 83/00
B65D 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の口部と前記口部に連なるとともにスクイズによって内側に変形可能な胴部とを有する外容器と、
前記外容器の内側に配置されるとともに内容物の収容空間を区画する内容器と、
前記口部に取り付けられるとともに前記内容物の吐出口を有するキャップと、
前記胴部に取り付けられる一組の規制部材と、を備え、
各々の前記規制部材は、前記胴部に設けた貫通口を通して前記胴部の内側に延在する延在部を有し、
前記一組の規制部材の前記延在部は、スクイズによる前記胴部の変形により、前記内容器を挟んで互いに突き当たることで前記胴部の変形量を規制可能である、
スクイズ吐出容器。
【請求項2】
前記一組の規制部材は、互いに同一の形状及び大きさを有する、請求項に記載のスクイズ吐出容器。
【請求項3】
筒状の口部と前記口部に連なるとともにスクイズによって内側に変形可能な胴部とを有する外容器と、
前記外容器の内側に配置されるとともに内容物の収容空間を区画する内容器と、
前記口部に取り付けられるとともに前記内容物の吐出口を有するキャップと、
前記胴部に取り付けられる複数の規制部材と、を備え、
各々の前記規制部材は、前記胴部に設けた貫通口を通して前記胴部の内側に延在する延在部を有し、
前記複数の規制部材の前記延在部は、スクイズによる前記胴部の変形量を、互いに異なる変形量に規制可能である、
スクイズ吐出容器。
【請求項4】
前記キャップは、前記収容空間の正圧化によって前記吐出口を開放する一方、前記収容空間の負圧化によっても前記吐出口を開放する弁体を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載のスクイズ吐出容器。
【請求項5】
前記弁体は、前記吐出口としてのスリットを有するスリット弁によって構成されている、請求項に記載のスクイズ吐出容器。
【請求項6】
前記外容器は、積層剥離容器の外層体によって構成されており、
前記内容器は、前記積層剥離容器の内層体によって構成されている、
請求項1〜のいずれか一項に記載のスクイズ吐出容器。
【請求項7】
前記口部は、前記口部を径方向に貫通する通気口を有し、
前記キャップは、前記口部に取り付けられることによって前記通気口と外部との連通を遮断する、
請求項に記載のスクイズ吐出容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクイズ吐出容器に関する。
【背景技術】
【0002】
口部、胴部及び底部を有するとともに内容物を収容可能なボトル形状の容器本体と、口部に取り付けられるとともに内容物の吐出口を有するキャップと、を備え、胴部をスクイズ(押圧)することで内容物を吐出口から吐出可能なスクイズ吐出容器が知られている。このようなスクイズ吐出容器は、スクイズによる内容物の定量吐出を可能にするための規制部材を備えることがある。例えば特許文献1に記載される規制部材は、口部の内側においてキャップに固定された上端を有する筒状をなしており、当該上端から容器本体の底部に向かって延在している。そして、胴部をスクイズして内側に変形させると、変形した胴部が規制部材に当接する。この当接により、胴部の変形量が規制されて、内容物の定量吐出が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−189513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載されるような規制部材を備えるスクイズ吐出容器は、規制部材を口部の内側に配置するために、容器本体の形状が、口部の径が大きい広口ボトル形状に制限される傾向があった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑み、内容物の定量吐出が可能で容器形状の自由度の高いスクイズ吐出容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るスクイズ吐出容器は、
筒状の口部と前記口部に連なるとともにスクイズによって内側に変形可能な胴部とを有する外容器と、
前記外容器の内側に配置されるとともに内容物の収容空間を区画する内容器と、
前記口部に取り付けられるとともに前記内容物の吐出口を有するキャップと、
前記胴部に取り付けられる一組の規制部材と、を備え、
各々の前記規制部材は、前記胴部に設けた貫通口を通して前記胴部の内側に延在する延在部を有し、
前記一組の規制部材の前記延在部は、スクイズによる前記胴部の変形により、前記内容器を挟んで互いに突き当たることで前記胴部の変形量を規制可能である
【0008】
本発明に係るスクイズ吐出容器は、前記一組の規制部材が、互いに同一の形状及び大きさを有してもよい。
【0009】
本発明の一態様に係るスクイズ吐出容器は、
筒状の口部と前記口部に連なるとともにスクイズによって内側に変形可能な胴部とを有する外容器と、
前記外容器の内側に配置されるとともに内容物の収容空間を区画する内容器と、
前記口部に取り付けられるとともに前記内容物の吐出口を有するキャップと、
前記胴部に取り付けられる複数の規制部材と、を備え、
各々の前記規制部材は、前記胴部に設けた貫通口を通して前記胴部の内側に延在する延在部を有し、
前記複数の規制部材の前記延在部は、スクイズによる前記胴部の変形量を、互いに異なる変形量に規制可能である。
【0010】
本発明に係るスクイズ吐出容器は、前記キャップが、前記収容空間の正圧化によって前記吐出口を開放する一方、前記収容空間の負圧化によっても前記吐出口を開放する弁体を有してもよい。
【0011】
本発明に係るスクイズ吐出容器は、前記弁体が、前記吐出口としてのスリットを有するスリット弁によって構成されていてもよい。
【0012】
本発明に係るスクイズ吐出容器は、
前記外容器が、積層剥離容器の外層体によって構成されていてもよく、
前記内容器が、前記積層剥離容器の内層体によって構成されていてもよい。
【0013】
本発明に係るスクイズ吐出容器は、
前記口部が、前記口部を径方向に貫通する通気口を有してもよく、
前記キャップが、前記口部に取り付けられることによって前記通気口と外部との連通を遮断してもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、内容物の定量吐出が可能で容器形状の自由度の高いスクイズ吐出容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係るスクイズ吐出容器を示す一部断面側面図である。
図2図1に示すスクイズ吐出容器をキャップの蓋を開いて傾倒させたときの状態で示す一部断面側面図である。
図3図2に示す状態から胴部をスクイズしたときのスクイズの初期状態を示す一部断面側面図である。
図4図3に示す状態から胴部をさらにスクイズし、規制部材によってスクイズが規制されたときの状態を示す一部断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るスクイズ吐出容器1について詳細に例示説明する。なお、本明細書において、上下方向とは、外容器2の口部2aの中心軸線Oに沿う方向を意味する。また、上方とは、底部2cから口部2aに向かう方向を意味し、下方とは、その反対方向を意味する。また、縦断面とは、口部2aの中心軸線Oを含む断面を意味し、横断面とは、口部2aの中心軸線Oと垂直な断面を意味する。
【0017】
図1に示すように、本実施形態に係るスクイズ吐出容器1は、外容器2、内容器3、キャップ4及び一組の規制部材5を備えている。
【0018】
外容器2は、中心軸線Oを中心とする略円筒形状の口部2aと、口部2aに連なるとともにスクイズによって内側に変形可能な胴部2bと、胴部2bの下端を閉塞する底部2cと、を有している。口部2aは、下側部分が拡径した2段円筒形状をなしている。口部2aにおける上側部分の外周面には、キャップ4を取付けるための雄ねじ部6が設けられている。しかし、このような雄ねじ部6による取り付けに替えて、凹凸形状の嵌合による取り付けを可能にする構成を採用してもよい。口部2aにおける上側部分には、口部2aを径方向に貫通する通気口7が設けられている。本実施形態では、通気口7は2つ設けられているが、その数は適宜増減が可能である。口部2aの下側部分の外周面には、ネックリング8が設けられている。しかし、ネックリング8を設けない構成としてもよい。胴部2bは、上下方向の全体に亘って横断面が楕円形状をなしている。また、胴部2bにおける上部は、口部2aの下端から下方に向けて漸次拡径しており、胴部2bにおける上下方向中間部は、上下方向で径の変化がなく、胴部2bにおける下部は、下方に向けて漸次縮径している。
【0019】
内容器3は、外容器2の内側に配置されるとともに内容物Cの収容空間Sを区画している。
【0020】
本実施形態では、外容器2は、デラミネーション容器(デラミ容器)とも称される積層剥離容器の外層体によって構成されており、内容器3は、積層剥離容器の内層体によって構成されている。このような積層剥離容器は、例えば、押出しブロー成形(EBM:Extrusion Blow Molding)によって形成することができる。この場合、先ず、相溶性の低い外層体用の合成樹脂材料と内層体用の合成樹脂材料とを共押出して積層パリソンを形成し、この積層パリソンを、金型を用いてブロー成形することにより、外層体の内面に内層体が剥離可能に密着した積層構造の容器を形成することができる。押出しブロー成形の後、口部2aに通気口7を形成し、口部2aの上端開口(上端縁によって形成された開口)からの吸引等により内層体を一度収縮させて、内層体の略全体を外層体から剥離させることができる。次いで、胴部2bに一組の貫通口9を形成し、当該一組の貫通口9にそれぞれ規制部材5を取り付けることができる。その後、内層体の内部(収容空間S)に空気を送り込むこと等により内層体の形状を復元させることができる。なお、一組の貫通口9は、通気口7の形成と同時に形成してもよい。また、口部2aに通気口7を設けずに、一組の貫通口9を形成した後、一組の貫通口9の近傍のみにおいて内層体を外層体から剥離させることによって外容器2及び内容器3を構成してもよい。
【0021】
積層剥離容器は、有底筒状のプリフォームを対象とする2軸延伸ブロー成形によって構成してもよい。この場合、プリフォームは、外層体を形成する外側層と内層体を形成する内側層とからなる積層プリフォームであってもよい。また、プリフォームは、外層体を形成する外体と、内層体を形成する内体とを互いに組み付けて構成される2重プリフォームであってもよい。
【0022】
外容器2及び内容器3は、積層剥離容器によって構成しないこともできる。例えば、外容器2及び内容器3は、別個に形成された後に、互いに組み付けられることによって構成されてもよい。
【0023】
胴部2bの上下方向中間部には、その楕円形状の横断面における短軸上に一組の貫通口9が設けられている。一組の貫通口9には、それぞれ規制部材5が取り付けられており、これらで一組の規制部材5を構成している。一組の規制部材5は、本実施形態では、互いに同一の形状及び大きさを有している。また、一組の貫通口9も、本実施形態では、互いに同一の形状及び大きさを有している。一組の貫通口9の各々は、円形状をなしている。一組の規制部材5の各々は、貫通口9を通して胴部2bの内側に延在する延在部5aと、胴部2bの外面に沿って配置される板状部5bと、を有している。延在部5aは、円筒形状をなす中空ロッド状に形成されている。板状部5bは、貫通口9より大きい直径を有する円板状に形成されている。板状部5bの中央は胴部2bの内側に向けてやや窪んでおり、使用者が胴部2bをスクイズする際に指の腹にフィットするようになっている。すなわち、板状部5bはスクイズ時の操作部となっている。板状部5bが貫通口9より胴部2bの外側に位置することにより、規制部材5が胴部2bの内側に抜け落ちることが防止されている。また、延在部5aの外周面には、胴部2bの内周面と係合する円環形状の係合凸部5cが設けられている。係合凸部5cが胴部2bの内周面と係合することにより、規制部材5が胴部2bの外側に抜け落ちることが防止されている。貫通口9は、スクイズ時の操作感を向上する(スクイズによる圧力の抜けを防止する)観点から、規制部材5によって封止されていることが好ましい。しかし、貫通口9が規制部材5によって完全に封止されていなかったとしても、内容物は内容器3に収容されているので、貫通口9から内容物が漏れ出ることはない。
【0024】
キャップ4は、口部2aに取り付けられるとともに内容物Cの吐出口4aを有している。本実施形態では、キャップ4は、ベース4b、蓋4c、弁体4d及び弁押え部材4eを有している。蓋4cは、ヒンジ4fを介してベース4bに連結している。しかし、蓋4cをベース4bに着脱可能に構成してもよい。ベース4bは、口部2aの雄ねじ部6と螺合する雌ねじ部10を有する装着筒11を有している。装着筒11の上端には、径方向内側に延在する天壁12が連結しており、天壁12は、口部2aの上端に全周に亘って密着している。また、装着筒11における下部は、口部2aにおける下側部分の外周面に全周に亘って密着している。したがって、キャップ4は、口部2aに取り付けられることによって通気口7と外部との連通を遮断している。このように通気口7と外部との連通を遮断することにより、スクイズ時の操作感を向上できるとともに、内容物の吐出後に外部から空気が通気口7を通して外容器2と内容器3との間に流入することが防止される。
【0025】
天壁12の下面には、中心軸線Oを中心とする円環形状をなすとともに上下方向に連なる2段階の段部、すなわち下段部12a及び上段部12bが設けられている。また、上段部12bの上方には、中心軸線Oを中心とする円形状の開口12cが設けられている。弁体4dは、下段部12aに嵌合によって取り付けられた弁押え部材4eにより、上段部12bに固定されている。弁体4dは、上段部12bに配置された円環形状をなす外縁部13と、外縁部13の内周縁から上方に延在する切頭円錐形状の周壁14と、周壁14の上端に連結するとともに下向き球面形状をなす隔壁15と、を有している。周壁14及び隔壁15は、天壁12の開口12cの径方向内側に位置している。弁押え部材4eは、下段部12aに配置された円環形状の平板状をなす環状板16と、環状板16の内周縁から上方に延在する切頭円錐形状の環状凸部17と、を有している。環状凸部17は、弁体4dの外縁部13より径方向内側に位置している。
【0026】
弁体4dは、吐出口4aとしてのスリット18を有するスリット弁によって構成されている。なお、スリット18は平面視で十文字形状をなしているが、その形状は適宜変更が可能である。例えば、スリット18は平面視で一文字形状又はY字形状等をなしていてもよい。また、弁体4dは、収容空間Sの正圧化によって吐出口4aを開放する一方、収容空間Sの負圧化によっても吐出口4aを開放するように構成されている。
【0027】
スクイズ吐出容器1は、例えば以下の要領によって使用することができる。まず、使用者は、図2に示すように、蓋4cを開き、外容器2を傾倒させる。このとき、弁体4dのスリット18は閉塞しており、内容物Cは吐出口4aから吐出されない。
【0028】
次いで、図3に示すように、使用者は、一組の規制部材5の板状部5b(操作部)上を指で摘み、胴部2bをスクイズする。このスクイズにより、胴部2bが内側に変形して、その内側に位置する内容器3も内側に押されて収容空間Sが正圧化し、スリット18(吐出口4a)が開放されて内容物Cが吐出される。
【0029】
そして、さらなるスクイズによって胴部2bの変形が進行していくと、最終的に、図4に示されるように、一組の規制部材5の延在部5aの先端が内容器3を挟んで互いに突き当たり、それ以上の胴部2bの変形が規制される。このように、一組の規制部材5の延在部5aは、スクイズによる胴部2bの変形により、内容器3を挟んで互いに突き当たることで胴部2bの変形量を規制可能である。したがって、本実施形態に係るスクイズ吐出容器1によれば、比較的大量の定量化された内容物Cを、簡便な操作で吐出可能である。
【0030】
その後、スクイズを解除すると、胴部2bが復元し、その復元に伴って内容器3も復元し、収容空間Sが負圧化する。この負圧化により、スリット18(吐出口4a)が開放されて、内容物Cの吐出量に対応する量の空気が外部から収容空間Sに流入する。このように、吐出された内容物Cが空気に置換される。
【0031】
前述した本実施形態は、本発明の実施形態の一例にすぎず、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0032】
例えば、一組の規制部材5は、前記の実施形態では互いに同一の形状及び大きさを有しているが、このような構成に限られない。例えば、一組の規制部材5は、一方の延在部5aが他方の延在部5aよりも長く形成されていてもよい。また、スクイズ吐出容器1は、前記の実施形態では一組のみの規制部材5を有しているが、複数組の規制部材5を有していてもよい。また、複数組の規制部材5の延在部5aは、スクイズによる胴部2bの変形量を、互いに異なる変形量に規制可能であってもよい。この場合、複数組の規制部材5は、胴部2bの横断面における長軸方向に並べて配置することが好ましい。また、スクイズ吐出容器1は、前記の実施形態では一組の規制部材5を有しているが、組をなさない単体の規制部材5を有するとともに、その延在部5aにより、スクイズによる胴部2bの変形量を規制可能であってもよい。この場合、単体の規制部材5の延在部5aは、スクイズによる胴部2bの変形により、対向する胴部2bに内容器3を挟んで突き当たることで胴部2bの変形量を規制可能であってもよい。また、スクイズ吐出容器1は、単体の規制部材5を複数有していてもよく、複数の規制部材5の延在部5aは、スクイズによる胴部2bの変形量を、互いに異なる変形量に規制可能であってもよい。この場合、複数の規制部材5は、胴部2bの横断面における長軸方向に並べて配置することが好ましい。
【0033】
吐出口4aは、前記の実施形態では弁体4dのスリット18によって構成されている。しかし、吐出口4aは、例えば、弁体4dのスリット18より下流側(上側)に開口を区画する筒状の吐出筒を天壁12に設けることにより、当該開口によって構成されてもよい。また、弁体4dは、前記の実施形態ではスリット弁によって構成されているが、このような構成に限られない。
【0034】
胴部2bは、前記の実施形態では楕円形状をなす横断面を有しているが、その形状は適宜変更が可能である。例えば、胴部2bは、長方形状その他の扁平形状をなす横断面を有していてもよく、正方形状、正多角形状、円形状その他の非扁平形状をなす横断面を有していてもよい。
【0035】
規制部材5の延在部5aは、前記の実施形態では円筒形状をなしているが、その形状は適宜変更が可能である。例えば、延在部5aは、角筒形状をなしていてもよいし、円柱形状又は角柱形状をなしていてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 スクイズ吐出容器
2 外容器
2a 口部
2b 胴部
2c 底部
3 内容器
4 キャップ
4a 吐出口
4b ベース
4c 蓋
4d 弁体
4e 弁押え部材
4f ヒンジ
5 規制部材
5a 延在部
5b 板状部
5c 係合凸部
6 雄ねじ部
7 通気口
8 ネックリング
9 貫通口
10 雌ねじ部
11 装着筒
12 天壁
12a 下段部
12b 上段部
12c 開口
13 外縁部
14 周壁
15 隔壁
16 環状板
17 環状凸部
18 スリット
O 中心軸線
C 内容物
S 収容空間
図1
図2
図3
図4