(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記液体流入口から前記回転流形成路までの間の前記液体の流路の流路断面積は、前記液体流入口寄りの端部における流路断面積に比べて、前記回転流形成路への入口に面する部位における流路断面積の方が小さい、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の混合バブル発生装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
【0017】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態の混合バブル発生装置について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の混合バブル発生装置の一例を示す模式的な平面図である。
図2は、本発明の第1の実施形態の混合バブル発生装置の一例を示す模式的な下面図である。
図3は、
図1におけるA−A断面図である。
図4は、本発明の第1の実施形態の混合バブル発生装置における回転流形成路の一例を示す模式的な下面図である。
図5は、本発明の第1の実施形態の混合バブル発生装置における気体導入室の栓部材の一例を示す模式的な縦断面図である。
図6は、本発明の第1の実施形態の混合バブル発生装置における第2のノズル部の一例を示す模式的な部分断面図である。
なお、各図面は模式図のため、形状および寸法は誇張されている(以下の図面も同様)。
【0018】
図1に示す本実施形態のシャワーヘッド1(混合バブル発生装置)は、例えば、水道管などの適宜の加圧液体供給源と接続されることによって、後述する
第1種バブルおよび
第2種バブルを含む気液混合流を噴射する。シャワーヘッド1は、例えば、浴室などに据え付けられてもよいし、適宜の洗浄装置に接続して用いられてもよい。
シャワーヘッド1によって形成される気液混合流における液体成分と気体成分とは特に制限されない。以下では、一例として、液体成分が水、気体成分が空気の場合の例で説明する。
【0019】
図1に示すように、シャワーヘッド1は、本体部2と、開口栓3と、を備える。
本体部2は、気液混合流を噴射するヘッド部2Aと、ヘッド部2Aと滑らかに連結された棒状の把持部2Bと、を備える。
ヘッド部2Aは、平面視略円形のドーム状に形成され、中心部に開口栓3が固定されている。
図2に下面図を示すように、ヘッド部2Aにおいて開口栓3と対向する下面側には、後述する出口キャップ4が装着されている。
【0020】
図1に示すように、把持部2Bの内部には、加圧液体である水W
0(液体)が流通する注水管路2aが形成されている。水W
0としては、例えば、水道水、純水、洗浄剤成分を含む洗浄液などが用いられてもよい。
本実施形態では、注水管路2aは、把持部2Bにおけるヘッド部2Aと反対側の端部に接続された図示略のホースに接続されている。図示略のホースは、例えば、適宜の操作レバーによって開閉可能なバルブを介して水道管に接続されている。このため、以下では、一例として、水W
0は水道水であるとして説明する。水W
0は、温水であってもよいし、冷水であってもよい。
【0021】
図3にシャワーヘッド1の内部構造を示すように、シャワーヘッド1は、旋回筒5、仕切板7、および分散板8(分散部材)をさらに備える。
【0022】
以下では、シャワーヘッド1の各構成部材について説明する場合、特に断らない限り、
図3に示す組立状態における配置に基づいて説明する。
さらに、各構成部材の位置関係の説明において、
図3に示すXYZ直交座標系が参照される場合がある。XYZ直交座標系において、Z軸は、後述する出口キャップ4の中心から開口栓3に向かって(図示下方から上方に向かって)延びる軸線に平行である。Y軸は、Z軸と直交し、把持部2Bからヘッド部2Aに向かって(図示左側から右側に向かって)延びる軸線である。X軸は、Z軸およびY軸に直交し、紙面手前から紙面奥側に向かって延びる軸線である。各軸線における正方向は、上述したような各軸線の延び方向である。各軸線における負方向は、正方向と反対の方向である。
【0023】
本体部2の詳細構成について説明する。
図4には、後述する旋回筒5が組み立てられた本体部2をZ軸正方向において見た下面図が示されている。
図4に示すように、ヘッド部2Aの外周部には、中心軸線O(第1の軸線)を中心とする円筒部2iがZ軸負方向に突出している。
円筒部2iの外周部には、後述する出口キャップ4との嵌合用の凹凸嵌合部2sが形成されている。例えば、凹凸嵌合部2sは、雄ネジなどで構成されてもよい。
円筒部2iの内周部には、段状の係止部2rが全周にわたって形成されている。係止部2rは、後述する仕切板7(
図3参照)の外周部を後述するゴムパッキン11(
図3参照)を挟んで係止するために、中心軸線Oに直交する平面で構成される。
係止部2rには、後述する仕切板7をタッピンネジで固定するため、Z軸正方向に延びる複数のタップ穴2fが設けられている。タップ穴2fの個数は特に限定されないが、
図4に示す例では、タップ穴2fは、中心軸線Oを中心とする円周上の4箇所に形成されている。
図3に示すように、円筒部2iの外周部において凹凸嵌合部2sよりもZ軸正方向側には、径方向外側に飛び出す段状のOリング取り付け部2tが全周にわたって形成されている。
【0024】
Oリング取り付け部2tには、Oリング6Bが取り付けられている。
Oリング6Bは、Oリング取り付け部2tと後述する出口キャップ4とに接触することによって、本体部2と出口キャップ4との隙間を気密かつ液密に封止するシール部材である。
Oリング6Bの材質は、本体部2および出口キャップ4と接触しても支障のないゴム材料が用いられる。
【0025】
円筒部2iおよび係止部2rの内側において、注水管路2aと対向する部位には、Z軸方向に延びる穴部である流入口部2c(液体流入口)が形成されている。流入口部2cのZ軸正方向側の端部には、注水管路2aが連通している。
流入口部2cにおいて、Y軸正方向側(
図3の図示右側)の内周面は、後述する渦巻き状仕切り壁2bの外周面によって形成されている。
図4に示すように、流入口部2cにおいて、X軸負方向側(
図4の図示上側)の内周面は側壁部2mによって、X軸正方向側の内周面は、側壁部2kによって、それぞれ形成されている。
図3に示すように、後述する渦巻き状仕切り壁2b、および側壁部2k、2mの底面部2hからの高さはそれぞれ同一である。
側壁部2kには、底面部2hから側壁部2kの先端まで延びる矩形状の開口部2nがX軸方向に貫通している。
【0026】
図3に示すように、ヘッド部2Aにおいて、円筒部2iの内周面2jの内側には、底面部2hを底面とする穴部が形成されている。底面部2hの中心部には、円筒状の外形を有する旋回筒5が、底面部2hに形成された凹部2pに嵌合されている。凹部2pの底部には、後述する旋回筒5を中心軸線O回りに位置決めする係合穴2qが設けられている。
凹部2pの中心部には、後述する開口栓3を嵌め込んで固定するための取り付け孔部2gが形成されている。
旋回筒5の外周側には、底面部2hからZ軸負方向に延びる渦巻き状仕切り壁2bが設けられている。
図4に示すようにZ軸正方向において見ると、渦巻き状仕切り壁2bは、流入口部2cにおける側壁部2kと接続する外周端部P1から、中心軸線Oを中心として図示反時計回りに周回する渦巻き状に延びている。渦巻き状仕切り壁2bの周回数は特に限定されない。周回数は、1周以下でよいし、2周以上でもよい。渦巻き状仕切り壁2bの周回数は、本実施形態では、一例として、2周弱である。
底面部2hからの渦巻き状仕切り壁2bのZ軸負方向における端部の位置は、中心軸線Oに直交する同一平面上に位置している。
【0027】
渦巻き状仕切り壁2bの外周端部P1は、側壁部2kにおいて開口部2n側の端縁に接続されている。渦巻き状仕切り壁2bは、中心軸線Oを中心とする円周に沿って、図示反時計回りに約3/4周だけ周回した位置である第1中間部P2から周回半径が漸次縮径している。渦巻き状仕切り壁2bは、側壁部2mのY軸正方向の端部と、第2中間部P3において接続している。渦巻き状仕切り壁2bは、第2中間部P3から、中心軸線Oを中心とする円周に沿って、さらに図示時計回りに周回するように延びている。これにより、側壁部2m、2kの間に延びる渦巻き状仕切り壁2bは、流入口部2cにおけるY軸正方向側の側面を形成している。
上述した開口部2nは、側壁部2kのY軸正方向側の端部と、第3中間部P4における渦巻き状仕切り壁2bと、の間に形成されている。
渦巻き状仕切り壁2bは、さらに、中心軸線Oを中心とする円周に沿って図示反時計回りに約3/4周だけ周回した位置である第4中間部P5において、旋回筒5の外周面5mに向かって屈曲されている。渦巻き状仕切り壁2bの内周端部P6は、旋回筒5の外周面5mと隙間なく当接している。
【0028】
このような渦巻き状仕切り壁2bによって、Z軸正方向において見ると一続きの渦巻き状に延びる第1流路2dおよび第2流路2eが形成されている。第1流路2dおよび第2流路2eは、液体流入口から後述する回転流形成路までの間の液体の流路を構成している。
第1流路2dは、底面部2h上において、外周端部P1から第2中間部P3までの渦巻き状仕切り壁2bと、第3中間部P4から外周端部P6までの渦巻き状仕切り壁2bと、によって挟まれて構成される。
第2流路2eは、底面部2h上において、第2中間部P3から外周端部P6までの渦巻き状仕切り壁2bと、旋回筒5の外周面5mと、によって構成される。
第1流路2dおよび第2流路2eは、いずれもZ軸負方向において開口する溝部からなる。
本実施形態では、第1流路2dにおける流路断面積よりも第2流路2eにおける流路断面積の方が狭くなっている。具体的には、第2流路2eの溝幅が、第1流路2dの溝幅よりも狭くなっている。このため、第1流路2dおよび第2流路2eが構成する流路において、流入口部2c寄りの端部(開口部2n)の流路断面積に比べて、後述する回転流形成路への入口(後述する流入開口5b、5b)に面する第2の端部の流路断面積の方が小さくなっている。
ここで、流路断面積とは、液体の流れ方向に直交する断面における断面積である。
【0029】
本体部2の材質は、特に限定されないが、本実施形態では、一例として、合成樹脂材料が用いられている。合成樹脂材料の種類としては、特に限定されない。
【0030】
次に、旋回筒5の構成について説明する。
図3に示すように、旋回筒5は、底面部5g、外筒部5a、および内筒部5dを備える。
底面部5gは、中心に円孔が貫通する円板状に形成される。底面部5gの一方の表面には、本体部2に対する中心軸線O軸回りの固定位置を位置決めする固定ピン5eが突出している。
外筒部5aは、底面部5gの外縁から、底面部5gの中心軸線に沿って、固定ピン5eの突出方向と反対側に延びる円筒部材である。
図4に示すように、外筒部5aには、外筒部5aの中心軸線に関して180°回転対称となる位置に、貫通する貫通孔からなる流入開口5b、5cが形成されている。
図3に示すように、内筒部5dは、底面部5gの円孔の内縁から、底面部5gの中心軸線に沿って、外筒部5aと同方向に延びる、円筒部材である。このため、内筒部5dの外径は、外筒部5aの内径よりも小さい。底面部5gからの内筒部5dの高さは、底面部5gからの外筒部5aの高さよりも高い。このため、内筒部5dの先端部は、軸方向において外筒部5aの先端面5nよりも外側に突出している。
内筒部5dの内側には、旋回筒5の中心軸に沿って旋回筒5の全体に貫通する中空部5h(気体導入室)が形成されている。
【0031】
図3に示すように、旋回筒5のZ軸正方向側の端部は、底面部5gと凹部2pとの間にOリング6Aが挟まれた状態で、本体部2の凹部2pに嵌め込まれている。旋回筒5の固定ピン5eは、本体部2における係合穴2qに係合している。これにより、旋回筒5は、中心軸線O回りに位置決めされている。
Oリング6Aは、本体部2と底面部5gとに接触することによって、本体部2と底面部5gとの隙間を気密かつ液密に封止するシール部材である。
本明細書において、「気密かつ液密」とは、混合バブル発生装置の使用時に、混合バブル発生装置の内部に流れる液体流、気体流、および気液混合流によって発生し得る正圧または負圧の範囲において気密かつ液密であることを意味する。
Oリング6Aの材質は、本体部2および旋回筒5と接触しても支障のないゴム材料が用いられる。
【0032】
旋回筒5が係合穴2qによって位置決めされて凹部2pに嵌め込まれた組立状態において、旋回筒5の中心軸線は、中心軸線Oと同軸になっている。さらに、外筒部5aの先端面5nは、渦巻き状仕切り壁2bの先端部と同一平面上に位置する。
旋回筒5の軸方向における流入開口5b、5cの位置は、
図3に流入開口5cの位置を示すように、組立状態において底面部2hよりもZ軸正方向側であって、かつ底面部2hの近傍となる位置である。
図4に示すように、中心軸線Oに関する周方向における流入開口5bの位置は、組立状態において、中心軸線Oに関する周方向における第2流路2eの末端に開口するように位置決めされている。中心軸線Oに関する周方向における流入開口5cの位置は、中心軸線Oに関する周方向における第2流路2eの略中央部に開口している。
流入開口5b、5cの貫通方向は、水W
0が外筒部5aの内部に流れ込み易いように、外筒部5aの外周面から内周面に向かうにつれて、径方向に対して、図示反時計回り方向に傾斜する方向とされている。このため、第2流路2eにおいて、図示反時計回りに回転する水W
0が抵抗少なく流入開口5b、5cに流入することが可能になる。
【0033】
次に、開口栓3の構成について説明する。
図5に示すように、開口栓3は、ホルダ3A、給気管3B、および防塵フィルター9を備える。
【0034】
ホルダ3Aは、給気管3Bと防塵フィルター9とを保持するため、全体として筒状に形成された部材である。ホルダ3Aは、軸方向に沿って円板部3aと、軸部3b、とをこの順に備える。
円板部3aの中心には、後述する防塵フィルター9を配置する円穴であるフィルター収容部3cが形成されている。フィルター収容部3cの穴底には、フィルター収容部3cと同軸な凹部3dが形成されている。凹部3dの内径は、フィルター収容部3cの内径より小さく、後述する給気管3Bの外径よりも大きい。凹部3dの底部は、軸部3bに入り込んでいる。
【0035】
軸部3bの外形は、円板部3aと同軸の円柱状である。円板部3aと接続された軸部3bの端部(図示上端部)の中心には、凹部3dの一部が貫入している。凹部3dの穴底には、凹部3dと同軸な円筒孔である取り付け孔3eが軸方向に貫通している。取り付け孔3eの内径は、凹部3dの内径よりも小さい。取り付け孔3eの内径は、給気管3Bを圧入可能な寸法を有する。
ホルダ3Aの材質としては、本体部2と同様な合成樹脂材料が用いられてもよい。
【0036】
給気管3Bは、シャワーヘッド1の内部に、外部の空気を流入させるために設けられている。
給気管3Bは、中心部に内径d1の貫通孔3f(気体流入口)を有する円筒管で構成される。給気管3Bの外径は、取り付け孔3eに圧入可能な寸法を有する。
給気管3Bにおける貫通孔3fの長さは、3mm以上20mm以下であってもよい。貫通孔3fの長さは、5mm以上10mm以下であることがより好ましい。本実施形態では、給気管3Bの長さは、軸部3bの長さと同程度とされている。ただし、貫通孔3fとして必要な長さが確保されれば、給気管3Bの長さは軸部3bより長くてもよいし、短くてもよい。給気管3Bが短すぎると、製造工程において組立作業性が低下するおそれがある。
本実施形態における給気管3Bは、第1端部(図示下側)が軸部3bの円板部3aと反対側の端部に達するように、取り付け孔3eに圧入されている。このため、軸部3bにおける円板部3aと反対側の端部には、貫通孔3fの開口である内径d1の円孔状の出射口3gが露出している。
本実施形態では、給気管3Bにおける第2端部(図示上側)は、凹部3dの内部に突出している。このため、凹部3dの内部には、貫通孔3fの開口である内径d1の円孔状の吸入口3hが露出している。
ただし、吸入口3hが凹部3dに連通していれば、給気管3Bの第2端部は、凹部3dの内部に突出しないように配置されてもよい。
このように、給気管3Bが軸部3bに内蔵されることによって、給気管3Bが曲がったり、折れたりすることを防止できる。ただし、給気管3Bが曲がったり折れたりしないようにして、シャワーヘッド1に組み立てることができれば、給気管3Bは、軸部3bから突出していてもよい。
【0037】
貫通孔3fの内径d1は、後述する気液混合流における気泡の泡径分布に大きく寄与する。内径d1が小さすぎると、気泡の泡径が小さくなりすぎる。内径d1が大きくなりすぎると、気泡の泡径が大きくなりすぎる。
内径d1は、少なくとも、気液混合流の泡径分布が二峰性を有するように決められる。例えば、内径d1は、0.1mm以上0.4mm以下とされてもよい。
さらに、二峰性の分布においては、例えば、本実施形態のように、液体が水、気体が空気の場合、それぞれの卓越ピークが、5μm以上50μm以下の第1の泡径と、0.18mm以上0.68mm以下の第2の泡径と、に現れることがより好ましい。このため、内径d1は、0.20mm以上0.30mm以下であることがより好ましい。第1の泡径を有する気泡数と、第2の泡径を有する気泡数と、の和をより増大させるには、内径d1は、0.22mm以上0.28mm以下であることがより好ましい。
それぞれの内径d1によって得られる泡径分布の特徴については、シャワーヘッド1の作用とともに後述される。
【0038】
給気管3Bの材質は、ホルダ3Aとともに、シャワーヘッド1に取り付けられた状態で、貫通孔3fの内径d1が、必要な大きさに保たれれば、特に限定されない。例えば、加工が容易となり、内径d1の安定性にも優れる点では、給気管3Bとして、金属パイプが用いられてもよい。特に、水に触れても錆が発生しにくい点では、給気管3Bとしては、ステンレス製のパイプが用いられることがより好ましい。
【0039】
防塵フィルター9は、外部から流入する空気に含まれる塵埃などによって、吸入口3hが閉塞されないように設けられる。防塵フィルター9の構成は、吸入口3hを塞ぐ可能性のある大きさの塵埃等が除去できる適宜のフィルター径を有していれば特に限定されない。
防塵フィルター9の具体例としては、発泡ウレタン、燒結金属などが挙げられる。
防塵フィルター9のフィルター収容部3cへの固定方法は特に限定されない。
例えば、本実施形態では、円板部3aにおけるフィルター収容部3cの開口の内縁部において、防塵フィルター9の外形よりもわずかに狭い開口を形成する係止突起3iが形成されている。防塵フィルター9は、係止突起3iの間の開口を通してフィルター収容部3cに嵌め込まれて固定される。フィルター収容部3cに嵌め込まれた防塵フィルター9は、係止突起3iによって抜け止めされる。
このように、防塵フィルター9が嵌め込み固定によって固定されていると、接着剤あるいは粘着剤によって固定される場合のように、防塵フィルター9の一部が目詰まりすることがないため、より好ましい。
【0040】
このような構成の開口栓3は、
図3に示すように、円板部3aが本体部2の外部に露出した状態で、取り付け孔部2gに対して気密および液密に固定されている。開口栓3が固定された状態では、出射口3gは、中心軸線O上に配置され、中空部5hに露出している。
取り付け孔部2gへの開口栓3の固定方法は、気密および液密状態が保たれていれば特に限定されない。
開口栓3の固定方法は、ホルダ3Aの外周部とヘッド部2Aとの間が気密かつ液密に保たれれば、特に限定されない。例えば、本実施形態では、開口栓3は、一例として、ヘッド部2Aに形成された貫通孔への圧入によって固定されている。
【0041】
例えば、開口栓3の固定方法として、開口栓3と取り付け孔部2gとにそれぞれ雄ネジと雌ネジとを形成することで、開口栓3を螺合によって固定することも考えられる。しかし、雄ネジと雌ネジとの間には微細な隙間が生じ易い。さらに、雄ネジと雌ネジとの隙間は部品バラツキや組み立てバラツキによっても変化する。このため、螺合による固定では、必要な気密状態が得られない場合が多い。必要な気密状態が得られないと、見かけ上貫通孔3fの内径d1が大きくなるため、泡径分布が変化してしまうおそれがある。
ただし、例えば、シール部材を併用するなどして、必要な気密状態が安定的に得られるようになっていれば、開口栓3は螺合によって固定されていてもよい。
【0042】
図3に示すように、仕切板7は、円筒部2iの内側において、係止部2r、流入口部2c、渦巻き状仕切り壁2b、および旋回筒5の外筒部5aを覆う略円板状部材である。仕切板7は、第1板面7dと第2板面7eとを有する。第1板面7dは、中心軸線Oに直交するとともに、Z軸負方向に向いた平面である。第2板面7eは、中心軸線Oに直交するとともに、Z軸正方向に向いた平面である。
第2板面7eの中心部には、旋回筒5の外筒部5aの内周部に嵌合する挿入突起7aが突出されている。
仕切板7における挿入突起7aを含む中心部には、噴射口7cおよびテーパ部7bからなる貫通孔が第1板面7dから板厚方向に貫通している。
噴射口7cは、第1板面7dから、仕切板7の板厚方向の中間部まで延びる円孔である。噴射口7cの内径は、旋回筒5の内筒部5dの外径よりも大きい。
テーパ部7bは、仕切板7の内部に延びる噴射口7cの端部から漸次拡径するテーパ面で構成される。
図3には図示されていないが、仕切板7において挿入突起7aよりも外周側には、本体部2のタップ穴2fと対応する位置に、それぞれ皿頭のタッピンネジを挿通させる貫通孔が設けられている。
【0043】
このような構成の仕切板7は、第2板面7eに積層配置されたゴムパッキン11を挟んで、係止部2r、流入口部2c、渦巻き状仕切り壁2b、および旋回筒5の外筒部5aを覆うように配置される。
ゴムパッキン11は、仕切板7と別体に設けられていてもよいし、仕切板7の第2板面7eに成膜されていてもよい。ゴムパッキン11の材質は必要なシール性能が得られれば特に限定されない。例えば、ゴムパッキン11の材質は、シール性、耐久性に優れる天然ゴム、シリコンゴムなどが用いられてもよい。
このように配置された仕切板7およびゴムパッキン11は、図示略の仕切板7の貫通孔に挿入され、タップ穴2f(
図4参照)にねじ込まれる図示略のタッピンネジによってヘッド部2Aに固定される。これにより、ゴムパッキン11が、係止部2r、渦巻き状仕切り壁2b、および外筒部5aとの接触部に付勢されるため、ゴムパッキン11との接触部はいずれも気密かつ水密な状態である。
このため、流入口部2c、第1流路2d、および第2流路2eは、それぞれのZ軸負方向側の開口が仕切板7およびゴムパッキン11によって気密かつ水密に閉じられている。
さらに、外筒部5aがゴムパッキン11を介して仕切板7から押圧されることによって、旋回筒5は、凹部2pに押しつけられる。これにより、Oリング6Aが変形するため、凹部2pと底面部5gとの間も気密かつ水密になる。
このため、第2流路2eと中空部5hとの間において、凹部2pと底面部5gとの間を通して、液体または気体が流通することが防止される。
【0044】
図3に示すように、仕切板7が組み立てられた状態では、旋回筒5の内筒部5dの先端部は、噴射口7cからZ軸負方向に突出することなく、噴射口7cの内側に進出している。
外筒部5aの内周面と内筒部5dの外周面との間には、円筒状流路5i(回転流形成路)が形成されている。円筒状流路5iの中心軸線Oに直交する断面(以下、軸直角断面と称する)は円環状である。
円筒状流路5iよりもZ軸負方向側には、テーパ部7bと、内筒部5dの外周面との間の隙間によって、軸直角断面における円環の外径が漸次縮径する縮径流路5jが形成されている。さらに噴射口7cと、内筒部5dの外周面との間の隙間によって、軸直角断面における円環の断面面積が最小流路を構成する細隙部5qが形成されている。
内筒部5dの先端部5pよりもZ軸負方向では、噴射口7cの内側に軸直角断面が円形の円形流路5rが形成されている。
このような縮径流路5j、細隙部5q、および円形流路5rを形成するテーパ部7b、内筒部5d、および噴射口7cの部位は、回転流形成路と気密に接続され、後述する回転流W
2(
図7参照)を加速し、回転流W
2を中心軸線Oと同軸に設けられた噴射口7cから噴射させる第1のノズル部を構成する。
【0045】
仕切板7の第1板面7dにおいて、噴射口7cによる開口を除く範囲には、飾り板10が積層されている。
飾り板10は、例えば、タッピンネジのネジ頭、タッピンネジの挿入孔などによって発生する表面の凹凸を均すことによって、後述する気液混合流の流れが円滑になるように設けられる。飾り板10の材質としては、例えば、樹脂が用いられてもよい。飾り板10の固定手段としては、例えば、接着剤、両面テープなどが用いられてもよい。
例えば、飾り板10の少なくとも一部が後述する出口キャップ4を通して外部から見える場合には、飾り板10には外観を考慮した装飾が施されてもよい。例えば、飾り板10の表面には樹脂めっきが施されてもよい。
【0046】
出口キャップ4は、板状部4bおよび側面部4cを備える。
板状部4b(第2のノズル部)は、ヘッド部2Aの円筒部2iを覆うことができる円板部材である。板状部4bは、仕切板7に対して、Z軸方向に隙間が開いた状態で対向するように配置される。
板状部4bの中心部には、後述する分散板8を固定するための分散板固定部4dが、Z軸正方向に突出している。分散板固定部4dの形状は、後述する分散板8をZ軸負方向側から固定できれば特に限定されない。本実施形態では、一例として、中心に嵌合穴を有する円環状のボス(
図6参照)によって構成されている。
【0047】
図2、3に示すように、板状部4bにおいて、分散板固定部4dよりも外周側には、シャワーヘッド1の内部で形成される気液混合流を外部に噴射するための多数の出口ノズル4a(第2の噴射口)が貫通されている。
各出口ノズル4aの断面径は、Z軸負方向に向かって漸次縮径している。各出口ノズル4aの最小内径は、0.2mm以上1.0mm以下であってもよい。各出口ノズル4aの最小内径は、0.5mm以上1.0mm以下であることがより好ましい。各出口ノズル4aの最小内径は、0.7mm以上1.0mm以下であることがさらに好ましい。
気液混合流に含まれる気泡は、液体中では、ある程度、弾性変形するため、出口ノズル4aの最小内径が泡径よりも小さくても、すべてが破砕されるとは限らない。ただし、出口ノズル4aの最小内径が小さすぎると出口ノズル4aから噴射される気液混合流に含まれる気泡が噴射時に破砕されてしまう可能性が増大する。このため、出口ノズル4aの最小内径は、出口キャップ4の外部に噴射する気液混合流に含めたい気泡の最大径よりも大きいことがより好ましい。
出口ノズル4aの最小内径が1.0mmを超えると、家庭用に供給される水道水の水圧では、出口ノズル4aから噴射される気液混合流の流速が低くなりすぎてしまい、洗浄効率が低下するおそれがある。
【0048】
図3に示すように、側面部4cは、板状部4bの外縁からZ軸正方向に延びている。側面部4cの延在方向の先端部における内周面には、円筒部2iの外周部に形成された凹凸嵌合部2sと嵌合する凹凸嵌合部4eが形成されている。例えば、凹凸嵌合部4eは、雌ネジなどで構成されてもよい。ただし、
図3の図示例とは異なり、出口キャップ4の側面部4cは、ヘッド部2Aの内周部に挿入して固定されてもよい。この場合には、凹凸嵌合部2sが雌ネジ、凹凸嵌合部4eが雄ネジで構成されてもよい。
側面部4cの内周面において凹凸嵌合部4eよりも先端側には、Oリング6BをOリング取り付け部2tに対して径方向および軸方向に押さえる段状のOリング押え部4fが形成されている。
【0049】
出口キャップ4が凹凸嵌合部4eにおいて円筒部2iの凹凸嵌合部2sと嵌合した状態では、出口キャップ4が円筒部2iと同軸に固定される。このとき、Oリング6Bは、Oリング取り付け部2tとOリング押え部4fとの間に挟まれて圧縮される。これにより、Oリング取り付け部2tとOリング押え部4fとの間の隙間からの気流、液流、および気液混合流の漏れが防止される。
このような組立状態では、仕切板7と板状部4bとの間に、Z軸方向において一定の厚さを有し、出口ノズル4aのみが外部に開口する円板状の空間が形成される。
【0050】
分散板8は、直径Dを有する円板の中心に分散板固定部4dに嵌合する固定用突起8aが立設されて構成される。分散板8は、固定用突起8aが分散板固定部4dに嵌合された状態で、出口キャップ4とともに、本体部2に固定される。例えば、固定用突起8aは、分散板固定部4dに圧入されてもよい。例えば、固定用突起8aは分散板固定部4dに接着固定されてもよい。
【0051】
このような組立状態において、分散板8のZ軸正方向の表面8bは、中心軸線Oに直交している。分散板8は、中心軸線Oと同軸になるように固定されている。
分散板8の直径Dは、噴射口7cの内径d2(
図7参照)よりも大きく、円筒部2iの内径よりも小さい。
これにより、分散板8は、噴射口7cの近傍に形成される後述の負圧領域に対向する位置に配置されている。
さらに、分散板8には、噴射口7cから噴射される後述の気液混合流が衝突するようになっている。分散板8に衝突する気液混合流は、表面8bに沿って径方向外側に向かって流れ、側面部4cの内周面と分散板8の外縁との間の隙間を通って、板状部4bに到達する。
分散板8は、気液混合流が衝突する際の衝撃力によって、気泡を粉砕する作用を有する。分散板8の直径Dおよび分散板8と噴射口7cとの距離hは、必要とされる気液混合流の気泡の泡径分布に応じて適宜設定される。
さらに、分散板8の直径Dは、気液混合流をシャワーヘッド1の用途に好適な放射角の範囲に分散できるように設定される。直径Dの好ましい大きさについては作用の説明とともに後述する。
例えば、分散板8の表面8bと、表面8bと対向する飾り板11の表面と、の距離hは、2.0mm以上3.5mm以下とされてもよい。気泡の泡径分布を洗浄効果が特に高くなる二峰性にするためには、距離hは、2.0mm以上3.0mm以下とすることがより好ましい。
【0052】
次に、シャワーヘッド1の作用について説明する。
図7は、本発明の第1の実施形態の混合バブル発生装置における気体および液体の流れを説明する模式的な縦断面図である。
【0053】
図3に示すように、シャワーヘッド1においては、注水管路2aに加圧された水W
0が注入されると、各出口ノズル4aから後述する気液混合流W
5が噴射される。まず気液混合流W
5が形成される原理について、水W
0の流れに基づいて説明する。
注水管路2aに水W
0が流されると、水W
0は、流入口部2cから開口部2nに入る。
図4に示すように、開口部2nに流れ込む水W
0は、第1流路2dに沿って図示反時計回りに旋回する。さらに、水W
0は、第1流路2dから第2流路2eに入り、第2流路2eに沿って図示反時計回りの旋回を続ける。
水W
0が流入開口5cに到達すると、水W
0の一部である水W
1cが、流入開口5cから外筒部5aの内側に流入する。流入開口5cから流入しない水W
0は、第2流路2eの端部における流入開口5bから、水W
1bとして、外筒部5aの内側に流入する。
水W
1b、W
1cは、いずれも、外筒部5aの外周を旋回する水W
0から内周方向に斜めに分岐する流れであるため、外筒部5aの内部でも、内筒部5dと外筒部5aとの間の円環状の隙間の範囲で、それぞれ
図4における図示反時計回りに旋回する。
【0054】
図7に示すように、外筒部5aと内筒部5dとの間には、円筒状流路5iが形成されている。テーパ部7bと内筒部5dとの間には、縮径流路5jが形成されている。噴射口7cの内周面と内筒部5dとの間には、細隙部5qが形成されている。先端部5pよりもZ軸負方向側の噴射口7cの内部には、円形流路5rが形成されている。
円形流路5rよりもZ軸正方向側には、中空部5hが延びている。中空部5hは給気管3Bの貫通孔3fを介してシャワーヘッド1の外部に連通している。
流入開口5b、5cから流入する水W
1b、W
1cは、水圧によって、内筒部5dの回りを同方向の螺旋状に回転しながら、噴射口7cに向かって移動する。水W
1b、水W
1cは、Z軸負方向に進むにつれて互いにぶつかり合いながら混合するため、回転流W
2が形成される。
【0055】
本実施形態では、旋回筒5に流入する水W
0は、第2流路2eに面しており、中心軸線Oを挟んで対向する流入開口5b、5cの2箇所から流入する。
図4に示すように、旋回筒5に流入する前の水W
0は、流入口部2cから第1流路2d、第2流路2eに流れるにつれて、流速が増大する。これは、本実施形態では、第1流路2dの流路断面積よりも第2流路2eの流路断面積が小さいためである。
このため、流入開口5b、5cから旋回筒5の内部に流入する水W
0は、流入口部2cにおける流速よりも高速の流れになっている。
さらに、水W
0は、渦巻き状の第1流路2dおよび第2流路2eを流れることによって、中心軸線Oに関して図示反時計回りに回転している。
水W
0は、流入開口5b、5cの傾斜に沿って、回転方向の速度成分を保った状態で、水W
1b、W
1cとして、旋回筒5の円筒状流路5iに流入する。水W
1b、W
1cは、流入開口5b、5cによる流路断面積の変化に応じてさらに加速される。
このように、水W
1b、W
1cが周方向に離間した2箇所から同方向の回転成分を有する流れとして、円筒状流路5iに流入することで、流入開口が1箇所である場合に比べて、回転流W
2の回転速度を向上される。
例えば、旋回筒5が流入開口5cを有しない場合、水W
1bは、円筒状流路5iを1周した後、後続の水W
1bと合流する。先行する水W
1bは1周する間に、流路抵抗によって減速してしまう。このため、後続の水W
1bは、減速した先行する水W
1bと合流するため、全体としては流速が低下する。
しかし、本実施形態のように、流入開口5cを有する場合、水W
1bは、半周した位置において、1周する場合よりも速度低下が少ない状態で、流入開口5cから流入する水W
1cと合流する。このため、旋回筒5が流入開口5cを有しない場合に比べて、より高速の回転流W
2が形成される。
このように、本実施形態では、第1流路2dおよび第2流路2eにおける流路断面積が、流入開口5bに向かって縮小されていることと、旋回筒5が複数の開口が2箇所であることと、が相俟って、高速の回転流W
2が形成される。
【0056】
円筒状流路5iは、流入口部2cと気密に接続され、流入口部2cから流入した水W
0によって中心軸線O回りに回転する回転流W
2を形成する回転流形成路を構成している。
例えば、円筒状流路5iにおける回転流W
2の回転速度は、1000回/分以上であることがより好ましい。
【0057】
回転流形成路では、水W
1b、水W
1cが高速回転しつつ、互いにぶつかり合いながら混合するため、これにより形成される回転流W
2では
、洗浄対象物における汚れ成分の内部にしみこみ易くなる。すなわち、回転流W
2は、汚れ成分への浸透力が向上する。
回転流W
2にお
いては、回転流W
2中に後述する気泡が分散しやすくな
る。
【0058】
回転流形成路
には、回転流W
2のpHを上昇させる効果もある。これは
、水道水に含まれる次亜塩素酸イオン(遊離残留塩素)と水とが反応が促進されるため、水酸化物イオン濃度が増大するからであると考えられる。
このため、回転流W
2は、弱アルカリ性であって遊離残留塩素成分が低減された水になる。
【0059】
回転流W
2は、回転しながら、縮径流路5jをZ軸負方向に進むことによって、流速が増大する。回転流W
2は、細隙部5qで流速が最大になる。回転流W
2は、細隙部5qを通って円形流路5r内に噴出する。このとき、気体流出口5kの周囲には、高速の回転流W
2が流れるため、円形流路5rに臨む内筒部5dの気体流出口5kの近傍が負圧になる。気体流出口5kの図示下方には、分散板8が配置されているため、負圧領域は、気体流出口5kから分散板8の表面8bの中心部に向かって拡がっている。
このため、気体流出口5kに連通する吸入口3hを通して外部の空気G(気体)が吸引される。空気Gは吸入口3hから吸い込まれる際に防塵フィルター9を通過するため、空気Gには防塵フィルター9のフィルター径以上の塵埃は含まれていない。このため、塵埃によって吸入口3hが塞がれることなく、空気Gが吸引される。空気Gの吸引量は、回転流W
2による負圧の大きさと、吸入口3hの内径d1の大きさと、によって決まる。
【0060】
吸入口3hから吸引された空気Gは、貫通孔3fを通って、出射口3gから中空部5hの内部に噴射される。中空部5hの空気Gは、気体流出口5kから円形流路5rに入って、回転流W
2に混入する。
空気Gは、回転流W
2に混入する際に、回転流W
2内の気泡を形成する。
細隙部5qから円環状に噴射される回転流W
2は、噴射口7cの内部で互いにぶつかり合うため
、気体流出口5kから噴出する空気Gを内部に取り込む。このため、回転流W
2は、中心軸線O回りの回転成分を有する気液混合流W
3となり、噴射口7cからZ軸負方向に向かって噴射される。
【0061】
気液混合流W
3に含まれる気泡の泡径は、貫通孔3fの内径d1と、気体流出口5kの近傍における負圧の大きさと、によって規定される。水W
0の流量が増大すると、流速の増大に伴って負圧も大きくなる。ただし、実験に基づいて本発明者が鋭意検討したところによると、負圧の大きさがある程度大きくなると、発生する泡径の大きさは、ほぼ内径d1の大きさによって決まる。上述したように、内径d1が小さいほど、発生する泡径の大きさは小さくなる。さらに、本発明者の検討によれば、発生する泡径の大きさが、ほぼ内径d1の大きさによって決まる流速の領域では、水W
0の流量が増大すると、気泡数が増大していく。
【0062】
噴射口7cから噴射された気液混合流W
3は、噴射口7cに対向する分散板8の表面8bに衝突する。表面8bに衝突することによって、気液混合流W
3内の気泡に衝撃力が作用する結果、気泡が合体したり、破砕されたりする。このため、気液混合流W
3から、気液混合流W
3とは泡径分布の異なる気液混合流W
4が形成される。
気液混合流W
3に含まれる気泡の泡径が小さい場合には、気液混合流W
4には、より大きな泡径の気泡が含まれるようになる。ただし、本実施形態では、泡径は大きくても、出口ノズル4aの内径を超えない程度になっている。
【0063】
図3に示すように、気液混合流W
4は、分散板8の外周部から出口キャップ4の内部に回って、板状部4bにおける各出口ノズル4aに入る。各出口ノズル4aでは、気液混合流W
4の流速が加速される。気液混合流W
4は分散板8に沿って径方向外側に向かう速度成分を有するため、各出口ノズル4aから出射される気液混合流W
5は、中心軸線Oを中心とする放射状に出射される。
例えば、シャワーヘッド1において、中心軸線Oを含む断面における気液混合流W
4の広がり角は、45°以上90°以下程度であることがより好ましい。
例えば、本実施形態のシャワーヘッド1において、噴射口7cの内径が4.4mm、飾り板11と表面8bとの距離hが2.5mm、の場合、気液混合流W
4の広がり角を上記の範囲に設定するには、分散板8の直径Dを30mm以上32mm以下とすればよい。
【0064】
分散板8の外縁部から出口ノズル4aまでの流路は、第1板面7dと分散板8との間の流路に比べて流路断面積が広いため、気泡間の相互作用はより少なくなる。このため、気液混合流W
5は、気液混合流W
4の泡径分布からあまり大きく変わることはない。
【0065】
次に、気液混合流W
5の泡径分布について説明する。
図8は、本発明の第1の実施形態の混合バブル発生装置によって発生する気液混合流の泡径分布の一例を示す模式的なグラフである。
図8のグラフにおいて、横軸は泡径を、縦軸は気泡数を、それぞれ表す。
【0066】
気液混合流W
5の泡径測定は、気液混合流W
5を大気圧下の水槽の上層部に噴射し、板状部4bの前方10cm〜20cmの範囲に分布する気泡の画像を取得することにより行われる。
気液混合流W
5の泡径分布は、
図8に模式的に示すように、二峰性を有する。
第1の気泡群B
mは、泡径m
pで気泡数がN
mとなる第1の卓越ピークを有する。第1の気泡群B
mの泡径は、m1以上m2(ただし、m2>m
p>m1)以下の範囲に分布する。例えば、m1、m2はそれぞれ、5μm、50μmであることがより好ましい。
第2の気泡群B
tは、泡径t
pで気泡数がN
tとなる第2の卓越ピークを有する。第2の気泡群B
tの泡径は、t1以上t2(ただし、t2>t
p>t1>m2)以下の範囲に分布する。例えば、t1、t2はそれぞれ、0.1mm、1.0mmであってもよい。例えば、t1、t2はそれぞれ、0.18mm、0.68mmであることがより好ましい。
【0067】
例えば、第1の気泡群B
mの気泡数は、気液混合流W
5の全気泡数に対して、30%以上60%以下であってもよい。例えば、第1の気泡群B
mの気泡数は、気液混合流W
5の全気泡数に対して、50%以上60%以下であることがより好ましい。
例えば、第2の気泡群B
tの気泡数は、気液混合流W
5の全気泡数に対して、20%以上50%以下であってもよい。例えば、第2の気泡群B
tの気泡数は、気液混合流W
5の全気泡数に対して、30%以上50%以下であることがより好ましい。
例えば、第1の気泡群B
mと気泡数と第2の気泡群B
tの気泡数との和は、気液混合流W
5の全気泡数に対して、60%以上100%以下であってもよい。例えば、第1の気泡群B
mと気泡数と第2の気泡群B
tの気泡数との和は、気液混合流W
5の全気泡数に対して、80%以上100%以下であることがより好ましい。
【0068】
液体中の気泡は、気泡を形成する気体の圧力と、気体を囲む液体の圧力とが釣り合うことによって、一定の泡径に形成される。ただし、液体中の気泡は、泡径に応じた固有振動数を有するため、固有振動数で振動することによる音波振動エネルギーを有する。
気泡の泡径が小さくなるにつれて気泡の固有振動数が高くなるが、液体の粘性の影響によって振動が減衰しやすくなる。このため、泡径が微小な気泡は、収縮膨張する柔軟性(柔膨性)が少なくなり、泡径が安定した状態で液体中を浮遊したり、汚れ成分の隙間に浸透したり、汚れ成分に吸着したりする。このような気泡は汚れ成分に吸着しても音波振動エネルギーを汚れ成分に与えることがほとんどない。
このような性質が特に顕著になる微細気泡の泡径は、例えば、水と空気との気液混合流の場合、5μm以上50μm以下である。本明細書では、このような
5μm以上50μm以下のマイクロバブルからなる微細気泡を「
第1種バブル」と称する。
第1種バブルは、気液混合流が洗浄対象物に噴射されると、汚れ成分に浸透しやすくなる。シャワーヘッド1の気液混合流W
5に含まれる第1の気泡群B
mは、
第1種バブルを多く含んでいる。
【0069】
一方、気泡の泡径が大きくなると、液体の粘性の影響が相対的に低下するため、柔膨性が増大することによって、音波振動エネルギーが増大し、泡径が変化しやすくなる。このため、気泡は固有振動数で激しく振動することになる。このような気泡は、衝撃的に破壊されると、気泡がはじけて、衝撃波を発生する。
このような気泡の性質は、泡径が大きすぎても小さすぎても抑制される。このため、気泡の音波振動エネルギーは、泡径が大きすぎても小さすぎても下がってしまう。
音波振動エネルギーが特に高くなる気泡の泡径は、例えば、水と空気との気液混合流の場合、0.18mm以上0.68mm以下である。本明細書では、このような
泡径が0.18mm以上0.68mm以下の気泡を「
第2種バブル」と称する。
液体中における
第2種バブルは、水の粘性の影響を受けにくいため、振動しながら浮上したり、膨張したりする活動性に富んでいる。さらに、
第2種バブルは液体中または液体表面において破裂することもある。
このような
第2種バブルは、気液混合流が洗浄対象物に噴射されると、汚れ成分への吸着、汚れ成分の剥離を起こしやすい。さらに、
第2種バブルは破裂すると衝撃波が生じるため、汚れ成分に付着した状態で破裂すると、汚れ成分を破砕あるいは分解する作用を持つ。
第2種バブルは、汚れ成分と離れた位置で破裂しても、その衝撃波が液体中を伝播して、汚れ成分に当たるため、汚れ成分に衝撃が伝わる。
シャワーヘッド1の気液混合流W
5に含まれる第2の気泡群B
tは、
第2種バブルを多く含んでいる。
【0070】
本発明者の検討によれば、シャワーヘッド1において、第1の気泡群B
mは、主として、噴射口7cにおいて、回転流W
2と空気Gとが混じり合う際に生成されると考えられる。すなわち、気液混合流W
3は、ほとんどの気泡が第1の気泡群B
mから構成されると考えられる。このため、貫通孔3fの内径d1は、
第1種バブルを形成できる内径とすることが特に好ましい。
上述のように、
第1種バブルを安定して形成するためには内径d1の開口面積を小さくする必要がある。
このため、中空部5hに貫通孔3f以外の経路によって、空気Gが侵入しないように、吸入口3hから気体流出口5kまでの流路の気密を確保することが重要である。本実施形態では、開口栓3と取り付け孔部2gとの間、給気管3Bと取り付け孔3eとの間に隙間がないように組み立てることと、本体部2と旋回筒5との間にOリング6Aを設けることと、によって、空気Gの侵入が防止されている。
このため、中空部5hは、吸入口3hと気体流出口5kとを気密に接続する気体導入室を構成している。中空部5hは、貫通孔3fよりも流路断面積を有するため、例えば、気体流出口5kから水W
0の飛沫が侵入したとしても、空気Gの流れが滞ることはない。
【0071】
同様に、円筒状流路5i、縮径流路5jにも、中空部5h以外から空気Gが侵入しないように、流路の気密性を確保することが重要である。本実施形態では、旋回筒5と仕切板7との間にゴムパッキン11を挟むことによって、空気Gの侵入が防止されている。
【0072】
本発明者の検討によれば、シャワーヘッド1において、第2の気泡群B
tは、噴射口7cから噴射された気液混合流W
3が分散板8と衝突することをきっかけとして、激しい流れの中で一部の微細気泡が合体し始めることによって生成されると考えられる。
このため、気液混合流W
4には、第2の気泡群B
tとなる相対的に大径の気泡が含まれる。さらに気液混合流W
4が仕切板7と出口キャップ4との間の流路で圧力が徐々に解放される過程で、合体した気泡の泡径が成長したり、さらに合体、分裂を繰り返したりすることによって、気泡の泡径が二極化すると考えられる。
出口ノズル4aでは、大きくなりすぎた気泡が破砕されるため、出口ノズル4aから噴射される気液混合流W
5は、
図8に示すような二峰性を示すと考えられる。
本発明者の検討によれば、第2の気泡群B
tにおいて
第2種バブルの含有率を高めるためには、気液混合流W
4の出口である飾り板11と分散板8との間の距離hを適正に設定することも重要である。本実施形態のシャワーヘッド1の場合、距離hを2.0mm以上3.0mm以下とすることにより、
第2種バブルの含有率が特に良好となる。
【0073】
以上説明したように、シャワーヘッド1から噴射される気液混合流W
5は、
第1種バブルを多く含む第1の気泡群B
mと、
第2種バブルを多く含む第2の気泡群B
tと、が混合されている。このため、シャワーヘッド1は、
第1種バブルと
第2種バブルとが混在する混合バブル発生装置になっている。気液混合流W
5に含まれる気泡は、
第1種バブルおよび
第2種バブルからなることがより好ましい。
【0074】
次に、気液混合流W
5による洗浄作用について比較例と対比して説明する。
図9は、
第1種バブルを含む洗浄水の作用を説明する模式図である。
図10は、本発明の第1の実施形態の混合バブル発生装置における気液混合流の作用を説明する模式図である。
【0075】
図9に示す洗浄例では、皿などの洗浄対象物50に付着した汚れ51に、気液混合流W
mが噴射されて洗浄が行われる比較例である。
気液混合流W
mは、水道水Lに第1の気泡群B
mに属する第1の気泡b
mが多数混合されて構成される。汚れ51としては、例えば、食品の屑などの固形成分、油などの液状成分などが挙げられる。
第1の気泡b
mは、気液混合流W
mが汚れ51に当たっても、容易には破裂せず、微細粒子のように、汚れ51の隙間に浸透したり、汚れ51の表面に吸着したりする。第1の気泡b
mが汚れ51に付着するのは、気泡の形成過程で、第1の気泡b
mの表面がマイナス帯電しているためである。
このため、汚れ51は、表面や隙間に第1の気泡b
mが充填された状態になる。第1の気泡b
mの実体は空気であるため、汚れ51に多数の隙間が生じた状態になる。この結果、汚れ51は、第1の気泡b
mが密集した領域から剥離しやすくなる。特に、汚れ51における液状成分の場合、第1の気泡b
mが浸透することで、見かけ上の濡れ性が向上したのと同等の状態が形成される。
【0076】
しかし、第1の気泡b
mは安定しているため、汚れ51自体がただちに破砕されたり除去されたりすることはない。このため、汚れ51は、水道水Lの噴射圧によって、第1の気泡b
mが進入した隙間から剥離されるなどして洗浄されていく。このため、汚れ51は洗浄されていくとしても、完全に落ちるには時間がかかってしまう。さらに、汚れ51が、第1の気泡b
mの浸透しにくいような汚れであると、汚れ51を落とすことが難しくなる。
【0077】
これに対して、
図10には、気液混合流W
5による洗浄例が示されている。洗浄対象物50、汚れ51は、
図9における洗浄例と同様である。
気液混合流W
5は、水W
0に第1の気泡群B
mに属する第1の気泡b
mと、第2の気泡群B
tに属する第2の気泡b
tと、多数混合されて構成される。
第1の気泡b
mは、上述の比較例と同様な作用を有する。
これに対して、第2の気泡b
tは、泡径が大きいため、第1の気泡b
mのように、汚れ51の内部に浸透することは難しい。しかし、第2の気泡b
tも気泡の形成過程で、表面がマイナス帯電しているため、第1の気泡b
mと同様、汚れ51の表面に吸着しやすい(表面吸着作用)。
例えば、
図10の図示左側に示すように、第2の気泡b
tは、汚れ51と接触する際に、表面吸着作用によって、汚れ51の表面の一部を剥離片52として剥離させる場合もある。
汚れ51の表面に吸着した第2の気泡b
tは、次々に噴射される水W
0からの圧力変化を受けて、固有振動数で激しく振動する。これにより、汚れ51の表面に音波振動エネルギーが伝播して汚れ51の表面が弱くなるため、汚れ51の剥離、破砕が促進される。
さらに、第2の気泡b
tが破裂すると、衝撃波が汚れ51に伝播することによっても、さらに汚れ51が崩壊しやすくなる。
第2の気泡b
tの破裂は、第2の気泡b
tに当たる気液混合流W
5の噴射圧によって起こる場合と、洗浄対象物50に溜まった水W
0の内部に浮遊する第2の気泡b
tが浮上することによって、破裂する場合(浮上破裂)とがある。浮上破裂を起こした場合、衝撃波は、洗浄対象物50に溜まった水W
0を伝播して汚れ51にも作用することになる。
このように、第2の気泡b
tは、その物理的特性から、第1の気泡b
mと異なるダイナミックな洗浄作用を有する。
【0078】
さらに、気液混合流W
5は、第1の気泡b
mと、第2の気泡b
tと、が混在しているため、相乗作用による洗浄効果を有する。例えば、第2の気泡b
tが、第1の気泡b
mが浸透して弱体化している汚れ51の近傍に付着する(
図10における汚れ51の左側部分を参照)と、第2の気泡b
tによる振動、衝撃波による洗浄効果が格段に高まる。
【0079】
このようなシャワーヘッド1による洗浄作用は、種々の実験によって、検証されている。例えば、瀬戸物製の食器皿にラードを塗布して冷蔵庫に10分間放置した供試サンプルを、気液混合流W
5が噴射されるシャワーヘッド1と、水道水のみが噴射される水流シャワーと、によって、洗浄性能を比較した。ただし、いずれの水にも洗剤は含まれていない。
いずれの洗浄においても、水量4L/分、水温30°、洗浄時間37秒、洗浄距離20cmの条件が用いられた。
この場合、シャワーヘッド1による洗浄では、37秒後に、95%程度ラードが除去された。これに対して、水流シャワーによる洗浄では、37秒後に、20%程度しかラードが除去されなかった。
このため、気液混合流W
5は、ラードのような高粘度の油汚れに対しても高い洗浄能力を有することが検証できた。
【0080】
以上、説明したように、本実施形態のシャワーヘッド1は、洗浄効果が高い気泡を含む気液混合流を安定的かつ容易に形成することができる。
本実施形態では、空気Gは、吸入口3hから貫通孔3fに入り、中空部5hを通して、気体流出口5kから出射されて、回転流W
2に混入される。吸入口3hから気体流出口5kまでの流路は気密状態であるため、空気Gは、吸入口3hのみから流入する。このため、
第1種バブルを含む第1の気泡群B
mを安定的に形成できる。その際、吸入口3hの内径d1が固定されているため、弁制御などを行う場合に比べて容易に気泡を形成できる。
さらに、噴射口7cに対向して、定位置に分散板8を配置することによって、気液混合流W
5に
第2種バブルを含む第2の気泡群B
tを安定的に含有させることができる。
【0081】
さらに、シャワーヘッド1は、回転流形成路によって、回転流W
2を形成することで
、洗浄効率の高い気液混合流W
5を形成できる。
回転流形成路による回転作用によって、回転流W
2における水中の遊離残留塩素が低減され、回転流W
2が弱アルカリ性になるため、人の皮膚にも好適に使用できる。
【0082】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態の混合バブル発生装置について説明する。
図11は、本発明の第2の実施形態の混合バブル発生装置の一例を示す模式的な縦断面図である。
図12は、
図11におけるB視図である。
【0083】
図11に示す本実施形態のシャワー蛇口21(混合バブル発生装置)は、例えば、水道管などの適宜の加圧液体供給源と接続されることによって、上記第1の実施形態と同様の
第1種バブルおよび
第2種バブルを含む気液混合流を噴射する。シャワー蛇口21によって形成される気液混合流における液体成分と気体成分とは、上記第1の実施形態と同様、特に制限されない。
以下では、気液混合流、および気液混合流を形成する流路に関する説明では、上記第1の実施形態と共通する説明は省略する場合がある。
【0084】
シャワー蛇口21は、全体として、中心軸線C(第1の軸線)に沿って延びる略円柱状の外形を備える。シャワー蛇口21は、適宜の水栓蛇口20に対して、シャワー蛇口21の中心軸線Cが水栓蛇口20の先端の中心軸線と同軸になるように、水栓蛇口20に取り付けられる。水栓蛇口20は、上記第1の実施形態と同様の水W
0を供給する。
シャワー蛇口21は、中心軸線Cに沿う方向に気液混合流を噴射する。このため、上記第1の実施形態では、空気Gが回転流の回転中心軸線に沿って導入されたのに対して、本実施形態では、空気Gが後述する回転流の回転中心軸線と交差する方向に沿って導入される。
【0085】
図11に示すように、シャワー蛇口21は、蛇口固定具22、蛇口取り付け部23、旋回筒24、本体部25、仕切板26、開口栓3、および散水板28(第2のノズル部)を備える。
以下では、シャワー蛇口21の各構成部材について説明する場合、特に断らない限り、
図11に示す組立状態における配置に基づいて説明する。
さらに、各構成部材の位置関係の説明において、
図11に示すXYZ直交座標系が参照される場合がある。XYZ直交座標系において、Z軸は、水栓蛇口20の出口における中心軸線Cに沿って図示下方から上方に延びる軸線である。Y軸は、Z軸と直交し、図示左側から右側に向かって延びる軸線である。X軸は、Z軸およびY軸に直交し、紙面手前から紙面奥側に向かって延びる軸線である。各軸線における正方向は、上述したような各軸線の延び方向である。各軸線における負方向は、正方向と反対の方向である。
【0086】
蛇口固定具22は、水栓蛇口20の先端にシャワー蛇口21を固定する装置部分である。蛇口固定具22の構成としては、水栓蛇口20の先端形状に応じて、周知の構成が用いられる。
例えば、
図1に示す蛇口固定具22は、水栓蛇口20の外周面が円筒状で、水栓蛇口20の先端の外周に凸部20aが形成されたタイプの水栓蛇口20を固定する。蛇口固定具22は、水栓蛇口20の側面に挿通される内筒部材22Bと、内筒部材22Bを内部に螺合する筒状の外筒部材22Aと、水栓蛇口20の先端の外周部に押し当てるゴムパッキン27と、を備える。
【0087】
内筒部材22Bは、水栓蛇口20を内部に挿通可能な筒状に形成される。内筒部材22Bの外周面には、外筒部材22Aの内周面と螺合する雄ネジ22eが形成されている。
内筒部材22Bの先端部の内周には、水栓蛇口20の凸部20aとZ軸負方向に係止する溝部が形成されている。
【0088】
外筒部材22Aの内周面には、内筒部材22Bの雄ネジを螺合する雌ネジ22dが形成されている。雌ネジ22dのネジ径は、外周部に雌ネジが切ってあるタイプの水栓蛇口(以下、ネジ付き水栓蛇口)のネジ径に一致されている。このため、蛇口固定具22から内筒部材22Bを外すことによって、外筒部材22Aは、ネジ付き水栓蛇口に直接螺合できる。
外筒部材22AにおけるZ軸正方向側の端部には、後述する蛇口取り付け部23と連結されたフランジ部22bが径方向外側に突出している。外筒部材22AのZ軸負方向側の端部には、中心部に貫通孔22a(液体流入口)が貫通された底面部22cが形成されている。
貫通孔22aは、水栓蛇口20から供給される水W
0をシャワー蛇口21の内部に流入させる。貫通孔22aの内径d10は、水栓蛇口20の管路内径よりも小さい。
【0089】
ゴムパッキン27は、水栓蛇口20の先端部と、外筒部材22Aに螺合される内筒部材22BのZ軸負方向側の端部と当接する円環状に形成される。ゴムパッキン27の中心部に貫通する貫通孔27aの内径は、水栓蛇口20の管路内径よりも小さく、貫通孔22aの内径以上である。
ゴムパッキン27は、水栓蛇口20とシャワー蛇口21とを、気密かつ液密に封止するシール部材である。
【0090】
蛇口取り付け部23は、外筒部材22Aを内側に収容する筒状部材である。
蛇口取り付け部23におけるZ軸正方向側に端部には、外筒部材22Aのフランジ部22bを固定する固定溝23aが形成されている。固定溝23aと外筒部材22Aのフランジ部22bとは、互いに気密かつ液密に固定されている。蛇口取り付け部23と外筒部材22Aとの固定方法は特に限定されない。例えば、蛇口取り付け部23と外筒部材22Aとは接着、融着、インサート成形などによって固定されてもよい。
蛇口取り付け部23においてZ軸負方向側の内周部には、後述する本体部25の軸方向の位置決めを行う段状の係止部23bと、Oリング29を押圧状態で係止する段状の係止部23cと、が形成されている。
Oリング29は、蛇口取り付け部23と後述する本体部25とを、気密かつ液密に接続するためのシール部材である。
【0091】
旋回筒24は、円筒部24aと、静翼24cとを備える。
円筒部24aは、中心軸線Cと同軸に配置された円筒面状の内周面24bを有する。内周面24bの内径は、外筒部材22Aの貫通孔22aの内径よりも大きい。
静翼24cは、貫通孔22aから流入する水W
0によって、中心軸線C回りに回転する回転流W
11を形成する部材である。静翼24cは、複数の板状の翼部が中心軸線Cに直交する平面に対して、一定方向に傾斜して配置されている。各静翼24cの形状は、中心軸線Cに沿って流れる水W
0から、例えば、Z軸負方向において見ると一定方向に回転するような回転流W
11が形成できれば、特に限定されない。各静翼24cの形状は、平面でもよいし、湾曲面でもよい。
以下では、一例として、静翼24cは、Z軸負方向において見ると時計回りに回転するような回転流W
11を形成する場合の例で説明する。
回転流W
11は、内周面24bの内側において、Z軸負方向において見て時計回りに回転しつつ、Z軸負方向に流れる。回転流W
11は、内周面24bの内側において、Z軸負方向に螺旋状に進む。
【0092】
本体部25は、シャワー蛇口21の軸方向において、蛇口取り付け部23よりもZ軸負方向側の外形を構成する略円筒状部材である。本体部25は、Z軸正方向側からZ軸負方向側に向かって、第1筒状部25e、第2筒状部25f、および第3筒状部25gを備える。
第1筒状部25eは、Z軸負方向側から、蛇口取り付け部23の内部に嵌合する。第1筒状部25eの内周部には、Z軸正方向側から挿入された旋回筒24が固定されている。
【0093】
第2筒状部25fは、第1筒状部25eよりも大径の円筒状部材である。第1筒状部25eと第2筒状部25fとの境界には、Oリング29を係止する段状の係止部25hが形成されている。第2筒状部25fは、蛇口取り付け部23における係止部23cよりもZ軸負方向側の内周面に挿入可能な外径を有する。
第1筒状部25eの先端部と係止部25hとの距離は、第1筒状部25eが係止部23bに係止されたとき、係止部23cと係止部25hとの間の隙間によってOリング29が適正に圧縮されるように設定されている。
第2筒状部25fにおいて、Y軸正方向側の側面には、上記第1の実施形態と同様の開口栓3の軸部3bが固定可能な固定孔25cが貫通されている。
【0094】
第3筒状部25gは、第2筒状部25fよりも大径の円筒状部材である。第3筒状部25gにおけるZ軸負方向側の開口には、後述する散水板28が挿入されて固定されている。
【0095】
本体部25の内部には、縮径部25iと、管状部25jと、が設けられている。
縮径部25iは、第2筒状部25fのZ軸正方向側の端部からZ軸負方向に向かって、漸次縮径するテーパ面25aをZ軸負方向側に有するコーン状に形成されている。
管状部25jは、縮径部25iのZ軸負方向側の表面から、径方向外側に突出している。管状部25jの外周面は、中心軸線Cと同軸の円筒面で構成される。管状部25jの外周面の外径は、第2筒状部25fの内径よりも小さい。
管状部25jのZ軸負方向の端面は、中心軸線Cに直交する平面である平面部25dからなる。
管状部25jの内周側には、縮径部25iのテーパ面25aが延在している。管状部25jのZ軸負方向側の端部の内周側には、テーパ面25aと滑らかに接続する円筒面からなる液体噴射口25bが形成されている。
液体噴射口25bの内径d11は、液体噴射口25bを通過する回転流W
11の流速が適正になるように貫通孔22aの内径d10に応じて決められる。
【0096】
仕切板26は、第2筒状部25fのZ軸負方向側の端部の内側において、中心軸線Cに直交する平面に沿って配置された略円板状部材である。仕切板26は、第1板面26aと第2板面26bとを有する。第1板面26aは、中心軸線Cに直交するとともに、Z軸負方向に向いた平面である。第2板面26bは、中心軸線Cに直交するとともに、Z軸正方向に向いた平面である。
仕切板26の外周部は、第2筒状部25fの内周面と気密かつ液密に固定されている。仕切板26と第2筒状部25fとの固定方法としては、例えば、圧入、接着、融着などが挙げられる。
第2板面26bの中心部において、第2筒状部25fの管状部25jに対向する位置には、管状突起26cが突出されている。管状突起26cにおけるZ軸正方向の端面26eは、中心軸線Cに直交する平面である。
仕切板26における管状突起26cを含む中心部には、Z軸負方向に向かうにつれて拡径する拡径内周面26dが板厚方向に貫通している。拡径内周面26dの中心軸線は、中心軸線Cと同軸である。
管状突起26cの端面26eにおける拡径内周面26dの内径は、液体噴射口25bの内径d11よりも大きい。このため、Z軸正方向に見ると、拡径内周面26dの内側には、液体噴射口25bの外周における平面部25dが露出した円環状の段状部25kが形成されている。
第1板面26aの中心部には、拡径内周面26dによる円形の噴射口26f(第1の噴射口)が形成されている。
端面26eと管状部25jとの間には、端面26eの全周にわたって隙間S(気体流出口)が形成されている。端面26eの内縁の位置における隙間Sの開口面積は、開口栓3の貫通孔3fの開口面積よりも大きい。
【0097】
開口栓3は、上記第1の実施形態と同様に構成される。ただし、本実施形態の開口栓3は、軸部3bが第2筒状部25fの固定孔25cに外側から挿入された状態で、固定孔25cと気密かつ液密に固定されている。軸部3bと固定孔25cとの固定方法は、気密かつ液密に固定できれば特に限定されない。例えば、軸部3bと固定孔25cとは、圧入、接着などによって固定されてもよい。例えば、軸部3bと固定孔25cとは、螺合などの凹凸嵌合と、図示略のシール部材と、が併用されることによって、気密かつ液密に固定されてもよい。
開口栓3が第2筒状部25fと固定された状態では、円板部3aは、少なくとも防塵フィルター9が外部に露出している。
【0098】
散水板28は、板状部28b、側面部28e、および分散部材28cを備える。
板状部28b(第2のノズル部)は、第3筒状部25gのZ軸負方向側の開口を覆うことができる円板部材である。板状部28bは、仕切板26に対して、Z軸方向に隙間が開いた状態で対向するように配置される。
図12に示すように、板状部28bにおいて、後述する分散部材28cよりも外周側には、シャワー蛇口21の内部で形成される気液混合流を外部に噴射するための多数の出口ノズル28a(第2の噴射口)が貫通されている。
出口ノズル28aの構成は、上記第1の実施形態における出口ノズル4aと同様の構成が用いられる。
【0099】
図11に示すように、側面部28eは、板状部28bの外縁からZ軸正方向に延びている。側面部28eは、第3筒状部25gの内周面と気密かつ液密に固定されている。側面部28eと第3筒状部25gの内周面との固定方法は、気密かつ液密に固定できれば特に限定されない。例えば、側面部28eと第3筒状部25gの内周面とは、圧入、接着などによって固定されてもよい。例えば、側面部28eと第3筒状部25gの内周面とは、螺合などの凹凸嵌合と、図示略のシール部材と、が併用されることによって、気密かつ液密に固定されてもよい。
【0100】
分散部材28cは、板状部28bの中心部からZ軸正方向に突出された円錐台状の突起で構成される。分散部材28cの中心軸線は、中心軸線Cと同軸である。
分散部材28cの突出方向の先端には、中心軸線Cと直交する平面部28dが形成されている。平面部28dの直径d12は、液体噴射口25bの内径d11よりも大きく、噴射口26fの内径よりも小さい。このため、分散部材28cと仕切板26の拡径内周面26dとの間には、略コーン型の流路が形成されている。
さらに、噴射口26fから噴射される後述の気液混合流は、平面部28dに衝突してから、分散部材28cの側面の傾斜に沿って流れるようになっている。
分散部材28cは、上記第1の実施形態における分散板8と同様、気液混合流が衝突する際の衝撃力によって、気泡を粉砕する作用を有する。分散部材28cにおける平面部28dの直径d12および平面部28dと噴射口26fとの距離Hは、必要とされる気液混合流の気泡の泡径分布に応じて適宜設定される。
さらに、平面部28dの直径d12は、気液混合流をシャワー蛇口21の用途に好適な放射角の範囲に分散できるように設定される。
例えば、距離Hは、気泡の泡径分布を洗浄効果が特に高くなる二峰性にするためには、2.5mm以上3.5mm以下とすることがより好ましい。
【0101】
このような構成のシャワー蛇口21では、旋回筒24の内周面24bの内側に、回転流W
11を形成する回転流形成路が形成されている。
回転流形成路よりもZ軸負方向側には、テーパ面25a、液体噴射口25b、および拡径内周面26dによって、第1のノズル部が形成されている。第1のノズル部は、回転流形成路と気密に接続され、回転流W
11を加速し、回転流W
11を中心軸線Cと同軸に設けられた噴射口26fから噴射させる。
本実施形態における第1のノズル部では、回転流W
11が、テーパ面25aに沿って回転して流れることによって、次第に流速が増大した状態で液体噴射口25bを通過する。このとき、液体噴射口25bを通過する回転流W
11によって負圧が生じるため、段状部25kの近傍は負圧形成領域になっている。
この第1のノズル部の外周には、第2筒状部25f、縮径部25i、管状部25j、管状突起26c、および仕切板26の第2板面26bで囲まれた、略円筒状の気体導入室25mが形成されている。
気体導入室25mは、外部に開口する気体流入口である貫通孔3f(
図5参照)と負圧形成領域に面して開口する隙間Sとを除いて、気密かつ液密の空間である。このため、段状部25kの近傍において開口する隙間Sは、気体導入室25m内の空気Gが第1のノズルに向かって流出する気体流出口になっている。
【0102】
次に、シャワー蛇口21の作用について、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図11に示すように、シャワー蛇口21においては、蛇口固定具22を介して取り付けられた水栓蛇口20から加圧された水W
0が注入されると、以下のようにして、出口ノズル28aから気液混合流W
14が噴射される。
水栓蛇口20から注入された水W
0は、貫通孔22aを通して、旋回筒24の中心部に入る。水W
0は静翼24cと衝突して、静翼24cに沿って流れることによって、Z軸負方向に見て時計回りに回転する回転流W
11に変化する。静翼24cとの衝突時の衝撃力と、静翼24c通過後の水流のぶつかり合いによる攪拌効果と、によって、上記第1の実施形態と同様
、遊離残留塩素が低減されるとともに、pHが上昇する。
【0103】
回転流W
11は、第1のノズル部においてテーパ面25aに沿って回転することで、流速が加速される。回転流W
11は、液体噴射口25bから拡径内周面26dの内部に噴射される。このとき、段状部25kの近傍に負圧が形成されるため、隙間Sから気体導入室25m内の空気Gが吸引される。減圧した気体導入室25mには、外部に開口する給気管3Bの貫通孔3fから空気Gが補給される。
【0104】
このため、拡径内周面26dの内部において、回転流W
11と空気Gとが混合して気液混合流W
12が形成される。空気Gの混合時に、回転流W
11の一部が径方向外側に飛散することも考えられるが、隙間Sは、段状部25kの全周にわたって開口しているため、飛散した水によって、隙間Sが閉塞されることはない。このため、空気Gの流入が滞ることはない。
こうして形成された気液混合流W
12は、中心軸線C回りに回転しながら、Z軸負方向に流れる。
本実施形態では、空気Gの気体流入口として、上記第1の実施形態と同様の貫通孔3fが用いられているため、気液混合流W
12に含まれる気泡は、上記第1の実施形態における気液混合流W
3と同様の気泡である。
【0105】
噴射口26fから噴射された気液混合流W
3は、噴射口26fに対向する分散部材28cの平面部28dに衝突する。これにより、上記第1の実施形態と同様にして、気液混合流W
12から、気液混合流W
12とは泡径分布の異なる気液混合流W
13が形成される。
気液混合流W
13は、分散部材28cの外周部から、仕切板26、第3筒状部25g、および散水板28で囲まれた空間から、板状部28bにおける出口ノズル28aを通して、気液混合流W
14として、外部に噴射される。このとき、上記第1の実施形態と同様に、分散部材28cの平面部28dの直径d12の大きさによって、出口ノズル28aからの放射角が変わる。
例えば、シャワー蛇口21を食器洗浄用途に用いる場合、気液混合流はストレートに放射されることがより好ましい。このため、中心軸線Cを含む断面における気液混合流W
14の広がり角は、略0°であることがより好ましい。
【0106】
分散部材28cの外周部から出口ノズル28aまでの流路は、拡径内周面26dと分散部材28cとの間の流路に比べて流路断面積が広いため、気泡間の相互作用はより少なくなる。このため、気液混合流W
14は、気液混合流W
13の泡径分布からあまり大きく変わることはない。
【0107】
以上説明したように、本実施形態のシャワー蛇口21によれば、回転流W
11に空気Gを導入する方向が中心軸線Cに直交する方向であることを除けば、上記第1の実施形態と同様、回転流形成路、第1のノズル部、気体導入室、分散部材、および第2のノズル部を備える。このため、シャワー蛇口21から噴射される気液混合流W
14の泡径分布も上記第1の実施形態と同様の二峰性を有する。
さらに、シャワー蛇口21によれば、気体導入室25mに、上記第1の実施形態と同様の開口栓3による気体流入口を備える。このため、分散部材28cにおける平面部28dの直径d12と、平面部28dと噴射口26fとの距離Hと、を適宜設定することによって、気液混合流W
14に、上記第1の実施形態と同様、
第1種バブルを多く含む第1の気泡群B
m、および
第2種バブルを多く含む第2の気泡群B
tと、を含ませることができる。
【0108】
以上説明したように、シャワー蛇口21から噴射される気液混合流W
14は、
第1種バブルを多く含む第1の気泡群B
mと、
第2種バブルを多く含む第2の気泡群B
tと、が混合されている。このため、シャワー蛇口21は、
第1種バブルと
第2種バブルとが混在する混合バブル発生装置になっている。気液混合流W
14に含まれる気泡は、
第1種バブルおよび
第2種バブルからなることがより好ましい。
【0109】
以上、説明したように、本実施形態のシャワー蛇口21は、上記第1の実施形態と同様の混合バブル発生装置になっているため、洗浄効果が高い気泡を含む気液混合流を安定的かつ容易に形成することができる。
【0110】
なお、上記各実施形態の説明では、気体導入室における気体流入口を、開口栓3に設けられた給気管3Bによって形成する場合の例で説明した。このような構成によれば、必要な泡径を形成するための細径の気体流入口の形成が容易となる。さらに、泡径分布が異なる種々の混合バブル発生装置を製造する場合に、開口栓3の給気管3B以外の部品の共通化を図ることができる。
しかし、必要な内径を有する気体流入口を容易に形成できる場合には、気体流入口は、上記各実施形態における本体部2、25に貫通孔を加工することによって形成されてもよい。具体的には、例えば、本体部2、25にミリング加工が施されることによって気体流入口が形成されてもよい。この場合、部品点数を低減できるため混合バブル発生装置の低コスト化を図ることができる。
【0111】
上記各実施形態の説明では、給気管3Bをホルダ3Aに圧入する場合の例で説明したが、ホルダ3Aを樹脂成形によって製造する場合には、給気管3Bはインサート成形によってホルダ3Aに固定されてもよい。
【0112】
上記各実施形態の説明では、混合バブル発生装置が、シャワーヘッド、シャワー蛇口の場合の例で説明した。しかし、混合バブル発生装置は、二峰性の泡径分布を有する気液混合流を用いることができる適宜の用途の装置あるいは機械システムの一部として用いられてもよい。例えば、混合バブル発生装置に好適な装置あるいは機械システムとしては、半導体洗浄装置、花粉対策用洗浄装置、乳幼児用洗浄装置などが挙げられる。
さらに、混合バブル発生装置の用途は、洗浄装置には限定されない。例えば、混合バブル発生装置は、植物の育成を促進する機械システムにおける給水装置に用いられてもよい。
【0113】
上記各実施形態の説明では、気体流入口の内径が一定である場合の例で説明した、しかし、気体流入口の内径は、長手方向に変化していてもよい。この場合、上述された気体流入口として好適な内径は、気体流入口の最小内径に適用される。
【0114】
上記第1の実施形態の説明では、回転流形成路が備える複数の流入開口として、外筒部5aの中心軸線に関して180°回転対称となる位置に、貫通する貫通孔からなる流入開口5b、5cを有する場合の例で説明した。この場合、流入開口5b、5cは中心軸線Oを間に挟んで互いに対向する位置関係にある。
しかし、回転流形成路が備える複数の流入開口は、2箇所には限定されず、第1の軸線に関する周方向において離間した3箇所以上の位置に設けられていてもよい。
【0115】
上記第1の実施形態の説明では、液体流入口から回転流形成路までの間の流路が第1の軸線回りの渦巻き状の流路になっている場合の例で説明した。この場合、液体が渦巻き状の流路を流れることによって、回転流形成路における回転方向と同方向に予備回転されることになる。このような予備回転によって、回転流形成路に流入する液体は、第1の軸線に関する周方向の速度成分が増大するため、回転流の流速を速めることができる。
ただし、予備回転を行わなくても、必要な回転流の速度が得られる場合には、予備回転は不要である。
例えば、シャワーヘッド1において、水W
0が、流入口部2cから直接的に流入開口5b、5cに流入する流路が形成されてもよい。この場合、流入開口5b、5cの傾斜角度に応じて、水W
0に周方向の速度成分が生じるため、旋回筒5において回転流を形成することができる。
また、第2の実施形態は、予備回転を行うことなく回転流が形成される場合の例になっている。
【0116】
上記第1の実施形態の説明では、第2流路2eの流路断面積が一定であり、第2流路2e全体の流路断面積がいずれも開口部2nにおける流路断面積に比べて、小さい場合の例で説明した。
しかし、第2流路2eにおいて流入開口5b、5cに面する部位で、それぞれ水W
0の流速が、開口部2nにおける流速よりも速くなっていればよい。
例えば、第2流路2eの流路断面積は、第1流路2dとの接続部から第2流路2eの末端に向かって漸次減少していてもよい。この場合、流入開口5cに面する部位の流速よりも、流入開口5bに面する部位の流速の方が高速になる。
例えば、第2流路2eの流路断面積は、第1流路2dとの接続部から流入開口5cに面する部位まで漸次減少し、流入開口5cに面する部位から第2流路2eの末端に向かって流路断面積が一定であってもよい。この場合、流入開口5cに面する部位の流速と、流入開口5bに面する部位の流速とは、流路抵抗による速度低下が無視できる場合には等しくなる。
さらに、第1流路2dの流路断面も、開口部2nから第2流路2eとの接続部に向かって、漸次減少していてもよい。
【0117】
上記第1の実施形態の説明では、第1流路2dおよび第2流路2eの流路断面積がそれぞれの溝幅によって変化される場合の例で説明した。
しかし、第1流路2dおよび第2流路2eにおける流路断面積は、溝部の深さによって変化されてもよい。第1流路2dおよび第2流路2eにおける流路断面積は、溝部の溝幅および溝部の深さによって変化されてもよい。
【0118】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこの実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
また、本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。