特許第6974056号(P6974056)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝テック株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6974056-情報処理装置およびプログラム 図000002
  • 特許6974056-情報処理装置およびプログラム 図000003
  • 特許6974056-情報処理装置およびプログラム 図000004
  • 特許6974056-情報処理装置およびプログラム 図000005
  • 特許6974056-情報処理装置およびプログラム 図000006
  • 特許6974056-情報処理装置およびプログラム 図000007
  • 特許6974056-情報処理装置およびプログラム 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6974056
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年12月1日
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0488 20130101AFI20211118BHJP
【FI】
   G06F3/0488
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-139927(P2017-139927)
(22)【出願日】2017年7月19日
(65)【公開番号】特開2019-21106(P2019-21106A)
(43)【公開日】2019年2月7日
【審査請求日】2020年5月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】油谷 祐介
【審査官】 円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭63−289633(JP,A)
【文献】 特開2011−039990(JP,A)
【文献】 特開2016−029529(JP,A)
【文献】 特開2000−035856(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048−3/0489
G06F 3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
客面タッチパネルと、
前記客面タッチパネルに積層配置された客面ディスプレイと、
前記客面タッチパネルと異なる方向に向けられたオペレータ側タッチパネルと、
前記オペレータ側タッチパネルに積層配置されたオペレータ側ディスプレイと、
前記客面タッチパネルおよび前記オペレータ側タッチパネルが押下されたことを検出する検出部と、
前記検出部が前記客面タッチパネルまたは前記オペレータ側タッチパネルが押下されたことを検出した場合に、押下位置の位置座標を取得する取得部と、
前記位置座標に基づいて、前記客面タッチパネルまたは前記オペレータ側タッチパネル上の同一の位置が所定の基準時間以上継続して押下されているかを判定する判定部と、
前記判定部が前記客面タッチパネル上の同一の位置が前記基準時間以上継続して押下されていると判定した場合に、前記客面タッチパネル上の前記位置座標に該当する位置を示す画像またはメッセージを、前記客面ディスプレイに表示させると共に、前記オペレータ側ディスプレイに前記客面タッチパネルが押下されていることを特定可能なメッセージを表示させ、前記判定部が前記オペレータ側タッチパネル上の同一の位置が前記基準時間以上継続して押下されていると判定した場合に、前記オペレータ側タッチパネル上の前記位置座標に該当する位置を示す画像またはメッセージ、および前記オペレータ側タッチパネルが押下されていることを特定可能なメッセージを、前記オペレータ側ディスプレイに表示させることにより報知する報知部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記判定部が前記客面タッチパネルまたは前記オペレータ側タッチパネル上の同一の位置が前記基準時間以上継続して押下されていると判定した場合に、前記客面タッチパネルまたは前記オペレータ側タッチパネルのうち押下されているタッチパネルを特定可能な情報を、管理装置に送信する送信部、
をさらに備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記検出部は、前記客面タッチパネルまたは前記オペレータ側タッチパネルに対する押下が終了したことを検出し、
前記報知部は、前記検出部が前記客面タッチパネルまたは前記オペレータ側タッチパネルに対する押下が終了したことを検出した場合に、報知を終了する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
客面タッチパネルおよび前記客面タッチパネルと異なる方向に向けられたオペレータ側タッチパネルが押下されたことを検出する検出ステップと、
前記検出ステップで前記客面タッチパネルまたは前記オペレータ側タッチパネルが押下されたことを検出した場合に、押下位置の位置座標を取得する取得ステップと、
前記位置座標に基づいて、前記客面タッチパネルまたは前記オペレータ側タッチパネル上の同一の位置が所定の基準時間以上継続して押下されているかを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで前記客面タッチパネル上の同一の位置が前記基準時間以上継続して押下されていると判定した場合に、前記客面タッチパネル上の前記位置座標に該当する位置を示す画像またはメッセージを、前記客面タッチパネルに積層配置された客面ディスプレイに表示させると共に、前記オペレータ側タッチパネルに積層配置されたオペレータ側ディスプレイに前記客面タッチパネルが押下されていることを特定可能なメッセージを表示させる第1の報知ステップと、
前記判定ステップで前記オペレータ側タッチパネル上の同一の位置が前記基準時間以上継続して押下されていると判定した場合に、前記オペレータ側タッチパネル上の前記位置座標に該当する位置を示す画像またはメッセージ、および前記オペレータ側タッチパネルが押下されていることを特定可能なメッセージを、前記オペレータ側ディスプレイに表示させる第2の報知ステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、POS端末等において、押下による入力操作を受け付けるタッチパネルが採用されている。しかしながら、一般的に、このようなタッチパネルでは多点入力を受けると、入力操作を正しく受け付けることが困難である。例えば、周辺物等が触れることによりタッチパネルが押下されている場合は、ユーザの入力操作を正しく受け付けることが困難となる。このような場合に、周辺物等によりタッチパネルが押下されていることをユーザが発見できなければ、入力操作が正しく受け付けられないことの原因が特定できず、タッチパネルの故障と誤解される場合がある。
【0003】
このようなタッチパネルにおいて、周辺物等によってタッチパネルが押下されていることをユーザに容易に把握させることができれば、原因特定のためのユーザの作業負荷や、タッチパネルの運用停止時間を削減することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、周辺物等によりタッチパネルが押下されていることをユーザに容易に把握させることができる情報処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報処理装置は、客面タッチパネルと、客面ディスプレイと、オペレータ側タッチパネルと、オペレータ側ディスプレイと、検出部と、取得部と、判定部と、報知部とを備える。客面ディスプレイは、客面タッチパネルに積層配置される。オペレータ側ディスプレイは、オペレータ側タッチパネルに積層配置される。検出部は、客面タッチパネルおよびオペレータ側タッチパネルが押下されたことを検出する。取得部は、検出部が客面タッチパネルまたはオペレータ側タッチパネルが押下されたことを検出した場合に、押下位置の位置座標を取得する。判定部は、位置座標に基づいて、客面タッチパネルまたはオペレータ側タッチパネル上の同一の位置が所定の基準時間以上継続して押下されているかを判定する。報知部は、判定部が客面タッチパネル上の同一の位置が基準時間以上継続して押下されていると判定した場合に、客面タッチパネル上の位置座標に該当する位置を示す画像またはメッセージを、客面ディスプレイに表示させると共に、オペレータ側ディスプレイに客面タッチパネルが押下されていることを特定可能なメッセージを表示させることにより報知する。また、報知部は、判定部がオペレータ側タッチパネル上の同一の位置が基準時間以上継続して押下されていると判定した場合に、オペレータ側タッチパネル上の位置座標に該当する位置を示す画像またはメッセージ、およびオペレータ側タッチパネルが押下されていることを特定可能なメッセージを、オペレータ側ディスプレイに表示させることにより報知する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、実施形態にかかるPOS端末の一例を示す外観斜視図である。
図2図2は、実施形態にかかるPOS端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態にかかるPOS端末が有する機能の一例を示すブロック図である。
図4図4は、実施形態にかかる周辺物によるタッチパネルの押下の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態にかかるPOS端末が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6図6は、実施形態にかかる客面ディスプレイの表示の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態にかかるオペレータ側ディスプレイの表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、本実施形態にかかるPOS(Point Of Sales)端末1の一例を示す外観斜視図である。図1に示すように、POS端末1は、筐体2と、客面ディスプレイ11bと、客面ディスプレイ11bに積層配置された客面タッチパネル10bと、オペレータ側ディスプレイ11aと、オペレータ側ディスプレイ11aに積層配置されたオペレータ側タッチパネル10aと、を備える。
【0008】
POS端末1は、店舗に設置され、客が買上げる商品の販売データを登録する会計装置として機能する。また、POS端末1は、販売データの登録を完了すると、プリンタ(不図示)に販売データを送信してその客が買上げた商品の明細等を印字した買上レシートを発行しても良い。また、POS端末1は、ドロワ(不図示)やキーボード(不図示)、スキャナ(不図示)等を備えても良い。POS端末1は、本実施形態における情報処理装置の一例である。
【0009】
オペレータ側ディスプレイ11aおよびオペレータ側タッチパネル10aは、オペレータ(店員等)に面して設置される。オペレータ側タッチパネル10aはオペレータの入力操作を受け付けるタッチパネルである。また、オペレータ側ディスプレイ11aは、オペレータに対して、情報を提示するためのディスプレイである。例えば、オペレータ側ディスプレイ11aには、客が購入した商品を登録するための商品ボタンや、画面操作を行うための操作用ボタン等の各種のボタン画像が表示される。
【0010】
客面ディスプレイ11bおよび客面タッチパネル10bは、オペレータ側ディスプレイ11aおよびオペレータ側タッチパネル10aの背面に、客側を向けて設置される。客面タッチパネル10bは客の入力操作を受け付けるタッチパネルである。客面ディスプレイ11bには、例えば、客が購入した商品とその値段や、操作用ボタン画像等が表示される。本実施形態においては、POS端末1のユーザは、オペレータと客である。
【0011】
以下、オペレータ側タッチパネル10aと客面タッチパネル10bとを区別しない場合、単にタッチパネル10と称する。また、オペレータ側ディスプレイ11aと客面ディスプレイ11bとを区別しない場合、単にディスプレイ11と称する。タッチパネル10は、抵抗膜方式のタッチパネルであるが、これに限定されるものではなく、例えば静電容量方式等であっても良い。また、ディスプレイ11は、例えば液晶ディスプレイであるが、これに限定されるものではない。
【0012】
また、タッチパネル10の周辺には、様々な物品(周辺物)が配置される。例えば、本実施形態においては、客面タッチパネル10bの枠の上部に、POP広告(Point Of Purchase advertising)3が貼り付けられている。通常、POP広告3は客面タッチパネル10bに接触しない位置に配置されるが、時間の経過等によってPOP広告3が下方にずれて、客面タッチパネル10bに接触する場合がある。この場合、POP広告3によって客面タッチパネル10bが押下される。
【0013】
本実施形態のPOS端末1では、1つのタッチパネル10内の多点入力を受け付けないだけではなく、複数のタッチパネル10の全体において多点入力を受け付けない。具体的には、複数のタッチパネル10のうち、いずれか1つ(例えば客面タッチパネル10b)が押下されている場合は、他のタッチパネル10(例えばオペレータ側タッチパネル10a)においても、押下による入力操作を受け付けない。このため、客面タッチパネル10bがPOP広告3の接触によって押下されている場合は、客面タッチパネル10bおよびオペレータ側タッチパネル10aの両方で、客やオペレータによる入力操作を受け付けない状態となる。あるいは、客面タッチパネル10bがPOP広告3による押下を受け付けることにより、客やオペレータの意図しない入力が行われる場合もある。
【0014】
図2は、本実施形態にかかるPOS端末1のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示すように、POS端末1は、CPU(Central Processing Unit)100と、RAM(Random Access Memory)101と、ROM(Read Only Memory)102と、計時部103と、表示制御回路104と、タッチパネル制御回路105と、ディスプレイ11と、タッチパネル10と、通信IF106とを備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。タッチパネル10は、感圧センサ12と、タッチパネルセンサ13とを備える。また、POS端末1は、音声出力装置(不図示)等をさらに備える構成を採用しても良い。
【0015】
タッチパネルセンサ13は、抵抗膜が積層された2枚のパネルを主体に構成される。2枚のパネルにはそれぞれ電極が配置され、タッチパネルセンサ13は、2枚のパネルの接触による電圧の変動を検出する。
【0016】
タッチパネル制御回路105は、CPU100からの制御命令に応じて、タッチパネルセンサ13の通電状態等の制御を行う。また、タッチパネル制御回路105は、タッチパネルセンサ13で検出される電圧の変動をデジタル値に変換し、接触点の位置(押下された位置)を示す位置座標としてCPU100に出力する。位置座標は、タッチパネル10上の位置を特定する座標であり、例えば、タッチパネル10内の上下方向の座標(Y座標)と左右方向の座標(X座標)とを含む。
【0017】
感圧センサ12は、タッチパネルセンサ13の裏側に取り付けられ、タッチパネル10に対して垂直方向に加えられる押圧力を計測する。感圧センサ12は、計測した押圧力をCPU100に出力する。
【0018】
計時部103は、RTC(Real Time Clock)等であり、現在時刻を計時する。表示制御回路104は、CPU100の制御の下、ディスプレイ11の表示を制御する。通信IF106は、ネットワークNとの通信を行うインタフェースである。ネットワークNは、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等のネットワークである。通信IF106は、ネットワークNを介して本部サーバ5との間で相互に通信を行う。
【0019】
本部サーバ5は、店舗の運営母体である本部に設置されたサーバであり、店舗に設置されたPOS端末1からの情報を受信する。本部サーバ5は通常のハードウェア構成を備えたコンピュータである。本部サーバ5は、本実施形態における管理装置の一例である。
【0020】
図3は、本実施形態にかかるPOS端末1が有する機能の一例を示すブロック図である。図3に示すように、POS端末1は、検出部111と、座標取得部112と、判定部113と、表示制御部114と、送信部115とを備える。
【0021】
検出部111は、閾値以上の押圧力が感圧センサ12で計測された場合に、オペレータの指や周辺物等によってタッチパネル10が押下されたことを検出する。また、検出部111は、感圧センサ12で計測された押圧力が閾値未満となった場合に、タッチパネル10に対する押下が終了したことを検出する。
【0022】
座標取得部112は、検出部111がタッチパネル10が押下されたことを検出した場合に、タッチパネル制御回路105から押下位置の位置座標を取得する。また、座標取得部112は、タッチパネル10が押下されている間、継続的に押下位置の位置座標を取得する。例えば、座標取得部112は、タッチパネル10が押下されている間、一定期間ごとに押下位置の位置座標を取得することで、継続的に位置座標を取得する。座標取得部112は本実施形態における取得部の一例である。
【0023】
図4は、本実施形態にかかる周辺物によるタッチパネル10の押下の一例を示す図である。図4に示す例では、POP広告3(周辺物)が下方にずれており、客面タッチパネル10b上の同一の位置(接触点4)を継続して押下している。このような場合、座標取得部112は、POP広告3がタッチパネル10を押下している間、接触点4の位置を示す位置座標を一定期間ごとに取得する。POP広告3はタッチパネル10を押下する周辺物の一例であり、これに限定されるものではない。
【0024】
図3に戻り、判定部113は、座標取得部112が取得した位置座標に基づいて、タッチパネル上の同一の位置が所定の基準時間以上継続して押下されているか否かを判定する。具体的には、判定部113は、検出部111がタッチパネル10が押下されたことを検出した場合にタイマー(不図示)に所定の基準時間をセットする。本実施形態における所定の基準時間は、例えば5秒とするが、通常の入力操作の際の押下の時間より長い時間であれば良く、これに限定されるものではない。なお、所定の基準時間を計時する手段はタイマー(不図示)に限定されるものではない。以下、所定の基準時間を単に基準時間という。
【0025】
判定部113は、タイマー(不図示)がタイムアウトするまで、つまり、タッチパネル10が押下されてから基準時間が経過するまで、の間に座標取得部112が同一の位置座標を取得し続けた場合、タッチパネル上の同一の位置が基準時間以上継続して押下されていると判定する。「同一の位置」は、押下開始時に取得された位置座標と、基準時間内に取得された位置座標とが完全に一致する場合だけではなく、両位置座標の差が閾値以下である場合も含むものとしても良い。
【0026】
判定部113は、タッチパネル10が押下されてから基準時間が経過するまでの間に、検出部111が押下が終了したことを検出した場合は、タッチパネル10上の同一の位置が基準時間以上継続して押下されていないと判定し、タイマー(不図示)をリセットする。また、判定部113は、タッチパネル10が押下されてから基準時間が経過するまでの間に、座標取得部112が取得した位置座標が、押下開始時に取得された位置座標と同一の位置を示すものではなくなった場合にも、タッチパネル10上の同一の位置が基準時間以上継続して押下されていないと判定し、タイマー(不図示)をリセットする。
【0027】
表示制御部114は、表示制御回路104を介してディスプレイ11を制御する。本実施形態においては、表示制御部114は、判定部113がタッチパネル10上の同一の位置が基準時間以上継続して押下されていると判定した場合に、位置座標に該当する位置(押下位置)を示す画像またはメッセージをディスプレイ11に表示する。押下されているタッチパネル10はディスプレイ11に積層配置されているため、表示制御部114は、ディスプレイ11に画像等を表示することにより、タッチパネル10上の押下位置を明確に示すことができる。表示される画像等の詳細は後述する。
【0028】
また、図1に示したように、POS端末1は複数のタッチパネル10を備える。このようなPOS端末1において、表示制御部114は、判定部113が複数のタッチパネル10のいずれかにおいて同一の位置が基準時間以上継続して押下されていると判定した場合に、押下されているタッチパネル10を特定可能なメッセージをオペレータ側ディスプレイ11a上に表示する。表示されるメッセージの詳細は後述する。
【0029】
また、表示制御部114は、検出部111がタッチパネル10の押下が終了したことを検出すると、押下位置を示す画像またはメッセージと、押下されているタッチパネル10を特定可能なメッセージと、の表示を終了する。このため、オペレータ等は、周辺物を除去した場合に、押下位置を示す画像等がディスプレイ11に表示されなくなると、タッチパネル10が入力可能な状態になったことを把握することができる。
【0030】
表示制御部114は、本実施形態における報知部の一例である。オペレータに対する報知の手法はディスプレイ11への表示に限定されるものではなく、音声出力装置(不図示)によって音声メッセージや警告音等を発しても良い。
【0031】
送信部115は、判定部113がタッチパネル10上の同一の位置が基準時間以上継続して押下されていると判定した場合に、押下されているタッチパネル10を特定可能な情報を、本部サーバ5に送信する。タッチパネル10を特定可能な情報は、例えば、タッチパネル10のID等の識別情報とするが、これに限定されるものではない。また、本部が管理する店舗およびPOS端末1が複数存在する場合は、送信部115は、さらに、POS端末1が設置されている店舗と、当該店舗におけるPOS端末1と、を特定可能な情報を送信する。店舗とPOS端末1とを特定可能な情報は、例えば店舗の名称や店舗のID、POS端末1のID等の識別情報とするが、これらに限定されるものではない。送信部115から本部サーバ5に情報を送信する手法は、例えばRAS(Remote Access Service)通知を採用しても良いが、これに限定されるものではない。
【0032】
送信部115が本部サーバ5に情報を送信することにより、タッチパネル10上の同一の位置が基準時間以上継続して押下された履歴を本部サーバ5側に保存することができる。このため、タッチパネル10への押下が終了してディスプレイ11上の押下位置を示す画像等の表示が消えた後でも、入力操作が正しく受け付けられなかったことの原因の特定が容易になる。また、同様の事象が複数の店舗で発生している場合等にも、周辺物等によりタッチパネル10が押下されることの原因の分析がより容易になる。
【0033】
次に、以上のように構成された本実施形態のPOS端末1で実行される処理について説明する。図5は、本実施形態にかかるPOS端末1が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、例えば、POS端末1の電源がオン状態となった場合に開始する。
【0034】
検出部111は、感圧センサ12が計測した押圧力を取得し、押圧力が閾値以上である場合に、タッチパネル10が押下されたことを検出する(S1“Yes”)。検出部111は、押圧力が閾値未満の場合には、タッチパネル10が押下されていないと判断し、S1の処理を繰り返す(S1“No”)。
【0035】
検出部111がタッチパネル10が押下されたことを検出した場合、判定部113はタイマー(不図示)に基準時間をセットする(S2)。また、座標取得部112は、タッチパネル制御回路105から押下位置の位置座標(座標)を取得する(S3)。
【0036】
また、検出部111は、タッチパネル10の押下が終了したか否かを判断する(S4)。基準時間が経過する前にタッチパネル10の押下が終了すると(S4“Yes”)、判定部113はタイマー(不図示)をリセットして処理を終了する(S5)。
【0037】
また、タッチパネル10の押下が終了していない場合(S4“No”)、判定部113は基準時間が経過したか否かを判定する(S6)。基準時間が経過していない場合(S6“No”)、座標取得部112は、位置座標(座標)を取得する(S7)。
【0038】
判定部113は、S7で取得された位置座標が、S3で取得された位置座標と同一の位置を示すか否かを判断する(S8)。これらの位置座標が同一の位置を示すものではない場合(S8“No”)、判定部113はタイマー(不図示)をリセットして処理を終了する(S9)。また、これらの位置座標が同一の位置を示す場合(S8“Yes”)、S4の処理に戻る。
【0039】
基準時間が経過した場合(S6“Yes”)、判定部113は、タッチパネル10上の同一の位置が基準時間以上継続して押下されていると判定する。この場合に、表示制御部114は、オペレータや客に対して報知を開始する(S10)。例えば、図4のように客面タッチパネル10bが押下されている場合は、表示制御部114は、客面ディスプレイ11bには、位置座標に該当する位置(押下位置)を示す画像またはメッセージを表示する。
【0040】
図6は、本実施形態にかかる客面ディスプレイ11bの表示の一例を示す図である。図4と同様に、POP広告3は、接触点4で客面ディスプレイ11bに接触し、客面タッチパネル10bを押下している。このような場合、図6に示すように、表示制御部114は、客面タッチパネル10b上の押下位置(接触点4)を示す矢印9を客面ディスプレイ11bに表示する。矢印9は位置座標に該当する位置(押下位置)を示す画像の一例であり、画像の形状はこれに限定されるものではない。また、表示制御部114は、矢印9ではなく押下されている位置を伝えるテキストメッセージ等を客面ディスプレイ11bに表示しても良い。
【0041】
また、客面タッチパネル10bが押下されている場合、オペレータ側からは、客面ディスプレイ11bに表示された矢印9が見えにくい。このため、表示制御部114は、客面タッチパネル10bが押下されていることを、オペレータ側ディスプレイ11aに表示する。図7は、本実施形態にかかるオペレータ側ディスプレイ11aの表示の一例を示す図である。図7に示すように、表示制御部114は、オペレータ側ディスプレイ11a上に、客面タッチパネル10bが押下されていることを特定可能なメッセージM1を表示する。このような表示により、オペレータは客面タッチパネル10bが押下されていることをより容易に把握することができる。メッセージM1は、本実施形態における押下されているタッチパネル10を特定可能なメッセージ一例であり、表示されるメッセージの内容は、図7に示す例に限定されるものではない。
【0042】
図6,7では客面タッチパネル10bが押下された場合を例としたが、オペレータ側タッチパネル10aが押下された場合には、表示制御部114は、押下位置を示す矢印9をオペレータ側ディスプレイ11aに表示する。この場合、表示制御部114は、メッセージM1を表示しなくても良いし、矢印9とメッセージM1の両方をオペレータ側ディスプレイ11aに表示しても良い。
【0043】
また、送信部115は、押下されているタッチパネル10を特定可能な情報を、本部サーバ5に送信(通知)する(S11)。
【0044】
検出部111は、感圧センサ12で計測された押圧力に基づいて、タッチパネル10への押下が終了したか否かを判断する(S12)。押圧力が閾値未満とならない場合、検出部111は、タッチパネル10への押下が終了していないと判断する(S12“No”)。この場合、検出部111は、S12の処理を繰り返す。
【0045】
また、押圧力が閾値未満となった場合、検出部111は、タッチパネル10への押下が終了したと判断する(S12“Yes”)。
【0046】
表示制御部114は、検出部111がタッチパネル10の押下が終了したと判断すると(S12“Yes”)、図6,7に示す矢印9やメッセージM1の表示を終了して、報知を終了する(S13)。
【0047】
このように、本実施形態のPOS端末1によれば、タッチパネル10上の同一の位置が基準時間以上継続して押下されていると判定した場合に報知するため、周辺物等によりタッチパネル10が押下されていることをオペレータまたは客に容易に把握させることができる。このため、本実施形態のPOS端末1によれば、オペレータはタッチパネル10を押下している周辺物等を除去することができ、POS端末1の使用を迅速に再開することができる。また、本実施形態のPOS端末1によれば、POS端末1の故障と誤解されることを抑制するため、エンジニア等による点検作業が発生することを抑制し、作業負荷を低減することができる。
【0048】
さらに、本実施形態のPOS端末1によれば、押下された位置の位置座標に該当する位置を示す画像またはメッセージをディスプレイ11に表示するため、タッチパネル10上のどの位置が周辺物等により押下されているかをオペレータまたは客に容易に把握させることができる。
【0049】
さらに、本実施形態のPOS端末1では、複数のタッチパネル10のいずれかにおいて、同一の位置が基準時間以上継続して押下されていると判定した場合に、押下されているタッチパネルを特定可能なメッセージM1を、オペレータ側ディスプレイ11a上に表示する。このため、本実施形態のPOS端末1によれば、オペレータに面していないタッチパネル10が押下されている場合であっても、押下されていることをオペレータに容易に把握させることができる。
【0050】
さらに、本実施形態のPOS端末1によれば、タッチパネル10上の同一の位置が基準時間以上継続して押下されていると判定した場合に、押下されているタッチパネル10を特定可能な情報を本部サーバ5に送信するため、周辺物等によりタッチパネル10が押下されていることを本部の管理者等に容易に把握させることができる。また、このような構成を備えることにより、本実施形態のPOS端末1によれば、周辺物等によるタッチパネル10への押下が終了した後でも、入力操作が正しく受け付けられなかったことの原因をより容易に特定することができる。
【0051】
さらに、本実施形態のPOS端末1によれば、タッチパネル10に対する押下が終了したことを検出した場合に報知を終了するため、タッチパネル10が入力可能な状態になったことをオペレータ等に容易に把握させることができる。
【0052】
(変形例)
上述の実施形態のPOS端末1では、タッチパネル10上の同一の位置が基準時間以上継続して押下されていると判定した場合に報知するとしたが、これに限定されるものではない。例えば、POS端末1は、押下位置の座標が同一であるか否かにかかわらず、タッチパネル10が基準時間以上継続して押下された場合に報知する構成を採用しても良い。より詳細には、表示制御部114は、タッチパネル10が基準時間以上継続して押下されている場合、図6,7に示したように、タッチパネル10が押下されていることを示す画像やメッセージ等をディスプレイ11に表示してもよい。また、このような場合に、POS端末1は、音声出力装置(不図示)によって音声メッセージや警告音等を発して報知しても良い。当該構成を採用した場合、タッチパネル10を押下している周辺物等が動くことによって押下されている位置座標が変化している場合でも、当該周辺物等による押下をオペレータまたは客に容易に把握させることができる。
【0053】
また、上述の実施形態ではPOS端末1を例として説明したが、タッチパネル10を備える情報処理装置はこれに限定されるものではない。上述の実施形態の構成は、タッチパネル10を備える様々な機器に適用することができる。
【0054】
また、上述の実施形態においてはタッチパネル10はディスプレイ11に積層配置されているが、タッチパネル10とディスプレイ11とはそれぞれ別個に構成されても良い。例えば、タッチパネル10はディスプレイ11を有さないスイッチ等であっても良い。
【0055】
また、POS端末1が備えるタッチパネル10およびディスプレイ11の数は図1に示す2台に限定されるものではなく、より多くの台数であっても良い。
【0056】
なお、上述の実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。上述の実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0057】
さらに、上述の実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、上述の実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0058】
上述の実施形態のPOS端末1で実行されるプログラムは、上述した各部(検出部、座標取得部、判定部、表示制御部、送信部)を含むモジュール構成となっている。CPU(プロセッサ)は、上記記憶媒体からPOS端末1で実行されるプログラムを読み出して、上記各部を主記憶装置上にロードする。これにより、検出部、座標取得部、判定部、表示制御部、送信部が、主記憶装置上に生成される。
【0059】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0060】
1 POS端末
2 筐体
3 POP広告
4 接触点
5 本部サーバ
9 矢印
10a オペレータ側タッチパネル
10b 客面タッチパネル
11a オペレータ側ディスプレイ
11b 客面ディスプレイ
12 感圧センサ
13 タッチパネルセンサ
103 計時部
104 表示制御回路
105 タッチパネル制御回路
111 検出部
112 座標取得部
113 判定部
114 表示制御部
115 送信部
M1 メッセージ
N ネットワーク
【先行技術文献】
【特許文献】
【0061】
【特許文献1】特開2009−176114号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7