特許第6974069号(P6974069)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6974069
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年12月1日
(54)【発明の名称】発光モジュ−ル及びレンズ
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/58 20100101AFI20211118BHJP
   H01L 33/54 20100101ALI20211118BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20211118BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20211118BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20211118BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20211118BHJP
【FI】
   H01L33/58
   H01L33/54
   F21V5/00 510
   F21V5/04 100
   F21V19/00 150
   F21V19/00 170
   F21S2/00 330
【請求項の数】16
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-157939(P2017-157939)
(22)【出願日】2017年8月18日
(65)【公開番号】特開2018-29182(P2018-29182A)
(43)【公開日】2018年2月22日
【審査請求日】2020年5月18日
(31)【優先権主張番号】10-2016-0104773
(32)【優先日】2016年8月18日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】507194969
【氏名又は名称】ソウル セミコンダクター カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SEOUL SEMICONDUCTOR CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】李 章 源
(72)【発明者】
【氏名】黄 成 基
【審査官】 右田 昌士
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/016269(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/196048(WO,A1)
【文献】 特開2016−046067(JP,A)
【文献】 特開2014−078386(JP,A)
【文献】 特開2011−040315(JP,A)
【文献】 特開2015−043427(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0317432(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0070855(US,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2012−0001686(KR,A)
【文献】 欧州特許出願公開第2765445(EP,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0036353(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0041837(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0271708(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00 − 33/64
F21V 5/00 − 5/10
F21V 19/00 − 19/06
F21S 2/00
F21V 9/00 − 9/45
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配置された1つ以上の発光ダイオードチップと、
前記1つ以上の発光ダイオードチップを覆うように前記基板に接続されたレンズと、
を含む発光モジュールであって、
前記レンズは、発光ダイオードチップから出射された光が入射する入射面と、前記レンズに入射した光が出射する出射面と、前記基板に接する下面と、前記出射面及び下面を接続するフランジと、を含み、
前記入射面は、前記1つ以上の発光ダイオードチップの上部に位置する凹入射面と、前記凹入射面から延びる凸入射面と、を含み、
前記凸入射面は、前記凹入射面の端部から前記レンズの下面まで延びており、
前記発光ダイオードチップの高さは、前記基板の上面を基準として、前記凸入射面と前記凹入射面との境界における変曲点の高さよりも小さい、発光モジュール。
【請求項2】
前記基板の同一平面上に前記1つ以上の発光ダイオードチップの下面と前記レンズの前記下面とが位置している、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
前記1つ以上の発光ダイオードチップの側面上端は、前記変曲点前記凸入射面と前記下面の境界との間に配置される、請求項に記載の発光モジュール。
【請求項4】
前記発光ダイオードチップの高さは、前記境界点と前記凸入射面の中心点との高さよりも大きい、請求項3に記載の発光モジュール。
【請求項5】
前記入射面の中心軸が、前記出射面の中心軸と異なる位置に位置する、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項6】
前記出射面は、2つの凸出射面と、前記2つの凸出射面の間を接続する凹出射面と、を含む、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項7】
前記1つ以上の発光ダイオードチップは、上面及び側面に光を出射する、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項8】
前記1つ以上の発光ダイオードチップは、
n型半導体層、p型半導体層、及び前記n型半導体層とp型半導体層との間に介在された活性層を含む発光構造体と、
前記発光構造体の下部に配置された一対の電極パッドと、を含む、請求項に記載の発光モジュール。
【請求項9】
前記1つ以上の発光ダイオードチップは、
前記発光構造体の上面及び側面を覆うように配置され、前記発光構造体から出射された光を波長変換する蛍光体層をさらに含む、請求項に記載の発光モジュール。
【請求項10】
前記レンズは、下部に形成されて前記基板と接触する複数の脚部をさらに含む、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項11】
前記基板の上面には、前記複数の脚部が配置される複数の固定溝が形成される、請求項10に記載の発光モジュール。
【請求項12】
基板上に配置された1つ以上の発光ダイオードチップを覆い、前記1つ以上の発光ダイオードチップから出射された光が入射される入射面と、
前記入射面を介して入射された光が出射される出射面と、
前記基板に接する下面と、前記出射面及び下面を接続するフランジと、を含むレンズであって、
前記入射面は、前記1つの発光ダイオードチップの上部に位置する凹入射面と、前記凹入射面から延びる凸入射面と、を含み、
前記凸入射面と前記凹入射面との境界における変曲点と、前記凸入射面と下面との境界点と、を含み、
前記凸入射面は、前記凹入射面から前記レンズの下面まで延びており、
前記基板の上面を基準として、前記凸入射面と前記凹入射面との境界における変曲点の高さは、前記発光ダイオードチップの高さよりも大きい、レンズ。
【請求項13】
前記基板に接するレンズ下面をさらに含み、
前記レンズ下面が、前記1つ以上の発光ダイオードチップの下面及び前記基板の表面と同一平面上である、請求項12に記載のレンズ。
【請求項14】
前記境界点と前記凸入射面の中心点との高さは、前記発光ダイオードチップの高さよりも小さい、請求項12に記載のレンズ。
【請求項15】
前記出射面は、2つの凸出射面と、前記2つの凸出射面の間を接続する凹出射面と、を含む、請求項12に記載のレンズ。
【請求項16】
下部に形成されて前記基板と接触する複数の脚部をさらに含む、請求項12に記載のレンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光モジュ−ル及びレンズに関する。より詳細には、道路を照らすことができる街灯に用いられる発光モジュ−ル及びレンズに関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオ−ドは、電子と正孔の再結合により発生する光を出射する半導体素子である。近年、発光ダイオ−ドは、ディスプレイ装置、車両用ランプ、照明装置などの様々な分野で多様に用いられている。発光ダイオ−ドは、長寿命、低消費電力、高速な応答速度などの利点を有するため、既存の光源を代替している。
【0003】
道路などを照らすための街灯も、発光ダイオ−ドが既存の光源を代替する傾向にある。街灯は、大体の場合、人間よりも高い位置に設けられ、特定の方向に光が出射するように設けられる必要がある。すなわち、街灯は、照明が必要な位置に広く光が出射され、且つそれ以外の位置には光が出射されないようにすべきである。そのため、街灯が設けられた位置で非対称に(光源からみて異方的に)光が照射される必要がある。
【0004】
特許文献1は、発光ダイオ−ドを用いた街灯に関する発明である。特許文献1に記載のレンズは、発光ダイオ−ドから出射した光の一部がレンズのフランジ側にも出射する。そのため、一部の光が、レンズ外部の要求される方向に出射されないことがあるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許出願公開第10−2012−0001686号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、発光ダイオ−ドチップから出射した光がフランジに入射することを防止し、レンズ外部の所望の方向に光を出射させることができる発光モジュ−ル及びレンズを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態による発光モジュ−ルは、基板と、前記基板上に配置された1つ以上の発光ダイオ−ドチップと、前記1つ以上の発光ダイオ−ドチップを覆うように前記基板に接続されたレンズと、を含む発光モジュ−ルであって、前記レンズは、発光ダイオ−ドチップから出射した光が入射される入射面と、前記レンズに入射された光が出射される出射面と、を含み、前記入射面は、前記1つ以上の発光ダイオ−ドチップの上部に位置する凹入射面と、前記凹入射面から延びる凸入射面と、を含んでもよい。前記凹入射面から延びる凸入射面とは、前記凹入射面の端部に接続している凸入射面を意味していてもよい。
【0008】
本発明の一実施形態において、前記1つ以上の発光ダイオ−ドチップの下面と前記レンズの下面とは、前記基板の同一の平面上に接触していてもよい。すなわち、前記基板の同一平面上に前記1つ以上の発光ダイオ−ドチップの下面と前記レンズの下面とが位置していてもよい。
【0009】
また、本発明の一実施形態において、前記レンズの前記凸入射面は、前記凹入射面から前記レンズの下面まで延びていてもよい。すなわち、前記凸入射面は、前記凹入射面の端部(下端)から前記レンズの端部(下面)まで位置していてもよい。前記凹入射面と前記凸入射面との接続点は、曲率がなめらかに変化する変曲点であってもよい。
【0010】
本発明の一実施形態において、前記1つ以上の発光ダイオ−ドチップの側面上端は、前記凹入射面と凸入射面の境界と前記凸入射面と下面の境界との間に配置されていてもよい。
【0011】
本発明の一実施形態において、前記基板の上面を基準として、前記1つ以上の発光ダイオ−ドチップの高さは、前記基板の上面から前記凹入射面と凸入射面の境界までの高さより小さくてもよい。
【0012】
本発明の一実施形態において、前記レンズは、前記基板に接する下面と、前記出射面及び下面を接続するフランジと、をさらに含んでもよい。
【0013】
本発明の一実施形態において、前記入射面の中心軸が、前記出射面の中心軸と異なる位置に位置していてもよい。
【0014】
本発明の一実施形態において、前記出射面は、2つの凸出射面と、前記2つの凸出射面の間を接続する凹出射面と、を含んでもよい。
【0015】
本発明の一実施形態において、前記1つ以上の発光ダイオ−ドチップは、上面及び側面に光を出射させることができる。
【0016】
本発明の一実施形態において、前記1つ以上の発光ダイオ−ドチップは、n型半導体層、p型半導体層、及び前記n型半導体層とp型半導体層との間に介在された活性層を含む発光構造体と、前記発光構造体の下部に配置された一対の電極パッドと、を含んでもよく、前記発光構造体の上面及び側面を覆うように配置され、前記発光構造体から出射された光を波長変換する蛍光体層をさらに含んでもよい。
【0017】
本発明の一実施形態において、前記レンズは、下部に形成され、前記基板と接触する複数の脚部(leg)をさらに含み、前記基板の上面には、前記複数の脚部が配置(たとえば、挿入)される複数の固定溝が形成されてもよい。
【0018】
本発明の一実施形態によるレンズは、基板上に配置された1つ以上の発光ダイオ−ドチップを覆い、前記1つ以上の発光ダイオ−ドチップから出射された光が入射される入射面と、前記入射面を介して入射された光が出射される出射面と、を含むレンズであって、前記入射面は、前記1つの発光ダイオ−ドチップの上部に位置する凹入射面と、前記凹入射面から延びる凸入射面と、を含んでもよい。前記凹入射面から延びる凸入射面とは、前記凹入射面の端部に接続している凸入射面を意味していてもよい。
【0019】
本発明の一実施形態において、前記レンズは、前記基板に接するレンズ下面をさらに含み、前記レンズ下面は、前記1つ以上の発光ダイオ−ドチップの下面と前記基板の同一の平面上に接することができる。すなわち、レンズ下面は、前記1つ以上の発光ダイオ−ドチップの下面及び前記基板の表面(発光ダイオードが設けられる側の表面)と同一平面上であってもよい。
【0020】
本発明の一実施形態において、前記凸入射面は、前記凹入射面から前記レンズ下面まで延びることができる。すなわち、前記凸入射面は前記凹入射面に接続され前記レンズ下面まで位置していてもよい。
【0021】
本発明の一実施形態において、前記出射面は、2つの凸出射面と、前記2つの凸出射面の間を接続する凹出射面と、を含んでもよい。
【0022】
本発明の一実施形態において、前記レンズは、下部に形成され、前記基板と接触する複数の脚部(leg)をさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、発光ダイオ−ドチップの側面に出射される光がレンズを介してレンズの上部に屈折して出射するため、発光モジュ−ルから出射される光量を高めることができる効果がある。すなわち、発光モジュ−ルを光源として用いたときに、当該光源が意図した被照射位置における照度を高めることができる。
【0024】
また、街灯に多数の発光モジュ−ルが設けられる場合にも、発光ダイオ−ドチップから出射した光がレンズのフランジに閉じ込められることなく外部に出射することができるため、発光モジュ−ルの光量を高めることができる(すなわち、街灯の被照射位置における照度を高めることができる)効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態による発光モジュ−ルを示した斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による発光モジュ−ルに含まれた発光ダイオ−ドチップを示した断面図である。
図3】本発明の一実施形態による発光モジュ−ルを示した平面図である。
図4図3のA−A´線に沿って切り取った断面図である。
図5図3のB−B´線に沿って切り取った断面図である。
図6a図4に示された断面図において、光が出射される放射パタ−ンを示した図である。
図6b図4に示された断面図において、光が出射される放射パタ−ンを示した図である。
図6c図4に示された断面図において、光が出射される放射パタ−ンを示した図である。
図6d図4に示された断面図において、光が出射される放射パタ−ンを示した図である。
図6e図4に示された断面図において、光が出射される放射パタ−ンを示した図である。
図6f図4に示された断面図において、光が出射される放射パタ−ンを示した図である。
図7a図5に示された断面図において、光が出射される放射パタ−ンを示した図である。
図7b図5に示された断面図において、光が出射される放射パタ−ンを示した図である。
図7c図5に示された断面図において、光が出射される放射パタ−ンを示した図である。
図7d図5に示された断面図において、光が出射される放射パタ−ンを示した図である。
図7e図5に示された断面図において、光が出射される放射パタ−ンを示した図である。
図7f図5に示された断面図において、光が出射される放射パタ−ンを示した図である。
図8】本発明の他の実施形態による発光モジュ−ルを説明するための図である。
図9】本発明のさらに他の実施形態による発光モジュ−ルを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照してより具体的に説明する。
【0027】
[実施形態1]
図1は本発明の一実施形態による発光モジュ−ルを示した斜視図であり、図2は本発明の一実施形態による発光モジュ−ルに含まれた発光ダイオ−ドチップを示した断面図である。また、図3は本発明の一実施形態による発光モジュ−ルを示した平面図である。また、図4図3のA−A´線に沿って切り取った断面図であり、図5図3のB−B´線に沿って切り取った断面図である。
【0028】
本発明の一実施形態による発光モジュ−ル100は、基板110と、発光ダイオ−ドチップ120と、レンズ130と、を含む。
【0029】
基板110は、発光ダイオ−ドチップ120が実装されるための基板であれば特に限定はなく、絶縁性基板、導電性基板、またはプリント回路基板であってもよい。一例として、基板110は、サファイア基板、窒化ガリウム基板、ガラス基板、シリコンカ−バイド基板、シリコン基板、金属基板、及びセラミック基板のいずれかであってもよい。また、必要に応じて、基板110の上部に実装された発光ダイオ−ドチップ120と電気的に接続可能な複数の導電性パタ−ンを形成してもよいし、または基板110の内部に回路パタ−ンが形成されていてもよい。
【0030】
発光ダイオ−ドチップ120は基板110上に実装されており、図2に示されたように、発光構造体121及び電極パッド123を含む。
【0031】
発光構造体121は、n型半導体層及びp型半導体層を含み、正孔と電子の結合により光を出射する構造を有することができる。そして、n型半導体層とp型半導体層との間に活性層を介在させることができる。
【0032】
上記のような発光構造体121の下部に、基板110の導電性パタ−ンなどに電気的に接続される一対の電極パッド123が形成されてもよい。これにより、基板110を介して供給された電源が、電極パッド123を介して発光構造体121に供給される。本実施形態では、電極パッド123が発光構造体121の下面から突出した形状に形成される例を示しているが、必要に応じて、電極パッド123が発光構造体121の下面136と同一の平面を有するように形成してもよいし、電極パッド123が発光構造体121の下面136より高く配置されてもよい。
【0033】
本実施形態において、上記のように発光ダイオ−ドチップ120が発光構造体121及び一対の電極パッド123を含むことで、発光構造体121から出射された光を発光ダイオ−ドチップ120の上面及び側面に出射させることが可能となる。
【0034】
そして、本実施形態において、発光構造体121から出射される光は、青色光または紫外線であってもよい。青色光または紫外線を出射させるために、発光ダイオ−ドチップ120は蛍光体層125をさらに含んでもよい。上述のように、発光構造体121から出射される光を発光構造体121の上面及び側面を介して出射されることができるため、蛍光体層125は発光構造体121の上面及び側面を覆うよう配置させることが可能となる。
【0035】
蛍光体層125は、発光構造体121の上面及び側面の全体を覆うように配置され、シリコンなどのポリマ−樹脂やガラスまたはアルミナなどのセラミックなどを含んでもよい。蛍光体層125は、発光構造体121の側面を含む全体を覆うように、コンフォーマルコーティング (conformal coating)により形成されることができる。
【0036】
そして、蛍光体層125は、発光構造体121から出射した光を波長変換することができる一種類以上の蛍光体を含んでもよい。たとえば、特定の波長の光を白色光に波長変換する蛍光体を利用し、発光構造体121から出射された光を蛍光体層125により波長変換し、白色光として外部に出射させることができる。蛍光体層125に含まれうる蛍光体としては、一例として、シアン蛍光体、ガ−ネット蛍光体、アルミネ−ト蛍光体、硫化物蛍光体、酸窒化物蛍光体、窒化物蛍光体、フッ化物系蛍光体、及びケイ酸塩蛍光体の何れか1つ以上が挙げられる。
【0037】
本実施形態において、発光ダイオ−ドチップ120は、発光構造体121の外部を覆う蛍光体層125を含み、また、図には示していないが、蛍光体層125の外部の全体を覆うモ−ルディング部をさらに含んでもよい。モ−ルディング部は、蛍光体層125と同様に、シリコンなどのポリマ−樹脂やガラスまたはアルミナなどのセラミックなどを含んでもよい。
【0038】
すなわち、本実施形態において、発光ダイオ−ドチップ120は基板110に直接実装されており、発光ダイオ−ドチップ120から出射される光は、発光ダイオ−ドチップ120の上面のみから出射されるのではなく、上面と全側面からも出射させることができる。
【0039】
レンズ130は、発光ダイオ−ドチップ120から出射された光を拡散または集中させるために備えられる。レンズ130は、発光ダイオ−ドチップ120から出射された光が入射される入射面132と、レンズ130から外部に光が出射される出射面134と、を有する。そして、図4及び図5に示されたように、レンズ130は、基板110に接触する下面136と、出射面134の外側にフランジ138と、をさらに有することができる。
【0040】
入射面132は図4及び図5に示されたように、発光ダイオ−ドチップ120から出射された光が入射されるように、凹状であってもよい。そして、入射面132は凹入射面132a及び凸入射面132bを有することができる。凹入射面132aは、発光ダイオ−ドチップ120の上部(図4及び図5において紙面上部)に配置されており、中心に入射面中心軸ICが配置されてもよい。凸入射面132bは、凹入射面132aから下面136まで延びることができる(すなわち、凸入射面132bは、凹入射面132aの端部(下端)から下面136まで延びることができる。)。この際、凹入射面132aと凸入射面132bの境界には、入射面132の曲率が変わる変曲点である第1ポイントP1が配置される(図4及び図5の断面図を基準とする)。
【0041】
本実施形態において、レンズ130は、基板110の上面に実装され、レンズ130の下面136と基板110の上面とが互いに直接接触された状態で配置される。そして、発光ダイオ−ドチップ120も、レンズ130が配置された基板110の上面に配置される。これにより、発光ダイオ−ドチップ120とレンズ130は、同一の平面である基板110上に配置されることができる。
【0042】
また、発光ダイオ−ドチップ120は、レンズ130の入射面132である凹状内に配置されることができる。この際、発光ダイオ−ドチップ120は、発光ダイオ−ドチップ120の中心軸が入射面中心軸ICと一致するように配置されてもよい。これにより、発光ダイオ−ドチップ120の上面及び側面を介して出射した光が、凹入射面132a及び凸入射面132bを介してレンズ130に入射されることができる。
【0043】
発光ダイオ−ドチップ120からレンズ130の入射面132に入射される光の放射パタ−ンについては後述する。その前に、先ず、レンズ130の入射面132と出射面134の位置について説明する。
【0044】
図4図3に示されたA−A´線に沿って切り取った断面図であって、入射面中心軸ICと出射面中心軸ECとが一致しない例を示すものである。実際に図4を参照すると、入射面中心軸ICと出射面中心軸ECとが一致していないことを確認することができる。入射面中心軸ICと出射面中心軸ECとが一致しないことで、発光ダイオ−ドチップ120から出射された光を所定方向に偏って外部に出射させることができる。また、本実施形態において、発光ダイオ−ドチップ120から出射された光が一方向に偏って外部に出射されるように、レンズ130の入射面132と出射面134の位置が異なるように配置させることができる。
【0045】
図3をさらに参照すると、発光ダイオ−ドチップ120は基板110の中央に配置され、入射面132は、発光ダイオ−ドチップ120を中心として楕円状であってもよい。この際、楕円状の入射面132の長軸方向と短軸方向は互いに変わり得る。そして、入射面132の形状は必ずしも楕円状に限定されるものではなく、円状であってもよい。
【0046】
そして、レンズ130の出射面134は、入射面132の楕円状の長軸方向において片側に偏った位置に位置することができる。これにより、レンズ130の出射面134を介して出射された光は、出射面134が偏っている方向に、出射面134が偏っていない方向に比べてより広く出射させることができる。すなわち、図3では、入射面132の楕円状の長軸方向はA−A´線方向であり、A方向に偏った位置にレンズ130の出射面134が偏って存在している。これを言い換えれば、図3におけるB−B´線を基準として、図3の紙面上側に偏って存在しているということもできる。このように、図3におけるB−B´線を基準として、上側方向が下側方向に比べてより広い領域に光を出射させることができる出射特性となる。
【0047】
したがって、図4に示されたように、出射面中心軸ECと入射面中心軸ICが一致せず、出射面中心軸ECが入射面中心軸ICに比べて片側に偏って配置させることで、出射面134が偏っていない方向よりも、出射面134が偏っている方向に、より広く光を出射させることができるのである。
【0048】
また、図3に示されたB−B´線に沿って切り取った断面図である図5を参照すると、入射面中心軸ICと出射面中心軸ECとが一致しており、レンズ130は、入射面中心軸ICを基準として左右対称である。これにより、発光ダイオ−ドチップ120から出射される光が、図5に示された状態で左右対称に出射されることができる。
【0049】
本発明の一実施形態において、レンズ130の出射面134は、図5に示されたように、出射面中心軸ECに凹出射面134aが配置され、凹出射面134aの両側にそれぞれ凸出射面134bが配置されることができる。これにより、発光ダイオ−ドチップ120から出射された光が、凸出射面134bを介して相対的により広い領域に出射されることができる。
【0050】
また、上述のように、入射面132は凹入射面132a及び凸入射面132bを含み、凸入射面132bは、凹入射面132aから下面136まで延びる。この際、図4及び図5に示された断面図を基準として、凸入射面132bと凹入射面132aの境界点は変曲点であって、第1ポイントP1と定義する。そして、凸入射面132bの中心点を第2ポイントP2と定義し、凸入射面132bと下面136の境界点を第3ポイントP3と定義する。本実施形態において、基板110の上面を基準として、発光ダイオ−ドチップ120の高さd1は第1ポイントP1の高さd2より小さい。すなわち、発光ダイオ−ドチップ120は、垂直方向に第1ポイントP1と第3ポイントP3との間に配置される(図4)。これにより、発光ダイオ−ドチップ120の側面に出射された光は、殆どが凸入射面132bを介してレンズ130に入射されることができる。また、発光ダイオ−ドチップ120の高さd1は、第2ポイントP2の高さd3より大きいことができる(図5)。
【0051】
上述のように、発光ダイオ−ドチップ120が垂直方向に第1ポイントP1と第3ポイントP3との間に配置されることで、発光ダイオ−ドチップ120から出射された光がレンズ130を介して外部に出射される時に、レンズ130の出射面134に出射されることができ、レンズ130のフランジ138を介して外部に出射されることを最小化することができる。
【0052】
図4に示されたレンズを用いた場合の出射光]
図6a〜図6fは、図4に示された断面図において、光が出射される放射パタ−ンを示した図である。
【0053】
本発明の一実施形態による発光モジュ−ル100から外部に出射される光の放射パタ−ンについて図6a〜図6fを参照して説明する。図6a〜図6fは、図4に示されたように、入射面132と出射面134が非対称に配置されたレンズ130を介して発光モジュ−ル100から広い領域に出射された光の放射パタ−ンを説明するための図である。
【0054】
図6aは、発光ダイオ−ドチップ120の中心から発光された光の放射パタ−ンを0度〜90度の範囲内で示した図である。発光ダイオ−ドチップ120から出射された光はレンズ130の入射面132を介してレンズ130に入射され、レンズ130の出射面134を介して外部に出射される。発光ダイオ−ドチップ120の垂直方向に出射された光は、レンズ130の出射面134で非対称方向に屈折されることを確認することができる。また、発光ダイオ−ドチップ120の側面に出射された光は、レンズ130の入射面132の凸入射面132bでレンズ130の上部方向に屈折され、フランジ138側に出射されず、レンズ130の出射面134を介して外部に出射されることを確認することができる。
【0055】
図6bは、発光ダイオ−ドチップ120の側面から水平に出射された光の放射パタ−ンを示した図である。発光ダイオ−ドチップ120の側面から水平に出射された光はレンズ130の凸入射面132bを介してレンズ130に入射される。これにより、各光は凸入射面132bでレンズ130の上部方向に屈折され、レンズ130の出射面134を介して外部に出射されることを確認することができる。もし、発光ダイオ−ドチップ120の側面方向に出射された光が凸入射面132bで屈折されないと、そのままフランジ138側に入射され、フランジ138内で反射または全反射が起こるか、フランジ138を介して外部に出射され、光の損失が発生する恐れがある。そのため、発光ダイオ−ドチップ120の側面から出射された光が凸入射面132bでレンズ130の上部に屈折され、出射面134を介して外部に出射されるようにすることで、光損失を最小化することができる。
【0056】
図6cは、発光ダイオ−ドチップ120の側面上端から出射された光が入射面132の第1ポイントP1と第2ポイントP2との間に出射される放射パタ−ンを示した図である。発光ダイオ−ドチップ120から出射された光が入射面132の第1ポイントP1を介してレンズ130に入射する際には、屈折が殆ど起こらない。そして、第2ポイントP2を介してレンズ130に入射する光は、レンズ130の上部に相対的に大きく屈折されることを確認することができる。これにより、発光ダイオ−ドチップ120の側面上端から出射された光の殆どが出射面134を介して外部に出射されることを確認することができる。
【0057】
図6dは、発光ダイオ−ドチップ120の側面上端から出射された光が入射面132の第1ポイントP1と第3ポイントP3との間に出射される放射パタ−ンを示した図である。発光ダイオ−ドチップ120から出射された光が入射面132の第1ポイントP1を介してレンズ130に入射する際には、屈折が殆ど起こらない。そして、第3ポイントP3を介してレンズ130に入射する光は、レンズの上部に相対的に大きく屈折されることを確認することができる。この際、発光ダイオ−ドチップ120の側面上端から第3ポイントP3に出射される光は、凸入射面132bの曲率によって第3ポイントP3に達せず、凸入射面132bからレンズ130に入射される。そうだとしても、第1ポイントP1に比べて相対的に大きい屈折が発生し、レンズ130の上部側に光が出射されて出射面134を介して外部に出射されることを確認することができる。
【0058】
図6eは、発光ダイオ−ドチップ120の側面中間から出射された光が入射面132の第1ポイントP1と第3ポイントP3との間に出射される放射パタ−ンを示した図である。発光ダイオ−ドチップ120から出射された光が入射面132の第1ポイントP1を介してレンズ130に入射しながら僅かな屈折が起こることを確認することができる。そして、第3ポイントP3を介してレンズ130に入射された光は、レンズ130の上部方向に相対的に大きく屈折されることを確認することができる。この際、図6dに示されたものと同様に、発光ダイオ−ドチップ120の側面中間から第3ポイントP3に出射される光は、凸入射面132bの曲率によって第3ポイントP3に達せず、凸入射面132bからレンズ130に入射される。そうだとしても、第1ポイントP1に比べて相対的に大きい屈折が発生し、レンズ130の上部側に光が出射されて出射面134を介して外部に出射されることを確認することができる。
【0059】
図6fは、発光ダイオ−ドチップ120の側面下端から出射された光が入射面132の第2ポイントP2と第3ポイントP3との間に出射される放射パタ−ンを示した図である。発光ダイオ−ドチップ120から出射された光が、入射面132の第2ポイントP2を介してレンズ130に入射しながらレンズ130の上部方向に屈折されることを確認することができる。そして、第3ポイントP3を介してレンズ130に入射される光は、レンズ130の上部方向に相対的に大きく屈折されることを確認することができる。特に、発光ダイオ−ドチップ120の側面下端から出射された光は第3ポイントP3まで達し、第3ポイントP3を介してレンズ130に入射されるが、この際、第3ポイントP3でレンズ130の上部方向に向かって相対的に大きく屈折されることを確認することができる。これにより、発光ダイオ−ドチップ120から出射された光はフランジ138側に出射されず、殆どが出射面134を介して外部に出射されることを確認することができる。
【0060】
図5に示されたレンズを用いた場合の出射光]
図7a〜図7fは、図5に示された断面図において、光が出射される放射パタ−ンを示した図である。
【0061】
本発明の一実施形態による発光モジュ−ル100から外部に出射される光の放射パタ−ンについて図7a〜図7fを参照して説明する。図7a〜図7fは、図5に示されたように、入射面132と出射面134が対称に配置されたレンズ130を介して発光モジュ−ル100から出射された光の放射パタ−ンを説明するための図である。
【0062】
図7aは、発光ダイオ−ドチップ120の中心から発光された光の放射パタ−ンを0度〜90度の範囲内で示した図である。発光ダイオ−ドチップ120から出射された光はレンズ130の入射面132を介してレンズ130に入射され、レンズ130の出射面134を介して外部に出射される。発光ダイオ−ドチップ120の垂直方向に出射された光はレンズ130の出射面134から垂直に出射されることを確認することができる。そして、発光ダイオ−ドチップ120から出射された光が凹入射面132aを介してレンズ130に入射されて屈折され、出射面134を介して側面方向に屈折されることを確認することができる。
【0063】
また、発光ダイオ−ドチップ120から出射された光が凸入射面132bを介してレンズ130の上部方向に屈折されて入射され、出射面134を介して側面方向に屈折されて出射されることを確認することができる。これにより、発光ダイオ−ドチップ120から出射された光がレンズ130を介して側面方向に広く広がることを確認することができ、凸入射面132bを介してレンズ130に入射された光がレンズ130のフランジ138に出射されず、出射面134を介して外部に出射されることを確認することができる。
【0064】
図7bは発光ダイオ−ドチップ120の側面から水平に出射された光の放射パタ−ンを示した図である。発光ダイオ−ドチップ120の側面から水平に出射された光はレンズ130の凸入射面132bを介してレンズ130に入射される。これにより、各光は凸入射面132bでレンズ130の上部方向に屈折され、レンズ130の出射面134を介して外部に出射されることを確認することができる。図6bに示されたものと同様に、レンズ130の凸入射面132bなしにレンズ130に光が入射されると、そのままフランジ138側に光が入射され、フランジ138内で反射または全反射が起こるか、フランジ138を介して外部に出射されて、光の損失が発生する恐れがある。そのため、発光ダイオ−ドチップ120の側面から出射された光が凸入射面132bでレンズ130の上部に屈折されるようにすることで、フランジ138に出射されず、出射面134を介して外部に出射されるようにして、光損失を最小化することができる。
【0065】
図7cは、発光ダイオ−ドチップ120の側面上端から出射された光が入射面132の第1ポイントP1と第2ポイントP2との間に出射される放射パタ−ンを示した図である。発光ダイオ−ドチップ120から出射された光が入射面132の第1ポイントP1を介してレンズ130に入射する際に、レンズ130の側面方向に屈折されることを確認することができる。そして、第2ポイントP2を介してレンズ130に入射される光は、レンズ130の上部に屈折されることを確認することができる。これにより、発光ダイオ−ドチップ120の側面上端から出射された光はレンズ130の側面方向にさらに広く出射され、フランジ138を介して外部に出射されず、出射面134を介して外部に出射されることを確認することができる。
【0066】
図7dは、発光ダイオ−ドチップ120の側面上端から出射された光が入射面132の第1ポイントP1と第3ポイントP3との間に出射される放射パタ−ンを示した図である。発光ダイオ−ドチップ120から出射された光が入射面132の第1ポイントP1を介してレンズ130に入射する際に、レンズ130の側面方向に屈折されることを確認することができる。そして、第3ポイントP3を介してレンズ130に入射される光は、レンズ130の上部に屈折されることを確認することができる。この際、発光ダイオ−ドチップ120の側面上端から第3ポイントP3に出射される光は、凸入射面132bの曲率によって第3ポイントP3に達せず、凸入射面132bからレンズ130に入射される。そうだとしても、第1ポイントP1に比べて、第3ポイントP3を介して入射された光がレンズ130の上部方向に相対的に大きく屈折され、出射面134を介して外部に出射されることを確認することができる。
【0067】
図7eは、発光ダイオ−ドチップ120の側面中間から出射された光が入射面132の第1ポイントP1と第3ポイントP3との間に出射される放射パタ−ンを示した図である。発光ダイオ−ドチップ120から出射された光が入射面132の第1ポイントP1を介してレンズ130に入射しながら側面方向に屈折されることを確認することができる。そして、第3ポイントP3を介してレンズ130に入射された光は、レンズ130の上部方向に屈折されることを確認することができる。この際、図7dに示されたものと同様に、発光ダイオ−ドチップ120の側面中間から第3ポイントP3に出射された光は、凸入射面132bの曲率によって第3ポイントP3に達せず、凸入射面132bからレンズ130に入射される。そうだとしても、第1ポイントP1に比べて、第3ポイントP3を介して入射された光がレンズ130の上部方向に相対的に大きく屈折され、出射面134を介して外部に出射されることを確認することができる。
【0068】
図7fは、発光ダイオ−ドチップ120の側面下端から出射された光が入射面132の第2ポイントP2と第3ポイントP3との間に出射される放射パタ−ンを示した図である。発光ダイオ−ドチップ120から出射された光が、入射面132の第2ポイントP2を介してレンズ130に入射しながらレンズ130の上部方向に屈折されることを確認することができる。そして、第3ポイントP3を介してレンズ130に入射される光は、レンズ130の上部方向に相対的に大きく屈折されることを確認することができる。特に、発光ダイオ−ドチップ120の側面下端から出射された光は、第3ポイントP3まで達して第3ポイントP3を介してレンズ130に入射されるが、この際、第3ポイントP3でレンズ130の上部方向に向かって相対的に大きく屈折されることを確認することができる。これにより、発光ダイオ−ドチップ120から出射された光はフランジ138側に出射されず、殆どが出射面134を介して外部に出射されることを確認することができる。
【0069】
[実施形態2]
図8は本発明の他の実施形態による発光モジュ−ルを説明するための図である。
【0070】
本発明の他の実施形態による発光モジュ−ル100は、図8に示されたように、1つの基板110上に2つ以上の発光ダイオ−ドチップ120及びレンズ130が配置されることができる。すなわち、1つの基板110上に2つ以上の発光ダイオ−ドチップ120が実装され、各発光ダイオ−ドチップ120を入射面132が形成されたレンズ130が覆うことができる。この際、レンズ130は、2つ以上の入射面132及び2つ以上の出射面134を含んでもよい。すなわち、実施形態1で説明した2つのレンズ130が並んで位置して接続された状態であってもよい。
【0071】
フランジ138は2つ以上のレンズ130を接続する。これにより、発光ダイオ−ドチップ120の側面から出射された光がフランジ138側に出射されると、レンズ130内で無限反射されて外部に出射されずに消滅する場合がより頻繁に発生し得る。
【0072】
しかし、実施形態1で説明したように、レンズ130の入射面132が凹入射面132a及び凸入射面132bを含み、発光ダイオ−ドチップ120の側面から出射された光が凸入射面132bを介してレンズ130に入射されながらレンズ130の上部に屈折される。これにより、殆どの光がフランジ138側に出射されず、レンズ130の出射面134を介して外部に出射されることができる。したがって、発光ダイオ−ドチップ120の上部から出射された光と、発光ダイオ−ドチップ120の側面から出射された光とが全てレンズ130の出射面134を介して外部に出射され、発光モジュ−ル100の光効率が向上することができる。
【0073】
[実施形態3]
図9は本発明のさらに他の実施形態による発光モジュ−ルを説明するための図である。
【0074】
本発明のさらに他の実施形態による発光モジュ−ル100は、基板110と、発光ダイオ−ドチップ120と、レンズ130と、を含む。本実施形態について説明するにあたり、実施形態1と同一の説明は省略する。
【0075】
基板110は、実施形態1と略同一であり、上面にレンズ130を固定するための固定溝112が形成されていてもよい。固定溝112は、レンズ130の脚部(leg)139が挿入されて固定されるように、脚部139の形状に対応する形状を有することができる。また、固定溝112は複数個形成されてもよく、レンズ130の脚部139の個数と同一の個数であってもよい。
【0076】
発光ダイオ−ドチップ120は基板110の上部に実装されてもよく、発光ダイオ−ドチップ120が実装される位置は実施形態1と同一であるから説明を省略する。
【0077】
レンズ130は、発光ダイオ−ドチップ120から出射された光を拡散または集中させるために入射面132及び出射面134を有する。そして、本実施形態では、出射面134の外側にフランジ138を有し、入射面132とフランジ138とを接続する下面136を有することができる。また、上述のように、複数個の脚部139を有することができる。複数の脚部139はレンズ130を支持し、基板110上に固定させるために備えられる。本実施形態において、複数の脚部139は、基板110の上面に形成された固定溝112に挿入され、基板110上にレンズ130を固定させることができる。そして、複数の脚部139は、それぞれ固定溝112に公知の接着剤などにより接着されることができる。
【0078】
上記のように、レンズ130の下部に脚部139が形成されることにより、レンズ130の下面136は基板110から離隔することができる。これにより、発光ダイオ−ドチップ120の側面から出射された光は、レンズ130の凸入射面132bと下面136の境界である第1ポイントP1に最も近い位置でレンズ130に入射させることができる。
【0079】
上記のように、レンズ130の下部に脚部139が形成されてレンズ130の下面136と基板110の上面とが離隔する際に、その離隔距離は発光ダイオ−ドチップ120の高さより小さくてもよい。すなわち、レンズ130の下面136が発光ダイオ−ドチップ120の上面より上部に位置しないようにしてもよい。また、レンズ130の下面136と基板110の上面との間の離隔距離は、発光ダイオ−ドチップ120の高さの1/2以下であることができる。
【0080】
そのため、発光ダイオ−ドチップ120の側面から出射された光がレンズ130の凸入射面132bを介してレンズ130に入射されるようにすることで、光をレンズ130の外部の所望の方向に出射させることができる。
【0081】
また、本実施形態において、基板110の上面に固定溝112が形成されていると説明したが、固定溝112は必要がなければ形成されなくてもよく、その場合、レンズ130の脚部139が基板110の上面に接触された状態で固定されてもよい。
【0082】
以上で説明したように、本発明が添付図面を参照した実施形態によって具体的に説明したが、上述の実施形態は本発明の好ましい例を挙げて説明したものに過ぎず、本発明が前記実施形態にのみ限定されると理解してはならない。また、本発明の権利範囲は、添付の特許請求の範囲及びその等価概念で理解されるべきである。
【符号の説明】
【0083】
100 発光モジュ−ル
110 基板
112 固定溝
120 発光ダイオ−ドチップ
121 発光構造体
123 電極パッド
125 蛍光体層
130 レンズ
132 入射面
132a 凹入射面
132b 凸入射面
134 出射面
134a 凹出射面
134b 凸出射面
136 下面
138 フランジ
139 脚部
P1 第1ポイント
P2 第2ポイント
P3 第3ポイント
IC 入射面中心軸
EC 出射面中心軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図6f
図7a
図7b
図7c
図7d
図7e
図7f
図8
図9