(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の手段では、貫通孔に流れ込まずにトップシートの後部まで移動した排泄物に体圧が加わった場合に、使い捨ておむつの幅方向の両側部から外部に排泄物が漏れ出す恐れがあった。
【0005】
そこで、本発明の主たる課題は、トップシートの後部まで移動した排泄物を保持して、幅方向の両側部から排泄物が外部に漏れ出すのを防止した使い捨ておむつを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
第1手段は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシートとバックシートの間に設けられた吸収体を備えた使い捨ておむつにおいて、
前記吸収体の後部の両側部に身体側に膨出する堰部を設け、前記堰部を、嵩高シートと内側吸収体で形成し、前記嵩高シートを幅方向の側部で山折りにして内側シート部と外側シート部に形成し、前記内側シート部の外面と外側シート部の内面を非固定とし、前記内側シート部の内面に内側吸収体を固定し、前記外側シート部の外面を吸収体に固定し
、前記内側吸収体における内側シートに対向する部位に、前後方向に所定の間隔を隔てて幅方向に延在する溝を形成し、前記吸収体における外側シートに対向する部位に、前後方向に所定の間隔を隔てて幅方向に延在する溝を形成したことを特徴とする。
【0007】
第2手段は、第1手段の構成において、前記内側シート部の外面と外側シート部の内面を上下方向に所定の間隔を隔てて空間を形成したことを特徴とする。
【0008】
第3手段は、第1又は2手段の構成において、平面視において、前記トップシートにおける前記堰部の幅方向の内側近傍部に、前後方向に延在する開口部を形成したことを特徴とする。
【0009】
第4手段は、第1〜3のいずれか1項の手段の構成において、平面視において、前記内側吸収体における幅方向の内側部位に前後方向に伸長させた弾性伸縮部材を固定したことを特徴とする。
【0010】
【0011】
第
5手段は、第1〜
4のいずれか1項の手段の構成において、前記内側吸収体を、前記嵩高シートの幅方向の側部に沿って延在して、前記内側吸収体の基部を、前記吸収体の幅方向の側部に連結したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
第1手段によれば、吸収体の後部の両側部に身体側に膨出する堰部を設け、堰部を、嵩高シートと内側吸収体で形成し、嵩高シートを幅方向の側部で山折りにして内側シート部と外側シート部に形成し、内側シート部の外面と外側シート部の内面を非固定とし、内側シート部の内面に内側吸収体を固定し、外側シート部の外面を吸収体に固定したので、トップシートの後部に移動してきた排泄物を、吸収体の両側部に設けられた堰部によって外部への漏れ出しを防止し、堰部によって堰き止められた排泄物を内側シート部の外面と外側シート部の内面の間を通して拡散させて内側吸収体で吸収させることができる。
また、内側吸収体における内側シートに対向する部位に、前後方向に所定の間隔を隔てて幅方向に延在する溝を形成し、吸収体における外側シートに対向する部位に、前後方向に所定の間隔を隔てて幅方向に延在する溝を形成したので、堰部によって堰き止められた排泄物を溝を通してより迅速に拡散させて内側吸収体で吸収させることができる。
【0013】
第2手段によれば、第1手段による効果に加えて、内側シート部の外面と外側シート部の内面を上下方向に所定の間隔を隔てて空間を形成したので、堰部によって堰き止められた排泄物を内側シート部の外面と外側シート部の内面の間を通して迅速に拡散させて内側吸収体で吸収させることができる。
【0014】
第3手段によれば、第1又は2手段による効果に加えて、平面視において、トップシートにおける堰部の幅方向の内側近傍部に、前後方向に延在する開口部を形成したので、トップシートの後部に移動してきた排泄物を開口部を介して、吸収体の両側部に設けられた堰部の間に迅速に移動させることができる。
【0015】
第4手段によれば、第1〜3のいずれかに記載の手段による効果に加えて、平面視において、内側吸収体における幅方向の内側部位に前後方向に伸長させた弾性伸縮部材を固定したので、トップシートにおける堰部に対向する部位に皺が形成され、堰部によって堰き止められた排泄物をトップシートの皺を通して拡散させて内側吸収体で吸収させることができ、また、両側部の堰部の間の空間を大きく形成して、多量の排泄物を堰止めることができる。
【0016】
【0017】
第
5手段によれば、第1〜
4のいずれかに記載の手段による効果に加えて、内側吸収体を、前記嵩高シートの幅方向の側部に沿って延在して、前記内側吸収体の基部を、前記吸収体の幅方向の側部に連結したので、堰部によって堰き止められた排泄物の嵩高シートの幅方向の両側部から外部への漏れ出しを防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の尿や軟便等の排泄物の移動を抑制して、排泄物の外部への漏れ出しを防止する使い捨ておむつについて説明する。本明細書においては、「前後方向」とは、腹側と背側を結ぶ方向をいい、着用時に着用者の腹部に対応する部位を前部といい、背部に対応する部位を後部と言い、股間部に対応する部位を中間部と言う。また、「幅方向」とは、前後方向と直交する方向をいう。なお、本明細書では、テープタイプ使い捨ておむつを例に説明するが、本発明の使い捨ておむつには、テープタイプ使い捨ておむつだけでなく、パンツタイプ使い捨ておむつも含まれる。
【0020】
図1〜3に示すように、使い捨ておむつは、着用者の身体側に設けられた液透過性のトップシート10と、反身体側に設けられた液不透過性のバックシート11と、トップシート10とバックシート11の間に設けられた吸収体20から形成されている。また、バックシート11の反身体側面である外面には、外装シート12が設けられ、トップシート10と吸収体20の間には、吸収体20に吸収された排泄物の逆戻りを防止する中間シート15が設けられている。
【0021】
幅方向において、トップシート10の両側部には、排泄物の外部への漏れ出しを防止する立体ギャザー40,40が設けられている。また、トップシート10の内面に固定された立体ギャザー40の基部よりも外側には、排泄物の外部への漏れ出しを防止する平面ギャザー45が設けられている。
【0022】
前後方向において、吸収体20の前後側には、吸収体20が延在していないエンドフラップ部EF,EFが設けられ、幅方向において、吸収体20の両側部には、吸収体20が延在していないサイドフラップ部SF,SFが設けられている。
【0023】
サイドフラップ部SFの後部の側部には、それぞれファスニングテープ50が設けられ、外装シート12の前部には、幅方向に長辺を有する矩形状のターゲットシート55が設けられている。
【0024】
トップシート10としては、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシート等を用いることができる。不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維等や、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維等を例示することができる。不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。
【0025】
バックシート11としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に液不透過性を確保した不織布(この場合は、防水フィルムと不織布とでバックシートが構成される。)等を用いることができる。また、ムレ防止の観点から好まれて使用されている液不透過性かつ透湿性を有する素材も例示することができる。この液不透過性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。さらに、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、防水フィルムを用いずに液不透過性としたシートも用いることができる。
【0026】
外装シート12は、吸収体20を支持し、着用者に装着するための部分である。外装シート12は、両側部の前後方向中央部が括れた砂時計形状とされており、ここが着用者の脚を囲む部位となる。
【0027】
外装シート12としては、不織布を用いるのが好適であるが、これに限定されない。不織布の種類は特に限定されず、素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができ、加工法としてはスパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、エアスルー法、ニードルパンチ法等を用いることができる。ただし、肌触り及び強度を両立できる点でスパンボンド不織布やSMS不織布、SMMS不織布等の長繊維不織布が好適である。不織布は一枚で使用する他、複数枚重ねて使用することもできる。後者の場合、不織布相互をホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。不織布を用いる場合、その繊維目付けは10〜50g/m
2、特に15〜30g/m
2のものが好ましい。
【0028】
中間シート15としては、トップシート10と同様の素材を用いることができる。中間シート15は、トップシート10に接合するのが好ましく、その接合にヒートエンボスや超音波溶着を用いる場合は、中間シート15の素材は、トップシート10と同程度の融点をもつものが好ましい。中間シート15に不織布を用いる場合、その不織布の繊維の繊度は2.0〜5.0dtex程度とするのが好ましい。
【0029】
吸収体20は、吸収体コア20Aと、吸収体コア20Aを包む包装シート20Bから形成されている。なお、吸収体20の説明は後述する。
【0030】
立体ギャザー40は、ギャザーシート41と、ギャザーシート41の前後方向に沿って伸長状態で固定された細長状の弾性伸縮部材42から形成されている。ギャザーシート41としては、撥水性不織布を用いることができ、弾性伸縮部材42としては、糸ゴム等を用いることができる。
【0031】
立体ギャザー40の基部に対応するギャザーシート41の基部は、トップシート10の幅方向の側部に固定されている。また、ギャザーシート41の基部よりも外側に位置する部位は、バックシート11と外装シート12の幅方向の側部に固定されている。
【0032】
立体ギャザー40の前後部に対応するギャザーシート41の前後部における基部よりも内側に位置する部位は、トップシート10に固定され、立体ギャザー40の中間部に対応するギャザーシート41の中間部における基部よりも内側の部位は、トップシート10に固定されていない。これにより、着用時には、弾性伸縮部材42の収縮力によって、ギャザーシート41の中間部が身体側に向かって起立し、立体ギャザー40の中間部が着用者の股間部に密着して排泄物の外部への漏れ出しを防止することができる。
【0033】
平面ギャザー45は、ギャザーシート41、バックシート11、及び外装シート12と、バックシート11の前後方向に沿って伸長状態で固定された細長状の弾性伸縮部材46から形成されている。これにより、着用時には、弾性伸縮部材46の収縮力によって、サイドフラップ部SFに、断面視で波形状の平面ギャザー45が形成され、平面ギャザー45が着用者の脚部に密着して排泄物の外部への漏れ出しを防止することができる。また、弾性伸縮部材46としては、糸ゴム等を用いることができる。
【0034】
ファスニングテープ50は、基材51と、基材51の内面に設けられた係止部52から形成されている。基材51としては、不織布、プラスチックフィルム、ポリラミ不織布、紙やこれらの複合素材を用いることができ、係止部52としては、メカニカルファスナーのフック材、粘着部材を用いることができる。基材51の基部は、ギャザーシート41と外装シート12の間に固定されている。
【0035】
ターゲットシート55としては、ループ糸が表面に多数設けられたプラスチックフィルムや不織布を用いることができる。ターゲットシート55は、外装シート12の前部における幅方向の中間部に固定されている。
【0036】
<第1実施形態の吸収体>
次に、第1実施形態の吸収体20について説明する。
図4に示すように、吸収体20は、幅方向に所定の長さを有して前後方向に延在する吸収体21と、吸収体21の後部の両側部に位置する吸収体(請求項における「内側吸収体」)22,22が一体的に形成されている。
【0037】
次に、
図5に示すように、吸収体21の後部における両側部と吸収体22,22の内面には、嵩高シート23,23が固定される。なお、
図5に示した形態では、吸収体21の後部の左側部と左側に位置する吸収体22の内面に固定された嵩高シート23と、吸収体21の後部の右側部と右側に位置する吸収体22の内面に固定された嵩高シート23とは、分離して形成されているが、これらの嵩高シート23を左側に位置する吸収体22の左側部から右側に位置する吸収体22の右側部まで連続して形成することもできる。
【0038】
次に、
図6に示すように、左側に位置する吸収体22と嵩高シート23の側部を山折りにして内面方向、すなわち、略C字状に折畳んで身体側に突出する堰部24を形成し、右側に位置する吸収体22と嵩高シート23の側部を山折りにして内面方向、すなわち、略逆C字状に折畳んで身体側に突出する堰部24を形成する。これにより、吸収体21の後部の両側部に身体側に突出する堰部24,24を備えた吸収体20を形成することができ、トップシート10の後部に移動してきた排泄物を両側部に設けられた堰部24,24の間に形成された空間S1で保持して、排泄物の外部への漏れ出しを防止することができる。なお、吸収体21の両側部の前後方向の全域に亘って吸収体22,22と嵩高シート23,23を設け、吸収体21の両側部の前後方向の全域に亘って身体側に突出する堰部24,24を備えた吸収体20を形成することができる。
【0039】
また、側部で折畳まれた嵩高シート23の内側シート部23Aと外側シート部23Bの対向面は固定されておらず、断面視において、内側シート部23Aの外面と外側シート部23Bの内面は、前後方向に直交する上下方向に離間して、内側シート部23Aの外面と外側シート部23Bの内面の間には、上下方向に所定の間隔を有する空間S2が形成されている。これにより、トップシート10の後部に移動してきた排泄物を空間S2を介して堰部24を形成する吸収体22に移動させて吸収体22で迅速に吸収させることができる。なお、嵩高シート23の内側シート部23Aに相当する内側シートと外側シート部23Bに相当する外側シートを別々に設けて重ね合わせることもできる。
【0040】
次に、
図7に示すように、吸収体21と堰部24の内面にトップシート10を固定する。また、トップシート10における堰部24,24の間に形成された空間S1に対向する部位の両側部には、前後方向と左右方向に所定の間隔を隔てて複数の開口部25,25が設けられている。これにより、トップシート10の後部に移動してきた排泄物を開口部25を介して、堰部24,24の間に形成された空間S1に迅速に移動させることができる。
【0041】
吸収体コア20Aとしては、繊維の集合体を用いることができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m
2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m
2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、2.54cm当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いることができる。
【0042】
吸収体コア20Aは、高吸収性ポリマー粒子を含むのが好ましく、特に、少なくとも液受け入れ領域において、繊維の集合体に対して高吸収性ポリマー粒子(SAP粒子)が実質的に厚み方向全体に分散されているものが好ましい。
【0043】
吸収体コア20Aの上部、下部、及び中間部にSAP粒子が無い、あるいはあってもごく僅かである場合には、「厚み方向全体に分散されている」とは言えない。したがって、「厚み方向全体に分散されている」とは、繊維の集合体に対し、厚み方向全体に「均一に」分散されている形態のほか、上部、下部及び又は中間部に「偏在している」が、依然として上部、下部及び中間部の各部分に分散している形態も含まれる。また、一部のSAP粒子が繊維の集合体中に侵入しないでその表面に残存している形態や、一部のSAP粒子が繊維の集合体を通り抜けて包装シート20B上にある形態も排除されるものではない。
【0044】
高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系等のものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体等のものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
【0045】
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が70秒以下、特に40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が遅すぎると、吸収体コア20A内に供給された液が吸収体コア20A外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
【0046】
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体コア20Aの用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m
2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m
2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m
2を超えると、効果が飽和するばかりでなく、高吸収性ポリマー粒子の過剰によりジャリジャリした違和感を与えるようになる。
【0047】
包装シート20Bとしては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン等を使用できる。繊維目付けは、5〜40g/m
2、特に10〜30g/m
2のものが好ましい。
【0048】
嵩高シート23は、中間シート15と同様の素材で形成されている。嵩高シート23に不織布を用いる場合、その不織布の繊維の繊度は2.0〜5.0dtex程度とするのが好ましい。
【0049】
<第2実施形態の吸収体>
次に、第2実施形態の吸収体20について説明する。なお、第1実施形態の吸収体20と同一部材には、同一符号を付して説明を簡略する。
【0050】
図8に示すように、吸収体21の後部における左部と左側に位置する吸収体22には、前後方向に所定の間隔を隔てて吸収体22の左端部から吸収体21の後部における左部まで延在する溝27が形成され、吸収体21の後部における右部と右側に位置する吸収体22には、前後方向に所定の間隔を隔てて吸収体22の右端部から吸収体21の後部における右部に延在する溝27が形成されている。
【0051】
次に、
図9に示すように、吸収体21の後部における左部と左側に位置する吸収体22の内面に嵩高シート23を固定し、吸収体21の後部における右部と右側に位置する吸収体22の内面に嵩高シート23を固定する。
【0052】
次に、
図10に示すように、左側に位置する吸収体22と嵩高シート23を内面に折畳んで身体側に突出する堰部24を形成し、右側に位置する吸収体22と嵩高シート23を内面に折畳んで身体側に突出する堰部24を形成する。これにより、吸収体21の後部の両側部に身体側に突出する堰部24,24を備えた吸収体20を形成することができ、トップシート10の後部に移動してきた排泄物を両側部に設けられた堰部24,24の間に形成された空間S1で保持して、排泄物の外部への漏れ出しを防止することができる。また、空間S1に保持された排泄物を溝27,27を介して吸収体22に迅速に拡散することができる。
【0053】
次に、
図11に示すように、吸収体21と堰部24の内面にトップシート10を固定する。
【0054】
<第3実施形態の吸収体>
次に、第3実施形態の吸収体20について説明する。なお、第1実施形態の吸収体20と同一部材には、同一符号を付して説明を簡略する。
【0055】
図12に示すように、吸収体21の後部の両側部の内面に嵩高シート23,23で固定する。なお、左側に位置する嵩高シート23の左部は、吸収体21の後部の左側端部よりも左側に延出し、右側に位置する嵩高シート23の右部は、吸収体21の後部の右側端部よりも右側に延出して設けられている。
【0056】
次に、
図13に示すように、左側に位置する嵩高シート23の左部を内面に折畳み、右側に位置する嵩高シート23の右部を内面に折畳み、左側に位置する嵩高シート23を略C字状に折畳み、右側に位置する嵩高シート23を略逆C字状に折畳む。なお、側部で折畳まれた嵩高シート23の内側シート部23Aと外側シート部23Bの対向面は固定されておらず、断面視において、内側シート部23Aの外面と、外側シート部23Bの内面の間には、前後方向に直交する上下方向に所定の間隔を有する空間S2が形成されている。
【0057】
次に、
図14に示すように、左側に位置する折り畳まれた嵩高シート23の内面に矩形状の吸収体(請求項における「内側吸収体」)29を固定し、右側に位置する折り畳まれた嵩高シート23の内面に矩形状の吸収体29を固定する。これにより、吸収体21の後部の両側部に身体側に突出する堰部24,24を備えた吸収体20を形成することができ、トップシート10の後部に移動してきた排泄物を両側部に設けられた堰部24,24の間に形成された空間S1で保持して、排泄物の外部への漏れ出しを防止することができる。また、吸収体29の上下方向の厚みを変更することにより堰部24の高さを調整して、空間S1の容量を容易に調整することができる。さらに、排泄物の外部への漏れ出しを防止するために、堰部24の幅方向の外側側部に吸収体を連結することもできる。
【0058】
また、左側に位置する吸収体29の内面の内側部に、前後方向に沿って伸長状態で固定された細長状の弾性伸縮部材30を設け、右側に位置する吸収体29の内面の内側部に、前後方向に沿って伸長状態で固定された細長状の弾性伸縮部材30を設けている。これにより、後述するトップシート10の堰部24に対応する部位を上下方向に所定の間隔を有し前後方向に延在する皺を形成して、堰部24,24の間に形成された空間S1に保持された排泄物を皺を介してそれぞれの吸収体29に迅速に拡散することができる。また、吸収体29が円弧状に変形するので、堰部24,24の間に形成される空間S1の堆積を大きく形成することもできる。なお、弾性伸縮部材30としては、糸ゴム等を用いることができる。
【0059】
次に、
図15に示すように、吸収体21と堰部24の内面にトップシート10を固定する。
【0060】
<明細書中の用語の説明>
明細書中で以下の用語が使用される場合、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を温度100℃の環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から、試料採取用の型板(100mm×100mm)を使用し、100mm×100mmの寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、10倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「厚み」は、自動厚み測定器(KES−G5 ハンディー圧縮試験機)を用い、荷重:0.098N/cm
2、及び加圧面積:2cm
2の条件下で自動測定する。
・「吸水量」は、JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・「吸水速度」は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・試験や測定における環境条件についての記載が無い場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度23±1℃、相対湿度50±2%)の試験室又は装置内で行うものとする。
・各部の寸法は、特に記載が無い限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味し、展開状態とは、収縮や弛み無く平坦に展開した状態を意味する。