特許第6974097号(P6974097)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6974097
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年12月1日
(54)【発明の名称】燃料供給システム
(51)【国際特許分類】
   B67D 7/34 20100101AFI20211118BHJP
【FI】
   B67D7/34
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-190472(P2017-190472)
(22)【出願日】2017年9月29日
(65)【公開番号】特開2019-64636(P2019-64636A)
(43)【公開日】2019年4月25日
【審査請求日】2020年8月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000110099
【氏名又は名称】トキコシステムソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002457
【氏名又は名称】特許業務法人広和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】門脇 純司
【審査官】 小岩 智明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−235210(JP,A)
【文献】 特開平11−079294(JP,A)
【文献】 特開2011−136730(JP,A)
【文献】 特開2010−235204(JP,A)
【文献】 特開2003−231598(JP,A)
【文献】 特開平05−162795(JP,A)
【文献】 特開平04−057794(JP,A)
【文献】 実開昭64−014700(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0154427(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 7/00− 7/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料を被供給体に供給する燃料供給装置と、
燃料供給に関する設定を行う設定手段と、
前記燃料供給装置と通信可能に接続され、前記設定手段にて設定された内容に基づいて前記燃料供給装置による燃料供給を管理する管理装置と、
を有する燃料供給システムにおいて、
前記管理装置は、
前記設定手段に燃料供給に関する設定がなされてから前記燃料の供給準備完了待ち時間に相当する所定時間が経過したか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により所定時間が経過したと判断された場合に、前記燃料供給装置に対して燃料供給を許可させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする燃料供給システム。
【請求項2】
前記燃料供給装置は、
前記燃料供給装置に設けられ、燃料供給に関する操作がなされたか否かを検知する検知手段を備えてなり、
前記制御手段は、前記設定手段により燃料供給に関する設定がなされた後に、前記検知手段により燃料供給に関する操作がなされたと検知され、かつ前記判断手段により所定時間が経過したと判断された場合に、前記燃料供給装置に対して燃料供給許可信号を送信することにより前記燃料供給装置による燃料供給を許可させることを特徴とする請求項1に記載の燃料供給システム。
【請求項3】
前記燃料供給装置は、被供給体への燃料供給が行われる燃料供給所に設けられ、
前記管理装置は、前記燃料供給所から離れた位置にある事務所に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料供給システム。
【請求項4】
前記所定時間は、前記管理装置と前記燃料供給装置との位置関係に応じて設定される前記燃料の供給準備完了待ち時間であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば車両の燃料タンクに燃料(ガソリン、軽油等)を給油するのに好適に用いられる燃料供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車等の車両に対し燃料供給を行う燃料供給装置と、燃料供給に関する設定を行う設定器と、当該燃料供給装置へ設定器により設定された燃料供給に関しての許可信号を送信する管理装置と、を備えてなる燃料供給システムは知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の従来技術による燃料供給システムは、燃料供給作業を行う作業者が管理装置を操作することにより、管理装置から燃料供給装置へ許可信号を送信させ、当該作業者が自ら燃料供給装置による燃料供給を行うものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−264704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来技術の燃料供給システムは、管理装置を操作することにより許可信号が送信され、当該信号を受信した燃料供給装置により燃料の供給を行う。しかし、当該管理装置から燃料供給装置までに距離がある場合には、管理装置を操作した作業者が燃料供給装置の位置に移動するための時間を要する。このため、作業者が燃料供給装置の位置に移動するまでの間に、第三者が当該燃料供給装置を操作して燃料供給を行ってしまう虞がある。
【0005】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、被供給体への作業者以外の第三者による燃料供給を防止することができるようにした燃料供給システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するため、本発明は、燃料を被供給体に供給する燃料供給装置と、燃料供給に関する設定を行う設定手段と、前記燃料供給装置と通信可能に接続され、前記設定手段にて設定された内容に基づいて前記燃料供給装置による燃料供給を管理する管理装置と、を有する燃料供給システムにおいて、前記管理装置は、前記設定手段に燃料供給に関する設定がなされてから前記燃料の供給準備完了待ち時間に相当する所定時間が経過したか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により所定時間が経過したと判断された場合に、前記燃料供給装置に対して燃料供給を許可させる制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、燃料供給設定を行ってから実際に燃料供給許可を出せるようになるまでの時間設定を、作業者が管理装置から燃料供給装置に移動するために要する時間(移動時間)に応じて設定可能にすることができる。これにより、作業者が燃料供給装置に移動するまでの間に第三者による燃料の供給が行われる可能性を低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態による自家用給油所での燃料供給システムを示す全体構成図である。
図2図1に示す燃料供給システムの制御ブロック図である。
図3図1中の給油管理装置を拡大して示す正面図である。
図4図3中のタッチパネル式表示部を拡大して示す正面図である。
図5】本実施の形態による燃料供給の給油管理処理手順を示す流れ図である。
図6図5に続く給油管理処理手順を示す流れ図である。
図7図6とは別に図5に続いて行われる給油管理処理手順を示す流れ図である。
図8図6図7とは別に図5に続いて行われる給油管理処理手順を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態による燃料供給システムを、燃料供給所としての自家用給油所に適用した場合を例に挙げ、添付図面の図1ないし図8に従って詳細に説明する。
【0010】
運送会社やバス会社を含む運送事業者の中には、所有するトラックやバス等の営業車両に対して専用に給油を行う燃料供給所としての自家用給油所を、自身の事業所内に設けている事業者がある。このような燃料供給所としての自家用給油所に設置された自家用給油システムの場合、給油対象の車両が自社の営業車両等に限られているため、個々の車両に給油する際に、作業者(係員)は、予め車両毎に配布されている給油カード(例えば、ICカード等の車両カード)の情報をカードリーダに読み取らせてから、自家用給油機を用いて車両に対する給油作業を行うようにしている。
【0011】
図1において、燃料供給所としての自家用給油所100は、例えば運送事業者の事務所101から離れた位置に設けられている。即ち、燃料供給所としての自家用給油所100と事務所101とは、例えば徒歩で4〜5分程度離れた位置にある。ここで、事務所101内には、POS端末を備えた第1の管理装置(以下、第1の給油管理装置1Aという)が設けられている。
【0012】
燃料供給所としての自家用給油所100内には、同じくPOS端末を備えた第2の管理装置(以下、第2の給油管理装置1Bという)が設けられている。第2の給油管理装置1Bは、例えばSS−LAN等の通信回線102で第1の給油管理装置1Aと接続されている。また、燃料供給所としての自家用給油所100内には、複数台(例えば、4台)の燃料供給装置8A,8B,8C,8Dが設けられ、これらの燃料供給装置8A〜8Dは、同じく通信回線102を介して第1,第2の給油管理装置1A,1Bに接続されている。
【0013】
換言すると、第1,第2の給油管理装置1A,1Bは、燃料供給装置8A〜8Dと通信可能に接続され、後述の設定装置12(即ち、設定手段)により設定された内容に基づいて後述の制御部2が許可信号(図8のステップ31参照)を送信する管理装置を構成している。第1,第2の給油管理装置1A,1Bは、図2に示すように、制御部2と、ICカードリーダ3と、タッチパネル式表示部4と、燃料供給者データベース(以下、燃料供給者DB5という)と、タイマ6と、伝票発行機構7とをそれぞれ備えている。
【0014】
このうち、制御部2は、例えばマイクロコンピュータにより構成され、燃料供給装置8A〜8Dに対して燃料供給許可信号を送信することにより燃料供給装置8A〜8Dによる燃料供給を許可したり、燃料供給を停止させたりする制御手段を構成している。制御部2は、燃料供給装置8A〜8D毎に、「待機状態」、「燃料供給待ち状態」、「燃料供給中状態」の各状態を個別に制御すると共に、燃料供給の許可・停止を可能とすることで燃料供給装置8A〜8Dの動作を個別に制御する機能を有している。
【0015】
ICカードリーダ3は、ICカード3AまたはICタグ3B(図7参照)に記憶された燃料供給者DB5の情報を読取るための装置である。ここで、ICカード3Aは、例えば燃料供給者(係員)が夫々所持しており、予め自家用給油システム(即ち、燃料供給システム)に登録されている。また、ICタグ3Bは、例えば事務所101に常備されており、一時的に燃料供給者に貸与される情報媒体である。なお、ICカード3Aも、図6に示すように必要に応じて一時的に貸与されることがある。このように、貸与されるICカード3Aは、借用ICカードとして予め自家用給油システムに登録されたカードである。
【0016】
タッチパネル式表示部4は、図4に示すように、燃料供給者がタッチパネルを操作することによりノズル選択ボタン4A〜4Dを表示したり、各種メッセージを表示したりすることができる。ノズル選択ボタン4A〜4Dは、前記表示部4に表示され、燃料供給者(係員)がタッチパネル等の選択手段で燃料供給に使用する燃料供給装置8A〜8Dのいずれかを選択するためのボタンである。
【0017】
例えば、燃料供給者(係員)がノズル選択ボタン4Aを押下したときには、燃料供給装置8Aのノズル10で軽油の給油を行うことが選択され、ノズル選択ボタン4Bが押下されたときには、燃料供給装置8Bのノズル10で給油を行うこと(尿素の給液を含む)が選択される。また、ノズル選択ボタン4Cが押下されたときには、燃料供給装置8Cのノズル10で給油を行うことが選択され、ノズル選択ボタン4Dが押下されたときには、燃料供給装置8Dのノズル10で給油を行うことが選択される。
【0018】
図4に示す1つの例では、ノズル選択ボタン4Aで選択される液種を「軽油」とし、ノズル選択ボタン4Bで選択される液種を「尿素」とし、ノズル選択ボタン4Cで選択される液種を「軽油」とし、ノズル選択ボタン4Dで選択される液種を「軽油」として説明する。なお、ノズル選択ボタン4A〜4Dで選択可能な液種としては「軽油」、「尿素」の他に、ガソリンまたは灯油等を例に挙げることができる。また、燃料供給者DB5に液種の制限を加えることにより、燃料供給可能な液種を制限することも可能である。
【0019】
燃料供給者DB5は、燃料供給者の認証情報と、使用可能な燃料供給装置8A〜8Dに関する情報を、夫々データベースとして更新可能に格納するためのメモリである。タイマ6は、燃料供給装置8A〜8Dに対して燃料供給の許可信号を出したときに計時を開始し、所定の時間が経過しても燃料供給準備が整わなかった場合には安全のため燃料供給の許可信号を取消すためのものである。伝票発行機構7は、燃料供給の終了後に、燃料供給を行った日付、作業者(即ち、燃料供給者)、液種および給油量等を印字し、レシート等を発行する印字装置(プリンタ)を構成している。
【0020】
燃料供給装置8A〜8Dは、図1図2に示すように、それぞれ制御部9とノズル10とを有し、例えばガソリン、軽油、尿素(排気ガス処理用の液体)または灯油等の給液を行う燃料供給用の装置である。各燃料供給装置8A〜8Dの制御部9は、それぞれ個別に被供給体(例えば、車両の燃料タンク)に対して給油を行うための機器(例えば、ポンプ、流量計および/または制御弁等)を駆動、停止させる制御を行うと共に、第1,第2の給油管理装置1A,1Bとの間で通信回線102による給油情報の授受を行う。各燃料供給装置8A〜8Dのノズル10は、例えば給油ノズルとして燃料を被供給体(例えば、車両の燃料タンク)に供給するためのものである。
【0021】
また、燃料供給装置8A〜8Dは、図1に示すように、燃料の給油量を表示する表示手段としての表示器11と、燃料供給者(操作者である係員)が手動操作することにより燃料供給(給油量)に関する設定を行う設定手段としての設定装置12とが設けられている。表示器11は、夫々の制御部9から出力される表示制御信号に従って現時点での給油量(即ち、各ノズル10による給油時に流量計により計測された瞬時流量を積算して得られる給油量)を表示すると共に、給油作業が終了したときには、その給油量を表示器11の画面上で表示する。
【0022】
設定装置12には、例えばプリセット給油時等の注油量を選択的に設定する操作スイッチ、注油開始ボタン、注油終了ボタン等が設けられている。前記操作スイッチは、例えばプリセット給油を行うときに係員が選択的に押下する操作スイッチ(ボタン)と、プリセット給油ではなく注油量を任意に設定するためのフリー給油を行うときに係員が選択的に押下する操作スイッチ(ボタン)等とを含んで構成されている。設定装置12の前記注油開始ボタンは、実際に給油を行うときに係員が押下することにより、制御部9に対してポンプ駆動信号を出力する操作スイッチ(ボタン)である。一方、前記注油終了ボタンは、給油を中断または終了させるときに係員が押下することにより、制御部9に対してポンプ停止信号を出力するための操作スイッチ(ボタン)である。
【0023】
燃料供給装置8A〜8Dの筐体内には、各設定装置12により設定された前記給油量に基づいて給油に関する制御を行う制御手段としての前記制御部9が設けられている。この制御部9は、各ノズル10による給油時に流量計(図示せず)により計測された瞬時流量を積算して得られる給油量を、表示器11により表示させる表示制御手段を含んで構成されている。また、この表示制御手段は、前記給油作業が終了したときに、その給油量を表示器11で表示させる機能も有している。
【0024】
制御部9の入力側は、ノズル掛けのノズルスイッチ、流量計の流量パルス発信器(いずれも図示せず)、設定装置12の各操作スイッチおよび通信回線102等に接続されている。制御部9の出力側は、給油ポンプのポンプモータ、制御弁(いずれも図示せず)、表示器11および通信回線102等に接続されている。制御部9は、各ノズル10が前記ノズル掛けから外されて検出信号が入力されると、前記ポンプモータを起動可能とする。
【0025】
燃料供給装置8A〜8Dの各制御部9は、例えばROM,RAMおよび/または不揮発性メモリ等からなるメモリ(図示せず)を有している。また、第1,第2の給油管理装置1A,1Bの制御部2にも、同様なメモリ(図示せず)が内蔵されている。これらのメモリには、例えば図5図8に示す給油管理処理、制御処理および表示制御処理等を実行するための制御プログラムが格納されている。
【0026】
燃料供給装置8A〜8Dは、燃料供給所(自家用給油所100)の敷地内に計量機として複数台設けられることが多く、これらの燃料供給装置8A〜8Dは、POS装置としての給油管理装置1A,1B等のネットワーク(即ち、通信回線102)により事務所101のメインコンピュータ(図示せず)と接続されている。このPOS装置は、各ノズル10による燃料の油種(例えば、ガソリン、軽油等の液種)、給油量、給油時間等の燃料供給に関する情報(履歴)を管理するシステムである。燃料供給装置8A〜8Dの制御部9は、このようなPOS装置を介して各ノズル10毎の積算供給量を前記メモリに更新可能に格納することができる。
【0027】
燃料供給装置8A〜8Dには、それぞれのノズル10が外されたか否かを検知する前記ノズル掛けのノズルスイッチが設けられており、各ノズルスイッチは、例えば図5に示すステップ9の処理で燃料供給に関して操作がなされたか否かを検知する検知手段を構成している。なお、このような検知手段は、燃料供給装置8A〜8Dに設けられたノズル10が外されたか否かを検知する前記ノズルスイッチに限られるものではない。これ以外に、燃料供給装置8A〜8Dに設けられた設定装置12の前記注油開始ボタンが操作されたか否かにより、検知手段を構成することも可能である。
【0028】
第1,第2の給油管理装置1A,1Bに設けられた制御部2とタイマ6とは、給油管理装置1Aまたは1Bによる燃料供給についての操作がなされてから所定時間(例えば、時間t1またはt1′)が経過したか否かを、図5に示すステップ6,10の処理の如く判断する判断手段を構成している。
【0029】
さらに、給油管理装置1Aまたは1Bの制御部2は、前記検知手段により前記操作がなされたと検知され、かつ前記判断手段により所定時間(時間t1またはt1′)が経過したと判断された場合に、燃料供給装置8A〜8Dのいずれかの制御部9に対して、例えば図8のステップ31の如く燃料供給の「許可信号」を送信し、燃料供給を許可させる制御手段を構成している。
【0030】
本実施の形態による自家用給油システム(即ち、燃料供給システム)は、上述の如き構成を有するもので、次に、その給油管理処理の動作手順について、図5図8を参照して説明する。
【0031】
まず、図5の処理動作がスタートすると、ステップ1で燃料供給者(係員)がICカード3Aを所持しているか否かを判定し、ステップ1で「YES」と判定したときには、次のステップ2で第2の給油管理装置1Bに移動する。なお、これまでの処理は、燃料供給者(係員)の判断で行われる。次のステップ3では、第2の給油管理装置1BのICカードリーダ3で係員のICカード3Aを読み取らせることにより、次のステップ4で当該係員の認証がOKか否かを判定する。
【0032】
即ち、第2の給油管理装置1Bは、ICカードリーダ3で認証した燃料供給者情報を燃料供給者DB5に照会し、予め許可された燃料供給者である場合は、ステップ4で「YES」と判定し、次のステップ5でタッチパネル式表示4のノズル選択ボタン4A〜4Dのいずれかを操作可能にする。許可されていない燃料供給者である場合は、ステップ4で「NO」と判定するので、ステップ8にて「認証NG」として燃料供給不可な旨をタッチパネル式表示部4で表示し、燃料供給者(係員)に報知する。そして、ステップ3に戻ってICカード3Aの読取り待ちとする。
【0033】
ステップ5で、ノズル選択ボタン4A〜4Dのいずれか(例えば、ノズル選択ボタン4A)が押下されると、次のステップ6で、タイマ6=t1と設定され、タイマ6を起動する。即ち、ステップ5で、燃料供給者(係員)がノズル選択ボタン4Aを操作して燃料供給を行う燃料供給装置8Aを選択し、燃料供給設定を終えると、第2の給油管理装置1Bは、燃料供給者DB5を照会して、該当する燃料供給装置8Aにおける所定時間t1としての供給準備完了待ち時間(ここでは、t1=300秒とする)を抽出し、ステップ6でタイマ6を「タイマ6=t1」にセットして起動する。その後は、ステップ7で該当する燃料供給装置8Aの供給準備完了待ち状態に遷移する。なお、ここでノズル選択ボタンが操作されることにより燃料供給装置が選択され、所定時間t1としてタイマ6がセットされ起動するが、これに限らず、例えば、供給開始ボタンが押下されることによりタイマ6が起動されても良いし、油種や給油量の設定がなされたことにより起動されても良いのは勿論である。
【0034】
次に、燃料供給者が燃料供給装置8Aのノズル10を外すと、ステップ9で「YES」と判定されるので、次のステップ10でタイマ6のカウント終了か否か、即ちタイマ6にセットした供給準備完了待ち時間としての所定時間t1(または、後述の時間t1′)が経過したか否かを判定する。供給準備完了待ち時間(所定時間t1またはt1′)を経過した場合は、ステップ10で「YES」と判定するので、次のステップ11に移り、タイマ6=t2と設定し、タイマ6を起動する。この設定時間t2は、燃料供給開始待ち時間(ここでは、t2=180秒)であり、タイマ6は、設定時間t2にセットして起動される。
【0035】
ステップ9で「NO」と判定したときには、燃料供給装置8Aのノズル10が外されていないので、この場合は、次のステップ12で時間t1またはt1′(即ち、供給準備完了待ち時間)を経過したか否かを判定する。ステップ12で「NO」と判定する間は、ステップ9の処理に戻って、これ以降の処理を繰返す。ステップ12で「YES」と判定したときには、燃料供給装置8Aのノズル10が外されていない状態のまま、所定時間t1またはt1′(即ち、供給準備完了待ち時間)が経過した場合である。即ち、この場合は、燃料供給装置8Aのノズル10を用いた燃料供給(給油)作業が開始されることなく、待ち時間t1またはt1′が経過しているので、次のステップ13で供給設定を取消し、燃料供給を行うことなく作業を終了させる。
【0036】
一方、前記ステップ1で「NO」と判定したときには、燃料供給者がICカード3Aを所持していないので、次のステップ14では、この燃料供給者を事務所101内の第1の給油管理装置1Aに移動させる。次のステップ15では、燃料供給者がICタグ3Bを選択するか否かを判定し、「NO」と判定するときは、燃料供給者がICカード3Aの借用する場合であり、図6に示すステップ16に移る。なお、ステップ14,15の処理は、燃料供給者の判断で行われる処理手順である。
【0037】
ステップ16でICカード3Aを借用した場合は、図6に示すステップ17で事務所101内の第1の給油管理装置1Aにより、借用ICカードとして予め自家用給油システムに登録され、一時的に貸与されたICカード3Aを読み取らせる。次のステップ18では、ノズル選択ボタン4A〜4Dのうちいずれか(例えば、ノズル選択ボタン4A)を押下(選択)して燃料供給設定を終える。これにより、第1の給油管理装置1Aは燃料供給者DB5を照会し、ステップ19で該当する燃料供給装置8Aにおける供給準備完了待ち時間(ここでは、t1′=300秒とする)を、タイマ6=t1′とセットし、タイマ6を起動する。
【0038】
次に、ステップ20で該当する燃料供給装置8Aの供給準備完了待ち状態に遷移する。次に、燃料供給者は一時的に貸与されたICカード3Aをステップ21で返却し、次のステップ22では、事務所101から燃料供給所(燃料供給所としての自家用給油所100)に徒歩で移動する。そして、その後は、前述した図5のステップ9以降の処理を同様に実行する。
【0039】
一方、図5のステップ15で「YES」と判定したときには、燃料供給者がICタグ3Bを借用した場合であり、この場合には、図7に示すステップ23でICタグ3Bを借用し、次のステップ24では、事務所101内の第1の給油管理装置1Aにより借用ICタグ3Bの情報を読み取らせる。次のステップ25では、ノズル選択ボタン4A〜4Dのうちいずれか(例えば、ノズル選択ボタン4A)を押下(選択)して燃料供給設定を終える。
【0040】
これにより、第1の給油管理装置1Aは、ステップ26でICタグ認証待ち状態に遷移し、次のステップ27で燃料供給者DB5を照会して、該当する燃料供給装置8Aにおける供給準備完了待ち時間(ここでは、t1′=300秒とする)を、タイマ6=t1′とセットし、タイマ6を起動する。
【0041】
次に、ステップ28で燃料供給者は、事務所101から燃料供給所(自家用給油所100)の第2の給油管理装置1Bまで徒歩で移動する。次のステップ29では、第2の給油管理装置1BのICカードリーダ3にICタグ3Bの情報を読み取らせ、ICタグ3Bが認証されるのを待機する。ステップ29で「YES」と判定したときには、次のステップ30で燃料供給装置8Aの供給準備完了待ち状態に遷移し、その後は、前述した図5のステップ9以降の処理を同様に実行する。
【0042】
次に、図8に示すステップ31では、前述した図5のステップ11による燃料供給開始待ち時間の設定処理(タイマ6=t2、タイマ6を起動)に続いて、給油管理装置1Aまたは1Bから該当する燃料供給装置8Aの制御部9に対して燃料供給の「許可信号」を送信する。次のステップ32では、燃料供給装置8Aのノズル10により給油が開始されたか否かを判定し、「NO」と判定する間は、給油が開始されていないので、次のステップ33で燃料供給装置8Aのノズル10がノズル掛け(図示せず)に掛かっていないか否か、即ち燃料供給開始待ち状態であるか否かを判定する。ステップ33で「NO」と判定したときには、ステップ32に戻って、これ以降の処理を実行する。
【0043】
ステップ32で「YES」と判定され、燃料供給装置8Aのノズル10により被供給体(例えば、車両の燃料タンク)に対する給油が行われているときには、燃料供給が開始されたとして、次のステップ34でタイマ6を停止させる。次のステップ35では、給油作業が終了したか否かを判定し、「NO」と判定する間は給油作業を続ける。ステップ35で「YES」と判定したときには、燃料供給装置8A〜8Dのいずれか(例えば、燃料供給装置8A)による給油が終了しているので、ステップ36で給油管理装置1Aまたは1Bの伝票発行機構7により給油伝票(例えば、燃料供給装置8Aによる給油後の伝票)を出力させる。そして、次のステップ37では給油管理装置1Aまたは1Bが待機状態となる。
【0044】
次のステップ38では、燃料供給者がICタグ3Bを所持しているか否かを判定し、「YES」と判定するときには、ステップ39で事務所101に移動し、次のステップ40でICタグ3Bを返却する。なお、ステップ38,39の処理は、燃料供給者の判断で行われる処理手順である。その後は、ステップ41で燃料供給者が退出すると、一連の給油作業が終了となる。また、前記ステップ38で「NO」と判定され、ICタグ3Bを所持していない場合も、ステップ41で燃料供給者が退出すると、一連の給油作業が終了となる。
【0045】
一方、前記ステップ33で「YES」と判定したときには、次のステップ42でタイマ6が、燃料供給開始待ち時間である設定時間t2(例えば、180秒)を計時してカウントを終了したか否かを判定し、「NO」と判定する間は、前記ステップ32に戻って、これ以降の処理を実行する。しかし、ステップ42で「YES」と判定したときには、前記ステップ31で燃料供給装置8Aに燃料供給の許可信号が送信された後にも、燃料供給開始待ちの時間t2にわたって燃料供給は開始されていない状態である。このような場合は、次のステップ43でタイマ6を停止させ、ステップ44では燃料供給(給油)設定を取消す処理を実行する。その後は、ステップ45で給油管理装置1Aまたは1Bを待機状態とし、ステップ41での燃料供給者の退出を待って一連の給油作業が終了となる。
【0046】
ところで、通常の燃料供給所においては、事務所が燃料供給所に隣接して設置されている。一方、自家用給油所100においては、事務所101と燃料供給所(自家用給油所100)との距離が離れている場合がある。このような場合、燃料供給者(作業者)が事務所101の給油管理装置1Aを操作して燃料供給の設定を行なってから自家用給油所100に移動するまでに時間が経過して燃料供給ができなかったり、前記時間の経過前に第三者が燃料供給装置8A〜8Dのいずれかを操作すると、誤った燃料供給ができたりしてしまう可能性がある。
【0047】
そこで、本実施の形態では、自家用給油所100における燃料供給システムにおいて、自家用給油所100と事務所101との双方の給油管理装置1A,1Bにより、燃料供給装置8A〜8Dのうちのいずれかの装置に対して、燃料供給設定を行えるようにするにあたり、上記の問題を解決するため、安全性の向上のための解決手段を提供するものである。
【0048】
即ち、本実施の形態によれば、燃料を被供給体に供給する燃料供給装置8A〜8Dと、燃料供給に関する設定を行う設定装置12と、燃料供給装置8A〜8Dと通信可能に接続され、設定装置12にて設定された内容に基づいて許可信号を送信する給油管理装置1A,1Bと、を有する燃料供給システムにおいて、燃料供給装置8A〜8Dに夫々設けられ、供給に関して操作がなされたか否かを検知する検知手段(例えば、ノズル10が外されたか否かを検知するノズル掛けのノズルスイッチであり、図5に示すステップ9の処理)と、給油管理装置1Aまたは1Bによる燃料供給についての操作がなされてから所定時間(例えば、時間t1またはt1′)が経過したか否かを判断する判断手段(即ち、図5に示すステップ6,10の処理)と、前記検知手段により前記操作がなされたと検知され、かつ前記判断手段により所定時間(時間t1またはt1′)が経過したと判断された場合に、燃料供給装置8A〜8Dのいずれかの装置に対して燃料供給を許可させる制御手段(即ち、給油管理装置1Aまたは1Bの制御部2)と、を備えている。
【0049】
このため、本実施の形態によれば、燃料供給設定を行ってから実際に燃料供給の許可信号を出せるようになるまでの所定時間(時間t1またはt1′)の設定を、給油管理装置1Aまたは1Bと燃料供給装置8A〜8Dとの距離に応じた移動時間を加味して設定することが可能となる。例えば、給油管理装置1Bから燃料供給装置8Dまで移動するのに要する時間が、給油管理装置1Bから燃料供給装置8Aまで移動するのに要する時間よりも長い場合には、燃料供給装置8Dを設定した場合の所定時間は燃料供給装置8Aを設定した場合の所定時間よりも長くなる。これにより、誤った燃料の供給が行われる可能性をなくし、燃料供給時の作業性を向上することができる。
【0050】
即ち、給油管理装置1A,1Bと燃料供給装置8A〜8Dとが離れて設置されている燃料供給システムにおいて、係員による給油管理装置1A,1Bでの燃料供給設定を終えてから、係員の燃料供給装置8A〜8Dまでの移動にかかると想定される所定時間(時間t1またはt1′)の間は、燃料供給準備が完了しても燃料供給を行えなくすることにより、燃料供給者が遠隔地の給油管理装置1Aにて燃料供給設定を行ってから燃料供給装置8A〜8Dに移動するまでの間に、他の燃料供給者が誤って燃料供給を行ってしまうことを防止することができる。
【0051】
換言すると、本実施の形態によれば、給油管理装置1Aまたは1Bと燃料供給装置8A〜8Dとの位置関係(距離または燃料供給装置8A〜8Dへ移動するのに要する時間)に応じて、燃料供給装置8A〜8Dのいずれかの装置による燃料供給を許可するまでの所定時間(時間t1またはt1′)が設定されるので、係員が燃料供給装置8A〜8Dのいずれかの位置に到着しているのにも拘らず、所定時間(時間t1またはt1′)が経過していないために燃料供給が行えないといったことが防止できる。
【0052】
また、本実施の形態によると、燃料供給装置8A〜8Dは、予め時間(例えば、設定時間t2)を設定するタイマ6(時間設定手段)と、給油管理装置1A,1Bからの許可信号の送信がなされてから予め記憶された設定時間を経過した場合には、当該設定もしくは許可信号を取消す取消手段(例えば、図8に示すステップ44)を備えてなり、給油管理装置1A,1Bにて許可信号がなされてから所定時間経過した後に、設定時間内に燃料供給に関する操作がなされないと、給油管理装置1A,1Bから送信された許可信号が取消される。つまり、係員が給油管理装置1A,1Bを操作し、所定時間内に燃料供給装置まで移動した後、設定時間内に当該燃料供給装置を用いた燃料供給を行うことになる。
【0053】
これにより、設定もしくは供給許可信号の操作をしたにも係わらず、所定時間経過し(時間t1)かつ設定時間(時間t2)内に燃料供給に関する操作がなされないと、当該設定もしくは供給許可信号が取り消されるので、設定もしくは供給許可信号の操作をしたことにより、設定もしくは供給許可信号の取消を行う設定時間が設定される場合に比べて、係員が当該燃料供給装置までに移動する時間(所定時間)が確保できる。さらに、設定時間経過後に燃料供給操作が行われないと設定もしくは供給許可信号の取り消しがなされるので、燃料供給機による燃料供給が可能な時間を制限することができ、当該燃料供給装置8A〜8Dのいずれかが第三者により不正に使用されるのを防止することができる。
【0054】
なお、前記実施の形態では、燃料供給システムを燃料供給所としての自家用給油所に適用した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、自家用給油所以外の燃料給油所、例えば一般的なガソリンスタンド等の給油所に適用することも可能である。
【0055】
また、前記実施の形態では、燃料供給者認証手段としてICカード3A、燃料供給者の仮認証手段としてICタグ3Bを用いた場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば指紋認証、静脈認証、磁気カード等の、他の認証手段を用いることも可能である。
【0056】
一方、前記実施の形態では、タイマ6にセットする所定時間t1またはt1′の供給準備完了待ち時間について、給油管理装置1A,1B毎にもたせる構成としている。しかし、本発明はこれに限らず、燃料供給装置8A〜8D毎に供給準備完了待ち時間(例えば時間t1またはt1′)を設定する構成としてもよい。さらに、前記実施の形態では、燃料供給者DB5を給油管理装置1A,1Bに独立してもたせているが、いずれかの給油管理装置1A,1Bまたはネットワーク(通信回線102)に接続された別端末に燃料供給者DB5をもたせ、共有する形態であってもよい。
【0057】
なお、前記実施の形態においては、検知手段によりノズル10がノズル掛けから外されたと検知され、かつ判断手段により燃料供給についての操作がなされてから所定時間(時間t1またはt1′)が経過したと判断された場合にポンプモータを起動可能としていたが、当然、これに限らず、判断手段により燃料供給についての操作がなされてから所定時間(時間t1またはt1′)が経過したと判断された場合にポンプモータを起動可能させてもよいのはもちろんである。
【0058】
また、前記実施の形態においては、設定時間は、給油管理装置1A,1Bにて許可信号がなされてから所定時間経過した後に、設定時間内に燃料供給に関する操作がなされたことにより設定されたが、これに限らず、設定装置12により燃料供給に関する設定がなされたことにより設定されてもよい。その場合には、設定時間により設定される時間は所定時間よりも長くなる。
【符号の説明】
【0059】
1A,1B 給油管理装置(管理装置)
2 制御部(制御手段)
3 ICカードリーダ
4 タッチパネル式表示部
6 タイマ(判断手段)
8A〜8D 燃料供給装置
9 制御部
10 ノズル
12 設定装置(設定手段)
100 自家用給油所(燃料供給所)
101 事務所
102 通信回線
t1,t1′ 所定時間
t2 設定時間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8