(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記選択部は、前記第1の出発地から所定範囲内の施設のうち、主要道路沿いに位置する施設を優先的に前記第2の出発地として選択する、または、前記第1の目的地から所定範囲内の施設のうち、主要道路沿いに位置する施設を優先的に第2の目的地として選択する、
請求項1に記載の情報処理装置。
前記共有部は、前記第1のユーザにより前記第1の経路情報の共有を許可された場合、前記第1の経路情報を前記第2のユーザに利用可能とし、前記第1のユーザにより前記第1の経路情報の共有を許可されなかった場合、前記第2の経路情報を、前記第2のユーザと共有する、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術では、自宅以外の経路では、出発地と目的地までの経路をすべて、他のユーザと共有してしまう可能性があり、ユーザがそれを望まない場合もある。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、出発地と目的地の組み合わせを知られずに、経路情報を他のユーザと共有することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の実施形態の情報処理装置は、第1のユーザが移動する第1の出発地から第1の目的地までの第1の経路情報を取得する取得部と、前記第1の出発地から所定範囲内の第2の出発地、及び前記第1の目的地から所定範囲内の第2の目的地の少なくとも一方を選択する選択部と、前記第2の出発地から前記第1の目的地まで、及び前記第1の出発地から前記第2の目的地までの少なくとも一方である第2の経路情報を、第2のユーザと共有する共有部と、を有する。
【0008】
このため、出発地または目的地が自宅位置等である場合に、自宅位置等以外の位置を出発地または目的地とする経路を共有することができる。
【0009】
したがって、出発地と目的地の組み合わせを知られずに、経路情報を他のユーザと共有することができる。
【0010】
本発明の他の実施形態の情報処理装置では、前記選択部は、前記第1の出発地から所定範囲内の施設を前記第2の出発地として選択する、または、前記第1の目的地から所定範囲内の施設を前記第2の目的地として選択する。
【0011】
このため、本来の位置の周辺の施設を出発地または目的地とする経路を共有することができる。
【0012】
したがって、出発地と目的地の組み合わせを知られずに、経路情報を他のユーザと共有することができる。
【0013】
本発明の他の実施形態の情報処理装置では、前記選択部は、前記第1の出発地から所定範囲内の施設のうち、主要道路沿いに位置する施設を優先的に前記第2の出発地として選択する、または、前記第1の目的地から所定範囲内の施設のうち、主要道路沿いに位置する施設を優先的に第2の目的地として選択する。
【0014】
このため、出発地または目的地が自宅位置等である場合に、自宅位置等から所定範囲内の施設のうち、主要道路沿いに位置する施設を優先的に出発地または目的地とする経路を共有することができる。
【0015】
したがって、自宅位置等の個人情報を保護しながら、より分かり易い位置を出発地または目的地とする経路を他のユーザと共有することができる。
【0016】
本発明の他の実施形態の情報処理装置では、前記共有部は、前記第1の経路情報に含まれる前記第1の目的地への到着時刻に応じて算出された、前記第2の出発地の出発時刻、または、前記第1の経路情報に含まれる前記第1の出発地の出発時刻に応じて算出された、前記第2の目的地の到着時刻を前記第2の経路情報に含める。
【0017】
このため、変更された出発地または目的地に応じた出発時刻または到着時刻を設定できる。
【0018】
したがって、出発時刻と到着時刻とが適切な経路情報を他のユーザと共有することができる。
【0019】
本発明の他の実施形態の情報処理装置では、前記共有部は、前記第1のユーザにより前記第1の経路情報の共有を許可された場合、前記第1の経路情報を前記第2のユーザに利用可能とし、前記第1のユーザにより前記第1の経路情報の共有を許可されなかった場合、前記第2の経路情報を、前記第2のユーザと共有する。
【0020】
このため、出発地または目的地が自宅位置等である場合に、出発地または目的地を変更して共有するか否かをユーザが選択できる。
【0021】
したがって、出発地と目的地の組み合わせを知られずに、経路情報を他のユーザと共有することができる。
【0022】
本発明の他の実施形態の情報処理装置では、前記共有部は、前記第2の経路情報を、前記第1のユーザにより選択された前記第2のユーザと共有する。
【0023】
このため、経路を共有する共有先のユーザを共有元のユーザが選択できる。
【0024】
したがって、出発地から目的地までの経路を、友人等である他のユーザと共有することができる。
【0025】
本発明の他の実施形態の情報処理装置では、前記共有部は、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを用いて、前記第2の経路情報を、前記第1のユーザと前記第2のユーザに共有させる。
【0026】
このため、ソーシャル・ネットワーキング・サービスにより経路を共有することができる。
【0027】
したがって、出発地から目的地までの経路を、ソーシャル・ネットワーキング・サービス上の友人等である他のユーザと共有することができる。
【0028】
本発明の他の実施形態の情報処理装置では、前記共有部は、前記第2の経路情報に含まれる前記第2の出発地、または前記第2の目的地を、前記第2のユーザに応じた位置に変更して、前記第2のユーザと共有する。
【0029】
このため、出発地または目的地を、他のユーザに応じた位置に変更して、経路情報を共有することができる。
【0030】
したがって、他のユーザが、当該他のユーザの自宅等を出発地または目的地とした経路情報を利用することができる。
【0031】
本発明の実施形態の情報処理方法では、情報処理装置が、第1のユーザが移動する第1の出発地から第1の目的地までの第1の経路情報を取得するステップと、前記第1の出発地から所定範囲内の第2の出発地、及び前記第1の目的地から所定範囲内の第2の目的地の少なくとも一方を選択するステップと、前記第2の出発地から前記第1の目的地まで、及び前記第1の出発地から前記第2の目的地までの少なくとも一方である第2の経路情報を、第2のユーザと共有するステップと、を実行する。
【0032】
このため、出発地または目的地が自宅位置等である場合に、自宅位置等以外の位置を出発地または目的地とする経路を共有することができる。
【0033】
したがって、出発地と目的地の組み合わせを知られずに、経路情報を他のユーザと共有することができる。
【0034】
本発明の実施形態の情報処理システムでは、第1の端末、第2の端末、及び情報処理装置を有し、前記第1の端末は、第1のユーザが移動する第1の出発地から第1の目的地までの第1の経路情報を前記情報処理装置に送信し、前記情報処理装置は、第1のユーザが移動する第1の出発地から第1の目的地までの第1の経路情報を取得する取得部と、前記第1の出発地から所定範囲内の第2の出発地、及び前記第1の目的地から所定範囲内の第2の目的地の少なくとも一方を選択する選択部と、前記第2の出発地から前記第1の目的地まで、及び前記第1の出発地から前記第2の目的地までの少なくとも一方である第2の経路情報を、第2のユーザと共有する共有部と、を有し、前記第2の端末は、前記第2の経路情報を取得する。
【0035】
このため、出発地または目的地が自宅位置等である場合に、自宅位置等以外の位置を出発地または目的地とする経路を共有することができる。
【0036】
したがって、出発地と目的地の組み合わせを知られずに、経路情報を他のユーザと共有することができる。
【0037】
本発明の実施形態のプログラムでは、情報処理装置に、第1のユーザが移動する第1の出発地から第1の目的地までの第1の経路情報を取得するステップと、前記第1の出発地から所定範囲内の第2の出発地、及び前記第1の目的地から所定範囲内の第2の目的地の少なくとも一方を選択するステップと、前記第2の出発地から前記第1の目的地まで、及び前記第1の出発地から前記第2の目的地までの少なくとも一方である第2の経路情報を、第2のユーザと共有するステップと、を実行させる。
【0038】
このため、出発地または目的地が自宅位置等である場合に、自宅位置等以外の位置を出発地または目的地とする経路を共有することができる。
【0039】
したがって、出発地と目的地の組み合わせを知られずに、経路情報を他のユーザと共有することができる。
【発明の効果】
【0040】
出発地と目的地の組み合わせを知られずに、経路情報を他のユーザと共有することができる。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
【0043】
<システム構成>
図1は、実施形態に係る通信システム1の構成例を示す図である。
図1において、通信システム1は、端末10−1、10−2(以下で、それぞれを区別する必要がない場合は、単に「端末10」と称する。)、サーバ20、SNSサーバ30、及びコンテンツ提供サーバ40を有する。なお、端末10の数は2つに限定されない。
【0044】
端末10とサーバ20、及び端末10とSNSサーバ30は、例えば、インターネット、携帯電話網、無線LAN(Local Area Network)、またはLAN等のネットワーク50により、通信可能な状態で接続されている。
【0045】
また、サーバ20とコンテンツ提供サーバ40は、ネットワーク50により、通信可能な状態で接続されている。
【0046】
端末10は、例えば、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、またはナビゲーション装置等の情報処理装置(コンピュータ)である。
【0047】
端末10は、経路案内(ナビゲーション)用のアプリケーションにより、サーバ20から地図や経路のデータを取得し、車両、徒歩、電車等を用いた移動のナビゲーションを行う。また、端末10は、ユーザの操作により、ユーザが移動した経路、移動中の経路、または移動予定の経路の情報(経路情報)を、サーバ20に送信(アップロード)する。経路情報には、例えば、出発地から目的地までの移動経路等の情報が含まれる。また、経路情報には、経由地、出発時刻、到着時刻、及び経路上の位置に関連付けられたピン、コメント、画像等が含まれてもよい。また、端末10は、SNSサーバ30が提供するソーシャル・ネットワーキング・サービス(Social Networking Service、SNS)を用いて、友人等のグループ間で、チャットや、画像共有等を行う。
【0048】
サーバ20は、例えば、サーバ用の情報処理装置であり、ナビゲーション等のサービスを端末10に提供する。また、サーバ20は、端末10からアップロードされた経路情報を、SNSサーバ30を介して、他の端末10のユーザと共有する。なお、サーバ20は、SNSサーバ30を介さずに、端末10からアップロードされた経路情報を、他の端末10のユーザと共有してもよい。
【0049】
SNSサーバ30は、例えば、サーバ用の情報処理装置であり、グループチャット等のソーシャル・ネットワーキング・サービスを端末10に提供する。また、SNSサーバ30は、端末10からサーバ20を介してアップロードされた経路情報を、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを用いて他の端末10に送信する。なお、SNSサーバ30は、当該経路情報を、Wiki、SNS、ブログ、画像共有サイト等を含むソーシャルメディアを用いて、他の端末10に送信してもよい。
【0050】
コンテンツ提供サーバ40は、例えば、サーバ用の情報処理装置であり、施設の営業時間等のデータをサーバ20に提供する。
【0051】
<ハードウェア構成>
図2は、実施形態に係るサーバ20のハードウェア構成例を示す図である。
図2のサーバ20は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100、補助記憶装置102、メモリ装置103、CPU104、インタフェース装置105等を有する。
【0052】
サーバ20での処理を実現する情報処理プログラムは、例えば、記録媒体101によって提供される。情報処理プログラムを記録した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、情報処理プログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、情報処理プログラムのインストールは必ずしも記録媒体101より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされた情報処理プログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
【0053】
メモリ装置103は、例えば、RAM(Random access memory)であり、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従ってサーバ20に係る機能を実現する。インタフェース装置105は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。
【0054】
なお、記録媒体101の一例としては、CD−ROM、DVDディスク、又はUSBメモリ等の可搬型の記録媒体が挙げられる。また、補助記憶装置102の一例としては、HDD(Hard Disk Drive)又はフラッシュメモリ等が挙げられる。記録媒体101及び補助記憶装置102のいずれについても、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に相当する。
【0055】
なお、端末10、SNSサーバ30、及びコンテンツ提供サーバ40のハードウェア構成は、サーバ20と同様でもよい。
【0056】
<機能構成>
次に、
図3を参照し、実施形態に係る端末10、及びサーバ20の機能構成について説明する。
図3は、実施形態に係る端末10、及びサーバ20の機能ブロック図の一例を示す図である。
【0057】
≪サーバ20≫
サーバ20は、記憶部21を有する。記憶部21は、例えば、補助記憶装置等を用いて実現される。記憶部21は、施設データ211等を記憶する。施設データ211に記憶されるデータについては後述する。
【0058】
サーバ20は、取得部22、経路案内制御部23、選択部24、共有部25、及び通信部26を有する。取得部22、経路案内制御部23、選択部24、共有部25、及び通信部26は、サーバ20にインストールされた1以上のプログラムが、サーバ20のCPUに実行させる処理により実現される機能を表す。
【0059】
取得部22は、ユーザにより指定された出発地、経由地、及び目的地等を端末10から取得する。また、取得部22は、ユーザが移動する出発地から目的地までの経路情報を、端末10または経路案内制御部23から取得する。
【0060】
経路案内制御部23は、出発地から目的地までの移動経路を検索し、当該移動経路を用いた経路案内を端末10に実行させる。これにより、端末10を介して、ナビゲーションのサービスをユーザに提供する。
【0061】
選択部24は、取得部22により取得された出発地または目的地から所定範囲内の主要な施設を選択する。これにより、経路情報が共有される際、ユーザの自宅等が出発地または目的地である場合に、選択部24により選択された、自宅等以外の位置が出発地または目的地として設定される。
【0062】
共有部25は、取得部22により取得された一のユーザの経路情報を、他のユーザと共有可能とする。共有部25は、例えば、SNSサーバ30により提供されるソーシャル・ネットワーキング・サービスを用いて、当該経路情報を他のユーザに共有させる。
【0063】
通信部26は、端末10、SNSサーバ30、及びコンテンツ提供サーバ40との通信を行う。通信部26は、経路検索要求、及び経路共有要求等を端末10から受信する。また、通信部26は、共有部25からの指示に従い、経路情報をSNSサーバ30に送信する。
【0064】
≪端末10≫
端末10は、受付部11、経路案内部12、経路情報共有部13、SNS利用部14、及び通信部15を有する。これら各部は、端末10にインストールされた1以上のプログラムが、端末10のCPU104に実行させる処理により実現される機能を表す。
【0065】
受付部11は、ユーザからの入力操作を受け付ける。受付部11は、例えば、経路情報を検索する際に、出発地、経由地、及び目的地等の入力を受け付ける。
【0066】
経路案内部12は、サーバ20から受信した経路情報を用いて、経路案内を行う。経路案内部12は、例えば、車両用の経路案内をしてもよいし、徒歩用の経路案内をしてもよい。
【0067】
経路情報共有部13は、サーバ20を用いて、端末10のユーザが利用した経路情報を他の端末10と共用する。経路情報共有部13は、例えば、サーバ20またはSNSサーバ30から経路情報を取得する。また、経路情報共有部13は、例えば、サーバ20に、経路情報をアップロードする。
【0068】
SNS利用部14は、SNSサーバ30を用いて、他の端末10のユーザを含むグループ間で、チャットや画像共有等を行う。また、SNS利用部14は、SNSにより共有された経路情報の画像がユーザに選択されると、経路情報共有部13により、選択された経路情報を編集できるようにする。
【0069】
通信部15は、サーバ20、及びSNSサーバ30との通信を行う。通信部15は、例えば、経路検索要求、及び経路共有要求等をサーバ20に送信する。
【0071】
次に、
図4乃至
図6を参照して、実施形態に係る通信システム1の処理について説明する。
図4は、実施形態に係る通信システム1の処理の一例を示すシーケンス図である。
図5は、共有元の端末10−1の表示画面の例について説明する図である。
図6は、共有先の端末10−2の表示画面の例について説明する図である。
【0072】
なお、以下では、自宅等を出発地とした経路を、出発地を変更して共有する例について説明するが、自宅等を目的地とした経路を、目的地を変更して共有することも、以下と同様に実行できる。この場合、以下の説明において、ステップS8にて、サーバ20の選択部24が、取得部22により取得された経路情報に含まれる目的地から所定範囲内の第2の目的地を選択し、ステップS9にて、経路案内制御部23が、出発地から第2の目的地までの経路を再検索すればよい。
【0073】
ステップS1において、経路情報の共有元のユーザ(「第1のユーザ」)の端末10−1の受付部11は、出発地(「第1の出発地」)、及び目的地(「第1の目的地」)の設定をユーザから受け付ける。ここで、端末10−1の受付部11は、1以上の経由地の設定を受け付けてもよい。
【0074】
続いて、端末10−1の経路案内部12は、出発地等の設定データを含む経路検索要求をサーバ20に送信する(ステップS2)。
【0075】
続いて、サーバ20の経路案内制御部23は、出発地から目的地までの経路(移動経路、ルート)を検索し(ステップS3)、検索した経路を端末10−1に送信する(ステップS4)。
【0076】
続いて、端末10−1の経路案内部12は、サーバ20から受信した経路を表示する(ステップS5)。続いて、端末10−1の経路情報共有部13は、共有する経路情報(「第1の経路情報」)、当該経路情報を共有するユーザの範囲、及び出発地の共有の可否を指定する操作をユーザから受け付ける(ステップS6)。
【0077】
図5(A)は、共有する経路情報の表示例を示す図である。
図5(A)では、実際に端末10−1のユーザが旅行等により出発地から目的地まで移動した後の経路情報の例が示されている。
図5(A)の例では、出発地501から経由地502を経由した目的地503までの経路504、出発地501を出発した、または出発予定の時刻511、経由地502を通過した、または通過予定の時刻512、目的地503に到着した、または到着予定の時刻513、ピン521、コメント522、画像523、及び共有ボタン530が表示されている。ピン521、コメント522、及び画像523は、それぞれ、出発地から目的地まで移動する前、移動中、または移動後において、端末10−1のユーザ等により入力された、位置を示す情報、当該位置に関するユーザのコメント、当該位置に関する画像である。
図5(A)の画面において、共有ボタン530が押下されると、
図5(B)のダイアログが表示される。
図5(B)の例では、「出発地を共有しますか?」というメッセージ531、「共有する」ボタン532、「共有しない」ボタン533が表示されている。ここで、「共有する」ボタン532がユーザにより押下された場合は、出発地は変更されずに、経路情報が共有される。「共有しない」ボタン533がユーザにより押下された場合は、出発地が第1の出発地から第2の出発地に変更された後、経路情報が共有される。以下では、「共有しない」ボタン533がユーザにより押下された場合について説明する。
【0078】
「共有しない」ボタン533がユーザにより押下された場合、
図5(C)に示すようなダイアログが表示されてもよい。
図5(C)の例では、「変更後の出発地を指定する」ボタン541、「出発地を主要施設に自動で設定する」ボタン542が表示されている。「変更後の出発地を指定する」ボタン541がユーザにより押下された場合は、ユーザが第2の出発地を手動で選択できるようにされる。「出発地を主要施設に自動で設定する」ボタン542がユーザにより押下された場合は、第2の出発地が自動で選択される。以下では、「出発地を主要施設に自動で設定する」ボタン542がユーザにより押下された場合について説明する。
【0079】
ここで、端末10−1の経路情報共有部13は、当該経路情報を共有するユーザの範囲として、当該経路情報を共有するグループに含まれる各ユーザのIDの指定を受け付ける。または、端末10−1の経路情報共有部13は、SNSサーバ30における当該経路情報を共有するグループのトークルーム(チャットルーム)の指定を受け付けてもよい。
【0080】
続いて、端末10−1の経路情報共有部13は、当該経路情報、当該範囲、及び出発地の共有の可否のデータを含む経路共有要求をサーバ20に送信する(ステップS7)。
【0081】
続いて、サーバ20の選択部24は、出発地の共有が拒否されている場合、取得部22により取得された経路情報に含まれる出発地から所定範囲内の第2の出発地を選択する(ステップS8)。
【0082】
続いて、サーバ20の経路案内制御部23は、選択部24により選択された第2の出発地から目的地までの経路を再検索する(ステップS9)。ここで、サーバ20の経路案内制御部23は、当該経路情報に含まれる、目的地への到着時刻は変更せずに、出発時刻を変更する。これにより、例えば、目的地に到着する前に経路情報を友人等と共有する場合は、本来の到着予想時刻を共有できるため、目的地における当該友人等との合流が容易になる。また、目的地に到着した後に経路情報を共有する場合は、経由地の通過時刻と画像の撮影時刻等を変更しなくとも時刻が矛盾しないようにすることができる。
【0083】
なお、目的地が自宅等であり、目的地を変更する場合は、サーバ20の経路案内制御部23は、当該経路情報に含まれる、出発地の出発時刻は変更せずに、到着時刻を変更する。
【0084】
続いて、サーバ20の共有部25は、再検索した経路を含む経路情報(「第2の経路情報」)、及び当該経路情報を共有するユーザの範囲を、SNSサーバ30に送信する(ステップS10)。ここで、サーバ20の共有部25は、当該経路情報を共有するユーザの範囲として、ステップS6で受け付けた当該経路を共有するグループに含まれる各ユーザのIDを、SNSサーバ30上で管理される当該各ユーザのIDにそれぞれ変換して送信してもよい。この場合、サーバ20には、サーバ20にて管理するユーザのIDと、SNSサーバ30にて管理される当該ユーザのIDの対応表が予め設定されていてもよい。
【0085】
続いて、SNSサーバ30は、当該経路を共有するグループに含まれる各ユーザの端末10−2に、受信した経路情報を送信する(ステップS11)。
【0086】
続いて、共有先のユーザ(「第2のユーザ」)の端末10−2のSNS利用部14は、端末10−1のユーザから指定されたグループのトークルーム画面において、SNSサーバ30から受信した経路情報を表示する(ステップS12)。
図6の例では、
図5(A)と比較して、出発地601の位置が、
図5(A)の出発地501の位置から変更されている。また、出発地の変更に伴い、出発時間602も変更されている。ここで、端末10−2において地図が拡大表示された場合でも、端末10−1のユーザの自宅等である出発地501が、出発地501の周辺の主要な施設である第2の出発地601に変更されているため、端末10−1のユーザの自宅位置に関する個人情報を保護しつつ、端末10−1のユーザが利用した経路、または利用する経路を、端末10−2のユーザと共有することができる。
【0087】
また、端末10−2の経路情報共有部13は、共有された経路情報において、ユーザからの操作により、経路上の位置に関連付けられたピン、コメント、画像等の追加や削除等の編集を行う。この場合、端末10−2の経路情報共有部13は、編集された経路情報をサーバ20にアップロードし、端末10−1にて共有できるようにする。なお、端末10の経路情報共有部13は、サーバ20を介してSNSサーバ30に経路情報をアップロードする代わりに、SNSサーバ30に直接アップロードしてもよい。
【0089】
続いて、
図7を、及び
図8を参照し、ステップS8の、サーバ20の選択部24による第2の出発地を選択する処理について説明する。
図7は、第2の出発地を選択する処理の一例を示すフローチャートである。
図8は、施設データ211の一例を示す図である。
【0090】
なお、以下では、出発地を変更する例について説明するが、目的地を変更することも、以下と同様に実行できる。この場合、以下の説明において、適宜「出発地」と「目的地」を入れ替えればよい。
【0091】
ステップS101において、選択部24は、施設データ211を参照し、上述した第1の出発地(以降で「本来の出発地」とも称する。)の周辺の主要な施設(POI、Point of Interest)を検索する。ここで、主要な施設とは、例えば、駅、公園、学校等の公共施設や、コンビニ、スーパー、デパート、ショッピングセンター等の商業施設等である。
【0092】
施設データ211には、施設ID、施設名、位置、種別、駐車場有無、駐車場出口のリンクID、営業時間、及び初期スコアの項目が記録されている。施設IDは、施設の識別情報である。施設名は、施設の名称である。位置は、施設の緯度、経度等により示される位置である。種別は、施設の種別である。駐車場有無は、一般のユーザが利用可能な駐車場が施設に備わっているか否かを示す情報である。駐車場出口のリンクIDは、施設の駐車場の出口が繋がる道路の識別情報である。営業時間は、施設の営業時間である。初期スコアは、予め設定されているスコアの初期値である。サーバ20は、施設データ211に含まれるデータの少なくとも一部を、コンテンツ提供サーバ40から取得して記憶してもよい。
【0093】
ここで、選択部24は、例えば、出発地から所定範囲(例えば、半径500m)内に位置する施設を検索してもよい。また、選択部24は、出発地が地方の場合等で、出発地から所定範囲に施設がない場合、複数の施設が検索されるように、当該所定範囲を広げてもよい。
【0094】
続いて、選択部24は、ステップS101で検索した各施設のうち、処理対象として未選択の一の施設を処理対象として選択する(ステップS102)。なお、以下で、処理対象として選択された施設を「処理対象施設」と称する。
【0095】
続いて、選択部24は、処理対象施設が、本来の出発地から目的地までの経路(以下で「本来の経路」とも称する。)沿いにある場合、処理対象施設に対するスコアを増加させる(ステップS103)。ここで、選択部24は、例えば、施設データ211におけるスコアの初期値に、所定の値が加算されることにより、スコアが増加される。
【0096】
続いて、選択部24は、処理対象施設に、施設データ211の駐車場有無を参照し、利用可能な駐車場がある場合、処理対象施設に対するスコアを増加させる(ステップS104)。
【0097】
続いて、選択部24は、処理対象施設から、本来の経路まで移動する場合に、右折する必要がある回数が多い程、処理対象施設に対するスコアを減少させる(ステップS105)。これにより、例えば、本来の経路上の反対車線側に位置する施設よりも、当該経路上の車線側に位置する施設の方が、スコアが高くなるため、出発地として選択され易くすることができる。
【0098】
また、本来の経路は、道幅(幅員)が比較的広い道路、県道、国道等である主要道路が選択され易いため、これにより、比較的主要道路沿いに位置する施設が出発地として選択され易くすることができる。
【0099】
続いて、選択部24は、処理対象施設から、本来の経路まで移動する場合に、線路の踏切から所定範囲内の道路を通る回数が多い程、処理対象施設に対するスコアを減少させる(ステップS106)。
【0100】
続いて、選択部24は、現在の日時が平日の所定時間帯(例えば、スクールゾーンの車両通行禁止の時間帯)である場合、処理対象施設から本来の経路まで移動する場合に、スクールゾーンに設定されている道路を通る回数が多い程、処理対象施設に対するスコアを減少させる(ステップS107)。これにより、共有された経路を利用するユーザによりスクールゾーンを走行されるような出発地を、選択し難くすることができる。
【0101】
続いて、選択部24は、施設データ211を参照し、処理対象施設が商業施設であり、現在の日時が処理対象施設の営業時間外である場合、処理対象施設に対するスコアを減少させる(ステップS108)。これにより、例えば、営業時間外のため消灯されており目印になりにくい、あるいは営業時間外のため駐車場等を利用できない出発地を、選択し難くすることができる。
【0102】
続いて、選択部24は、処理対象施設が、主要道路沿いにある場合、処理対象施設に対するスコアを増加させる(ステップS109)。これにより、主要道路沿いの施設が優先的に選択されるため、細街路沿いに位置する施設を、出発地として選択され難くすることができる。この場合、サーバ20の記憶部21は、例えば、交差点等である複数のノード間の道路に対応付けて、市道、県道、または国道等である道路種別、車線数、及び幅員等を予め記憶しておく。そして、選択部24は、例えば、道路種別が県道または国道等である道路、車線数が2以上である道路、及び幅員が所定値以上の道路を、主要道路であると判定してもよい。そして、選択部24は、例えば、施設の位置が、主要道路から所定範囲内である場合に、当該施設が主要道路沿いにあると判定してもよい。
【0103】
続いて、選択部24は、処理対象施設から目的地までの予想所要時間が、本来の経路の所要時間または予想所要時間と近い程、処理対象施設に対するスコアを増加させる(ステップS110)。これにより、出発地の変更に伴う時間的な変更をより小さくすることができる。
【0104】
続いて、選択部24は、ステップS101で検索した各施設のうち、処理対象として未選択の施設が存在するか否かを判定する(ステップS111)。
【0105】
未選択の施設が存在する場合(ステップS111でYES)、ステップS102の処理に進む。
【0106】
未選択の施設が存在しない場合(ステップS111でNO)、選択部24は、ステップS101で検索した各施設のうち、最もスコアが高い施設を、第2の出発地として選択し(ステップS112)、処理を終了する。なお、選択部24は、スコアが高い順に所定数を候補として端末10に提示し、端末10のユーザから選択された施設を、第2の出発地として選択してもよい。
【0107】
≪共有された経路の利用≫
続いて、
図9を参照し、共有先の端末10−2の経路情報共有部13にて、共有元の端末10−1によりアップロードされた経路情報を利用する処理について説明する。
図9は、経路情報を利用する処理の一例を示すフローチャートである。
【0108】
なお、以下では、出発地を変更する例について説明するが、目的地を変更することも、以下と同様に実行できる。この場合、以下の説明において、適宜「出発地」と「目的地」を入れ替えればよい。
【0109】
ステップS201において、経路情報共有部13は、共有元の端末10−1によりアップロードされた経路情報を取得する。ここで、経路情報共有部13は、
図4のステップS12のように、経路情報をSNSサーバ30から受信してもよい。
【0110】
または、経路情報共有部13は、サーバ20から、条件に応じた経路情報を検索して取得してもよい。この場合、以下のようにして経路情報が取得されてもよい。まず、端末10−2の経路情報共有部13は、ユーザから、出発地、及び目的地等を指定した、共有された経路の検索操作を受け付けると、サーバ20に検索要求を送信する。続いて、サーバ20の共有部25は、例えば、アップロードされている複数の経路情報のうち、経路情報に含まれる目的地と、端末10−2のユーザから指定された目的地が概ね一致し、当該経路情報に含まれる出発地と、当該ユーザから入力された出発地とが所定の範囲内にある経路情報を検索し、検索した経路情報を端末10−2に送信する。これにより、共有元のユーザの友人等以外のユーザであっても、アップロードされた経路情報を利用することができる。さらにこの場合、サーバ20の共有部25は、アップロードされている複数の経路情報のうち、経路情報に含まれる共有元ユーザの年齢、性別、軽自動車や大型車両等の車種の属性と、共有先の端末10−2のユーザの属性が一致する経路情報を検索してもよい。これにより、例えば、特定のユーザの属性に人気のある経由地を経由する経路情報や、ユーザの車両が大型車両の場合に、道幅が狭い抜け道を通過しない経路情報を検索できる。
【0111】
続いて、経路情報共有部13は、取得した経路情報を表示する(ステップS202)。ここで、
図6に示すような画面が表示される。
【0112】
続いて、経路情報共有部13は、出発地を変更するか否かを判定する(ステップS203)。ここで、経路情報共有部13は、例えば、ユーザからの操作に基づいて、出発地を変更するか否かを判定してもよい。
【0113】
出発地を変更しない場合(ステップS203でNO)、ステップS206の処理に進む。これにより、変更されていない本来の出発地を含む経路情報が共有される。
【0114】
出発地を変更する場合(ステップS203でYES)、経路情報共有部13は、変更後の出発地を指定する操作を受け付ける(ステップS204)。ここで、例えば、現在地、予め登録されているユーザの自宅、予め登録されている地点、地図画面上で長押しされた地点等から、変更後の出発地を指定できるようにしてもよい。また、経路情報共有部13は、ユーザにより予め設定されている地点を、変更後の出発地として指定してもよい。
【0115】
続いて、経路情報共有部13は、サーバ20の経路案内制御部23に、変更後の出発地から目的地までの経路を検索させ(ステップS205)、現在時刻を出発時刻として予想到着時刻等を計算させる(ステップS206)。
【0116】
続いて、経路情報共有部13は、経路案内を実行し(ステップS207)、処理を終了する。これにより、ユーザは、他のユーザからアップロードされた経路情報を利用して、自宅等から所定の目的地までの経路、または所定の出発地から自宅等までの経路の案内のサービスを受けることができる。
【0117】
<まとめ>
上述した実施形態によれば、出発地または目的地を、主要な施設等の位置に変更した後、経路等のデータを他のユーザと共有する。これにより、自宅等の位置が出発地または目的地として共有されることを防ぐことができる。
【0118】
また、これから移動する経路、または移動中の経路を共有することにより、例えば、友人等との合流が容易になる。また、実際に移動した経路を共有することにより、お勧めの経由地を経由するルート、カーナビ等で検索されにくい地元の抜け道を通るルート等として他のユーザと共有することができる。
【0119】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0120】
端末10、及びサーバ20の各機能部は、例えば1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。また、端末10、及びSNSサーバ30の各機能のうち少なくとも一部を、サーバ20が有する構成としてもよい。また、サーバ20の各機能部のうち少なくとも一部を、端末10が有する構成としてもよい。
【0121】
なお、本実施の形態において、サーバ20は、情報処理装置の一例である。