【課題を解決するための手段】
【0004】
後述のように、本発明は、対象(例えば、ヒト)の毛包性皮膚疾患(例えば、座瘡)を治療または軽減する方法、およびエネルギー(例えば、光)吸収サブミクロン粒子(例えば、シリカコアと金シェルとを含むナノ粒子)を含む組成物、およびそれらの方法に従って使用されるこのような粒子を局所塗布により、例えば、毛包、皮脂管(sebaceous duct)、および/または皮脂腺内に送達する方法を提供する。
【0005】
従って、一態様では、本発明は、対象の毛包性皮膚疾患を治療または軽減する方法であって、光吸収材料を含むサブミクロン粒子を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布する工程と;機械的撹拌、音響振動、超音波、吸引と加圧とを交互に行うこと、またはマイクロジェットにより、皮膚の毛包、皮脂腺、皮脂腺管(gland duct)、または漏斗部内への材料の送達を促進する工程と;サブミクロン粒子のエネルギー活性化を行い、それにより対象の毛包性皮膚疾患を治療または軽減する工程と;を含む方法を提供する。
【0006】
別の態様では、本発明は、対象の皮膚の毛孔が拡大した外観を改善する方法であって、光吸収材料を含むサブミクロン粒子を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布する工程と;機械的撹拌、音響振動、超音波、吸引と加圧とを交互に行うこと、またはマイクロジェットにより皮膚の毛包、皮脂腺、皮脂腺管、または漏斗部への材料の送達を促進する工程と;サブミクロン粒子のエネルギー活性化を行い、それにより対象の皮膚の毛孔が拡大した外観を改善する工程と;を含む方法を提供する。
【0007】
さらに別の態様では、本発明は、対象の脂性肌の外観を改善する方法であって、光吸収材料を含むサブミクロン粒子を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布する工程と;機械的撹拌、音響振動、超音波、吸引と加圧とを交互に行うこと、またはマイクロジェットにより皮膚の毛包、皮脂腺、皮脂腺管、または漏斗部へのサブミクロン粒子の送達を促進する工程と;サブミクロン粒子のエネルギー活性化を行い、それにより対象の脂性肌の外観を改善する工程と;を含む方法を提供する。
【0008】
本発明の別の態様は、対象の毛を永久脱毛する方法であって、対象の皮膚に光吸収材料を局所塗布する工程と、その材料のエネルギー活性化を行い、それにより毛を永久脱毛する工程と;を含む方法を提供する。一実施形態では、毛は、色素が薄い毛または細い毛である。別の実施形態では、本方法は、対象の皮膚に光吸収材料を局所塗布し、その材料のエネルギー活性化を行う前に、対象の毛包から毛を脱毛する工程をさらに含む。
【0009】
別の態様では、本発明は、エクリン腺またはそれらの周囲領域を熱損傷させることによる多汗症の治療方法であって、対象の皮膚に光吸収材料を局所塗布する工程と、その材料のエネルギー活性化を行い、それによりエクリン腺を永久的に除去し、多汗症を治療する工程とを含む方法を提供する。
【0010】
さらに別の態様では、本発明は、対象の皮膚内の標的体積への光吸収材料の送達を促進して、治療効果を達成する方法であって、光吸収材料を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布して、材料が皮膚内の貯留部に送達されるようにする工程と;皮膚に第1の一連の光パルスを照射することにより、対象の皮膚内の標的体積内への材料の送達を促進する工程と;光吸収材料を第2の一連の光パルスに曝して材料を加熱し、標的体積を熱損傷させて治療効果を達成する工程と;を含む方法を提供する。
【0011】
さらに別の態様では、本発明は、対象の皮膚内の標的体積への光吸収材料の送達を促進して治療効果を達成する方法であって、光吸収材料を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布する工程と;機械的撹拌により、皮膚内の貯留部への材料の送達を促進する工程と;各パルスの持続時間が1マイクロ秒以下である一連の低エネルギーレーザーパルスを印加して材料を標的体積に進入させることにより、皮膚内の標的体積への材料の送達を促進する工程と;光吸収材料を第2の一連の低エネルギーレーザーパルスに曝して材料を加熱し、標的体積を熱損傷させて治療効果を達成する工程と;を含む方法を提供する。
【0012】
本発明のさらに別の態様は、対象の毛包性皮膚疾患を治療または軽減する方法であって、光吸収材料を含むサブミクロン粒子を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布する工程と;製剤中に音響的に発生するマイクロジェットにより、皮膚から毛包内への材料の送達を促進する工程と;サブミクロン粒子のエネルギー活性化を行い、それにより毛包性皮膚疾患を治療する工程と;を含む方法を提供する。
【0013】
さらに別の態様では、本発明は、対象の毛包性皮膚疾患を治療または軽減する方法であって、光吸収材料を含むサブミクロン粒子を含む製剤に対象の皮膚を曝す工程と;毛包に隣接する皮膚の表面近傍の製剤中で低周波数超音波により誘導されるキャビテーションにより、皮膚から毛包内への材料の送達を促進する工程と;サブミクロン粒子のエネルギー活性化を行い、それにより毛包性皮膚疾患を治療する工程と;を含む方法を提供する。
【0014】
本発明のさらに別の態様は、対象の皮膚内の標的体積への光吸収材料の送達を促進する方法であって、光吸収材料を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布して、材料が皮膚の標的体積内の貯留部に送達されるようにする工程と;実質的に経毛包経路での対象の皮膚内の標的体積への材料の送達を促進する工程と;光吸収材料を一連の光パルスに曝して材料を加熱し、標的体積を熱損傷させて治療効果を達成する工程と;を含む方法を提供する。
【0015】
別の態様では、本発明は、対象の毛包性皮膚疾患を治療または軽減する方法であって、光吸収材料の粒子を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布する工程と;主として対応する毛包を通した皮脂腺内への製剤中の粒子の送達を選択的に促進するために、製剤に音響キャビテーションを発生させる工程と;粒子に光を照射して毛包性皮膚疾患を治療する工程と;を含む方法を提供する。
【0016】
本発明の別の態様は、対象の毛包性皮膚疾患を治療または軽減する方法であって、光吸収材料を含むサブミクロン粒子を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布する工程と;製剤を実質的に経毛包経路で1つ以上の皮脂腺内に送達する工程と;サブミクロン粒子のエネルギー活性化を行い、それにより毛包性皮膚疾患を治療する工程と;を含む方法を提供する。
【0017】
本発明のさらに別の態様は、対象の毛包性皮膚疾患を治療または軽減する方法であって、光吸収材料を含むサブミクロン粒子を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布する工程と;毛包に隣接する皮膚の表面近傍で低周波数超音波により誘導されるキャビテーションにより、毛包内への材料の送達を促進する工程と;サブミクロン粒子に光を照射することにより発生する熱を使用して、サブミクロン粒子に隣接する毛包性皮膚疾患を治療または軽減する工程と;を含む方法を提供する。
【0018】
本発明の前述の方法態様または本明細書に記載の本発明の他の態様は、本明細書に記載の本発明の方法に普遍的に適用可能な複数の有用な実施形態を含む。
【0019】
従って、一実施形態では、光吸収材料の送達、例えば、毛包内への送達は、製剤中に超音波により発生するマイクロジェットにより促進される。
【0020】
別の実施形態では、エネルギー活性化へのサブミクロン粒子は、サブミクロン粒子に光を照射し、それにより粒子を加熱することを含む。
【0021】
別の実施形態では、照射中、サブミクロン粒子は皮脂腺内にある。一実施形態では、照射中、サブミクロン粒子は実質的に完全に皮脂腺内にある。別の実施形態では、照射中、サブミクロン粒子は皮脂腺管内にある。さらに別の実施形態では、照射中、サブミクロン粒子は実質的に完全に皮脂腺管内にある。さらに別の実施形態では、サブミクロン粒子は、毛包性皮膚疾患に関与する漏斗部内にある。
【0022】
特定の実施形態では、製剤中の光吸収材料は、光活性化合物、光線力学的療法(PDT)プロドラッグまたはPDT薬を含む。
【0023】
一実施形態では、超音波の印加は、20kHz〜500kHzの範囲の周波数で行われる。別の実施形態では、超音波の印加は、20kHz〜100kHzの範囲の周波数で行われる。さらに別の実施形態では、超音波の印加は、20kHz〜60kHzの範囲の周波数で行われる。さらに別の実施形態では、超音波エネルギーの印加は、30kHz〜50kHzの範囲の周波数で行われる。
【0024】
一実施形態では、超音波出力密度は約0.5〜50W/cm
2である。別の実施形態では、超音波ホーン面のピーク間振幅変位は0.5〜30ミクロンの範囲である。
【0025】
特定の実施形態では、粒子または光吸収材料は、毛包孔の中にまたはそれに沿って入るサイズに形成されている。一実施形態では、粒子は約1ミクロン〜約5ミクロンのサイズに形成されている。別の実施形態では、粒子は直径が約50nm〜約250nmである。さらに別の実施形態では、粒子はナノシェルである。
【0026】
他の特定の実施形態では、本発明のサブミクロン粒子のサイズは、毛包を通過し、毛包の皮脂腺に入るように選択される。一実施形態では、毛包は終毛性毛包である。別の実施形態では、毛包は軟毛性毛包である。さらに別の実施形態では、毛包は脂腺性毛包である。
【0027】
一実施形態では、サブミクロン粒子サイズは約0.01ミクロン〜約1.0ミクロンである。別の実施形態では、サブミクロン粒子サイズは約0.05ミクロン〜約0.25ミクロンである。
【0028】
一実施形態では、促進工程は、毛包孔とほぼ同じサイズの泡が製剤中に形成されるように、超音波により発生するマイクロジェットの特性を選択することをさらに含む。別の実施形態では、促進工程は、毛包とほぼ同じサイズの泡が製剤中に形成されるように、低周波数超音波により誘導されるキャビテーションの特性を選択することをさらに含む。
【0029】
他の実施形態では、製剤中に超音波により発生するマイクロジェットは、対象の皮膚の表面から約50ミクロン〜約100ミクロン以内で発生する。
【0030】
特定の実施形態では、光吸収脳膜の送達は、浸漬キャビテーション工程により促進される。一実施形態では、促進工程は、皮膚の表面から約50〜100ミクロン以内にキャビテーションを発生させる。別の実施形態では、送達工程を施した対象の皮膚の部分の角質層の部分は、インタクトなままである。
【0031】
他の特定の実施形態では、送達、例えば、実質的に経毛包経路での、例えば、1つ以上の皮脂腺または毛包内への光吸収材料の送達は、毛包に隣接する皮膚の表面近傍で低周波数超音波により誘導されるキャビテーションにより促進される。一実施形態では、誘導されるキャビテーションは、皮膚の表面から約50ミクロン〜約100ミクロンで発生する。別の実施形態では、低周波数超音波の特性は、皮膚の表面の近傍で誘導されるキャビテーションで角質層がインタクトな状態に保たれるように選択される。
【0032】
一実施形態では、治療される毛包性疾患は多汗症である。特定の実施形態では、促進工程は、エクリン腺管を介してエクリン腺内に粒子を送達する。
【0033】
他の実施形態では、治療される毛包性疾患は尋常性座瘡である。さらに他の実施形態では、治療される毛包性疾患は脂腺増殖症である。さらに他の実施形態では、治療される毛包性疾患は、多毛症(hirsuteness)である。
【0034】
一実施形態では、サブミクロン粒子はPEGでコーティングされている。別の実施形態では、粒子は波長700〜1,100nmに吸光ピークを有する。別の実施形態では、サブミクロン粒子のシェル径対コア径の比は約1.05〜約2.0である。
【0035】
別の実施形態では、サブミクロン粒子はナノ粒子またはナノシェルである。特定の実施形態では、ナノ粒子またはナノシェルの直径は約50〜約300nm(例えば、50、75、100、125、150、175、200、250、300nm)である。一実施形態では、ナノ粒子またはナノシェルの直径は約50〜約250nmである。別の実施形態では、ナノ粒子の直径は約150nmである。
【0036】
別の実施形態では、ナノ粒子はPEGでコーティングされている。
【0037】
さらに別の実施形態では、ナノ粒子はナノシェルである。特定の実施形態では、ナノ粒子はシリカコアと金シェルとを含む。
【0038】
特定の実施形態では、サブミクロン粒子は製剤の約0.5%〜約2%を構成する。一実施形態では、製剤はナノ粒子を含む懸濁液を約0.5〜約2%含む。別の実施形態では、製剤はナノ粒子を含む懸濁液を約0.1〜約10%含む。
【0039】
一実施形態では、製剤は界面活性剤を含有する、および/または親水性である。別の実施形態では、製剤は界面活性剤を含有する、および/または親油性である。さらに別の実施形態では、製剤は界面活性剤を含有する、および/またはリポソーム型である。特定の実施形態では、界面活性剤は製剤の10%未満である。
【0040】
特定の実施形態では、製剤は脂質を可溶化する能力を有する成分を含む。一実施形態では、その成分はエタノールである。
【0041】
一実施形態では、製剤は、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、界面活性剤、および/またはアジピン酸イソプロピルの1つ以上を含む。別の実施形態では、製剤は、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)およびカルボキシメチルセルロース(CMC)を含む。さらに別の実施形態では、製剤は、水、エタノール、プロピレングリコール、ポリソルベート80、アジピン酸ジイソプロピル、ホスホリポン(phospholipon)、および増粘剤のいずれか1つ以上を含む。
【0042】
特定の実施形態では、製剤の光学密度は5〜500である。一実施形態では、製剤の光学密度は約75である。別の実施形態では、製剤の光学密度は約125である。別の実施形態では、製剤の光学密度は約250である。
【0043】
特定の実施形態では、エネルギー活性化、例えば、光活性化は、粒子に吸収される波長の光エネルギーを供給するパルスレーザー光を用いて達成される。一実施形態では、パルスレーザー光は、粒子に優先的に吸収される波長の光エネルギーを供給する。別の実施形態では、エネルギー活性化は、粒子に吸収される波長の光エネルギーを供給する連続レーザーを用いて達成される。
【0044】
一実施形態では、光エネルギーの波長範囲は約700〜約1,100nmである。別の実施形態では、光エネルギーのフルエンスは約100J/cm
2未満である。さらに別の実施形態では、光エネルギーのパルス持続時間は約0.5ms〜1,000msである。
【0045】
特定の実施形態では、皮膚は、加熱により、毛包内容物を除去することにより、および/または脱毛により本方法の準備が行われる。一実施形態では、毛包内容物は、毛包孔を接着性ポリマーと接触させることを含む方法により除去される。
【0046】
他の特定の実施形態では、エネルギー活性化の前に、局所塗布されたサブミクロン粒子を皮膚から拭き取る。一実施形態では、光放射を照射する前に、局所塗布されたサブミクロン粒子を、流体を用いて皮膚から拭き取る。別の実施形態では、流体は、水、エタノールまたはアセトンである。別の実施形態では、流体は、水、溶媒、界面活性剤、アルコールの1種以上で構成されてもよい。
【0047】
他の特定の実施形態では、局所塗布前、局所塗布中、または局所塗布後に、毛包送達を助けるのに十分な温度に皮膚を加熱する。一実施形態では、加熱は超音波により達成される。別の実施形態では、加熱は蒸気により達成される。さらに別の実施形態では、加熱はホットパックにより達成される。さらに別の実施形態では、加熱は蒸しタオルにより達成される。一般的に、加熱は、皮膚の痛み、組織損傷、熱傷、または熱に関連する他の作用を引き起こすのに十分ではない。一実施形態では、温度は約35〜44℃である。別の実施形態では、温度は約40〜44℃である。さらに別の実施形態では、温度は約42℃である。
【0048】
特定の実施形態では、曝す工程は、製剤が対象の皮膚と接触するように、一定容量の製剤を容器に入れることをさらに含む。一実施形態では、促進工程は、超音波印加装置を容器に入れて、製剤に浸漬することをさらに含む。
【0049】
一実施形態では、標的体積は皮脂腺であり、標的体積は皮膚の下の毛包内にある。
【0050】
別の態様では、本発明は、化粧料として許容される担体と、組成物が局所的に接触している標的組織部位に熱変性(thermomodulation)を誘導するのに有効な量の複数のプラズモンナノ粒子とを含む組成物を提供する。
【0051】
一実施形態では、プラズモンナノ粒子は、非線形励起表面プラズモン共鳴源から標的組織部位に供給されるエネルギーに曝すことにより活性化される。別の実施形態では、プラズモンナノ粒子は、金属、金属複合材料、金属酸化物、金属塩、導電体、超導電体、半導体、誘電体、量子ドットまたはこれらの組み合わせからなる複合材料を含む。さらに別の実施形態では、組成物中に存在するかなりの量のプラズモン粒子は、幾何学的に調整されたナノ構造を含む。
【0052】
一実施形態では、プラズモン粒子は、ナノプレート、中実ナノシェル、中空ナノシェル、ナノロッド、ナノライス(nanorice)、ナノスフェア、ナノファイバー、ナノワイヤー、ナノピラミッド、ナノプリズム、ナノスター、またはこれらの組み合わせを含む、光を吸収し所望の波長でプラズモン共鳴を発生させる現在既知のまたは形成され得る任意の幾何学的形状を含む。別の実施形態では、プラズモン粒子は、銀、金、ニッケル、銅、チタン、ケイ素、ガラジウム(galadium)、パラジウム、白金、またはクロムを含む。
【0053】
一実施形態では、化粧料として許容される担体は、添加剤、着色料、乳化剤、香料、保湿剤、重合性モノマー、安定剤、溶媒、または界面活性剤を含む。特定の一実施形態では、界面活性剤は、ラウレス2−硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、オクテク−1(octech−1)/デセス−1硫酸ナトリウム、脂質、タンパク質、ペプチドまたはこれらの誘導体からなる群から選択される。別の特定の実施形態では、界面活性剤は担体の約0.1〜約10.0w/w%の量で組成物中に存在する。
【0054】
一実施形態では、溶媒は、水、プロピレングリコール、アルコール、炭化水素、クロロホルム、酸、塩基、アセトン、ジエチルエーテル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、および酢酸エチルからなる群から選択される。
【0055】
別の実施形態では、組成物は、1つ以上のピーク共鳴波長で光学密度が少なくとも約1O.D.であるプラズモン粒子を含む。
【0056】
さらに別の実施形態では、プラズモン粒子は親水性または脂肪族コーティングを含み、コーティングは哺乳動物対象の皮膚に実質的に吸着せず、コーティングはポリエチレングリコール、シリカ、シリカ−酸化物、ポリビニルピロリドン、ポリスチレン、タンパク質またはペプチドを含む。
【0057】
一実施形態では、熱変性は、損傷、アブレーション、溶解、変性、失活、活性化、炎症の誘導、熱ショックタンパク質の活性化、細胞シグナル伝達の混乱または標的組織部位の細胞微小環境の破壊を含む。
【0058】
別の実施形態では、標的組織部位は、皮脂腺、皮脂腺の構成要素、皮脂腺細胞、皮脂腺細胞の構成要素、皮脂、または毛包漏斗部を含む。特定の実施形態では、標的組織部位は、毛隆起、毛球、幹細胞、幹細胞ニッチ、真皮乳頭、毛皮質、毛表皮、毛根鞘(hair root sheath)、毛髄質、幽門筋、ハクスレー層、またはヘンレ層を含む。
【0059】
別の態様では、本発明は、治療を必要とする哺乳動物対象を治療するために組織の標的アブレーションを行う方法であって、i)対象の皮膚表面に前述の本発明の組成物を局所投与する工程と;ii)プラズモン粒子を皮膚表面から皮膚組織の構成要素に再分配する浸透手段を提供する工程と;iii)光による皮膚表面の照射を行う工程と;を含む方法を提供する。
【0060】
一実施形態では、光源は、水銀、キセノン、重水素、または金属ハロゲン化物の励起、リン光、白熱、蛍光、発光ダイオード、または日光を含む。
【0061】
別の実施形態では、浸透手段は、高周波数超音波、低周波数超音波、マッサージ、イオントフォレシス、高圧気流、高圧液流、真空、分別光熱分解(fractionated photothermolysis)もしくは削皮術での前処理、またはこれらの組み合わせを含む。
【0062】
さらに別の実施形態では、照射は、光波長約200nm〜約10,000nm、フルエンス約1〜約100ジュール/cm
2、パルス幅約1フェムト秒〜約1秒、および繰り返し周波数約1Hz〜約1THzの光を含む。
【0063】
別の態様では、本発明は、化粧料として許容される担体と、有効量のドデシル硫酸ナトリウムと、組成物が局所的に接触している標的組織部位に熱損傷を誘導するのに有効な量の複数のプラズモンナノ粒子とを含む組成物であって、ナノ粒子の光学密度が約810ナノメートルまたは1064ナノメートルの共鳴波長で少なくとも約1O.D.であり、プラズモン粒子が約5〜約35ナノメートルのシリカコーティングを含み、許容される担体が水およびプロピレングリコールを含む組成物を提供する。
【0064】
さらに別の態様では、本発明は、前述の本発明の組成物と、ヒトの皮膚に印加するのに好適なプラズモンエネルギーの供給源とを含む、毛のレーザーアブレーションまたは座瘡の治療を行うためのシステムを提供する。
【0065】
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(114)に関する。
(1)対象の毛包性皮膚疾患を治療または軽減する方法であって、
a)光吸収材料を含むサブミクロン粒子を含む製剤を前記対象の皮膚に局所塗布する工程と、
b)機械的撹拌、音響振動、超音波、吸引と加圧とを交互に行うこと、またはマイクロジェットにより、前記皮膚の毛包、皮脂腺、皮脂腺管、または漏斗部内への前記材料の送達を促進する工程と、
c)前記サブミクロン粒子のエネルギー活性化を行い、それにより前記対象の毛包性皮膚疾患を治療または軽減する工程と、
を含む方法。
(2)前記毛包内への前記材料の送達が、前記製剤中に超音波により発生するマイクロジェットにより促進される、前記(1)に記載の方法。
(3)前記サブミクロン粒子のエネルギー活性化を行う工程が、前記サブミクロン粒子に光を照射し、それにより前記粒子を加熱することを含む、前記(2)に記載の方法。
(4)照射中、前記サブミクロン粒子が皮脂腺内にある、前記(3)に記載の方法。
(5)照射中、前記サブミクロン粒子が実質的に完全に前記皮脂腺内にある、前記(4)に記載の方法。
(6)照射中、前記サブミクロン粒子が皮脂腺管内にある、前記(3)に記載の方法。
(7)照射中、前記サブミクロン粒子が実質的に完全に前記皮脂腺管内にある、前記(6)に記載の方法。
(8)前記サブミクロン粒子が、前記毛包性皮膚疾患に関与する漏斗部内にある、前記(3)に記載の方法。
(9)前記製剤中の光吸収材料が、光活性化合物、光線力学的療法(PDT)プロドラッグまたはPDT薬を含む、前記(3)に記載の方法。
(10)前記超音波の印加が、20kHz〜500kHzの範囲の周波数で行われる、前記(3)に記載の方法。
(11)前記超音波の印加が、20kHz〜100kHzの範囲の周波数で行われる、前記(3)に記載の方法。
(12)前記超音波の印加が、20kHz〜60kHzの範囲の周波数で行われる、前記(3)に記載の方法。
(13)前記超音波エネルギーの印加が、30kHz〜50kHzの範囲の周波数で行われる、前記(3)に記載の方法。
(14)前記超音波出力密度が、約0.5〜50W/cm
2である、前記(10)〜(13)のいずれかに記載の方法。
(15)前記超音波ホーン面のピーク間振幅変位が、0.5〜30ミクロンの範囲である、前記(14)に記載の方法。
(16)前記サブミクロン粒子サイズが、前記毛包を通過し、前記毛包の皮脂腺に入るように選択される、前記(3)に記載の方法。
(17)前記毛包が終毛性毛包である、前記(16)に記載の方法。
(18)前記毛包が軟毛性毛包である、前記(16)に記載の方法。
(19)前記毛包が脂腺性毛包である、前記(16)に記載の方法。
(20)前記サブミクロン粒子サイズが、約0.01ミクロン〜約1.0ミクロンである、前記(3)に記載の方法。
(21)前記サブミクロン粒子サイズが、約0.05ミクロン〜約0.25ミクロンである、前記(3)に記載の方法。
(22)前記促進工程は、前記毛包孔とほぼ同じサイズの泡が前記製剤中に形成されるように、前記超音波により発生するマイクロジェットの特性を選択することをさらに含む、前記(3)に記載の方法。
(23)前記毛包が終毛性毛包である、前記(22)に記載の方法。
(24)前記毛包が軟毛性毛包である、前記(22)に記載の方法。
(25)前記毛包が脂腺性毛包である、前記(22)に記載の方法。
(26)前記促進工程は、前記毛包とほぼ同じサイズの泡が前記製剤中に形成されるように、低周波数超音波により誘導されるキャビテーションの特性を選択することをさらに含む、前記(3)に記載の方法。
(27)前記毛包が終毛性毛包である、前記(26)に記載の方法。
(28)前記毛包が軟毛性毛包である、前記(26)に記載の方法。
(29)前記毛包が脂腺性毛包である、前記(26)に記載の方法。
(30)皮膚の表面から約50ミクロン〜約100ミクロン以内の前記製剤中に前記超音波により発生するマイクロジェットである、前記(3)に記載の方法。
(31)前記治療される毛包性疾患が多汗症であり、前記促進工程で前記エクリン腺管を介してエクリン腺内に粒子が送達される、前記(3)に記載の方法。
(32)対象の皮膚の毛孔が拡大した外観を改善する方法であって、
a)光吸収材料を含むサブミクロン粒子を含む製剤を前記対象の皮膚に局所塗布する工程と、
b)機械的撹拌、音響振動、超音波、吸引と加圧とを交互に行うこと、またはマイクロジェットにより、前記皮膚の毛包、皮脂腺、皮脂腺管、または漏斗部への前記材料の送達を促進する工程と、
c)前記サブミクロン粒子のエネルギー活性化を行い、それにより前記対象の皮膚の毛孔が拡大した外観を改善する工程と、
を含む方法。
(33)対象の脂性肌の外観を改善する方法であって、
a)光吸収材料を含むサブミクロン粒子を含む製剤を前記対象の皮膚に局所塗布する工程と、
b)機械的撹拌、音響振動、超音波、吸引と加圧とを交互に行うこと、またはマイクロジェットにより、前記皮膚の毛包、皮脂腺、皮脂腺管、または漏斗部への前記サブミクロン粒子の送達を促進する工程と、
c)前記サブミクロン粒子のエネルギー活性化を行い、それにより前記対象の脂性肌の外観を改善する工程と、
を含む方法。
(34)前記サブミクロン粒子がPEGでコーティングされている、前記(3)に記載の方法。
(35)前記サブミクロン粒子がPEGでコーティングされている、前記(10)に記載の方法。
(36)前記サブミクロン粒子がPEGでコーティングされている、前記(16)に記載の方法。
(37)前記粒子が、光の波長700〜1,100nmに吸光ピークを有する、前記(35に記載の方法。
(38)前記シェル径対前記コア径の比が約1.05〜約2.0である、前記(35)に記載の方法。
(39)前記サブミクロン粒子がナノ粒子である、前記(3)、(32)、(33)または(34)のいずれかに記載の方法。
(40)前記粒子がシリカコアと金シェルとを含むナノ粒子である、前記(39)に記載の方法。
(41)前記粒子が前記製剤の約0.5%〜約2%を構成する、前記(1)〜(40)のいずれかに記載の方法。
(42)前記製剤が親水性であり、界面活性剤を含有する、前記(41)に記載の方法。
(43)前記製剤が親油性であり、界面活性剤を含有する、前記(41)に記載の方法。
(44)前記製剤がリポソーム型であり、界面活性剤を含有する、前記(41)に記載の方法。
(45)前記界面活性剤が前記製剤の10%未満である、前記(42)、(43)または(44)のいずれかに記載の方法。
(46)前記製剤が親水性である、前記(41)に記載の方法。
(47)前記製剤が親油性である、前記(41)に記載の方法。
(48)前記組成物がリポソーム型である、前記(41)に記載の方法。
(49)前記ナノ粒子の直径が約50〜約250nmである、前記(39)に記載の方法。
(50)前記ナノ粒子の直径が約150nmである、前記(49)に記載の方法。
(51)前記ナノ粒子がナノシェルである、前記(39)に記載の方法。
(52)前記ナノ粒子がPEGでコーティングされている、前記(32)または(33)に記載の方法。
(53)エネルギー活性化が、前記粒子に吸収される波長の光エネルギーを供給するパルスレーザー光を用いて達成される、前記(3)、(9)または(10)のいずれかに記載の方法。
(54)前記光エネルギーの波長範囲が約700〜約1,100nmである、前記(53)に記載の方法。
(55)前記光エネルギーのフルエンスが約100J/cm
2未満である、前記(54)に記載の方法。
(56)前記光エネルギーのパルス持続時間が約0.5ms〜1,000msである、前記(54)に記載の方法。
(57)前記皮膚は、加熱により、前記毛包内容物を除去することにより、および/または脱毛により前記方法の準備が行われる、前記(3)、(9)または(10)のいずれかに記載の方法。
(58)前記毛包内容物が、前記毛包孔を接着性ポリマーと接触させることを含む方法により除去される、前記(57)に記載の方法。
(59)前記局所塗布されたサブミクロン粒子が、エネルギー活性化の前に前記皮膚から拭き取られる、前記(3)、(32)または(33)のいずれかに記載の方法。
(60)光放射を照射する前に、前記局所塗布されたサブミクロン粒子が流体を用いて前記皮膚から拭き取られる、前記(59)に記載の方法。
(61)前記流体が、水、エタノールまたはアセトンである、前記(60)に記載の方法。
(62)前記流体が、水、溶媒、界面活性剤、アルコールの1つ以上で構成され得る、前記(60)に記載の方法。
(63)前記毛包性皮膚疾患が尋常性座瘡または脂腺増殖症である、前記(1)に記載の方法。
(64)前記サブミクロン粒子の照射がレーザーを用いて行われる、前記(1)に記載の方法。
(65)前記皮膚が、局所塗布前、局所塗布中、または局所塗布後に、約40〜44℃にまたは毛包送達を助けるのに十分な温度に加熱される、前記(1)〜(64)のいずれかに記載の方法。
(66)前記加熱が超音波により達成される、前記(65)に記載の方法。
(67)前記加熱が蒸気により達成される、前記(65)に記載の方法。
(68)前記加熱がホットパックにより達成される、前記(65)に記載の方法。
(69)前記加熱が蒸しタオルにより達成される、前記(65)に記載の方法。
(70)前記加熱が、前記皮膚の痛み、組織損傷、熱傷、または熱に関連する他の作用を引き起こすのに十分でない、前記(65)に記載の方法。
(71)対象の毛を永久脱毛する方法であって、
a)前記対象の皮膚に光吸収材料を局所塗布する工程と、
b)前記材料のエネルギー活性化を行い、それにより前記毛を永久脱毛する工程と、
を含む方法。
(72)前記毛は色素が薄い毛または細い毛である、前記(71)に記載の方法。
(73)前記対象の皮膚に前記光吸収材料を局所塗布し、前記材料のエネルギー活性化を行う前に、前記対象の毛包から毛を脱毛する工程をさらに含む、前記(71)に記載の方法。
(74)前記材料がシリカコアと金シェルとを含むナノ粒子である、前記(73)に記載の方法。
(75)エネルギー活性化が、前記粒子に優先的に吸収される波長の光エネルギーを供給するパルスレーザー光を用いて達成される、前記(73)に記載の方法。
(76)エネルギー活性化が、前記粒子に吸収される波長の光エネルギーを供給する連続レーザー光を用いて達成される、前記(73)に記載の方法。
(77)前記皮膚は、加熱により、前記毛包内容物を除去することにより、および/または脱毛により、前記方法の準備が行われる、前記(73)に記載の方法。
(78)エクリン腺またはそれらの周囲領域を熱損傷させることによる多汗症の治療方法であって、
a)対象の皮膚に光吸収材料を局所塗布する工程と、
b)前記材料のエネルギー活性化を行い、それにより前記腺を永久的に除去して多汗症を治療する工程と、を含む方法。
(79)対象の皮膚内の標的体積への光吸収材料の送達を促進して、治療効果を達成する方法であって、
a)光吸収材料を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布して、前記材料が前記皮膚内の貯留部に送達されるようにする工程と;
b)前記皮膚に第1の一連の光パルスを照射することにより、前記対象の皮膚内の標的体積への前記材料の送達を促進する工程と、
c)前記光吸収材料を第2の一連の光パルスに曝して前記材料を加熱し、前記標的体積を熱損傷させて治療効果を達成する工程と、
を含む方法。
(80)対象の皮膚内の標的体積への光吸収材料の送達を促進して、治療効果を達成する方法であって、
a)光吸収材料を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布する工程と、
b)機械的撹拌により前記皮膚内の貯留部への前記材料の送達を促進する工程と、
c)各パルスの持続時間が1マイクロ秒以下である一連の低エネルギーレーザーパルスを印加することにより前記皮膚内の標的体積内への前記材料の送達を促進し、前記材料を前記標的体積に進入させる工程と、
d)前記光吸収材料を第2の一連の低エネルギーレーザーパルスに曝して前記材料を加熱し、前記標的体積を熱損傷させて治療効果を達成する工程と、
を含む方法。
(81)前記製剤が脂質を可溶化させる能力を有する成分を含む、前記(1)〜(80)のいずれかに記載の方法。
(82)前記成分がエタノールである、前記(81)に記載の方法。
(83)前記製剤が、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、界面活性剤、および/またはアジピン酸イソプロピルの1つ以上を含む、前記(1)〜(82)のいずれかに記載の方法。
(84)前記製剤が、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)およびカルボキシメチルセルロース(CMC)を含む、前記(1)〜(83)のいずれかに記載の方法。
(85)前記製剤が、水、エタノール、プロピレングリコール、ポリソルベート80、アジピン酸ジイソプロピル、ホスホリポン、および増粘剤のいずれか1つ以上を含む、前記(1)〜(27)のいずれかに記載の方法。
(86)前記製剤がリポソーム製剤である、前記(1)〜(85)のいずれかに記載の方法。
(87)前記製剤が、ナノ粒子を含む懸濁液を約0.5〜約2%含む、前記(85)または(86)に記載の方法。
(88)前記製剤が、ナノ粒子を含む懸濁液を約0.1〜約10%含む、前記(85)または(86)に記載の方法。
(89)対象の毛包性皮膚疾患を治療または軽減する方法であって、
a)光吸収材料を含むサブミクロン粒子を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布する工程と、
b)前記製剤中に音響的に発生させたマイクロジェットにより、前記皮膚から毛包内への前記材料の送達を促進する工程と、
c)前記サブミクロン粒子のエネルギー活性化を行い、それにより前記毛包性皮膚疾患を治療する工程と、
を含む方法。
(90)対象の毛包性皮膚疾患を治療または軽減する方法であって、
a)光吸収材料を含むサブミクロン粒子を含む製剤に前記対象の皮膚を曝す工程と、
b)毛包に隣接する前記皮膚の表面近傍の前記製剤中で低周波数超音波により誘導されるキャビテーションにより、前記皮膚から前記毛包内への前記材料の送達を促進する工程と、
c)前記サブミクロン粒子のエネルギー活性化を行い、それにより前記毛包性皮膚疾患を治療する工程と、
を含む方法。
(91)前記曝す工程は、前記製剤が前記対象の皮膚と接触するように、一定容量の前記製剤を容器に入れることをさらに含む、前記(90)に記載の方法。
(92)前記促進工程が、超音波印加装置を前記容器に入れ、前記製剤に浸漬することをさらに含む前記(91)に記載の方法。
(93)対象の皮膚内の標的体積への光吸収材料の送達を促進する方法であって、
a)光吸収材料を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布し、前記材料が前記皮膚の標的体積内の貯留部に送達されるようにする工程と、
b)実質的に経毛包経路での前記対象の皮膚内の標的体積への前記材料の送達を促進する工程と、
c)前記光吸収材料を一連の光パルスに曝して前記材料を加熱し、前記標的体積を熱損傷させて治療効果を達成する工程と、
を含む方法。
(94)前記製剤の光学密度が5〜500である、前記(93)に記載の方法。
(95)前記製剤の光学密度が約75である、前記(93)に記載の方法。
(96)前記製剤の光学密度が約125である、前記(93)に記載の方法。
(97)前記製剤の光学密度が250である、前記(93)に記載の方法。
(98)前記標的体積が脂腺性毛包である、前記(93)に記載の方法。
(99)前記標的体積が前記皮膚の下の前記毛包内にある、前記(93)に記載の方法。
(100)前記促進工程が、浸漬キャビテーション工程を含む、前記(93)に記載の方法。
(101)前記促進工程が、前記製剤中にマイクロジェットを発生させることを含む、前記(93)に記載の方法。
(102)対象の毛包性皮膚疾患を治療または軽減する方法であって、
a)光吸収材料の粒子を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布する工程と、
b)主として対応する毛包を通した皮脂腺内への前記製剤中の粒子の送達を選択的に促進するために前記製剤に音響キャビテーションを発生させる工程と、
c)前記粒子に光を照射して前記毛包性皮膚疾患を治療する工程と、
を含む方法。
(103)前記粒子が約1ミクロン〜約5ミクロンのサイズに形成されている、前記(102)に記載の方法。
(104)前記粒子が毛包孔の中にまたはそれに沿って入るサイズに形成されている、前記(102)に記載の方法。
(105)前記粒子は直径が約50nm〜約250nmである、前記(102)に記載の方法。
(106)前記粒子がナノシェルである、前記(105)に記載の方法。
(107)対象の毛包性皮膚疾患を治療または軽減する方法であって、
a)光吸収材料を含むサブミクロン粒子を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布する工程と、
b)前記製剤の浸漬キャビテーションを使用して皮脂腺内への前記材料の送達を促進する工程と、
c)前記サブミクロン粒子のエネルギー活性化を行い、それにより前記毛包性皮膚疾患を治療する工程と、
を含む方法。
(108)前記促進工程で、前記皮膚の表面から約50〜100ミクロン以内にキャビテーションが発生する、前記(107)に記載の方法。
(109)対象の毛包性皮膚疾患を治療または軽減する方法であって、
a)光吸収材料を含むサブミクロン粒子を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布する工程と、
b)前記製剤を実質的に経毛包経路で1つ以上の皮脂腺内に送達する工程と、
c)前記サブミクロン粒子のエネルギー活性化を行い、それにより前記毛包性皮膚疾患を治療する工程と、
を含む方法。
(110)前記送達工程を施した前記皮膚の部分内の前記角質層の部分がインタクトなままである、前記(109)に記載の方法。
(111)前記送達工程が浸漬超音波工程を使用して完了し、前記送達工程を施した前記皮膚の部分に入る前記角質層の部分がインタクトなままである、前記(109)に記載の方法。
(112)対象の毛包性皮膚疾患を治療または軽減する方法であって、
a)光吸収材料を含むサブミクロン粒子を含む製剤を対象の皮膚に局所塗布する工程と、
b)毛包に隣接する前記皮膚の表面近傍で低周波数超音波により誘導されるキャビテーションにより、前記毛包内への前記材料の送達を促進する工程と、
c)前記サブミクロン粒子に光を照射することにより発生する熱を使用して、前記サブミクロン粒子に隣接する前記毛包性皮膚疾患を治療または軽減する工程と、
を含む方法。
(113)前記誘導されるキャビテーションが前記皮膚の表面から約50ミクロン〜約100ミクロンで発生する、前記(112)に記載の方法。
(114)前記皮膚の表面の近傍で誘導されるキャビテーションで前記角質層がインタクトな状態に保たれるように、前記低周波数超音波の特性が選択される、前記(113)に記載の方法。
本発明は、毛包性皮膚疾患を治療するための組成物、方法、およびシステムを提供する。本発明により定義される組成物および物品は、後述の実施例に関連して単離されたまたはその他の方法で製造されたものである。本発明の他の特徴および利点は、詳細な説明および特許請求の範囲から明らかとなるであろう。