(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御装置は、前記ウェアラブルカメラが前記第1の映像の記録を停止した場合に、前記無人航空機に対して、前記第2の映像の記録停止及び帰還を示す第2の指示を送信する、
請求項1に記載の警備システム。
前記制御装置は、警察官によって事件情報が入力された際に、入力又は選択された前記記録IDと関連付けられた前記第1及び第2の映像の記録を、前記事件情報に対応付けて管理する、
請求項5に記載の警備システム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0013】
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0014】
(実施の形態1)
<システム構成>
図1は、実施の形態1に係る警備システム1の構成例を示す図である。
図1に示す警備システム1は、BWC10、ICV20、車載カメラ22、ドローン30、センタサーバ40及びPC50を備える。BWC10は、例えば警察官に装着又は所持される。ICV20及びドローン30は、例えばパトロールカーに備えられる。センタサーバ40は、例えば警察署内に設置される。
【0015】
次に、
図2を参照して、BWC10の構成の一例について説明する。
【0016】
図2に示すように、BWC10は、カメラ1001と、GPIO1002(General Purpose Input/Output)と、RAM(Random Access Memory)1003と、ROM(Read Only Memory)1004と、記憶部1005と、を備える。BWC10は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)1006と、RTC(Real Time Clock)1007と、GPS(Global Positioning System)受信部1008と、を備える。BWC10は、MCU(Micro Controller Unit)1009と、通信部1010と、USB(Universal Serial Bus)1011と、コンタクトターミナル1012と、電源部1013と、バッテリ1014と、を備える。
【0017】
BWC10は、操作入力部の一例として、録画スイッチSW1と、スナップショットスイッチSW2と、属性情報付与スイッチSW3と、属性選択スイッチSW4と、通信モードスイッチSW5と、インジケータスイッチSW6と、を備える。
【0018】
BWC10は、状態表示部の一例として、LED(Light Emitting Diode)1015a,1015b,1015cと、バイブレータ1016と、を備える。
【0019】
撮像部の一例であるカメラ1001は、例えば、撮像レンズと、CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型イメージセンサ等による固体撮像素子と、を有する。カメラ1001は、撮像により得られた被写体の映像データをMCU1009に出力する。
【0020】
GPIO1002は、パラレルインタフェースであり、録画スイッチSW1、スナップショットスイッチSW2、属性情報付与スイッチSW3、属性選択スイッチSW4、通信モードスイッチSW5、インジケータスイッチSW6、LED1015a〜1015c及びバイブレータ1016と、MCU1009との間で信号を入出力する。また、GPIO1002には、例えば、各種センサ(例えば加速度センサ)が接続される。
【0021】
RAM1003は、例えば、MCU1009の動作において使用されるワークメモリである。ROM1004は、例えば、MCU1009を制御するためのプログラム及びデータを予め記憶するメモリである。
【0022】
記憶部1005は、例えば、SDメモリ等の記憶媒体により構成され、カメラ1001にて撮像して得られた映像データを記憶する。記憶部1005としてSDメモリを用いる場合、BWC10の筐体本体に対して取付け及び取外しが可能である。
【0023】
EEPROM1006は、例えば、BWC10を識別する識別情報(例えばCamera IDとしてのシリアル番号)、及び他の設定情報を記憶する。他の設定情報は、例えば、警察署内の署内PCでの設定登録又はICV20へログインすることにより得られるログイン情報(例えばCar ID、Officer ID)、属性選択スイッチSW4の状態と属性情報との対応を示す対応情報、を含む。
【0024】
RTC1007は、現在の時刻情報をカウントしてMCU1009に出力する。
【0025】
GPS受信部1008は、現在のBWC10の位置情報および時刻情報をGPS発信機(図示せず)から受信して、MCU1009に出力する。時刻情報は、BWC10のシステム時刻の補正のために使用される。
【0026】
MCU1009は、制御部としての機能を有し、例えば、BWC10の各部の動作を全体的に統括するための制御処理、BWC10の各部との間のデータの入出力処理、データの演算(計算)処理及びデータの記憶処理を行い、ROM1004に記憶されたプログラム及びデータに従って動作する。MCU1009は、動作時には、例えば、RAM1003を使用し、RTC1007より現在の時刻情報を得て、GPS受信部1008より現在の位置情報を得る。なお、以下の説明において、BWC10の動作は、MCU1009の処理によって実現されてよい。
【0027】
通信部1010は、例えばOSI(Open Systems Interconnection)参照モデルの第1層である物理層において、通信部1010とMCU1009との接続を規定する。通信部1010は、この規定に従って、例えば、無線LAN(W−LAN)による無線通信(例えばWi−fi(登録商標))を行う。通信部1010は、近距離無線通信(NFC:Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)等の無線通信を行ってもよい。
【0028】
USB1011は、シリアルバスであり、例えば、ICV20又は署内PCとの接続を可能とする。
【0029】
コンタクトターミナル1012は、クレードル(不図示)又は外付けアダプタ(不図示)等と電気的に接続するための端子であり、USB1011を介してMCU1009に接続され、電源部1013と接続される。コンタクトターミナル1012を介して、BWC10の充電、及び映像データを含むデータの通信が可能となっている。
【0030】
コンタクトターミナル1012には、例えば、「充電端子V+」、「CON.DET端子」、「データ端子D−,D+」及び「グランド端子」(いずれも図示省略)が設けられる。CON.DET端子は、電圧および電圧変化を検出するための端子である。データ端子D−,D+は、例えばUSBコネクタ端子を介して、外部PC等に対してBWC10で撮像した映像データ等を転送するための端子である。
【0031】
コンタクトターミナル1012とクレードル(不図示)又は外付けアダプタ(不図示)のコネクタとが接続されることにより、BWC10と外部機器との間でデータ通信が可能となる。
【0032】
電源部1013は、例えば、コンタクトターミナル1012を介してクレードル又は外付けアダプタより供給される電源電力をバッテリ1014に給電して、バッテリ1014を充電する。バッテリ1014は、例えば、充電可能な2次電池により構成され、BWC10の各部に電源電力を供給する。
【0033】
録画スイッチSW1は、例えば、警察官の押下操作による録画(動画の撮像)の開始/停止の操作指示を入力する押しボタンスイッチである。
【0034】
スナップショットスイッチSW2は、例えば、警察官の押下操作による静止画の撮像の操作指示を入力する押しボタンスイッチである。
【0035】
属性情報付与スイッチSW3は、例えば、警察官の押下操作による、映像データに属性情報を付与するための操作指示を入力する押しボタンスイッチである。
【0036】
属性選択スイッチSW4は、例えば、映像データに付与する属性を選択するための操作指示を入力するスライドスイッチである。
【0037】
通信モードスイッチSW5は、例えば、BWC10と外部機器との間の通信モードを設定するための操作指示を入力するスライドスイッチである。
【0038】
インジケータスイッチSW6は、例えば、LED1015a〜1015c及びバイブレータ1016による動作状態表示モードを設定するための操作指示を入力するスライドスイッチである。
【0039】
録画スイッチSW1、スナップショットスイッチSW2、属性情報付与スイッチSW3、及び属性選択スイッチSW4は、緊急時においても容易に操作が可能に構成される。なお、各スイッチSW1〜SW6は、上記の形態に限定されず、ユーザによる操作指示の入力が可能な他の形態の操作入力デバイスでもよい。
【0040】
LED1015aは、例えば、BWC10の電源投入状態(オンオフ状態)及びバッテリ1014の状態を示す表示部である。
【0041】
LED1015bは、例えば、BWC10の撮像動作の状態(録画状態)を示す表示部である。
【0042】
LED1015cは、例えば、BWC10の通信モードの状態を示す表示部である。
【0043】
MCU1009は、録画スイッチSW1、スナップショットスイッチSW2、属性情報付与スイッチSW3、属性選択スイッチSW4、通信モードスイッチSW5、インジケータスイッチSW6の各スイッチの入力検出を行い、操作があったスイッチ入力に対する処理を行う。
【0044】
MCU1009は、録画スイッチSW1の操作入力を検出した場合、カメラ1001における撮像動作の開始又は停止を制御し、カメラ1001から得られた映像データを、動画像の映像データとして記憶部1005に保存する。
【0045】
MCU1009は、スナップショットスイッチSW2の操作入力を検出した場合、スナップショットスイッチSW2が操作されたときのカメラ1001による映像データを、静止画の映像データ(記録データ)として記憶部1005に保存する。
【0046】
MCU1009は、属性情報付与スイッチSW3の操作入力を検出した場合、予め設定された属性情報を映像データに付与し、映像データと対応付けて記憶部1005に保存する。この際、属性選択スイッチSW4の状態と所定の属性情報との対応関係を示す対応情報をEEPROM1006に保持しておき、MCU1009は、属性選択スイッチSW4の状態を検出し、属性選択スイッチSW4の設定に応じた属性情報を付与する。
【0047】
MCU1009は、通信モードスイッチSW5の状態を検出し、通信モードスイッチSW5の設定に応じた通信モードによって通信部1010を動作させる。
【0048】
MCU1009は、録画動作を開始した場合、インジケータスイッチSW6の状態を検出し、インジケータスイッチSW6の設定に応じて、LED表示及び/又はバイブレータ振動によって録画動作の状態を外部に示す報知を行う。
【0049】
BWC10は、カメラ1001に撮像された映像及びマイク(図示せず)に集音された音声を、記録部1005に記録(録画及び録音)する。以下、BWC10に記録された映像及び音声のデータを、「BWC記録データ」と呼ぶ。これにより、BWC記録データには、警察官の周囲(現場及び/又はターゲット等)の映像(及び音声)が記録される。現場とは、警察官が通報等の要請によって向かう場所であり、例えば、事件現場又は事故現場などである。ターゲットとは、警察官が追跡すべき人物又は車両などであり、例えば、逃走犯又は逃走車両などである。
【0050】
BWC10は、警察官の手動操作に応じて、記録を開始及び停止してよい。或いは、BWC10は、所定の条件を満たした場合に、自動的に記録を開始及び停止してもよい。所定の条件とは、例えば、BWC10がICV20と所定距離以上離れた場合である。
【0051】
また、BWC10は、BWC記録データをICV20へ送信してよい。すなわち、BWC記録データは、ICV20にて管理されてよい。なお、BWC10は、記録中のBWC記録データを、随時ICV20へ送信してよい。或いは、BWC10は、記録停止後に、BWC記録データをICV20へ送信してもよい。
【0052】
また、BWC10は、GPS受信部1008によって現在位置を特定し、その特定した位置情報(以下「BWC位置情報」という)をICV20に送信してよい。
【0053】
次に、
図3を参照して、無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)の一例であるドローン30の構成の一例について説明する。
【0054】
図3に示すように、ドローン30は、制御部1201と、通信部1202と、カメラ103と、GPS受信部1204と、駆動部1205と、バッテリ1206と、記憶部1207と、を有している。
【0055】
制御部1201は、ドローン30を全体的に制御する。制御部1201は、例えば、CPUによって構成されてもよい。なお、以下の説明において、ドローン30の動作は、制御部1201の処理によって実現されてよい。
【0056】
通信部1202は、基地局(図示せず)と無線通信を行う。撮像部の一例であるカメラ1203は、光学レンズ、レンズ制御機構、およびイメージセンサ等を含む。カメラ1203は、撮影した映像データを制御部1201に出力する。
【0057】
GPS受信部1204は、複数のGPS衛星から送信されるGPS信号を受信し、受信したGPS信号を用いて、ドローン30の現在位置を算出する。現在位置には、例えば、緯度および経度が含まれる。
【0058】
駆動部1205は、例えば、モータであり、制御部1201の制御に応じて、ドローン30のプロペラ(図示せず)を回す。バッテリ1206は、ドローン30の電源であり、例えば、充電可能な2次電池である。
【0059】
記憶部1207には、制御部1201が動作するためのプログラムが記憶される。また、記憶部1207には、制御部1201が計算処理を行うためのデータ、または、制御部1201が各部を制御するためのデータ等が記憶される。記憶部1207は、RAM、ROM、フラッシュメモリ、およびHDDなどの記憶装置によって構成されてもよい。
【0060】
ドローン30は、カメラ1203に撮像された映像及びマイクに集音された音声を、ICV20及び/又はセンタサーバ40にストリーム送信する。これにより、ICV20及び/又はセンタサーバ40は、ドローン30が撮像中及び集音中の映像及び音声を出力できる。
【0061】
ドローン30は、制御コマンドの一例である記録開始コマンドを受信すると、カメラ1203に撮像された映像及びマイクに集音された音声の記録(録画及び録音)を開始する。また、ドローン30は、制御コマンドの一例である記録停止コマンドを受信すると、その記録を停止する。以下、ドローン30に記録された映像及び音声のデータを、「ドローン記録データ」と呼ぶ。
【0062】
また、ドローン30は、制御コマンドの一例である離陸コマンドを受信すると、離陸し、BWC位置(つまり警察官)を追跡する。これにより、ドローン記録データには、警察官の周囲の映像及び音声が記録される。また、ドローン30は、制御コマンドの一例である帰還コマンドを受信すると、ICV20の位置(つまりパトロールカーの位置)までに帰還し、着陸する。
【0063】
また、ドローン30は、制御コマンドの一例である追跡コマンドを受信すると、当該追跡コマンドによって指定されたターゲットを追跡する。上記制御コマンドは、ICV20及び/又はセンタサーバ40から送信されてよい。
【0064】
また、ドローン30は、ドローン記録データをICV20へ送信してよい。すなわち、ドローン記録データは、ICV20にて管理されてよい。なお、ドローン30は、記録中のドローン記録データを、随時ICV20へ送信してよい。或いは、ドローン30は、記録停止後又は着陸後にドローン記録データをICV20へ送信してもよい。
【0065】
次に、
図4を参照して、車載レコーダの一例であるICV20の構成について説明する。
【0066】
図4に示すように、ICV20は、CPU1301、無線通信部1302、有線通信部1303、フラッシュROM1304、RAM1305、μCON1306、GPS受信部1307、GPIO1308、ボタン1309、LED1310、及びSSD1311を含む構成である。
【0067】
CPU1301は、例えば、ICV20の各部の動作を全体的に統括するための制御処理、他の各部との間のデータの入出力処理、データの演算(計算)処理及びデータの記憶処理を行う。
【0068】
無線通信部1302は、無線回線を介して外部装置と無線通信する。無線通信は、例えば、無線LAN(Local Area Network)通信、近距離無線通信(NFC)、Bluetooth(登録商標)を含む。無線LAN通信は、例えばWi−fi(登録商標)のIEEE802.11n規格に従って通信する。CPU1301と無線通信部1302との間は、例えば、PCI(Peripheral Component InterConnect)又はUSBを介して接続される。無線通信部1302は、例えば、車載カメラ22、PC50、BWC10、警察署の署内PC及び/又はセンタサーバ40との間で無線通信する。
【0069】
有線通信部1303は、有線回線(例えば有線LAN)を介して外部装置と有線通信する。有線通信部1303は、例えば、車載カメラ22、PC50、BWC10、警察署の署内PC及び/又はセンタサーバ40との間で有線通信する。
【0070】
フラッシュROM1304は、例えば、CPU1301を制御するためのプログラム及びデータを記憶するメモリである。また、各種設定情報が保持される。
【0071】
RAM1305は、例えば、CPU1301の動作において使用されるワークメモリである。RAM1305は、例えば複数設けられる。
【0072】
μCON1306は、例えば、マイクロコンピュータの一種であり、外部インタフェースに係る各部(例えば、GPS受信部1307、GPIO1308、ボタン1309、LED1310)と接続され、外部インタフェースに関する制御を行う。μCON1306は、例えばUART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)を介して、CPU1301に接続される。
【0073】
GPS受信部1307は、例えば、現在のICV20の位置情報および時刻情報をGPS発信機(不図示)から受信して、CPU1301に出力する。この時刻情報は、ICV20のシステム時刻の補正のために使用される。
【0074】
GPIO1308は、例えば、パラレルインタフェースであり、GPIO1308を介して接続される外部装置(不図示)とμCON1306との間で、信号を入出力する。GPIO1308には、例えば、各種センサ(例えば速度センサ、加速度センサ、扉開閉センサ)が接続される。
【0075】
ボタン1309は、例えば、車載カメラ22により撮像された映像データの録画を開始又は停止するための録画ボタン、車載カメラ22により撮像された映像データに対して属性情報やメタ情報を付与するための付与ボタン、を含む。
【0076】
LED1310は、例えば、ICV20の電源投入状態(オンオフ状態)、録画の実施状態、ICV20のLANへの接続状態、ICV20に接続されたLANの使用状態を、点灯、消灯、点滅等により表示する。
【0077】
ストレージの一例であるSSD1311は、例えば、車載カメラ22に撮影された映像及びマイクに集音された音声のデータ(以下「ICV記録データ」という)を蓄積する。ICV記録データには、パトロールカーの周囲(現場、ターゲット及び/又は警察官等)の映像及び音声が記録される。また、SSD1311は、BWC10から送信されたBWC記録データを蓄積する。また、SSD1311は、ドローン30から送信されたドローン記録データを蓄積する。また、SSD1311は、映像データ以外のデータを蓄積してもよい。SSD1311は、SATA(Serial ATA)を介して、CPU1301に接続される。SSD1311は、複数設けられてもよい。なお、SSD1311以外のストレージ(例えばHDD)が設けられてもよい。
【0078】
また、ICV20は、当該ICV20に接続されたPC50を通じて、事件情報の入力を受け付ける。例えば、警察官は、事件の処理後、PC50を操作して、当該事件に係る事件情報を入力し、当該事件情報を、当該事件の現場が記録されているBWC記録データ、ICV記録データ、及びドローン記録データと関連付ける。事件情報は、例えば、犯罪、事故又は交通違反等の容疑者となる捜査対象者の名前及び/又は住所等、事件に関連する情報、並びに、捜査対象者の署名などの情報である。なお、PC50は入力端末の一例であり、PC50は、スマートフォーン又はタブレット端末などに読み替えられてもよい。
【0079】
また、ICV20は、事件情報と、当該事件の現場が記録されているBWC記録データ、ICV記録データ及びドローン記録データと、を関連付けて(セットにして)、センタサーバ40へ送信してよい。これにより、センタサーバ40は、現場の事件に関する事件情報、BWC記録データ、ICV記録データ及びドローン記録データを関連付けて管理できる。
【0080】
センタサーバ40は、各ICV20から収集した事件情報及び記録データを管理する。また、センタサーバ40は、各ICV20及び/又は各ドローン30に対して指示を行うことができてよい。
【0081】
なお、
図1に示す構成は一例であり、警備システム1は、
図1とは異なる構成であってもよい。例えば、本開示ではICV20が行っている処理の一部(例えばドローン30の制御に関する処理)を、別の装置(例えばドローン制御装置)が行うようにしてもよい。また、ドローン30は、ICV20を備えるパトロールカーとは別の車両に設置されてもよい。また、ドローン30は、所定の場所(例えば警察署又は交番など)に固定的に設定されてもよい。
【0082】
<ドローン離陸>
次に、
図5に示すシーケンスチャートを参照して、ドローン30の離陸の処理の一例を説明する。
【0083】
警察官がBWC10の記録開始操作を行うと(S101)、BWC10は、BWC記録データの記録を開始すると共に、当該BWC記録データに記録IDを関連付ける(S102)。記録IDは、BWC記録データと、ICV記録データと、ドローン記録データと、事件情報とを関連付けるための識別子である。記録IDは、例えば、S101の記録開始操作が行われた日時など、一意に識別可能な情報であれば、どのようなものであってもよい。
【0084】
次に、BWC10は、BWC位置情報と記録IDとを含む記録開始通知を、ICV20へ送信する(S103)。
【0085】
ICV20は、S103の記録開始通知を受信すると、ICV記録データの記録を開始すると共に、当該記録開始通知に含まれる記録IDを当該ICV記録データに関連付ける(S104)。
【0086】
そして、ICV20は、記録IDを含む記録開始コマンドをドローン30へ送信する(S105)。次に、ICV20は、BWC位置情報と、ICV20の現在位置を示す情報(以下「ICV位置情報」という)とを含む離陸コマンドを、ドローン30へ送信する(S106)。ここで、記録開始コマンドを先に送信し、離陸コマンドを後に送信することにより、離陸後のドローン30が記録開始コマンドを受信できない可能性を低減している。なお、ICV20は、記録開始コマンドと離陸コマンドとを1つのコマンドとして送信してもよい。
【0087】
ドローン30は、S105の記録開始コマンドを受信すると、ドローン記録データの記録を開始すると共に、当該記録開始コマンドに含まれる記録IDを当該ドローン記録データに関連付ける(S107)。そして、ドローン30は、映像及び音声を、センタサーバ40及びICV20へストリーム送信する(S108)。なお、ドローン30は、記録開始コマンドを受信してから、後述する記録停止コマンドを受信するまでずっと、当該映像及び音声をストリーム送信してよい。
【0088】
また、ドローン30は、S106の離陸コマンドを受信すると、離陸し、当該離陸コマンドに含まれるBWC位置情報の示す位置を追跡する(S109)。なお、ドローン30が移動するBWC10を追跡できるように、BWC10は、ICV20を経由して随時BWC位置情報をドローン30へ送信してよい。
【0089】
以上説明したように、ドローン30は、BWC10の記録開始をトリガーとして、ドローン記録データを記録しながらBWC10を追跡する。これにより、現場の警察官が煩雑な操作を行うことなく、ドローン30から現場の映像及び音声を記録することができる。
【0090】
なお、ドローン30は、S109において、BWC位置情報の示す位置に到着した後、BWC10を装着している警察官の顔画像を認識して当該警察官を追跡してもよい。
【0091】
また、ドローン30がパトロールカー以外の場所に設置されている場合、ドローン30は、S109の処理において、S106の離陸コマンドに含まれるICV位置情報の示す位置を追跡してもよい。この場合、ドローン30は、ICV位置情報の示す位置に到着した後、ICV20を備えるパトロールカーのナンバープレートを認識して当該ナンバープレートを追跡してもよい。
【0092】
<ドローン離陸の変形例>
次に、
図6に示すシーケンスチャートを参照し、
図5に示すシーケンスチャートの変形例について説明する。
図5では、BWC10の記録開始操作がトリガーとなってドローン30が離陸及び記録を開始するが、
図8では、ICV20がドローン30の離陸及び記録の開始を判定する。
【0093】
ICV20は、ドローン30の離陸条件が満たされているか否かを判定する(S201)。ドローン30の離陸条件が満たされている場合とは、例えば、(A1)ICV20を備えるパトロールカーの警告灯がオン、かつ、パトロールカーが停止中の場合である。パトロールカーの警告灯のオンは、事件の発生を意味し、パトロールカーの停止中は、パトロールカーが事件現場に到着したことを意味するためである。或いは、ドローン30の離陸条件が満たされている場合とは、上記(A1)が満たされ、かつ、(A2)BWC10がICV20と所定距離以上離れた場合(つまり警察官がパトロールカーから降りた場合)である。これにより、パトロールカーが信号又は渋滞等で停止した場合に(つまり現場以外で)、ドローン30が誤って離陸することを防止できる。
【0094】
次に、ICV20は、S201においてドローン30の離陸条件が満たされていると判定した場合、ICV記録データの記録を開始すると共に、当該ICV記録データに記録IDを関連付ける(S202)。
【0095】
次に、ICV20は、記録IDを含む記録開始コマンドをBWC10へ送信する(S203)。BWC10は、S203の記録開始コマンドを受信すると、BWC記録データの記録を開始すると共に、当該記録開始コマンドに含まれる記録IDを当該BWC記録データに関連付ける(S204)。
【0096】
また、ICV20は、
図5のS105及びS106と同様に、記録開始コマンド及び離陸コマンドをドローン30へ送信する(S205、S206)。以降のS207〜S209の処理は、
図5のS107〜S109の処理と同様であるので、説明を省略する。
【0097】
以上説明したように、ドローン30は、ICV20においてドローン30の離陸条件が満たされたことをトリガーとして、ドローン記録データを記録しながらBWC10を追跡する。これにより、現場の警察官が煩雑な操作を行うことなく、ドローン30から現場の映像及び音声を記録することができる。
【0098】
<ターゲット追跡>
次に、
図7に示すシーケンスチャートを参照し、ドローン30がターゲットを追跡する処理の一例を説明する。
図7の処理は、
図5又は
図6の処理の続きである。ただし、
図7の処理は、ターゲットの追跡が不要な場合は実行されなくてもよい。
【0099】
センタサーバ40は、ドローン30からストリーム送信されている映像から、ターゲットを特定する(S301)。例えば、センタサーバ40のオペレータが、ドローン30からの映像を目視して、ターゲットを特定する。或いは、センタサーバ40は、ドローン30からの映像から、予めブラックリストに登録されているターゲットの顔画像又はナンバープレートなどを検出して、ターゲットを特定する。
【0100】
センタサーバ40は、ターゲットを特定した場合、ターゲット情報を含む追跡コマンドをドローン30へ送信する(S302)。ターゲット情報には、S301にて特定されたターゲットに関する情報が含まれる。例えば、ターゲット情報には、特定されたターゲットの映像上での座標が含まれる。或いは、ターゲット情報には、特定されたターゲットの顔画像又はナンバープレートなどが含まれる。
【0101】
ドローン30は、S302の追跡コマンドを受信すると、当該追跡コマンドに含まれるターゲット情報を用いて、カメラが撮影中の映像からターゲットを特定し、その特定したターゲットを追跡する(S303)。
【0102】
また、センタサーバ40は、S301においてターゲットを特定した場合、警戒通知をICV20へ送信する(S304)。ICV20は、S304の警戒通知を受信した場合、同様の警戒通知をBWC10へ通知する(S305)。これにより、警察官は、近くにターゲットがおり、警戒が必要であることを知ることができる。
【0103】
<ドローン着陸>
次に、
図8に示すシーケンスチャートを参照して、ドローン30の着陸の処理の一例を説明する。
図8の処理は、
図5、
図6又は
図7の何れかの処理の続きである。
【0104】
警察官がBWC10の記録停止処理操作を行うと(S401)、BWC10は、BWC記録データの記録を停止する(S402)。そして、BWC10は、記録停止通知をICV20へ送信する(S403)。
【0105】
ICV20は、S403の記録停止通知を受信すると、ICV記録データの記録を停止する(S404)。
次に、ICV20は、記録停止コマンドをドローン30へ送信する(S405)。また、ICV20は、ICV位置情報を含む帰還コマンドをドローン30へ送信する(S406)。なお、ICV20は、記録停止コマンドと帰還コマンドとを1つのコマンドとして送信してもよい。
【0106】
ドローン30は、S405の記録停止コマンドを受信すると、ドローン記録データの記録を停止する(S407)。また、ドローン30は、S406の帰還コマンドを受信すると、当該帰還コマンドに含まれるICV位置情報の示す位置(つまりパトロールカーの位置)へ帰還する(S408)。
【0107】
そして、ドローン30は、ICV位置情報の示す位置(つまりパトロールカーの上空)に到着すると、着陸確認コマンドをICV20へ送信する(S409)。
【0108】
ICV20は、S409の着陸確認コマンドを受信すると、ドローン30が着陸可能であるか否かを判定する(S410)。例えば、ICV20は、パトロールカーが走行中の場合、着陸不可と判定し、パトロールカーが停車中の場合、着陸可能と判定する。なお、ICV20は、パトロールカーから所定の信号を受信し、当該パトロールカーが走行中であるか否かを判定してもよい。
【0109】
ICV20は、S410において着陸可能と判定した場合、着陸許可コマンドをドローン30へ送信する(S411)。ドローン30は、S411の着陸許可コマンドを受信すると、パトロールカーに着陸する(S412)。
【0110】
以上説明したように、ドローン30は、BWC10の記録停止をトリガーとして、ドローン記録データの記録を停止し、ICV20の位置(パトロールカー)に帰還する。そして、ドローン30は、パトロールカーが着陸可能であるときに、自動的に着陸する。これにより、事件の処理後に、現場の警察官が煩雑な操作を行うことなく、ドローン30を回収することができる。
【0111】
なお、
図8の例では、ICV20がドローン30の着陸可否を判定しているが、ドローン30が着陸可否を判定してもよい。例えば、ドローン30は、カメラが撮影中の映像から着陸先のパトロールカーが走行中であるか否かを判定し、停車中の場合に自動的に着陸してもよい。
【0112】
<記録データ管理>
次に、
図9に示すシーケンスチャートを参照して、事件情報と記録データとを関連付ける処理の一例を説明する。
図9の処理は、
図8の処理の続きである。
【0113】
ICV20は、記録IDが関連付けられたICV記録データを、ストレージに格納する(S501)。また、ICV20は、BWC10から記録IDが関連付けられたBWC記録データを取得し、ストレージに格納する(S502)。また、ICV20は、ドローン30から記録IDが関連付けられたドローン記録データを取得し、ストレージに格納する(S503)。
【0114】
警察官は、PC50を操作して、ICV20に事件情報を入力し、当該事件情報と記録IDとを関連付ける(S504)。
【0115】
ICV20は、共通の記録IDが関連付けられた、事件情報、BWC記録データ、ICV記録データ、及びドローン記録データをセットにして、センタサーバ40へ送信する(S505)。
【0116】
以上説明したように、共通の現場及び/又はターゲットの映像及び音声が記録されたBWC記録データ、ICV記録データ、及びドローン記録データとは、共通の記録IDによって関連付けられている。これにより、警察官は、入力した事件情報に対して、当該事件情報が示す現場及び/又はターゲットが記録されているBWC録画データ、ICV記録データ及びドローン録画データを、容易に関連付けることができる。また、センタサーバ40は、記録IDをキーとして、共通の現場及び/又はターゲットに係る事件情報、BWC記録データ、ICV記録データ及びドローン記録データを管理及び検索できる。
【0117】
なお、本実施の形態において、上述の記録IDによる関連付けは必須の構成ではない。例えば、
図9に示した、事件情報、BWC記録データ、ICV記録データ及びドローン記録データの関連付けを実装しない場合は、上述の記録IDは省略されてよい。
【0118】
(実施の形態2)
図10は、実施の形態2に係る警備システム1の構成例を示す図である。
図10では、ドローン30が、ICV20を備える複数のパトロールカーとは別の車両に設置されている。なお、実施の形態1にて説明済みの内容については、実施の形態2において説明を省略する場合がある。
【0119】
次に、
図11に示すシーケンスチャートを参照して、実施の形態2に係る処理の一例を説明する。
【0120】
ドローン30は、複数のICV20のうちの1つと通信リンクを確立する(S601)。例えば、事件の発生を検知したICV20が、1つのドローン30と通信リンクを確立する。
【0121】
通信リンクを確立したドローン30は、ICV20に対してICV ID要求を送信し(S602)、ICV20からICV ID応答を受信する(S603)。ICV IDは、ICV20を識別するための情報である。なお、ICV IDに代えて、ICV20を備えるパトロールカーを識別するための情報(例えばvehicle ID)を用いてもよい。
【0122】
ドローン30は、S603のICV IDをメモリに記憶する(S604)。これにより、ドローン30のメモリには、通信リンクを確立中のICV20のICV IDが記憶される。
【0123】
ドローン30は、
図5のS107〜S109と同様、ドローン記録データの記録の開始(S605)、映像及び音声のストリーム送信(S606)、並びに、BWC10の追跡(S607)を行う。なお、S605では、S107と異なり、記録IDは関連付けられなくてよい。
【0124】
ドローン30は、ドローン記録データの記録を停止すると、メモリに記憶しているICV IDを当該ドローン記録データに関連付ける(S608)。なお、ドローン30は、ドローン記録データを停止するまで、
図7及び/又は
図8に示した少なくとも一部の処理を行ってもよい。
【0125】
そして、ドローン30は、ICV IDを関連付けたドローン記録データをセンタサーバ40へ送信する(S609)。
【0126】
以上の処理によれば、センタサーバ40は、ICV IDを参照して、ドローン記録データがどのICV20からの指示によって記録されたものであるかを識別できる。また、センタサーバ40は、実施の形態1で説明した記録IDに代えてICV IDを関連付けた、事件情報、BWC記録データ及びICV記録データを、ICV20から受信することにより、共通のICV IDをキーとして、共通の現場及び/又はターゲットに係る事件情報、BWC記録データ、ICV記録データ及びドローン記録データを管理及び検索できる。
【0127】
次に、
図12に示すシーケンスチャートを参照して、
図11に示すシーケンスチャートの変形例を説明する。
【0128】
ドローン30は、
図11のS601と同様、複数のICV20のうちの1つと通信リンクを確立する(S701)。そして、ドローン30は、
図11のS605〜S607と同様の処理を行う(S702〜S704)。すなわち、ドローン30は、
図11の場合と異なり、メモリにICV IDを記憶する必要はない。
【0129】
ドローン30は、ドローン記録データの記録を停止すると(S705)、当該ドローン記録データをICV20へ送信する(S706)。
【0130】
ICV20は、S706のドローン記録データを受信すると、当該ICV20のICV IDを当該ドローン記録データに関連付ける(S707)。
【0131】
以上の処理によっても、
図11の場合と同様のことが実現できる。
【0132】
(実施の形態3)
図13は、実施の形態3に係る警備システム1の構成例を示す図である。
図13では、
図1の構成に、複数のLPR(License Plate Recognition)カメラ60が追加されている。なお、実施の形態1にて説明済みの内容については、実施の形態3において説明を省略する場合がある。
【0133】
LPRカメラ60は、監視カメラの一例であり、道路等に設置される。LPRカメラ60は、画像処理等によって車両のナンバープレートを検出することができる。また、LPRカメラ60は、ICV20、ドローン30及び/又はセンタサーバ40とデータを送受信できてよい。
【0134】
次に、
図14に示すシーケンスチャートを参照して、
図13に示す警備システム1の処理の一例を説明する。
【0135】
LPRカメラ60は、撮影した映像からターゲット(車両)のナンバープレートを検出した場合(S801)、当該ターゲットのターゲット情報(ここではナンバープレート)及び当該LPRカメラ60の位置を示す情報(以下「LPRカメラ60位置情報」という)を含む追跡コマンドを、ICV20へ送信する(S802)。
【0136】
ICV20は、S802の追跡コマンドを受信すると、ICV記録データの記録を開始する(S803)。また、ICV20は、S802と同様の追跡コマンドをドローン30へ送信する(S804)。
【0137】
ドローン30は、S804の追跡コマンドを受信すると、ドローン記録データの記録を開始する(S805)。また、ドローン30は、映像及び音声を、ICV20(及びセンタサーバ40)へストリーム送信する(S806)。
【0138】
そして、ドローン30は、S804の追跡コマンドに含まれるLPRカメラ60位置情報の示す位置に向けて飛行する(S807)。なお、ターゲットが移動している場合、ドローン30が飛行中に、そのターゲットが別のLPRカメラ60によって検出される場合がある。その場合、ドローン30は、そのターゲットを最後に検出したLPRカメラ60の位置に向けて飛行してよい。
【0139】
ドローン30は、LPR位置情報の示す位置に到着後、映像からターゲット情報の示すナンバープレートを特定した場合、その特定したターゲットを追跡する(S808)。
【0140】
以上説明したように、ドローン30は、LPRカメラ60によるターゲットの検出をトリガーとして、ドローン記録データを記録しながら、ターゲットを追跡する。これにより、煩雑な操作を行うことなく、ドローン30からターゲットの映像及び音声を記録することができる。
【0141】
なお、
図14の処理ではLPRカメラ60がターゲットを検出しているが、他の装置がターゲットを検出してもよい。例えば、LPRカメラ60は撮影した映像をセンタサーバ40へ送信し、センタサーバ40がその受信した映像からターゲットを検出してもよい。この場合、センタサーバ40が、ICV20及びドローン30に対して、S802及びS804の追跡コマンドを送信してよい。
【0142】
(実施の形態4)
図15は、実施の形態4に係る警備システム1の構成例を示す図である。
図15に示す警備システム1は、ドローン30と、警察官が所持する携帯端末70とを備える。
【0143】
ドローン30は、所定の経路を巡回するパトロールモードと、携帯端末70からの操作に応じて動作する手動モードと、ターゲットを追跡する追跡モードとを有する。ただし、ドローン30は、必ずしもこれら全てのモードを有する必要はなく、少なくとも1つのモードを有してよい。
【0144】
携帯端末70は、通信ネットワークを通じて、ドローン30とデータを送受信できる。携帯端末70は、例えば、スマートフォーン、タブレット端末又はモバイルPC50等であってよい。携帯端末70には、ドローン30を操作するためのUI(以下「ドローン用UI」という)が表示される。
【0146】
図16〜
図18に示すように、ドローン用UI200は、モード表示領域201と、映像表示領域202と、操作ボタン203とを有する。
【0147】
モード表示領域201には、ドローン30が何れのモードであるかが表示される。
図16は、ドローン30がパトロールモードの場合の表示例であり、
図17は、ドローン30が手動モードの場合の表示例であり、
図18は、ドローン30が追跡モードの場合の表示例である。映像表示領域202には、ドローン30のカメラ1203に撮像され、当該ドローン30からストリーム送信された映像が表示される。操作ボタン203は、ドローン30を操作するためのボタンである。
【0148】
パトロールモード又は追跡モードにおいて、操作ボタン203が操作された場合(例えば
図16の指211の操作)、ドローン30は、手動モードに切り替わってよい。また、パトロールモード又は手動モードにおいて、映像表示領域202に対してターゲットを指定する操作が行われた場合(例えば
図17の指212の操作)、ドローン30は、当該ターゲットを追跡する追跡モードに切り替わってよい。また、手動モードにおいて、操作ボタン203が一定時間以上操作されなかった場合、ドローン30は、パトロールモードに切り替わってよい。
【0149】
また、追跡モードにおいて、映像表示領域202に対して別のターゲットを指定する操作が行われた場合、ドローン30は、当該別のターゲットを追跡する追跡モードになってよい。また、追跡モードにおいて、ドローン30がターゲットを見失った場合、ドローン30は、手動モード又はパトロールモードに切り替わってよい。
【0150】
次に、
図19に示すシーケンスチャートを参照して、
図15に示す警備システム1における処理の一例を説明する。
【0151】
ドローン30は、映像及び音声を携帯端末70へストリーム送信する(S900)。携帯端末70は、この映像を受信し、ドローン用UI200の映像表示領域202に表示する。なお、ドローン30は、携帯端末70と接続している間中、映像を携帯端末70へストリーム送信してよい。
【0152】
パトロールモードのドローン30は、所定の経路を巡回している(S901)。携帯端末70は、ドローン30がパトロールモードの場合、
図16に示すように、ドローン用UI200のモード表示領域201に「パトロールモード」を表示する(S902)。
【0153】
図16に示すように、警察官がドローン用UI200の操作ボタン203を操作すると(S903)、携帯端末70は、その操作内容を含む操作コマンドをドローン30へ送信する(S904)。
【0154】
ドローン30は、S904の操作コマンドを受信すると、手動モードに切り替わり、当該操作コマンドに応じて移動する(S905)。携帯端末70は、ドローン30が手動モードの場合、
図17に示すように、ドローン用UI200のモード表示領域201に「手動モード」を表示する(S906)。
【0155】
図17に示すように、警察官がドローン用UI200の映像表示領域202に対して、ターゲットを指定する操作を行うと(S907)、携帯端末70は、その指定されたターゲットに関するターゲット情報を含む追跡コマンドを、ドローン30へ送信する(S908)。ターゲット情報には、指定されたターゲットの映像表示領域202上での座標が含まれてよい。或いは、ターゲット情報には、指定されたターゲットの画像の特徴(色及び形状など)が含まれてもよい。
【0156】
ドローン30は、S908の追跡コマンドを受信すると、追跡モードに切り替わる。そして、ドローン30は、当該追跡コマンドに含まれているターゲット情報を用いて、撮影中の映像からターゲットを特定し、当該特定したターゲットを追跡する(S909)。携帯端末70は、ドローン30が追跡モードの場合、
図18に示すように、ドローン用UI200のモード表示領域201に「追跡モード」を表示する(S910)。なお、ドローン30は、追跡コマンドの受信をトリガーとして、ドローン記録データの記録を開始してもよい。
【0157】
ドローン30は、ターゲットが撮影中の映像外に移動してしまった場合又は建物に入ってしまった場合など、撮影中の映像から特定したターゲットを見失った場合(S911)、追記不可通知を携帯端末70へ送信し(S912)、手動モードに切り替わる。
【0158】
携帯端末70は、S912の追跡不可通知を受信すると、ドローン用UI200のモード表示領域201に「手動モード」を表示する(S913)。
【0159】
以上説明したように、ドローン30の動作は、携帯端末70からの操作に応じて、パトロールモード、手動モード又は追跡モードに切り替わる。これにより、警察官は、ドローン30のモードを適切に切り替えることにより、ドローン30を用いたターゲットの監視及び追跡等を容易に行うことができる。また、携帯端末70におけるドローン用UI200には、ドローン30の現在のモードが表示される。これにより、警察官は、ドローン30が現在どのモードであるかを知ることができる。
【0160】
以上、本発明に係る実施形態について図面を参照して詳述してきたが、上述したBWC10、ICV20、ドローン30、センタサーバ40、PC50、携帯端末70等の各装置の機能は、コンピュータプログラムにより実現され得る。
【0161】
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。
【0162】
上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部または全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0163】
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。
【0164】
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【0165】
通信には、セルラーシステム、無線LANシステム、通信衛星システム等によるデータ通信に加え、これらの組み合わせによるデータ通信も含まれる。